JP2004249799A - 台車走行システム - Google Patents

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Shigemi Sato
成美 佐藤
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Shimizu Corp
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Shimizu Construction Co Ltd
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Abstract

【課題】トンネルが長距離或いは急勾配な場合に、台車を駆動させる電力を効率良く確保して小型な台車を高速走行可能とすることで工期短縮を図るとともにコストダウンを図ることを目的としている。
【解決手段】バッテリーとコレクタとが備えられている台車2をトンネル1内で移動させる台車走行システムであって、トンネル1は、台車2がバッテリーを電源として駆動するバッテリー走行区間Aと、台車2がトンネル1の全長方向に延在するトロリー軌条13からコレクタを介して給電されることで駆動するトロリー給電走行区間Bとに区分けされている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トンネル内での資機材等の搬送に使用される電動式の台車をトンネル内で走行させるための台車走行システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、資機材等の搬送に使用される台車には、集電コレクタを介してトロリー線から受電するトロリー給電式の台車と、搭載されたバッテリーを駆動源として走行するバッテリー駆動式の台車とがある。トロリー給電式の台車を使用する場合には、集電コレクタを通過させる空間と架線を配置する空間とが必要であり、バッテリー駆動式の台車はバッテリーを充電する充電設備と消耗したバッテリーと交換される予備バッテリーとが必要である。
【0003】
通常、トンネルの立坑部や切羽部には、集電コレクタの通過する空間と架線を配置する空間とを確保することができない場合が多い。また、トンネル中間部には、台車同士がすれ違うための分岐部分あるいは交差部分が必要であり、かかる場合も集電コレクタの通過する空間と架線を配置する空間とが確保するのが困難な場合が多い。このため、トンネル内での資機材等の搬送にはバッテリー駆動式の台車が使用されている。バッテリー駆動式の台車を使用する場合、トンネル内に消耗したバッテリーを充電する充電装置を配置するとともに消耗したバッテリーと交換する予備バッテリーを備えておく必要がある。
【0004】
一方、近年高速走行する台車に対応可能な絶縁トロリー線や絶縁トロリー線用ハンガーや絶縁トロリー線集電装置などが提供されており、台車を高速走行させた場合にも離線や脱線が起こりにくく、安定した高速走行が可能となっている(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−335285号公報 (第2−4頁、第1図)
【特許文献2】
特開2000−324603号公報 (第2−3頁、第1図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したバッテリー駆動式の台車を使用する台車走行システムでは、以下のような問題が存在する。トンネルが長距離或いは急勾配の場合には電力の消費が著しくなるため大電力が必要となり、大電力を確保するために大容量のバッテリーを使用すると、バッテリーは大型となるため台車が大型化する。このため、小径坑のトンネルの場合には使用できないという問題がある。また、小型のバッテリーを使用して長距離或いは急勾配のトンネルに対応させる場合、予備バッテリーが多量に必要となり、バッテリーの交換作業が増えて工期に影響を及ぼすという問題がある。
【0007】
本発明は上記した従来の台車走行システムの問題が考慮されたものであり、トンネルが長距離或いは急勾配な場合に、台車を駆動させる電力を効率良く確保して小型な台車を高速走行可能とすることで工期短縮を図るとともにコストダウンを図ることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、バッテリーとコレクタとが備えられている台車をトンネル内で移動させる台車走行システムであって、前記トンネルは、前記台車が前記バッテリーを電源として駆動するバッテリー走行区間と、前記台車が前記トンネルの全長方向に延在するトロリー軌条から前記コレクタを介して給電されることで駆動するトロリー給電走行区間とに区分けされていることを特徴としている。
【0009】
このような特徴により、台車はトロリー給電走行区間ではトロリー軌条から給電される電力によって走行してバッテリー走行区間での走行のみでバッテリーを消費するため、台車に搭載されたバッテリーの消費量は軽減される。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の台車走行システムにおいて、前記バッテリー走行区間は、前記トンネルの立坑部、切羽部、或いは前記台車のレールが分岐交差する中間部のうちの少なくとも一つであることを特徴としている。
【0011】
このような特徴により、人が頻繁に通行する場所や機材設備等でスペースが狭い場所や台車同士がすれ違う場所では、バッテリーを駆動源として台車を低速走行させる。また、人の通行量が少なく比較的スペースが広い場所ではトロリー軌条から受電して高速走行させる。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の台車走行システムにおいて、前記トロリー給電走行区間には、前記トンネルを掘り進める掘削機に給電する電線から受電するとともに前記トロリー軌条に給電するトロリー電源装置が配置されていることを特徴としている。
【0013】
このような特徴により、台車走行用の電力は、大電圧の掘削機用の電線からトロリー電源装置を介してトロリー軌条に取り入れられるため、台車には大電力が給電される。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の台車走行システムにおいて、前記トロリー給電走行区間と前記バッテリー走行区間との境界付近には、前記コレクタの収納および張り出しの指令の信号を発する発信装置が配置され、前記台車には前記発信装置からの信号を受信する受信装置と該受信装置が受けた信号により前記コレクタを収納或いは張り出させるコレクタ出納手段とが設けられていることを特徴としている。
【0015】
このような特徴により、台車がバッテリー走行区間からトロリー給電走行区間に移動するとき、コレクタはトロリー軌条の方向に自動的に張り出され、台車がトロリー給電走行区間からバッテリー走行区間に移動するとき、コレクタは台車の方向に自動的に収納される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる台車走行システムについて、図面に基づいて説明する。なお、図1に示すように、本実施の形態は地盤G内に全長が長距離のトンネル1を形成するトンネル工事における資機材や土砂等の移送物を搬送する台車2の台車走行システムについて説明する。
【0017】
図1に示すように、トンネル1は、地盤Gの地表面から鉛直下方に掘り下げられている立坑3の下端に連通されトンネル1の一端に位置する立坑部4と、トンネル1の他端に位置する切羽部5と、立坑部4と切羽部5との間に介在されているとともにそれぞれに連通されている坑部6とから構成されている。また、トンネル1は、バッテリー走行区間Aとトロリー給電走行区間Bとに区分けされ、立坑部4と切羽部5と坑部6の中間部7とがバッテリー走行区間Aとされ、中間部7以外の坑部6がトロリー給電走行区間Bとされている。
【0018】
図2に示すように、バッテリー走行区間Aの立坑部4は、図3、図4に示す切羽部5や坑部6よりも広い空間が形成されており、立坑部4には、セグメント等の資機材を供給する図示せぬリフトや、地上に設けられたクレーンに吊るされトンネル1の掘進に伴って生じる土砂等を地上に運び出す図示せぬバケット等が配置されている。また、立坑部4の底部中央には、台車2の車輪を一定の方向へ回転させるために敷いた鋼鉄製の棒状の道である二本一組のメインレール8が設けられており、メインレール8の側方にはサブレール9が設けられている。メインレール8及びサブレール9はトンネル1の全長方向にそれぞれ延在されており、メインレール8とサブレール9とは斜めに配置された接続レール10によって接続されている。
【0019】
図2、図3、図4に示すように、立坑部4に連通されているトロリー給電走行区間Bの坑部6内の底部中央及び切羽部5に連通されているトロリー給電走行区間Bの坑部6内の底部中央には、立坑部4内から延びトンネル1の全長方向に延在する台車2のメインレール8が設けられている。また、坑部6の側部には、坑部6の側面から上下に平行に張り出されている二本のトロリー固定金具11が所定の間隔(1.5mから2.0m程度)をあけて複数設けられている。図5に示すように、トロリー固定金具11の先端には下面に凹部12aを有するハンガープラグ12が垂設されており、ハンガープラグ12の凹部12aにはトンネル1の全長方向に延在するトロリー軌条13が嵌合されている。トロリー軌条13は導体13aの表面に絶縁体13bが被覆された棒材であり、絶縁体13bの下面には軸方向に延在する嵌入溝13cが形成されている。また、図2、図4に示すように、坑部6の側部にはトロリー軌条13に給電するトロリー電源装置14が所定の間隔(1000m程度)をあけて複数設けられている。
【0020】
図3に示すように、トロリー給電走行区間Bの坑部6に連通されているバッテリー走行区間Aの坑部6の中間部7内底部には、二組の分岐レール15a、15bがそれぞれ設けられており、二組の分岐レール15a、15bの両端部はそれざれ合流されてメインレール8に接続されている。このメインレール8はトロリー給電走行区間Bの坑部6内に敷設されたメインレール8にそれぞれ接続されている。
【0021】
図4に示すように、トロリー給電走行区間Bの坑部6に連通されているバッテリー走行区間Aの切羽部5内には、トンネル1を形成するため地盤Gを掘り進める掘削機16が配置されている。掘削機16は円柱形の本体の前方端面に地盤Gを削る図示せぬカッターが設けられたシールド機であり、このカッターの後方には削られた土砂を後方に送り出す図示せぬコンベアーが備えられている。掘削機16の後方には、掘削機16の掘進に連れて前進する後方台車群17がトンネル1の両側にそれぞれ並べられている。後方台車群17は掘削機16を運転する運転台車、掘削機16の駆動源が搭載されたパワーユニット台車、図示せぬコンベアーから送られた土砂を受けるホッパー台車及びシールド機用のトランス台車等から構成されている。二列の後方台車群17の間にはメインレール8が敷設されており、このメインレール8はトロリー給電走行区間Bの坑部6内に敷設されたメインレール8に接続されている。また、トンネル1内には掘削機16に給電する電線18が配線されており、電線18は複数のトロリー電源装置14にそれぞれ接続されている。
【0022】
図1に示すように、メインレール8上或いはサブレール9上、分岐レール15a、15b上には、トンネル1内を走行する台車2が配置されている。メインレール8上を滑走する台車2は電動式の機関車19と機関車19に牽引される複数の鉱車20とから構成されている。
【0023】
図6は機関車19の側面図であり、図7は機関車19の平面図であり、図8は機関車19の前面図であり、機関車19は図4において左側を前方として右側を後方としている。図6、図7、図8に示すように、機関車19には、メインレール8上或いはサブレール9上、分岐レール15a、15b上を回転する車輪21が前後に備えられており、機関車本体22は車輪21によって支持されている。機関車本体22の前方部には、上部に前照灯23と回転灯24とが取り付けられ機関車19を操作する操作盤25と操作レバー26とが備えられた運転席27が設けられ、機関車本体22の後方部には、電力用半導体素子を用いて直流電圧や電流を高頻度で断続することにより、電圧や電流の平均値を制御するチョッパーボックス28が備えられている。機関車本体22の中央部には、機関車19を駆動させる電気エネルギーを蓄えるバッテリー29が備えられており、バッテリー29は図示せぬ駆動モーターに接続されている。前後の車輪21の間にはメインレール8等に当接して摩擦によって機関車19を停止させるドラムブレーキ30が設けられている。また、機関車本体22の前端および後端には鉱車20を接続する連結部31a、31bがそれぞれ設けられており、さらに前端にはトロリー軌条13から受電するコレクタ32を機関車本体22の前方に収納、或いはコレクタ32を機関車本体22の側方に張り出すコレクタ出納機構33が設けられている。
【0024】
図9に示すように、コレクタ出納機構33は、ピストン34aを伸縮させる空圧パワーシリンダー34とコレクタ32が取り付けられているとともにロッド35を介してピストン34aに取り付けられている平行リンク36とから構成されている。空圧パワーシリンダー34は、機関車本体22の前端中央に水平方向に回転自在に取り付けられており、機関車19の両側方のうち何れか一方向に向かって水平に配置されている。ピストン34aの先端には前方に延在したロッド35の一端が回転自在に取り付けられており、ロッド35の他端は鉛直に固定された旋回軸材37に回転自在に挿通されている。旋回軸材37の上下端および中間にはブラケット37aの一端が固定されており、ブラケット37aの他端は機関車本体22に取り付けられている。
【0025】
旋回軸材37が挿通されたロッド35の他端部には、平行リンク36が取り付けられている。平行リンク36は、一端がロッド35の他端部に固定され他端が回転軸材38に回転自在に取り付けられている角型管状の長尺リンク部材36aと、長尺リンク部材36aと平行に配置されている丸棒状の長尺リンク部材36bと、一端が旋回軸材37に固定され他端が丸棒状の長尺リンク部材36bの一端に回転自在に取り付けられている短尺リンク部材36cと、一端が回転軸材38に固定され他端が丸棒状の長尺リンク部材36bの他端に回転自在に取り付けられている短尺リンク部材36dとから構成されている。長尺リンク部材36aの中間部には平行リンク36を上方に付勢する付勢部材39の一端が取り付けられており、付勢部材39の他端は旋回軸材37の上端部に取り付けられている。
【0026】
図5、図9に示すように、コレクタ32は、断面形状が上方に開いたチャンネル部材32aの中心に矩形板状の給電部32bが備えられている構成からなり、平行リンク36の一角を形成する回転軸材38に固定されているとともに、図示せぬケーブルを介して図示せぬ駆動モーター及び図6及び図7に示すバッテリー29に接続されている。給電部32bはトロリー軌条13下面の嵌入溝13cに嵌入され、給電部32bは導体13aに接触される。また、トロリー軌条13の端面には、給電部32bが嵌入溝13cに嵌入されるようにコレクタ32を案内するガイド金物40が設けられている。
【0027】
また、図10に示すように、鉱車20には、メインレール8上或いはサブレール9上、分岐レール15a、15b上を回転する車輪41が前後に備えられており、資機材や土砂等を入れる箱形状の鉱車本体42は車輪41によって支持されている。鉱車20の両端面には、機関車19の連結部31a、31b或いは鉱車20同士を連結するための連結部43が備えられている。
【0028】
一方、図2、図3、図4に示すように、バッテリー走行区間Aとトロリー給電走行区間Bとの境界44に隣接するバッテリー走行区間Aのトンネル1内側部には、コレクタ32を収納させる信号を送るコレクタ収納用発信機45aとコレクタ32を張り出させる信号を送るコレクタ張出用発信機45bとからなる発信装置45がトンネル1の全長方向に延在するトロリー軌条13の両端の先方に設置されている。機関車19がトロリー給電走行区間Bからバッテリー走行区間Aに移動した場合にはコレクタ収納用発信機45aから信号が発信され、機関車19がバッテリー走行区間Aからトロリー給電走行区間Bに移動した場合にはコレクタ張出用発信機45bから信号が発信される。また、コレクタ収納用発信機45aはトロリー軌条13の端部に隣接され、コレクタ張出用発信機45bはコレクタ収納用発信機45aを挟んでトロリー軌条13の先方に配置されている。一方、機関車19には、発信装置45からの信号を受信する受信機46が搭載されている。受信機46によって受信された信号は図示せぬ制御盤を介してコレクタ出納手段33に備えられた空圧パワーシリンダー34に伝達される。
【0029】
次に、上記した構成からなる台車走行システムの使用方法について説明する。
【0030】
まず、図4に示すように、バッテリー走行区間Aの切羽部5内に敷設されたメインレール8上に図4において左側を前方に機関車19を配置するとともに、機関車19の後方に複数の鉱車20を配置する。図6、図10に示すように、機関車19の連結部31bと鉱車20の連結部40とを接合して機関車19と鉱車20とを連結するとともに、隣り合う鉱車20の連結部40を接合して鉱車20同士を連結し、台車2を組み立てる。また、機関車19に搭載されたバッテリー29は予め充電しておく。次に、掘削機16の掘進によって生じた土砂を図示せぬコンベアーにより運び、鉱車本体42内に積み込み、或いは資機材等を鉱車本体42に載せる。
【0031】
次に、図6に示すように、運転席27に備えられた操作盤25を操作して前照灯23および回転灯24を点灯させ、また操作レバー26を操作して機関車19を前進させて資機材や土砂等の搬送物が載せられた図10に示す鉱車20を牽引する。図4に示すように、切羽部5内のバッテリー走行区間Aでは、機関車19に搭載されたバッテリー29から図示せぬモーター等に給電することで台車2は低速走行している。このとき、台車2がバッテリー走行区間Aの切羽部5内を走行しているときは、空圧パワーシリンダー34のピストン34aは機関車19の側方に向かって突出しており、コレクタ32は機関車19の前方に収納されている。
【0032】
次に、図4、図9に示すように、切羽部5内のバッテリー走行区間Aと坑部6内のトロリー給電走行区間Bとの境界44手前まで台車2を低速走行させ、発信装置45の前を通過させる。このとき、コレクタ張出発信機45bから発信される信号を機関車19に搭載された受信機46で受け、この信号を図示せぬ制御盤を介して空圧パワーシリンダー34に伝え、空圧パワーシリンダー34のピストン34aを中央方向に移動させる。ピストン34aにロッド35を介して取り付けられた平行リンク36は台車2の側方に開き、コレクタ32は台車2の側方に張り出す。
【0033】
台車2をさらに前進させバッテリー走行区間Aの切羽部5からトロリー給電走行区間Bの坑部6に移動させるとともに、境界44付近に設けられたガイド金物40によってコレクタ32を案内し、図5に示すコレクタ32の給電部32bをトロリー軌条13の嵌入溝13cの中に嵌入させる。図4、図5に示すように、給電部32bは、台車2が前進するとともにトロリー軌条13の導体13a下面に沿って摺動する。トロリー軌条13は電線18から給電されているトロリー電源装置14から受電しており、トロリー軌条13に受電された電力はトロリー軌条13の導体13aからコレクタ32の給電部32bに伝わる。コレクタ32の給電部32bに伝達された電力は図示せぬケーブルを介して図示せぬモーターおよび図6に示すバッテリー29に伝わる。図示せぬモーターに供給された電力によって台車2は高速走行し、またバッテリー29に供給された電力によってバッテリー29を充電する。
【0034】
次に、図3、図9に示すように、トロリー軌条13からの給電によって高速走行する台車2を、トロリー給電走行区間Bの坑部6からバッテリー走行区間Aの坑部6の中間部7へと走行させる。このとき、図5に示すコレクタ32の給電部32bはトロリー軌条13の嵌入溝13cから抜け出て、コレクタ32はトロリー軌条13の端部に設けられたガイド金物40を通過して中間部7内に移動する。中間部7内に移動した台車2が発信装置45の前を通過すると、コレクタ収納発信機45aから発信される信号を機関車19に搭載された受信機46で受信する。受信機46で受信された信号は図示せぬ制御盤を介して空圧パワーシリンダー34に伝わり、空圧パワーシリンダー34のピストン34aは機関車19の側方に突出し、コレクタ32を機関車19の前方に収納する。
【0035】
バッテリー走行区間Aの中間部7内に移動した台車2は、機関車19に搭載されたバッテリー29から図示せぬモーター等に給電することで低速走行する。また、中間部7内に敷設された二組の分岐レール15a、15bのうち何れか一方の分岐レール15a、15bの上を走行させ、他方の分岐レール15a、15bの上を他の台車2が走行し、台車2同士のすれ違いや追い越しを行う。
【0036】
次に、台車2を中間部7内のバッテリー走行区間Aと坑部6内のトロリー給電走行区間Bとの境界44の手前まで低速走行させ、発信装置45の前を通過させる。このとき、コレクタ32は上記したように機関車19の側方に張り出し、図5に示すコレクタ32の給電部32bはトロリー軌条13の嵌入溝13cの中に嵌入する。トロリー給電走行区間Bの坑部6内に移動した台車2は、トロリー軌条13から受電してトロリー給電走行区間Bの坑部6内を高速走行する。
【0037】
次に、図2、図9に示すように、トロリー給電走行区間Bの坑部6内を高速走行する台車2をトロリー給電走行区間Bの坑部6からバッテリー走行区間Aの立坑部4へと移動させる。このとき、台車2は上記したように発信装置45の前を通過してコレクタ32を機関車19の前方に収納する。台車2はメインレール8から接続レール10を経由してサブレール9へと移動し、立坑部4内のメインレール8上に停車している他の台車2と入れ違う。或いは、台車2は立坑部4内のメインレール8上に移動し、サブレール9上に停車している他の台車2と入れ違う。
【0038】
上記した構成からなる台車走行システムによれば、トンネル1は、バッテリー走行区間Aとトロリー給電走行区間Bとに区分けされているため、台車2はトロリー給電走行区間Bではトロリー軌条13から給電される電力によって走行し、バッテリー29はバッテリー走行区間Aでの走行のみに使用するため、バッテリー29の消費量は軽減される。これによって、バッテリー29の容量を増やさずに長距離走行が可能となり、台車2の小型化が図れる。また、トロリー軌条13から電力を供給されるため台車2は高速走行することができ、短時間で資機材や土砂等を搬送することができるため、工期短縮を図ることができるとともにコストダウンを図ることができる。
【0039】
また、バッテリー走行区間Aは、トンネル1の立坑部4、切羽部5、および台車2同士がすれ違う坑部6の中間部7であるため、作業員等が頻繁に通行する場所や機材設備等でスペースが狭い場所や台車2同士がすれ違う場所では台車2はバッテリー29を駆動源として低速走行し、作業員等の通行量が少なく比較的スペースが広い場所では台車2はトロリー軌条13から受電して高速走行する。これによって、トロリー軌条13が配置できないという問題は解消されるとともに、台車2は高い安全性のもと走行することができる。
【0040】
また、トロリー軌条13に給電するトロリー電源装置14は掘削機16の電線18から受電するため、台車2には大電力が給電される。これによって、トロリー軌条13用の新たな電線を引く必要はなく、さらにトロリー給電走行区間で台車2を高速走行させることができる。
【0041】
また、境界44付近には発信装置45が配置され、台車2には受信装置46とコレクタ出納手段33とが設けられているため、台車2がバッテリー走行区間Aからトロリー給電走行区間Bに移動するとき、コレクタ32はトロリー軌条13の方向に自動的に張り出され、台車2がトロリー給電走行区間Bからバッテリー走行区間Aに移動するとき、コレクタ32は台車2の方向に自動的に収納される。これによって、コレクタ32を使用しないバッテリー走行区間Aで、コレクタ32が台車2の側方に位置する作業員、設備機器或いはすれ違う台車2等に接触することが防止される。また、コレクタ32の出納をオートマチック化することで台車2の操縦を容易にすることができる。
【0042】
以上、本発明にかかる台車走行システムの実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、本実施の形態ではトンネル1の全長が長距離の場合について説明したが、トンネル1が急勾配である場合にも本発明は有効である。トンネル1が急勾配である場合は、勾配が急な区間をトロリー給電走行区間Bとすることで台車2のバッテリーを大型にせずに馬力を上げることができる。
【0043】
また、本実施の形態では台車2を走行させるメインレール8をトンネル1内に一列敷設しているが、本発明は例えばトンネル1の内部が広い場合にはメインレール8を複数列設けてもよい。メインレール8が複数列設けることで、資機材や土砂等の搬送作業の作業効率を向上させることができる。
【0044】
また、本実施の形態ではトロリー軌条13はトンネル1内の側部に配置されているが、本発明は、例えばトンネル1内の側部に給水管や排水管などが配管されている場合はトロリー軌条13をトンネル1内の斜め上方等に配置してもよく、トロリー軌条13の配置場所は空きスペースに適宜変更してよい。
【0045】
【発明の効果】
本発明にかかる台車走行システムによれば、トンネルをバッテリー走行区間とトロリー給電走行区間とに区分けすることで、バッテリーの消費量を軽減し、バッテリーの容量を増やさずに小型化の台車で長距離走行が可能となる。また、トロリー軌条から電力を供給することで台車の高速走行化を図り、短時間で資機材や土砂等を搬送することができ、工期短縮を図ることができるとともにコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る台車走行システムを説明する断面図である。
【図2】本発明に係る台車走行システムを説明する立坑部の平面図である。
【図3】本発明に係る台車走行システムを説明する中間部の平面図である。
【図4】本発明に係る台車走行システムを説明する切羽部の平面図である。
【図5】本発明に係る台車走行システムを説明する部分断面図である。
【図6】本発明に係る台車走行システムを説明する台車の部分側面図である。
【図7】本発明に係る台車走行システムを説明する台車の部分平面図である。
【図8】本発明に係る台車走行システムを説明する台車の部分前面図である。
【図9】本発明に係る台車走行システムを説明する部分斜視図である。
【図10】本発明に係る台車走行システムを説明する台車の部分斜視図である。
【符号の説明】
1 トンネル
2 台車
4 立坑部
5 切羽部
7 中間部
8 メインレール(レール)
13 トロリー軌条
14 トロリー電源装置
15a、15b 分岐レール(レール)
16 掘削機
18 電線
29 バッテリー
32 コレクタ
33 コレクタ出納手段
44 境界
45 発信装置
46 受信装置
A バッテリー走行区間
B トロリー給電走行区間

Claims (4)

  1. バッテリーとコレクタとが備えられている台車をトンネル内で移動させる台車走行システムであって、
    前記トンネルは、前記台車が前記バッテリーを電源として駆動するバッテリー走行区間と、前記台車が前記トンネルの全長方向に延在するトロリー軌条から前記コレクタを介して給電されることで駆動するトロリー給電走行区間とに区分けされていることを特徴とする台車走行システム。
  2. 請求項1記載の台車走行システムにおいて、
    前記バッテリー走行区間は、前記トンネルの立坑部、切羽部、或いは前記台車のレールが分岐交差する中間部のうちの少なくとも一つであることを特徴とする台車走行システム。
  3. 請求項1または2記載の台車走行システムにおいて、
    前記トロリー給電走行区間には、前記トンネルを掘り進める掘削機に給電する電線から受電するとともに前記トロリー軌条に給電するトロリー電源装置が配置されていることを特徴とする台車走行システム。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の台車走行システムにおいて、
    前記トロリー給電走行区間と前記バッテリー走行区間との境界付近には、前記コレクタの収納および張り出しの指令の信号を発する発信装置が配置され、前記台車には前記発信装置からの信号を受信する受信装置と該受信装置が受けた信号により前記コレクタを収納或いは張り出させるコレクタ出納手段とが設けられていることを特徴とする台車走行システム。
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