JPS6311056Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は感圧接着面をもつ磁気テープ、ラベル
等を被接着物の定位置に精度よく接着させる接着
装置である。

〈従来の技術およびその問題点〉 従来までこの種の装置は磁気テープ等を剥離紙
より剥離させた後これをコンベア等で吸着器まで
送り吸着器によつてエアーで吸着し、これを被着
物に貼着していたが、吸着器に送り込む工程で磁
気テープ自体のカール、磁気テープの送り速度、
剥離の際のズレ等の微妙なちがいにより常に定位
置で吸着できず、これをそのまま被接着物に貼着
していたため非常に精度の悪いものであつた。

〈考案の目的〉 本考案はこの点に鑑みて考え出されたもので、
剥離紙の定位置に貼着の磁気テープやラベル類が
吸着器の定位置で吸着されるまで剥離手段で位置
関係がずれないように束縛しておき、吸着器の定
位置において完全に吸着がなされた状態で剥離手
段による束縛をといて被接着物に磁気テープ、ラ
ベル等を位置精度良好に、かつ迅速に貼着できる
ようにした装置である。

〈考案の概要〉 すなわち本考案は、ロール状の剥離紙に貼着状
態の感圧接着面を有する磁気テープ、ラベル等を
長手方向に一定位置まで繰り出し供給する手段
と、前記供給手段により供給される剥離紙を先端
台形状の部分に磁気テープ、ラベル等の貼着面が
外側になるように巻き付けるようにして搬送さ
せ、かつ剥離紙が一部で平面的に供給できるよう
にした搬送台との間に剥離紙を接触しない程度の
空間を維持させながら搬送台に沿つて移動可能な
剥離器とその上面部分にも巻き付けられている剥
離紙を剥離器側に圧接する押えローラーを備える
剥離手段と、剥離手段をそれを構成する剥離器の
先端台形状の部分を後記吸着器側の搬送台端部に
設定する前進停止位置で停止させておきながら剥
離紙を先端台形状の部分を巻き付けるように供給
させて磁気テープ、ラベル等を剥がし、後記吸着
器の上面へ徐々に送り出し、磁気テープ、ラベル
等の紙端が剥離器の先端部に少し掛る状態になつ
たら剥離器を後記吸着器から離れるように搬送台
に沿つて後退させて剥離器の先端部による磁気テ
ープ、ラベル等の押えを解放したら、今度は後記
吸着器上の磁気テープ、ラベル等を被接着物へ貼
着する工程を終了した後に剥離器を前進停止位置
に復帰させるように、剥離手段を移動させる移動
手段と、剥離紙から剥がされた磁気テープを吸着
固定する吸着器を備えた吸着手段と、磁気テー
プ、ラベル等が貼着される被接着物をフイーダー
ボツツクスより前記吸着手段上方の所定位置に供
給する供給手段と、吸着器を上昇させ上部に固定
する当てガイドに押圧させて、吸着した磁気テー
プ、ラベル等を貼着すべき被接着物の所定位置に
貼着する手段と、被接着物を送り出す被接着物排
出手段とからなることを特徴とする磁気テープ、
ラベル等連続定位置接着装置である。

〈考案の詳述〉 以下、図面に従つて本考案を詳細に説明する。

第１図は本考案の装置の一部を示す概略構成
図、第２図、第３図は剥離手段、吸着手段並びに
それらの作用を示す説明図である。

まず感圧接着面を有する磁気テープ、ラベル等
を長手方向に一定の位置まで供給する手段として
は、順に説明すると、磁気テープを送り出す為の
テープ巻出しプーリー１および該磁気テープをス
ムーズに送るためのガイドローラー２およびガイ
ド溝３が剥離紙が一部で平面的に供給できるよう
にした搬送台上または上方に設けられている。こ
のガイド溝３の途中には、送られる磁気テープの
長さをチエツクしてタイミングプーリー７を作動
させる光電管４が設置されている。（第１図参
照）。

次に剥離紙より磁気テープを剥がし、更には剥
した磁気テープを吸着手段で吸着するまでテープ
の終端を上に持ち上らないように束縛している機
構として、剥離紙付き磁気テープから剥がされた
剥離紙を巻き取るための巻取プーリー１２、モー
ター等の駆動装置（図示されていない）からの動
力を伝達するベルト１１および前出のタイミング
プーリー７、剥離紙を剥がすための剥離器８と押
えローラー９、巻取プーリー１２に剥離紙をスム
ーズに送るための巻取ローラー５，６が設けられ
ている。

この剥離器８は図の如く先端が台形状に尖がつ
ており、押えローラー９とともに剥離手段を構成
し、次のように移動する。すなわち、剥離手段
を、それを構成する剥離器８の先端台形状の部分
を吸着器１０側の搬送台端部に設定する前進停止
位置で停止させておきながら剥離紙を先端台形状
の部分を巻き付けるように供給させて磁気テー
プ、ラベル等を剥がじ、吸着器１０の上面へ徐々
に送り出し、磁気テープ、ラベル等の終端が剥離
器８の先端部に少し掛る状態になつたら、剥離器
８を吸着器１０から離れるように搬送台に沿つて
後退させて剥離器８の先端部による磁気テープ、
ラベル等の押えを解散し、今度は吸着器上の磁気
テープ、ラベル等を被接着物へ貼着する工程を終
了した後に剥離器８を前進停止位置に復帰させる
ように、剥離手段を移動させる移動手段である。

剥離手段の押えローラー９は剥離器８上面との
間で剥離紙を剥離器側に圧接している。そして剥
離器８とその下側搬送台との間は、剥離紙に貼着
された磁気テープが、剥離器８に接触しない程度
（例えば磁気テープと剥離紙との総厚が260μmの
場合は350μm程度）の十分な隙間を有する。従つ
て剥離器８で剥ぎとられた剥離紙３１Ａは押えロ
ーラー９、巻取ローラー５，６を通つて巻取プー
リー１２に巻取られる。次に剥離紙を取去られた
磁気テープを吸着固定する吸着手段としては、吸
着器１０があり、剥離手段により剥離紙から剥さ
れつつ徐々に供給されてくる磁気テープを数本の
穴１５から吸引により吸着する。

なお吸着器１０の上方には磁気テープの腰が弱
かつたり、カールしている時にエアーを吹き出し
てスムーズに貼着するためのエアーノズル１３が
側方に退避動作可能に設けられている。またこの
吸着器１０は被接着物２０にテープを押圧するた
めに上下移動可能になつている。

第４図、第５図は本考案の一部を構成する接着
手段の慨略構成説明図である。この接着手段は吸
着手段の上方に設置されており、第４図Ａはこの
接着手段を吸着手段の上方から眺めた状態を示し
ており、第４図Ｂは第１図に示す装置の吸着器８
近辺を紙面に垂直の方向から眺めた状態を示して
いる。また、第５図は第１図に示す装置に対して
紙面に向つて右側から吸着器８近辺を眺めた状態
を示している。

図に示す如く、被接着物の供給手段は、被接着
物を複数枚重ねて貯えておくフイーダーボツクス
２１とフイーダーボツクス２１内に貯えられてい
る複数枚の被接着物２０の最下部にあるものを一
枚ずつ吸着手段上方に供給する送り爪２２とから
成つている。また、吸着器１０に一旦吸着させた
磁気テープ、ラベル等を、吸着手段の上方に供給
手段により運び込まれてきた被接着物の定位置に
貼着する手段は、吸着手段上に配置された当てガ
イド２３と、吸着手段をその吸着器１０が当てガ
イド２３に接する位置まで上昇させ、磁気テー
プ、ラベル等を被接着物下面に貼着し、しかる後
吸着手段を下降させるための移動機構とから成つ
ている。一方、被接着物排出手段は、貼着の終了
した被接着物を吸着手段上から移動させ、排出さ
せる為の排出爪２４から成つている。

次に本考案の装置の使用方法について詳細に説
明する。

まず本考案に使用する剥離紙付磁気テープ３１
は第６図の如く剥離紙３１Ａ上に所定の長さに切
断されている磁気テープ３１Ｂが感圧接着剤３１
Ｃによつて一定の間隔をおいて貼られている。通
常テープ間の距離は２〜５mmが適当である。この
磁気テープ３１がプーリー１から供給されるので
あるが、ガイドローラー２によりガイド溝３上を
送られるように押えられつつ搬送台上を移動し、
剥離器８に送られる。

該剥離器８の先端は台形状に尖つており、剥離
紙は磁気テープの貼着面を外側にしてこの先端部
を巻き付けるように送られ、押えローラー９を通
過し、巻取ローラー５，６を経て巻取プーリー１
２に巻取られる。磁気テープ３１Ｂが剥離紙３１
Ａから剥ぎ取られるメカニズムを説明すると、ま
ず剥離器８の先端のＡ地点（吸着器側の搬送台端
部の位置）まで来たところで剥離紙が急に反転し
て引張られるため磁気テープ３１Ｂはそのまま直
進し吸着器１０の上まで進む。その際テープ自体
のカール、腰のつよさ等でスムーズに直進しない
場合は、エアーノズル１３からエアーを吹きつけ
てスムーズに前進させる。適当な位置まで進行す
ると光電管４があらかじめ設定されたテープのエ
ツジ等を検出することによつてメインモーターに
接続されている電磁クラツチブレーキを作動させ
てタイミングベルト１１が瞬時に停止する。その
結果テープの送りも停止するのであるが、この際
まだ剥離器８の先端が磁気テープの後端数ミリ〜
数十ミリだけを押えており、吸着器で吸着する前
に位置がずれないように束縛している。その後電
磁弁により吸着器１０が作動し磁気テープ３１Ｂ
を吸着する（第３図参照）。吸着が終つた後に剥
離器８が磁気テープとかさなつている長さの２倍
のストローグで、押えローラー９と共にカムによ
り後進させられる。この後進により剥離紙は第３
図の如くに弛んで磁気テープより剥される。この
時磁気テープ３１Ｂを吸着した吸着器はカムとバ
ネ（図示されていない）により上昇し、既に所定
の位置に停止している被接着物に押圧をかけて貼
着する。しかる後剥離器はもとのＡ地点にもど
り、このサイクルを継続的に行なう。

次にこの磁気テープを被接着物に貼着するので
あるがこれはフイーダーボツクス２１から１枚１
枚送り爪２２の矢印方向への移動に伴ない被接着
物２０が送られ、該被接着物２０は当てガイド２
３により所定位置で止められ、止まつた時に下か
ら昇つてきた吸着器上１０上に吸着されている磁
気テープが被接着物２０に押圧、接着される。貼
着後被接着物は排出爪２４がその近傍に記された
矢印の方向へ移動することにより横方向に排出さ
れながら、ニツプローラー（図示せず）の間を通
過して、磁気テープが全面的に貼着される。この
工程が以後繰返されるのである。

〈考案の効果〉 本考案は以上述べた如き構成であるので以下の
如き効果を奏する。

即ち、剥離紙の定位置に貼着の磁気テープやラ
ベル類が吸着器の定位置で吸着されるまで剥離手
段で前記位置関係がずれないように束縛してお
き、吸着器の定位置において完全に吸着がなされ
た状態で剥離手段による束縛をといて被接着物上
へ貼着するため、貼着位置精度が向上し、しかも
迅速に作業が可能となる。従つて、磁気通張の如
き被接着物の所定位置に精度よく貼着する必要の
あるものに効力を発揮する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は本考案
の構成を示す説明図、第２図、第３図は剥離手段
の工程を示す説明図、第４図Ａ，Ｂ、第５図は接
着手段の装置を示す説明図、第６図Ａ，Ｂは剥離
紙付磁気テープを示す平面図及び正面図、第７図
は磁気通帳が完成した状態を示す斜視図である。 １……プーリー、２……ガイドローラー、３…
…ガイド溝、４……光電管、５，６……巻取ロー
ラ、７……タイミングローラー、８……剥離器、
９……押えローラー、１０……吸着器、１１……
ベルト、１２……巻取りプーリー、１３……エア
ーノズル、２１……フイーダーボツクス、２２…
…送り爪、２３……当てガイド、２４……排出
爪、２５……フイーダー台、３１……剥離紙付磁
気テープ、３１Ａ……剥離紙、３１Ｂ……磁気テ
ープ、３１Ｃ……感圧接着剤。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ロール状の剥離紙に貼着状態の感圧接着面を有
   する磁気テープ、ラベル等を長手方向に一定位置
   まで繰り出し供給する手段と、前記供給手段によ
   り供給される剥離紙を先端台形状の部分に、磁気
   テープ、ラベル等の貼着面が外側になるように巻
   き付けるようにして搬送させ、かつ剥離紙が一部
   で平面的に供給できるようにした搬送台との間に
   剥離紙を接触しない程度の空間を維持させながら
   搬送台に沿つて移動可能な剥離器とその上面部分
   にも巻き付けられている剥離紙を剥離器側に圧接
   する押えローラーを備える剥離手段と、剥離手段
   をそれを構成する剥離器の先端台形状の部分を後
   記吸着器側の搬送台端部に設定する前進停止位置
   で停止させておきながら剥離紙を先端台形状の部
   分を巻き付けるように供給させて磁気テープ、ラ
   ベル等を剥がし、後記吸着器の上面へ徐々に送り
   出し、磁気テープ、ラベル等の終端が剥離器の先
   端部に少し掛る状態になつたら剥離器を後記吸着
   器から離れるように搬送台に沿つて後退させて剥
   離器の先端部による磁気テープ、ラベル等の押え
   を解放し、今度は後記吸着器上の磁気テープ、ラ
   ベル等を被接着物へ貼着する工程を終了した後に
   剥離器を前進停止位置に復帰させるように、剥離
   手段を移動させる移動手段と、剥離紙から剥がさ
   れた磁気テープを吸着固定する吸着器を備えた吸
   着手段と、磁気テープ、ラベル等が貼着される被
   接着物をフイーダーボツクスより前記吸着手段上
   方の所定位置に供給する供給手段と、吸着器を上
   昇させ上部に固定する当てガイドに押圧させて、
   吸着した磁気テープ、ラベル等を貼着すべき被接
   着物の所定位置に貼着する手段と、被接着物を送
   り出す被接着物排出手段とからなることを特徴と
   する磁気テープ、ラベル等連続定位置接着装置。