JP2002373595A - プラズマ表示装置およびその製造方法 - Google Patents

プラズマ表示装置およびその製造方法

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JP2002373595A JP2001181208A JP2001181208A JP2002373595A JP 2002373595 A JP2002373595 A JP 2002373595A JP 2001181208 A JP2001181208 A JP 2001181208A JP 2001181208 A JP2001181208 A JP 2001181208A JP 2002373595 A JP2002373595 A JP 2002373595A
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諭 中田
Kazuyuki Ejima
一行 江嶋
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啓 森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐電圧特性に優れ、誘電体層の厚さを薄くし
ても異常放電が生じ難く、放電安定性、耐久性および信
頼性に優れたプラズマ表示装置およびその製造方法を提
供すること。 【解決手段】 内側に放電維持電極12と誘電体層14
とが形成された第1パネル10と、第1パネル10の内
側に放電空間4が形成されるように張り合わされる第2
パネル20とを有し、誘電体層14が、6.1×10
22atoms/cm以上の密度を有するシリコン酸化物層
を有する。好ましくは、シリコン酸化物層の密度が、
6.4×1022atoms/cm以上である。シリコン酸
化物層を形成するための方法として、スパッタリング法
を用いる場合には、スパッタリング装置に導入される雰
囲気ガス中の酸素ガスの濃度が5〜30体積%となるよ
うに、スパッタリング法を用いて成膜を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマ表示装置
およびその製造方法に係り、さらに詳しくは、維持電極
上に形成される誘電体層の材料に特徴を持つプラズマ表
示装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在主流の陰極線管(CRT)に代わる
画像表示装置として、平面型(フラットパネル形式)の
表示装置が種々検討されている。このような平面型の表
示装置として、液晶表示装置(LCD)、エレクトロル
ミネッセンス表示装置(ELD)、プラズマ表示装置
(PDP:プラズマ・ディスプレイ)を例示することが
できる。中でも、プラズマ表示装置は、大画面化や広視
野角化が比較的容易であること、温度、磁気、振動等の
環境要因に対する耐性に優れること、長寿命であること
等の長所を有し、家庭用の壁掛けテレビの他、公共用の
大型情報端末機器への適用が期待されている。
【0003】プラズマ表示装置は、希ガスから成る放電
ガスを放電空間内に封入した放電セルに電圧を印加し
て、放電ガス中でのグロー放電に基づき発生した紫外線
で放電セル内の蛍光体層を励起することによって発光を
得る表示装置である。つまり、個々の放電セルは蛍光灯
に類似した原理で駆動され、放電セルが、通常、数十万
個のオーダーで集合して1つの表示画面が構成されてい
る。プラズマ表示装置は、放電セルへの電圧の印加方式
によって直流駆動型(DC型)と交流駆動型(AC型)
とに大別され、それぞれ一長一短を有する。
【0004】AC型プラズマ表示装置は、表示画面内で
個々の放電セルを仕切る役割を果たす隔壁を、たとえば
ストライプ状に形成すればよいので、高精細化に適して
いる。しかも、放電のための電極の表面が誘電体層で覆
われているので、かかる電極が磨耗し難く、長寿命であ
るといった長所を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】現在商品化されている
AC型プラズマ表示装置では、第1基板の内面に形成さ
れた維持電極上に、誘電体層を形成してあり、その誘電
体層は、通常、ペースト印刷されて焼成されたシリコン
酸化物で構成してある。AC型プラズマ表示装置では、
この誘電体層に電化を蓄積させ、維持電極に逆向きの電
圧を印加することで、蓄積された電荷を放出し、プラズ
マを発生させている。
【0006】ところが、ペースト印刷法で誘電体層を形
成したAC型プラズマ表示装置では、明るさや発光効率
の点で問題があり、その対応策として、シリコン酸化物
などの誘電体層を、スパッタリング法、蒸着法、化学気
相成長(CVD)法などの真空成膜法により形成する方
法が提案されている。
【0007】しかしながら、シリコン酸化物から成る誘
電体層を真空成膜法で形成する従来のAC型プラズマ表
示装置では、表示放電に対する誘電体層の耐電圧特性の
問題があり、異常放電が生じることが問題となってい
る。また、異常放電が発生しなくても、放電が不安定に
なるため、信頼性が低いと言う問題も発生している。
【0008】本発明は、このような実情に鑑みて成さ
れ、本発明の目的は、耐電圧特性に優れ、誘電体層の厚
さを薄くしても異常放電が生じ難く、放電安定性、耐久
性および信頼性に優れたプラズマ表示装置およびその製
造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るプラズマ表示装置は、内側に放電維持
電極と誘電体層とが形成された第1パネルと、前記第1
パネルの内側に放電空間が形成されるように張り合わさ
れる第2パネルとを有し、前記誘電体層が、6.1×1
22atoms/cm以上の密度を有するシリコン酸化物
層を有することを特徴とする。好ましくは、前記シリコ
ン酸化物層の密度が、6.4×1022atoms/cm
上である。シリコン酸化物層の密度の上限は、特に限定
されず、高いほど好ましいが、石英結晶の密度が上限と
なる。
【0010】本発明において、誘電体層は、単層の前記
シリコン酸化物層で構成されることが好ましいが、多層
構造であっても良い。その場合、多層の内の少なくとも
一層が、前記シリコン酸化物層であれば良い。
【0011】シリコン酸化物(SiO)層の厚さは、
特に限定されないが、通常、1〜20μm、好ましくは
1〜10μmである。
【0012】本発明のプラズマ表示装置は、交流駆動型
のプラズマ表示装置であり、前記第2パネルの内側に
は、アドレス電極と、前記放電空間を仕切るストライプ
状の隔壁と、前記隔壁間に配置された蛍光体層とが形成
してあることが好ましい。
【0013】本発明のプラズマ表示装置では、誘電体層
が、6.1×1022atoms/cm以上の密度を有する
シリコン酸化物層を有するので、誘電体層の耐電圧特性
が向上し、放電空間における異常放電が防止され、装置
の耐久性および信頼性が向上する。
【0014】本発明に係るプラズマ表示装置の製造方法
は、内側に放電維持電極と誘電体層とが形成された第1
パネルと、前記第1パネルの内側に放電空間が形成され
るように張り合わされる第2パネルとを有するプラズマ
表示装置を製造する方法であって、前記誘電体層を形成
する際に、6.1×1022atoms/cm以上の密度を
有するシリコン酸化物層を形成することを特徴とする。
【0015】6.1×1022atoms/cm以上の密度
を有するシリコン酸化物層を形成するための方法として
は、特に限定されないが、スパッタリング法、化学気相
成長(CVD)法、蒸着法などが例示される。
【0016】シリコン酸化物層を形成するための方法と
して、スパッタリング法を用いる場合には、スパッタリ
ング装置に導入される雰囲気ガス中の酸素ガスの濃度が
5〜30体積%となるように、スパッタリング法を用い
て成膜を行うことが好ましい。この酸素の体積割合が低
すぎる場合には、高密度のシリコン酸化物層を得ること
が困難になる傾向にあり、逆に高すぎる場合には、成膜
が困難になる傾向にある。
【0017】なお、雰囲気ガスとしては、アルゴンガス
などの不活性ガスを主成分とするガスが用いられる。不
活性ガスとして、アルゴン(Ar)ガスが用いられる場
合には、雰囲気ガスに対する酸素(O)ガスの体積濃
度は、O/(Ar+O)として表される。
【0018】シリコン酸化物層を形成するための方法と
して、蒸着法を用いる場合には、蒸着装置内に1×10
−3Pa以上の酸素を導入しながら、蒸着法を用いて成
膜を行うことが好ましい。酸素の導入量が少ないと、高
密度のシリコン酸化物層を得ることが困難になる傾向に
ある。ただし、あまりに多量の酸素を導入すると、蒸着
法による蒸着が困難になることから、その上限は、蒸着
が可能な範囲内で決定される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面に示す実施
形態に基づき説明する。図1は本発明の一実施形態に係
るプラズマ表示装置の要部概略断面図である。
【0020】プラズマ表示装置の全体構成 まず、図1に基づき、交流駆動型(AC)型プラズマ表
示装置(以下、単に、プラズマ表示装置と呼ぶ場合があ
る)の全体構成について説明する。
【0021】図1に示すAC型プラズマ表示装置2は、
いわゆる3電極型に属し、1対の放電維持電極12の間
で放電が生じる。このAC型プラズマ表示装置2は、フ
ロントパネルに相当する第1パネル10と、リアパネル
に相当する第2パネル20とが貼り合わされて成る。第
2パネル20上の蛍光体層25R,25G,25Bの発
光は、たとえば、第1パネル10を通して観察される。
すなわち、第1パネル10が、表示面側となる。
【0022】第1パネル10は、透明な第1基板11
と、第1基板11上にストライプ状に設けられ、透明導
電材料から成る複数の一対の放電維持電極12と、放電
維持電極12のインピーダンスを低下させるために設け
られ、放電維持電極12よりも電気抵抗率の低い材料か
ら成るバス電極13と、バス電極13および放電維持電
極12上を含む第1の基板11上に形成された誘電体層
14と、その上に形成された保護層15とから構成され
ている。なお、保護層15は、必ずしも形成されている
必要はないが、形成されていることが好ましい。
【0023】一方、第2パネル20は、第2基板21
と、第2基板21上にストライプ状に設けられた複数の
アドレス電極(データ電極とも呼ばれる)22と、アド
レス電極22上を含む第2基板21上に形成された誘電
体膜(図示省略)と、誘電体膜上であって隣り合うアド
レス電極22の間の領域にアドレス電極22と平行に延
びる絶縁性の隔壁24と、誘電体膜上から隔壁24の側
壁面上に亘って設けられた蛍光体層とから構成されてい
る。蛍光体層は、赤色蛍光体層25R、緑色蛍光体層2
5G、および青色蛍光体層25Bから構成されている。
【0024】図1は、表示装置の一部分解斜視図であ
り、実際には、第2パネル20側の隔壁24の頂部が第
1パネル10側の保護層15に当接している。一対の放
電維持電極12と、2つの隔壁24の間に位置するアド
レス電極22とが重複する領域が、単一の放電セルに相
当する。そして、隣り合う隔壁24と蛍光体層25R,
25G,25Bと保護層15とによって囲まれた放電空
間4内には、放電ガスが封入されている。第1パネル1
0と第2パネル20とは、それらの周辺部において、フ
リットガラスを用いて接合されている。放電空間4内に
封入される放電ガスとしては、特に限定されないが、キ
セノン(Xe)ガス、ネオン(Ne)ガス、ヘリウム
(He)ガス、アルゴン(Ar)ガス、窒素(N)ガ
ス等の不活性ガス、あるいはこれらの不活性ガスの混合
ガスなどが用いられる。封入されている放電ガスの全圧
は、特に限定されないが、6×10Pa〜8×10
Pa程度である。
【0025】放電維持電極12の射影像が延びる方向と
アドレス電極22の射影像が延びる方向とは略直交(必
ずしも直交する必要はないが)しており、一対の放電維
持電極12と、3原色を発光する蛍光体層25R,25
G,25Bの1組とが重複する領域が1画素(1ピクセ
ル)に相当する。グロー放電が一対の放電維持電極12
間で生じることから、このタイプのプラズマ表示装置は
「面放電型」と称される。一対の放電維持電極12間に
電圧を印加する直前に、たとえば、放電セルの放電開始
電圧よりも低いパネル電圧をアドレス電極22に印加す
ることで、放電セル内に壁電荷が蓄積され(表示を行う
放電セルの選択)、見掛け上の放電開始電圧が低下す
る。次いで、一対の放電維持電極12の間で開始された
放電は、放電開始電圧よりも低い電圧にて維持され得
る。放電セルにおいては、放電ガス中でのグロー放電に
基づき発生した真空紫外線の照射によって励起された蛍
光体層が、その蛍光体層材料の種類に応じた特有の発光
色を呈する。なお、封入された放電ガスの種類に応じた
波長を有する真空紫外線が発生する。
【0026】本実施形態のプラズマ表示装置2は、いわ
ゆる反射型プラズマ表示装置であり、蛍光体層25R,
25G,25Bの発光は、第1パネル10を通して観察
されるので、アドレス電極22を構成する導電性材料に
関して透明/不透明の別は問わないが、放電維持電極1
2を構成する導電性材料は透明である必要がある。な
お、ここで述べる透明/不透明とは、蛍光体層材料に固
有の発光波長(可視光域)における導電性材料の光透過
性に基づく。即ち、蛍光体層から射出される光に対して
透明であれば、放電維持電極やアドレス電極を構成する
導電性材料は透明であると言える。
【0027】不透明な導電性材料として、Ni,Al,
Au,Ag,Al,Pd/Ag,Cr,Ta,Cu,B
a,LaB,Ca0.2La0.8CrO等の材料
を、単独または適宜組み合わせて用いることができる。
透明な導電性材料としては、ITO(インジウム・錫酸
化物)やSnOを挙げることができる。放電維持電極
12またはアドレス電極22は、スパッタ法や、蒸着
法、スクリーン印刷法、サンドブラスト法、メッキ法、
リフトオフ法等によって形成することができる。放電維
持電極12の電極幅は、特に限定されないが、200〜
400μm程度である。また、これらの対となる電極1
2相互間の距離は、特に限定されないが、好ましくは5
〜150μm程度である。また、アドレス電極22の幅
は、たとえば50〜100μm程度である。
【0028】バス電極13は、典型的には、金属材料、
たとえば、Ag,Au,Al,Ni,Cu,Mo,Cr
などの単層金属膜、あるいはCr/Cu/Crなどの積
層膜などから構成することができる。かかる金属材料か
ら成るバス電極13は、反射型のプラズマ表示装置にお
いては、蛍光体層から放射されて第1基板11を通過す
る可視光の透過光量を低減させ、表示画面の輝度を低下
させる要因となり得るので、放電維持電極全体に要求さ
れる電気抵抗値が得られる範囲内で出来る限り細く形成
することが好ましい。具体的には、バス電極13の電極
幅は、放電維持電極12の電極幅よりも小さく、たとえ
ば30〜200μm程度である。バス電極13は、スパ
ッタ法や、蒸着法、スクリーン印刷法、サンドブラスト
法、メッキ法、リフトオフ法等によって形成することが
できる。
【0029】放電維持電極12の表面に形成される誘電
体層14は、本実施形態では、単層のシリコン酸化物層
で構成してあり、その密度は、6.1×1022atoms
/cm 以上である。このシリコン酸化物層から成る誘電
体層14は、本実施形態では、後述するように、スパッ
タリング法により形成される。誘電体層14の厚みは、
特に限定されないが、本実施形態では、1〜10μmで
ある。
【0030】誘電体層12を設けることによって、放電
空間4内で発生するイオンや電子が、放電維持電極12
と直接に接触することを防止することができる。その結
果、放電維持電極12の磨耗を防ぐことができる。誘電
体層14は、アドレス期間に発生する壁電荷を蓄積する
機能、過剰な放電電流を制限する抵抗体としての機能、
放電状態を維持するメモリ機能を有する。
【0031】誘電体層14の放電空間側表面に形成して
ある保護層15は、イオンや電子と放電維持電極との直
接接触を防止する作用を奏する。その結果、放電維持電
極12の磨耗を効果的に防ぐことができる。また、保護
層15は、放電に必要な2次電子を放出する機能も有す
る。保護層15を構成する材料として、酸化マグネシウ
ム(MgO)、フッ化マグネシウム(MgF)、フッ
化カルシウム(CaF )を例示することができる。中
でも酸化マグネシウムは、化学的に安定であり、スパッ
タリング率が低く、蛍光体層の発光波長における光透過
率が高く、放電開始電圧が低い等の特色を有する好適な
材料である。なお、保護層15を、これらの材料から成
る群から選択された少なくとも2種類の材料から構成さ
れた積層膜構造としてもよい。
【0032】第1基板11および第2基板21の構成材
料として、高歪点ガラス、ソーダガラス(NaO・C
aO・SiO)、硼珪酸ガラス(NaO・B
・SiO)、フォルステライト(2MgO・Si
)、鉛ガラス(NaO・PbO・SiO)を例
示することができる。第1基板11と第2基板21の構
成材料は、同じであっても異なっていてもよい。
【0033】蛍光体層25R,25G,25Bは、たと
えば、赤色を発光する蛍光体層材料、緑色を発光する蛍
光体層材料および青色を発光する蛍光体層材料から成る
群から選択された蛍光体層材料から構成され、アドレス
電極22の上方に設けられている。プラズマ表示装置が
カラー表示の場合、具体的には、たとえば、赤色を発光
する蛍光体層材料から構成された蛍光体層(赤色蛍光体
層25R)がアドレス電極22の上方に設けられ、緑色
を発光する蛍光体層材料から構成された蛍光体層(緑色
蛍光体層25G)が別のアドレス電極22の上方に設け
られ、青色を発光する蛍光体層材料から構成された蛍光
体層(青色蛍光体層25B)が更に別のアドレス電極2
2の上方に設けられており、これらの3原色を発光する
蛍光体層が1組となり、所定の順序に従って設けられて
いる。そして、前述したように、一対の放電維持電極1
2と、これらの3原色を発光する1組の蛍光体層25
R,25G,25Bとが重複する領域が、1画素に相当
する。赤色蛍光体層、緑色蛍光体層および青色蛍光体層
は、ストライプ状に形成されていてもよいし、格子状に
形成されていてもよい。
【0034】蛍光体層25R,25G,25Bを構成す
る蛍光体層材料としては、従来公知の蛍光体層材料の中
から、量子効率が高く、真空紫外線に対する飽和が少な
い蛍光体層材料を適宜選択して用いることができる。カ
ラー表示を想定した場合、色純度がNTSCで規定され
る3原色に近く、3原色を混合した際の白バランスがと
れ、残光時間が短く、3原色の残光時間がほぼ等しくな
る蛍光体層材料を組み合わせることが好ましい。
【0035】蛍光体層材料の具体的な例示を次に示す。
たとえば赤色に発光する蛍光体層材料として、(Y
:Eu),(YBOEu),(YVO:Eu),
(Y 0.960.600.40:E
0.04),[(Y,Gd)BO:Eu],(Gd
BO:Eu),(ScBO:Eu),(3.5Mg
O・0.5MgF・GeO:Mn)、緑色に発光す
る蛍光体層材料として、(ZnSiO:Mn),(B
aA11219:Mn),(BaMgA116
27:Mn),(MgGa:Mn),(YB
:Tb),(LuBO:Tb),(SrSi
Cl:Eu)、青色に発光する蛍光体層材料とし
て、(YSiO:Ce),(CaWO:Pb),
CaWO,YP0.850.15,(BaMg
A11423:Eu),(Sr:Eu),
(Sr:Sn)などが例示される。
【0036】蛍光体層25R,25G,25Bの形成方
法として、厚膜印刷法、蛍光体層粒子をスプレーする方
法、蛍光体層の形成予定部位に予め粘着性物質を付けて
おき、蛍光体層粒子を付着させる方法、感光性の蛍光体
層ペーストを使用し、露光および現像によって蛍光体層
をパターニングする方法、全面に蛍光体層を形成した後
に不要部をサンドブラスト法により除去する方法を挙げ
ることができる。
【0037】なお、蛍光体層25R,25G,25Bは
アドレス電極22の上に直接形成されていてもよいし、
アドレス電極22上から隔壁24の側壁面上に亘って形
成されていてもよい。あるいはまた、蛍光体層25R,
25G,25Bは、アドレス電極22上に設けられた誘
電体膜上に形成されていてもよいし、アドレス電極22
上に設けられた誘電体膜上から隔壁24の側壁面上に亘
って形成されていてもよい。更には、蛍光体層25R,
25G,25Bは、隔壁24の側壁面上にのみ形成され
ていてもよい。誘電体膜の構成材料として、たとえば低
融点ガラスやSiOを挙げることができる。
【0038】第2基板21には、前述したように、アド
レス電極22と平行に延びる隔壁24(リブ)が形成さ
れている。なお、隔壁(リブ)24は、ミアンダ構造を
有していてもよい。誘電体膜が第2基板21およびアド
レス電極22上に形成されている場合には、隔壁24は
誘電体膜上に形成されている場合もある。隔壁24の構
成材料として、従来公知の絶縁材料を使用することがで
き、たとえば広く用いられている低融点ガラスにアルミ
ナ等の金属酸化物を混合した材料を用いることができ
る。隔壁24は、たとえば幅が50μm以下程度で、高
さが100〜150μm程度である。隔壁24のピッチ
間隔は、たとえば100〜400μm程度である。
【0039】隔壁24の形成方法として、スクリーン印
刷法、サンドブラスト法、ドライフィルム法、感光法を
例示することができる。ドライフィルム法とは、基板上
に感光性フィルムをラミネートし、露光および現像によ
って隔壁形成予定部位の感光性フィルムを除去し、除去
によって生じた開口部に隔壁形成用の材料を埋め込み、
焼成する方法である。感光性フィルムは焼成によって燃
焼、除去され、開口部に埋め込まれた隔壁形成用の材料
が残り、隔壁24となる。感光法とは、基板上に感光性
を有する隔壁形成用の材料層を形成し、露光および現像
によってこの材料層をパターニングした後、焼成を行う
方法である。なお、隔壁24を黒くすることにより、い
わゆるブラック・マトリックスを形成し、表示画面の高
コントラスト化を図ることができる。隔壁24を黒くす
る方法として、黒色に着色されたカラーレジスト材料を
用いて隔壁を形成する方法を例示することができる。
【0040】第2基板21上に形成された一対の隔壁2
4と、一対の隔壁24によって囲まれた領域内を占める
放電維持電極12とアドレス電極22と蛍光体層25
R,25G,25Bによって1つの放電セルが構成され
る。そして、かかる放電セルの内部、より具体的には、
隔壁によって囲まれた放電空間の内部に、混合ガスから
成る放電ガスが封入されており、蛍光体層25R,25
G,25Bは、放電空間4内の放電ガス中で生じた交流
グロー放電に基づき発生した紫外線に照射されて発光す
る。
【0041】プラズマ表示装置の製造方法 次に、本発明の実施形態に係るプラズマ表示装置の製造
方法について説明する。 第1パネル10は、以下の方
法で作製することができる。先ず、高歪点ガラスやソー
ダガラスから成る第1基板11の全面にたとえばスパッ
タリング法によりITO層を形成し、フォトリソグラフ
ィ技術およびエッチング技術によりITO層をストライ
プ状にパターニングすることによって、一対の放電維持
電極12を、複数、形成する。放電維持電極12は、第
1の方向に延びている。
【0042】次に、第1基板11の内面全面に、たとえ
ば蒸着法によりアルミニウム膜を形成し、フォトリソグ
ラフィ技術およびエッチング技術によりアルミニウム膜
をパターニングすることによって、各放電維持電極12
の縁部に沿ってバス電極13を形成する。その後、バス
電極13が形成された第1基板11の内面全面にシリコ
ン酸化物(SiO)層から成る誘電体層14を形成
する。
【0043】本実施形態では、誘電体層14の形成に際
しては、スパッタリング法を用い、しかも、6.1×1
22atoms/cm以上の密度を有するシリコン酸化物
層を形成するために、スパッタリング装置に導入される
雰囲気ガス(Arガスを主成分)中の酸素(O)ガス
の濃度(O/(Ar+O))が5〜30体積%とな
るように制御する。この酸素の体積割合が低すぎる場合
には、高密度のシリコン酸化物層を得ることが困難にな
る傾向にあり、逆に高すぎる場合には、成膜が困難にな
る傾向にある。
【0044】次に、誘電体層14の上に、電子ビーム蒸
着法により厚さ0.6μmの酸化マグネシウム(Mg
O)から成る保護層15を形成する。以上の工程により
第1パネル10を完成することができる。
【0045】また、第2パネル20を以下の方法で作製
する。先ず、高歪点ガラスやソーダガラスから成る第2
の基板21上に、たとえばスクリーン印刷法により銀ペ
ーストをストライプ状に印刷し、焼成を行うことによっ
て、アドレス電極22を形成する。アドレス電極22
は、第1の方向と直交する第2の方向に延びている。次
に、スクリーン印刷法により全面に低融点ガラスペース
ト層を形成し、この低融点ガラスペースト層を焼成する
ことによって誘電体膜を形成する。
【0046】その後、隣り合うアドレス電極22の間の
領域の上方の誘電体膜上に、たとえばスクリーン印刷法
により低融点ガラスペーストを印刷する。その後、この
第2基板21を、焼成炉内で焼成し、隔壁24を形成す
る。この時の焼成(隔壁焼成工程)は、空気中で行い、
焼成温度は、560°C程度である。焼成時間は、2時
間程度である。
【0047】次に、第2基板21に形成された隔壁24
の間に3原色の蛍光体層スラリーを順次印刷する。その
後、この第2基板21を、焼成炉内で焼成し、隔壁24
の間の誘電体膜上から隔壁24の側壁面上に亘って、蛍
光体層25R,25G,25Bを形成する。その時の焼
成(蛍光体焼成工程)は、空気中で行い、焼成温度は、
510°C程度である。焼成時間は、10分程度であ
る。
【0048】次に、プラズマ表示装置の組み立てを行
う。即ち、先ず、たとえばスクリーン印刷により、第2
パネル20の周縁部にシール層を形成する。次に、第1
パネル10と第2パネル20とを貼り合わせ、焼成して
シール層を硬化させる。その後、第1パネル10と第2
パネル20との間に形成された空間を排気した後、放電
ガスを封入し、かかる空間を封止し、プラズマ表示装置
2を完成させる。
【0049】かかる構成を有するプラズマ表示装置の交
流グロー放電動作の一例を説明する。先ず、たとえば、
全ての一方の放電維持電極12に、放電開始電圧Vbd
よりも高いパネル電圧を短時間印加する。これによって
グロー放電が生じ、一方の放電維持電極の近傍の誘電体
層14の表面に誘電分極に起因して壁電荷が発生し、壁
電荷が蓄積し、見掛けの放電開始電圧が低下する。その
後、アドレス電極22に電圧を印加しながら、表示をさ
せない放電セルに含まれる一方の放電維持電極12に電
圧を印加することによって、アドレス電極22と一方の
放電維持電極12との間にグロー放電を生じさせ、蓄積
された壁電荷を消去する。この消去放電を各アドレス電
極22において順次実行する。一方、表示をさせる放電
セルに含まれる一方の放電維持電極には電圧を印加しな
い。これによって、壁電荷の蓄積を維持する。その後、
全ての一対の放電維持電極12間に所定のパルス電圧を
印加することによって、壁電荷が蓄積されていたセルに
おいては一対の放電維持電極12の間でグロー放電が開
始し、放電セルにおいては、放電空間内における放電ガ
ス中でのグロー放電に基づき発生した真空紫外線の照射
によって励起された蛍光体層が、蛍光体層材料の種類に
応じた特有の発光色を呈する。なお、一方の放電維持電
極と他方の放電維持電極に印加される放電維持電圧の位
相は半周期ずれており、電極の極性は交流の周波数に応
じて反転する。
【0050】本実施形態に係るプラズマ表示装置2およ
びその製造方法では、誘電体層14が、6.1×10
22atoms/cm以上の密度を有するシリコン酸化物層
で構成してあるので、誘電体層14の耐電圧特性が向上
し、放電空間4における異常放電が防止され、装置2の
耐久性および信頼性が向上する。
【0051】その他の実施形態 なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるもので
はなく、本発明の範囲内で種々に改変することができ
る。
【0052】たとえば、上述した実施形態では、単層の
シリコン酸化物層から成る誘電体層14をスパッタリン
グ法により形成してあるが、本発明では、密度が6.1
×1022atoms/cm以上のシリコン酸化物層を形成
できれば、その成膜法は限定されず、蒸着法、CVD法
などであっても良い。また、本発明では、誘電体層14
は、必ずしも単層のシリコン酸化物層で構成する必要は
なく、多層膜で構成し、その内の少なくとも一層が、
6.1×1022atoms/cm以上の密度を持つシリコ
ン酸化物層であればよい。
【0053】また、本発明では、プラズマ表示装置の具
体的な構造は、図1に示す実施形態に限定されず、その
他の構造であっても良い。たとえば図1に示す実施形態
では、いわゆる3電極型のプラズマ表示装置を例示した
が、本発明のプラズマ表示装置は、いわゆる2電極のプ
ラズマ表示装置であっても良い。この場合には、一対の
放電維持電極の一方を第1基板に形成し、他方を第2基
板に形成する構成となる。また、一方の放電維持電極の
射影像は第1の方向に延び、他方の放電維持電極の射影
像は、第1の方向とは異なる第2の方向(好ましくは第
1の方向と略垂直)に延び、一対の放電維持電極が対面
するごとく対向して配置されている。2電極型のプラズ
マ表示装置にあっては、必要に応じて、上述した実施形
態の説明における「アドレス電極」を「他方の放電維持
電極」と読み替えればよい。
【0054】また、上述した実施形態のプラズマ表示装
置は、第1パネル10が表示パネル側となり、いわゆる
反射型のプラズマ表示装置であるが、本発明のプラズマ
表示装置は、いわゆる透過型のプラズマ表示装置であっ
ても良い。ただし、透過型のプラズマ表示装置では、蛍
光体層の発光は第2パネル20を通して観察されるの
で、放電維持電極を構成する導電性材料に関して透明/
不透明の別は問わないが、アドレス電極22を第2基板
21上に設けるので、アドレス電極は透明である必要が
ある。
【0055】
【実施例】以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づ
き説明するが、本発明は、これら実施例に限定されな
い。
【0056】実施例1 第1パネル10は、以下の方法で作製した。先ず、高歪
点ガラスやソーダガラスから成る第1基板11の全面に
たとえばスパッタリング法によりITO層を形成し、フ
ォトリソグラフィ技術およびエッチング技術によりIT
O層をストライプ状にパターニングすることによって、
一対の放電維持電極12を、複数、形成した。
【0057】次に、第1基板11の内面全面に、たとえ
ば蒸着法によりアルミニウム膜を形成し、フォトリソグ
ラフィ技術およびエッチング技術によりアルミニウム膜
をパターニングすることによって、各放電維持電極12
の縁部に沿ってバス電極13を形成した。
【0058】その後、バス電極13が形成された第1基
板11の内面全面にシリコン酸化物(SiO)層から
成る誘電体層14を形成した。誘電体層14の形成に際
しては、SiOターゲットを用いたRFスパッタリン
グ法を用い、しかも、スパッタリング装置に導入される
雰囲気ガス(Arガスを主成分)中の酸素(O)ガス
の濃度(O/(Ar+O))が20体積%となるよ
うに制御した。このシリコン酸化物(SiO)層の
厚みは、約6μmであった。また、このシリコン酸化物
層の密度を、ラザフォード後方散乱分析法により測定し
たところ、表1に示すように、6.48×1022atom
s/cmであった。また、このシリコン酸化物層の耐電
圧特性を調べたところ、2.15MV/cmであり、高
いことが確認された。
【0059】次に、このシリコン酸化物層から成る誘電
体層14の上に電子ビーム蒸着法により厚さ0.6μm
の酸化マグネシウム(MgO)から成る保護層15を形
成した。以上の工程により第1パネル10を完成するこ
とができた。
【0060】また、第2パネル20を以下の方法で作製
した。先ず、高歪点ガラスやソーダガラスから成る第2
の基板21上に、たとえばスクリーン印刷法により銀ペ
ーストをストライプ状に印刷し、焼成を行うことによっ
て、アドレス電極22を形成した。アドレス電極22
は、第1の方向と直交する第2の方向に延びている。次
に、スクリーン印刷法により全面に低融点ガラスペース
ト層を形成し、この低融点ガラスペースト層を形成し、
この低融点ガラスペースト層を焼成することによって誘
電体膜を形成した。
【0061】その後、隣り合うアドレス電極22の間の
領域の上方の誘電体膜上に、たとえばスクリーン印刷法
により低融点ガラスペーストを印刷した。その後、この
第2基板21を、焼成炉内で焼成し、隔壁24を形成し
た。この時の焼成(隔壁焼成工程)は、空気中で行い、
焼成温度は、560°C程度、焼成時間は、2時間程度
であった。
【0062】次に、第2基板21に形成された隔壁24
の間に3原色の蛍光体層スラリーを順次印刷した。その
後、この第2基板21を、焼成炉内で焼成し、隔壁24
の間の誘電体膜上から隔壁24の側壁面上に亘って、蛍
光体層25R,25G,25Bを形成し、空気中で、5
10°Cおよび10分の焼成を行い、第2パネル20を
完成させた。
【0063】次に、プラズマ表示装置の組み立てを行っ
た。即ち、先ず、スクリーン印刷により、第2パネル2
0の周縁部にシール層を形成した。次に、第1パネル1
0と第2パネル20とを貼り合わせ、焼成してシール層
を硬化させた。その後、第1パネル10と第2パネル2
0との間に形成された空間を排気した後、放電ガスを封
入し、かかる空間を封止し、プラズマ表示装置2を完成
させた。
【0064】このプラズマ表示装置2について、加速試
験を行い、初期輝度(試験開始直後の輝度)の1/2に
なるまでの時間を計測したところ、表1に示すように、
10000時間以上の信頼性が得られた。また、加速試
験を行い、同じ駆動電圧で、プラズマ発光ができなくな
るまでの時間を計測したところ、表1に示すように、1
0000時間以上の信頼性が得られた。
【0065】
【表1】
【0066】実施例2 誘電体層14を構成するシリコン酸化物層をスパッタリ
ング法により成膜する際に、酸素(O)ガスの濃度
(O/(Ar+O))を、10体積%にした以外
は、実施例1と同様にしてプラズマ表示装置を組み立
て、同様な試験を行った。結果を表1に示す。
【0067】実施例3 誘電体層14を構成するシリコン酸化物層をスパッタリ
ング法により成膜する際に、酸素(O)ガスの濃度
(O/(Ar+O))を、6体積%にした以外は、
実施例1と同様にしてプラズマ表示装置を組み立て、同
様な試験を行った。結果を表1に示す。
【0068】比較例1 誘電体層14を構成するシリコン酸化物層をスパッタリ
ング法により成膜する際に、酸素(O)ガスの濃度
(O/(Ar+O))を、0体積%にした以外は、
実施例1と同様にしてプラズマ表示装置を組み立て、同
様な試験を行った。結果を表1に示す。
【0069】実施例4 誘電体層14を構成するシリコン酸化物層をCVD法に
より成膜した以外は、実施例1と同様にしてプラズマ表
示装置を組み立て、同様な試験を行った。結果を表2に
示す。
【0070】
【表2】
【0071】実施例5 誘電体層14を構成するシリコン酸化物層を、SiO
をターゲットとする電子(EB)ビーム加熱蒸着法によ
り成膜し、蒸着中に成膜チャンバー内に酸素を1×10
−2Pa導入しながら蒸着を行った以外は、実施例1と
同様にしてプラズマ表示装置を組み立てた。
【0072】評価 表1および表2に示すように、誘電体層が、6.1×1
22atoms/cm以上の密度を有するシリコン酸化物
層で構成される場合に、耐電圧特性が向上し、誘電体層
の厚さを薄くしても異常放電が生じ難く、放電安定性、
耐久性および信頼性に優れたプラズマ表示装置を実現で
きることが確認できた。
【0073】また、表1に示すように、スパッタリング
装置に導入される雰囲気ガス(Arガスを主成分)中の
酸素(O)ガスの濃度(O/(Ar+O))が5
体積%以上となる場合に、耐電圧特性が向上し、誘電体
層の厚さを薄くしても異常放電が生じ難く、放電安定
性、耐久性および信頼性に優れたプラズマ表示装置を製
造することができることが確認できた。
【0074】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、耐電圧特性に優れ、誘電体層の厚さを薄くしても異
常放電が生じ難く、放電安定性、耐久性および信頼性に
優れたプラズマ表示装置およびその製造方法を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の一実施形態に係るプラズマ表
示装置の要部概略断面図である。
【符号の説明】
2… プラズマ表示装置 4… 放電空間 10… 第1パネル 11… 第1基板 12… 放電維持電極 13… バス電極 14… 誘電体層 15… 保護層 20… 第2パネル 21… 第2基板 22… アドレス電極 24… 隔壁 25R,25G,25B… 蛍光体層
フロントページの続き (72)発明者 森 啓 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5C027 AA07 5C040 FA01 FA04 GB03 GB14 GD07 GD09 JA07 KB19 KB29

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内側に放電維持電極と誘電体層とが形成
    された第1パネルと、 前記第1パネルの内側に放電空間が形成されるように張
    り合わされる第2パネルとを有し、 前記誘電体層が、6.1×1022atoms/cm以上の
    密度を有するシリコン酸化物層を有することを特徴とす
    るプラズマ表示装置。
  2. 【請求項2】 前記シリコン酸化物層の密度が、6.4
    ×1022atoms/cm以上である請求項1に記載のプ
    ラズマ表示装置。
  3. 【請求項3】 前記第2パネルの内側には、アドレス電
    極と、前記放電空間を仕切るストライプ状の隔壁と、前
    記隔壁間に配置された蛍光体層とが形成してある請求項
    1または2に記載の交流駆動型のプラズマ表示装置。
  4. 【請求項4】 内側に放電維持電極と誘電体層とが形成
    された第1パネルと、前記第1パネルの内側に放電空間
    が形成されるように張り合わされる第2パネルとを有す
    るプラズマ表示装置を製造する方法であって、 前記誘電体層を形成する際に、6.1×1022atoms
    /cm以上の密度を有するシリコン酸化物層を形成する
    ことを特徴とするプラズマ表示装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記誘電体層を形成する際に、スパッタ
    リング装置に導入される雰囲気ガス中の酸素ガスの濃度
    が5〜30体積%となるように、スパッタリング法を用
    いて成膜を行い、6.1×1022atoms/cm以上の
    密度を有するシリコン酸化物層を形成することを特徴と
    する請求項4に記載のプラズマ表示装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記誘電体層を形成する際に、化学気相
    成長法を用いて成膜を行い、6.1×1022atoms/c
    m以上の密度を有するシリコン酸化物層を形成するこ
    とを特徴とする請求項4に記載のプラズマ表示装置の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 前記誘電体層を形成する際に、蒸着装置
    内に1×10−3Pa以上の酸素を導入しながら、蒸着
    法を用いて成膜を行い、6.1×1022atoms/cm
    以上の密度を有するシリコン酸化物層を形成することを
    特徴とする請求項4に記載のプラズマ表示装置の製造方
    法。
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