JP2004245242A - チェーンテンショナ - Google Patents

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Abstract

【課題】鋸歯状ねじ機構を採用したエンジンのカム軸駆動用チェーンの張力を調整するチェーンテンショナにおいて、エンジンにFMオイルを使用した条件下でもねじ面間の摩擦係数が極端に低下しないように雄ねじ部材と雌ねじ部材の材質又はそのねじ面表面の材質を考慮してトライボケミカル反応膜の形成を抑制し得るようにする。
【解決手段】エンジンブロック11に設けたロッド支持体12の支持片12bにねじ孔13を設け、そのねじ孔13にスクリューロッド14をねじ係合して張力調整手段を形成する。ねじ孔13の雌ねじとスクリューロッド14の雄ねじのねじ山を鋸歯状とする。ねじ孔13とスクリューロッド14のいずれか一方、もしくは両方の材料、又はそのいずれか一方、もしくは両方の圧力側ねじ面の表面をFMオイルのオイル添加剤と非反応性の材料とし、これによりトライボケミカル反応膜の生成を抑制してチェーンテンショナの作動を安定化させる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車エンジンのカム軸駆動用チェーンの張力を一定に保つチェーンテンショナに関する。
【0002】
【従来の技術】
カム軸駆動用チェーンの張力を一定に保つチェーンテンショナとして図7に示す油圧式のチェーンテンショナが知られている。このチェーンテンショナは、ハウジング50に形成されたシリンダ室51内にプランジャ52と、スプリング53とを組込み、上記スプリング53によって外方向への突出性が付与されたプランジャ52で揺動可能に支持されたチェーンガイド54を押圧してチェーン55の弛み側チェーン55aを緊張させるようにしている。
【0003】
また、プランジャ52の背部に形成された圧力室56に給油通路57を連通し、その給油通路57の出口側にチェックバルブ58を設け、上記圧力室56内の作動油によって弛み側チェーン55aからチェーンガイド54を介してプランジャ52に付与される押し込み力を緩衝し、上記プランジャ52が外方向に移動して圧力室56内の圧力が低下したとき、給油通路57から圧力室56内に作動油を供給するようにしている。
【0004】
上記油圧式のチェーンテンショナは、エンジンの再始動時、あるいは低温作動時のプランジャによるダンピング特性の低下、又部品点数が多いためコスト高などの課題が指摘され、このような課題に対処するため種々の提案が行われており、例えば特許文献1、2、3によるチェーンテンショナが公知である。
【0005】
上記特許文献1、特許文献2のチェーンテンショナは、ハウジングのシリンダ室に揺動自在に嵌合するプランジャを有し、プランジャの動きを規制する部材としてプランジャ内周に鋸歯状のねじ構造部を組込んでいる。又、特許文献3のチェーンテンショナは、スプリングにより付勢されるチェーンガイドにロッド支持体を介して支持され、ねじ係合されるスクリューロッドを連動アームを介して連結し、スクリューロッドのねじ構造を鋸歯状としている。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−132039号公報
【特許文献2】
特開平10−132040号公報
【特許文献3】
特開2002−156012号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記チェーンテンショナに用いられる鋸歯ねじは、プランジャ又はチェーンガイドに負荷される押込荷重を受ける圧力側フランク面と遊び側フランク面との2つのフランク面を有し、それぞれのフランク面において雄ねじと雌ねじとのねじ面間の摩擦係数μとねじ諸元により一義的に決まる自立摩擦係数μsとを有する。一般には、圧力側フランク面の自立摩擦係数μsをねじ面間の摩擦係数μより小さく、遊び側フランク面の自立摩擦係数μsがねじ面間の摩擦係数μより大きくなるように設計される。
【0008】
具体的には上記チェーンテンショナにおけるねじ面間の摩擦係数μは実験的に0.1〜0.15程度であることが知られており、前記3つの特許文献1、2、3に記載される発明の実施例においては、例えば、リード角α=11.5°、圧力側フランク角θ=75°、遊び側フランク角θ=15°とすることで、圧力側フランク面の自立摩擦係数μsがねじ面間の摩擦係数μより小さく、遊び側フランク面の自立摩擦係数μsがねじ面間の摩擦係数μより大きくなるように設計することができる(図6参照)。
【0009】
一方、近年、自動車エンジンには摩擦低減と摺動部の直接接触を減らす目的で有機モリブデン入りのモータオイル(フリクションモディファイアオイル、以下FMオイルと言う)が一般にも使われるようになってきた。FMオイルを使うと摺動部には摩擦係数の非常に低い皮膜が生成され、各部の摺動抵抗が減少するため、自動車の燃費向上にも役立つ。代表的な有機モリブデンには▲1▼硫化ジアルキルジチオカルバミン酸モリブデン(通称モリブデンジチオカーバメイト;MoDTC)、▲2▼硫化オキシモリブデン・ジアルキルジチオリン酸塩(通称モリブデンジチオフォスフェート;MoDTP)があり、これらは摩擦緩和性、耐摩耗性、極圧性、耐酸化性を有する。
【0010】
これらの効果はオイル中のオイル添加剤であるZnDTP(ジアルキルジチオリン亜鉛)と協力関係にあり、単独の効果よりも摩擦係数を下げることが知られており、これはZnDTPが下地にリン酸鉄を作りその上にMoS皮膜を作るからだと言われている。又、このZnDTPは鉄との反応性が高く、例えばDLC皮膜の施された摺動面にはその化学的安定性から上記のようなトライボケミカル反応膜は形成されないことが報告されている(技術誌「トライボロジスト」Vol.47/No.11/2002/819頁)。
【0011】
しかしながら、上記チェーンテンショナが組み込まれたエンジンにおいて、上記FMオイルが使用された場合、ねじ面間の摩擦係数μは0.04程度にまで極端に低下する可能性があり、摩擦係数μが圧力側フランク面の自立摩擦係数μsを下回った場合、圧力側フランク面で過大な滑りを生じる虞れがある。圧力側フランク面での滑りが過大であると、エンジン駆動中に弛み側チェーンが緊張してスクリューロッドに押圧力が付与された際にスクリューロッドが押込まれ、チェーンの弛みが増加し、異音や歯跳びの虞れがある。
【0012】
この発明は、上記の問題に留意して、上記鋸歯状ねじ機構を採用したチェーンテンショナにおいて、エンジンにFMオイルを使用した条件下でもねじ面間の摩擦係数が極端に低下しないように雄ねじ部材と雌ねじ部材の材質又はそのねじ面表面の材質を考慮してトライボケミカル反応膜の形成を抑制し得るようにすることを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の課題を解決する手段として、カム軸駆動用チェーンの弛み側チェーンに、弾性押圧力を付与する弾性押圧部材と、チェーンの張力変化を軸方向の移動により吸収して張力の調整をする、雄ねじ部材及び雌ねじ部材を有する張力調整手段とを付設して備え、雄ねじ部材と雌ねじ部材のいずれか一方、もしくは両方を、又はそのいずれか一方、もしくは両方の圧力側ねじ面の表面を有機モリブデン入りオイルのオイル添加剤と非反応性の材料から形成したチェーンテンショナとしたのである。
【0014】
上記の構成としたチェーンテンショナは、弾性押圧部材からチェーンガイドのような案内部材を介して弾性押圧力を付与し、チェーンが緊張するとチェーンからチェーンガイドを介して伝わる移動力を張力調整手段で吸収してチェーンの張力が常に一定となるよう張力の調整をする。従って、張力調整手段はダンパの一種としての作用をする。この調整機能は、鋸歯ねじではその雄ねじ部材と雌ねじ部材が互いに嵌合するねじ表面間の摩擦を利用して行われる。
【0015】
ここで、上記チェーンテンショナに鋸歯ねじを使用した場合の鋸歯ねじについて説明する。一般にねじに軸方向圧縮荷重が負荷されると、その軸方向荷重の大きさに関係なく、ねじ面間の摩擦係数μがねじ諸元により一意的に決まる自立摩擦係数μs=tanαcosθ(α:リード角、θ:フランク角)より大きければ、ねじは滑り回転を起こさず自立する。反対にねじ面間の摩擦係数μが自立摩擦係数μsより小さければ、ねじは滑り回転を起こし、押込まれていく。
【0016】
上記チェーンテンショナに使用される鋸歯ねじは、2つのフランク面のうち雄ねじ部材に負荷される押込荷重を受ける圧力側フランクのフランク角が遊び側フランクのフランク角より大きくなっており、それぞれのフランク角は、圧力側フランク面の自立摩擦係数μsがねじ面間の摩擦係数μより小さく、遊び側フランク面の自立摩擦係数μsがねじ面間の摩擦係数μより大きくなるように設計される。従って、このねじ表面間の摩擦係数は調整機能を果たすに必要な所定範囲の値でなければならず、その範囲を大きく下回っても、上回ってもならない。
【0017】
一方、チェーンテンショナには、エンジン駆動の際チェーン等の部材の動作の円滑化のため周辺に潤滑油が供給される。しかし、この潤滑油に前述したFMオイルが使用されると、ねじ部材を従来のような鉄系金属材で形成している場合ねじ表面間にトライボケミカル反応膜が形成されるため、摩擦係数が極端に低くなるが、この発明では上記のように、ねじ部材の材質又はねじ部材表面の材質としてオイル添加剤と非反応性の材料を用いたから、上記のような不都合は生じることがなく、チェーンテンショナとしての正常な機能が確保される。
【0018】
上記非反応性の材料として、具体的にはねじ部材の材質を非鉄金属とすることができ、又ねじ部材の表面の材質としては、セラミック皮膜を形成、メッキ処理を施す、窒化化合層を形成、あるいは炭素膜を形成することにより実施してもよい。
【0019】
【実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1〜図3は第1実施形態のチェーンテンショナの構成を示す。図1に示すように、クランク軸の回転をカム軸に伝達するチェーン1の弛み側チェーン1aにはチェーンガイド2が対設されている。チェーンガイド2は、ガイド本体2aと、チェーン1の移動を案内するシュー2bとから成り、上記ガイド本体2aはアルミ合金等の軽金属によって形成され、一方、シュー2bは合成樹脂によって形成されている。
【0020】
ガイド本体2aは弛み側チェーン1aの長さ方向に延びていると共に、その長さ方向にわん曲する円弧状とされ、下端部を支持する軸3を中心として揺動自在に支持されている。シュー2bは、ガイド本体2aの円弧状表面のほぼ全体を覆う長さと幅を有し、その表面には図3に示すように、チェーン1の移動を案内するガイド溝4が形成されている。このシュー2bはガイド本体2aに着脱自在に取付けられている。
【0021】
チェーンガイド2は弾性押圧力を付与する弾性押圧部材として設けられるスプリング5によって弛み側チェーン1aを緊張させる方向に付勢されている。図1では、スプリング5によってチェーンガイド2を弛み側チェーン1aに向けて押圧するようにしたが、チェーンガイド2のガイド本体2aにガイド本体と反対側へ延びる連結片を設け、その連結片にスプリングの一端を連結して、チェーンガイド2を弛み側チェーン1aに向けて引くようにしてもよい。あるいは、チェーンガイド2を支持する軸3に捩りコイルばねを取り付けてチェーンガイド2を弛み側チェーン1aに向けて押すようにしてもよい。
【0022】
上記チェーンガイド2におけるガイド本体2aの揺動側端部にはチェーンの張力変化を軸方向の移動により吸収して張力の調整をする張力調整手段が設けられており、この張力調整手段は、チェーンの緊張による軸方向の力を減衰して張力を適宜の状態に設定する一種のダンパ手段の役目をするものであり、図示のように、この張力調整手段はロッド当接部材7と、連動アーム19と、スクリューロッド14と、ロッド支持体12とを備えている。
【0023】
図示の例ではガイド本体2aの揺動側端に合成樹脂から成るロッド当接部材7がピン8によって取付けられている。又、図2および図3に示すように、ロッド当接部材7の弛み側チェーン1aに対する背面側には上下方向にわん曲する円弧面9が設けられている。
【0024】
エンジンブロック11には、上記ロッド当接部材7の背面と間隔をおいて対向配置されるロッド支持体12が設けられている。ロッド支持体12はボルトの締付けによってエンジンブロック11に固定されるベース12aと、そのベース12aの前面に設けられた支持片12bとを有し、この支持片12bにねじ孔13が設けられ、そのねじ孔13にスクリューロッド14の外周に形成された雄ねじ15がねじ係合されている。なお、この実施の形態ではエンジンブロック11にロッド支持体12を取り付けるようにしたが、エンジンブロック11にロッド支持体12を一体に設けてもよい。
【0025】
スクリューロッド14に形成された雄ねじ15のねじ山とねじ孔13に設けられた雌ねじ16のねじ山は、弛み側チェーン1aからチェーンガイド2およびロッド当接部材7を介してスクリューロッド14が押された際の押し込み力を受ける圧力側フランク17のフランク角が遊び側フランク18のフランク角より大きい鋸歯状とされ、その鋸歯状ねじ山に前記スプリング5の弾性によってスクリューロッド14がロッド当接部材7を押圧する方向に向けて回転しつつ移動するリード角が設けられている。
【0026】
上記チェーンガイド2には、ロッド当接部材7の連結部に連動アーム19の先端部が連結されている。その連結に際し、連動アーム19の先端部に形成された長孔から成るピン孔20にピン8を嵌合し、上記ピン8の先端部に止めピン21を取付けてピン孔20を嵌合状態に保持している。
【0027】
連動アーム19はスクリューロッド14と平行する配置とされ、その後端にはスクリューロッド14の後端面に対向する係合片22が設けられ、その係合片22に設けられた半球状の突起23がスクリューロッド14の後端面に当接している。また、連動アーム19の後端部にはスクリューロッド14の後端部を受ける支持片24が設けられている。なお、上記構成の張力調整機構のスクリューロッド14、ロッド支持体12の支持片12bに形成される雄ねじ部、雌ねじ部の材質又はそのねじ表面材質については従来と異なる材質のものが使用されているが、これについては後で説明する。
【0028】
上記構成のチェーンテンショナでは、エンジンを始動し、図示省略したクランク軸の端部に取付けられたスプロケットの回転によりチェーン1の弛み側チェーン1aに弛みが生じると、スプリング5の弾力により、チェーンガイド2が弛み側チェーン1aを緊張させる方向に揺動して弛み側チェーン1aの弛みを吸収する。
【0029】
このとき、チェーンガイド2の揺動側端部に連結された連動アーム19はチェーンガイド2の揺動方向に移動し、その後端に設けられた係合片22がスクリューロッド14の後端を押圧する。その押圧によってスクリューロッド14は回転しつつ連動アーム19と同方向に移動し、前記チェーンガイド2が停止すると、スクリューロッド14も停止し、弛み側チェーン1aは所定の張力に保持される。
【0030】
エンジン温度が上昇し、エンジンブロックの熱膨張によりクランク軸とカム軸間の心間距離が大きくなり、弛み側チェーン1aが緊張すると、チェーンガイド2およびロッド当接部材7を介してスクリューロッド14が押圧される。その押圧力はスクリューロッド14の外周に形成された雄ねじ15のねじ山とねじ孔13の内周に設けられた雌ねじ16のねじ山の圧力側フランク17で受けられる。
【0031】
このため、スクリューロッド14は後退せず、弛み側チェーン1aは緊張状態に保持される。上記押圧力がチェーンガイド2を付勢するスプリング5の弾力より強くなると、スクリューロッド14は回転しつつ後退して、上記押圧力とスプリング5の弾力とが釣り合う位置で停止し、弛み側チェーン1aは所定の張力に保持される。
【0032】
エンジンを停止すると、カム軸(図示せず)に設けられたカム(図示せず)の停止位置によっては、チェーン1の弛み側チェーン1aが緊張する場合がある。この場合、チェーンガイド2およびロッド当接部材7を介してスクリューロッド14は押圧され、その押圧力は前記と同様に、雄ねじ15と雌ねじ16のねじ山における圧力側フランク17によって受けられる。
【0033】
ここで、上記押圧力は振動を伴わない静的な荷重であるため、その押圧力がスプリング5の弾力より大きい場合でもスクリューロッド14は回転せず、後退しない。このため、エンジンが再始動されて弛み側チェーン1aに弛みが生じても、その弛み量はきわめて小さく、チェーン1の振動によって異音が生じるという不具合は発生しない。
【0034】
以上、図示のチェーンテンショナの構成及び作用について説明したが、この実施形態では前述したように自動車エンジンにFMオイルが使用されてもチェーンテンショナとしての機能を十分保持できる。これは、ロッド支持体12の支持片12b及びスクリューロッド14の材質又は互いのねじ係合する圧力側ねじ面の表面の材質として、有機モリブデン入りオイルのオイル添加剤と非反応性の材料を用いてそれぞれの部材を形成しているからである。そして、これによりそのねじ面間のトライボケミカル反応膜の形成を抑制するというものである。
【0035】
上記非反応性の材料として、ロッド支持体12の支持片12b及びスクリューロッド14の何れか一方、もしくは両方の圧力側ねじ面の表面にDLC、TiN、TiAlN、CrN、TiCN等のいずれかを用いた化学的に安定したセラミック皮膜を形成することができる。又、セラミック皮膜の他にも、硬質クロムメッキや無電解ニッケルメッキ等のメッキを施してもよいし、又表面の化学的安定性の高いステンレスを素材としてもよい。さらに、タフトライド(塩浴軟窒化)処理や浸硫窒化等の窒化処理により生じる窒化化合物層、又酸化物膜や炭素膜も化学的に非常に安定しており、かつ非金属的性質を持つため好ましい。あるいは、ロッド支持体12の支持片12b及びスクリューロッド14の何れか一方、もしくは両方のねじの素材としてチタンやアルミ等の非鉄金属を用いてもよい。このような材料を用いることにより、トライボケミカル反応膜の生成を抑えることができる。
【0036】
上記メッキ処理、炭素膜、窒化処理の具体例としては次のような材料を挙げることができる。即ち、炭素膜としてダイヤモンドライクカーボン膜、窒化処理として窒化チタンTiN、窒化クロムCrNが用いられる。又、メッキ処理の例として、Ni−Pメッキ処理、Ni−Pメッキ処理とSiC、Siのような硬質粒子分散膜を形成、あるいはNi−Pメッキ処理とPTFE分散膜を形成する処理が挙げられる。
【0037】
表1に上記構成のチェーンテンショナに対してFMオイルを使用した場合の特性試験結果を示す。表中▲1▼は浸炭鋼を浸炭処理した雄ねじ及び雌ねじを使用した比較例、▲2▼は雄ねじ及び雌ねじの両方にTiN皮膜処理した例、▲3▼は雄ねじのみにDLC皮膜処理をし、雌ねじは浸炭のままとした例、▲4▼は雌ねじにのみ無電解ニッケルメッキを施し、雄ねじは浸炭のままとした例である。
【0038】
▲1▼は圧力側フランク面においてねじの滑りが確認され、▲2▼、▲3▼、▲4▼は滑りの発生は起こらなかった。このように、雄ねじ雌ねじの少なくとも一方の圧力側フランク面をFMオイルのオイル添加剤と非反応性の材料として非鉄金属物質とすることで、圧力側ねじ面の滑りを防止する十分な効果があることが分かる。
【0039】
【表1】
Figure 2004245242
【0040】
図4、図5に他の実施形態のチェーンテンショナ30を示す。このチェーンテンショナ30は、弾性押圧部材と張力調整手段を一体型に形成したものであり、シリンダブロック9のクランク室の壁面に固定されたハウジング31を有する。ハウジング31にはスリッパ2’と対向する端部において開口するシリンダ室32と、上面からシリンダ室32に連通する油流入口33とが設けられている。
【0041】
上記シリンダ室32内にはロッド部材34の後端部が挿入されている。ロッド部材34は、シリンダ室32に摺動自在に挿入されたプランジャ35と、そのプランジャ35の後端面で開口する軸方向の挿入孔36に挿入されたロッド37とから成る。ロッド37は、小径軸部38を後端に有し、その小径軸部38の端部にテーパ面39が設けられている。
【0042】
また、ロッド37には、先端面で開口する軸方向のばね収納孔40が形成されている。プランジャ35の内周面とロッド37の外周面間には、チェーン1からプランジャ35に静荷重が負荷されたとき、その静荷重を受けるねじ係合機構41が設けられている。ねじ係合機構41は、プランジャ35の内周面後端部に雌ねじ42を形成し、ロッド37の外周には上記雌ねじ42とねじ係合する雄ねじ43を設けている。
【0043】
図5に示すように、雌ねじ42と雄ねじ43のねじ山は、プランジャ35の押し込み力を受ける圧力側フランク44のフランク角が遊び側フランク45のフランク角より大きい鋸歯状とされ、上記フランク角とリード角の関係から、プランジャ35は突出方向にゆるみ条件とされ、押し込み方向にロック条件とされている。
【0044】
ここで、ゆるみ条件とは、ロッド37のばね収納孔40内に組込まれた張力調整ばね46の押圧力によってプランジャ35が外方向にスムースに移動することをいう。張力調整ばね46は弾性押圧部材として設けられている。一方、ロック条件とはプランジャ35が急激に押し込まれても、シリンダ室32内に向けて移動せず、また、チェーン1の振動がプランジャ35に作用したとき、ねじ係合部のねじ山間に形成された軸方向すき間分だけ間歇的に当接、離反を繰り返し、接触するねじ山の2つのフランク面間の相対ねじ運動を瞬間的にロックすることなくロッド37は少しずつ間歇的に回転を続けて、押し込み力と張力調整ばね46の付勢力とが釣り合う位置までプランジャ35がシリンダ室32内に向けてゆっくりと移動することをいう。
【0045】
ここで、プランジャ35とロッド37の相対的な回転をスムースに行なわせるため、張力調整ばね46の端部と、その張力調整ばね46のばね力を受けるロッド側のばね受面47間にばねシート48を組込み、そのばねシート48に設けた球面49を上記ばね受面47に点接触させている。上記ばねシート48は、プランジャ側のばね受面47と張力調整ばね46との間に設けるようにしてもよい。
【0046】
ロッド37の後端とシリンダ室32の閉塞端間にはロッドシート60が組込まれている。ロッドシート60にはロッド37の後端のテーパ面39を受けるテーパ面61が設けられている。また、ロッドシート60には外周一部に平坦部62が形成され、その平坦部62とシリンダ室32の内周面間にピン挿入用の間隙63が設けられている。ロッド37の後端部には環状のロッドプレート64の内径部に設けた円筒部65が圧入されている。
【0047】
なお、この実施形態では上記プランジャ35、ロッド37及びこれらに形成されている雄ねじ43、雌ねじ42等の部材により一種のダンパとしての張力調整手段を形成している。
【0048】
上記のように構成した張力調整ばねを含む張力調整手段のプランジャ35、ロッド37に形成されている雌ねじ部雄ねじ部の材質又はそのねじ表面材質についても第1実施形態と同様であり、従来と異なる材質の材料が用いられている。
【0049】
チェーン1の弛み側チェーン1aの張力が弱くなると、図4に示すチェーンテンショナのプランジャ35は張力調整ばね46の押圧力により外方向に向けて移動する。このとき、プランジャ35は遊び側フランク45のフランク角とリード角の関係から突出方向に弛み条件とされるため、プランジャ35は外方向に移動してスリッパ2’を押圧する。
【0050】
プランジャ35が外方向に移動するとき、ロッド37は回転し、その回転時、ロッド37はロッドシート60のテーパ面61と接触し、かつ、ばねシート48に設けられた球面49と点接触する状態で回転するため、回転時における抵抗は小さく、ロッド37はスムースに回転し、プランジャ35は外方向に急速に移動して、弛み側チェーン1aの弛みを素速く吸収する。その弛み側チェーン1aがプランジャ35を押圧する押圧力と張力調整ばね46の押圧力とが釣り合うと、プランジャ35は停止する。
【0051】
一方、トルク変動によりチェーン1の弛み側チェーン1aの張力が増大すると、その弛み側チェーン1aによりスリッパ2’を介してプランジャ35に押し込み力が作用する。その押し込み力は動荷重であるため、プランジャ35の雌ねじ42とロッド37の雄ねじ43のねじ係合機構41における相対ねじ運動は阻害されず、上記ねじ係合機構41の圧力側フランク44によって上記押圧力が受けられる。
【0052】
ここで、圧力側フランク44のフランク角は遊び側フランク45のフランク角より大きく、圧力側フランク44の接触部に作用する摩擦抵抗は大きいため、プランジャ35は張力調整ばね46のばね力とチェーン1の張力とが釣り合う位置までゆっくりと後退する。このとき、プランジャ35はスリッパ2’との接触によって回り止めされているため、ロッド37が回転する。
【0053】
上記のようなチェーン1の張力調整時、エンジンのシリンダブロック内において掻き上げられた油は、油流入口33からハウジング31内に流入し、その流入油によってプランジャ35の摺動面および雌ねじ42と雄ねじ43のねじ係合面が潤滑される。このため、チェーンテンショナをきわめて円滑に作動させることができる。
【0054】
次に、エンジンを停止すると、カムシャフトに設けられたカムの停止位置の関係から、チェーン1の弛み側チェーン1aが緊張する場合がある。この場合、弛み側チェーン1aの張力増大により、プランジャ35に押圧力が付与されるが、その押圧力は静荷重であり、その静荷重はプランジャ35とロッド37のねじ係合機構41における圧力側フランク44によって受けられる。この圧力側フランク44のフランク角とリード角の関係から、プランジャ35は押し込み方向にロック条件とされているため、プランジャ35は後退しない。
【0055】
このため、エンジンの停止後、再始動されても、チェーン1の弛み側チェーン1aに大きな弛みが生じず、プランジャ35およびスリッパ2’はチェーン1に衝撃的に当ることがないため、異音の発生はなく、不快感を与えることがない。
【0056】
以上はこの実施形態のチェーンテンショナ30によるチェーン1に対する張力調整作用であるが、上記動作は張力調整手段のプランジャ35、ロッド37の雄ねじ43と雌ねじ42間の摩擦が所定範囲の値であることを前提としたものである。そして、上記雄ねじ43、雌ねじ42の材質又はそれらのねじ表面の材質について第1実施形態と同様の材質としたから、FMオイルを使用した場合でも上記張力調整作用が失われることがない。
【0057】
なお、第1実施形態、第2実施形態は、この発明の張力調整手段を種々の形態のチェーンテンショナに適用できることを示すために例示したが、図示しない他の形式のチェーンテンショナであっても張力調整手段として鋸歯状の雄ねじ、雌ねじ部を有する形式のものであればどのような形式のものにも適用できる。また、同様の目的で使用されるチェーンテンショナには鋸歯ねじの代わりに角ねじや台形ねじを用いたものが知られているが、本発明の効果はこれらのねじ部材に対しても同様に有効である。
【0058】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、この発明のチェーンテンショナは張力調整手段の雄ねじ部材と雌ねじ部材のねじ山を鋸歯状とし、両部材の一方もしくは両方の材質、又は両部材の圧力側ねじ面の表面の一方もしくは両方をFMオイルのオイル添加剤と非反応性の材料から形成したから、エンジンの潤滑油としてFMオイルが使用された場合でもFMオイルによるトライボケミカル反応膜の生成を抑制することができ、このためねじ面の摩擦係数を一定の値に保つことができる。その結果、圧力側ねじ面でのねじの過大な滑りが生じず、チェーン張力が一定に保たれると共に、異常音や歯跳びの発生が確実に防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るチェーンテンショナの実施の形態を示す正面図
【図2】図1に示すチェーンテンショナの一部を拡大して示す正面図
【図3】図2の横断平面図
【図4】この発明に係るチェーンテンショナの他の実施の形態を示す正面図
【図5】図4に示すチェーンテンショナの一部を拡大して示す正面図
【図6】ねじ諸元と自立摩擦係数のグラフ
【図7】従来のチェーンテンショナを示す断面図
【符号の説明】
1 チェーン
1a 弛み側チェーン
5 スプリング
7 ロッド当接部材
9 円弧面
12 ロッド支持体
13 ねじ孔
14 スクリューロッド
15 雄ねじ
16 雌ねじ
17 圧力側フランク
18 遊び側フランク
19 連動アーム
20 ピン孔

Claims (6)

  1. カム軸駆動用チェーンの弛み側チェーンに、弾性押圧力を付与する弾性押圧部材と、チェーンの張力変化を軸方向の移動により吸収して張力の調整をする、雄ねじ部材及び雌ねじ部材を有する張力調整手段とを付設して備え、雄ねじ部材と雌ねじ部材のいずれか一方、もしくは両方を、又はそのいずれか一方、もしくは両方の圧力側ねじ面の表面を有機モリブデン入りオイルのオイル添加剤と非反応性の材料から形成したチェーンテンショナ。
  2. 前記雄ねじ部材と雌ねじ部材の何れか一方、もしくは両方を非鉄金属により形成したことを特徴とする請求項1に記載のチェーンテンショナ。
  3. 前記雄ねじ部材と雌ねじ部材の何れか一方、もしくは両方の圧力側ねじ面の表面にセラミック皮膜を形成したことを特徴とする請求項1に記載のチェーンテンショナ。
  4. 前記雄ねじ部材と雌ねじ部材の何れか一方、もしくは両方の圧力側ねじ面の表面にメッキ処理を施したことを特徴とする請求項1に記載のチェーンテンショナ。
  5. 前記雄ねじ部材と雌ねじ部材の何れか一方、もしくは両方の圧力側ねじ面の表面に窒化化合物層を形成したことを特徴とする請求項1に記載のチェーンテンショナ。
  6. 前記雄ねじ部材と雌ねじ部材の何れか一方、もしくは両方の圧力側ねじ面の表面に炭素膜を形成したことを特徴とする請求項1に記載のチェーンテンショナ。
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