JP2004240955A - 画像処理方法、画像処理装置、画像処理プログラム及び画像記録装置 - Google Patents

画像処理方法、画像処理装置、画像処理プログラム及び画像記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】二項ウェーブレット変換を用いた画像処理において、処理負荷を低減させる。
【解決手段】画像調整処理部704は、入力信号S0に対し、レベル1で、画像サイズが減少する方式の多重解像度変換としての双直交ウェーブレット変換を施し、その双直交ウェーブレット変換により得られた画像信号のうち、低周波帯域成分の画像信号に対し、レベル2とレベル3で二項ウェーブレット変換を施す。そして、双直交ウェーブレット変換及び二項ウェーブレット変換で得られた画像信号のうち、高周波帯域成分の画像信号の信号強度の標準偏差から決定された閾値以下の画素に対して、信号強度を抑制する処理を行う。
【選択図】図13

Description

本発明は、画像処理方法、画像処理装置、画像処理プログラム及び画像記録装置に関する。
近年、写真の現像や焼増しを行う際に、カラー写真フィルム上に形成された画像をCCD(Charged-Coupled Device)センサ等で光電的に読み取って、画像信号に変換することが行なわれている。このような画像信号は、ネガポジ反転、輝度調整、カラーバランス調整、粒状除去、鮮鋭性強調に代表される種々の画像処理を施された後に、CD−R、フロッピー(登録商標)ディスク、メモリーカード等の媒体やインターネット経由で配布され、インクジェットプリンタ、サーマルプリンタ等でハードコピー画像として出力されたり、CRT(Cathode Ray Tube)、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等の各種表示装置に表示されたりして鑑賞される。
一般にカラー写真フィルムの画像は、様々な大きさの色素雲の集合により形成されている。このため、写真フィルム上に形成された画像を拡大して観察すると、本来一様な色であるべきところに、色素雲の大きさに基づいたモトル(斑点)状の粒状ムラが存在する。これにより、写真フィルム上に形成された画像をCCDセンサ等で光電的に読み取って得られる画像信号には、粒状ムラに対応する粒状ノイズ信号が含まれる。この粒状ノイズ信号は、特に鮮鋭性強調の画像処理に伴って著しく増大し、画質を劣化させる点が問題となっている。
また最近では、安価なデジタルスチルカメラ(以下、DSCと称す。)が広く普及し、携帯電話やラップトップパソコン等の機器に組み込まれたDSCも広く使用されるようになってきた。安価なDSCに用いられているイメージセンサは、画素ピッチが短く、低感度でショットノイズが出やすいうえ、イメージセンサの冷却が考慮されていないため、暗電流ノイズが目立つ。更に、安価なDSCは、CMOSイメージセンサが用いられていることが多いため、リーク電流のノイズが顕著に現れる。このようなノイズが、カラーフィルタ配列の補間やエッジ強調の画像処理を経ることで、モトル状の粒状ムラが形成され、画質を劣化させる点が問題となっている(DSCのノイズやカラーフィルタ配列の補間については、例えば、「ファインイメージングとディジタル写真」、日本写真学会出版委員会編、コロナ社、2.3章を参照。)。
画像信号に含まれるノイズを除去する方法としては、ローパスフィルタ・メジアンフィルタの手法が知られている(例えば、井上誠喜・八木伸行・林正樹・中須英輔・三谷公二・奥井誠人 共著「C言語で学ぶ実践画像処理」、オーム社、p.54参照。)。しかしながら、単純なフィルタ処理によるノイズ除去では画像鮮鋭性の低下を伴うため、自然な画像を得ることができない。
このような問題を解決するため、様々なノイズを高精度に除去可能な二項ウェーブレット変換を用いた画像処理を適用する方法が考えられる(例えば、非特許文献1参照)。二項ウェーブレット処理を用いた画像処理は、例えば、画像の鮮鋭性変更、コントラスト変更等にも使用されている。
S. Mallat、W.L. Hwang 著、"Singularity detection and processing with the wavelets"IEEE Trans. Inform. Theory、1992年、38、p.617
しかしながら、上述のような二項ウェーブレット変換を用いた画像処理では、変換を行うレベル数の増大や画像信号の画像サイズ(画素数、画像信号のデータ量)の増大に伴って処理負荷が大きくなるため、処理速度が遅くなるという問題があった。すなわち、二項ウェーブレット変換は、1レベルの変換で元画像と同じ画像サイズの低周波帯域成分画像、x方向高周波帯域成分画像、y方向高周波帯域成分画像の3つの画像が得られるため、画像サイズが大きくなる。
本発明の課題は、二項ウェーブレット変換を用いた画像処理において、処理負荷を低減させることである。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、記録媒体に記録された画像信号を読み取る読取工程と、前記読取工程において読み取られた画像信号に対し、画像サイズが減少する方式の多重解像度変換を少なくとも1レベル施す第1の変換工程と、前記第1の変換工程において多重解像度変換が施された画像信号のうち、低周波帯域成分の画像信号に対し、少なくとも1レベルの二項ウェーブレット変換を施す第2の変換工程と、前記第2の変換工程において二項ウェーブレット変換が施された画像信号に対して所定の画像処理を行う第1の画像処理工程と、を含むことを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像処理方法において、前記第1の画像処理工程において、前記第2の変換工程で得られた画像信号のうち、高周波帯域成分の画像信号に対して前記所定の画像処理が行われることを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像処理方法において、前記第1の画像処理工程において、前記高周波帯域成分の画像信号のうち、信号強度に関して予め設定された条件を満たす画素に対して、信号強度を抑制する処理が行われることを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の画像処理方法において、前記第1の変換工程で得られた画像信号に対して所定の画像処理を行う第2の画像処理工程を含むことを特徴としている。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の画像処理方法において、前記第2の画像処理工程において、前記第1の変換工程で得られた画像信号のうち、高周波帯域成分の画像信号に対して前記所定の画像処理が行われることを特徴としている。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の画像処理方法において、前記第2の画像処理工程において、前記高周波帯域成分の画像信号のうち、信号強度に関して予め設定された条件を満たす画素に対して、信号強度を抑制する処理が行われることを特徴としている。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の何れか一項に記載の画像処理方法において、前記読取工程における画像信号の読み取り解像度に基づいて、前記多重解像度変換から前記二項ウェーブレット変換に切り替えるレベルを決定する決定工程を含み、前記第1の変換工程において、前記決定工程において決定された切り替えのレベルに従って前記多重解像度変換が行われ、前記第2の変換工程において、前記決定工程において決定された切り替えのレベルに従って前記二項ウェーブレット変換が行われることを特徴としている。
請求項8に記載の発明は、記録媒体に記録された画像信号を読み取る画像信号読取部と、前記画像信号読取部により読み取られた画像信号に対し、画像サイズが減少する方式の多重解像度変換を少なくとも1レベル施す第1の変換部と、前記第1の変換部により多重解像度変換が施された画像信号のうち、低周波帯域成分の画像信号に対し、少なくとも1レベルの二項ウェーブレット変換を施す第2の変換部と、前記第2の変換部により二項ウェーブレット変換が施された画像信号に対して所定の画像処理を行う第1の画像処理部と、を備えることを特徴としている。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の画像処理装置において、前記第1の画像処理部は、前記第2の変換部で得られた画像信号のうち、高周波帯域成分の画像信号に対して前記所定の画像処理を行うことを特徴としている。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の画像処理装置において、前記第1の画像処理部は、前記高周波帯域成分の画像信号のうち、信号強度に関して予め設定された条件を満たす画素に対して、信号強度を抑制する処理を行うことを特徴としている。
請求項11に記載の発明は、請求項8〜10の何れか一項に記載の画像処理装置において、前記第1の変換部で得られた画像信号に対して所定の画像処理を行う第2の画像処理部を備えることを特徴としている。
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の画像処理装置において、前記第2の画像処理部は、前記第1の変換部で得られた画像信号のうち、高周波帯域成分の画像信号に対して前記所定の画像処理を行うことを特徴としている。
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の画像処理装置において、前記第2の画像処理部は、前記高周波帯域成分の画像信号のうち、信号強度に関して予め設定された条件を満たす画素に対して、信号強度を抑制する処理を行うことを特徴としている。
請求項14に記載の発明は、請求項8〜13の何れか一項に記載の画像処理装置において、前記画像信号読取部による画像信号の読み取り解像度に基づいて、前記多重解像度変換から前記二項ウェーブレット変換に切り替えるレベルを決定するレベル決定部を備え、前記第1の変換部は、前記レベル決定部により決定された切り替えのレベルに従って前記多重解像度変換を行い、前記第2の変換部は、前記レベル決定部により決定された切り替えのレベルに従って前記二項ウェーブレット変換を行うことを特徴としている。
請求項15に記載の発明は、画像処理を実行するためのコンピュータに、記録媒体に記録された画像信号を読み取る画像信号読取機能と、前記画像信号読取機能により読み取られた画像信号に対し、画像サイズが減少する方式の多重解像度変換を少なくとも1レベル施す第1の変換機能と、前記第1の変換機能により多重解像度変換が施された画像信号のうち、低周波帯域成分の画像信号に対し、少なくとも1レベルの二項ウェーブレット変換を施す第2の変換機能と、前記第2の変換機能により二項ウェーブレット変換が施された画像信号に対して所定の画像処理を行う第1の画像処理機能と、を実現させるための画像処理プログラムである。
請求項16に記載の発明は、請求項15に記載の画像処理プログラムにおいて、前記第1の画像処理機能を実現させる際に、前記第2の変換機能で得られた画像信号のうち、高周波帯域成分の画像信号に対して前記所定の画像処理を行うことを特徴としている。
請求項17に記載の発明は、請求項16に記載の画像処理プログラムにおいて、前記第1の画像処理機能を実現させる際に、前記高周波帯域成分の画像信号のうち、信号強度に関して予め設定された条件を満たす画素に対して、信号強度を抑制する処理を行うことを特徴としている。
請求項18に記載の発明は、請求項15〜17の何れか一項に記載の画像処理プログラムにおいて、前記第1の変換機能で得られた画像信号に対して所定の画像処理を行う第2の画像処理機能を実現させることを特徴としている。
請求項19に記載の発明は、請求項18に記載の画像処理プログラムにおいて、前記第2の画像処理機能を実現させる際に、前記第1の変換機能で得られた画像信号のうち、高周波帯域成分の画像信号に対して前記所定の画像処理を行うことを特徴としている。
請求項20に記載の発明は、請求項19に記載の画像処理プログラムにおいて、前記第2の画像処理機能を実現させる際に、前記高周波帯域成分の画像信号のうち、信号強度に関して予め設定された条件を満たす画素に対して、信号強度を抑制する処理を行うことを特徴としている。
請求項21に記載の発明は、請求項15〜20の何れか一項に記載の画像処理プログラムにおいて、前記画像信号読取機能による画像信号の読み取り解像度に基づいて、前記多重解像度変換から前記二項ウェーブレット変換に切り替えるレベルを決定するレベル決定機能を実現させ、前記第1の変換機能を実現させる際に、前記レベル決定機能により決定された切り替えのレベルに従って前記多重解像度変換を行い、前記第2の変換機能を実現させる際に、前記レベル決定機能により決定された切り替えのレベルに従って前記二項ウェーブレット変換を行うことを特徴としている。
請求項22に記載の発明は、記録媒体に記録された画像信号を読み取る画像信号読取部と、前記画像信号読取部により読み取られた画像信号に対し、画像サイズが減少する方式の多重解像度変換を少なくとも1レベル施す第1の変換部と、前記第1の変換部により多重解像度変換が施された画像信号のうち、低周波帯域成分の画像信号に対し、少なくとも1レベルの二項ウェーブレット変換を施す第2の変換部と、前記第2の変換部により二項ウェーブレット変換が施された画像信号に対して所定の画像処理を行う第1の画像処理部と、前記第1の画像処理部により画像処理が行われた画像信号を出力して出力媒体に画像を記録する画像記録部と、を備えることを特徴としている。
請求項23に記載の発明は、請求項22に記載の画像記録装置において、前記第1の画像処理部は、前記第2の変換部で得られた画像信号のうち、高周波帯域成分の画像信号に対して前記所定の画像処理を行うことを特徴としている。
請求項24に記載の発明は、請求項23に記載の画像記録装置において、前記第1の画像処理部は、前記高周波帯域成分の画像信号のうち、信号強度に関して予め設定された条件を満たす画素に対して、信号強度を抑制する処理を行うことを特徴としている。
請求項25に記載の発明は、請求項22〜24の何れか一項に記載の画像記録装置において、前記第1の変換部で得られた画像信号に対して所定の画像処理を行う第2の画像処理部を備え、前記画像記録部は、前記第2の画像処理部により画像処理が行われた画像信号を更に出力して出力媒体に画像を記録することを特徴としている。
請求項26に記載の発明は、請求項25に記載の画像記録装置において、前記第2の画像処理部は、前記第1の変換部で得られた画像信号のうち、高周波帯域成分の画像信号に対して前記所定の画像処理を行うことを特徴としている。
請求項27に記載の発明は、請求項26に記載の画像記録装置において、前記第2の画像処理部は、前記高周波帯域成分の画像信号のうち、信号強度に関して予め設定された条件を満たす画素に対して、信号強度を抑制する処理を行うことを特徴としている。
請求項28の記載の発明は、請求項22〜27の何れか一項に記載の画像記録装置において、前記画像信号読取部による画像信号の読み取り解像度に基づいて、前記多重解像度変換から前記二項ウェーブレット変換に切り替えるレベルを決定するレベル決定部を備え、前記第1の変換部は、前記レベル決定部により決定された切り替えのレベルに従って前記多重解像度変換を行い、前記第2の変換部は、前記レベル決定部により決定された切り替えのレベルに従って前記二項ウェーブレット変換を行うことを特徴としている。
次に、本発明において使用される語句について詳細に説明する。
本願明細書の記載において、「画像サイズ」とは、カラー写真フィルム等の画像をCCDセンサ等で光電的に読み取って画像信号に変換した際の画素数を意味する。
また、「多重解像度変換」とは、ウェーブレット変換、完全再構成フィルタバンク、ラプラシアンピラミッド等に代表される手法の総称をいい、1回の変換操作により入力信号を低周波帯域成分信号と高周波帯域成分信号に分解し、得られた低周波帯域成分信号に対して同様の変換操作を行い、周波数帯域が異なる複数の信号からなる多重解像度信号を得るものである。得られた多重解像度信号を加工せずにそのまま逆多重解像度変換した場合、元の信号が再構成される。こうした手法については、例えば、G. Strang and T. Nguyen,“Wavelet and Filter Banks"、Wellesley-Cambridge Press(邦訳 G.ストラング、T.グエン共著、「ウェーブレット解析とフィルタバンク」、培風館 )に詳細な解説がなされている。
ここでは、多重解像度変換の代表例として、ウェーブレット変換の概要を説明する。ウェーブレット変換とは、図1に例示されるような有限範囲で振動するウェーブレット関数(下記式(1))を用いて、入力信号f(x)に対するウェーブレット変換係数〈f、ψa,b〉を、下記式(2)のように求めることにより、下記式(3)で示されるウェーブレット関数の総和に分解する変換である。
Figure 2004240955
Figure 2004240955
Figure 2004240955
上記式(1)〜(3)において、aはウェーブレット関数のスケールを表し、bはウェーブレット関数の位置を示す。図1に例示するように、スケールaの値が大きいほどウェーブレット関数ψa,b(x)の周波数は小さくなり、位置bの値に従ってウェーブレット関数ψa,b(x)が振動する位置が移動する。従って、上記式(3)は、入力信号f(x)を、種々のスケールと位置を有するウェーブレット関数ψa,b(x)の総和に分解することを意味している。
このようなウェーブレット変換の中で、本発明の「画像サイズが減少する方式の多重解像度変換」として、直交ウェーブレット(orthogonal wavelet)変換、双直交ウェーブレット(biorthogonal wavelet)変換が知られている。以下、直交ウェーブレット・双直交ウェーブレットの変換計算の概要を説明する。
直交ウェーブレット変換及び双直交ウェーブレット変換のウェーブレット関数は、下記式(4)のように定義される。
Figure 2004240955
但し、iは自然数である。
式(4)と式(1)を比べると、直交ウェーブレット変換、双直交ウェーブレット変換においては、スケールaの値が2のi乗で離散的に定義され、また位置bの最小移動単位が2iで離散的に定義されていることがわかる。このiの値はレベルと呼ばれる。
レベルiを有限な上限Nまでに制限すると、入力信号f(x)は、下記式(5)〜(7)のように表される。
Figure 2004240955
Figure 2004240955
Figure 2004240955
式(5)の第2項は、レベル1のウェーブレット関数ψ1,j(x)の総和で表せない残差の低周波帯域成分を、レベル1のスケーリング関数φ1,j(x)の総和で表したものである。スケーリング関数はウェーブレット関数に対応して適切なものが用いられる(段落番号0039に記載の文献を参照)。式(5)に示すレベル1のウェーブレット変換によって、入力信号f(x)=S0は、レベル1の高周波帯域成分W1と低周波帯域成分S1に信号分解されたことになる。
ウェーブレット関数ψi,j(x)の最小移動単位は2iゆえ、入力信号S0の信号量に対して、高周波帯域成分W1と低周波帯域成分S1の信号量は各々1/2となり、高周波帯域成分W1と低周波帯域成分S1の信号量の総和は、入力信号S0の信号量と等しくなる。レベル1の低周波帯域成分S1は、式(6)でレベル2の高周波帯域成分W2と低周波帯域成分S2に分解され、以下同様にレベルN迄の変換を繰り返すことで、入力信号S0は、式(7)に示すように、レベル1〜Nの高周波帯域成分の総和と、レベルNの低周波帯域成分の和に分解される。
ここで、式(6)で示す1レベルのウェーブレット変換は、図2に示すようなフィルタ処理で計算できることが知られている。図2において、LPFはローパスフィルタ、HPFはハイパスフィルタを示している。ローパスフィルタLPFとハイパスフィルタHPFのフィルタ係数は、ウェーブレット関数に応じて適切に定められる(段落番号0039に記載の文献を参照)。図2において、2↓は、信号を1つおきに間引くダウンサンプリングを示す。
図2に示すように、入力信号Sn-1を、ローパスフィルタLPFとハイパスフィルタHPFで処理して、信号を1つおきに間引くことにより、入力信号Sn-1を、高周波帯域成分Wnと低周波帯域成分Snに分解することができる。
画像信号のような2次元信号における1レベルのウェーブレット変換は、図3に示すようなフィルタ処理で計算される。図3において、LPFx、HPFx、2↓xはx方向の処理を示し、LPFy、HPFy、2↓yは、y方向の処理を示す。まず、入力信号Sn-1をx方向のローパスフィルタLPFx、ハイパスフィルタHPFxによりフィルタ処理を行い、x方向にダウンサンプリングする。これにより、入力信号Sn-1は、低周波帯域成分SXnと高周波帯域成分WXnに分解される。低周波帯域成分SXnと高周波帯域成分WXnの各々に対して、y方向のローパスフィルタLPFy、ハイパスフィルタHPFyによるフィルタ処理を行い、y方向にダウンサンプリングする。
この1レベルのウェーブレット変換により、低周波帯域成分Sn-1は、3つの高周波帯域成分Wvn、Whn、Wdnと、1つの低周波帯域成分Snに分解される。分解で生成されるWvn、Whn、Wdn、Snの各々の信号量は、分解前のSn-1に比べて縦横ともに1/2となるため、分解後の4成分の信号量の総和は、分解前のSn-1の信号と等しくなる。
入力信号S0が3レベルのウェーブレット変換で信号分解される過程を模式的に図4に示す。図4に示すように、レベル数が大きくなるにつれて、ダウンサンプリングにより画像信号が間引かれ、分解画像が小さくなっていくことがわかる。
また、図5に示すように、分解によって生成したWvn, Whn, Wdn, Snに対し、フィルタ処理で計算されるウェーブレット逆変換を施すことにより、分解前の信号Sn-1を完全再構成できることが知られている。図5において、LPF'は、逆変換用のローパスフィルタ、HPF'は、逆変換用のハイパスフィルタを示している。また、2↑は、信号に1つおきにゼロを挿入するアップサンプリング処理を示す。また、LPF'x、HPF'x、2↑xは、x方向の処理を示し、LPF'y、HPF'y、2↑yはy方向の処理を示す。
図5に示すように、Snをy方向にアップサンプリング処理及びローパスフィルタLPF'yによるフィルタ処理を施すことにより得られる信号と、Whnをy方向におけるアップサンプリング処理及びハイパスフィルタHPF'yによるフィルタ処理を施すことにより得られる信号とを加算してSXnを得る。これと同様にして、WvnとWdnからWXnを生成する。
さらに、SXnをx方向においてアップサンプリング処理及びローパスフィルタLPF'xによるフィルタ処理を施すことにより得られる信号と、WXnをx方向においてアップサンプリング処理及びハイパスフィルタHPF'xによるフィルタ処理を施すことにより得られる信号とを加算することにより、分解前の信号Sn-1を再構成することができる。
ウェーブレット逆変換の際に用いられるフィルタは、直交ウェーブレット変換の場合には変換する際に用いた係数と同じ係数のフィルタが使用される。双直交ウェーブレット変換の場合には、変換に用いた係数とは異なる係数のフィルタが逆変換の際に使用される(段落番号0039に記載の文献を参照)。
本発明で利用する二項ウェーブレット(Dyadic Wavelet)変換については、上述の非特許文献1、"Characterization of signals from multiscale edges" by S.Mallat and S.Zhong, IEEE Trans. Pattern Anal. Machine Intel. 14 710 (1992)、“A wavelet tour of signal processing 2ed." by S.Mallat, Academic Press に詳細な説明がある。以下、二項ウェーブレット変換の概要を説明する。
二項ウェーブレット変換で用いられるウェーブレット関数は下記式(8)のように定義される。
Figure 2004240955
但し、iは自然数である。
直交ウェーブレット変換、双直交ウェーブレット変換のウェーブレット関数は、上述のように、レベルiにおける位置の最小移動単位が2iで離散的に定義されていたのに対し、二項ウェーブレット変換は、レベルiにかかわらず位置の最小移動単位が一定である。この相違により、二項ウェーブレット変換は、下記の特徴を有する。
第一の特徴として、下記式(9)に示す1レベルの二項ウェーブレット変換で生成する、高周波帯域成分Wiと低周波帯域成分Siの各々の信号量は、変換前の信号Si-1と同一である。
Figure 2004240955
このように、二項ウェーブレット変換は、双直交・直交ウェーブレット変換と異なり、変換後の画像サイズは元画像より減少しない。
二項ウェーブレット変換の第二の特徴として、スケーリング関数φi,j(x)とウェーブレット関数ψi,j(x)の間に、下記の関係式(10)が成立する。
Figure 2004240955
従って、二項ウェーブレット変換で生成する、高周波帯域成分Wiは、低周波帯域成分Siの1階微分(勾配)で表される。
二項ウェーブレット変換の第三の特徴として、ウェーブレット変換のレベルiに応じて定められた係数γi(上述の二項ウェーブレットに関する参考文献を参照)を高周波帯域成分に乗じたWi・γi(以下、これを補正済高周波帯域成分と称す)について、入力信号の信号変化の特異性(singularity)に応じて、該変換後の補正済高周波帯域成分Wi・γiの信号強度のレベル間の関係が一定の法則に従う。
図6に、入力信号S0の波形と、ウェーブレット変換により得られる各レベルの補正済高周波帯域成分の波形を示す。図6において、(a)は入力信号S0を示し、(b)はレベル1の二項ウェーブレット変換により得られる補正済高周波帯域成分W1・γ1を示し、(c)はレベル2の二項ウェーブレット変換により得られる補正済高周波帯域成分W2・γ2を示し、(d)はレベル3の二項ウェーブレット変換により得られる補正済高周波帯域成分W3・γ3を示し、(e)はレベル4の二項ウェーブレット変換により得られる補正済高周波帯域成分W・γ4を示す。
各レベルにおける信号強度の変化を見ると、(a)において、“1”や“4”に示すなだらかな(微分可能な)信号変化に対応する補正済高周波帯域成分Wi・γiは、(b)→(e)に示すようにレベル数iが増大するほど信号強度が増大する。
入力信号S0において、“2”に示すステップ状の信号変化に対応する補正済高周波帯域成分Wi・γiは、レベル数iに関わらず信号強度が一定となる。入力信号S0において、“3”に示すδ関数状の信号変化に対応する補正済高周波帯域成分Wi・γiは、(b)→(e)に示すように、レベル数iが増大するほど信号強度が減少する。
二項ウェーブレット変換における第四の特徴として、画像信号のような2次元信号における1レベルの二項ウェーブレット変換の方法は、上述の直交ウェーブレット変換や双直交ウェーブレット変換と異なり、図7に示す方法で行われる。
図7に示すように、1レベルの二項ウェーブレット変換により、入力信号Sn-1を、x方向のローパスフィルタ及びy方向のローパスフィルタで処理することにより、低周波帯域成分Snが得られる。また、入力信号Sn-1を、x方向のハイパスフィルタで処理することにより、高周波帯域成分Wxnが得られる。更に、入力信号Sn-1を、y方向のハイパスフィルタで処理することにより、もう一つの高周波帯域成分Wynが得られる。
このように、1レベルの二項ウェーブレット変換により、入力信号Sn-1は、2つの高周波帯域成分Wxn、Wynと、1つの低周波帯域成分Snに分解される。2つの高周波帯域成分Wxn、Wynは、低周波帯域成分Snの2次元における変化ベクトルVnのx成分とy成分に相当する。変化ベクトルVnの大きさMnと偏角Anは下記式(11)及び(12)で与えられる。
Figure 2004240955
Figure 2004240955
また二項ウェーブレット変換で得られた2つの高周波帯域成分Wxn、Wynと1つの低周波帯域成分Snに、図8に示す二項ウェーブレット逆変換を施すことにより、変換前の信号Sn-1を再構成することができる。すなわち、Snをx方向のローパスフィルタLPFx及びy方向のローパスフィルタLPFyで処理することにより得られる信号と、Wxnをx方向のハイパスフィルタHPF'x及びy方向のローパスフィルタLPF'yで処理することにより得られる信号と、Wynをx方向のローパスフィルタLPF'x及びy方向のハイパスフィルタHPF'yで処理することにより得られる信号と、を加算することによって、二項ウェーブレット変換前の信号Sn-1を得ることができる。
次に、図9のブロック図に基づいて、入力信号S0に対してnレベルの二項ウェーブレット変換を行い、得られた高周波帯域成分、低周波帯域成分に対して何らかの画像処理(図9では「編集」と記述。)を行った後に、nレベルの二項ウェーブレット逆変換を行って出力信号S0'を得るまでの方法について説明する。
入力信号S0に対するレベル1の二項ウェーブレット変換によって、入力信号S0は、2つの高周波帯域成分Wx1、Wy1と低周波帯域成分S1に分解される。レベル2のウェーブレット変換によって、レベル1の二項ウェーブレット変換で得られた低周波帯域成分S1は、更に2つの高周波帯域成分Wx2、Wy2と低周波帯域成分S2に分解される。この様な分解操作をレベルnまで繰り返すことにより、入力信号S0は、複数の高周波帯域成分Wx1、Wx2、…、Wxn、Wy1、Wy2、…、Wynと、1つの低周波帯域成分Snとに分解される。
このようにして得られた高周波帯域成分Wx1、Wx2、…、Wxn、Wy1、Wy2、…、Wyn、低周波帯域成分Snに対して画像処理(編集)が行われ、高周波帯域成分Wx1'、Wx2'、…、Wxn'、Wy1'、Wy2'、…、Wyn'、低周波帯域成分Sn'が得られる。
そして、これら高周波帯域成分Wx1'、Wx2'、…、Wxn'、Wy1'、Wy2'、…、Wyn'、低周波帯域成分Sn'に、二項ウェーブレット逆変換が施される。すなわち、画像処理(編集)後のレベルnにおける2つの高周波帯域成分Wxn’、Wyn’と低周波帯域成分Sn’から、画像処理後のレベルn−1の低周波帯域成分Sn-1’が構成される。このような操作を繰り返し、画像処理後のレベル2における2つの高周波帯域成分Wx2’、Wy2’と低周波帯域成分S2’から、画像処理後のレベル1の低周波帯域成分S1’が構成される。この低周波帯域成分S1’と、画像処理後のレベル1における2つの高周波帯域成分Wx1’、Wy1’から、画像信号S0’が構成される。
なお、図9において用いられる各フィルタのフィルタ係数は二項ウェーブレット変換に応じて適切に定められる。また二項ウェーブレット変換においては、レベル毎に用いるフィルタのフィルタ係数が異なる。レベルnにおいて使用するフィルタ係数は、レベル1のフィルタの各係数の間に2n-1−1個のゼロを挿入したものが用いられる。
また、図9では、二項ウェーブレット変換により得られた高周波帯域成分と最終レベルの低周波低域成分の画像に対して画像処理(編集)を行う例を示しているが、必要に応じて、二項ウェーブレット逆変換後に合成された低周波帯域成分の画像に対して画像処理を行うようにしてもよい。更に、二項ウェーブレット変換途中の低周波帯域成分の画像に対して画像処理を行うようにしてもよい。
一般的なカラーフィルムやDSCでは、画像上の粒状ムラやノイズが最も強いレベルはレベル2以上であり、粒状ムラやノイズを非常に高精度に除去するためには、二項ウェーブレット変換を、レベル2以降に適用することが重要である。従って、本発明において、少なくともレベル1には、変換後の画像の画像サイズが元画像よりも減少する方式の多重解像度変換を用い、レベル2以降に二項ウェーブレット変換を行い、変換後の画像に対し画像処理を行うようにすればよい。
また、本発明における「画像サイズが減少する方式の多重解像度変換」として、双直交・直交ウェーブレット変換を用いることが好ましい。双直交・直交ウェーブレット変換は、粒状ノイズの除去性に優れているため、例えば、レベル1に僅かな粒状ノイズが存在するような場合に、それらのノイズを除去することができる。また、双直交・直交ウェーブレット変換は、変換後の低周波帯域成分画像の画像サイズを元画像の4分の1にすることができるため、処理負荷の観点からも好ましい。
また、本発明において、画像サイズが減少する多重解像度変換および二項ウェーブレット変換により得られた画像信号のうち、高周波帯域成分の画像に対して画像処理を行うのは、粒状ノイズやムラが、高周波帯域成分画像に顕著に観察されることによる。
また、本発明において、「信号強度を抑制する処理」とは、画素の信号強度の絶対値を小さくするように処理することを意味する。
また、本発明において、「信号強度に関して予め設定された条件を満たす」画素(以下、特定画素と称す。)の選定方法としては、例えば下記のような方法を用いることができる。
(1)高周波帯域成分の信号強度の標準偏差σに基づいて決定される閾値により選定する方法。これは、特定画素の高周波帯域成分の信号強度の絶対値が閾値以下となる場合に信号強度を抑制する方法である。この場合、選定の基準となる閾値は、信号強度の標準偏差σ*0.6〜σ*1.5程度にするのがよい。この場合の信号強度の抑制量としては、一定量や一定の比率で抑制してもよいが、閾値よりも小さい方に離れるにつれ抑制量や抑制率を大きくするようにしてもよい。
(2)信号強度の平均値,メジアン,モード等を用いて閾値を決定し、その決定された閾値により選定する方法。
(3)二項ウェーブレット変換に適用される方法として、二項ウェーブレット変換により得られた第Pレベルの補正済み高周波帯域成分画像と、第P+1又は第P−1レベルの補正済み高周波帯域成分画像の対応する画素の信号強度の比較に基づいて選定する方法。ここで補正済高周波帯域成分とは、前述したように二項ウェーブレット変換のレベルiに応じて定められた係数γiを高周波数帯域成分に乗じたものである。
また、特定画素の信号強度の抑制処理を行った後に、高周波帯域成分信号に対して鮮鋭性強調処理を施すようにしてもよい。ここで鮮鋭性強調処理には、抑制処理後に、二項ウェーブレット逆変換や多重解像度逆変換で再構成された画像信号に対して、公知のラプラシアンフィルター・ソーベルフィルター・ヒュッケルフィルター等のハイパスフィルタを適用して輪郭成分を抽出して加算する方法や、アンシャープマスクを用いる鮮鋭性強調技法が適用できる。こうした公知の鮮鋭性強調技法は、例えば「C言語で学ぶ実践画像処理(オーム社,井上誠喜・八木伸行・林 正樹・中須英輔・三谷公二・奥井誠人 共著)」などに詳細な解説がなされている。特に好ましい鮮鋭性強調処理の方法としては、抑制処理がなされていない高周波帯域成分の信号強度を強調(増加)させることによって鮮鋭性強調処理を行うと、粒状ノイズを悪化させることなく鮮鋭性強調を行うことができる。
また、カラー画像の画像信号に対して本発明を実施する場合には、画像信号を輝度信号と色差信号に変換し、輝度信号と色差信号に対して、画像サイズが元画像よりも減少する方式の多重解像度変換と二項ウェーブレット変換を行うことが好ましい。画像信号を輝度信号と色差信号に変換するとは、例えば、元画像のRGBの3色の強度信号を、当業者間で公知のYIQ基底、HSV基底、YUV基底などに変換するか、sRGBやNTSCなどに規格に基づきCIE1931表色系のXYZ基底、CIE1976の勧告するL*a*b*基底、L*u*v*基底などに変換することを意味する。また、例えば特開昭63−26783号公報の実施例に見られるようなRGBの平均値を輝度信号とし、これに直交する2軸を色差信号とするような変換でもよい。特に本発明における画像処理は、輝度信号に対して実施することが好ましい。
また、本発明における画像信号の「読み取り解像度」とは、例えば、DSCであれば撮影時の画像の画素数であり、写真フィルムであればスキャンニング時の画像の画素数を意味する。
画像信号の読み取り解像度に基づいて、画像サイズが減少する方式の多重解像度変換から二項ウェーブレット変換に切り替えるレベルを決定するのは、画像上の粒状ノイズ等が最も多いレベルは読み取り解像度により異なることによる。従って、粒状ノイズが最も多いレベルの前まで画像サイズが減少する多重解像度変換を行い、粒状ノイズが最も多いレベルで二項ウェーブレット変換に切り替えるようにすればよい。このようにすると、画像処理後の画像を劣化させることなく、処理負荷を低減させることができる。
例えば、ISO100〜800程度の135サイズの銀塩フィルムを、30〜90pixel/mm(mmはフィルムの長さ)程度の読み取り解像度でスキャンニングした場合、レベル2から二項ウェーブレット変換を用いることが好ましい。90〜140pixel/mmでスキャンニングした場合には、レベル3から二項ウェーブレット変換を用いることが好ましい。またDSCで100万〜600万画素程度の解像度で撮影した画像に対しては、レベル2から二項ウェーブレット変換を用いることが好ましい。また、多重解像度変換から二項ウェーブレット変換に切り替えるレベルを、処理後の画像を銀塩写真等に出力する大きさによって調整してもよいが、一般的なL版〜A4サイズ程度に出力する場合には、上述のように読み取り解像度に基づいて決定することが好ましい。
なお、本発明において、画像サイズが減少する多重解像度変換及び二項ウェーブレット変換を行う行程と、これらの変換により得られた画像信号に対して所定の画像処理を施す行程の順序については、特に限定するものではない。
本発明によれば、読み取られた画像信号に対して画像サイズが減少する多重解像度変換を施し、その後二項ウェーブレット変換を施して画像処理を行うようにしたことにより、画像劣化を引き起こすことがなく、処理速度の高速化を図ることができる。
また、二項ウェーブレット変換が施された画像信号のうち、高周波帯域成分の画像信号に対して画像処理を行うようにしたことにより、効率的に粒状ノイズを除去することができる。
更に、高周波帯域成分の画像信号のうち、予め設定された条件を満たす特定の画素に対して信号強度を抑制する処理を行い、他の画素に対しては何も行わないようにしたことにより、粒状ノイズを更に好ましく除去することが可能となるとともに、アーティファクトを発生させることがなく、違和感のない自然な画像を得ることができる。
また、画像信号の読み取り解像度に基づいて、画像サイズが減少する多重解像度変換から二項ウェーブレット変換に切り替えるレベルを決定することにより、画像を劣化させることなく、最も効率的に処理負荷を低減させることができる。
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
〈画像記録装置1の外観構成〉
まず、画像記録装置1の構成を説明する。
図10は、本実施の形態における画像記録装置1の外観構成を示す斜視図である。画像記録装置1は、図10に示すように、筐体2の一側面に、感光材料を装填するためのマガジン装填部3が備えられている。筐体2の内側には、感光材料に露光する露光処理部4と、露光された感光材料を現像処理して乾燥し、プリントを作成するためのプリント作成部5が備えられている。筐体2の他側面には、プリント作成部5で作成されたプリントを排出するためのトレー6が備えられている。
また、筐体2の上部には、表示装置としてのCRT(Cathode Ray Tube)8、透過原稿を読み込む装置であるフィルムスキャナ部9、反射原稿入力装置10、操作部11が備えられている。このCRT8が、プリントを作成しようとする画像情報の画像を画面に表示する表示手段を構成している。更に、筐体2には、各種デジタル記録媒体に記録された画像情報を読み取り可能な画像読込部14、各種デジタル記録媒体に画像信号を書き込み(出力)可能な画像書込部15が備えられている。また、筐体2の内部には、これらの各部を集中制御する制御部7が備えられている。
画像読込部14には、PCカード用アダプタ14a、フロッピー(登録商標)ディスク用アダプタ14bが備えられ、PCカード13aやフロッピーディスク13bが差し込み可能になっている。PCカード13aは、例えば、デジタルカメラで撮像された複数の駒画像の情報が記録されたメモリを有する。フロッピーディスク13bには、例えば、デジタルカメラで撮像された複数の駒画像の情報が記録される。
画像書込部15には、フロッピーディスク用アダプタ15a、MO用アダプタ15b、光ディスク用アダプタ15cが備えられ、それぞれ、FD16a、MO16b、光ディスク16cが差し込み可能になっている。光ディスク16cとしては、CD−R、DVD−R等がある。
なお、図10では、操作部11、CRT8、フィルムスキャナ部9、反射原稿入力装置10、画像読込部14が、筐体2に一体的に備えられた構造となっているが、これらの何れか1つ以上を別体として設けるようにしてもよい。
なお、図10に示した画像記録装置1では、感光材料に露光して現像してプリントを作成するものが例示されているが、プリント作成方式はこれに限定されず、例えば、インクジェット方式、電子写真方式、感熱方式、昇華方式等の方式を用いてもよい。
〈画像記録装置1の内部構成〉
図11は、画像記録装置1の内部構成を示すブロック図である。画像記録装置1は、図11に示すように、制御部7、露光処理部4、プリント生成部5、フィルムスキャナ部9、反射原稿入力装置10、画像読込部14、通信手段(入力)32、画像書込部15、データ蓄積手段71、操作部11、CRT8、通信手段(出力)33から構成される。
制御部7は、マイクロコンピュータにより構成され、ROM(Read Only Memory)等の記憶部(図示略)に記憶されている画像処理プログラム等の各種制御プログラムと、CPU(Central Processing Unit)(図示略)との協働により、画像記録装置1を構成する各部の動作を制御する。
制御部7は、本発明の画像処理装置に係る画像処理部70を有し、操作部11からの入力信号(指令情報)に基づいて、フィルムスキャナ部9や反射原稿入力装置10により取得した画像データ、画像読込部14から読み込まれた画像データ、外部機器から通信手段32を介して入力された画像データに対して、本発明の画像処理を施して露光用画像情報を形成し、露光処理部4に出力する。また、画像処理部70は、画像処理された画像データに対して出力形態に応じた変換処理を施して出力する。画像処理部70の出力先としては、CRT8、画像書込部15、通信手段(出力)33等がある。
露光処理部4は、感光材料に画像の露光を行い、この感光材料をプリント作成部5に出力する。プリント作成部5は、露光された感光材料を現像処理して乾燥し、プリントP1、P2、P3を作成する。プリントP1は、サービスサイズ、ハイビジョンサイズ、パノラマサイズ等のプリントであり、プリントP2は、A4サイズのプリントであり、プリントP3は、名刺サイズのプリントである。
フィルムスキャナ部9は、アナログカメラにより撮像されてネガフィルムを現像して得られる現像済みのネガフィルムNからの駒画像データを読み込む。反射原稿入力装置10は、駒画像を印画紙に焼き付けて現像処理したプリントPからの駒画像データを読み込む。
フィルムスキャナ部9や反射原稿入力装置10から読み込まれる原稿としては、写真感光材料があり、この写真感光材料としては、カラーネガフィルム、カラーリバーサルフィルム等がある。この写真感光材料には、アナログカメラにより撮像した駒画像情報が記録される。フィルムスキャナ部9のフィルムスキャナにより、画像読み取り信号を得ることができる。また、写真感光材料がカラーペーパーの場合、反射原稿入力装置10のフラットベットスキャナにより、画像読み取り信号を得ることができる。
画像読込部14は、PCカード13aやフロッピーディスク13bに記録された駒画像情報を読み出して制御部7に転送する。この画像読込部14は、画像転送手段30として、PCカード用アダプタ14a、フロッピーディスク用アダプタ14b等を有する。画像読込部14は、PCカード用アダプタ14aに差し込まれたPCカード13aや、フロッピーディスク用アダプタ14bに差し込まれたフロッピーディスク13bに記録された駒画像情報を読み取り、制御部7に転送する。PCカード用アダプタ14aとしては、例えばPCカードリーダやPCカードスロット等が用いられる。
通信手段(入力)32は、画像記録装置1が設置された施設内の別のコンピュータや、インターネット等を介した遠方のコンピュータから、撮像画像を表す画像信号やプリント命令信号を受信する。
画像書込部15は、画像搬送部31として、フロッピーディスク用アダプタ15a、MO用アダプタ15b、光ディスク用アダプタ15cを備えている。画像書込部15は、制御部7から入力される書込信号に従って、フロッピーディスク用アダプタ15aに差し込まれたフロッピーディスク16a、MO用アダプタ15bに差し込まれたMO16b、光ディスク用アダプタ15cに差し込まれた光ディスク16cに、本発明における画像処理方法によって生成されたデータを書き込む。
データ蓄積手段71は、画像情報とそれに対応する注文情報(どの駒の画像から何枚プリントを作成するかの情報、プリントサイズの情報等)とを記憶し、順次蓄積する。
操作部11は、情報入力手段12を有する。情報入力手段12は、例えば、タッチパネル等により構成されており、情報入力手段12の押下信号を入力信号として制御部7に出力する。なお、操作部11は、キーボードやマウス等を備えて構成するようにしてもよい。CRT8は、制御部7から入力された表示制御信号に従って、画像情報等を表示する。
通信手段(出力)33は、本発明の画像処理を施した後の撮影画像を表す画像信号と、それに付帯するオーダー情報を、画像記録装置1が設置された施設内の他のコンピュータや、インターネット等を介した遠方のコンピュータに対して送信する。
〈画像処理部70の構成〉
図12は、本発明の画像処理装置に係る画像処理部70の機能的構成を示すブロック図である。画像処理部70は、図12に示すように、フィルムスキャンデータ処理部701、反射原稿スキャンデータ処理部702、画像データ書式解読処理部703、画像調整処理部704、CRT固有処理部705、プリンタ固有処理部706、プリント固有処理部707、画像データ書式作成処理部708から構成される。
フィルムスキャンデータ処理部701は、フィルムスキャナ部9から入力された画像情報に対し、フィルムスキャナ部9固有の校正操作・ネガ原稿の場合のネガポジ反転・グレーバランス調整・コントラスト調整等を施し、画像調整処理部704に出力する。また、フィルムスキャンデータ処理部701は、フィルムサイズ・ネガポジ種別・フィルムに光学的或いは磁気的に記録されたISO感度、メーカー名、主要被写体に関わる情報・撮影条件に関する情報(例えばAPSの記載情報内容)なども併せて画像調整処理部704に出力する。
反射原稿スキャンデータ処理部702は、反射原稿入力装置10から入力された画像情報に対し、反射原稿入力装置10固有の校正操作・ネガ原稿の場合のネガポジ反転・グレーバランス調整・コントラスト調整等を施し、画像調整処理部704に出力する。
画像データ書式解読処理部703は、画像転送手段30や通信手段(入力)32から入力された画像データのデータ書式に従って、圧縮符号の復元、色データの表現方法の変換等を行い、画像調整処理部704に出力する。
画像調整処理部704に、フィルムスキャンデータ処理部701、反射原稿スキャンデータ処理部702、画像データ書式解読処理部703において処理された画像情報を出力するほかに、操作部11の操作によって、主要被写体に関わる情報及び撮影条件に関する情報を出力することが可能である。
画像調整処理部704は、操作部11又は制御部7の指令に基づいてフィルムスキャナ部9、反射原稿入力装置10、画像転送手段30、通信手段(入力)32から入力された画像信号に対して、画像サイズが減少する方式の多重解像度変換(例えば、双直交ウェーブレット変換)を少なくとも1レベル施し、その多重解像度変換により得られた画像信号のうち、低周波帯域成分の画像信号に対して、少なくとも1レベルの二項ウェーブレット変換を施す。このとき、画像調整処理部704は、画像信号の読み取り解像度に基づいて、画像サイズが減少する方式の多重解像度変換から二項ウェーブレット変換へ切り替えるレベルを決定し、その決定された切り替えレベルに従って、当該多重解像度変換及び二項ウェーブレット変換を行うようにする。
また、画像調整処理部704は、画像サイズが減少する方式の多重解像度変換及び二項ウェーブレット変換により得られた信号のうち、高周波帯域成分の画像信号に対して、実施例1(図13参照)又は実施例2(図14参照)において後述する画像処理を行い、画像処理後の画像信号に対して、二項ウェーブレット逆変換及び多重解像度逆変換を施す。更に、画像調整処理部704は、処理済の画像信号を、CRT固有処理部705、プリンタ固有処理部706、プリンタ固有処理部707、画像データ書式作成部708、データ蓄積手段71に出力する。
CRT固有処理部705は、画像調整処理部704から入力された画像処理済みの画像信号に対して、必要に応じて画素数変更・カラーマッチング等の処理を施し、制御情報等表示が必要な情報と合成した表示用の信号をCRT8に出力する。
プリンタ固有処理部706は、画像調整処理部704から入力された画像処理済みの画像信号に対して、必要に応じてプリンタ固有の校正処理、カラーマッチング、画素数変更等を行い、露光処理部4に出力する。
本実施の形態の画像記録装置1に、大判インクジェットプリンタ等の外部プリンタ34が接続されている場合には、接続されたプリンタ毎にプリンタ固有処理部707が設けられている。このプリンタ固有処理部707は、画像調整処理部704から入力された画像処理済みの画像に対して、適正なプリンタ固有の校正処理・カラーマッチング・画素数変更等を行う。
画像データ書式作成処理部708は、画像調整処理部704から入力された画像処理済みの画像信号に対して、必要に応じてJPEG、TIFF(Tagged Image File Format)、Exif(Exchangeable Image File Format)等に代表される各種の汎用画像フォーマットへの変換を行い、画像搬送部31や通信手段(出力)33に出力する。
なお、フィルムスキャンデータ処理部701、反射原稿スキャンデータ処理部702、画像データ書式解読処理部703、画像調整処理部704、CRT固有処理部705、プリンタ固有処理部706及び707、画像データ書式作成処理部708という区分は、本実施の形態の画像処理部70の機能の理解を助ける為に設けた区分であり、必ずしも物理的に独立したデバイスとして実現される必要はなく、例えば、単一のCPUにおけるソフトウエア処理の種類の区分として実現されてもよい。また、本実施の形態における画像記録装置1は、上述の内容に限定されるものではなく、デジタルフォトプリンタ、プリンタドライバ、各種の画像処理ソフトのプラグイン等、種種の形態に適用することができる。
次に、図12の画像調整処理部704において実行される処理について、実施例1及び実施例2を挙げて説明する。以下の実施例1及び実施例2では、画像サイズが減少する多重解像度変換として、双直交ウェーブレット変換が適用された場合を示す。
図13は、実施例1における画像調整処理部704の内部処理に係るシステムブロック図である。本実施例1では、レベル1に双直交ウェーブレット変換を用い、レベル2とレベル3に二項ウェーブレット変換を用い、双直交ウェーブレット変換及び二項ウェーブレット変換で得られた高周波帯域成分の画像信号の信号強度の標準偏差から、信号強度を抑制する処理を行う場合を示している。画像処理対象となる画像信号がカラー画像信号である場合は、予めそのカラー画像信号は、RGB信号から輝度信号及び色差信号に分解される(図示略)。
なお、本実施例1の双直交ウェーブレット変換及び双直交ウェーブレット逆変換に用いられるフィルタのフィルタ係数は、表1に示すものを用いるものとする(Cohen, Daubechies, Feauveau 9-7)。表1及び図13において、O_HPF、O_LPFは、それぞれ、双直交ウェーブレット変換用のハイパスフィルタ、ローパスフィルタを示す。また、O_HPF'、O_LPF'は、それぞれ、双直交ウェーブレット逆変換用のハイパスフィルタ、ローパスフィルタを示す。
Figure 2004240955
表1において、x=0のフィルタ係数は、現在処理している画素に対するフィルタ係数で、x=−1のフィルタ係数は、現在処理している画素の1つ前の画素のフィルタ係数で、x=+1のフィルタ係数は、現在処理している画素の1つ後の画素に対するフィルタ係数である(以下同様)。
また、本実施例1の二項ウェーブレット変換及び二項ウェーブレット逆変換で用いられるフィルタの係数は、表2に示すものを用いるものとする。表2及び図13において、D_HPF1、D_LPF1は、それぞれ、二項ウェーブレット変換用のハイパスフィルタ、ローパスフィルタを示す。また、D_HPF'1、D_LPF'1は、それぞれ、二項ウェーブレット逆変換用のハイパスフィルタ、ローパスフィルタを示す。
Figure 2004240955
表2において、x=0のフィルタ係数は、現在処理している画素に対するフィルタ係数で、x=−1のフィルタ係数は、現在処理している画素の1つ前の画素のフィルタ係数で、x=+1のフィルタ係数は、現在処理している画素の1つ後の画素に対するフィルタ係数である。
二項ウェーブレット変換においては、レベル毎にフィルタ係数が異なる。レベルnのフィルタ係数は、レベル1のフィルタの各係数の間に2n-1−1個のゼロを挿入したものが用いられる。
また二項ウェーブレット変換のレベルiに応じて定められる補正係数γiは、下記の表3で示される。
Figure 2004240955
入力信号S0を輝度信号とし、S0に対し上記の双直交ウェーブレットフィルターを用い、レベル1の高周波帯域成分信号Wd1、Wv1、Wh1と、低周波帯域成分信号S1が得られる。その後、S1に対して上記の二項ウェーブレットフィルターを用いて、レベル2の高周波帯域成分信号Wx2、Wy2と、低周波帯域成分信号S2が得られる。同様に、S2からレベル3の高周波帯域成分信号Wx3、Wy3と、低周波帯域成分信号S3が得られる。その後、各高周波帯域成分信号の信号強度の標準偏差が計算され、その計算された標準偏差に基づいて、信号強度を抑制するための基準となる閾値が決定される。そして、閾値以下の信号強度を有する画素に対して抑制処理が行われる。その後、ウェーブレット逆変換が行われ、処理済みの輝度信号S0'が得られる。同様の処理を色差信号に行ってもよい。その後、処理済みの輝度信号と処理済みの色差信号はRGB信号に変換され(図示略)、処理済みのカラー画像信号が得られる。
例えば、ISO800、35mmサイズのカメラで撮影された画像を、61pixel/mmの解像度で読み取った場合、読み取られた画像に対して、レベル1の閾値を信号強度の標準偏差σ×0.7とし、レベル2の閾値を信号強度の標準偏差σ×1.1とし、レベル3の閾値を信号強度の標準偏差σ×0.7として、閾値以下の信号強度を有する画素の信号強度を0に変換する処理を行い、閾値より大きい信号強度を有する画素の信号に対しては何もしないようにする。そして、画像処理後の画像を、300dpiの出力解像度で銀塩印画紙に2L版サイズで出力して画像を観察する。
実施例1の画像記録装置1によれば、読み取られた画像信号に対して画像サイズが減少する多重解像度変換である双直交ウェーブレット変換を施し、その後二項ウェーブレット変換を施し、当該多重解像度変換及び二項ウェーブレット変換により得られた高周波帯域成分の画像信号に対して画像処理を行うようにしたことにより、画像劣化を引き起こすことがなく、処理負荷を低減させることができる。
また、高周波帯域成分の画像信号のうち、高周波帯域成分の信号強度の標準偏差σから決定される閾値以下の画素に対して信号強度を抑制する処理(例えば、信号強度を0にする処理)を行い、他の画素に対しては何も行わないようにしたことにより、粒状ノイズを更に好ましく除去することが可能となるとともに、アーティファクトを発生させることがなく、違和感のない自然な画像を得ることができる。
更に、画像信号の読み取り解像度に基づいて、画像サイズが減少する多重解像度変換(例えば、双直交ウェーブレット変換)から二項ウェーブレット変換に切り替えるレベルを決定することにより、画像を劣化させることなく、最も効率的に処理負荷を低減させることができる。
なお、レベル3まで全て二項ウェーブレット変換を行い、閾値を上述のようにして画像処理を行った場合に得られる画像は、画像処理によるアーティファクトやノッペリ感等の悪影響がほとんどない上に、モトル状の粒状ノイズがほとんどないが、レベル1に双直交ウェーブレット変換を用いた場合の方が、はるかに高速に処理することができる。
図14は、実施例2における画像調整処理部704の内部処理に係るシステムブロック図である。本実施例2では、レベル1に双直交ウェーブレット変換を用い、レベル1の高周波帯域成分信号の信号強度の標準偏差から信号強度を抑制し、レベル2とレベル3には二項ウェーブレット変換を行い、レベル2の高周波帯域成分信号が、レベル3の高周波帯域成分信号との比較から抑制される場合を示す。本実施例2においても、双直交ウェーブレット変換及び双直交ウェーブレット逆変換に用いられるフィルタのフィルタ係数は、表1に示すものを用い、二項ウェーブレット変換及び二項ウェーブレット逆変換で用いられるフィルタの係数は、表2に示すものを用いるものとする。
本実施例2では、レベル3の二項ウェーブレット変換から得られる高周波帯域成分Wx3、Wy3には抑制処理を施していないが、実施例1と同様に、信号強度の標準偏差を用いて抑制処理を行ってもよい。また、実施例1と同様に、画像信号がカラー信号である場合には、予めカラー画像信号をRGB信号から輝度信号と色差信号に分解してから処理を行うようにする。
レベル2の高周波帯域成分信号Wx2、Wy2と、レベル3の高周波帯域成分信号Wx3、Wy3とを比較する方法としては、対応する画素の(レベル3の高周波帯域成分の信号強度)/(レベル2の高周波帯域成分の信号強度)を計算し、例えば、この値が0.85以下となった場合に、その画素のレベル2の高周波帯域成分の信号強度を0とする方法を用いることができる。
以上のように、実施例2の画像記録装置1によれば、実施例1の場合と同様に、画像処理によるアーティファクトやノッペリ感等の悪影響がほとんどなく、モトル状の粒状ノイズがほとんどない画像を得ることができ、かつ非常に高速で処理することが可能になる。
なお、本実施の形態における記述内容は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明に係る多重解像度変換において用いられるウェーブレット関数を示す図である。 1レベルのウェーブレット変換のフィルタ処理を示すシステムブロック図である。 2次元信号における1レベルのウェーブレット変換のフィルタ処理を示すシステムブロック図である。 入力信号S0が、3レベルのウェーブレット変換により信号分解される過程を示す模式図である。 ウェーブレット逆変換のフィルタ処理により、分解前の信号を再構成する方法を示すシステムブロック図である。 入力信号S0の波形と、ウェーブレット変換により得られる各レベルの補正済高周波帯域成分W・γの波形を示す図である。 2次元信号における1レベルの二項ウェーブレット変換のフィルタ処理を示すシステムブロック図である。 2次元信号における1レベルの二項ウェーブレット逆変換のフィルタ処理を示すシステムブロック図である。 入力信号S0に対する二項ウェーブレット変換から、画像処理が施された信号S0'を得るまでの処理を示すシステムブロック図である。 本実施の形態における画像記録装置1の外観構成を示す斜視図である。 画像記録装置1の内部構成を示すブロック図である。 図11の画像処理部70の機能的構成を示すブロック図である。 実施例1における画像調整処理部704の内部処理に係るシステムブロック図である。 実施例2における画像調整処理部704の内部処理に係るシステムブロック図である。
符号の説明
1 画像記録装置
4 露光処理部(画像記録部)
5 プリント作成部(画像記録部)
7 制御部
8 CRT
9 フィルムスキャナ部(画像信号読取部)
10 反射原稿入力装置(画像信号読取部)
11 操作部
12 情報入力手段
14 画像読込部(画像信号読取部)
15 画像書込部(画像記録部)
30 画像転送手段
31 画像搬送部
32 通信手段(入力)
33 通信手段(出力)
34 外部プリンタ
70 画像処理部(画像処理装置)
701 フィルムスキャンデータ処理部
702 反射原稿スキャンデータ処理部
703 画像データ書式解読処理部
704 画像調整処理部(第1の変換部、第2の変換部、レベル決定部)
705 CRT固有処理部
706、707 プリント固有処理部
708 画像データ書式作成処理部
71 データ蓄積手段

Claims (28)

  1. 記録媒体に記録された画像信号を読み取る読取工程と、
    前記読取工程において読み取られた画像信号に対し、画像サイズが減少する方式の多重解像度変換を少なくとも1レベル施す第1の変換工程と、
    前記第1の変換工程において多重解像度変換が施された画像信号のうち、低周波帯域成分の画像信号に対し、少なくとも1レベルの二項ウェーブレット変換を施す第2の変換工程と、
    前記第2の変換工程において二項ウェーブレット変換が施された画像信号に対して所定の画像処理を行う第1の画像処理工程と、
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  2. 前記第1の画像処理工程において、前記第2の変換工程で得られた画像信号のうち、高周波帯域成分の画像信号に対して前記所定の画像処理が行われることを特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。
  3. 前記第1の画像処理工程において、前記高周波帯域成分の画像信号のうち、信号強度に関して予め設定された条件を満たす画素に対して、信号強度を抑制する処理が行われることを特徴とする請求項2に記載の画像処理方法。
  4. 前記第1の変換工程で得られた画像信号に対して所定の画像処理を行う第2の画像処理工程を含むことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の画像処理方法。
  5. 前記第2の画像処理工程において、前記第1の変換工程で得られた画像信号のうち、高周波帯域成分の画像信号に対して前記所定の画像処理が行われることを特徴とする請求項4に記載の画像処理方法。
  6. 前記第2の画像処理工程において、前記高周波帯域成分の画像信号のうち、信号強度に関して予め設定された条件を満たす画素に対して、信号強度を抑制する処理が行われることを特徴とする請求項5に記載の画像処理方法。
  7. 前記読取工程における画像信号の読み取り解像度に基づいて、前記多重解像度変換から前記二項ウェーブレット変換に切り替えるレベルを決定する決定工程を含み、
    前記第1の変換工程において、前記決定工程において決定された切り替えのレベルに従って前記多重解像度変換が行われ、
    前記第2の変換工程において、前記決定工程において決定された切り替えのレベルに従って前記二項ウェーブレット変換が行われることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の画像処理方法。
  8. 記録媒体に記録された画像信号を読み取る画像信号読取部と、
    前記画像信号読取部により読み取られた画像信号に対し、画像サイズが減少する方式の多重解像度変換を少なくとも1レベル施す第1の変換部と、
    前記第1の変換部により多重解像度変換が施された画像信号のうち、低周波帯域成分の画像信号に対し、少なくとも1レベルの二項ウェーブレット変換を施す第2の変換部と、
    前記第2の変換部により二項ウェーブレット変換が施された画像信号に対して所定の画像処理を行う第1の画像処理部と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  9. 前記第1の画像処理部は、前記第2の変換部で得られた画像信号のうち、高周波帯域成分の画像信号に対して前記所定の画像処理を行うことを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 前記第1の画像処理部は、前記高周波帯域成分の画像信号のうち、信号強度に関して予め設定された条件を満たす画素に対して、信号強度を抑制する処理を行うことを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。
  11. 前記第1の変換部で得られた画像信号に対して所定の画像処理を行う第2の画像処理部を備えることを特徴とする請求項8〜10の何れか一項に記載の画像処理装置。
  12. 前記第2の画像処理部は、前記第1の変換部で得られた画像信号のうち、高周波帯域成分の画像信号に対して前記所定の画像処理を行うことを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置。
  13. 前記第2の画像処理部は、前記高周波帯域成分の画像信号のうち、信号強度に関して予め設定された条件を満たす画素に対して、信号強度を抑制する処理を行うことを特徴とする請求項12に記載の画像処理装置。
  14. 前記画像信号読取部による画像信号の読み取り解像度に基づいて、前記多重解像度変換から前記二項ウェーブレット変換に切り替えるレベルを決定するレベル決定部を備え、
    前記第1の変換部は、前記レベル決定部により決定された切り替えのレベルに従って前記多重解像度変換を行い、
    前記第2の変換部は、前記レベル決定部により決定された切り替えのレベルに従って前記二項ウェーブレット変換を行うことを特徴とする請求項8〜13の何れか一項に記載の画像処理装置。
  15. 画像処理を実行するためのコンピュータに、
    記録媒体に記録された画像信号を読み取る画像信号読取機能と、
    前記画像信号読取機能により読み取られた画像信号に対し、画像サイズが減少する方式の多重解像度変換を少なくとも1レベル施す第1の変換機能と、
    前記第1の変換機能により多重解像度変換が施された画像信号のうち、低周波帯域成分の画像信号に対し、少なくとも1レベルの二項ウェーブレット変換を施す第2の変換機能と、
    前記第2の変換機能により二項ウェーブレット変換が施された画像信号に対して所定の画像処理を行う第1の画像処理機能と、
    を実現させるための画像処理プログラム。
  16. 前記第1の画像処理機能を実現させる際に、前記第2の変換機能で得られた画像信号のうち、高周波帯域成分の画像信号に対して前記所定の画像処理を行うことを特徴とする請求項15に記載の画像処理プログラム。
  17. 前記第1の画像処理機能を実現させる際に、前記高周波帯域成分の画像信号のうち、信号強度に関して予め設定された条件を満たす画素に対して、信号強度を抑制する処理を行うことを特徴とする請求項16に記載の画像処理プログラム。
  18. 前記第1の変換機能で得られた画像信号に対して所定の画像処理を行う第2の画像処理機能を実現させることを特徴とする請求項15〜17の何れか一項に記載の画像処理プログラム。
  19. 前記第2の画像処理機能を実現させる際に、前記第1の変換機能で得られた画像信号のうち、高周波帯域成分の画像信号に対して前記所定の画像処理を行うことを特徴とする請求項18に記載の画像処理プログラム。
  20. 前記第2の画像処理機能を実現させる際に、前記高周波帯域成分の画像信号のうち、信号強度に関して予め設定された条件を満たす画素に対して、信号強度を抑制する処理を行うことを特徴とする請求項19に記載の画像処理プログラム。
  21. 前記画像信号読取機能による画像信号の読み取り解像度に基づいて、前記多重解像度変換から前記二項ウェーブレット変換に切り替えるレベルを決定するレベル決定機能を実現させ、
    前記第1の変換機能を実現させる際に、前記レベル決定機能により決定された切り替えのレベルに従って前記多重解像度変換を行い、
    前記第2の変換機能を実現させる際に、前記レベル決定機能により決定された切り替えのレベルに従って前記二項ウェーブレット変換を行うことを特徴とする請求項15〜20の何れか一項に記載の画像処理プログラム。
  22. 記録媒体に記録された画像信号を読み取る画像信号読取部と、
    前記画像信号読取部により読み取られた画像信号に対し、画像サイズが減少する方式の多重解像度変換を少なくとも1レベル施す第1の変換部と、
    前記第1の変換部により多重解像度変換が施された画像信号のうち、低周波帯域成分の画像信号に対し、少なくとも1レベルの二項ウェーブレット変換を施す第2の変換部と、
    前記第2の変換部により二項ウェーブレット変換が施された画像信号に対して所定の画像処理を行う第1の画像処理部と、
    前記第1の画像処理部により画像処理が行われた画像信号を出力して出力媒体に画像を記録する画像記録部と、
    を備えることを特徴とする画像記録装置。
  23. 前記第1の画像処理部は、前記第2の変換部で得られた画像信号のうち、高周波帯域成分の画像信号に対して前記所定の画像処理を行うことを特徴とする請求項22に記載の画像記録装置。
  24. 前記第1の画像処理部は、前記高周波帯域成分の画像信号のうち、信号強度に関して予め設定された条件を満たす画素に対して、信号強度を抑制する処理を行うことを特徴とする請求項23に記載の画像記録装置。
  25. 前記第1の変換部で得られた画像信号に対して所定の画像処理を行う第2の画像処理部を備え、
    前記画像記録部は、前記第2の画像処理部により画像処理が行われた画像信号を更に出力して出力媒体に画像を記録することを特徴とする請求項22〜24の何れか一項に記載の画像記録装置。
  26. 前記第2の画像処理部は、前記第1の変換部で得られた画像信号のうち、高周波帯域成分の画像信号に対して前記所定の画像処理を行うことを特徴とする請求項25に記載の画像記録装置。
  27. 前記第2の画像処理部は、前記高周波帯域成分の画像信号のうち、信号強度に関して予め設定された条件を満たす画素に対して、信号強度を抑制する処理を行うことを特徴とする請求項26に記載の画像記録装置。
  28. 前記画像信号読取部による画像信号の読み取り解像度に基づいて、前記多重解像度変換から前記二項ウェーブレット変換に切り替えるレベルを決定するレベル決定部を備え、
    前記第1の変換部は、前記レベル決定部により決定された切り替えのレベルに従って前記多重解像度変換を行い、
    前記第2の変換部は、前記レベル決定部により決定された切り替えのレベルに従って前記二項ウェーブレット変換を行うことを特徴とする請求項22〜27の何れか一項に記載の画像記録装置。
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