JP2004238663A - 蒸着装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】蒸着材料の飛散角度を有効に制限しつつ、膜厚分布の最適化等も容易に図ることを可能にする。
【解決手段】ライン状に延びる蒸着源11と、そのライン長手方向と直交する方向に被蒸着物である基板2を通過させる搬送機構12とを具備する蒸着装置において、蒸着源11と基板2の通過位置との間に配された平板状部材からなり、蒸着源11からの蒸着材料を通過させる開口15aを有した制限板15と、蒸着源11から制限板15までの間の側方部分を塞ぐように制限板15とは別体で立設された隔壁16とを設ける。そして、制限板15が有する開口15aによって蒸着材料の飛散角度を制限する。
【選択図】 図1
【解決手段】ライン状に延びる蒸着源11と、そのライン長手方向と直交する方向に被蒸着物である基板2を通過させる搬送機構12とを具備する蒸着装置において、蒸着源11と基板2の通過位置との間に配された平板状部材からなり、蒸着源11からの蒸着材料を通過させる開口15aを有した制限板15と、蒸着源11から制限板15までの間の側方部分を塞ぐように制限板15とは別体で立設された隔壁16とを設ける。そして、制限板15が有する開口15aによって蒸着材料の飛散角度を制限する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、減圧下で蒸着材料を加熱蒸発させ、被蒸着物である基板上に凝縮させて薄膜を成膜する蒸着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、有機電界発光素子(有機エレクトロルミネッセンス素子;以下「有機EL素子」という)の製造工程では、有機層を形成する有機材料の耐水性が低くウエットプロセスを利用できないことから、真空蒸着を行う蒸着装置を用いて基板上に有機層(薄膜)を成膜することが一般的である。このように、蒸着装置は、薄膜を成膜するための薄膜成膜工程で広く用いられている。
【0003】
蒸着装置としては、例えば図5に示すように、ライン状に延びる蒸着源21を有したものが知られている。かかる蒸着装置では、減圧(例えば真空)下で蒸着源21を加熱して、その蒸着源21から蒸着材料を蒸発させるとともに、その蒸着源21と対向する位置にて、蒸着源21のライン長手方向と直交する方向に、被蒸着物である基板22を一定速度で通過させることにより、その基板22の表面上に蒸着材料による薄膜を成膜するようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、蒸着装置では、通常、蒸着源21から蒸発飛散する蒸着材料の飛散角度を制限するために、基板22の送り方向における蒸着源21の前後に制限板23a,23bが配設されている。これらの制限板23a,23bは、従来、薄板状の板金部材により、側断面が略L字状となるように形成されている(図5(b)参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−348659号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の蒸着装置では、上述したように、蒸着源21の前後に制限板23a,23bが配設されており、これらがいずれも略L字状に形成されている。これは、基板22との平行部分により蒸着材料の飛散角度を制限するのに加えて、蒸着材料の側方への飛散をも防ぐべく、基板22に対する垂直部分、すなわち蒸着源21からの立ち上がり部分が必要となるからである。しかしながら、このような略L字状の制限板23a,23bは、以下に述べるような難点を有している。
【0007】
従来の制限板23a,23bは、蒸着源21の前後にそれぞれ独立してレイアウトされているため、それぞれが蒸着源21に対して平行で、しかも双方が互いに平行にセットされていないと、蒸着源21の長手方向における蒸着材料の膜厚の面内分布が悪化するおそれがある。そのため、制限板23a,23bをセットする際には、平行出しのための位置調整が必須となるが、その位置調整は必ずしも容易ではない。
【0008】
また、制限板23a,23bには、加熱された蒸着材料が付着するため、昇温による熱膨張が発生するが、蒸着源21の前後に独立してレイアウトされていると、それぞれが熱膨張によって異なる変形をする。これによっても、膜厚の面内分布は悪化するおそれがある。さらに、位置調整もその変形を考慮して行わなければならず、更なる非容易化を招いてしまう。
【0009】
しかも、制限板23a,23bには蒸着材料の付着するので、そのクリーニングのために頻繁に取り外す必要が生じる。つまり、制限板23a,23bをセットする際の位置調整作業も頻繁に行う必要がある。したがって、位置調整が非容易なものであると、その位置調整作業に多くの時間を費やしてしまい、蒸着装置の稼働率低下に繋がってしまうことになる。
【0010】
そこで、本発明は、蒸着材料の飛散角度を有効に制限しつつ、膜厚分布の最適化等も容易に図ることが可能な蒸着装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために案出された蒸着装置で、ライン状に延びる蒸着源と、前記蒸着源と対向する位置にて当該蒸着源のライン長手方向と直交する方向に被蒸着物である基板を通過させる搬送機構とを具備するものにおいて、前記蒸着源と前記基板の通過位置との間に配された平板状部材からなり、前記蒸着源からの蒸着材料を通過させる開口を有した制限板と、前記蒸着源から前記制限板までの間の側方部分を塞ぐように前記制限板とは別体で立設された隔壁とを備えることを特徴とするものである。
【0012】
上記構成の蒸着装置によれば、制限板と隔壁とが別体に形成されているので、蒸着源からの蒸着材料の側方への飛散を防ぎつつ、その蒸着材料の飛散角度を制限する場合であっても、制限板を平板状部材により形成できる。また、制限板が平板状部材でよいため、その制限板が有する開口によって蒸着材料の飛散角度を制限することができる。さらには、開口によって蒸着材料の飛散角度を制限することになるため、開口を通過して基板に到達する蒸着材料の量、すなわち蒸着材料の膜厚の面内分布は、主にその開口の形成精度に依存することになり、制限板のセット位置には依存しない。したがって、制限板の位置調整は容易なものとなり、複雑な位置調整を要さなくても蒸着材料の飛散角度を有効に制限し得るようになる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明に係る蒸着装置について説明する。ここでは、有機EL素子の製造工程で用いられる蒸着装置を例に挙げて説明する。図1は本発明に係る蒸着装置の概略構成例を示す模式図、図2はその要部の一例を示す模式図、図3はその蒸着装置によって製造される有機EL素子の概略構成例を示す模式図、図4はその有機EL素子を製造する際に用いられる治具の概略構成例を示す模式図である。
【0014】
はじめに、蒸着装置の説明に先立って、有機EL素子の概略構成について簡単に説明する。図3に示すように、本実施形態において製造される有機EL素子1は、有機ELディスプレイを構成するためのガラス基板2上に形成されたもので、それぞれ異なる材料からなる複数の有機層1a〜1eが順次積層されてなるものである。なお、ここでは、積層される層数が五つである場合を例に挙げているが、これに限定されないことは勿論である。
【0015】
ガラス基板2上には、図示はしていないが、例えばR,G,Bの各色成分に対応した複数の有機EL素子1が、所定パターンに従ってマトリクス状に縦横に配列されている。各有機EL素子1の間の相違は、有機層1a〜1eを構成する有機材料(蛍光物質)にある。これにより、これらガラス基板2および各有機EL素子1を備えて構成された有機ELディスプレイでは、各有機EL素子に所定波長の光を選択的に発生させて、カラー画像の表示を行うことが可能になるのである。
【0016】
このようなカラー画像を表示するための各有機EL素子1の配列は、例えばR,G,Bの各色成分に対応したパターニング成膜によって各有機EL素子1を形成することで実現可能となる。ここで、パターニング成膜のために用いられる搬送治具の概略構成について説明する。パターニング成膜は、図4に示すように、平板状に形成され、鉄(Fe)やニッケル(Ni)等の強磁性体からなるメタルマスク3を用いて行われる。メタルマスク3には、所定の成膜パターンに対応した複数の開孔3aが穿設されている。そして、被成膜物であるガラス基板2の一面側を覆うようにそのガラス基板2と密着した状態で、ガラス基板2の他面側に配された電磁石4が発生させる磁力によって固定されるようになっている。このように構成される一体型の搬送治具によって、ガラス基板2上には、所定パターンの成膜を行うことができ、また複数種類のメタルマスク3を用意すれば異なるパターンの多層成膜を行うこともでき、結果として複数の有機EL素子1を縦横に配列することができるのである。
【0017】
次に、以上のような有機EL素子1を製造するための蒸着装置、特にここではガラス基板2上に有機層1a〜1eを形成するための蒸着装置について説明する。図1に示すように、有機層1a〜1eを形成する蒸着装置は、真空チャンバ(ただし不図示)内に、複数の蒸着源11と、基板搬送機構12とを具備してなるものである。
【0018】
複数の蒸着源11は、ガラス基板2上に対して有機材料を飛散させるものである。そのために、各蒸着源11は、上面に開口を有し内部に有機材料を収めた耐熱性の容器である坩堝と、その坩堝の下方に設置された熱源(例えばヒータ)とを備えており、熱源が坩堝を加熱するとその中の有機材料が蒸発して開口を通って飛散するように構成されている。ただし、各蒸着源11は、それぞれが、いわゆるライン型のものである。すなわち、有機材料の通過する開口が、ガラス基板2の移動方向と略直交する方向に、そのガラス基板2の幅を充分にカバーするだけの長さで、ライン状に一列に並んでいる。また、このようにライン状に延びる各蒸着源11は、それぞれが並列配置されている。なお、並設された各蒸着源11の坩堝内には、積層構造の有機層1a〜1eに対応した、互いに異なる種類の有機材料を収めておくことが考えられる。なお、ここでは、有機層1a〜1eの数に対応して五つの蒸着源11を備えている場合を例に挙げているが、その数はガラス基板2上に積層する層数に応じて適宜変更しても構わない。また、複数材料を混ぜて行う共蒸着に対応すべく、二つのの蒸着源11を使用して一層を形成することも考えられる。
【0019】
一方、基板搬送機構12は、被蒸着物であるガラス基板2を移動させるものである。そのために、基板搬送機構12は、例えば、ベルト方式の搬送コンベアと、その駆動源となるサーボモータと、サーボモータのよる駆動を搬送コンベアへ伝える伝達ギアとを備えている。そして、ガラス基板2を含む搬送治具を、各蒸着源11と対向する位置にて、これら各蒸着源11のライン長手方向と直交する方向に向けて、移動させるように構成されている。
【0020】
このような構成の蒸着装置を用いて、ガラス基板2上に有機層1a〜1eを形成する際には、ガラス基板2を含む搬送治具が、例えばハンドリングロボットによって真空チャンバ内に搬送される。そして、各蒸着源11の坩堝が熱源により加熱温度制御され、その中の有機材料が蒸発し開口を通って飛散している状態で、基板搬送機構12が搬送治具を一定速度で移動させる。これにより、その搬送治具に含まれるガラス基板2は、各蒸着源11と対向する位置を順に通過することになる。
【0021】
したがって、ガラス基板2の被成膜箇所には、各蒸着源11による異なる種類の有機材料が順に成膜され、各有機層1a〜1eが積層された状態に形成される。つまり、各有機層1a〜1eの形成は、一体型の搬送治具が各蒸着源11上を通過することによって、連続して行われる。
【0022】
このとき、各蒸着源11は、予めの設定に従いつつ、それぞれ個別に熱源の温度コントローラ等によって蒸着レートがコントロールされる。蒸着レートの設定は、各有機層1a〜1eの膜厚比とこれらに対応する各蒸着源11の蒸着レートとの間の比が等しくなり、かつ、設定後の蒸着レートの値が最大になるようにする。このようにするためには、有機材料の耐熱特性上最も厳しいものに蒸着レートを合わせればよい。なお、必要となる各有機層1a〜1eの成膜にどの程度の時間を要するかは、各蒸着源11の蒸着レートと基板搬送機構12による搬送治具の移動速度とから特定することができる。このことから、搬送治具の移動速度のコントロールによって、各有機層1a〜1eの膜厚を制御することも考えられる。
【0023】
ところで、ガラス基板2上に対する有機材料の成膜にあたっては、各蒸着源11における開口から有機材料が広がりを持って飛散する。そのため、蒸着の面内分布を均一にするには、各蒸着源11の蒸着レートのコントロール(熱源の温度制御)と同等に、有機材料の飛散角度の制御が重要な要素となる。
【0024】
このことから、本実施形態で説明する蒸着装置では、上述した複数の蒸着源11および基板搬送機構12に加えて、ベース13と、柱14と、制限板15と、隔壁16とを備えている。
【0025】
ベース13は、各蒸着源11が搭載される基台となるものである。すなわち、ベース13上には、複数の蒸着源11がそれぞれねじ等の締結具で固定されている。ただし、各蒸着源11は、位置決めピン等で位置再現可能な着脱構造となっているものとする。また、ベース13には、隣り合う蒸着源11の間の熱干渉を防止するための立ち上がり部13aが設けられている。立ち上がり部13aは、ベース13と一体で形成しても、あるいはねじ止め等による別ピースとして形成してもよい。また、立ち上がり部13aの立ち上がり高さは、熱干渉を防止し得る高さ、すなわち蒸着源11と同等の高さであればよい。なお、ベース13(立ち上がり部13aを含む)には、冷却用の水冷管(ただし不図示)が内蔵されているものとする。
【0026】
柱14は、ベース13の側端縁近傍にて、そのベース13の立ち上がり部13aから上方に向けて立ち上がる棒状部材からなるもので、後述する制限板15を支持するためのものである。この柱14は、ベース13の立ち上がり部13aから溶接等で一体延長されたものとすることが考えられるが、ねじ止め等により固設されるものであっても構わない。なお、柱14も、ベース13に内蔵された水冷管による冷却作用により、十分に冷却される構造となっているものとする。
【0027】
制限板15は、柱14に支持された状態で蒸着源11とガラス基板2の通過位置との間に配される一枚の平板状部材からなるもので、ガラス基板2に対する有機材料の飛散角度を制限するためのものである。そのために、制限板15は、蒸着源11からの有機材料を通過させる開口15aを有している。
【0028】
開口15aは、蒸着源11が複数並設されていることから、各蒸着源11に対応して一枚の制限板15上に複数(具体的には五つ)が設けられている。また、各開口15aは、ライン状の蒸着源11に対応して、そのライン長手方向に沿った長辺を有する略矩形状に形成されている。ただし、その対向する二つの長辺は、互いの間の平行度が所望値を十分満たすように高精度で加工されているものとする。さらに、二つの長辺の間隔、すなわち各開口15aの短手方向の大きさは、対応する蒸着源11による有機材料の飛散角度仕様に合致するように形成されている。
【0029】
また、開口15aは、図2(a)に示すように、その断面形状が、蒸着源11側が広く、ガラス基板2側が狭い、逆テーパ状に形成されている。逆テーパの角度は、そのテーパ面上の各部と蒸着源11との距離が一様となるのが望ましいが、これに限定されるものではない。
【0030】
このような開口15aを有する制限板15は、図1(b)に示すように、位置決めピン等により着脱時の位置再現を可能にしてねじ等で柱14に固定されており、これにより蒸着源11とガラス基板2の通過位置との間に配されるようになっている。しかも、制限板15は、ガラス基板2の通過位置に近接して配されている。ここで、「ガラス基板2の通過位置に近接して」とは、ガラス基板2と干渉しない程度に、そのガラス基板2と極めて近い位置をいう。
【0031】
なお、制限板15は、一定厚みを持つアルミニウム等の熱伝導良好な材料により形成されており、十分に冷却された柱14に熱を放出することが可能であるものとする。また、例えばサンドブラストのような熱輻射促進を図る表面加工を施したものであってもよい。ただし、制限板15のガラス基板2側は、輻射熱によってもたらされるメタルマスクの熱膨張による位置ずれを防ぐ為、熱輻射を防止する鏡面加工等にすることが望ましい。
【0032】
隔壁16は、蒸着源11から制限板15までの間の側方部分を塞ぐように制限板15とは別体で立設されたもので、各蒸着源11の間で飛散した有機材料の混合を防ぐためのものである。
【0033】
この隔壁16は、図2(b)に示すように、ベース13の立ち上がり部13aおよび柱14に設けられた溝14aに嵌合するように形成されており、ねじ等の締結具を要することなく立ち上がり部13aおよび柱14に支持されるようになっている。しかも、溝14aとの嵌合によりガイドされているのみであることから、その着脱も自在になっている。
【0034】
以上のような構成の本実施形態における蒸着装置では、蒸着源11とガラス基板2の通過位置との間に制限板15が配されていることから、そのガラス基板2上に対する有機材料の成膜にあたって、各蒸着源11からの有機材料の飛散角度がその制限板15によって制限される。ただし、その制限板15は、隔壁16と別体のため、平板状部材により形成することができる。しかも、平板状部材により形成することで、各蒸着源11に対応して設けられた開口15aが、実質的に有機材料の飛散角度を制限することになる。また、制限板15が平板状部材により形成されていても、それと別体の隔壁16を備えるため、蒸着源11からの有機材料の側方への飛散を防ぎ得るようになる。
【0035】
そのような場合に、ガラス基板2に到達する有機材料の量、すなわち各有機層1a〜1eの膜厚の面内分布は、その開口15aの大きさおよび形状と、その位置(蒸着源11との相対位置)に依存することになる。これに対して、開口15aの大きさおよび形状は、ライン状の蒸着源11に対応する略矩形状に形成されており、その二つの長辺間の平行度が高精度で加工されている。また、開口15aと蒸着源11との相対位置は、その関係が位置決めピン等により精度よく保たれる。
【0036】
したがって、本実施形態における蒸着装置では、各有機層1a〜1eの膜厚の面内分布が、制限板15の形成精度、特に開口15aの形成精度に依存することになり、従来のようなセット位置に依存することがない。つまり、従来のように、煩雑な平行出しのための位置調整作業を行わなくても、各有機層1a〜1eの膜厚の面内分布が悪化してしまうのを回避し得るようになる。
【0037】
また、制限板15には、加熱された有機材料が付着するため昇温による熱膨張が発生するが、熱伝導良好な材料からなり柱14に熱を放出することが可能なため、有機材料付着による昇温を極力抑えることができる。これは、有機層1a〜1eの形成過程での制限板15の熱変形を防止する効果が得られるので、有機層1a〜1eの形成精度を向上させる上でも非常に有効である。
【0038】
さらに、制限板15は、その断面形状が逆テーパ状に形成されているため、蒸着源11から飛散してくる有機材料の付着を極力抑えることができる。これは、断面形状が逆テーパ状であれば、そのテーパ面上の各部と蒸着源11との距離が一様に近くなるので、断面がテーパ状ではなく略鉛直の場合のように、ある特定の箇所のみに有機材料が付着するといったことがなく、均一に付着するからである。すなわち、ある特定の箇所のみに偏って有機材料の付着してしまうことがないからである。したがって、有機材料の付着を極力抑えることで、開口15aの変形を防止する効果も得られ、結果として有機層1a〜1eの形成精度を向上させる上で非常に有効となる。
【0039】
また、制限板15は、ガラス基板2の通過位置に近接して配されている。そのため、蒸着源11からの有機材料が制限板15の開口15aと通過して飛散する場合であっても、その開口15aの面積とガラス基板2上における有機材料の蒸着面積とが極めて近いものとなり、飛散角度制限の精度を向上させる上で非常に好適なものとなる。その上、ガラス基板2の通過位置に近接していることから、蒸着源11からは相対的に遠い位置に配されることになり、制限板15の昇温を抑えて熱変形を防止する上でも非常に好適なものとなる。
【0040】
これらのことから、本実施形態における蒸着装置のように、蒸着源11とガラス基板2の通過位置との間に配された制限板15を介して有機材料の飛散角度を制限すれば、ガラス基板2上に形成される各有機層1a〜1eについて、その膜厚の面内分布の均一化が図れるとともに、設計どおりの膜厚実現が可能になると言える。つまり、ライン状に延びる蒸着源11に対して、精度よく(機械加工精度)飛散角度を制限する制限板15が装着可能になるため、蒸着源11の幅方向の成膜ばらつきを示す面内分布が従来よりも良好となる。
【0041】
しかも、制限板15には有機材料の付着するので、そのクリーニングのために頻繁に取り外す必要が生じるが、その場合であっても開口15aが高精度に形成されており、また開口15aと蒸着源11との相対位置が位置決めピン等により精度よく保たれるため、制限板15の位置調整に多くの時間を費やしてしまうことがない。つまり、制限板15がワンタッチで調整なしで装着可能であり、取り外し後の位置再現性も高く維持できるため、段取り替えも非常に良好に行うことができ、制限板15の取り外しや装着作業が蒸着装置の稼働率低下に繋がってしまうのを抑えることができる。
【0042】
また、本実施形態で説明したように、蒸着源11が複数並設されている場合には、一枚の平板状部材上に各蒸着源11に対応するそれぞれの開口15aを設けた、いわゆるテンプレート方式の制限板15を構成することが可能なため、調整なしで各有機層1a〜1eの膜厚の最適化が図れる。つまり、それぞれの開口15aを各蒸着源11からの有機材料の飛散角度に応じて精度よく形成すれば、各蒸着源11毎の個別の位置調整等を要することなく、単にテンプレート方式の制限板15を装着するだけで、各有機層1a〜1eの膜厚が最適化、すなわちそれぞれの有機材料の飛散角度の制限を適切に行い得るようになる。
【0043】
なお、本実施形態では、複数のライン状の蒸着源11に対して、一枚のテンプレート方式の制限板15を使用する場合を例に挙げたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、複数の蒸着源11が並設された場合であっても、平板状部材上に開口15aを有する制限板15であれば、蒸着源11の数だけ用意し、各蒸着源11に対して一枚の制限板15を使用することも考えられる。また、一つの蒸着源11のみが設けられている場合も、これと同様である。
【0044】
さらに、本実施形態では、有機EL素子の製造工程で用いられる蒸着装置を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の成膜プロセスにて用いられる蒸着装置であっても全く同様に適用することが可能である。
【0045】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の蒸着装置によれば、制限板と隔壁とを別体とし、制限板を蒸着材料を通過させる開口を有した平板状部材によって形成しているので、その制限板が有する開口によって蒸着材料の飛散角度を有効に制限することができる。しかも、開口によって蒸着材料の飛散角度を制限するため、蒸着材料の膜厚の面内分布は主にその開口の形成精度に依存することになり、制限板の位置調整が容易なものとなる。すなわち、複雑な位置調整を要さなくても、蒸着材料の飛散角度を有効に制限して、膜厚分布の最適化等を容易に図ることが可能となり、例えばクリーニングのための制御板の装着取り外し作業が蒸着装置の稼働率低下を招いてしまうのを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る蒸着装置の概略構成例を示す模式図であり、(a)はその平面図、(b)はその正面図である。
【図2】図1の蒸着装置の要部の一例を示す模式図であり、(a)は図1中のA部の拡大図、(b)は図1中のB部の拡大図である。
【図3】図1の蒸着装置によって製造される有機EL素子の概略構成例を示す模式図である。
【図4】図3の有機EL素子を製造する際に用いられる治具の概略構成例を示す模式図である。
【図5】従来の蒸着装置の概略構成例を示す模式図であり、(a)はその平面図、(b)はその側断面図である。
【符号の説明】
1…有機EL素子、2…ガラス基板、11…蒸着源、12…基板搬送機構、15…制限板、15a…開口、16…隔壁
【発明の属する技術分野】
本発明は、減圧下で蒸着材料を加熱蒸発させ、被蒸着物である基板上に凝縮させて薄膜を成膜する蒸着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、有機電界発光素子(有機エレクトロルミネッセンス素子;以下「有機EL素子」という)の製造工程では、有機層を形成する有機材料の耐水性が低くウエットプロセスを利用できないことから、真空蒸着を行う蒸着装置を用いて基板上に有機層(薄膜)を成膜することが一般的である。このように、蒸着装置は、薄膜を成膜するための薄膜成膜工程で広く用いられている。
【0003】
蒸着装置としては、例えば図5に示すように、ライン状に延びる蒸着源21を有したものが知られている。かかる蒸着装置では、減圧(例えば真空)下で蒸着源21を加熱して、その蒸着源21から蒸着材料を蒸発させるとともに、その蒸着源21と対向する位置にて、蒸着源21のライン長手方向と直交する方向に、被蒸着物である基板22を一定速度で通過させることにより、その基板22の表面上に蒸着材料による薄膜を成膜するようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、蒸着装置では、通常、蒸着源21から蒸発飛散する蒸着材料の飛散角度を制限するために、基板22の送り方向における蒸着源21の前後に制限板23a,23bが配設されている。これらの制限板23a,23bは、従来、薄板状の板金部材により、側断面が略L字状となるように形成されている(図5(b)参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−348659号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の蒸着装置では、上述したように、蒸着源21の前後に制限板23a,23bが配設されており、これらがいずれも略L字状に形成されている。これは、基板22との平行部分により蒸着材料の飛散角度を制限するのに加えて、蒸着材料の側方への飛散をも防ぐべく、基板22に対する垂直部分、すなわち蒸着源21からの立ち上がり部分が必要となるからである。しかしながら、このような略L字状の制限板23a,23bは、以下に述べるような難点を有している。
【0007】
従来の制限板23a,23bは、蒸着源21の前後にそれぞれ独立してレイアウトされているため、それぞれが蒸着源21に対して平行で、しかも双方が互いに平行にセットされていないと、蒸着源21の長手方向における蒸着材料の膜厚の面内分布が悪化するおそれがある。そのため、制限板23a,23bをセットする際には、平行出しのための位置調整が必須となるが、その位置調整は必ずしも容易ではない。
【0008】
また、制限板23a,23bには、加熱された蒸着材料が付着するため、昇温による熱膨張が発生するが、蒸着源21の前後に独立してレイアウトされていると、それぞれが熱膨張によって異なる変形をする。これによっても、膜厚の面内分布は悪化するおそれがある。さらに、位置調整もその変形を考慮して行わなければならず、更なる非容易化を招いてしまう。
【0009】
しかも、制限板23a,23bには蒸着材料の付着するので、そのクリーニングのために頻繁に取り外す必要が生じる。つまり、制限板23a,23bをセットする際の位置調整作業も頻繁に行う必要がある。したがって、位置調整が非容易なものであると、その位置調整作業に多くの時間を費やしてしまい、蒸着装置の稼働率低下に繋がってしまうことになる。
【0010】
そこで、本発明は、蒸着材料の飛散角度を有効に制限しつつ、膜厚分布の最適化等も容易に図ることが可能な蒸着装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために案出された蒸着装置で、ライン状に延びる蒸着源と、前記蒸着源と対向する位置にて当該蒸着源のライン長手方向と直交する方向に被蒸着物である基板を通過させる搬送機構とを具備するものにおいて、前記蒸着源と前記基板の通過位置との間に配された平板状部材からなり、前記蒸着源からの蒸着材料を通過させる開口を有した制限板と、前記蒸着源から前記制限板までの間の側方部分を塞ぐように前記制限板とは別体で立設された隔壁とを備えることを特徴とするものである。
【0012】
上記構成の蒸着装置によれば、制限板と隔壁とが別体に形成されているので、蒸着源からの蒸着材料の側方への飛散を防ぎつつ、その蒸着材料の飛散角度を制限する場合であっても、制限板を平板状部材により形成できる。また、制限板が平板状部材でよいため、その制限板が有する開口によって蒸着材料の飛散角度を制限することができる。さらには、開口によって蒸着材料の飛散角度を制限することになるため、開口を通過して基板に到達する蒸着材料の量、すなわち蒸着材料の膜厚の面内分布は、主にその開口の形成精度に依存することになり、制限板のセット位置には依存しない。したがって、制限板の位置調整は容易なものとなり、複雑な位置調整を要さなくても蒸着材料の飛散角度を有効に制限し得るようになる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明に係る蒸着装置について説明する。ここでは、有機EL素子の製造工程で用いられる蒸着装置を例に挙げて説明する。図1は本発明に係る蒸着装置の概略構成例を示す模式図、図2はその要部の一例を示す模式図、図3はその蒸着装置によって製造される有機EL素子の概略構成例を示す模式図、図4はその有機EL素子を製造する際に用いられる治具の概略構成例を示す模式図である。
【0014】
はじめに、蒸着装置の説明に先立って、有機EL素子の概略構成について簡単に説明する。図3に示すように、本実施形態において製造される有機EL素子1は、有機ELディスプレイを構成するためのガラス基板2上に形成されたもので、それぞれ異なる材料からなる複数の有機層1a〜1eが順次積層されてなるものである。なお、ここでは、積層される層数が五つである場合を例に挙げているが、これに限定されないことは勿論である。
【0015】
ガラス基板2上には、図示はしていないが、例えばR,G,Bの各色成分に対応した複数の有機EL素子1が、所定パターンに従ってマトリクス状に縦横に配列されている。各有機EL素子1の間の相違は、有機層1a〜1eを構成する有機材料(蛍光物質)にある。これにより、これらガラス基板2および各有機EL素子1を備えて構成された有機ELディスプレイでは、各有機EL素子に所定波長の光を選択的に発生させて、カラー画像の表示を行うことが可能になるのである。
【0016】
このようなカラー画像を表示するための各有機EL素子1の配列は、例えばR,G,Bの各色成分に対応したパターニング成膜によって各有機EL素子1を形成することで実現可能となる。ここで、パターニング成膜のために用いられる搬送治具の概略構成について説明する。パターニング成膜は、図4に示すように、平板状に形成され、鉄(Fe)やニッケル(Ni)等の強磁性体からなるメタルマスク3を用いて行われる。メタルマスク3には、所定の成膜パターンに対応した複数の開孔3aが穿設されている。そして、被成膜物であるガラス基板2の一面側を覆うようにそのガラス基板2と密着した状態で、ガラス基板2の他面側に配された電磁石4が発生させる磁力によって固定されるようになっている。このように構成される一体型の搬送治具によって、ガラス基板2上には、所定パターンの成膜を行うことができ、また複数種類のメタルマスク3を用意すれば異なるパターンの多層成膜を行うこともでき、結果として複数の有機EL素子1を縦横に配列することができるのである。
【0017】
次に、以上のような有機EL素子1を製造するための蒸着装置、特にここではガラス基板2上に有機層1a〜1eを形成するための蒸着装置について説明する。図1に示すように、有機層1a〜1eを形成する蒸着装置は、真空チャンバ(ただし不図示)内に、複数の蒸着源11と、基板搬送機構12とを具備してなるものである。
【0018】
複数の蒸着源11は、ガラス基板2上に対して有機材料を飛散させるものである。そのために、各蒸着源11は、上面に開口を有し内部に有機材料を収めた耐熱性の容器である坩堝と、その坩堝の下方に設置された熱源(例えばヒータ)とを備えており、熱源が坩堝を加熱するとその中の有機材料が蒸発して開口を通って飛散するように構成されている。ただし、各蒸着源11は、それぞれが、いわゆるライン型のものである。すなわち、有機材料の通過する開口が、ガラス基板2の移動方向と略直交する方向に、そのガラス基板2の幅を充分にカバーするだけの長さで、ライン状に一列に並んでいる。また、このようにライン状に延びる各蒸着源11は、それぞれが並列配置されている。なお、並設された各蒸着源11の坩堝内には、積層構造の有機層1a〜1eに対応した、互いに異なる種類の有機材料を収めておくことが考えられる。なお、ここでは、有機層1a〜1eの数に対応して五つの蒸着源11を備えている場合を例に挙げているが、その数はガラス基板2上に積層する層数に応じて適宜変更しても構わない。また、複数材料を混ぜて行う共蒸着に対応すべく、二つのの蒸着源11を使用して一層を形成することも考えられる。
【0019】
一方、基板搬送機構12は、被蒸着物であるガラス基板2を移動させるものである。そのために、基板搬送機構12は、例えば、ベルト方式の搬送コンベアと、その駆動源となるサーボモータと、サーボモータのよる駆動を搬送コンベアへ伝える伝達ギアとを備えている。そして、ガラス基板2を含む搬送治具を、各蒸着源11と対向する位置にて、これら各蒸着源11のライン長手方向と直交する方向に向けて、移動させるように構成されている。
【0020】
このような構成の蒸着装置を用いて、ガラス基板2上に有機層1a〜1eを形成する際には、ガラス基板2を含む搬送治具が、例えばハンドリングロボットによって真空チャンバ内に搬送される。そして、各蒸着源11の坩堝が熱源により加熱温度制御され、その中の有機材料が蒸発し開口を通って飛散している状態で、基板搬送機構12が搬送治具を一定速度で移動させる。これにより、その搬送治具に含まれるガラス基板2は、各蒸着源11と対向する位置を順に通過することになる。
【0021】
したがって、ガラス基板2の被成膜箇所には、各蒸着源11による異なる種類の有機材料が順に成膜され、各有機層1a〜1eが積層された状態に形成される。つまり、各有機層1a〜1eの形成は、一体型の搬送治具が各蒸着源11上を通過することによって、連続して行われる。
【0022】
このとき、各蒸着源11は、予めの設定に従いつつ、それぞれ個別に熱源の温度コントローラ等によって蒸着レートがコントロールされる。蒸着レートの設定は、各有機層1a〜1eの膜厚比とこれらに対応する各蒸着源11の蒸着レートとの間の比が等しくなり、かつ、設定後の蒸着レートの値が最大になるようにする。このようにするためには、有機材料の耐熱特性上最も厳しいものに蒸着レートを合わせればよい。なお、必要となる各有機層1a〜1eの成膜にどの程度の時間を要するかは、各蒸着源11の蒸着レートと基板搬送機構12による搬送治具の移動速度とから特定することができる。このことから、搬送治具の移動速度のコントロールによって、各有機層1a〜1eの膜厚を制御することも考えられる。
【0023】
ところで、ガラス基板2上に対する有機材料の成膜にあたっては、各蒸着源11における開口から有機材料が広がりを持って飛散する。そのため、蒸着の面内分布を均一にするには、各蒸着源11の蒸着レートのコントロール(熱源の温度制御)と同等に、有機材料の飛散角度の制御が重要な要素となる。
【0024】
このことから、本実施形態で説明する蒸着装置では、上述した複数の蒸着源11および基板搬送機構12に加えて、ベース13と、柱14と、制限板15と、隔壁16とを備えている。
【0025】
ベース13は、各蒸着源11が搭載される基台となるものである。すなわち、ベース13上には、複数の蒸着源11がそれぞれねじ等の締結具で固定されている。ただし、各蒸着源11は、位置決めピン等で位置再現可能な着脱構造となっているものとする。また、ベース13には、隣り合う蒸着源11の間の熱干渉を防止するための立ち上がり部13aが設けられている。立ち上がり部13aは、ベース13と一体で形成しても、あるいはねじ止め等による別ピースとして形成してもよい。また、立ち上がり部13aの立ち上がり高さは、熱干渉を防止し得る高さ、すなわち蒸着源11と同等の高さであればよい。なお、ベース13(立ち上がり部13aを含む)には、冷却用の水冷管(ただし不図示)が内蔵されているものとする。
【0026】
柱14は、ベース13の側端縁近傍にて、そのベース13の立ち上がり部13aから上方に向けて立ち上がる棒状部材からなるもので、後述する制限板15を支持するためのものである。この柱14は、ベース13の立ち上がり部13aから溶接等で一体延長されたものとすることが考えられるが、ねじ止め等により固設されるものであっても構わない。なお、柱14も、ベース13に内蔵された水冷管による冷却作用により、十分に冷却される構造となっているものとする。
【0027】
制限板15は、柱14に支持された状態で蒸着源11とガラス基板2の通過位置との間に配される一枚の平板状部材からなるもので、ガラス基板2に対する有機材料の飛散角度を制限するためのものである。そのために、制限板15は、蒸着源11からの有機材料を通過させる開口15aを有している。
【0028】
開口15aは、蒸着源11が複数並設されていることから、各蒸着源11に対応して一枚の制限板15上に複数(具体的には五つ)が設けられている。また、各開口15aは、ライン状の蒸着源11に対応して、そのライン長手方向に沿った長辺を有する略矩形状に形成されている。ただし、その対向する二つの長辺は、互いの間の平行度が所望値を十分満たすように高精度で加工されているものとする。さらに、二つの長辺の間隔、すなわち各開口15aの短手方向の大きさは、対応する蒸着源11による有機材料の飛散角度仕様に合致するように形成されている。
【0029】
また、開口15aは、図2(a)に示すように、その断面形状が、蒸着源11側が広く、ガラス基板2側が狭い、逆テーパ状に形成されている。逆テーパの角度は、そのテーパ面上の各部と蒸着源11との距離が一様となるのが望ましいが、これに限定されるものではない。
【0030】
このような開口15aを有する制限板15は、図1(b)に示すように、位置決めピン等により着脱時の位置再現を可能にしてねじ等で柱14に固定されており、これにより蒸着源11とガラス基板2の通過位置との間に配されるようになっている。しかも、制限板15は、ガラス基板2の通過位置に近接して配されている。ここで、「ガラス基板2の通過位置に近接して」とは、ガラス基板2と干渉しない程度に、そのガラス基板2と極めて近い位置をいう。
【0031】
なお、制限板15は、一定厚みを持つアルミニウム等の熱伝導良好な材料により形成されており、十分に冷却された柱14に熱を放出することが可能であるものとする。また、例えばサンドブラストのような熱輻射促進を図る表面加工を施したものであってもよい。ただし、制限板15のガラス基板2側は、輻射熱によってもたらされるメタルマスクの熱膨張による位置ずれを防ぐ為、熱輻射を防止する鏡面加工等にすることが望ましい。
【0032】
隔壁16は、蒸着源11から制限板15までの間の側方部分を塞ぐように制限板15とは別体で立設されたもので、各蒸着源11の間で飛散した有機材料の混合を防ぐためのものである。
【0033】
この隔壁16は、図2(b)に示すように、ベース13の立ち上がり部13aおよび柱14に設けられた溝14aに嵌合するように形成されており、ねじ等の締結具を要することなく立ち上がり部13aおよび柱14に支持されるようになっている。しかも、溝14aとの嵌合によりガイドされているのみであることから、その着脱も自在になっている。
【0034】
以上のような構成の本実施形態における蒸着装置では、蒸着源11とガラス基板2の通過位置との間に制限板15が配されていることから、そのガラス基板2上に対する有機材料の成膜にあたって、各蒸着源11からの有機材料の飛散角度がその制限板15によって制限される。ただし、その制限板15は、隔壁16と別体のため、平板状部材により形成することができる。しかも、平板状部材により形成することで、各蒸着源11に対応して設けられた開口15aが、実質的に有機材料の飛散角度を制限することになる。また、制限板15が平板状部材により形成されていても、それと別体の隔壁16を備えるため、蒸着源11からの有機材料の側方への飛散を防ぎ得るようになる。
【0035】
そのような場合に、ガラス基板2に到達する有機材料の量、すなわち各有機層1a〜1eの膜厚の面内分布は、その開口15aの大きさおよび形状と、その位置(蒸着源11との相対位置)に依存することになる。これに対して、開口15aの大きさおよび形状は、ライン状の蒸着源11に対応する略矩形状に形成されており、その二つの長辺間の平行度が高精度で加工されている。また、開口15aと蒸着源11との相対位置は、その関係が位置決めピン等により精度よく保たれる。
【0036】
したがって、本実施形態における蒸着装置では、各有機層1a〜1eの膜厚の面内分布が、制限板15の形成精度、特に開口15aの形成精度に依存することになり、従来のようなセット位置に依存することがない。つまり、従来のように、煩雑な平行出しのための位置調整作業を行わなくても、各有機層1a〜1eの膜厚の面内分布が悪化してしまうのを回避し得るようになる。
【0037】
また、制限板15には、加熱された有機材料が付着するため昇温による熱膨張が発生するが、熱伝導良好な材料からなり柱14に熱を放出することが可能なため、有機材料付着による昇温を極力抑えることができる。これは、有機層1a〜1eの形成過程での制限板15の熱変形を防止する効果が得られるので、有機層1a〜1eの形成精度を向上させる上でも非常に有効である。
【0038】
さらに、制限板15は、その断面形状が逆テーパ状に形成されているため、蒸着源11から飛散してくる有機材料の付着を極力抑えることができる。これは、断面形状が逆テーパ状であれば、そのテーパ面上の各部と蒸着源11との距離が一様に近くなるので、断面がテーパ状ではなく略鉛直の場合のように、ある特定の箇所のみに有機材料が付着するといったことがなく、均一に付着するからである。すなわち、ある特定の箇所のみに偏って有機材料の付着してしまうことがないからである。したがって、有機材料の付着を極力抑えることで、開口15aの変形を防止する効果も得られ、結果として有機層1a〜1eの形成精度を向上させる上で非常に有効となる。
【0039】
また、制限板15は、ガラス基板2の通過位置に近接して配されている。そのため、蒸着源11からの有機材料が制限板15の開口15aと通過して飛散する場合であっても、その開口15aの面積とガラス基板2上における有機材料の蒸着面積とが極めて近いものとなり、飛散角度制限の精度を向上させる上で非常に好適なものとなる。その上、ガラス基板2の通過位置に近接していることから、蒸着源11からは相対的に遠い位置に配されることになり、制限板15の昇温を抑えて熱変形を防止する上でも非常に好適なものとなる。
【0040】
これらのことから、本実施形態における蒸着装置のように、蒸着源11とガラス基板2の通過位置との間に配された制限板15を介して有機材料の飛散角度を制限すれば、ガラス基板2上に形成される各有機層1a〜1eについて、その膜厚の面内分布の均一化が図れるとともに、設計どおりの膜厚実現が可能になると言える。つまり、ライン状に延びる蒸着源11に対して、精度よく(機械加工精度)飛散角度を制限する制限板15が装着可能になるため、蒸着源11の幅方向の成膜ばらつきを示す面内分布が従来よりも良好となる。
【0041】
しかも、制限板15には有機材料の付着するので、そのクリーニングのために頻繁に取り外す必要が生じるが、その場合であっても開口15aが高精度に形成されており、また開口15aと蒸着源11との相対位置が位置決めピン等により精度よく保たれるため、制限板15の位置調整に多くの時間を費やしてしまうことがない。つまり、制限板15がワンタッチで調整なしで装着可能であり、取り外し後の位置再現性も高く維持できるため、段取り替えも非常に良好に行うことができ、制限板15の取り外しや装着作業が蒸着装置の稼働率低下に繋がってしまうのを抑えることができる。
【0042】
また、本実施形態で説明したように、蒸着源11が複数並設されている場合には、一枚の平板状部材上に各蒸着源11に対応するそれぞれの開口15aを設けた、いわゆるテンプレート方式の制限板15を構成することが可能なため、調整なしで各有機層1a〜1eの膜厚の最適化が図れる。つまり、それぞれの開口15aを各蒸着源11からの有機材料の飛散角度に応じて精度よく形成すれば、各蒸着源11毎の個別の位置調整等を要することなく、単にテンプレート方式の制限板15を装着するだけで、各有機層1a〜1eの膜厚が最適化、すなわちそれぞれの有機材料の飛散角度の制限を適切に行い得るようになる。
【0043】
なお、本実施形態では、複数のライン状の蒸着源11に対して、一枚のテンプレート方式の制限板15を使用する場合を例に挙げたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、複数の蒸着源11が並設された場合であっても、平板状部材上に開口15aを有する制限板15であれば、蒸着源11の数だけ用意し、各蒸着源11に対して一枚の制限板15を使用することも考えられる。また、一つの蒸着源11のみが設けられている場合も、これと同様である。
【0044】
さらに、本実施形態では、有機EL素子の製造工程で用いられる蒸着装置を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の成膜プロセスにて用いられる蒸着装置であっても全く同様に適用することが可能である。
【0045】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の蒸着装置によれば、制限板と隔壁とを別体とし、制限板を蒸着材料を通過させる開口を有した平板状部材によって形成しているので、その制限板が有する開口によって蒸着材料の飛散角度を有効に制限することができる。しかも、開口によって蒸着材料の飛散角度を制限するため、蒸着材料の膜厚の面内分布は主にその開口の形成精度に依存することになり、制限板の位置調整が容易なものとなる。すなわち、複雑な位置調整を要さなくても、蒸着材料の飛散角度を有効に制限して、膜厚分布の最適化等を容易に図ることが可能となり、例えばクリーニングのための制御板の装着取り外し作業が蒸着装置の稼働率低下を招いてしまうのを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る蒸着装置の概略構成例を示す模式図であり、(a)はその平面図、(b)はその正面図である。
【図2】図1の蒸着装置の要部の一例を示す模式図であり、(a)は図1中のA部の拡大図、(b)は図1中のB部の拡大図である。
【図3】図1の蒸着装置によって製造される有機EL素子の概略構成例を示す模式図である。
【図4】図3の有機EL素子を製造する際に用いられる治具の概略構成例を示す模式図である。
【図5】従来の蒸着装置の概略構成例を示す模式図であり、(a)はその平面図、(b)はその側断面図である。
【符号の説明】
1…有機EL素子、2…ガラス基板、11…蒸着源、12…基板搬送機構、15…制限板、15a…開口、16…隔壁
Claims (4)
- ライン状に延びる蒸着源と、前記蒸着源と対向する位置にて当該蒸着源のライン長手方向と直交する方向に被蒸着物である基板を通過させる搬送機構とを具備する蒸着装置において、
前記蒸着源と前記基板の通過位置との間に配された平板状部材からなり、前記蒸着源からの蒸着材料を通過させる開口を有した制限板と、
前記蒸着源から前記制限板までの間の側方部分を塞ぐように前記制限板とは別体で立設された隔壁と
を備えることを特徴とする蒸着装置。 - 前記蒸着源が複数並設されているとともに、
前記制限板は、各蒸着源に対応する複数の開口を有した一枚の平板状部材からなる
ことを特徴とする請求項1記載の蒸着装置。 - 前記開口は、その断面形状が、前記蒸着源側が広く前記基板側が狭い逆テーパ状に形成されている
ことを特徴とする請求項1記載の蒸着装置。 - 前記制限板は、前記基板の通過位置に近接して配されていることを特徴とする請求項1記載の蒸着装置。
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