JP2004247153A - 二次電池、その製造装置および製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】二次電池100は、軸110、電池ケース120、正の電極シート202と負の電極シート206とセパレータシート204,208とからなるセルA,B、および電解液を含む。セルAに含まれる正の電極シート202の端部は、隣接するセルBに含まれる負の電極シート206の端部に重ねられて接合されている。セルAに含まれる負の電極シート206の端部は、隣接するセルBに含まれる正の電極シート202の端部に重ねられて接合されている。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、二次電池、その製造装置および製造方法に関し、特に、セルが一方向に複数接続された二次電池、その製造装置および製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ハイブリッド車両に搭載される二次電池として、たとえば、図14の構造を有する円筒形状の密閉型ニッケル−水素二次電池が知られている(非特許文献1)。
【0003】
図14を参照して、二次電池1400は、ケース1410、正極集電体1420、正極板1422、負極集電体1430、負極板1432、セパレータ1440、絶縁ガスケット1450、キャップ1460、安全弁1470、封口板1480、および絶縁リング1490を含む。この二次電池1400においては、キャップ1460が正極となり、ケース1410が負極となる。
【0004】
このように構成される二次電池1400から高電圧を得るためには、その電圧に見合う数の二次電池を接続する必要がある。この場合、二次電池1400のキャップ1460と他の二次電池のケースとの間において接続抵抗が生じるため、起電圧が低下し、二次電池としての効率が低下するという問題があった。
【0005】
このような問題に対して、特開平4−341766号公報(特許文献1)は、セル間における電圧損失および電池外周部における活物質利用率の低下を防止して二次電池としての効率を向上させるために、渦巻き式多セル密閉型二次電池を開示する。この二次電池は、1枚の帯状の集電体の左右に正負極活物質を備え、集電体の中央部にセル間を隔離するための突状体を設けたバイポーラ極板と、1枚の帯状の集電体の左右いずれか一方に一定幅を残して正または負極活物質を備え、セルを上部または下部と隔離するための突状体を一定幅部分に設けた第1セル用および最終セル用の極板とを含む。これら3種類の極板は、極板群として、セパレータを介して正極板と負極板とが対向するように配置して重ね合わせられている。この極板群は渦巻き状に巻かれて、一体となった複数のセルを形成している。
【0006】
この特許文献1に開示された二次電池によると、セル間の接続部分における電圧ロスが抑制されるため、放電時の電圧を高電圧に維持することができる。これにより、放電時において二次電圧の効率を向上することができる。
【0007】
【特許文献1】
特開平4−341766号公報
【0008】
【非特許文献1】
電気自動車ハンドブック編集委員会編(2001年)、電気自動車ハンドブック、p261−262、丸善
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示された二次電池によると、渦巻き状に捲回した電極群を集電体によって接続すると、内部抵抗の増加のために出力電圧が低下するという問題があった。また、このように接続すると、部品点数が増加し結果として製造工数も増加するという問題があった。
【0010】
さらに、高電圧を出力する二次電池の場合、冷却の程度によっては発熱のために寿命が低下するという問題もあった。
【0011】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、出力および寿命を向上させることができ、また部品点数および製造工数を削減することができる二次電池、その製造装置および製造方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る二次電池は、複数のセルが一方向に並べられた形状を有する二次電池である。そのセルは、平板状の形状を有する正極および負極がセパレータを介して積層された電極から構成されている。そのセルに含まれる電極の端部は、隣接する他のセルに含まれる電極の端部に重ねられて接合されている。そのセルに含まれる積層された電極の端部の極性は、隣接する他のセルに含まれる積層された電極の端部の極性と異なる。
【0013】
第1の発明によると、二次電池を構成する複数のセルのそれぞれは、正極および負極が積層された電極を含む。この二次電池のセルの電極の端部は、隣接する他のセルに含まれる、同様に積層された電極の端部に重ねられている。このとき、あるセルの電極の端部が正極であるとき、そのセルに隣接する他のセルの電極の端部は負極となり、あるセルの電極の端部が負極であるとき、そのセルに隣接する他のセルの電極の端部は正極となるように、重ねられている。このようにすると、各セルの電極が直接接続されるため、セルの接続による内部抵抗を低減することができる。その結果、二次電池の出力は向上する。また、セルを接続するための部品およびその部品を組み込むための工程も不要となる。これにより、出力を向上させることができ、部品点数および製造工数を削減することができる二次電池を提供することができる。
【0014】
第2の発明に係る二次電池は、第1の発明の構成に加えて、積層された電極は、一方向に対して、正極および負極を互いにずらして積層することにより形成されているものである。正極の形状と負極の形状とは、互いに同じ平板形状である。
【0015】
第2の発明によると、積層された電極の端部を確実に正極と負極とにすることができるため、その端部をセル同士の接続のために使用することができる。これにより、セルの接続による内部抵抗は低減される。
【0016】
第3の発明に係る二次電池は、第1または第2の発明の構成に加えて、積層された電極は捲回されているものである。
【0017】
第3の発明によると、積層された電極を捲回することにより、各セルの端部の接続を確実にすることができる。これにより、二次電池の内部抵抗を低減することができ、さらには二次電池に含まれる電解液による液絡を防止することができる。
【0018】
第4の発明に係る二次電池は、第3の発明の構成に加えて、軸状部材をさらに含む。積層された電極は、軸状部材の周りに捲回されているものである。
【0019】
第4の発明によると、積層された電極を軸状部材(たとえば、中空軸、中実軸など)に捲回すると、その電極は確実に捲回される。したがって、セルの内部において電極のたるみあるいは緩み等を防止することができるとともに、電極を捲回する効率を向上することができる。
【0020】
第5の発明に係る二次電池は、第4の発明の構成に加えて、軸状部材は中空軸であるものである。
【0021】
第5の発明によると、中空軸の内部に媒体(たとえば冷却液その他の液体など)を注入することができるため、二次電池を冷却することができる。これにより、二次電池の寿命の低下を防止することができる。
【0022】
第6の発明に係る二次電池は、第4または第5の発明の構成に加えて、軸状部材の少なくとも表面は、樹脂である。
【0023】
第6の発明によると、軸状部材の内部と軸状部材の外部との間で絶縁することができる。
【0024】
第7の発明に係る二次電池は、第1〜6の発明の構成に加えて、各セルに含まれる電極の端部と、隣接する他のセルに含まれる電極の端部とは、かしめられることにより接合されているものである。
【0025】
第7の発明によると、隣接するセル同士は、それぞれの電極の端部において確実に接続されるため、二次電池の内部抵抗は低減する。これにより、二次電池の出力を向上させることができる。
【0026】
第8の発明に係る二次電池は、第1〜6の発明の構成に加えて、リング部材をさらに含む。各セルに含まれる電極の端部と、隣接する他のセルに含まれる電極の端部とは、リング部材の圧着により接合されているものである。
【0027】
第8の発明によると、各セルの電極の端部が隣接する他のセルの電極の端部から離れることを防止することができる。したがって、セル同士が確実に接続されるため、二次電池の内部抵抗は低減する。
【0028】
第9の発明に係る二次電池は、第1〜6の発明の構成に加えて、各セルに含まれる電極の端部と、隣接する他のセルに含まれる電極の端部とは、溶接により接合されているものである。
【0029】
第9の発明によると、セルの電極の端部の接続が強固になるため、二次電池の内部抵抗が低減する。
【0030】
第10の発明に係る二次電池は、第1〜6の発明の構成に加えて、複数のセルを格納するための筐体をさらに含む。各セルに含まれる電極の端部と、隣接する他のセルに含まれる電極の端部とは、筐体の外部から押圧されることにより接合されている。
【0031】
第10の発明によると、積層された電極が筐体により外部から保護されるので、電極の劣化を防止するとともに、外部との絶縁を確実にすることができる。また、電極が重ねられた部分が押圧により確実に接続されるため、セルの接続による内部抵抗を低減して、二次電池の出力を向上させることができる。
【0032】
第11の発明に係る二次電池の製造装置は、複数のセルが一方向に並べられた形状を有する二次電池を製造するための装置である。この製造装置は、平板状の形状を有する正極および負極がセパレータを介して積層された電極からなるセルを形成するための第1の形成手段と、第1の形成手段により形成されたセルの電極の端部に、セルの電極の端部の極性と異なる極性を有する電極の端部が重なるように、積層された電極からなる他のセルを形成するための第2の形成手段とを含む。
【0033】
第11の発明によると、二次電池の製造装置の第1の形成手段は、積層された電極の端部が正極の端部および負極の端部となるように、たとえば電極をオフセットすることにより、セルを形成する。第2の形成手段は、そのセルの電極の端部に、セルの電極の端部の極性と異なる極性を有する電極の端部が重なるように(たとえば正極の端部には負極の端部が重なるように)、同様に積層された電極を有する他のセルを形成する。このようにすると、セルの接続部分において、正極の端部と負極の端部とが接続されるため、複数のセルを接続するための部品が不要となる。その結果、セルの接続による内部抵抗が低減され、二次電池の出力は向上する。また、第2の形成手段がセルを形成するときに、第1の形成手段によって形成されたセルとの接続が行なわれるため、セル同士の接続のための工数が不要となる。これにより、出力を向上させることができ、また部品点数および製造工数を削減することができる二次電池の製造装置を提供することができる。
【0034】
第12の発明に係る二次電池の製造装置は、第11の発明の構成に加えて、第1の形成手段は、複数のセルが並べられる一方向に対して予め定められた間隔ごとに、セルを複数形成するための手段を含む。
【0035】
第12の発明によると、複数のセルを同時に形成することができるため、二次電池の製造効率を向上することができる。
【0036】
第13の発明に係る二次電池の製造装置は、第11の発明の構成に加えて、第1の形成手段および第2の形成手段のいずれかは、一方向に対して、正極および負極を互いにずらして積層することにより、セルを形成するための手段を含む。正極の形状と負極の形状とは、互いに同じ平板形状である。
【0037】
第13の発明によると、形成されたセルは、確実に正極の端部と負極の端部を有するため、セル同士の接続を確実にすることができる。その結果、二次電池の内部抵抗は低減する。
【0038】
第14の発明に係る二次電池の製造装置は、第11の発明の構成に加えて、第1の形成手段および第2の形成手段のいずれかは、積層された電極を捲回することによりセルを形成するためのセル形成手段を含む。
【0039】
第14の発明によると、セルの電極の端部とそのセルに隣接する他のセルの端部とが重なる部分は、確実に押圧されるため、二次電池の内部抵抗を低減することができる。また、積層された電極が捲回されることにより電解液を所定の領域に保持することができるため、液絡を防止することができる。
【0040】
第15の発明に係る二次電池の製造装置は、第14の発明の構成に加えて、軸状部剤を含む二次電池を製造する装置である。この製造装置のセル形成手段は、軸状部材の周りに積層された電極を捲回することにより、セルを形成するための手段を含む。
【0041】
第15の発明によると、積層された電極を確実に捲回することができるため、捲回処理の効率を向上させることができる。
【0042】
第16の発明に係る二次電池の製造装置は、第11〜15のいずれかの発明の構成に加えて、セルに含まれる電極の端部と他のセルに含まれる電極の端部とが重なる部分を接合するための接合手段をさらに含む。
【0043】
第16の発明によると、セルに含まれる電極の端部と他のセルに含まれる電極の端部とが重なる部分を確実に接合することができる。これにより、セル間の接続抵抗が低減されるので、二次電池の出力は向上する。
【0044】
第17の発明に係る二次電池の製造装置は、第16の発明の構成に加えて、接合手段は、かしめることにより、重なる部分を接合するための手段を含む。
【0045】
第17の発明によると、たとえば溶接など冶金的結合あるいはリング部材などの押圧によりセル同士を接合できない場合でも、隣接するセルの電極の端部同士が重なる部分を確実に接合することができる。
【0046】
第18の発明に係る二次電池の製造装置は、第16の発明の構成に加えて、リング部材を含む二次電池を製造するための装置である。この製造装置の接合手段は、リング部材によって圧着することにより、重なる部分を接合するための手段を含む。
【0047】
第18の発明によると、たとえばかしめ等によってセル間の接続部分を塑性変形させることができない材料(たとえば、樹脂フィルム等)が電極に使用されている場合でも、リング部材によって、隣接するセルの電極の端部同士が重なる部分を確実に接合することができる。
【0048】
第19の発明に係る二次電池の製造装置は、第16の発明の構成に加えて、接合手段は、溶接することにより、重なる部分を接合するための手段を含む。
【0049】
第19の発明によると、隣接するセルの電極の端部同士が重なる部分は溶融されて接合されるため、セルの接続を強固なものにすることができる。その結果、電解液の漏出が防止され、また二次電池の出力および寿命が向上する。
【0050】
第20の発明に係る二次電池の製造装置は、第16の発明の構成に加えて、筐体に格納された二次電池を製造する装置である。この製造装置の接合手段は、筐体の外部から押圧することにより、重なる部分を接合するための手段を含む。
【0051】
第20の発明によると、筐体により二次電池を保護しつつ、セル間の接続を確実にすることができるため、二次電池の出力および寿命は向上する。
【0052】
第21の発明に係る二次電池の製造方法は、複数のセルが一方向に並べられた形状を有する二次電池を製造するための方法である。この製造方法は、平板状の形状を有する正極および負極がセパレータを介して積層された電極からなるセルを形成する第1の形成ステップと、第1の形成ステップにより形成されたセルの電極の端部に、セルの電極の端部の極性と異なる極性を有する電極の端部が重なるように、積層された電極からなる他のセルを形成する第2の形成ステップとを含む。
【0053】
第21の発明によると、二次電池の製造方法の第1の形成ステップにて、積層された電極の端部が正極の端部および負極の端部となるように、たとえば電極をオフセットすることにより、セルが形成される。第2の形成ステップにて、そのセルの電極の端部に、セルの電極の端部の極性と異なる極性を有する電極の端部が重なるように(たとえば正極の端部には負極の端部が重なるように)、同様に積層された電極を有する他のセルが形成される。このようにすると、セルの接続部分において、正極の端部と負極の端部とが接続されるため、複数のセルを接続するための部品が不要となる。その結果、セルの接続による内部抵抗が低減され、二次電池の出力は向上する。また、第2の形成ステップがセルを形成するときに、第1の形成ステップによって形成されたセルとの接続が行なわれるため、セル同士の接続のための工数が不要となる。これにより、出力を向上させることができ、また部品点数および製造工数を削減することができる二次電池の製造方法を提供することができる。
【0054】
第22の発明に係る二次電池の製造方法は、第21の発明の構成に加えて、第1の形成ステップは、一方向に対して予め定められた間隔ごとに、セルを複数形成するステップを含む。
【0055】
第22の発明によると、複数のセルを同時に形成することができるため、二次電池の製造効率を向上することができる。
【0056】
第23の発明に係る二次電池の製造方法は、第21の発明の構成に加えて、第1の形成ステップおよび第2の形成ステップのいずれかは、一方向に対して、正極および負極を互いにずらして積層することにより、セルを形成するステップを含む。この正極の形状と負極の形状とは、互いに同じ平板形状である。
【0057】
第23の発明によると、形成されたセルは、確実に正極の端部と負極の端部を有するため、セル同士の接続を確実にすることができる。その結果、二次電池の内部抵抗は低減する。
【0058】
第24の発明に係る二次電池の製造方法は、第21の発明の構成に加えて、第1の形成ステップおよび第2の形成ステップのいずれかは、積層された電極を捲回することによりセルを形成するセル形成ステップを含む。
【0059】
第24の発明によると、セルの電極の端部とそのセルに隣接する他のセルの端部とが重なる部分は、確実に押圧されるため、二次電池の内部抵抗を低減することができる。また、積層された電極が捲回されることにより電解液を所定の領域に保持することができるため、液絡を防止することができる。
【0060】
第25の発明に係る二次電池の製造方法は、第24の発明の構成に加えて、軸状部剤を含む二次電池を製造する方法である。この製造方法のセル形成ステップは、軸状部材の周りに積層された電極を捲回することによりセルを形成するステップを含む。
【0061】
第25の発明によると、積層された電極を確実に捲回することができるため、捲回処理の効率を向上させることができる。
【0062】
第26の発明に係る二次電池の製造方法は、第21〜25のいずれかの発明の構成に加えて、セルに含まれる電極の端部と他のセルに含まれる電極の端部とが重なる部分を接合する接合ステップをさらに含む。
【0063】
第26の発明によると、セルに含まれる電極の端部と他のセルに含まれる電極の端部とが重なる部分を確実に接合することができる。これにより、セル間の接続抵抗が低減されるので、二次電池の出力は向上する。
【0064】
第27の発明に係る二次電池の製造方法は、第26の発明の構成に加えて、接合ステップは、かしめることにより重なる部分を接合するステップを含む。
【0065】
第27の発明によると、たとえば溶接など冶金的結合あるいはリング部材などの押圧によりセル同士を接合できない場合でも、隣接するセルの電極の端部同士が重なる部分を確実に接合することができる。
【0066】
第28の発明に係る二次電池の製造方法は、第26の発明の構成に加えて、リング部材を含む二次電池を製造する方法である。この製造方法の接合ステップは、リング部材によって圧着することにより重なる部分を接合するステップを含む。
【0067】
第28の発明によると、たとえばかしめ等によってセル間の接続部分を塑性変形させることができない材料(たとえば、樹脂フィルム等)が電極に使用されている場合でも、リング部材によって、隣接するセルの電極の端部同士が重なる部分を確実に接合することができる。
【0068】
第29の発明に係る二次電池の製造方法は、第26の発明の構成に加えて、接合ステップは、溶接することにより、重なる部分を接合するステップを含む。
【0069】
第29の発明によると、隣接するセルの電極の端部同士が重なる部分は溶融されて接合されるため、セルの接続を強固なものにすることができる。その結果、電解液の漏出が防止され、また二次電池の出力および寿命が向上する。
【0070】
第30の発明に係る二次電池の製造方法は、第26の発明の構成に加えて、筐体に格納された二次電池を製造する方法である。この製造方法の接合ステップは、筐体の外部から押圧することにより、重なる部分を接合するステップを含む。
【0071】
第30の発明によると、筐体により二次電池を保護しつつ、セル間の接続を確実にすることができるため、二次電池の出力および寿命は向上する。
【0072】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0073】
<第1の実施の形態>
図1〜図7を参照して、本発明の第1の実施の形態について説明する。
【0074】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る二次電池100を表わす。この二次電池100は、複数のセルが一方向に並べられた形状を有する。この電池は、たとえばハイブリッド車両に搭載される電動機(図示しない)に電力を供給するために、あるいは家庭用電機製品などの電源として使用される。
【0075】
図1に示すように、二次電池100は、軸110と、電池ケース120と、正の電極シート202と、負の電極シート206と、セパレータシート204,208と、絶縁シート(図示しない)と、電解液(図示しない)とを含む。電池ケース120の内側には、絶縁シートが捲回されている。絶縁シートの内側には、後述するように、正の電極シート202と、負の電極シート206と、セパレータシート204,208とが軸110に捲回されている。この二次電池100は、予め定められたかしめ部130において、かしめられている。
【0076】
軸110の内部には、冷却液(図示しない)が充填されている。これにより、二次電池が冷却されるため、発熱による性能の劣化(たとえば、寿命の短縮)などを防止することができる。
【0077】
図2を参照して、本実施の形態に係る二次電池100の断面構造について説明する。図2は、軸110を通る断面によって、図1に示した二次電池100を切断した図である。
【0078】
図2に示すように、二次電池100は、セルAとセルBとを複数含む。このセルAとセルBとは、交互に配置されている。セルAおよびセルBにて、正の電極シート202とセパレータシート204と負の電極シート206とセパレータシート208とが捲回されている。
【0079】
正の電極シート202と負の電極シート206とは、セルの接続方向(すなわち、軸110の軸方向)に対して反対の位置に端部を形成している。この端部の幅(すなわち軸方向の長さ)は、たとえば積層されたシートの捲回数(もしくは二次電池100の外径)、あるいはセル間の接続方法(かしめ、溶接、リング部材による押圧等)に基づいて、予め設定することができる。
【0080】
正の電極シート202と負の電極シート206とは、それぞれ電気伝導性を有する物質である。正の電極シート202は、たとえば焼結ニッケルが塗布されたシートであり、負の電極シート206は、たとえばペースト状の水素合金が塗布されたシートであるが、特にこれらに限られない。
【0081】
セパレータシート204,208は、正の電極シート202と負の電極シート206とを分離するためのシートである。このセパレータシート204,208は、たとえば不織布あるいは微多孔フィルムからなるシートであるが、これに限られず、電解液に対して安定的であって、含浸率が所定の条件を満足するシートであればよい。
【0082】
セルBは、セルAが形成された後に形成されている。セルAとの接続部分において、セルBに含まれる電極の端部は、セルAに含まれる電極の端部に重なるように、その端部の上面から捲回される。したがって、セルAに含まれる電極の端部は、隣接するセルBの電極の端部により、軸110の方向に押さえつけられる。これにより、セルAとセルBとの接続が確実になる。
【0083】
なお、それぞれのシートの巻数は特に限られず、二次電池100の容量等に基づいて予め定められる。また、セルAあるいはセルBの数は、図2に示した数に限られない。この数は、たとえば二次電池100に求められる電圧等に基づいて定められる。
【0084】
このような構造にすることにより、従来の二次電池において必要とされていた集電体が不要となる。その結果、所定の電圧を得るために複数のセルを接続する場合にも、セルの接続による内部抵抗を低減することができる。これにより、二次電池の出力が向上し、また部品点数は削減される。
【0085】
図3を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る二次電池を製造するための製造システム1000について説明する。この製造システム1000は、二次電池の構成材料(軸、電極シート、セパレータシート、絶縁シート、電解液、ケース等)の投入から電池ケースの封口までの処理を実行する製造設備から構成される。
【0086】
図3に示すように、製造システム1000は、システムコントローラ300と、リニアガイドコントローラ302と、搬送装置306と、軸供給装置312と、挿入機334と、電池ケースラック332と、ベルトコンベア340と、2台のかしめ機350と、ノズル362を備えた電解液注入機360と、2台の密閉機370と、2台の捲回装置400と、絶縁シート捲回装置600とを含む。
【0087】
システムコントローラ300は、製造システム1000に含まれる各設備に接続され、所定の条件に基づいてこれらの設備による処理を制御する。
【0088】
リニアガイドコントローラ302は、システムコントローラ300からの指令に基づいて、搬送装置306の動作を制御する。
【0089】
搬送装置306は、リニアガイドコントローラ302からの指令に基づいて、搬送レール314上を移動するとともに、各シートが捲回された軸110を挿入機334に供給するために、所定の位置にて反転する(図3における点線の部分)。この搬送装置306には、ローダ304が設けられている。このローダ304には、チャック308が設けられている。ローダ304は、リニアガイドコントローラ302からの指令に基づいて、チャック308を介して軸110を着脱する。搬送装置306が反転すると、軸110はチャック308から解放され、所定の位置に供給される。
【0090】
チャック308は、軸供給装置312から軸110を取り出し、挿入機334に供給するまで、軸110を保持する。
【0091】
軸110は、たとえばチューブのような中空軸であるが、中実軸であってもよい。中空軸を使用する場合、その内部に冷却媒体を注入することができる。この注入は、たとえば二次電池が使用される場所(たとえば車両)に取り付けるときに行なわれる。また、軸110は、たとえば金属製の剛体であって、外側が絶縁コーティングされていればよい。
【0092】
捲回装置400は、後述するように正の電極シート202と負の電極シート206とセパレータシート204,208とを軸110に捲回する。図3においては、捲回装置400は2台設けられているが、台数はこれに限られず、二次電池の大きさ(すなわち、軸方向の長さ)あるいは生産速度等の条件等に基づいて台数を増減してもよい。
【0093】
軸供給装置312は、二次電池を構成する軸110を供給する。この供給はシステムコントローラ300の指示に基づいて、所定のサイクルタイムごとに行なわれる。
【0094】
挿入機334は、正の電極シート202、セパレータシート206、負の電極シート204,208および絶縁シート210が捲回された軸110を電池ケース120に挿入する。この挿入は、システムコントローラ300の指令に基づいて行なわれる。電池ケース120は、電池ケースラック332から供給される。この供給は、システムコントローラ300の指令に基づいて行なわれる。
【0095】
かしめ機350は、各シートが捲回された軸110が電池ケース120に挿入されると、所定の位置ごとに電池ケース120をかしめることにより、各セル(図2)を接合する。なお、所定の位置は、セルが他のセルと接続される部分(各セルの電極の端部(オフセット部分)が重なる部分)である。これにより、セル間の接続が確実なものになる。
【0096】
電解液注入機360は、電池ケース120の内部に電解液を供給する。この電解液は、たとえば希硫酸、水酸化カリウム水溶液などであるが、これに限られず、イオン溶解性およびイオン伝導性が高く、電子伝導性を有さず、安定温度領域あるいは分解電圧が高い電解液であればよい。
【0097】
密閉機370は、電解液が注入された二次電池を密閉する。これにより、電解液の漏出が防止される。密閉の方法には、たとえばプレス、あるいは封口板もしくはシールの挿入などが含まれるが、これらの方法に特に限られない。
【0098】
以上の各製造設備における所定の工程を経て、各シートが捲回された軸110および電解液が電池ケース120に封入され、セル同士が接合されると、二次電池の組立が完了する。その後、二次電池はベルトコンベア340により搬送され、次の工程(たとえば検査工程など)に供給される。
【0099】
図4を参照して、本実施の形態に係る製造システム1000を構成する捲回装置400について説明する。図4は、捲回装置400を水平方向から表わした図である。
【0100】
図4に示すように、この捲回装置400は、押圧ローラ402、油圧ピストン406、シートカッタ408、シート押さえ412,414、接着剤塗布部416、2つの供給ローラ404、および4つのシートローラ410,420,430,440を含む。
【0101】
押圧ローラ402は、油圧ピストン406が与える油圧により、各シートを軸110に圧着する。シートの捲回が開始されると、押圧ローラ402は、調整された油圧によりシートを軸110に押圧し続ける。
【0102】
供給ローラは、各シートを所定の状態に維持しながら、各シートローラからシート押さえ412,414に供給する。
【0103】
シートカッタ408は、所定の捲回が完了すると、各シートを切断する。シート押さえ412,414は、シートの捲回が実行されない間、次の捲回処理に備えて、各シートを所定の状態に保持する。
【0104】
シートローラ410には、正の電極シート202が捲回されている。シートローラ420には、セパレータシート204が捲回されている。シートローラ430には、負の電極シート206が捲回されている。シートローラ440には、セパレータシート208が捲回されている。これらのシートには、所定の張力が加えられており、シートのたるみが防止されている。
【0105】
シートローラ410,420,430,440は、図2に示したように、正の電極シート202の端部と負の電極シート206の端部とがずれるように、配置されている。この配置については、図5にて詳述する。
【0106】
各シートローラから供給されるシートは、供給ローラ404を介して所定の位置に整えられ、シート押さえ412,414の間を通り、軸110に供給される。ここで、シートの先端が軸110から離れることを防ぐために、接着剤塗布部416がシートの先端に接着剤を塗布する。その後、シートの先端部が軸110に送出される。押圧ローラ402は、油圧ピストン406からの油圧を受けて、シートを軸110に押し付ける。これにより、そのシートの先端は、軸110に接着される。
【0107】
図5を参照して、捲回装置400が正負の電極シートの端部をずらしつつ、これらのシートを軸110に捲回する仕組について説明する。図5は、各シートが所定の位置に配置された捲回装置400を上方から表わした図である。
【0108】
図5に示すように、軸110に捲回されるシートは、内側から外側に向かって、正の電極シート202、セパレータシート204、負の電極シート206、およびセパレータシート208の順に捲回される。正の電極シート202と負の電極シート206とは、それぞれの端部がずれるように配置されている。このように配置された各シートを軸110に捲回すると、図2に示したセルAあるいはセルBが形成される。セルAあるいはセルBの端部は、それぞれ正極および負極の極性を有するように、いずれかの極性を有するシートのみから形成されている。したがって、この端部を、隣接するセル同士の接合に使用することができる。
【0109】
図6を参照して、製造システム1000を構成する絶縁シート捲回装置600について説明する。図6は、図3に示した絶縁シート捲回装置600を水平方向から表わした図である。
【0110】
図6に示すように、この絶縁シート捲回装置600は、押圧ローラ602と、2つの供給ローラ604と、油圧ピストン606と、2つのシートカッタ608と、シートローラ610と、シート押さえ612とを含む。シートローラ610には、絶縁シート210が捲回されている。この絶縁シート210には、たるみを防止するために、所定の張力が加えられている。
【0111】
なお、各ローラ、油圧ピストン606、シートカッタ608、シート押さえ612の各機能は、図4に示した、各ローラ、油圧ピストン406、シートカッタ408およびシート押さえ412の各機能と同じであるので、ここではそれらについての説明は繰り返さない。
【0112】
この絶縁シート捲回装置600は、捲回装置400によってシートが捲回された軸110が所定の位置に供給されると、絶縁シート210を軸110の外周部に捲回する。これにより、捲回装置400において捲回された正の電極シート202あるいは負の電極シート206と外部とを絶縁することができる。
【0113】
図7を参照して、本実施の形態に係る二次電池100の製造方法をフローチャートに基づいて説明する。この製造方法は、たとえば図3に示した製造システム1000において使用される。
【0114】
ステップ(以下、ステップをSと表わす。)702にて、システムコントローラ300は、制御データを初期化する。この制御データには、たとえばシートの捲回回数を表わすカウンタp、二次電池を構成するセルの数等が含まれる。
【0115】
S704にて、軸供給装置312は、システムコントローラ300の指令に基づいて、軸110を所定の位置に供給する。この所定の位置とは、チャック308が軸110をつかむことができる位置である。この位置は、軸110の長さ、中空軸、中実軸その他の軸の種類等に基づいて変更することができる。
【0116】
S706にて、ローダ304は、軸110を所定の初期状態に設定する。この初期状態とは、ローダ304に設けられているチャック308が軸110の両端部をつかんだ状態である。
【0117】
S708にて、システムコントローラ300は、リニアガイドコントローラ302を介して、搬送装置306を捲回装置400の所定の位置に移動させる。この所定の位置とは、捲回装置400が各シートを軸110に捲回することができる位置である。
【0118】
S710にて、捲回装置400は、正の電極シート202、負の電極シート206およびセパレータシート204,208のそれぞれを初期状態に設定する。この初期状態とは、各シートの先端部が揃えられ、接着剤がその先端部に塗布された状態である。
【0119】
S712にて、捲回装置400は、各シートを軸110に設定する。これにより、正の電極シート202、負の電極シート206およびセパレータシート204,208の各先端部は、軸110に接着され、押圧ローラ402により、先端部が軸110から外れないように押圧される。
【0120】
S714にて、捲回装置400は、所定の速度に基づいて軸110を回転させながら、正の電極シート202、負の電極シート206およびセパレータシート204,208を軸110に捲回する。このとき、正の電極シート202および負の電極シート206は、それぞれの端部がずれるように供給される。そのため、軸110に形成されるセルにおいて、軸の一方向には正の電極シート202の端部のみが突出し、反対方向には負の電極シート206の端部のみが突出している。
【0121】
S716にて、捲回装置400は、捲回終了処理を実行する。この捲回終了処理は、所定の捲回が終了した時に実行される。この処理には、各シートをシートカッタ618(図6)で切断する処理、次の捲回処理に備えて、シート押さえ412,414によりシートを所定の状態に保持する処理等が含まれる。
【0122】
S718にて、システムコントローラ300は、カウンタpを1増分する。これにより、軸110に対する1回目の捲回処理の終了が記録される。
【0123】
S720にて、システムコントローラ300は、カウンタpが1と等しいか否かを判断する。カウンタpが1であると判断すると(S720にてYES)、処理はS722に移される。そうでないと(S720にてNO)、処理はS724に移される。
【0124】
S722にて、システムコントローラ300は、リニアガイドコントローラ302を介して、所定間隔だけ搬送装置306を移動させる。この所定間隔とは、正の電極シート202あるいは負の電極シート206の幅である。この移動により、軸110は、次に各シートが捲回される位置に配置される。その後、処理は、S710に戻される。
【0125】
S724にて、絶縁シート捲回装置600は、絶縁シートを捲回する。この捲回処理は、正の電極シート202、負の電極シート206およびセパレータシート204,208の捲回が完了すると実行される。
【0126】
S726にて、挿入機334は、絶縁シートが捲回された軸110を電池ケース120に挿入する。この挿入は、軸110に絶縁シートが捲回されていることが確認した後に実行される。これにより、シートが捲回されていない軸の電池ケース120への挿入を防止することができる。
【0127】
S728にて、電解液注入機360は、システムコントローラ300からの指令に基づいて、ノズル362を介して所定量の電解液を電池ケース120に注入する。その後、電池ケース120は、かしめ機350に搬送される。
【0128】
S730にて、かしめ機350は、システムコントローラ300からの指令に基づいて、電池ケース120の外部の所定の位置をかしめる。この所定の位置は、二次電池を構成するセルの大きさ(軸方向の長さ)に基づいて、予め設定された位置である。その後、電池ケース120は、密閉機370に搬送される。
【0129】
S732にて、密閉機370は、システムコントローラ300からの指令に基づいて、電池ケース120の開口部を密閉する。これにより、電池ケース120に注入された電解液の漏出が防止される。
【0130】
以上の構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る製造システム1000の動作について参照して説明する。
【0131】
システムコントローラ300の制御データが初期化され(S702)、軸110が軸供給装置312により所定の位置に供給される(S704)。チャック308は、リニアガイドコントローラ302の指令に基づいて軸110をつかみ、初期状態に設定する(S706)。搬送装置306は、チャック308が軸110をつかんだことを確認すると、捲回装置400に移動する(S708)。
【0132】
軸110が所定の位置に配置されると、正の電極シート202と負の電極シート206とセパレータシート204,208との先端に接着剤が塗布される(S710)。各シートの先端が押圧ローラ402によって軸110に接着されると(S712)、軸110をつかむチャック308が回転して、正の電極シート202および負の電極シート206の各端部をずらしながら、各シートの捲回を開始する(S714)。
【0133】
それぞれのシートが所定の巻き数だけ捲回されると、各シートはシートカッタ408により切断され、捲回処理が終了する(S716)。各シートは、シート押さえ412,414により所定の位置に保持される。
【0134】
システムコントローラ300の制御データが1増加され(S718)、最初の捲回処理が終了したことが確認されると(S720にてYES)、リニアガイドコントローラ302は、所定の間隔だけ搬送装置306を移動する(S722)。その後、接着剤がシートに塗布され初期状態に設定されると(S710)、シートが軸110に接着され(S712)、捲回処理が再び実行される(S714、S716)。
【0135】
システムコントローラのカウンタが1増分され(S718)、2回目の捲回処理が完了したと判断されると(S720にてNO)、リニアガイドコントローラ302は、搬送装置306を絶縁シート捲回装置600の所定の位置に移動する。絶縁シート210が軸110に捲回されると(S724)、搬送装置306は、所定の位置に移動して反転する。チャック308が軸110を解放すると、その軸110は、挿入機334の所定の位置に配置される。
【0136】
挿入機334が軸110を電池ケース120に挿入すると(S726)、その電池ケース120は、その開口部が上方を向くように回転される。電解液注入機360が電解液をその開口部に注入すると(S728)、電池ケース120は、かしめ機350に搬送される。かしめ機350が電池ケース120の所定の位置をかしめると、各セルの接続部分が接合される(S730)。その後、電池ケース120は、ベルトコンベア340により密閉機370の所定の位置に搬送される。密閉機370が電池ケース120の開口部を密閉すると(S732)、電池ケース120は次工程に搬送される。
【0137】
以上により、本発明の第1の実施の形態に係る二次電池100、製造システム1000および製造方法によると、正の電極シート202と負の電極シート206とは、セパレータシート204,208を介して、セルが接続される方向に対して、それぞれの端部が他の端部とずれるように二次電池の軸110に捲回される。このようにすると、正の電極シート202の端部と負の電極シート206の端部とを使用して、セル同士を接続することができるため、接続のための部材および工程は不要となる。その結果、セル間の接続による内部抵抗が低減され、二次電池の出力は向上する。これにより、出力を向上させることができ、また部品点数および製造工数を削減することができる二次電池、その製造装置および製造方法を提供することができる。
【0138】
なお、本実施の形態に係る二次電池の製造装置および製造方法においては、セルが接続される方向に対して正の電極シート202の端部および負の電極シート206の端部がずれるようにセルを形成する第1の形成ステップ(S714)は、捲回装置400によって実行された。また、第1の形成手段により形成されたセルの電極の端部に、そのセルの電極の端部の極性と異なる極性を有する電極の端部が重なるように、他のセルを形成する第2の形成ステップ(S722が実行された後のS714)も、同様に捲回装置400によって実行された。
【0139】
すなわち、第1の形成ステップにおけるシートの捲回(S714)が終了した後、軸110を保持する搬送装置を移動して(S722)、第2の形成ステップにおけるシートの捲回(S714)が実行された。これに代えて、軸110の位置を変更することなく、第2の形成ステップを実行するようにしてもよい。この場合、捲回装置400によるシートの捲回の位置に隣接するように、捲回装置400と同様の機能を有する他の捲回装置を設けることにより、第2の形成ステップ(S722が実行された後のS714)を実行することができる。このようにすると、軸110を移動する時間が不要となるため、捲回処理の効率を向上させることができる。
【0140】
<第2の実施の形態>
以下、図8〜図10を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0141】
図8を参照して、本実施の形態に係る二次電池800の構造について説明する。図8に示すように、本変形例に係る二次電池800は、軸110と、その周りに捲回された正負の電極シートおよびセパレータシートと、絶縁シート(図示しない)と、電池ケース820と、所定の間隔ごとにはめられたリング830と、充填された電解液(図示しない)とを含む。
【0142】
なお、正負の電極シート、セパレータシートおよび絶縁シートは、第1の実施の形態に係る二次電池100と同様に、軸110に捲回されている。したがって、ここではその説明は繰り返さない。
【0143】
図9を参照して、本実施の形態に係る二次電池800を製造するための製造システム2000について説明する。この製造システム2000は、かしめ機350(図3)の代わりにリング供給機950およびリング押圧機952を含む点で、第1の実施の形態に係る製造システム1000と異なる。その他の製造設備については、製造システム1000を構成する設備と同じであるので、ここではそれらについての説明は繰り返さない。
【0144】
リング供給機950は、二次電池800の所定の位置にリング830(図8)を供給する。リング押圧機952は、そのリング830の外側から二次電池800に向けて押圧することにより、セル同士の接続部分を接合する。
【0145】
このように、セルの接合部分にリング830をはめることにより、電極の接触部分の接合状態を強固なものにすることができる。また、かしめによる接合(図1におけるかしめ部130)ができない場合でも、内部抵抗を削減することができるため、出力電圧の低下を防止することができる。
【0146】
図10を参照して、本実施の形態に係る二次電池800の製造方法をフローチャートに基づいて説明する。この製造方法は、たとえば図9に示した製造システム2000において使用される。
【0147】
なお、本実施の形態に係る二次電池を製造するための方法は、電解液の注入(S728)の後にセル間の接続部分をリングすることにより接合する処理(S1030)が実行される点で、前述の第1の実施の形態に係る二次電池を製造するための方法(図7)と異なる。それ以外の処理は、第1の実施の形態に係る方法における処理と同じであるので、それらについての説明は繰り返さない。
【0148】
S1030にて、リング押圧機952は、リング供給機950によって所定の位置に供給されたリング830を押圧する。この所定の位置とは、二次電池800を構成する複数のセルの接続部分である。リング830の押圧は、たとえば二次電池800の閉口部(図示しない)から開口部(図示しない)に向けて、それぞれの接続部分ごとに行なわれる。これにより、リング830の押圧によって二次電池ケース820に生じる応力を開口部から解放することができる。
【0149】
以上の構造およびフローチャートに基づく本実施の形態に係る製造システム2000の動作について説明する。なお、前述の第1の実施の形態に係る製造システム1000の動作と同じ動作は、ここでは繰り返さない。
【0150】
電解液注入機360が、電解液を二次電池800の開口部に注入すると(S728)、ベルトコンベア340によって、リング押圧機952に搬送される。リング830が供給されると、リング押圧機952は二次電池800の所定の位置を押圧することにより各セルの接続部分を接合する(S1030)。その後、電池ケース820の開口部が密閉され、二次電池800は次工程に搬送される。
【0151】
以上のようにして、本発明の第2の実施の形態に係る二次電池800、製造システム2000および製造方法によると、二次電池800を構成する複数のセルの接続部分は、外部に配置されたリング830が押圧されることによって接合される。この場合、リング830は押圧によって変形するため、外部から圧力を取り除いても、セル同士の接続部分は接合された状態を維持する。このようにすると、電池ケース120の材質が塑性変形の利用に適切でない場合であっても、セル同士を確実に接続することができるため、二次電池800の内部抵抗を低減することができる。
【0152】
<第3の実施の形態>
以下、図11〜図13を参照して、本発明の第3の実施の形態について説明する。
【0153】
図11を参照して、本実施の形態に係る二次電池1100の構造について説明する。図11に示すように、本実施の形態に係る二次電池1100は、軸110と、その周りに捲回された正負の電極シート、セパレータシートおよび絶縁シートと、電池ケース1120と、充填された電解液(図示しない)とを含む。この二次電池1100は、所定の間隔ごとに、溶接部1130において溶接されている。
【0154】
なお、正負の電極シート、セパレータシートおよび絶縁シートは、第1の実施の形態に係る二次電池100と同様に、軸110に捲回されている。したがって、ここではその説明は繰り返さない。
【0155】
図12を参照して、本実施の形態に係る二次電池1100を製造するための製造システム3000について説明する。この製造システム3000は、かしめ機350(図3)の代わりに2台の溶接機1250を含む点で、第1の実施の形態に係る製造システム1000と異なる。その他の製造設備は製造システム1000を構成する設備と同じであるので、それらについての説明は繰り返さない。
【0156】
溶接機1250は、二次電池1100の所定の位置を溶接する。溶接方法としては、たとえば超音波溶接、レーザ溶接などがあるが、特にこれらに限られない。
【0157】
このように、セルの接合部分を溶接することにより、電極の接触部分の接合状態を強固なものにすることができる。また、かしめによる接合(図1におけるかしめ部130)ができない場合でも、内部抵抗を低減することができるため、出力電圧の低下を防止することができる。
【0158】
図13を参照して、本実施の形態に係る二次電池1100の製造方法をフローチャートに基づいて説明する。この製造方法は、たとえば図12に示した製造システム3000において使用される。
【0159】
なお、本実施の形態に係る二次電池を製造するための方法は、電解液の注入(S728)の後にセル間の接続部分を溶接する処理(S1330)が実行される点で、前述の第1の実施の形態に係る二次電池を製造するための方法(図7)と異なる。それ以外の処理については、第1の実施の形態に係る方法における処理と同じであるので、それらについての説明は繰り返さない。
【0160】
S1330にて、溶接機1250は、二次電池1100の所定の位置を溶接する。この位置は、二次電池1100を構成するセル同士が接続される部分である。
【0161】
以上の構造およびフローチャートに基づく本実施の形態に係る製造システム3000の動作について説明する。なお、前述の第1の実施の形態に係る製造システムの動作と同じ動作は、ここでは繰り返さない。
【0162】
電解液注入機360が電解液を二次電池1100の開口部に注入すると(S728)、ベルトコンベア340によって、溶接機1250に搬送される。溶接機1250が二次電池1100の所定の位置を溶接すると(S1330)、各セルの接続部分が接合される。
【0163】
以上のようにして、本発明の第3の実施の形態に係る二次電池1100、その製造システム3000および製造方法によると、二次電池1100に含まれるセル同士が接続される部分は溶接によって接合されるため、その接続を確実にすることができる。これにより、内部抵抗が低減され、二次電池1100の出力を向上させることができる。また、接続部材が不要になるため、その部材を取り付けるための工数も不要となる。その結果、出力を向上することができ、また部品点数および製造工数を削減することができる二次電池を提供することができる。
【0164】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る二次電池の構成図(その1)である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る二次電池の構成図(その2)である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る二次電池の製造システムの構成図である。
【図4】図3に示す製造システムに含まれる捲回装置の構成図(その1)である。
【図5】図4に示す製造システムに含まれる捲回装置の構成図(その2)である。
【図6】図4に示す製造システムに含まれる絶縁シート捲回装置の構成図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る二次電池の製造方法を表わすフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る二次電池の構成図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る二次電池の製造システムの構成図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係る二次電池の製造方法を表わすフローチャートである。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係る二次電池の構成図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態に係る二次電池の製造システムの構成図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態に係る二次電池の製造方法を表わすフローチャートである。
【図14】従来の二次電池の構成図である。
【符号の説明】
100,800,1100,1400 二次電池、110 軸、120,820,1120,1410 電池ケース、130 かしめ部、202 正の電極シート、204,208 セパレータシート、206 負の電極シート、210 絶縁シート、300 システムコントローラ、302 リニアガイドコントローラ、304 ローダ、306 搬送装置、308 チャック、312 軸供給装置、314 搬送レール、332 電池ケースラック、334 挿入機、340ベルトコンベア、350 かしめ機、360 電解液注入機、362 ノズル、370 密閉機、400 捲回装置、402 押圧ローラ、 404 供給ローラ、406 油圧ピストン、408 シートカッタ、410,420,430,440,610 シートローラ、412,414,612 シート押さえ、416,616 接着剤塗布部、600 絶縁シート捲回装置、830 リング、950 リング供給機、952 リング押圧機、1130 溶接部、1250 溶接機、1420 正極集電体、1422 正極板、1430 負極集電体、1432 負極板、1440 セパレータ、1450 絶縁ガスケット、1460キャップ、1470 安全弁、1480 封口板、1490 絶縁リング。
Claims (30)
- 複数のセルが一方向に並べられた形状を有する二次電池であって、
前記セルは、平板状の形状を有する正極および負極がセパレータを介して積層された電極から構成され、
前記セルに含まれる前記電極の端部は、隣接する他のセルに含まれる前記電極の端部に重ねられて接合され、
前記セルに含まれる前記積層された電極の端部の極性は、前記隣接する他のセルに含まれる前記積層された電極の端部の極性と異なる、二次電池。 - 前記正極の形状と前記負極の形状とは、互いに同じ平板形状であって、
前記積層された電極は、前記一方向に対して、前記正極および前記負極を互いにずらして積層することにより形成されている、請求項1に記載の二次電池。 - 前記積層された電極は捲回されている、請求項1または2に記載の二次電池。
- 前記二次電池は軸状部材をさらに含み、
前記積層された電極は、前記軸状部材の周りに捲回されている、請求項3に記載の二次電池。 - 前記軸状部材は中空軸である、請求項4に記載の二次電池。
- 前記軸状部材の少なくとも表面は、樹脂である、請求項4または5に記載の二次電池。
- 前記各セルに含まれる前記電極の端部と、前記隣接する他のセルに含まれる前記電極の端部とは、かしめられることにより接合されている、請求項1〜6のいずれかに記載の二次電池。
- 前記二次電池は、リング部材をさらに含み、
前記各セルに含まれる前記電極の端部と、前記隣接する他のセルに含まれる前記電極の端部とは、前記リング部材の圧着により接合されている、請求項1〜6のいずれかに記載の二次電池。 - 前記各セルに含まれる前記電極の端部と、前記隣接する他のセルに含まれる前記電極の端部とは、溶接により接合されている、請求項1〜6のいずれかに記載の二次電池。
- 前記二次電池は、前記複数のセルを格納するための筐体をさらに含み、
前記各セルに含まれる前記電極の端部と、前記隣接する他のセルに含まれる前記電極の端部とは、前記筐体の外部から押圧されることにより接合されている、請求項1〜6のいずれかに記載の二次電池。 - 複数のセルが一方向に並べられた形状を有する二次電池を製造するための製造装置であって、
平板状の形状を有する正極および負極がセパレータを介して積層された電極からなるセルを形成するための第1の形成手段と、
前記第1の形成手段により形成されたセルの電極の端部に、前記セルの電極の端部の極性と異なる極性を有する電極の端部が重なるように、前記積層された電極からなる他のセルを形成するための第2の形成手段とを含む、二次電池の製造装置。 - 前記第1の形成手段は、前記一方向に対して予め定められた間隔ごとに、前記セルを複数形成するための手段を含む、請求項11に記載の二次電池の製造装置。
- 前記正極の形状と前記負極の形状とは、互いに同じ平板形状であって、
前記第1の形成手段および前記第2の形成手段のいずれかは、前記一方向に対して、前記正極および前記負極を互いにずらして積層することにより、前記セルを形成するための手段を含む、請求項11に記載の二次電池の製造装置。 - 前記第1の形成手段および前記第2の形成手段のいずれかは、前記積層された電極を捲回することにより前記セルを形成するためのセル形成手段を含む、請求項11に記載の二次電池の製造装置。
- 前記二次電池は、軸状部材を含む電池であって、
前記セル形成手段は、前記軸状部材の周りに前記積層された電極を捲回することにより、前記セルを形成するための手段を含む、請求項14に記載の二次電池の製造装置。 - 前記製造装置は、前記セルに含まれる前記電極の端部と前記他のセルに含まれる前記電極の端部とが重なる部分を接合するための接合手段をさらに含む、請求項11〜15のいずれかに記載の二次電池の製造装置。
- 前記接合手段は、かしめることにより、前記重なる部分を接合するための手段を含む、請求項16に記載の二次電池の製造装置。
- 前記二次電池は、リング部材を含む電池であって、
前記接合手段は、前記リング部材によって圧着することにより、前記重なる部分を接合するための手段を含む、請求項16に記載の二次電池の製造装置。 - 前記接合手段は、溶接することにより、前記重なる部分を接合するための手段を含む、請求項16に記載の二次電池の製造装置。
- 前記二次電池は、前記複数のセルが筐体に格納された電池であって、
前記接合手段は、前記筐体の外部から押圧することにより、前記重なる部分を接合するための手段を含む、請求項16に記載の二次電池の製造装置。 - 複数のセルが一方向に並べられた形状を有する二次電池を製造するための製造方法であって、
平板状の形状を有する正極および負極がセパレータを介して積層された電極からなるセルを形成する第1の形成ステップと、
前記第1の形成ステップにより形成されたセルの電極の端部に、前記セルの電極の端部の極性と異なる極性を有する電極の端部が重なるように、前記積層された電極からなる他のセルを形成する第2の形成ステップとを含む、二次電池の製造方法。 - 前記第1の形成ステップは、前記一方向に対して予め定められた間隔ごとに、前記セルを複数形成するステップを含む、請求項21に記載の二次電池の製造方法。
- 前記正極の形状と前記負極の形状とは、互いに同じ平板形状であって、
前記第1の形成ステップおよび前記第2の形成ステップのいずれかは、前記一方向に対して、前記正極および前記負極を互いにずらして積層することにより、前記セルを形成するステップを含む、請求項21に記載の二次電池の製造方法。 - 前記第1の形成ステップおよび前記第2の形成ステップのいずれかは、前記積層された電極を捲回することにより前記セルを形成するセル形成ステップを含む、請求項21に記載の二次電池の製造方法。
- 前記二次電池は、軸状部材を含む電池であって、
前記セル形成ステップは、前記軸状部材の周りに前記積層された電極を捲回することにより、前記セルを形成するステップを含む、請求項24に記載の二次電池の製造方法。 - 前記製造方法は、前記セルに含まれる前記電極の端部と前記他のセルに含まれる前記電極の端部とが重なる部分を接合する接合ステップをさらに含む、請求項21〜25のいずれかに記載の二次電池の製造方法。
- 前記接合ステップは、かしめることにより、前記重なる部分を接合するステップを含む、請求項26に記載の二次電池の製造方法。
- 前記二次電池は、リング部材を含む電池であって、
前記接合ステップは、前記リング部材によって圧着することにより、前記重なる部分を接合するステップを含む、請求項26に記載の二次電池の製造方法。 - 前記接合ステップは、溶接することにより、前記重なる部分を接合するステップを含む、請求項26に記載の二次電池の製造方法。
- 前記二次電池は、前記複数のセルが筐体に格納された電池であって、
前記接合ステップは、前記筐体の外部から押圧することにより、前記重なる部分を接合するステップを含む、請求項26に記載の二次電池の製造方法。
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