JP2004236410A - ケーブル架設用コイルの伸張装置 - Google Patents

ケーブル架設用コイルの伸張装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コイルの伸張作業性を改善できると共に、架設後にケーブル支持ピッチを一定間隔に保持してケーブルを固定可能なコイルの伸張装置を提供する。
【解決手段】ケーブル架設用コイル20を、支持線30に沿わせて伸張させるために使用する伸張装置であり、大径のコイル導入部11と小径のコイル導出部13とをテーパー部12で挟んで長さ方向に連続的に形成した筒状体10を、軸方向に開閉可能に、かつこの筒状体10の内部に支持線30およびケーブル40を挿通したコイル30を収納可能に構成すると共に、筒状体10の外部に、これを支持線30に沿ってコイル導入部11方向へ牽引する牽引手段50を設けたことを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子・通信用ケーブルの架設作業において、ケーブル延線用吊具およびケーブル固定用吊具として機能するケーブル架設用コイルを、支持線(メッセンジャーワイヤ)または既設ケーブルラインに沿って伸張させるために使用する伸張装置に関し、さらに詳しくは、既にケーブルが架設された既設ケーブルラインにおけるケーブル延線用治具をケーブル架設用コイルの使用に置き換えて一束化を進める工事や、既設ケーブルラインの上にさらに新規なケーブルを架設しようとする工事におけるケーブル架設用コイルの伸張作業性を著しく改善できると共に、架設後にケーブル支持ピッチを一定間隔に保持してケーブルを支持固定することを可能としたケーブル架設用コイルの伸張装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子・通信用ケーブルを架設する場合には、電柱間に支持線としてメッセンジャーワイヤを張設し、この支持線にケーブルハンガー等の金属製吊具を50〜100cmの間隔で1個ずつ取り付けながら、電子・通信用ケーブルを並列に懸架させるようにして架設作業していた。
【0003】
また、既設のケーブルラインに対しさらにケーブルの増設が必要となった場合は、既設の支持線の電柱間長手方向の数カ所に、ケーブル延線用治具として金車と称される滑車を吊り下げ、次いでこれらの滑車に電子・通信用ケーブルを案内させながら支持線と平行に仮架設し、続いて仮架設されたケーブルを支持線に対して順次50〜100cmの間隔で宙乗り移動しながらケーブルハンガー等の金属製吊具の中に固定するか、もしくは大型のケーブルハンガー等に置き換えながら、滑車を取り外すようにして架設作業を行っていた。
【0004】
しかしながら、このようなケーブル増設工事は、作業者が重い金属製吊具を多数保持しつつ、支持線の長手方向にそって順次50〜100cmの間隔で宙乗り移動しながら取り付けていくものであり、しかもこの吊具の取り付け作業を高所で行うため、多大の時間と労力を要し、かなりの熟練を要する危険な作業であった。
【0005】
そこで最近では、上記の問題を解決した工具として、樹脂と金属線からなる複合線状体を連続螺旋状に成形した伸縮自在のコイルからなるチェーンコイル並びにフレックステンダーと称されるケーブル架設用コイルが開発され、実用に供されつつある。
【0006】
すなわち、これらのケーブル架設用コイルを使用する場合には、予め電柱間に張設した支持線に沿わせて、ケーブルと共にケーブル架設用コイルを伸張させるだけの一度の操作により、支持線に対してこれらケーブル架設用コイルのループを介してケーブルを一定間隔に懸架することができ、またケーブルを懸架した後は、これらのコイルをそのままケーブル固定用吊具として使用することができるため、従来の金属製吊具等のケーブル延線用治具を用いた架設作業が不要になると共に、従来のケーブル架設作業の場合のように、金属製吊具を1個ずつ取り付けていく作業が簡略化されることになり、多大な労力の削減と時間の短縮が達成されるばかりか、ケーブル架設作業性が著しく改善できるようになったのである。
【0007】
しかるに、上記ケーブル架設用コイルは、ケーブルの新設工事を行なう場合には、一度の伸張操作で工事を遂行可能となるため、極めて威力が発揮され工事を効率よく実施できることが確認されているが、既にケーブルがハンガー等を用いて敷設された既設ケーブルラインにおいて、金属製吊具をケーブル架設用コイルに置き換える工事を行おうとする場合には、既設ケーブルの重さが抵抗となるため、伸張するコイル状支持材のピッチが揃わなかったり、部分締め上げの現象となったりするという問題があった。
【0008】
このような場合に、単純にケーブル架設用コイルのピッチを揃えながら延線するための治具として、ケーブル架設用コイルを内側に保持するようにした筒状体を軸方向に開閉可能に構成すると共に、筒状体の後端部に口径を徐々に狭めた吐出部を設け、吐出部よりも前端側に牽引手段を設けたケーブル架設用コイルの延伸装置(例えば、特許文献1参照)が提案されている。
【0009】
しかるに、上記の延伸装置は、ケーブルの新設工事または既設ケーブルラインにおいてコイル径の小さいものから大きなものへの入れ替え工事を主たる目的として使用するものであり、既設ケーブルがハンガーで吊り線に掛けられている状態やラッシングロッドで吊り線に固定されている場合を想定した既設ケーブルラインへの新規ケーブルの増設作業への適用については、何ら考慮されたものではなかった。
【0010】
さらに、上記の延伸装置において、伸縮自在の合成樹脂製連続螺旋状コイルからなるケーブル架設用コイルを使用する場合には、一定の展開ピッチが得られにくいという欠点があった。つまり、上記の延伸装置は、コイルの置き換えに主眼が置かれているため、既設ケーブルの重さの影響や新規にかけられるケーブル架設用コイルのピッチ安定性については、さらなる改善が必要であった。
【0011】
したがって、このような問題を改良したケーブル架設用コイルの伸張装置の開発が待ち望まれていた。特に今後の工事においては、既設ケーブルラインをケーブル架設用コイルの使用に置き換えて一束化を進めたり、既設ケーブルラインの上からさらに新規にケーブルを増設したりする工事の需要が増加するものと考えられることから、改善装置の開発は急務な状況にある。
【0012】
【特許文献1】
特開2000−278829号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した従来技術における問題点の解決を課題として検討した結果達成されたものである。
【0014】
したがって、本発明の目的は、既設ケーブルラインにおけるケーブル延線用治具をケーブル架設用コイルの使用に置き換えて一束化を進める工事や、既設ケーブルラインの上にさらに新規なケーブルを架設しようとする工事におけるケーブル架設用コイルの伸張作業性を著しく改善できると共に、架設後にケーブル支持ピッチを一定間隔に保持してケーブルを固定することを可能としたケーブル架設用コイルの伸張装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のケーブル架設用コイルの伸張装置は、連続螺旋状に形成された伸縮自在のケーブル架設用コイルを、予め張設された支持線または既設ケーブルラインに沿わせて伸張させるために使用するケーブル架設用コイルの伸張装置であって、大径のコイル導入部と小径のコイル導出部とを、大径側から小径側へと径を徐々に狭めたテーパー部で挟んで長さ方向に連続的に形成した筒状体を、軸方向に開閉可能に、かつこの筒状体の内部に前記支持線およびケーブルを挿通したケーブル架設用コイルを収納可能に構成すると共に、前記筒状体の外部に、この筒状体を前記支持線または既設ケーブルラインに沿って前記コイル導入部方向へ牽引する牽引手段を設けたことを特徴とする。
【0016】
本発明のケーブル架設用コイルの伸張装置においては、
前記コイル導出部の長さを、前記テーパー部とコイル導入部の合計長さよりも大きく構成したこと、および
少なくとも前記コイル導入部の内側に中空支持部材を設け、この中空支持部材の中空部に前記支持線または既設ケーブルラインを挿通し、外周部に前記ケーブル架設用コイルを保持するように構成したこと
が、いずれも好ましい条件であり、これらの条件を適用した場合にはさらに優れた効果の発現を期待することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面にしたがって、本発明のケーブル架設用コイルの伸張装置の実施形態について具体的に説明する。
【0018】
図1は本発明のケーブル架設用コイルの伸張装置の第一実施例を示す側面図、図2は図1の伸張装置を開放した状態を示す平面図、図3は図1の伸張装置を使用して支持線に対しケーブル架設用コイルを伸張する作業を示す正面図、図4は本発明のケーブル架設用コイルの伸張装置の第二実施例を示す側面図、図5は図4の伸張装置を使用して既設ケーブルラインに対しケーブル架設用コイルを伸張する作業を示す正面図である。
【0019】
本発明のケーブル架設用コイルの伸張装置の第一実施例は、図1に示すように、大径のコイル導入部11と小径のコイル導出部13とを、大径側から小径側へと径を徐々に狭めたテーパー部12で挟んで長さ方向に連続的に形成した筒状体10からなる。
【0020】
そして、筒状体10は、留め具16を開放した場合には、図2に示したように、蝶番15を介して分割部14から軸方向に開閉可能となっており、この開放状態の筒状体10の内部に支持線およびケーブルに挿通したケーブル架設用コイルを収納し、再度蝶番15を介して分割部14を閉止し、留め具16を合体させることにより、図3に示したように、支持線30または既設ケーブルライン40に懸架されるように構成されている。
【0021】
また、筒状体10の外部には、この筒状体10を支持線30または既設ケーブルラインに沿ってコイル導入部11方向へ牽引する牽引手段としてのフック17が取り付けられている。
【0022】
次に、上記の伸張装置を使用して、ケーブル架設用コイル20(以下、コイル20と呼ぶ)の伸張作業を行なう態様について、図3にしたがって説明する。なお、図3の態様は、支持線30に対し、コイル20を使用して新たにケーブル40を架設する作業を示している。
【0023】
図3に示したように、まず支持線30およびケーブル40を挿通したコイル20を、コイル導入部11に挿入し、コイル導出部13から引き出したコイル20の先端を、支持線30に設けたクランプ21に固定すると共に、ケーブル40の先端側を、支持線30上に設けた滑車22から吊り下げたフック23に自在継手24を介して連結したクランプ25に固定する。また、ケーブル40の他端側は、支持線30に吊り下げたハンガー27に懸架させておく。
【0024】
次いで、フック17および23にリング51を介して連結した牽引ロープ50を矢印方向に牽引することにより、筒状体10を支持線30に沿ってコイル導入部11方向へ移動させれば、コイル20はコイル導出部13から一定のピッチとなるように導出されて、支持線30に懸架され、かつケーブル40を吊り固定した状態となる。
【0025】
ここで、コイル20は、非伸張時のコイル径とほぼ等しい大径のコイル導入部11で一旦保持され、テーパー部12を通過しながらコイルピッチが伸びると共に、コイル外径が絞られていく。そして、伸張時のコイル径とほぼ等しい小径のコイル導出部13により、最終外径が決定されて、一定張力で等ピッチに排出されることになる。
【0026】
この場合に、小径のコイル導出部13が存在しない場合には、テーパー部12の最小径で排出されることになり、コイル20の収縮力によりピッチに弛みが生じるため、コイルピッチが必ずしも一定にならないという欠点が発生することになる。したがって、コイル導出部13は、伸張されたコイル20のピッチを一定間隔に保持するために欠くことができない存在であり、その長さはテーパー部12とコイル導入部11の合計長さよりも大きく構成されていることが好ましいといえる。
【0027】
また、コイル20の伸張作業に際しては、常に一定の張力でコイル20が牽引伸張される訳ではないため、張力の強弱が発生する場合があるが、例え張力が変動したとしても、小径のコイル導出部13が牽引張力の変動を吸収する働きをし、その長さを適正化することにより、より均一なコイル外径並びにコイルピッチを得ることができる。
【0028】
例えば、既設ケーブルラインを一束化する為に、既設のハンガー等の吊り具をコイルに置き換える工事を実施する場合には、作業者が既設のハンガーを宙乗りにて外しながら、コイルをその後ろから挿入・伸張していく作業を実施することになり、作業者は、既設ハンガーを宙乗り状態で止まっては外し、その後一定間隔移動するといった作業を繰り返すことになるが、このような作業では、後部に伸張展開されるコイルが、作業者と同様に停止と移動を繰り返すことになって、停止の際にコイルに掛かる張力が一旦ゆるむ形となるため、コイル径が増大してコイルピッチは短縮の方向に変化することになるという欠点があった。そして、この作業を繰り返した場合には、コイルピッチが電柱間で必ずしも一定にならず、延び縮みが発生することになっていた。ただし、コイルピッチの自由度が大きい場合には、比較的問題にはならないが、既設ケーブルの重みが加わると作業者の停止位置ではコイルピッチが狭くなり、作業者の移動位置ではコイルピッチが広くなって、コイルピッチの不揃いは一層顕著な傾向になるため、牽引張力の変動に対する対策が重要視されていた。
【0029】
これに対し、本発明のコイルの伸張装置によれば、小径のコイル導出部13を後段に一定長さで備えることにより、発生するであろう張力の変動を平準化することができるため、上記のような従来生じていた問題点を解決することが可能となるのである。
【0030】
次に、図4および図5に示した本発明のケーブル架設用コイルの伸張装置の第二実施例は、コイル導入部11の内側に中空支持部材18を設け、この中空支持部材18の中空部に支持線30または既設ケーブルラインを挿通し、外周部にケーブル架設用コイル20を保持するように構成した点が、上述した第一実施例と相違している。
【0031】
なお、図4および図5における符号18aは中空支持部材18の一端に設けたフックを、符号18bは中空支持部材18のの他端に設けたケーブル固定部である。
【0032】
そして、図5の態様は、ラッシングロッド28で固定された既設ケーブルライン41の上からラッシングロッド28を取り外すことなく、コイル20を用いて、新規ケーブル42を増設する作業を示している。
【0033】
このような作業の場合は、既設ラッシングロッド28の端末が飛び出していることが多いことから、コイル20を既設ラッシングロッド28の上に直接挿入し展開する場合には、ラッシングロッド28の飛び出し部分とコイル20の先端がからんで延線の障害となるため、既設ケーブルライン41に、ラッシングロッド28の上から全体を覆うように中空支持部材18をかぶせ、この中空支持部材18をコイル展開装置に先行しし走行させることが有効となる。
【0034】
したがって、図5に示したように、支持線30に懸架した既設ケーブルライン41を中空支持部材18に挿入すると共に、新規ケーブル42を挿通したコイル20をコイル導入部11に挿入し、次いでコイル導出部13から引き出したコイル20の先端を支持線30に設けたクランプ21に固定し、新規ケーブル42の先端側を中空支持部材18に設けたケーブル固定部18bに自在継手24を介して連結したクランプ25に固定すると共に、新規ケーブル42の他端を支持線30に吊り下げたハンガー27に懸架さた状態で、フック17および中空支持部材18に設けたフック18aにリング51を介して連結した牽引ロープ50を矢印方向に牽引することにより、筒状体10を支持線30および既設ケーブルライン41に沿ってコイル導入部11方向へ移動させれば、コイル20はコイル導出部13から一定のピッチとなるように導出されて、既設ケーブルライン41と同様に支持線30に懸架され、かつ新規ケーブル42を吊り固定した状態となる。
【0035】
つまり、中空支持部材18は、既設ラッシングロッド28の端部跳ね上がりを押さえると共に、新規ケーブル42を牽引するために機能するため、本第二実施例によれば、中空支持部材18でラッシングロッド28の全体を押さえ、その上でコイル20を一定コイル径で展開しながら新規ケーブル42を直接増設したり、または新規ケーブル42を牽引するロープを挿入する作業の遂行が可能となるのである。
【0036】
将来、電柱の支障移設が計画されている場合や、更なるケーブル増設が計画されている場合は、本第二実施例と同じ工法にてラッシングロッドを取り外しながら連続螺旋状コイルを展開していけば、各種の変更に対応可能な多条架設ラインが完成することになる。
【0037】
そして、本第二実施例のコイルの伸張装置を使用し、既設ラッシングロッドにさわることなく新規ケーブルを増設することにより、工事時間の大幅な短縮、並びに高所作業の削減を図ることが可能となる。
【0038】
本発明のコイルの伸張装置における筒状体部分は、市販の塩ビパイプやアルミパイプ等の円筒を使用して、コイル導入部11、テーパー部12およびコイル導出部13を接続した後、半割に加工することにより製作することが可能である。コイル導入部11、テーパー部12およびコイル導出部13の各部分の外径は、使用するコイル20の外径並びに施工後の目標とする外径を基準として設定すればよい。通常のケーブル敷設においては、仕上がりコイル外径が60mm近辺が最も一般的である。
【0039】
コイルの伸張装置における筒状体10の各部外径は、今後の施工計画で決定すればよいが、各部の長さは次の関係で決定すればよい。
【0040】
まず、コイル導入部11の長さは、非伸張時のコイル外径の1/5〜1/3の長さ、つまりコイルを小径に絞りこんでいってもコイルが踊ることなく保持可能な長さから選択されるのが好ましいが、この部分の長さが更に長くても特に問題はない。
【0041】
テーパー部12の長さは、非伸張時のコイル外径の1/3〜1/1の長さが好ましく、あまり急激なテーパーを設計することは、コイルへの損傷を招く恐れがあるため好ましくない。テーパー部12の長さが上記の範囲よりも長くても問題はないが、架空工事にはコンパクトでかつ軽量な工具が求められていることから、上記の長さ範囲が適当といえる。
【0042】
コイル導出部13の長さは、コイル敷設時の1ピッチ以上の長さが好適であり、200mm〜400mmの長さが、一般的なコイル仕上がり外径の点から好ましい範囲といえる。
【0043】
また、本発明のコイルの伸張装置は、架空で伸ばしたコイルの外周に被せる形でセットする必要があるため、筒状体10の半割状態を確実に閉塞するには、留め具16としてパッチン錠やフェルール等を使用することが好ましい。
【0044】
本発明のコイルの伸張装置を牽引する方法としては、筒状体10のテーパー部12以降のコイル導出部13、つまり伸張装置全体の中央部分位置近辺に牽引のポイントを設定するのが好ましい。牽引位置を伸張装置の前部に設定すると、装着した未展開部分のコイルに力がかかって、コイルが踊りやすく不安定となり、また牽引位置を最後尾近くに設定すると、装置の前部が張力のバランスにより持ち上がる形で不安定となるため、いずれも好ましくない。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のケーブル架設用コイルの伸張装置によれば、これをケーブル架設用治具として新設ケーブルの敷設あるいは既設ケーブルラインでのケーブル増設に使用することにより、支持線としてのメッセンジャーワイヤに対して連続螺旋状コイルのループを介してケーブルを牽引すると共に、このケーブルを一定間隔に懸架することができると共に、この連続螺旋状コイルをそのままケーブル固定用吊具として使用することができる。
【0046】
したがって、ケーブル架設用治具として従来使用していた金車による仮架設作業が不要になると共に、従来のケーブル架設のように、金属製吊具を宙乗り作業やバケット車で1個ずつ取り付ける作業が簡略化することができ、さらには、長い径間のケーブルを一度の牽引作業で仮設できることとなり、架設時間と労力を大幅に短縮かつ軽減して、ケーブル架設作業性を著しく向上することができる。また、本発明のケーブル架設用コイルの伸張装置は、既設ケーブルラインのラッシングロッドを連続螺旋状コイルに置き換えたり、あるいは既設ケーブルラインの上から新規ケーブルを増設したりするための工事にとって特に有用であり、各種工事の多様性に適合することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明のケーブル架設用コイルの伸張装置の第一実施例を示す側面図である。
【図2】図2は図1の伸張装置を開放した状態を示す平面図である。
【図3】図3は図1の伸張装置を使用して支持線に対しケーブル架設用コイルを伸張する作業を示す正面図である。
【図4】図4は本発明のケーブル架設用コイルの伸張装置の第二実施例を示す側面図である。
【図5】図5は図4の伸張装置を使用して既設ケーブルラインに対しケーブル架設用コイルを伸張する作業を示す正面図である。
【符号の説明】
10 筒状体
11 コイル導入部
12 テーパー部
13 コイル導出部
14 分割部
15 蝶番
16 留め具
17 フック
18 中空支持部材
18a フック
18b ケーブル固定部
20 コイル
21 クランプ
22 滑車
23 フック
24 自在継手
25 クランプ
27 ハンガー
28 ラッシングロッド
30 支持線(メッセンジャーワイヤ)
40 ケーブル
41 既設ケーブルライン
42 新設ケーブル
50 牽引ロープ
51 リング

Claims (3)

  1. 連続螺旋状に形成された伸縮自在のケーブル架設用コイルを、予め張設された支持線または既設ケーブルラインに沿わせて伸張させるために使用するケーブル架設用コイルの伸張装置であって、大径のコイル導入部と小径のコイル導出部とを、大径側から小径側へと径を徐々に狭めたテーパー部で挟んで長さ方向に連続的に形成した筒状体を、軸方向に開閉可能に、かつこの筒状体の内部に前記支持線およびケーブルを挿通したケーブル架設用コイルを収納可能に構成すると共に、前記筒状体の外部に、この筒状体を前記支持線または既設ケーブルラインに沿って前記コイル導入部方向へ牽引する牽引手段を設けたことを特徴とするケーブル架設用コイルの伸張装置。
  2. 前記コイル導出部の長さを、前記テーパー部とコイル導入部の合計長さよりも大きく構成したことを特徴とする請求項1に記載のケーブル架設用コイルの伸張装置。
  3. 少なくとも前記コイル導入部の内側に中空支持部材を設け、この中空支持部材の中空部に前記支持線または既設ケーブルラインを挿通し、外周部に前記ケーブル架設用コイルを保持するように構成したことを特徴とする請求項1または2に記載のケーブル架設用コイルの伸張装置。
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