JPH05311996A - トンネル掘削工法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】経済的で作業効率及び作業安全性に優れたトン
ネル掘削工法を提供すること。 【構成】穿孔装置３１、バスケット作業台４及び混練圧
送装置２を備えたジャンボ掘削機１を用い、前記ジャン
ボ掘削機をトンネル坑内の切羽へ移動させ、トンネル上
面又は側面に前記穿孔装置により穿孔を行い、前記混練
圧送装置により、モルタルを作成して圧送し、孔内にモ
ルタルを注入し、孔内へロックボルトを装着して掘削面
の定着を行う、トンネル掘削工法。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ロックボルトで掘削面
の定着を行うトンネル掘削工法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】トンネルの掘削等で穿孔及び削岩を行う
装置として、一般的にジャンボ掘削機が用いられる。従
来のトンネル掘削作業において、ジャンボ掘削機で穿孔
等を行い、混練圧送作業車によりモルタルを供給して、
ロックボルト設置作業を行っていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする問題点】前記の従来技術に
は、次のような問題点がある。 ＜イ＞ロックボルト施工の際、ジャンボ掘削機と混練圧
送作業車が必要となる。このため、ジャンボ掘削機と混
練圧送作業車にそれぞれ電源及び給水設備を個別に設け
なければならない。したがって、設備費が高くなってし
まう。

【０００４】＜ロ＞掘削作業を行うトンネル坑内にジャ
ンボ掘削機と混練圧送作業車を配置すると、作業員の歩
行通路及び資材置場のスペースが狭くなり、作業効率及
び作業安全性が損なわれる。

【０００５】

【本発明の目的】本発明は以上の点に鑑みて成されたも
ので、その目的とするところは経済的で作業効率及び作
業安全性に優れたトンネル掘削工法を提供することにあ
る。

【０００６】

【問題点を解決するための手段】すなわち本発明は、穿
孔装置、バスケット作業台及び混練圧送装置を備えたジ
ャンボ掘削機を用い、前記ジャンボ掘削機をトンネル坑
内の切羽へ移動させ、トンネル上面又は側面に前記穿孔
装置により穿孔を行い、前記混練圧送装置により、モル
タルを作成して圧送し、孔内にモルタルを注入し、孔内
へロックボルトを装着して掘削面の定着を行う、トンネ
ル掘削工法である。

【０００７】

【実施例】以下図面を参照しながら本発明について説明
する。 ＜イ＞装置の構造 ジャンボ掘削機１は、複数の穿孔装置３及びバスケット
作業台４をブーム先端部に備えた公知の掘削機であり、
その後方部に混練圧送作業台２を設置し、混練圧送作業
台２上に混練圧送装置２１を配置したものである。

【０００８】（１）穿孔装置 車両５には、複数の穿孔装置３が設置される。穿孔装置
３は、穿孔機３１とブーム３２とにより構成される。前
記ブーム３２は、その基端部を車両５に軸着されて回動
可能に連結され、その先端部に前記穿孔機３１を備えて
いる。穿孔機３１は、従来公知のもので、ブーム３２先
端部に上下及び左右方向に回動自在に取り付けられてい
る。

【０００９】（２）バスケット作業台 ブーム４１は、その基端部を車両５に軸着されて回動可
能に連結され、その先端部にバスケット作業台４を備え
ている。バスケット作業台４は、従来公知のもので、ブ
ーム４１先端部に上下及び左右方向に回動自在に取り付
けられている。複数のブーム４１及びバスケット作業台
４が、車両５に設置される。

【００１０】（３）混練圧送作業台 混練圧送作業台２は、作業ヤード２２及び手すり２３に
より構成され、車両５後方部に設置されている。前記作
業ヤード上に混練圧送装置２１が設置されている。前記
混練圧装置２１は、混練機２６、圧送機２５及び動力源
２７から構成される。前記圧送機２５には、圧送ホース
２４が連結される。圧送ホース２４により混練圧送装置
２１で作成されたモルタル等は、ジャンボ掘削機１本体
側へ圧送される。混練圧送装置２１の電源及び給水手段
は、ジャンボ掘削機１本体のものと共有して使用でき
る。モルタル等の打設を行わない場合など、混練圧送作
装置２１が不要な時のために、混練圧送作業台２は、着
脱可能に設けてもよい。

【００１１】つぎに本発明におけるロックボルト装着工
程について説明する。 ＜ロ＞ジャンボ掘削機の移動 トンネル坑内の切羽付近までジャンボ掘削機１を移動す
る。ジャンボ掘削機１には、混練圧送装置２１が搭載さ
れており、別途の混練圧送作業車が必要ないので、ジャ
ンボ掘削機１の移動がスムーズに行える。また、混練圧
送装置２１に必要な電源及び給水手段をジャンボ掘削機
１本体から供給できるので、従来の様に混練圧送作業車
の電源ケーブル及び給水ホースを接続する作業が不要で
あり、作業性が向上する。

【００１２】＜ハ＞穿孔 ブーム３２を操作して、トンネル上面又は側面の穿孔位
置に穿孔機３１を合わせる。穿孔機３１により穿孔を行
う。ジャンボ掘削機１には複数の穿孔機３１が設置され
ているので、同時に複数の孔を穿孔することができる。
穿孔終了後、穿孔機３１を支持するブーム３２を収納す
る。

【００１３】＜ニ＞モルタル注入 混練圧送装置２１の電源を入れ、モルタルを圧送する準
備をしておく。モルタルの水分を少なめに設定し、硬め
のモルタルを作成する。作業員を乗せたバスケット作業
台４を穿孔した位置に移動する。圧送機２５からモルタ
ルを圧送し、圧送ホース２４を介して、孔６にモルタル
を注入する。注入したモルタルは硬めに混練されている
ので、孔６から流出してしまうことはない。モルタルの
注入すると共に圧送ホース２４を後退させて行く。

【００１４】＜ホ＞ロックボルト装着 モルタルを注入後、孔６にロックボルト７を装着する。
以後、ジャンボ掘削機１を移動し、順次この工程を繰返
す。

【００１５】

【発明の効果】本発明は以上説明したようになるから次
のような効果を得ることができる。 ＜イ＞混練圧送装置をジャンボ掘削機に搭載したことに
より、従来の混練圧送作業車に電源ケーブル及び給水ホ
ースを接続する作業が不要となる。また、掘削作業スペ
ースが広がる。したがって、ロックボルト設置作業性が
向上する。

【００１６】＜ロ＞ロックボルト設置は、掘削直後の地
山に対しての作業であるため、迅速に行う必要がある。
本発明により、従来ジャンボ掘削機の後方に従属してい
た混練圧送作業車は不要になるので、ジャンボ掘削機の
移動がスムーズに行える。すなわち、ロックボルト設置
作業の効率が向上し、作業時間が短縮できるため、作業
における安全性が向上する。

【００１７】＜ハ＞混練圧送装置の電源及び給水設備は
ジャンボ掘削機のものを共用できるので、混練圧送装置
専用の電源及び給水設備は不要であり、経済的に作業が
行える。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るジャンボ掘削機の穿孔作業を示す
側面図

【図２】本発明に係るジャンボ掘削機の注入作業を示す
側面図

【図３】本発明に係るジャンボ掘削機のロックボルト装
着作業を示す側面図

【図４】混練圧送作業台を示す斜視図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】穿孔装置、バスケット作業台及び混練圧送
   装置を備えたジャンボ掘削機を用い、 前記ジャンボ掘削機をトンネル坑内の切羽へ移動させ、 トンネル上面又は側面に前記穿孔装置により、穿孔を行
   い、 前記混練圧送装置により、モルタルを作成して圧送し、 孔内にモルタルを注入し、 孔内へロックボルトを装着して掘削面の定着を行う、 トンネル掘削工法。