JP2004239505A - 連続熱処理炉、これを用いた鋼管および熱処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷間加工後の洗浄工程をアルカリ脱脂、酸洗のみとした場合であっても、浸炭の発生がない冷間仕上げ鋼管を得る。
【解決手段】炉内の雰囲気ガスを陽圧とし、炉入口から鋼管を軸方向に沿って装入して熱処理を施した鋼管を炉出口より搬出する連続熱処理炉を用いて、炉入口にその全面を覆う耐熱性カーテンを吊着し、この耐熱性カーテンを通して前記鋼管を装入する際に内外表面に残留した付着物を分解、除去するとともに、前記鋼管の内部を雰囲気ガスと置換してのち、炉内で熱処理を施すことを特徴とする鋼管の熱処理方法、およびこれにより製造された冷間仕上げ鋼管である。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷間加工された鋼管の連続熱処理に関し、さらに詳しくは、炭化水素系の成分を含む圧延油または潤滑剤を使用して冷間加工されるオーステナイト系ステンレス鋼管の溶体化処理に際し、鋼管表面を浸炭させることがない連続熱処理炉、並びにこれを用いて熱処理された鋼管および熱処理方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】
冷間仕上げ鋼管に冷間加工を行う場合には、鋼管の内外表面に適切な表面処理を施して、例えば、冷間圧延時には圧延油を塗布し、冷間抽伸時には潤滑剤(金属石鹸)を被覆して所定寸法に加工される。
【0003】
次いで、冷間加工された鋼管を熱処理する場合には、熱処理前に圧延油や潤滑剤を洗浄(脱脂)し、鋼管の内外表面の付着物を除去する必要がある。鋼管表面に付着物を残留させたままで熱処理を施すと、圧延油や潤滑剤は炭化水素系の成分を含むものであるため、熱処理中にこれらの成分が蒸発し、炭素(カーボン)源を含んだ高温気体に鋼管の内外表面が曝されることになり、温度条件によって浸炭が発生することがある。
【0004】
表面に浸炭が発生した鋼管は、高温高圧で使用を繰り返すと、浸炭部が起点となりSCC(応力腐食割れ)を発生させるおそれがある。このため、冷間加工された鋼管を熱処理する場合には、鋼管の内外表面に浸炭を発生させないことが必要である。従来から、浸炭防止のため、種々の対策が提案されている。
【0005】
特許文献1では、弾性パッドが対向部に設けられた一対の開閉扉をパージ室の入口部の上下に夫々上下動するように設け、搬入される直管を入口部にて一時停止させ、上下から開閉扉により挟んでパージ室の雰囲気ガスの圧力を高くすることにより、直管内を雰囲気ガスに置換するようにした管内ガスパージ装置が提案されている。
【0006】
しかしながら、特許文献1で提案された装置では、パージ室の入口部でその都度直管の装入を停止させる必要があるため、熱処理能率が著しく低下する。それと同時に、加熱雰囲気での弾性パッドの品質劣化が激しく、要求性能が得られない場合や、頻繁に交換を要するという問題がある。
【0007】
一方、特許文献2に開示される熱処理装置は、直状管を雰囲気ガス中で熱処理するための熱処理炉の側方には、直状管の入口に向けて直状管を送り込む為の装入テーブルを配設して、この装入テーブルには、直状管の先端が上記熱処理炉内に入った状態において、その直状管の後端が位置する場所を負圧にする為の負圧手段を設けている。これにより、直状管内のパージ作業を極めて簡易に行なえるとしている。
【0008】
しかしながら、特許文献2が開示する装置は、大容量の負圧手段を必要とするため、大がかりな設備投資を要し、鋼管製造費が高コストになるという問題がある。
【0009】
【特許文献1】
特開平5−320745号公報、〔特許請求の範囲〕
【特許文献2】
特開平6−128645号公報、〔特許請求の範囲〕
【発明が解決しようとする課題】
前述の通り、特許文献1、2で提案された対策では、その都度、直管の装入を停止させることから熱処理能率が低下したり、大規模な設備投資が必要となるので製造費が高騰するという問題があり、万全の対策とは言えない。
【0010】
一方、熱処理にともなって鋼管表面に浸炭を発生させることがないように、熱処理前に鋼管の内外表面に残留した付着物を除去しようとすると、冷間加工後のアルカリ脱脂、洗浄に加えて、サンドブラスト等の内面清浄化の工程が必要になる。このため、冷間加工による鋼管製造費が増大することになる。
【0011】
本発明は、このような冷間加工された鋼管の内外表面に残留した付着物の問題に鑑みてなされたものであり、冷間加工後の洗浄工程をアルカリ脱脂、洗浄のみとした場合であっても、熱処理前に残留した付着物を除去することが簡易であり、しかも熱処理能率を低下させることがなく、必要とする設備投資も低廉である連続熱処理炉、並びにこれを用いて熱処理された鋼管および熱処理方法を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の課題を解決するため、冷間加工された鋼管を洗浄した後に表面に残留した付着物と、それを除去するための熱処理方法について種々の検討を加えた。その結果、冷間加工後の洗浄工程をアルカリ脱脂、洗浄のみとした場合であっても、鋼管を熱処理炉に装入する際に、内外表面に残留した付着物を簡易に分解させ、除去できることを知見した。
【0013】
アルカリ脱脂、洗浄後に鋼管表面に残留した付着物の代表として、冷間加工時の圧延油、抽伸用潤滑剤(金属石鹸)等が挙げられる。しかし、それらのほとんどは、熱処理時に200〜600℃に加熱されると、分解して炭化水素系ガスを発生させる。
【0014】
図1は、鋼管表面に残留した付着物の概略的な分解挙動を、鋼管温度と分解ガス(炭化水素系ガス)の発生濃度との関係で示す図である。前述の通り、鋼管表面に残留した付着物は、表面が200〜600℃に加熱されると分解するが、400℃で最も炭化水素系ガスの発生が顕著になる。そのため、残留した付着物を効果的に分解するには、鋼管表面を400℃以上に加熱するのが望ましい。
【0015】
通常、熱処理炉内に装入された鋼管では、外面付着物の分解ガスは炉内のガス流れによって容易に拡散されるが、内面付着物の分解ガスは鋼管内部に滞留し易くなる。この場合に、付着物の分解ガスは炭化水素系で浸炭性を有することから、鋼管が800℃以上に加熱されると、鋼管表面に浸炭が発生する場合がある。
【0016】
したがって、浸炭の発生を有効に防止するには、鋼管表面の温度を800℃未満で管理する必要があるが、実際の操炉においては、連続熱処理炉内の管理精度を考慮して、750℃以下に管理するのが望ましい。
【0017】
被熱処理材である鋼管を炉内に装入する際、先に装入された鋼管の先端側が昇温し、表面温度が200〜600℃になると、分解して炭化水素系ガスを発生する。そこで、炉内の雰囲気ガスを炉外に比べて陽圧にすると、鋼管の先端から後端に向かうガス流れを形成することができる。
【0018】
前述の通り、鋼管外面の付着物が発生する分解ガスに比べ、内面付着物が発生する分解ガスが鋼管内部に滞留し易いことから、鋼管内部におけるガス流れを顕著にするには、連続熱処理炉の炉入口を覆ってシールし、望ましくは炉入口および炉出口部の両端を覆うことによって、炉内の陽圧を維持して、雰囲気ガスを鋼管の先端から内部に侵入させるようにするのが有効である。
【0019】
すなわち、被熱処理材である鋼管を炉内に装入するのにともなって、鋼管の先端側から付着物が分解して、炭化水素系ガスを発生するが、鋼管内部には先端から後端に向かう雰囲気ガスの流れが生じるので、鋼管内部であっても分解ガスを鋼管の後端から排出して、雰囲気ガスに容易に置換することができる。
【0020】
これによれば、鋼管を熱処理炉内に装入する際に、内表面に残留した付着物を分解、除去するとともに、雰囲気ガス(非浸炭性ガス)に容易に置換することができるので、その後、炉内で所定の熱処理を施すことによって、熱処理炉の能率を低下させることなく、付着物の分解ガスに起因する浸炭を確実に防止することができる。
【0021】
本発明は、上述の知見に基づいてなされたものであり、下記(1)の連続熱処理炉、(2)の鋼管および(3)の熱処理方法を要旨としている。
(1) 炉内の雰囲気ガスを陽圧とし、炉入口から鋼管を軸方向に沿って装入して熱処理を施した鋼管を炉出口より搬出する連続熱処理炉であって、炉入口にその全面を覆うように吊着された耐熱性カーテンを設け、この耐熱性カーテンを通して前記鋼管を装入することを特徴とする連続熱処理炉である。
(2) 上記(1)に記載の連続熱処理炉に装入する際に内外表面に残留した付着物が分解、除去されて、炉内で熱処理が施されたことを特徴とする鋼管である。
(3) 炉内の雰囲気ガスを陽圧とし、炉入口から鋼管を軸方向に沿って装入して熱処理を施した鋼管を炉出口より搬出する連続熱処理炉を用いて、炉入口にその全面を覆う耐熱性カーテンを吊着し、この耐熱性カーテンを通して前記鋼管を装入する際に内外表面に残留した付着物を分解、除去するとともに、前記鋼管の内部を雰囲気ガスと置換してのち、炉内で熱処理を施すことを特徴とする鋼管の熱処理方法である。
【0022】
上記熱処理方法においては、鋼管の内表面に残留した付着物を分解、除去し、鋼管内部を雰囲気ガスと置換する条件を内表面温度が400℃以上で、且つ750℃以下にするのが望ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
図2は、本発明の連続熱処理炉の断面構成を説明する図である。図2に示す熱処理炉1では、炉入口1aから炉出口1bに亘って送管用ローラ3が炉床に配置されており、被熱処理材である鋼管2は炉入口1aから軸方向に沿って装入され、所定の熱処理を施された後、炉出口1bから連続して搬出される構造になっている。
【0024】
被熱処理材の加熱は、炉のほぼ全長に設けられたヒータ5によって行われる。また、被熱処理材の加熱時には、炉内には連続的に雰囲気ガスが供給されており、炉内雰囲気は陽圧に維持される。
【0025】
図2に示すように、熱処理炉の炉入口1aには炉入口の全面を覆う耐熱性カーテン4が吊着されており、この耐熱性カーテン4を通して鋼管3が炉内に装入される。これにより、炉入口1aの内部において雰囲気ガスを炉外に比べて陽圧に維持することが容易になる。
【0026】
前述の通り、炉内の雰囲気ガスを陽圧に維持することによって、鋼管内部では先端から後端に向かうガス流れが形成され、ガス流れは鋼管の後端から炉外に排出される。それに加え、鋼管2が炉入口1aに装入される過程でも、耐熱性カーテン4がまくれることから、この隙間から雰囲気ガスが排出される。
【0027】
したがって、本願発明の耐熱性カーテン4は、炉内雰囲気を可能な限り陽圧に維持するための手段であって、鋼管2を形成する空間以外を完全に遮赦するものではなく、多少の隙間を形成するものであってもよい。さらに、炉内雰囲気を可能な限り陽圧に維持することができるので、本願発明の耐熱性カーテン4は、炉入口1aおよび炉出口1bの両端を覆ってシールするのが望ましい。
【0028】
前記特許文献1の図2には防風カーテンが開示されているが、これは炉外からの大気の侵入を防止するものであり、本願発明の耐熱性カーテンとはその作用が全く異なるものである。
【0029】
図3は、耐熱性カーテンの構成例を示す斜視図である。同図(a)は一重のカーテンを吊着した場合、(b)は二重のカーテンを吊着した場合を示す図である。本願発明の耐熱性カーテンはいずれの構成例も採用することができるが、炉内雰囲気を可能な限り陽圧に維持するために、図3(b)に示す二重以上のカーテンを吊着するのが望ましい。
【0030】
さらに、炉内および炉外の圧力差が大きい場合、または耐熱性カーテンの素材が軽い場合に、耐熱性カーテンがめくられることがあるが、これを回避するためにカーテンの下端に重りを付加するようにしてもよい。
【0031】
炉内に供給される雰囲気ガスは、不活性ガス、還元性ガス、または無酸化性ガス等の非浸炭性ガスであれば適用できる。炉内に雰囲気ガスを比較的多量に供給して、炉内の雰囲気ガスを陽圧に維持する。
【0032】
熱処理炉に装入された鋼管は、先端側から加熱されて内外表面に残留した付着物が分解し、分解ガスを発生する。外面で発生した分解ガスは直ちに雰囲気ガスによって除去され、また、内面で発生した分解ガスも鋼管の先端から鋼管内部に流れ込んだ雰囲気ガスによって後端から追い出され、鋼管内部は雰囲気ガスに置換される。
【0033】
鋼管内面に残留した付着物を分解、除去し、鋼管内部を雰囲気ガスと置換する条件は、内表面温度が400℃以上で、且つ750℃以下で管理するのが望ましい。これは、残留した付着物を効果的に分解するには、表面温度を400℃以上に加熱するのが適しており、分解ガスによる浸炭の発生を防止するには、管理精度を考慮して750℃以下にするのが有効であることによる。
【0034】
このようにして、炉入口1aから装入された鋼管2の内部を完全に雰囲気ガスに置換させ、その後、鋼管2はヒータ5によって非浸炭性の雰囲気中で所定温度で熱処理が施されて炉出口1bから搬出される。
【0035】
【実施例】
前記図2に示す連続熱処理炉を用いて、本発明の効果を確認した。供試材としてSUS304TB(JIS G 3463)に規定されるオーステナイト系ステンレス鋼からなる素管を用い、圧延油としてユシロ化学工業(株)社製の商品名PL−17Dを使用し、冷間圧延を行った。冷間圧延後に外径25mm、肉厚2m、切断後の長さ15000mmの製品寸法に仕上げたままの鋼管を準備した。
【0036】
準備した鋼管は、NaOH濃度が5mass%の水溶液に30分間浸漬して脱脂処理をし、続いて弗酸濃度が5mass%、硝酸濃度が8mass%の弗硝酸水溶液に10分間浸漬して酸洗した後、高圧水で洗浄した。さらに、従来例とした鋼管は、脱脂処理および酸洗の後サンドブラストを施した。
【0037】
上述の通り、脱脂処理および酸洗、または、さらにサンドブラストを施した鋼管を、前記図2に示す連続熱処理炉に装入して溶体化熱処理を行った。このときの炉内雰囲気は、不活性雰囲気(vol%で、O:3%、HO:10%、CO:5%、残部:実質的にN)とし、最終到達温度が1060℃となるようにした。
【0038】
また、連続熱処理炉での鋼管の送管速度は1000mm/minとし、炉内に設置されたヒータを適宜調節することにより、炉入口近傍の温度を調節して、鋼管内部を分解ガスから雰囲気ガスに置換する条件を変更させた。比較例として、炉入口に耐熱性カーテンを設けない場合も実施した。
【0039】
各鋼管の浸炭量として、熱処理後に浸炭深さを測定した。浸炭深さの測定は、熱処理された鋼管の両管端および管端から5mごとの合計4箇所の部位で行った。鋼管を650℃に2時間加熱して鋭敏化処理した後、各部位から肉厚方向に断面を観察できるミクロ観察用試験片を採取した。
【0040】
採取した各試験片は、その断面表面を研磨し、次いで10%蓚酸で約2分間エッチングした後、400倍率の光学顕微鏡を用いて観察し、エッチングによって腐食された結晶粒界の内表面からの深さを測定した。この深さを各部位での浸炭深さとし、4箇所の部位での合計浸炭深さを算出した。
【0041】
実施例における操炉条件(耐熱性カーテン有無)、鋼管内部を分解ガスから雰囲気ガスに置換する条件および浸炭深さの測定結果を表1に示す。ただし、雰囲気ガスに置換する条件として、鋼管の後端が炉入口に装入を完了した時点での鋼管中央部(先端より7.5m部位)での内面温度で評価することとした。また、浸炭深さの評価は、炉入口に耐熱性カーテンを設けない比較例(試験No.1)の場合を1として、これに対する比率として示した。
【0042】
【表1】
Figure 2004239505
【0043】
表1に示す結果から、試験No.1の比較例では、内面温度が600℃で分解ガスを発生したが、雰囲気ガスとの置換が充分に行われず、浸炭の発生があった。これに対し、試験No.2〜6の本発明例では、耐熱性カーテンが設けられているので、分解ガスの発生と同時に鋼管内部に雰囲気ガスの流れが生じ、浸炭の発生が抑制されて浸炭深さが低減されている。ただし、試験No.2、3では内面温度が200〜300℃と低く、分解ガスの発生が遅くなることから、浸炭深さが比較的深くなっている。
【0044】
【発明の効果】
本発明の連続熱処理炉によれば、冷間加工後の洗浄工程をアルカリ脱脂、酸洗のみとした場合であっても、熱処理前に鋼管内外表面の付着物を除去することが簡易にでき、しかも必要とする設備投資も低廉なものとなる。したがって、この連続熱処理炉を用いて熱処理された鋼管および熱処理方法を採用することによって、熱処理能率を低下させることがなく、浸炭の発生がない冷間仕上げ鋼管を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋼管表面に残留した付着物の概略的な分解挙動を、鋼管温度と分解ガス(炭化水素系ガス)の発生濃度との関係で示す図である。
【図2】本発明の連続熱処理炉の断面構成を説明する図である。
【図3】耐熱性カーテンの構成例を示す斜視図であり、(a)は一重のカーテンを吊着した場合、(b)は二重のカーテンを吊着した場合を示す図である。
【符号の説明】
1:連続熱処理炉、 1a、1b:炉入口、炉出口
2:鋼管、 3:送管用ローラ
4:耐熱性カーテン、 5:ヒータ

Claims (4)

  1. 炉内の雰囲気ガスを陽圧とし、炉入口から鋼管を軸方向に沿って装入して熱処理を施した鋼管を炉出口より搬出する連続熱処理炉であって、炉入口にその全面を覆うように吊着された耐熱性カーテンを設け、この耐熱性カーテンを通して前記鋼管を装入することを特徴とする連続熱処理炉。
  2. 請求項1に記載の連続熱処理炉に装入される際に内外表面に残留した付着物が分解、除去されて、炉内で熱処理が施されたことを特徴とする鋼管。
  3. 炉内の雰囲気ガスを陽圧とし、炉入口から鋼管を軸方向に沿って装入して熱処理を施した鋼管を炉出口より搬出する連続熱処理炉を用いて、炉入口にその全面を覆う耐熱性カーテンを吊着し、この耐熱性カーテンを通して前記鋼管を装入する際に内外表面に残留した付着物を分解、除去するとともに、前記鋼管の内部を雰囲気ガスと置換してのち、炉内で熱処理を施すことを特徴とする鋼管の熱処理方法。
  4. 上記鋼管の内表面に残留した付着物を分解、除去し、鋼管内部を雰囲気ガスと置換する条件が鋼管の内表面温度が400℃以上で、且つ750℃以下であることを特徴とする請求項3に記載の鋼管の熱処理方法。
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