JP2006316200A - 蛍光体およびガス放電表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】良好な色度特性を発揮する蛍光体、及びこれを蛍光体層とした表示装置の提供。
【解決手段】KA12Si2O8:Eu、KA110O17:EuあるいはKA110O17:Mn(KはBa,Sr,Ca,Mgから選ばれた1種以上の元素)で表される蛍光体の酸素の一部が窒素によって置換された蛍光体、ならびに該蛍光体を、放電ガスから発生された真空紫外線によって励起され可視光を発生する蛍光体層としたガス放電表示装置。
【選択図】図2
【解決手段】KA12Si2O8:Eu、KA110O17:EuあるいはKA110O17:Mn(KはBa,Sr,Ca,Mgから選ばれた1種以上の元素)で表される蛍光体の酸素の一部が窒素によって置換された蛍光体、ならびに該蛍光体を、放電ガスから発生された真空紫外線によって励起され可視光を発生する蛍光体層としたガス放電表示装置。
【選択図】図2
Description
この発明は、真空紫外線によって励起される蛍光体およびこの蛍光体が用いられるガス放電表示装置に関する。
一般に、ガス放電表示装置の一つであるプラズマディスプレイパネル(PDP)は、放電空間を介して対向する一対の基板の間に、それぞれ誘電体層によって被覆された行電極対とこの行電極対に対して直交する方向に延びる列電極が設けられ、この行電極対と列電極によって放電空間内に放電セルがマトリクス状に形成され、一対の基板の一方の基板側に、各放電セル毎に赤,緑,青に色分けされた蛍光体層が設けられた構造を備えている。
そして、放電空間内には、キセノン・ガスを含む放電ガスが封入されている。 このような構造のPDPは、行電極対の一方の行電極と列電極との間で選択的にアドレス放電が発生され、次に、アドレス放電によって放電セルに対向する部分の誘電体層に壁電荷が形成された放電セル(発光セル)内において、行電極対の行電極間でサステイン放電が発生されて、このサステイン放電により放電ガス中のキセノン・ガスから発生する真空紫外線(波長147nmの共鳴線および波長172nmの分子線)が蛍光体層を励起して、赤,緑,青の各色の可視光を発生させることにより、パネル面に映像信号に対応した画像を形成する。
このPDP等のガス放電装置に備えられる真空紫外線によって励起されて可視光を発光する蛍光体としては、従来、青色の可視光を発光する蛍光体(青色蛍光体)として(Ba,Sr,Ca,Mg)A12Si2O8:Euや(Ba,Sr,Ca)MgAl10O17:Euが知られており、また、緑色の可視光を発光する蛍光体(緑色蛍光体)として(Ba,Sr,Ca)MgAl10O17:Mnが知られている。
これらの従来の蛍光体は、それ以前の蛍光体に比べて、放電に対する輝度劣化が改善されている。
しかしながら、色度特性ついては、さらなる改善が要望されている。
この発明は、上記のような従来の真空紫外線によって励起される蛍光体における問題点を解決することをその技術的課題の一つとしている。
第1の発明(請求項1に記載の発明)による蛍光体は、上記目的を達成するために、KA12Si2O8:Eu(KはBa,Sr,Ca,Mgから選ばれた1種以上の元素)で表される蛍光体の酸素の一部が窒素によって置換されていることを特徴としている。
第2の発明(請求項2に記載の発明)による蛍光体は、前記目的を達成するために、KMgAl10O17:Eu(KはBa,Sr,Caから選ばれた1種以上の元素)で表される蛍光体の酸素の一部が窒素によって置換されていることを特徴としている。
第3の発明(請求項3に記載の発明)による蛍光体は、前記目的を達成するために、KMgAl10O17:Mn(KはBa,Sr,Caから選ばれた1種以上の元素)で表される蛍光体の酸素の一部が窒素によって置換されていることを特徴としている。
第4の発明(請求項4に記載の発明)によるガス放電表示装置は、前記目的を達成するために、互いに対向される一対の基板の間の放電空間内に放電ガスが封入され、この一対の基板の間の放電空間内において放電を発生させる放電発生部材とこの放電発生部材による放電により放電ガスから発生させる真空紫外線によって励起されて可視光を発生させる蛍光体層が設けられているガス放電表示装置において、前記蛍光体層が第1ないし3の何れかの発明の蛍光体によって形成されていることを特徴としている。
この発明による蛍光体は、KA12Si2O8:Eu(KはBa,Sr,Ca,Mgから選ばれた1種以上の元素)で表される蛍光体の酸素の一部が窒素によって置換された例えばBaA12Si2O8−xNx:Eu等の青色の窒素含有蛍光体、または、KMgAl10O17:Eu(KはBa,Sr,Caから選ばれた1種以上の元素)で表される蛍光体の酸素の一部が窒素によって置換された例えばBaMgAl10O17−xNx:Eu等の青色の窒素含有蛍光体,KMgAl10O17:Mn(KはBa,Sr,Caから選ばれた1種以上の元素)で表される蛍光体の酸素の一部が窒素によって置換された例えばBaMgAl10O17−xNx:Mn等の緑色の窒素含有蛍光体をその最良の実施形態としており、さらに、この発明によるガス放電表示装置は、上記実施形態の蛍光体の何れかによって形成された蛍光体層を備えたPDPをその最良の実施形態としている。
上記実施形態による青色および緑色の窒素含有蛍光体によれば、何れも、その発光スペクトルのピークが従来の青色蛍光体または緑色蛍光体と比べて長波長側に位置していて、従来の青色蛍光体または緑色蛍光体よりもそれぞれの色度座標がNTSC規格の色度座標に近い良好な色度特性を発揮することが出来る。
そして、上記実施形態によるPDPは、その蛍光体層が上記実施形態による蛍光体によって形成されていることによって、色度特性に優れた画像を形成することが出来る。
図1は、この発明による蛍光体によって形成された蛍光体層を備えるガス放電表示装置の実施形態における一実施例を示しており、ガス放電表示装置の一種であるPDPを列方向に沿って断面した場合の一個の放電セルCの周辺の構成を示している。
この図1において、PDPは、表示面である前面ガラス基板1の背面に、行方向(図1において紙面に垂直方向)に延びるとともに列方向(図1において左右方向)に並設された行電極対(X,Y)が形成されている。
この行電極対(X,Y)を構成する行電極XとYは、それぞれ、行方向に帯状に延びるバス電極Xa,Yaと、このバス電極Xa,Yaに沿って等間隔に配列されてそれぞれバス電極Xa,Yaから対になっている他方の行電極側に延びて互いに放電ギャップgを介して対向される透明電極Xb,Ybとから構成されている。
そして、前面ガラス基板1の背面側に誘電体層2が形成されていて、この誘電体層2によって行電極対(X,Y)が被覆されている。
一方、前面ガラス基板1と放電空間を介して対向する背面ガラス基板4の表示側の面上には、アドレス電極Dが、各行電極対(X,Y)の互いに対になっている透明電極XbおよびYbに対向する位置において行電極対(X,Y)と直交する列方向に延びるとともに、行方向に互いに所定の間隔を開けて平行に並設されている。
背面ガラス基板4の表示側の面上には、さらに、アドレス電極Dを被覆する白色の列電極保護層(誘電体層)5が形成されている。
そして、この列電極保護層5上に、それぞれバス電極Xa,Yaに対向する位置において行方向に延びるとともに列方向に並設された横壁部6Aと、列方向に並設された各アドレス電極Dの中間位置に対向する位置において列方向に延びるとともに行方向に並設された縦壁部(図示せず)とによって略格子形状に成形された隔壁6が形成されており、この隔壁6によって、放電空間が、各行電極対(X,Y)の放電ギャップgを介して対向される透明電極Xb,Ybに対向する部分毎にマトリクス状に区画されて、それぞれ放電セルCが形成されている。
さらに、この各放電セルC内において、隔壁6の横壁部6Aと縦壁部の間の列電極保護層6の表面と各横壁部6Aと縦壁部の側面の五つの面に、それぞれ赤,緑,青に色分けされた蛍光体層7が、赤,緑,青の順に行方向に並ぶように形成されている。
そして、この前面ガラス基板1と背面ガラス基板4の間の放電空間内には、キセノン・ガスを含む放電ガスが封入されている。
このPDPの赤,緑,青の蛍光体層7は、後述するように、行電極対(X,Y)の放電ギャップgを介して互いに対向する透明電極XbとYb間で発生される放電(サステイン放電)によって、放電ガス中のキセノン・ガスから発生する真空紫外線によって励起されて、それぞれ、赤,緑,青の各色の可視光を発光する。
この蛍光体層7のうち、真空紫外線によって励起されて青色の可視光を発光する蛍光体層(以下、青色蛍光体層という)は、
KA12Si2O8:Eu
(KはBa,Sr,Ca,Mgから選ばれた1種以上の元素)
で表される蛍光体の酸素(O)の一部が窒素(N)によって置換された青色蛍光体、または、
KMgAl10O17:Eu
(KはBa,Sr,Caから選ばれた1種以上の元素)
で表される蛍光体の酸素(O)の一部が窒素(N)によって置換された青色蛍光体によって形成されている。
KA12Si2O8:Eu
(KはBa,Sr,Ca,Mgから選ばれた1種以上の元素)
で表される蛍光体の酸素(O)の一部が窒素(N)によって置換された青色蛍光体、または、
KMgAl10O17:Eu
(KはBa,Sr,Caから選ばれた1種以上の元素)
で表される蛍光体の酸素(O)の一部が窒素(N)によって置換された青色蛍光体によって形成されている。
さらに、蛍光体層7のうち、真空紫外線によって励起されて緑色の可視光を発光する蛍光体層(以下、緑色蛍光体層という)は、
KMgAl10O17:Mn
(KはBa,Sr,Caから選ばれた1種以上の元素)
で表される蛍光体の酸素(O)の一部が窒素(N)によって置換された青色蛍光体によって形成されている。
KMgAl10O17:Mn
(KはBa,Sr,Caから選ばれた1種以上の元素)
で表される蛍光体の酸素(O)の一部が窒素(N)によって置換された青色蛍光体によって形成されている。
図2は、上記構成の窒素を含有する青色蛍光体(BaA12Si2O8−xNx:Eu)と従来の青色蛍光体(BaA12Si2O8:Eu)の色度座標(x,y)を示す表であり、図3は、この窒素含有青色蛍光体と従来の青色蛍光体の146nm励起規格化後発光スペクトルの比較を示すグラフである。
この図2および3から、上記構成の窒素含有青色蛍光体は、その発光スペクトルのピークが従来の青色蛍光体と比べて長波長側に位置しており、色度座標(x,y)が、従来の青色蛍光体よりも青色のNTSC規格の色度座標(x,y)=(0.14,0.08)に近くなって、その色度特性が大幅に改善されていることが分かる。
図4は、上記構成の窒素を含有する緑色蛍光体(BaMgAl10O17−xNx:Mn)と従来の緑色蛍光体(BaMgAl10O17:Mn)の色度座標(x,y)を示す表であり、図5は、この窒素含有緑色蛍光体と従来の緑色蛍光体の146nm励起規格化後発光スペクトルの比較を示すグラフである。
この図4および5から、上記構成の窒素含有緑色蛍光体は、その発光スペクトルのピークが従来の緑色蛍光体と比べて長波長側に位置しており、色度座標(x,y)が、従来の緑色蛍光体よりも緑色のNTSC規格の色度座標(x,y)=(0.21,0.71)に近くなって、その色度特性が大幅に改善されていることが分かる。
従って、上記青色蛍光体または緑色蛍光体によってPDPの蛍光体層7(図1参照)が形成されることにより、PDPは、色度特性に優れた画像を形成することが出来るようになる。
1 …前面ガラス基板(基板)
4 …背面ガラス基板(基板)
7 …蛍光体層
C …放電セル
X,Y …行電極(放電発生部材)
4 …背面ガラス基板(基板)
7 …蛍光体層
C …放電セル
X,Y …行電極(放電発生部材)
Claims (5)
- KA12Si2O8:Eu(KはBa,Sr,Ca,Mgから選ばれた1種以上の元素)で表される蛍光体の酸素の一部が窒素によって置換されていることを特徴とする蛍光体。
- KMgAl10O17:Eu(KはBa,Sr,Caから選ばれた1種以上の元素)で表される蛍光体の酸素の一部が窒素によって置換されていることを特徴とする蛍光体。
- KMgAl10O17:Mn(KはBa,Sr,Caから選ばれた1種以上の元素)で表される蛍光体の酸素の一部が窒素によって置換されていることを特徴とする蛍光体。
- 互いに対向される一対の基板の間の放電空間内に放電ガスが封入され、この一対の基板の間の放電空間内において放電を発生させる放電発生部材とこの放電発生部材による放電により放電ガスから発生させる真空紫外線によって励起されて可視光を発生させる蛍光体層が設けられているガス放電表示装置において、
前記蛍光体層が請求項1ないし3の何れかに記載の蛍光体によって形成されていることを特徴とするガス放電表示装置。 - 前記ガス放電表示装置がプラズマディスプレイパネルである請求項4に記載のガス放電表示装置。
Priority Applications (1)
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JP2005141717A JP2006316200A (ja) | 2005-05-13 | 2005-05-13 | 蛍光体およびガス放電表示装置 |
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---|---|---|---|---|
JP2009252472A (ja) * | 2008-04-04 | 2009-10-29 | Hitachi Ltd | プラズマディスプレイ装置 |
CN102181285A (zh) * | 2011-03-08 | 2011-09-14 | 中国科学技术大学 | 一种硅氧氮化物荧光粉及其制备方法 |
CN106866132A (zh) * | 2017-01-13 | 2017-06-20 | 南京工业大学 | 一种用于照明或显示的荧光陶瓷及其制备方法 |
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2005
- 2005-05-13 JP JP2005141717A patent/JP2006316200A/ja active Pending
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