JP2004250168A - 端部テープの供給方法およびその供給装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】端部テープを離型紙から確実に取り出して、端部テープの供給作業を効率的に遂行することを可能にする。
【解決手段】端部止めテープ供給貼付機構70は、複数の端部止めテープ28が貼り付けられた帯状の離型紙78を、端部止めテープ28の糊なし部位80を該離型紙78の幅方向一端部78a側に配置した状態で送り出す離型紙送り出し機構72と、端部止めテープ28の一端を離型紙78上に貼り残して一時的に剥離する剥離補助機構73と、離型紙78の幅方向一端部78aを折り曲げるようにして端部止めテープ28の糊なし部位80を幅方向一端部78aから外方に露呈させる離型紙折り曲げ機構74と、外部に露呈する糊なし部位80を保持し、該端部止めテープ28を前記離型紙78から取り出す端部止めテープ取り出し機構76とを備える。
【選択図】図3
【解決手段】端部止めテープ供給貼付機構70は、複数の端部止めテープ28が貼り付けられた帯状の離型紙78を、端部止めテープ28の糊なし部位80を該離型紙78の幅方向一端部78a側に配置した状態で送り出す離型紙送り出し機構72と、端部止めテープ28の一端を離型紙78上に貼り残して一時的に剥離する剥離補助機構73と、離型紙78の幅方向一端部78aを折り曲げるようにして端部止めテープ28の糊なし部位80を幅方向一端部78aから外方に露呈させる離型紙折り曲げ機構74と、外部に露呈する糊なし部位80を保持し、該端部止めテープ28を前記離型紙78から取り出す端部止めテープ取り出し機構76とを備える。
【選択図】図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロール状物の外周に該ロール状物の端部を止めるための端部テープを供給する端部テープの供給方法およびその供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、製版分野で使用されるフイルムは、遮光性感光材料ロールとして供給される。
【0003】
すなわち、この種の遮光性感光材料ロールは、先ず、長尺状の感光材料シートが巻芯の外周に巻き付けられて感光材料ロール(ロール状物)となる。次いで、この感光材料ロールの両端面に円盤状の遮光部材が取り付けられるとともに、遮光シートおよび遮光性シュリンクフイルムを含む遮光リーダが、感光材料ロールの感光材料シートの先端に接合される。続いて、感光材料ロールの外周に遮光リーダを巻き付けるとともに、遮光性シュリンクフイルムを加熱して遮光部材側に折り込みながら、該遮光性シュリンクフイルムを熱溶着する。その後、遮光リーダの端部が端末テープ(端部テープ)により固定される。これが遮光性感光材料ロールである(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
ところで、本出願人は、前記の遮光性感光材料ロールを製造する際に、端末テープを離型紙から確実に取り出すことができ、該端末テープの供給作業を効率的に遂行することを目的としてロール状物の端末テープ供給方法および装置を案出している。この場合、整列された複数の端末テープが貼り付けられている帯状の離型紙を送り出す際に、該離型紙の幅方向一端部側を折り曲げることにより端末テープの糊なし部位を前記離型紙の幅方向一端部から外方に露呈させ、該端末テープの糊なし部位を保持することによって前記端末テープを離型紙から取り出すようにしている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−249431号公報(段落[0019]、[0020]、[0033]〜[0035])
【特許文献2】
特開2002−308524号公報(段落[0034]〜[0038])
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記の特許文献2の発明に関連してなされたものであって、離型紙からより確実に端部テープを取り出すことができ、より効率的に該端部テープを供給することが可能な端部テープの供給方法およびその供給装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る端部テープの供給方法は、ロール状物の外周に該ロール状物の端部を止めるための端部テープを、前記端部に自動的に供給する端部テープの供給方法であって、
複数の前記端部テープが貼り付けられた帯状の離型紙を、該端部テープの一部に設けられた糊なし部位を該離型紙の幅方向一端部側に配置した状態で送り出す工程と、
前記端部テープを、該端部テープの一端を前記離型紙に貼り残した状態で一時的に剥離する工程と、
前記離型紙の幅方向一端部側を折り曲げるようにして、前記端部テープの糊なし部位を前記離型紙の幅方向一端部から外方に露呈させる工程と、
外方に露呈する前記端部テープの糊なし部位を保持し、該端部テープを前記離型紙から取り出す工程と、
を有することを特徴とする(請求項1記載の発明)。
【0008】
本発明に係る端部テープの供給方法によれば、端部テープが離型紙から一時的に剥離された状態となるため、離型紙に対する端部テープの粘着力を低減させることが可能となる。さらに、離型紙の幅方向一端部から外方に露呈する端部テープの糊なし部位が直接保持される。これにより、端部テープを離型紙からより確実に取り出すことができる。その結果、ロール状物の端部に対してより効率的に端部テープを供給することが可能になる。
【0009】
また、前述した端部テープの供給方法において、外方に露呈する前記端部テープを自動的に検出した後、該端部テープの糊なし部位を保持して前記離型紙から取り出すようにしている(請求項2記載の発明)。これにより、端部テープを1枚ずつ確実に保持することが可能となり、該端部テープの供給作業を効率的に且つ良好に遂行することができる。
【0010】
さらに、前述した端部テープの供給方法において、前記端部テープの糊なし部位を吸着ヘッドと押圧部材とで把持するとともに、前記吸着ヘッドの吸着作用下に該端部テープを吸着保持して前記離型紙から取り出すようにしている(請求項3記載の発明)。このように、吸着ヘッドと押圧部材とによって端部テープの糊なし部位を把持するとともに、該吸着ヘッドの吸着作用下に該端部テープを吸着保持するので、該端部テープを離型紙からより一層確実に取り出すことができる。
【0011】
また、本発明に係る端部テープの供給装置は、ロール状物の外周に該ロール状物の端部を止めるための端部テープを、前記端部に自動的に供給する端部テープの供給装置であって、
複数の前記端部テープが貼り付けられた帯状の離型紙を、該端部テープの一部に設けられた糊なし部位を該離型紙の幅方向一端部側に配置した状態で送り出す離型紙送り出し機構と、
前記端部テープを、該端部テープの一端を前記離型紙に貼り残した状態で一時的に剥離する剥離補助機構と、
前記離型紙の幅方向一端部側を折り曲げるようにして、前記端部テープの糊なし部位を前記離型紙の幅方向一端部から外方に露呈させる離型紙折り曲げ機構と、
外方に露呈する前記端部テープの糊なし部位を保持し、該端部テープを前記離型紙から取り出す端部テープ取り出し機構と、
を備えることを特徴とする(請求項4記載の発明)。
【0012】
本発明に係る端部テープの供給装置によれば、離型紙送り出し機構によって端部テープが貼り付けられた離型紙が送り出された後、剥離補助機構によって端部テープが離型紙から一時的に剥離された状態となるため、離型紙に対する端部テープの粘着力を低減させることが可能となる。さらに、離型紙折り曲げ機構によって、端部テープが離型紙の幅方向一端部から外方に露呈され、端部テープ取り出し機構によって該端部テープの糊なし部位が直接保持される。これにより、端部テープを離型紙からより確実に取り出すことができる。その結果、ロール状物の端部に対してより効率的に端部テープを供給することが可能になる。
【0013】
また、前述した端部テープの供給装置において、前記剥離補助機構は、先端部が略三角形状に形成された剥離補助部材と、該剥離補助部材を間に挟むように配置される一対のガイドローラとを備えるようにしている(請求項5記載の発明)。これにより、離型紙から端部テープを落下等させることがなく、確実に離型紙から一時的に剥離させることができる。
【0014】
さらに、前述した端部テープの供給装置において、前記離型紙の幅方向一端部から外方に露呈する前記端部テープを自動的に検出する端部テープ検出手段を備えるようにしている(請求項6記載の発明)。これにより、端部テープの有無を確実に検出することが可能になるため、該端部テープの供給作業をより効率的に且つ良好に遂行することができる。
【0015】
また、前述した端部テープの供給装置において、前記離型紙折り曲げ機構は、前記離型紙の両面側に配置され、該離型紙の幅方向一端部側を強制的に折り曲げるように案内する第1搬送ガイドおよび第2搬送ガイドを備えるようにしている(請求項7記載の発明)。これにより、簡単な構成で、離型紙を確実に折り曲げることが可能となり、端部テープの取り出し作業の効率化を容易に図ることができる。
【0016】
さらに、前述した端部テープの供給装置において、前記端部テープ取り出し機構は、前記端部テープ側に進退可能に配設される吸着ヘッドと、前記端部テープを挟んで前記吸着ヘッドに対向して進退可能に配設される押圧部材と、を備え、前記吸着ヘッドと前記押圧部材とにより前記端部テープの糊なし部位を把持するとともに、該吸着ヘッドの吸着作用下に該端部テープを吸着保持して前記離型紙から取り出すようにしている(請求項8記載の発明)。このように、吸着ヘッドと押圧部材とによって端部テープの糊なし部位を把持するとともに、該吸着ヘッドの吸着作用下に該端部テープを吸着保持するので、端部テープを離型紙から確実に且つ迅速に剥離することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る端部テープの供給方法を実施するための包装システム10の概略斜視説明図である。
【0018】
包装システム10は、長尺状の感光材料シート14を巻芯16に巻回した感光材料ロール(ロール状物)12の両端部に、遮光部材18を組み付ける遮光部材挿入ステーションST1と、感光材料シート14の端部14aを規定の長さまで引き出す端部引出ステーションST2と、規定の長さまで引き出された前記端部14aに接合テープ20を貼り付ける貼付ステーションST3と、遮光性シュリンクフイルム(スカート、あるいは遮光性熱収縮フイルムともいう。)24を遮光シート26の幅方向両端に貼り付けるとともに、前記遮光シート26の先端に一対の端部止めテープ(端部テープ)28を貼り付けて遮光リーダ22を組み立てる遮光リーダ組立ステーションST4と、前記端部14aに前記遮光リーダ22を貼り付けた後、該遮光リーダ22を前記感光材料ロール12の外周に巻き取る遮光リーダ巻取りステーションST5とを備え、前記感光材料ロール12は搬送系40を介して矢印Y方向に搬送可能である。
【0019】
図2に示すように、遮光リーダ22は、遮光シート26と、この遮光シート26の幅方向両端に貼り付けられる遮光性シュリンクフイルム24とにより構成される。前記遮光シート26と感光材料シート14とが接合テープ20を介して固定される。遮光シート26の先端には、一対の端部止めテープ28が備えられている。感光材料ロール12に遮光リーダ22を巻き付けて、端部止めテープ28で止めることにより遮光性感光材料ロール30が構成される。なお、遮光リーダ22全体を遮光性シュリンクフイルム24で構成してもよい。
【0020】
本実施の形態では、例えば、接合テープ20は、幅H1が25[mm]であり、その略半分の幅である12.5±1[mm]が感光材料シート14の端部14aの端面から突出すると好ましい。また、接合テープ20は、感光材料シート14の幅W1方向両端から長さT1だけ内方に配置されており、この長さT1は、0〜10[mm]の範囲内であると好ましい。
【0021】
感光材料ロール12の直径Dと、感光材料シート14の幅W1と、遮光シート26の幅W2と、この遮光シート26の長さL1と、遮光性シュリンクフイルム24の幅H2と、前記遮光性シュリンクフイルム24の長さL2とにおいて、幅W2は、幅W1に略等しいか(W2≒W1)、あるいは幅W1よりも僅かに大きく(W2>W1)、長さL2は、L2>3.14×D、およびL1>L2+200[mm]の関係を有すると好ましい。
【0022】
遮光シート26は、感光材料シート14の端部14aに幅20[mm]程度重ね合わされた状態で、接合テープ20を介して接着される。遮光性シュリンクフイルム24の幅H2は、例えば、25[mm]であり、遮光シート26の両端部から9[mm]だけ外方に突出していると好ましい。また、遮光シート26の長さL1は、例えば、900[mm]である一方、遮光性シュリンクフイルム24の長さL2は、例えば、500[mm]または600[mm]であると好ましい。
【0023】
図1に示すように、搬送系40は、所定間隔離間して互いに平行に配置される搬送コンベア42a、42bを備え、前記搬送コンベア42a、42b上にパレット44が着脱自在に配置される。このパレット44の上部には、断面略V字状の一組の載置台46a、46bが移動可能に設けられており、この載置台46a、46bに感光材料ロール12が載置される。
【0024】
遮光部材挿入ステーションST1には、遮光部材18を感光材料ロール12の両端部に組み付けるための遮光部材組付機構50が配置され、端部引出ステーションST2には、端部14aを把持して規定の長さまで引き出すための端部引出機構52が配置される。貼付ステーションST3には、前記端部14aに接合テープ20を貼り付けるための接合テープ貼付機構54が配置される。遮光リーダ巻取りステーションST5には、端部14aに遮光リーダ22が貼り付けられた後、感光材料ロール12を回転させて前記遮光リーダ22を巻き取るための回転機構56と、前記感光材料ロール12が回転する際に、遮光性シュリンクフイルム24に向けて一定温度且つ一定流量の熱風を連続的に供給するための一対の熱風機58とが設けられている。
【0025】
遮光リーダ組立ステーションST4には、フイルムロール60から遮光性シュリンクフイルム24を加工するためのスカート部材加工機構62と、長尺リーダ64から遮光シート26を形成するとともに、前記遮光シート26に前記遮光性シュリンクフイルム24を貼り付けるための貼付機構66と、端部止めテープ28を前記遮光シート26の先端に供給して貼り付ける本実施の形態に係る端部止めテープ供給貼付機構(端部テープの供給装置)70とが配置される。
【0026】
図3および図4に示すように、端部止めテープ供給貼付機構70は、離型紙送り出し機構72と、剥離補助機構73と、離型紙折り曲げ機構74と、端部止めテープ取り出し機構76とを備える。端部止めテープ28は、帯状の離型紙78に整列して貼り付けられるとともに、各端部止めテープ28は、長手方向が前記離型紙78の幅方向に延在し、且つ一部に設けられた糊なし部位80が、該離型紙78の幅方向一端部78a側に配置されている。
【0027】
離型紙送り出し機構72は、複数の端部止めテープ28が貼り付けられた離型紙78をロール状に装着して前記離型紙78を送り出すテープ送り出し軸82と、前記端部止めテープ28が取り出された前記離型紙78のみを巻き取る離型紙巻取り軸84とを備えるとともに、前記テープ送り出し軸82と前記離型紙巻取り軸84との間には、一対のガイドローラ86が略水平方向に並んで配置されている。
【0028】
剥離補助機構73は、先端部79aが略三角形状に形成された離型補助部材79と、離型補助部材79を間に挟むように、且つ略水平方向に並んで配置される一対のガイドローラ81a、81bと、テープ送り出し軸82から送り出される離型紙78に所定の張力を付与しながら該離型紙78を送り出すフィードローラ83と、フィードローラ83の下流側に配置されるガイドローラ85a、85bとを備える。
【0029】
この場合、図5に示すように、離型補助部材79とガイドローラ81a、81bとは、離型紙78のパスラインが角度θを有するように配置される。この角度θは、30°〜90°の範囲であると好適である。
【0030】
なお、離型補助部材79は、例えば、表面研磨したステンレス鋼等から形成される。また、ガイドローラ81a、81b、およびガイドローラ85a、85bの外周面は、ローレット状(ぎざぎざのある状態)に形成されると好ましい(図4参照)。
【0031】
離型紙折り曲げ機構74は、図6および図7に示すように、離型紙78の両面側に配置され、前記離型紙78の幅方向一端部78a側を強制的に上方に折り曲げるように案内する第1搬送ガイド88および第2搬送ガイド90を備える。第1搬送ガイド88は、離型紙78の端部止めテープ28が貼り付けられている表面側とは反対の裏面側を案内するとともに、前記離型紙78の搬送方向(矢印R方向)に向かって幅方向一端部78aから離間する方向に傾斜する略三角形状に構成されている。
【0032】
第2搬送ガイド90は、離型紙78の端部止めテープ28が貼り付けられている表面側に配置されるとともに、この離型紙78の幅方向一端部78a側から搬送方向に向かって傾斜する略三角形状に構成される。離型紙78は、第1および第2搬送ガイド88、90の案内作用下に、幅方向一端部78aが上方に折り曲げられることにより、端部止めテープ28の糊なし部位80が、前記幅方向一端部78aから外方に露呈する。
【0033】
端部止めテープ取り出し機構76は、図3および図4に示すように、離型紙78の端部止めテープ28が貼り付けられた表面側に配置される第1吸着ヘッド92および第2吸着ヘッド94と、前記端部止めテープ28を挟んで前記離型紙78の裏面側に配置される第1押圧部材96および第2押圧部材98とを備える。
【0034】
端部止めテープ取り出し機構76は、第1および第2吸着ヘッド92、94を一体的に矢印A方向に移動させるための移動手段100を備え、この移動手段100は、サーボモータ102を有する。このサーボモータ102の回転駆動軸104には、ボールねじ106の一端が連結されるとともに、このボールねじ106が基台108に対して回転自在に支持される。基台108上には、ボールねじ106の両側に位置して互いに平行なガイドレール110a、110bが設けられるとともに、前記ガイドレール110a、110bに可動ベース112が支持される。この可動ベース112には、ボールねじ106が螺合するナット部114が設けられている。
【0035】
可動ベース112には、矢印A方向に直交する矢印B方向に向かって長尺なガイド部材116が設けられるとともに、このガイド部材116には、ロッドレスシリンダを構成するスライド部材120が矢印B方向に進退自在に配置される。
【0036】
スライド部材120には、第1昇降シリンダ122および第2昇降シリンダ124が鉛直方向に向かって取り付けられており、前記第1および第2昇降シリンダ122、124から上方に延在するロッド122a、124aには、第1昇降台126および第2昇降台128が固定される。図3および図8に示すように、第1および第2昇降台126、128には、第1および第2吸着ヘッド92、94が支軸130、132を支点に揺動自在に装着されており、スプリング134、136を介して先端側が上方に揺動する方向に付勢されている。第1および第2吸着ヘッド92、94には、複数、例えば、それぞれ3個の吸着パッド138、140が端部止めテープ28の長手方向に沿って配列されており、前記吸着パッド138、140は、図示しない真空発生源に連通している。
【0037】
図3および図4に示すように、第1および第2押圧部材96、98は、第1シリンダ142および第2シリンダ144から下方向に突出するロッド142a、144aの先端部に固着されるとともに、離型紙78に貼り付けられている端部止めテープ28の糊なし部位80に対応して配置されている。第1シリンダ142に近接して、端部止めテープ28の糊なし部位80を自動的に検出するための端部止めテープ検出手段146が配置される。この端部止めテープ検出手段146は、投光器148と受光器150とを備え、鉛直方向に所定間隔離間して配置されている。
【0038】
このように構成される包装システム10の動作並びに作用効果について、端部止めテープ28の供給方法との関係において、以下に説明する。
【0039】
まず、感光材料ロール12は、端部14aが自由端としてパレット44に載置されており、このパレット44を介して搬送コンベア42a、42bの走行作用下に、遮光部材挿入ステーションST1に搬送される。パレット44は、遮光部材挿入ステーションST1に一旦停止された後、図示しないパレット昇降部を介して所定の挿入高さ位置まで上昇される。そして、遮光部材組付機構50の動作作用下に、感光材料ロール12の両端に遮光部材18が組み付けられた後、パレット44が下降して、再度搬送コンベア42a、42b上に配置される(図1参照)。
【0040】
次いで、パレット44は、端部引出ステーションST2に送られ、端部引出機構52の動作作用下に、感光材料ロール12の端部14aが所定の長さだけ引き出されて、この端部14aの位置決めが行われる。さらに、感光材料ロール12は、パレット44に載置された状態で、貼付ステーションST3に送られ、接合テープ貼付機構54の動作作用下に、この感光材料ロール12の端部14aに接合テープ20が貼り付けられる(図1参照)。
【0041】
感光材料ロール12は、貼付ステーションST3から遮光リーダ巻取りステーションST5に搬送される一方、遮光リーダ組立ステーションST4では、スカート部材加工機構62を介してフイルムロール60から遮光性シュリンクフイルム24が加工される。さらに、長尺リーダ64から遮光シート26が形成されるとともに、貼付機構66を介して前記遮光シート26に遮光性シュリンクフイルム24が貼り付けられる。遮光シート26の先端には、端部止めテープ供給貼付機構70を介して端部止めテープ28が供給される。
【0042】
図3および図4に示すように、端部止めテープ供給貼付機構70では、端部止めテープ28を整列して組み付けている離型紙78が、テープ送り出し軸82の回転作用下に送り出される。その際、前記離型紙78に付与されるフィードローラ83による張力作用下に、ガイドローラ81a、81bと離型補助部材79との案内作用によって、端部止めテープ28が、離型紙78の搬送方向に沿って、その一端を離型紙78上に貼り残して一時的に剥離された状態となる(図5参照)。これにより、離型紙78に対する端部止めテープ28の粘着力(貼付力、または保持力ともいう。)を低減させることができる。
【0043】
次いで、ガイドローラ86および離型紙折り曲げ機構74を介して離型紙巻取り軸84に前記離型紙78のみが巻き取られる。その際、一対のガイドローラ86間では、離型紙折り曲げ機構74を構成する第1および第2搬送ガイド88、90の案内作用下に、離型紙78の幅方向一端部78aが鉛直上方向に向かって折り曲げられる。
【0044】
このため、図6および図7に示すように、端部止めテープ28の糊なし部位80が、離型紙78の幅方向一端部78aから外方に露呈する。そこで、端部止めテープ検出手段146(図3参照)を介して端部止めテープ28の糊なし部位80が検出されると、離型紙送り出し機構72の駆動が停止されて離型紙78の搬送が停止される。
【0045】
次いで、図8に示すように、第1および第2昇降シリンダ122、124が駆動されてロッド122a、124aが上方に移動する。ロッド122a、124aには、第1および第2昇降台126、128が固定されており、前記第1および第2昇降台126、128と一体的に第1および第2吸着ヘッド92、94が上昇する。従って、第1および第2吸着ヘッド92、94に設けられている吸着パッド138、140は、離型紙78に貼り付けられている各端部止めテープ28に当接し、前記端部止めテープ28の吸着が行われる。
【0046】
さらに、図9に示すように、第1および第2シリンダ142、144が駆動され、ロッド142a、144aが鉛直下方向に変位する。これにより、前記ロッド142a、144aに固着されている第1および第2押圧部材96、98は、離型紙78の幅方向一端部78a側から外方に突出している2枚の端部止めテープ28の糊なし部位80を、第1および第2吸着ヘッド92、94側に押し付ける。
【0047】
その際、第1および第2吸着ヘッド92、94は、第1および第2昇降台126、128に支軸130、132を介して揺動自在に支持されており、前記第1および第2吸着ヘッド92、94の揺動方向先端側が第1および第2押圧部材96、98を介して鉛直下方向に押圧される。このため、第1および第2吸着ヘッド92、94は、スプリング134、136の弾性力に抗して下方向に揺動し、前記第1および第2吸着ヘッド92、94と第1および第2押圧部材96、98とによって糊なし部位80が挟持されている各端部止めテープ28は、離型紙78から剥離されて該第1および第2吸着ヘッド92、94に吸着保持される。
【0048】
次に、図10に示すように、第1および第2昇降シリンダ122、124が駆動され、第1および第2吸着ヘッド92、94が端部止めテープ28を吸着した状態で下降する一方、第1および第2シリンダ142、144の駆動作用下に、第1および第2押圧部材96、98が上昇する。第1および第2吸着ヘッド92、94は、端部止めテープ28を吸着保持した状態で、遮光シート26の端部止めテープ貼り付け位置に対応して移送される。
【0049】
具体的には、図3に示すように、移動手段100を構成するサーボモータ102の駆動作用下に、ボールねじ106が回転されることにより、可動ベース112がガイドレール110a、110bに沿って矢印A方向に移送される。さらに、図11に示すように、スライド部材120が、可動ベース112に設けられているガイド部材116に沿って矢印B1方向に移動し、例えば、第1吸着ヘッド92が遮光シート26の端部止めテープ貼り付け位置の下方に対応して配置される。
【0050】
そこで、第1昇降シリンダ122が駆動され、第1昇降台126と一体的に第1吸着ヘッド92が上昇することにより、この第1吸着ヘッド92に吸着保持されている端部止めテープ28が遮光シート26に押し付けられる。この状態で、第1吸着ヘッド92による吸引が解除されるとともに、前記第1吸着ヘッド92が下降することにより、遮光シート26に端部止めテープ28が貼り付けられることになる。
【0051】
この場合、本実施の形態では、端部止めテープ28が貼り付けられている離型紙78が、離型紙送り出し機構72を介して送り出されるとともに、ガイドローラ81a、81bと離型補助部材79との案内作用によって、端部止めテープ28が一時的に剥離された状態にあるため、該離型紙78に対する粘着力が低減されている。さらに、離型紙折り曲げ機構74の動作作用下に、前記離型紙78の幅方向一端部78aが上方に強制的に折り曲げられることにより、前記端部止めテープ28の糊なし部位80が前記幅方向一端部78aから外方に露呈する。
【0052】
次いで、第1および第2昇降シリンダ122、124の駆動作用下に、第1および第2吸着ヘッド92、94が上昇して端部止めテープ28を吸着する一方、第1および第2シリンダ142、144が駆動されて、第1および第2押圧部材96、98が外部に露呈している糊なし部位80を前記第1および第2吸着ヘッド92、94に押圧し、前記端部止めテープ28を前記離型紙78から剥離している。
【0053】
このように、離型紙78に対する粘着力が低減されるとともに、該離型紙78の幅方向一端部78aから外方に露呈する端部止めテープ28の糊なし部位80を、直接、第1および第2押圧部材96、98で第1および第2吸着ヘッド92、94に押圧保持するため、前記端部止めテープ28を前記離型紙78からより確実に取り出すことができる。これにより、第1および第2吸着ヘッド92、94を介して端部止めテープ28を確実に吸着保持することができ、遮光シート26の先端に前記端部止めテープ28を確実且つ効率的に供給することが可能になる。
【0054】
また、離型紙折り曲げ機構74を介して幅方向一端部78aが折り曲げられた離型紙78から外部に突出する端部止めテープ28の糊なし部位80が、端部止めテープ検出手段146を介して自動的に検出される。従って、端部止めテープ28を第1および第2吸着ヘッド92、94に確実に保持させることができ、この端部止めテープ28の供給不良を有効に阻止して、前記端部止めテープ28の供給作業を効率的に遂行することができる。
【0055】
さらに、離型紙折り曲げ機構74は、離型紙78の両面側に配置される第1および第2搬送ガイド88、90を備えている。これにより、簡単な構成で、離型紙78を確実に折り曲げることができ、端部止めテープ28の糊なし部位80を外部に露呈させて前記端部止めテープ28の取り出し作業の効率化を容易に図ることが可能となる。
【0056】
また、端部止めテープ取り出し機構76は、離型紙78を挟んで互いに対向配置可能な第1および第2吸着ヘッド92、94と、第1および第2押圧部材96、98とを備えている。従って、第1および第2吸着ヘッド92、94と、第1および第2押圧部材96、98とを介して端部止めテープ28の糊なし部位80を把持するとともに、前記第1および第2吸着ヘッド92、94の吸着作用下に、前記端部止めテープ28を吸着保持することにより、該端部止めテープ28を前記離型紙78から確実に且つ迅速に剥離することが可能になる。このため、端部止めテープ28の供給作業全体の高速化を容易に図ることができる。
【0057】
ところで、図1に示すように、遮光シート26の幅方向両端に遮光性シュリンクフイルム24が貼り付けられるとともに、前記遮光シート26の先端には、前述したように、端部止めテープ28が貼り付けられて遮光リーダ22が形成される。そして、遮光リーダ巻取りステーションST5では、遮光リーダ22が、接合テープ20を介して感光材料シート14の端部14aに貼り付けられた後、回転機構56の回転作用下に、感光材料ロール12の外周に前記遮光リーダ22の巻取り動作が開始される。
【0058】
その際、熱風機58が付勢され、遮光リーダ22を構成する遮光性シュリンクフイルム24が、前記熱風機58からの熱風により遮光部材18の外周縁部を覆って熱収縮される。このようにして、感光材料ロール12の外周に遮光リーダ22が巻き取られた後、端部止めテープ28により前記遮光リーダ22の端部が固定されて、遮光性感光材料ロール30が得られる。
【0059】
なお、本実施の形態では、ロール状物として感光材料ロール12を用いて説明したが、これに限定されるものではなく、フイルムやシート等の種々の帯状体を巻回したロール状物を使用してもよい。また、本実施の形態では、帯状の離型紙78に整列して貼り付けられた端部止めテープ28を用いた場合を例示しているが、例えば、離型紙78に対して連続的に貼り付けられたテープ状部材に、所定間隔に切込を入れて形成された端部止めテープ(図示せず)を用いてもよい。
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、以下の効果が得られる。
【0061】
すなわち、端部テープが離型紙から一時的に剥離された状態となるため、離型紙に対する端部テープの粘着力を低減させることが可能となる。さらに、離型紙の幅方向一端部から外方に露呈する端部テープの糊なし部位が直接保持される。これにより、端部テープを離型紙からより確実に取り出すことができる。その結果、ロール状物の端部に対してより効率的に端部テープを供給することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る端部テープの供給方法を実施するための包装システムの概略斜視説明図である。
【図2】前記包装システムにより製造される遮光性感光材料ロールの一部分解斜視説明図である。
【図3】前記包装システムを構成する端部止めテープ供給貼付機構の斜視説明図である。
【図4】前記端部止めテープ供給貼付機構の正面図である。
【図5】前記端部止めテープ供給貼付機構を構成する剥離補助機構の要部拡大正面図である。
【図6】前記端部止めテープ供給貼付機構を構成する離型紙折り曲げ機構の斜視説明図である。
【図7】前記離型紙折り曲げ機構の平面説明図である。
【図8】端部止めテープ取り出し機構を構成する第1および第2吸着ヘッドが上昇する際の動作説明図である。
【図9】第1および第2押圧部材が下降して端部止めテープの糊なし部位が押圧される際の動作説明図である。
【図10】前記端部止めテープが前記第1および第2吸着ヘッドに吸着保持された後、退避を行う際の動作説明図である。
【図11】前記第1および第2吸着ヘッドに保持されている前記端部止めテープを遮光シートに搬送する際の動作説明図である。
【符号の説明】
10…包装システム 12…感光材料ロール
14…感光材料シート 14a…端部
26…遮光シート 28…端部止めテープ
54…接合テープ貼付機構 70…端部止めテープ供給貼付機構
72…離型紙送り出し機構 73…剥離補助機構
74…離型紙折り曲げ機構 76…端部止めテープ取り出し機構
78…離型紙 78a…幅方向一端部
79…剥離補助部材 79a…先端部
80…糊なし部位 83…フィードローラ
81a、81b、85a、85b…ガイドローラ
88、90…搬送ガイド 92、94…吸着ヘッド
96、98…押圧部材 100…移動手段
122、124…昇降シリンダ 138、140…吸着パッド
142、144…シリンダ 146…端部止めテープ検出手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロール状物の外周に該ロール状物の端部を止めるための端部テープを供給する端部テープの供給方法およびその供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、製版分野で使用されるフイルムは、遮光性感光材料ロールとして供給される。
【0003】
すなわち、この種の遮光性感光材料ロールは、先ず、長尺状の感光材料シートが巻芯の外周に巻き付けられて感光材料ロール(ロール状物)となる。次いで、この感光材料ロールの両端面に円盤状の遮光部材が取り付けられるとともに、遮光シートおよび遮光性シュリンクフイルムを含む遮光リーダが、感光材料ロールの感光材料シートの先端に接合される。続いて、感光材料ロールの外周に遮光リーダを巻き付けるとともに、遮光性シュリンクフイルムを加熱して遮光部材側に折り込みながら、該遮光性シュリンクフイルムを熱溶着する。その後、遮光リーダの端部が端末テープ(端部テープ)により固定される。これが遮光性感光材料ロールである(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
ところで、本出願人は、前記の遮光性感光材料ロールを製造する際に、端末テープを離型紙から確実に取り出すことができ、該端末テープの供給作業を効率的に遂行することを目的としてロール状物の端末テープ供給方法および装置を案出している。この場合、整列された複数の端末テープが貼り付けられている帯状の離型紙を送り出す際に、該離型紙の幅方向一端部側を折り曲げることにより端末テープの糊なし部位を前記離型紙の幅方向一端部から外方に露呈させ、該端末テープの糊なし部位を保持することによって前記端末テープを離型紙から取り出すようにしている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−249431号公報(段落[0019]、[0020]、[0033]〜[0035])
【特許文献2】
特開2002−308524号公報(段落[0034]〜[0038])
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記の特許文献2の発明に関連してなされたものであって、離型紙からより確実に端部テープを取り出すことができ、より効率的に該端部テープを供給することが可能な端部テープの供給方法およびその供給装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る端部テープの供給方法は、ロール状物の外周に該ロール状物の端部を止めるための端部テープを、前記端部に自動的に供給する端部テープの供給方法であって、
複数の前記端部テープが貼り付けられた帯状の離型紙を、該端部テープの一部に設けられた糊なし部位を該離型紙の幅方向一端部側に配置した状態で送り出す工程と、
前記端部テープを、該端部テープの一端を前記離型紙に貼り残した状態で一時的に剥離する工程と、
前記離型紙の幅方向一端部側を折り曲げるようにして、前記端部テープの糊なし部位を前記離型紙の幅方向一端部から外方に露呈させる工程と、
外方に露呈する前記端部テープの糊なし部位を保持し、該端部テープを前記離型紙から取り出す工程と、
を有することを特徴とする(請求項1記載の発明)。
【0008】
本発明に係る端部テープの供給方法によれば、端部テープが離型紙から一時的に剥離された状態となるため、離型紙に対する端部テープの粘着力を低減させることが可能となる。さらに、離型紙の幅方向一端部から外方に露呈する端部テープの糊なし部位が直接保持される。これにより、端部テープを離型紙からより確実に取り出すことができる。その結果、ロール状物の端部に対してより効率的に端部テープを供給することが可能になる。
【0009】
また、前述した端部テープの供給方法において、外方に露呈する前記端部テープを自動的に検出した後、該端部テープの糊なし部位を保持して前記離型紙から取り出すようにしている(請求項2記載の発明)。これにより、端部テープを1枚ずつ確実に保持することが可能となり、該端部テープの供給作業を効率的に且つ良好に遂行することができる。
【0010】
さらに、前述した端部テープの供給方法において、前記端部テープの糊なし部位を吸着ヘッドと押圧部材とで把持するとともに、前記吸着ヘッドの吸着作用下に該端部テープを吸着保持して前記離型紙から取り出すようにしている(請求項3記載の発明)。このように、吸着ヘッドと押圧部材とによって端部テープの糊なし部位を把持するとともに、該吸着ヘッドの吸着作用下に該端部テープを吸着保持するので、該端部テープを離型紙からより一層確実に取り出すことができる。
【0011】
また、本発明に係る端部テープの供給装置は、ロール状物の外周に該ロール状物の端部を止めるための端部テープを、前記端部に自動的に供給する端部テープの供給装置であって、
複数の前記端部テープが貼り付けられた帯状の離型紙を、該端部テープの一部に設けられた糊なし部位を該離型紙の幅方向一端部側に配置した状態で送り出す離型紙送り出し機構と、
前記端部テープを、該端部テープの一端を前記離型紙に貼り残した状態で一時的に剥離する剥離補助機構と、
前記離型紙の幅方向一端部側を折り曲げるようにして、前記端部テープの糊なし部位を前記離型紙の幅方向一端部から外方に露呈させる離型紙折り曲げ機構と、
外方に露呈する前記端部テープの糊なし部位を保持し、該端部テープを前記離型紙から取り出す端部テープ取り出し機構と、
を備えることを特徴とする(請求項4記載の発明)。
【0012】
本発明に係る端部テープの供給装置によれば、離型紙送り出し機構によって端部テープが貼り付けられた離型紙が送り出された後、剥離補助機構によって端部テープが離型紙から一時的に剥離された状態となるため、離型紙に対する端部テープの粘着力を低減させることが可能となる。さらに、離型紙折り曲げ機構によって、端部テープが離型紙の幅方向一端部から外方に露呈され、端部テープ取り出し機構によって該端部テープの糊なし部位が直接保持される。これにより、端部テープを離型紙からより確実に取り出すことができる。その結果、ロール状物の端部に対してより効率的に端部テープを供給することが可能になる。
【0013】
また、前述した端部テープの供給装置において、前記剥離補助機構は、先端部が略三角形状に形成された剥離補助部材と、該剥離補助部材を間に挟むように配置される一対のガイドローラとを備えるようにしている(請求項5記載の発明)。これにより、離型紙から端部テープを落下等させることがなく、確実に離型紙から一時的に剥離させることができる。
【0014】
さらに、前述した端部テープの供給装置において、前記離型紙の幅方向一端部から外方に露呈する前記端部テープを自動的に検出する端部テープ検出手段を備えるようにしている(請求項6記載の発明)。これにより、端部テープの有無を確実に検出することが可能になるため、該端部テープの供給作業をより効率的に且つ良好に遂行することができる。
【0015】
また、前述した端部テープの供給装置において、前記離型紙折り曲げ機構は、前記離型紙の両面側に配置され、該離型紙の幅方向一端部側を強制的に折り曲げるように案内する第1搬送ガイドおよび第2搬送ガイドを備えるようにしている(請求項7記載の発明)。これにより、簡単な構成で、離型紙を確実に折り曲げることが可能となり、端部テープの取り出し作業の効率化を容易に図ることができる。
【0016】
さらに、前述した端部テープの供給装置において、前記端部テープ取り出し機構は、前記端部テープ側に進退可能に配設される吸着ヘッドと、前記端部テープを挟んで前記吸着ヘッドに対向して進退可能に配設される押圧部材と、を備え、前記吸着ヘッドと前記押圧部材とにより前記端部テープの糊なし部位を把持するとともに、該吸着ヘッドの吸着作用下に該端部テープを吸着保持して前記離型紙から取り出すようにしている(請求項8記載の発明)。このように、吸着ヘッドと押圧部材とによって端部テープの糊なし部位を把持するとともに、該吸着ヘッドの吸着作用下に該端部テープを吸着保持するので、端部テープを離型紙から確実に且つ迅速に剥離することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る端部テープの供給方法を実施するための包装システム10の概略斜視説明図である。
【0018】
包装システム10は、長尺状の感光材料シート14を巻芯16に巻回した感光材料ロール(ロール状物)12の両端部に、遮光部材18を組み付ける遮光部材挿入ステーションST1と、感光材料シート14の端部14aを規定の長さまで引き出す端部引出ステーションST2と、規定の長さまで引き出された前記端部14aに接合テープ20を貼り付ける貼付ステーションST3と、遮光性シュリンクフイルム(スカート、あるいは遮光性熱収縮フイルムともいう。)24を遮光シート26の幅方向両端に貼り付けるとともに、前記遮光シート26の先端に一対の端部止めテープ(端部テープ)28を貼り付けて遮光リーダ22を組み立てる遮光リーダ組立ステーションST4と、前記端部14aに前記遮光リーダ22を貼り付けた後、該遮光リーダ22を前記感光材料ロール12の外周に巻き取る遮光リーダ巻取りステーションST5とを備え、前記感光材料ロール12は搬送系40を介して矢印Y方向に搬送可能である。
【0019】
図2に示すように、遮光リーダ22は、遮光シート26と、この遮光シート26の幅方向両端に貼り付けられる遮光性シュリンクフイルム24とにより構成される。前記遮光シート26と感光材料シート14とが接合テープ20を介して固定される。遮光シート26の先端には、一対の端部止めテープ28が備えられている。感光材料ロール12に遮光リーダ22を巻き付けて、端部止めテープ28で止めることにより遮光性感光材料ロール30が構成される。なお、遮光リーダ22全体を遮光性シュリンクフイルム24で構成してもよい。
【0020】
本実施の形態では、例えば、接合テープ20は、幅H1が25[mm]であり、その略半分の幅である12.5±1[mm]が感光材料シート14の端部14aの端面から突出すると好ましい。また、接合テープ20は、感光材料シート14の幅W1方向両端から長さT1だけ内方に配置されており、この長さT1は、0〜10[mm]の範囲内であると好ましい。
【0021】
感光材料ロール12の直径Dと、感光材料シート14の幅W1と、遮光シート26の幅W2と、この遮光シート26の長さL1と、遮光性シュリンクフイルム24の幅H2と、前記遮光性シュリンクフイルム24の長さL2とにおいて、幅W2は、幅W1に略等しいか(W2≒W1)、あるいは幅W1よりも僅かに大きく(W2>W1)、長さL2は、L2>3.14×D、およびL1>L2+200[mm]の関係を有すると好ましい。
【0022】
遮光シート26は、感光材料シート14の端部14aに幅20[mm]程度重ね合わされた状態で、接合テープ20を介して接着される。遮光性シュリンクフイルム24の幅H2は、例えば、25[mm]であり、遮光シート26の両端部から9[mm]だけ外方に突出していると好ましい。また、遮光シート26の長さL1は、例えば、900[mm]である一方、遮光性シュリンクフイルム24の長さL2は、例えば、500[mm]または600[mm]であると好ましい。
【0023】
図1に示すように、搬送系40は、所定間隔離間して互いに平行に配置される搬送コンベア42a、42bを備え、前記搬送コンベア42a、42b上にパレット44が着脱自在に配置される。このパレット44の上部には、断面略V字状の一組の載置台46a、46bが移動可能に設けられており、この載置台46a、46bに感光材料ロール12が載置される。
【0024】
遮光部材挿入ステーションST1には、遮光部材18を感光材料ロール12の両端部に組み付けるための遮光部材組付機構50が配置され、端部引出ステーションST2には、端部14aを把持して規定の長さまで引き出すための端部引出機構52が配置される。貼付ステーションST3には、前記端部14aに接合テープ20を貼り付けるための接合テープ貼付機構54が配置される。遮光リーダ巻取りステーションST5には、端部14aに遮光リーダ22が貼り付けられた後、感光材料ロール12を回転させて前記遮光リーダ22を巻き取るための回転機構56と、前記感光材料ロール12が回転する際に、遮光性シュリンクフイルム24に向けて一定温度且つ一定流量の熱風を連続的に供給するための一対の熱風機58とが設けられている。
【0025】
遮光リーダ組立ステーションST4には、フイルムロール60から遮光性シュリンクフイルム24を加工するためのスカート部材加工機構62と、長尺リーダ64から遮光シート26を形成するとともに、前記遮光シート26に前記遮光性シュリンクフイルム24を貼り付けるための貼付機構66と、端部止めテープ28を前記遮光シート26の先端に供給して貼り付ける本実施の形態に係る端部止めテープ供給貼付機構(端部テープの供給装置)70とが配置される。
【0026】
図3および図4に示すように、端部止めテープ供給貼付機構70は、離型紙送り出し機構72と、剥離補助機構73と、離型紙折り曲げ機構74と、端部止めテープ取り出し機構76とを備える。端部止めテープ28は、帯状の離型紙78に整列して貼り付けられるとともに、各端部止めテープ28は、長手方向が前記離型紙78の幅方向に延在し、且つ一部に設けられた糊なし部位80が、該離型紙78の幅方向一端部78a側に配置されている。
【0027】
離型紙送り出し機構72は、複数の端部止めテープ28が貼り付けられた離型紙78をロール状に装着して前記離型紙78を送り出すテープ送り出し軸82と、前記端部止めテープ28が取り出された前記離型紙78のみを巻き取る離型紙巻取り軸84とを備えるとともに、前記テープ送り出し軸82と前記離型紙巻取り軸84との間には、一対のガイドローラ86が略水平方向に並んで配置されている。
【0028】
剥離補助機構73は、先端部79aが略三角形状に形成された離型補助部材79と、離型補助部材79を間に挟むように、且つ略水平方向に並んで配置される一対のガイドローラ81a、81bと、テープ送り出し軸82から送り出される離型紙78に所定の張力を付与しながら該離型紙78を送り出すフィードローラ83と、フィードローラ83の下流側に配置されるガイドローラ85a、85bとを備える。
【0029】
この場合、図5に示すように、離型補助部材79とガイドローラ81a、81bとは、離型紙78のパスラインが角度θを有するように配置される。この角度θは、30°〜90°の範囲であると好適である。
【0030】
なお、離型補助部材79は、例えば、表面研磨したステンレス鋼等から形成される。また、ガイドローラ81a、81b、およびガイドローラ85a、85bの外周面は、ローレット状(ぎざぎざのある状態)に形成されると好ましい(図4参照)。
【0031】
離型紙折り曲げ機構74は、図6および図7に示すように、離型紙78の両面側に配置され、前記離型紙78の幅方向一端部78a側を強制的に上方に折り曲げるように案内する第1搬送ガイド88および第2搬送ガイド90を備える。第1搬送ガイド88は、離型紙78の端部止めテープ28が貼り付けられている表面側とは反対の裏面側を案内するとともに、前記離型紙78の搬送方向(矢印R方向)に向かって幅方向一端部78aから離間する方向に傾斜する略三角形状に構成されている。
【0032】
第2搬送ガイド90は、離型紙78の端部止めテープ28が貼り付けられている表面側に配置されるとともに、この離型紙78の幅方向一端部78a側から搬送方向に向かって傾斜する略三角形状に構成される。離型紙78は、第1および第2搬送ガイド88、90の案内作用下に、幅方向一端部78aが上方に折り曲げられることにより、端部止めテープ28の糊なし部位80が、前記幅方向一端部78aから外方に露呈する。
【0033】
端部止めテープ取り出し機構76は、図3および図4に示すように、離型紙78の端部止めテープ28が貼り付けられた表面側に配置される第1吸着ヘッド92および第2吸着ヘッド94と、前記端部止めテープ28を挟んで前記離型紙78の裏面側に配置される第1押圧部材96および第2押圧部材98とを備える。
【0034】
端部止めテープ取り出し機構76は、第1および第2吸着ヘッド92、94を一体的に矢印A方向に移動させるための移動手段100を備え、この移動手段100は、サーボモータ102を有する。このサーボモータ102の回転駆動軸104には、ボールねじ106の一端が連結されるとともに、このボールねじ106が基台108に対して回転自在に支持される。基台108上には、ボールねじ106の両側に位置して互いに平行なガイドレール110a、110bが設けられるとともに、前記ガイドレール110a、110bに可動ベース112が支持される。この可動ベース112には、ボールねじ106が螺合するナット部114が設けられている。
【0035】
可動ベース112には、矢印A方向に直交する矢印B方向に向かって長尺なガイド部材116が設けられるとともに、このガイド部材116には、ロッドレスシリンダを構成するスライド部材120が矢印B方向に進退自在に配置される。
【0036】
スライド部材120には、第1昇降シリンダ122および第2昇降シリンダ124が鉛直方向に向かって取り付けられており、前記第1および第2昇降シリンダ122、124から上方に延在するロッド122a、124aには、第1昇降台126および第2昇降台128が固定される。図3および図8に示すように、第1および第2昇降台126、128には、第1および第2吸着ヘッド92、94が支軸130、132を支点に揺動自在に装着されており、スプリング134、136を介して先端側が上方に揺動する方向に付勢されている。第1および第2吸着ヘッド92、94には、複数、例えば、それぞれ3個の吸着パッド138、140が端部止めテープ28の長手方向に沿って配列されており、前記吸着パッド138、140は、図示しない真空発生源に連通している。
【0037】
図3および図4に示すように、第1および第2押圧部材96、98は、第1シリンダ142および第2シリンダ144から下方向に突出するロッド142a、144aの先端部に固着されるとともに、離型紙78に貼り付けられている端部止めテープ28の糊なし部位80に対応して配置されている。第1シリンダ142に近接して、端部止めテープ28の糊なし部位80を自動的に検出するための端部止めテープ検出手段146が配置される。この端部止めテープ検出手段146は、投光器148と受光器150とを備え、鉛直方向に所定間隔離間して配置されている。
【0038】
このように構成される包装システム10の動作並びに作用効果について、端部止めテープ28の供給方法との関係において、以下に説明する。
【0039】
まず、感光材料ロール12は、端部14aが自由端としてパレット44に載置されており、このパレット44を介して搬送コンベア42a、42bの走行作用下に、遮光部材挿入ステーションST1に搬送される。パレット44は、遮光部材挿入ステーションST1に一旦停止された後、図示しないパレット昇降部を介して所定の挿入高さ位置まで上昇される。そして、遮光部材組付機構50の動作作用下に、感光材料ロール12の両端に遮光部材18が組み付けられた後、パレット44が下降して、再度搬送コンベア42a、42b上に配置される(図1参照)。
【0040】
次いで、パレット44は、端部引出ステーションST2に送られ、端部引出機構52の動作作用下に、感光材料ロール12の端部14aが所定の長さだけ引き出されて、この端部14aの位置決めが行われる。さらに、感光材料ロール12は、パレット44に載置された状態で、貼付ステーションST3に送られ、接合テープ貼付機構54の動作作用下に、この感光材料ロール12の端部14aに接合テープ20が貼り付けられる(図1参照)。
【0041】
感光材料ロール12は、貼付ステーションST3から遮光リーダ巻取りステーションST5に搬送される一方、遮光リーダ組立ステーションST4では、スカート部材加工機構62を介してフイルムロール60から遮光性シュリンクフイルム24が加工される。さらに、長尺リーダ64から遮光シート26が形成されるとともに、貼付機構66を介して前記遮光シート26に遮光性シュリンクフイルム24が貼り付けられる。遮光シート26の先端には、端部止めテープ供給貼付機構70を介して端部止めテープ28が供給される。
【0042】
図3および図4に示すように、端部止めテープ供給貼付機構70では、端部止めテープ28を整列して組み付けている離型紙78が、テープ送り出し軸82の回転作用下に送り出される。その際、前記離型紙78に付与されるフィードローラ83による張力作用下に、ガイドローラ81a、81bと離型補助部材79との案内作用によって、端部止めテープ28が、離型紙78の搬送方向に沿って、その一端を離型紙78上に貼り残して一時的に剥離された状態となる(図5参照)。これにより、離型紙78に対する端部止めテープ28の粘着力(貼付力、または保持力ともいう。)を低減させることができる。
【0043】
次いで、ガイドローラ86および離型紙折り曲げ機構74を介して離型紙巻取り軸84に前記離型紙78のみが巻き取られる。その際、一対のガイドローラ86間では、離型紙折り曲げ機構74を構成する第1および第2搬送ガイド88、90の案内作用下に、離型紙78の幅方向一端部78aが鉛直上方向に向かって折り曲げられる。
【0044】
このため、図6および図7に示すように、端部止めテープ28の糊なし部位80が、離型紙78の幅方向一端部78aから外方に露呈する。そこで、端部止めテープ検出手段146(図3参照)を介して端部止めテープ28の糊なし部位80が検出されると、離型紙送り出し機構72の駆動が停止されて離型紙78の搬送が停止される。
【0045】
次いで、図8に示すように、第1および第2昇降シリンダ122、124が駆動されてロッド122a、124aが上方に移動する。ロッド122a、124aには、第1および第2昇降台126、128が固定されており、前記第1および第2昇降台126、128と一体的に第1および第2吸着ヘッド92、94が上昇する。従って、第1および第2吸着ヘッド92、94に設けられている吸着パッド138、140は、離型紙78に貼り付けられている各端部止めテープ28に当接し、前記端部止めテープ28の吸着が行われる。
【0046】
さらに、図9に示すように、第1および第2シリンダ142、144が駆動され、ロッド142a、144aが鉛直下方向に変位する。これにより、前記ロッド142a、144aに固着されている第1および第2押圧部材96、98は、離型紙78の幅方向一端部78a側から外方に突出している2枚の端部止めテープ28の糊なし部位80を、第1および第2吸着ヘッド92、94側に押し付ける。
【0047】
その際、第1および第2吸着ヘッド92、94は、第1および第2昇降台126、128に支軸130、132を介して揺動自在に支持されており、前記第1および第2吸着ヘッド92、94の揺動方向先端側が第1および第2押圧部材96、98を介して鉛直下方向に押圧される。このため、第1および第2吸着ヘッド92、94は、スプリング134、136の弾性力に抗して下方向に揺動し、前記第1および第2吸着ヘッド92、94と第1および第2押圧部材96、98とによって糊なし部位80が挟持されている各端部止めテープ28は、離型紙78から剥離されて該第1および第2吸着ヘッド92、94に吸着保持される。
【0048】
次に、図10に示すように、第1および第2昇降シリンダ122、124が駆動され、第1および第2吸着ヘッド92、94が端部止めテープ28を吸着した状態で下降する一方、第1および第2シリンダ142、144の駆動作用下に、第1および第2押圧部材96、98が上昇する。第1および第2吸着ヘッド92、94は、端部止めテープ28を吸着保持した状態で、遮光シート26の端部止めテープ貼り付け位置に対応して移送される。
【0049】
具体的には、図3に示すように、移動手段100を構成するサーボモータ102の駆動作用下に、ボールねじ106が回転されることにより、可動ベース112がガイドレール110a、110bに沿って矢印A方向に移送される。さらに、図11に示すように、スライド部材120が、可動ベース112に設けられているガイド部材116に沿って矢印B1方向に移動し、例えば、第1吸着ヘッド92が遮光シート26の端部止めテープ貼り付け位置の下方に対応して配置される。
【0050】
そこで、第1昇降シリンダ122が駆動され、第1昇降台126と一体的に第1吸着ヘッド92が上昇することにより、この第1吸着ヘッド92に吸着保持されている端部止めテープ28が遮光シート26に押し付けられる。この状態で、第1吸着ヘッド92による吸引が解除されるとともに、前記第1吸着ヘッド92が下降することにより、遮光シート26に端部止めテープ28が貼り付けられることになる。
【0051】
この場合、本実施の形態では、端部止めテープ28が貼り付けられている離型紙78が、離型紙送り出し機構72を介して送り出されるとともに、ガイドローラ81a、81bと離型補助部材79との案内作用によって、端部止めテープ28が一時的に剥離された状態にあるため、該離型紙78に対する粘着力が低減されている。さらに、離型紙折り曲げ機構74の動作作用下に、前記離型紙78の幅方向一端部78aが上方に強制的に折り曲げられることにより、前記端部止めテープ28の糊なし部位80が前記幅方向一端部78aから外方に露呈する。
【0052】
次いで、第1および第2昇降シリンダ122、124の駆動作用下に、第1および第2吸着ヘッド92、94が上昇して端部止めテープ28を吸着する一方、第1および第2シリンダ142、144が駆動されて、第1および第2押圧部材96、98が外部に露呈している糊なし部位80を前記第1および第2吸着ヘッド92、94に押圧し、前記端部止めテープ28を前記離型紙78から剥離している。
【0053】
このように、離型紙78に対する粘着力が低減されるとともに、該離型紙78の幅方向一端部78aから外方に露呈する端部止めテープ28の糊なし部位80を、直接、第1および第2押圧部材96、98で第1および第2吸着ヘッド92、94に押圧保持するため、前記端部止めテープ28を前記離型紙78からより確実に取り出すことができる。これにより、第1および第2吸着ヘッド92、94を介して端部止めテープ28を確実に吸着保持することができ、遮光シート26の先端に前記端部止めテープ28を確実且つ効率的に供給することが可能になる。
【0054】
また、離型紙折り曲げ機構74を介して幅方向一端部78aが折り曲げられた離型紙78から外部に突出する端部止めテープ28の糊なし部位80が、端部止めテープ検出手段146を介して自動的に検出される。従って、端部止めテープ28を第1および第2吸着ヘッド92、94に確実に保持させることができ、この端部止めテープ28の供給不良を有効に阻止して、前記端部止めテープ28の供給作業を効率的に遂行することができる。
【0055】
さらに、離型紙折り曲げ機構74は、離型紙78の両面側に配置される第1および第2搬送ガイド88、90を備えている。これにより、簡単な構成で、離型紙78を確実に折り曲げることができ、端部止めテープ28の糊なし部位80を外部に露呈させて前記端部止めテープ28の取り出し作業の効率化を容易に図ることが可能となる。
【0056】
また、端部止めテープ取り出し機構76は、離型紙78を挟んで互いに対向配置可能な第1および第2吸着ヘッド92、94と、第1および第2押圧部材96、98とを備えている。従って、第1および第2吸着ヘッド92、94と、第1および第2押圧部材96、98とを介して端部止めテープ28の糊なし部位80を把持するとともに、前記第1および第2吸着ヘッド92、94の吸着作用下に、前記端部止めテープ28を吸着保持することにより、該端部止めテープ28を前記離型紙78から確実に且つ迅速に剥離することが可能になる。このため、端部止めテープ28の供給作業全体の高速化を容易に図ることができる。
【0057】
ところで、図1に示すように、遮光シート26の幅方向両端に遮光性シュリンクフイルム24が貼り付けられるとともに、前記遮光シート26の先端には、前述したように、端部止めテープ28が貼り付けられて遮光リーダ22が形成される。そして、遮光リーダ巻取りステーションST5では、遮光リーダ22が、接合テープ20を介して感光材料シート14の端部14aに貼り付けられた後、回転機構56の回転作用下に、感光材料ロール12の外周に前記遮光リーダ22の巻取り動作が開始される。
【0058】
その際、熱風機58が付勢され、遮光リーダ22を構成する遮光性シュリンクフイルム24が、前記熱風機58からの熱風により遮光部材18の外周縁部を覆って熱収縮される。このようにして、感光材料ロール12の外周に遮光リーダ22が巻き取られた後、端部止めテープ28により前記遮光リーダ22の端部が固定されて、遮光性感光材料ロール30が得られる。
【0059】
なお、本実施の形態では、ロール状物として感光材料ロール12を用いて説明したが、これに限定されるものではなく、フイルムやシート等の種々の帯状体を巻回したロール状物を使用してもよい。また、本実施の形態では、帯状の離型紙78に整列して貼り付けられた端部止めテープ28を用いた場合を例示しているが、例えば、離型紙78に対して連続的に貼り付けられたテープ状部材に、所定間隔に切込を入れて形成された端部止めテープ(図示せず)を用いてもよい。
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、以下の効果が得られる。
【0061】
すなわち、端部テープが離型紙から一時的に剥離された状態となるため、離型紙に対する端部テープの粘着力を低減させることが可能となる。さらに、離型紙の幅方向一端部から外方に露呈する端部テープの糊なし部位が直接保持される。これにより、端部テープを離型紙からより確実に取り出すことができる。その結果、ロール状物の端部に対してより効率的に端部テープを供給することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る端部テープの供給方法を実施するための包装システムの概略斜視説明図である。
【図2】前記包装システムにより製造される遮光性感光材料ロールの一部分解斜視説明図である。
【図3】前記包装システムを構成する端部止めテープ供給貼付機構の斜視説明図である。
【図4】前記端部止めテープ供給貼付機構の正面図である。
【図5】前記端部止めテープ供給貼付機構を構成する剥離補助機構の要部拡大正面図である。
【図6】前記端部止めテープ供給貼付機構を構成する離型紙折り曲げ機構の斜視説明図である。
【図7】前記離型紙折り曲げ機構の平面説明図である。
【図8】端部止めテープ取り出し機構を構成する第1および第2吸着ヘッドが上昇する際の動作説明図である。
【図9】第1および第2押圧部材が下降して端部止めテープの糊なし部位が押圧される際の動作説明図である。
【図10】前記端部止めテープが前記第1および第2吸着ヘッドに吸着保持された後、退避を行う際の動作説明図である。
【図11】前記第1および第2吸着ヘッドに保持されている前記端部止めテープを遮光シートに搬送する際の動作説明図である。
【符号の説明】
10…包装システム 12…感光材料ロール
14…感光材料シート 14a…端部
26…遮光シート 28…端部止めテープ
54…接合テープ貼付機構 70…端部止めテープ供給貼付機構
72…離型紙送り出し機構 73…剥離補助機構
74…離型紙折り曲げ機構 76…端部止めテープ取り出し機構
78…離型紙 78a…幅方向一端部
79…剥離補助部材 79a…先端部
80…糊なし部位 83…フィードローラ
81a、81b、85a、85b…ガイドローラ
88、90…搬送ガイド 92、94…吸着ヘッド
96、98…押圧部材 100…移動手段
122、124…昇降シリンダ 138、140…吸着パッド
142、144…シリンダ 146…端部止めテープ検出手段
Claims (8)
- ロール状物の外周に該ロール状物の端部を止めるための端部テープを、前記端部に自動的に供給する端部テープの供給方法であって、
複数の前記端部テープが貼り付けられた帯状の離型紙を、該端部テープの一部に設けられた糊なし部位を該離型紙の幅方向一端部側に配置した状態で送り出す工程と、
前記端部テープを、該端部テープの一端を前記離型紙に貼り残した状態で一時的に剥離する工程と、
前記離型紙の幅方向一端部側を折り曲げるようにして、前記端部テープの糊なし部位を前記離型紙の幅方向一端部から外方に露呈させる工程と、
外方に露呈する前記端部テープの糊なし部位を保持し、該端部テープを前記離型紙から取り出す工程と、
を有することを特徴とする端部テープの供給方法。 - 請求項1記載の端部テープの供給方法において、
外方に露呈する前記端部テープを自動的に検出した後、該端部テープの糊なし部位を保持して前記離型紙から取り出すことを特徴とする端部テープの供給方法。 - 請求項2記載の端部テープの供給方法において、
前記端部テープの糊なし部位を吸着ヘッドと押圧部材とで把持するとともに、前記吸着ヘッドの吸着作用下に該端部テープを吸着保持して前記離型紙から取り出すことを特徴とする端部テープの供給方法。 - ロール状物の外周に該ロール状物の端部を止めるための端部テープを、前記端部に自動的に供給する端部テープの供給装置であって、
複数の前記端部テープが貼り付けられた帯状の離型紙を、該端部テープの一部に設けられた糊なし部位を該離型紙の幅方向一端部側に配置した状態で送り出す離型紙送り出し機構と、
前記端部テープを、該端部テープの一端を前記離型紙に貼り残した状態で一時的に剥離する剥離補助機構と、
前記離型紙の幅方向一端部側を折り曲げるようにして、前記端部テープの糊なし部位を前記離型紙の幅方向一端部から外方に露呈させる離型紙折り曲げ機構と、
外方に露呈する前記端部テープの糊なし部位を保持し、該端部テープを前記離型紙から取り出す端部テープ取り出し機構と、
を備えることを特徴とする端部テープの供給装置。 - 請求項4記載の端部テープの供給装置において、
前記剥離補助機構は、先端部が略三角形状に形成された剥離補助部材と、該剥離補助部材を間に挟むように配置される一対のガイドローラとを備えることを特徴とする端部テープの供給装置。 - 請求項4記載の端部テープの供給装置において、
前記離型紙の幅方向一端部から外方に露呈する前記端部テープを自動的に検出する端部テープ検出手段を備えることを特徴とする端部テープの供給装置。 - 請求項4記載の端部テープの供給装置において、
前記離型紙折り曲げ機構は、前記離型紙の両面側に配置され、該離型紙の幅方向一端部側を強制的に折り曲げるように案内する第1搬送ガイドおよび第2搬送ガイドを備えることを特徴とする端部テープの供給装置。 - 請求項4記載の端部テープの供給装置において、
前記端部テープ取り出し機構は、前記端部テープ側に進退可能に配設される吸着ヘッドと、
前記端部テープを挟んで前記吸着ヘッドに対向して進退可能に配設される押圧部材と、
を備え、
前記吸着ヘッドと前記押圧部材とにより前記端部テープの糊なし部位を把持するとともに、該吸着ヘッドの吸着作用下に該端部テープを吸着保持して前記離型紙から取り出すことを特徴とする端部テープの供給装置。
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JP2012229033A (ja) * | 2011-04-25 | 2012-11-22 | Lintec Corp | シート貼付装置および貼付方法 |
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-
2003
- 2003-02-20 JP JP2003042099A patent/JP2004250168A/ja active Pending
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