JP2004245464A - 貯湯熱利用循環式温水加熱装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】放熱機器内の温水の加熱時に、加熱時間が長引くことを抑制しながら、高温の湯が循環回路の貯湯タンク側から直接放熱機器内に流入することを防止する。
【解決手段】浴槽1内の浴水を保温のために加熱したり、追焚きしたりする場合は、循環ポンプ11により浴水を循環回路10に循環させる。循環回路10は、往き管10aと戻り管10bからなり、往き管10aの一部として貯湯タンク30内に配設された加熱部10cを有している。往き管10aの加熱部10cより下流側の一部と戻り管10bの一部は二重管式熱交換器51を形成している。加熱開始時には、加熱部10cに滞留していた高温の湯が下流側の往き管10a部分に流出するが、これは二重管式熱交換器51において浴槽1からの戻り温水と熱交換することにより中温水となって、浴槽1内に流入する。
【選択図】 図1
【解決手段】浴槽1内の浴水を保温のために加熱したり、追焚きしたりする場合は、循環ポンプ11により浴水を循環回路10に循環させる。循環回路10は、往き管10aと戻り管10bからなり、往き管10aの一部として貯湯タンク30内に配設された加熱部10cを有している。往き管10aの加熱部10cより下流側の一部と戻り管10bの一部は二重管式熱交換器51を形成している。加熱開始時には、加熱部10cに滞留していた高温の湯が下流側の往き管10a部分に流出するが、これは二重管式熱交換器51において浴槽1からの戻り温水と熱交換することにより中温水となって、浴槽1内に流入する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴槽などの放熱機器内の温水を、貯湯タンク内にその一部が配設されている循環回路に循環させることにより、貯湯タンク内の高温の湯を熱源として加熱する貯湯熱利用循環式温水加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
貯湯タンクを備えた風呂給湯装置では、浴槽内の浴水を保温加熱あるいは追焚きする場合に、電気ヒータを用いず、図11に示すように、ポンプ81により循環回路80に浴水を循環させて、貯湯タンク83内に循環回路80の一部として配設された熱交換器84において、貯湯タンク83内の高温の湯と浴水の間で熱交換させることにより浴水を加熱することが提案されている。このようにして浴水を加熱する場合、加熱を開始して浴水を循環回路80に循環させ始めたときには、熱交換器84内に滞留していた高温の湯が浴槽85内へ流入する恐れがある。
【0003】
そこで、本出願人は、先の特願2002−174072において、浴水の加熱を開始して30秒ほどの間は、三方弁82の開度を130°ほどに制御することにより、浴槽85から熱交換器84に向かう浴水(戻り温水)の1/3ほどを、熱交換器84から浴槽85に向かう温水に混合させることを提案している。このような制御により、熱交換器内に滞留していた高温の湯は、混合される戻り温水によりある程度温度が下げられてから浴槽85内に流入する。
【0004】
このようにして、戻り温水の1/3ほどを、熱交換器84部分を迂回させて、熱交換器84からの温水に混合させるようにする制御を30秒間ほど行った後、三方弁82を完全に開くことにより、戻り温水の流路を熱交換器84側に完全に切り替えて、浴水をポンプ81により循環回路80に循環させて加熱する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記方法によると、浴水の加熱を開始して最初の30秒の間は、循環回路80を循環する浴水の1/3は熱交換器84を迂回するため、浴水がすべて熱交換器84側に流れているときに比較して、加熱効率が低下しており、その結果、全体としての加熱効率も低下し、加熱時間が長くなる。また、浴水の加熱を開始して最初の30秒間だけ三方弁82の開度を130°ほどに制御する必要があるため、単純に浴水を加熱するために三方弁82を開くだけの制御に比較して、制御が複雑となり、そのため、三方弁82の制御にかかる時間によりさらに加熱時間が長引いていた。
【0006】
本発明は、上記点に鑑みなされたものであり、放熱機器内の温水の加熱時に、加熱時間が長引くことを抑制しながら、高温の湯が循環回路の貯湯タンク側から直接放熱機器内に流入することを防止することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の貯湯熱利用循環式温水加熱装置は、内部に高温の湯を貯える貯湯タンクと、放熱機器内の温水を放熱機器外に循環すし、貯湯タンク内に配設された貯湯タンク内配設部をその一部として有する循環回路とを備えており、放熱機器内の温水を加熱するときには、循環回路に温水を循環し、循環回路の貯湯タンク内配設部において、貯湯タンク内の高温の湯を熱源として温水を加熱するように構成されており、循環回路の貯湯タンク内配設部より上流側の一部と下流側の一部とが熱交換可能に接触していることを特徴としている。
【0008】
このように構成されていると、循環回路が接触している部分において、放熱機器から貯湯タンクに向かう温水と貯湯タンクから放熱機器に向かう温水との間で熱交換が行われるため、循環回路の貯湯タンク内配設部に滞留していた高温の湯は、温水の加熱開始時にそのまま放熱機器内に流入することなく、熱交換によりある程度温度が下げられてから放熱機器内に流入する。従って、高温の湯が放熱機器内に流入することにより放熱機器のユーザが不快に感じたりすることを防止できる。
【0009】
また、放熱機器から貯湯タンクに向かう温水の一部を貯湯タンクから放熱機器に向かう温水とを混合させることにより、高温の湯が放熱機器内へ流入することを防ぐ場合と比較して、加熱効率の低下を抑えることができ、さらに制御を簡単化することができるため、温水の加熱にかかる時間を短縮化することができる。
【0010】
さらに、温水の加熱開始時には、待機中に冷えきった循環回路内の冷水が、貯湯タンク内配設部より下流側の循環回路部分から放熱機器内に流入して、これにより放熱機器のユーザが不快感を覚えることがあるが、請求項1記載の貯湯熱利用循環式温水加熱装置によると、循環回路が接触している部分において、冷水と放熱機器からの温水の間で熱交換が行われるため、冷水の放熱機器への流入をある程度低減することができる。
【0011】
循環回路が、その貯湯タンク内配設部より上流側と下流側で接触する部分は、請求項2記載のように、上流側の回路部分と下流側の回路部分により二重管式熱交換器を形成するように構成するとよい。このように二重管式熱交換器を形成すると、貯湯タンク内配設部より上流側の回路部分と下流側の回路部分を比較的大きな面積で接触させることができ、これにより熱交換を効果的に行うことができる。
【0012】
あるいは、請求項3記載のように、貯湯タンク内配設部より上流側の回路部分と下流側の回路部分の間を溶接することにより接触させるようにしてもよい。このような方法によると、比較的容易に回路部分を接触させることができる。
【0013】
また、循環回路は、請求項4記載のように、放熱機器への接続部分付近で接触するように構成されているとよい。このように構成されていると、待機中に冷えきった循環回路内の冷水が放熱機器内に流入することをより低減することができる。また、加熱開始時に、貯湯タンク内配設部に滞留していた高温の湯が循環回路の下流側に流出しても、これが放熱機器への接続部分付近に達する頃には、放熱機器から循環回路内に吸入された温水がこの接続部分付近に達しているので、高温の湯と放熱機器からの温水との間で確実に熱交換させることができ、従って、高温の湯がそのまま放熱機器内に流入することを確実に防止することができる。
【0014】
請求項5記載の貯湯熱利用循環式温水加熱装置は、内部に高温の湯を貯える貯湯タンクと、放熱機器内の温水を放熱機器外に循環し、貯湯タンク内に配設された貯湯タンク内配設部を一部として有する循環回路とを備えており、放熱機器内の温水を加熱するときには、循環回路に温水を循環し、循環回路の貯湯タンク内配設部において、貯湯タンク内の高温の湯を熱源として温水を加熱するように構成されており、循環回路には、貯湯タンク内配設部より下流側に循環回路の一部として温調タンクが配設されていることを特徴としている。
【0015】
このような構成によると、温水の加熱開始時に、貯湯タンク内配設部に滞留していた高温の湯が、待機中に冷えきった温調タンク内の冷水と混合されて、中温水となって放熱機器内に流れ込む。従って、高温の湯が放熱機器内に流入することにより放熱機器のユーザが不快に感じたりすることを防止できる。
【0016】
また、放熱機器から貯湯タンクに向かう温水と貯湯タンクから放熱機器に向かう温水とを混合させることにより、高温の湯が放熱機器内へ流入することを防ぐ場合と比較して、加熱効率の低下を抑えることができ、また制御を簡単化することができるため、温水の加熱にかかる時間を短縮化することができる。
【0017】
本発明の貯湯熱利用循環式温水加熱装置は、請求項6記載のように、風呂の浴槽内の浴水を加熱するための加熱装置として用いると、より効果的である。風呂の場合、浴槽内に高温の湯が流入すると、これが入浴者に直接触れることがあるため、入浴者が強い不快感を覚える恐れがある。そこで、本発明の貯湯熱利用循環式温水加熱装置により浴水の保温加熱や追焚きを行うと、加熱開始時に浴槽内に高温の湯が流入することを防止することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係る風呂給湯装置の概略構成を示している。風呂給湯装置は、浴室内に配設される浴槽1と、浴室近傍の屋外適所に配設される本体ユニット100を備えている。本体ユニット100はその内部に縦長形状の貯湯タンク30を有しており、この貯湯タンク30の底面には水道水を供給するための導入管31が接続している。貯湯タンク30内には導入管31から水道水が供給されて、この水は貯湯タンク30外部に配設されたヒートポンプユニット(図示せず)に循環させることにより所定の高温にまで沸き上げられて、給湯用水として貯えられる。貯湯タンク30は耐食性に優れた金属(例えばステンレス)でできていて、外周部に断熱材(図示せず)が配設されており、これにより高温の給湯用水を長時間に渡って保温することができるようになっている。
【0019】
導入管31には、導入される水道水の水圧が所定圧になるように調節する減圧弁35が設けられており、本実施形態では減圧弁35として水圧を150kPaに調節するものを採用している。導入管31からは、減圧弁35より下流側において、水道水導入管33が分岐している。
【0020】
貯湯タンク30の最上部には、貯湯タンク30から高温の湯を導出するための導出管32が接続されている。導出管32には水道水導入管33が合流しており、その合流点には温調弁34が配設されている。この温調弁34の開口面積比を調節することにより、高温の湯と水道水との混合比率を調節できるようになっている。
【0021】
また、貯湯タンク30の導出管32からは給湯管62が分岐しており、この給湯管62は、その下流端において、水道水導入管33から分岐している給水管63と合流している。合流点には温調弁64が配設されており、温調弁64は開口面積比を調節することにより、高温の湯と水道水との混合比率を調節できるようになっている。温調弁34の出口側には、カランやシャワーなど(図示せず)へ湯水を導くための給湯配管60が接続されている。
【0022】
一方、浴槽1の内壁面下端部近傍には、浴槽1内の浴水を本体ユニット100側へ吸い込むための吸込口2と、本体ユニット100からの湯水を浴槽1内に吐出するための吐出口3が設けられている。本体ユニット100は、浴槽1の吸込口2と吐出口3の間を結ぶ循環回路10を有しており、これにより浴槽1内の浴水を本体ユニット100内に循環させることができる。
【0023】
循環回路10は、後述する配管20との接続点21より上流側にある往き管10aと、接続点21より上流側にある戻り管10bとで構成されている。戻り管10bには、循環回路10内に浴槽1内の浴水を循環させるための循環ポンプ11が配設されている。本実施形態では、循環ポンプ11として、ハウジング内のインペラを回転させることにより浴水を圧送するタイプの電動ポンプを採用している。
【0024】
戻り管10bの循環ポンプ11より上流側には、戻り管10bの経路を連通または遮断する電動弁12が設けられている。電動弁12はサーボモータなどにより経路を緩やかに開閉する電動弁であり、ソレノイドなどにより経路を瞬時に開閉する電磁弁よりも浴槽1が配置された浴室内へ伝わる作動音を低減することができる。戻り管10bの電動弁12が設けられた位置より上流側には、水位センサ13が配設されており、戻り管10b内の圧力情報を浴槽1内の水位情報として後述する制御装置200に出力するようになっている。
【0025】
往き管10aは、その一部として、貯湯タンク30内に配設された加熱部10cを有しており、この加熱部10cは螺旋形状の蛇管により構成されている。往き管10aの加熱部10cより上流側にはフロースイッチ15が設けられており、これは、往き管10a内の浴水の流れの有無を後述する制御装置200に出力するようになっている。往き管10aのフロースイッチ15より下流側には、加熱部10cをバイパスするようにバイパス配管17が設けられている。往き管10aとバイパス配管17の上流側接続点には三方弁18が設けられており、これを開いた状態では流路が加熱部10c側に切り替えられ、閉じた状態ではバイパス配管17側に切り替えられる。また、三方弁18の開度を調節することにより、上流側からの浴水あるいは湯水が加熱部10c側とバイパス配管17側に適当な割合で分かれて流れるように制御することもできる。
【0026】
往き管10aと戻り管10bは、これらが本体ユニット100から外部に引き出される出口付近で、図2に示すような二重管式熱交換器51を形成している。二重管式熱交換器51部分では、戻り管10bが往き管10aの周囲を覆うように構成されており、これにより、往き管10a内を流れる浴水と戻り管10b内を流れる浴水の間で熱交換が行われる。
【0027】
水道水導入管33と導出管32の合流点に設けられた温調弁34の出口側は、給湯通路である配管20により、循環回路10と接続されている。配管20には、この経路を連通または遮断する電磁弁22が設けられている。配管20の電磁弁22と温調弁34との間には、流量カウンタ23が配設されており、配管20を流れる湯水の流量情報を後述する制御装置200に出力するようになっている。また、循環回路10と配管20との間の接続点21と電磁弁22との間には、逆止弁24が配設されており、配管20内の湯水の圧力が循環回路10内を循環する浴水の圧力より低い場合に、浴水が配管20を逆流しないようになっている。
【0028】
循環回路10と配管20との接続点21には水温センサ16が配設されており、これは、接続点21の温度情報、すなわち、循環回路10内の浴水もしくは配管20から往き管10aに流入する湯水の温度情報を後述する制御装置200に出力するようになっている。
【0029】
本体ユニット100はさらに制御装置200を備えており、これは、浴室内に取り付けられている操作盤40のスイッチ類からスイッチ信号を受け取る。操作盤40は、自動スイッチ41、追焚きスイッチ42、足し湯スイッチ43、差し水スイッチ44、表示部46などを備えており、さらに自動スイッチ41により自動モードが設定されている場合の浴水温を設定する風呂温度設定スイッチ、水位を設定する湯量設定スイッチ、湯張り後の保温時間を設定する保温時間設定スイッチ、カランやシャワーからの給湯温度を設定する給湯温度設定スイッチ(図示せず)などが設けられている。表示部46には、設定温度や設定水位、さらに本体ユニット100の動作状態などに関する情報が表示される。
【0030】
制御装置200は、水位センサ13からの圧力情報、フロースイッチ15からの浴水の流れの有無に関する情報、水温センサ16からの温度情報、流量カウンタ23からの流量情報、および操作盤40のスイッチ類41〜44からのスイッチ信号などに基づいて、後述する手順に従って、循環ポンプ11、電動弁12、電磁弁22、温調弁34、64および操作盤40の表示部46などを制御する。
【0031】
具体的には、自動スイッチ41がONにされると、設定温度および設定水位で自動湯張りを実行し、その後、設定された保温時間の間、浴水を設定温度および設定水位に維持する。保温時間中に浴水の水位が設定水位より低くなった場合は、設定温度の湯を浴槽1内に供給することにより、設定水位に維持する。浴水温が設定温度より低くなった場合は、浴水を循環回路10に循環させることにより加熱して、設定温度に維持する。追焚きスイッチ42がONにされると、浴水を循環回路10に循環させることにより加熱する。足し湯スイッチ43がONにされると、設定温度より所定温度だけ高い温度の湯を所定量だけ浴槽1に供給する。差し水スイッチ44がONにされると所定量の水道水を浴槽1内に供給する。
【0032】
制御装置200は、風呂給湯装置に電源が投入されると作動を開始し、図3に示す手順で制御処理を実行する。まず、ステップ300で、諸設定の初期化を行う。つぎに、ステップ310で、操作盤40のスイッチ類からスイッチ信号を読み込む。ステップ315で、自動スイッチ41がONにされたか否か判定し、ONにされたと判定した場合はステップ320において自動湯張り制御を実行する。自動湯張り制御の詳細は後述する。自動湯張り制御の実行後、ステップ310に戻って、以下のステップを繰り返す。
【0033】
ステップ315においてNOと判定した場合は、ステップ325において、手動スイッチがONにされたか否か、つまり追焚きスイッチ42、足し湯スイッチ43、差し水スイッチ44のいずれかがONにされたか否か判定する。YESと判定した場合は、ステップ330において手動動作制御を実行する。手動動作制御の詳細は後述する。手動動作制御の実行後、ステップ310に戻って、以下のステップを繰り返す。
【0034】
ステップ325においてNOと判定した場合は、ステップ335において、自動保温モードに設定されているか否か判定する。NOと判定した場合は、ステップ310に戻って、以下のステップを繰り返す。ステップ335においてYESと判定した場合は、ステップ340において、自動スイッチがユーザによりOFFにされたか、あるいは設定されている保温時間が終了したか否か判定する。YESと判定した場合は、ステップ345において自動保温モードを解除し、その後ステップ310に戻って、以下のステップを繰り返す。
【0035】
ステップ340においてNOと判定した場合は、ステップ350で湯量制御を実行し、ステップ355で保温加熱制御を実行して、その後ステップ310に戻って、以下のステップを繰り返す。
【0036】
図4はステップ320において実行される自動湯張り制御の手順を示している。ステップ400において、浴槽1内に循環回路10を循環可能な残湯(浴水)があるかどうか判定する。具体的には、電動弁12を開き、電磁弁22を閉じて、循環ポンプ11を駆動させる。さらに三方弁18を閉じることにより、流路をバイパス配管17方向に切り替える。このようにすると、浴槽1内に循環可能な残湯がある場合は、これが循環回路10内を加熱部10cを迂回して循環する。この状態を所定時間(例えば2分間)継続して、この間に、フロースイッチ15から信号を読み込み、この信号に基づいて残湯があるかどうか判定する。
【0037】
ステップ400において残湯がないと判定した場合は、ステップ410において湯張り制御を実行する。これにより、詳細は後述するが、浴槽1に設定温度、設定水位での湯張りを行う。湯張り制御の実行が終了したら、ステップ440において自動保温モードに設定し、メインルーチンに戻る。
【0038】
一方、ステップ400においてYES(残湯がある)と判定した場合は、ステップ420において湯量制御を実行する。これにより、詳細は後述するが、浴水が設定水位に足りない場合に足し湯を行う。さらにステップ430において保温加熱制御を実行し、これにより、詳細は後述するが、浴水温が設定温度より低い場合に浴水を加熱する。その後、ステップ440において自動保温モードに設定して、メインルーチンに戻る。
【0039】
図5はステップ330において実行される手動動作制御の手順を示している。まず、ステップ500において、追焚きスイッチ42がONされたか否か判定する。YESと判定した場合は、ステップ505において、上記ステップ400と同様にして、浴槽1内に循環回路10を循環可能な残湯があるか否か判定する。NOと判定した場合は、ステップ508において「残湯なし」を示す警告を表示して、メインルーチンに戻る。ステップ505において残湯があると判定した場合は、ステップ510において、追焚き制御を実行する。これにより、詳細は後述するが、残湯をその時の浴水温に基づいて決定した目標浴水温度まで加熱する。その後、メインルーチンに戻る。
【0040】
一方、ステップ500においてNOと判定した場合は、ステップ520において、足し湯スイッチ43がONされたか否か判定する。YESと判定した場合はステップ530において足し湯制御を実行する。これにより、詳細は後述するが、設定風呂温度に基づいて決定した温度の湯を所定量だけ浴槽1内に供給する。足し湯制御の実行が終了したら、メインルーチンに戻る。
【0041】
ステップ520においてNOと判定した場合は、ステップ540において差し水スイッチ44がONされたか否か判定する。NOと判定した場合は、メインルーチンに戻る。ステップ540においてYESと判定した場合は、ステップ550において、差し水制御を実行する。これにより、詳細は後述するが、所定量の水道水を浴槽1内に供給する。差し水制御の実行が終了したら、メインルーチンに戻る。
【0042】
つぎに、図4に示すステップ410において実行される湯張り制御について説明する。まず、電動弁12を開き、電磁弁22を開くとともに、循環ポンプ11を停止する。さらに三方弁18を閉じることにより流路をバイパス配管17方向に切り替える。これにより、貯湯タンク30内に貯えられていた高温の湯と、水道水とが、温調弁34において混合されて、その温水が配管20を介して接続点21から循環回路10に流入する。このとき、循環ポンプ11は停止しており、電動弁12が開いているため、配管20から循環回路10に流入した温水は、往き管10aと戻り管10bに流れ込む。
【0043】
往き管10aに流れ込んだ温水は、バイパス配管17を経由して吐出口3から浴槽1内に吐出し、戻り管10bに流れ込んだ温水は、停止している循環ポンプ11内を通過し、吸入口2から浴槽1内に吐出する。従って、往き管10aのみから湯張りする場合よりも速やかに湯張りをすることができる。吸入口2および吐出口3から浴槽1内に吐出する温水の温度は、風呂温度設定スイッチからの設定温度を示す信号と水温センサ16からの温度情報とに基づいて温調弁34を制御することにより、設定温度に調節される。設定水位まで湯張りしたら、電磁弁22を閉じ、湯張り制御の実行を終了する。
【0044】
ただし、風呂給湯装置による浴槽1への湯張りが最初の所定回数(例えば3回)以内である場合は、循環ポンプ11を停止し、三方弁18を閉じて流路をバイパス配管17方向に切り替え、電動弁12を閉じ、電磁弁22を開くことにより、温調弁34で混合された温水が配管20と往き管10aを介して、吐出口3のみから浴槽1内に吐出されるようにする。
【0045】
湯張りの実行中には、流量カウンタ23からの流量情報と水位センサ13からの圧力情報とに基づき、水位センサ13からの圧力情報に基づいて浴槽1内の水位を算出するための基準水位データや、風呂データ(水位に対する供給水量の各ポイントデータ等)を記憶する。
【0046】
つぎに、ステップ350およびステップ420において実行される湯量制御について説明する。まず、電動弁12を閉じ、循環ポンプ11を停止して、水位センサ13からの圧力情報に基づいて浴槽1内の水位を検出する。
【0047】
検出した水位が設定水位より低く、その差が所定量を超えている場合は、電磁弁22を開き、電動弁12を開くとともに、三方弁18をバイパス配管17方向に切り替えて、循環ポンプ11を停止する。これにより、高温の湯と水道水とが温調弁34で混合されて、その温水が配管20を介して接続点21から循環回路10に流入する。循環回路10に流入した温水は、往き管10aと戻り管10bを介して、吐出口3と吸入口2から浴槽1内に吐出する。浴槽1内に吐出する温水の温度は、風呂温度設定スイッチからの設定温度を示す信号と水温センサ16からの温度情報とに基づいて温調弁34を制御することにより、設定温度に調節される。設定水位となるまで浴槽1内に温水を吐出したら、電磁弁22を閉じ、湯量制御の実行を終了する。
【0048】
つぎに、ステップ355およびステップ430で実行される保温加熱制御の手順を、図6に基づいて説明する。まず、ステップ600で、電動弁12を開き、電磁弁22を閉じる。さらにステップ605で、循環ポンプ11をONにする。ステップ610で、三方弁18を閉じ、これにより流路をバイパス配管17方向に切り替える。このようにして、浴水を、循環回路10内に加熱部10cを迂回させて循環させる。ステップ615で、水温センサ16からの温度情報に基づいて浴水温TBWを検出する。具体的には、循環ポンプ11の作動を開始してから所定時間(例えば2分)経過した時点での水温センサ16からの温度情報に基づいて、浴水温TBWを検出する。また、ステップ600〜615は、前回これらのステップを実行してから、所定時間(例えば20分)経過している場合のみ実行し、そうでない場合は、ステップ600〜615を実行することなく、そのまま保温加熱制御の実行を終了する。
【0049】
つぎにステップ620において、浴水温TBWが、風呂温度設定スイッチにより設定された設定温度TSETを1℃より大きく下回っているか否か、つまり、条件「TBW<(TSET−1℃)」が満足されているか否か判定する。YESと判定した場合は、浴水を保温するために加熱が必要であるとして、ステップ625において三方弁18を開き、これにより循環回路10の流路を加熱部10c方向に切り替える。ステップ630において、水温センサ16からの温度情報に基づいて浴水温TBWを検出する。ステップ635において、浴水温TBWが設定温度TSETより1℃以上高いか否か、つまり条件「TBW≧(TSET+1℃)」が満足されているか否か判定する。NOと判定した場合は、ステップ630に戻って、ステップ630および635を繰り返す。ステップ635においてYESと判定した場合は、ステップ640において三方弁18を閉じて、ステップ645において循環ポンプ11をOFFにし、保温加熱制御の実行を終了する。
【0050】
一方、ステップ620においてNOと判定した場合は、浴水を保温するための加熱が必要ないとして、ステップ625〜640を迂回し、ステップ645において循環ポンプ11をOFFにして、保温加熱制御の実行を終了する。
【0051】
つぎに、ステップ510において実行される追焚き制御の手順を、図7に基づいて説明する。まず、ステップ700において、電動弁12を開き、電磁弁22を閉じる。さらに、ステップ705において循環ポンプ11をONにする。ステップ710において、三方弁18を開き、これにより流路を加熱部10c方向に切り替えて、浴水の加熱を開始する。ステップ715で、水温センサ16からの温度情報に基づいて浴水温TBWを検出する。具体的には、循環ポンプ11の作動を開始してから所定時間(例えば2分)経過した時点での水温センサ16からの温度情報に基づいて、浴水温TBWを検出する。そして、検出した浴水温TBWを初期浴水温TBWIとして記憶する。
【0052】
つぎに、ステップ720において、初期浴水温TBWIに基づいて、目標浴水温度TBWTを決定する。ステップ725において、浴水温TBWを検出し、ステップ730において、浴水温TBWが目標浴水温度TBWT以上であるか否か判定する。NOと判定した場合は、ステップ725に戻って、ステップ725および730を繰り返す。ステップ730においてYESと判定した場合は、ステップ735において循環ポンプ11をOFFにし、ステップ740において三方弁18を閉じて、追焚き制御の実行を終了する。
【0053】
つぎに、図5に示すステップ530において実行される足し湯制御について説明する。まず、電動弁12を開き、電磁弁22を開くとともに、循環ポンプ11を停止する。さらに、三方弁18を閉じることにより、流路をバイパス配管17方向に切り替える。また、水温センサ16からの温度情報に基づいて温調弁34を制御し、これにより貯湯タンク30からの高温の湯と水道水との混合比率を調節して、吸入口2および吐出口3から吐出される湯の温度が設定風呂温度より所定温度(例えば2℃)だけ高い温度となるようにする。これにより、「設定風呂温度+2℃」の湯が吸入口2および吐出口から浴槽1内に吐出する。そして、浴槽1内に所定量(例えば20L)の湯を吐出したら、電磁弁22を閉じて、足し湯制御の実行を終了する。
【0054】
つぎに、ステップ550において実行される差し水制御について説明する。まず、電磁弁22を開き、電動弁12を開くとともに、循環ポンプ11を停止する。さらに、三方弁18を閉じることにより、流路をバイパス配管17方向に切り替える。また、温調弁34を制御して、水道水のみが配管20に流れ込むようにする。これにより、水道水が吸入口2および吐出口3から浴槽1内に吐出する。そして、浴槽1内に水道水を所定量(例えば20L)吐出したら、電磁弁22を閉じて、差し水制御の実行を終了する。
【0055】
本実施形態の風呂給湯装置においては、上記のように、本体ユニット100からの出口付近で、循環回路10の往き管10aと戻り管10bが二重管式熱交換器51を形成しているため、この部分において往き管10aを流れる浴水と戻り管10bを流れる浴水の間で熱交換が可能である。従って、浴水の加熱開始時に循環回路10の加熱部10cに滞留している高温の湯が下流側の往き管10aに流出しても、この高温の湯が二重管式熱交換器51に達する頃には、浴槽1から戻り管10b内に吸入された浴水も二重管式熱交換器51に達しているため、これらの間で熱交換が行われ、これにより加熱部10cから流出した高温の湯はある程度温度が下げられてから浴槽1内に流入する。このようにして、高温の湯が浴槽1内に流入することにより入浴者が強い不快感を覚えたりすることを防止できる。
【0056】
また、このような構成により高温の湯が浴槽1内に流入することを防止すると、従来のように三方弁18を制御して戻り温水の一部を加熱部10cからの温水に混合する方法に比較して、加熱開始時に三方弁18を開度130°に制御する必要がないため、制御を簡単化することができ、また、加熱効率の低下を抑えることができるため、浴水の加熱にかかる時間を短縮化することができる。
【0057】
さらに、浴水の加熱開始時には、待機中に冷えきった往き管10aの加熱部10cより下流側の冷水が浴槽1内に流入して、これにより入浴者が不快感を覚えることがあるが、本実施形態の構成によると、二重管式熱交換器51において往き管10a内の冷水が戻り管10b内の浴水と熱交換することにより温められるため、浴槽1内への冷水の流入を低減することができる。特に本実施形態では、本体ユニット100からの出口付近において往き管10aと戻り管10bが二重管式熱交換器51を形成しているため、浴槽1内への冷水の流入をより効果的に低減することができる。
【0058】
また、往き管10aと戻り管10bの間での熱交換は、これらが接触していれば可能であるが、本実施形態のように二重管式熱交換器51を形成することにより接触させると、より効果的に熱交換を行うことができる。
【0059】
本実施形態における循環回路10の加熱部10cは、本発明の貯湯タンク内配設部に対応している。
【0060】
(第2実施形態)
図8は本発明の第2実施形態に係る風呂給湯装置の概略構成を示している。上記第1実施形態では、往き管10aと戻り管10bの一部が二重管式熱交換器51を形成することにより接触していたが、これに対して、第2実施形態では、往き管10aのバイパス配管17との下流側接続点19より下流側に、図9に示すような温調タンク52が設けられている。その他の部分の構成は第1実施形態の風呂給湯装置と同様である。
【0061】
本実施形態の構成によると、浴水の加熱開始時に、加熱部10cに滞留していた高温の湯が、待機中に冷えきった温調タンク52内の冷水と混合されて、中温水となって浴槽1内に流れ込む。このようにして、高温の湯が浴槽1内に流入することにより入浴者が強い不快感を覚えたりすることを防止できる。
【0062】
また、第1実施形態と同様に、従来の三方弁18の制御により戻り温水の一部を加熱部10cからの温水に混合する方法に比較して、制御を簡単化することができ、また、加熱効率の低下を抑えることができるため、温水の加熱にかかる時間を短縮化することができる。
【0063】
本発明は上記実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内でつぎのように種々の変形が可能である。
【0064】
上記実施形態では、往き管10aと戻り管10bの間で熱交換を行うために、これらの一部が二重管式熱交換器51を形成している構成であったが、図10に示すように、往き管10aと戻り管10bの一部を、本体ユニット100からの出口付近で、単に溶接することにより熱交換可能にしてもよい。このように溶接によると、容易に往き管10aと戻り管10bの一部を接触させて、熱交換可能にすることができる。
【0065】
上記実施形態では、貯湯タンク30内の水をヒートポンプユニットにより沸き上げるものであったが、貯湯タンク30内に電気ヒータを設けて、これにより貯湯タンク30内の水を沸き上げる構成であってもよい。
【0066】
上記実施形態では、1つの貯湯タンク30を備えた1缶式風呂給湯装置に本発明を適用したが、複数の貯湯タンクを備えた多缶式風呂給湯装置に本発明を適用することもできる。
【0067】
上記実施形態では、風呂給湯装置に本発明を適用したが、これに限らず、床暖房装置など、貯湯熱を利用して加熱される温水を用いる放熱機器で、一時的に放熱機器内に高温の湯が流入すると、ユーザが不快に感じるなどの不都合が生じるような場合に本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る風呂給湯装置の概略構成を示す模式図である。
【図2】図1に示す二重管式熱交換器の構成を示す断面図である。
【図3】図1に示す制御装置により実行される制御処理のフローチャートである。
【図4】図3に示すステップ320において実行される自動湯張り制御処理のフローチャートである。
【図5】図3に示すステップ330において実行される手動動作制御処理のフローチャートである。
【図6】図3に示すステップ355および図4に示すステップ430において実行される保温加熱制御処理のフローチャートである。
【図7】図5に示すステップ510において実行される追焚き制御処理のフローチャートである。
【図8】本発明の第2実施形態に係る風呂給湯装置の概略構成を示す模式図である。
【図9】図2に示す温調タンク52の斜視図である。
【図10】図1に示す二重管式熱交換器部分の変形例を示す斜視図である。
【図11】従来の風呂給湯装置における保温加熱および追焚きのための加熱機構を示す模式図である。
【符号の説明】
1 浴槽
10 循環回路
10c 循環回路の加熱部 (貯湯タンク内配設部)
30 貯湯タンク
51 二重管式熱交換器
52 温調タンク
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴槽などの放熱機器内の温水を、貯湯タンク内にその一部が配設されている循環回路に循環させることにより、貯湯タンク内の高温の湯を熱源として加熱する貯湯熱利用循環式温水加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
貯湯タンクを備えた風呂給湯装置では、浴槽内の浴水を保温加熱あるいは追焚きする場合に、電気ヒータを用いず、図11に示すように、ポンプ81により循環回路80に浴水を循環させて、貯湯タンク83内に循環回路80の一部として配設された熱交換器84において、貯湯タンク83内の高温の湯と浴水の間で熱交換させることにより浴水を加熱することが提案されている。このようにして浴水を加熱する場合、加熱を開始して浴水を循環回路80に循環させ始めたときには、熱交換器84内に滞留していた高温の湯が浴槽85内へ流入する恐れがある。
【0003】
そこで、本出願人は、先の特願2002−174072において、浴水の加熱を開始して30秒ほどの間は、三方弁82の開度を130°ほどに制御することにより、浴槽85から熱交換器84に向かう浴水(戻り温水)の1/3ほどを、熱交換器84から浴槽85に向かう温水に混合させることを提案している。このような制御により、熱交換器内に滞留していた高温の湯は、混合される戻り温水によりある程度温度が下げられてから浴槽85内に流入する。
【0004】
このようにして、戻り温水の1/3ほどを、熱交換器84部分を迂回させて、熱交換器84からの温水に混合させるようにする制御を30秒間ほど行った後、三方弁82を完全に開くことにより、戻り温水の流路を熱交換器84側に完全に切り替えて、浴水をポンプ81により循環回路80に循環させて加熱する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記方法によると、浴水の加熱を開始して最初の30秒の間は、循環回路80を循環する浴水の1/3は熱交換器84を迂回するため、浴水がすべて熱交換器84側に流れているときに比較して、加熱効率が低下しており、その結果、全体としての加熱効率も低下し、加熱時間が長くなる。また、浴水の加熱を開始して最初の30秒間だけ三方弁82の開度を130°ほどに制御する必要があるため、単純に浴水を加熱するために三方弁82を開くだけの制御に比較して、制御が複雑となり、そのため、三方弁82の制御にかかる時間によりさらに加熱時間が長引いていた。
【0006】
本発明は、上記点に鑑みなされたものであり、放熱機器内の温水の加熱時に、加熱時間が長引くことを抑制しながら、高温の湯が循環回路の貯湯タンク側から直接放熱機器内に流入することを防止することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の貯湯熱利用循環式温水加熱装置は、内部に高温の湯を貯える貯湯タンクと、放熱機器内の温水を放熱機器外に循環すし、貯湯タンク内に配設された貯湯タンク内配設部をその一部として有する循環回路とを備えており、放熱機器内の温水を加熱するときには、循環回路に温水を循環し、循環回路の貯湯タンク内配設部において、貯湯タンク内の高温の湯を熱源として温水を加熱するように構成されており、循環回路の貯湯タンク内配設部より上流側の一部と下流側の一部とが熱交換可能に接触していることを特徴としている。
【0008】
このように構成されていると、循環回路が接触している部分において、放熱機器から貯湯タンクに向かう温水と貯湯タンクから放熱機器に向かう温水との間で熱交換が行われるため、循環回路の貯湯タンク内配設部に滞留していた高温の湯は、温水の加熱開始時にそのまま放熱機器内に流入することなく、熱交換によりある程度温度が下げられてから放熱機器内に流入する。従って、高温の湯が放熱機器内に流入することにより放熱機器のユーザが不快に感じたりすることを防止できる。
【0009】
また、放熱機器から貯湯タンクに向かう温水の一部を貯湯タンクから放熱機器に向かう温水とを混合させることにより、高温の湯が放熱機器内へ流入することを防ぐ場合と比較して、加熱効率の低下を抑えることができ、さらに制御を簡単化することができるため、温水の加熱にかかる時間を短縮化することができる。
【0010】
さらに、温水の加熱開始時には、待機中に冷えきった循環回路内の冷水が、貯湯タンク内配設部より下流側の循環回路部分から放熱機器内に流入して、これにより放熱機器のユーザが不快感を覚えることがあるが、請求項1記載の貯湯熱利用循環式温水加熱装置によると、循環回路が接触している部分において、冷水と放熱機器からの温水の間で熱交換が行われるため、冷水の放熱機器への流入をある程度低減することができる。
【0011】
循環回路が、その貯湯タンク内配設部より上流側と下流側で接触する部分は、請求項2記載のように、上流側の回路部分と下流側の回路部分により二重管式熱交換器を形成するように構成するとよい。このように二重管式熱交換器を形成すると、貯湯タンク内配設部より上流側の回路部分と下流側の回路部分を比較的大きな面積で接触させることができ、これにより熱交換を効果的に行うことができる。
【0012】
あるいは、請求項3記載のように、貯湯タンク内配設部より上流側の回路部分と下流側の回路部分の間を溶接することにより接触させるようにしてもよい。このような方法によると、比較的容易に回路部分を接触させることができる。
【0013】
また、循環回路は、請求項4記載のように、放熱機器への接続部分付近で接触するように構成されているとよい。このように構成されていると、待機中に冷えきった循環回路内の冷水が放熱機器内に流入することをより低減することができる。また、加熱開始時に、貯湯タンク内配設部に滞留していた高温の湯が循環回路の下流側に流出しても、これが放熱機器への接続部分付近に達する頃には、放熱機器から循環回路内に吸入された温水がこの接続部分付近に達しているので、高温の湯と放熱機器からの温水との間で確実に熱交換させることができ、従って、高温の湯がそのまま放熱機器内に流入することを確実に防止することができる。
【0014】
請求項5記載の貯湯熱利用循環式温水加熱装置は、内部に高温の湯を貯える貯湯タンクと、放熱機器内の温水を放熱機器外に循環し、貯湯タンク内に配設された貯湯タンク内配設部を一部として有する循環回路とを備えており、放熱機器内の温水を加熱するときには、循環回路に温水を循環し、循環回路の貯湯タンク内配設部において、貯湯タンク内の高温の湯を熱源として温水を加熱するように構成されており、循環回路には、貯湯タンク内配設部より下流側に循環回路の一部として温調タンクが配設されていることを特徴としている。
【0015】
このような構成によると、温水の加熱開始時に、貯湯タンク内配設部に滞留していた高温の湯が、待機中に冷えきった温調タンク内の冷水と混合されて、中温水となって放熱機器内に流れ込む。従って、高温の湯が放熱機器内に流入することにより放熱機器のユーザが不快に感じたりすることを防止できる。
【0016】
また、放熱機器から貯湯タンクに向かう温水と貯湯タンクから放熱機器に向かう温水とを混合させることにより、高温の湯が放熱機器内へ流入することを防ぐ場合と比較して、加熱効率の低下を抑えることができ、また制御を簡単化することができるため、温水の加熱にかかる時間を短縮化することができる。
【0017】
本発明の貯湯熱利用循環式温水加熱装置は、請求項6記載のように、風呂の浴槽内の浴水を加熱するための加熱装置として用いると、より効果的である。風呂の場合、浴槽内に高温の湯が流入すると、これが入浴者に直接触れることがあるため、入浴者が強い不快感を覚える恐れがある。そこで、本発明の貯湯熱利用循環式温水加熱装置により浴水の保温加熱や追焚きを行うと、加熱開始時に浴槽内に高温の湯が流入することを防止することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係る風呂給湯装置の概略構成を示している。風呂給湯装置は、浴室内に配設される浴槽1と、浴室近傍の屋外適所に配設される本体ユニット100を備えている。本体ユニット100はその内部に縦長形状の貯湯タンク30を有しており、この貯湯タンク30の底面には水道水を供給するための導入管31が接続している。貯湯タンク30内には導入管31から水道水が供給されて、この水は貯湯タンク30外部に配設されたヒートポンプユニット(図示せず)に循環させることにより所定の高温にまで沸き上げられて、給湯用水として貯えられる。貯湯タンク30は耐食性に優れた金属(例えばステンレス)でできていて、外周部に断熱材(図示せず)が配設されており、これにより高温の給湯用水を長時間に渡って保温することができるようになっている。
【0019】
導入管31には、導入される水道水の水圧が所定圧になるように調節する減圧弁35が設けられており、本実施形態では減圧弁35として水圧を150kPaに調節するものを採用している。導入管31からは、減圧弁35より下流側において、水道水導入管33が分岐している。
【0020】
貯湯タンク30の最上部には、貯湯タンク30から高温の湯を導出するための導出管32が接続されている。導出管32には水道水導入管33が合流しており、その合流点には温調弁34が配設されている。この温調弁34の開口面積比を調節することにより、高温の湯と水道水との混合比率を調節できるようになっている。
【0021】
また、貯湯タンク30の導出管32からは給湯管62が分岐しており、この給湯管62は、その下流端において、水道水導入管33から分岐している給水管63と合流している。合流点には温調弁64が配設されており、温調弁64は開口面積比を調節することにより、高温の湯と水道水との混合比率を調節できるようになっている。温調弁34の出口側には、カランやシャワーなど(図示せず)へ湯水を導くための給湯配管60が接続されている。
【0022】
一方、浴槽1の内壁面下端部近傍には、浴槽1内の浴水を本体ユニット100側へ吸い込むための吸込口2と、本体ユニット100からの湯水を浴槽1内に吐出するための吐出口3が設けられている。本体ユニット100は、浴槽1の吸込口2と吐出口3の間を結ぶ循環回路10を有しており、これにより浴槽1内の浴水を本体ユニット100内に循環させることができる。
【0023】
循環回路10は、後述する配管20との接続点21より上流側にある往き管10aと、接続点21より上流側にある戻り管10bとで構成されている。戻り管10bには、循環回路10内に浴槽1内の浴水を循環させるための循環ポンプ11が配設されている。本実施形態では、循環ポンプ11として、ハウジング内のインペラを回転させることにより浴水を圧送するタイプの電動ポンプを採用している。
【0024】
戻り管10bの循環ポンプ11より上流側には、戻り管10bの経路を連通または遮断する電動弁12が設けられている。電動弁12はサーボモータなどにより経路を緩やかに開閉する電動弁であり、ソレノイドなどにより経路を瞬時に開閉する電磁弁よりも浴槽1が配置された浴室内へ伝わる作動音を低減することができる。戻り管10bの電動弁12が設けられた位置より上流側には、水位センサ13が配設されており、戻り管10b内の圧力情報を浴槽1内の水位情報として後述する制御装置200に出力するようになっている。
【0025】
往き管10aは、その一部として、貯湯タンク30内に配設された加熱部10cを有しており、この加熱部10cは螺旋形状の蛇管により構成されている。往き管10aの加熱部10cより上流側にはフロースイッチ15が設けられており、これは、往き管10a内の浴水の流れの有無を後述する制御装置200に出力するようになっている。往き管10aのフロースイッチ15より下流側には、加熱部10cをバイパスするようにバイパス配管17が設けられている。往き管10aとバイパス配管17の上流側接続点には三方弁18が設けられており、これを開いた状態では流路が加熱部10c側に切り替えられ、閉じた状態ではバイパス配管17側に切り替えられる。また、三方弁18の開度を調節することにより、上流側からの浴水あるいは湯水が加熱部10c側とバイパス配管17側に適当な割合で分かれて流れるように制御することもできる。
【0026】
往き管10aと戻り管10bは、これらが本体ユニット100から外部に引き出される出口付近で、図2に示すような二重管式熱交換器51を形成している。二重管式熱交換器51部分では、戻り管10bが往き管10aの周囲を覆うように構成されており、これにより、往き管10a内を流れる浴水と戻り管10b内を流れる浴水の間で熱交換が行われる。
【0027】
水道水導入管33と導出管32の合流点に設けられた温調弁34の出口側は、給湯通路である配管20により、循環回路10と接続されている。配管20には、この経路を連通または遮断する電磁弁22が設けられている。配管20の電磁弁22と温調弁34との間には、流量カウンタ23が配設されており、配管20を流れる湯水の流量情報を後述する制御装置200に出力するようになっている。また、循環回路10と配管20との間の接続点21と電磁弁22との間には、逆止弁24が配設されており、配管20内の湯水の圧力が循環回路10内を循環する浴水の圧力より低い場合に、浴水が配管20を逆流しないようになっている。
【0028】
循環回路10と配管20との接続点21には水温センサ16が配設されており、これは、接続点21の温度情報、すなわち、循環回路10内の浴水もしくは配管20から往き管10aに流入する湯水の温度情報を後述する制御装置200に出力するようになっている。
【0029】
本体ユニット100はさらに制御装置200を備えており、これは、浴室内に取り付けられている操作盤40のスイッチ類からスイッチ信号を受け取る。操作盤40は、自動スイッチ41、追焚きスイッチ42、足し湯スイッチ43、差し水スイッチ44、表示部46などを備えており、さらに自動スイッチ41により自動モードが設定されている場合の浴水温を設定する風呂温度設定スイッチ、水位を設定する湯量設定スイッチ、湯張り後の保温時間を設定する保温時間設定スイッチ、カランやシャワーからの給湯温度を設定する給湯温度設定スイッチ(図示せず)などが設けられている。表示部46には、設定温度や設定水位、さらに本体ユニット100の動作状態などに関する情報が表示される。
【0030】
制御装置200は、水位センサ13からの圧力情報、フロースイッチ15からの浴水の流れの有無に関する情報、水温センサ16からの温度情報、流量カウンタ23からの流量情報、および操作盤40のスイッチ類41〜44からのスイッチ信号などに基づいて、後述する手順に従って、循環ポンプ11、電動弁12、電磁弁22、温調弁34、64および操作盤40の表示部46などを制御する。
【0031】
具体的には、自動スイッチ41がONにされると、設定温度および設定水位で自動湯張りを実行し、その後、設定された保温時間の間、浴水を設定温度および設定水位に維持する。保温時間中に浴水の水位が設定水位より低くなった場合は、設定温度の湯を浴槽1内に供給することにより、設定水位に維持する。浴水温が設定温度より低くなった場合は、浴水を循環回路10に循環させることにより加熱して、設定温度に維持する。追焚きスイッチ42がONにされると、浴水を循環回路10に循環させることにより加熱する。足し湯スイッチ43がONにされると、設定温度より所定温度だけ高い温度の湯を所定量だけ浴槽1に供給する。差し水スイッチ44がONにされると所定量の水道水を浴槽1内に供給する。
【0032】
制御装置200は、風呂給湯装置に電源が投入されると作動を開始し、図3に示す手順で制御処理を実行する。まず、ステップ300で、諸設定の初期化を行う。つぎに、ステップ310で、操作盤40のスイッチ類からスイッチ信号を読み込む。ステップ315で、自動スイッチ41がONにされたか否か判定し、ONにされたと判定した場合はステップ320において自動湯張り制御を実行する。自動湯張り制御の詳細は後述する。自動湯張り制御の実行後、ステップ310に戻って、以下のステップを繰り返す。
【0033】
ステップ315においてNOと判定した場合は、ステップ325において、手動スイッチがONにされたか否か、つまり追焚きスイッチ42、足し湯スイッチ43、差し水スイッチ44のいずれかがONにされたか否か判定する。YESと判定した場合は、ステップ330において手動動作制御を実行する。手動動作制御の詳細は後述する。手動動作制御の実行後、ステップ310に戻って、以下のステップを繰り返す。
【0034】
ステップ325においてNOと判定した場合は、ステップ335において、自動保温モードに設定されているか否か判定する。NOと判定した場合は、ステップ310に戻って、以下のステップを繰り返す。ステップ335においてYESと判定した場合は、ステップ340において、自動スイッチがユーザによりOFFにされたか、あるいは設定されている保温時間が終了したか否か判定する。YESと判定した場合は、ステップ345において自動保温モードを解除し、その後ステップ310に戻って、以下のステップを繰り返す。
【0035】
ステップ340においてNOと判定した場合は、ステップ350で湯量制御を実行し、ステップ355で保温加熱制御を実行して、その後ステップ310に戻って、以下のステップを繰り返す。
【0036】
図4はステップ320において実行される自動湯張り制御の手順を示している。ステップ400において、浴槽1内に循環回路10を循環可能な残湯(浴水)があるかどうか判定する。具体的には、電動弁12を開き、電磁弁22を閉じて、循環ポンプ11を駆動させる。さらに三方弁18を閉じることにより、流路をバイパス配管17方向に切り替える。このようにすると、浴槽1内に循環可能な残湯がある場合は、これが循環回路10内を加熱部10cを迂回して循環する。この状態を所定時間(例えば2分間)継続して、この間に、フロースイッチ15から信号を読み込み、この信号に基づいて残湯があるかどうか判定する。
【0037】
ステップ400において残湯がないと判定した場合は、ステップ410において湯張り制御を実行する。これにより、詳細は後述するが、浴槽1に設定温度、設定水位での湯張りを行う。湯張り制御の実行が終了したら、ステップ440において自動保温モードに設定し、メインルーチンに戻る。
【0038】
一方、ステップ400においてYES(残湯がある)と判定した場合は、ステップ420において湯量制御を実行する。これにより、詳細は後述するが、浴水が設定水位に足りない場合に足し湯を行う。さらにステップ430において保温加熱制御を実行し、これにより、詳細は後述するが、浴水温が設定温度より低い場合に浴水を加熱する。その後、ステップ440において自動保温モードに設定して、メインルーチンに戻る。
【0039】
図5はステップ330において実行される手動動作制御の手順を示している。まず、ステップ500において、追焚きスイッチ42がONされたか否か判定する。YESと判定した場合は、ステップ505において、上記ステップ400と同様にして、浴槽1内に循環回路10を循環可能な残湯があるか否か判定する。NOと判定した場合は、ステップ508において「残湯なし」を示す警告を表示して、メインルーチンに戻る。ステップ505において残湯があると判定した場合は、ステップ510において、追焚き制御を実行する。これにより、詳細は後述するが、残湯をその時の浴水温に基づいて決定した目標浴水温度まで加熱する。その後、メインルーチンに戻る。
【0040】
一方、ステップ500においてNOと判定した場合は、ステップ520において、足し湯スイッチ43がONされたか否か判定する。YESと判定した場合はステップ530において足し湯制御を実行する。これにより、詳細は後述するが、設定風呂温度に基づいて決定した温度の湯を所定量だけ浴槽1内に供給する。足し湯制御の実行が終了したら、メインルーチンに戻る。
【0041】
ステップ520においてNOと判定した場合は、ステップ540において差し水スイッチ44がONされたか否か判定する。NOと判定した場合は、メインルーチンに戻る。ステップ540においてYESと判定した場合は、ステップ550において、差し水制御を実行する。これにより、詳細は後述するが、所定量の水道水を浴槽1内に供給する。差し水制御の実行が終了したら、メインルーチンに戻る。
【0042】
つぎに、図4に示すステップ410において実行される湯張り制御について説明する。まず、電動弁12を開き、電磁弁22を開くとともに、循環ポンプ11を停止する。さらに三方弁18を閉じることにより流路をバイパス配管17方向に切り替える。これにより、貯湯タンク30内に貯えられていた高温の湯と、水道水とが、温調弁34において混合されて、その温水が配管20を介して接続点21から循環回路10に流入する。このとき、循環ポンプ11は停止しており、電動弁12が開いているため、配管20から循環回路10に流入した温水は、往き管10aと戻り管10bに流れ込む。
【0043】
往き管10aに流れ込んだ温水は、バイパス配管17を経由して吐出口3から浴槽1内に吐出し、戻り管10bに流れ込んだ温水は、停止している循環ポンプ11内を通過し、吸入口2から浴槽1内に吐出する。従って、往き管10aのみから湯張りする場合よりも速やかに湯張りをすることができる。吸入口2および吐出口3から浴槽1内に吐出する温水の温度は、風呂温度設定スイッチからの設定温度を示す信号と水温センサ16からの温度情報とに基づいて温調弁34を制御することにより、設定温度に調節される。設定水位まで湯張りしたら、電磁弁22を閉じ、湯張り制御の実行を終了する。
【0044】
ただし、風呂給湯装置による浴槽1への湯張りが最初の所定回数(例えば3回)以内である場合は、循環ポンプ11を停止し、三方弁18を閉じて流路をバイパス配管17方向に切り替え、電動弁12を閉じ、電磁弁22を開くことにより、温調弁34で混合された温水が配管20と往き管10aを介して、吐出口3のみから浴槽1内に吐出されるようにする。
【0045】
湯張りの実行中には、流量カウンタ23からの流量情報と水位センサ13からの圧力情報とに基づき、水位センサ13からの圧力情報に基づいて浴槽1内の水位を算出するための基準水位データや、風呂データ(水位に対する供給水量の各ポイントデータ等)を記憶する。
【0046】
つぎに、ステップ350およびステップ420において実行される湯量制御について説明する。まず、電動弁12を閉じ、循環ポンプ11を停止して、水位センサ13からの圧力情報に基づいて浴槽1内の水位を検出する。
【0047】
検出した水位が設定水位より低く、その差が所定量を超えている場合は、電磁弁22を開き、電動弁12を開くとともに、三方弁18をバイパス配管17方向に切り替えて、循環ポンプ11を停止する。これにより、高温の湯と水道水とが温調弁34で混合されて、その温水が配管20を介して接続点21から循環回路10に流入する。循環回路10に流入した温水は、往き管10aと戻り管10bを介して、吐出口3と吸入口2から浴槽1内に吐出する。浴槽1内に吐出する温水の温度は、風呂温度設定スイッチからの設定温度を示す信号と水温センサ16からの温度情報とに基づいて温調弁34を制御することにより、設定温度に調節される。設定水位となるまで浴槽1内に温水を吐出したら、電磁弁22を閉じ、湯量制御の実行を終了する。
【0048】
つぎに、ステップ355およびステップ430で実行される保温加熱制御の手順を、図6に基づいて説明する。まず、ステップ600で、電動弁12を開き、電磁弁22を閉じる。さらにステップ605で、循環ポンプ11をONにする。ステップ610で、三方弁18を閉じ、これにより流路をバイパス配管17方向に切り替える。このようにして、浴水を、循環回路10内に加熱部10cを迂回させて循環させる。ステップ615で、水温センサ16からの温度情報に基づいて浴水温TBWを検出する。具体的には、循環ポンプ11の作動を開始してから所定時間(例えば2分)経過した時点での水温センサ16からの温度情報に基づいて、浴水温TBWを検出する。また、ステップ600〜615は、前回これらのステップを実行してから、所定時間(例えば20分)経過している場合のみ実行し、そうでない場合は、ステップ600〜615を実行することなく、そのまま保温加熱制御の実行を終了する。
【0049】
つぎにステップ620において、浴水温TBWが、風呂温度設定スイッチにより設定された設定温度TSETを1℃より大きく下回っているか否か、つまり、条件「TBW<(TSET−1℃)」が満足されているか否か判定する。YESと判定した場合は、浴水を保温するために加熱が必要であるとして、ステップ625において三方弁18を開き、これにより循環回路10の流路を加熱部10c方向に切り替える。ステップ630において、水温センサ16からの温度情報に基づいて浴水温TBWを検出する。ステップ635において、浴水温TBWが設定温度TSETより1℃以上高いか否か、つまり条件「TBW≧(TSET+1℃)」が満足されているか否か判定する。NOと判定した場合は、ステップ630に戻って、ステップ630および635を繰り返す。ステップ635においてYESと判定した場合は、ステップ640において三方弁18を閉じて、ステップ645において循環ポンプ11をOFFにし、保温加熱制御の実行を終了する。
【0050】
一方、ステップ620においてNOと判定した場合は、浴水を保温するための加熱が必要ないとして、ステップ625〜640を迂回し、ステップ645において循環ポンプ11をOFFにして、保温加熱制御の実行を終了する。
【0051】
つぎに、ステップ510において実行される追焚き制御の手順を、図7に基づいて説明する。まず、ステップ700において、電動弁12を開き、電磁弁22を閉じる。さらに、ステップ705において循環ポンプ11をONにする。ステップ710において、三方弁18を開き、これにより流路を加熱部10c方向に切り替えて、浴水の加熱を開始する。ステップ715で、水温センサ16からの温度情報に基づいて浴水温TBWを検出する。具体的には、循環ポンプ11の作動を開始してから所定時間(例えば2分)経過した時点での水温センサ16からの温度情報に基づいて、浴水温TBWを検出する。そして、検出した浴水温TBWを初期浴水温TBWIとして記憶する。
【0052】
つぎに、ステップ720において、初期浴水温TBWIに基づいて、目標浴水温度TBWTを決定する。ステップ725において、浴水温TBWを検出し、ステップ730において、浴水温TBWが目標浴水温度TBWT以上であるか否か判定する。NOと判定した場合は、ステップ725に戻って、ステップ725および730を繰り返す。ステップ730においてYESと判定した場合は、ステップ735において循環ポンプ11をOFFにし、ステップ740において三方弁18を閉じて、追焚き制御の実行を終了する。
【0053】
つぎに、図5に示すステップ530において実行される足し湯制御について説明する。まず、電動弁12を開き、電磁弁22を開くとともに、循環ポンプ11を停止する。さらに、三方弁18を閉じることにより、流路をバイパス配管17方向に切り替える。また、水温センサ16からの温度情報に基づいて温調弁34を制御し、これにより貯湯タンク30からの高温の湯と水道水との混合比率を調節して、吸入口2および吐出口3から吐出される湯の温度が設定風呂温度より所定温度(例えば2℃)だけ高い温度となるようにする。これにより、「設定風呂温度+2℃」の湯が吸入口2および吐出口から浴槽1内に吐出する。そして、浴槽1内に所定量(例えば20L)の湯を吐出したら、電磁弁22を閉じて、足し湯制御の実行を終了する。
【0054】
つぎに、ステップ550において実行される差し水制御について説明する。まず、電磁弁22を開き、電動弁12を開くとともに、循環ポンプ11を停止する。さらに、三方弁18を閉じることにより、流路をバイパス配管17方向に切り替える。また、温調弁34を制御して、水道水のみが配管20に流れ込むようにする。これにより、水道水が吸入口2および吐出口3から浴槽1内に吐出する。そして、浴槽1内に水道水を所定量(例えば20L)吐出したら、電磁弁22を閉じて、差し水制御の実行を終了する。
【0055】
本実施形態の風呂給湯装置においては、上記のように、本体ユニット100からの出口付近で、循環回路10の往き管10aと戻り管10bが二重管式熱交換器51を形成しているため、この部分において往き管10aを流れる浴水と戻り管10bを流れる浴水の間で熱交換が可能である。従って、浴水の加熱開始時に循環回路10の加熱部10cに滞留している高温の湯が下流側の往き管10aに流出しても、この高温の湯が二重管式熱交換器51に達する頃には、浴槽1から戻り管10b内に吸入された浴水も二重管式熱交換器51に達しているため、これらの間で熱交換が行われ、これにより加熱部10cから流出した高温の湯はある程度温度が下げられてから浴槽1内に流入する。このようにして、高温の湯が浴槽1内に流入することにより入浴者が強い不快感を覚えたりすることを防止できる。
【0056】
また、このような構成により高温の湯が浴槽1内に流入することを防止すると、従来のように三方弁18を制御して戻り温水の一部を加熱部10cからの温水に混合する方法に比較して、加熱開始時に三方弁18を開度130°に制御する必要がないため、制御を簡単化することができ、また、加熱効率の低下を抑えることができるため、浴水の加熱にかかる時間を短縮化することができる。
【0057】
さらに、浴水の加熱開始時には、待機中に冷えきった往き管10aの加熱部10cより下流側の冷水が浴槽1内に流入して、これにより入浴者が不快感を覚えることがあるが、本実施形態の構成によると、二重管式熱交換器51において往き管10a内の冷水が戻り管10b内の浴水と熱交換することにより温められるため、浴槽1内への冷水の流入を低減することができる。特に本実施形態では、本体ユニット100からの出口付近において往き管10aと戻り管10bが二重管式熱交換器51を形成しているため、浴槽1内への冷水の流入をより効果的に低減することができる。
【0058】
また、往き管10aと戻り管10bの間での熱交換は、これらが接触していれば可能であるが、本実施形態のように二重管式熱交換器51を形成することにより接触させると、より効果的に熱交換を行うことができる。
【0059】
本実施形態における循環回路10の加熱部10cは、本発明の貯湯タンク内配設部に対応している。
【0060】
(第2実施形態)
図8は本発明の第2実施形態に係る風呂給湯装置の概略構成を示している。上記第1実施形態では、往き管10aと戻り管10bの一部が二重管式熱交換器51を形成することにより接触していたが、これに対して、第2実施形態では、往き管10aのバイパス配管17との下流側接続点19より下流側に、図9に示すような温調タンク52が設けられている。その他の部分の構成は第1実施形態の風呂給湯装置と同様である。
【0061】
本実施形態の構成によると、浴水の加熱開始時に、加熱部10cに滞留していた高温の湯が、待機中に冷えきった温調タンク52内の冷水と混合されて、中温水となって浴槽1内に流れ込む。このようにして、高温の湯が浴槽1内に流入することにより入浴者が強い不快感を覚えたりすることを防止できる。
【0062】
また、第1実施形態と同様に、従来の三方弁18の制御により戻り温水の一部を加熱部10cからの温水に混合する方法に比較して、制御を簡単化することができ、また、加熱効率の低下を抑えることができるため、温水の加熱にかかる時間を短縮化することができる。
【0063】
本発明は上記実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内でつぎのように種々の変形が可能である。
【0064】
上記実施形態では、往き管10aと戻り管10bの間で熱交換を行うために、これらの一部が二重管式熱交換器51を形成している構成であったが、図10に示すように、往き管10aと戻り管10bの一部を、本体ユニット100からの出口付近で、単に溶接することにより熱交換可能にしてもよい。このように溶接によると、容易に往き管10aと戻り管10bの一部を接触させて、熱交換可能にすることができる。
【0065】
上記実施形態では、貯湯タンク30内の水をヒートポンプユニットにより沸き上げるものであったが、貯湯タンク30内に電気ヒータを設けて、これにより貯湯タンク30内の水を沸き上げる構成であってもよい。
【0066】
上記実施形態では、1つの貯湯タンク30を備えた1缶式風呂給湯装置に本発明を適用したが、複数の貯湯タンクを備えた多缶式風呂給湯装置に本発明を適用することもできる。
【0067】
上記実施形態では、風呂給湯装置に本発明を適用したが、これに限らず、床暖房装置など、貯湯熱を利用して加熱される温水を用いる放熱機器で、一時的に放熱機器内に高温の湯が流入すると、ユーザが不快に感じるなどの不都合が生じるような場合に本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る風呂給湯装置の概略構成を示す模式図である。
【図2】図1に示す二重管式熱交換器の構成を示す断面図である。
【図3】図1に示す制御装置により実行される制御処理のフローチャートである。
【図4】図3に示すステップ320において実行される自動湯張り制御処理のフローチャートである。
【図5】図3に示すステップ330において実行される手動動作制御処理のフローチャートである。
【図6】図3に示すステップ355および図4に示すステップ430において実行される保温加熱制御処理のフローチャートである。
【図7】図5に示すステップ510において実行される追焚き制御処理のフローチャートである。
【図8】本発明の第2実施形態に係る風呂給湯装置の概略構成を示す模式図である。
【図9】図2に示す温調タンク52の斜視図である。
【図10】図1に示す二重管式熱交換器部分の変形例を示す斜視図である。
【図11】従来の風呂給湯装置における保温加熱および追焚きのための加熱機構を示す模式図である。
【符号の説明】
1 浴槽
10 循環回路
10c 循環回路の加熱部 (貯湯タンク内配設部)
30 貯湯タンク
51 二重管式熱交換器
52 温調タンク
Claims (6)
- 内部に高温の湯を貯える貯湯タンク(30)と、
放熱機器(1)内の温水を前記放熱機器(1)外に循環し、前記貯湯タンク(30)内に配設された貯湯タンク内配設部(10c)を一部として有する循環回路(10)とを備え、
前記放熱機器(1)内の前記温水を加熱するときには、前記循環回路(10)に前記温水を循環し、前記循環回路(10)の前記貯湯タンク内配設部(10c)において、前記貯湯タンク(30)内の前記高温の湯を熱源として前記温水を加熱する貯湯熱利用循環式温水加熱装置であって、
前記循環回路(10)の前記貯湯タンク内配設部(10c)より上流側の一部と下流側の一部とが、熱交換可能に接触していることを特徴とする貯湯熱利用循環式温水加熱装置。 - 前記循環回路(10)の前記貯湯タンク内配設部(10c)より上流側の前記一部と下流側の前記一部は、二重管式熱交換器(51)を形成していることを特徴とする請求項1記載の貯湯熱利用循環式温水加熱装置。
- 前記循環回路(10)の前記貯湯タンク内配設部(10c)より上流側の前記一部と下流側の前記一部は、溶接されていることを特徴とする請求項1記載の貯湯熱利用循環式温水加熱装置。
- 前記循環回路(10)の前記貯湯タンク内配設部(10c)より上流側の前記一部と下流側の前記一部は、前記循環回路(10)の前記放熱機器(1)への接続部分付近で接触していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の貯湯熱利用循環式温水加熱装置。
- 内部に高温の湯を貯える貯湯タンク(30)と、
放熱機器(1)内の温水を前記放熱機器(1)外に循環し、前記貯湯タンク(30)内に配設された貯湯タンク内配設部(10c)を一部として有する循環回路(10)とを備え、
前記放熱機器(1)内の前記温水を加熱するときには、前記循環回路(10)に前記温水を循環し、前記循環回路(10)の前記貯湯タンク内配設部(10c)において、前記貯湯タンク(30)内の前記高温の湯を熱源として前記温水を加熱する貯湯熱利用循環式温水加熱装置であって、
前記循環回路(10)には、前記貯湯タンク内配設部(10c)より下流側に前記循環回路(10)の一部として温調タンク(52)が配設されていることを特徴とする貯湯熱利用循環式温水加熱装置。 - 前記放熱機器(1)は浴槽であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の貯湯熱利用循環式温水加熱装置。
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Publications (1)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009092304A (ja) * | 2007-10-09 | 2009-04-30 | Corona Corp | 貯湯式温水器 |
JP2012083059A (ja) * | 2010-10-14 | 2012-04-26 | Corona Corp | 給湯装置 |
JP2018084398A (ja) * | 2016-11-25 | 2018-05-31 | 三菱電機株式会社 | 給湯装置 |
-
2003
- 2003-02-12 JP JP2003033979A patent/JP2004245464A/ja active Pending
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