JP2004246811A - 遠隔制御サーバ及び遠隔制御される携帯端末装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】携帯端末装置に応じた遠隔制御を行うことが可能な遠隔制御サーバを提供する。
【解決手段】遠隔制御開始時間になるとトリガ情報制御部421がトリガ情報を生成し携帯電話機2に送信する。携帯電話機2ではトリガ情報を受信すると、自機の電池残量情報を状態情報取得部24が取得し、取得した電池残量情報を遠隔制御サーバ4に送信する。管理内容決定部422は、受信した電池残量情報と電池情報データベース43に記録されているデータとに基づいて携帯電話機2の制御内容を決定し、携帯電話機設定データ記録部45の設定データを更新する。設定データ更新後、遠隔制御実行部423が携帯電話機2の設定データを更新するための制御信号を生成し、携帯電話機2に送信する。携帯電話機2では、制御部22により設定データが更新され、更新後の設定データに基づいて、アプリケーションプログラムが実行される。
【選択図】図1
【解決手段】遠隔制御開始時間になるとトリガ情報制御部421がトリガ情報を生成し携帯電話機2に送信する。携帯電話機2ではトリガ情報を受信すると、自機の電池残量情報を状態情報取得部24が取得し、取得した電池残量情報を遠隔制御サーバ4に送信する。管理内容決定部422は、受信した電池残量情報と電池情報データベース43に記録されているデータとに基づいて携帯電話機2の制御内容を決定し、携帯電話機設定データ記録部45の設定データを更新する。設定データ更新後、遠隔制御実行部423が携帯電話機2の設定データを更新するための制御信号を生成し、携帯電話機2に送信する。携帯電話機2では、制御部22により設定データが更新され、更新後の設定データに基づいて、アプリケーションプログラムが実行される。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯端末装置及び該携帯端末装置を遠隔制御する遠隔制御サーバに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、有線ネットワーク或いは無線ネットワークを介して、ファクシミリやパーソナルコンピュータ等の端末装置を遠隔制御サーバにより遠隔制御する遠隔制御システムというものが知られている。遠隔制御システムでは、遠隔制御サーバが所定期間毎に、遠隔制御を開始するためのトリガ情報を遠隔制御対象となる端末装置に一斉に送信する。トリガ情報を受けた端末装置では、予め決められた自装置の情報、例えばファームウエアのバージョン情報をトリガ情報の返信として遠隔制御サーバに送信する。遠隔制御サーバは各端末装置から受信した情報を集計し、例えばファームウエアのバージョン情報の更新が必要な端末装置に対して、ファームウエアの情報を変更する遠隔制御を行い、端末装置の遠隔制御を行っている。
【0003】
又、従来、監視装置が、移動端末の状態を示す状態情報を該移動端末から受信し、その状態情報を履歴として保存し、その履歴と地図情報とをマッチングした移動端末の移動履歴を表示して、移動端末を監視可能にした移動端末監視システムがある(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−12965号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の遠隔制御システムは、制御対象となる全ての端末装置について同様の遠隔制御を行っており、端末装置の状態(電池残量等)に応じた制御を行うといったことはなされていなかった。端末装置が携帯端末装置であった場合、電池残量が少なくなることがあるが、従来のように、電池残量が少ない状態でも、電池残量が多い携帯端末装置と同様に制御が行われているのでは、制御そのものが携帯端末装置にとって余計に電池残量を減らすことになってしまい、携帯端末装置の電源の長寿命化という要求に応えることは難しい。
【0006】
又、特許文献1記載の移動端末制御システムでは、移動端末の状態情報を制御装置側で取得して、移動端末の監視を行うことができるが、移動端末の状態に応じて該移動端末の遠隔制御を行うといった技術を開示しているものではない。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みて為されたものであり、制御対象となる携帯端末装置に応じた遠隔制御を行うことが可能な遠隔制御サーバ及び該遠隔制御サーバによって遠隔制御される携帯端末装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の遠隔制御サーバは、携帯端末装置の遠隔制御を所定タイミング毎に行う遠隔制御サーバであって、前記携帯端末装置の遠隔制御を開始するためのトリガ情報を前記所定タイミング毎に前記携帯端末装置に送信する送信手段と、前記トリガ情報に応じて前記携帯端末装置から送信されてきた前記携帯端末装置の状態情報を受信する受信手段と、前記受信手段によって受信した状態情報に基づいて、前記携帯端末装置の遠隔制御を行う制御手段とを備える。
【0009】
この構成により、携帯端末装置の状態に基づいて遠隔制御を行うことができ、効率的な制御が実現できる。
【0010】
又、本発明の遠隔制御サーバは、前記状態情報が、前記携帯端末装置の電池残量情報を含み、前記電池残量情報に基づいて、前記携帯端末装置で実行されるアプリケーションプログラムの実行時間を決定する制御内容決定手段を備え、前記制御手段は、前記携帯端末装置のアプリケーションプログラムの実行時間が前記制御内容決定手段により決定された実行時間になるように、前記携帯端末装置を遠隔制御する。
【0011】
この構成により、携帯端末装置の電池残量に基づいて携帯端末装置のアプリケーションプログラムの実行時間を遠隔制御するため、効率的な制御が実現できる。
【0012】
又、本発明の遠隔制御サーバは、前記状態情報が、前記トリガ情報送信時点で前記携帯端末装置で実行されているアプリケーションプログラムの種類を示すID情報を含み、前記ID情報に基づいて、前記アプリケーションプログラムの優先度を判定する優先度判定手段を備え、前記制御内容決定手段は、前記電池残量情報と前記優先度判定手段による判定結果とに基づいて、前記携帯端末装置で実行されているアプリケーションプログラムの実行時間を決定する。
【0013】
この構成により、例えば、優先度の高い重要なアプリケーションプログラムについては、その実行時間をデフォルトにするよう制御することで、携帯端末装置の動作の信頼性を確保することができる。
【0014】
又、本発明の遠隔制御サーバは、前記状態情報が、前記トリガ情報送信時点での前記携帯端末装置の通信接続先の情報を示す接続先情報を含み、前記接続先情報に基づいて、前記携帯端末装置の通信接続先の状態を示す接続先状態情報を取得する接続先状態情報取得手段と、前記接続先状態情報取得手段により取得した接続先状態情報に応じて、前記携帯端末装置の通信接続先を決定する制御内容決定手段とを備え、前記制御手段は、前記携帯端末装置の通信接続先が前記制御内容決定手段により決定された接続先になるように、前記携帯端末装置を遠隔制御する。
【0015】
この構成により、携帯端末装置の接続先情報(例えば、ゲートウェイアドレス等)に対応する接続先の状況(例えば、混雑状況等)に応じて、その通信接続先を別の通信接続先に変更する遠隔制御が可能な為、携帯端末装置が接続するネットワークのパフォーマンスを向上させることができる。
【0016】
又、本発明の遠隔制御サーバは、前記電池残量情報を記録する電池残量情報記録部と、前記受信手段により受信した電池残量情報と、前記電池残量情報記録部に記録されている、前回のトリガ情報送信時に受信した前記携帯端末装置の電池残量情報とを比較する比較手段と、前記比較手段による比較結果に応じて、前記携帯端末装置の次回の遠隔制御を開始するための前記トリガ情報の送信タイミングを決定する送信タイミング決定手段とを備え、前記送信手段は、前記送信タイミング決定手段により決定された送信タイミングで前記トリガ情報を送信する。
【0017】
この構成により、携帯端末装置の電池残量の変化に応じて、次回の遠隔制御を行うタイミングを決定するため、携帯端末装置の電池残量を考慮した遠隔制御が可能となる。
【0018】
又、本発明の遠隔制御サーバは、前記状態情報が、前記携帯端末装置の動作履歴情報を含み、前記動作履歴情報に基づいて、前記携帯端末装置の動作傾向を分析し、当該分析した動作傾向に応じて、前記携帯端末装置の次回の遠隔制御を開始するための前記トリガ情報の送信タイミングを決定する送信タイミング決定手段を備え、前記送信手段は、前記送信タイミング決定手段により決定された送信タイミングで前記トリガ情報を送信する。
【0019】
この構成により、携帯端末装置の動作傾向に応じて、次回の遠隔制御を行うタイミングを決定するため、携帯端末装置の動作傾向を考慮した遠隔制御が可能となる。
【0020】
又、本発明の遠隔制御サーバは、前記送信タイミング決定手段が、前記分析結果から前記携帯端末装置が使用されていない時間帯を決定し、当該決定した時間帯のいずれかの時間を、前記トリガ情報の送信タイミングとする。
【0021】
この構成により、携帯端末装置が使用されていない時間に次回の遠隔制御を行うことができる。
【0022】
又、本発明の遠隔制御サーバは、前記遠隔制御の対象となる携帯端末装置が複数存在し、前記複数の携帯端末装置の各々は、予め定められたユーザが所持する携帯端末装置であって、前記送信手段は、前記トリガ情報を前記複数の携帯端末装置の各々に送信し、前記受信手段は、前記複数の携帯端末装置の各々から前記状態情報を受信し、更に、前記複数の携帯端末装置の各々によって取得された、前記ユーザの状態に関するユーザ情報と自装置の周囲の環境に関する周囲環境情報とを受信し、前記受信手段によって受信した複数のユーザ情報及び周囲環境情報の各々に基づいて、前記複数の携帯端末装置の各々の遠隔制御の優先度を決定する優先度決定手段を備え、前記制御手段は、前記優先度決定手段によって決定された優先度が閾値を越えた携帯端末装置のみに対し、前記状態情報に基づいた遠隔制御を行う。
【0023】
この構成により、複数の携帯端末装置の各々に、そのユーザのユーザ情報や周辺の環境情報に基づいて優先度を決定し、優先度が閾値を越えた携帯端末装置のみ制御を行うため、複数の携帯端末装置の各々のユーザが山間部等で遭難にあった場合に、危険度の高いユーザについては優先的に遠隔制御を行って携帯端末装置の消費電力を抑えるようにすることで、救助隊が到着するまでの間に電源が切れてしまうといったことを極力なくすことができる。
【0024】
本発明の遠隔制御サーバは、前記受信手段が、前記状態情報に加え、前記携帯端末装置によって取得された、前記携帯端末装置のユーザの状態に関するユーザ情報を受信し、前記受信手段で受信した状態情報とユーザ情報とに基づいて前記遠隔制御の制御内容を決定する制御内容決定手段を備え、前記制御手段は、前記制御内容決定手段によって決定された制御内容を実行するための制御信号を生成して前記携帯端末装置に送信する。
【0025】
この構成により、携帯端末装置の状態とそのユーザの状態とに基づいて遠隔制御を行うことができ、効率的な制御が実現できる。
【0026】
本発明の遠隔制御サーバは、前記受信手段が、前記状態情報に加え、前記携帯端末装置によって取得された、前記携帯端末装置の周辺環境に関する周辺環境情報を受信し、前記受信手段で受信した状態情報と周辺環境情報とに基づいて前記遠隔制御の制御内容を決定する制御内容決定手段を備え、前記制御手段は、前記制御内容決定手段によって決定された制御内容を実行するための制御信号を生成して前記携帯端末装置に送信する。
【0027】
この構成により、携帯端末装置の状態とその周辺環境とに基づいて遠隔制御を行うことができ、効率的な制御が実現できる。
【0028】
本発明の携帯端末装置は、遠隔制御サーバから所定タイミング毎に遠隔制御を行われる携帯端末装置であって、前記遠隔制御を開始するためのトリガ情報を前記所定タイミング毎に前記遠隔制御サーバから受信する受信手段と、前記受信手段で受信したトリガ情報に応じて、自装置の状態を示す状態情報を取得する状態情報取得手段と、前記状態情報取得手段により取得した状態情報を前記遠隔制御サーバに送信する送信手段とを備える。
【0029】
この構成により、遠隔制御サーバが、携帯端末装置の状態に基づいて携帯端末装置の遠隔制御を行うことが可能となり、効率的な制御が行われる。この結果、携帯端末装置の消費電力を抑えることができる。
【0030】
又、本発明の携帯端末装置は、前記状態情報取得手段が、前記状態情報として自装置の電池残量を示す電池残量情報を取得し、前記電池残量情報は、前記遠隔制御サーバが、前記携帯端末装置で実行されるアプリケーションプログラムの実行時間を決定するための情報である。
【0031】
この構成により、携帯端末装置の電池残量に応じてアプリケーションプログラムの実行時間が決定されるため、効率的な制御が行われる。この結果、携帯端末装置の消費電力を抑えることができる。
【0032】
又、本発明の携帯端末装置は、前記状態情報取得手段が、更に、前記状態情報として、前記トリガ情報を受信した時点で、自装置で実行されているアプリケーションプログラムの種類を示すID情報を取得し、前記ID情報は、前記遠隔制御サーバが前記携帯端末装置で実行されるアプリケーションプログラムの実行時間を決定するための情報である。
【0033】
この構成により、携帯端末装置の電池残量と、携帯端末装置で実行されているアプリケーションプログラムの種類とに応じて、アプリケーションプログラムの実行時間が決定されるため、例えば、重要なアプリケーションプログラムを実行中に、そのアプリケーションプログラムの実行時間が変更される可能性をなくすことができ、携帯端末装置の動作の信頼性を確保することができる。
【0034】
又、本発明の携帯端末装置は、前記状態情報取得手段が、前記トリガ情報を受信した時点で、前記状態情報として、自装置が通信している通信接続先を示す接続先情報を取得し、前記接続先情報は、前記遠隔制御サーバが前記通信接続先の状態に応じて前記携帯端末装置の通信接続先を変更するための情報である。
【0035】
この構成により、例えば、携帯端末装置の通信接続先が混雑している場合、遠隔制御サーバからの遠隔制御により、その通信接続先を別の通信接続先に変更することが可能となり、通信を効率的に行うことができる。
【0036】
又、本発明の携帯端末装置は、前記電池残量情報が、前記遠隔制御サーバが前記携帯端末装置の次回の遠隔制御を開始するための前記トリガ情報の送信タイミングを決定するための情報である。
【0037】
この構成により、携帯端末装置の電池残量に応じて次回の遠隔制御開始のタイミングが決定されるため、電池残量が少ない場合に遠隔制御サーバからの遠隔制御が行われることによって電池が消耗してしまうといったことを防ぐことができ、携帯端末装置の待受時間等を長くすることが可能となる。
【0038】
又、本発明の携帯端末装置は、自装置の動作履歴情報を蓄積する動作履歴情報蓄積手段を備え、前記状態情報取得手段は、前記状態情報として、前記動作履歴情報蓄積手段により蓄積された動作履歴情報を取得し、前記動作履歴情報は、前記遠隔制御サーバが前記携帯端末装置の動作傾向を求め、前記動作傾向に基づいて次回の遠隔制御を開始するための前記トリガ情報の送信タイミングを決定するための情報である。
【0039】
この構成により、携帯端末装置の動作履歴に応じて次回の遠隔制御開始のタイミングが決定されるため、電力消費の大きい時間帯に遠隔制御サーバによって遠隔制御が行われることを防ぐことができる。
【0040】
又、本発明の携帯端末装置は、自装置のユーザの状態に関するユーザ情報を取得するユーザ情報取得手段と、自装置の周辺環境に関する周辺環境情報を取得する周辺環境情報取得手段とを備え、前記送信手段は、前記状態情報に加え、前記ユーザ情報取得手段により取得したユーザ情報と前記周辺環境情報取得手段により取得した周辺環境情報とを前記遠隔制御サーバに送信し、前記ユーザ情報及び前記周辺環境情報は、前記遠隔制御サーバが前記携帯端末装置と当該携帯端末装置以外の前記遠隔制御対象となる携帯端末装置とを併せた複数の携帯端末装置のうちのどれを、前記遠隔制御を行う対象とするかを決定するための情報である。
【0041】
この構成により、携帯端末装置のユーザのユーザ情報やその周辺の環境情報に基づいて、遠隔制御を行うべき携帯端末装置が決定されるため、例えば、携帯端末装置を持つユーザが複数存在し、この複数のユーザが山間部等で遭難してしまった場合において、各ユーザに優先度をつけることができ、遭難時等における人命救助に役立てることができる。
【0042】
本発明の携帯端末装置は、自装置のユーザの状態に関するユーザ情報を取得するユーザ情報取得手段を備え、前記送信手段は、前記状態情報に加え、前記ユーザ情報取得手段により取得したユーザ情報を前記遠隔制御サーバに送信し、前記受信手段は、前記送信手段による前記状態情報及びユーザ情報の送信後に前記遠隔制御サーバから送信されてくる制御信号を受信し、前記制御信号は、前記遠隔制御サーバで決定された前記遠隔制御の制御内容を実行するための信号であり、前記状態情報及びユーザ情報は、前記遠隔制御サーバが前記制御内容を決定するための情報である。
【0043】
この構成により、遠隔制御サーバが、携帯端末装置の状態に基づいて携帯端末装置の遠隔制御を行うことが可能となり、効率的な制御が行われる。この結果、携帯端末装置の消費電力を抑えることができる。
【0044】
本発明の携帯端末装置は、自装置の周辺環境に関する周辺環境情報を取得する周辺環境情報取得手段を備え、前記送信手段は、前記状態情報に加え、前記周辺環境情報取得手段により取得した周辺環境情報を前記遠隔制御サーバに送信し、前記受信手段は、前記送信手段による前記状態情報及び周辺環境情報の送信後に前記遠隔制御サーバから送信されてくる制御信号を受信し、前記制御信号は、前記遠隔制御サーバで決定された前記遠隔制御の制御内容を実行するための信号であり、前記状態情報及び周辺環境情報は、前記遠隔制御サーバが前記制御内容を決定するための情報である。
【0045】
この構成により、遠隔制御サーバが、携帯端末装置の状態に基づいて携帯端末装置の遠隔制御を行うことが可能となり、効率的な制御が行われる。この結果、携帯端末装置の消費電力を抑えることができる。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態で説明する遠隔制御システムは、遠隔制御サーバが、制御対象となる少なくとも1つの携帯端末装置から該携帯端末装置の状態を示す状態情報を取得し、取得した状態情報に応じて携帯端末装置の制御内容や制御を行う間隔を決定するものである。
【0047】
(第一実施形態)
図1は、本発明の第一実施形態に係る遠隔制御システムの構成図である。
遠隔制御システム100は、携帯電話機網やインターネット等のネットワーク3に接続可能な携帯電話機2及びネットワーク3を介して携帯電話機2の遠隔制御を行う遠隔制御サーバ4を備えて構成される。尚、携帯電話機2は1つに限らず複数あっても良い。又、携帯電話機は無線通信機能を持った携帯端末装置であれば良く、PDA(Personal Digital Assistant)やPHS(Personal Handy−phone System)等でも構わない。
【0048】
携帯電話機2は、通信部21、制御部22、電池管理部23、状態情報取得部24、携帯電話機設定データ記録部25、及びアプリケーションプログラム実行部26を備える。
【0049】
通信部21は、遠隔制御サーバ4との間でデータの送受信を行う。電池管理部23は、携帯電話機2の電池残量を算出する。状態情報取得部24は、制御部22からの指示があると、携帯電話機2の状態を示す状態情報として、電池管理部23で算出された電池残量情報を取得する。
【0050】
携帯電話機設定データ記録部25は、携帯電話機2で実行可能なアプリケーションプログラムの動作に関連する情報(アプリケーションプログラムの実行時間、アプリケーションプログラムの起動タイミング等の情報)が記録されている。アプリケーションプログラムの実行時間とは、例えば、アプリケーションプログラム内のタスクがUI資源のリソースを取っている時間の合計である。UI資源とは、ユーザインタフェイス(User Interface:UI)に利用されるハードウエア資源のことである。
【0051】
アプリケーションプログラム実行部26は、携帯電話機設定データ記録部26に記録されている設定データに基づいてアプリケーションプログラムを実行する。
【0052】
制御部22は各部を制御する。又、制御部22は、遠隔制御サーバ4から送信されてくるトリガ情報を通信部21により受信した際に、状態情報取得部24に対し電池残量情報を取得するよう指示する。又、制御部22は、トリガ情報の返信として状態情報取得部24で取得された電池残量情報を通信部21から遠隔制御サーバ4に送信する。又、制御部22は、電池残量情報送信後、遠隔制御サーバ4から送信されてくる制御信号に基づいて、携帯電話機設定データ記録部25に記録されている設定データを更新する。
【0053】
遠隔制御サーバ4は、通信部41、制御部42、電池情報データベース43、及び携帯電話機設定データ記録部45を備える。
【0054】
通信部41は、携帯電話機2とのデータの送受信を行う。電池情報データベース43には、以下に示すような、携帯電話機2のメーカー名とその携帯電話機が使用している電池の種類とを対応付けたテーブルa、電池の種類とその容量を対応付けたテーブルb、及び携帯電話機2の電池残量比率とそれに対する重み数値を対応付けたテーブルcを有する。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
【表3】
【0058】
携帯電話機設定データ記録部45は、携帯電話機2の携帯電話機設定データ記録部25に記録されているのと同じ設定データが記録されている。尚、携帯電話機設定データ記録部45に記録されているデータは、制御部42により更新可能である。又、携帯電話機設定データ記録部45は遠隔制御サーバ4からアクセス可能であれば良く、ネットワーク3に接続可能な外部サーバ内にあっても良い。この場合、電池情報データベース43等の遠隔制御サーバ4が取得する他のデータ群についても、上記外部サーバ内にあることが望ましい。
【0059】
制御部45は各部を制御するものであり、トリガ情報制御部421、制御内容決定部422、及び遠隔制御実行部423を備える。
【0060】
トリガ情報制御部421は、携帯電話機2の遠隔制御を開始するためのトリガとなるトリガ情報を予め定められた所定タイミング毎(例えば、12時間間隔)に生成し、生成したトリガ情報を通信部41から携帯電話機2に対して送信する。制御内容決定部422は、携帯電話機2から送信されてきた電池残量情報と、電池情報データベース45に記録されているデータとに基づいて、例えば、携帯電話機2のアプリケーションプログラムの実行時間を決定し、携帯電話機設定データ記録部45に記録されているアプリケーションプログラムの実行時間を、決定した実行時間に更新する。
【0061】
遠隔制御実行部423は、携帯電話機設定データ記録部45に記録されている設定データに基づいて携帯電話機2の遠隔制御を行う。例えば、携帯電話機設定データ記録部45に記録されている携帯電話機2のアプリケーションプログラムの実行時間がX秒に変更された場合、携帯電話機2内の携帯電話機設定データ記録部25に記録されているアプリケーションプログラムの実行時間の設定データをX秒に更新するための制御信号を生成し、生成した信号を通信部41を介して携帯電話機2に送信する。
【0062】
以上が、遠隔制御システム100の各構成要素の説明である。次に、遠隔制御システム100の処理の流れについて説明する。
図2は、本発明の第一実施形態に係る遠隔制御システムの処理の流れを説明するためのシーケンスチャートである。
【0063】
遠隔制御サーバ4は、携帯電話機2の遠隔制御を開始する時間になると(S201)、遠隔制御を開始することを示すトリガ情報を携帯電話機2に送信する(S202)。携帯電話機2ではトリガ情報を受信すると、トリガ情報受信時点での自機の電池残量情報を取得し(S203)、取得した電池残量情報をトリガ情報の返信として遠隔制御サーバ4に送信する(S204)。
【0064】
遠隔制御サーバ4は電池残量情報を受信すると、この電池残量情報と電池情報データベース43に記録されているデータとに基づいて携帯電話機2の制御内容を決定する(S205)。制御内容決定後、携帯電話機設定データ記録部45の設定データを更新し(S206)、携帯電話機2の設定データを更新するための制御信号を生成する(S207)。生成した制御信号は携帯電話機2に送信され(S208)、携帯電話機2の制御部22により設定データが更新される(S209)。携帯電話機2内の設定データ更新後は、その更新後の設定データに基づいて、アプリケーションプログラムが実行される。
【0065】
次に、S205の制御内容の決定方法の具体例を説明する。
図3は、本発明の第一実施形態に係る遠隔制御システムの遠隔制御サーバにおける制御内容決定処理の流れを説明するためのフローチャートである。尚、ここでは、携帯電話機2がP社製のものであり、その電池残量が42であった場合の例について説明する。
【0066】
まず、遠隔制御サーバ4は、電池情報データベース43から携帯電話機2の電池容量情報を取得する(S301)。ここでは、携帯電話機2がP社製なので、電池はAとなり、その容量は120である。次に、取得した電池容量と電池残量情報とから電池残量比率を算出する(S302)。ここでは、電池残量比率Y=(42/120)×100=35%である。
【0067】
遠隔制御サーバ4は、電池情報データベース43のテーブルcを参照して、電池残量比率が50%より大きければ(S303:YES)、携帯電話機2のアプリケーションプログラムの実行時間を、予め設定されているデフォルトの実行時間の1倍に決定する(S304)。一方、電池残量比率が50%以下の場合(S303:NO)、その電池残量比率が20%以上かどうか判断する。20%より小さい場合(S305:YES)、携帯電話機2のアプリケーションプログラムの実行時間を、予め設定されているデフォルトの実行時間の0.3倍に決定する(S306)。一方、20%以上の場合(S305:NO)、アプリケーションプログラムの実行時間を、予め設定されているデフォルトの実行時間の0.5倍に決定する(S307)。
【0068】
以上のように本実施形態によれば、遠隔制御サーバ4が携帯電話機2の遠隔制御を開始する際に、携帯電話機2の電池残量情報を取得し、取得した電池残量情報に応じて制御内容を決定する。このため、携帯電話機2の状態に応じた遠隔制御を行うことができ、携帯電話機2の電池残量が少ない場合はアプリケーションプログラムの実行時間を短くして電力消費を抑えるように遠隔制御したり、充分に電池残量がある場合はデフォルトの実行時間に設定したりすることができる。
【0069】
又、携帯電話機2は、自身の電池残量に応じて遠隔制御サーバ4からの遠隔制御を受けるため、電力消費を抑えることができ、待受時間の延長等の効果を得ることができる。
【0070】
尚、電池残量比率は遠隔制御サーバ4で算出せずに、携帯電話機2の電池管理部23で求めておくようにしても良い。この場合は、携帯電話機2は、トリガ情報の返信として電池残量比率の情報を遠隔制御サーバ4に送信する。
【0071】
(第二実施形態)
本発明の第二実施形態に係る遠隔制御システムでは、遠隔制御サーバ4による制御内容の決定を、電池残量情報だけでなく、携帯電話機2で実行されているアプリケーションプログラムの優先度も考慮して行う構成となっている。
【0072】
図4は、本発明の第二実施形態に係る遠隔制御システムの構成図である。
本実施形態に係る遠隔制御システム200は、第一実施形態で説明した携帯電話機2の構成に、携帯電話機2で実行中のアプリケーションプログラムを監視する監視部27を追加し、第一実施形態で説明した遠隔制御サーバ4の構成に、携帯電話機2で実行可能なアプリケーションプログラムに関する情報を記録するアプリケーションプログラム情報データベース44(以下、アプリケーションプログラム情報DBという)を追加したものである。図1と同様の構成には同一符号を付して説明を省略する。
【0073】
監視部27は、携帯電話機2で実行中のアプリケーションプログラムを監視し、その実行中のアプリケーションプログラムのID情報を取得する。状態情報取得部24は、電池残量情報に加え、監視部27で取得されたID情報を取得する。制御部22は、電池残量情報とID情報とを携帯電話機2の状態情報として通信部21を介して遠隔制御サーバ4に送信するよう制御する。
【0074】
アプリケーションプログラム情報DB44には、携帯電話機2で実行可能なアプリケーションプログラムのID情報とそのアプリケーションプログラムの優先度とを対応付けた以下に示すような優先度判定テーブルが記録されている。尚、アプリケーションプログラムの優先度は5段階であり、優先度の最大値は5、最小値は0である。又、アプリケーションプログラム情報DB44は、ネットワーク3に接続可能な外部サーバにあっても良い。
【0075】
【表4】
【0076】
制御内容決定部422は、携帯電話機2から受信したID情報と優先度判定テーブルとに基づいて、携帯電話機2で実行中のアプリケーションプログラムの優先度を判定し、その優先度も考慮して制御内容を決定する。
【0077】
第二実施形態に係る遠隔制御システム200の処理の流れは、遠隔制御サーバ4が電池残量情報に加えて、携帯電話機2で実行中のアプリケーションプログラムの優先度を考慮してアプリケーションプログラムの実行時間を決定する以外は第一実施形態と同様である。以下、アプリケーションプログラムの優先度に応じてアプリケーションプログラムの実行時間を決定する例について説明する。
【0078】
図5は、本発明の第二実施形態に係る遠隔制御システムの遠隔制御サーバにおける制御内容決定処理の流れを説明するためのフローチャートである。図3と同様のフローには同一符号を付して説明を省略する。
【0079】
遠隔制御サーバ4は、S302で電池残量比率を算出後、受信したID情報と優先度判定テーブルとに基づいて、携帯電話機2で実行中のアプリケーションプログラムの優先度を判定する(S508)。判定の結果、優先度が最大の5であった場合(S508:YES)、S304へと処理を移行する。一方、優先度が0〜4であった場合(S508:NO)、S303へと処理を移行する。
【0080】
以上のように本実施形態によれば、優先度が高い、つまり、携帯電話機2の動作において非常に重要なアプリケーションプログラム(例えば、発信電波の出力制御アプリケーションプログラムやスケジュールアラーム起動アプリケーションプログラム等)が携帯電話機2で実行されている場合には、電池残量に関わらず、そのアプリケーションプログラムの実行時間をデフォルトの時間に決定する。このため、携帯電話機2の電池残量が少ないからといって、重要なアプリケーションプログラムの実行時間を短くしてしまうといった事態を避けることができ、携帯電話機2の動作の信頼性を確保することができる。
【0081】
尚、S508における優先度の判定処理は、S204で電池残量情報とID情報とを受信した直後に行うようにしても良い。これにより、優先度が高いアプリケーションプログラムを実行中の携帯電話機2については、電池残量の算出を行わずに制御内容を決定できるため、遠隔制御を開始するまでの時間を短縮することができる。
【0082】
(第三実施形態)
図6は、本発明の第三実施形態に係る遠隔制御システムの構成図である。図2と同様の構成には同一符号を付して説明を省略する。
【0083】
本発明の第三実施形態に係る遠隔制御システム300は、第一又は第二実施形態で説明した遠隔制御システムの遠隔制御サーバ4の構成に、制御内容決定部422が算出した電池残量比率を履歴として記録する履歴情報記録部46を追加したものである。
【0084】
履歴情報記録部46には、以下に示すような電池残量情報履歴テーブルが記録される。電池残量情報履歴テーブルには、遠隔制御サーバ4が携帯電話機2の制御を行うためのトリガ情報を送信する度に携帯電話機2から送信されてくる電池残量情報を取得した時間と、取得した電池残量情報に基づいて算出した電池残量比率とが対応付けて記録される。
【0085】
【表5】
【0086】
次に、本実施形態に係る遠隔制御システム300の処理の流れについて説明する。
図7は、本発明の第三実施形態に係る遠隔制御システムの処理の流れを説明するためのシーケンスチャートである。図2と同様のシーケンスには同一符号を付して説明を省略する。
【0087】
遠隔制御サーバ4は、S208で制御信号を送信後、算出した電池残量比率を履歴として履歴情報記録部46に記録する(S711)。そして、トリガ情報制御部421が、履歴情報記録部46に記録されている電池残量比率の履歴に応じて、次回の遠隔制御開始のタイミング(トリガ情報を携帯電話機2に送信する時刻)を決定する(S712)。
【0088】
図8は、本発明の第三実施形態に係る遠隔制御システムの遠隔制御サーバの遠隔制御開始タイミング決定処理の流れを説明するためのフローチャートである。
遠隔制御サーバ4は、履歴情報記録部46に記録されている履歴情報を参照し(S801)、履歴情報のうち、今回記録した電池残量比率の情報と、前回の遠隔制御時に記録した電池残量比率の情報とを比較する。比較の結果、今回の電池残量比率が前回の電池残量比率よりも大きかった場合(S802:YES)、遠隔制御サーバ4は、次回の遠隔制御開始の時刻をデフォルトの時刻(12時間後)に決定する。
【0089】
一方、今回の電池残量比率が前回の電池残量比率よりも小さかった場合(S802:NO)、遠隔制御サーバ4は、更に、今回の電池残量比率が10%より小さいか否かを判定する。判定の結果、今回の電池残量比率が10%より大きい場合(S803:NO)、電池残量比率に対応する重み数値に応じて、次回の遠隔制御開始時刻をデフォルトの時刻よりも後の時刻に決定する。つまり、遠隔制御を行う時間間隔をデフォルトよりも長くする(例:重み1→12時間後、重み0.5→18時間後)。
【0090】
一方、今回の電池残量比率が10%より小さい場合(S803:YES)、次回の遠隔制御開始時刻を、携帯電話機2の電池がなくなってしまう電池切れ予測時刻に決定する。この電池切れ予測時刻は、携帯電話機2の電池残量が10%より下回った時点から携帯電話機2の電源が切れるまでの時間を予め統計データとして遠隔制御サーバ4内に記録しておき、この統計データを参照して求める。
【0091】
以上のように本実施形態によれば、遠隔制御サーバ4が、携帯電話機2の遠隔制御開始時に取得した電池残量情報に基づく電池残量比率を履歴情報記録部46に記録しておき、前回の遠隔制御時の電池残量比率と今回の遠隔制御時の電池残量比率とに基づいて、次回の遠隔制御開始時刻を決定する。
【0092】
このため、携帯電話機2の電池残量が少ない場合は、遠隔制御を行う間隔を長くすることで、携帯電話機2の遠隔制御自体が電池を消耗させてしまうといったことが無くなり、待受時間の延長を図ることができる。又、携帯電話機2の電池残量が極端に少ない場合には、その電池残量が最終的になくなってしまうであろう時刻までは遠隔制御を行わないようにするため、携帯電話機2のユーザが、携帯電話機2の電源を切らしたくない状況にある場合に、遠隔制御サーバ4の遠隔制御によって電力が消費され、電源が切れてしまうといったことを無くすことができる。
【0093】
(第四実施形態)
図9は、本発明の第四実施形態に係る遠隔制御システムの構成図である。図4と同様の構成には同一符号を付して説明を省略する。
図9に示したように、本発明の第四実施形態に係る遠隔制御システム400は、第一又は第二実施形態で説明した遠隔制御システムの携帯電話機2の構成に、携帯電話機2の動作に関する履歴情報を記録しておく動作履歴情報記録部28を追加し、遠隔制御サーバ4が、携帯電話機2から送信されてくる動作履歴情報に応じて、次回の遠隔制御開始時刻を決定するようにしたものである。
【0094】
動作履歴情報記録部28には、通話履歴情報、不在着信履歴情報、アプリケーションプログラムの使用履歴情報、及び携帯電話機2のキーボタンの押下履歴情報等の携帯電話機2の動作に関する動作履歴情報が記録される。動作履歴情報記録部28に記録された動作履歴情報は、通信部21によりトリガ情報を受信した後、状態情報取得部24により取得され、電池残量情報及びID情報と共に、携帯電話機2の状態情報として遠隔制御サーバ4に送信される。
【0095】
遠隔制御サーバ4のトリガ情報制御部421は、携帯電話機2から受信した動作履歴情報に基づいて、携帯電話機2の使用傾向を分析し、分析結果に応じて次回の遠隔制御開始時刻を決定する。
【0096】
次に、本実施形態に係る遠隔制御システム400の処理の流れについて説明する。
図10は、本発明の第四実施形態に係る遠隔制御システムの処理の流れを説明するためのシーケンスチャートである。図2と同様のシーケンスには同一符号を付して説明を省略する。図11は、本発明の第四実施形態に係る遠隔制御システムの遠隔制御サーバで分析された携帯電話機の使用傾向を、縦軸を使用頻度、横軸を時間としてグラフ化したものを示す図である。
【0097】
携帯電話機2ではトリガ情報を受信すると、トリガ情報受信時点での自機の電池残量情報、ID情報、及び動作履歴情報を取得し(S1003)、取得した電池残量情報、ID情報、及び動作履歴情報をトリガ情報の返信として遠隔制御サーバ4に送信する(S1004)。その後、遠隔制御サーバ4は、S208で制御信号を送信後、携帯電話機2から受信した動作履歴情報に基づいて、携帯電話機2のユーザの携帯電話機2の使用傾向を分析する(S1011)。分析の結果、携帯電話機2の使用傾向は図11に示したようになっているため、遠隔制御サーバ4は、次回の遠隔制御開始時刻が、ユーザが特に携帯電話機2を使用する時間帯(12時〜24時)に設定されているか否か判定する。判定の結果、次回の遠隔制御開始時刻が12時〜24時の間に設定されている場合(S1012:NO)、次回の遠隔制御開始時刻を、ユーザが携帯電話機2を使用していない0時〜12時までの時間帯のいずれかの時刻に決定する(S1013)。一方、次回の遠隔制御開始時刻が0時〜12時の間に設定されているときは(S1012:YES)、そのまま処理をS201へと移行する。
【0098】
以上のように本実施形態によれば、遠隔制御サーバ4が携帯電話機2の遠隔制御開始時に取得した携帯電話機2の動作履歴情報に基づいて、ユーザの携帯電話機2の使用傾向を分析し、分析結果に応じて、次回の遠隔制御開始時刻を決定する。
【0099】
このため、ユーザが携帯電話機2を使用していない時間帯のいずれかの時刻を次回の遠隔制御開始時刻とすることで、携帯電話機2の電池があまり消費されていない時間帯に、携帯電話機2の遠隔制御を行うことができる。したがって、携帯電話機2が頻繁に使用されている時間帯に遠隔制御が行われて、携帯電話機2の電源が切れてしまうといったことを防ぎながら、遠隔制御を行うことができる。又、携帯電話機2については、待受時間の延長を図ることが可能となる。
【0100】
(第五実施形態)
本発明の第五実施形態に係る遠隔制御システムは、第一〜第四実施形態のいずれかで説明した遠隔制御システムにおいて、制御内容として、アプリケーションプログラムの実行時間の変更を行うこと以外に、携帯電話機2が接続中のゲートウェイ(GW)サーバを、その混雑状況に応じて別のGWサーバに切替えるようにしたものである。
【0101】
図12は、本発明の第五実施形態に係る遠隔制御システムの構成図である。図1と同様の構成には同一符号を付して説明を省略する。
本発明の第五実施形態に係る遠隔制御システムは、図1に示した携帯電話機2の構成に接続先監視部29を追加し、遠隔制御サーバ4の制御部42の構成にサーバ混雑状況取得部424を追加し、更に、遠隔制御システム全体に、ネットワーク3に接続可能な混雑状況監視サーバ7を備えたものである。
【0102】
本実施形態に係る携帯電話機2の通信部21は、あるウェブサーバと通信を行う場合、携帯電話機設定データ記録部25に記録されているGWアドレスに対応するGWサーバを経由してウェブサーバと通信を行う。
【0103】
接続先監視部29は、携帯電話機2の接続先を監視し、接続中のGWサーバのGWアドレス情報を取得する。ここで取得されたGWアドレス情報は、通信部21によりトリガ情報を受信すると、状態情報取得部24により取得され、電池残量情報と共に携帯電話機2の状態情報として遠隔制御サーバ4に送信される。
【0104】
混雑状況監視サーバ7は、ネットワーク3に接続可能なウェブサーバと、そのウェブサーバを中継するGWサーバの混雑状況を監視し、その混雑状況を示す混雑状況情報を内部のメモリ等に記録する。
【0105】
遠隔制御サーバ4のサーバ混雑状況取得部424は、携帯電話機2から受信したGWアドレス情報に対応するGWサーバの混雑状況情報を混雑状況監視サーバ7から取得する。
【0106】
制御内容決定部422は、サーバ混雑状況取得部424で取得した混雑状況情報に応じて、携帯電話機2の接続先のGWサーバのアドレスを別のGWサーバのアドレスに決定し、携帯電話機設定データ記録部45の設定データを更新する。遠隔制御実行部423は、更新後の携帯電話機設定データ記録部45の設定データに基づいて、携帯電話機2の接続先のゲートウェイアドレスを更新するための制御信号を生成し、携帯電話機2に送信する。尚、この制御信号は、携帯電話機2のアプリケーションプログラムの実行時間を更新するための制御信号と同時でも良いし、別々に送信しても良い。
【0107】
次に、本実施形態に係る遠隔制御システム500の処理の流れについて説明する。
図13は、本発明の第四実施形態に係る遠隔制御システムの処理の流れを説明するためのシーケンスチャートである。図2と同様のシーケンスには同一符号を付して説明を省略する。
【0108】
携帯電話機2ではトリガ情報を受信すると(S202)、トリガ情報受信時点での自機の電池残量情報と接続先のGWアドレス情報とを取得し(S1303)、取得した電池残量情報と接続先のGWアドレス情報をトリガ情報の返信として遠隔制御サーバ4に送信する(S1304)。その後、遠隔制御サーバ4は、S205で、電池残量情報に基づいて制御内容を決定後、携帯電話機2が接続しているGWサーバの混雑状況情報を取得する(S1312)。遠隔制御サーバ4は、携帯電話機2が接続しているGWサーバが混雑していると判断した場合(S1313:YES)、携帯電話機2の通信接続先のGWサーバのアドレスを、当該GWサーバを経由して接続可能なウェブサーバのミラーサーバを中継するGWサーバのGWアドレスに決定し(S1314)、携帯電話機設定データ記録部45の設定データを更新する(S206)。そしてS207で、GWアドレスを更新するための制御信号を生成して携帯電話機2に送信する。制御信号を受信した携帯電話機2では、遠隔制御サーバ4から指定されたGWアドレスに対応するGWサーバに接続先を切替える(S1315)。
【0109】
図14は、本発明の第五実施形態に係る遠隔制御システムにおいて、携帯電話機の接続先を変更する際の処理の流れを概念的に示した図である。同図に示したように、ネットワーク3にはウェブサーバ40を中継するGWサーバ10及び20と、ウェブサーバ40のミラーサーバであるウェブサーバ50を中継するGWサーバ30とが接続されている。
【0110】
図14に示したように、遠隔制御サーバ4がトリガ情報を携帯電話機2に送信した際に、携帯電話機2は自機が接続中のGWサーバ10又は20のGWアドレス情報を取得し、遠隔制御サーバ4に送信する。遠隔制御サーバ4では、受信したGWアドレス情報に対応するGWサーバの混雑状況情報を混雑状況監視サーバ7から取得する。ここでは、GWサーバ10及び20が混雑中であるため、携帯電話機2の接続先をGWサーバ10又は20からGWサーバ30に切替えるように遠隔制御を行う。これにより、携帯電話機2は接続先をGWサーバ30に切替え、ウェブサーバ50に接続する。
【0111】
以上のように本実施形態によれば、遠隔制御サーバ4の制御内容として、携帯電話機2が接続中のGWサーバの混雑状況情報に基づいて、携帯電話機2の接続先を切替える。このため、携帯電話機2は、混雑したGWサーバ又はウェブサーバへの接続を避けることができるため、ストレスのないウェブ閲覧が可能となる。
【0112】
尚、携帯電話機2が複数存在する場合、遠隔制御サーバ4のトリガ情報の送信タイミングは、第三又は第四実施形態で説明したトリガ情報制御部421によって決定されたタイミングではなく、混雑状況監視サーバ7から混雑状況情報を受信したときであっても良い。このようにすることで、サーバが混雑しているときのみに、複数の携帯電話機の接続先を変更可能なため、遠隔制御サーバ4にとって無駄な通信を削減することができる。
【0113】
又、遠隔制御サーバ4は、混雑状況監視サーバ7から混雑状況情報を受信したときに、遠隔制御対象となる全ての携帯電話機に対してトリガ情報を送信するのではなく、携帯電話機設定データ記録部45に記録されている各携帯電話機のGWアドレス情報と、混雑状況監視サーバ7から受信した混雑状況情報とに基づいて、複数の携帯電話機のうち、混雑しているGWサーバのGWアドレス情報が設定されている携帯電話機のみに対してトリガ情報を送信するようにしても良い。このようにすることで、混雑しているGWサーバに接続するように設定されている携帯電話機にのみトリガ情報が送信されるため、無駄な通信が発生せず、システム全体のパフォーマンスを向上させることができる。
【0114】
又、本実施形態では、遠隔制御の具体例として、携帯電話機2で設定されているGWアドレス情報を変更する制御について説明したが、GWアドレス情報の変更制御以外に、携帯電話機2の接続先の情報として、携帯電話機2に予め設定されているデフォルトURLや緊急連絡先電話番号等の変更制御を遠隔制御サーバ4が行うようにしても良い。これは、例えば、災害等の緊急時に、携帯電話機2のユーザが、緊急時に備えて携帯電話機2に予め登録している電話番号(緊急連絡先電話番号)に発信したり、デフォルトのURLにアクセスして情報を取得したりする状況を想定した場合に効果的である。
【0115】
つまり、緊急時には、携帯電話機2の接続先の基地局やサーバ(GWサーバ、ウェブサーバ)が混雑することが予測されるが、本実施形態のように、遠隔制御サーバ4がネットワーク3上のサーバの混雑状況を把握し、その混雑状況に応じて携帯電話機2に設定されている緊急連絡先番号やデフォルトURLを変更するよう遠隔制御することで、携帯電話機2のユーザは、最も空いている基地局やサーバを介して緊急時の連絡や情報収集が可能となる。これにより、緊急時に、どこにも連絡ができなくなってしまうといった危険性を回避することが可能となる。
【0116】
(第六実施形態)
本実施形態の遠隔制御システムは、第一〜第五実施形態のいずれかで説明した携帯電話機2を持つ、予め定めた複数のユーザが山間部等で遭難してしまった状況を想定したものである。図15は、本発明の第六実施形態に係る遠隔制御システムの構成図である。図1と同様の構成には同一符号を付して説明を省略する。
【0117】
本発明の第六実施形態に係る遠隔制御システムは、第一〜第五実施形態で説明した携帯電話機2を複数備え、複数の携帯電話機2の各々の構成に、携帯電話機2のユーザの体温情報等のユーザに関するユーザ情報を取得するユーザ情報取得部30(体温センサ等)、携帯電話機2の置かれている周囲の気温や気圧等の周辺環境に関する周辺環境情報を取得する周辺環境情報取得部31(気温・気圧センサ等)とを追加し、遠隔制御サーバ4の構成に、携帯電話機2から受信した各種情報を複数の携帯電話機2毎に記録する情報記録部47を追加し、制御部42に優先度判定部425を追加したものである。
【0118】
ユーザ情報取得部30で取得されたユーザ情報及び周辺環境情報取得部31で取得された周辺環境情報は、電池残量情報と共に遠隔制御サーバ4に送信される。
【0119】
情報記録部47には、以下に示すような、状態情報を取得した携帯電話機の機種、その電池残量比率、そのユーザの体温、その周辺の気温等をまとめた情報管理テーブルが記録される。
【0120】
【表6】
【0121】
優先度判定部425は、複数の携帯電話機2の各々から受信したユーザ情報及び周辺環境情報を比較し、遠隔制御を優先的に行うべき携帯電話機2を判定する。例えば、情報記録部47に記録されている情報管理テーブルを参照し、最も体温が低いユーザの所持する携帯電話機2の優先度を最高とする。体温が同じユーザが存在する場合は、電池残量比率が低い方の優先度を高くする。
【0122】
優先度判定部425による判定結果により、遠隔制御サーバ4のオペレータは、優先度が所定値を超えた携帯電話機2のユーザに対しては、救助隊等を優先的に手配するといった指示を下すことが可能となる。
【0123】
遠隔制御実行部423は、優先度判定部425で遠隔制御を優先的に行うべきと判定された携帯電話機2についてのみ、第一〜第五実施形態のいずれかで示した内容の遠隔制御(アプリケーションプログラムの実行時間の変更やGWアドレスの変更)を行ったり、遠隔制御の開始タイミングを変更したり、その携帯電話機2に救援の指示を示したメッセージ情報を送信したりする。
【0124】
次に、本実施形態に係る遠隔制御システム600の処理の流れについて説明する。
図16は、本発明の第六実施形態に係る遠隔制御システムの処理の流れを説明するためのシーケンスチャートである。図2と同様のシーケンスには同一符号を付して説明を省略する。
【0125】
携帯電話機2ではトリガ情報を受信すると、トリガ情報受信時点での自機の電池残量情報、自機のユーザの体温情報、及び自機の周辺の気温・気圧情報を取得し(S1603)、取得した電池残量情報、体温情報、及び気温・気圧情報を、トリガ情報の返信として遠隔制御サーバ4に送信する(S1604)。
【0126】
遠隔制御サーバ4は電池残量情報、体温情報、及び気温・気圧情報を受信すると、これらの情報を情報記録部47に記録する(S1605)。遠隔制御サーバ4では、予め定めたユーザの所持する複数の携帯電話機2の全てからの上記情報を情報記録部47に記録すると、複数の携帯電話機2の情報の各々を比較して、それぞれの携帯電話機2について優先度を決定する(S1606)。優先度を決定後、優先度が所定値を越えた携帯電話機2に対してのみ、上記情報に含まれる電池残量情報に基づいて制御内容が決定される(S205)。
【0127】
以上のように本実施形態によれば、遠隔制御サーバ4が携帯電話機2の遠隔制御開始時に、携帯電話機2に関する情報として、複数の携帯電話機2のユーザの各々に関するユーザ情報を取得し、このユーザ情報と電池残量情報とに基づいて、各携帯電話機又はそのユーザに優先度を付ける。
【0128】
このため、優先度が高いユーザ、例えば体温が非常に低下しているユーザに対しては優先的に救助隊を向かわせることができる。又、優先度が高いユーザに対してのみ、携帯電話機2の消費電力を抑えるような制御信号を送信するため、体温が低下しているユーザとの連絡をとるための時間を長く確保することができる。したがって、山間部等での遭難における救助活動を効率的に行うことが可能となる。
【0129】
尚、本実施形態では携帯電話機2の電池残量情報、ユーザ情報、及び周辺環境情報を用いて優先度を判定したが、電池残量情報は必ずしも必要ではない。ユーザを救助するという目的のためには、ユーザ情報及び周辺環境情報があれば、ユーザに対する優先度付けを行うことができる。
【0130】
又、携帯電話機2に関する情報としては、携帯電話機2に内蔵されたカメラによって撮影された画像情報や携帯電話機2の位置情報を含ませても良い。これにより、携帯電話機2のユーザの置かれている状況をより詳しく知ることができ、優先度付けを精度良く行うことができる。
【0131】
又、以上の説明では、遠隔制御サーバ4が、携帯電話機2から送信されてくるユーザ情報及び周辺環境情報等に基づいて各携帯電話機の優先度を決定する構成としたが、携帯電話機2から送信されてくる情報に依存せず、遠隔制御サーバ4側で所定の要件を満たす携帯電話機には全て強制的に優先度を高く設定するようにしても良い。
【0132】
又、本実施形態では、遠隔制御実行部423が、優先度が閾値を越えた携帯電話機のみに対して遠隔制御を行う構成としたが、この閾値を設けずに、各携帯電話機の優先度をソートして、優先度が高い順番に全ての携帯電話機を遠隔制御するようにしても良い。更に、各携帯電話機の優先度を決定した後は、第一〜第五実施形態で説明したように、各携帯電話機の電池残量情報、即ち、状態情報に基づいて制御内容を決定する構成となっているが、状態情報以外に、周辺環境情報やユーザ情報をも考慮して制御内容を決定して遠隔制御するようにしても良い。以下、この場合の制御例について具体例をあげて説明する。
【0133】
<周辺環境情報を考慮した制御例>
ここでは、携帯電話機から送信されてくる周辺環境情報として、上記のように携帯電話機2に内蔵されたカメラによって撮影された画像情報が含まれる例について説明する。
1.遠隔制御サーバ4が受信した周辺環境情報に含まれる画像情報に基づく画像の輝度が低い場合(夜間、地下、トンネル等で撮影された場合):撮影時に携帯電話機に搭載されたストロボを発光させるための制御信号を携帯電話機に送信する。但し、電池残量が少なくなっている場合には、撮影時にストロボを発光させないような制御信号を送信する。
2.遠隔制御サーバ4が受信した周辺環境情報に含まれる画像情報に基づく画像のピントがずれている場合:携帯電話機に搭載されたカメラのピントを制御するための制御信号を携帯電話機に送信する。これも同様、電池残量が少ない場合はピント制御を禁止するような制御信号を送信する。
3.レンズを回転させることが可能な駆動装置が付いているカメラを搭載する携帯電話機から画像情報を受信した場合:携帯電話機に搭載された駆動装置を撮影時に動作させて、カメラのレンズを回転させるための制御信号を送信する。これも同様、電池残量が少ない場合は駆動装置の動作を禁止するような制御信号を送信する。
【0134】
以上のような制御を行うことにより、電池残量とカメラで撮影した画像情報(周辺環境情報)とに基づいてカメラの制御を行うことができる。これは、緊急時等でカメラの操作を上手くできないような状況に置かれたユーザ等に効果的である。ユーザが、ストロボ発光やピント合わせ等の細かい設定ができない状況下にあっても、遠隔制御サーバ4からの遠隔制御によりストロボ発光やピント制御を行うことができる。このため、遠隔制御後に再度ユーザがカメラにより撮影を行った場合、より鮮明な画像情報を遠隔制御サーバ4に送信することができ、緊急時のユーザの救助等に役立てることができる。
【0135】
又、本実施形態では、遠隔制御サーバ4がユーザ情報及び周辺環境情報を受信した後、各携帯電話機の優先度を決定し、その優先度に基づいて携帯電話機の遠隔制御を行うが、この遠隔制御を行う際に遠隔制御サーバ4から遠隔制御対象の携帯電話機に送信する制御信号として、携帯電話機のアイコンの配置を変更するための変更制御信号(携帯電話機の画面上に、簡単な操作で緊急連絡先に発信できるようなアイコンを生成させるための信号)や携帯電話機の初期画面変更信号(携帯電話機の初期画面を緊急時用の画面に変更させるための信号)等も考えられる。この場合について図17を参照して説明する。
【0136】
図17は、本発明の第六実施形態に係る携帯電話機の画面表示例を示す図であり、(a)は初期画面、(b)は緊急時の優先度が高い場合の画面、(c)は緊急時の優先度が低い場合の画面を示す図である。
図17に示したように、携帯電話機2の初期画面上には、ゲーム、メール、ブラウザ、カレンダー、メインメニュー、電話帳、及び各種設定等のアイコンが9つ表示される。
【0137】
ここでは、災害等の緊急時において、遠隔制御サーバ4によって決定された各携帯電話機の優先度が高い程、その携帯電話機が緊急を要する状況にあるものとする。この場合、遠隔制御サーバ4は、優先度の高い携帯電話機2に対しては、該携帯電話機2の画面を図17に示した(a)から(b)に強制的に変更させるための初期画面変更制御信号を送信する。一方、優先度が低い(すなわち、緊急度が低い)携帯電話機2に対しては、該携帯電話機2の画面を図17に示した(a)から(c)に強制的に変更させるための初期画面変更制御信号を送信する。
【0138】
図17に示した画面(b)及び(c)について説明する。
図17(b)に示した画面には、緊急連絡発信アイコン、救援状況を知らせるアイコン、及び緊急用の電波を発信していることを示すアイコンが表示される。ユーザは、緊急連絡発信アイコンを選択して決定することで、遠隔制御サーバ4によって変更された緊急連絡先電話番号又は予め設定されている緊急連絡先番号に発信することができる。図17(c)に示した画面には、緊急時であることを通知する各種アイコン(緊急指定地域の通知アイコン、緊急避難場所の通知アイコン、通行規制の通知アイコン)が表示される。尚、各種アイコンを選択して決定することで、より詳細な情報が表示されるようにしても良い。
【0139】
又、遠隔制御対象となる携帯電話機の地理的場所は、およそ、その携帯電話機の送受信する電波をカバーする基地局の位置により把握することができる。このため、携帯電話機2が遠隔制御サーバ4に送信する周辺環境情報に付随して、その携帯電話機2の電波をカバーする基地局の情報も送り、遠隔制御サーバ4では、その基地局の情報も各携帯電話機の優先度を決定する要因の一つにすることが可能である。これにより、所定の基地局がカバーする電波範囲内に位置する携帯電話機にのみ、携帯電話機のアイコンの配置変更や初期画面変更の制御を行うといったことが可能となる。
【0140】
<ユーザ情報を考慮した制御例>
ここでは、携帯電話機2から送信されてくるユーザ情報として、携帯電話機2のユーザの体温、脈拍等、ユーザの体調に関する情報が含まれる例について説明する。
この場合、遠隔制御サーバ4は、上記ユーザ情報を取得し、所定の要件(例えば、所定の体温以下、脈拍が所定の回数以下)の場合は、ユーザの生命に危機が生じていると判断し、その携帯電話機2の優先度を高くする。遠隔制御サーバ4では、制御内容決定部422がユーザ情報に基づいて制御内容を決定し、優先度が閾値以上又は優先度が高い携帯電話機から順に、以下のように決定された内容の遠隔制御を実行するための制御信号を送信する。携帯電話機2は、受信した制御信号に基づいて動作する。
【0141】
制御内容:
(1)診療記録DBへアクセスせよ。
(2)診療記録DBから、その携帯電話機2のユーザに関する診療記録情報をダウンロードせよ。
(3)ダウンロード完了したら、ダウンロードされた診療記録情報にその携帯電話機2から誰でもアクセスできるようなアイコンを画面上に表示せよ。
【0142】
ここで、診療記録DBとは、携帯電話機2のユーザが所定期間の間に病院で診療を受けた診療記録(病歴、健康診断結果、使用した薬の情報、薬に関するアレルギー情報、及び担当医等の情報)が保持されたデータベースであり、例えばFTPサーバ内のデータベースを利用する。FTPサーバは、ネットワーク3に接続されており、携帯電話機2からアクセス可能である。遠隔制御サーバ4の遠隔制御実行部423は、上記制御信号と共に、FTPサーバのアドレス情報を携帯電話機2に送信する。
【0143】
携帯電話機2は、遠隔制御サーバ4から送信されてきた制御信号に基づいて次のように動作する。
まず、携帯電話機2は、遠隔制御サーバ4から送られてきた、制御内容(1)を実行するための制御信号とFTPサーバのアドレス情報とに基づいて、FTPサーバ内の診療記録DBに接続を開始する。尚、FTPサーバのアドレス情報は、予め携帯電話機内に記録されたものであってもよく、その場合、携帯電話機2は遠隔制御サーバ4から上記制御信号を受信したことをトリガとして、予め格納しているアドレス情報に基づいてFTPサーバへの接続を開始する。この際、携帯電話機2とFTPサーバとの間での認証処理を行っても良い。
【0144】
携帯電話機2は、診療記録DBにアクセスすると、制御内容(2)を実行するための制御信号に基づいて、診療記録DBから携帯電話機2のユーザに関する診療記録情報をダウンロードする。携帯電話機2は診療記録情報のダウンロードを完了すると、制御内容(3)を実行するための制御信号に基づいて、遠隔制御サーバ4から指定されたアイコンを画面上に表示する。このアイコンには、例えば「○○さんの通院記録はこちらから」等という情報が表示される。携帯電話機2のユーザ又はその周囲の人間は、このアイコンを選択して実行することで、携帯電話機2のユーザの診療記録を画面上で閲覧することができる。
【0145】
以上のような遠隔制御を行うことにより、例えば、災害時等に、携帯電話機2のユーザが、普段通院していない病院に搬送された場合でも、治療を担当する医師は、そのユーザを治療するのに有効な情報をユーザの所持する携帯電話機2を用いて容易に取得することができる。又、そのユーザが意識不明になってしまい、自分自身ではその情報を画面上に表示できない場合であっても、遠隔制御サーバ4からの遠隔制御により、誰でも自由にその情報を見られるようにしておくことができる。
【0146】
尚、上記の説明では、携帯電話機2の状態情報について触れていないが、例えば、携帯電話機2の電池残量が極端に少ない場合には、上記のような診療記録をダウンロードさせる遠隔制御を行わないように制御する。この場合には、携帯電話機2から送信されてくる状態情報に基づいて、携帯電話機2の電池残量が多くなったと判断した場合に、上記のような診療記録をダウンロードさせる遠隔制御を行うようにすれば良い。
【0147】
又、将来の災害時に備えて、携帯電話機2のメモリ等に診療記録情報を恒常的に記録しておくという形態も想定されるが、診療記録情報等は、本来、プライバシーの観点から秘密にしておくべきものであり、携帯電話機2に保持するようにした場合には、その情報が漏洩することも考えられ、好ましいものではない。一方、上記の形態であれば、遠隔制御サーバ4が、ユーザの身に危機が生じていると判断した場合にのみ、そのユーザの診療記録情報を、ユーザの所持する携帯電話機2にダウンロードするように遠隔制御するため、プライバシーの観点からも効果を有する。
【0148】
【発明の効果】
本発明によれば、制御対象となる携帯端末装置に応じた遠隔制御を行うことが可能な遠隔制御サーバ及び該遠隔制御サーバによって遠隔制御される携帯端末装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態に係る遠隔制御システムの構成図である。
【図2】本発明の第一実施形態に係る遠隔制御システムの処理の流れを説明するためのシーケンスチャートである。
【図3】本発明の第一実施形態に係る遠隔制御システムの遠隔制御サーバにおける制御内容決定処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【図4】本発明の第二実施形態に係る遠隔制御システムの構成図である。
【図5】本発明の第二実施形態に係る遠隔制御システムの遠隔制御サーバにおける制御内容決定処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の第三実施形態に係る遠隔制御システムの構成図である。
【図7】本発明の第三実施形態に係る遠隔制御システムの処理の流れを説明するためのシーケンスチャートである。
【図8】本発明の第三実施形態に係る遠隔制御システムの遠隔制御サーバ4の制御開始タイミング決定処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【図9】本発明の第四実施形態に係る遠隔制御システムの構成図である。
【図10】本発明の第四実施形態に係る遠隔制御システムの処理の流れを説明するためのシーケンスチャートである。
【図11】本発明の第四実施形態に係る遠隔制御システムの遠隔制御サーバで分析された携帯電話機の使用傾向を、縦軸を使用頻度、横軸を時間としてグラフ化したものを示す図である。
【図12】本発明の第五実施形態に係る遠隔制御システムの構成図である。
【図13】本発明の第五実施形態に係る遠隔制御システムの処理の流れを説明するためのシーケンスチャートである。
【図14】本発明の第五実施形態に係る遠隔制御システムにおいて、携帯電話機の接続先を変更する際の処理の流れを概念的に示した図である。
【図15】本発明の第六実施形態に係る遠隔制御システムの構成図である。
【図16】本発明の第六実施形態に係る遠隔制御システムの処理の流れを説明するためのシーケンスチャートである。
【図17】本発明の第六実施形態に係る携帯電話機の画面表示例を示す図であり、(a)は初期画面、(b)は緊急時の優先度が高い場合の画面、(c)は緊急時の優先度が低い場合の画面を示す図である。
【符号の説明】
100 遠隔制御システム
2 携帯電話機
3 ネットワーク
4 遠隔制御サーバ
21、41 通信部
22、42 制御部
23 電池管理部
24 状態情報取得部
25、45 携帯電話機設定データ記録部
26 アプリケーションプログラム実行部
421 トリガ情報制御部
422 制御内容決定部
423 遠隔制御実行部
43 電池情報データベース
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯端末装置及び該携帯端末装置を遠隔制御する遠隔制御サーバに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、有線ネットワーク或いは無線ネットワークを介して、ファクシミリやパーソナルコンピュータ等の端末装置を遠隔制御サーバにより遠隔制御する遠隔制御システムというものが知られている。遠隔制御システムでは、遠隔制御サーバが所定期間毎に、遠隔制御を開始するためのトリガ情報を遠隔制御対象となる端末装置に一斉に送信する。トリガ情報を受けた端末装置では、予め決められた自装置の情報、例えばファームウエアのバージョン情報をトリガ情報の返信として遠隔制御サーバに送信する。遠隔制御サーバは各端末装置から受信した情報を集計し、例えばファームウエアのバージョン情報の更新が必要な端末装置に対して、ファームウエアの情報を変更する遠隔制御を行い、端末装置の遠隔制御を行っている。
【0003】
又、従来、監視装置が、移動端末の状態を示す状態情報を該移動端末から受信し、その状態情報を履歴として保存し、その履歴と地図情報とをマッチングした移動端末の移動履歴を表示して、移動端末を監視可能にした移動端末監視システムがある(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−12965号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の遠隔制御システムは、制御対象となる全ての端末装置について同様の遠隔制御を行っており、端末装置の状態(電池残量等)に応じた制御を行うといったことはなされていなかった。端末装置が携帯端末装置であった場合、電池残量が少なくなることがあるが、従来のように、電池残量が少ない状態でも、電池残量が多い携帯端末装置と同様に制御が行われているのでは、制御そのものが携帯端末装置にとって余計に電池残量を減らすことになってしまい、携帯端末装置の電源の長寿命化という要求に応えることは難しい。
【0006】
又、特許文献1記載の移動端末制御システムでは、移動端末の状態情報を制御装置側で取得して、移動端末の監視を行うことができるが、移動端末の状態に応じて該移動端末の遠隔制御を行うといった技術を開示しているものではない。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みて為されたものであり、制御対象となる携帯端末装置に応じた遠隔制御を行うことが可能な遠隔制御サーバ及び該遠隔制御サーバによって遠隔制御される携帯端末装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の遠隔制御サーバは、携帯端末装置の遠隔制御を所定タイミング毎に行う遠隔制御サーバであって、前記携帯端末装置の遠隔制御を開始するためのトリガ情報を前記所定タイミング毎に前記携帯端末装置に送信する送信手段と、前記トリガ情報に応じて前記携帯端末装置から送信されてきた前記携帯端末装置の状態情報を受信する受信手段と、前記受信手段によって受信した状態情報に基づいて、前記携帯端末装置の遠隔制御を行う制御手段とを備える。
【0009】
この構成により、携帯端末装置の状態に基づいて遠隔制御を行うことができ、効率的な制御が実現できる。
【0010】
又、本発明の遠隔制御サーバは、前記状態情報が、前記携帯端末装置の電池残量情報を含み、前記電池残量情報に基づいて、前記携帯端末装置で実行されるアプリケーションプログラムの実行時間を決定する制御内容決定手段を備え、前記制御手段は、前記携帯端末装置のアプリケーションプログラムの実行時間が前記制御内容決定手段により決定された実行時間になるように、前記携帯端末装置を遠隔制御する。
【0011】
この構成により、携帯端末装置の電池残量に基づいて携帯端末装置のアプリケーションプログラムの実行時間を遠隔制御するため、効率的な制御が実現できる。
【0012】
又、本発明の遠隔制御サーバは、前記状態情報が、前記トリガ情報送信時点で前記携帯端末装置で実行されているアプリケーションプログラムの種類を示すID情報を含み、前記ID情報に基づいて、前記アプリケーションプログラムの優先度を判定する優先度判定手段を備え、前記制御内容決定手段は、前記電池残量情報と前記優先度判定手段による判定結果とに基づいて、前記携帯端末装置で実行されているアプリケーションプログラムの実行時間を決定する。
【0013】
この構成により、例えば、優先度の高い重要なアプリケーションプログラムについては、その実行時間をデフォルトにするよう制御することで、携帯端末装置の動作の信頼性を確保することができる。
【0014】
又、本発明の遠隔制御サーバは、前記状態情報が、前記トリガ情報送信時点での前記携帯端末装置の通信接続先の情報を示す接続先情報を含み、前記接続先情報に基づいて、前記携帯端末装置の通信接続先の状態を示す接続先状態情報を取得する接続先状態情報取得手段と、前記接続先状態情報取得手段により取得した接続先状態情報に応じて、前記携帯端末装置の通信接続先を決定する制御内容決定手段とを備え、前記制御手段は、前記携帯端末装置の通信接続先が前記制御内容決定手段により決定された接続先になるように、前記携帯端末装置を遠隔制御する。
【0015】
この構成により、携帯端末装置の接続先情報(例えば、ゲートウェイアドレス等)に対応する接続先の状況(例えば、混雑状況等)に応じて、その通信接続先を別の通信接続先に変更する遠隔制御が可能な為、携帯端末装置が接続するネットワークのパフォーマンスを向上させることができる。
【0016】
又、本発明の遠隔制御サーバは、前記電池残量情報を記録する電池残量情報記録部と、前記受信手段により受信した電池残量情報と、前記電池残量情報記録部に記録されている、前回のトリガ情報送信時に受信した前記携帯端末装置の電池残量情報とを比較する比較手段と、前記比較手段による比較結果に応じて、前記携帯端末装置の次回の遠隔制御を開始するための前記トリガ情報の送信タイミングを決定する送信タイミング決定手段とを備え、前記送信手段は、前記送信タイミング決定手段により決定された送信タイミングで前記トリガ情報を送信する。
【0017】
この構成により、携帯端末装置の電池残量の変化に応じて、次回の遠隔制御を行うタイミングを決定するため、携帯端末装置の電池残量を考慮した遠隔制御が可能となる。
【0018】
又、本発明の遠隔制御サーバは、前記状態情報が、前記携帯端末装置の動作履歴情報を含み、前記動作履歴情報に基づいて、前記携帯端末装置の動作傾向を分析し、当該分析した動作傾向に応じて、前記携帯端末装置の次回の遠隔制御を開始するための前記トリガ情報の送信タイミングを決定する送信タイミング決定手段を備え、前記送信手段は、前記送信タイミング決定手段により決定された送信タイミングで前記トリガ情報を送信する。
【0019】
この構成により、携帯端末装置の動作傾向に応じて、次回の遠隔制御を行うタイミングを決定するため、携帯端末装置の動作傾向を考慮した遠隔制御が可能となる。
【0020】
又、本発明の遠隔制御サーバは、前記送信タイミング決定手段が、前記分析結果から前記携帯端末装置が使用されていない時間帯を決定し、当該決定した時間帯のいずれかの時間を、前記トリガ情報の送信タイミングとする。
【0021】
この構成により、携帯端末装置が使用されていない時間に次回の遠隔制御を行うことができる。
【0022】
又、本発明の遠隔制御サーバは、前記遠隔制御の対象となる携帯端末装置が複数存在し、前記複数の携帯端末装置の各々は、予め定められたユーザが所持する携帯端末装置であって、前記送信手段は、前記トリガ情報を前記複数の携帯端末装置の各々に送信し、前記受信手段は、前記複数の携帯端末装置の各々から前記状態情報を受信し、更に、前記複数の携帯端末装置の各々によって取得された、前記ユーザの状態に関するユーザ情報と自装置の周囲の環境に関する周囲環境情報とを受信し、前記受信手段によって受信した複数のユーザ情報及び周囲環境情報の各々に基づいて、前記複数の携帯端末装置の各々の遠隔制御の優先度を決定する優先度決定手段を備え、前記制御手段は、前記優先度決定手段によって決定された優先度が閾値を越えた携帯端末装置のみに対し、前記状態情報に基づいた遠隔制御を行う。
【0023】
この構成により、複数の携帯端末装置の各々に、そのユーザのユーザ情報や周辺の環境情報に基づいて優先度を決定し、優先度が閾値を越えた携帯端末装置のみ制御を行うため、複数の携帯端末装置の各々のユーザが山間部等で遭難にあった場合に、危険度の高いユーザについては優先的に遠隔制御を行って携帯端末装置の消費電力を抑えるようにすることで、救助隊が到着するまでの間に電源が切れてしまうといったことを極力なくすことができる。
【0024】
本発明の遠隔制御サーバは、前記受信手段が、前記状態情報に加え、前記携帯端末装置によって取得された、前記携帯端末装置のユーザの状態に関するユーザ情報を受信し、前記受信手段で受信した状態情報とユーザ情報とに基づいて前記遠隔制御の制御内容を決定する制御内容決定手段を備え、前記制御手段は、前記制御内容決定手段によって決定された制御内容を実行するための制御信号を生成して前記携帯端末装置に送信する。
【0025】
この構成により、携帯端末装置の状態とそのユーザの状態とに基づいて遠隔制御を行うことができ、効率的な制御が実現できる。
【0026】
本発明の遠隔制御サーバは、前記受信手段が、前記状態情報に加え、前記携帯端末装置によって取得された、前記携帯端末装置の周辺環境に関する周辺環境情報を受信し、前記受信手段で受信した状態情報と周辺環境情報とに基づいて前記遠隔制御の制御内容を決定する制御内容決定手段を備え、前記制御手段は、前記制御内容決定手段によって決定された制御内容を実行するための制御信号を生成して前記携帯端末装置に送信する。
【0027】
この構成により、携帯端末装置の状態とその周辺環境とに基づいて遠隔制御を行うことができ、効率的な制御が実現できる。
【0028】
本発明の携帯端末装置は、遠隔制御サーバから所定タイミング毎に遠隔制御を行われる携帯端末装置であって、前記遠隔制御を開始するためのトリガ情報を前記所定タイミング毎に前記遠隔制御サーバから受信する受信手段と、前記受信手段で受信したトリガ情報に応じて、自装置の状態を示す状態情報を取得する状態情報取得手段と、前記状態情報取得手段により取得した状態情報を前記遠隔制御サーバに送信する送信手段とを備える。
【0029】
この構成により、遠隔制御サーバが、携帯端末装置の状態に基づいて携帯端末装置の遠隔制御を行うことが可能となり、効率的な制御が行われる。この結果、携帯端末装置の消費電力を抑えることができる。
【0030】
又、本発明の携帯端末装置は、前記状態情報取得手段が、前記状態情報として自装置の電池残量を示す電池残量情報を取得し、前記電池残量情報は、前記遠隔制御サーバが、前記携帯端末装置で実行されるアプリケーションプログラムの実行時間を決定するための情報である。
【0031】
この構成により、携帯端末装置の電池残量に応じてアプリケーションプログラムの実行時間が決定されるため、効率的な制御が行われる。この結果、携帯端末装置の消費電力を抑えることができる。
【0032】
又、本発明の携帯端末装置は、前記状態情報取得手段が、更に、前記状態情報として、前記トリガ情報を受信した時点で、自装置で実行されているアプリケーションプログラムの種類を示すID情報を取得し、前記ID情報は、前記遠隔制御サーバが前記携帯端末装置で実行されるアプリケーションプログラムの実行時間を決定するための情報である。
【0033】
この構成により、携帯端末装置の電池残量と、携帯端末装置で実行されているアプリケーションプログラムの種類とに応じて、アプリケーションプログラムの実行時間が決定されるため、例えば、重要なアプリケーションプログラムを実行中に、そのアプリケーションプログラムの実行時間が変更される可能性をなくすことができ、携帯端末装置の動作の信頼性を確保することができる。
【0034】
又、本発明の携帯端末装置は、前記状態情報取得手段が、前記トリガ情報を受信した時点で、前記状態情報として、自装置が通信している通信接続先を示す接続先情報を取得し、前記接続先情報は、前記遠隔制御サーバが前記通信接続先の状態に応じて前記携帯端末装置の通信接続先を変更するための情報である。
【0035】
この構成により、例えば、携帯端末装置の通信接続先が混雑している場合、遠隔制御サーバからの遠隔制御により、その通信接続先を別の通信接続先に変更することが可能となり、通信を効率的に行うことができる。
【0036】
又、本発明の携帯端末装置は、前記電池残量情報が、前記遠隔制御サーバが前記携帯端末装置の次回の遠隔制御を開始するための前記トリガ情報の送信タイミングを決定するための情報である。
【0037】
この構成により、携帯端末装置の電池残量に応じて次回の遠隔制御開始のタイミングが決定されるため、電池残量が少ない場合に遠隔制御サーバからの遠隔制御が行われることによって電池が消耗してしまうといったことを防ぐことができ、携帯端末装置の待受時間等を長くすることが可能となる。
【0038】
又、本発明の携帯端末装置は、自装置の動作履歴情報を蓄積する動作履歴情報蓄積手段を備え、前記状態情報取得手段は、前記状態情報として、前記動作履歴情報蓄積手段により蓄積された動作履歴情報を取得し、前記動作履歴情報は、前記遠隔制御サーバが前記携帯端末装置の動作傾向を求め、前記動作傾向に基づいて次回の遠隔制御を開始するための前記トリガ情報の送信タイミングを決定するための情報である。
【0039】
この構成により、携帯端末装置の動作履歴に応じて次回の遠隔制御開始のタイミングが決定されるため、電力消費の大きい時間帯に遠隔制御サーバによって遠隔制御が行われることを防ぐことができる。
【0040】
又、本発明の携帯端末装置は、自装置のユーザの状態に関するユーザ情報を取得するユーザ情報取得手段と、自装置の周辺環境に関する周辺環境情報を取得する周辺環境情報取得手段とを備え、前記送信手段は、前記状態情報に加え、前記ユーザ情報取得手段により取得したユーザ情報と前記周辺環境情報取得手段により取得した周辺環境情報とを前記遠隔制御サーバに送信し、前記ユーザ情報及び前記周辺環境情報は、前記遠隔制御サーバが前記携帯端末装置と当該携帯端末装置以外の前記遠隔制御対象となる携帯端末装置とを併せた複数の携帯端末装置のうちのどれを、前記遠隔制御を行う対象とするかを決定するための情報である。
【0041】
この構成により、携帯端末装置のユーザのユーザ情報やその周辺の環境情報に基づいて、遠隔制御を行うべき携帯端末装置が決定されるため、例えば、携帯端末装置を持つユーザが複数存在し、この複数のユーザが山間部等で遭難してしまった場合において、各ユーザに優先度をつけることができ、遭難時等における人命救助に役立てることができる。
【0042】
本発明の携帯端末装置は、自装置のユーザの状態に関するユーザ情報を取得するユーザ情報取得手段を備え、前記送信手段は、前記状態情報に加え、前記ユーザ情報取得手段により取得したユーザ情報を前記遠隔制御サーバに送信し、前記受信手段は、前記送信手段による前記状態情報及びユーザ情報の送信後に前記遠隔制御サーバから送信されてくる制御信号を受信し、前記制御信号は、前記遠隔制御サーバで決定された前記遠隔制御の制御内容を実行するための信号であり、前記状態情報及びユーザ情報は、前記遠隔制御サーバが前記制御内容を決定するための情報である。
【0043】
この構成により、遠隔制御サーバが、携帯端末装置の状態に基づいて携帯端末装置の遠隔制御を行うことが可能となり、効率的な制御が行われる。この結果、携帯端末装置の消費電力を抑えることができる。
【0044】
本発明の携帯端末装置は、自装置の周辺環境に関する周辺環境情報を取得する周辺環境情報取得手段を備え、前記送信手段は、前記状態情報に加え、前記周辺環境情報取得手段により取得した周辺環境情報を前記遠隔制御サーバに送信し、前記受信手段は、前記送信手段による前記状態情報及び周辺環境情報の送信後に前記遠隔制御サーバから送信されてくる制御信号を受信し、前記制御信号は、前記遠隔制御サーバで決定された前記遠隔制御の制御内容を実行するための信号であり、前記状態情報及び周辺環境情報は、前記遠隔制御サーバが前記制御内容を決定するための情報である。
【0045】
この構成により、遠隔制御サーバが、携帯端末装置の状態に基づいて携帯端末装置の遠隔制御を行うことが可能となり、効率的な制御が行われる。この結果、携帯端末装置の消費電力を抑えることができる。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態で説明する遠隔制御システムは、遠隔制御サーバが、制御対象となる少なくとも1つの携帯端末装置から該携帯端末装置の状態を示す状態情報を取得し、取得した状態情報に応じて携帯端末装置の制御内容や制御を行う間隔を決定するものである。
【0047】
(第一実施形態)
図1は、本発明の第一実施形態に係る遠隔制御システムの構成図である。
遠隔制御システム100は、携帯電話機網やインターネット等のネットワーク3に接続可能な携帯電話機2及びネットワーク3を介して携帯電話機2の遠隔制御を行う遠隔制御サーバ4を備えて構成される。尚、携帯電話機2は1つに限らず複数あっても良い。又、携帯電話機は無線通信機能を持った携帯端末装置であれば良く、PDA(Personal Digital Assistant)やPHS(Personal Handy−phone System)等でも構わない。
【0048】
携帯電話機2は、通信部21、制御部22、電池管理部23、状態情報取得部24、携帯電話機設定データ記録部25、及びアプリケーションプログラム実行部26を備える。
【0049】
通信部21は、遠隔制御サーバ4との間でデータの送受信を行う。電池管理部23は、携帯電話機2の電池残量を算出する。状態情報取得部24は、制御部22からの指示があると、携帯電話機2の状態を示す状態情報として、電池管理部23で算出された電池残量情報を取得する。
【0050】
携帯電話機設定データ記録部25は、携帯電話機2で実行可能なアプリケーションプログラムの動作に関連する情報(アプリケーションプログラムの実行時間、アプリケーションプログラムの起動タイミング等の情報)が記録されている。アプリケーションプログラムの実行時間とは、例えば、アプリケーションプログラム内のタスクがUI資源のリソースを取っている時間の合計である。UI資源とは、ユーザインタフェイス(User Interface:UI)に利用されるハードウエア資源のことである。
【0051】
アプリケーションプログラム実行部26は、携帯電話機設定データ記録部26に記録されている設定データに基づいてアプリケーションプログラムを実行する。
【0052】
制御部22は各部を制御する。又、制御部22は、遠隔制御サーバ4から送信されてくるトリガ情報を通信部21により受信した際に、状態情報取得部24に対し電池残量情報を取得するよう指示する。又、制御部22は、トリガ情報の返信として状態情報取得部24で取得された電池残量情報を通信部21から遠隔制御サーバ4に送信する。又、制御部22は、電池残量情報送信後、遠隔制御サーバ4から送信されてくる制御信号に基づいて、携帯電話機設定データ記録部25に記録されている設定データを更新する。
【0053】
遠隔制御サーバ4は、通信部41、制御部42、電池情報データベース43、及び携帯電話機設定データ記録部45を備える。
【0054】
通信部41は、携帯電話機2とのデータの送受信を行う。電池情報データベース43には、以下に示すような、携帯電話機2のメーカー名とその携帯電話機が使用している電池の種類とを対応付けたテーブルa、電池の種類とその容量を対応付けたテーブルb、及び携帯電話機2の電池残量比率とそれに対する重み数値を対応付けたテーブルcを有する。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
【表3】
【0058】
携帯電話機設定データ記録部45は、携帯電話機2の携帯電話機設定データ記録部25に記録されているのと同じ設定データが記録されている。尚、携帯電話機設定データ記録部45に記録されているデータは、制御部42により更新可能である。又、携帯電話機設定データ記録部45は遠隔制御サーバ4からアクセス可能であれば良く、ネットワーク3に接続可能な外部サーバ内にあっても良い。この場合、電池情報データベース43等の遠隔制御サーバ4が取得する他のデータ群についても、上記外部サーバ内にあることが望ましい。
【0059】
制御部45は各部を制御するものであり、トリガ情報制御部421、制御内容決定部422、及び遠隔制御実行部423を備える。
【0060】
トリガ情報制御部421は、携帯電話機2の遠隔制御を開始するためのトリガとなるトリガ情報を予め定められた所定タイミング毎(例えば、12時間間隔)に生成し、生成したトリガ情報を通信部41から携帯電話機2に対して送信する。制御内容決定部422は、携帯電話機2から送信されてきた電池残量情報と、電池情報データベース45に記録されているデータとに基づいて、例えば、携帯電話機2のアプリケーションプログラムの実行時間を決定し、携帯電話機設定データ記録部45に記録されているアプリケーションプログラムの実行時間を、決定した実行時間に更新する。
【0061】
遠隔制御実行部423は、携帯電話機設定データ記録部45に記録されている設定データに基づいて携帯電話機2の遠隔制御を行う。例えば、携帯電話機設定データ記録部45に記録されている携帯電話機2のアプリケーションプログラムの実行時間がX秒に変更された場合、携帯電話機2内の携帯電話機設定データ記録部25に記録されているアプリケーションプログラムの実行時間の設定データをX秒に更新するための制御信号を生成し、生成した信号を通信部41を介して携帯電話機2に送信する。
【0062】
以上が、遠隔制御システム100の各構成要素の説明である。次に、遠隔制御システム100の処理の流れについて説明する。
図2は、本発明の第一実施形態に係る遠隔制御システムの処理の流れを説明するためのシーケンスチャートである。
【0063】
遠隔制御サーバ4は、携帯電話機2の遠隔制御を開始する時間になると(S201)、遠隔制御を開始することを示すトリガ情報を携帯電話機2に送信する(S202)。携帯電話機2ではトリガ情報を受信すると、トリガ情報受信時点での自機の電池残量情報を取得し(S203)、取得した電池残量情報をトリガ情報の返信として遠隔制御サーバ4に送信する(S204)。
【0064】
遠隔制御サーバ4は電池残量情報を受信すると、この電池残量情報と電池情報データベース43に記録されているデータとに基づいて携帯電話機2の制御内容を決定する(S205)。制御内容決定後、携帯電話機設定データ記録部45の設定データを更新し(S206)、携帯電話機2の設定データを更新するための制御信号を生成する(S207)。生成した制御信号は携帯電話機2に送信され(S208)、携帯電話機2の制御部22により設定データが更新される(S209)。携帯電話機2内の設定データ更新後は、その更新後の設定データに基づいて、アプリケーションプログラムが実行される。
【0065】
次に、S205の制御内容の決定方法の具体例を説明する。
図3は、本発明の第一実施形態に係る遠隔制御システムの遠隔制御サーバにおける制御内容決定処理の流れを説明するためのフローチャートである。尚、ここでは、携帯電話機2がP社製のものであり、その電池残量が42であった場合の例について説明する。
【0066】
まず、遠隔制御サーバ4は、電池情報データベース43から携帯電話機2の電池容量情報を取得する(S301)。ここでは、携帯電話機2がP社製なので、電池はAとなり、その容量は120である。次に、取得した電池容量と電池残量情報とから電池残量比率を算出する(S302)。ここでは、電池残量比率Y=(42/120)×100=35%である。
【0067】
遠隔制御サーバ4は、電池情報データベース43のテーブルcを参照して、電池残量比率が50%より大きければ(S303:YES)、携帯電話機2のアプリケーションプログラムの実行時間を、予め設定されているデフォルトの実行時間の1倍に決定する(S304)。一方、電池残量比率が50%以下の場合(S303:NO)、その電池残量比率が20%以上かどうか判断する。20%より小さい場合(S305:YES)、携帯電話機2のアプリケーションプログラムの実行時間を、予め設定されているデフォルトの実行時間の0.3倍に決定する(S306)。一方、20%以上の場合(S305:NO)、アプリケーションプログラムの実行時間を、予め設定されているデフォルトの実行時間の0.5倍に決定する(S307)。
【0068】
以上のように本実施形態によれば、遠隔制御サーバ4が携帯電話機2の遠隔制御を開始する際に、携帯電話機2の電池残量情報を取得し、取得した電池残量情報に応じて制御内容を決定する。このため、携帯電話機2の状態に応じた遠隔制御を行うことができ、携帯電話機2の電池残量が少ない場合はアプリケーションプログラムの実行時間を短くして電力消費を抑えるように遠隔制御したり、充分に電池残量がある場合はデフォルトの実行時間に設定したりすることができる。
【0069】
又、携帯電話機2は、自身の電池残量に応じて遠隔制御サーバ4からの遠隔制御を受けるため、電力消費を抑えることができ、待受時間の延長等の効果を得ることができる。
【0070】
尚、電池残量比率は遠隔制御サーバ4で算出せずに、携帯電話機2の電池管理部23で求めておくようにしても良い。この場合は、携帯電話機2は、トリガ情報の返信として電池残量比率の情報を遠隔制御サーバ4に送信する。
【0071】
(第二実施形態)
本発明の第二実施形態に係る遠隔制御システムでは、遠隔制御サーバ4による制御内容の決定を、電池残量情報だけでなく、携帯電話機2で実行されているアプリケーションプログラムの優先度も考慮して行う構成となっている。
【0072】
図4は、本発明の第二実施形態に係る遠隔制御システムの構成図である。
本実施形態に係る遠隔制御システム200は、第一実施形態で説明した携帯電話機2の構成に、携帯電話機2で実行中のアプリケーションプログラムを監視する監視部27を追加し、第一実施形態で説明した遠隔制御サーバ4の構成に、携帯電話機2で実行可能なアプリケーションプログラムに関する情報を記録するアプリケーションプログラム情報データベース44(以下、アプリケーションプログラム情報DBという)を追加したものである。図1と同様の構成には同一符号を付して説明を省略する。
【0073】
監視部27は、携帯電話機2で実行中のアプリケーションプログラムを監視し、その実行中のアプリケーションプログラムのID情報を取得する。状態情報取得部24は、電池残量情報に加え、監視部27で取得されたID情報を取得する。制御部22は、電池残量情報とID情報とを携帯電話機2の状態情報として通信部21を介して遠隔制御サーバ4に送信するよう制御する。
【0074】
アプリケーションプログラム情報DB44には、携帯電話機2で実行可能なアプリケーションプログラムのID情報とそのアプリケーションプログラムの優先度とを対応付けた以下に示すような優先度判定テーブルが記録されている。尚、アプリケーションプログラムの優先度は5段階であり、優先度の最大値は5、最小値は0である。又、アプリケーションプログラム情報DB44は、ネットワーク3に接続可能な外部サーバにあっても良い。
【0075】
【表4】
【0076】
制御内容決定部422は、携帯電話機2から受信したID情報と優先度判定テーブルとに基づいて、携帯電話機2で実行中のアプリケーションプログラムの優先度を判定し、その優先度も考慮して制御内容を決定する。
【0077】
第二実施形態に係る遠隔制御システム200の処理の流れは、遠隔制御サーバ4が電池残量情報に加えて、携帯電話機2で実行中のアプリケーションプログラムの優先度を考慮してアプリケーションプログラムの実行時間を決定する以外は第一実施形態と同様である。以下、アプリケーションプログラムの優先度に応じてアプリケーションプログラムの実行時間を決定する例について説明する。
【0078】
図5は、本発明の第二実施形態に係る遠隔制御システムの遠隔制御サーバにおける制御内容決定処理の流れを説明するためのフローチャートである。図3と同様のフローには同一符号を付して説明を省略する。
【0079】
遠隔制御サーバ4は、S302で電池残量比率を算出後、受信したID情報と優先度判定テーブルとに基づいて、携帯電話機2で実行中のアプリケーションプログラムの優先度を判定する(S508)。判定の結果、優先度が最大の5であった場合(S508:YES)、S304へと処理を移行する。一方、優先度が0〜4であった場合(S508:NO)、S303へと処理を移行する。
【0080】
以上のように本実施形態によれば、優先度が高い、つまり、携帯電話機2の動作において非常に重要なアプリケーションプログラム(例えば、発信電波の出力制御アプリケーションプログラムやスケジュールアラーム起動アプリケーションプログラム等)が携帯電話機2で実行されている場合には、電池残量に関わらず、そのアプリケーションプログラムの実行時間をデフォルトの時間に決定する。このため、携帯電話機2の電池残量が少ないからといって、重要なアプリケーションプログラムの実行時間を短くしてしまうといった事態を避けることができ、携帯電話機2の動作の信頼性を確保することができる。
【0081】
尚、S508における優先度の判定処理は、S204で電池残量情報とID情報とを受信した直後に行うようにしても良い。これにより、優先度が高いアプリケーションプログラムを実行中の携帯電話機2については、電池残量の算出を行わずに制御内容を決定できるため、遠隔制御を開始するまでの時間を短縮することができる。
【0082】
(第三実施形態)
図6は、本発明の第三実施形態に係る遠隔制御システムの構成図である。図2と同様の構成には同一符号を付して説明を省略する。
【0083】
本発明の第三実施形態に係る遠隔制御システム300は、第一又は第二実施形態で説明した遠隔制御システムの遠隔制御サーバ4の構成に、制御内容決定部422が算出した電池残量比率を履歴として記録する履歴情報記録部46を追加したものである。
【0084】
履歴情報記録部46には、以下に示すような電池残量情報履歴テーブルが記録される。電池残量情報履歴テーブルには、遠隔制御サーバ4が携帯電話機2の制御を行うためのトリガ情報を送信する度に携帯電話機2から送信されてくる電池残量情報を取得した時間と、取得した電池残量情報に基づいて算出した電池残量比率とが対応付けて記録される。
【0085】
【表5】
【0086】
次に、本実施形態に係る遠隔制御システム300の処理の流れについて説明する。
図7は、本発明の第三実施形態に係る遠隔制御システムの処理の流れを説明するためのシーケンスチャートである。図2と同様のシーケンスには同一符号を付して説明を省略する。
【0087】
遠隔制御サーバ4は、S208で制御信号を送信後、算出した電池残量比率を履歴として履歴情報記録部46に記録する(S711)。そして、トリガ情報制御部421が、履歴情報記録部46に記録されている電池残量比率の履歴に応じて、次回の遠隔制御開始のタイミング(トリガ情報を携帯電話機2に送信する時刻)を決定する(S712)。
【0088】
図8は、本発明の第三実施形態に係る遠隔制御システムの遠隔制御サーバの遠隔制御開始タイミング決定処理の流れを説明するためのフローチャートである。
遠隔制御サーバ4は、履歴情報記録部46に記録されている履歴情報を参照し(S801)、履歴情報のうち、今回記録した電池残量比率の情報と、前回の遠隔制御時に記録した電池残量比率の情報とを比較する。比較の結果、今回の電池残量比率が前回の電池残量比率よりも大きかった場合(S802:YES)、遠隔制御サーバ4は、次回の遠隔制御開始の時刻をデフォルトの時刻(12時間後)に決定する。
【0089】
一方、今回の電池残量比率が前回の電池残量比率よりも小さかった場合(S802:NO)、遠隔制御サーバ4は、更に、今回の電池残量比率が10%より小さいか否かを判定する。判定の結果、今回の電池残量比率が10%より大きい場合(S803:NO)、電池残量比率に対応する重み数値に応じて、次回の遠隔制御開始時刻をデフォルトの時刻よりも後の時刻に決定する。つまり、遠隔制御を行う時間間隔をデフォルトよりも長くする(例:重み1→12時間後、重み0.5→18時間後)。
【0090】
一方、今回の電池残量比率が10%より小さい場合(S803:YES)、次回の遠隔制御開始時刻を、携帯電話機2の電池がなくなってしまう電池切れ予測時刻に決定する。この電池切れ予測時刻は、携帯電話機2の電池残量が10%より下回った時点から携帯電話機2の電源が切れるまでの時間を予め統計データとして遠隔制御サーバ4内に記録しておき、この統計データを参照して求める。
【0091】
以上のように本実施形態によれば、遠隔制御サーバ4が、携帯電話機2の遠隔制御開始時に取得した電池残量情報に基づく電池残量比率を履歴情報記録部46に記録しておき、前回の遠隔制御時の電池残量比率と今回の遠隔制御時の電池残量比率とに基づいて、次回の遠隔制御開始時刻を決定する。
【0092】
このため、携帯電話機2の電池残量が少ない場合は、遠隔制御を行う間隔を長くすることで、携帯電話機2の遠隔制御自体が電池を消耗させてしまうといったことが無くなり、待受時間の延長を図ることができる。又、携帯電話機2の電池残量が極端に少ない場合には、その電池残量が最終的になくなってしまうであろう時刻までは遠隔制御を行わないようにするため、携帯電話機2のユーザが、携帯電話機2の電源を切らしたくない状況にある場合に、遠隔制御サーバ4の遠隔制御によって電力が消費され、電源が切れてしまうといったことを無くすことができる。
【0093】
(第四実施形態)
図9は、本発明の第四実施形態に係る遠隔制御システムの構成図である。図4と同様の構成には同一符号を付して説明を省略する。
図9に示したように、本発明の第四実施形態に係る遠隔制御システム400は、第一又は第二実施形態で説明した遠隔制御システムの携帯電話機2の構成に、携帯電話機2の動作に関する履歴情報を記録しておく動作履歴情報記録部28を追加し、遠隔制御サーバ4が、携帯電話機2から送信されてくる動作履歴情報に応じて、次回の遠隔制御開始時刻を決定するようにしたものである。
【0094】
動作履歴情報記録部28には、通話履歴情報、不在着信履歴情報、アプリケーションプログラムの使用履歴情報、及び携帯電話機2のキーボタンの押下履歴情報等の携帯電話機2の動作に関する動作履歴情報が記録される。動作履歴情報記録部28に記録された動作履歴情報は、通信部21によりトリガ情報を受信した後、状態情報取得部24により取得され、電池残量情報及びID情報と共に、携帯電話機2の状態情報として遠隔制御サーバ4に送信される。
【0095】
遠隔制御サーバ4のトリガ情報制御部421は、携帯電話機2から受信した動作履歴情報に基づいて、携帯電話機2の使用傾向を分析し、分析結果に応じて次回の遠隔制御開始時刻を決定する。
【0096】
次に、本実施形態に係る遠隔制御システム400の処理の流れについて説明する。
図10は、本発明の第四実施形態に係る遠隔制御システムの処理の流れを説明するためのシーケンスチャートである。図2と同様のシーケンスには同一符号を付して説明を省略する。図11は、本発明の第四実施形態に係る遠隔制御システムの遠隔制御サーバで分析された携帯電話機の使用傾向を、縦軸を使用頻度、横軸を時間としてグラフ化したものを示す図である。
【0097】
携帯電話機2ではトリガ情報を受信すると、トリガ情報受信時点での自機の電池残量情報、ID情報、及び動作履歴情報を取得し(S1003)、取得した電池残量情報、ID情報、及び動作履歴情報をトリガ情報の返信として遠隔制御サーバ4に送信する(S1004)。その後、遠隔制御サーバ4は、S208で制御信号を送信後、携帯電話機2から受信した動作履歴情報に基づいて、携帯電話機2のユーザの携帯電話機2の使用傾向を分析する(S1011)。分析の結果、携帯電話機2の使用傾向は図11に示したようになっているため、遠隔制御サーバ4は、次回の遠隔制御開始時刻が、ユーザが特に携帯電話機2を使用する時間帯(12時〜24時)に設定されているか否か判定する。判定の結果、次回の遠隔制御開始時刻が12時〜24時の間に設定されている場合(S1012:NO)、次回の遠隔制御開始時刻を、ユーザが携帯電話機2を使用していない0時〜12時までの時間帯のいずれかの時刻に決定する(S1013)。一方、次回の遠隔制御開始時刻が0時〜12時の間に設定されているときは(S1012:YES)、そのまま処理をS201へと移行する。
【0098】
以上のように本実施形態によれば、遠隔制御サーバ4が携帯電話機2の遠隔制御開始時に取得した携帯電話機2の動作履歴情報に基づいて、ユーザの携帯電話機2の使用傾向を分析し、分析結果に応じて、次回の遠隔制御開始時刻を決定する。
【0099】
このため、ユーザが携帯電話機2を使用していない時間帯のいずれかの時刻を次回の遠隔制御開始時刻とすることで、携帯電話機2の電池があまり消費されていない時間帯に、携帯電話機2の遠隔制御を行うことができる。したがって、携帯電話機2が頻繁に使用されている時間帯に遠隔制御が行われて、携帯電話機2の電源が切れてしまうといったことを防ぎながら、遠隔制御を行うことができる。又、携帯電話機2については、待受時間の延長を図ることが可能となる。
【0100】
(第五実施形態)
本発明の第五実施形態に係る遠隔制御システムは、第一〜第四実施形態のいずれかで説明した遠隔制御システムにおいて、制御内容として、アプリケーションプログラムの実行時間の変更を行うこと以外に、携帯電話機2が接続中のゲートウェイ(GW)サーバを、その混雑状況に応じて別のGWサーバに切替えるようにしたものである。
【0101】
図12は、本発明の第五実施形態に係る遠隔制御システムの構成図である。図1と同様の構成には同一符号を付して説明を省略する。
本発明の第五実施形態に係る遠隔制御システムは、図1に示した携帯電話機2の構成に接続先監視部29を追加し、遠隔制御サーバ4の制御部42の構成にサーバ混雑状況取得部424を追加し、更に、遠隔制御システム全体に、ネットワーク3に接続可能な混雑状況監視サーバ7を備えたものである。
【0102】
本実施形態に係る携帯電話機2の通信部21は、あるウェブサーバと通信を行う場合、携帯電話機設定データ記録部25に記録されているGWアドレスに対応するGWサーバを経由してウェブサーバと通信を行う。
【0103】
接続先監視部29は、携帯電話機2の接続先を監視し、接続中のGWサーバのGWアドレス情報を取得する。ここで取得されたGWアドレス情報は、通信部21によりトリガ情報を受信すると、状態情報取得部24により取得され、電池残量情報と共に携帯電話機2の状態情報として遠隔制御サーバ4に送信される。
【0104】
混雑状況監視サーバ7は、ネットワーク3に接続可能なウェブサーバと、そのウェブサーバを中継するGWサーバの混雑状況を監視し、その混雑状況を示す混雑状況情報を内部のメモリ等に記録する。
【0105】
遠隔制御サーバ4のサーバ混雑状況取得部424は、携帯電話機2から受信したGWアドレス情報に対応するGWサーバの混雑状況情報を混雑状況監視サーバ7から取得する。
【0106】
制御内容決定部422は、サーバ混雑状況取得部424で取得した混雑状況情報に応じて、携帯電話機2の接続先のGWサーバのアドレスを別のGWサーバのアドレスに決定し、携帯電話機設定データ記録部45の設定データを更新する。遠隔制御実行部423は、更新後の携帯電話機設定データ記録部45の設定データに基づいて、携帯電話機2の接続先のゲートウェイアドレスを更新するための制御信号を生成し、携帯電話機2に送信する。尚、この制御信号は、携帯電話機2のアプリケーションプログラムの実行時間を更新するための制御信号と同時でも良いし、別々に送信しても良い。
【0107】
次に、本実施形態に係る遠隔制御システム500の処理の流れについて説明する。
図13は、本発明の第四実施形態に係る遠隔制御システムの処理の流れを説明するためのシーケンスチャートである。図2と同様のシーケンスには同一符号を付して説明を省略する。
【0108】
携帯電話機2ではトリガ情報を受信すると(S202)、トリガ情報受信時点での自機の電池残量情報と接続先のGWアドレス情報とを取得し(S1303)、取得した電池残量情報と接続先のGWアドレス情報をトリガ情報の返信として遠隔制御サーバ4に送信する(S1304)。その後、遠隔制御サーバ4は、S205で、電池残量情報に基づいて制御内容を決定後、携帯電話機2が接続しているGWサーバの混雑状況情報を取得する(S1312)。遠隔制御サーバ4は、携帯電話機2が接続しているGWサーバが混雑していると判断した場合(S1313:YES)、携帯電話機2の通信接続先のGWサーバのアドレスを、当該GWサーバを経由して接続可能なウェブサーバのミラーサーバを中継するGWサーバのGWアドレスに決定し(S1314)、携帯電話機設定データ記録部45の設定データを更新する(S206)。そしてS207で、GWアドレスを更新するための制御信号を生成して携帯電話機2に送信する。制御信号を受信した携帯電話機2では、遠隔制御サーバ4から指定されたGWアドレスに対応するGWサーバに接続先を切替える(S1315)。
【0109】
図14は、本発明の第五実施形態に係る遠隔制御システムにおいて、携帯電話機の接続先を変更する際の処理の流れを概念的に示した図である。同図に示したように、ネットワーク3にはウェブサーバ40を中継するGWサーバ10及び20と、ウェブサーバ40のミラーサーバであるウェブサーバ50を中継するGWサーバ30とが接続されている。
【0110】
図14に示したように、遠隔制御サーバ4がトリガ情報を携帯電話機2に送信した際に、携帯電話機2は自機が接続中のGWサーバ10又は20のGWアドレス情報を取得し、遠隔制御サーバ4に送信する。遠隔制御サーバ4では、受信したGWアドレス情報に対応するGWサーバの混雑状況情報を混雑状況監視サーバ7から取得する。ここでは、GWサーバ10及び20が混雑中であるため、携帯電話機2の接続先をGWサーバ10又は20からGWサーバ30に切替えるように遠隔制御を行う。これにより、携帯電話機2は接続先をGWサーバ30に切替え、ウェブサーバ50に接続する。
【0111】
以上のように本実施形態によれば、遠隔制御サーバ4の制御内容として、携帯電話機2が接続中のGWサーバの混雑状況情報に基づいて、携帯電話機2の接続先を切替える。このため、携帯電話機2は、混雑したGWサーバ又はウェブサーバへの接続を避けることができるため、ストレスのないウェブ閲覧が可能となる。
【0112】
尚、携帯電話機2が複数存在する場合、遠隔制御サーバ4のトリガ情報の送信タイミングは、第三又は第四実施形態で説明したトリガ情報制御部421によって決定されたタイミングではなく、混雑状況監視サーバ7から混雑状況情報を受信したときであっても良い。このようにすることで、サーバが混雑しているときのみに、複数の携帯電話機の接続先を変更可能なため、遠隔制御サーバ4にとって無駄な通信を削減することができる。
【0113】
又、遠隔制御サーバ4は、混雑状況監視サーバ7から混雑状況情報を受信したときに、遠隔制御対象となる全ての携帯電話機に対してトリガ情報を送信するのではなく、携帯電話機設定データ記録部45に記録されている各携帯電話機のGWアドレス情報と、混雑状況監視サーバ7から受信した混雑状況情報とに基づいて、複数の携帯電話機のうち、混雑しているGWサーバのGWアドレス情報が設定されている携帯電話機のみに対してトリガ情報を送信するようにしても良い。このようにすることで、混雑しているGWサーバに接続するように設定されている携帯電話機にのみトリガ情報が送信されるため、無駄な通信が発生せず、システム全体のパフォーマンスを向上させることができる。
【0114】
又、本実施形態では、遠隔制御の具体例として、携帯電話機2で設定されているGWアドレス情報を変更する制御について説明したが、GWアドレス情報の変更制御以外に、携帯電話機2の接続先の情報として、携帯電話機2に予め設定されているデフォルトURLや緊急連絡先電話番号等の変更制御を遠隔制御サーバ4が行うようにしても良い。これは、例えば、災害等の緊急時に、携帯電話機2のユーザが、緊急時に備えて携帯電話機2に予め登録している電話番号(緊急連絡先電話番号)に発信したり、デフォルトのURLにアクセスして情報を取得したりする状況を想定した場合に効果的である。
【0115】
つまり、緊急時には、携帯電話機2の接続先の基地局やサーバ(GWサーバ、ウェブサーバ)が混雑することが予測されるが、本実施形態のように、遠隔制御サーバ4がネットワーク3上のサーバの混雑状況を把握し、その混雑状況に応じて携帯電話機2に設定されている緊急連絡先番号やデフォルトURLを変更するよう遠隔制御することで、携帯電話機2のユーザは、最も空いている基地局やサーバを介して緊急時の連絡や情報収集が可能となる。これにより、緊急時に、どこにも連絡ができなくなってしまうといった危険性を回避することが可能となる。
【0116】
(第六実施形態)
本実施形態の遠隔制御システムは、第一〜第五実施形態のいずれかで説明した携帯電話機2を持つ、予め定めた複数のユーザが山間部等で遭難してしまった状況を想定したものである。図15は、本発明の第六実施形態に係る遠隔制御システムの構成図である。図1と同様の構成には同一符号を付して説明を省略する。
【0117】
本発明の第六実施形態に係る遠隔制御システムは、第一〜第五実施形態で説明した携帯電話機2を複数備え、複数の携帯電話機2の各々の構成に、携帯電話機2のユーザの体温情報等のユーザに関するユーザ情報を取得するユーザ情報取得部30(体温センサ等)、携帯電話機2の置かれている周囲の気温や気圧等の周辺環境に関する周辺環境情報を取得する周辺環境情報取得部31(気温・気圧センサ等)とを追加し、遠隔制御サーバ4の構成に、携帯電話機2から受信した各種情報を複数の携帯電話機2毎に記録する情報記録部47を追加し、制御部42に優先度判定部425を追加したものである。
【0118】
ユーザ情報取得部30で取得されたユーザ情報及び周辺環境情報取得部31で取得された周辺環境情報は、電池残量情報と共に遠隔制御サーバ4に送信される。
【0119】
情報記録部47には、以下に示すような、状態情報を取得した携帯電話機の機種、その電池残量比率、そのユーザの体温、その周辺の気温等をまとめた情報管理テーブルが記録される。
【0120】
【表6】
【0121】
優先度判定部425は、複数の携帯電話機2の各々から受信したユーザ情報及び周辺環境情報を比較し、遠隔制御を優先的に行うべき携帯電話機2を判定する。例えば、情報記録部47に記録されている情報管理テーブルを参照し、最も体温が低いユーザの所持する携帯電話機2の優先度を最高とする。体温が同じユーザが存在する場合は、電池残量比率が低い方の優先度を高くする。
【0122】
優先度判定部425による判定結果により、遠隔制御サーバ4のオペレータは、優先度が所定値を超えた携帯電話機2のユーザに対しては、救助隊等を優先的に手配するといった指示を下すことが可能となる。
【0123】
遠隔制御実行部423は、優先度判定部425で遠隔制御を優先的に行うべきと判定された携帯電話機2についてのみ、第一〜第五実施形態のいずれかで示した内容の遠隔制御(アプリケーションプログラムの実行時間の変更やGWアドレスの変更)を行ったり、遠隔制御の開始タイミングを変更したり、その携帯電話機2に救援の指示を示したメッセージ情報を送信したりする。
【0124】
次に、本実施形態に係る遠隔制御システム600の処理の流れについて説明する。
図16は、本発明の第六実施形態に係る遠隔制御システムの処理の流れを説明するためのシーケンスチャートである。図2と同様のシーケンスには同一符号を付して説明を省略する。
【0125】
携帯電話機2ではトリガ情報を受信すると、トリガ情報受信時点での自機の電池残量情報、自機のユーザの体温情報、及び自機の周辺の気温・気圧情報を取得し(S1603)、取得した電池残量情報、体温情報、及び気温・気圧情報を、トリガ情報の返信として遠隔制御サーバ4に送信する(S1604)。
【0126】
遠隔制御サーバ4は電池残量情報、体温情報、及び気温・気圧情報を受信すると、これらの情報を情報記録部47に記録する(S1605)。遠隔制御サーバ4では、予め定めたユーザの所持する複数の携帯電話機2の全てからの上記情報を情報記録部47に記録すると、複数の携帯電話機2の情報の各々を比較して、それぞれの携帯電話機2について優先度を決定する(S1606)。優先度を決定後、優先度が所定値を越えた携帯電話機2に対してのみ、上記情報に含まれる電池残量情報に基づいて制御内容が決定される(S205)。
【0127】
以上のように本実施形態によれば、遠隔制御サーバ4が携帯電話機2の遠隔制御開始時に、携帯電話機2に関する情報として、複数の携帯電話機2のユーザの各々に関するユーザ情報を取得し、このユーザ情報と電池残量情報とに基づいて、各携帯電話機又はそのユーザに優先度を付ける。
【0128】
このため、優先度が高いユーザ、例えば体温が非常に低下しているユーザに対しては優先的に救助隊を向かわせることができる。又、優先度が高いユーザに対してのみ、携帯電話機2の消費電力を抑えるような制御信号を送信するため、体温が低下しているユーザとの連絡をとるための時間を長く確保することができる。したがって、山間部等での遭難における救助活動を効率的に行うことが可能となる。
【0129】
尚、本実施形態では携帯電話機2の電池残量情報、ユーザ情報、及び周辺環境情報を用いて優先度を判定したが、電池残量情報は必ずしも必要ではない。ユーザを救助するという目的のためには、ユーザ情報及び周辺環境情報があれば、ユーザに対する優先度付けを行うことができる。
【0130】
又、携帯電話機2に関する情報としては、携帯電話機2に内蔵されたカメラによって撮影された画像情報や携帯電話機2の位置情報を含ませても良い。これにより、携帯電話機2のユーザの置かれている状況をより詳しく知ることができ、優先度付けを精度良く行うことができる。
【0131】
又、以上の説明では、遠隔制御サーバ4が、携帯電話機2から送信されてくるユーザ情報及び周辺環境情報等に基づいて各携帯電話機の優先度を決定する構成としたが、携帯電話機2から送信されてくる情報に依存せず、遠隔制御サーバ4側で所定の要件を満たす携帯電話機には全て強制的に優先度を高く設定するようにしても良い。
【0132】
又、本実施形態では、遠隔制御実行部423が、優先度が閾値を越えた携帯電話機のみに対して遠隔制御を行う構成としたが、この閾値を設けずに、各携帯電話機の優先度をソートして、優先度が高い順番に全ての携帯電話機を遠隔制御するようにしても良い。更に、各携帯電話機の優先度を決定した後は、第一〜第五実施形態で説明したように、各携帯電話機の電池残量情報、即ち、状態情報に基づいて制御内容を決定する構成となっているが、状態情報以外に、周辺環境情報やユーザ情報をも考慮して制御内容を決定して遠隔制御するようにしても良い。以下、この場合の制御例について具体例をあげて説明する。
【0133】
<周辺環境情報を考慮した制御例>
ここでは、携帯電話機から送信されてくる周辺環境情報として、上記のように携帯電話機2に内蔵されたカメラによって撮影された画像情報が含まれる例について説明する。
1.遠隔制御サーバ4が受信した周辺環境情報に含まれる画像情報に基づく画像の輝度が低い場合(夜間、地下、トンネル等で撮影された場合):撮影時に携帯電話機に搭載されたストロボを発光させるための制御信号を携帯電話機に送信する。但し、電池残量が少なくなっている場合には、撮影時にストロボを発光させないような制御信号を送信する。
2.遠隔制御サーバ4が受信した周辺環境情報に含まれる画像情報に基づく画像のピントがずれている場合:携帯電話機に搭載されたカメラのピントを制御するための制御信号を携帯電話機に送信する。これも同様、電池残量が少ない場合はピント制御を禁止するような制御信号を送信する。
3.レンズを回転させることが可能な駆動装置が付いているカメラを搭載する携帯電話機から画像情報を受信した場合:携帯電話機に搭載された駆動装置を撮影時に動作させて、カメラのレンズを回転させるための制御信号を送信する。これも同様、電池残量が少ない場合は駆動装置の動作を禁止するような制御信号を送信する。
【0134】
以上のような制御を行うことにより、電池残量とカメラで撮影した画像情報(周辺環境情報)とに基づいてカメラの制御を行うことができる。これは、緊急時等でカメラの操作を上手くできないような状況に置かれたユーザ等に効果的である。ユーザが、ストロボ発光やピント合わせ等の細かい設定ができない状況下にあっても、遠隔制御サーバ4からの遠隔制御によりストロボ発光やピント制御を行うことができる。このため、遠隔制御後に再度ユーザがカメラにより撮影を行った場合、より鮮明な画像情報を遠隔制御サーバ4に送信することができ、緊急時のユーザの救助等に役立てることができる。
【0135】
又、本実施形態では、遠隔制御サーバ4がユーザ情報及び周辺環境情報を受信した後、各携帯電話機の優先度を決定し、その優先度に基づいて携帯電話機の遠隔制御を行うが、この遠隔制御を行う際に遠隔制御サーバ4から遠隔制御対象の携帯電話機に送信する制御信号として、携帯電話機のアイコンの配置を変更するための変更制御信号(携帯電話機の画面上に、簡単な操作で緊急連絡先に発信できるようなアイコンを生成させるための信号)や携帯電話機の初期画面変更信号(携帯電話機の初期画面を緊急時用の画面に変更させるための信号)等も考えられる。この場合について図17を参照して説明する。
【0136】
図17は、本発明の第六実施形態に係る携帯電話機の画面表示例を示す図であり、(a)は初期画面、(b)は緊急時の優先度が高い場合の画面、(c)は緊急時の優先度が低い場合の画面を示す図である。
図17に示したように、携帯電話機2の初期画面上には、ゲーム、メール、ブラウザ、カレンダー、メインメニュー、電話帳、及び各種設定等のアイコンが9つ表示される。
【0137】
ここでは、災害等の緊急時において、遠隔制御サーバ4によって決定された各携帯電話機の優先度が高い程、その携帯電話機が緊急を要する状況にあるものとする。この場合、遠隔制御サーバ4は、優先度の高い携帯電話機2に対しては、該携帯電話機2の画面を図17に示した(a)から(b)に強制的に変更させるための初期画面変更制御信号を送信する。一方、優先度が低い(すなわち、緊急度が低い)携帯電話機2に対しては、該携帯電話機2の画面を図17に示した(a)から(c)に強制的に変更させるための初期画面変更制御信号を送信する。
【0138】
図17に示した画面(b)及び(c)について説明する。
図17(b)に示した画面には、緊急連絡発信アイコン、救援状況を知らせるアイコン、及び緊急用の電波を発信していることを示すアイコンが表示される。ユーザは、緊急連絡発信アイコンを選択して決定することで、遠隔制御サーバ4によって変更された緊急連絡先電話番号又は予め設定されている緊急連絡先番号に発信することができる。図17(c)に示した画面には、緊急時であることを通知する各種アイコン(緊急指定地域の通知アイコン、緊急避難場所の通知アイコン、通行規制の通知アイコン)が表示される。尚、各種アイコンを選択して決定することで、より詳細な情報が表示されるようにしても良い。
【0139】
又、遠隔制御対象となる携帯電話機の地理的場所は、およそ、その携帯電話機の送受信する電波をカバーする基地局の位置により把握することができる。このため、携帯電話機2が遠隔制御サーバ4に送信する周辺環境情報に付随して、その携帯電話機2の電波をカバーする基地局の情報も送り、遠隔制御サーバ4では、その基地局の情報も各携帯電話機の優先度を決定する要因の一つにすることが可能である。これにより、所定の基地局がカバーする電波範囲内に位置する携帯電話機にのみ、携帯電話機のアイコンの配置変更や初期画面変更の制御を行うといったことが可能となる。
【0140】
<ユーザ情報を考慮した制御例>
ここでは、携帯電話機2から送信されてくるユーザ情報として、携帯電話機2のユーザの体温、脈拍等、ユーザの体調に関する情報が含まれる例について説明する。
この場合、遠隔制御サーバ4は、上記ユーザ情報を取得し、所定の要件(例えば、所定の体温以下、脈拍が所定の回数以下)の場合は、ユーザの生命に危機が生じていると判断し、その携帯電話機2の優先度を高くする。遠隔制御サーバ4では、制御内容決定部422がユーザ情報に基づいて制御内容を決定し、優先度が閾値以上又は優先度が高い携帯電話機から順に、以下のように決定された内容の遠隔制御を実行するための制御信号を送信する。携帯電話機2は、受信した制御信号に基づいて動作する。
【0141】
制御内容:
(1)診療記録DBへアクセスせよ。
(2)診療記録DBから、その携帯電話機2のユーザに関する診療記録情報をダウンロードせよ。
(3)ダウンロード完了したら、ダウンロードされた診療記録情報にその携帯電話機2から誰でもアクセスできるようなアイコンを画面上に表示せよ。
【0142】
ここで、診療記録DBとは、携帯電話機2のユーザが所定期間の間に病院で診療を受けた診療記録(病歴、健康診断結果、使用した薬の情報、薬に関するアレルギー情報、及び担当医等の情報)が保持されたデータベースであり、例えばFTPサーバ内のデータベースを利用する。FTPサーバは、ネットワーク3に接続されており、携帯電話機2からアクセス可能である。遠隔制御サーバ4の遠隔制御実行部423は、上記制御信号と共に、FTPサーバのアドレス情報を携帯電話機2に送信する。
【0143】
携帯電話機2は、遠隔制御サーバ4から送信されてきた制御信号に基づいて次のように動作する。
まず、携帯電話機2は、遠隔制御サーバ4から送られてきた、制御内容(1)を実行するための制御信号とFTPサーバのアドレス情報とに基づいて、FTPサーバ内の診療記録DBに接続を開始する。尚、FTPサーバのアドレス情報は、予め携帯電話機内に記録されたものであってもよく、その場合、携帯電話機2は遠隔制御サーバ4から上記制御信号を受信したことをトリガとして、予め格納しているアドレス情報に基づいてFTPサーバへの接続を開始する。この際、携帯電話機2とFTPサーバとの間での認証処理を行っても良い。
【0144】
携帯電話機2は、診療記録DBにアクセスすると、制御内容(2)を実行するための制御信号に基づいて、診療記録DBから携帯電話機2のユーザに関する診療記録情報をダウンロードする。携帯電話機2は診療記録情報のダウンロードを完了すると、制御内容(3)を実行するための制御信号に基づいて、遠隔制御サーバ4から指定されたアイコンを画面上に表示する。このアイコンには、例えば「○○さんの通院記録はこちらから」等という情報が表示される。携帯電話機2のユーザ又はその周囲の人間は、このアイコンを選択して実行することで、携帯電話機2のユーザの診療記録を画面上で閲覧することができる。
【0145】
以上のような遠隔制御を行うことにより、例えば、災害時等に、携帯電話機2のユーザが、普段通院していない病院に搬送された場合でも、治療を担当する医師は、そのユーザを治療するのに有効な情報をユーザの所持する携帯電話機2を用いて容易に取得することができる。又、そのユーザが意識不明になってしまい、自分自身ではその情報を画面上に表示できない場合であっても、遠隔制御サーバ4からの遠隔制御により、誰でも自由にその情報を見られるようにしておくことができる。
【0146】
尚、上記の説明では、携帯電話機2の状態情報について触れていないが、例えば、携帯電話機2の電池残量が極端に少ない場合には、上記のような診療記録をダウンロードさせる遠隔制御を行わないように制御する。この場合には、携帯電話機2から送信されてくる状態情報に基づいて、携帯電話機2の電池残量が多くなったと判断した場合に、上記のような診療記録をダウンロードさせる遠隔制御を行うようにすれば良い。
【0147】
又、将来の災害時に備えて、携帯電話機2のメモリ等に診療記録情報を恒常的に記録しておくという形態も想定されるが、診療記録情報等は、本来、プライバシーの観点から秘密にしておくべきものであり、携帯電話機2に保持するようにした場合には、その情報が漏洩することも考えられ、好ましいものではない。一方、上記の形態であれば、遠隔制御サーバ4が、ユーザの身に危機が生じていると判断した場合にのみ、そのユーザの診療記録情報を、ユーザの所持する携帯電話機2にダウンロードするように遠隔制御するため、プライバシーの観点からも効果を有する。
【0148】
【発明の効果】
本発明によれば、制御対象となる携帯端末装置に応じた遠隔制御を行うことが可能な遠隔制御サーバ及び該遠隔制御サーバによって遠隔制御される携帯端末装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態に係る遠隔制御システムの構成図である。
【図2】本発明の第一実施形態に係る遠隔制御システムの処理の流れを説明するためのシーケンスチャートである。
【図3】本発明の第一実施形態に係る遠隔制御システムの遠隔制御サーバにおける制御内容決定処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【図4】本発明の第二実施形態に係る遠隔制御システムの構成図である。
【図5】本発明の第二実施形態に係る遠隔制御システムの遠隔制御サーバにおける制御内容決定処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の第三実施形態に係る遠隔制御システムの構成図である。
【図7】本発明の第三実施形態に係る遠隔制御システムの処理の流れを説明するためのシーケンスチャートである。
【図8】本発明の第三実施形態に係る遠隔制御システムの遠隔制御サーバ4の制御開始タイミング決定処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【図9】本発明の第四実施形態に係る遠隔制御システムの構成図である。
【図10】本発明の第四実施形態に係る遠隔制御システムの処理の流れを説明するためのシーケンスチャートである。
【図11】本発明の第四実施形態に係る遠隔制御システムの遠隔制御サーバで分析された携帯電話機の使用傾向を、縦軸を使用頻度、横軸を時間としてグラフ化したものを示す図である。
【図12】本発明の第五実施形態に係る遠隔制御システムの構成図である。
【図13】本発明の第五実施形態に係る遠隔制御システムの処理の流れを説明するためのシーケンスチャートである。
【図14】本発明の第五実施形態に係る遠隔制御システムにおいて、携帯電話機の接続先を変更する際の処理の流れを概念的に示した図である。
【図15】本発明の第六実施形態に係る遠隔制御システムの構成図である。
【図16】本発明の第六実施形態に係る遠隔制御システムの処理の流れを説明するためのシーケンスチャートである。
【図17】本発明の第六実施形態に係る携帯電話機の画面表示例を示す図であり、(a)は初期画面、(b)は緊急時の優先度が高い場合の画面、(c)は緊急時の優先度が低い場合の画面を示す図である。
【符号の説明】
100 遠隔制御システム
2 携帯電話機
3 ネットワーク
4 遠隔制御サーバ
21、41 通信部
22、42 制御部
23 電池管理部
24 状態情報取得部
25、45 携帯電話機設定データ記録部
26 アプリケーションプログラム実行部
421 トリガ情報制御部
422 制御内容決定部
423 遠隔制御実行部
43 電池情報データベース
Claims (19)
- 携帯端末装置の遠隔制御を所定タイミング毎に行う遠隔制御サーバであって、
前記携帯端末装置の遠隔制御を開始するためのトリガ情報を前記所定タイミング毎に前記携帯端末装置に送信する送信手段と、
前記トリガ情報に応じて前記携帯端末装置から送信されてきた前記携帯端末装置の状態情報を受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信した状態情報に基づいて、前記携帯端末装置の遠隔制御を行う制御手段とを備える遠隔制御サーバ。 - 請求項1記載の遠隔制御サーバであって、
前記状態情報は、前記携帯端末装置の電池残量情報を含み、
前記電池残量情報に基づいて、前記携帯端末装置で実行されるアプリケーションプログラムの実行時間を決定する制御内容決定手段を備え、
前記制御手段は、前記携帯端末装置のアプリケーションプログラムの実行時間が前記制御内容決定手段により決定された実行時間になるように、前記携帯端末装置を遠隔制御する遠隔制御サーバ。 - 請求項2記載の遠隔制御サーバであって、
前記状態情報は、前記トリガ情報送信時点で前記携帯端末装置で実行されているアプリケーションプログラムの種類を示すID情報を含み、
前記ID情報に基づいて、前記アプリケーションプログラムの優先度を判定する優先度判定手段を備え、
前記制御内容決定手段は、前記電池残量情報と前記優先度判定手段による判定結果とに基づいて、前記携帯端末装置で実行されているアプリケーションプログラムの実行時間を決定する遠隔制御サーバ。 - 請求項1記載の遠隔制御サーバであって、
前記状態情報は、前記トリガ情報送信時点での前記携帯端末装置の通信接続先の情報を示す接続先情報を含み、
前記接続先情報に基づいて、前記携帯端末装置の通信接続先の状態を示す接続先状態情報を取得する接続先状態情報取得手段と、
前記接続先状態情報取得手段により取得した接続先状態情報に応じて、前記携帯端末装置の通信接続先を決定する制御内容決定手段とを備え、
前記制御手段は、前記携帯端末装置の通信接続先が前記制御内容決定手段により決定された接続先になるように、前記携帯端末装置を遠隔制御する遠隔制御サーバ。 - 請求項2又は3記載の遠隔制御サーバであって、
前記電池残量情報を記録する電池残量情報記録部と、
前記受信手段により受信した電池残量情報と、前記電池残量情報記録部に記録されている、前回のトリガ情報送信時に受信した前記携帯端末装置の電池残量情報とを比較する比較手段と、
前記比較手段による比較結果に応じて、前記携帯端末装置の次回の遠隔制御を開始するための前記トリガ情報の送信タイミングを決定する送信タイミング決定手段とを備え、
前記送信手段は、前記送信タイミング決定手段により決定された送信タイミングで前記トリガ情報を送信する遠隔制御サーバ。 - 請求項1〜4のいずれか記載の遠隔制御サーバであって、
前記状態情報は、前記携帯端末装置の動作履歴情報を含み、
前記動作履歴情報に基づいて、前記携帯端末装置の動作傾向を分析し、当該分析した動作傾向に応じて、前記携帯端末装置の次回の遠隔制御を開始するための前記トリガ情報の送信タイミングを決定する送信タイミング決定手段を備え、
前記送信手段は、前記送信タイミング決定手段により決定された送信タイミングで前記トリガ情報を送信する遠隔制御サーバ。 - 請求項6記載の遠隔制御サーバであって、
前記送信タイミング決定手段は、前記分析結果から前記携帯端末装置が使用されていない時間帯を決定し、当該決定した時間帯のいずれかの時間を、前記トリガ情報の送信タイミングとする遠隔制御サーバ。 - 請求項1〜7のいずれか記載の遠隔制御サーバであって、
前記遠隔制御の対象となる携帯端末装置が複数存在し、
前記複数の携帯端末装置の各々は、予め定められたユーザが所持する携帯端末装置であって、
前記送信手段は、前記トリガ情報を前記複数の携帯端末装置の各々に送信し、
前記受信手段は、前記複数の携帯端末装置の各々から前記状態情報を受信し、更に、前記複数の携帯端末装置の各々によって取得された、前記ユーザの状態に関するユーザ情報と自装置の周囲の環境に関する周囲環境情報とを受信し、
前記受信手段によって受信した複数のユーザ情報及び周囲環境情報の各々に基づいて、前記複数の携帯端末装置の各々の遠隔制御の優先度を決定する優先度決定手段を備え、
前記制御手段は、前記優先度決定手段によって決定された優先度が閾値を越えた携帯端末装置のみに対し、前記状態情報に基づいた遠隔制御を行う遠隔制御サーバ。 - 請求項1記載の遠隔制御サーバであって、
前記受信手段は、前記状態情報に加え、前記携帯端末装置によって取得された、前記携帯端末装置のユーザの状態に関するユーザ情報を受信し、
前記受信手段で受信した状態情報とユーザ情報とに基づいて前記遠隔制御の制御内容を決定する制御内容決定手段を備え、
前記制御手段は、前記制御内容決定手段によって決定された制御内容を実行するための制御信号を生成して前記携帯端末装置に送信する遠隔制御サーバ。 - 請求項1記載の遠隔制御サーバであって、
前記受信手段は、前記状態情報に加え、前記携帯端末装置によって取得された、前記携帯端末装置の周辺環境に関する周辺環境情報を受信し、
前記受信手段で受信した状態情報と周辺環境情報とに基づいて前記遠隔制御の制御内容を決定する制御内容決定手段を備え、
前記制御手段は、前記制御内容決定手段によって決定された制御内容を実行するための制御信号を生成して前記携帯端末装置に送信する遠隔制御サーバ。 - 遠隔制御サーバから所定タイミング毎に遠隔制御を行われる携帯端末装置であって、
前記遠隔制御を開始するためのトリガ情報を前記所定タイミング毎に前記遠隔制御サーバから受信する受信手段と、
前記受信手段で受信したトリガ情報に応じて、自装置の状態を示す状態情報を取得する状態情報取得手段と、
前記状態情報取得手段により取得した状態情報を前記遠隔制御サーバに送信する送信手段とを備える携帯端末装置。 - 請求項11記載の携帯端末装置であって、
前記状態情報取得手段は、前記状態情報として自装置の電池残量を示す電池残量情報を取得し、
前記電池残量情報は、前記遠隔制御サーバが、前記携帯端末装置で実行されるアプリケーションプログラムの実行時間を決定するための情報である携帯端末装置。 - 請求項12記載の携帯端末装置であって、
前記状態情報取得手段は、更に、前記状態情報として、前記トリガ情報を受信した時点で、自装置で実行されているアプリケーションプログラムの種類を示すID情報を取得し、
前記ID情報は、前記遠隔制御サーバが前記携帯端末装置で実行されるアプリケーションプログラムの実行時間を決定するための情報である携帯端末装置。 - 請求項11記載の携帯端末装置であって、
前記状態情報取得手段は、前記トリガ情報を受信した時点で、前記状態情報として、自装置が通信している通信接続先を示す接続先情報を取得し、
前記接続先情報は、前記遠隔制御サーバが前記通信接続先の状態に応じて前記携帯端末装置の通信接続先を変更するための情報である携帯端末装置。 - 請求項12又は13記載の携帯端末装置であって、
前記電池残量情報は、前記遠隔制御サーバが前記携帯端末装置の次回の遠隔制御を開始するための前記トリガ情報の送信タイミングを決定するための情報である携帯端末装置。 - 請求項11〜14のいずれか記載の携帯端末装置であって、
自装置の動作履歴情報を蓄積する動作履歴情報蓄積手段を備え、
前記状態情報取得手段は、前記状態情報として、前記動作履歴情報蓄積手段により蓄積された動作履歴情報を取得し、
前記動作履歴情報は、前記遠隔制御サーバが前記携帯端末装置の動作傾向を求め、前記動作傾向に基づいて次回の遠隔制御を開始するための前記トリガ情報の送信タイミングを決定するための情報である携帯端末装置。 - 請求項11〜16のいずれか記載の携帯端末装置であって、
自装置のユーザの状態に関するユーザ情報を取得するユーザ情報取得手段と、
自装置の周辺環境に関する周辺環境情報を取得する周辺環境情報取得手段とを備え、
前記送信手段は、前記状態情報に加え、前記ユーザ情報取得手段により取得したユーザ情報と前記周辺環境情報取得手段により取得した周辺環境情報とを前記遠隔制御サーバに送信し、
前記ユーザ情報及び前記周辺環境情報は、前記遠隔制御サーバが前記携帯端末装置と当該携帯端末装置以外の前記遠隔制御対象となる携帯端末装置とを併せた複数の携帯端末装置のうちのどれを、前記遠隔制御を行う対象とするかを決定するための情報である携帯端末装置。 - 請求項11記載の携帯端末装置であって、
自装置のユーザの状態に関するユーザ情報を取得するユーザ情報取得手段を備え、
前記送信手段は、前記状態情報に加え、前記ユーザ情報取得手段により取得したユーザ情報を前記遠隔制御サーバに送信し、
前記受信手段は、前記送信手段による前記状態情報及びユーザ情報の送信後に前記遠隔制御サーバから送信されてくる制御信号を受信し、
前記制御信号は、前記遠隔制御サーバで決定された前記遠隔制御の制御内容を実行するための信号であり、
前記状態情報及びユーザ情報は、前記遠隔制御サーバが前記制御内容を決定するための情報である携帯端末装置。 - 請求項11記載の携帯端末装置であって、
自装置の周辺環境に関する周辺環境情報を取得する周辺環境情報取得手段を備え、
前記送信手段は、前記状態情報に加え、前記周辺環境情報取得手段により取得した周辺環境情報を前記遠隔制御サーバに送信し、
前記受信手段は、前記送信手段による前記状態情報及び周辺環境情報の送信後に前記遠隔制御サーバから送信されてくる制御信号を受信し、
前記制御信号は、前記遠隔制御サーバで決定された前記遠隔制御の制御内容を実行するための信号であり、
前記状態情報及び周辺環境情報は、前記遠隔制御サーバが前記制御内容を決定するための情報である携帯端末装置。
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