JP2004247311A - プラズマ表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 前面パネル及び背面パネルを備え、前記前面パネル前にフィルターセットを備えるプラズマ表示装置において、前記前面パネル及び前記フィルターセット間に前記前面パネルから放出される紫外線が可視光線に変換される光変換手段が設けられたことを特徴とするプラズマ表示装置である。このような本発明を利用すれば、放電セル内のプラズマ形成領域から放出される紫外線のほとんどを可視光線に変換させうるため、効率が向上する。
【選択図】 図4
Description
そして、電極構造及び駆動回路の改善による効率の良いプラズマ生成、このプラズマから発せられる紫外線の放射効率の改善、この紫外線を可視光に変換する蛍光体の変換効率の改善を通じて、高輝度及び発光効率の高いPDPの開発が現在進められている。
図1に示すように、従来技術のPDPには、背面ガラス基板12と、これに平行して対面する前面ガラス基板10とが配置し、この前面ガラス基板10の前面にはフィルターセット30が設けられている。このフィルターセット30によってPDPから放出される赤外線(IR)、EMI(Electro-Magnetic Interference)が遮断される。
図3中A1は、放電セル内のプラズマ形成領域32から蛍光層28a,28b,28cに向かって放出される147nm及び173nmの波長である紫外線(以下、第1紫外線という)を示す。そしてA2は、前記第1紫外線によって励起された蛍光層28a,28b,28cが放出した可視光を示す。またA3は、第1紫外線A1とは反対方向に放出される紫外線(波長147nm及び173nm、以下第2紫外線という)を示す。
前記光変換手段は、所定厚さの蛍光板である。このとき、前記蛍光板は、少なくとも波長が330nmの紫外線を可視光線に変換させる蛍光物質よりなる板であることが望ましい。
前記蛍光板は、前記紫外線に対して各々R、G,Bの可視光を放出するR、G,B蛍光板が一体化したものである。
前記前面及び背面パネル間の放電領域に波長が少なくとも330nmの紫外線を放出するプラズマソースガスが存在し、前記背面パネルの前記放電領域に露出された面に前記紫外線によって励起されて可視光を放出する蛍光膜が覆われている。
本発明を利用すれば、放電セル内のプラズマ形成領域から放出される紫外線のほとんどが可視光線に変換されるため効率が向上する。
図4は本発明の実施形態におけるPDPの分解斜視図である。
図4に示すように、実施形態にかかるPDPは、前面パネルFP及び背面パネルBPが相互に対向して配置され、この前面パネルFPに対して背面パネルBPの側とは反対の側には、光変換手段70及びフィルターセット80が設けられている。
下記表1は、以上のデータをまとめたものである。
図8は、紫外線に対する第2,第3蛍光板70b,70cの励起曲線を示すグラフである。図8に示すように、第2,第3蛍光板70b,70cの場合、前記第1,第2,第3紫外線が照射されたとき、励起される比率は、各々74%、61%及び49%であることが分かる。
第1,第2,第3蛍光板70a,70b,70cは、励起された後に安定化する過程で可視光が放出されるため、図8及び図9に示した第1,第2,第3蛍光板70a,70b,70cの励起比率は、前記第1,第2,第3紫外線に対する第1,第2,第3蛍光板70a,70b,70cの可視光変換率を直接表すといえる。
前面パネルFPの前方で測定された前記第1可視光のうちBに対する輝度は76.8cd/m2であり、前記第2可視光のうちBに対する輝度は30.9cd/m2である。このため、光変換手段70の正面で測定されたBの総輝度は、前記第1可視光のB輝度(76.8cd/m2)より高くなければならない(以下、第3条件という)。したがって、前記Bに対する総輝度は、次の(1)式で与えられる。(1)式で、T3は第3蛍光板70cに対する前記第1可視光のうちBの透過率(以下、第3透過率という)を表す。(1)式から前記第3条件を満足する第3透過率T3の数値範囲は(2)式で与えられる。
T3>60% (2)
前面パネルFPの正面で測定された前記第1可視光のうちGに対する輝度は78.8cd/m2であり、前記第2可視光のうちGに対する輝度はGと同様に30.9cd/m2である。このため、光変換手段70の正面で測定されたGの総輝度は、前記第1可視光のG輝度(78.8cd/m2)より高くなければならない(以下、第2条件という)。したがって、前記Gに対する総輝度は、次の(3)式で与えられる。(3)式で、T2は第2蛍光板70bに対する前記第1可視光のうちG透過率(以下、第2透過率という)を表す。(3)式から前記第2条件を満足する第2透過率T2の数値範囲は(4)式で与えられる。
T2>61% (4)
このように第2,第3蛍光板70b,70cの厚さ範囲はほぼ同じであるので、両者の厚さは同じであることが望ましい。
前面パネルFPの前方で測定された前記第1可視光のRに対する輝度は60.1cd/m2であり、前記第2可視光のうちRに対する輝度は22.8cd/m2である。このため、光変換手段70の正面で測定されたRの総輝度は、前記第1可視光のR輝度(60.1cd/m2)より高くなければならない(以下、第1条件という)。したがって、光変換手段70の正面で測定された前記Rに対する総輝度は、次の(5)式で与えられる。(5)式は、T1は第1蛍光板70aに対する前記第1可視光のR透過率(以下、第1透過率という)を表す。(5)式から前記第1条件を満足する第1透過率T1の数値範囲は(6)式で与えられる。
T1>62% (6)
図4に示すPDPの光変換手段70は、図5に示すように前面パネルFPとフィルターセット80間に配置するが、光変換手段70は図11に示すように、前面ガラス基板40の第1面に付着して設けられていてもよい。または、図12に示したように光変換手段70は、前面ガラス基板40の第1面と対面するフィルターセット80の面に付着して設けられていてもよい。
一方、図示しないが、フィルターセット80に紫外線を可視光線へ変換させるコンバータ機能を付加させて、光変換手段70を省略することも可能である。すなわち、フィルターセット80に、赤外線やEMIを遮断するフィルターとしての固有の役割に加え、前面パネルFPを通過して放出する紫外線を可視光線に変換するように構成する。このようなフィルターセット80は、前面パネルFPに付着させることができる。
42 第1放電維持電極
44 第2放電維持電極
46 第1バス電極
48 第2バス電極
50 第1誘電膜
52 保護膜
60 背面ガラス基板
62 アドレス電極
64 第2誘電膜
66 隔壁
68a,68b,68c 第1,第2,第3蛍光層
70 光変換手段
70a,70b,70c 第1,第2,第3蛍光板
70d 第1ブラックストライプ
80 フィルターセット
80a,80b,80c 第1,第2,第3フィルター
80d 第2ブラックストライプ
BP 背面パネル
FP 前面パネル
Claims (14)
- 背面パネルと、前面パネルと、この前面パネルに対して前記背面パネルの側とは反対の側に配置するフィルターセットと、を備えるプラズマ表示装置において、
前記前面パネル及び前記フィルターセットの間に、前記前面パネルから放出される紫外線を可視光線に変換する光変換手段を設けたことを特徴とするプラズマ表示装置。 - 前記光変換手段は、前記前面パネルに付着していることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ表示装置。
- 前記光変換手段は、前記フィルターセットに付着していることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ表示装置。
- 前記光変換手段は、所定の厚さを有する蛍光板であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ表示装置。
- 前記蛍光板は、少なくとも波長が330nmより長い紫外線を可視光線に変換させる蛍光物質よりなることを特徴とする請求項4に記載のプラズマ表示装置。
- 前記蛍光板は、この蛍光板から放出する可視光の光量が、前記前面パネルから放出する可視光が前記蛍光板を透過する過程で損失する光量よりも多くなるように、厚さが形成されることを特徴とする請求項4に記載のプラズマ表示装置。
- 前記蛍光板は、前記紫外線に対して各々赤色、緑色及び青色の可視光を放出する赤色、緑色及び青色の蛍光板が一体化してなることを特徴とする請求項6に記載のプラズマ表示装置。
- 前記蛍光板の厚さをtとするとき、前記蛍光板は、0μm<t<35μmの範囲で同じ厚さで形成されることを特徴とする請求項6に記載のプラズマ表示装置。
- 前記蛍光板の厚さをtとするとき、前記赤色蛍光板の厚さは0μm<t<35μm、前記緑色蛍光板の厚さは0μm<t<36μm、前記青色蛍光板の厚さは0μm<t<37μmであることを特徴とする請求項7に記載のプラズマ表示装置。
- 前記赤色蛍光板は、Y2O2S:Eu板であり、前記緑色及び青色蛍光板はBAM板であることを特徴とする請求項7に記載のプラズマ表示装置。
- 前記蛍光物質は、有機光発光物質であることを特徴とする請求項5に記載のプラズマ表示装置。
- 前記光変換手段は、蛍光膜であることを特徴とする請求項2または3に記載のプラズマ表示装置。
- 前記前面パネル及び前記背面パネル間の放電領域に波長が330nmより長い紫外線を放出するプラズマソースガスが存在し、前記背面パネルの前記放電領域に露出された面は前記紫外線によって励起されて可視光を放出する蛍光膜で覆われていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ表示装置。
- 前記蛍光膜は、赤色光を放出するY2O2S:Eu膜、緑色光を放出するBAM膜または青色光を放出するBAM膜であることを特徴とする請求項13に記載のプラズマ表示装置。
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