JP4087807B2 - 画像処理方法および装置並びにプログラム - Google Patents

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Description

本発明は画像処理、具体的にはデジタル画像を所定の再生サイズで再生するのに際し、デジタル画像に対してシャープネス処理および拡縮処理を前後に行う画像処理方法および装置並びにそのためのプログラムに関するものである。
近年、デジタルスチルカメラ(以下デジタルカメラという)は急速に普及している。デジタルカメラは、光の情報を銀塩フィルムに結像させる代わりに、デジタルデバイス(CCDや光電子倍増管など)に結像させ、画像をデジタルデータ(以下デジタル画像という)として記録媒体に保存したり、直接コンピュータで利用したりすることができるので、画像処理を施したり保存するのに便利である。
また、従来の撮像方法により銀塩フィルムに光の情報を結像させて得た画像や、写真用紙や、紙などの印刷媒体に印刷して得た画像を、スキャナなどの読取装置で読み取ってデジタルデータを、デジタルカメラにより取得されたデジタル画像と同じように保存したり、画像処理を施したりするなどのことも行われている。
このようなデジタル画像が、モニタなどの表示装置に表示されたり、写真用紙にプリントされたりするなどで再生されるが、再生された画像に対して高品位な画質が期待されるので、デジタル画像に対して様々な画像処理を施す必要がある。
これらの画像処理の1つとしてのシャープネス処理は、再生された画像の像構造特性(粒状感や鮮鋭感など)を左右し、再生画像の画質アップにとって重要な役割を果たすものであり、様々な処理方式が提案されている。例えば、画像に対してボケマスク処理を施して画像の鮮鋭度を強調する方法が知られている(非特許文献1)。このボケマスク処理は、元画像Sorgから高周波数成分を抽出し、この高周波数成分に対して強調係数Kを乗算することによって強調してから元画像Sorgと合成することによって画像の鮮鋭度を強調するものである。

S’=Sorg+K×(Sorg−Sus) (1)
但し,Sorg:元画像
Sus:ボケ画像
K:強調係数

ここで、高周波数成分は、まず元画像Sorgに対してローパスフィルタなどのボケフィルタを適用してボケ画像Susを得、元画像Sorgからボケ画像Susを減算することによって抽出されるものである。
この方法の応用として、例えば式(1)において、係数Kを画像の特徴部分に応じて変化させるようにし、画像の鮮鋭度を強調すると共に、ノイズを抑制し、より好ましい像構造特性を有する再生画像を得ることができる(特許文献1)。
シャープネス処理を行うためにボケ画像(Sus)を得る際に、元画像に対してボケフィルタ(以下略して単にフィルタという)を適用するが、サイズの大きい元画像に対して小さいサイズのフィルタを適用すると、処理時間がかかり、効率が良くない一方、サイズの小さい元画像に対して大きいサイズのフィルタを適用すると、画像の元の周波数特性が損なわれてしまい、適切な補正ができないという問題があるため、元画像Sorgのサイズに応じてフィルタを調整する必要がある。
また、デジタル画像の元々のサイズが再生する際のサイズ(再生サイズ)と同じであるとは限らないため、デジタル画像を再生する際に、デジタル画像に対して、そのサイズが再生サイズに合致するように拡大縮小処理(以下拡縮処理という)を行う必要がある。
拡縮処理およびシャープネス処理を行うことが必要なシステムにおいて、拡縮処理を先に行う場合、シャープネス処理の対象となる画像(拡縮画像)は、元の画像が拡縮されてなるものであり、元の画像の周波数特性を完全に有するものではないため、拡縮画像の周波数特性に基づいて拡縮画像に対してシャープネス処理を行うのでは、元の画像の周波数特性を完全に反映することができないので、必ずしも良い画質を得ることができるとは限らない。一方、先にシャープネス処理を行う場合には、元の画像の周波数特性に基づいたシャープネス処理を行うことができるが、シャープネス処理した後に拡縮処理を行うため、シャープネス処理の効果を損なってしまう可能性がある。このようなジレンマを解消し、再生画像を観察する観察者にとっていかに画質の良い再生画像を提供するかは重要な課題である。
特許文献2において、デジタル画像に対して拡縮処理およびシャープネス処理を行うシステムにおいて、拡縮処理が拡大処理であるか縮小処理であるかに応じて、拡大処理の場合には拡大処理よりも先にシャープネス処理を行う一方、縮小処理の場合には縮小処理の後にシャープネス処理を行う方法が提案されている。
画像解析ハンドブック,P.549,東京大学出版会,高木幹雄,下田陽久 監修 特表平3−502975号公報 特許第3188505号公報
しかしながら、特許文献2記載の方法は、拡縮処理が拡大処理であるか縮小処理であるかに応じて拡縮処理とシャープネス処理の順序を変え、シャープネス処理に用いられるフィルタの効率(フィルタのサイズ)を有効に利用することができるが、上述したジレンマを解消することができない。
また、デジタル画像に対して行うシャープネス処理は、処理後のデジタル画像を再生する際に、再生画像を観察する観察者にとっていかに像構造的に画質を良く感じさせるための処理であるべく、観察者の視覚特性を考慮して行うことが希望されるが、特許文献2に記載された方法は、観察者の視覚特性を考慮していない。
図4は、再生画像の観察者、すなわち人間の視覚特性を示している。図示のように、人間の視覚のレスポンス(感度)は、5cycle/degree付近でピークとなっている。すなわち、人間の視覚は、この周波数帯域に対して最も敏感であり、デジタル画像に対してシャープネス処理を行う際、この周波数帯域の成分を抽出して操作することによって大きな視覚効果を得ることが望まれる。
一方、デジタル画像の周波数は、単位長さあたりの正弦波の繰り返し回数、または1正弦波あたりの画素数の逆数(cycle/mm)により表され、図4における横軸のcpd(cycle/degree)により表される周波数との関係は式(2)により示されている。
Figure 0004087807
すなわち、デジタル画像に対してシャープネス処理を行う際に、大きな視覚効果を得るために、人間の視覚が最も敏感な5cycle/degree周辺の周波数帯域を操作すべきであるが、この周波数帯域が5×DPI×π×DIST/(25.4×180)(cycle/mm)周辺の周波数帯域であるため、再生画像と観察者間の距離、すなわち観察距離DISTおよび再生装置の解像度DPIが一定ではないと、操作すべき周波数帯域の信号を確定することができず、適切なシャープネス処理を行うことができない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、デジタル画像に対してシャープネス処理および拡縮処理を前後に行う際に、観察者にとって最も良い画質の再生画像を得ることができる画像処理方法および装置並びにそのためのプログラムを提供することを目的とするものである。
本発明の画像処理方法は、デジタル画像を所定の再生サイズで再生するのに際し、該デジタル画像に対して、前記再生サイズに合致するための拡縮処理およびシャープネス処理を前後に行う画像処理方法において、
所定の閾値より小さい再生サイズで再生される前記デジタル画像に対して、前記シャープネス処理より先に前記拡縮処理を行うことを特徴とするものである。
ここで、本発明におけるシャープネス処理とは、デジタル画像の像構造特性を変換する処理を意味し、鮮鋭度を向上させる鮮鋭化処理や、粒状感、ノイズなどを抑制する平滑化処理とすることができ、鮮鋭化処理のみ、または平滑化処理のみであってもよいし、特許文献1記載のような、鮮鋭化しつつ平滑化する処理であってもよい。
デジタル画像が再生される際に、その再生サイズによって、観察者と再生される画像(再生画像)間の距離が異なる。例えば、デジタル画像をプリントすることによって再生する際に、小さい再生サイズ(プリントの場合、例えば2Lより小さいプリントサイズ)の場合、観察者がプリントに近い位置で観察を行うことが考えられ、観察者とプリント間の距離は大よそ30cm〜50cmである一方、ポスタなどのための大きいプリントサイズの場合には、観察者とプリント間の距離は近かったり、遠かったりなど様々である。すなわち、再生サイズが大きい場合には、観察者と再生画像間の距離を確定することができないが、再生サイズが小さい場合にはこの距離をほぼ確定することができる。
本発明は、このことに着目し、デジタル画像を再生する際の再生サイズに応じて、再生サイズが所定の閾値より小さい、すなわち小さい再生サイズの場合において、シャープネス処理を拡縮処理の後に、すなわち、拡縮処理、シャープネス処理の順で処理を行うようにするものである。こうすることによって、小さい再生サイズの場合には、観察距離が前述のように所定の狭い範囲内であり、ほぼ固定として考えることができるため、観察者の視覚特性に基づいたシャープネス処理を行うことができる。
本発明の画像処理方法は、前記所定の閾値以上の再生サイズで再生される前記デジタル画像に対して、前記拡縮処理より先に前記シャープネス処理を行う、すなわちシャープネス処理、拡縮処理の順で処理を行うことが好ましい。
本発明の画像処理方法は、画像をプリントするための処理に適用することができ、この場合、前記再生サイズが、前記デジタル画像をプリントすることによって再生する際のプリントサイズとなる。
本発明の画像処理装置は、デジタル画像を所定の再生サイズで再生するのに際し、該デジタル画像に対して、前記再生サイズに合致するための拡縮処理およびシャープネス処理を夫々前後に行う拡縮手段とシャープネス処理手段とを有する画像処理装置において、
前記所定の閾値より小さい再生サイズで再生される前記デジタル画像に対して、前記拡縮手段による処理を、前記シャープネス処理手段による処理より先に行わせる処理順序制御手段を有することを特徴とするものである。
前記シャープネス処理手段は、前記所定の閾値より小さい再生サイズで再生される前記デジタル画像に対して、再生される該デジタル画像を観察する観察者の視覚特性に基づいて前記シャープネス処理を行うものであることが好ましい。
前記処理順序制御手段は、前記所定の閾値以上の再生サイズで再生される前記デジタル画像に対して、前記シャープネス処理手段による処理を、前記拡縮手段による処理より先に行わせるものであることが好ましい。
本発明の画像処理装置は、画像をプリントするための処理に適用することができ、この場合、前記再生サイズが、前記デジタル画像をプリントすることによって再生する際のプリントサイズとなる。
本発明のプログラムは、本発明の画像処理方法をコンピュータに実行させるものである。
本発明の画像処理方法及び装置によれば、デジタル画像が再生される際に、再生サイズが大きい場合には、観察者と再生画像間の距離を確定することができないが、再生サイズが小さい場合にはこの距離をほぼ確定することができることに着目し、再生サイズの大きさに応じて、再生サイズが所定の閾値より小さいときには、拡縮処理、シャープネス処理の順で処理を行う。こうすることによって、観察者の視覚特性に基づいたシャープネス処理を行うことができ、観察者にとって像構造特性上に最も良い画質の再生画像を提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態となるプリントシステムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態のプリントシステムは、デジタル画像(以下単に画像という)S0に対して画像処理を行って処理済み画像S1を得る画像処理部50と、画像処理部50に対する種々の入力を行うための入力部10と、画像処理部50により得られた処理済み画像S1を印刷してプリントPを得る印刷部100とを備えてなるものである。なお、画像処理部50は、補助記憶装置に読み込まれた画像処理プログラムをコンピュータ(たとえばパーソナルコンピュータ等)上で実行することにより実現される。また、この画像処理プログラムは、CD−ROM等の情報記憶媒体に記憶され、もしくはインターネット等のネットワークを介して配布され、コンピュータにインストールされることになる。また、入力部10としては、例えばコンピュータのキーボードや、マウスや、所定のボタンなどを例として挙げることができる。本実施形態において、操作者は、入力部10を介して、画像S0のプリントサイズを入力することができる。また、本実施形態において、印刷部100は例として300dpiの解像度で印刷を行うものとする。
デジタル画像は、デジタル形式の画像データにより表される画像のことを意味し、デジタルカメラなどにより取得された画像は勿論、写真フィルムに写った画像や、印刷された画像などを、スキャナなどの読取装置で読み取って得た画像も含むものである。なお、デジタル画像はデジタル形式の画像データにより表されることから、画像データと画像とを特に区別せずに以下の説明を行う。
図1に示すように、画像処理部50は、制御部20と、制御部20の制御に従って画像S0に対してシャープネス処理と拡大縮小処理とを夫々前後に行うシャープネス処理部30と拡縮部40とを有してなる。制御部20は、入力部10を介して入力されたプリントサイズに応じて画像S0の処理順序を決定して、シャープネス処理部30と拡縮部40の処理を行わせるものである。具体的には、プリントサイズが所定の閾値(本実施形態においては、例として2L)より小さい場合には、拡縮部40、シャープネス処理部30の順序で夫々の処理を行わせる一方、プリントサイズが2L以上である場合には、シャープネス処理部30、拡縮部40の順序で夫々の処理を行わせる。
拡縮部40は、画像S0、またはシャープネス処理部30によるシャープネス処理が先に行われた場合にはシャープネス処理された画像を、入力部10により入力されたプリントサイズに合致するように拡大縮小して拡縮画像を得るものである。
シャープネス処理部30は、画像S0、または拡縮部40による拡縮処理が先に行われた場合には拡縮された画像(拡縮画像)に対してシャープネス処理を行うものである。
図2は、シャープネス処理部30の構成を示すブロック図である。図示のように、シャープネス処理部30は、元画像Sorg(画像S0、または拡縮画像)に対して、フィルタ処理を行ってボケ画像Susを得るフィルタ処理部31と、元画像Sorgからボケ画像Susを減算することによって高周波数成分を抽出する高周波数成分抽出部32と、高周波数成分に対して高周波数成分用のゲインを乗算することによって高周波数成分を調整する高周波数成分調整部33と、元画像Sorgと調整された高周波数成分とを合成してシャープネス処理済み画像Ssを得る合成部34とを備えてなる。
本実施形態のプリントシステムにおいて、シャープネス処理部30は、下記のようにシャープネス処理を行うものである。まず、シャープネス処理部30のフィルタ処理部31は、元画像Sorgに対して図3に示すフィルタを適用することによってボケ画像Susを得、高周波数成分抽出部32は、元画像Sorgからボケ画像Susを減算して高周波数成分を抽出する。
前述したように、画像処理部50の制御部20は、プリントサイズが2Lより小さい場合に、拡縮部40、シャープネス処理部30の順に処理を行わせるものである。この場合、プリントサイズが小さいので、観察距離DISTが30cm〜50cmの狭い範囲内であると考えられる。図5は、図3に示すフィルタにより処理された画像を300dpiで印刷し、観察距離30cmで観察されるものとしてプロットして得た周波数特性を示すものであり(図中実線)、図6は、高周波数成分抽出部32が、図3に示すフィルタにより得られたボケ画像Susを用いて得られる高周波数成分の特性を示すものである。図示のように、300dpiで印刷された画像を30cmの観察距離で観察する場合、図3のフィルタにより得られるボケ画像を用いれば、人間の視覚特性(図中点線)における感度のピークに対応する帯域の周波数成分を正確に抽出している。
高周波数成分調整部33は、高周波数成分抽出部32により抽出された高周波数成分に対して高周波数成分用のゲインを乗算して調整を行い、合成部34は、高周波数成分調整部33により調整された高周波数成分を元画像Sorgに加算してシャープネス処理済み画像Ssを得る。
このように、本実施形態におけるシャープネス処理部30は、小さいプリントサイズでプリントされる画像に対して、図3に示すフィルタを用いて観察者の視覚特性に合致する周波数帯域の成分を抽出するようにしているので、抽出された成分を調整することによって観察者にとって像構造特性上に最も良い画質を有する再生画像を提供することができる。
一方、シャープネス処理部30による処理が、拡縮部40による処理より先に行われる場合、すなわち2L以上のサイズで画像S0がプリントされる場合、前述したように、観察距離が一定とは考えにくいため、観察距離に応じて観察者の視覚特性に合致する周波数成分の抽出ができないが、本実施形態のシャープネス処理部30は、この場合においても図3に示すフィルタを適用してボケ画像Susを取得し、このボケ画像Susを用いて高周波数成分を抽出して調整を行うようにする。こうすることによって、観察者の視覚特性に必ずしも合致しないが、処理前の画像と比較して像構造特性が補正されたシャープネス処理済み画像Ssを得ることができる。
図7は、図1に示す実施形態のプリントシステムにより行われる処理を示すフローチャートである。図示のように、画像処理部50は、画像S0に対して画像処理を行うのにあたって、まず、制御部20により、入力部10介して入力されたプリントサイズに基づいてシャープネス処理部30と拡縮部40の処理順序を決定する。具体的には、制御部20は、入力されたプリントサイズを確認し(S10、S15)、プリントサイズが2Lより小さい場合(S15:Yes)、拡縮部40、シャープネス処理部30の順となる処理順序を決定し、シャープネス処理部30と拡縮部40は制御部20により決められた順序で夫々の処理を行う。まず、拡縮部40は、画像S0に対して拡縮処理を行い、プリントサイズに合致するサイズの拡縮画像を得る(S20)。この拡縮画像を元画像Sorgとし、シャープネス処理部30は、元画像Sorgから、図3に示すフィルタを元画像Sorgに適用して得たボケ画像Susを減算することによって元画像Sorgの高周波数成分を抽出し、抽出された高周波数成分に対してゲインを乗算することによって調整してから元画像Sorgと加算してシャープネス処理済み画像Ssを得る(S25)。そして、シャープネス処理済み画像Ssが、画像処理部50の処理済み画像S1として印刷部100に出力され、印刷部100は、処理済み画像S1を印刷してプリントPを得る(S40)。
一方、ステップS15において、プリントサイズが2L以上である場合(S15:No)、制御部20は、シャープネス処理部30、拡縮部40の順となる処理順序を決定し、シャープネス処理部30と拡縮部40は制御部20により決められた順序で夫々の処理を行う。まず、シャープネス処理部30は、画像S0を元画像Sorgとし、元画像Sorgから、図3に示すフィルタを元画像Sorgに適用して得たボケ画像Susを減算することによって元画像Sorgの高周波数成分を抽出し、抽出された高周波数成分に対してゲインを乗算することによって調整してから元画像Sorgと加算してシャープネス処理済み画像Ssを得る(S30)。そして拡縮部40は、シャープネス処理済み画像Ssに対して拡縮処理を行い、プリントサイズに合致するサイズの拡縮画像を得る(S35)。拡縮部40により得られた拡縮画像が、画像処理部50の処理済み画像S1として印刷部100に出力され、印刷部100は、処理済み画像S1を印刷してプリントPを得る(S40)。
このように、本実施形態のプリントシステムは、画像のプリントサイズに応じて、小さいプリントサイズの場合には、拡縮処理、シャープネス処理の順で画像に対して処理を行う。そして、再生サイズが小さいときに、再生画像と観察者間の距離(観察距離)をほぼ確定することができることを利用し、シャープネス処理を行う際に、再生画像と観察者間の距離(観察距離)を30cmに限定して、人間の視覚特性に基づいたシャープネス処理を行うことによって、再生サイズが小さい場合に、観察者にとって像構造特性上最も良い画質を有する画像を提供することができると共に、抽出しようとする高周波数成分の周波数特性が一定であるので、高周波数成分を抽出する際にボケ画像を取得するためのフィルタも、同じ特性のものを使用することができ、再生サイズに応じてフィルタを変える必要がなく、便利である。
以上、本発明の望ましい実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない限り、様々な増減、変更を行うことができる。
例えば、本実施形態において、処理の効率化を図るために、大きいプリントサイズの場合においても、シャープネス処理を行う際に、小さいプリントサイズの場合に用いられる図3に示すフィルタを用いるようにしているが、大きいプリントサイズの場合には、他の視点から、例えばデジタルカメラなどの撮像装置のレンズ特性や、スキャナなどの読取装置の光電変換部の特性などで劣化した周波数帯域の補正を行うようにしてもよい。
また、本実施形態において、小さいプリントサイズの場合の観察距離を30cmにしているが、観察距離をこれに限定することがなく、例えば、30cm〜50cmの範囲内で任意に決めてもよく、実際の観察距離が30cm〜50cmの範囲外である場合にはその実際の観察距離、例えば、遊園地などで観光客を撮像して得た画像を壁に張り出し、観光客に見せて購入してもらうような場合、壁と観光客間の距離を観察距離としてシャープネス処理を行うようにしてもよい。
また、上記において、抽出された高周波数成分に対する調整の方法の詳細を説明していないが、従来の種々の調整の方法を適用すればよい。例えば、シャープネス処理の目的は単に鮮鋭度を高めることであれば、高周波数成分に対して一意のゲインを乗算するようにすればよい。鮮鋭度を高めると共に、ノイズの抑制も図ることを目的とすれば、特許文献1に記載された方法でゲイン(式(1)における係数K)を画像の特徴部分に応じて変化させるようにしてもよい。また、例えば、一般的に、画像中の粒状成分はコントラストが低く、エッジ成分はコントラストが高いので、コントラストに依存したゲインを高周波数成分に乗算することによって、鮮鋭度と粒状度を独立して制御するようにしてもよい。
また、シャープネス処理の方法も、本実施形態に用いられた方法に限らず、従来の種々の方法を用いることができる。例えば、本実施形態におけるシャープネス処理部30は、元画像に、調整された高周波数成分を加算するようにしているが、元画像から得られたボケ画像に、調整された高周波数成分を加算するようにしてもよい。
また、本実施形態は、画像をプリントという形式で再生しているが、本発明の画像処理方法および装置は、モニタで表示するなどいかなる方式で画像を再生する処理システムにも適用することができる。
また、本実施形態において、シャープネス処理の計算量の軽減、元画像の周波数特性に基づいた処理が可能との視点から、プリントサイズが大きいときに、シャープネス処理、拡縮処理の順で処理を行うようにしているが、元画像のサイズと再生サイズとの差がそれほど大きくない場合や、元画像のサイズが再生サイズより大きい場合などにおいては、拡縮処理、シャープネス処理の順で処理を行うようにしてもよい。
また、本実施形態のプリントシステムは、本発明の主旨を理解しやすくするために、印刷する前にシャープネス処理と拡縮処理のみを行うものとしたが、本発明の画像処理方法および装置は、シャープネス処理と拡縮処理以外に、露光補正や、諧調補正、色補正、ホワイトバランス補正など他の処理も行うシステムにも適用することができる。
また、本発明の画像処理方法および装置は、拡縮処理とシャープネス処理とが前後に行われるシステムに適用するものであるが、シャープネス処理と拡縮処理とが連続して前後に行われるとは限らない。例えば上述したように、画像に対して他の処理も行う場合、シャープネス処理と拡縮処理との間に1つまたは複数の他の処理が行われるようにしてもよい。
本発明の実施形態となるプリントシステムの構成を示すブロック図 図1に示すプリントシステムにおけるシャープネス処理部30の構成を示すブロック図 図2に示すシャープネス処理部30におけるフィルタ処理部31に用いられるフィルタの例を示す図 人間の視覚特性を示す図 図3に示すフィルタの特性を示す図 図3に示すフィルタにより得られる高周波数成分の周波数特性を示す図 図1に示す実施形態のプリントシステムの処理を示すfローチャート
符号の説明
10 入力部
20 制御部
30 シャープネス処理部
31 フィルタ処理部
32 高周波数成分抽出部
33 高周波数成分調整部
34 合成部
40 拡縮部
50 画像処理部
100 印刷部

Claims (15)

  1. デジタル画像を所定の再生サイズで再生するのに際し、該デジタル画像に対して、前記再生サイズに合致するための拡縮処理と、シャープネス処理とを行う画像処理方法において、
    所定の閾値より小さい再生サイズで再生される前記デジタル画像に対して、前記シャープネス処理より先に前記拡縮処理を行うことを特徴とする画像処理方法。
  2. 前記シャープネス処理が、鮮鋭化処理および/または平滑化処理であることを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  3. 前記所定の閾値より小さい再生サイズで再生される前記デジタル画像に対して、再生される該デジタル画像を観察する観察者の視覚特性に基づいて前記シャープネス処理を行うことを特徴とする請求項1または2記載の画像処理方法。
  4. 前記所定の閾値以上の再生サイズで再生される前記デジタル画像に対して、前記拡縮処理より先に前記シャープネス処理を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の画像処理方法。
  5. 前記再生サイズが、前記デジタル画像をプリントすることによって再生する際のプリントサイズであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の画像処理方法。
  6. デジタル画像を所定の再生サイズで再生するのに際し、該デジタル画像に対して、前記再生サイズに合致するための拡縮処理を行う拡縮手段と、シャープネス処理を行うシャープネス処理手段とを有する画像処理装置において、
    前記所定の閾値より小さい再生サイズで再生される前記デジタル画像に対して、前記拡縮手段による処理を、前記シャープネス処理手段による処理より先に行わせる処理順序制御手段を有することを特徴とする画像処理装置。
  7. 前記シャープネス処理手段が、鮮鋭化処理および/または平滑化処理を行うものであることを特徴とする請求項6記載の画像処理装置。
  8. 前記シャープネス処理手段が、前記所定の閾値より小さい再生サイズで再生される前記デジタル画像に対して、再生される該デジタル画像を観察する観察者の視覚特性に基づいて前記シャープネス処理を行うものであることを特徴とする請求項6または7記載の画像処理装置。
  9. 前記処理順序制御手段が、前記所定の閾値以上の再生サイズで再生される前記デジタル画像に対して、前記シャープネス処理手段による処理を、前記拡縮手段による処理より先に行わせるものであることを特徴とする請求項6から8のいずれか1項記載の画像処理装置。
  10. 前記再生サイズが、前記デジタル画像をプリントすることによって再生する際のプリントサイズであることを特徴とする請求項6から9のいずれか1項記載の画像処理装置。
  11. デジタル画像を所定の再生サイズで再生するのに際し、該デジタル画像に対して、前記再生サイズに合致するための拡縮処理と、シャープネス処理とをコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記所定の閾値より小さい再生サイズで再生される前記デジタル画像に対して、前記拡縮処理を、前記シャープネス処理より先に行わせる処理順序制御処理をさらにコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  12. 前記シャープネス処理が、鮮鋭化処理および/または平滑化処理であることを特徴とする請求項11記載のプログラム。
  13. 前記シャープネス処理が、前記所定の閾値より小さい再生サイズで再生される前記デジタル画像に対して、再生される該デジタル画像を観察する観察者の視覚特性に基づいて行われるものであることを特徴とする請求項11または12記載のプログラム。
  14. 前記処理順序制御処理が、前記所定の閾値以上の再生サイズで再生される前記デジタル画像に対して、前記シャープネス処理を、前記拡縮処理より先に行わせる処理であることを特徴とする請求項11から13のいずれか1項記載のプログラム。
  15. 前記再生サイズが、前記デジタル画像をプリントすることによって再生する際のプリントサイズであることを特徴とする請求項11から14のいずれか1項記載のプログラム。
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