JP2004241041A - サーボライト方法およびサーボライタ - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の磁気記録ヘッドを有する場合においても、一様な振幅の磁気再生信号を得る。
【解決手段】磁気ディスク51に磁気パターンを記録するために、各々の磁気記録ヘッド57に励磁電流を印加する励磁電流制御部75と、磁気パターンに基づいた磁気再生信号を読み出す磁気再生ヘッド71と、磁気再生ヘッド71で読み出したピーク値を保持するピーク検出部73と、複数の磁気記録ヘッド57に印加する励磁電流の全てを一定となるように磁気パターンを記録し、ピーク検出部73から取得したピーク値から、各々の磁気記録ヘッド57に対応する補正値を算出して記憶し、磁気ディスク57にサーボパターンを書き込む際に、補正値を励磁電流制御部75に与えるCPU74とを備えた。
【選択図】 図5
【解決手段】磁気ディスク51に磁気パターンを記録するために、各々の磁気記録ヘッド57に励磁電流を印加する励磁電流制御部75と、磁気パターンに基づいた磁気再生信号を読み出す磁気再生ヘッド71と、磁気再生ヘッド71で読み出したピーク値を保持するピーク検出部73と、複数の磁気記録ヘッド57に印加する励磁電流の全てを一定となるように磁気パターンを記録し、ピーク検出部73から取得したピーク値から、各々の磁気記録ヘッド57に対応する補正値を算出して記憶し、磁気ディスク57にサーボパターンを書き込む際に、補正値を励磁電流制御部75に与えるCPU74とを備えた。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サーボライト方法およびサーボライタに関し、より詳細には、磁気ディスクにおいて、磁気ヘッドの位置検出に使用するサーボパターン、磁気ディスクの識別を行うためのIDパターン、およびプログラムなどを書き込むためのサーボライト方法およびサーボライタに関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気ディスク装置においては、磁気ヘッドの位置決め精度の向上が記憶容量の増大に寄与している。磁気ヘッドの位置決めすなわちトラッキングの精度を向上するために、種々のトラッキングサーボ方式が知られている。磁気ヘッドの位置決めを行うためのサーボ信号、すなわちサーボパターンを磁気ディスクに記録するための装置をサーボライタという。
【0003】
図1に、従来のサーボライタの構成を示す。サーボライタは、サーボ信号を記録するn枚の磁気ディスク11とクロックパターンディスク12とが固定されたディスクスタックユニット13と、ディスクスタックユニット13を数千rpmで回転させるスピンドルモータ14とを備えている。また、サーボライタは、クロックパターンディスク12にクロックパターンを書き込むためのクロックヘッド15と、クロックヘッド15の位置決めを行うクロックヘッドポジショナ16と、磁気ディスクにサーボパターンを書き込むための磁気記録ヘッド17と、スタックされた磁気記録ヘッド17の位置決めを行うロータリーポジショナ18とを備えている。
【0004】
さらに、サーボライタは、クロックパターンを生成するクロックパターンジェネレータ21と、サーボパターンを生成するサーボパターンジェネレータ22と、ロータリーポジショナ18の位置を検出するためにロータリーエンコーダ19に接続された位置検出部23と、検出された位置と目標位置との誤差からサーボ補償値を求めるサーボ補償器24と、サーボ補償値に基づいてロータリーポジショナ18の駆動電流を出力するパワーアンプ25とを備えている。
【0005】
サーボライタの動作について説明する。図2(a)に示したように、クロックヘッド15は、クロックパターンディスク12の任意の半径位置に、クロックパターンジェネレータ21で生成されたクロックパターンを書き込む。例えば、図2(b)に示したように、クロックパターンディスク12の最外周にクロックパターン31を書き込む。
【0006】
次に、ロータリーエンコーダ19と位置検出部23とによりロータリーポジショナ18の位置を検出し、目標位置との誤差をサーボ補償器24とパワーアンプ25とを介してフィードバックして、図2(a)に示したように、各磁気記録ヘッド17を目標位置に追従させる。各磁気記録ヘッド17は、追従された状態において、クロックパターンディスク12から読み出したクロックに同期して、サーボパターンジェネレータ22で生成されたサーボパターンを各々の磁気ディスク11に書き込む。
【0007】
従来のサーボライタにおいて、1つのディスクスタックユニットに対して、磁気ディスク全面にサーボパターンを書き込む時間は、ディスク回転時間×書き込みトラック数となる。記憶容量の増大に伴いトラック密度が向上するにつれて、書き込み時間が長くなり、スループットが低下する。磁気ディスクの回転速度を上げることで、時間短縮は可能であるが、トレードオフとして、機械振動が大きくなり、精度の高いサーボパターンの書き込みが困難である。磁気ディスクのスタック数を増やせば、1枚あたりのスループットは向上するが、スピンドルモータの負荷が増えるために、回転精度が劣化する。また、スタックする磁気記録ヘッドの数が増すために、取付精度を所定の範囲に収めることが難しくなる。
【0008】
そこで、1セクタを半径方向に分割して、複数の磁気記録ヘッドにより、サーボパターンを書き込むことにより、書き込み時間を短縮することが行われている。また、複数の磁気記録ヘッドを設け、基準位置を示す基準位置信号を磁気ディスクに記録して、サーボパターンを記録する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。さらに、校正用ディスクを装填することにより、取り付けられた磁気記録ヘッドの校正を行うことが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−260008号公報
【0010】
【特許文献2】
特開2002−208242号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した複数の磁気記録ヘッドを設けるサーボライタは、磁気記録ヘッドの励磁コイルに印加する励磁電流が一定であっても、磁気ディスクの磁性面での磁束密度にばらつきが生じる。これは、例えばヨークのギャップ間隔など、磁気記録ヘッドの構成部材の寸法ばらつき、例えばヨークを構成する材料のばらつきなどの磁気ヘッドに起因する要因と、磁気ディスクからの磁気記録ヘッドの浮上量にかかる要因とによる。
【0012】
図3に、磁性体の磁束密度と保磁力との関係を示す。異なる磁束密度(H1,H2,H3)で書き込まれたサーボパターンは、保磁力(M1,M2,M3)が異なる。このような状態で、磁気再生ヘッドによりサーボパターンを読み出すと、図4(a)に示した磁気再生信号に対して、図4(b)または図4(c)に示したように、磁気記録ヘッドによって振幅値が相違することとなる。磁気再生信号が十分なS/Nを有していなければ、2値化のためのしきい値を設定することが困難であるという問題があった。
【0013】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、複数の磁気記録ヘッドを有する場合においても、一様な振幅の磁気再生信号を得ることができるサーボライト方法およびサーボライタを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、複数の磁気記録ヘッドを有するサーボライタのCPUが、磁気ディスクにサーボパターンを書き込むサーボライト方法において、前記複数の磁気記録ヘッドに印加する励磁電流の全てが一定となるように、励磁電流制御部を制御して、前記磁気ディスクに磁気パターンを記録する記録ステップと、1個の磁気再生ヘッドにより、前記磁気ディスクに記録された前記磁気パターンに基づいた磁気再生信号を読み出す読出ステップと、前記磁気再生信号の振幅値のピークを検出して保持するピーク検出部から、ピーク値を取得する検出ステップと、取得した前記ピーク値から、各々の前記磁気記録ヘッドに対応する磁気再生信号の平均値を求め、前記各々の磁気再生信号の振幅値を前記平均値で除算することにより正規化する正規化ステップとを備え、前記CPUは、前記正規化ステップで正規化された振幅値の逆数を補正値として記憶し、前記磁気ディスクに前記サーボパターンを書き込む際に、前記補正値を前記励磁電流制御部に与えることを特徴とする。
【0015】
この方法によれば、サーボパターンを書き込む前に、磁気記録ヘッドにおける書き込み特性のばらつきの補償を実施するので、複数の磁気記録ヘッドを有する場合においても、一様な振幅の磁気再生信号を得ることができる。
【0016】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の前記検出ステップは、複数の前記磁気再生信号の振幅値のピークを検出し、その平均値を求めて保持することを特徴とする。
【0017】
請求項3に記載の発明は、請求項2または3に記載の前記検出ステップは、前記磁気再生信号の正のピークと負のピークとを検出し、前記正規化ステップは、前記正のピークと前記負のピークとを加算して正規化することを特徴とする。
【0018】
請求項4に記載の発明は、複数の磁気記録ヘッドを用いて磁気ディスクにサーボパターンを書き込むサーボライタにおいて、前記磁気ディスクに磁気パターンを記録するために、各々の前記磁気記録ヘッドに励磁電流を印加する励磁電流制御手段と、前記磁気ディスクに記録された前記磁気パターンに基づいた磁気再生信号を読み出す1個の磁気再生ヘッドと、該磁気再生ヘッドで読み出した前記磁気再生信号の振幅値のピークを検出し、ピーク値を保持するピーク検出手段と、前記複数の磁気記録ヘッドに印加する励磁電流の全てを一定として、前記磁気ディスクに前記磁気パターンを記録するために前記励磁電流制御手段を制御し、前記ピーク検出手段から取得した前記ピーク値から、各々の前記磁気記録ヘッドに対応する磁気再生信号の平均値を求めて、前記各々の磁気再生信号の振幅値を前記平均値で除算することにより正規化し、正規化された振幅値の逆数を補正値として記憶して、前記磁気ディスクに前記サーボパターンを書き込む際に、前記補正値を前記励磁電流制御手段に与えるCPUとを備えたことを特徴とする。
【0019】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の前記ピーク検出手段は、複数の前記磁気再生信号の振幅値のピークを検出し、その平均値を求めて保持することを特徴とする。
【0020】
請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の前記ピーク検出手段は、前記磁気再生信号の正のピークと負のピークとを検出し、正のピーク値と負のピーク値とを保持し、前記CPUは、前記正のピーク値と前記負のピーク値とを加算して正規化することを特徴とする。
【0021】
請求項7に記載の発明は、複数の磁気記録ヘッドを用いて磁気ディスクにサーボパターンを書き込むサーボライタのCPUに、前記複数の磁気記録ヘッドに印加する励磁電流の全てが一定となるように、励磁電流制御部を制御して、前記磁気ディスクに磁気パターンを記録する記録ステップと、1個の磁気再生ヘッドにより、前記磁気ディスクに記録された前記磁気パターンに基づいた磁気再生信号を読み出す読出ステップと、前記磁気再生信号の振幅値のピークを検出して保持するピーク検出部から、ピーク値を取得する検出ステップと、取得した前記ピーク値から、各々の前記磁気記録ヘッドに対応する磁気再生信号の平均値を求め、前記各々の磁気再生信号の振幅値を前記平均値で除算することにより正規化する正規化ステップとを実行させ、前記CPUに、前記正規化ステップで正規化された振幅値の逆数を補正値として記憶させ、前記磁気ディスクに前記サーボパターンを書き込む際に、前記補正値を前記励磁電流制御部に与えるようにしたことを特徴とするプログラムであることを特徴とする。
【0022】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の前記検出ステップは、複数の前記磁気再生信号の振幅値のピークを検出し、その平均値を求めて保持することを特徴とする。
【0023】
請求項9に記載の発明は、請求項7または8に記載の前記検出ステップは、前記磁気再生信号の正のピークと負のピークとを検出し、前記正規化ステップは、前記正のピークと前記負のピークとを加算して正規化することを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0025】
図5に、本発明の一実施形態にかかるサーボライタを示す。サーボライタは、サーボ信号を記録するn枚の磁気ディスク51とクロックパターンディスク52とが固定されたディスクスタックユニット53と、ディスクスタックユニット53を数千rpmで回転させるスピンドルモータ54とを備えている。
【0026】
また、サーボライタは、クロックパターンディスク52からクロックパターンを読み出すためのクロックヘッド55、磁気ディスク51にサーボパターンを書き込むための磁気記録ヘッド57a〜57c、およびスタックされた磁気記録ヘッド57a〜57cの位置決めを行うロータリーポジショナ58a〜58cを3組備え、磁気ディスク51の1セクタを半径方向に分割して、複数の磁気記録ヘッドにより、サーボパターンを書き込むことにより、書き込み時間を短縮することが行われている。
【0027】
さらに、サーボライタは、ロータリーポジショナ58の位置を検出するためにロータリーエンコーダ59に接続され、およびクロックパターンを読み出すためのクロックヘッド55に接続されたヘッド位置・クロック検出部61と、サーボパターンを生成するサーボパターンジェネレータ62と、検出された位置と目標位置との誤差からサーボ補償値を求めるサーボ補償器64と、サーボ補償値に基づいてロータリーポジショナ58の駆動電流を出力するパワーアンプ65とを備えている。
【0028】
本実施形態では、さらに、磁気ディスク51に書き込まれたサーボパターンを読み出すための磁気再生ヘッド71と、スタックされた磁気再生ヘッド71の位置決めを行うロータリーポジショナ72と、磁気再生信号の振幅値のピークを検出するピーク検出部73と、ピーク値から磁気記録ヘッドの励磁電流を計算して印加するCPU74および励磁電流制御部75とを備えている。なお、励磁電流制御部75は、3組のロータリーポジショナ58a〜58cにスタックされた磁気記録ヘッド57の数だけ必要であるが、図示を省略している。
【0029】
このような構成により、ヘッド位置・クロック検出部61によりロータリーポジショナ58の位置を検出し、目標位置との誤差をサーボ補償器64とパワーアンプ65とを介してフィードバックして、図6に示したように、各磁気記録ヘッド57a〜57cを目標位置に追従させる。各磁気記録ヘッド57a〜57cは、追従された状態において、クロックパターンディスク52から読み出したクロックに同期して、サーボパターンジェネレータ62で生成されたサーボパターンを各々の磁気ディスク51に書き込む。
【0030】
図7に、本発明の一実施形態にかかるサーボライト方法を示す。本実施形態では、サーボパターンを書き込む前に、磁気記録ヘッドにおける書き込み特性のばらつきの補償を実施する。最初に、CPU74は、磁気記録ヘッド57に印加する励磁電流の振幅値が、全て既定値で一定となるように、励磁電流制御部75を制御する(S62)。各磁気記録ヘッド57が書き込みを行うトラックを指定し、クロックパターンディスク52から読み出したクロックに同期して、磁気ディスク51に磁気パターンを記録する(S64)。
【0031】
磁気記録ヘッド57により書き込みを行ったトラックは既知であるので、磁気再生ヘッド71の位置決めを行う。この状態で、磁気再生ヘッド71の位置制御を磁気パターンに基づいて行うように切り替え、磁気ディスク51から磁気再生信号を読み出す(S66)。このとき、ピーク検出部73は、磁気再生信号の振幅値の片ピークまたは両ピークを検出して、保持する(S68)。
【0032】
CPU74は、ピーク検出部73で保持されたピーク値を取得して、各磁気記録ヘッド57に対応する磁気再生信号の平均値を求め、各磁気再生信号の振幅値を平均値で除算することにより正規化する。CPU74は、正規化された振幅値の逆数を補正値として、記憶しておく(S70)。磁気ディスク51にサーボパターンを記録する際に、CPU74は、補正値を励磁電流制御部75に与えて、補償された振幅値の励磁電流を各磁気記録ヘッド57に印加する(S72)。
【0033】
書き込み特性のばらつきを補償するために書き込まれた磁気パターンは、磁気記録ヘッド57に印加する励磁電流の振幅値が全て既定値となるように、励磁電流制御部75を制御して、逆方向の励磁電流を流すことにより消去する。
【0034】
図8に、本発明の一実施形態にかかる励磁電流制御部を示す。励磁電流制御部75は、励磁電流の振幅値を決定するパルス振幅変換回路81と、交流結合・バイアス回路82と、決定された振幅値に応じた励磁電流を出力する定電流回路83とを備えている。パルス振幅変換回路81は、サーボパターンジェネレータ62で生成されたサーボパターンを記録系Write信号として入力する。さらに、CPU74からのデジタル信号をD/A変換器84によりアナログ信号に変換し、記録系Write信号に加える。このようにして、交流結合・バイアス回路82と定電流回路83とを介して、書き込み特性のばらつきを補償した振幅値の励磁電流を磁気記録ヘッド57に出力する。
【0035】
図9に、本発明の第1の実施形態にかかるピーク検出部を示す。ピーク検出部73は、高域通過フィルタ(HPF)回路85と、S/H信号に基づいて磁気再生信号をサンプリングするサンプリング・ホールド(S/H)回路86と、サンプリングされた振幅値のピーク値を保持し、A/D変換器88によりデジタル信号に変換してCPU74に出力するピーク値検出回路87とを備えている。ピーク検出部は、図10に示した第2の実施形態のように、高域通過フィルタ(HPF)回路85を省略してもよい。
【0036】
図11に、本発明の第3の実施形態にかかるピーク検出部を示す。通常、磁気再生信号は、正負対称性を有しているので、図9,10に示したピーク検出部により、正波形側のピーク値のみを検出すればよい。しかし、より検出精度を向上するために、第3の実施形態では、正負両波形のピーク値を検出するようにした。さらに、図12に示した第4の実施形態においては、正負両波形のピーク値を、別々に検出するようにした。
【0037】
本実施形態によれば、サーボパターンを書き込む前に、磁気記録ヘッドにおける書き込み特性のばらつきの補償を実施するので、複数の磁気記録ヘッドを有する場合においても、一様な振幅の磁気再生信号を得ることができる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、サーボライタのCPUは、複数の磁気記録ヘッドに印加する励磁電流の全てが一定となるように磁気パターンを記録し、1個の磁気再生ヘッドにより読み出した磁気再生信号のピーク値から、各々の磁気記録ヘッドに対応する補正値を算出して記憶し、磁気ディスクにサーボパターンを書き込む際に、補正値を励磁電流制御部に与えるので、複数の磁気記録ヘッドを有する場合においても、一様な振幅の磁気再生信号を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のサーボライタを示す構成図である。
【図2】従来のサーボライタにおけるクロックヘッドと磁気記録ヘッドを示す平面図である。
【図3】磁性体の磁束密度と保磁力との関係を示す図である。
【図4】磁気再生信号の振幅値を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態にかかるサーボライタを示す構成図である。
【図6】サーボライタにおける磁気再生ヘッドと磁気記録ヘッドを示す平面図である。
【図7】本発明の一実施形態にかかるサーボライト方法を示すフローチャートである。
【図8】本発明の一実施形態にかかる励磁電流制御部を示す回路構成図である。
【図9】本発明の第1の実施形態にかかるピーク検出部を示す回路構成図である。
【図10】本発明の第2の実施形態にかかるピーク検出部を示す回路構成図である。
【図11】本発明の第3の実施形態にかかるピーク検出部を示す回路構成図である。
【図12】本発明の第4の実施形態にかかるピーク検出部を示す回路構成図である。
【符号の説明】
11,51 磁気ディスク
12,52 クロックパターンディスク
13,53 ディスクスタックユニット
14,54 スピンドルモータ
15,55 クロックヘッド
16 クロックヘッドポジショナ
17,57 磁気記録ヘッド
18,58,72 ロータリーポジショナ
19,59 ロータリーエンコーダ
21 クロックパターンジェネレータ
22,62 サーボパターンジェネレータ
23 位置検出部
24,64 サーボ補償器
25,65 パワーアンプ
61 ヘッド位置・クロック検出部
71 磁気再生ヘッド
73 ピーク検出部
74 CPU
75 励磁電流制御部
81 パルス振幅変換回路
82 交流結合・バイアス回路
83 定電流回路
84 D/A変換器
85 高域通過フィルタ(HPF)回路
86 サンプリング・ホールド(S/H)回路
87 ピーク値検出回路
88 A/D変換器
【発明の属する技術分野】
本発明は、サーボライト方法およびサーボライタに関し、より詳細には、磁気ディスクにおいて、磁気ヘッドの位置検出に使用するサーボパターン、磁気ディスクの識別を行うためのIDパターン、およびプログラムなどを書き込むためのサーボライト方法およびサーボライタに関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気ディスク装置においては、磁気ヘッドの位置決め精度の向上が記憶容量の増大に寄与している。磁気ヘッドの位置決めすなわちトラッキングの精度を向上するために、種々のトラッキングサーボ方式が知られている。磁気ヘッドの位置決めを行うためのサーボ信号、すなわちサーボパターンを磁気ディスクに記録するための装置をサーボライタという。
【0003】
図1に、従来のサーボライタの構成を示す。サーボライタは、サーボ信号を記録するn枚の磁気ディスク11とクロックパターンディスク12とが固定されたディスクスタックユニット13と、ディスクスタックユニット13を数千rpmで回転させるスピンドルモータ14とを備えている。また、サーボライタは、クロックパターンディスク12にクロックパターンを書き込むためのクロックヘッド15と、クロックヘッド15の位置決めを行うクロックヘッドポジショナ16と、磁気ディスクにサーボパターンを書き込むための磁気記録ヘッド17と、スタックされた磁気記録ヘッド17の位置決めを行うロータリーポジショナ18とを備えている。
【0004】
さらに、サーボライタは、クロックパターンを生成するクロックパターンジェネレータ21と、サーボパターンを生成するサーボパターンジェネレータ22と、ロータリーポジショナ18の位置を検出するためにロータリーエンコーダ19に接続された位置検出部23と、検出された位置と目標位置との誤差からサーボ補償値を求めるサーボ補償器24と、サーボ補償値に基づいてロータリーポジショナ18の駆動電流を出力するパワーアンプ25とを備えている。
【0005】
サーボライタの動作について説明する。図2(a)に示したように、クロックヘッド15は、クロックパターンディスク12の任意の半径位置に、クロックパターンジェネレータ21で生成されたクロックパターンを書き込む。例えば、図2(b)に示したように、クロックパターンディスク12の最外周にクロックパターン31を書き込む。
【0006】
次に、ロータリーエンコーダ19と位置検出部23とによりロータリーポジショナ18の位置を検出し、目標位置との誤差をサーボ補償器24とパワーアンプ25とを介してフィードバックして、図2(a)に示したように、各磁気記録ヘッド17を目標位置に追従させる。各磁気記録ヘッド17は、追従された状態において、クロックパターンディスク12から読み出したクロックに同期して、サーボパターンジェネレータ22で生成されたサーボパターンを各々の磁気ディスク11に書き込む。
【0007】
従来のサーボライタにおいて、1つのディスクスタックユニットに対して、磁気ディスク全面にサーボパターンを書き込む時間は、ディスク回転時間×書き込みトラック数となる。記憶容量の増大に伴いトラック密度が向上するにつれて、書き込み時間が長くなり、スループットが低下する。磁気ディスクの回転速度を上げることで、時間短縮は可能であるが、トレードオフとして、機械振動が大きくなり、精度の高いサーボパターンの書き込みが困難である。磁気ディスクのスタック数を増やせば、1枚あたりのスループットは向上するが、スピンドルモータの負荷が増えるために、回転精度が劣化する。また、スタックする磁気記録ヘッドの数が増すために、取付精度を所定の範囲に収めることが難しくなる。
【0008】
そこで、1セクタを半径方向に分割して、複数の磁気記録ヘッドにより、サーボパターンを書き込むことにより、書き込み時間を短縮することが行われている。また、複数の磁気記録ヘッドを設け、基準位置を示す基準位置信号を磁気ディスクに記録して、サーボパターンを記録する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。さらに、校正用ディスクを装填することにより、取り付けられた磁気記録ヘッドの校正を行うことが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−260008号公報
【0010】
【特許文献2】
特開2002−208242号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した複数の磁気記録ヘッドを設けるサーボライタは、磁気記録ヘッドの励磁コイルに印加する励磁電流が一定であっても、磁気ディスクの磁性面での磁束密度にばらつきが生じる。これは、例えばヨークのギャップ間隔など、磁気記録ヘッドの構成部材の寸法ばらつき、例えばヨークを構成する材料のばらつきなどの磁気ヘッドに起因する要因と、磁気ディスクからの磁気記録ヘッドの浮上量にかかる要因とによる。
【0012】
図3に、磁性体の磁束密度と保磁力との関係を示す。異なる磁束密度(H1,H2,H3)で書き込まれたサーボパターンは、保磁力(M1,M2,M3)が異なる。このような状態で、磁気再生ヘッドによりサーボパターンを読み出すと、図4(a)に示した磁気再生信号に対して、図4(b)または図4(c)に示したように、磁気記録ヘッドによって振幅値が相違することとなる。磁気再生信号が十分なS/Nを有していなければ、2値化のためのしきい値を設定することが困難であるという問題があった。
【0013】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、複数の磁気記録ヘッドを有する場合においても、一様な振幅の磁気再生信号を得ることができるサーボライト方法およびサーボライタを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、複数の磁気記録ヘッドを有するサーボライタのCPUが、磁気ディスクにサーボパターンを書き込むサーボライト方法において、前記複数の磁気記録ヘッドに印加する励磁電流の全てが一定となるように、励磁電流制御部を制御して、前記磁気ディスクに磁気パターンを記録する記録ステップと、1個の磁気再生ヘッドにより、前記磁気ディスクに記録された前記磁気パターンに基づいた磁気再生信号を読み出す読出ステップと、前記磁気再生信号の振幅値のピークを検出して保持するピーク検出部から、ピーク値を取得する検出ステップと、取得した前記ピーク値から、各々の前記磁気記録ヘッドに対応する磁気再生信号の平均値を求め、前記各々の磁気再生信号の振幅値を前記平均値で除算することにより正規化する正規化ステップとを備え、前記CPUは、前記正規化ステップで正規化された振幅値の逆数を補正値として記憶し、前記磁気ディスクに前記サーボパターンを書き込む際に、前記補正値を前記励磁電流制御部に与えることを特徴とする。
【0015】
この方法によれば、サーボパターンを書き込む前に、磁気記録ヘッドにおける書き込み特性のばらつきの補償を実施するので、複数の磁気記録ヘッドを有する場合においても、一様な振幅の磁気再生信号を得ることができる。
【0016】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の前記検出ステップは、複数の前記磁気再生信号の振幅値のピークを検出し、その平均値を求めて保持することを特徴とする。
【0017】
請求項3に記載の発明は、請求項2または3に記載の前記検出ステップは、前記磁気再生信号の正のピークと負のピークとを検出し、前記正規化ステップは、前記正のピークと前記負のピークとを加算して正規化することを特徴とする。
【0018】
請求項4に記載の発明は、複数の磁気記録ヘッドを用いて磁気ディスクにサーボパターンを書き込むサーボライタにおいて、前記磁気ディスクに磁気パターンを記録するために、各々の前記磁気記録ヘッドに励磁電流を印加する励磁電流制御手段と、前記磁気ディスクに記録された前記磁気パターンに基づいた磁気再生信号を読み出す1個の磁気再生ヘッドと、該磁気再生ヘッドで読み出した前記磁気再生信号の振幅値のピークを検出し、ピーク値を保持するピーク検出手段と、前記複数の磁気記録ヘッドに印加する励磁電流の全てを一定として、前記磁気ディスクに前記磁気パターンを記録するために前記励磁電流制御手段を制御し、前記ピーク検出手段から取得した前記ピーク値から、各々の前記磁気記録ヘッドに対応する磁気再生信号の平均値を求めて、前記各々の磁気再生信号の振幅値を前記平均値で除算することにより正規化し、正規化された振幅値の逆数を補正値として記憶して、前記磁気ディスクに前記サーボパターンを書き込む際に、前記補正値を前記励磁電流制御手段に与えるCPUとを備えたことを特徴とする。
【0019】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の前記ピーク検出手段は、複数の前記磁気再生信号の振幅値のピークを検出し、その平均値を求めて保持することを特徴とする。
【0020】
請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の前記ピーク検出手段は、前記磁気再生信号の正のピークと負のピークとを検出し、正のピーク値と負のピーク値とを保持し、前記CPUは、前記正のピーク値と前記負のピーク値とを加算して正規化することを特徴とする。
【0021】
請求項7に記載の発明は、複数の磁気記録ヘッドを用いて磁気ディスクにサーボパターンを書き込むサーボライタのCPUに、前記複数の磁気記録ヘッドに印加する励磁電流の全てが一定となるように、励磁電流制御部を制御して、前記磁気ディスクに磁気パターンを記録する記録ステップと、1個の磁気再生ヘッドにより、前記磁気ディスクに記録された前記磁気パターンに基づいた磁気再生信号を読み出す読出ステップと、前記磁気再生信号の振幅値のピークを検出して保持するピーク検出部から、ピーク値を取得する検出ステップと、取得した前記ピーク値から、各々の前記磁気記録ヘッドに対応する磁気再生信号の平均値を求め、前記各々の磁気再生信号の振幅値を前記平均値で除算することにより正規化する正規化ステップとを実行させ、前記CPUに、前記正規化ステップで正規化された振幅値の逆数を補正値として記憶させ、前記磁気ディスクに前記サーボパターンを書き込む際に、前記補正値を前記励磁電流制御部に与えるようにしたことを特徴とするプログラムであることを特徴とする。
【0022】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の前記検出ステップは、複数の前記磁気再生信号の振幅値のピークを検出し、その平均値を求めて保持することを特徴とする。
【0023】
請求項9に記載の発明は、請求項7または8に記載の前記検出ステップは、前記磁気再生信号の正のピークと負のピークとを検出し、前記正規化ステップは、前記正のピークと前記負のピークとを加算して正規化することを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0025】
図5に、本発明の一実施形態にかかるサーボライタを示す。サーボライタは、サーボ信号を記録するn枚の磁気ディスク51とクロックパターンディスク52とが固定されたディスクスタックユニット53と、ディスクスタックユニット53を数千rpmで回転させるスピンドルモータ54とを備えている。
【0026】
また、サーボライタは、クロックパターンディスク52からクロックパターンを読み出すためのクロックヘッド55、磁気ディスク51にサーボパターンを書き込むための磁気記録ヘッド57a〜57c、およびスタックされた磁気記録ヘッド57a〜57cの位置決めを行うロータリーポジショナ58a〜58cを3組備え、磁気ディスク51の1セクタを半径方向に分割して、複数の磁気記録ヘッドにより、サーボパターンを書き込むことにより、書き込み時間を短縮することが行われている。
【0027】
さらに、サーボライタは、ロータリーポジショナ58の位置を検出するためにロータリーエンコーダ59に接続され、およびクロックパターンを読み出すためのクロックヘッド55に接続されたヘッド位置・クロック検出部61と、サーボパターンを生成するサーボパターンジェネレータ62と、検出された位置と目標位置との誤差からサーボ補償値を求めるサーボ補償器64と、サーボ補償値に基づいてロータリーポジショナ58の駆動電流を出力するパワーアンプ65とを備えている。
【0028】
本実施形態では、さらに、磁気ディスク51に書き込まれたサーボパターンを読み出すための磁気再生ヘッド71と、スタックされた磁気再生ヘッド71の位置決めを行うロータリーポジショナ72と、磁気再生信号の振幅値のピークを検出するピーク検出部73と、ピーク値から磁気記録ヘッドの励磁電流を計算して印加するCPU74および励磁電流制御部75とを備えている。なお、励磁電流制御部75は、3組のロータリーポジショナ58a〜58cにスタックされた磁気記録ヘッド57の数だけ必要であるが、図示を省略している。
【0029】
このような構成により、ヘッド位置・クロック検出部61によりロータリーポジショナ58の位置を検出し、目標位置との誤差をサーボ補償器64とパワーアンプ65とを介してフィードバックして、図6に示したように、各磁気記録ヘッド57a〜57cを目標位置に追従させる。各磁気記録ヘッド57a〜57cは、追従された状態において、クロックパターンディスク52から読み出したクロックに同期して、サーボパターンジェネレータ62で生成されたサーボパターンを各々の磁気ディスク51に書き込む。
【0030】
図7に、本発明の一実施形態にかかるサーボライト方法を示す。本実施形態では、サーボパターンを書き込む前に、磁気記録ヘッドにおける書き込み特性のばらつきの補償を実施する。最初に、CPU74は、磁気記録ヘッド57に印加する励磁電流の振幅値が、全て既定値で一定となるように、励磁電流制御部75を制御する(S62)。各磁気記録ヘッド57が書き込みを行うトラックを指定し、クロックパターンディスク52から読み出したクロックに同期して、磁気ディスク51に磁気パターンを記録する(S64)。
【0031】
磁気記録ヘッド57により書き込みを行ったトラックは既知であるので、磁気再生ヘッド71の位置決めを行う。この状態で、磁気再生ヘッド71の位置制御を磁気パターンに基づいて行うように切り替え、磁気ディスク51から磁気再生信号を読み出す(S66)。このとき、ピーク検出部73は、磁気再生信号の振幅値の片ピークまたは両ピークを検出して、保持する(S68)。
【0032】
CPU74は、ピーク検出部73で保持されたピーク値を取得して、各磁気記録ヘッド57に対応する磁気再生信号の平均値を求め、各磁気再生信号の振幅値を平均値で除算することにより正規化する。CPU74は、正規化された振幅値の逆数を補正値として、記憶しておく(S70)。磁気ディスク51にサーボパターンを記録する際に、CPU74は、補正値を励磁電流制御部75に与えて、補償された振幅値の励磁電流を各磁気記録ヘッド57に印加する(S72)。
【0033】
書き込み特性のばらつきを補償するために書き込まれた磁気パターンは、磁気記録ヘッド57に印加する励磁電流の振幅値が全て既定値となるように、励磁電流制御部75を制御して、逆方向の励磁電流を流すことにより消去する。
【0034】
図8に、本発明の一実施形態にかかる励磁電流制御部を示す。励磁電流制御部75は、励磁電流の振幅値を決定するパルス振幅変換回路81と、交流結合・バイアス回路82と、決定された振幅値に応じた励磁電流を出力する定電流回路83とを備えている。パルス振幅変換回路81は、サーボパターンジェネレータ62で生成されたサーボパターンを記録系Write信号として入力する。さらに、CPU74からのデジタル信号をD/A変換器84によりアナログ信号に変換し、記録系Write信号に加える。このようにして、交流結合・バイアス回路82と定電流回路83とを介して、書き込み特性のばらつきを補償した振幅値の励磁電流を磁気記録ヘッド57に出力する。
【0035】
図9に、本発明の第1の実施形態にかかるピーク検出部を示す。ピーク検出部73は、高域通過フィルタ(HPF)回路85と、S/H信号に基づいて磁気再生信号をサンプリングするサンプリング・ホールド(S/H)回路86と、サンプリングされた振幅値のピーク値を保持し、A/D変換器88によりデジタル信号に変換してCPU74に出力するピーク値検出回路87とを備えている。ピーク検出部は、図10に示した第2の実施形態のように、高域通過フィルタ(HPF)回路85を省略してもよい。
【0036】
図11に、本発明の第3の実施形態にかかるピーク検出部を示す。通常、磁気再生信号は、正負対称性を有しているので、図9,10に示したピーク検出部により、正波形側のピーク値のみを検出すればよい。しかし、より検出精度を向上するために、第3の実施形態では、正負両波形のピーク値を検出するようにした。さらに、図12に示した第4の実施形態においては、正負両波形のピーク値を、別々に検出するようにした。
【0037】
本実施形態によれば、サーボパターンを書き込む前に、磁気記録ヘッドにおける書き込み特性のばらつきの補償を実施するので、複数の磁気記録ヘッドを有する場合においても、一様な振幅の磁気再生信号を得ることができる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、サーボライタのCPUは、複数の磁気記録ヘッドに印加する励磁電流の全てが一定となるように磁気パターンを記録し、1個の磁気再生ヘッドにより読み出した磁気再生信号のピーク値から、各々の磁気記録ヘッドに対応する補正値を算出して記憶し、磁気ディスクにサーボパターンを書き込む際に、補正値を励磁電流制御部に与えるので、複数の磁気記録ヘッドを有する場合においても、一様な振幅の磁気再生信号を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のサーボライタを示す構成図である。
【図2】従来のサーボライタにおけるクロックヘッドと磁気記録ヘッドを示す平面図である。
【図3】磁性体の磁束密度と保磁力との関係を示す図である。
【図4】磁気再生信号の振幅値を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態にかかるサーボライタを示す構成図である。
【図6】サーボライタにおける磁気再生ヘッドと磁気記録ヘッドを示す平面図である。
【図7】本発明の一実施形態にかかるサーボライト方法を示すフローチャートである。
【図8】本発明の一実施形態にかかる励磁電流制御部を示す回路構成図である。
【図9】本発明の第1の実施形態にかかるピーク検出部を示す回路構成図である。
【図10】本発明の第2の実施形態にかかるピーク検出部を示す回路構成図である。
【図11】本発明の第3の実施形態にかかるピーク検出部を示す回路構成図である。
【図12】本発明の第4の実施形態にかかるピーク検出部を示す回路構成図である。
【符号の説明】
11,51 磁気ディスク
12,52 クロックパターンディスク
13,53 ディスクスタックユニット
14,54 スピンドルモータ
15,55 クロックヘッド
16 クロックヘッドポジショナ
17,57 磁気記録ヘッド
18,58,72 ロータリーポジショナ
19,59 ロータリーエンコーダ
21 クロックパターンジェネレータ
22,62 サーボパターンジェネレータ
23 位置検出部
24,64 サーボ補償器
25,65 パワーアンプ
61 ヘッド位置・クロック検出部
71 磁気再生ヘッド
73 ピーク検出部
74 CPU
75 励磁電流制御部
81 パルス振幅変換回路
82 交流結合・バイアス回路
83 定電流回路
84 D/A変換器
85 高域通過フィルタ(HPF)回路
86 サンプリング・ホールド(S/H)回路
87 ピーク値検出回路
88 A/D変換器
Claims (9)
- 複数の磁気記録ヘッドを有するサーボライタのCPUが、磁気ディスクにサーボパターンを書き込むサーボライト方法において、
前記複数の磁気記録ヘッドに印加する励磁電流の全てが一定となるように、励磁電流制御部を制御して、前記磁気ディスクに磁気パターンを記録する記録ステップと、
1個の磁気再生ヘッドにより、前記磁気ディスクに記録された前記磁気パターンに基づいた磁気再生信号を読み出す読出ステップと、
前記磁気再生信号の振幅値のピークを検出して保持するピーク検出部から、ピーク値を取得する検出ステップと、
取得した前記ピーク値から、各々の前記磁気記録ヘッドに対応する磁気再生信号の平均値を求め、前記各々の磁気再生信号の振幅値を前記平均値で除算することにより正規化する正規化ステップとを備え、
前記CPUは、前記正規化ステップで正規化された振幅値の逆数を補正値として記憶し、前記磁気ディスクに前記サーボパターンを書き込む際に、前記補正値を前記励磁電流制御部に与えることを特徴とするサーボライト方法。 - 前記検出ステップは、複数の前記磁気再生信号の振幅値のピークを検出し、その平均値を求めて保持することを特徴とする請求項1に記載のサーボライト方法。
- 前記検出ステップは、前記磁気再生信号の正のピークと負のピークとを検出し、
前記正規化ステップは、前記正のピークと前記負のピークとを加算して正規化することを特徴とする請求項2または3に記載のサーボライト方法。 - 複数の磁気記録ヘッドを用いて磁気ディスクにサーボパターンを書き込むサーボライタにおいて、
前記磁気ディスクに磁気パターンを記録するために、各々の前記磁気記録ヘッドに励磁電流を印加する励磁電流制御手段と、
前記磁気ディスクに記録された前記磁気パターンに基づいた磁気再生信号を読み出す1個の磁気再生ヘッドと、
該磁気再生ヘッドで読み出した前記磁気再生信号の振幅値のピークを検出し、ピーク値を保持するピーク検出手段と、
前記複数の磁気記録ヘッドに印加する励磁電流の全てを一定として、前記磁気ディスクに前記磁気パターンを記録するために前記励磁電流制御手段を制御し、前記ピーク検出手段から取得した前記ピーク値から、各々の前記磁気記録ヘッドに対応する磁気再生信号の平均値を求めて、前記各々の磁気再生信号の振幅値を前記平均値で除算することにより正規化し、正規化された振幅値の逆数を補正値として記憶して、前記磁気ディスクに前記サーボパターンを書き込む際に、前記補正値を前記励磁電流制御手段に与えるCPUと
を備えたことを特徴とするサーボライタ。 - 前記ピーク検出手段は、複数の前記磁気再生信号の振幅値のピークを検出し、その平均値を求めて保持することを特徴とする請求項4に記載のサーボライタ。
- 前記ピーク検出手段は、前記磁気再生信号の正のピークと負のピークとを検出し、正のピーク値と負のピーク値とを保持し、
前記CPUは、前記正のピーク値と前記負のピーク値とを加算して正規化することを特徴とする請求項4または5に記載のサーボライタ。 - 複数の磁気記録ヘッドを用いて磁気ディスクにサーボパターンを書き込むサーボライタのCPUに、
前記複数の磁気記録ヘッドに印加する励磁電流の全てが一定となるように、励磁電流制御部を制御して、前記磁気ディスクに磁気パターンを記録する記録ステップと、
1個の磁気再生ヘッドにより、前記磁気ディスクに記録された前記磁気パターンに基づいた磁気再生信号を読み出す読出ステップと、
前記磁気再生信号の振幅値のピークを検出して保持するピーク検出部から、ピーク値を取得する検出ステップと、
取得した前記ピーク値から、各々の前記磁気記録ヘッドに対応する磁気再生信号の平均値を求め、前記各々の磁気再生信号の振幅値を前記平均値で除算することにより正規化する正規化ステップとを実行させ、
前記CPUに、前記正規化ステップで正規化された振幅値の逆数を補正値として記憶させ、前記磁気ディスクに前記サーボパターンを書き込む際に、前記補正値を前記励磁電流制御部に与えるようにしたことを特徴とするプログラム。 - 前記検出ステップは、複数の前記磁気再生信号の振幅値のピークを検出し、その平均値を求めて保持することを特徴とする請求項7に記載のプログラム。
- 前記検出ステップは、前記磁気再生信号の正のピークと負のピークとを検出し、
前記正規化ステップは、前記正のピークと前記負のピークとを加算して正規化することを特徴とする請求項7または8に記載のプログラム。
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