JP2004237568A - ラミネートフィルム自動貼付装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ラミネートフィルムの繰り出し動作が確実で、空気溜りを生じることなくラベル等にきれいに貼り付けることができるラミネートフィルム自動貼付装置を提供する。
【解決手段】多数のラミネートフィルム8が帯状の台紙9に並列して剥離可能に貼り付けられているラミネートフィルム基材3を繰り出し案内板13と押えゴム板14との間に挟んで繰り出し、繰り出し案内板13の先端部分で台紙9を折り返して、該台紙9から剥離されたラミネートフィルム8を前方へ繰り出すフィルム繰り出し部5と、弾性パッド23の表面に摩擦係数の小さい四フッ化エチレンなどの絶縁体からなる吸着部材24を設けた吸着ヘッド7とを備え、台紙9から剥離されて前方へ繰り出されたラミネートフィルム8の非粘着面を吸着部材24に静電気により吸着させ、吸着したラミネートフィルム8を印字されたラベル25等の表面に重ね合わせ、弾性パッド23で押圧して、ラミネートフィイルム8をラベル25に貼り付けてラミネート層を形成する。
【選択図】 図1
【解決手段】多数のラミネートフィルム8が帯状の台紙9に並列して剥離可能に貼り付けられているラミネートフィルム基材3を繰り出し案内板13と押えゴム板14との間に挟んで繰り出し、繰り出し案内板13の先端部分で台紙9を折り返して、該台紙9から剥離されたラミネートフィルム8を前方へ繰り出すフィルム繰り出し部5と、弾性パッド23の表面に摩擦係数の小さい四フッ化エチレンなどの絶縁体からなる吸着部材24を設けた吸着ヘッド7とを備え、台紙9から剥離されて前方へ繰り出されたラミネートフィルム8の非粘着面を吸着部材24に静電気により吸着させ、吸着したラミネートフィルム8を印字されたラベル25等の表面に重ね合わせ、弾性パッド23で押圧して、ラミネートフィイルム8をラベル25に貼り付けてラミネート層を形成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばラベルの印字箇所を保護するためにラベルの表面に透明のフィルムを貼り付けてラミネート層を形成するのに適したラミネートフィルム自動貼付装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インク等で印字されたラベルは、太陽光線や外気、雨、ほこり、摩禍等によって印字箇所が劣化したり損傷を受け易いので、印字されたラベルの表面に透明のフィルムを重ね合わせて貼り付けてラミネート層を形成し印字箇所を保護することは知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ラベルの大きさとほぼ同じ形状、寸法のラミネートフィルムをラベルに重ね合わせて貼り付けるには手間と時間を要し、しかも位置がずれて貼り付けられることが多かった。また、ラミネートフィルムの粘着面とラベル表面との間に空気が入り、この空気によって透明度が低下して、ラベルの印字、特にバーコードの読み取りにエラーが生じるという問題があった。
【0004】
一方、ラミネートフィルムを貼り付けるために負圧による吸着ヘッドを用いると、ラミネートフィルムの吸着保持に真空発生装置が必要となり、設備費が高くつく。のみならず、ラミネートを吸着するために吸着ヘッドに設けられる吸着孔の周辺において前記ラミネートフィルムに局部的な凹部が生じ、該ラミネートフィルムをラベルに貼り付けたとき、前記凹部に空気溜りができ、この空気溜りによって前述した透明度の低下が生起するという問題があった。
【0005】
本発明は、上記のような問題点を解決するものであり、ラミネートフィルムの繰り出し部と吸着ヘッドの構成が簡単でありながら、繰り出し動作が確実で、しかも空気溜りを生じることなくラベル等に重ね合わせてきれいに貼り付けることができ、特にラベルプリンタに併設するのに適したラミネートフィルム自動貼付装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明によるラミネートフィルム自動貼付装置は、所定の形状、寸法に切り抜いた多数のラミネートフィルムが帯状の台紙に並列して剥離可能に貼り付けられているラミネートフィルム基材と、前記ラミネートフィルム基材を挟んで所定長さずつ繰り出す繰り出し案内板の先端部分で前記台紙を折り返して、該台紙から剥離された前記ラミネートフィルムを前方へ繰り出すフィルム繰り出し部と、弾性パッドの表面に摩擦係数の小さい四フッ化エチレンなどの絶縁体からなる吸着部材を設けた吸着ヘッドとで構成され、前記吸着ヘッドは、前記フィルム繰り出し部の近傍に配設され、前記台紙から剥離されて前方へ繰り出された前記ラミネートフィルムの非粘着面を前記吸着部材に静電気により吸着させ、吸着した前記ラミネートフィルムを印字されたラベル等の表面に重ね合わせ、前記弾性パッドで押圧して、前記ラミネートフィルムを前記ラベルに貼り付けてラミネート層を形成することを特徴とする。
【0007】
ラミネートフィルムの繰り出しを確実にし、かつ、繰り出し時における座屈を防止するために、前記フィルム繰り出し部に押え部材を設けるが、該押え部材は押えゴム板又は押えローラが好ましい。特にラミネートフィルムの座屈を効果的に防止するには、前記フィルム繰り出し部の前記繰り出し案内板を断面V字形又はU字形の溝形状に形成し、かつ、前記押え部材を前記U字形に対応する形状を有するものとして、前記台紙から剥離して繰り出される前記ラミネートフィルムが断面V字形又はU字形に屈曲されるようにすることが好ましい。
【0008】
また、前記弾性パッドは、中央が突曲した形状にすることが好ましく、該弾性パッドで押圧されるラミネートフィルムは中央部位から徐々に外側方へ押えられてラベルにきれいに貼り付けられる。
【0009】
さらに、本発明によるラミネートフィルム自動貼付装置を既設のラベルプリンタに併設する場合には、前記吸着ヘッドが、ラベルプリンタのラベル発行口の近傍位置に上下動可能に設置され、その下降時に前記ラベル発行口から繰り出される印字されたラベルに前記ラミネートフィルムを貼り付けてラミネート層を形成するように構成される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0011】
図1は、本発明によるラミネートフィルム自動貼付装置1をラベルプリンタ2に併設した実施形態を示している。
【0012】
ラミネートフィルム自動貼付装置1は、リール状に巻回したラミネートフィルム基材3のリール保持部4と、フィルム繰り出し部5と、台紙巻取り部6と、吸着ヘッド7とを備えている。ラミネートフィルム基材3は、後述するラベルに対応する所定の形状、寸法に切り抜いた多数のラミネートフィルム8が帯状の台紙9に並列して剥離可能に貼り付けられている(図2参照)。該ラミネートフィルム基材3はリール保持部4から連続的に送り出され、ガイドローラ10を介してフィルム繰り出し部5に給送される。
【0013】
フィルム繰り出し部5は、フレーム11の開口部12から水平方向に突出して配設された繰り出し案内板13と、該繰り出し案内板13に対向位置する押えゴム板14とを備えており、繰り出し案内板13と押えゴム板14との間にラミネートフィルム基材3を挟んで所定長さずつ繰り出すと共に、繰り出し案内板13の先端部分で台紙9を折り返して、該台紙9から剥離したラミネートフィルム8を前方へ繰り出すようになっている。15は光電スイッチで、ラミネートフィルム基材3が所定長さ繰り出されたことを検出し、ラミネートフィルム基材3の給送を停止させるために設けられている。
【0014】
台紙巻取り部6は、フィルム繰り出し用電動モータ16により回転される駆動ゴムローラ17と従動ローラ18とで構成され、繰り出し案内板13の先端部分で折り返された台紙9をガイドローラ19を介して駆動ゴムローラ17と従動ローラ18との間に挟んで引っ張って巻き取ることにより、ラミネートフィルム基材3を所定長さずつフィルム繰り出し部5に給送する。そして、光電スイッチ15が繰り出し長さを検出して、フィルム繰り出用電動モータ16を停止するようになっている。
【0015】
吸着ヘッド7は、エアシリンダ20のピストンロッド21に取り付けたパッド受台22と、該パッド受台22に装着され中央が突曲した弾性パッド23と、該弾性パッド23の表面に添着した絶縁体の吸着部材24とで構成されている。弾性パッド23はスポンジゴムなどの比較的軟らかい弾性材料の板状片を湾曲させて作られている。また、吸着部材24は四フッ化エチレンなどの摩擦係数の小さい絶縁性プラスチック材料のシート材が好ましい。
【0016】
上述した吸着ヘッド7は、図1に示すように、弾性パッド23表面の吸着部材24がフィルム繰り出し部5の繰り出し方向延長上に位置するように設置され、台紙9から剥離されその粘着面を下向きにして繰り出されるラミネートフィルム8を静電気により吸着部材24に吸着する。吸着部材24にラミネートフィルム8を吸着した吸着ヘッド7は、エアシリンダ20のピストンロッド21により押し下げられ、後述するように下方に位置したラベル25(図2、図4参照)の表面にラミネートフィルム8を重ね合わせ、続いて弾性パッド23で押圧して、ラミネートフィルム8を中央部位から徐々に外側方へ押えながらラベル25に貼り付けてラミネート層を形成するようになっている。
【0017】
ラベル25は、図2示すように、帯状の台紙26に並べて剥離可能に貼り付けられていて、ラベルプリンタ2の図示しない印字部でバーコード、番号などが印字された後、ラベル発行口27から台紙26と一緒に繰り出され、ラベル発行口27の前方に配置したラベル載せ台28の所定位置で停止して待機する。ラベル25がラベル載せ台28の所定位置に繰り出されると、光電スイッチ29がこれを検出して台紙26の送りが停止するようになっている。この停止状態において、前述のように吸着ヘッド7が下降し、図4に示すように、弾性パッド23表面の吸着部材24に吸着したラミネートフィルム8がラベル25に重ね合わされ、弾性パッド23で押圧してラベル25に貼り付けられるのである。
【0018】
図5及び図6は、ラミネートフィルム8が薄くて腰が弱い場合、あるいは湿度や温度の影響により、フィルム繰り出し部5から繰り出される途中で座屈して垂れ下がるのを防止するための手段を講じた実施の形態を示している。
【0019】
この実施の形態は、図6に良く示されてように、繰り出し案内板30が断面形状V字形の溝形に形成され、押えゴム板14に代えて押えローラ31が使用されている。該押えローラ31は、外周面が繰り出し案内板30のV字形に対応する膨出形状を有し、かつ、押えローラ31を回転自在に支持する支持軸32の両端部に掛止したばね33,33によって、押えローラ31が繰り出し案内板30に押し付けられるように付勢されている。
【0020】
上記構成により、フィルム繰り出し部5を通じて台紙9と共に繰り出されるラミネートフィルム8は、繰り出し案内板30と押えローラ31とによって挟み付けられ、断面V字形に屈曲した癖がつけられて腰が強くなり、座屈が防止される。
【0021】
なお、繰り出し案内板30はV字形に代えてU字形としてもよい。この場合、押えローラ31の外周面も繰り出し案内板30のU字形に対応する膨出形状とする。
【0022】
図7及び図8は、図5及び図6に示した実施の形態における押えローラ31の押え機構を変更した例を示している。
【0023】
この実施の形態では、押えローラ31は幅狭で、該押えローラ31を回転自在に軸支する支持軸32には押えローラ31を挟んでカラー34,34が嵌装されている。一方、支持軸32の両端に連設した軸受部35,36の軸芯と支持軸32の軸芯とが偏芯している。また、一方の軸受部35はボルト頭状に形成され、他方の軸受部36はねじ軸に形成されている。
【0024】
上記構成により、両端軸受部35,36の軸芯の周りに支持軸32を回転させると、両端軸受部35,36に対する偏芯量の範囲内で位相が変位し、押えローラ31による押圧力を加減でき、適当な押圧力になったところで軸受部36のねじ軸にねじ嵌合した締付けナット37を締め付けて支持軸32を固定させると、所定の押圧力がラミネートフィルム8に付与されることになる。そして、フィルム繰り出し部5を通じて台紙9と共に繰り出されるラミネートフィルム8は、繰り出し案内板30と押えローラ31とによって挟み付けられ、断面V字形に屈曲した癖がつけられて腰が強くなり、座屈が防止される。この場合も、繰り出し案内板30をV字形に代えてU字形とし、押えローラ31の外周面を繰り出し案内板30のU字形に対応する膨出形状とする。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明よれば、フィルム繰り出し部と吸着ヘッドの構成が簡単で、特に前記吸着ヘッドの弾性パッド表面に設けた絶縁体からなる吸着部材にラミネートフィルムを静電気により吸着するので、従来の負圧を利用した吸着ヘッドのように真空発生装置を必要とせず、安価に製作できる。また、中央が屈曲した前記弾性パッドで吸着したラミネートフィルムをラベル等に重ね合わせ、中央部分から徐々に外側方へ押えながら貼り付けるので、ラミネートフィルムとラベルとの間に空気が入ることが無く、きれいに貼り付けることができる。
【0026】
請求項5に係る発明によれば、前記フィルム繰り出し部から繰り出されるラミネートフィルムは断面V字形又はU字形に折り曲げて座屈強度が高められるので、湿度や温度の影響でラミネートフィルムが座屈してラベルとの位置がずれたり、ラミネートフィルムの繰り出しが不完全になる等のおそれもなく、繰り出し動作がより確実になる。
【0027】
請求項7に係る発明によれば、既設のラベルプリンタにラミネートフィルム自動貼付装置を簡単に併設することができ、設備費を大幅に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるラミネートフィルム自動貼付装置をラベルプリンタに併設した例を示す概略正面図である。
【図2】同上要部の概略平面図である。
【図3】同上フィルム繰り出し部の正面図である。
【図4】同上吸着ヘッドの作動状態を示す説明図である。
【図5】フィルム繰り出し部の別の実施形態を示す側面図である。
【図6】図5示したフィルム繰り出し部の要部縦断正面図である。
【図7】フィルム繰り出し部のさらに別の実施形態を示す側面図である。
【図8】図7に示したフィルム繰り出し部の要部縦断正面図である。
【符号の説明】
1 ラミネートフィルム自動貼付装置
2 ラベルプリンタ
3 ラミネートフィルム基材
4 リール保持部
5 フィルム繰り出し部
6 台紙巻取り部
7 吸着ヘッド
8 ラミネートフィルム
9 台紙
13 繰り出し案内板
14 押えゴム板
23 弾性パッド
24 吸着部材
25 ラベル
26 台紙
27 ラベル発行口
28 ラベル載せ台
30 繰り出し案内板
31 押えローラ
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばラベルの印字箇所を保護するためにラベルの表面に透明のフィルムを貼り付けてラミネート層を形成するのに適したラミネートフィルム自動貼付装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インク等で印字されたラベルは、太陽光線や外気、雨、ほこり、摩禍等によって印字箇所が劣化したり損傷を受け易いので、印字されたラベルの表面に透明のフィルムを重ね合わせて貼り付けてラミネート層を形成し印字箇所を保護することは知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ラベルの大きさとほぼ同じ形状、寸法のラミネートフィルムをラベルに重ね合わせて貼り付けるには手間と時間を要し、しかも位置がずれて貼り付けられることが多かった。また、ラミネートフィルムの粘着面とラベル表面との間に空気が入り、この空気によって透明度が低下して、ラベルの印字、特にバーコードの読み取りにエラーが生じるという問題があった。
【0004】
一方、ラミネートフィルムを貼り付けるために負圧による吸着ヘッドを用いると、ラミネートフィルムの吸着保持に真空発生装置が必要となり、設備費が高くつく。のみならず、ラミネートを吸着するために吸着ヘッドに設けられる吸着孔の周辺において前記ラミネートフィルムに局部的な凹部が生じ、該ラミネートフィルムをラベルに貼り付けたとき、前記凹部に空気溜りができ、この空気溜りによって前述した透明度の低下が生起するという問題があった。
【0005】
本発明は、上記のような問題点を解決するものであり、ラミネートフィルムの繰り出し部と吸着ヘッドの構成が簡単でありながら、繰り出し動作が確実で、しかも空気溜りを生じることなくラベル等に重ね合わせてきれいに貼り付けることができ、特にラベルプリンタに併設するのに適したラミネートフィルム自動貼付装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明によるラミネートフィルム自動貼付装置は、所定の形状、寸法に切り抜いた多数のラミネートフィルムが帯状の台紙に並列して剥離可能に貼り付けられているラミネートフィルム基材と、前記ラミネートフィルム基材を挟んで所定長さずつ繰り出す繰り出し案内板の先端部分で前記台紙を折り返して、該台紙から剥離された前記ラミネートフィルムを前方へ繰り出すフィルム繰り出し部と、弾性パッドの表面に摩擦係数の小さい四フッ化エチレンなどの絶縁体からなる吸着部材を設けた吸着ヘッドとで構成され、前記吸着ヘッドは、前記フィルム繰り出し部の近傍に配設され、前記台紙から剥離されて前方へ繰り出された前記ラミネートフィルムの非粘着面を前記吸着部材に静電気により吸着させ、吸着した前記ラミネートフィルムを印字されたラベル等の表面に重ね合わせ、前記弾性パッドで押圧して、前記ラミネートフィルムを前記ラベルに貼り付けてラミネート層を形成することを特徴とする。
【0007】
ラミネートフィルムの繰り出しを確実にし、かつ、繰り出し時における座屈を防止するために、前記フィルム繰り出し部に押え部材を設けるが、該押え部材は押えゴム板又は押えローラが好ましい。特にラミネートフィルムの座屈を効果的に防止するには、前記フィルム繰り出し部の前記繰り出し案内板を断面V字形又はU字形の溝形状に形成し、かつ、前記押え部材を前記U字形に対応する形状を有するものとして、前記台紙から剥離して繰り出される前記ラミネートフィルムが断面V字形又はU字形に屈曲されるようにすることが好ましい。
【0008】
また、前記弾性パッドは、中央が突曲した形状にすることが好ましく、該弾性パッドで押圧されるラミネートフィルムは中央部位から徐々に外側方へ押えられてラベルにきれいに貼り付けられる。
【0009】
さらに、本発明によるラミネートフィルム自動貼付装置を既設のラベルプリンタに併設する場合には、前記吸着ヘッドが、ラベルプリンタのラベル発行口の近傍位置に上下動可能に設置され、その下降時に前記ラベル発行口から繰り出される印字されたラベルに前記ラミネートフィルムを貼り付けてラミネート層を形成するように構成される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0011】
図1は、本発明によるラミネートフィルム自動貼付装置1をラベルプリンタ2に併設した実施形態を示している。
【0012】
ラミネートフィルム自動貼付装置1は、リール状に巻回したラミネートフィルム基材3のリール保持部4と、フィルム繰り出し部5と、台紙巻取り部6と、吸着ヘッド7とを備えている。ラミネートフィルム基材3は、後述するラベルに対応する所定の形状、寸法に切り抜いた多数のラミネートフィルム8が帯状の台紙9に並列して剥離可能に貼り付けられている(図2参照)。該ラミネートフィルム基材3はリール保持部4から連続的に送り出され、ガイドローラ10を介してフィルム繰り出し部5に給送される。
【0013】
フィルム繰り出し部5は、フレーム11の開口部12から水平方向に突出して配設された繰り出し案内板13と、該繰り出し案内板13に対向位置する押えゴム板14とを備えており、繰り出し案内板13と押えゴム板14との間にラミネートフィルム基材3を挟んで所定長さずつ繰り出すと共に、繰り出し案内板13の先端部分で台紙9を折り返して、該台紙9から剥離したラミネートフィルム8を前方へ繰り出すようになっている。15は光電スイッチで、ラミネートフィルム基材3が所定長さ繰り出されたことを検出し、ラミネートフィルム基材3の給送を停止させるために設けられている。
【0014】
台紙巻取り部6は、フィルム繰り出し用電動モータ16により回転される駆動ゴムローラ17と従動ローラ18とで構成され、繰り出し案内板13の先端部分で折り返された台紙9をガイドローラ19を介して駆動ゴムローラ17と従動ローラ18との間に挟んで引っ張って巻き取ることにより、ラミネートフィルム基材3を所定長さずつフィルム繰り出し部5に給送する。そして、光電スイッチ15が繰り出し長さを検出して、フィルム繰り出用電動モータ16を停止するようになっている。
【0015】
吸着ヘッド7は、エアシリンダ20のピストンロッド21に取り付けたパッド受台22と、該パッド受台22に装着され中央が突曲した弾性パッド23と、該弾性パッド23の表面に添着した絶縁体の吸着部材24とで構成されている。弾性パッド23はスポンジゴムなどの比較的軟らかい弾性材料の板状片を湾曲させて作られている。また、吸着部材24は四フッ化エチレンなどの摩擦係数の小さい絶縁性プラスチック材料のシート材が好ましい。
【0016】
上述した吸着ヘッド7は、図1に示すように、弾性パッド23表面の吸着部材24がフィルム繰り出し部5の繰り出し方向延長上に位置するように設置され、台紙9から剥離されその粘着面を下向きにして繰り出されるラミネートフィルム8を静電気により吸着部材24に吸着する。吸着部材24にラミネートフィルム8を吸着した吸着ヘッド7は、エアシリンダ20のピストンロッド21により押し下げられ、後述するように下方に位置したラベル25(図2、図4参照)の表面にラミネートフィルム8を重ね合わせ、続いて弾性パッド23で押圧して、ラミネートフィルム8を中央部位から徐々に外側方へ押えながらラベル25に貼り付けてラミネート層を形成するようになっている。
【0017】
ラベル25は、図2示すように、帯状の台紙26に並べて剥離可能に貼り付けられていて、ラベルプリンタ2の図示しない印字部でバーコード、番号などが印字された後、ラベル発行口27から台紙26と一緒に繰り出され、ラベル発行口27の前方に配置したラベル載せ台28の所定位置で停止して待機する。ラベル25がラベル載せ台28の所定位置に繰り出されると、光電スイッチ29がこれを検出して台紙26の送りが停止するようになっている。この停止状態において、前述のように吸着ヘッド7が下降し、図4に示すように、弾性パッド23表面の吸着部材24に吸着したラミネートフィルム8がラベル25に重ね合わされ、弾性パッド23で押圧してラベル25に貼り付けられるのである。
【0018】
図5及び図6は、ラミネートフィルム8が薄くて腰が弱い場合、あるいは湿度や温度の影響により、フィルム繰り出し部5から繰り出される途中で座屈して垂れ下がるのを防止するための手段を講じた実施の形態を示している。
【0019】
この実施の形態は、図6に良く示されてように、繰り出し案内板30が断面形状V字形の溝形に形成され、押えゴム板14に代えて押えローラ31が使用されている。該押えローラ31は、外周面が繰り出し案内板30のV字形に対応する膨出形状を有し、かつ、押えローラ31を回転自在に支持する支持軸32の両端部に掛止したばね33,33によって、押えローラ31が繰り出し案内板30に押し付けられるように付勢されている。
【0020】
上記構成により、フィルム繰り出し部5を通じて台紙9と共に繰り出されるラミネートフィルム8は、繰り出し案内板30と押えローラ31とによって挟み付けられ、断面V字形に屈曲した癖がつけられて腰が強くなり、座屈が防止される。
【0021】
なお、繰り出し案内板30はV字形に代えてU字形としてもよい。この場合、押えローラ31の外周面も繰り出し案内板30のU字形に対応する膨出形状とする。
【0022】
図7及び図8は、図5及び図6に示した実施の形態における押えローラ31の押え機構を変更した例を示している。
【0023】
この実施の形態では、押えローラ31は幅狭で、該押えローラ31を回転自在に軸支する支持軸32には押えローラ31を挟んでカラー34,34が嵌装されている。一方、支持軸32の両端に連設した軸受部35,36の軸芯と支持軸32の軸芯とが偏芯している。また、一方の軸受部35はボルト頭状に形成され、他方の軸受部36はねじ軸に形成されている。
【0024】
上記構成により、両端軸受部35,36の軸芯の周りに支持軸32を回転させると、両端軸受部35,36に対する偏芯量の範囲内で位相が変位し、押えローラ31による押圧力を加減でき、適当な押圧力になったところで軸受部36のねじ軸にねじ嵌合した締付けナット37を締め付けて支持軸32を固定させると、所定の押圧力がラミネートフィルム8に付与されることになる。そして、フィルム繰り出し部5を通じて台紙9と共に繰り出されるラミネートフィルム8は、繰り出し案内板30と押えローラ31とによって挟み付けられ、断面V字形に屈曲した癖がつけられて腰が強くなり、座屈が防止される。この場合も、繰り出し案内板30をV字形に代えてU字形とし、押えローラ31の外周面を繰り出し案内板30のU字形に対応する膨出形状とする。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明よれば、フィルム繰り出し部と吸着ヘッドの構成が簡単で、特に前記吸着ヘッドの弾性パッド表面に設けた絶縁体からなる吸着部材にラミネートフィルムを静電気により吸着するので、従来の負圧を利用した吸着ヘッドのように真空発生装置を必要とせず、安価に製作できる。また、中央が屈曲した前記弾性パッドで吸着したラミネートフィルムをラベル等に重ね合わせ、中央部分から徐々に外側方へ押えながら貼り付けるので、ラミネートフィルムとラベルとの間に空気が入ることが無く、きれいに貼り付けることができる。
【0026】
請求項5に係る発明によれば、前記フィルム繰り出し部から繰り出されるラミネートフィルムは断面V字形又はU字形に折り曲げて座屈強度が高められるので、湿度や温度の影響でラミネートフィルムが座屈してラベルとの位置がずれたり、ラミネートフィルムの繰り出しが不完全になる等のおそれもなく、繰り出し動作がより確実になる。
【0027】
請求項7に係る発明によれば、既設のラベルプリンタにラミネートフィルム自動貼付装置を簡単に併設することができ、設備費を大幅に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるラミネートフィルム自動貼付装置をラベルプリンタに併設した例を示す概略正面図である。
【図2】同上要部の概略平面図である。
【図3】同上フィルム繰り出し部の正面図である。
【図4】同上吸着ヘッドの作動状態を示す説明図である。
【図5】フィルム繰り出し部の別の実施形態を示す側面図である。
【図6】図5示したフィルム繰り出し部の要部縦断正面図である。
【図7】フィルム繰り出し部のさらに別の実施形態を示す側面図である。
【図8】図7に示したフィルム繰り出し部の要部縦断正面図である。
【符号の説明】
1 ラミネートフィルム自動貼付装置
2 ラベルプリンタ
3 ラミネートフィルム基材
4 リール保持部
5 フィルム繰り出し部
6 台紙巻取り部
7 吸着ヘッド
8 ラミネートフィルム
9 台紙
13 繰り出し案内板
14 押えゴム板
23 弾性パッド
24 吸着部材
25 ラベル
26 台紙
27 ラベル発行口
28 ラベル載せ台
30 繰り出し案内板
31 押えローラ
Claims (7)
- 所定の形状、寸法に切り抜いた多数のラミネートフィルムが帯状の台紙に並列して剥離可能に貼り付けられているラミネートフィルム基材と、
前記ラミネートフィルム基材を挟んで所定長さずつ繰り出す繰り出し案内板の先端部分で前記台紙を折り返して、該台紙から剥離された前記ラミネートフィルムを前方へ繰り出すフィルム繰り出し部と、
弾性パッドの表面に摩擦係数の小さい四フッ化エチレンなどの絶縁体からなる吸着部材を設けた吸着ヘッドとで構成され、
前記吸着ヘッドは、前記フィルム繰り出し部の近傍に配設され、前記台紙から剥離されて前方へ繰り出された前記ラミネートフィルムの非粘着面を前記吸着部材に静電気により吸着させ、吸着した前記ラミネートフィルムを印字されたラベル等の表面に重ね合わせ、前記弾性パッドで押圧して、前記ラミネートフィイルムを前記ラベルに貼り付けてラミネート層を形成することを特徴とするラミネートフィルム自動貼付装置。 - 前記フィルム繰り出し部は、前記繰り出し案内板に対設した押え部材を備えている請求項1記載のラミネートフィルム自動貼付装置。
- 前記押え部材が押えゴム板である請求項2記載のラミネートフィルム自動貼付装置。
- 前記押え部材が押えローラである請求項2記載のラミネートフィルム自動貼付装置。
- 前記繰り出し案内板が断面V字形又はU字形の溝形状に形成され、前記押え部材が前記V字形又はU字形に対応する形状を有し、前記台紙から剥離して繰り出される前記ラミネートフィルムが断面V字形又はU字形に屈曲され、座屈を防止している請求項2記載のラミネートフィルム自動貼付装置。
- 前記弾性パッドが中央を屈曲させた形状を有し、該弾性パッドで押圧される前記ラミネートフィルムが中央部位から徐々に外側方へ押えられて前記ラベルに貼り付けられることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のラミネートフィルム自動貼付装置。
- 前記吸着ヘッドが、ラベルプリンタのラベル発行口の近傍位置に上下動可能に設置され、その下降時に前記ラベル発行口から繰り出される印字されたラベルに前記ラミネートフィルムを貼り付けてラミネート層を形成することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のラミネートフィルム自動貼付装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003029115A JP2004237568A (ja) | 2003-02-06 | 2003-02-06 | ラミネートフィルム自動貼付装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003029115A JP2004237568A (ja) | 2003-02-06 | 2003-02-06 | ラミネートフィルム自動貼付装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004237568A true JP2004237568A (ja) | 2004-08-26 |
Family
ID=32956380
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003029115A Pending JP2004237568A (ja) | 2003-02-06 | 2003-02-06 | ラミネートフィルム自動貼付装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004237568A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008183872A (ja) * | 2007-01-31 | 2008-08-14 | Sato Corp | ラミネートラベルの製造方法及びラミネートラベルの製造装置 |
CN112046044A (zh) * | 2020-09-03 | 2020-12-08 | 朱蓉 | 一种防水纸板加工装置 |
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2003
- 2003-02-06 JP JP2003029115A patent/JP2004237568A/ja active Pending
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