JP2004239214A - 運行管理システムおよび運行管理装置の車載装置 - Google Patents

運行管理システムおよび運行管理装置の車載装置 Download PDF

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Masafumi Miyamoto
雅史 宮本
Hiroji Kamisaka
博二 上坂
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Abstract

【課題】より的確な経済運転評価を行なって地球環境の保全に貢献し、経費節減を図ることができる運行管理システムを提供する。
【解決手段】車両2のエンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段17と、車速を検出する車速検出手段5,13と、少なくともエンジン回転数および車速を含む車両状態データ41に加えて時間43からなる運行管理データ40を記録する記憶部38とを有する車載装置1、および、前記記憶部38に記録された運行管理データ40を用いて運行管理を行う演算処理装置4を有する運行管理システムであって、前記運行管理データ40のうちエンジン回転数と車速の関係を用いて経済運転評価を行なう経済運転評価手段35,47を設けた。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トラック,タクシー,オートバイなどの業務用車両の運行を管理する運行管理システムおよび運行管理装置の車載装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平9−113307号公報
【0003】
近年、運送業界におけるOA化は、事務所内だけでなくトラック内まで及んでおり、業務記録の内容や走行距離,走行速度(以下、車速という)などをそれぞれ個別に自動的に記録し、帰社後、事務所内のコンピュータから出力する運行管理システムが導入され、実用に供されるようになっている。
【0004】
図7は従来の運行管理システムの例を示している。図7において、51は従来の運行管理システムの車載装置、52はこの車載装置51を搭載する車両、53は例えば運送業務を行なう事務所、54は事務所53側に配置されて各車載装置51によって記録された運行管理データを集計することにより各車両52の管理や全体的な業務記録を行なう運行管理システムの演算処理装置(サーバ)である。
【0005】
前記車載装置51は車両52の各部に配置されて車速,エンジン回転数などの種々の車両状態信号を検出するセンサ55と、乗務員56によって作業内容などを入力するための入力端末(ハンディーターミナル)57と、入力された作業内容を作業内容データとして車両状態データなどの各種データと共に運行管理データとして記録する記憶媒体(メモリカード)58とを有している。
【0006】
一方、サーバ54は前記メモリカード58に記録された運行管理データを読み出すためのカードリーダ59と、サーバ54によって分析した業務記録などを印刷するプリンタ60を有している。
【0007】
各車両52は前記メモリカード58を車載装置51にセットした状態で、事務所53側から指示されたルートに従って、複数の作業地点を巡回する。そして、乗務員56は荷物の積込みや荷卸しを行うときに、作業内容を入力端末57を用いて入力して、車載装置51は入力された作業内容(例えば、積込,荷卸,休憩など)に加えて車両状態(車速,方位,エンジン回転数など)を運行管理データとしてメモリカード58に時系列的に記録する。また、全ての作業地点を巡回して事務所53に帰ると車載装置51からメモリカード58を取り出してカードリーダ59に挿入することにより、一日の業務記録を報告することができる。
【0008】
一方、前記サーバ54は各乗務員56が報告した業務記録を分析して、その運行状況を管理する。また、近年では地球環境の保全が叫ばれているだけでなく、経費節減のためにも乗務員56が経済運転を実施することの必要性が考慮されており、前記サーバ54が経済運転という観点から各乗務員56の運行状況を適正に管理することも行われている。例えば、エンジンの回転数がアイドリング状態(例えばおよそ700rpm)を保った状態で、車両の位置が長時間移動していないことが記録されているときに、不要なアイドリングを行ったことを検出することが可能である。
【0009】
さらに、車載装置51に図外のアラーム発生手段を設けて、乗務員56が非経済的な運転を行った時点で、警告アラームを発生させることが行われている。ここでいう非経済的な運転の評価は、例えば、エンジン回転数や加速度に所定の閾値を定めることで行われ、エンジンの回転数や加速度がこの閾値を越えたときに、乗務員56に対して警告することが行われている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、エンジン回転数および加速度が前記定められた閾値以内であっったとしても、変速時の操作がぞんざいであるような非経済的な運転の癖を的確に見分けることができなかった。つまり、例えば上述の従来の車載装置51では、閾値の回転数以下であれば変速操作を行わないで、変速操作にかかる労力を惜しむような運転の癖や、変速時に一速飛ばしで変速するような運転の癖などを見分けることができなかった。
【0011】
また、上述した従来の車載装置51を導入して運行管理を行う場合には、車両52の状態(車速,エンジン回転数など)を取得するためにセンサ55を取り付けたり、図外の車載コンピュータ(ECU)に対する接続を行なう必要があった。つまり、各センサ55は車両52の車種に合わせてそれぞれ異なる部分に取り付ける必要があり、ECUに対する接続も車種に合わせて変える必要があるので、その配線工事には特殊な技能を必要としているので、従来の車載装置51は車載装置本体の製造コストのみならず、取付けにかかる施工コストもかかるために、その導入が困難であった。
【0012】
そこで、上述のような配線工事などを不要にするため、車両の電源部(シガープラグソケット)に接続されたシガープラグから出力される直流電圧に含まれるリップル成分を検出してエンジン回転数を検出する従来技術として、例えば特許文献1に記載された走行パラメータ検出装置が知られている。
【0013】
この走行パラメータ検出装置における車速検出部は、図8に示すように、シガープラグなどにより供給される電源電圧のA/D変換(アナログ/デジタル変換)を行なうA/D変換部61と、A/D変換された信号のパルスのカウントを行なうパルスカウンタ62と、カウントされたパルスに基づいてエンジン回転数を判定するエンジン回転数判定部63と、判断されたエンジン回転数を車速に変換する時速変換部64とを備えている。
【0014】
前記シガープラグに供給される電源電圧は、基本的に直流電圧であるが、エンジンに連動されるオルタネータを構成する交流発電機からの発電出力(交流電圧)の電圧変動をリップルとして含んでおり、このリップルの周波数はエンジン回転数に比例する。したがって、この走行パラメータ検出装置におけるA/D変換部61は、シガープラグからのリップルをA/D変換してパルス信号として出力している。
【0015】
ところが、シガープラグから出力される直流電圧のリップル成分は、実際は例えば図4(A)に示すような波形となる。このような波形になる理由は、車載の電源には、図示しないエンジン駆動回路、制御回路、電気系統などが接続されており、これらの回路の動作による電気ノイズNeが電源ラインなどを介して電源部に乗るためである。
【0016】
したがって、上記走行パラメータ検出装置における車速検出部では、シガープラグからの直流電圧に電気ノイズNeが含まれると、この電気ノイズNeもA/D変換され、オルタネータの交流発電機によるリップル成分としてカウントされるおそれがあり、これによって、エンジン回転数を正確に検出できなかった。つまり、このエンジン回転数を用いて、乗務員56が経済運転を実行しているかどうかを的確に判断することができなかった。
【0017】
本発明は、上述の点を考慮に入れてなされたものであって、その目的は、より的確な経済運転評価を行なって地球環境の保全に貢献し、経費節減を図ることができる運行管理システムおよび運行管理装置の車載装置を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
車両のエンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、少なくともエンジン回転数および車速を含む車両状態データに加えて時間からなる運行管理データを記録する記憶部とを有する車載装置、および、前記記憶部に記録された運行管理データを用いて運行管理を行う演算処理装置を有する運行管理システムであって、前記運行管理データのうちエンジン回転数と車速の関係を用いて経済運転評価を行なう経済運転評価手段を設けたことを特徴としている。(請求項1)
【0019】
したがって、本発明の運行管理システムを用いることにより、エンジン回転数と車速の関係から、より的確な経済運転評価を行うことができる。つまり、エンジンからの動力が車両の運搬動力として効率よく用いられている状態とそうでない状態を見分けて、同じエンジン回転数であっても経済運転評価を変えることができる。また、エンジン回転数が同じであっても低速時における評価と高速時における評価を変えることも可能である。
【0020】
前記経済運転評価手段が、記憶部に記録されたエンジン回転数と車速との関係から変速機の変速比を求め、この変速比からシフト使用率の評価を行なうシフト使用率評価機能を有する場合(請求項2)には、乗務員が効率のよい動力の伝達を行うことができる変速比を的確に選択して車両を運転しているかどうかを判断でき、乗務員の経済運転指導に役立てることができる。
【0021】
前記経済運転評価手段が、記憶部に記録されたエンジン回転数と車速との関係から変速時点を検出すると共に、変速前におけるエンジン回転数を求め、この変速前のエンジン回転数から変速操作評価機能を有する場合(請求項3)には、変速時における乗務員の癖を評価し、エネルギーの乱費につながる運転の癖を指摘して、乗務員の経済運転指導に役立てることができる。これによって、乗務員が一速飛ばしで変速するような癖を持っているときにこれを的確に見いだして改善を促すことができる。
【0022】
前記車載装置がエンジン回転数と車速との関係から変速機の変速比を検出し、変速時におけるエンジン回転数の変化をリアルタイムに監視するリアルタイム経済運転評価手段と、非経済的な運転を行った時点で乗務員に警告を発する非経済運転アラーム発生手段とを有する場合(請求項4)には、乗務員が非経済的な運転を行った時点で警告を受けるので、自らの運転における非経済的な癖を矯正しやすくなる。なお、このリアルタイム経済運転評価手段にも前記シフト使用率評価機能および変速操作評価機能を持たせることができる。
【0023】
前記車速検出手段がGPS受信機である場合(請求項5)には、車載装置を車両に設置するときに、複雑で専門的な配線工事を行わなくても、車両の車速を検出できる。したがって、運行管理システムの設置が容易となり、設置工事にかかるコストを削減できる。
【0024】
前記エンジン回転数検出手段が、エンジンに連動される交流発電機の出力を整流した直流電圧に含まれる交流発電機の回転に起因するリップルだけを通過させるリップル通過手段を有し、このリップル通過手段を通過したリップルに基づいてエンジンの回転数を検出するエンジン回転数検出回路である場合(請求項6)には、エンジンが駆動して交流発電機が回転することによって発生する交流電圧を整流して得られる直流電圧には、交流発電機の回転に起因するリップルだけでなく種々の電子機器によって生じるノイズが含まれているが、リップル通過手段は交流発電機の回転に起因するリップルだけを通過させるので、種々の電気ノイズはリップル通過手段によって除去される。つまり、交流発電機の回転に起因するリップルのみに基づいてエンジン回転数を算出することができ、このエンジン回転数を正確に検出することができる。
【0025】
前記エンジン回転数検出手段が、エンジンの連動される交流発電機の出力を整流した直流電圧に含まれる交流成分を取り出すACカップリング手段と、このACカップリング手段からの出力電圧に含まれる交流発電機の回転に起因するリップルだけを通過させるリップル通過手段と、このリップル通過手段の出力電圧を増幅する増幅手段と、この増幅手段の出力電圧と予め設定された閾値とを比較する比較手段と、この比較手段の比較出力をカウントするカウント手段と、このカウント手段からのカウント値に基づいてエンジン回転数を算出するエンジン回転数算出手段とを備えたエンジン回転数検出回路である場合(請求項7)には、前記直流電圧に含まれる交流成分がACカップリング手段によって取り出すことができ、リップル通過手段によって電気ノイズが除去されて交流発電機によるリップルだけが増幅手段によって増幅される。次に、前記増幅手段の出力電圧と予め設定された基準電圧とが比較手段により比較され、この比較出力がカウント手段によってカウントされ、このカウント値はエンジン回転数算出手段によってエンジン回転数が求められる。ここで求められるエンジン回転数は、電気ノイズが除去された交流発電機の回転に起因するリップルのみに基づくものであるから、より正確な検出を行うことができる。
【0026】
前記ACカップリング手段が前記直流電圧を供給する電源部に接続されたシガープラグに接続されるものである場合(請求項8)には、エンジン回転数を検出するためのリップルを簡単に取り出すことができ、従来のようなエンジン回転数センサを車両の所定箇所に取り付けるような工事が不要となり、コストダウンを図ることができる。
【0027】
前記エンジン回転数算出手段は前記エンジンの回転数と前記カウント値との関係を示す回転数情報に基づいて前記エンジンの回転数を算出する場合(請求項9)には、車種に応じて、エンジンの回転数と交流初年季の回転数との関係に従って、エンジン回転数とカウント値との対応関係を予め記憶しておけば、全ての車種の車両に適用することができる。
【0028】
前記リップル通過手段としてバンドパスフィルタを用いる場合(請求項10)には、交流発電機によるリップルの周波数帯域を前記バンドパスフィルタの通過帯域として調節すれば、交流発電機の回転に起因して生じるリップルだけを正確に通過させて、これをカウントできる。つまり、エンジン回転数の検出精度を向上できる。
【0029】
前記比較手段としてヒステリシス・コンパレータを用いる場合(請求項11)には、たとえリップル通過手段を透過したリップルに幾らかの電気ノイズが混入することがあったとしても、ヒステリシス・コンパレータはシュミットトリガとして動作するので、比較動作が安定し、精度の高いリップルのカウント値を得ることができ、したがって、エンジン回転数の検出感度を向上できる。
【0030】
本発明の運行管理システムの車載装置は、車両のエンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、少なくともエンジン回転数および車速を含む車両状態データに加えて時間からなる運行管理データを記録する記憶部とを有する車載装置であって、前記記憶部に記録された運行管理データのうちエンジン回転数と車速の関係を用いて経済運転評価を行う経済運転評価手段を有する運行管理システムの演算処理装置に対して前記エンジン回転数と車速データを送信することを特徴としている。(請求項12)
【0031】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の運行管理システムを用いた運行管理の例を示す図である。これらの図において、1は本発明の第1実施例である運行管理システムの車載装置、2はこの車載装置1を搭載する車両、3は例えば運送業務を行なう事務所、4は事務所3側に配置されて各車載装置1によって記録された運行管理データを集計することにより各車両2の管理や全体的な業務記録を行なう運行管理システムのサーバ(演算処理装置)である。
【0032】
前記車載装置1は車両2の各部に配置されて車両2の位置データ(緯度、経度)車速、方位などの車両状態データを得るGPS受信機のアンテナ5と、乗務員6が主に音声によって作業内容を車載装置1に入力するための音声ユニット7と、規定の伝送プロトコルを用いてデジタル無線通信によって無線LANを形成するための無線通信カード8と、車両2に差し込まれるシガープラグ(車両の電源供給ソケットに差し込まれる形状の電源端子)9を有している。なお、音声ユニット7を介して入力された作業内容は作業内容データとして車載装置1内の後述する記憶部に記録された車両状態データなどと共に時系列的に記録されて、運行管理データを作成する。
【0033】
すなわち、本発明の車載装置1は車両2の上面部に面する適当な位置にGPSアンテナ5を取り付けると共に、シガープラグ9を車両2の電源供給用ソケット(以下、シガーソケット)に差し込むことにより、車両2に対するセンサ等の取付け工事なしに極めて容易に取り付けることができる。
【0034】
一方、サーバ4は前記無線通信カード8との通信によって車載装置1との通信を行い車載装置1に記録された運行管理データを読み出すために標準規格IEEE802.11bに対応した通信を行なう端末10と、サーバ4によって分析した業務記録などを印刷するプリンタ11とを有している。
【0035】
各車両2は前記無線通信カード8を用いた通信によってサーバ4からダウンロードまたは運行指示書に従って入力された運行指示データ(後述する)によって指示されたルートに従って、複数の作業地点12a,12b…を巡回する。そして、乗務員6は荷物の積込みや荷卸しを行うときに、作業内容を音声ユニット7を用いて入力して、車載装置1は入力された内容を後述の記憶部に記録する。
【0036】
また、全ての作業地点12a,12b…を巡回して事務所3に帰ると再び無線LANのエリア内に入ることで無線通信カード8は再び端末10と通信できる状態となり、無線通信カード8と端末10との通信によって車載装置1からサーバ4に運行管理データ(後述する)をアップロードすることにより一日の業務記録を報告することができる。
【0037】
図2は前記車載装置1のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。図2に示すように、本例の車載装置1はGPSアンテナ5を接続して現在位置の緯経度や高度などの位置データに加えて車両2の走行速度(車速)や方位などの各種車両状態を車両情報データとして出力するGPS受信部13(以下、GPSアンテナ5を含めてGPS受信機5,13という)と、前記音声ユニット7を接続するための音声ユニットインターフェース14と、前記無線通信カード8を挿脱自在に保持すると共にこの無線通信カード8に対するデータのやり取りを行うためのカードインターフェース15と、前記シガープラグ9を介して入力する例えば12Vの電源電圧Viを必要な大きさの出力電圧Voに調整すると共に電源電圧Voの瞬断が生じても電圧Voを安定するための蓄電機能を有する電源回路16と、電源電圧Viに含まれるリップルを用いて車両2のエンジン2aの回転数を検出するための回転数検出回路17と、前記各部13〜17に接続された処理部18とを有している。
【0038】
また、前記音声ユニット7は乗務員6に対して音声を出力するための音声出力手段の一部としてのスピーカ19と、乗務員6が音声による入力を行うための音声入力手段の一部としてのマイク20と、音声の入出力確認メッセージを表示する表示部21と、乗務員6による押操作によって音声ユニット7を介する音声の入力を行なうための音声入力開始ボタン22とを有している。
【0039】
本例の場合は、前記カードインターフェース15に無線通信カード8を取り付けているので、車載装置1はサーバ4に接続された端末10の無線LANのエリア内に入ることでサーバ4とLAN接続されて互いにデータの通信を行なうことが可能となる。したがって、乗務員6は図7に示した従来のようにメモリカード58を用いるまでもなく、サーバ4からの運行指示データのダウンロードやサーバ4に対する運行管理データのアップロードを自動的に行うことができる。
【0040】
しかしながら、本発明の車載装置1はカードインターフェース15に無線通信カード8を取り付けることに限定するものではなく、このカードインターフェース15にメモリカード58を挿入して、運行支持データや運行管理データのやりとりをメモリカード58を介して行なうようにしてもよい。
【0041】
前記エンジン回転数検出回路17は前記エンジン2aに連動することで、エンジン2aの回転に比例する回転数で回転するオルタネータ2b(後述の交流発電機2cを含む)によって生じる周期的なリプルを検出し、これに所定の定数を乗算することにより、エンジン回転数を求めるものである。
【0042】
図3は前記エンジン回転数検出回路17およびその周囲の構成を説明する図である。図3において、図1,2と同じ符号を付した部材は同一または同等の部材であるから、その詳細な説明を省略する。前記オルタネータ2bは三相交流を発電する交流発電機2cと、この交流発電機2cからの三相交流電圧を全波整流する整流回路2dとからなり、このオルタネータ2bの整流回路2dの出力端子が前記シガープラグ9を挿入可能とする電源部2eに接続されている。
【0043】
また、図示は省略するが、前記電源部2eは整流回路22の出力電圧を平滑する平滑用コンデンサからなる平滑回路と、この平滑回路からの直流電圧が供給されるバッテリとを備えている。また、電源部2eの出力端子は、図外のエンジン駆動回路、制御回路、電気系統と共に、前記シガープラグ9を挿入可能なシガープラグソケット2fに接続されて各部に直流電圧を供給する。
【0044】
なお、前記エンジン2aとオルタネータ2bは図2に示すように、ベルトVとプーリーPによって接続されているので、オルタネータ2bは確実にエンジン2aと比例する回転数で回転するように、エンジン2aの回転に連動する。
【0045】
すなわち、本例に示すエンジン回転数検出回路17は、エンジン2aに連動されるオルタネータ2bの出力から電源部2eからの直流電圧Viに含まれるリップルに基づいてエンジン2aの回転数を検出する回路である。
【0046】
また、本例のエンジン回転数検出回路17は、ACカップリング手段23と、リップル通過手段24と、このリップル通過手段24の出力電圧を増幅する演算増幅器などで実現される増幅手段25と、この増幅手段25の出力電圧と予め設定された基準電圧を比較するヒステリシス・コンパレータなどで実現される比較手段26と、この比較手段26の比較出力をカウントするカウント手段27と、このカウント手段27からのカウント値に基づいてエンジン回転数を算出するエンジン回転数算出手段28とを備えている。
【0047】
また、前記増幅手段25にはその出力電圧の振幅レベルを一定にするAGC(オートゲインコントローラ)25aを設けている。すなわち、このAGC25aによってリップル30(後述する)の波高値を一定にすることで、車種によって大きさの異なるリップルの波高値を定めることができ、それだけ、比較手段26による比較動作を安定させることができる。
【0048】
なお、本例では前記ACカップリング手段23の具体的な構成の図示を省略するが、電源部2eの直流電圧Viに含まれる交流成分を取り出すカップリング用コンデンサなどで実現される。また、リップル通過手段24はオルタネータ2bの回転に起因するリップル30(後述する)成分だけを通過させるバンドパスフィルタなどで実現される。
【0049】
前記電源部2eによって平滑された直流電圧Viは理論上では完全な直流電圧となるが、実際には電源部2eにはエンジン駆動回路、制御回路、電気系統などの負荷がかかっているので、電源部2eの出力電圧(直流電圧Vi)には図4(A)に示すような電気ノイズNeが含まれている。
【0050】
したがって、リップル30を含んだ直流電圧Viが、シガープラグ9を介してエンジン回転数検出回路17のACカップリング手段23に入力され、このACカップリング手段23により直流分が除去され、例えば図4(B)に示すような電気ノイズを含むリップル成分の信号を得る。この信号の中には、前記オルタネータ2bの回転に伴って発生するリップル29(交流発電機2cが三相の場合、発電機の回転数の3倍の周波数のリップル)が含まれており、このリップルを取り出すために、ACカップリング手段23からの信号がリップル通過手段24に入力される。
【0051】
前記リップル通過手段24はエンジン2aの回転数の下限(例えばアイドリング時の700rpm)から上限(例えば7000rpm)に対応するリップル29を効率よく通過できる程度のバンドパスフィルタからなる。すなわち、交流発電機2cの種類やエンジン2aに対するオルタネータの回転数によっても異なるが、例えば1〜10kHzのバンドパスフィルタを用いてリップル通過手段24を形成することができる。すなわち、前記電気ノイズNeはバンドパスフィルタ24によって効果的に減衰できるので、以下の回路における誤動作をまねく可能性を激減できる。
【0052】
リップル通過手段24を通過した信号は、図4(B)に示すようなリップル成分信号31となる。なお、図4(B)に示すリップル成分信号31は、図4(A)の中の符号32で示す付近の信号を時間軸方向に拡大して示したものである。更に、このリップル成分信号31は、増幅手段25で増幅され、図4(C)中の符号33で示すような信号となり、比較手段26に入力される。
【0053】
比較手段26としてはヒステリシス・コンパレータ(シュミットトリガ回路ともいう)で実現され、このヒステリシス・コンパレータは、ハイレベルのスレショルドレベルLhと、ローレベルのスレショルドレベルLlとを有している。すなわち、増幅されたリップル成分信号33の立ち上がり期間において、リップル成分信号33がレベル上昇してスレショルドレベルLhに達したときに、ヒステリシスコンパレータ26の出力は、図4(D)に示すようにハイレベルになり、次にリップル成分信号33の立ち下がり期間において、リップル成分信号33がレベル下降してスレショルドレベルLlに達したときに、ヒステリシス・コンパレータ26の出力は同じく図4(D)に示すようにローレベルとなる。
【0054】
したがって、比較手段26からは、図4(D)に示すようなパルス信号34が出力されることになる。そして、このパルス信号34は図4(C)に示すように、リップル成分信号33に幾らかの電気ノイズNeが重畳していたとしても正確に出力される。
【0055】
次に、このパルス信号34はオルタネータ2bの交流発電機2cから出力される三相交流電圧に起因する電圧変動をリップルとして含んでいるリップル成分信号に対応する信号であり、このパルス信号34をカウント手段27に入力することにより、その単位時間当たりのパルス数が係数される。そして、カウント手段27の出力であるカウント値は、エンジン回転数算出手段28に入力され、エンジン回転数が算出される。
【0056】
なお、エンジン回転数算出手段11では、エンジン回転数とカウント手段27からのカウント値との関係を示す回転数情報を有しており、この回転数情報に基づいてエンジン回転数が算出される。したがって、エンジン2aが1回転することで交流発電機2cがM回転するような構成の場合は、エンジン回転数をN、カウントしたパルス数をPとして、N=P/(3・M)という関係式から、エンジン回転数を算出できる。このようにエンジン回転数算出手段17は、回転数情報として例えば上記のような関係式をもつことにより、パルス数に基づいて正確なエンジン回転数を算出できる。
【0057】
上述したエンジン回転数検出回路17の構成は、全て比較的単純で安価な電子部品を組み合わせることで容易に形成できるので、車載装置1の製造コストの削減に貢献できるだけでなく、複雑な演算処理を一切必要としておらず、動作が安定しているので、図に示した制御部18に負担をかけることなく安定したエンジン回転数の検出を行うことができる。しかしながら、本発明のエンジン回転数検出回路17は、上述した回路構成に限定されるものではなく、エンジンのスパークノイズのような信号を捕らえるものであってもよい。さらには、ECUやタコメータなどからエンジン回転数を電気信号によって検出するものであってもよい。
【0058】
図5は前記車載装置1内の処理部18における処理の内容および演算処理装置4における処理の内容を説明するブロック図である。本例に示す各部の構成は処理部18および演算処理装置4によって実行されるプログラムによって実現されるものであるから、プログラム処理の内容を概念的に示すものである。しかしながら、以下に示す各部をハードウェアによって形成してもよいことはいうまでもない。また、本発明はこの構成を限定するものではない。
【0059】
図5において35は前記回転数検出回路17およびGPS受信機5,13から得られたエンジン回転数と速度データを用いて変速機の変速比を検出し、変速時におけるエンジン回転数の変化をリアルタイムに監視するリアルタイム経済運転評価手段、36は乗務員6が非経済的な運転を行った時点で乗務員6に警告アラームを発する非経済運転アラーム発生手段、37は前記警告アラームの発生を音声を用いて行なう音声入出力手段、38は前記車両2の速度,位置,エンジン回転数などの車両状態に加えて後述の音声入出力を用いて入力した作業内容や時間などの種々のデータを記録する記憶部、39は記憶部38に対するデータの記録および記憶部38の内容をカードインターフェース15などを介してサーバ4に対して入出力する集計記録手段である。
【0060】
前記記憶部38には例えば運行管理データ40として、車両2の緯経度を示す位置41a,車速41b,エンジン回転数41c…などからなる車両状態データ41と、各地点における作業内容を示す作業内容データ42と、時間データ43とを時系列的に記録する。さらに、記憶部38には例えば各作業地点の緯経度などの位置,作業時間などからなる運行指示データ44を記録している。この運行指示データ44は基本的にサーバ4側からダウンロードするものであり、運行管理データ40は業務の遂行に伴って順次蓄積される記録である。
【0061】
一方、サーバ4側には端末10を介して各車載装置1から入力した運行管理データ40などを記録するハードディスクなどの補助記憶部45(以下、単に記憶部45という)と、演算処理部46とを設けている。また、この演算処理部46は記憶部45に記録された内容を用いて経済運転評価を行うための経済運転評価プログラム47が実行可能である。すなわち、この経済運転評価プログラム47が運行管理データ40のうちエンジン回転数41cと車速41bの関係を用いて経済運転評価を行なう経済運転評価手段である。
【0062】
前記経済運転評価プログラム47は記憶部45に記録された運行管理データ40を解析し、そのエンジン回転数41cと車速41bの比例関係から各時点における車両2の変速機の変速比を求め、この変速比からシフト使用率の評価を行なうシフト使用率評価機能47aを有する。なお、この変速比は各車両2毎に定まっており、車速41bをエンジン回転数41cによって除算することにより容易に求めることができる。また、変速比が安定しない間はクラッチ(断続器)を用いて動力を切断しているか、一部の動力しか伝達していない状態であることを判断できる。
【0063】
さらに、前記シフト使用率は時間データ43と共に用いて各変速比(シフト位置)を合計どれだけ使用しているかを求めて、各シフト位置を用いている時間によって判断することも可能である。つまり、高いシフト位置(5速、4速…)を多く使用することで経済運転評価が高くなり、低いシフト位置(1速、2速…)を多用することで経済運転評価が低くなるようにすることが可能である。
【0064】
また、車速や加速度(車速の微分値)に対する各シフト位置の最適使用範囲や、経済運転評価の観点から見た各シフト位置における変速に最適なエンジン回転数の設定値を定め、その範囲内に入るか入らないかを判断したり、最適使用範囲からどの程度外れているかを用いて判断することも可能である。
【0065】
加えて、シフト位置の推移を評価することで、例えば、1速、3速、5速といったように、1速飛ばしで変速するようなぞんざいな運転を行っている場合や、2速発進や3速発進を行っている場合や、発進時や変速時の動力伝達効率を著しく低下させるほどクラッチを多用している場合を容易に判断して、これらを経済運転評価に含めることができる。
【0066】
さらに、前記経済運転評価プログラム47は、記憶部45に記録されたエンジン回転数41cと車速41bとの関係から乗務員6がシフトレバーを操作して変速比を変えた時点(変速時点)を検出すると共に、変速前の時点におけるエンジン回転数41cを求めて、この変速前のエンジン回転数41cから変速操作の良否を判断する変速操作評価機能47bを有している。
【0067】
つまり、変速時にエンジン回転数41cを非経済的な回転数まで上げるような変速操作の癖や、アクセルペダルを一杯に踏み込んだ状態でクラッチを切断することで動力伝達に用いられない無駄なエンジンの回転を起こしているような変速操作を行う変速操作の癖を判断し、これらを変速操作評価に含めることができる。
【0068】
加えて、前記経済運転評価プログラム47は、アイドリングの時間を用いて経済運転評価を行なうアイドリング評価機能47cと、エンジン回転数が所定の上限を越える回数や時間などを用いて経済運転評価を行なう回転数オーバー評価機能47dと、車速の微分によって求められる加速度を監視することで急加減速を行った回数や時間を用いて経済運転評価を行なう急加減速評価機能47eと、乗務員6による加減速を繰り返す頻度によって経済運転評価を行なう波状運転評価機能47fとを有している。
【0069】
次いで、前記経済運転評価プログラム47は、分析した経済運転評価を乗務員6毎に記録して日毎、週毎、月毎に纏めることで、各乗務員6の経済運転評価の推移を分析し、この分析結果を表示部に表示したり、プリンタ11を介して印刷することができる。
【0070】
図6は分析結果の出力例を示すものである。図6において、48は業務員6の経済運転評価や安全運転評価の分析結果を出力する評価分析結果シートである。
【0071】
図6において、48aは縦軸および横軸にそれぞれ経済運転評価および安全運転評価を出力するように折れ線を描画することで、乗務員6の運転評価の全体的な推移を示すグラフ、48bは各月における経済運転評価の推移を示す折れ線グラフ、48c,48dは前月と今月の運転評価を各分野毎に表示して比較できるようにしたレーダーチャート、48eは経済運転評価の総合得点を数値にして示すと共にその変動状態を矢印にして示す点数表、48fは運行管理システムによる評価コメントである。
【0072】
運行管理システムが各乗務員6に対して適切な分析結果を出力することにより、乗務員6は自分の運転に対する評価を正確に受けることができ、今後の運転技術の向上に励むことができ、これによって、省エネルギの達成に貢献できる。また、管理者は各乗務員6が経済運転を実施することで、経費節減を図ることができる。
【0073】
本例の車載装置1にはリアルタイム経済評価手段35を設けている。このリアルタイム経済評価手段35は前記経済運転評価プログラム47とほゞ同様の経済運転評価行なうものである。このリアルタイム経済評価手段35が経済運転評価プログラム47による動作と異なる点は、回転数検出回路17から得られるエンジン回転数とGPS受信機5,13から得られる車速のデータをリアルタイムに用いて、シフト位置の使用率を評価する前記シフト使用率評価機能、変速操作の評価を行なう前記変速操作評価機能、アイドリング評価機能、回転数オーバー評価機能、急加減速評価機能、波状運転評価機能を有することにある。
【0074】
したがって、前記リアルタイム経済評価手段35は、記憶部38に記録された車両状態データ41のみならず、回転数検出回路17およびGPS受信機5,13から得られる各データをリアルタイムに用いて、エンジン回転数と車速との関係から変速機の変速比を検出し、変速時におけるエンジン回転数の変化をリアルタイムに監視するものである。
【0075】
また、前記非経済運転アラーム発生手段36は乗務員6が非経済的な運転を行った時点(予め定められた経済性に欠ける行為の閾値を越えた時点)で乗務員に警告を発する。ここで、警告アラームとしては、単なるブザーであってもよいが、例えば「シフトアップをしてください」,「変速時のエンジン回転数を下げて下さい」,「変速は順番に行ってください」などという音声メッセージとして出力することも可能である。また、同時に表示部21にも同様のメッセージを出力する。
【0076】
乗務員は前記非経済運転アラーム発生手段36から得られる警告アラームを、問題となる操作を行った時点で受けることにより、自らの運転を公正に評価でき、非経済的な運転の癖を速やかに矯正することができる。
【0077】
上述の各例では、回転数検出回路17がシガープラグ9に供給される直流電圧Viの監視を行ってエンジン回転数の検出を行い、このエンジン回転数とGPS受信機5,13によって受信される車速を用いて経済運転評価を行なう例を示している。これによって、車載装置1を車両2に取付けるときに車両2側のECUやタコメータなどに接続する必要がなくなり、取付け工事を極めて簡単に行うことが可能である。
【0078】
しかしながら、本発明はこの構成を限定するものではなく、車両2側のECUなどからエンジン回転数や車速を検出する回路を、エンジン回転数検出手段および車速検出手段として設けてもよい。この場合、回転数検出回路17やGPS受信機5,13を用いる場合に比べて、さらに正確な経済運転評価の分析を行うことができる。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の運行管理システムおよび運行管理装置の車載装置によれば、より正確な経済運転評価を行うことができるので、乗務員が経済運転を実施することを効果的に支援でき、省エネルギに寄与して地球環境の保全に貢献できると共に、車両を用いた業務を行うときにかかる経費の節減を図ることができる。また、車載装置の設置に特別な工事が必要ないので、すぐに取付けられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の運行管理システムの全体を示す図である。
【図2】図1に用いられる車載装置の全体の構成を示すブロック図である。
【図3】図2の車載装置の内部処理の内容を示すブロック図である。
【図4】前記車載装置の内部処理の方法を説明する図である。
【図5】運行管理システムによる経済運転評価方法を説明する図である。
【図6】経済運転評価の出力例を示す図である。
【図7】従来の運行管理システムの全体を示す図である。
【図8】前記運行管理システムの車載装置の一部を示す図である。
【符号の説明】
1…車載装置、2…車両、4…演算処理装置、5,13…車速検出手段(GPS受信機)、17…エンジン回転数検出手段、23…ACカップリング手段、24…バンドパスフィルタ(リップル通過手段)、25…増幅手段、26…ヒステリシス・コンパレータ(比較手段)、27…カウント手段、28…エンジン回転数算出手段、35…リアルタイム経済運転評価手段(経済運転評価手段)、36…非経済運転アラーム発生手段、38,45…記憶部、40…運行管理データ、41…車両状態データ、43…時間データ、47…経済運転評価手段、47a…シフト使用率評価機能、47b…変速操作評価機能。

Claims (12)

  1. 車両のエンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、少なくともエンジン回転数および車速を含む車両状態データに加えて時間からなる運行管理データを記録する記憶部とを有する車載装置、および、
    前記記憶部に記録された運行管理データを用いて運行管理を行う演算処理装置を有する運行管理システムであって、
    前記運行管理データのうちエンジン回転数と車速の関係を用いて経済運転評価を行なう経済運転評価手段を設けたことを特徴とする運行管理システム。
  2. 前記経済運転評価手段が、記憶部に記録されたエンジン回転数と車速との関係から変速機の変速比を求め、この変速比からシフト使用率の評価を行なうシフト使用率評価機能を有する請求項1に記載の運行管理システム。
  3. 前記経済運転評価手段が、記憶部に記録されたエンジン回転数と車速との関係から変速時点を検出すると共に、変速前におけるエンジン回転数を求め、この変速前のエンジン回転数から変速操作評価機能を有する請求項1または2に記載の運行管理システム。
  4. 前記車載装置がエンジン回転数と車速との関係から変速機の変速比を検出し、変速時におけるエンジン回転数の変化をリアルタイムに監視するリアルタイム経済運転評価手段と、非経済的な運転を行った時点で乗務員に警告を発する非経済運転アラーム発生手段とを有する請求項1〜3の何れかに記載の運行管理システム。
  5. 前記車速検出手段がGPS受信機である請求項1〜4の何れかに記載の運行管理システム。
  6. 前記エンジン回転数検出手段が、エンジンに連動される交流発電機の出力を整流した直流電圧に含まれる交流発電機の回転に起因するリップルだけを通過させるリップル通過手段を有し、このリップル通過手段を通過したリップルに基づいてエンジンの回転数を検出するエンジン回転数検出回路である請求項1〜5の何れかに記載の運行管理システム。
  7. 前記エンジン回転数検出手段が、エンジンの連動される交流発電機の出力を整流した直流電圧に含まれる交流成分を取り出すACカップリング手段と、
    このACカップリング手段からの出力電圧に含まれる交流発電機の回転に起因するリップルだけを通過させるリップル通過手段と、
    このリップル通過手段の出力電圧を増幅する増幅手段と、
    この増幅手段の出力電圧と予め設定された閾値とを比較する比較手段と、
    この比較手段の比較出力をカウントするカウント手段と、
    このカウント手段からのカウント値に基づいてエンジン回転数を算出するエンジン回転数算出手段とを備えたエンジン回転数検出回路である請求項1〜5の何れかに記載の運行管理システム。
  8. 前記ACカップリング手段が前記直流電圧を供給する電源部に接続されたシガープラグに接続されるものである請求項7に記載の運行管理システム。
  9. 前記エンジン回転数算出手段は前記エンジンの回転数と前記カウント値との関係を示す回転数情報に基づいて前記エンジンの回転数を算出する請求項7または8に記載の運行管理システム。
  10. 前記リップル通過手段としてバンドパスフィルタを用いる請求項7〜9の何れかに記載の運行管理システム。
  11. 前記比較手段としてヒステリシス・コンパレータを用いる請求項7〜10の何れかに記載の運行管理システム。
  12. 車両のエンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、少なくともエンジン回転数および車速を含む車両状態データに加えて時間からなる運行管理データを記録する記憶部とを有する車載装置であって、
    前記記憶部に記録された運行管理データのうちエンジン回転数と車速の関係を用いて経済運転評価を行う経済運転評価手段を有する運行管理システムの演算処理装置に対して前記エンジン回転数と車速データを送信することを特徴とする運行管理システムの車載装置。
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