JP2004243177A - 排ガス浄化用触媒 - Google Patents

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Abstract

【課題】CeO−ZrO系複合酸化物粉末に貴金属を担持してなる触媒において、高温時における貴金属の粒成長をさらに抑制する。
【解決手段】複合酸化物粉末の表面におけるCeOの重量%をCCeとしZrOの重量%をCZrとしたとき、 0.5≦CZr/CCe≦ 1.5の関係を満たし、貴金属は、複合酸化物粉末を純水に懸濁したときの水浸pH値より低いpH値を示す貴金属塩水溶液を用いて複合酸化物粉末に担持されている。
複合酸化物粉末の表面組成が 0.5≦CZr/CCe≦ 1.5の関係を満たし、水浸pH値より低いpH値を示す貴金属塩水溶液を用いて貴金属を担持した場合に、担持されている貴金属粒子の粒成長が抑制される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車などの内燃機関の排ガスを浄化する排ガス浄化用触媒に関し、詳しくはCeO−ZrO系複合酸化物粉末を担体とした排ガス浄化用触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】
排ガス浄化用触媒(三元触媒)は、例えばコージェライト等の耐熱性セラミックスからなる担体基材と、この担体基材上に形成された活性アルミナ等からなる触媒担持層と、この触媒担持層に担持されたPt等の貴金属と、から構成されている。この三元触媒は、内燃機関の排ガス中の炭化水素(HC)及び一酸化炭素(CO)を酸化浄化し、窒素酸化物(NO )を還元浄化する。
【0003】
ところが、運転条件などによって排ガス中の酸素濃度が大きく変動するため、三元触媒においては酸化と還元の浄化活性が不安定となる場合がある。そこで触媒担持層にCeOを添加することが行われている。CeOは、酸化雰囲気下では酸素を貯蔵し、還元雰囲気下では酸素を放出する酸素吸放出能(以下OSC という)をもち、これにより排ガス中の酸素濃度が変動しても安定した浄化活性が得られる。
【0004】
また、CeOを含む三元触媒は、 800℃以上の高温下で使用されると、CeOの結晶成長とそれに伴う貴金属の粒成長によって、OSC が低下しやすい。このため、CeOの結晶成長を抑制して高いOSC を維持するため、CeO−ZrO系複合酸化物粉末を用いることが行われている。
【0005】
例えば特開2000−176282号公報には、CeとZrの比率を特定範囲としたCeO−ZrO固溶体と、 Alなどの多孔質体とを担体とし、これらの少なくとも一方に貴金属を担持してなる触媒が開示されている。この触媒によれば、 OSCの低下を抑制することができ、かつ耐硫黄被毒性が向上する。
【0006】
また特許第2659796号公報には、CeO−ZrO系複合酸化物粉末と、 Alなどの耐熱性無機酸化物と、貴金属とからなる触媒が開示され、耐久性が向上し、低温で高い浄化性能が発現されることが記載されている。
【0007】
【特許文献1】特開2000−176282号
【特許文献2】特許第2659796号
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし近年のエンジン性能の向上と高速走行の増加に伴い、排ガス温度が著しく上昇している。そのため、使用時の排ガス浄化用触媒の温度も従来に比べてかなり上昇し、CeO−ZrO系複合酸化物粉末の固溶体を用いても貴金属の粒成長を抑制することが困難となっている。
【0009】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、CeO−ZrO系複合酸化物粉末に貴金属を担持してなる触媒において、高温時における貴金属の粒成長をさらに抑制することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の排ガス浄化用触媒の特徴は、一つの粒子中に少なくともCeOとZrOとを含む複合酸化物粉末に貴金属が担持されてなる排ガス浄化用触媒であって、複合酸化物粉末の表面におけるCeOの重量%をCCeとしZrOの重量%をCZrとしたとき、 0.5≦CZr/CCe≦ 1.5の関係を満たし、貴金属は、複合酸化物粉末を純水に懸濁したときの水浸pH値より低いpH値を示す貴金属塩水溶液を用いて複合酸化物粉末に担持されていることにある。
【0011】
複合酸化物粉末は、水浸pH値が7以下であることが好ましい。また複合酸化物粉末は、La,Nd,Alの群から選ばれる少なくとも一種の元素をさらに含むことが望ましい。
【0012】
また貴金属塩水溶液はPt塩水溶液であることが好ましく、複合酸化物粉末の水浸pH値が4〜7であり、貴金属塩水溶液のpH値が2〜3であることが望ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
担体に担持された貴金属粒子が粒成長する機構は、主として高温時における貴金属粒子の蒸発・再析出によるものであると考えられている。したがって粒成長を抑制するためには、貴金属粒子と担体との電子的な相互作用を強化すること、あるいは貴金属粒子表面の改質などによって蒸発を抑制すること、が有効であると考えられる。
【0014】
そこで本発明の排ガス浄化用触媒では、一つの粒子中に少なくともCeOとZrOとを含む複合酸化物粉末の表面組成が 0.5≦CZr/CCe≦ 1.5の関係を満たしている。表面組成をこの範囲とすることで、担持されている貴金属粒子の粒成長を抑制することができ、耐熱性が向上する。
【0015】
Zr/CCeが 0.5未満では、複合酸化物粉末の表面に塩基性のCeOが多くなるために、水浸pH値が7を超えるようになり、貴金属塩の担持時に中和が生じて粗大な貴金属粒子が水溶液に生成してしまう。またCZr/CCeが 1.5を超えると、複合酸化物粉末の表面のCeOが少なくなるために、CeOに担持される貴金属量が少なくなり粒成長が生じやすくなる。なお、ここにいう表面とは、最表面から1nm以下の深さの範囲をいい、XPS分析などによって組成を調査できる範囲である。
【0016】
そして複合酸化物粉末の水浸pH値より低いpH値を示す貴金属塩水溶液を用いて貴金属を担持することで、複合酸化物粉末と貴金属塩の結合力が大きくなり、貴金属塩の分解によって生成する貴金属粒子と複合酸化物粉末との親和力も大きくなると考えられる。したがって複合酸化物粉末と貴金属粒子との親和力が強まるため、高温時における貴金属粒子の移動が抑制されるとともに、貴金属粒子の蒸発も抑制されると考えられる。
【0017】
複合酸化物粉末は、一つの粒子中に少なくともCeOとZrOとを含むものであるので、以下、CeO−ZrO系複合酸化物粉末という。CeO−ZrO系複合酸化物粉末は、表面組成が上記範囲内であればよく、内部組成に特に制限はないが、内部も表面と同一組成とするのが製造上好ましい。
【0018】
CeO−ZrO系複合酸化物粉末は、純水に懸濁したときの水浸pH値が7以下であることが望ましい。水浸pH値が7を超えると、貴金属塩の担持時に貴金属塩が中和されるため、粗大な貴金属粒子が水溶液中に生成し、それらがCeO−ZrO系複合酸化物粉末に担持されてしまう。このような粗大粒子が存在すると、触媒活性が低下するばかりか、高温時の粒成長がさらに促進されるという問題が生じる。
【0019】
CeO−ZrO系複合酸化物粉末としては、例えば共沈法で製造されたCeO−ZrO系複合酸化物粉末を用いることができる。共沈法によれば、生成した酸化物前駆体の沈殿の焼成条件(温度,時間,昇温速度,雰囲気)を制御することで、水浸pH値を各種値に容易に調整することができる。
【0020】
またCeO−ZrO系複合酸化物粉末の水浸pH値が7を超えていても、前処理によって表面性状を改良することで、水浸pH値を7以下とすることもできる。この前処理方法としては、CeO−ZrO系複合酸化物粉末を酸処理する方法がある。例えばCeO−ZrO系複合酸化物粉末を硝酸,酢酸,塩酸などの酸水溶液に浸漬した後、濾過・洗浄して乾燥後、 250〜 500℃で2〜12時間焼成することで、水浸pH値を7以下とすることができる。この場合、酸としては処理後に残留しないものが好ましく、S元素及びCl元素を含まないものが望ましい。
【0021】
また前処理方法として、CO 雰囲気のガスにCeO−ZrO系複合酸化物粉末を暴露する方法もある。この場合、ガス中のCO の濃度は、処理するCeO−ZrO系複合酸化物粉末と等モル以上であればよい。
【0022】
またCeO−ZrO系複合酸化物粉末は、一つの粒子中にLa,Nd,Alの群から選ばれる少なくとも一種の元素をさらに含むことが望ましい。これらの元素の添加により、高温時におけるCeOの結晶成長を抑制することができ、担持されている貴金属の粒成長をさらに抑制することができる。
【0023】
貴金属は、CeO−ZrO系複合酸化物粉末を純水に懸濁したときの水浸pH値より低いpH値を示す貴金属塩水溶液を用いて担持されている。貴金属塩水溶液のpH値がCeO−ZrO系複合酸化物粉末の水浸pH値以上であると、CeO−ZrO系複合酸化物粉末と貴金属塩との結合力が弱い。そのため貴金属塩が分解して生成した貴金属粒子とCeO−ZrO系複合酸化物粉末との親和力も弱いものとなり、高温時に粒成長が生じて粗大化し触媒活性が大きく低下してしまう。
【0024】
貴金属としてはPt,Rh,Pd,Irなどが例示され、その塩としては硝酸アンミン塩、硝酸塩、塩酸塩、酢酸塩などがある。本発明は、特にPt塩水溶液を用いる場合に効果的である。また貴金属の担持量は、CeO−ZrO系複合酸化物粉末に対して 0.1〜10gの範囲が適当である。
【0025】
CeO−ZrO系複合酸化物粉末に貴金属を担持するには、CeO−ZrO系複合酸化物粉末の所定量に貴金属塩水溶液の所定量を含浸させ、それを乾燥・焼成することで行うことができる。また、ハニカム基材の表面にCeO−ZrO系複合酸化物粉末からコート層を形成し、それに貴金属塩水溶液を含浸後に乾燥・焼成して担持することもできる。
【0026】
CeO−ZrO系複合酸化物粉末の水浸pH値が4〜7であり、貴金属塩水溶液のpH値が2〜3であることが望ましい。この範囲とすることで、貴金属の粒成長をさらに抑制することができる。
【0027】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
【0028】
(実施例1)
硝酸セリウム50重量部と、オキシ硝酸ジルコニウム50重量部とを純水に溶解して混合水溶液を調製し、撹拌しながら硝酸根を中和する当量以上のアンモニア水を加えて沈殿を生成させた。それを洗浄・濾過し、空気中にて 120℃で2時間乾燥後 500℃で5時間焼成して、CeO−ZrO複合酸化物粉末を調製した。このCeO−ZrO複合酸化物粉末を純水に懸濁したときの水浸pH値は 6.8であった。
【0029】
このCeO−ZrO複合酸化物粉末をXPSを用いて分析し、表面組成を算出した結果を表2に示す。
【0030】
このCeO−ZrO複合酸化物粉末に、Pt(NO(NH水溶液の所定量を含浸させ、蒸発・乾固後、 500℃で2時間焼成して触媒粉末を調製した。Pt(NO(NH水溶液のpH値は 2.2であり、Ptの担持量は1重量%である。
【0031】
この触媒粉末を定法によりペレット化し、ペレット触媒とした。
【0032】
(実施例2)
出発原料として、硝酸セリウム60重量部と、オキシ硝酸ジルコニウム35重量部と、硝酸ランタン5重量部とを用いたこと以外は実施例1と同様にして、CeO−ZrO−La 複合酸化物粉末を調製した。このCeO−ZrO−La 複合酸化物粉末を純水に懸濁したときの水浸pH値は 5.3であった。
【0033】
このCeO−ZrO−La 複合酸化物粉末をXPSを用いて分析し、表面組成を算出した結果を表2に示す。
【0034】
この複合酸化物粉末を用いたこと以外は実施例1と同様にして、Ptを担持し、同様にペレット触媒とした。
【0035】
(実施例3)
出発原料として、硝酸セリウム60重量部と、オキシ硝酸ジルコニウム35重量部と、硝酸ランタン5重量部とを用いたこと以外は実施例1と同様にして、CeO−ZrO−La 複合酸化物粉末を調製した。このCeO−ZrO−La 複合酸化物粉末を純水に懸濁したときの水浸pH値は 4.4であった。
【0036】
このCeO−ZrO−La 複合酸化物粉末をXPSを用いて分析し、表面組成を算出した結果を表2に示す。
【0037】
この複合酸化物粉末を用いたこと以外は実施例1と同様にして、Ptを担持し、同様にペレット触媒とした。
【0038】
(実施例4)
出発原料として、硝酸セリウム60重量部と、オキシ硝酸ジルコニウム35重量部と、硝酸ネオジム5重量部とを用いたこと以外は実施例1と同様にして、CeO−ZrO−Nd 複合酸化物粉末を調製した。このCeO−ZrO−Nd 複合酸化物粉末を純水に懸濁したときの水浸pH値は 6.1であった。
【0039】
このCeO−ZrO−Nd 複合酸化物粉末をXPSを用いて分析し、表面組成を算出した結果を表2に示す。
【0040】
この複合酸化物粉末を用いたこと以外は実施例1と同様にして、Ptを担持し、同様にペレット触媒とした。
【0041】
(実施例5)
出発原料として、硝酸セリウム50重量部と、オキシ硝酸ジルコニウム45重量部と、硝酸アルミニウム5重量部とを用いたこと以外は実施例1と同様にして、CeO−ZrO−Al 複合酸化物粉末を調製した。このCeO−ZrO−Al 複合酸化物粉末を純水に懸濁したときの水浸pH値は 5.9であった。
【0042】
このCeO−ZrO−Al 複合酸化物粉末をXPSを用いて分析し、表面組成を算出した結果を表2に示す。
【0043】
この複合酸化物粉末を用いたこと以外は実施例1と同様にして、Ptを担持し、同様にペレット触媒とした。
【0044】
(比較例1)
出発原料として、硝酸セリウム50重量部と、オキシ硝酸ジルコニウム50重量部とを用い、実施例1と同様にして、CeO−ZrO複合酸化物粉末を調製した。このCeO−ZrO複合酸化物粉末を純水に懸濁したときの水浸pH値は 8.8であった。
【0045】
このCeO−ZrO−La 複合酸化物粉末をXPSを用いて分析し、表面組成を算出した結果を表2に示す。
【0046】
この複合酸化物粉末を用いたこと以外は実施例1と同様にして、Ptを担持し、同様にペレット触媒とした。
【0047】
(比較例2)
出発原料として、硝酸セリウム60重量部と、オキシ硝酸ジルコニウム35重量部と、硝酸ランタン5重量部とを用いたこと以外は実施例1と同様にして、CeO−ZrO−La 複合酸化物粉末を調製した。このCeO−ZrO−La 複合酸化物粉末を純水に懸濁したときの水浸pH値は 8.2であった。
【0048】
このCeO−ZrO−La 複合酸化物粉末をXPSを用いて分析し、表面組成を算出した結果を表2に示す。
【0049】
この複合酸化物粉末を用いたこと以外は実施例1と同様にして、Ptを担持し、同様にペレット触媒とした。
【0050】
(比較例3)
出発原料として、硝酸セリウム90重量部と、オキシ硝酸ジルコニウム5重量部と、硝酸ランタン5重量部とを用いたこと以外は実施例1と同様にして、CeO−ZrO−La 複合酸化物粉末を調製した。このCeO−ZrO−La 複合酸化物粉末を純水に懸濁したときの水浸pH値は 7.9であった。
【0051】
このCeO−ZrO−La 複合酸化物粉末をXPSを用いて分析し、表面組成を算出した結果を表2に示す。
【0052】
この複合酸化物粉末を用いたこと以外は実施例1と同様にして、Ptを担持し、同様にペレット触媒とした。
【0053】
(比較例4)
出発原料として、硝酸セリウム60重量部と、オキシ硝酸ジルコニウム35重量部と、硝酸アルミニウム5重量部とを用いたこと以外は実施例1と同様にして、CeO−ZrO−Al 複合酸化物粉末を調製した。このCeO−ZrO−Al 複合酸化物粉末を純水に懸濁したときの水浸pH値は 8.5であった。
【0054】
このCeO−ZrO−Al 複合酸化物粉末をXPSを用いて分析し、表面組成を算出した結果を表2に示す。
【0055】
この複合酸化物粉末を用いたこと以外は実施例1と同様にして、Ptを担持し、同様にペレット触媒とした。
【0056】
<試験・評価>
得られたそれぞれのペレット触媒を評価装置にそれぞれ充填し、2%のCOを含むNガスと5%のOを含むNガスを1分毎に交互に流しながら、1000℃で5時間保持する耐久試験を行った。
【0057】
耐久試験後の各触媒のPt粒子径をCOパルス吸着法によって測定し、実施例3の触媒のPt粒子径に対する比を表2に示す。
【0058】
また耐久試験後の各触媒を評価装置にそれぞれ充填し、表1に示すモデルガスを流しながら30℃から 500℃まで昇温し、その間のCO浄化率を経時で測定した。得られた測定値から50%CO浄化温度(CO50T )をそれぞれ求め、結果を表2に示す。また実施例及び比較例の各CeO−ZrO系複合酸化物粉末の表面の、ZrOとCeOの重量比(CZr/CCe)とCO50%浄化温度との関係を図1に示す。
【0059】
【表1】
Figure 2004243177
【0060】
【表2】
Figure 2004243177
【0061】
表2及び図1より、各実施例の触媒は比較例の触媒に比べてCO50%浄化温度が低く、耐久試験後も高い活性を維持していることがわかる。そしてCO50%浄化温度とPt粒径比との間に密接な相関関係が認められることから、耐久試験後も高い活性が維持されるのはPtの粒成長が抑制されたことに起因していることが明らかである。つまり実施例の触媒では、耐久試験時のPtの粒成長が抑制され、その結果、耐久試験後も高い浄化活性が発現されている。
【0062】
そしてCeO−ZrO系複合酸化物粉末の水浸pH値が7以下であり、 0.5≦CZr/CCe≦ 1.5の関係が満たされることによって、Ptの粒成長が抑制され、耐久試験後も高い浄化活性が発現されていることが明らかである。
【0063】
さらにCeO−ZrO系複合酸化物粉末の水浸pH値が4〜7であり、貴金属塩水溶液のpH値が2〜3であることで、貴金属の粒成長を抑制することができることも明らかである。
【0064】
【発明の効果】
すなわち本発明の排ガス浄化用触媒によれば、担持されている貴金属の粒成長を抑制できるので、浄化活性の耐久性が大きく向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び比較例で用いたCeO−ZrO系複合酸化物粉末の、ZrOとCeOの重量比(CZr/CCe)とCO50%浄化温度との関係を示すグラフである。

Claims (5)

  1. 一つの粒子中に少なくともCeOとZrOとを含む複合酸化物粉末に貴金属が担持されてなる排ガス浄化用触媒であって、
    該複合酸化物粉末のCeOの重量%をCCeとしZrOの重量%をCZrとしたとき 0.5≦CZr/CCe≦ 1.5の関係を満たし、該貴金属は、該複合酸化物粉末を純水に懸濁したときの水浸pH値より低いpH値を示す貴金属塩水溶液を用いて該複合酸化物粉末に担持されていることを特徴とする排ガス浄化用触媒。
  2. 前記複合酸化物粉末は、前記水浸pH値が7以下である請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
  3. 前記複合酸化物粉末は、La,Nd,Alの群から選ばれる少なくとも一種の元素をさらに含む請求項1又は請求項2に記載の排ガス浄化用触媒。
  4. 前記貴金属塩水溶液はPt塩水溶液である請求項2又は請求項3に記載の排ガス浄化用触媒。
  5. 前記複合酸化物粉末の前記水浸pH値が4〜7であり、前記貴金属塩水溶液のpH値が2〜3である請求項2〜4のいずれかに記載の排ガス浄化用触媒。
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