JP2004248337A - スピンドルモータ - Google Patents
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Abstract
【課題】スリーブを固定軸受部材とする軸回転型の流体動圧軸受を備えたスピンドルモータにおいて、接着剤を可能な限り少なくし且つ短時間に前記スリーブをベースプレートに強固に立設すること。
【解決手段】基本的組立てが完了した状態のスピンドルモータをベースプレート9に強固に立設するのは、段付スリーブ4の下部に形成された円柱状突起4dを、ベースプレート9の取付け穴9aに嵌入し、且つカシメることによって行われる。このカシメは、段付スリーブ4の下部に形成された円柱状突起4dの端面に形成されている円環状カシメ部4eをカシメ用治具を用いて塑性変形させて行う。カシメを更に強固に行うために、カシメられる側の部材であるベースプレート9の取付け穴9aの内周面を傾斜角θのテーパー面9aaとした。
【選択図】 図1
【解決手段】基本的組立てが完了した状態のスピンドルモータをベースプレート9に強固に立設するのは、段付スリーブ4の下部に形成された円柱状突起4dを、ベースプレート9の取付け穴9aに嵌入し、且つカシメることによって行われる。このカシメは、段付スリーブ4の下部に形成された円柱状突起4dの端面に形成されている円環状カシメ部4eをカシメ用治具を用いて塑性変形させて行う。カシメを更に強固に行うために、カシメられる側の部材であるベースプレート9の取付け穴9aの内周面を傾斜角θのテーパー面9aaとした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軸回転型の流体動圧軸受によってカップ状ハブに取り付けられたロータマグネットを含むロータがステータコイルを含むステータに回転自在に支持された小型で薄型のスピンドルモータに関し、特に、前記軸回転型の流体動圧軸受をベースプレートに強固に立設する構造に関する。
【0002】
【従来技術】
流体動圧軸受によってカップ状ハブに取り付けられたロータマグネットを含むロータがステータコイルを含むステータに回転自在に支持された小型で薄型のスピンドルモータの組立には、従来から接着剤が広く使用されている。
【0003】
特開2002−5819号公報(特許文献1)に開示された軸回転型の流体動圧軸受を備えたモータは、固定部材としてのステータ組と、回転部材としてのロータ組とから構成されている。前記ステータ組はハードディスク駆動装置(HDD)のベースにネジ止めされる固定フレームを有している。軸回転型の流体動圧軸受において、カウンタプレートは軸受スリーブに、且つ前記軸受スリーブはベースプレートに一体に立設された軸受ホルダーにそれぞれ接着により固定されている。また、リング状ロータマグネットは回転ハブに接着によって固着されている。カップ状回転ハブは流体動圧軸受の回転シャフトの上端部に固着されているが、前記固着はカップ状回転ハブの中心部分に設けられた接合穴に、前記流体動圧軸受の回転シャフトの上端部を圧入又は焼嵌めして行われている。
【0004】
特開2002−61634号公報(特許文献2)には、カウンタプレートがベースプレートにカシメによって固着された軸回転型の流体動圧軸受を備えたスピンドルモータと、カウンタプレートがベースプレートに接着によって固着された流体動圧軸受を備えたスピンドルモータがそれぞれ開示されている。カップ状回転ハブは前記流体動圧軸受の回転シャフトの上端部に固着されているが、前記固着はカップ状回転ハブの中心部分に設けられた接合穴に、前記流体動圧軸受の回転シャフトの上端部を圧入して行われている。
【0005】
特許第3302543号公報(特許文献3)には、スリーブをモータベースに接着剤層によって固着した軸回転型の流体動圧軸受を備えたスピンドルモータにおいて、スリーブとモータベースの両者をスリーブとモータベースの双方又は一方に形成した塑性変形部によって金属接合したことを特徴とする流体動圧軸受を備えたスピンドルモータが開示されている。
【0006】
更に、特開平6−335196号公報(特許文献4)には、HDDのトップカバーとベースプレートとの間にシャフトが両端で支持された軸固定型の流体動圧軸受を備えたスピンドルモータが開示されている。前記シャフトは、基端部にスラスト板として機能するフランジ部が一体に形成されている。そして、前記シャフトは、その先端部を前記トップカバーに固着され、且つ前記フランジ部はカシメによってベースプレートに固着されている。
【0007】
更にまた、本願出願人が開発中の図4に示すスピンドルモータは、円柱状突出部4dが下端に形成された有底の固定スリーブ4と回転シャフト1とを含んで構成された軸回転型の流体動圧軸受と、円柱状突出部4dが嵌入される取付け穴9aを有するベースプレート9と、回転シャフト1に圧入によって固着されたカップ状ハブ6に接着剤で固着されたロータマグネット7を含むロータと、固定スリーブ4の外周面に接着剤で取り付けられたステータコイル8を含むステータとから構成されたものである。そして、スリーブ4の円柱状突出部4dはベースプレート9の取付け穴9aに嵌入され、接着剤で接着される。この場合、接着剤は取付け穴9aの内周面と、ベースプレート9が当接する固定スリーブ4の段部当接面、即ち円柱状突出部4dと同時に形成された環状段部4gに塗布されている。
【0008】
上述した如く、スリーブとシャフトとを含んで構成された流体動圧軸受によって、カップ状ハブに取り付けられたロータマグネットを含むロータが、ステータコイルを含むステータに回転自在に支持されたスピンドルモータの組立てには、いくつもの箇所に接着剤が使用されている。ところが、このようにして製造されたスピンドルモータをHDD等の情報機器に使用した場合、接着剤が放出するアウトガスが磁気ディスクを汚染することがある。そこで、接着剤からのアウトガスを低減させるために熱硬化性の接着剤を用いることが行われているが、この方法は硬化までに1時間以上もの長い時間を要するという問題がある。また、ベーキング処理を施して接着剤からのアウトガスを低減させる方法も、処理にかなりな長時間を要するという問題がある。従って、これらの方法はスピンドルモータの組立て時間の短縮を阻害し、生産性向上の妨げとなっている。
【0009】
【特許文献1】特開2002−5819号公報
【特許文献2】特開2002−61634号公報
【特許文献3】特許第3302543号公報
【特許文献4】特開平6−335196号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする第1の課題は、軸回転型の流体動圧軸受を備えたスピンドルモータにおいて、接着剤の使用を可能な限り減らすことである。本発明が解決しようとする第2の課題は、スリーブを固定軸受部材とする軸回転型の流体動圧軸受を備えたスピンドルモータにおいて、接着剤を可能な限り少なくし且つ短時間に前記スリーブをベースプレートに強固に立設することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するスピンドルモータは、円柱状突出部が下端に形成された有底の固定スリーブと回転シャフトとを含んで構成された流体動圧軸受と、前記円柱状突出部が嵌入される取付け穴を有するベースプレートと、前記回転シャフトに圧入によって固着されたカップ状ハブと前記ハブに取り付けられたロータマグネットを含むロータと、固定部材取り付けられたステータコイルを含むステータとで構成されている。そして、前記円柱状突出部の端面には円環状カシメ部を形成し、前記固定スリーブの円柱状突出部を前記ベースプレートの取付け穴に嵌入し且つ前記円環状カシメ部でカシメて前記スリーブを前記ベースプレートに固着した。なお、前記固定部材は、前記固定スリーブの外周面であっても構わない。
【0012】
上記のスピンドルモータにおいて、前記ベースプレートは前記スリーブよりも柔らかい金属製である。より特定すれば、前記ベースプレートはアルミニュウム製であり、且つ前記スリーブはステンレス製である。
【0013】
また、上記のスピンドルモータにおいて、前記ベースプレートの取付け穴の内周面の上側は垂直面であり且つ下側はテーパー面である。より特定すれば、前記テーパー面の角度は30度から60度の間である。
【0014】
また、上記のスピンドルモータにおいて、前記円環状カシメ部の高さは前記ベースプレートの取付け穴の深さの略半分である。
【0015】
更に、上記課題を解決するスピンドルモータにおいて、前記流体動圧軸受は更に特定すれば以下の如くである。即ち、前記流体動圧軸受は、フランジ部とシャフト部とを有するフランジ付シャフトと、小径円筒部と大径円筒部を有する有底の段付スリーブと、環状蓋部材と、ラジアル隙間を形成する前記フランジ付シャフトの外周面と段付スリーブのいずれか一方に設けられたラジアル動圧発生溝と、第1スラスト隙間を形成する前記フランジ付シャフトのフランジ部の上面と前記環状蓋部材の下面のいずれか一方に設けられた第1スラスト動圧発生溝と、第2スラスト隙間を形成する前記フランジ付シャフトのフランジ部の下面と前記段付スリーブの小径円筒部の環状底面のいずれか一方に設けられた第2スラスト動圧発生溝と、前記ラジアル隙間と第1スラスト隙間と第2スラスト隙間を含む微小隙間に充填された潤滑油とから構成されたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態の軸回転型の流体動圧軸受を備えたスピンドルモータは、図1に示す如く、磁気ディスク駆動装置の回転駆動源として用いられたものである。このスピンドルモータは、円柱状突出部が形成された有底の固定スリーブと回転シャフトとを含んで構成された軸回転型の流体動圧軸受によって、カップ状ハブに取り付けられたロータマグネットを含むロータがステータコイルを含むステータに回転自在に支持されている。そして、前記流体動圧軸受は、その固定軸受部材であるスリーブをベースプレートにカシメによって固着されている。前記ベースプレートは、磁気ディスク駆動装置のケースを構成しているベースプレートである。
【0017】
図示しない磁気ディスクは、一対の磁気ディスク保持部材10と11によって保持され、上記スピンドルモータで回転駆動される。即ち、磁気ディスクを挟持した磁気ディスク保持部材10と11は、結合手段であるネジ12によって一体に結合される。そして、回転シャフト1の上端部に磁気ディスク保持部材11の取付け穴11aを嵌合して、磁気ディスクを挟持し且つネジ12によって結合された磁気ディスク保持部材10と11をカップ状ハブ6の環状突起6aに載置すると、磁気ディスクは上記スピンドルモータによって回転可能な状態になる。なお、磁気ディスクを挟持し且つネジ12によって結合された磁気ディスク保持部材10と11は、チャッキングマグネット13によって、上記スピンドルモータのカップ状ハブ6に固着されている。
【0018】
上述のスピンドルモータの軸回転型の流体動圧軸受は、図1の縦断面図及び図2の分解縦断面図に示す如く、回転軸受部材であるフランジ付シャフト1と、固定軸受部材である段付スリーブ4と、同じく固定軸受部材である環状蓋部材5とで構成されている。
【0019】
フランジ付シャフト1は、シャフト部2にフランジ部3が一体に形成された部材である。シャフト部2は、ヘリングボーンの如きラジアル発生溝Gが外周面に形成された円柱状のラジアル軸受構成部2aと、円柱状のカップ状ハブ取付け部2bを有する。フランジ部3の上面と下面には、図示しないスラスト動圧発生溝が形成されている。
【0020】
段付スリーブ4は、有底の小径円筒部4aと大径円筒部4bと最大径の円筒状開口部4cを有する有底の段付スリーブ部材である。段付スリーブ4の下部には、ベースプレート9に動圧軸受を強固に立設するための円柱状突出部4dが形成されている。更に、円柱状突出部4dの端面には円環状カシメ部4eが形成されている。円環状カシメ部4eは、円柱状突出部4dの端面を切削等により加工して形成される。前記スリーブはステンレス製である。
【0021】
スラスト押え部材としても機能する環状蓋部材5は、中央にカップ状ハブ取付け部2bが貫通する貫通穴5aが形成された円環状部材である。貫通穴5aは、外側に傾斜したテーパー面として形成されている。
【0022】
フランジ付シャフト1は段付スリーブ4に挿入され、蓋部材5は段付きスリーブ4の円筒状開口部4cに圧入して固定される。
【0023】
フランジ付シャフト1と段付スリーブ4との間の微小隙間、フランジ付シャフト1と環状蓋部材5との間の微小隙間、及びカップ状ハブ6のボス部6bの外周面と環状蓋部材5の貫通穴5aの内周面との間の微小隙間には、潤滑油が注入されている。
【0024】
図1に示す流体動圧軸受において、ラジアル動圧はラジアル軸受構成部2aの外周面と段付スリーブ4の小径円筒部4aの内周面との間の微小隙間に発生する。また、第1スラスト動圧はフランジ部3の上面と環状蓋部材5の下面との間の微小隙間に発生し、更に第2スラスト動圧はフランジ部3の下面と段付スリーブ4の大径円筒部2bの環状段部との間の微小隙間に発生する。
【0025】
テーパー面として形成されている環状蓋部材5の貫通穴5aの内周面と、カップ状ハブ6のボス部6bの外周面との間の微小隙間は、外側に広がるテーパー状微小隙間を構成している。このテーパー状微小隙間は、毛細管現象と表面張力を利用して流体動圧内に注入されている潤滑油が外部に漏出しないようにキャピラリーシールとして機能する。
【0026】
スピンドルモータの組立てにおいては、段付きスリーブ4の外周面にステータコイル8を接着剤で固着してステータ組を組立てる。また、カップ状ハブ6のスカート部6aの内周面にロータマグネット7を接着剤で固着してロータ組を組立てる。そして、カップ状ハブ6の中央部に形成されているボス穴6bにシャフト部2の上端部を圧入して、前記ロータ組を流体動圧軸受に取付ける。このようにして上記のステータ組とロータ組は結合され、スピンドルモータの基本的組立てが完了する。最後に、この基本的組立てが完了した状態のスピンドルモータを下記に述べる方法でアルミニウム製のベースプレート9に強固に立設すると、本発明に係るスピンドルモータが完成する。
【0027】
即ち、本発明において、基本的組立てが完了した状態のスピンドルモータをベースプレート9に強固に立設するのは、動圧軸受の固定軸受部材である段付スリーブ4の下部に切削等により形成された円柱状突起4dを、ベースプレート9の取付け穴9aに嵌入し、且つカシメることによって行われる。このカシメは、段付スリーブ4の下部に形成された円柱状突起4dの端面に切削等により形成されている円環状カシメ部4eをカシメ用治具を用いて塑性変形させて行う。なお、少量の接着剤を円柱状突出部4bの外周面4fと、ベースプレート9の当接面となる環状段部4gに塗布し、カシメに先立つ仮止めを行ってもよい。
【0028】
カシメを更に強固に行うために、本発明においては図3の拡大部分断面図に示す如く、カシメられる側の部材であるベースプレート9の取付け穴9aの内周面を傾斜角θのテーパー面9aaとした。これによって、動圧軸受の段付スリーブ4の下部に形成された円柱状突起4dをベースプレート9の取付け穴9aに嵌入した状態の図3(A)は、カシメによって図3(B)の如くとなる。即ち、円柱状突起4dの端面に形成されている円環状カシメ部4eは、ベースプレート9の取付け穴9aのテーパー面9aaに当接するまで塑性変形させられる。カシメによって、ベースプレート9の取付け穴9aは応力を受けて内径を小さくするように僅かに変形し、取付け穴9aの内周面の垂直面部分と円柱状突起4dの外周面4fの垂直部分との密着度が高まり、この部分でも強固な固着が行われる。また、取付け穴9aの過度の変形は、円柱状突起4dの基底部に形成されている環状溝Pで吸収され、ベースプレート9の基準面が狂うような変形は生じない。なお、このこのテーパー面の傾斜角θは、30度から60度の間の角度が望ましいという実験結果を得た。
【0029】
一実施形態のスピンドルモータについて詳細に説明したことから明かな如く、本発明においてはスピンドルモータの構成部品間の結合に接着剤の使用量を少なくすることができた。これは本発明を構成する動圧軸受が回転軸受部材であるフランジ付シャフト1と固定軸受部材である段付スリーブ4と環状蓋部材5の僅か3個の主要部品で構成されていること、及び固定軸受部材である段付スリーブ4をベースプレート9に立設するのにカシメを用いたことによって実現された。また、段付スリーブ4の下部に円柱状突起4dを形成すると共にその端面に円環状カシメ部4eを形成し、且つベースプレート9の取付け穴9aの内周面を30度から60度の間の傾斜角のテーパー面9aaとしたことにより、両部材のカシメによる結合は更に強固なものとなった。しかも、このような部材の構造であるために、カシメは安定的に行われ、ハブ高さのバラツキも発生しなくなった。
【0030】
【発明の効果】
本発明により、スピンドルモータの構成部品間の結合に接着剤の使用量を少なくすることができ、アウトガスにより磁気ディスク等が損傷を受けることを回避できるようになった。また、組立て時間の短縮も可能になった。更に、固定軸受部材である段付スリーブ4をベースプレート9にカシメによって固着したので、スピンドルモータを磁気ディスク駆動装置のベースプレートに強固に立設することができた。更にまた、段付スリーブ4の下部に円柱状突起4dを形成したことにより同時に形成された環状段部4gは、磁気ディスク駆動装置の基準面とカップ状ハブ6の環状突起6aの端面との距離、即ちハブ高さを安定させるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のスピンドルモータの縦断面図である。
【図2】図1に示す動圧軸受を分解して示した主要構成部品の縦断面図である。
【図3】図1のスリーブとベースプレートとのカシメ部分の拡大断面図である。
【図4】本願出願人が開発中の従来のスピンドルモータの縦断面図である。
【符号の説明】
1 フランジ付シャフト
2 シャフト部
3 フランジ部
4 段付スリーブ
4a 小径円筒部
4b 大径円筒部
4c 円筒状開口部
4d 円柱状突出部
4e 円環状カシメ部
4f 円柱状突出部の外周面
4g 環状段部
5 環状蓋部材
6 カップ状ハブ
7 ロータマグネット
8 ステータコイル
9 ベースプレート
9a 取付け穴
9aa テーパー面
10、11 ディスク保持部材
12 チャッキングマグネット
13 ネジ
θ テーパー面9aaの傾斜角
G ラジアル動圧発生溝
P 環状溝
【発明の属する技術分野】
本発明は、軸回転型の流体動圧軸受によってカップ状ハブに取り付けられたロータマグネットを含むロータがステータコイルを含むステータに回転自在に支持された小型で薄型のスピンドルモータに関し、特に、前記軸回転型の流体動圧軸受をベースプレートに強固に立設する構造に関する。
【0002】
【従来技術】
流体動圧軸受によってカップ状ハブに取り付けられたロータマグネットを含むロータがステータコイルを含むステータに回転自在に支持された小型で薄型のスピンドルモータの組立には、従来から接着剤が広く使用されている。
【0003】
特開2002−5819号公報(特許文献1)に開示された軸回転型の流体動圧軸受を備えたモータは、固定部材としてのステータ組と、回転部材としてのロータ組とから構成されている。前記ステータ組はハードディスク駆動装置(HDD)のベースにネジ止めされる固定フレームを有している。軸回転型の流体動圧軸受において、カウンタプレートは軸受スリーブに、且つ前記軸受スリーブはベースプレートに一体に立設された軸受ホルダーにそれぞれ接着により固定されている。また、リング状ロータマグネットは回転ハブに接着によって固着されている。カップ状回転ハブは流体動圧軸受の回転シャフトの上端部に固着されているが、前記固着はカップ状回転ハブの中心部分に設けられた接合穴に、前記流体動圧軸受の回転シャフトの上端部を圧入又は焼嵌めして行われている。
【0004】
特開2002−61634号公報(特許文献2)には、カウンタプレートがベースプレートにカシメによって固着された軸回転型の流体動圧軸受を備えたスピンドルモータと、カウンタプレートがベースプレートに接着によって固着された流体動圧軸受を備えたスピンドルモータがそれぞれ開示されている。カップ状回転ハブは前記流体動圧軸受の回転シャフトの上端部に固着されているが、前記固着はカップ状回転ハブの中心部分に設けられた接合穴に、前記流体動圧軸受の回転シャフトの上端部を圧入して行われている。
【0005】
特許第3302543号公報(特許文献3)には、スリーブをモータベースに接着剤層によって固着した軸回転型の流体動圧軸受を備えたスピンドルモータにおいて、スリーブとモータベースの両者をスリーブとモータベースの双方又は一方に形成した塑性変形部によって金属接合したことを特徴とする流体動圧軸受を備えたスピンドルモータが開示されている。
【0006】
更に、特開平6−335196号公報(特許文献4)には、HDDのトップカバーとベースプレートとの間にシャフトが両端で支持された軸固定型の流体動圧軸受を備えたスピンドルモータが開示されている。前記シャフトは、基端部にスラスト板として機能するフランジ部が一体に形成されている。そして、前記シャフトは、その先端部を前記トップカバーに固着され、且つ前記フランジ部はカシメによってベースプレートに固着されている。
【0007】
更にまた、本願出願人が開発中の図4に示すスピンドルモータは、円柱状突出部4dが下端に形成された有底の固定スリーブ4と回転シャフト1とを含んで構成された軸回転型の流体動圧軸受と、円柱状突出部4dが嵌入される取付け穴9aを有するベースプレート9と、回転シャフト1に圧入によって固着されたカップ状ハブ6に接着剤で固着されたロータマグネット7を含むロータと、固定スリーブ4の外周面に接着剤で取り付けられたステータコイル8を含むステータとから構成されたものである。そして、スリーブ4の円柱状突出部4dはベースプレート9の取付け穴9aに嵌入され、接着剤で接着される。この場合、接着剤は取付け穴9aの内周面と、ベースプレート9が当接する固定スリーブ4の段部当接面、即ち円柱状突出部4dと同時に形成された環状段部4gに塗布されている。
【0008】
上述した如く、スリーブとシャフトとを含んで構成された流体動圧軸受によって、カップ状ハブに取り付けられたロータマグネットを含むロータが、ステータコイルを含むステータに回転自在に支持されたスピンドルモータの組立てには、いくつもの箇所に接着剤が使用されている。ところが、このようにして製造されたスピンドルモータをHDD等の情報機器に使用した場合、接着剤が放出するアウトガスが磁気ディスクを汚染することがある。そこで、接着剤からのアウトガスを低減させるために熱硬化性の接着剤を用いることが行われているが、この方法は硬化までに1時間以上もの長い時間を要するという問題がある。また、ベーキング処理を施して接着剤からのアウトガスを低減させる方法も、処理にかなりな長時間を要するという問題がある。従って、これらの方法はスピンドルモータの組立て時間の短縮を阻害し、生産性向上の妨げとなっている。
【0009】
【特許文献1】特開2002−5819号公報
【特許文献2】特開2002−61634号公報
【特許文献3】特許第3302543号公報
【特許文献4】特開平6−335196号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする第1の課題は、軸回転型の流体動圧軸受を備えたスピンドルモータにおいて、接着剤の使用を可能な限り減らすことである。本発明が解決しようとする第2の課題は、スリーブを固定軸受部材とする軸回転型の流体動圧軸受を備えたスピンドルモータにおいて、接着剤を可能な限り少なくし且つ短時間に前記スリーブをベースプレートに強固に立設することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するスピンドルモータは、円柱状突出部が下端に形成された有底の固定スリーブと回転シャフトとを含んで構成された流体動圧軸受と、前記円柱状突出部が嵌入される取付け穴を有するベースプレートと、前記回転シャフトに圧入によって固着されたカップ状ハブと前記ハブに取り付けられたロータマグネットを含むロータと、固定部材取り付けられたステータコイルを含むステータとで構成されている。そして、前記円柱状突出部の端面には円環状カシメ部を形成し、前記固定スリーブの円柱状突出部を前記ベースプレートの取付け穴に嵌入し且つ前記円環状カシメ部でカシメて前記スリーブを前記ベースプレートに固着した。なお、前記固定部材は、前記固定スリーブの外周面であっても構わない。
【0012】
上記のスピンドルモータにおいて、前記ベースプレートは前記スリーブよりも柔らかい金属製である。より特定すれば、前記ベースプレートはアルミニュウム製であり、且つ前記スリーブはステンレス製である。
【0013】
また、上記のスピンドルモータにおいて、前記ベースプレートの取付け穴の内周面の上側は垂直面であり且つ下側はテーパー面である。より特定すれば、前記テーパー面の角度は30度から60度の間である。
【0014】
また、上記のスピンドルモータにおいて、前記円環状カシメ部の高さは前記ベースプレートの取付け穴の深さの略半分である。
【0015】
更に、上記課題を解決するスピンドルモータにおいて、前記流体動圧軸受は更に特定すれば以下の如くである。即ち、前記流体動圧軸受は、フランジ部とシャフト部とを有するフランジ付シャフトと、小径円筒部と大径円筒部を有する有底の段付スリーブと、環状蓋部材と、ラジアル隙間を形成する前記フランジ付シャフトの外周面と段付スリーブのいずれか一方に設けられたラジアル動圧発生溝と、第1スラスト隙間を形成する前記フランジ付シャフトのフランジ部の上面と前記環状蓋部材の下面のいずれか一方に設けられた第1スラスト動圧発生溝と、第2スラスト隙間を形成する前記フランジ付シャフトのフランジ部の下面と前記段付スリーブの小径円筒部の環状底面のいずれか一方に設けられた第2スラスト動圧発生溝と、前記ラジアル隙間と第1スラスト隙間と第2スラスト隙間を含む微小隙間に充填された潤滑油とから構成されたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態の軸回転型の流体動圧軸受を備えたスピンドルモータは、図1に示す如く、磁気ディスク駆動装置の回転駆動源として用いられたものである。このスピンドルモータは、円柱状突出部が形成された有底の固定スリーブと回転シャフトとを含んで構成された軸回転型の流体動圧軸受によって、カップ状ハブに取り付けられたロータマグネットを含むロータがステータコイルを含むステータに回転自在に支持されている。そして、前記流体動圧軸受は、その固定軸受部材であるスリーブをベースプレートにカシメによって固着されている。前記ベースプレートは、磁気ディスク駆動装置のケースを構成しているベースプレートである。
【0017】
図示しない磁気ディスクは、一対の磁気ディスク保持部材10と11によって保持され、上記スピンドルモータで回転駆動される。即ち、磁気ディスクを挟持した磁気ディスク保持部材10と11は、結合手段であるネジ12によって一体に結合される。そして、回転シャフト1の上端部に磁気ディスク保持部材11の取付け穴11aを嵌合して、磁気ディスクを挟持し且つネジ12によって結合された磁気ディスク保持部材10と11をカップ状ハブ6の環状突起6aに載置すると、磁気ディスクは上記スピンドルモータによって回転可能な状態になる。なお、磁気ディスクを挟持し且つネジ12によって結合された磁気ディスク保持部材10と11は、チャッキングマグネット13によって、上記スピンドルモータのカップ状ハブ6に固着されている。
【0018】
上述のスピンドルモータの軸回転型の流体動圧軸受は、図1の縦断面図及び図2の分解縦断面図に示す如く、回転軸受部材であるフランジ付シャフト1と、固定軸受部材である段付スリーブ4と、同じく固定軸受部材である環状蓋部材5とで構成されている。
【0019】
フランジ付シャフト1は、シャフト部2にフランジ部3が一体に形成された部材である。シャフト部2は、ヘリングボーンの如きラジアル発生溝Gが外周面に形成された円柱状のラジアル軸受構成部2aと、円柱状のカップ状ハブ取付け部2bを有する。フランジ部3の上面と下面には、図示しないスラスト動圧発生溝が形成されている。
【0020】
段付スリーブ4は、有底の小径円筒部4aと大径円筒部4bと最大径の円筒状開口部4cを有する有底の段付スリーブ部材である。段付スリーブ4の下部には、ベースプレート9に動圧軸受を強固に立設するための円柱状突出部4dが形成されている。更に、円柱状突出部4dの端面には円環状カシメ部4eが形成されている。円環状カシメ部4eは、円柱状突出部4dの端面を切削等により加工して形成される。前記スリーブはステンレス製である。
【0021】
スラスト押え部材としても機能する環状蓋部材5は、中央にカップ状ハブ取付け部2bが貫通する貫通穴5aが形成された円環状部材である。貫通穴5aは、外側に傾斜したテーパー面として形成されている。
【0022】
フランジ付シャフト1は段付スリーブ4に挿入され、蓋部材5は段付きスリーブ4の円筒状開口部4cに圧入して固定される。
【0023】
フランジ付シャフト1と段付スリーブ4との間の微小隙間、フランジ付シャフト1と環状蓋部材5との間の微小隙間、及びカップ状ハブ6のボス部6bの外周面と環状蓋部材5の貫通穴5aの内周面との間の微小隙間には、潤滑油が注入されている。
【0024】
図1に示す流体動圧軸受において、ラジアル動圧はラジアル軸受構成部2aの外周面と段付スリーブ4の小径円筒部4aの内周面との間の微小隙間に発生する。また、第1スラスト動圧はフランジ部3の上面と環状蓋部材5の下面との間の微小隙間に発生し、更に第2スラスト動圧はフランジ部3の下面と段付スリーブ4の大径円筒部2bの環状段部との間の微小隙間に発生する。
【0025】
テーパー面として形成されている環状蓋部材5の貫通穴5aの内周面と、カップ状ハブ6のボス部6bの外周面との間の微小隙間は、外側に広がるテーパー状微小隙間を構成している。このテーパー状微小隙間は、毛細管現象と表面張力を利用して流体動圧内に注入されている潤滑油が外部に漏出しないようにキャピラリーシールとして機能する。
【0026】
スピンドルモータの組立てにおいては、段付きスリーブ4の外周面にステータコイル8を接着剤で固着してステータ組を組立てる。また、カップ状ハブ6のスカート部6aの内周面にロータマグネット7を接着剤で固着してロータ組を組立てる。そして、カップ状ハブ6の中央部に形成されているボス穴6bにシャフト部2の上端部を圧入して、前記ロータ組を流体動圧軸受に取付ける。このようにして上記のステータ組とロータ組は結合され、スピンドルモータの基本的組立てが完了する。最後に、この基本的組立てが完了した状態のスピンドルモータを下記に述べる方法でアルミニウム製のベースプレート9に強固に立設すると、本発明に係るスピンドルモータが完成する。
【0027】
即ち、本発明において、基本的組立てが完了した状態のスピンドルモータをベースプレート9に強固に立設するのは、動圧軸受の固定軸受部材である段付スリーブ4の下部に切削等により形成された円柱状突起4dを、ベースプレート9の取付け穴9aに嵌入し、且つカシメることによって行われる。このカシメは、段付スリーブ4の下部に形成された円柱状突起4dの端面に切削等により形成されている円環状カシメ部4eをカシメ用治具を用いて塑性変形させて行う。なお、少量の接着剤を円柱状突出部4bの外周面4fと、ベースプレート9の当接面となる環状段部4gに塗布し、カシメに先立つ仮止めを行ってもよい。
【0028】
カシメを更に強固に行うために、本発明においては図3の拡大部分断面図に示す如く、カシメられる側の部材であるベースプレート9の取付け穴9aの内周面を傾斜角θのテーパー面9aaとした。これによって、動圧軸受の段付スリーブ4の下部に形成された円柱状突起4dをベースプレート9の取付け穴9aに嵌入した状態の図3(A)は、カシメによって図3(B)の如くとなる。即ち、円柱状突起4dの端面に形成されている円環状カシメ部4eは、ベースプレート9の取付け穴9aのテーパー面9aaに当接するまで塑性変形させられる。カシメによって、ベースプレート9の取付け穴9aは応力を受けて内径を小さくするように僅かに変形し、取付け穴9aの内周面の垂直面部分と円柱状突起4dの外周面4fの垂直部分との密着度が高まり、この部分でも強固な固着が行われる。また、取付け穴9aの過度の変形は、円柱状突起4dの基底部に形成されている環状溝Pで吸収され、ベースプレート9の基準面が狂うような変形は生じない。なお、このこのテーパー面の傾斜角θは、30度から60度の間の角度が望ましいという実験結果を得た。
【0029】
一実施形態のスピンドルモータについて詳細に説明したことから明かな如く、本発明においてはスピンドルモータの構成部品間の結合に接着剤の使用量を少なくすることができた。これは本発明を構成する動圧軸受が回転軸受部材であるフランジ付シャフト1と固定軸受部材である段付スリーブ4と環状蓋部材5の僅か3個の主要部品で構成されていること、及び固定軸受部材である段付スリーブ4をベースプレート9に立設するのにカシメを用いたことによって実現された。また、段付スリーブ4の下部に円柱状突起4dを形成すると共にその端面に円環状カシメ部4eを形成し、且つベースプレート9の取付け穴9aの内周面を30度から60度の間の傾斜角のテーパー面9aaとしたことにより、両部材のカシメによる結合は更に強固なものとなった。しかも、このような部材の構造であるために、カシメは安定的に行われ、ハブ高さのバラツキも発生しなくなった。
【0030】
【発明の効果】
本発明により、スピンドルモータの構成部品間の結合に接着剤の使用量を少なくすることができ、アウトガスにより磁気ディスク等が損傷を受けることを回避できるようになった。また、組立て時間の短縮も可能になった。更に、固定軸受部材である段付スリーブ4をベースプレート9にカシメによって固着したので、スピンドルモータを磁気ディスク駆動装置のベースプレートに強固に立設することができた。更にまた、段付スリーブ4の下部に円柱状突起4dを形成したことにより同時に形成された環状段部4gは、磁気ディスク駆動装置の基準面とカップ状ハブ6の環状突起6aの端面との距離、即ちハブ高さを安定させるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のスピンドルモータの縦断面図である。
【図2】図1に示す動圧軸受を分解して示した主要構成部品の縦断面図である。
【図3】図1のスリーブとベースプレートとのカシメ部分の拡大断面図である。
【図4】本願出願人が開発中の従来のスピンドルモータの縦断面図である。
【符号の説明】
1 フランジ付シャフト
2 シャフト部
3 フランジ部
4 段付スリーブ
4a 小径円筒部
4b 大径円筒部
4c 円筒状開口部
4d 円柱状突出部
4e 円環状カシメ部
4f 円柱状突出部の外周面
4g 環状段部
5 環状蓋部材
6 カップ状ハブ
7 ロータマグネット
8 ステータコイル
9 ベースプレート
9a 取付け穴
9aa テーパー面
10、11 ディスク保持部材
12 チャッキングマグネット
13 ネジ
θ テーパー面9aaの傾斜角
G ラジアル動圧発生溝
P 環状溝
Claims (7)
- 円柱状突出部が下端に形成された有底の固定スリーブと回転シャフトとを含んで構成された軸回転型の流体動圧軸受と、前記円柱状突出部が嵌入される取付け穴が形成されたベースプレートと、前記回転シャフトに固着されたカップ状ハブに取り付けられたロータマグネットを含むロータと、固定部材に取り付けられたステータコイルを含むステータとから構成されたスピンドルモータであって、前記円柱状突出部の端面には円環状カシメ部が形成されており、前記固定スリーブは前記円柱状突出部を前記ベースプレートの取付け穴に嵌入し且つ前記円環状カシメ部でカシメられて前記ベースプレートに固着されていることを特徴とするスピンドルモータ。
- 前記ベースプレートは前記スリーブよりも柔らかい金属製であることを特徴とする請求項1のスピンドルモータ。
- 前記ベースプレートはアルミニュウム製であり、且つ前記スリーブはステンレス製であることを特徴とする請求項1のスピンドルモータ。
- 前記ベースプレートの取付け穴の内周面の上側は垂直面であり且つ下側はテーパー面であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のスピンドルモータ。
- 前記テーパー面の角度は30度から60度の間であることを特徴とする請求項4のスピンドルモータ。
- 前記円環状カシメ部の高さは前記ベースプレートの取付け穴の深さの略半分であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のスピンドルモータ。
- 前記流体動圧軸受は、フランジ部とシャフト部とを有するフランジ付シャフトと、小径円筒部と大径円筒部を有する有底の段付スリーブと、環状蓋部材と、ラジアル隙間を形成する前記フランジ付シャフトの外周面と段付スリーブのいずれか一方に設けられたラジアル動圧発生溝と、第1スラスト隙間を形成する前記フランジ付シャフトのフランジ部の上面と前記環状蓋部材の下面のいずれか一方に設けられた第1スラスト動圧発生溝と、第2スラスト隙間を形成する前記フランジ付シャフトのフランジ部の下面と前記段付スリーブの小径円筒部の環状底面のいずれか一方に設けられた第2スラスト動圧発生溝と、前記ラジアル隙間と第1スラスト隙間と第2スラスト隙間を含む微小隙間に充填された潤滑油とから構成されたものであることを特徴とする請求項1のスピンドルモータ。
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