JP2004241603A - マグネットロールの成形方法および成形金型 - Google Patents
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Abstract
【課題】マグネットロールの各磁極の磁力および、それぞれの磁極の位置精度を高める。
【解決手段】非磁性体を主体とする主成形型1と、この主成形型1の両端部を閉止する、ともに非磁性のそれぞれの端部成形型とで区画される成形キャビティ2内へ、磁性粉を混入した樹脂材料を充填するとともに、樹脂材料中の磁性粉を磁化させる工程を経て、周方向に所要の間隔をおいた磁極を有するマグネットロールを成形するに当り、成形キャビティ2内に充填した樹脂材料を、磁極の形成位置と対応する個所で、成形キャビティの一部を構成する、磁路形成部材としての磁性材料4に接触させる。
【選択図】 図1
【解決手段】非磁性体を主体とする主成形型1と、この主成形型1の両端部を閉止する、ともに非磁性のそれぞれの端部成形型とで区画される成形キャビティ2内へ、磁性粉を混入した樹脂材料を充填するとともに、樹脂材料中の磁性粉を磁化させる工程を経て、周方向に所要の間隔をおいた磁極を有するマグネットロールを成形するに当り、成形キャビティ2内に充填した樹脂材料を、磁極の形成位置と対応する個所で、成形キャビティの一部を構成する、磁路形成部材としての磁性材料4に接触させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、静電複写機、画像記録装置、プリンタその他の装置に用いられるマグネットロールの成形方法および成形金型に関するものであり、とくには、着磁されたマグネットロールの磁力を高め、併せて、磁極の位置精度を高める技術を提案するものである。
【0002】
【従来の技術】
磁性粉を混入させた樹脂材料をもって、円柱状もしくは円筒状をなす、両端突出軸部を有するまたは有しないマグネットロールを成形するに当っては、たとえば、円筒状をなす主成形型の両端を、それぞれの端部成形型で閉止することにより形成した成形キャビティ内へ溶融樹脂材料を射出するとともに、その樹脂材料が硬化するまでの間に、主成形型の外周に近接させて配置されてそれの円周方向に所定の間隔をおいて位置する永久磁石等の配向磁界手段の、非磁性体からなる主成形型への透過磁力をもって、磁性粉を配向させるとともに磁化させ、その後に樹脂材料を硬化させることが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来技術では、たとえば図5に横断面図で例示するように、非磁性体からなる円筒状の主成形型21の外周側で、永久磁石22の先端部を軟磁性材料からなる先端ヨーク23によって支持し、その先端ヨーク23から、非磁性体よりなる主成形型21を介して、その主成形型内に磁場を形成することとしているので、成形キャビティ内での磁路が広がって磁力ロスが大きくなり、これがため、樹脂材料への着磁効率を十分に高めることができず、マグネットロールの磁力が低くなるという問題があり、またこの一方で、特定の磁極の位置の変更等に影響されて、他の磁極の位置もまた変化するという、極位置精度上の問題もあった。
【0004】
この発明は、従来技術が抱えるこのような問題点を解決することを課題としてなされたものであり、それの目的とするところは、マグネットロールの各磁極の磁力および、それぞれの磁極の位置精度を有利に高めることができ、たとえば、特定磁極の位置を、他の磁極位置にほとんど影響を及ぼすことなく適宜に変更することができる、マグネットロールの成形方法および成形金型を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明のマグネットロールの成形方法は、全体として筒状、たとえば円筒状をなす、非磁性体を主体とする主成形型と、この主成形型の両端部を閉止する、ともに非磁性のそれぞれの端部成形型とで区画される成形キャビティ内へ、磁性粉を混入した樹脂材料を充填するとともに、樹脂材料中の磁性粉を磁化させる工程を経て、周方向に所要の間隔をおいた磁極を有するマグネットロールを成形するに当って、成形キャビティ内に充填した樹脂材料を、磁極の形成位置と対応する個所で、成形キャビティ内へ露出して成形キャビティの一部を構成する、磁路形成部材としての磁性材料に接触させるにある。
【0006】
このような成形方法は、非磁性体を主体とし、全体として筒状をなす主成形型と、この主成形型の両端部を閉止する、非磁性体製の端部成形型とを設けるとともに、主成形型の外周に、複数の着磁手段を、主成形型の周方向に所要の間隔をおいて、たとえば主成形型に近接もしくは接触させて配設し、さらに、それぞれの着磁手段に対応させて配置されて、主成形型の外表面から内表面まで達し、好ましくは、着磁手段に接触するそれぞれの磁性材料を、主成形型のほぼ全長にわたって延在させて設けた成形金型を用いて行うことができる。
【0007】
この成形金型では、主成形型と端部成形型とで区画される成形キャビティ内へ磁性粉を混入した樹脂材料を充填した後、それが硬化する前に、それぞれの着磁手段の作用下で、主には、その樹脂材料に接触する、磁路形成部材としての磁性材料によって成形キャビティ内に磁場を形成して、磁性粉を配向させるとともに磁化させることで、磁路の不要な拡大を抑制して磁力ロスを有利に低減させることができるので、樹脂材料への着磁効率を大きく高めて、マグネットロールの磁力を有効に高めることができる。
【0008】
またここでは、磁路の不要な拡大が抑制できることに基づき、マグネットロールに特定の磁極を形成するに当って、成形キャビティ内の磁場が、当該磁極および他の磁極の形成に及ぼす影響を十分小さくできるので、各磁極を、マグネットロールの所定の位置に高い精度をもって形成できる他、一もしくは複数の磁極の周方向位置を変更するに際して、その変更が他の磁極位置に及ぼす影響を大きく低減させることができる。
【0009】
ところで、このような成形金型では、主成形型の横断面内で、非磁性材料と磁性材料とを周方向に交互に位置させることが好ましく、またこの場合には、非磁性材料と磁性材料とを一体的に固定もしくは固着させることが、主成形型の取り扱いを容易にする上で好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明の実施の形態を図面に示すところに基づいて説明する。
図1は、この発明に係る成形金型の実施の形態を示す要部横断面図であり、図中1は、ここでは全体として円筒状をなす主成形型を示す。
非磁性体を主体とするこの主成形型1は、それの両端を液密に閉止する、ともに非磁性の図示しない端部成形型との協働下で成形キャビティ2を区画する。
【0011】
ここでは、かかる主成形型1の外周側に、永久磁石、電磁石等とすることができる着磁手段3の複数を、主成形型1の周方向に所要の間隔をおいて、また、たとえば、その主成形型1の周面から少許の間隔をおいて配設する。
【0012】
そしてまたここでは、各着磁手段3に対応させて、たとえば、着磁手段3に面接触させて配置されて、主成形型1の外表面から内表面まで達して成形キャビティ2の一部を形成する磁性材料4を、主成形型1のほぼ全長にわたって延在させて設け、これにより、主成形型1において、それの横断面内で、磁性材料4と、非磁性材料5とを周方向に交互に位置させ、好ましくは、それらの磁性材料4と非磁性材料5とを相互に一体的に固定もしくは固着させて、主成形型の全体を一体構造とする。
なお図中6は、主成形型1の外周側で、それぞれの着磁手段3の間に配設した非磁性の母型を示し、この母型6は、その内部に冷媒通路を設けることで、冷却手段として機能させることもできる。
【0013】
このように構成してなる成形金型によれば、とくには、主成形型1の外表面から内表面まで達する、磁路形成部材としての磁性材料4の作用により、成形キャビティ2内に形成される磁路を、たとえば、図2(a)に示すように、従来例を示す図2(b)の場合に比して有利に挟めて磁力ロスを有利に低減させることができる。
【0014】
従って、成形キャビティ2内に充填した樹脂材料を、磁極の形成位置と対応する個所で磁性材料4に接触させて、その樹脂材料、直接的には、そこへの混入磁性粉を着磁させるに当り、その着磁を効率よく行ってマグネットロールの磁力を有効に高めることができ、また、マグネットロールの周方向に間隔をおくそれぞれの磁極を、成形キャビティ内の磁場の、小さな相対影響力の下で、常に高い位置精度をもって形成することができる。
【0015】
実施例1
この発明に係る金型を用い、この発明に係る方法に従って成形した、本体直径が10.0mmのマグネットロール(発明ロール1)と、従来金型を用いて成形した同径のマグネットロール(従来ロール1)との円周方向のそれぞれの磁極磁力を測定したところ、図3にグラフおよび表をもって示す結果を得た。
ここで、両成形金型の着磁手段はともに、5000mTの永久磁石とし、この発明に係る磁性材料は、鉄とした。
図3に示すところによれば、発明ロール1では、磁極磁力の絶対値を、従来ロール1に比し、平均値にして6.8T(9.37%)高め得ることが解る。
【0016】
実施例2
図4(a)に示すように、マグネットロールの磁極S1と磁極N1との間の角度範囲θを変更したときの磁極S1の位置に及ぼす影響を、この発明に従うマグネットロール(発明ロール2)と、従来技術によって成形したマグネットロール(従来ロール2)とのそれぞれについて測定したところ、図4(b)に、グラフおよび表によって示す結果を得た。
なお成形金型は、実施例1のものと同じものを用いた。
図4(b)によれば、発明ロール2では、角度範囲θの大小にかかわらず磁極軸S1をほぼ一定の角度位置に維持することができるのに対し、従来ロール2では、角度範囲θの増加に伴って、磁極S1の位置角度が次第に大きくなることになる。
【0017】
【発明の効果】
以上に述べたところから明らかなように、この発明によれば、筒状をなす主成形型の外表面から内表面まで達する磁性材料の作用下で、成形キャビティ内に、広がりの少ない磁路を形成することにより、着磁されたマグネットロールの磁力を高めるとともに、磁極の位置精度を常に大きく高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る成形金型の実施形態を示す要部横断面図である。
【図2】成形キャビティ内に形成される磁路を例示する図である。
【図3】それぞれの磁極の磁力の大きさを示すグラフおよび表である。
【図4】磁極の位置および、その位置の変化の様子を示す図である。
【図5】従来技術を示す要部横断面図である。
【符号の説明】
1 主成形型
2 成形キャビティ
3 着磁手段
4 磁性材料
5 非磁性材料
6 母型
【発明の属する技術分野】
この発明は、静電複写機、画像記録装置、プリンタその他の装置に用いられるマグネットロールの成形方法および成形金型に関するものであり、とくには、着磁されたマグネットロールの磁力を高め、併せて、磁極の位置精度を高める技術を提案するものである。
【0002】
【従来の技術】
磁性粉を混入させた樹脂材料をもって、円柱状もしくは円筒状をなす、両端突出軸部を有するまたは有しないマグネットロールを成形するに当っては、たとえば、円筒状をなす主成形型の両端を、それぞれの端部成形型で閉止することにより形成した成形キャビティ内へ溶融樹脂材料を射出するとともに、その樹脂材料が硬化するまでの間に、主成形型の外周に近接させて配置されてそれの円周方向に所定の間隔をおいて位置する永久磁石等の配向磁界手段の、非磁性体からなる主成形型への透過磁力をもって、磁性粉を配向させるとともに磁化させ、その後に樹脂材料を硬化させることが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来技術では、たとえば図5に横断面図で例示するように、非磁性体からなる円筒状の主成形型21の外周側で、永久磁石22の先端部を軟磁性材料からなる先端ヨーク23によって支持し、その先端ヨーク23から、非磁性体よりなる主成形型21を介して、その主成形型内に磁場を形成することとしているので、成形キャビティ内での磁路が広がって磁力ロスが大きくなり、これがため、樹脂材料への着磁効率を十分に高めることができず、マグネットロールの磁力が低くなるという問題があり、またこの一方で、特定の磁極の位置の変更等に影響されて、他の磁極の位置もまた変化するという、極位置精度上の問題もあった。
【0004】
この発明は、従来技術が抱えるこのような問題点を解決することを課題としてなされたものであり、それの目的とするところは、マグネットロールの各磁極の磁力および、それぞれの磁極の位置精度を有利に高めることができ、たとえば、特定磁極の位置を、他の磁極位置にほとんど影響を及ぼすことなく適宜に変更することができる、マグネットロールの成形方法および成形金型を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明のマグネットロールの成形方法は、全体として筒状、たとえば円筒状をなす、非磁性体を主体とする主成形型と、この主成形型の両端部を閉止する、ともに非磁性のそれぞれの端部成形型とで区画される成形キャビティ内へ、磁性粉を混入した樹脂材料を充填するとともに、樹脂材料中の磁性粉を磁化させる工程を経て、周方向に所要の間隔をおいた磁極を有するマグネットロールを成形するに当って、成形キャビティ内に充填した樹脂材料を、磁極の形成位置と対応する個所で、成形キャビティ内へ露出して成形キャビティの一部を構成する、磁路形成部材としての磁性材料に接触させるにある。
【0006】
このような成形方法は、非磁性体を主体とし、全体として筒状をなす主成形型と、この主成形型の両端部を閉止する、非磁性体製の端部成形型とを設けるとともに、主成形型の外周に、複数の着磁手段を、主成形型の周方向に所要の間隔をおいて、たとえば主成形型に近接もしくは接触させて配設し、さらに、それぞれの着磁手段に対応させて配置されて、主成形型の外表面から内表面まで達し、好ましくは、着磁手段に接触するそれぞれの磁性材料を、主成形型のほぼ全長にわたって延在させて設けた成形金型を用いて行うことができる。
【0007】
この成形金型では、主成形型と端部成形型とで区画される成形キャビティ内へ磁性粉を混入した樹脂材料を充填した後、それが硬化する前に、それぞれの着磁手段の作用下で、主には、その樹脂材料に接触する、磁路形成部材としての磁性材料によって成形キャビティ内に磁場を形成して、磁性粉を配向させるとともに磁化させることで、磁路の不要な拡大を抑制して磁力ロスを有利に低減させることができるので、樹脂材料への着磁効率を大きく高めて、マグネットロールの磁力を有効に高めることができる。
【0008】
またここでは、磁路の不要な拡大が抑制できることに基づき、マグネットロールに特定の磁極を形成するに当って、成形キャビティ内の磁場が、当該磁極および他の磁極の形成に及ぼす影響を十分小さくできるので、各磁極を、マグネットロールの所定の位置に高い精度をもって形成できる他、一もしくは複数の磁極の周方向位置を変更するに際して、その変更が他の磁極位置に及ぼす影響を大きく低減させることができる。
【0009】
ところで、このような成形金型では、主成形型の横断面内で、非磁性材料と磁性材料とを周方向に交互に位置させることが好ましく、またこの場合には、非磁性材料と磁性材料とを一体的に固定もしくは固着させることが、主成形型の取り扱いを容易にする上で好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明の実施の形態を図面に示すところに基づいて説明する。
図1は、この発明に係る成形金型の実施の形態を示す要部横断面図であり、図中1は、ここでは全体として円筒状をなす主成形型を示す。
非磁性体を主体とするこの主成形型1は、それの両端を液密に閉止する、ともに非磁性の図示しない端部成形型との協働下で成形キャビティ2を区画する。
【0011】
ここでは、かかる主成形型1の外周側に、永久磁石、電磁石等とすることができる着磁手段3の複数を、主成形型1の周方向に所要の間隔をおいて、また、たとえば、その主成形型1の周面から少許の間隔をおいて配設する。
【0012】
そしてまたここでは、各着磁手段3に対応させて、たとえば、着磁手段3に面接触させて配置されて、主成形型1の外表面から内表面まで達して成形キャビティ2の一部を形成する磁性材料4を、主成形型1のほぼ全長にわたって延在させて設け、これにより、主成形型1において、それの横断面内で、磁性材料4と、非磁性材料5とを周方向に交互に位置させ、好ましくは、それらの磁性材料4と非磁性材料5とを相互に一体的に固定もしくは固着させて、主成形型の全体を一体構造とする。
なお図中6は、主成形型1の外周側で、それぞれの着磁手段3の間に配設した非磁性の母型を示し、この母型6は、その内部に冷媒通路を設けることで、冷却手段として機能させることもできる。
【0013】
このように構成してなる成形金型によれば、とくには、主成形型1の外表面から内表面まで達する、磁路形成部材としての磁性材料4の作用により、成形キャビティ2内に形成される磁路を、たとえば、図2(a)に示すように、従来例を示す図2(b)の場合に比して有利に挟めて磁力ロスを有利に低減させることができる。
【0014】
従って、成形キャビティ2内に充填した樹脂材料を、磁極の形成位置と対応する個所で磁性材料4に接触させて、その樹脂材料、直接的には、そこへの混入磁性粉を着磁させるに当り、その着磁を効率よく行ってマグネットロールの磁力を有効に高めることができ、また、マグネットロールの周方向に間隔をおくそれぞれの磁極を、成形キャビティ内の磁場の、小さな相対影響力の下で、常に高い位置精度をもって形成することができる。
【0015】
実施例1
この発明に係る金型を用い、この発明に係る方法に従って成形した、本体直径が10.0mmのマグネットロール(発明ロール1)と、従来金型を用いて成形した同径のマグネットロール(従来ロール1)との円周方向のそれぞれの磁極磁力を測定したところ、図3にグラフおよび表をもって示す結果を得た。
ここで、両成形金型の着磁手段はともに、5000mTの永久磁石とし、この発明に係る磁性材料は、鉄とした。
図3に示すところによれば、発明ロール1では、磁極磁力の絶対値を、従来ロール1に比し、平均値にして6.8T(9.37%)高め得ることが解る。
【0016】
実施例2
図4(a)に示すように、マグネットロールの磁極S1と磁極N1との間の角度範囲θを変更したときの磁極S1の位置に及ぼす影響を、この発明に従うマグネットロール(発明ロール2)と、従来技術によって成形したマグネットロール(従来ロール2)とのそれぞれについて測定したところ、図4(b)に、グラフおよび表によって示す結果を得た。
なお成形金型は、実施例1のものと同じものを用いた。
図4(b)によれば、発明ロール2では、角度範囲θの大小にかかわらず磁極軸S1をほぼ一定の角度位置に維持することができるのに対し、従来ロール2では、角度範囲θの増加に伴って、磁極S1の位置角度が次第に大きくなることになる。
【0017】
【発明の効果】
以上に述べたところから明らかなように、この発明によれば、筒状をなす主成形型の外表面から内表面まで達する磁性材料の作用下で、成形キャビティ内に、広がりの少ない磁路を形成することにより、着磁されたマグネットロールの磁力を高めるとともに、磁極の位置精度を常に大きく高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る成形金型の実施形態を示す要部横断面図である。
【図2】成形キャビティ内に形成される磁路を例示する図である。
【図3】それぞれの磁極の磁力の大きさを示すグラフおよび表である。
【図4】磁極の位置および、その位置の変化の様子を示す図である。
【図5】従来技術を示す要部横断面図である。
【符号の説明】
1 主成形型
2 成形キャビティ
3 着磁手段
4 磁性材料
5 非磁性材料
6 母型
Claims (4)
- 全体として筒状をなす、非磁性体を主体とする主成形型と、この主成形型の両端部を閉止する、ともに非磁性のそれぞれの端部成形型とで区画される成形キャビティ内へ、磁性粉を混入した樹脂材料を充填するとともに、樹脂材料中の磁性粉を磁化させる工程を経て、周方向に所要の間隔をおいた磁極を有するマグネットロールを成形するに当り、
成形キャビティ内に充填した樹脂材料を、磁極の形成位置と対応する個所で、成形キャビティの一部を構成する、磁路形成部材としての磁性材料に接触させる、マグネットロールの成形方法。 - 非磁性体を主体とし、全体として筒状をなす主成形型と、主成形型の両端部を閉止する、非磁性体製の端部成形型とを設けるとともに、主成形型の外周側に、それの周方向に所要の間隔をおく複数の着磁手段を配設し、それぞれの着磁手段に対応させて配置されて、主成形型の外表面から内表面まで達するそれぞれの磁性材料を、主成形型のほぼ全長にわたって延在させて設けてなるマグネットロールの成形金型。
- 主成形型の横断面内で、非磁性材料と磁性材料とを周方向に交互に位置させてなる請求項2に記載のマグネットロールの成形金型。
- 非磁性材料と磁性材料とを一体的に固定もしくは固着させてなる請求項3に記載のマグネットロールの成形金型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003029140A JP2004241603A (ja) | 2003-02-06 | 2003-02-06 | マグネットロールの成形方法および成形金型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003029140A JP2004241603A (ja) | 2003-02-06 | 2003-02-06 | マグネットロールの成形方法および成形金型 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004241603A true JP2004241603A (ja) | 2004-08-26 |
Family
ID=32956398
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003029140A Pending JP2004241603A (ja) | 2003-02-06 | 2003-02-06 | マグネットロールの成形方法および成形金型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004241603A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019156301A1 (ko) * | 2018-02-09 | 2019-08-15 | 계명대학교 산학협력단 | 할바흐 실린더 구조를 이용한 자기 프레스 장치 및 그 제어 방법 |
-
2003
- 2003-02-06 JP JP2003029140A patent/JP2004241603A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019156301A1 (ko) * | 2018-02-09 | 2019-08-15 | 계명대학교 산학협력단 | 할바흐 실린더 구조를 이용한 자기 프레스 장치 및 그 제어 방법 |
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