JP2004247924A - 車両用情報通信装置、車両用情報通信システム、情報提供サーバ、及び車両用情報通信プログラム - Google Patents
車両用情報通信装置、車両用情報通信システム、情報提供サーバ、及び車両用情報通信プログラム Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】実効通信速度予測装置103で予測算出された実効通信速度に基づいて、操作スイッチ100を介して要求した各コンテンツのデータ通信帯域の割り当てを、データ通信帯域算出装置104において通信環境の変化に応じて変化させて再設定し、再設定したデータ通信帯域を算出して確保するように構成される
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両外部に設置された情報提供サーバーから、車両内部の通信端末を介して複数のコンテンツを並行して同時に取得する車両用情報通信装置、車両用情報通信システム、情報提供サーバ、及び車両用情報通信プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば図9に示すように、無線通信機能やネットワーク機能を備えた通信端末900を、車載ナビゲーション装置901等の車載型情報端末装置に接続し、通信端末900を介して車両外部のインターネット等のコンテンツサーバー902にコンテンツデータを要求し、要求したコンテンツデータを受信し、受信したコンテンツデータを表示して利用するといった移動体通信の技術が知られている。この種の技術としては、例えば以下に示す文献に記載されものが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
この文献に記載された発明は、アクセスポイントに公衆電話網を介してダイヤルアップ接続する際に、最適なアクセスポイントを自動的に選択する移動体情報通信装置である。この移動体情報通信装置は、該移動体情報通信装置全体の制御を行ってユーザに提供する移動体の位置や運行に関する情報を提供するとともに各処理のプログラムを読出してそれを実行するCPUと、CPUが実行する処理のプログラムが格納されたプログラムROMと、CPUが処理を実行する際にデータを保存するワークRAMと、GPSアンテナを有し該移動体情報通信装置が搭載される移動体の現在位置情報を収集する位置情報取得部と、無線電話機等と接続しデータ通信を行うモデム等の通信I/F部と、地図データ、アクセスポイントリスト、市外局番リスト、ならびに経路選択用データが収録され外部記憶装置と、CPUにより作成された移動体の運行状況に関する情報や各種ネットワークサービス等を映像化して表示する表示部と、ユーザが当該移動体情報通信装置に必要な指示を入力するユーザ入力部とを備えて構成されている。
【0004】
このような構成において、ユーザ入力部を介して目的地を設定し、CPUは、経路選択データに基づいて現在位置から目的地までの最適な経路を探索し、さらにCPUは、探索された最適経路上の中間地点を中継ポイントとして設定する。次に、目的地設定及び経路選択処理の後、ユーザからユーザ入力部を介してネットワークサービス利用開始の指示があると、ネットワークサービス利用のため接続すべき最適なアクセスポイントの選定処理を開始する。このアクセスポイント選定処理において、CPUは、移動体の現在位置から移動体が次に通過する予定の前記中継ポイントを特定する。次にCPUは、中継ポイントにおける公衆電話網の市外局番を特定し、通信コストが最小となるアクセスポイントを自動的に選定する。最適アクセスポイントが選定されると、CPUは、最適アクセスポイントの接続先電話番号および通信条件を取得し、通信I/F部及びこれに接続された無線電話等の通信手段を介して最適アクセスポイントにダイヤルアップ接続を行いデータ通信を開始する。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−16541号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような従来の移動体通信においては、狭いデータ通信帯域しか持たない低速無線通信技術を利用することを前提にした通信システムを想定していた。このため、複数のコンテンツを受信することを考慮していなかった。したがって、複数のコンテンツを受信する場合には、同時に複数のコンテンツを受信するのではなく、利用者がコンテンツを要求した順序にしたがって、コンテンツを受信することになる。
【0007】
このようなコンテンツの受信方式において、例えば利用者が最も必要としているコンテンツを最後に要求してしまった場合には、利用者が最も必要としているコンテンツにもかかわらず、最も必要としたコンテンツを受信するまでに多くの時間を要することになる。このため、コンテンツを必要と感じた時に要求したコンテンツを利用できないといった問題を招いていた。
【0008】
そこで、本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、通信環境の変化に応じてコンテンツを受信するデータ通信帯域を変化させてて再設定し、コンテンツの取得を効率的に行う車両用情報通信装置、車両用情報通信システム、情報提供サーバ、及び車両用情報通信プログラムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の課題を解決する手段は、車両外部に設置された情報提供サーバーから、車両内部の通信端末を介して複数のコンテンツを並行して同時に取得する車両用通信情報装置において、取得する複数のコンテンツを要求する操作手段と、自車両の位置、自車位置の通信環境、自車両の車速に基づいて、コンテンツを取得する際の実効通信速度を予測して算出する実効通信速度予測手段と、前記操作手段で要求した各コンテンツのデータ通信帯域を割り当て、前記実効通信速度予測手段で予測算出された実効通信速度に基づいて、通信環境の変化に応じて各コンテンツのデータ通信帯域の割り当てを変更し、変更したデータ通信帯域を算出して確保するデータ通信帯域算出確保手段と、前記データ通信帯域算出確保手段でデータ通信帯域の割り当てが変更された複数のコンテンツを取得するために、前記通信端末との間で通信を行うデータ通信手段とを有することを特徴とする。
【0010】
【発明の効果】
本発明によれば、予め設定されたコンテンツ毎のデータ通信帯域の割り当てを、通信状況の変化に応じて変化させて再設定するようにしたので、複数のコンテンツを並行して取得する際に、各コンテンツの要求の度合いに応じて、データ通信帯域を再設定することが可能となり、コンテンツの取得を効率的に行うことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。
【0012】
図1は本発明の第1の実施形態に係る車両用情報通信システムの構成を示す図である。図1に示す第1の実施形態の通信システムは、車両用情報通信装置1、通信端末2、ならびにコンテンツサーバー3を備えて構成され、一般に多重通信とよばれるように、1つの伝送路を複数のデータ通信帯域に分割し、分割されたデータ通信帯域に複数のデータを各々割り当て、複数のデータを同時に並行して送受信するという通信方式で、車両用情報通信装置1とコンテンツサーバー3との間で行われる通信において、通信状況の変化に応じてデータ通信帯域の割り当てを変化させるようにしたことを特徴としている。
【0013】
図1において、車両用情報通信装置1は、通信端末2を介して様々なコンテンツをサービスするコンテンツサーバー3と通信を行い、コンテンツサーバー3に要求したコンテンツを受信し、受信したコンテンツを表示して利用する。車両用情報通信装置1は、操作スイッチ100、必要コンテンツ認識装置101、データベース102、実効通信速度予測装置103、データ通信帯域算出装置104、データ通信帯域確保領域テーブル105、データ通信装置106、コンテンツデータ保存領域107、ならびに表示用モニタ108を備えて構成されている。車両用情報通信装置1は、操作スイッチ100ならびに表示用モニタ108を除く各構成要素の機能が、例えばプログラムに基づいて動作処理を行うマイクロコンピュータにより実現されている。
【0014】
操作スイッチ100は、車両外部に設置されたコンテンツサーバー3から複数のコンテンツデータを取得するために、コンテンツの取得を要求操作するスイッチである。
【0015】
必要コンテンツ認識装置101は、利用者が要求した複数のコンテンツデータには、利用者が最も必要とするコンテンツが含まれており、この最も必要とするコンテンツを認識する。認識方法は、利用者の要求方法によって様々な方法が考えられるが、例えば利用者が、操作スイッチ100を連打したり、もしくは操作スイッチ100を強く押したりした場合に、そのような操作で要求したコンテンツが最も必要であるコンテンツと認識する。すなわち、操作スイッチ100を押す回数や押す力を圧力センサ等で検出して認識する。あるいは、利用者が所定の操作キーを操作することにより認識するようにしてもよく、もしくはコンテンツを要求した順序に基づいて判断するようにしてもよい。
【0016】
必要コンテンツ認識装置101は、自車位置検出装置109から与えられる自車位置を入力し、利用者が要求したコンテンツが自車位置に関連したコンテンツであるか否かを判断し、自車位置に関連したコンテンツである場合には、利用者が最も必要とするコンテンツとして認識する。
【0017】
データベース102は、通信環境データベース1020と地図データベース1021とから構成されている。通信環境データベース1020は、通信の可否の目安を記載したデータベースであり、コンテンツサーバー3との接続成功率や通信切断率、実効通信速度を記載したものや、電波環境が記載されたものがあるが、何れであってもかまわない。電波環境が記載された場合には、電波環境データに基づいて実効通信速度を推定することも可能である。
【0018】
地図データベース1021は、車両が走行する周辺の地図情報が記載されたデータベースであり、自車位置と照らし合わせることで、自車位置付近の属性を把握することができる。例えば、自車位置付近が開けた平地であるか、あるいはトンネルやビル間、高架下、くぼ地であるか等、どのような地形であるかを把握することができる。
【0019】
実効通信速度予測装置103は、データベース102から与えられる通信環境データ、地図データと、車速センサー110から与えられる車速と、自車位置検出装置109から与えられる自車位置に基づいて、実効通信速度を予測して算出する。
【0020】
データ通信帯域算出装置104は、実効通信速度予測装置103で算出された実効通信速度に基づいて、操作スイッチ100を介して要求した複数の各コンテンツに対して、利用できるデータ通信帯域の中で必要となるデータ通信帯域を算出する。利用できるデータ通信帯域は、アナログモデムを利用した音声回線におけるインターネットアクセスの場合には、4kHzまでの帯域を利用することができ、実効通信速度は最大56kbpsとなる。あるいは、ADSLを利用したインターネットアクセスの場合には、数100kHz〜1000kHzまでの帯域を利用することが可能となり、実効通信速度は、512kbps〜12Mbpsとなる。
【0021】
データ通信帯域確保領域テーブル105は、データ通信帯域算出装置104で算出された、各要求コンテンツに対応したデータ通信帯域を確保するテーブルである。
【0022】
データ通信装置106は、通信端末2との間で、有線又は無線により通信を行い、要求する複数のコンテンツの情報や、各コンテンツに対して算出されたデータ通信帯域の情報を通信端末2に送信する。データ通信装置106は、コンテンツサーバー3から通信端末2を介して与えられたコンテンツを受信し、受信したコンテンツデータ保存領域107に与える。
【0023】
コンテンツデータ保存領域107は、データ通信装置106から与えられたコンテンツを保存する。保存されたコンテンツデータは、表示用モニタ108に与えられる。
【0024】
表示用モニタ108は、利用者がコンテンツを利用するために、コンテンツデータ保存領域107から与えられたコンテンツを表示する。
【0025】
通信端末2は、通信端末の電源となる、リチウムイオン電池などを用いた小型バッテリー200と、車両用情報通信装置1との間で通信を行うデータ通信装置201を備えて構成されている。
【0026】
通信端末2は、利用者が乗車の際に持ち込んだ携帯電話や、備え付けの携帯電話、あるいは車載情報端末に内蔵された携帯電話モジュール等で構成され、データの送受信を担う主装置として機能する。もちろん通信端末2としては、携帯電話だけではなく、無線LAN(802.11b)やDSRC(Dedicated Short Range Communication)、衛星通信等、コンテンツサーバー3と車両用情報通信装置1との間でデータの送受信ができるものであればどのような構成であってもよい。
【0027】
この通信端末2は、データ通信装置201がBluetoothや赤外線(IrDA)等の無線、もしくはシリアルインターフェイスやUSB(ユニバーサル・シリアル・バス)等の有線によって、車両用情報通信装置1と接続される。通信端末2は、小型バッテリー200によって常時スタンバイ状態となっているため、コンテンツの取得要求があった場合には直ちにデータ通信可能な状態となることが可能である。ただし、通信端末2は、車両用情報通信装置1の内部への組み込みモジュールとなっている場合も考えられ、その場合には、バッテリーの常時電源を利用しても、小型バッテリー200を利用してもどちらでもかまわない。
【0028】
コンテンツサーバー3は、提供するコンテンツを保存するコンテンツデータ保存領域300と、利用者IDデータベース301、ならびに外部との間でデータの通信を行う通信手段(図示せず)を備え、通信を介して要求されたコンテンツを利用者に送信して提供する。利用者IDデータベース301は、携帯電話等の通信端末2の認識番号に代表される利用者IDと、コンテンツのリクエスト状況を合わせて保存/管理する利用者IDデータベースである。
【0029】
このような構成において、図2に示すように、利用者がコンテンツサーバー3に対して複数のコンテンツを要求し、コンテンツサーバー3から通信端末2介してコンテンツデータを取得し、車両用情報通信装置1にコンテンツを表示する場合を考える。
【0030】
まず、利用者は車両に乗り込む。次に、利用者は車両用情報通信装置1の操作スイッチ100を用いて、車両外部に設置されたコンテンツサーバー3から複数のコンテンツデータを取得するために、コンテンツの取得要求を行う。この複数のコンテンツデータの中には、利用者が最も必要とするコンテンツが含まれている。利用者は、最も必要とするコンテンツを、前述したように操作スイッチ100を例えば連打したり、強く押したりして要求する。この要求は、必要コンテンツ認識装置101で認識される。
【0031】
利用者がコンテンツの取得要求を行うと、GPS(Global Positioning System)やジャイロセンサー等に代表される自車位置検出装置109によって検出された自車位置、ならびにデータベース102の通信環境データベース1020や地図データベース1021の情報に基づいて、自車位置付近の通信環境が探索され、探索された通信環境に基づいて、実効通信速度予測装置103により実効通信速度が予測されて算出される。この結果、通信端末2はどの程度利用できる地域であるかを推定することが可能である。
【0032】
一般に、自車位置が開けた平地である場合は、実効通信速度は高く、自車位置がトンネルやビル間、高架下、くぼ地等である場合には、実効通信速度は低くなる傾向にある。このようにして得られた実効通信速度は、通常、様々な地域を車両で移動した場合に、図3に示すように、強電界エリアや、トンネル等の弱電界エリアによって異なり、一定の値にはなり得ない。そのため、実際にコンテンツを要求してから取得するまでの取得時間は、理論値と比較して長くなる傾向にあり、利用者の待ち時間である、表示用モニタ108にコンテンツが表示されるまでの時間が長くなる。
【0033】
利用者としては、コンテンツの取得にかかる時間を表示された状態で、その時間以上、コンテンツの取得に時間がかかることは、利用者にストレスを与えることになりかねない。この問題を解決するためには、コンテンツの取得要求を発したときに推定された実効通信速度を維持する必要がある。すなわち、一定の値となりえない実効通信速度を一定にするために、データ通信を行うために確保するデータ通信帯域を可変にし、データ通信帯域算出装置104により、実効通信速度を一定にするようなデータ通信帯域を算出する。
【0034】
例えば、自車位置がトンネルやビル間、高架下、くぼ地等である場合には、実効通信速度は低くなる傾向にあるので、図4に示すように、あらかじめデータ通信帯域を通常よりも広めに確保することで、実効通信速度を高くすることが可能である。例えば図4において、3つのコンテンツを並行して受信する場合に、強電界エリアでは、実効通信速度が高いため、各コンテンツに均等にデータ通信帯域が割り当てられる。自車両がトンネル等の弱電界エリアに入ると、実効通信速度が低下するため、最も必要とするコンテンツの実効通信速度を一定に保つため、最も必要とするコンテンツに割り当てられるデータ通信帯域を、他の2つのコンテンツのデータ通信帯域に比べて広めに設定して確保する。このようにして、データ通信帯域算出装置104で算出された各コンテンツのデータ通信帯域は、データ通信帯域確保領域テーブル105に確保され、実効通信速度を一定の値に保つことが可能である。
【0035】
操作スイッチ100を介して利用者によるコンテンツデータの要求は、通信端末2のデータ通信装置201を介してコンテンツサーバー3に送信される。そのとき、利用者IDが一緒に送信され、コンテンツの要求と利用者IDがセットで利用者IDデータベース301に保存される。コンテンツの要求に基づいて、コンテンツサーバー3のコンテンツデータ保存領域300から要求した所望のコンテンツデータが検索され、利用者IDから車両用情報通信装置1に接続されている通信端末2が判断され、コンテンツサーバー3から通信端末2を介して車両用情報通信装置1にコンテンツデータが送信される。送信されたコンテンツデータは、車両用情報通信装置1のコンテンツデータ保存領域107に保存され、表示用モニタ108に表示される。
【0036】
次に、車両用通信システムで行われる動作について、図5に示すフローチャートを参照して説明する。
【0037】
図5に示すフローチャートにおいて、ステップS501〜ステップS505は、車両用情報通信装置1でのコンテンツ要求に対応する処理であり、特にS501は、通信端末2と車両用情報通信装置1とのリンクを確立する処理であり、ステップS502は、コンテンツの取得要求を行う処理であり、ステップS503〜S505は、利用者IDとコンテンツ取得要求をコンテンツサーバー3に送信する処理である。
【0038】
また、ステップS506〜S508は、コンテンツサーバー3でコンテンツ取得要求に対応するコンテンツデータの検索を行う処理であり、特にステップS506〜S508は、コンテンツサーバー3へ利用者IDとコンテンツ取得要求を送信し、コンテンツサーバー3内への利用者IDと地図取得要求内容を保存する処理であり、ステップS508は、利用者が要求したコンテンツデータをコンテンツサーバー3から検索する処理である。
【0039】
さらに、ステップS509〜S516は、データ通信帯域を算出して、コンテンツサーバー3からコンテンツデータを受信し、表示用モニタ108に表示する処理であり、特にステップS509〜S512は、データ通信帯域を変更する処理であり、ステップS513〜S515は、コンテンツデータを受信する処理であり、ステップS516は、表示用モニタ108にコンテンツを表示する処理である。
【0040】
図5において、ステップS501では、車両内に存在する通信端末2と車両用情報通信装置1との間にリンクが確立されていることを確認する。リンクが確立されていない場合には、利用者が接続動作を行い、リンクが確立されるまで待機する。また、リンクが確立されていることを確認した場合には、ステップS502に遷移する。
【0041】
ステップS502では、車両用情報通信装置1に付加されている操作スイッチ100によって、コンテンツの取得要求を行う。ステップS503では、車両用情報通信装置1に付加されている操作スイッチ100を押す力や、押す回数によって、コンテンツをどの程度必要としているかを必要コンテンツ認識装置101で判断する。最も必要とするコンテンツである場合には、そのコンテンツにフラグを立てる。
【0042】
ステップS504では、利用者がステップS503で要求したコンテンツのほかに、別のコンテンツを要求するかどうかを判断する。他のコンテンツを要求しない場合には、ステップS505に遷移し、ほかのコンテンツを要求する場合にはステップS502に遷移する。
【0043】
ステップS505では、コンテンツ取得要求を車両用情報通信装置1から通信端末2へ転送する。仮に、通信端末2の電源が入ってなかった場合には、コンテンツ取得要求が通信端末2側に転送できないため、車両用情報通信装置1が警告音を発し、通信端末2の電源を入れるように促す。また、車両用情報通信装置1にコンテンツ取得要求が保存されているため、通信端末2の電源が入れられたことを確認した後に、再度、車両用情報通信装置1から通信端末2側にコンテンツ取得要求の転送を行う。
【0044】
ステップS506では、通信端末2を介して、コンテンツサーバー3へ利用者IDとコンテンツ取得要求の送信を行う。利用者IDとは、電話番号、製造番号、マックアドレス等の通信端末2のIDを利用することが可能であり、コンテンツデータを取得する際のIDとして利用することが可能である。
【0045】
ステップS507では、コンテンツサーバー3内の利用者IDデータベース301に利用者IDと取得要求内容をセットで保存する。ステップS508では、コンテンツサーバー3内のコンテンツデータ保存領域300に保存されているコンテンツデータの中から、取得要求に適合したコンテンツデータの検索を行う。
【0046】
ステップS509では、コンテンツを受信する際に、最も必要とするコンテンツに対してデータ通信帯域を多めに確保する。最も必要とするコンテンツが特に無い場合には、データ通信帯域は取得しようとしたコンテンツの数に均等に分割される。一方、最も必要とするコンテンツがある場合には、そのコンテンツがその他のコンテンツと比較して最も早く取得できるように、そのコンテンツに対して、他のコンテンツに比べてデータ通信帯域を多めに割り当てる。また、最も必要と感じているコンテンツを判断する材料としては、ステップS503に示す手法を用いる。
【0047】
ステップS510では、GPS(Global Positioning System)やジャイロ等の自車位置検出装置109を用いて、自車位置を検出する。ステップS511では、ステップS510で検出した自車位置を通信環境データ、地図データと照らし合わせ、さらに車速を考慮して、自車位置付近の実効通信速度を算出する。通信環境データを利用した場合には、受信レベルと実効通信速度との関係を表すテーブルを作成しておき、そのテーブルに基づいて実効通信速度への変換を行う。また、地図データを利用した場合には、従来から地図データ上に書き込まれているトンネルの情報や、くぼ地、高架下の情報等を読み取り、それらの情報と実効通信速度との関係が記されたテーブルを作成しておき、そのテーブルに基づいて通信実効速度への変換を行う。
【0048】
ステップS512では、自車位置の移動により、実効通信速度が変化するため、利用者が最も必要としているコンテンツに対して実効通信速度を一定に保つように、データ通信帯域の広さを変化させる。例えば、これまで実効通信速度が良好なエリアを走っていたが、トンネルなど、実効通信速度が低下する場所に入った場合には、他のコンテンツの受信を犠牲にしてでも、利用者が最も必要としているコンテンツを取得する際の実効通信速度が低下しないようにする。
【0049】
一方、トンネルを抜けて良好なエリアに戻った場合は、元の状態の実効通信速度になるようにデータ通信帯域を変化させる。あるいは、他のコンテンツの受信の完了が間近であり、データ通信帯域にまだ余裕があるようであれば、利用者が最も必要としているコンテンツに対して、他のコンテンツのデータ通信帯域に比べてデータ通信帯域を広げてデータ通信帯域を確保する。これにより、利用者が最も必要としているコンテンツのダウンロードをより早く完了するようにする。
【0050】
ステップS513では、コンテンツのダウンロードを開始する。ステップS514では、自車位置情報が取得できたかどうかを確認する。GPSやジャイロ等の自車位置検出装置109によって、自車位置情報を取得し、リアルタイムに車両用情報通信装置1に送られてくる場合や、ある程度の時間ごとに車両用情報通信装置1側で自車位置情報を受信する場合もあるので、自車位置情報の確認のタイミングは、どのタイミングでもよい。自車位置情報が取得できた場合には、ステップS511に遷移し、自車位置情報が取得できない場合にはステップS515に遷移する。
【0051】
ステップS515では、要求したコンテンツのダウンロードが完了したかどうかを判断する。ダウンロードが完了した場合にはステップS516に遷移し、ダウンロードが完了していない場合にはステップS514に遷移する。ステップS516では、表示用モニタ108にダウンロードが完了したコンテンツを表示する。なお、コンテンツを表示用モニタ108に表示するのではなく、TTS(Text To Speech)を用いてコンテンツの音声読み上げを行ってもよい。
【0052】
以上説明したように、上記第1の実施形態においては、取得するコンテンツに対して必要なデータ通信帯域を計算し、その帯域を確保するようにしているので、自車位置に応じてコンテンツを取得するために必要なデータ通信帯域を算出し、算出したデータ通信帯域を確保することが可能である。これにより、複数のコンテンツを取得する場合に、実効通信速度の低下を最小限に食い止めることが可能であり、各々のコンテンツに見合ったデータ通信帯域を設定することが可能である。
【0053】
また、通信可否の目安を記載した通信環境データベースを用意しておくことで、実効通信速度を推定して算出することが可能である。算出された推定実効通信速度を利用することで、どの程度のデータ通信帯域を割り当てれば実効通信速度を一定に保てるかが分かるため、常に実効通信速度を一定に保てるように帯域を割り当てることが可能である。
【0054】
さらに、地図データから自車位置の属性を検出することで、自車両の位置が一般道であるか、それとも高速道路であるか等の情報を取得することが可能である。これにより、一般道であれば例えば時速25km程度、高速道路であれば例えば時速80km程度といったように、自車両の速度を予測することが可能である。また、地図データから、自車両位置の地形情報を読み取ることも可能であり、トンネルやくぼ地等であるため、通信媒体である通信端末2の電波環境が悪いといったことを把握することも可能である。このような情報から、実効通信速度の変動を算出することが可能であり、自車両位置のロケーションの変化による実効通信速度の変動を吸収し、常に実効通信速度を一定に保てるようなデータ通信帯域を割り当てることが可能である。
【0055】
また、利用者のコンテンツ要求操作により、最も必要としているコンテンツを認識できるので、優先的にそのコンテンツの受信に対してデータ通信帯域を確保し、利用者が最も必要としているコンテンツの受信を促進することが可能である。
【0056】
上記第1の実施形態は、請求項1,3,4,5,6に記載された発明に対応した実施形態であり、上記第1の実施形態で得られる効果は、請求項1,3,4,5,6に記載された技術内容によって達成される効果に相当する。
【0057】
図7は本発明の第2の実施形態に係る車両用情報通信システムの構成を示す図である。図7に示す第2の実施形態の通信システムは、図1に示す本発明の第1の実施形態に対して、車両用情報通信装置1に、平均車速予測装置111、ならびに交通情報取得装置112を備え、自車両がこれから進んでいく方向に、コンテンツの受信が困難な不感エリアが存在する場合に、複数のコンテンツの中から、利用者が最も必要とするコンテンツや、特定の位置に関連したコンテンツを確実に受信するようにしたことを特徴とする。
【0058】
平均車速予測装置111は、車速センサー110から与えられる自車両の車速を受けて、自車両の過去の平均車速の履歴に応じて将来の平均車速を予測する。交通情報取得装置112は、道路の渋滞状況や事故状況を取得することが可能な装置である。
【0059】
次に、この第2の実施形態の作用を説明する。
【0060】
例えば、先の第1の実施形態と同様に、利用者が複数のコンテンツを要求して、コンテンツサーバー3から通信端末2を介してコンテンツデータを取得し、車両用情報通信装置1にコンテンツを表示する場合を考える。ただし、自車両がこれから進んでいく方向には、コンテンツの受信が不可能な不感エリアが存在しているものとする。
【0061】
第1の実施形態と同様に、まず利用者は車両に乗り込み、車両側と通信端末2が接続される。利用者は操作スイッチ100を用いて、車両外部に設置されたコンテンツサーバー3から複数のコンテンツデータを取得するために、コンテンツの取得要求を行う。この複数のコンテンツデータの中には、利用者が最も必要とするコンテンツや、特定の位置に関連した(その場所でなくては価値がなく、意味をなさない)コンテンツ、その他のさほど必要に感じていないコンテンツが含まれている。自車両がこれから進んでいく方向に存在する不感エリアに到達するまでに、これらのコンテンツの中から利用者が最も必要とするコンテンツや、特定の位置に関連したコンテンツの受信を完了しなくてはならない。
【0062】
自車両では、車速センサー110により、随時車速をモニタすることが可能であり、また、平均車速予測装置111により、モニタした車速、ならびに交通情報取得装置112で取得された交通情報を利用して、将来の平均速度を予測することが可能である。さらに、自車位置検出装置109によって検出された自車位置を利用して、通信環境データベース1020や地図データベース1021に基づいて、自車位置付近および自車両のこれから進んでいく方向にある不感エリアを検出するとともに、実効通信速度予測装置103で車速の変動による実効通信速度を算出する。
【0063】
不感エリアであることは、通信環境データベースを利用した場合は、接続成功率や通信切断率、実効通信速度が記載されたものや、電波環境が記載されたものから認識することが可能である。一方、地図データを利用した場合には、トンネルやビル間、高架下、くぼ地等の情報から認識することが可能である。上述したように予測された将来の平均速度と不感エリアの特定により、不感エリアに進入するまでの時間をおおよそ予測することが可能である。
【0064】
不感エリアに進入するまでに、複数のコンテンツの中から、利用者が最も必要とするコンテンツや、特定の位置に関連したコンテンツの受信を確実に完了しなくてはならないため、上述したようにして求めた不感エリアに進入するまでの時間内に、これらのコンテンツの受信を完了するように、これらのコンテンツに割り当てるデータ通信帯域を計算する。
【0065】
例えば、図7に示すように、容量の等しい3つのコンテンツを要求し、並行して同時にコンテンツを受信しようとした場合に、それぞれに割り当てられるデータ通信帯域は等しくなり、全体のデータ通信帯域の1/3ずつとなる。単独で一つのコンテンツを受信するときに必要となる受信時間を例えば30秒程度とした場合に、並行して同時に3つのコンテンツを受信するときに必要となる受信時間は90秒となる。
【0066】
すなわち、図7に示すように、全体のデータ通信帯域をDとすると、それぞれに割り当てられるデータ通信帯域はD/3ずつとなる。しかし、所定の1つのコンテンツを、例えば70秒間程度走行した後に存在する不感エリアに進入する前に、確実に受信完了したい場合には、少なくとも60秒程度以内で受信しなくてはならない。このような場合に、このコンテンツの受信の際に利用するデータ通信帯域をD/2とし、その他の2つのコンテンツを受信する際に利用するデータ通信帯域をD/4ずつにすることで、理論上、コンテンツの受信にはそれぞれ60秒、120秒、120秒かかる。これにより、不感エリアに進入する前に必要とするコンテンツの受信が終わるため、利用者が最も必要とするコンテンツに加え、特定の位置に関連したコンテンツを確実に受信することが可能である。
【0067】
ここでは、コンテンツをなるべく早急に取得することが重要ではなく、指定された場所に到達する前に取得することが重要である。このため、利用者が最も必要とするコンテンツや、特定の位置に関連したコンテンツを60秒程度で取得するようにデータ通信帯域を割り振り、余ったデータ通信帯域を利用して、その他のコンテンツを取得するようにしている。また、これ以外のコンテンツに関しては、理論上、取得に120秒程度かかってしまうため、実際には不感エリアに到達する前にコンテンツを受信することは不可能である。
【0068】
コンテンツを受信する場合に、通信回線の切断や通信端末2のハングアップ等、不測の事態が生じた場合でも取得したコンテンツを無駄にしないように、レジューム機能を活かして、こまめにコンテンツデータをバックアップしておくことが可能である。この機能により、コンテンツの取得に理論上120秒程度かかってしまい、コンテンツを受信しても無駄にしてしまうような場合でも、少しずつコンテンツを取得し、保存することが可能であり、最終的にコンテンツとして利用することが可能である。
【0069】
次に、上記第2の実施形態における車両用情報通信システムで行われる動作について、図8に示すフローチャートを参照して説明する。
【0070】
図8に示すフローチャートにおいて、ステップS809〜S817に示す処理は、データ通信帯域を算出して、コンテンツサーバー3からコンテンツデータを受信し、表示用モニタ108に表示する処理に対応し、特にステップS811〜S813は不感エリアを検出し、検出した不感エリアに基づいてデータ通信帯域を変更する処理に対応している。
【0071】
図8において、ステップS801では、車両内に存在する通信端末2と車両用情報通信装置1との間にリンクが確立されていることを確認する。リンクが確立されていない場合には、利用者が接続動作を行い、リンクが確立されるまで待機する。また、リンクが確立されていることを確認した場合には、ステップS802に遷移する。
【0072】
ステップS802では、車両用情報通信装置1に付加されている操作スイッチ100によって、コンテンツの取得要求を行う。ステップS803では、車両用情報通信装置1に付加されている操作スイッチ100を押す力や、押す回数によって、コンテンツをどの程度必要としているかを必要コンテンツ認識装置101で判断する。最も必要とするコンテンツである場合には、そのコンテンツにフラグを立てる。
【0073】
ステップS804では、利用者がステップS803で要求したコンテンツのほかに、別のコンテンツを要求するかどうかを判断する。他のコンテンツを要求しない場合には、ステップS805に遷移し、ほかのコンテンツを要求する場合にはステップS802に遷移する。
【0074】
ステップS805では、コンテンツ取得要求を車両用情報通信装置1から通信端末2へ転送する。仮に、通信端末2の電源が入ってなかった場合には、コンテンツ取得要求が通信端末2側に転送できないため、車両用情報通信装置1が警告音を発し、通信端末2の電源を入れるように促す。また、車両用情報通信装置1にコンテンツ取得要求が保存されているため、通信端末2の電源が入れられたことを確認した後に、再度、車両用情報通信装置1から通信端末2側にコンテンツ取得要求の転送を行う。
【0075】
ステップS806では、通信端末2を介して、コンテンツサーバー3へ利用者IDとコンテンツ取得要求の送信を行う。利用者IDとは、電話番号、製造番号、マックアドレス等の通信端末2のIDを利用することが可能であり、コンテンツデータを取得する際のIDとして利用することが可能である。
【0076】
ステップS807では、コンテンツサーバー3内の利用者IDデータベース301に利用者IDと取得要求内容をセットで保存する。ステップS808では、コンテンツサーバー3内のコンテンツデータ保存領域300に保存されているコンテンツデータの中から、取得要求に適合したコンテンツデータの検索を行う。
【0077】
ステップS809では、GPS(Global Positioning System)やジャイロ等の自車位置検出装置109を用いて、自車位置を検出する。ステップS810では、ステップS809で検出した自車位置を通信環境データ、地図データと照らし合わせ、さらに車速を考慮して、自車位置付近の実効通信速度を算出する。通信環境データを利用した場合には、受信レベルと実効通信速度との関係を表すテーブルを作成しておき、そのテーブルに基づいて実効通信速度への変換を行う。また、地図データを利用した場合には、従来から地図データ上に書き込まれているトンネルの情報や、くぼ地、高架下の情報等を読み取り、それらの情報と実効通信速度との関係が記されたテーブルを作成しておき、そのテーブルに基づいて通信実効速度への変換を行う。
【0078】
ステップS811では、不感エリアの検出を行う。不感エリアの検出は通信環境データベースや地図データベースを利用して行う。ステップS812では、車速センサー110により車速の検出、および平均車速予測装置111により平均車速の予測を行う。車速を検出することで、車速の変動によるコンテンツの実効通信速度を算出することが可能である。また、平均車速を予測することで、不感エリアに到達するまでの時間を算出することが可能である。
【0079】
ステップS813では、不感エリアに到達する前に、フラグのついたコンテンツの受信が完了するようにデータ通信帯域を変更する。データ通信帯域の変更は上述した方法により行い、データ通信帯域をコンテンツの受信が完了するように、最適に配分することが可能である。
【0080】
ステップS814では、コンテンツのダウンロードを開始する。ステップS815では、自車位置情報が取得できたかどうかを確認する。GPSやジャイロ等の自車位置検出装置109によって、自車位置情報を取得し、リアルタイムに車両用情報通信装置1に送られてくる場合や、ある程度の時間ごとに車両用情報通信装置1側で自車位置情報を受信する場合もあるので、自車位置情報の確認のタイミングは、どのタイミングでもよい。自車位置情報が取得できた場合には、ステップS810に遷移し、自車位置情報が取得できない場合にはステップS816に遷移する。
【0081】
ステップS816では、要求したコンテンツのダウンロードが完了したかどうかを判断する。ダウンロードが完了した場合にはステップS817に遷移し、ダウンロードが完了していない場合にはステップS815に遷移する。ステップS817では、表示用モニタ108にダウンロードが完了したコンテンツを表示する。なお、コンテンツを表示用モニタ108に表示するのではなく、TTS(Text To Speech)を用いてコンテンツの音声読み上げを行ってもよい。
【0082】
以上説明したように、上記本発明の第2の実施形態にいては、先に説明した第1の実施形態で得られる効果に加えて、コンテンツが受信できない不感エリアまでの距離を検出し、その不感エリアに到達するまでの時間を推定することにより、それまでにコンテンツを受信するために必要な実効通信速度を算出することが可能である。これにより、電波環境の悪化によりコンテンツが受信できないことが予想される場合にも、その地域に到達するまでにコンテンツの受信を完了できるように、データ通信帯域を割り当てることが可能となる。
【0083】
また、自車両の速度を検出し、過去の自車両の速度の履歴に基づいて自車両の平均速度を予測することで、自車両の速度による実効通信速度の変動を算出することが可能である。これによって、自車両の速度が変動しても、常にデータ実効通信速度を一定に保てるようなデータ通信帯域を割り当てることが可能である。
【0084】
上記第2の実施形態は、請求項2に記載された発明に対応した実施形態であり、上記第2の実施形態で得られる効果は、請求項2に記載された技術内容によって達成される効果に相当する。
【0085】
なお、上記第1又は第2の実施形態においては、車両用情報通信装置1が、要求したコンテンツに対して、実効通信速度を予測して算出し、データ通信帯域の割り当てならびに変更の処理を行っているが、コンテンツサーバー3側で、これらの処理をすべて行うようにしてもよい。このような場合には、上述した車両用情報通信装置1に備えられた機能ならびにデータベースをコンテンツサーバー3側に備え、車両用情報通信装置1側から、コンテンツの要求ならびに自車両の走行位置や車速といった情報を通信によりコンテンツサーバー3に送信するようにすれば、第1又は第2の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る車両用情報通信システムの構成を示す図である。
【図2】車両用情報通信システムにおけるコンテンツ取得の様子を示す図である。
【図3】実効通信速度と通信環境との関係を示す図である。
【図4】データ通信帯域と通信環境との関係を示す図である。
【図5】第1の実施形態の動作処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る車両用情報通信システムの構成を示す図である。
【図7】第2の実施形態の動作概念を示す図である。
【図8】第2の実施形態の動作処理を示すフローチャートである。
【図9】従来における車両用コンテンツ受信システムの様子を示す図である
【符号の説明】
1…車両用情報通信装置
2…通信端末
3…コンテンツサーバー
100…操作スイッチ
101…必要コンテンツ認識装置
102…データベース
103…実効通信速度予測装置
104…データ通信帯域算出装置
105…データ通信帯域確保領域テーブル
106…データ通信装置
107…コンテンツデータ保存領域
108…表示用モニタ
109…自車位置検出装置
110…車速センサー
111…平均車速予測装置
112…交通情報取得装置
200…小型バッテリー
201…データ通信装置
300…コンテンツデータ保存領域
301…データベース
900…通信端末
901…車載ナビゲーション装置
902…コンテンツサーバー
1020…通信環境データベース
1021…地図データベース
Claims (6)
- 車両外部に設置された情報提供サーバーから、車両内部の通信端末を介して複数のコンテンツを並行して同時に取得する車両用通信情報装置において、
取得する複数のコンテンツを要求する操作手段と、
自車両の位置、自車位置の通信環境、自車両の車速に基づいて、コンテンツを取得する際の実効通信速度を予測して算出する実効通信速度予測手段と、
前記操作手段で要求した各コンテンツのデータ通信帯域を割り当て、前記実効通信速度予測手段で予測算出された実効通信速度に基づいて、通信環境の変化に応じて各コンテンツのデータ通信帯域の割り当てを変更し、変更したデータ通信帯域を算出して確保するデータ通信帯域算出確保手段と、
前記データ通信帯域算出確保手段でデータ通信帯域の割り当てが変更された複数のコンテンツを取得するために、前記通信端末との間で通信を行うデータ通信手段と
を有することを特徴とする車両用情報通信装置。 - 前記車両用情報通信装置は、
自車両の車速の履歴に基づいて、自車両の平均車速を予測する平均車速予測手段と、
自車両周辺の交通情報を取得する交通情報取得手段を備え、
通信環境データもしくは地図データと自車位置に基づいて、コンテンツの受信が困難な不感エリアを検出し、前記平均車速予測手段で予測された自車両の平均車速、ならびに前記交通情報取得手段で取得された交通情報に基づいて、前記不感エリアに到達するまでの略時間を予測し、予測した時間内に要求した所定のコンテンツを取得するのに必要なデータ通信帯域を算出して確保する
ことを特徴とする請求項1記載の車両用情報通信装置。 - 前記操作手段により要求した複数のコンテンツの内、利用者が最も必要としているコンテンツを認識するコンテンツ認識手段
を有することを特徴とする請求項1記載の車両用情報通信装置。 - 請求項1記載の車両用情報通信装置と、
外部からの要求に応じて、コンテンツの情報を提供する情報提供サーバーと、前記車両用通信情報装置と前記情報提供サーバーとの間で、コンテンツを取得するための通信を行う通信端末と、
を有することを特徴とする車両用情報通信システム。 - 車両の通信端末を介して要求された複数のコンテンツを提供する情報提供サーバーにおいて、
コンテンツを要求した車両の位置、前記車両位置の通信環境、前記車両の車速に基づいて、コンテンツを提供する際の実効通信速度を予測して算出する実効通信速度予測手段と、
要求された各コンテンツのデータ通信帯域を割り当て、前記実効通信速度予測手段で予測算出された実効通信速度に基づいて、通信環境の変化に応じて各コンテンツのデータ通信帯域の割り当てを変更し、変更したデータ通信帯域を算出して確保するデータ通信帯域算出確保手段と、
前記データ通信帯域算出確保手段でデータ通信帯域の割り当てが変更された複数のコンテンツを提供するために、前記通信端末との間で通信を行うデータ通信手段と
を有することを特徴とする情報提供サーバー。 - 車両外部に設置された情報提供サーバーから、車両内部の通信端末を介して複数のコンテンツを並行して同時に取得する車両用情報通信プログラムにおいて、
取得するコンテンツを要求する第1のステップと、
前記通信端末を介して前記情報提供サーバーと車両との間で通信を確立し、コンテンツの要求を前記情報提供サーバーに送信する第2のステップと、
自車両の位置、自車位置の通信環境、自車両の車速に基づいて、コンテンツを取得する際の実効通信速度を予測して算出する第3のステップと、
前記第1のステップで要求した各コンテンツのデータ通信帯域を割り当て、前記第3のステップで予測算出された実効通信速度に基づいて、通信環境の変化に応じてコンテンツのデータ通信帯域の割り当てを変更し、変更したデータ通信帯域を算出して確保する第4のステップと、
前記第4のステップでデータ通信帯域の割り当てが変更された複数のコンテンツを、前記情報提供サーバーから取得する第5のステップと
を有することを特徴とする車両用情報通信プログラム。
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