JP2004243565A - 成形用シートと、そのシートを用いて形成されたフィルムキー - Google Patents

成形用シートと、そのシートを用いて形成されたフィルムキー Download PDF

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Abstract

【課題】金属光沢を有し、かつ、深絞りが可能な成形用シート、および、フィルムキーを提供すること。
【解決手段】成形用シートは、ポリカーボネート系樹脂とポリブチレンテレフタレート系樹脂を主成分とする樹脂組成物からなる基材層、および、金属層を有する。ここで、ポリカーボネート系樹脂とポリブチレンテレフタレート系樹脂との混合割合は、80〜50質量%:20〜50質量%であることが好ましい。フィルムキーは、成形用シートに、基材層側から突出する膨出部を成形し、この膨出部の内部空間に樹脂を充填してなる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は成形用シートに関し、特に、金属光沢を有する成形用シートであって、例えば、フィルムキー等に使用される成形用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、携帯電話の操作パネルのキートップ板(フィルムキー)等に金属色を有するプラスチックフィルムが使用されている。ところが、金属色を表示するためにプラスチックフィルムに金属色印刷を施したものでは、金属光沢を示すことができない。近年においては、商品価値の高い、金属光沢を有するプラスチックフィルムが求められるようになってきた。
金属光沢を有するプラスチックフィルムとしては、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム等にアルミニウム等の金属を蒸着したフィルムが存在するが、腰の強さや、耐熱性、繰り返し応力耐久性等の面でフィルムキー用途に適したものではない。また、フィルムキー等の成形に適したフィルムとしては、延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)に金属蒸着を施したものが存在するが、このフィルムでは深絞りの成形が不可能であった。
日本国内においては折りたたみ式の携帯電話が広く普及しているが、旧型の一体型ボディー携帯電話のファン(利用者)も根強く残っている。旧型の携帯電話は、受信時に、折りたたみ部を開ける動作をせずに、直ちに応対することができるという利便性がある。また、折りたたみ式携帯電話では、コンパクト化が進むにつれて、キーの高さがどんどん低くなっており、諸外国では、特に、大きな体格をした指先の不器用な外国人等にあっては、キーを押す作業に不都合が生じるようになっている。そのため、キーの高さの高いフィルムキーを製造することができるように、深絞り加工が可能な成形用シートが求められていた。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−184261号公報
【特許文献2】
特開平10−139063号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点を解決すべくなされたものであり、本発明の目的は、金属光沢を有し、かつ、深絞り加工が可能な成形用シート、および、この成形用シートを用いて形成されたフィルムキーを提供することにある。
【0005】
【問題を解決するための手段】
本発明者らは、このような現状に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の成形用フィルムは、ポリカーボネート系樹脂とポリブチレンテレフタレート系樹脂を主成分とする樹脂組成物からなる基材層、および、金属層を有することを特徴とする。
ここで、前記ポリカーボネート系樹脂と前記ポリブチレンテレフタレート系樹脂との混合割合は、80〜50質量%:20〜50質量%であることが好ましい。
また、前記基材層と前記金属層の間に、印刷層をさらに有することができる。
本発明のフィルムキーは、上記いずれかの成形用シートに、基材層側から突出する膨出部を成形し、該膨出部の内部空間に突起部を備えた押圧操作部が嵌め込まれていることを特徴とする。
【0006】
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の成形用フィルムは、ポリカーボネート系樹脂とポリブチレンテレフタレート系樹脂との混合物を主成分とする樹脂組成物からなる基材層、および、金属層を有するフィルムである。
ここで、ポリカーボネート系樹脂(以下、「PC系樹脂」と称す)とポリブチレンテレフタレート系樹脂(以下、「PBT系樹脂」と称す)との混合割合は、PC系樹脂:PBT系樹脂=80〜50質量%:20〜50質量%であることが好ましく、PC系樹脂:PBT系樹脂=70〜60質量%:30〜40質量%であることがさらに好ましい。ただし、PC系樹脂とPBT系樹脂の合計量は100質量%である。PC系樹脂の混合量が50質量%未満では寸法安定性が悪くなる傾向にあり、80質量%を超えると疲労に対して弱くなる傾向がある。
【0007】
ポリカーボネート系樹脂とは、主成分がポリカーボネートである樹脂組成物を意味する。ただし、その特性を大きく変化させない範囲で共重合がなされていたり、少量の他の樹脂とのアロイであってもかまわない。
【0008】
ポリカーボネート系樹脂としては、ビスフェノールとアセトンから合成されるビスフェノールAから界面重合法、エステル交換法、ピリジン法等によって製造されるもの、ビスフェノールAとジカルボン酸誘導体、例えばテレ(イソ)フタル酸ジクロリド等との共重合体により得られるポリエステルカーボネート、ビスフェノールAの誘導体、例えばテトラメチルビスフェノールA等の重合により得られるものも含まれる。なお、ポリカーボネート系樹脂として、三菱エンジニアリングプラスチック(株)製の「ノバレックス7022」等を商業的に入手することができる。本発明においては、加工条件や用途等に応じて、他の樹脂をブレンドしてもよい。
【0009】
ポリブチレンテレフタレート系樹脂とは、主成分がポリブチレンテレフタレートである樹脂組成物を意味する。ジカルボン酸の一部をイソフタル酸や脂肪族ジカルボン酸で置換したもの、ジオールの一部を1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、ポリテトラメチレングリコール(PTMG)等で置換したもの、あるいはこれらを適宜組み合わせて共重合体としたものであってもよい。なお、ポリブチレンテレフタレート系樹脂として、三菱エンジニアリングプラスチック(株)製の「ノバドゥール5010R5」等を商業的に入手することができる。
【0010】
また、基材層には、本発明の効果を損なわない範囲で、熱安定剤、抗酸化剤、UV吸収剤、光安定剤、顔料、着色剤、滑剤、核剤、可塑剤等の添加剤を添加することもできる。
本発明において、基材層の厚さは特に限定されることはなく、用途等に応じて、適宜設計されるものであるが、一般的には、70μm〜200μmであることが好ましい。基材層は、単層でも複数層を積層した積層体でもよいが、基材層が積層体の場合には、積層体全体としての厚さが上記範囲であることが好ましい。また、基材層は、一軸延伸、二軸延伸等されたものでもよく、用途等に応じて適宜設計されることが好ましい。
【0011】
基材層として、例えば、ポリカーボネート系樹脂とポリブチレンテレフタレート系樹脂とを所定の割合で直接押出機に投入してフィルムを得ることもできるが、各原料樹脂をペレット化した後、ポリカーボネート系樹脂のペレットとポリブチレンテレフタレート系樹脂のペレットとを所定の混合比で混合し、押出機にて混練し、Tダイにて溶融押し出しして所定の厚さのフィルムを得ることもできる。具体的には、ポリカーボネートのペレットと、ポリブチレンテレフタレートのペレットと、必要に応じて、シクロヘキサンジオールを共重合成分とするポリエステル共重合体等の混合成分のペレットとを混合し、押出機に投入することによりフィルムを形成することができる。
【0012】
金属層は、金属、合金等を真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等を用いて形成することができる。使用される金属としては、例えば、アルミニウム、スズ等が挙げられる。
金属層の厚さは、20〜100nmであることが好ましく、25〜60nmであることが更に好ましい。金属層の厚さが20μmより薄いと、金属光沢が十分に得られないことがあり、100nmより厚いと金属膜と基材層との密着力が低下することがあるからである。
【0013】
図面を参照しながら、本発明の成形用シートについて、以下に説明する。なお、同一の構成要素には同一の参照符号を付して説明を省略する。
図1の(a)は本発明の第1の実施形態に係る成形用シートを示す断面図である。本実施形態においては、基材層2の片面に印刷層3が形成されており、その同一面上に、印刷層3を覆い埋め尽くすように、金属層4が形成されている。ここでは、金属層4が基材層上の全面に形成されている場合を示すが、金属層4は基材層面の一部分のみに形成されていてもよい。印刷層3は、グラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、凸版印刷等の公知の方法によって形成することができる。
【0014】
図1の(b)は、本発明の第2の実施形態に係る成形用シートを示す断面図であり、金属層が一部分のみに設けられている場合を示している。本実施形態においては、基材層2の片面に印刷層3が形成されており、印刷層3を覆うように、金属層5が形成されている。金属層を基材層上に部分的に設ける方法としては、例えば、所望の金属層パターンのマスクを介して金属等を蒸着するマスク蒸着法や、基材層の全面に一旦金属層を形成した後、耐アルカリ性、耐酸性等の塗料で所定形状のマスクを形成し、その後アルカリ液等で所定形状のマスクを形成していない部分の金属層を除去して水洗するエッチング法や、基材層上に予め水溶性塗料を用いて所望の金属層パターン以外の部分を被覆しておき、その上から金属層を全面に形成した後水洗して、被覆した水溶性塗料とその上に存在する金属層を除去する水洗法、等を採用することができる。
【0015】
図1の(c)は、本発明の第3の実施形態に係る成形用シートを示す断面図である。本実施形態においては、図1の(b)における金属層5の上にトップコート層6が形成されている。トップコート層6を設けることにより、金属層の耐久性をさらに増すことができる。トップコート層の材料や厚さ等は、金属層との密着性、成形加工性等を考慮して、適宜設計されることが好ましい。
【0016】
本発明の成形用シートは、携帯電話や小型情報機器のスイッチ基板等を覆うフィルムキー等に成形されることができる。また、本発明の成形用シートは、金属光沢が要求されるプラスチック製品等にも使用される。
【0017】
次に、本発明の成形用シートを用いて形成された、携帯電話のフィルムキーの一実施形態について説明する。
図2の(a)〜(c)は本発明のフィルムキーの一実施形態を示す図であり、図2の(a)は、本発明のフィルムキーの一実施形態を表側から見た斜視図であり、図2の(b)は、図1の(a)のフィルムキーを裏側から見た斜視図である。図2の(c)は、上記フィルムキーの一部分を拡大した断面図であり、図1の(a)のフィルムキーにおいて、直線AA’で切断したときの断面図である。
【0018】
図2の(a)において、フィルムキー10の表面には複数の膨出部(凸部)15が形成されている。膨出部15の裏面には、数字等が印刷されていて、膨出部15の上面から印刷された数字等を視覚的に認識することができる。また、数字の背景には金属光沢が確認される。
【0019】
図2の(b)において、図2の(a)における膨出部15の裏面は凹部16になっている。凹部16にはそれぞれ押圧操作部17が埋没するように嵌め込まれており、押圧操作部17のほぼ中央には、突起部18が形成されている。本実施形態においては、突起部18は、凹部16の縁面とほぼ同じ高さになるように形成されていて、図2の(a)の膨出部15の上面を押圧すると、その力が成形用シート1及び押圧操作部17を介して突起部18に伝えられ、突起部18が下方に下がって、突起部下方に配置されたスイッチ用電極を接続させるようになっている。
【0020】
図2の(c)において、基材層2には断面がほぼ矩形状の膨出部15が複数個形成されており、膨出部15の天板部分の裏面、換言すれば凹部の底部分には印刷層3および金属層5が配置されている。膨出部15の内部空間、すなわち凹部の空間には、樹脂等が埋め込まれて押圧操作部17が形成されている。押圧操作部17の下面のほぼ中央には突起部18を有するが、突起部18は押圧操作部17と一体的に形成されてもよい。基材層2の膨出部15の上方から下向きの力が加わると、具体的には、選択された数字の膨出部が手指等で上から押されると、押圧操作部17に備えられた突起部18が下方に配置されているスイッチ基板のスイッチ用電極を導通状態にする。スイッチ用電極は上側部分と下側部分が僅かの隙間をあけて上下に2枚平行に配置されており、スイッチ用電極の上側部分が下方へ押しつけられると下側部分に接触し、導通状態となり、電気信号を送ることができる。
【0021】
本発明の成形用シートは、例えば、以下のようにして形成される。まず、フィルム状に形成された基材層上の所定の位置に、すなわち押圧操作部と対応する位置に、押圧操作部の役割に対応する数字等の印刷を施す。次に、基材層の印刷層が形成された面上に、必要に応じて、コロナ処理等の表面処理を施した後、金属を蒸着して金属層を形成する。
【0022】
次に、本発明の成形用シートを用いてフィルムキーを成形する方法について説明する。
例えば、圧空成形装置の金型の上に、本発明の成形用シートをセットし、加熱装置を用いて成形用シートを加熱し、軟化させる。金型と成形用シートとの間の空気を排気しつつ、成形用シートの背後から圧縮空気を吹き付けて、成形用シートを金型に押し付ける。このようにして、金型の型面に忠実な形状に成形される。成形された成形品は、冷却後、金型から取り出される。
次に、この取り出された成形品の押圧操作部に対応する凹部に、樹脂等を注入して、押圧操作部を形成する。ただし、スイッチ用電極を押し下げて導通状態を生じさせるための凸部を一体的に形成することが好ましい。すなわち、成形品を保持するための金型に、取り出された成形品を凹部が上側となるようにセットした後、凹部にポリカーボネート系樹脂、透明ABS樹脂、ウレタン樹脂等を用いて射出成形により凸部を有する凹圧操作部を形成することにより、フィルムキーを得ることができる。
射出成形方法としては、例えば熱可塑性樹脂を成形する場合に一般的に採用される射出成形方法等を採用することができ、具体的には、射出成形法、ガスアシスト成形法、射出圧縮成形法等を採用することができる。例えば、ポリカーボネート系樹脂等をペレット化し、形成されたペレットを射出成形装置に投入して射出成形体を得ることができる。射出成形条件等は適宜選択されることが好ましく、例えば、溶融樹脂温度が280℃〜320℃であり、金型温度が80℃〜100℃であることが好ましい。本発明に用いられる射出成形装置としては、一般的な射出成形機、ガスアシスト成形機及び射出圧縮成形機等と、これらの成形機に用いられる成形用金型及び付帯機器、金型温度制御装置及び原料乾燥装置等を備えているものが好ましく使用される。
得られたフィルムキーは、例えば携帯電話や小型情報機器等のスイッチ基板の所定位置を覆うように装着される。
【0023】
本発明の成形用シートは、深絞り成形が可能であり、例えば、キーの高さが4mm程度までの深絞りを行っても、良好な金属光沢を有する成形品を得ることができる。従来の成形用シートでは、キーの高さが2mm程度の深絞りしか行うことができなかったことから比べると、本発明によって、深絞りの程度を画期的に向上させることができた。また、深絞り成形が可能なポリイミドの代替としても有効であり、高価なポリイミドに比べると安価であり、実用的である。
【0024】
【実施例】
以下に、実施例を示して、本発明を具体的に説明するが、これらにより本発明は何ら制限を受けるものではない。なお、実施例中に示す測定値は次に示すような条件で測定を行い、算出した。
【0025】
(1)深絞りの深さ
シートを80℃に予熱し、キーの高さを変動させて、5MPaの高圧空気による高圧成形を行った。ただしキーの高さが、1mm、2mm、…5mmのように、1mmきざみの金型を用いて高圧成形を行った。得られた成形体のキー部に破れが生じず、かつ金属層にクラックが発生しないときのキーの高さのうち最大のキー高さをシートの深絞りの深さとした。
【0026】
(実施例1)
基材層用樹脂として、ポリカーボネートのペレットを70質量%と、ポリブチレンテレフタレートのペレットを30質量%とを混合したものを用いて、厚さが0.1mmのフィルムを形成した。
次に、得られた基材層(フィルム)の裏面の所定位置に、すなわち、各押圧操作部と対応する位置に、各押圧操作部の役割を示す文字、数字、記号等の絵柄をスクリーン印刷法によって印刷した。次に、マスクパターン法を用いて、印刷層を覆うようにアルミニウムを真空蒸着させ、図1(b)に示すような成形用シートを作製した。得られた成形用シートの深絞りの深さは5mmであった。
その後、作製した成形用シートを用いて、その表面の所定位置に膨出部(裏面側から見ると凹部)を形成した。すなわち、成形装置の金型の上に成形用シートをセットし、加熱装置を用いて成形用シートが軟化する温度まで加熱し、金型の凹部内の空気を排気すると共に、成形用シートを覆うカバーに設けられた供給部から成形用シートの表面側、すなわち、上側に圧縮空気を供給して成形用シートを金型に押しつけた。その結果、成形用シートが伸ばされると共に、金型の型面の形状に忠実な形状に成形された。成形体が冷却した後、成形体を金型から取り出した。
次に、押圧操作部を形成するために、保持用金型に成形体の裏面が上となるように設置し、各押圧操作部に対応する凹部にポリカーボネートを注入して、中央に突起部を有する押圧操作部を射出成形により形成した。成形体が冷却した後に、成形体を保持用金型から取り出して、図2に示すフィルムキーを得た。得られたフィルムキーは、キーの高さが5mmの成形体であり、良好な金属光沢を有する優れた成形体であることが確認された。
【0027】
(実施例2)
実施例1において、基材層として、ポリカーボネートのペレットを80質量%と、ポリブチレンテレフタレートのペレットを20質量%とを混合したものを用いて、厚さが0.1mmのフィルムを形成した以外は実施例1と同様にして成形用シート、および、フィルムキーを作製した。
得られた成形用シートの深絞りの深さは4mmであった。また、得られたフィルムキーは、キーの高さが4mmの成形体であり、良好な金属光沢を有する優れた成形体であることが確認された。
【0028】
(実施例3)
実施例1において、基材層として、ポリカーボネートのペレットを50質量%と、ポリブチレンテレフタレートのペレットを50質量%とを混合したものを用いて、厚さが0.1mmのフィルムを形成した以外は実施例1と同様にして成形用シート、および、フィルムキーを作製した。
得られた成形用シートの深絞りの深さは6mmであった。また、得られたフィルムキーは、キーの高さが6mmの成形体であり、良好な金属光沢を有する優れた成形体であることが確認された。
【0029】
(比較例1)
実施例1において、基材層を厚さ0.1mmの延伸PETシートに変更した以外は実施例1と同様にして、成形用シートを作製した。得られた成形用シートの深絞りの深さは2mmであった。
従って、得られた成形用シートを使用して、実施例1と同様に行っても、キーの高さが2mmのフィルムキーしか得られなかった。
【0030】
【発明の効果】
以上、詳しく説明したように、本発明によれば、金属光沢を有し、かつ深絞りが可能な成形用シートを提供することができる。また、この成形用シートを用いて、深絞り成形されたフィルムキーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施形態に係る成形用シートを示す断面図であり、(b)は本発明の第2の実施形態に係る成形用シートを示す断面図であり、(c)は本発明の第3の実施形態に係る成形用シートを示す断面図である。
【図2】本発明のフィルムキーの一実施形態を示す図であり、(a)はフィルムキーを表側から見た斜視図であり、(b)はフィルムキーを裏側から見た斜視図であり、(c)はフィルムキーの断面図である。
【符号の説明】
1 成形用シート
2 基材層
3 印刷層
4,5 金属層
10 フィルムキー
15 膨出部
16 凹部
17 押圧操作部
18 突起部

Claims (4)

  1. ポリカーボネート系樹脂とポリブチレンテレフタレート系樹脂を主成分とする樹脂組成物からなる基材層、および、金属層を有することを特徴とする成形用シート。
  2. 前記ポリカーボネート系樹脂と前記ポリブチレンテレフタレート系樹脂との混合割合が、80〜50質量%:20〜50質量%であることを特徴とする請求項1記載の成形用シート。
  3. 前記基材層と金属層の間に、印刷層をさらに有することを特徴とする請求項1または2記載の成形用シート。
  4. 請求項1から3のいずれか1項記載の成形用シートに、基材層側から突出する膨出部を成形し、該膨出部の内部空間に突起部を備えた押圧操作部が嵌め込まれていることを特徴とするフィルムキー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010162758A (ja) * 2009-01-15 2010-07-29 Mitsubishi Plastics Inc 樹脂・金属複合積層材
WO2011000287A1 (en) * 2009-06-30 2011-01-06 Byd Company Limited Press key and method of forming the same

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