JP2004245822A - 触覚情報検出方法および触覚情報検出システム - Google Patents

触覚情報検出方法および触覚情報検出システム Download PDF

Info

Publication number
JP2004245822A
JP2004245822A JP2003331730A JP2003331730A JP2004245822A JP 2004245822 A JP2004245822 A JP 2004245822A JP 2003331730 A JP2003331730 A JP 2003331730A JP 2003331730 A JP2003331730 A JP 2003331730A JP 2004245822 A JP2004245822 A JP 2004245822A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tactile
measurement point
output
sine wave
sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003331730A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4471613B2 (ja
Inventor
Makoto Kaneko
真 金子
Ryuta Horie
竜太 堀江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Harmonic Drive Systems Inc
Original Assignee
Harmonic Drive Systems Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Harmonic Drive Systems Inc filed Critical Harmonic Drive Systems Inc
Priority to JP2003331730A priority Critical patent/JP4471613B2/ja
Publication of JP2004245822A publication Critical patent/JP2004245822A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4471613B2 publication Critical patent/JP4471613B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Force Measurement Appropriate To Specific Purposes (AREA)

Abstract

【課題】 多数の計測点を含む触覚センサとコントローラの間の配線数を少なくでき、歪みゲージからなる触覚センサのゲインを適切に制御可能な触覚情報検出システムを提案すること。
【解決手段】 触覚情報検出システム1は、歪みゲージ51、52を用いた触角センサ2とコントローラ3を有し、触角センサ2の各センサユニット5iの加算出力に基づき、コントローラ3のアナライザ8は各測定点の接触力Fi(t)を算出する。AGC9は、各測定点で計測された電圧振幅が目標電圧になるように、各計測点のセンサユニット5iに印加される周波数fiの正弦波の電圧振幅Ai(t)を調整し、調整された電圧振幅Ai(t)を備えた各周波数の正弦波を含む混合正弦波y(t)が触角センサ2の各センサユニット5iに対してBPF55を介して印加される。
【選択図】 図4

Description

本発明は、各計測点に貼り付けたセンサ素子としての歪みゲージの出力に応じて感度を自動調整可能な自動感度可変型の触覚情報検出方法およびシステムに関するものである。
人の皮膚には各種の触覚受容器が存在しており、軽く触れた感触から衝撃力まで識別することができる。例えば、指先には1平方センチメートル当たり約1500のマイスナー小体および約750のメルケル触覚盤が皮膚の上部に存在し、約75のバシニアン小体およびルフィニ器官が皮膚の深部に存在する。これらの時間応答や空間応答の異なる4種類の感触受容器によって、広い計測レンジを実現している。
人とロボットが共存する環境を考えた場合、ロボットに装着する触覚センサは絶えず適切な計測レンジというものが必要になってくると考えられる。例えば、ロボットの指先で細かな作業をすることを考えた場合、高感度な触覚センサが要求されるかもしれない。一方で、危険を回避するために大きな衝撃力も計測できるセンサが必要となるかもしれない。
ロボットにおける触覚センサの研究は、H.Erunst等によって1960年頃から始まった。その後、さまざまな角度から数多くの触覚センサが提案されてきた。例えば、感度や分解能、線形性、少配線機構、実装性などについて改良された触角センサが提案されてきた。
ここで、従来においては、(M×N)のマトリックス状に触角センサを配置し、各触覚センサを順次に切り替えて、各触覚センサが配置されている各計測点での触覚情報を計測する方法が広く採用されている。この形式の触覚センサの問題点は、各計測点の情報を読み取るための多数本の配線が必要になるということである。
配線数を減らすために、例えば、シノダ等によって新しい無線式の触覚センシングが提案されている。これは、コイルを使い、電力転送とセンシングを無線で行うものである。また、このセンサは柔軟な材質の中に多くの共振回路を配置した構成となっており、接触部分を識別可能となっている。
従来の触覚センサは、規定値を超える強いレベルの信号が入力するとすぐ飽和してしまったり、極端に小さな接触力の時には、センサ分解能が悪くなるという問題点がある。そこで、触覚センサへの入力に応じて適切なゲイン調整を行うための触覚センサの自動利得制御(以下、AGCと称する。)が必要である。
また、大面積の触覚センサを考えた場合、各センサ素子に入力される接触力は一定ではないので、部分的に飽和したり、分解能が悪くなったりすることが予想される。これらを防ぐためには、計測点毎にセンサ素子のゲイン調整を行えることが望ましい。
さらに、有線式の触覚センサの場合には、多数の計測点に設置された各センサ素子と、これらの出力から各計測点における触覚情報を検出するためのコントローラとの間を結ぶ配線数を低減できることが望ましい。
本発明の課題は、各計測点に配置した各歪みゲージ(センサ素子)に作用する接触力に応じて、各ひずみゲージのゲインを自動調節可能な触覚情報検出方法および触覚センサ・システムを提案することにある。
また、本発明の課題は、上記課題に加えて、触角センサとコントローラとの間の配線数を低減可能な触覚情報検出方法および触覚センサ・システムを提案することにある。
本発明は、各計測点に貼り付けた歪みゲージによって、計測点毎にブリッジ回路を構成し、各ブリッジ回路からの出力に基づき、各計測点に作用する接触力などの触覚情報を検出する触覚情報検出方法において、
周波数の異なる正弦波成分を含む混合正弦波信号を生成し、
この混合正弦波信号を各ブリッジ回路に対してバンドパスフィルタを介して印加することにより、各ブリッジ回路に対して予め定められている単一周波数の正弦波信号を印加し、
各ブリッジ回路から得られる出力を加算して加算出力を生成し、
この加算出力から、三角関数の直交性を利用して、各計測点に作用している接触力および接触方向のうち、少なくとも接触力を求め、
各計測点で計測された電圧振幅と、予め計測点毎に設定されている目標電圧とを比較し、これらの誤差を抑制するように、各計測点のブリッジ回路に印加される各周波数の正弦波信号の電圧振幅を調整して、各計測点のブリッジ回路のゲイン制御を行うことを特徴としている。
また、本発明は、上記の触覚情報検出方法により各計測点に作用する接触力などの触覚情報を検出する触覚情報検出システムであって、
触角センサと、コントローラと、前記触覚センサから出力される前記加算出力を前記コントローラに供給するための信号出力線と、前記コントローラから出力される前記混合正弦波信号を前記触覚センサに供給するためのゲイン制御線とを有し、
前記触角センサは、複数のセンサユニットと、各センサユニットの出力を加算して前記加算出力を生成する加算回路とを備え、
各センサユニットは、計測点に配置した複数の歪みゲージから構成される前記ブリッジ回路と、前記混合正弦波信号に含まれている予め定められた単一周波数の正弦波信号を前記ブリッジ回路に印加するためのバンドパスフィルタとを備え、
前記コントローラは、前記信号出力線を介して供給される前記加算出力をAD変換するAD変換器と、AD変換後の加算出力から、三角関数の直交性を利用して、各計測点に作用している接触力およびその接触方向のうち、少なくとも接触力を算出するアナライザと、各計測点で計測された電圧振幅および予め定められている目標電圧を比較し、これらの誤差を抑制するように、前記触覚センサの各センサユニットに印加される各周波数の正弦波信号の電圧振幅を調整する自動利得制御回路と、調整された電圧振幅を備えた各周波数の正弦波を含む混合正弦波を生成して出力するDA変換器とを備えていることを特徴としている。
以上述べたように、本発明によれば、触角センサとコントローラの間が一入力、一出力のインターフェースでありながら、複数のセンサ素子(センサユニット)のゲインを個別に制御可能な感度可変型の触覚情報検出システムを実現できる。
すなわち、センサユニットとコントローラとのインターフェースを一入力一出力とすることで、各計測点の同時計測と、各計測点から得られる検出信号の同時ゲイン調整とを行うことができる。
また、アナライザでの簡単な信号処理により各計測点に作用する力の情報をリアルタイムに計測できる。
さらに、常に触角センサからの信号強度を一定範囲内に保つことができるので、触角センサが飽和することや、触覚センサの分解能が極端に低下することを防止できる。よって、常に適切なセンシングを行うことができる。
以下に、図面を参照して本発明を適用した自動感度可変型の触覚情報検出システムを詳細に説明する。
図1は触覚情報検出システムを示す全体構成図であり、図2はその触覚センサの回路構成を示すブロック図である。触覚情報検出システム1は、歪みゲージ式の触覚センサ2とコントローラ3とを有している。触覚センサ2は、センサ基板4と、この基板4の表面にマトリックス状に配列した複数個のセンサユニット5i(i=1、2、3・・・)と、センサユニット5iを覆っているポリマーゲルなどの柔軟性素材6により形成された検出面6aとを備えている。
センサユニット5は、検出面6aの計測点に対応する位置に直交状態に配置されている一対の歪みゲージ51、52により構成されたブリッジ回路53と、ブリッジ回路53の出力から差動信号を生成する差動増幅器54と、ブリッジ回路53に特定波長の入力信号を印加するためのバンドパスフィルタ(BPF)55とを備えている。また、触覚センサ2は、各センサユニット5の出力(差動増幅器54の出力)を合成する加算回路56と、加算回路56で得られた合成信号を増幅する増幅器57を有し、増幅器57の出力が単一の信号出力線58を経由してコントローラ3に供給される。一方、コントローラ3はAD変換器7、アナライザ8、自動利得制御回路(以下、AGCと呼ぶ。)9およびDA変換器10を備えている。DA変換器10から出力されるゲイン制御信号が単一のゲイン制御線11を介して触覚センサ2の各センサユニット5に供給される。
なお、計測点が増える場合には、例えば、図3に示すように、複数組の触覚センサ2をコントローラ3に対して並列に配置すればよい。
触覚情報検出システム1は、触覚情報(本例では、接触力)の計測と、触覚センサ2の各センサユニット5のゲイン制御を同時に行うことが可能である。ゲイン制御のためにコントローラ3のDA変換器10から周波数の異なる正弦波の和(混合正弦波信号)をゲイン制御信号y(t)として出力する。各計測点に置かれた各センサユニット5では、バンドパスフィルタ(BPF)55を介して、予め決められた周波数の正弦波成分のみを含むゲイン制御信号がブリッジ回路53に加わる。この結果、後述のようにゲイン調整が行われる。
一方、センサユニット5iのブリッジ回路53から出力される信号Vi(t)の振幅Aiは、センサユニット5iに入力される力に比例し、それぞれの出力が加算回路56により多重化される。よって、複数の計測点での検出出力を、コントローラ3のAD変換器7において一括してAD変換することができる。このような一入力・一出力構成により、コントローラ3は、DA変換器10を介して、簡単に複数の計測点での接触力などの触覚情報の計測、およびゲイン調整を行うことができる。
次に、コントローラ3のアナライザ8とAGC9で行われる処理の概要を説明する。アナライザ8では、リアルタイムに各計測点における力の情報を算出するために、iチャンネル毎にフーリエ変換と等価な処理を行っている。AGC9では、触角センサ2のセンサユニット5iからの信号が基準値(目標値)になるように、絶えずゲイン制御を行っている。AGC9の役割は、出来る限り信号の強度をある範囲内で一定に保ち、計測できないような不安定な状態を避けることである。例えば、極端に大きな接触力が特定の計測点に加わったとすると、AGC9は、その計測点に配置されているセンサユニット5iのゲインを制御する正弦波の振幅Aiが小さくなるように制御する。これにより、センサユニット5iからの出力信号Vi(t)が所定範囲内の値に維持される。また、小さな接触力が計測点に作用したときは、AGC9は、センサユニット5iからの信号Vi(t)が所定範囲内に入るように、対応する正弦波の振幅Aiを大きくして、ゲインを上げる。
自動利得制御の考え方は既にCCDカメラやMICアンプ等に実装されており、規定レベルを超えた強いレベルの信号が入力してきたときや、規定レベル未満の弱いレベルの信号が入力してきたときには、信号の強度レベルを一定範囲に保つようにしている。本発明では、計測という観点から、AGC機能を取り入れた新しい触覚情報検出システム1を実現している。
図4はi番目のセンサユニット5iのフィードバックループを示すブロック図であり、この図には触角センサ2とコントローラ3の間の信号の流れが示されている。計測点に配置したセンサユニット5iのゲインをコントローラ3の側から同時制御するために、DA変換器10を介して周波数の異なる正弦波の和を出力する。この混合正弦波信号y(t)は式(1)のように表せる。
Figure 2004245822
ただし、Aiとfiは、i番目の電圧振幅と周波数である。各計測点のブリッジ回路53には、式(1)のような混合正弦波信号y(t)が加わることになるが、バンドパスフィルタ55によってブリッジ回路53には予め決めておいた単一周波数fiの正弦波成分だけが加わる。従って、i番目のブリッジ回路53にはAisin(2πfit)だけが加わり、力が歪みセンサ51、52に加えられると、i番目のセンサユニット5iからの出力電圧Vi(t)は式(2)のようになる。
Figure 2004245822
ただし、Giは差動増幅器54のゲイン、φiは印加周波数との位相のずれ、ΔRiは接触力による歪みゲージ51、52の抵抗の変化量、Rはブリッジ回路53のバランス抵抗である。この式から分かるように、差動増幅器54のゲインGiは一定であるから、ブリッジ回路53に印加する電圧振幅Aiをコントローラ3の側から変えることにより、等価的にセンサユニット5iのゲインを変えていることになる。各計測点からの出力信号Vi(t)は、加算回路56により多重化され、コントローラ3で同時に計測することができる。従って、コントローラ3に取り込まれる入力信号Vinput(t)は式(3)のように表せる。
Figure 2004245822
ただし、VinputmaxはAD変換器7などの最大入力電圧である。各計測点に加えられた力は、アナライザ8により算出されるが、最大入力電圧を超える力は算出することができない。そこで、AGC9によりVi(t)の信号の強度レベルを一定範囲内に保つように、適切にゲイン制御を行う。このようにゲイン制御のフィードバックを形成することにより、規定値を超えた強い力がセンサユニット5iに入力しても、信号の飽和を防ぐことができ、センサユニット5iに小さな力が入力したときには、規定範囲内のレベルまでゲインを高くして分解能を上げることができる。つまり、信号の強度レベルを一定範囲内に保つことができ、計測できないといった不安定な状態に陥ることを抑制できる。アナライザ8とAGC9にについては以下にさらに詳しく説明する。
(アナライザ)
図4および図5Aに示すように、センサユニット5iからの出力Vi(t)は、式(2)、(3)により表されるように、計測点に作用する力に応じて振幅変調された周波数成分を含む。したがって、計測点に作用する力を求めるために、以下のようにして復調を行う。各計測点に印加してある周波数(搬送波)は前もって分かっているので、必要な周波数と振幅の関係だけを求めればよい。まず、式(4)、(5)のように、出力VinputをAD変換して得られる出力Vsum(t)に対して正弦波と余弦波との相関を求める。
Figure 2004245822
Figure 2004245822
上式から得られたVx(t)とVy(t)をそれぞれローパスフィルタ(LPF)にかけたものをXi(t)、Yi(t)とすると、求める周波数の振幅、つまり接触力Fi(t)は次のように書くことができる。
Figure 2004245822
Figure 2004245822
ただし、diはキャリブレーションによって決まる定数であり、位相情報Phasei(t)は接触方向を示す。位相情報は、例えばセンサユニット5iの上方向からの接触か下方向からの接触かを示すものである。例えば、図5Bに示すように、位相情報Phasei(t)が正の場合は接触方向が下向きであることを意味し、図5Cに示すように、位相情報Phasei(t)が負の場合には接触方向が上向きであることを意味する。周波数fi以外の成分は三角関数の直交性により、LPFのカットオフ周波数FcutHz以外がカットされる。このカットオフ周波数fcutの決定は、触覚センサ2への入力をどの程度とするかによって決定され、次式の条件を満たす必要がある。
Figure 2004245822
もし、振動や高い周波数まで検出したければ、周波数fiの値を上げればよい。
(自動利得制御)
AGC9の目的は、自動的にAD変換器7などの飽和を防ぎ、接触情報の分解能を変えることである。図4、図6を参照して説明すると、AGC9は、以下のような操作を行い、センサユニット5iに印加する電圧振幅Ai(t)を適切な値となるように変化させている。
Figure 2004245822
Figure 2004245822
Figure 2004245822
ただし、Ari(t)はi番目の計測点で計測された電圧振幅、Aio(t)はi番目の計測点での目標値、Ei(t)はi番目の目標電圧との誤差、ΔWi(t)は印加電圧の修正量を示す。αは小さな定数である。式(10)は積分によって高周波をカットする効果を持たせ、頻繁に変わる誤差をなだらかに変化させるようにしてある。
なお、印加電圧の修正量ΔWi(t)に応じた電圧振幅Ai(t)の更新を、DA変換器10のメモリを書き換えることにより行っている。一般に、DA変換器10で高速に正弦波を作り出すにはメモリとの組合せが考えられるが、メモリ書き換え時間を無視することはできない。例えば、図7に示す理想出力波形(a)を出力したい場合、実際のDA変換器10からの出力波形というのは、理想出力波形(a)と方形波(c)を掛け合わせたような波形(a)となる。なお、図において、TiはDA変換器10のメモリ書き換え時間であり、Tは書き換え更新周期である。
(実験例)
図8に示すように、触覚センサ2として、スチール板21に1mmの切れ目をいれて、複数の領域に区画し、各領域にセンサユニット5を配置した構成のものを製作した。センサユニット5は計測点に貼り付けた2つの歪みゲージ51、52を用いて構成されたブリッジ回路53を備え、その出力の温度補償を行うようにした。コントローラ3のDA変換器10からは、ソフトウエアにより混合正弦波信号y(t)を作り出して、30kHzでアナログ出力を更新した。各計測点のブリッジ回路53には、アナログBPF55を介して、単一の正弦波を印加した。単一の正弦波だけをブリッジ回路53に印加させるために、クオリティ・ファクタ(遮断特性の急峻さを決めるファクタ)を大きくできる2次バイカット型のBPF55を採用した。このBPF55は、素子のばらつきにより設定値通りに中心周波数を正確に合わせることが困難であったので、DA変換器10から出力される正弦波の周波数を、BPF55の中心周波数に合わせるようにした。各アナログBPF55は、互いに干渉する部分は100dB以上減衰するように設計した。各計測点からの出力はインスツルメンテーション・アンプ54により凡そ1000倍に増幅した。触角センサ2からの出力信号線を1本にするために、加算回路56により各センサユニット5からの出力を加算して、振幅変調された周波数多重信号を生成した。触角センサ2からの出力信号を、AD変換器7により5kHzでサンプリングした。正弦波と余弦波の相関を求めるアナライザ8では、ここで用いるカットオフ周波数50HzのデジタルLPFを3次パタワース特性で設計した。実験ではτ/Tを略1.0とするために、ゲイン更新周期Tを250msとし、τ/T=0.80で実験を行った。ただし、実際の計測ではメモリ書き換え更新の後の安定な状態で計測を行った。
図9は、2つの計測点に対して自動利得制御を行わなかったときの実験結果であり、それぞれのセンサユニット(歪みゲージ)には313Hzと604Hzの正弦波をDA変換器10より印加してある。測定では、最初に片方の604Hzを印加してある計測点を触れた後に、2つ同時に触れた。図9Aは触角センサ2からの出力の生波形であり、図9B、9Cはアナライザ8で処理を行った後のデータである。これらの図においては、t=0.9−1.3secに604Hzの正弦波を印加してあるセンサユニットに触れて、t=1.5−1.9secに両方のセンサユニットに触れたことが読み取れる。図9Bで、0.9−1.2secの間に入力信号がないにも拘わらず若干小さな出力が現れている。これは、中心周波数604HzのBPF55において、印加電圧や入力変位が大きいときに、周波数313Hzにおける減衰が充分ではないからであると考えられる。
図10A、10Bには、自動利得制御を行わなかったときに、ゲイン一定の触覚センサ2が飽和してしまう様子を示してある。図10Aには単一計測点からの出力信号を示し、図10Bには単一計測点に対して供給されたDA変換器10からの印加電圧である。図10Aにおいて、t=3900ms後にAD変換器7が飽和してしまっている様子がうかがえる。
図11A〜図11Dには自動利得制御を行った場合に、接触力を徐々に上げていったときに触角センサ2のゲインが下がっていく様子を示してある。図11Dは単一計測点からの出力信号を示し、図11A、図11Bは、それぞれ、図11C、図11Dの一部を拡大した図である。図11Aにおいて、TはAGC9のゲイン更新周期であり、Tdはセンサの有効計測期間、TiはDA変換器10のメモリ書き換え時間である。Ti後のデータは、BPFやLPFによる立ち上がり遅れを考慮し、安定な状態まで待った後に計測期間Tdを設けてある。図11C、11Dから、センサユニット5のゲインが接触力に応じて小さくなっていく様子がうかがえる。
本発明を適用した触覚情報検出システムを示す概略ブロック図である。 図1の触覚情報検出システムにおけるセンサユニットの回路構成を示す概略ブロック図である。 図1の触覚センサが複数組備わっている触覚情報検出システムの一例を示す構成図である。 図1のi番目のセンサユニットの信号フィードバックループを示す概略ブロック図である。 図1のアナライザの処理動作を示す概略ブロック図である。 アナライザで得られる位相情報の意味を示す説明図である。 アナライザで得られる位相上方の意味を示す説明図である。 図1のAGCの処理動作を示す概略ブロック図である。 図1のDA変換器からの出力信号波形を示す説明図である。 本発明の効果を確認するための実験に用いた触角センシングシステムの触覚センサの構成を示す説明図である。 自動利得制御を行わない場合に得られる触覚センサの出力信号波形を示すグラフである。 自動利得制御を行わない場合に得られる触覚センサの出力信号波形を示すグラフである。 自動利得制御を行わない場合に得られる触覚センサの出力信号波形を示すグラフである。 自動利得制御を行わない場合における触覚センサの出力信号波形を示すグラフである。 図10Aの場合における触覚センサに対する入力信号を示すグラフである。 自動利得制御を行った場合における触覚センサからの出力信号波形を示すグラフである。 触覚センサに対する入力信号を示すグラフである。 自動利得制御を行った場合における触覚センサからの出力信号波形を示すグラフである。 触覚センサに対する入力信号を示すグラフである。
符号の説明
1 触覚情報検出システム
2 触覚センサ
3 コントローラ
5i センサユニット
51、52 歪みゲージ
53 ブリッジ回路
54 差動増幅器
55 バンドパスフィルタ
56 加算器
57 増幅器
58 信号出力線
6a 検出面
7 AD変換器
8 アナライザ
9 AGC
10 DA変換器
11 ゲイン制御線

Claims (2)

  1. 各計測点に貼り付けた歪みゲージによって、計測点毎にブリッジ回路を構成し、各ブリッジ回路からの出力に基づき、各計測点に作用する接触力などの触覚情報を検出する触覚情報検出方法において、
    周波数の異なる正弦波成分を含む混合正弦波信号を生成し、
    この混合正弦波信号を各ブリッジ回路に対してバンドパスフィルタを介して印加することにより、各ブリッジ回路に対して予め定められている単一周波数の正弦波信号を印加し、
    各ブリッジ回路から得られる出力を加算して加算出力を生成し、
    この加算出力から、三角関数の直交性を利用して、各計測点に作用している接触力および接触方向のうち、少なくとも接触力を求め、
    各計測点で計測された電圧振幅と、予め計測点毎に設定されている目標電圧とを比較し、これらの誤差を抑制するように、各計測点のブリッジ回路に印加される各周波数の正弦波信号の電圧振幅を調整して、各計測点のブリッジ回路のゲイン制御を行う触覚情報検出方法。
  2. 請求項1に記載の触覚情報検出方法により各計測点に作用する接触力などの触覚情報を検出する触覚情報検出システムであって、
    触角センサと、コントローラと、前記触覚センサから出力される前記加算出力を前記コントローラに供給するための信号出力線と、前記コントローラから出力される前記混合正弦波信号を前記触覚センサに供給するためのゲイン制御線とを有し、
    前記触角センサは、複数のセンサユニットと、各センサユニットの出力を加算して前記加算出力を生成する加算回路とを備え、
    各センサユニットは、計測点に配置した複数の歪みゲージから構成される前記ブリッジ回路と、前記混合正弦波信号に含まれている予め定められた単一周波数の正弦波信号を前記ブリッジ回路に印加するためのバンドパスフィルタとを備え、
    前記コントローラは、前記信号出力線を介して供給される前記加算出力をAD変換するAD変換器と、AD変換後の加算出力から、三角関数の直交性を利用して、各計測点に作用している接触力およびその接触方向のうち、少なくとも接触力を算出するアナライザと、各計測点で計測された電圧振幅および予め定められている目標電圧を比較し、これらの誤差を抑制するように、前記触覚センサの各センサユニットに印加される各周波数の正弦波信号の電圧振幅を調整する自動利得制御回路と、調整された電圧振幅を備えた各周波数の正弦波を含む混合正弦波を生成して出力するDA変換器とを備えている触覚情報検出システム。
JP2003331730A 2002-10-10 2003-09-24 触覚情報検出方法および触覚情報検出システム Expired - Lifetime JP4471613B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003331730A JP4471613B2 (ja) 2002-10-10 2003-09-24 触覚情報検出方法および触覚情報検出システム

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002297626 2002-10-10
JP2003011770 2003-01-21
JP2003331730A JP4471613B2 (ja) 2002-10-10 2003-09-24 触覚情報検出方法および触覚情報検出システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004245822A true JP2004245822A (ja) 2004-09-02
JP4471613B2 JP4471613B2 (ja) 2010-06-02

Family

ID=33033042

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003331730A Expired - Lifetime JP4471613B2 (ja) 2002-10-10 2003-09-24 触覚情報検出方法および触覚情報検出システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4471613B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006194863A (ja) * 2004-12-15 2006-07-27 Nsk Ltd 変位測定装置付転がり軸受ユニット及び荷重測定装置付転がり軸受ユニット
WO2008032661A1 (fr) * 2006-09-12 2008-03-20 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology Procédé de mesure de valeur de distribution et système de mesure utilisant un capteur de valeur de distribution pour celui-ci
JP2009531709A (ja) * 2006-03-29 2009-09-03 テクスキャン インコーポレイテッド 感圧センサアレイの制御回路及び関連する方法
JP2010223601A (ja) * 2009-03-19 2010-10-07 Toyota Motor Corp 操舵トルク検出信号送信装置および操舵トルク検出信号受信装置
JP2013522588A (ja) * 2010-03-12 2013-06-13 エンハンスド サーフェイス ダイナミクス,インコーポレイテッド 圧力感知システム内の圧力センサからデータを高速収集するシステム及び方法
US9671304B2 (en) 2011-07-13 2017-06-06 Enhanced Surface Dynamics, Inc. Methods and systems for the manufacture and initiation of a pressure detection mat
US10492734B2 (en) 2016-11-04 2019-12-03 Wellsense, Inc. Patient visualization system
JP2020131329A (ja) * 2019-02-18 2020-08-31 株式会社荏原製作所 研磨装置および研磨方法
JPWO2020194600A1 (ja) * 2019-03-27 2020-10-01
US11083418B2 (en) 2016-11-04 2021-08-10 Wellsense, Inc. Patient visualization system

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108332794A (zh) * 2018-02-09 2018-07-27 中国科学院电子学研究所 仿生触觉系统及多功能机器人

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006194863A (ja) * 2004-12-15 2006-07-27 Nsk Ltd 変位測定装置付転がり軸受ユニット及び荷重測定装置付転がり軸受ユニット
JP2009531709A (ja) * 2006-03-29 2009-09-03 テクスキャン インコーポレイテッド 感圧センサアレイの制御回路及び関連する方法
JP2012083364A (ja) * 2006-03-29 2012-04-26 Tekscan Inc 感圧センサアレイの制御回路及び関連する方法
JP5261852B2 (ja) * 2006-09-12 2013-08-14 独立行政法人産業技術総合研究所 分布量計測方法およびそのための分布量センサを用いた計測システム
WO2008032661A1 (fr) * 2006-09-12 2008-03-20 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology Procédé de mesure de valeur de distribution et système de mesure utilisant un capteur de valeur de distribution pour celui-ci
US8175821B2 (en) 2006-09-12 2012-05-08 The University Of Tokyo Method for measuring physical quantity distribution and measurement system using sensor for physical quantity distribution
JP2010223601A (ja) * 2009-03-19 2010-10-07 Toyota Motor Corp 操舵トルク検出信号送信装置および操舵トルク検出信号受信装置
US9513177B2 (en) 2010-03-12 2016-12-06 Enhanced Surface Dynamics, Inc. System and method for rapid data collection from pressure sensors in a pressure sensing system
JP2013522588A (ja) * 2010-03-12 2013-06-13 エンハンスド サーフェイス ダイナミクス,インコーポレイテッド 圧力感知システム内の圧力センサからデータを高速収集するシステム及び方法
US9671304B2 (en) 2011-07-13 2017-06-06 Enhanced Surface Dynamics, Inc. Methods and systems for the manufacture and initiation of a pressure detection mat
US10492734B2 (en) 2016-11-04 2019-12-03 Wellsense, Inc. Patient visualization system
US11083418B2 (en) 2016-11-04 2021-08-10 Wellsense, Inc. Patient visualization system
JP2020131329A (ja) * 2019-02-18 2020-08-31 株式会社荏原製作所 研磨装置および研磨方法
JP7155035B2 (ja) 2019-02-18 2022-10-18 株式会社荏原製作所 研磨装置および研磨方法
US11517999B2 (en) 2019-02-18 2022-12-06 Ebara Corporation Polishing apparatus and polishing method
JPWO2020194600A1 (ja) * 2019-03-27 2020-10-01
WO2020194600A1 (ja) * 2019-03-27 2020-10-01 日本電気株式会社 情報処理装置、情報処理方法及び記録媒体

Also Published As

Publication number Publication date
JP4471613B2 (ja) 2010-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6990435B2 (en) Tactile sensing method and system
JP4471613B2 (ja) 触覚情報検出方法および触覚情報検出システム
JP2019053035A5 (ja)
WO2005083463A1 (en) Distance measurement method and device using ultrasonic waves
KR970016905A (ko) 좌표 입력 장치 및 그 방법
JP5506982B1 (ja) タッチ入力装置、タッチ入力補正方法、およびコンピュータプログラム
JP2015520368A (ja) 位相特性を合致させるように遅延を使用する変換器加速度補償
JP4320992B2 (ja) センサ回路
JP4807207B2 (ja) 測定装置および材料試験機
JP2577569B2 (ja) 平衡機能測定及び訓練装置
WO2020170770A1 (ja) 検出装置及びセンサのキャリブレーション方法
JP5076420B2 (ja) 測定装置および材料試験機
JP2021056046A (ja) 評価システムおよび評価装置
JP2972754B2 (ja) ひずみ測定方法及びひずみ測定装置並びにひずみ測定用記録媒体
JP7021497B2 (ja) 生体信号測定装置、生体信号測定方法
RU2442994C1 (ru) Измеритель нелинейных искажений с первым и вторым выходами
JP3773021B2 (ja) データロガー装置
JP2000055608A (ja) ひずみ測定方法
JPH04182809A (ja) 座標入力装置
JP2012008000A (ja) 物理量センサ及びこれを備えた温度補償装置並びに温度補償方法
JP3394091B2 (ja) 変位計
JPS62127604A (ja) 光学式位置検出装置
JP2021076446A (ja) 荷重検出装置
JPH09126708A (ja) 電気マイクロメータの自動感度調整回路
JP3867795B2 (ja) ポインティングデバイス

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060518

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090401

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090820

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090904

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100302

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100302

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4471613

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140312

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term