JP2004247261A - 電池用リード端子及び電池パック - Google Patents

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Abstract

【課題】電池用リード端子の切断を防止する。
【解決手段】電池と、回路部品が実装されている回路基板とを接続し、略板状の導電性金属からなるリード本体20と、リード本体20の端部に位置し、電池の外部端子が接続される第1の接続部26と、第1の接続部26とは反対側の端部に設けられ、回路基板の接続端子と接続される第2の接続部27と、第1の接続部26と第2の接続部27との間に設けられ、リード本体20の主面から略垂直に突出する突部28とを有し、第2の接続部27が基体20に対して略垂直に折り曲げられて形成され、リード本体20をその主面29と、第2の接続部27の主面32とが対向するように、突部28を基準にして折り曲げることで、リード本体20と第2の接続部27との間に回路部品を配置させるための空間を形成し、リード本体20に突部28が形成されているため、この突部28を基準にして折り曲げても切断が防止される。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電池と、回路基板とを接続する電池用リード端子、及びこの電池用リード端子を用いた電池パックに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話や携帯用コンピュータ等のポータブル電子機器が多く登場している。このような携帯可能な電子機器の電源として用いられ、軽量且つ高エネルギーを有する非水電解質電池、特にリチウムイオン二次電池の開発が進められている。
【0003】
このリチウムイオン二次電池は、例えば充放電等を制御する電子部品や、外部端子と接続されるコネクタ端子等を備えた回路基板に接続された状態で外筐等に収納され、図12に示すような電池パック100を構成する。この電池パック100は、リチウムイオン二次電池101と、このリチウムイオン二次電池101が過充電状態や過放電状態とならないように制御する制御回路等を備える回路基板102と、リチウムイオン二次電池101と回路基板102とを接続する電池用リード端子103とを有し、これらが外筐104に収納されて上述した電子機器等の装着部に装着される。
【0004】
リチウムイオン二次電池101は、上述した携帯用電子機器に搭載されることから更に小型化、軽量化を図る必要があり、例えば固体電解質を用いた電池素子105を熱溶着が可能なフィルム状の外装材106に封入することによって、小型化、軽量化を図ることができる。
【0005】
このリチウムイオン二次電池101は、正極、負極及び固体電解質からなる電池素子105を外装材106に収納し、この外装材106の周囲を熱溶着することによって電池素子105が外装材106に封入されており、この電池素子105の正極及び負極の各々から導出される外部端子となる正極端子107及び負極端子108が、熱溶着により張り合わされた外装材106の間から外部に引き出されている。この正極端子107及び負極端子108は、例えばニッケル、アルミニウム、銅、ステンレス等の導電性金属等からなり、帯状に形成されている。このように、固体電解質及びフィルム状の外装材106を用いたリチウムイオン二次電池101は、一般にポリマー電池と呼ばれている。
【0006】
回路基板102は、過充電状態や過放電状態を制御する回路部品109が実装されている実装面110を有する。回路基板102は、この実装面110に回路部品109の他に接続端子111が形成されている。この回路部品109や接続端子111は、実装面110の裏面に設けられたコネクタ端子112とパターン配線やビアホールを介して電気的に接続されている。
【0007】
電池用リード端子103は、図13及び図14に示すように、略板状のリード本体113と、このリード本体113の端部に位置する第1の接続部114と、この第1の接続部114とは反対側の端部に設けられる第2の接続部115と、リード本体113に形成されている2つの切欠部117a,117bとを有する。
【0008】
リード本体113は、例えば、ニッケル、鉄、ステンレス等の導電性金属からなる。
【0009】
第1の接続部114は、リード本体113の主面116とは反対側の裏面118の端部に位置し、外装材106から導出されたポリマー電池2の正極端子12及び負極端子13の一端に、抵抗溶接や超音波溶接等に溶接され、電気的に接続される。
【0010】
第2の接続部115は、第1の接続部114とは反対側の端部がリード本体113の主面116に対して略垂直に折り曲げられることで形成される。第2の接続部115は、回路基板102の接続端子111にはんだ等で溶着され、電気的に接続される。
【0011】
2つの切欠部117a,117bは、リード本体113の第1の接続部114と第2の接続部115との間に、幅方向の両端に設けられており、内側に向かってリード本体113の一部を切り抜くことにより形成される。
【0012】
上述した構成からなる電池用リード端子103は、リード本体113と、第1の接続部114と、第2の接続部115とをプレス加工よって一体に形成する。
【0013】
外筐104は、略扁平箱状の上ハーフ104aの周壁と下ハーフ104bの周壁とを互いに突き合わすことで、内部にリチウムイオン二次電池101及び回路基板102が収納される収納空間を形成し、その外形形状は略矩形平板状に形成されている。また、この上ハーフ104a及び下ハーフ104bには、長手方向の一側端部に、回路基板102の裏面に設けられているコネクタ端子112を外部に臨ませるための開口部119が形成されている。
【0014】
上述した構成からなる電池パック100では、リチウムイオン二次電池101と、回路基板102とを外筐104に収納する際に、回路基板102をポリマー電池101の外装材106の貼合せ面106a上に配置して収納させている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0015】
回路基板102を貼合せ面106a上に配置するには、先ず、図14に示すように、電池用リード端子103を2つの切欠部117a,117bを基準にして、リード本体113の主面116と第2の接続部115の主面120とが対向するように、2つの切欠部117a,117bの間で折り曲げる。次に、電池用リード端子103を折り曲げた状態で、正極端子107及び負極端子108を貼合せ面106a上に折り返し、図12に示すように回路基板102を貼合せ面106a上に配置する。この電池用リード端子103は、リード本体113に切欠部117a,117bが形成されているため、この2つ切欠部117a,117bの間で折り曲げやすくなっている。
【0016】
【特許文献1】
特開2000−156208号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した電池パック100では、電池用リード端子103の両端に内側に向かって切欠部117a,117bが形成されているため、2つの切欠部の間が狭くなり、この狭くなった2つ切欠部の間に衝撃の外部からの応力がかかるようになる。このため、電池パック100では、例えば図15に示すように、負極端子108と接続されている電池用リード端子103bが切欠部117a,117bから切れ始め、切断されてしまうことがある。切断された場合、電池パック100では、リチウムイオン二次電池101と回路基板102とが断線され、使用不能となる。
【0018】
したがって、本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、折り曲げられても切断されることのない電池用リード端子、及びこの電池用リード端子を用いた電池パックを提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成する本発明に係る電池用リード端子は、電池と、回路部品が実装されている回路基板とを電気的に接続する。電池用リード端子は、略板状の導電性金属からなるリード本体と、リード本体の端部に位置し、電池の外部端子が接続される第1の接続部と、第1の接続部とは反対側の端部に設けられ、回路基板の回路部品が実装されている実装面に設けられた接続端子と接続される第2の接続部と、第1の接続部と第2の接続部との間に設けられ、リード本体の主面から略垂直に突出する突部とを有し、第2の接続部が基体に対して略垂直に折り曲げられて形成され、リード本体をその主面と、第2の接続部の主面とが対向するように、突部を基準にして折り曲げることで、リード本体と第2の接続部との間に回路部品を配置させるための空間を形成することを特徴とする。
【0020】
この電池リード端子によれば、第1の接続部と第2の接続部との間に突部を設けることによって、リード本体の幅が狭くなったり、厚さが薄くなったりすることがないため、この突部を基準にしてリード本体が折り曲げられても、リード本体が切断されて、電池と回路基板との間の接続が断線してしまうことが防止される。
【0021】
また、この電池用リード端子によれば、第2の接続部を基体に対して略垂直に折り曲げられて形成され、かつ突部を基準にしてリード本体を折り曲げることによって、リード本体と第2の接続部との間に空間を形成し、この空間に回路部品を適切に配置することができる。
【0022】
また、上述した目的を達成する本発明に係る電池パックは、電池と、回路部品が実装されている回路基板と、電池と回路基板とを電気的に接続する電池用リード端子とを備え、電池用リード端子は、略板状の導電性金属からなるリード本体と、リード本体の端部に位置し、電池の外部端子が接続される第1の接続部と、第1の接続部とは反対側の端部に設けられ、回路基板の回路部品が実装されている実装面に設けられた接続端子と接続される第2の接続部と、第1の接続部と第2の接続部との間に設けられ、リード本体の主面から略垂直に突出する突部とを有し、第2の接続部が基体に対して略垂直に折り曲げられて形成され、リード本体をその主面と、第2の接続部の主面とが対向するように、突部を基準にして折り曲げることで、リード本体と第2の接続部との間に回路部品を配置させるための空間が形成されていることを特徴とする。
【0023】
この電池パックによれば、電池用リード端子の第1の接続部と第2の接続部との間に突部が設けられていることによって、リード本体の幅が狭くなったり、厚さが薄くなったりすることがなく、この突部を基準にしてリード本体が折り曲げられても、リード本体が切断されず、断線しないため、電池が使用不能となってしまうことが防止される。また、この電池パックによれば、電池用リード端子に突部が設けられており、この突部を基準にしてリード本体を折り曲げることによって、リード端子と第2の接続部との間に回路部品が適切に配置されている。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1及び図2に示すように、本発明を適用した電池パック1は、電子機器に電力を供給するポリマー電池2、ポリマー電池2の充放電を制御する回路基板3、ポリマー電池2と回路基板3とを接続する電池用リード端子4、及び電池パック1内の温度が高温になった際にポリマー電池1を保護する温度ヒューズ5が外筐6に収納された構造を有している。
【0025】
ポリマー電池2は、例えばリチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池であり、発電要素である電池素子7と、電池素子7を収容する外装材8とから構成されている。
【0026】
電池素子7は、図3に示すように、長尺状に形成された正極9と、長尺状に形成された負極10と、正極9の両面及び負極10の両面に形成される固体電解質11と、固体電解質11が形成された正極9と固体電解質11が形成された負極10との間に介在させるセパレータ12とからなる。電池素子7は、固体電解質11が形成された正極9と負極10との間にセパレータ12を介在させた状態で捲回されており、正極9に正極端子13が接続され、負極5に負極端子14が接続され、これら正極端子13と負極端子14とが一方端面に突出した構造となっている。これにより、ポリマー電池2は、この電池素子7の一端面から突出している正極端子13と負極端子14とを外装材8の貼合せ面8aの間に挟み込んだ状態で、電池素子7を外装材8に封入させた構造となっている。
【0027】
正極9は、正極集電体15の両主面上に正極活物質層16が形成されてなる。このうち、正極集電体15には、箔状又は網状に形成されたアルミニウム等が用いられており、正極活物質層16は、この正極集電体15の両主面上に、それぞれ正極活物質と結着材とを含有する正極合剤を塗布して乾燥させた後、加圧することによって形成されている。
【0028】
正極活物質としては、例えばLiMO(式中、Mは、Co、Ni、Mn、Fe、Al、V、Ti等のうち、何れか1種以上の遷移金属を表し、0.5≦x≦1.10である。)を主体とするリチウム複合酸化物等を用いることができる。また、このリチウム複合酸化物を構成する遷移金属Mとしては、Co、Ni、Mn等を用いることが好ましく、このようなリチウム複合酸化物の具体例としては、LiCoO、LiNiO、LiNiCo1−y(式中、0<y<1である。)LiMn等を挙げることができる。また、正極活物質としては、安価で結晶構造が安定している、例えばLiPO(式中、Mは、Fe、Mn、Cr、Co、Cu、Ni、V、Mo、Ti、Zn、Al、Ga、Mg、B、Nb、SnCa、Srのうち1種以上を表し、0.5≦x≦1.1であり、0.5≦y≦1である。)を主体とする化合物等を用いることができ、その具体例としては、LiFePO等を挙げることができる。さらに、正極活物質としては、例えばTiS、MoS、NbSe、V等の金属硫化物も用いることができる。
【0029】
また、結着剤としては、非水電解質電池の正極合剤に用いられる、例えばポリフッ化ビニリデン、ポリビニルピリジンやポリテトラフルオロエチレン等を用いることができる。また、正極合剤には、例えば炭素質材料等を導電材として添加したり、他にも公知の添加剤等を添加することができる。
【0030】
また、正極9には、例えばアルミニウム等が短冊状に形成されてなる正極端子13が電気的に接続されている。この正極端子13は、正極9の長手方向の一端(例えば内周側の端部)に設けられた正極集電体露出部分、すなわち正極端子13の幅に合わせて正極活物質層16が形成されずに正極集電体15が露出してなる部分に抵抗溶接や超音波溶接等により接合されている。また、正極端子13は、一端が正極9の幅方向から延長して設けられている。
【0031】
負極10は、負極集電体17の両主面上に負極活物質層18が形成されてなる。このうち、負極集電体17には、箔状又は網状に形成されたニッケル等が用いられており、負極活物質層18は、この負極集電体17の両主面上に、それぞれ負極活物質と結着材とを含有する負極合剤を塗布して乾燥させた後、加圧することによって形成されている。
【0032】
負極活物質としては、例えばリチウムに対して2V以下の電位を有し、リチウムをドープ・脱ドープすることが可能な炭素質材料、2000℃以下の比較的低い温度で焼成して得られる低結晶性炭素材料、結晶化しやすい原材料を3000℃付近の高温で焼成した人造黒鉛等の高結晶性炭素材料等を用いることができる。このような炭素質材料の具体例としては、例えば熱分解炭素類、コークス類、黒鉛類、ガラス状炭素繊維、有機高分子化合物焼成体、炭素繊維、活性炭素等を挙げることができ、コークス類としては、例えばピッチコークス、ニードルコークス、石油コークス等を挙げることができる。なお、有機高分子化合物焼成体とは、フェノール樹脂、フラン樹脂等を適当な温度で焼成し、炭素化したものである。
【0033】
また、負極活物質としては、上述した炭素質材料の他にも、リチウムと化合可能な元素又はこの元素の化合物、例えば化学式DLi(式中、Dは、リチウムと化合可能な金属元素及び/又は半導体元素のうち1種以上を表し、Eは、リチウム及びD以外の金属元素及び/又は半導体元素のうち1種以上を表し、0<s、0≦t、0≦uである。)等を用いることができ、その具体例としては、SiB、SiB、MgSi、MgSn、NiSi、TiSi、MoSi、CoSi、NiSi、CaSi、CrSi、CuSi、FeSi、MnSi、NbSi、TaSi、VSi、WSi、ZnSi等を挙げることができる。また、これらのうち何れか1種以上を用いた場合には、上述した炭素質材料を導電材として添加することもできる。
【0034】
また、負極活物質としては、上述したものの他にも、例えばポリアセチレン、ポリピロール等の高分子や酸化鉄、酸化ルテニウム、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化チタン、酸化スズ等といった比較的電位が卑であり、リチウムのドープ・脱ドープが可能な酸化物や、これら酸化物の炭素を窒素で置換した窒化物等を用いることもできる。
【0035】
また、結着剤としては、非水電解質電池の負極合剤に用いられる、例えばポリフッ化ビニリデン、ポリビニルピリジンやポリテトラフルオロエチレン等を挙げることができる。
【0036】
また、負極10には、例えばニッケル等が短冊状に形成されてなる負極端子14が電気的に接続されている。この負極端子14は、負極10の長手方向の一端(例えば外周側の端部)に設けられた負極集電体露出部分、すなわち負極端子14の幅に合わせて負極活物質層18が形成されずに正極集電体15が露出している部分に抵抗溶接や超音波溶接等により接合されている。また、負極端子14は、一端が負極10の幅方向から正極端子13と同一方向に延長して設けられている。
【0037】
セパレータ12は、上述した正極9と負極10とを離間させるものであり、この種の非水電解質電池の絶縁性多孔質膜として通常用いられている公知の材料、例えばポリプロピレン、ポリエチレン等の高分子フィルムからなる。
【0038】
固体電解質11は、マトリックス高分子に非水電解液を可塑剤として加えてなるゲル状電解質や、高分子に電解質塩を溶かし込んだ高分子固体電解質からなり、これらは、上述した正極9及び負極10の両主面上に、高分子化合物と電解質塩とを含有する溶液を塗布した後に、固化することで形成される。
【0039】
このうち、ゲル状電解質は、リチウム塩を含む非水電解液と2重量%以上〜30重量%以下のマトリックス高分子からなる。このとき、非水電解液中のエステル類、エーテル類、炭酸エステル類などの非水溶媒を可塑剤の一成分として用いることができる。
【0040】
ゲル状電解質を調整するにあたり、このような炭酸エステル類をゲル化するマトリックス高分子としては、ゲル状電解質を構成するのに使用されている種々の高分子が利用できるが、酸化還元安定性から、たとえばポリ(ビニリデンフルオロライド)やポリ(ビニリデンフルオロライド−co−ヘキサフルオロプロピレン)などのフッ素系高分子を用いることが望ましい。
【0041】
一方、高分子固体電解質は、リチウム塩とそれを溶解する高分子化合物からなり、高分子化合物としては、ポリ(エチレンオキサイド)や同架橋体などのエーテル系高分子、ポリ(メタクリレート)エステル系、アクリレート系、ポリ(ビニリデンフルオロライド)やポリ(ビニリデンフルオロライド−co−ヘキサフルオロプロピレン)などのフッ素系高分子などを単独、または混合して用いることができるが、酸化還元安定性から、例えばポリ(ビニリデンフルオロライド)やポリ(ビニリデンフルオロライド−co−ヘキサフルオロプロピレン)などのフッ素系高分子を用いることが望ましい。
【0042】
このようなゲル状電解質または高分子固体電解質に含有させるリチウム塩としては、通常の電池電解液に用いられるリチウム塩を使用することができ、リチウム化合物(塩)としては、例えば、塩化リチウム臭化リチウム、ヨウ化リチウム、塩素酸リチウム、過塩素酸リチウム、臭素酸リチウム、ヨウ素酸リチウム、硝酸リチウム、テトラフルオロほう酸リチウム、ヘキサフルオロリン酸リチウム、酢酸リチウム、ビス(トリフルオロメタンスルフォニル)イミドリチウム、LiAsF、LiCFSO、LiC(SOCF、LiAlCl、LiSiF等を挙げることができる。また、これらリチウム化合物は単独で用いても複数を混合して用いても良いが、これらの中でLiPF、LiBFが酸化安定性の点から望ましい。また、リチウム塩を溶解する濃度として、ゲル状電解質なら、可塑剤中に0.1〜3.0モルで実施できるが、好ましくは0.5から2.0モル/リットルで用いることができる。
【0043】
なお、上述した電池素子7は、正極9と負極10との間に固体電解質11を挟んで重ね合わせ、これを巻回した巻回構造の他にも、正極9と負極10との間に固体電解質11を挟んで交互に積層した積層構造や、正極9と負極10との間に固体電解質11を挟んで重ね合わせ、これを交互に折り畳んだ折畳構造とすることも可能である。
【0044】
上述した電池素子7を封入する外装材8は、樹脂フィルムと金属箔とが積層されて貼り合わされたラミネートフィルムからなる。このうち、樹脂フィルムとしては、正極端子13及び負極端子14に対する接着性を示し且つ気密性に優れた材料、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリエチレン、変性ポリプロピレン及びこれらの共重合体、ポリオレフィン樹脂等の有機樹脂材料が用いられている。一方、金属箔には、例えばアルミニウム、ステンレス、ニッケル、鉄等が用いられている。
【0045】
そして、この外装材8は、図4に示すように、電池素子7を挟み込み電池素子7の外形に沿って外縁部分が熱融着により貼り合わせて、電池素子7を封止する。このとき、外装材8は、樹脂フィルムを内面とすると共に、熱融着により貼り合わされる貼合せ面8a,8b,8cのうち、貼合せ面8aの間から、正極端子13及び負極端子14が外部へと引き出された状態とする。なお、外装材8は、ナイロン等からなる樹脂フィルムを最外層とすることで、破れや突き刺し等に対する強度を向上させることができる。
【0046】
貼り合わされる外装材8の間には、外装材8と正極端子13及び負極端子14との密着性をより向上させるために、正極端子13及び負極端子14と、外装材8との接触部分に熱融着により溶融される樹脂片19を設ける。この樹脂片19としては、正極端子13及び負極端子14に対する接着性を有する材料、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリエチレン、変性ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂及びこれらの共重合体等を用いることができる。以上のようにして、図4に示すようなポリマー電池2が構成される。
【0047】
また、ポリマー電池2は、外筐6に収納される際には、正極端子13及び負極端子14が外部へと引き出されている貼合せ面と直交する2辺の貼合せ面をポリマー電池2の厚み以下の幅となるように折り曲げる、この2辺の貼合せ面を折り曲げることによって、ポリマー電池2の厚み方向の長さが短くなると共に、ポリマー電池2が保護されるようになる。
【0048】
回路基板3は、図2に示すように、略長尺状に形成されて基板20の実装面21に回路部品22が実装されている。この回路基板3は、ポリマー電池2の正極端子13及び負極端子14が外部に引き出されている外装材8の貼合せ面8a上に配置される。
【0049】
基板20は、電池パック1の外装材8の貼合せ面8aに配置される大きさに形成され、図示しない過充電や過放電から保護する制御回路や、電池パック1が装填される電子機器との間の通信を行う通信回路等が形成されている。
【0050】
実装面21には、例えばコンデンサーやIC等の各種回路部品22が一又は複数実装されている。実装面21とは反対側の面には、電池パック1が装填される電子機器と電気的に接続される外部接続用のコネクタ端子23が実装されている。また、この基板20の実装面21は、外装材8の貼合せ面8a上に配置された際に、電池素子7と対向し、後述する電池用リード端子4が接続される接続端子24が形成されている。この接続端子24は、基板20のパターン配線形成する際に、パターン配線と共に形成される。
【0051】
電池用リード端子4は、図5及び図6に示すように、導電性金属からなるリード本体25と、このリード本体25の端部に位置する第1の接続部26と、この第1の接続部26とは反対側の端部に設けられる第2の接続部27と、第1の接続部26と第2の接続部27との間に設けられる突部28とを有する。この電池用リード端子4は、上述したポリマー電池2と回路基板3とを電気的に接続するため、正極端子13及び負極端子14のそれぞれに設けられる。
【0052】
リード本体25は、ニッケル、鉄、ステンレス等の導電性金属からなり、例えば幅4mm、長さ5mm、厚み0.1mm程度の大きさの略板状に形成されている。
【0053】
第1の接続部26は、リード本体25の主面29、若しくはリード本体25の主面29とは反対側の裏面30に設けられ、外装材8から導出されたポリマー電池2の正極端子13及び負極端子14の一端、若しくは温度ヒューズ5を介して状態で、例えば抵抗溶接や超音波溶接等によって接続される。
【0054】
第2の接続部27は、第1の接続部26とは反対側の端部がリード本体25の主面29に対して略垂直に折り曲げられることで形成される。第2の接続部27は、図5に示すように、幅がリード本体25の幅より小さく形成されており、例えばリード本体25の幅4mmに対して2.5mmであり、長さ2.5mm、厚さ0.1mm程度の大きさに形成されている。この第2の接続部27は、リード本体25を臨む主面31とは反対側の裏面32で、回路基板3の実装面21に形成された接続端子24と溶接される。
【0055】
突部28は、図5に示すように、リード本体25の第1の接続部26と第2の接続部27との間に位置し、第2の接続部27が設けられている端部と略平行に2つ並んで設けられている。突部28は、図6に示すように、リード本体25の主面29に対して略垂直方向にリード本体25を押圧して、突出させることで形成される。具体的に、この突部28は、例えば第2の接続部27が設けられている端部から約1mm、内側に入った位置に中心を有し、半径が約0.25mm程度の略円形状をなして、リード本体25の主面29から略垂直方向に0.2mm程度、例えば、しぼり加工等で膨出させることで形成される。
【0056】
また、この突部28は、リード本体25の主面29と、第2の接続部27の主面31とが対向するように折り曲げる際の折り曲げ基準となり、後述する回路基板3に実装されている回路部品22を配置する空間を形成する。このため、後述する回路部品22の大きさに合わせて、突部28を設ける位置を調節することによって、回路部品22が配置される空間を調節することができる。
【0057】
上述した構成からなる電池用リード端子4では、第1の接続部26と第2の接続部27との間に突部28を設けることによって、リード本体25の幅が狭くなったり、厚さが薄くなったりすることがない。このため、この電池用リード端子4では、この突部28を基準にしてリード本体25の主面29と、第2の接続部27の主面31とが対向するように折り曲げられても、リード本体25が切断されて、断線してしまうことが防止される。
【0058】
また、電池用リード端子4は、ポリマー電池2の正極端子13及び負極端子14と、第1の接続26とを溶接して、接続する際に、溶接の熱が回路基板3に伝わることを防止する。
【0059】
また、突部28は、リード本体25の主面29、若しくは裏面30のどちらに対して、略垂直に突出してもよいが、リード本体25を折り曲げる方向に突出させる。折り曲げる方向に突出させることにより、リード本体25の主面29、又は裏面30と突部28との段差部に応力がかかりリード本体25が折り曲げやすくなる。
【0060】
温度ヒューズ5は、正極端子13又は負極端子14と、電池用リード端子4との間に設けられ、ポリマー電池2の正極端子13及び負極端子14が導出している側面に、ポリマー電池2と接触するように配置されている。これにより、温度ヒューズ5は、ポリマー電池2の温度を感知し、これ以上ポリマー電池2の充電や放電が行われないように制御する。
【0061】
外筐6は、いわゆるプラスチックケースからなり、図2に示すように、略扁平箱状の上ハーフ6aと下ハーフ6bを互いに突き合わすことで、内部にポリマー電池2、回路基板3及び電池用リード端子4が収納される収納空間を形成すると共に、その外形形状は略矩形平板状である。また、この外筐6の長手方向の一側端部には、後述する回路部品22の端子を外部に臨ませる開口部35が形成されており、上ハーフ6a及び下ハーフ6bには、この開口部35を構成する切欠部33a,33bがそれぞれ形成されている。
【0062】
次に、電池パック1を組み立てる方法について説明する。上述したポリマー電池2、回路基板3、電池用リード端子4及び温度ヒューズ5を外筐6内に収納する際は、先ず、図7(A)及び図7(B)に示すように、正極端子13及び負極端子14の各々に電池用リード端子4を設けて、ポリマー電池2と回路基板3とを接続する。
【0063】
具体的には、先ず、正極端子13と、電池用リード端子4とを温度ヒューズ5を介して第1の接続部26と抵抗溶接等により溶接し、接続する。次に、負極端子14と、電池用リード端子4の第1の接続部26とを抵抗溶接等により溶接し、接続する。次に、回路基板3の接続端子24に、各電池用リード端子4の第2の接続部26をはんだ等より接続する。これにより、ポリマー電池2と回路基板3とを、電池用リード端子4を介して電気的に接続する。
【0064】
次に、図8(A)、図8(B)及び図9に示すように、第2の接続部27の主面31がリード本体25の主面29と対向するように突部28を基準にして、突部28又は突部28の近傍で折り曲げる。電池用リード端子4は、突部28が形成されていることによって、突部28の部分の強度がリード本体25の突部28以外の部位よりも高くなるため、突部28を基準にして折り曲げやすくなっている。電池用リード端子4は、突部28を基準に折り曲げることにより、リード本体25と、第2の接続部27との間に回路部品22を配置させるための空間を形成する。
【0065】
次に、図10(A)及び図10(B)に示すように、電池用リード端子4が突部28で折り曲げられ、回路部品22が配置される空間が形成された状態で、正極端子13及び負極端子14を外装材8の貼合せ面8a上に折り込む。これにより、ポリマー電池2では、貼合せ面8aに回路部品22と温度ヒューズ5とが配置されるようになり、貼合せ面8aを有効に利用することができる。
【0066】
次に、ポリマー電池2及び回路基板3を、外筐6の上ハーフ6aと下ハーフ6bとの間に収納した後、これら上ハーフ6aと下ハーフ6bとを接合し、回路基板3に実装されているコネクタ端子23を開口部35から外部へ臨ませ、図1に示すような電池パック1が構成される。
【0067】
上述した電池パック1では、ポリマー電池2と回路基板3とを電気的に接続する電池用リード端子4の第1の接続部26と、第2の接続部27との間に突部28が設けられ、この突部28を基準に、突部28又は突部28の近傍で折り曲げられた状態で外筐6に収納されている。したがって、電池パックは、リード本体25の幅が狭くなったり、厚さが薄くなったりすることないため、この突部28を基準にしてリード本体25を折り曲げても、リード本体25が切断されず、ポリマー電池2と回路基板3との断線が防止される。すなわち、この電池パック1では、誤って落としてしまった場合や輸送の際の衝撃等の外部からの応力によって、電池用リード端子4が切断されてしまうことが防止されるため、電池が使用不能となってしまうことが防止される。
【0068】
また、この電池パック1によれば、電池用リード端子4に形成された突部28で折り曲げることによって、リード本体25の主面29と第2の接続部27の主面32との間に、回路基板3の実装面21に実装された回路部品22を配置させるための空間が形成されるため、回路部品22が外装材8の貼合せ面8a上に適切に載置されるようになる。
【0069】
また、突部28は、上述したような略円形状の突部28を2つ並べて設けることに限定されず、例えば3つ以上突部を複数設けたり、図11に示すように、楕円状の突部50を設けるようにしてもよい。
【0070】
【実施例】
以下、本発明を適用した実施例として、ゲル状電解質のポリマー電池を用いた電池パックについて説明する。
【0071】
実施例1
実施例では、先ず、ゲル状電解質を用いたポリマー電池を作製する。ポリマー電池の作製では、先ず、次のように正極を作製した。正極を作製する際は、正極活物質としてコバルト酸リチウム(LiCoO)を92重量%と、結着剤としてPVdFを3重量%と、導電剤として粉末状の黒鉛を5重量%と、溶媒としてN−メチルピロリドン(以下、NMPと記す。)とを加えて、プラネタリーミキサーによって混練して分散を行い、正極合剤塗液を作製した。次に、塗工装置を用いて正極集電体となるアルミニウム箔の両面に均一に塗布して、100℃、減圧状態で24時間乾燥させて正極合剤層を形成した後に、ロールプレス機で圧縮成型し、幅48mm、長さ300mmに裁断し、端部にアルミニウムリボンを正極端子として溶接した。以上のようにして、正極を作製した。
【0072】
次に、負極を作製した。負極を作製する際は、負極活物質として黒鉛を90重量%と、結着剤として紛状ポリフッ化ビニリデンを10重量%と、NMPとを加えて、プラネタリーミキサーによって混練して分散を行い、負極合剤塗液を作製した。次に、塗工装置を用いて負極集電体となる銅箔の両面の両面に均一に塗布して、120℃、減圧状態で24時間乾燥させて負極合剤層を形成した後に、ロールプレス機で圧縮成型し、幅50mm、長さ310mmに裁断し、端部にニッケルリボンを負極端子として溶接した。以上のようにして、負極を作製した。
【0073】
次に、以上のように作製された複数の正極及び負極の主面に非水電解質をそれぞれ形成した。非水電解質を形成する際は、エチレンカーボネートを40重量%と、プロピレンカーボネートを60重量%とを混合させた非水溶媒に、この非水溶媒の重量に対してLiPFを0.78mol/l溶解させた非水電解液を調製した。次に、この非水電解液と、ヘキサフルオロプロピレンを6%共重合させたPVdFと、ジメチルカーボネートとを混合攪拌してゾル状態の非水電解質溶液を作製した。次に、このゾル状電解質溶液を正極及び負極の主面に塗布して、非水溶媒を揮発させてゲル状電解質からなる非水電解質を正極及び負極の主面に形成した。
【0074】
以上のように非水電解質が主面上に形成された正極と負極との間に、厚みが10μmの多孔質ポリエチレンフィルムからなるセパレータを介在させた状態で、非水電解質が対向するように貼り合わせて正極の長尺方向に扁平捲回して電池素子を作製した。
【0075】
次に、電池素子に備わる正極端子と負極端子とを外部に導出させつつ、アルミ箔が一対の樹脂フィルムで挟まれてなる外装材の内部に収納した。このとき、電池素子は、正極端子と、負極端子と、外装材との間に接着性を示すプロピレン樹脂片を挟み込み、外装材に収納した。次に、電池素子を収納した外装材の周縁部をヒートシールにより貼り合わせることで電池素子を外装材に封入した。以上のようにして、ゲル状電解質を用いたポリマーリチウム電池を作製した。
【0076】
次に、電池用リード端子を作製する。電池用リード端子は、硬度Hv−170±20(1/2H)、厚さ0.1mmのNiPからなり、リード本体の幅が4mm、長さが5.2mmであり、リード本体の端部に略垂直に設けられた第2の接続部の幅が2.5mmであり、長さが2.5mmである。このリード本体の第2の接続部が設けられている端部に2つの突部を形成する。この2つの突部は、端部から1mm内側に入った位置に中心を有し、二つの突部を幅方向に並べ、この2つの突部の中心間の距離は2mmである。各突部は、底面の半径が0.4mm、上面の半径が0.25mm、高さが0.2mmの円柱であり、リード本体の主面に対して略垂直な方向にリード本体を押圧しプレス成形して形成する。
【0077】
以上のようにして作製したポリマー電池と回路基板とを電池用リード端子で接続し、突部を基準にしてリード本体の主面と第2の接続部の主面とが対向するようにリード本体を折り曲げ、正極端子及び負極端子を貼合せ面上に折り返して回路基板を貼合せ面上に載置した状態で、外筐に収納し、電池パックを作製した。そして、この電池パックを3つ作製した。
【0078】
比較例
比較例では、電池用リード端子として、リード本体の第2の接続部が設けられている端部から1mmの位置に、突部の代わりに切欠きを形成し、この切欠きを基準にしてリード本体の主面と第2の接続部の主面とが対向するように折り曲げたこと以外は、実施例と同様にして電池パックを作製した。そして、この電池パックを3つ作製した。
【0079】
以上のようにして作製した実施例及び比較例の電池パック、サンプル1からサンプル6について、以下のように落下試験を行った。その落下試験の結果を表1に示す。
【0080】
【表1】
Figure 2004247261
【0081】
表1において、実施例及び比較例の電池パックの落下試験は、各電池パックに対して、高さ1mの位置から落下させ、10回落下させる毎に電圧及び抵抗を測定し、200回まで落下させた。ここで、各電池パックを落下させて、200回まで電圧及び抵抗を測定することができたものを良品とし、落下試験の途中で電圧及び抵抗が測定不可能となったものを不良品とした。
【0082】
表1の結果から、本発明を適用した電池用リード端子を用いた実施例では、200回の落下させても電圧及び抵抗の値は、0回の落下させていない状態の電池パックの電圧及び抵抗とほぼ同じ値が得られ、3つの電池パックすべてが良好な電池状態であり、良品であることが分かる。
【0083】
また、表1の結果から、切欠きを有した電池用リード端子を用いた比較例では、作製した3つの電池パックのうち、途中で2つの電池パックの電圧及び抵抗を測定することができなくなり、不良品となってしまった。途中で測定ができなくなった2つの電池パックの外筐を開口して内部の状態を調べたところ、電池用リード端子に切欠きが形成されている部分で切れてしまっていた。これは、切欠きによって折り曲げられるリード本体の幅が狭くなり、その幅の狭くなったリード本体部分に落下による衝撃が繰り返しかかることによって切欠部分で切断されてしまったため、電池素子と回路基板との電気的接続が切断され、電圧及び抵抗を測定することができなくなってしまった。このことから、この2つの電池パックは、電池として機能しなくなってしまった。
【0084】
これに対して、突部が形成された電池用リード端子では、折り曲げられる部分のリード本体の幅が狭くならず、落下による衝撃が繰り返しかかっても切断されることがない。以上のことから、突部が形成された電池用リード端子を用いることによって、ポリマー電池と回路基板との電気的接続が維持され、良品の電池が得られる電池性能の低下が抑制される。
【0085】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明によれば、基体の端部に位置する第1の接続部と、この第1の接続部とは反対側の端部に設けられた第2の接続部との間に突部を設け、この突部を基準にして折り曲げても電池用リード端子が切断されず、使用不能となってしまうことが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した電池パックの斜視図である。
【図2】同電池パックの構成を示す分解斜視図である。
【図3】ポリマー電池の構成を示す断面図である。
【図4】ポリマー電池の斜視図である。
【図5】電池用リード端子の斜視図である。
【図6】電池用リード端子の要部断面図である。
【図7】ポリマー電池と回路基板とを突部を形成した電池用リード端子を介して接続した状態を示し、(A)は、その平面図であり、(B)は、その側面図である。
【図8】突部を形成した電池用リード端子を折曲基準で折り曲げた状態を示し、(A)は、その平面図であり、(B)は、その側面図である。
【図9】突部を形成した電池用リード端子を折曲基準で折り曲げた際の折曲基準の要部斜視図である。
【図10】回路基板を外装材の貼合せ面上に配置した状態を示し、(A)は、その平面図であり、(B)は、その側面図である。
【図11】電池用リード端子の折り曲げ基準の変形例である。
【図12】従来の電池パックの斜視図である。
【図13】従来の電池用リード端子の斜視図である。
【図14】切欠きを形成した電池用リード端子を折曲基準で折り曲げた際の折曲基準の要部斜視図である。
【図15】折曲基準で切断された状態の電池用リード端子の要部斜視図である。
【符号の説明】
1 電池パック、2 ポリマー電池、3 回路基板、4a,4b 電池用リード端子、5 温度ヒューズ、6a,6b 外筐、7 電池素子、8 外装材、12 正極端子、13 負極端子、21 実装面、22 回路部品、23 コネクタ、28 突部

Claims (6)

  1. 電池と、回路部品が実装されている回路基板とを電気的に接続する電池用リード端子において、
    略板状の導電性金属からなるリード本体と、
    上記リード本体の端部に位置し、上記電池の外部端子が接続される第1の接続部と、
    上記第1の接続部とは反対側の端部に設けられ、上記回路基板の上記回路部品が実装されている実装面に設けられた接続端子と接続される第2の接続部と、
    上記第1の接続部と上記第2の接続部との間に設けられ、上記リード本体の主面から略垂直に突出する突部とを有し、
    上記第2の接続部が上記リード本体に対して略垂直に折り曲げられて形成され、上記リード本体が、その主面と、上記第2の接続部の主面とが対向するように、上記突部を基準にして折り曲げられることで、上記リード本体と上記第2の接続部との間に上記回路部品を配置させるための空間が形成されることを特徴とする電池用リード端子。
  2. 上記突部は、上記リード本体の短辺方向に複数並んで設けられていることを特徴とする請求項1記載の電池用リード端子。
  3. 当該電池用リード端子は、ポリマー電池と、上記回路基板とを接続することを特徴とする請求項1記載の電池用リード端子。
  4. 電池と、
    回路部品が実装されている回路基板と、
    上記電池と、上記回路基板とを電気的に接続する電池用リード端子と、
    筐体とを備え、
    上記電池用リード端子は、略板状の導電性金属からなるリード本体と、上記リード本体の端部に位置し、上記電池の外部端子が接続される第1の接続部と、上記第1の接続部とは反対側の端部に設けられ、上記回路基板の上記回路部品が実装されている実装面に設けられた接続端子と接続される第2の接続部と、上記第1の接続部と上記第2の接続部との間に設けられ、上記リード本体の主面から略垂直に突出する突部とを有し、
    上記第2の接続部が基体に対して略垂直に折り曲げられて形成され、上記リード本体をその主面と、上記第2の接続部の主面とが対向するように、上記突部を基準にして折り曲げることで、上記リード本体と上記第2の接続部との間に上記回路部品を配置させるための空間が形成された状態で筐体に収納されることを特徴とする電池パック。
  5. 上記電池用リード端子は、上記突部が上記リード本体の短辺方向に複数並んで設けられていることを特徴とすることを特徴とする請求項4記載の電池パック。
  6. 上記電池は、ポリマー電池であることを特徴とする請求項4記載の電池パック。
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