JP4984358B2 - 電池及び電池パック - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば携帯電話、ノート型パソコン等の携帯機器に用いられる電池、及びそのような電池を単数又は複数備えた電池パックに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、二次電池は、電子機器、特に携帯電話、ノート型パソコン等の携帯型の電子機器に関連する多くの分野において研究開発が進められ、高エネルギー密度、長期保存性に優れたものが要求されている。
【0003】
これら携帯型電子機器に使用される二次電池としては、ニッケル水素電池や、ニッケルカドミウム電池が使用されており、近年では、さらにエネルギー密度の高いリチウムイオン二次電池が使用されている。
【0004】
ところで、上述したような電池、特にリチウムイオン二次電池を使用する場合、安全性の観点から、通常はセル単体では使用されず、単セルまたは複数セルを充放電制御回路等と組み合わせてパック化される。また、信頼性を高めるため、筒型のセルには電流遮断弁が設けられ、過充電時の充電電流を遮断する仕組みになっている。角型のセルには、電流遮断弁を設けることが構造的に難しいため、外付けでPTCや温度ヒューズなどの保護素子を取り付け、異常充電時の充電電流を遮断するシステムを形成している。これらの保護素子は、「セル温度の上昇により異常を検知する」方式であり、セルの温度を拾いやすいよう、セルの腹部分や、側面など、発熱源である電極に近い部分に抵抗溶接して取りつけると効果的であることが確認されており、体積効率を上げるためにセル側面部に取りつけられることが多い。
【0005】
近年では、上述の円筒形リチウムイオン電池や、角型リチウムイオン電池のような、液系の電池のほかにも、電解液をポリマー化させて使用し外装には薄いラミネートフィルムを用いた、リチウムポリマー二次電池も製品化され始めている。リチウムポリマー二次電池の特徴の1つとして、薄い電池を作り易いことが挙げられる。
【0006】
ここで、リチウムポリマー二次電池は電池内部に電流遮断機構を特っていないため、角型の電池のように外付けで保護素子を取りつけることが望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、リチウムポリマー二次電池は、セル厚みを薄くできることが特徴の1つである。例えば、保護素子の幅よりもセルの厚みが薄い場合、保護素子を側面に配置することは現実的ではない。また、保護素子の幅よりもセルの厚みが厚い場合でも、保護素子を側面に配置すると体積エネルギー密度、すなわち体積効率が落ちることは明白である。
【0008】
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、体積効率を損なわず、尚且つ安全性を確保して保護素子を取りつけた電池及びそのような電池を備えた電池パックを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の電池は、正極と、負極と、電解質とを備えた電池素子が外装フィルムでシールされ、正極及び負極からそれぞれ電極リードが導出されてなる電池であって、熱伝導性の高い方の電極リードに感熱性の保護素子が取りつけられ、当該保護素子に当該電極リードが回巻され、当該保護素子がシール部分に配されている。
【0010】
上述したような本発明に係る電池では、熱伝導性の高い方の電極リードに感熱性の保護素子が取りつけられ、保護素子に電極リードが回巻され、保護素子がシール部分に配されているので、体積エネルギー密度を低下させることなく、電池内部の温度を的確に検出でき、保護素子が作動することで電池の過度の発熱が抑えられる。
【0011】
また、本発明の電池パックは、正極と、負極と、電解質とを備えた電池素子が外装フィルムでシールされ、正極及び負極からそれぞれ電極リードが導出されてなる電池を単数又は複数で備えた電池パックであって、熱伝導性の高い方の電極リードに感熱性の保護素子が取りつけられ、保護素子に電極リードが回巻され、保護素子がシール部分に配されている。
【0012】
上述したような本発明に係る電池パックでは、電池が、熱伝導性の高い方の電極リードに感熱性の保護素子が取りつけられ、保護素子に電極リードが回巻され、当該保護素子がシール部分に配されているので、体積エネルギー密度を低下させることなく、電池内部の温度を的確に検出でき、保護素子が作動することで電池の過度の発熱が抑えられる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用したリチウムポリマー二次電池の実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0014】
このリチウムポリマー二次電池を構成する電池本体1は、図1及び図2に示すように、電池素子2が、絶縁材料からなる外装フィルム3により覆われて密閉されている。この電池素子2は、帯状の正極と、帯状の負極とが、例えばゲル電解質層を介して重ね合わされるとともに、その長手方向に巻回されることにより構成される。そして、正極には正極リード4が、負極には負極リード5がそれぞれ接続されており、これらの正極リード4と負極リード5とは、外装フィルム3の周縁部であるシール部分Aに挟み込まれている。さらに、図示していないが、帯状の電極の幅方向に対応する外装フィルム3の周縁シール部分は、電池素子2の厚み方向に折り込まれる。
【0015】
正極は、正極活物質を含有する正極活物質層が、正極集電体の両面上に形成されている。この正極集電体としては、例えばアルミニウム箔等の金属箔が用いられる。
【0016】
正極活物質には、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、スピネルマンガン酸リチウム等のリチウム複合酸化物を用いることができる。これらのリチウム複合酸化物は、一種類を単独で用いてもよいし、複数種を混合して用いてもよい。
【0017】
また、負極は、負極活物質を含有する負極活物質層が、負極集電体の両面上に形成されている。この負極集電体としては、例えば銅箔等の金属箔が用いられる。
【0018】
負極活物質にはリチウムをドープ、脱ドープできる材料を用いることができる。このようなリチウムをドープ、脱ドープできる材料として、リチウム金属及びその合金、又は炭素材料等を用いることができる。炭素材料として具体的には、天然黒鉛、人造黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、アセチレンブラック等のカーボンブラック類、ガラス状炭素、活性炭、炭素繊維、有機高分子焼成体、コーヒー豆焼成体、セルロース焼成体、竹焼成体等が挙げられる。
【0019】
ゲル電解質層は、電解質塩と、マトリクスポリマと、可塑剤としての膨潤溶媒とを含有する。
【0020】
電解質塩は、LiPF、LiClO、LiCFSO、LiAsF、LiBF、LiN(CFSO、CSOLi等を単独又は混合して使用することができる。その中でも、イオン伝導性等の観点から、LiPFを使用することが好ましい。
【0021】
マトリクスポリマは、ポリマ単体もしくはこれを用いたゲル電解質が、室温で1mS/cm以上のイオン伝導度を示すものであれば、特に化学的な構造は限定されない。このマトリクスポリマとしては、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンオキサイド、ポリシロキサン系化合物、ポリフォスファゼン系化合物、ポリプロピレンオキサイド、ポリメチルメタアクリレート、ポリメタクリロニトリル、ポリエーテル系化合物等が挙げられる。又は、上記高分子にその他の高分子を共重合させた材料を用いることも可能である。化学的安定性及びイオン伝導性の観点からは、ポリフッ化ビニリデンとポリヘキサフルオロプロピレンの共重合比が重量比で8%未満となる材料を使用するのが好ましい。
【0022】
膨潤溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、アセトニトリル、ジエチルエーテル、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、ジメチルスルフォオキサイド、1,3−ジオキソラン、メチルスルフォメート、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、スルホラン、2,4−ジフロロアニソール、ビニレンカーボネート等の非水溶媒を単独又は混合して用いることができる。
【0023】
そして、この電池本体1において、正極と負極とは、ゲル電解質層を介して積層されるとともに長手方向に巻回されて電池素子2を構成している。正極と負極との間にセパレータが配されていてもよい。そして、この電池素子2は、絶縁材料からなる外装フィルム3により覆われて密閉される。そして、正極には正極リード4が、負極には負極リード5がそれぞれ接続されており、これらの正極リード4と負極リード5とは、外装フィルム3の周縁部であるシール部分Aに挟み込まれている。また、正極リード4及び負極リード5が外装フィルム3と接する部分には、樹脂フィルム6が配されている。
【0024】
ここで、本発明を適用したリチウムポリマー二次電池10では、図3に示すように、感熱性の保護素子11が、電池本体1の電極リードに例えば抵抗溶接等により取り付けられているとともに、外装フィルム3のシール部分Aに当該保護素子11が配置されている。
【0025】
電池本体1のシール部分A、すなわち、図3に示すように、電極リードが導出されている側であって、封入された電池素子2と外装フィルム3との段差部分に保護素子11を配置することにより、隙間部分を有効利用することができ、電池の体積効率を向上することができる。また、正極リード4及び負極リード5が当該シール部分Aより導出されており、保護素子11をシール部分Aに取りつけることで設計効率も向上する。
【0026】
しかし、このシール部分Aは、外装フィルム3の内部に封入された電池素子2の温度が伝わりにくい場所である。そこで、本発明では、正極リード4と負極リード5のうち熱伝導の良い方の電極リードに保護素子11を取り付けている。ここでは、ニッケル製の負極リード5ではなく、より熱伝導率の高いアルミニウム製の正極リード4に保護素子11を取り付けている。熱伝導の良い方の電極リードに保護素子11を取り付けることで、内部に封入された電池素子2の温度が、当該電極リードを伝わって保護素子11へと伝えることができ、電池内部での発熱を素早く感知することができる。
【0027】
保護素子11としては、温度を感知することにより電流を遮断し、あるいは電流を絞るような素子が用いられる。具体的には、例えば温度ヒューズ、PTC、サーミスタ、サーモスタット等が挙げられる。また、上述したような保護素子以外でも、熱を感知して作動するような素子ならば、本発明により同様の効果を得られることは勿論である。なお、図3では、保護素子11として温度ヒューズを用いた場合を示している。
【0028】
さらに、正極リード4を保護素子11に回巻することが好ましい。正極リード4を保護素子11に回巻することで、熱の伝導が更に良くなり、保護素子11が電池内部での発熱をさらに素早く感知することができ、電池の安全性を向上することができる。熱の伝導を良好なものとするためには、保護素子11の少なくとも半周以上が、正極リード4で回巻されていることが好ましい。正極リード4を保護素子11に回巻する場合には、電極導出用のタブ(ここでは正極タブ12)を別に保護素子11に取り付ける必要がある。しかしながら、実際の製造工程においては、回巻工程等が増えてしまうため、電池の容量と保護素子11との組み合わせによって、正極リード4に抵抗溶接しただけでは不充分な場合にのみ、電極リードの回巻を行えば良い。
【0029】
上述したような、本発明を適用したリチウムポリマー二次電池10では、熱伝導の良い方の電極リードに保護素子11が取り付けられているので、外装フィルム3の内部に封入された電池素子2の温度を、当該電極リードを介して保護素子11へと伝えることができ、電池内部での発熱を素早く感知することができる。
これにより、このリチウムポリマー二次電池10では、過度の発熱を事前に防止することができ、信頼性を向上することができる。さらに、このリチウムポリマー二次電池10では、シール部分Aに保護素子11が配置されているので、隙間部分を有効利用することができ、体積効率を向上することができる。
【0030】
つぎに、このようなリチウムポリマー二次電池10を単数又は複数で備えた電池パックについて説明する。なお、以下の説明では、リチウムポリマー二次電池10を単数で備えた電池パックを例に挙げて説明する。
【0031】
この電池パック20は、図4にその構成を分解して示すように、上ケース21aと下ケース21bとからなるパックケース21内にリチウムポリマー二次電池10、このリチウムポリマー二次電池10を保護する電池保護回路を構成したセーフティユニット(以下、SU)22を備えて構成された電池保護装置23を収容し、この電池パック20を携帯電話機等の電子機器に電気接続するための外部入出力端子24a、24b、24cを備えて構成されている。
【0032】
この上ケース21a及び下ケース21bは樹脂成形により形成され、リチウムポリマー二次電池10及び電池保護装置23を収容して両ケース間は超音波接合により一体化される。
【0033】
図4に示すように、下ケース21bの側面から裏面側にかけた90度方向に、端子装着部25a、25b、25cがそれぞれ凹部として形成されており、この凹部の底面には、上下2か所にスリット状の端子挿入孔が下ケース21b内に貫通するように形成され、コの字状に形成された各外部入出力端子24a、24b、24cがそれぞれの両先端部から圧入される。
【0034】
外部入出力端子24aは、その先端部の一方が他の端子より長く形成されているので、下ケース21bに装着されたとき、下ケース21bに形成された接合穴26の上に挿入先端が位置し、接合穴26から挿入先端が覗くようになる。この接合穴26上の挿入先端に図4に示す正極接続リード(接続部材)27の端部を重ね合わせ、両者はスポット溶接により接合される。
【0035】
電池保護装置23に設けられたテスト端子(接続部材)28a、28bを下ケース21bに形成されたテスト端子窓29a、29bに嵌入することにより位置決めされ、電池保護装置23は、下ケース21bの端部に配設される。
【0036】
電池保護装置23が下ケース21bに位置決めされると、SU22を構成する回路基板は、下ケース21bに装着された各外部入出力端子24a、24b、24cの下に配置され、回路基板に形成されたハンダ付けランド30a、30b、30c上にそれぞれ外部入出力端子24a、24b、24cの先端部が当接した状態になる。この各ハンダ付けランド30a、30b、30cにそれぞれ外部入出力端子24a、24b、24cをハンダ付けすることにより端子接続がなされると同時に、外部入出力端子24a〜24c及び電池保護装置23が下ケース21b上に位置固定される。
【0037】
リチウムポリマー二次電池10は、そのリード引き出し辺を外部入出力端子24a、24b、24c側に向けて下ケース21b内に収容される。リチウムポリマー二次電池10は、電池保護装置23上を覆うように配置され、下ケース21bに形成された凹部31と位置決め凸部32との間で収容位置が位置決めされる。このリチウムポリマー二次電池10のシール部分Aから引き出された負極リード5、及び保護素子11に溶接された正極タブ12は、正極タブ12は正極接続リード27に、負極リード5は負極接続リード33にそれぞれ対面するようにする。この正極タブ12と正極接続リード27との間、負極リード5と負極接続リード33との間は、スポット溶接または超音波溶接により接合される。
【0038】
以上説明したように、各構成要素が収容された下ケース21bに上ケース21aが超音波溶着により接合され、薄型形状の電池パック20に組み立てられる。
【0039】
上述したような、本発明を適用した電池パック20においても、リチウムポリマー二次電池10の熱伝導の良い方の電極リードに保護素子11が取り付けられているので、外装フィルム3の内部に封入された電池素子2の温度を、当該電極リードを介して保護素子11へと伝えることができ、電池内部での発熱を素早く感知することができる。これにより、この電池パック20では、リチウムポリマー二次電池10の過度の発熱を事前に防止することができ、信頼性を向上することができる。さらに、この電池パック20では、リチウムポリマー二次電池10のシール部分Aに保護素子11が配置されているので、隙間部分を有効利用することができ、体積効率を向上することができる。
【0040】
なお、上述した実施の形態では、リチウムポリマー二次電池10として、帯状の正極と帯状の負極とを積層し、さらに長手方向に巻回して電池素子2とした場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、矩形状の正極と矩形状の負極とを積層して電極積層体とした場合や、電極積層体を交互に折り畳んだ場合にも適用可能である。
【0041】
また、上述した実施の形態では、リチウムポリマー二次電池10として、膨潤溶媒を含有するゲル状の固体電解質を用いた電池を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、導電性高分子化合物の単体あるいは混合物を含有する高分子固体電解質を用いた電池や、非水電解液を用いた電池についても適用可能である。
【0042】
また、上述したような本実施の形態に係るリチウムポリマー二次電池10は、その形状については特に限定されることはなく、また、薄型、大型等の種々の大きさにすることができる。また、本発明は、二次電池だけでなく一次電池についても適用可能である。
【0043】
さらに、上述した実施の形態では、リチウムポリマー二次電池がパックケース内に収納されている、いわゆるハードパック型の電池パックを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、リチウムポリマー二次電池がパックケース内に収納されておらず、電池が露出している、いわゆるソフトパック型の電池パックについても適用可能である。
【0044】
さらにまた、上述した実施の形態では、ラミネート型の電池として、リチウムを活物質として用いたリチウムポリマー二次電池を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、リチウム以外の活物質を用いた電池についても適用可能である。
【0045】
【実施例】
つぎに、本発明の効果を確認すべく行った実施例及び比較例について説明する。なお、本発明は以下に示す例に限定されるものではないことは言うまでもない。
【0046】
〈実施例1〉
使用セルとして、ソニー社製のリチウムイオンポリマー二次電池(商品名:UP423467、800mAh)を準備した。このリチウムイオンポリマー二次電池の正極リードに、保護素子として内橋エステック製の温度ヒューズ(品番:TN2F、作動温度84℃)を抵抗溶接した。さらに、正極リードが温度ヒューズの周囲を回巻するように折り返し、セルのシール部分に温度ヒューズを収めるように設置してサンプルセルを作製した。このサンプルセルの体積エネルギー密度は、83.62Ah/リットル(=800mAh/(42mm×34mm×67mm))であった。
【0047】
〈実施例2〉
温度ヒューズ(TN2F)を正極リードで回巻しなかったこと以外は、実施例1と同様にしてサンプルセルを作製した。このサンプルセルの体積エネルギー密度は、83.62Ah/リットルであった。
【0048】
〈実施例3〉
実施例1の温度ヒューズの代わりにレイケム製PTC(品名、VTP210、作動温度80〜90℃)を使用したこと以外は、実施例1と同様にしてサンプルセルを作製した。このサンプルセルの体積エネルギー密度は、83.62Ah/リットルであった。
【0049】
〈実施例4〉
実施例1の温度ヒューズの代わりにサーミスタを使用したこと以外は、実施例1と同様にしてサンプルセルを作製した。このサンプルセルの体積エネルギー密度は、83.62Ah/リットルであった。なお、ここで用いたサーミスタの抵抗−温度特性を図5に示し、電流−温度特性を図6に示す。
【0050】
〈実施例5〉
実施例1の温度ヒューズの代わりにサーモスタット(作動温度84℃)を使用したこと以外は、実施例1と同様にしてサンプルセルを作製した。このサンプルセルの体積エネルギー密度は、83.62Ah/リットルであった。
【0051】
〈比較例1〉
上記実施例に対する比較例として、温度ヒューズ(TN2F)を負極リードに取りつけ、さらに温度ヒューズに負極リードを回巻したこと以外は実施例1と同様にしてサンプルセルを作製した。このサンプルセルの体積エネルギー密度は、83.62Ah/リットルであった。
【0052】
〈比較例2〉
図7に示すように、温度ヒューズ(TN2F)11を正極リード4に取りつけたのち、正極リード4をセル背面に折り返してセル腹部に接するように取りつけたこと以外は実施例1と同様にしてサンプルセルを作製した。このサンプルセルの体積エネルギー密度は、68.86Ah/リットルであった。
【0053】
以上のようにして作製されたサンプルセルを単セル又は複数セル組み合わせた状態のものに保護回路基板を取りつけパック化するが、本実施例の効果を確認するため、保護回路を取りつけない状態(図3の状態)で電池を過充電した。
【0054】
温度ヒューズ(TN2F)を正極リードで回巻した実施例1では、過充電開始後、セルが約200%充電状態を越えた時点でセル温度が急上昇し始めるが、セル温度は正極リードを伝って即座に保護素子へ伝わるため、保護素予が的確に作動し安全に過充電が停止した。セル腹部分の最高温度は105℃であった。
【0055】
温度ヒューズ(TN2F)を正極リードで回巻しなかった実施例2では、過充電開始後、セルが約200%充電状態を越えた特点でセル温度が急上昇し始めるが、セル温度は正極リードを伝って即座に保護素子へ伝わるため、保護素子が的確に作動し安全に過充電が停止した。セル腹部分の最高温度は110℃であった。
【0056】
温度ヒューズの代わりにPTCを使用した実施例3では、保護素子が的確に作動し安全に過充電が停止した。セル腹部分の最高温度は105℃であった。
【0057】
温度ヒューズの代わりにサーミスタを使用した実施例4では、保護素子が的確に作動し安全に過充電が停止した。セル腹部分の最高温度は105℃であった。
【0058】
温度ヒューズの代わりにサーモスタットを使用した実施例5では、保護素子が的確に作動し安全に過充電が停止した。セル腹部分の最高温度は105℃であった。
【0059】
温度ヒューズ(TN2F)を負極リードに取りつけ、さらに負極リードを回巻した比較例1では、セル温度は負極リードを伝って保護素子へ伝わるが、伝わる速度が遅いために保護素子が作動するタイミングが遅れ、セルの過度の発熱を抑えることができなかった。セル腹部分の最高温度は400℃以上にもなってしまった。
【0060】
温度ヒューズを正極リードに取りつけたのち、リードをセル背面に折り返してセル腹部に接する様に取りつけた比較例2では、セル温度は正極リードを伝って、及び腹部がら直接保護素子へ即座に伝わるため、保護素子が的確に作動し安全に過充電が停止した。セル腹部分の最高温度は100℃であった。しかし、体積エネルギー密度は、68.86Ah/リットル(=800mAh/(51mm×34mm×67mm))と実施例1と比較して約17%低くなっている。
【0061】
以上の結果より、熱伝導の良い方の電極リード(ここでは正極リード)に保護素子が取り付けることで、外装フィルムの内部に封入された電池素子の温度を、当該電極リードを介して保護素子へと伝えることができ、電池内部での発熱を素早く感知して、過度の発熱を事前に防止することができることがわかった。また、電極極リードを保護素子に回巻することで、熱の伝導が更に良くなり、電池内部での発熱を素早く感知することができることがわかった。また、保護素子を電池のシール部分に配置することで、体積効率を向上することができることがわかった。
【0062】
【発明の効果】
本発明では、熱伝導の良い方の電極リードに保護素子を取り付け、保護素子に電極リードを回巻することで、外装フィルムの内部に封入された電池素子の温度を、当該電極リードを介して保護素子へと伝えることができ、電池内部での発熱を素早く感知することができる。これにより、本発明では、過度の発熱を事前に防止することができ、信頼性を向上させた電池及び電池パックを実現することができる。さらに、本発明では、電池のシール部分に保護素子が配置されているので、隙間部分を有効利用することができ、体積効率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したリチウムポリマ二次電池を構成する電池本体を分解して示す斜視図である。
【図2】本発明を適用したリチウムポリマ二次電池を構成する電池本体を示す斜視図である。
【図3】本発明を適用したリチウムポリマ二次電池の一構成例を示す斜視図である。
【図4】本発明を適用した電池パックの一構成例を分解して示す斜視図である。
【図5】実施例で用いたサーミスタの抵抗−温度特性を示す図である。
【図6】実施例で用いたサーミスタの電流−温度特性を示す図である。
【図7】比較例で作製した電池パックを背面から示す斜視図である。
【符号の説明】
1 電池本体、 2 電池素子、 3 外装フィルム、 4 正極リード、 5 負極リード、 6 樹脂フィルム、 10 リチウムポリマー二次電池、 11 保護素子

Claims (10)

  1. 正極と、負極と、電解質とを備えた電池素子が外装フィルムでシールされ、正極及び負極からそれぞれ電極リードが導出されてなる電池であって、
    熱伝導性の高い方の電極リードに感熱性の保護素子が取りつけられ、当該保護素子に当該電極リードが回巻され、当該保護素子がシール部分に配されている電池。
  2. 上記保護素子が、温度ヒューズである請求項1記載の電池。
  3. 上記保護素子が、PTCである請求項1記載の電池。
  4. 上記保護素子が、サーミスタである請求項1記載の電池。
  5. 上記保護素子が、サーモスタットである請求項1記載の電池。
  6. 正極と、負極と、電解質とを備えた電池素子が外装フィルムでシールされ、正極及び負極からそれぞれ電極リードが導出されてなる電池を単数又は複数で備えた電池パックであって、
    熱伝導性の高い方の電極リードに感熱性の保護素子が取りつけられ、当該保護素子に当該電極リードが回巻され、当該保護素子がシール部分に配されている電池パック。
  7. 上記保護素子が、温度ヒューズである請求項記載の電池パック。
  8. 上記保護素子が、PTCである請求項記載の電池パック。
  9. 上記保護素子が、サーミスタである請求項記載の電池パック。
  10. 上記保護素子が、サーモスタットである請求項記載の電池パック。
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