JP2004251129A - ロータリー圧縮機 - Google Patents

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Ichiro Kita
一朗 喜多
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

【課題】ロータリー圧縮機の、起動初期や運転回転数が低い場合に潤滑状態が悪化し、信頼性が悪化する欠点を改善すると共に、密閉容器の底部に溜まったごみや微細な磨耗粉がオイルの給油により摺動部に侵入し、摺動部の傷つきや磨耗を発生する欠点の改善を図る。
【解決手段】シャフト6の摺動面50に螺旋溝60と偏芯部8に螺旋溝60と連通するオイル溝61を有し、上軸受け14の上端15aまでオイル3aに浸漬するとともに、オイル3aが上軸受け14の上端15aに開口した上開口部62から下軸受け15の下端15bに開口した下開口部13に向かって上から下への流れを有するように螺旋溝60を形成したことにより、摺動状態の改善と底部に溜まったごみや微細な磨耗粉の摺動部への侵入を防止でき、信頼性を向上できる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は特に冷凍機や空気調和機等の冷凍サイクル、ヒートポンプとして用いるロータリー圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ロータリー圧縮機は、より小型で低コストのものが望まれるとともに、回転数も幅広い範囲で運転される傾向にあり、信頼性確保も一層重要になってきている。
【0003】
従来のロータリー圧縮機としては、密閉容器の底部にオイルを貯留したものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
以下、図面を参照しながら上記従来のロータリー圧縮機を説明する。
【0005】
図8は、従来のロータリー圧縮機の縦断面図。図9は、図8のA−A面断面図である。図8、図9において、密閉容器1は電動要素2と圧縮要素3を収納するとともに、底部にオイル3aを貯留している。電動要素2は、固定子4と回転子5からなり、回転子5に連結したシャフト6で圧縮要素3を駆動する。
【0006】
圧縮要素3は、密閉容器1に固定されたシリンダ7とシリンダ7内に設けられたシャフト6の偏芯部8に自転自在に嵌合されたピストン9とベーンスロット(図示せず)に嵌合され、シリンダ7の内壁面8aに沿って転動するピストン9に追従して、ベーンスロットを往復動するベーン10とシリンダ7の上端面11と下端面12を密閉するとともに、シャフト6を支持する上軸受け14と下軸受け15とから構成されている。
【0007】
ベーン10は、ピストン9の外周面に接して、シリンダ7内の圧縮室16を高圧室16aと低圧室16bに仕切っている。吸入管17は一端がシリンダ7に圧入され、圧縮室16の低圧室16bに開口し、他端は密閉容器1の外でシステム(図示せず)の低圧側に接続している。吐出バルブ18は吐出室16aと連通する吐出ポート18aを開閉し、開口部19を有する吐出マフラ19a内に収納されている。
【0008】
20は吐出管で一端は密閉容器1内に開口し、他端は、システム(図示せず)の高圧側に接続している。螺旋溝21がシャフト6の副軸部22の外周面に設けられ、下端が密閉容器1の底部のオイル3aに開口し、他端は偏芯部8の油溝23を経由して主軸部24の螺旋溝25に連通し、上端は、上開口部26に開口している。
【0009】
以上のように構成されたロータリー圧縮機において以下その動作を説明する。
【0010】
まず、回転子5の回転は、シャフト6に伝わり、シャフト6の回転に伴い、偏芯部8に嵌合されたピストン9が圧縮室16内を転動し、ピストン9に圧接されるベーン10により、圧縮室16内が高圧室16aと低圧室16bに仕切られることで、吸入管17より吸入されたガスは、連続して圧縮される。圧縮されたガスは、吐出バルブ18から吐出マフラ19a内に吐出された後、開口部19を経て密閉容器1の内部空間に開放され、吐出管20よりシステム(図示せず)に吐出される。
【0011】
次に、シャフト6の回転に伴い、密閉容器1の底部に貯留されたオイル3aは、シャフト6の副軸部22の螺旋溝21の粘性ポンプにより吸引され、偏芯部8の油溝23を経由して、主軸部24の螺旋溝25によりさらに上方に運ばれ、上開口部26より排出される。オイル3aは螺旋溝21、25と油溝23を移動する間にシャフト6と下軸受け15、上軸受け14のクリアランスや偏芯部8とピストン9のクリアランスに行き渡り各摺動部の潤滑を行う。
【0012】
【特許文献1】
特開平2−61385号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成は、底部に貯留されたオイル3aが、上軸受け14までポンプアップされる必要があるので、起動時にシャフト6が回転をはじめた直後には、主軸部24と上軸受け14には、十分な潤滑がされにくく、特に運転回転数が低くなるとポンプ力が低下するのでさらに潤滑状態が悪化する欠点があった。
【0014】
また、上記従来の構成は、主軸部24と上軸受け14の熱を冷却する手段がなく、底部に貯留されたオイル3aが主軸部24と上軸受け14まで上がるに従い摺動部の発熱により加熱されるので、オイルの粘度が低下し、主軸部24と上軸受け14の摺動状態は上方ほど悪化し、信頼性が低下する欠点があった。
【0015】
また、上記従来の構成は、オイル3aが密閉容器1の底部に貯留され、オイル3aを底部より螺旋溝21で給油するため、底部にたまったごみや微細な磨耗粉が給油によりオイル3aと一緒に吸い上げられ摺動部にごみや微細な磨耗粉が侵入し、摺動部の傷つきや磨耗を発生して、信頼性を低下させる欠点があった。
【0016】
また、上記従来の構成は、吐出マフラ19aを冷却させる手段がないので、非常に高温となり、吐出バルブ18にオイルスラッジが発生して信頼性を低下させる欠点があった。また、吐出マフラ19aの熱は、熱伝導により上軸受け14を加熱するので、上軸受け14と主軸部24間のオイル3aの粘度が低下し、摺動条件を悪化させる欠点があった。
【0017】
本発明は、摺動部のオイル潤滑が安定して行え、機構部を効率よく冷却でき信頼性の高い圧縮機を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の発明は、密閉容器内にオイルを貯留するとともに電動要素と前記電動要素によって駆動される圧縮要素を収容し、前記圧縮要素は、圧縮室を形成するシリンダと、前記電動要素によって駆動されるシャフトと、前記シャフトに設けた偏芯部に嵌合され前記圧縮室の内壁面に沿って転動するピストンと、前記シリンダ内空間を高圧室と低圧室とに仕切るベ−ンと、前記シリンダの上端面を閉塞する上軸受けと、前記シリンダの下端面を閉塞する下軸受けとを備え、一端が前記上軸受けの上端に開口し他端が前記下軸受けの下端に開口する連通路を前記シャフトの摺動面に形成するとともに、前記上軸受けの前記上端までが前記オイルに浸漬したものであり、上軸受けの上端が常にオイルに浸漬されており、起動初期や低回転などのいかなる条件においても連通路によってシャフト外周の摺動面に安定してオイルが潤滑される作用を有する。
【0019】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の発明に、さらに、前記連通路の少なくとも一部が螺旋溝で形成されるとともに、前記螺旋溝は上方から下方へオイルを搬送するように形成したものであり、請求項1に記載の発明の作用に加えて、上軸受けの上端に開口した螺旋溝の上開口部から上部のオイルが吸い込まれ、螺旋溝の粘性ポンプの作用で下方に搬送され、下軸受けの下端に開口した下開口部より排出される作用を有する。
【0020】
請求項3記載の発明は、密閉容器内にオイルを貯留するとともに電動要素と前記電動要素によって駆動される圧縮要素を収容し、前記圧縮要素は、圧縮室を形成するシリンダと、前記電動要素によって駆動されるシャフトと、前記シャフトに設けた偏芯部に嵌合され、前記圧縮室の内壁面に沿って転動するピストンと、前記シリンダ内空間を高圧室と低圧室とに仕切るベ−ンと、前記シリンダの上端面を閉塞する上軸受けと、前記シリンダの下端面を閉塞する下軸受けとを備え、一端が前記上軸受けの上端に開口し、他端が前記下軸受けの下端に開口する連通路を前記シャフト外周の摺動面に形成するとともに、前記上軸受けを形成するボス部に前記シャフトの外周に連通する給油孔を設け、少なくとも前記給油孔の上部迄前記オイルに浸漬したものであり、上軸受けのボス部に設けた給油孔から常に給油孔を浸漬しているオイルが吸い込まれ、オイルは連通路を満たし、シャフトの回転により連通路を満たしているオイルが摺動部を潤滑する作用を有する。
【0021】
請求項4記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記シャフト外周に前記給油孔と連通する全周溝を設け、前記全周溝から上部の前記連通路は下方から上方へオイルを搬送するように形成したものであり、請求項3に記載の発明の作用に加えて給油孔から吸い込まれたオイルは、シャフトの全周溝を介して螺旋溝の粘性ポンプ作用で上方向は上軸受けの上端までと下方向は下軸受けの下端までそれぞれ搬送され各摺動部を安定して潤滑する作用を有する。
【0022】
請求項5記載の発明は、上軸受けに吐出空間を形成する吐出マフラを設けるとともに、前記吐出マフラの大部分をオイルに浸漬したものであり、請求項1から4に記載の発明の作用に加えて、吐出マフラの熱が周囲のオイルへ伝導することによって効率よく放熱する作用を有する。またこの作用により、吐出マフラから上軸受けやひいては上軸受けとシャフトの間のオイルが過度に高温にならない作用を有する。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるロータリー圧縮機の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、従来と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0024】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1によるロータリー圧縮機の縦断面図である。図2は、図1のA−A面断面図である。
【0025】
図1、図2において、シャフト6の摺動面50には、連通路51が上軸受け14の上端15aに対応する位置から下軸受け15の下端15bに対応する位置まで連通するように形成されている。オイル3aの上表面52は、上軸受け14の上端15aより鉛直上方にあり、上軸受け14の上端15aまで浸漬している。
【0026】
以上のように構成されたロータリー圧縮機について、以下その動作を説明する。
【0027】
まず停止状態において、オイル3aは、圧縮要素3を構成する上軸受け14、シリンダ7、下軸受け15を完全に浸漬している。また、オイル3aは、シャフト6の連通路51にも行き渡っている。したがって、起動時にシャフト6の摺動面50のオイル3aが不足することはなく、起動初期から安定した潤滑を確保することができる。また、回転数が遅い場合でも摺動面50のオイル3aは常に確保されるので、安定した潤滑が確保できる。
【0028】
また、摺動面50と上軸受け14、下軸受け15、ピストン9が摺動することによる発熱は、上軸受け14、シリンダ7、下軸受け15の各表面から各表面と接触するオイル3aと連通路51を循環するオイル3aにより放熱されるので、従来のロータリー圧縮機のように、一部の摺動部の温度が過度に高くなったり、オイル粘度低下による潤滑状態の悪化が起こる事がなくなり、摺動潤滑状態が安定した信頼性の高いロータリー圧縮機を実現できる。
【0029】
また、この構成は、追加部品を必要とせず、コストアップにならず容易に実現できる。また特に、小型のロータリー圧縮機においては、従来の構成では、オイルの量が少なくなり、オイルと密閉容器の放熱面積も減少することから、より温度上昇が増大するが、本発明の構成では、オイル量を十分確保でき、放熱も良くなるので、信頼性の確保に有効な手段となる。
【0030】
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2によるロータリー圧縮機の要部縦断面図である。
【0031】
図3において、本実施の形態は、実施の形態1で示したシャフト6の主軸部24と副軸部22に螺旋溝60をシャフト6の鉛直上方から見て回転方向と反対に旋回しながら下降するように形成している。螺旋溝60は、上軸受け14の上の面である上端15aに上開口部62を開口し、下軸受け15の最下面で密閉容器1の底部62a近傍の下端15bに下開口部63を開口しており、主軸部24の螺旋溝60と副軸部22の螺旋溝60aは、偏芯部8のオイル溝61を介して連通している。
【0032】
以上のように構成されたロータリー圧縮機について、以下その動作を説明する。
【0033】
まず停止状態において、オイル3aは、シャフト6に形成された螺旋溝60,60aや偏芯部8のオイル溝61を完全に満たしている。シャフト6が回転を始めると、オイル3aは、螺旋溝60,60aの粘性ポンプ作用によって鉛直上方から下方へオイル3aを搬送する。したがってオイル3aは、上開口部62から吸い込まれ、螺旋溝60,60aとオイル溝61をとおり、各摺動部を潤滑しながら密閉容器1の底部62aの近傍の下開口部63より排出されるので、密閉容器1の底部62aに沈殿しているごみや金属粉、微細な磨耗粉などが吸い込まれることがなく、ごみや金属粉、微細な磨耗粉などによる摺動面の傷つきや磨耗の発生が大幅に減少し、信頼性の高いロータリー圧縮機を実現できる。
【0034】
(実施の形態3)
図4は、本発明の実施の形態3によるロータリー圧縮機の縦断面図である。図5は、図4のA−A面断面図である。
【0035】
図4、図5において、シャフト6の摺動面50には、連通路51が上軸受け14の上端15aに対応する位置から下軸受け15の下端15bに対応する位置まで連通するように形成されている。上軸受け14のボス部70には給油孔72が形成され、オイル3aの上表面73は、給油孔72より上にあり、給油孔72は、オイル3aに浸漬されている。
【0036】
以上のように構成されたロータリー圧縮機について、以下その動作を説明する。
【0037】
まず起動初期において、オイル3aは、給油孔72を浸漬しているので、給油孔72と連通路51をとおり、オイル3aの上表面73より下の部分はオイルが行き渡っている。オイル3aの上表面73より上側の連通路51や主軸部24の摺動面50と上軸受け14の隙間には、毛細管効果によりオイル3aが浸透している。そして、シャフト6が回転を始めるとオイル3aは、すぐに摺動部50にくまなく行き渡る。起動時にシャフト6の摺動面50のオイル3aが不足することはなく、起動初期から安定した潤滑を確保することができる。また、回転数が遅い場合でも摺動面50のオイル3aは常に確保されるので、安定した潤滑が確保できる。
【0038】
また、摺動面50と上軸受け14、下軸受け15、ピストン9の摺動による発熱は、上軸受け14、シリンダ7、下軸受け15の各表面から各表面と接触するオイル3aと連通路51を循環するオイル3aから放熱されので、従来のロータリー圧縮機のように、一部の摺動部の温度が過度に高くなったり、オイル粘度低下による潤滑状態の悪化が起こる事がなくなり、摺動潤滑状態が安定した信頼性の高いロータリー圧縮機を実現できる。
【0039】
また、この構成は、追加部品を必要とせず、コストアップにならず容易に実現できる。
【0040】
(実施の形態4)
図6は、本発明の実施の形態4によるロータリー圧縮機の要部縦断面図である。
【0041】
図6において、本実施の形態は、実施の形態3で示したシャフト6の主軸部24に全周溝80を上軸受け14のボス部70の給油孔72と連通するように設けており、全周溝80と連通して、シャフト6の主軸部24に螺旋溝81を形成している。また、副軸部22にも螺旋溝82を形成している。螺旋溝81、82は、全周溝80より鉛直上方では、シャフト6の鉛直上方から見て回転方向と反対に旋回しながら上昇するように形成し、全周溝80より鉛直下方では、回転方向と反対に旋回しながら下降するように形成している。螺旋溝81、82は、上軸受け14の上の面である上端15aに上開口部83を開口し、下軸受けの最下面で密閉容器1の底部62a近傍の下端15bに下開口部84を開口しており、主軸部24の螺旋溝81と副軸部22の螺旋溝82は、偏芯部8のオイル溝85を介して連通している。
【0042】
以上のように構成されたロータリー圧縮機について、以下その動作を説明する。
【0043】
シャフト6が回転を始めると給油孔72より全周溝80に吸い込まれたオイル3aは、螺旋溝81の粘性ポンプ作用により、全周溝80より上では螺旋溝81がシャフト6の鉛直上方から見て回転方向と反対に旋回しながら上昇するように形成してあるので上方に、全周溝80より下では、下方に搬送され、螺旋溝81、82の上端15aと下端15bから排出される。したがって、密閉容器1の底部62aに沈殿しているごみや金属粉、微細な磨耗粉などが吸い込まれることがなく、ごみや金属粉、微細な磨耗粉などによる摺動面の傷つきや磨耗の発生が大幅に減少し、信頼性の高いロータリー圧縮機を実現できる。
【0044】
(実施の形態5)
図7は、本発明の実施の形態5によるロータリー圧縮機の要部縦断面図である。
【0045】
図7において、本実施の形態は、実施の形態4に吐出ポート91と吐出バルブ92を収納する吐出空間である吐出マフラ93を上軸受け14と外壁95とで成型しており、吐出マフラ93の大部分がオイル3aに浸漬している。
【0046】
以上のように構成されたロータリー圧縮機について、以下その動作を説明する。
【0047】
冷媒ガスは、吐出バルブ92の開閉により、吐出ポート91より吐出マフラ93に吐出され、吐出マフラ93の上面の吐出孔94より密閉容器1内の空間へ開放される。吐出マフラ93は、主軸受け14と一体に成型された外壁95と、吐出孔94を設けたカバー96で構成されている。
【0048】
以上のように構成されたロータリー圧縮機について、以下その動作を説明する。
【0049】
吐出ポート91より吐出された高温のガスは、吐出マフラ93に滞留するが、吐出マフラ93は、外壁95の周囲オイル3aへの熱伝導によって、効率よく冷却されるので、過度に高温となることがない。したがって、吐出ガスが高温になることによる吐出バルブ等でのオイルスラッジの発生が抑制される。また、高温の吐出ガスにより、主軸受け14が加熱され、オイル3aの粘度が低下することによる摺動条件の悪化が抑制され、信頼性の高いロータリー圧縮機を提供することができる。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載の発明は、圧縮機の起動時や回転数が低い場合でも摺動面に十分なオイルが確保されており、また、摺動部の発熱でのオイル粘度低下による摺動状態の悪化を低減するので、信頼性の高いロータリー圧縮機を提供することができるという効果を有する。
【0051】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明の効果に加えて、摺動面へのオイル供給がさらに向上すると共に、密閉容器の底部に溜まったごみや微細な磨耗粉がオイルの給油によって吸い込まれ、摺動部に侵入することがなくなるので、信頼性の高いロータリー圧縮機を提供することができるという効果を有する。
【0052】
また、請求項3に記載の発明は、圧縮機の起動時や回転数が低い場合でも摺動面に十分なオイルが確保されており、また、摺動部の発熱でのオイル粘度低下による摺動状態の悪化を低減するので、信頼性の高いロータリー圧縮機を提供することができるという効果を有する。
【0053】
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明の効果に加えて、摺動面へのオイル供給がさらに向上すると共に、密閉容器の底部に溜まったごみや微細な磨耗粉がオイルの給油によって吸い込まれ、摺動部に侵入することがなくなるので、信頼性の高いロータリー圧縮機を提供することができるという効果を有する。
【0054】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1から4記載のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、吐出空間が効率よく冷却され、吐出バルブ等でのオイルスラッジの発生を抑制するので信頼性の高いロータリー圧縮機を提供することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるロータリー圧縮機の実施の形態1の縦断面図
【図2】図1のA−A面断面図
【図3】本発明によるロータリー圧縮機の実施の形態2の要部断面図
【図4】本発明によるロータリー圧縮機の実施の形態3の縦断面図
【図5】図4のA−A面断面図
【図6】本発明によるロータリー圧縮機の実施の形態4の要部断面図
【図7】本発明によるロータリー圧縮機の実施の形態5の要部断面図
【図8】従来のロータリー圧縮機の縦断面図
【図9】図8のA−A面断面図
【符号の説明】
1 密閉容器
2 電動要素
3 圧縮要素
3a オイル
6 シャフト
7 シリンダ
8 偏芯部
9 ピストン
10 ベーン
11 上端面
12 下端面
14 上軸受け
15 下軸受け
15a 上端
15b 下端
16 圧縮室
16a 高圧室
16b 低圧室
50 摺動面
51 連通路
60 螺旋溝
70 ボス部
72 給油孔
80 全周溝
93 吐出マフラ

Claims (5)

  1. 密閉容器内にオイルを貯留するとともに電動要素と前記電動要素によって駆動される圧縮要素を収容し、前記圧縮要素は、圧縮室を形成するシリンダと、前記電動要素によって駆動されるシャフトと、前記シャフトに設けた偏芯部に嵌合され前記圧縮室の内壁面に沿って転動するピストンと、前記シリンダ内空間を高圧室と低圧室とに仕切るベ−ンと、前記シリンダの上端面を閉塞する上軸受けと、前記シリンダの下端面を閉塞する下軸受けとを備え、一端が前記上軸受けの上端に開口し他端が前記下軸受けの下端に開口する連通路を前記シャフトの摺動面に形成するとともに、前記上軸受けの前記上端までが前記オイルに浸漬されたロータリー圧縮機。
  2. 前記連通路の少なくとも一部が螺旋溝で形成されるとともに、前記螺旋溝は上方から下方へオイルを搬送するように形成された請求項1記載のロータリー圧縮機。
  3. 密閉容器内にオイルを貯留するとともに電動要素と前記電動要素によって駆動される圧縮要素を収容し、前記圧縮要素は、圧縮室を形成するシリンダと、前記電動要素によって駆動されるシャフトと、前記シャフトに設けた偏芯部に嵌合され、前記圧縮室の内壁面に沿って転動するピストンと、前記シリンダ内空間を高圧室と低圧室とに仕切るベ−ンと、前記シリンダの上端面を閉塞する上軸受けと、前記シリンダの下端面を閉塞する下軸受けとを備え、一端が前記上軸受けの上端に開口し、他端が前記下軸受けの下端に開口する連通路を前記シャフト外周の摺動面に形成するとともに、前記上軸受けを形成するボス部に前記シャフトの外周に連通する給油孔を設け、少なくとも前記給油孔の上部迄前記オイルに浸漬されたロータリー圧縮機。
  4. 前記シャフト外周に前記給油孔と連通する全周溝を設け、前記全周溝から上部の前記連通路は下方から上方へオイルを搬送するように形成された請求項3記載のロータリー圧縮機。
  5. 上軸受けに吐出空間を形成する吐出マフラを設けるとともに、前記吐出マフラの大部分をオイルに浸漬した請求項1から4のいずれか一項に記載のロータリー圧縮機。
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