JP2004236235A - 撮影装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】不要な大データ容量の撮影画像がネットワークに配信されるのを回避する。
【解決手段】端末装置Tによりネットワーク30を通じて操作される撮影装置Cであって、撮影光学系11aと、撮影光学系により形成された被写体像を光電変換して撮影する撮像手段11bと、撮像手段による第1の撮影モードでの撮影と第1の撮影モードよりも多い画素数又は低いフレームレートで撮影を行う第2の撮影モードでの撮影とを選択的に行う制御手段15と、撮影された画像をネットワークを通じて端末装置に送信する送信手段14と有する。制御手段は、撮影像の状態を判別し、該判別結果に応じて第2の撮影モードでの撮影を制限するための動作を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】端末装置Tによりネットワーク30を通じて操作される撮影装置Cであって、撮影光学系11aと、撮影光学系により形成された被写体像を光電変換して撮影する撮像手段11bと、撮像手段による第1の撮影モードでの撮影と第1の撮影モードよりも多い画素数又は低いフレームレートで撮影を行う第2の撮影モードでの撮影とを選択的に行う制御手段15と、撮影された画像をネットワークを通じて端末装置に送信する送信手段14と有する。制御手段は、撮影像の状態を判別し、該判別結果に応じて第2の撮影モードでの撮影を制限するための動作を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、LAN、インターネット等のネットワーク上に撮影画像を配信するネットワークカメラ等と称される撮影装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、撮影された画像(動画や静止画)をテープ,フィルム等の記録メディアに保存するカメラに代わり、LAN,インターネット上に画像情報を直接配信するネットワークカメラと称される撮影装置が増えつつある。このようなネットワークカメラは、景勝地や繁華街あるいは人が行けないような場所に設置され、その場の画像を現地に行くことなく、ライブで見ることができるようになっている。
【0003】
このようなネットワークカメラは、LANなどのネットワークに接続されており、同ネットワークに接続されたパーソナルコンピュータのディスプレイに撮影画像を表示したり、パーソナルコンピュータに接続されたプリンタにより印刷したりすることができる。
【0004】
また、上記のようなネットワークカメラは、パン、チルト、ズーム等のカメラ操作をネットワークを通じて行うことができ、パーソナルコンピュータ上での操作により好きな方向や大きさの画像を撮影することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
現在あるネットワークカメラでは、通信回線の容量の制限により、1秒間に30コマで動画撮影する場合、解像度はCIF(352×288画素)程度に制限されている。但し、CCD等の撮像素子は高解像度化(高画素化)が進んでおり、ビデオカメラなどでは高解像度で静止画撮影が行える機能を有するものも登場している。これは、高画素の撮像素子を使用し、動画撮影時にはNTSCレベルで撮影するが、静止画撮影時には画素をフルに使ってXGAレベル以上での高解像度で撮影できるものである。
【0006】
そして、ネットワークカメラにおいても、将来的に、1秒間に30コマの動画撮影時にはCIFレベルで映像を撮影するが、静止画あるいは1秒間に1コマや2コマといった低フレームレートの撮影であれば、XGAレベル以上の高解像度で撮影ができるようになるものと考えられる(特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−189932号公報(図1等)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、動画と静止画は同じ撮像素子で撮影が行われ、かつ同じ回線を使ってネットワークに配信されるために、高画質の静止画等のデータ容量の大きな画像を配信する場合には、通常動画の配信が制限されてしまう。このため、ピントが合っていなかったり適正な露出が得られていない、不要な大データ容量画像の配信を回避することが求められている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明では、端末装置によりネットワークを通じて操作される撮影装置において、撮影光学系と、撮影光学系により形成された被写体像を光電変換して撮影する撮像手段と、撮像手段による第1の撮影モードでの撮影と第1の撮影モードよりも多い画素数又は低いフレームレートで撮影を行う第2の撮影モードでの撮影とを選択的に行う制御手段と、撮影された画像をネットワークを介して端末装置に送信する送信手段と有する。そして、制御手段は、撮影像の状態を判別し、該判別結果に応じて第2の撮影モードでの撮影を制限するための動作を行う。
【0010】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図1には、本発明の撮影システムを示している。この図において、30はLAN、WAN、インターネット等の通信ネットワークである。なお、このネットワーク30には、有線によるものだけでなく、無線によるものも含まれる。
【0011】
このネットワーク30には、監視カメラ装置(撮影装置)Cと、この監視カメラ装置Cをネットワーク30を通じて操作するパーソナルコンピュータ等からなる監視端末装置Tとが接続されている。
【0012】
監視カメラ装置Cにおいて、11は動画撮影および静止画撮影が可能なカメラ(ビデオカメラ)であり、撮影光学系11aと、撮影光学系11aにより形成された被写体像を光電変換撮影するCCD,CMOSセンサ等から構成される撮像素子11bとを有している。このカメラ11は、撮影光学系11aの倍率を変化させるズーム機能を有し、また図示はしてない雲台に搭載され、該雲台の駆動によって撮影方向を変化させるパン、チルトが可能である。
【0013】
12は、カメラ11にて撮影された画像(動画および静止画)のデータを符号化する画像符号化回路、13は符号化された画像データを蓄積する画像蓄積回路である。
【0014】
カメラ11にて秒30コマの高フレームレートの動画撮影を行う場合、画像処理速度あるいは通信回線の容量制限により、CIF(352×288画素)レベルもしくはNTSCレベルの通常解像度で撮影される。
【0015】
本実施形態のカメラ11は、高解像度撮影に対応可能な高画素タイプの撮像素子11bを有する。高画素タイプの撮像素子11bを使用することで、秒30コマの高フレームレート撮影時にはCIFレベル又はNTSCレベル(通常解像度)で撮影するが、静止画撮影時あるいは秒1〜2コマといった低フレームレートでの撮影時には、撮像素子11bの画素をフルに用い、通常解像度よりも高い高解像度が得られる解像度、例えばXGA(1024×768画素)レベル以上での撮影が可能である。
【0016】
15は通常解像度+高フレームレート(第1の撮影モード)での撮影を行うのか、高解像度(第2の撮影モード)での撮影(静止画撮影又は低フレームレートの動画撮影)を行うのかを切り換える画素数制御回路(制御手段)である。16はカメラ11のパン、チルトおよびズームを制御するカメラ制御回路である。
【0017】
14は撮影された画像をネットワーク30を通じて監視端末装置T(監視カメラ装置Cをサーバーとしたときのクライアント)に送信する通信制御回路(送信手段)である。通信制御回路14は、また監視端末装置Tからネットワーク30を通じてパン、チルト、ズームの制御信号や撮影解像度の指示信号を受信する。受信したパン、チルト、ズームの制御信号はカメラ制御回路16に、撮影解像度の指示信号は画素数制御回路15にそれぞれ送られる。これにより、監視端末装置Tによる監視カメラ装置(カメラ11)の操作が可能となる。
【0018】
被写体としての監視オブジェクト21の周囲には、複数のセンサ201〜20nが設けられている。センサ201〜20nは、例えば、建物内を監視オブジェクト21とする場合に、複数の入口に設けられて各入口が開いたことを検出するセンサや、公園等の広い場所を監視オブジェクト21とする場合に、複数箇所に設けられて各箇所での人の動きを検出するセンサ等がある。
【0019】
複数のセンサ201〜20nのうちいずれからも異常を検出する信号が出力されていない状態では、これらセンサからの出力を検知するセンサ出力判定回路18は、第1の撮影モードでの通常解像度撮影を指示する信号を画素数制御回路15およびカメラ制御回路16に送る。該信号を受けたカメラ制御回路16は、パラメータ記憶回路17にアクセスして通常時にカメラ11のパン、チルトおよびズームを制御するために予め記憶された制御パラメータを読み出し、該パラメータに応じてカメラ11を制御する。これにより、カメラ11では、例えば建物内や公園等の監視オブジェクト21の中央を中心とした広い範囲を撮影できるように撮影方向およびズーム倍率が設定される。
【0020】
また、通常解像度撮影を指示する信号を受けた画素数制御回路15は、カメラ11にCIFレベルの画素数での撮影を行わせる。
【0021】
一方、複数のセンサ201〜20nのうちいずれかから異常を検出する信号が出力されたときは、センサ出力判定回路18は、カメラ制御回路16にそのセンサのナンバー情報を送る。パラメータ記憶回路17には、異常を検出したセンサのナンバーに応じて予め決められた最適なカメラ11の制御パラメータが記憶されている。センサ出力判定回路18から異常を検出したセンサのナンバー情報を受けたカメラ制御回路16は、パラメータ記憶回路17から該当するセンサ(ナンバー)に対応した制御パラメータを読み出し、カメラ11のパン、チルト、ズーム倍率の各パラメータを変化させ、監視オブジェクト21のうち該センサの周辺部分をアップで撮影を行うのに最適な方向およびズーム倍率を設定する。
【0022】
また、センサ出力判定回路18は、異常を検出したセンサのナンバー情報に応じて第2の撮影モードでの高解像度撮影を行うか否かを判断する。例えば、建物のある入口が開いたことを検出したセンサから異常信号を受けた場合は、侵入者の顔まで判別できた方がよいので高解像度撮影とする。また、公園等の公共の場所で人の動きを検出したセンサから異常信号を受けた場合は、その人物の顔まで判別する必要性に乏しい(むしろその人のプライバシーに配慮すべきである)ので、通常解像度撮影を行えば十分である。
【0023】
高解像度撮影を行うべきと判断したセンサ出力判定回路18は、第2の撮影モードへの切り換えを指示する信号を画素数制御回路15に送る。画素数制御回路15では、この信号を受けてカメラ11での撮影画素数をXGAレベル等の高画素数に切り換える。これにより、高解像度撮影を行わせる。
【0024】
こうして撮影された画像は、圧縮処理を行う画像符号化回路12に送り、いったん、画像蓄積回路13に蓄積される。監視端末装置Tから画像の送信要求があると、通信制御回路14は画像蓄積回路13から該当する画像データを読み出して、ネットワーク30を通じて監視端末装置Tに送信する。
【0025】
監視端末装置Tにおいて、31は監視カメラ装置C側との通信を制御する通信制御回路、32はネットワーク30を介して受信した圧縮画像データを蓄積しておく画像保存回路、33は受信した圧縮画像データを元の画像データに復元(復号化)する画像復号化回路である。34は復元された画像データをモニタ38に画像として表示する画面制御回路である。
【0026】
また、35は監視端末装置Tからカメラ11の撮影方向やズーム倍率および撮影解像度(画素数)の指示を行う指令信号をネットワーク30を通じて監視カメラ装置Cに送信する画像入力制御回路である。センサ201〜20nの出力によるカメラ11のパン、チルト、ズーム倍率等のパラメータ制御や画素数およびフレームレート制御とは別に、監視端末装置Tのモニタ38を監視している操作者のモニタ画面上での操作(マウスのクリック操作等)に応じて画像入力制御回路35から指令信号を出力させることにより、カメラ11のパラメータ制御や画素数・フレームレート制御を行うことが可能である。画像入力制御回路35から出力された指令信号は、監視カメラ装置Cの通信制御回路14を介して画素数制御回路15およびカメラ制御回路16に送信される。画素数制御回路15およびカメラ制御回路16は、受信した指令信号に応じて、それまで設定されていた画素数やフレームレートやパラメータを変更する。これにより、カメラ11を通じて操作者が見たい画像を撮影することが可能となる。
【0027】
なお、画像入力制御回路35から出力された指令信号がズーム倍率を望遠端若しくは望遠端近くに変更するものであるときに、これを受信した画素数制御回路15が撮影画素数をXGAレベルに切り換えるようにしてもよい。望遠端側での撮影を希望する場合、その画像をはっきり観察したいことが多いからである。
【0028】
36は画像保存回路32に一旦保存された符号化された画像データを読み出し、この画像データを複合化する画像復号化回路33を制御するメモリ制御回路である。37はNTSC、PALあるいはデジタル等の表示を行う画面制御回路34を切換制御する画像出力制御回路である。
【0029】
本実施形態によれば、通常は第1の撮影モードによる通常解像度撮影を行うが、監視オブジェクト21を監視するセンサから異常検出信号や監視端末装置Tからの指令信号に応じて第2の撮影モードでの高解像度撮影を行うので、事故、事件等の証拠画像を高解像度で残すことが可能となる。また、異常を検出したセンサの位置によって、監視オブジェクト21の最適な撮影状態(パン、チルトおよびズーム倍率)にカメラ11を駆動するため、証拠画像として最適な画像を残すことが可能となる。
【0030】
図2には、カメラ11が撮影した動画像を監視端末装置Tのモニタ38に表示したところを模式的に表している。図中の左側の部分が撮影された動画像を表示する画像表示画面1である。また、右側の部分は、図1に示した画像入力制御回路35の操作部を構成する操作画面であり、この操作画面内にはパン操作ボタン4,5と、チルト操作ボタン6,7と、ズーム操作ボタン2,3が表示されている。さらに詳しく説明すると、操作画面の上から、撮影光学系11aの画角を広角側に変化させるためのWideボタン2と、画角を望遠側に変化させるためのTeleボタン3、カメラ11を左右にパンさせるためのLEFTボタン4およびRIGHTボタン5と、カメラ11を上下にチルトさせるためのUPボタン6とDOWNボタン7と、高解像度撮影を行わせるための高解像度ボタン8とを有する。
【0031】
これらのボタンを画面上でマウスのクリック等で操作することにより、画像入力制御回路35から対応する指令信号が監視カメラ装置Cに送信される。パン、チルト、ズーム操作ボタン2〜8に対応した指令信号が出力されることにより、カメラ11がパン、チルト、ズーム動作し、高解像度撮影ボタン8に対応した指令信号が出力されたときは、カメラ11により第2の撮影モードでの高解像度撮影が行われる。
【0032】
ここで、カメラ11にて高解像度撮影を行おうとした場合、ピントが合っていないときに該撮影を行っても、目的とするはっきりとした画像を得ることができない。このため本実施形態では、このような場合に、監視カメラ装置C(画素数制御回路15)は、高解像度撮影を禁止する(行わない)とともに、監視端末装置Tに、高解像度撮影を禁止した旨の表示を行わせるための信号を送信する。
【0033】
図3には、この場合のモニタ38での表示の様子を示している。9が画像表示画面1内に表示された、高解像度撮影を禁止した旨の表示である。なお、画像表示画面1に示されているのは、通常解像度で撮影されている画像であり、ピントがずれている状態を示している。
【0034】
また、ピントが合っていないこと以外に、露出不足および露出オーバーとなる場合(所定の露出が得られない場合)にも、監視カメラ装置C(画素数制御回路15)は、高解像度撮影を禁止する(行わない)とともに、監視端末装置Tに、高解像度撮影を禁止した旨の表示を行わせるための信号を送信する。
【0035】
図4および図5にはそれぞれ、露出不足および露出オーバーとなる場合の画面表示を示したものである。9’,9”がそれぞれ画像表示画面1内に表示された、高解像度撮影を禁止した旨の表示である。なお、画像表示画面1に示されているのは、通常解像度で撮影されている画像である。
【0036】
なお、図3〜図5には、高解像度撮影を禁止した旨を画像表示画面1内に表示した場合を示しているが、高解像度撮影ボタン8を点滅させたり、他の表示ランプ(図示せず)を点灯、点滅させたりしてもよい。
【0037】
次に、図6を用いて、監視カメラ装置C(画素数制御回路15)における高解像度撮影に関する動作について説明する。
【0038】
ここでは、監視端末装置Tに監視カメラ装置Cを操作し、監視カメラ装置Cからの画像を表示するためのアプリケーションがインストールされ、これが立上がっており、監視カメラ装置Cからの画像(通常解像度の動画像)が監視端末装置Tにて表示されているものとする。
【0039】
まず、ステップ(図では、Sと記す)21では、監視端末装置Tにて高解像度撮影ボタン8がONされ、監視端末装置Tから出力された高解像度撮影を指令する信号を受信したか否かを判別する。該指令信号を受信していない場合はステップ21に戻り、このステップを繰り返す。該指令信号を受信した場合は、次のステップ22へ進む。
【0040】
ステップ22では、図1に示した撮影光学系11aのピントが合っているかどうかを確認する。ピントが合っているかどうかの判別は、種々のオートフォーカス方式を用いることができるが、本実施形態では、図1に示した撮像素子11bからの撮像信号から高周波成分を抽出し、その高周波成分のピーク値がその前後で最大値を示したかで合焦を判別する方式を用いている。ピントが合っていないと判別した場合はステップ23へ進む。
【0041】
ステップ23では、高解像度撮影を禁止(制限)し、ステップ24へ進む。ステップ24では、監視端末装置Tに対し、図3に示したピントが合っていないので撮影を禁止した旨の表示を行わせるための信号を送信する。そして、ステップ21に戻る。
【0042】
一方、ステップ22で、ピントが合っていると判別した場合はステップ25へ進む。ステップ25では露出が不足していないかどうかを判別する。露出が不足していないかどうかの判別は、種々の自動露出方式を用いることができるが、本実施形態では、以下のような方式を用いる。
【0043】
図4に示す画像は、背景に太陽光等の非常に明るい光源があり、手前に撮影したい人物(主被写体)がいる場合を示している。この場合、露出は背景の非常に明るい光源に引っ張られるので、平均露出では手前の人物は顔の判別ができないほど暗くなってしまう。このことを利用し、ピント位置(主被写体の位置)での輝度と背景の輝度および平均輝度を比較し、主被写体の輝度から平均輝度を引いたものが所定値を超えてマイナスである(暗い)場合に露出不足と判定する。
【0044】
また、例えば、大きなビルの入り口等で背景が大きなガラスできており非常に明るく、入り口等の前にいる主被写体である人物は顔の判別がつかないほど暗くなる場合も想定される。
【0045】
これらのように露出不足の場合は、ステップ26へ進む。ステップ26では、高解像度撮影を禁止(制限)し、ステップ27へ進む。ステップ27では、監視端末装置Tに対し、図4に示した露出不足なので撮影を禁止した旨の表示を行わせるための信号を送信する。そして、ステップ21に戻る。
【0046】
ステップ25で露出不足でない場合はステップ28へ進む。ステップ28では、露出がオーバーしていないかどうかを判別する。露出がオーバーしていないかどうかの判別も種々の自動露出方式を用いることができるが、本実施形態では以下の方式を用いる。
【0047】
例えば、図5に示すように、星明り程度の背景に非常に暗い光源があり、手前に撮影したい人物(主被写体)が懐中電灯等の明るい光源を持っている場合に、平均露出では背景の非常に暗い光源に引っ張られるので、手前の人物は顔の判別ができないほど白く飛んでしまう。このことを利用し、ピント位置(主被写体の位置)での輝度と背景の輝度および平均輝度を比較し、主被写体の輝度から平均輝度を引いたものが所定値を超えてプラスになっている(明るい)場合に露出オーバーと判定する。
【0048】
このように露出オーバーの場合は、ステップ29へ進む。ステップ29では、高解像度撮影を禁止(制限)し、ステップ30へ進む。ステップ30では、監視端末装置Tに対し、図5に示した露出オーバーなので撮影を禁止した旨の表示を行わせるための信号を送信する。そして、ステップ21に戻る。
【0049】
ピントが合っており、露出が不足でもオーバーでもない場合、すなわち高解像度撮影に耐えうる条件が整っている場合には、ステップ31に進み、カメラ11に高解像度での撮影(静止画撮影又は低フレームレートの動画撮影)を行わせる。次にステップ32に進み、撮影画像をネットワーク30を介して監視端末装置Tに送信する。このとき、カメラ11を通常解像度撮影に戻す。そして、ステップ21に戻り、通常解像度での動画像の撮影を続ける。
【0050】
このように、本実施形態の監視カメラ装置Cでは、監視端末装置Tから高解像度撮影が指示されたときに、ピントが合っていないか適正露出が得られないと判別したときは、高解像度撮影(第2の撮影モードでの撮影)を禁止するので、高解像度撮影画像として用をなさないにもかかわらず大データ容量の画像がネットワーク30を通じて送信されることを回避することができる。
【0051】
(実施形態2)
上記実施形態1では、ピントが合っていないか適正露出が得られないときは、高解像度撮影が禁止されてしまう場合について説明したが、本実施形態では、そのような状態でも高解像度撮影を行いたい場合にも対応できるようにしている。
【0052】
なお、本実施形態における監視カメラ装置Cや監視端末装置Tの基本的な構成は実施形態1と同じであるので、実施形態1と共通する構成要素には同符号を付す。
【0053】
但し、本実施形態では、図7に示すように、監視端末装置Tのモニタ画面上における操作画面に、上述した高解像度撮影が禁止されるような状況でも強制的に高解像度撮影を行わせるOKスイッチ40が追加されている。
【0054】
図8には、本実施形態の監視カメラ装置C(画素数制御回路15)における高解像度撮影に関する動作について説明する。
【0055】
ここでは、監視端末装置Tに監視カメラ装置Cを操作し、監視カメラ装置Cからの画像を表示するためのアプリケーションがインストールされ、これが立上がっており、監視カメラ装置Cからの画像(通常解像度の動画像)が監視端末装置Tにて表示されているものとする。
【0056】
まず、ステップ41では、高解像度撮影ボタン8がONされた監視端末装置Tから、高解像度撮影を指令する信号を受信したか否かを判別する。該指令信号を受信していない場合はステップ41に戻り、このステップを繰り返す。該指令信号を受信した場合は、次のステップ42へ進む。
【0057】
ステップ42では、実施形態1にて説明したのと同様の方法により、図1に示した撮影光学系11aのピントが合っているかどうかを確認する。ピントが合っていると判別した場合にはステップ44に進み、ピントが合っていないと判別した場合はステップ43へ進む。
【0058】
ステップ43では、監視端末装置Tに対し、図7に10で示すように、ピントが合っていない旨の表示(警告表示)を行わせるための信号を送信する。そして、ステップ44に進む。
【0059】
ステップ44では、実施形態1にて説明したのと同様の方法により、露出が不足していないかどうかを判別する。露出不足でないと判別した場合は、ステップ46に進み、露出不足であると判別した場合はステップ45に進む。
【0060】
ステップ45では、監視端末装置Tに対し、露出不足である旨の表示(警告表示)を行わせるための信号を送信する。そしてステップ46に進む。
【0061】
ステップ46では、実施形態1にて説明したのと同様の方法により、露出がオーバーしていないかどうかを判別する。露出がオーバーしていないと判別した場合はステップ48に進み、露出がオーバーしていると判別した場合は、ステップ47に進む。
【0062】
ステップ47では、監視端末装置Tに対し、露出オーバーである旨の表示(警告表示)を行わせるための信号を送信する。そしてステップ48に進む。
【0063】
ステップ48では、ステップ42において「ピントが合っている」と判別されたか否か、ステップ44で「露出不足ではない」と判別されたか否かおよびステップ46で「露出オーバーではない」と判別されたか否かを確認し、これら3つの判別結果のすべてが肯定(YES)である場合は、ステップ50へ進む。一方、上記3つの判別結果のうち少なくとも1つが否定(NO)である場合、すなわち高解像度撮影に耐えうる条件を満たさない場合は、ステップ49に進む。
【0064】
ステップ49では、監視端末装置Tにて上記の警告表示を見た操作者がそれでも高解像度撮影を行うためにOKボタン40をオンすることによって出力される強制撮影を指令する信号を受信したか否かを判別する。該指令信号を受信したときは、ステップ50に進む。所定時間待っても該指令信号を受信しないときは、ステップ51に進み、高解像度撮影を禁止する。
【0065】
ステップ50では、カメラ11に高解像度での撮影を行わせる。次にステップ52に進み、撮影画像をネットワーク30を介して監視端末装置Tに送信する。このとき、カメラ11を通常解像度撮影に戻す。そして、ステップ41に戻り、動画像の撮影を続ける。
【0066】
このように、本実施形態の監視カメラ装置Cでは、監視端末装置Tから高解像度撮影が指示されたときに、ピントが合っていないか適正露出が得られないと判別したときは、その旨の警告を監視端末装置Tに表示させ、それでも高解像度撮影が指示されたときには、高解像度撮影を実行する。このため、画質は十分に良くなくても必要な高解像度画像を取得することができるとともに、不要な大データ容量の画像がネットワーク30を通じて送信されることを回避することができる。
【0067】
以上説明した各実施形態では、ピントが合っていないときや適正露出が得られない場合に、高解像度での撮影を制限するための動作を行う場合について説明したが、そのような撮影は行うが(画像蓄積部13への蓄積は行うが)、撮影した画像のネットワーク(端末装置)への送信を制限するための動作を行う(送信を禁止したり、警告表示を行ったりする)ようにしてもよい。これによっても、不要な大データ容量の画像がネットワーク30を通じて送信されることを回避することができる。また、画像蓄積部13に蓄積しておくことにより、特定の許可を受けた者等が、画像蓄積部13からその画像を読み出して見ることもできる。
【0068】
また、このように画像の送信を制限する場合も、端末装置でのOKボタン等の操作により、高解像度撮影された画像を強制的に端末装置に送信させることもできる。
【0069】
なお、上記各実施形態では、監視カメラ装置について説明したが、本発明は、繁華街の様子や風景等を撮影し、画像をネットワークに送信する機能を有するすべての撮影装置に適用することができる。また、端末装置に関しても、本発明では、いわゆる設置型のパーソナルコンピュータに限らず、ネットワークに有線・無線を問わず接続可能な携帯型のコンピュータ端末や携帯電話等を用いることが可能である。また、端末装置は1つに限らず、複数であってもよい。
【0070】
さらに、以上説明した各実施形態は、以下に示す各発明を実施した場合の一例でもあり、下記の各発明は上記各実施形態に様々な変更や改良が加えられて実施されるものである。
【0071】
〔発明1〕 端末装置によりネットワークを通じて操作される撮影装置であって、
撮影光学系と、
前記撮影光学系により形成された被写体像を光電変換して撮影する撮像手段と、
前記撮像手段による第1の撮影モードでの撮影と前記第1の撮影モードよりも多い画素数又は低いフレームレートで撮影を行う第2の撮影モードでの撮影とを選択的に行う制御手段と、
撮影された画像をネットワークに送信する送信手段と有し、
前記制御手段は、前記撮影光学系が被写体に対して合焦しているか否かを判別し、合焦していないときは前記第2の撮影モードでの撮影を制限するための動作を行うことを特徴とする撮影装置。
【0072】
〔発明2〕 前記制御手段は、前記第2の撮影モードでの撮影を制限するための動作として、前記第2の撮影モードでの撮影を禁止することを特徴とする発明1に記載の撮影装置。
【0073】
〔発明3〕 前記制御手段は、前記端末装置に対して前記第2の撮影モードでの撮影を禁止したことを表示させる信号を送信することを特徴とする発明2に記載の撮影装置。
【0074】
〔発明4〕 前記制御手段は、前記第2の撮影モードでの撮影を制限するための動作として、前記端末装置に対して警告表示を行わせる信号を送信することを特徴とする発明1に記載の撮影装置。
【0075】
〔発明5〕 前記制御手段は、前記第2の撮影モードでの撮影を制限するための動作を行った後、該第2の撮影モードでの撮影を指示する信号を受信したときは、該第2の撮影モードでの撮影を行うことを特徴とする発明1から4のいずれかに記載の撮影装置。
【0076】
〔発明6〕 端末装置によりネットワークを通じて操作される撮影装置であって、
撮影光学系と、
前記撮影光学系により形成された被写体像を光電変換して撮影する撮像手段と、
前記撮像手段による第1の撮影モードでの撮影と前記第1の撮影モードよりも多い画素数又は低いフレームレートで撮影を行う第2の撮影モードでの撮影とを選択的に行う制御手段と、
撮影された画像をネットワークに送信する送信手段と有し、
前記制御手段は、前記撮影光学系が被写体に対して合焦しているか否かを判別し、合焦していないときに前記第2の撮影モードで撮影された画像の前記送信手段による送信を制限することを特徴とする撮影装置。
【0077】
〔発明7〕 発明1から6のいずれかに記載の撮影装置と、前記ネットワークを通じて前記撮影装置を操作する端末装置とを有することを特徴とする撮影システム。
【0078】
〔発明8〕 端末装置によりネットワークを通じて操作される撮影装置であって、
撮影光学系と、
前記撮影光学系により形成された被写体像を光電変換して撮影する撮像手段と、
前記撮像手段による第1の撮影モードでの撮影と前記第1の撮影モードよりも多い画素数又は低いフレームレートで撮影を行う第2の撮影モードでの撮影とを選択的に行う制御手段と、
撮影された画像をネットワークに送信する送信手段と有し、
前記制御手段は、被写体に対して所定の露出が得られるか否かを判別し、前記所定の露出が得られないときは前記第2の撮影モードでの撮影を制限するための動作を行うことを特徴とする撮影装置。
【0079】
〔発明9〕 前記制御手段は、前記第2の撮影モードでの撮影を制限するための動作として、前記第2の撮影モードでの撮影を禁止することを特徴とする発明7に記載の撮影装置。
【0080】
〔発明10〕 前記制御手段は、前記端末装置に対して前記第2の撮影モードでの撮影を禁止したことを表示させる信号を送信することを特徴とする発明8に記載の撮影装置。
【0081】
〔発明11〕 前記制御手段は、前記第2の撮影モードでの撮影を制限するための動作として、前記端末装置に対して警告表示を行わせる信号を送信することを特徴とする発明7に記載の撮影装置。
【0082】
〔発明12〕 前記制御手段は、前記第2の撮影モードでの撮影を制限するための動作を行った後、前記端末装置から前記第2の撮影モードでの撮影を指示する信号を受信したときは、前記第2の撮影モードでの撮影を行うことを特徴とする発明7から10のいずれかに記載の撮影装置。
【0083】
〔発明13〕 端末装置によりネットワークを通じて操作される撮影装置であって、
撮影光学系と、
前記撮影光学系により形成された被写体像を光電変換して撮影する撮像手段と、
前記撮像手段による第1の撮影モードでの撮影と前記第1の撮影モードよりも多い画素数又は低いフレームレートで撮影を行う第2の撮影モードでの撮影とを選択的に行う制御手段と、
撮影された画像をネットワークに送信する送信手段と有し、
前記制御手段は、被写体に対して所定の露出が得られるか否かを判別し、前記所定の露出が得られないときに前記第2の撮影モードで撮影された画像の前記送信手段による送信を制限することを特徴とする撮影装置。
【0084】
〔発明14〕 発明8から13のいずれかに記載の撮影装置と、前記ネットワークを通じて前記撮影装置を操作する端末装置とを有することを特徴とする撮影システム。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、不要な大データ容量の画像の撮影やネットワーク上への送信を制限することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1である撮影システムの構成を示すブロック図。
【図2】上記実施形態1の撮影システムによる撮影画像の表示例を示す模式図。
【図3】上記実施形態1の撮影システムによる撮影画像の表示例を示す模式図。
【図4】上記実施形態1の撮影システムによる撮影画像の表示例を示す模式図。
【図5】上記実施形態1の撮影システムによる撮影画像の表示例を示す模式図。
【図6】上記実施形態1の撮影システムを構成する監視カメラ装置の動作を示すフローチャート。
【図7】本発明の実施形態2である撮影システムによる撮影画像の表示例を示す模式図。
【図8】上記実施形態2の撮影システムを構成する監視カメラ装置の動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
11 カメラ
30 ネットワーク
38 モニタ
C 監視カメラ装置
T 監視端末装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、LAN、インターネット等のネットワーク上に撮影画像を配信するネットワークカメラ等と称される撮影装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、撮影された画像(動画や静止画)をテープ,フィルム等の記録メディアに保存するカメラに代わり、LAN,インターネット上に画像情報を直接配信するネットワークカメラと称される撮影装置が増えつつある。このようなネットワークカメラは、景勝地や繁華街あるいは人が行けないような場所に設置され、その場の画像を現地に行くことなく、ライブで見ることができるようになっている。
【0003】
このようなネットワークカメラは、LANなどのネットワークに接続されており、同ネットワークに接続されたパーソナルコンピュータのディスプレイに撮影画像を表示したり、パーソナルコンピュータに接続されたプリンタにより印刷したりすることができる。
【0004】
また、上記のようなネットワークカメラは、パン、チルト、ズーム等のカメラ操作をネットワークを通じて行うことができ、パーソナルコンピュータ上での操作により好きな方向や大きさの画像を撮影することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
現在あるネットワークカメラでは、通信回線の容量の制限により、1秒間に30コマで動画撮影する場合、解像度はCIF(352×288画素)程度に制限されている。但し、CCD等の撮像素子は高解像度化(高画素化)が進んでおり、ビデオカメラなどでは高解像度で静止画撮影が行える機能を有するものも登場している。これは、高画素の撮像素子を使用し、動画撮影時にはNTSCレベルで撮影するが、静止画撮影時には画素をフルに使ってXGAレベル以上での高解像度で撮影できるものである。
【0006】
そして、ネットワークカメラにおいても、将来的に、1秒間に30コマの動画撮影時にはCIFレベルで映像を撮影するが、静止画あるいは1秒間に1コマや2コマといった低フレームレートの撮影であれば、XGAレベル以上の高解像度で撮影ができるようになるものと考えられる(特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−189932号公報(図1等)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、動画と静止画は同じ撮像素子で撮影が行われ、かつ同じ回線を使ってネットワークに配信されるために、高画質の静止画等のデータ容量の大きな画像を配信する場合には、通常動画の配信が制限されてしまう。このため、ピントが合っていなかったり適正な露出が得られていない、不要な大データ容量画像の配信を回避することが求められている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明では、端末装置によりネットワークを通じて操作される撮影装置において、撮影光学系と、撮影光学系により形成された被写体像を光電変換して撮影する撮像手段と、撮像手段による第1の撮影モードでの撮影と第1の撮影モードよりも多い画素数又は低いフレームレートで撮影を行う第2の撮影モードでの撮影とを選択的に行う制御手段と、撮影された画像をネットワークを介して端末装置に送信する送信手段と有する。そして、制御手段は、撮影像の状態を判別し、該判別結果に応じて第2の撮影モードでの撮影を制限するための動作を行う。
【0010】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図1には、本発明の撮影システムを示している。この図において、30はLAN、WAN、インターネット等の通信ネットワークである。なお、このネットワーク30には、有線によるものだけでなく、無線によるものも含まれる。
【0011】
このネットワーク30には、監視カメラ装置(撮影装置)Cと、この監視カメラ装置Cをネットワーク30を通じて操作するパーソナルコンピュータ等からなる監視端末装置Tとが接続されている。
【0012】
監視カメラ装置Cにおいて、11は動画撮影および静止画撮影が可能なカメラ(ビデオカメラ)であり、撮影光学系11aと、撮影光学系11aにより形成された被写体像を光電変換撮影するCCD,CMOSセンサ等から構成される撮像素子11bとを有している。このカメラ11は、撮影光学系11aの倍率を変化させるズーム機能を有し、また図示はしてない雲台に搭載され、該雲台の駆動によって撮影方向を変化させるパン、チルトが可能である。
【0013】
12は、カメラ11にて撮影された画像(動画および静止画)のデータを符号化する画像符号化回路、13は符号化された画像データを蓄積する画像蓄積回路である。
【0014】
カメラ11にて秒30コマの高フレームレートの動画撮影を行う場合、画像処理速度あるいは通信回線の容量制限により、CIF(352×288画素)レベルもしくはNTSCレベルの通常解像度で撮影される。
【0015】
本実施形態のカメラ11は、高解像度撮影に対応可能な高画素タイプの撮像素子11bを有する。高画素タイプの撮像素子11bを使用することで、秒30コマの高フレームレート撮影時にはCIFレベル又はNTSCレベル(通常解像度)で撮影するが、静止画撮影時あるいは秒1〜2コマといった低フレームレートでの撮影時には、撮像素子11bの画素をフルに用い、通常解像度よりも高い高解像度が得られる解像度、例えばXGA(1024×768画素)レベル以上での撮影が可能である。
【0016】
15は通常解像度+高フレームレート(第1の撮影モード)での撮影を行うのか、高解像度(第2の撮影モード)での撮影(静止画撮影又は低フレームレートの動画撮影)を行うのかを切り換える画素数制御回路(制御手段)である。16はカメラ11のパン、チルトおよびズームを制御するカメラ制御回路である。
【0017】
14は撮影された画像をネットワーク30を通じて監視端末装置T(監視カメラ装置Cをサーバーとしたときのクライアント)に送信する通信制御回路(送信手段)である。通信制御回路14は、また監視端末装置Tからネットワーク30を通じてパン、チルト、ズームの制御信号や撮影解像度の指示信号を受信する。受信したパン、チルト、ズームの制御信号はカメラ制御回路16に、撮影解像度の指示信号は画素数制御回路15にそれぞれ送られる。これにより、監視端末装置Tによる監視カメラ装置(カメラ11)の操作が可能となる。
【0018】
被写体としての監視オブジェクト21の周囲には、複数のセンサ201〜20nが設けられている。センサ201〜20nは、例えば、建物内を監視オブジェクト21とする場合に、複数の入口に設けられて各入口が開いたことを検出するセンサや、公園等の広い場所を監視オブジェクト21とする場合に、複数箇所に設けられて各箇所での人の動きを検出するセンサ等がある。
【0019】
複数のセンサ201〜20nのうちいずれからも異常を検出する信号が出力されていない状態では、これらセンサからの出力を検知するセンサ出力判定回路18は、第1の撮影モードでの通常解像度撮影を指示する信号を画素数制御回路15およびカメラ制御回路16に送る。該信号を受けたカメラ制御回路16は、パラメータ記憶回路17にアクセスして通常時にカメラ11のパン、チルトおよびズームを制御するために予め記憶された制御パラメータを読み出し、該パラメータに応じてカメラ11を制御する。これにより、カメラ11では、例えば建物内や公園等の監視オブジェクト21の中央を中心とした広い範囲を撮影できるように撮影方向およびズーム倍率が設定される。
【0020】
また、通常解像度撮影を指示する信号を受けた画素数制御回路15は、カメラ11にCIFレベルの画素数での撮影を行わせる。
【0021】
一方、複数のセンサ201〜20nのうちいずれかから異常を検出する信号が出力されたときは、センサ出力判定回路18は、カメラ制御回路16にそのセンサのナンバー情報を送る。パラメータ記憶回路17には、異常を検出したセンサのナンバーに応じて予め決められた最適なカメラ11の制御パラメータが記憶されている。センサ出力判定回路18から異常を検出したセンサのナンバー情報を受けたカメラ制御回路16は、パラメータ記憶回路17から該当するセンサ(ナンバー)に対応した制御パラメータを読み出し、カメラ11のパン、チルト、ズーム倍率の各パラメータを変化させ、監視オブジェクト21のうち該センサの周辺部分をアップで撮影を行うのに最適な方向およびズーム倍率を設定する。
【0022】
また、センサ出力判定回路18は、異常を検出したセンサのナンバー情報に応じて第2の撮影モードでの高解像度撮影を行うか否かを判断する。例えば、建物のある入口が開いたことを検出したセンサから異常信号を受けた場合は、侵入者の顔まで判別できた方がよいので高解像度撮影とする。また、公園等の公共の場所で人の動きを検出したセンサから異常信号を受けた場合は、その人物の顔まで判別する必要性に乏しい(むしろその人のプライバシーに配慮すべきである)ので、通常解像度撮影を行えば十分である。
【0023】
高解像度撮影を行うべきと判断したセンサ出力判定回路18は、第2の撮影モードへの切り換えを指示する信号を画素数制御回路15に送る。画素数制御回路15では、この信号を受けてカメラ11での撮影画素数をXGAレベル等の高画素数に切り換える。これにより、高解像度撮影を行わせる。
【0024】
こうして撮影された画像は、圧縮処理を行う画像符号化回路12に送り、いったん、画像蓄積回路13に蓄積される。監視端末装置Tから画像の送信要求があると、通信制御回路14は画像蓄積回路13から該当する画像データを読み出して、ネットワーク30を通じて監視端末装置Tに送信する。
【0025】
監視端末装置Tにおいて、31は監視カメラ装置C側との通信を制御する通信制御回路、32はネットワーク30を介して受信した圧縮画像データを蓄積しておく画像保存回路、33は受信した圧縮画像データを元の画像データに復元(復号化)する画像復号化回路である。34は復元された画像データをモニタ38に画像として表示する画面制御回路である。
【0026】
また、35は監視端末装置Tからカメラ11の撮影方向やズーム倍率および撮影解像度(画素数)の指示を行う指令信号をネットワーク30を通じて監視カメラ装置Cに送信する画像入力制御回路である。センサ201〜20nの出力によるカメラ11のパン、チルト、ズーム倍率等のパラメータ制御や画素数およびフレームレート制御とは別に、監視端末装置Tのモニタ38を監視している操作者のモニタ画面上での操作(マウスのクリック操作等)に応じて画像入力制御回路35から指令信号を出力させることにより、カメラ11のパラメータ制御や画素数・フレームレート制御を行うことが可能である。画像入力制御回路35から出力された指令信号は、監視カメラ装置Cの通信制御回路14を介して画素数制御回路15およびカメラ制御回路16に送信される。画素数制御回路15およびカメラ制御回路16は、受信した指令信号に応じて、それまで設定されていた画素数やフレームレートやパラメータを変更する。これにより、カメラ11を通じて操作者が見たい画像を撮影することが可能となる。
【0027】
なお、画像入力制御回路35から出力された指令信号がズーム倍率を望遠端若しくは望遠端近くに変更するものであるときに、これを受信した画素数制御回路15が撮影画素数をXGAレベルに切り換えるようにしてもよい。望遠端側での撮影を希望する場合、その画像をはっきり観察したいことが多いからである。
【0028】
36は画像保存回路32に一旦保存された符号化された画像データを読み出し、この画像データを複合化する画像復号化回路33を制御するメモリ制御回路である。37はNTSC、PALあるいはデジタル等の表示を行う画面制御回路34を切換制御する画像出力制御回路である。
【0029】
本実施形態によれば、通常は第1の撮影モードによる通常解像度撮影を行うが、監視オブジェクト21を監視するセンサから異常検出信号や監視端末装置Tからの指令信号に応じて第2の撮影モードでの高解像度撮影を行うので、事故、事件等の証拠画像を高解像度で残すことが可能となる。また、異常を検出したセンサの位置によって、監視オブジェクト21の最適な撮影状態(パン、チルトおよびズーム倍率)にカメラ11を駆動するため、証拠画像として最適な画像を残すことが可能となる。
【0030】
図2には、カメラ11が撮影した動画像を監視端末装置Tのモニタ38に表示したところを模式的に表している。図中の左側の部分が撮影された動画像を表示する画像表示画面1である。また、右側の部分は、図1に示した画像入力制御回路35の操作部を構成する操作画面であり、この操作画面内にはパン操作ボタン4,5と、チルト操作ボタン6,7と、ズーム操作ボタン2,3が表示されている。さらに詳しく説明すると、操作画面の上から、撮影光学系11aの画角を広角側に変化させるためのWideボタン2と、画角を望遠側に変化させるためのTeleボタン3、カメラ11を左右にパンさせるためのLEFTボタン4およびRIGHTボタン5と、カメラ11を上下にチルトさせるためのUPボタン6とDOWNボタン7と、高解像度撮影を行わせるための高解像度ボタン8とを有する。
【0031】
これらのボタンを画面上でマウスのクリック等で操作することにより、画像入力制御回路35から対応する指令信号が監視カメラ装置Cに送信される。パン、チルト、ズーム操作ボタン2〜8に対応した指令信号が出力されることにより、カメラ11がパン、チルト、ズーム動作し、高解像度撮影ボタン8に対応した指令信号が出力されたときは、カメラ11により第2の撮影モードでの高解像度撮影が行われる。
【0032】
ここで、カメラ11にて高解像度撮影を行おうとした場合、ピントが合っていないときに該撮影を行っても、目的とするはっきりとした画像を得ることができない。このため本実施形態では、このような場合に、監視カメラ装置C(画素数制御回路15)は、高解像度撮影を禁止する(行わない)とともに、監視端末装置Tに、高解像度撮影を禁止した旨の表示を行わせるための信号を送信する。
【0033】
図3には、この場合のモニタ38での表示の様子を示している。9が画像表示画面1内に表示された、高解像度撮影を禁止した旨の表示である。なお、画像表示画面1に示されているのは、通常解像度で撮影されている画像であり、ピントがずれている状態を示している。
【0034】
また、ピントが合っていないこと以外に、露出不足および露出オーバーとなる場合(所定の露出が得られない場合)にも、監視カメラ装置C(画素数制御回路15)は、高解像度撮影を禁止する(行わない)とともに、監視端末装置Tに、高解像度撮影を禁止した旨の表示を行わせるための信号を送信する。
【0035】
図4および図5にはそれぞれ、露出不足および露出オーバーとなる場合の画面表示を示したものである。9’,9”がそれぞれ画像表示画面1内に表示された、高解像度撮影を禁止した旨の表示である。なお、画像表示画面1に示されているのは、通常解像度で撮影されている画像である。
【0036】
なお、図3〜図5には、高解像度撮影を禁止した旨を画像表示画面1内に表示した場合を示しているが、高解像度撮影ボタン8を点滅させたり、他の表示ランプ(図示せず)を点灯、点滅させたりしてもよい。
【0037】
次に、図6を用いて、監視カメラ装置C(画素数制御回路15)における高解像度撮影に関する動作について説明する。
【0038】
ここでは、監視端末装置Tに監視カメラ装置Cを操作し、監視カメラ装置Cからの画像を表示するためのアプリケーションがインストールされ、これが立上がっており、監視カメラ装置Cからの画像(通常解像度の動画像)が監視端末装置Tにて表示されているものとする。
【0039】
まず、ステップ(図では、Sと記す)21では、監視端末装置Tにて高解像度撮影ボタン8がONされ、監視端末装置Tから出力された高解像度撮影を指令する信号を受信したか否かを判別する。該指令信号を受信していない場合はステップ21に戻り、このステップを繰り返す。該指令信号を受信した場合は、次のステップ22へ進む。
【0040】
ステップ22では、図1に示した撮影光学系11aのピントが合っているかどうかを確認する。ピントが合っているかどうかの判別は、種々のオートフォーカス方式を用いることができるが、本実施形態では、図1に示した撮像素子11bからの撮像信号から高周波成分を抽出し、その高周波成分のピーク値がその前後で最大値を示したかで合焦を判別する方式を用いている。ピントが合っていないと判別した場合はステップ23へ進む。
【0041】
ステップ23では、高解像度撮影を禁止(制限)し、ステップ24へ進む。ステップ24では、監視端末装置Tに対し、図3に示したピントが合っていないので撮影を禁止した旨の表示を行わせるための信号を送信する。そして、ステップ21に戻る。
【0042】
一方、ステップ22で、ピントが合っていると判別した場合はステップ25へ進む。ステップ25では露出が不足していないかどうかを判別する。露出が不足していないかどうかの判別は、種々の自動露出方式を用いることができるが、本実施形態では、以下のような方式を用いる。
【0043】
図4に示す画像は、背景に太陽光等の非常に明るい光源があり、手前に撮影したい人物(主被写体)がいる場合を示している。この場合、露出は背景の非常に明るい光源に引っ張られるので、平均露出では手前の人物は顔の判別ができないほど暗くなってしまう。このことを利用し、ピント位置(主被写体の位置)での輝度と背景の輝度および平均輝度を比較し、主被写体の輝度から平均輝度を引いたものが所定値を超えてマイナスである(暗い)場合に露出不足と判定する。
【0044】
また、例えば、大きなビルの入り口等で背景が大きなガラスできており非常に明るく、入り口等の前にいる主被写体である人物は顔の判別がつかないほど暗くなる場合も想定される。
【0045】
これらのように露出不足の場合は、ステップ26へ進む。ステップ26では、高解像度撮影を禁止(制限)し、ステップ27へ進む。ステップ27では、監視端末装置Tに対し、図4に示した露出不足なので撮影を禁止した旨の表示を行わせるための信号を送信する。そして、ステップ21に戻る。
【0046】
ステップ25で露出不足でない場合はステップ28へ進む。ステップ28では、露出がオーバーしていないかどうかを判別する。露出がオーバーしていないかどうかの判別も種々の自動露出方式を用いることができるが、本実施形態では以下の方式を用いる。
【0047】
例えば、図5に示すように、星明り程度の背景に非常に暗い光源があり、手前に撮影したい人物(主被写体)が懐中電灯等の明るい光源を持っている場合に、平均露出では背景の非常に暗い光源に引っ張られるので、手前の人物は顔の判別ができないほど白く飛んでしまう。このことを利用し、ピント位置(主被写体の位置)での輝度と背景の輝度および平均輝度を比較し、主被写体の輝度から平均輝度を引いたものが所定値を超えてプラスになっている(明るい)場合に露出オーバーと判定する。
【0048】
このように露出オーバーの場合は、ステップ29へ進む。ステップ29では、高解像度撮影を禁止(制限)し、ステップ30へ進む。ステップ30では、監視端末装置Tに対し、図5に示した露出オーバーなので撮影を禁止した旨の表示を行わせるための信号を送信する。そして、ステップ21に戻る。
【0049】
ピントが合っており、露出が不足でもオーバーでもない場合、すなわち高解像度撮影に耐えうる条件が整っている場合には、ステップ31に進み、カメラ11に高解像度での撮影(静止画撮影又は低フレームレートの動画撮影)を行わせる。次にステップ32に進み、撮影画像をネットワーク30を介して監視端末装置Tに送信する。このとき、カメラ11を通常解像度撮影に戻す。そして、ステップ21に戻り、通常解像度での動画像の撮影を続ける。
【0050】
このように、本実施形態の監視カメラ装置Cでは、監視端末装置Tから高解像度撮影が指示されたときに、ピントが合っていないか適正露出が得られないと判別したときは、高解像度撮影(第2の撮影モードでの撮影)を禁止するので、高解像度撮影画像として用をなさないにもかかわらず大データ容量の画像がネットワーク30を通じて送信されることを回避することができる。
【0051】
(実施形態2)
上記実施形態1では、ピントが合っていないか適正露出が得られないときは、高解像度撮影が禁止されてしまう場合について説明したが、本実施形態では、そのような状態でも高解像度撮影を行いたい場合にも対応できるようにしている。
【0052】
なお、本実施形態における監視カメラ装置Cや監視端末装置Tの基本的な構成は実施形態1と同じであるので、実施形態1と共通する構成要素には同符号を付す。
【0053】
但し、本実施形態では、図7に示すように、監視端末装置Tのモニタ画面上における操作画面に、上述した高解像度撮影が禁止されるような状況でも強制的に高解像度撮影を行わせるOKスイッチ40が追加されている。
【0054】
図8には、本実施形態の監視カメラ装置C(画素数制御回路15)における高解像度撮影に関する動作について説明する。
【0055】
ここでは、監視端末装置Tに監視カメラ装置Cを操作し、監視カメラ装置Cからの画像を表示するためのアプリケーションがインストールされ、これが立上がっており、監視カメラ装置Cからの画像(通常解像度の動画像)が監視端末装置Tにて表示されているものとする。
【0056】
まず、ステップ41では、高解像度撮影ボタン8がONされた監視端末装置Tから、高解像度撮影を指令する信号を受信したか否かを判別する。該指令信号を受信していない場合はステップ41に戻り、このステップを繰り返す。該指令信号を受信した場合は、次のステップ42へ進む。
【0057】
ステップ42では、実施形態1にて説明したのと同様の方法により、図1に示した撮影光学系11aのピントが合っているかどうかを確認する。ピントが合っていると判別した場合にはステップ44に進み、ピントが合っていないと判別した場合はステップ43へ進む。
【0058】
ステップ43では、監視端末装置Tに対し、図7に10で示すように、ピントが合っていない旨の表示(警告表示)を行わせるための信号を送信する。そして、ステップ44に進む。
【0059】
ステップ44では、実施形態1にて説明したのと同様の方法により、露出が不足していないかどうかを判別する。露出不足でないと判別した場合は、ステップ46に進み、露出不足であると判別した場合はステップ45に進む。
【0060】
ステップ45では、監視端末装置Tに対し、露出不足である旨の表示(警告表示)を行わせるための信号を送信する。そしてステップ46に進む。
【0061】
ステップ46では、実施形態1にて説明したのと同様の方法により、露出がオーバーしていないかどうかを判別する。露出がオーバーしていないと判別した場合はステップ48に進み、露出がオーバーしていると判別した場合は、ステップ47に進む。
【0062】
ステップ47では、監視端末装置Tに対し、露出オーバーである旨の表示(警告表示)を行わせるための信号を送信する。そしてステップ48に進む。
【0063】
ステップ48では、ステップ42において「ピントが合っている」と判別されたか否か、ステップ44で「露出不足ではない」と判別されたか否かおよびステップ46で「露出オーバーではない」と判別されたか否かを確認し、これら3つの判別結果のすべてが肯定(YES)である場合は、ステップ50へ進む。一方、上記3つの判別結果のうち少なくとも1つが否定(NO)である場合、すなわち高解像度撮影に耐えうる条件を満たさない場合は、ステップ49に進む。
【0064】
ステップ49では、監視端末装置Tにて上記の警告表示を見た操作者がそれでも高解像度撮影を行うためにOKボタン40をオンすることによって出力される強制撮影を指令する信号を受信したか否かを判別する。該指令信号を受信したときは、ステップ50に進む。所定時間待っても該指令信号を受信しないときは、ステップ51に進み、高解像度撮影を禁止する。
【0065】
ステップ50では、カメラ11に高解像度での撮影を行わせる。次にステップ52に進み、撮影画像をネットワーク30を介して監視端末装置Tに送信する。このとき、カメラ11を通常解像度撮影に戻す。そして、ステップ41に戻り、動画像の撮影を続ける。
【0066】
このように、本実施形態の監視カメラ装置Cでは、監視端末装置Tから高解像度撮影が指示されたときに、ピントが合っていないか適正露出が得られないと判別したときは、その旨の警告を監視端末装置Tに表示させ、それでも高解像度撮影が指示されたときには、高解像度撮影を実行する。このため、画質は十分に良くなくても必要な高解像度画像を取得することができるとともに、不要な大データ容量の画像がネットワーク30を通じて送信されることを回避することができる。
【0067】
以上説明した各実施形態では、ピントが合っていないときや適正露出が得られない場合に、高解像度での撮影を制限するための動作を行う場合について説明したが、そのような撮影は行うが(画像蓄積部13への蓄積は行うが)、撮影した画像のネットワーク(端末装置)への送信を制限するための動作を行う(送信を禁止したり、警告表示を行ったりする)ようにしてもよい。これによっても、不要な大データ容量の画像がネットワーク30を通じて送信されることを回避することができる。また、画像蓄積部13に蓄積しておくことにより、特定の許可を受けた者等が、画像蓄積部13からその画像を読み出して見ることもできる。
【0068】
また、このように画像の送信を制限する場合も、端末装置でのOKボタン等の操作により、高解像度撮影された画像を強制的に端末装置に送信させることもできる。
【0069】
なお、上記各実施形態では、監視カメラ装置について説明したが、本発明は、繁華街の様子や風景等を撮影し、画像をネットワークに送信する機能を有するすべての撮影装置に適用することができる。また、端末装置に関しても、本発明では、いわゆる設置型のパーソナルコンピュータに限らず、ネットワークに有線・無線を問わず接続可能な携帯型のコンピュータ端末や携帯電話等を用いることが可能である。また、端末装置は1つに限らず、複数であってもよい。
【0070】
さらに、以上説明した各実施形態は、以下に示す各発明を実施した場合の一例でもあり、下記の各発明は上記各実施形態に様々な変更や改良が加えられて実施されるものである。
【0071】
〔発明1〕 端末装置によりネットワークを通じて操作される撮影装置であって、
撮影光学系と、
前記撮影光学系により形成された被写体像を光電変換して撮影する撮像手段と、
前記撮像手段による第1の撮影モードでの撮影と前記第1の撮影モードよりも多い画素数又は低いフレームレートで撮影を行う第2の撮影モードでの撮影とを選択的に行う制御手段と、
撮影された画像をネットワークに送信する送信手段と有し、
前記制御手段は、前記撮影光学系が被写体に対して合焦しているか否かを判別し、合焦していないときは前記第2の撮影モードでの撮影を制限するための動作を行うことを特徴とする撮影装置。
【0072】
〔発明2〕 前記制御手段は、前記第2の撮影モードでの撮影を制限するための動作として、前記第2の撮影モードでの撮影を禁止することを特徴とする発明1に記載の撮影装置。
【0073】
〔発明3〕 前記制御手段は、前記端末装置に対して前記第2の撮影モードでの撮影を禁止したことを表示させる信号を送信することを特徴とする発明2に記載の撮影装置。
【0074】
〔発明4〕 前記制御手段は、前記第2の撮影モードでの撮影を制限するための動作として、前記端末装置に対して警告表示を行わせる信号を送信することを特徴とする発明1に記載の撮影装置。
【0075】
〔発明5〕 前記制御手段は、前記第2の撮影モードでの撮影を制限するための動作を行った後、該第2の撮影モードでの撮影を指示する信号を受信したときは、該第2の撮影モードでの撮影を行うことを特徴とする発明1から4のいずれかに記載の撮影装置。
【0076】
〔発明6〕 端末装置によりネットワークを通じて操作される撮影装置であって、
撮影光学系と、
前記撮影光学系により形成された被写体像を光電変換して撮影する撮像手段と、
前記撮像手段による第1の撮影モードでの撮影と前記第1の撮影モードよりも多い画素数又は低いフレームレートで撮影を行う第2の撮影モードでの撮影とを選択的に行う制御手段と、
撮影された画像をネットワークに送信する送信手段と有し、
前記制御手段は、前記撮影光学系が被写体に対して合焦しているか否かを判別し、合焦していないときに前記第2の撮影モードで撮影された画像の前記送信手段による送信を制限することを特徴とする撮影装置。
【0077】
〔発明7〕 発明1から6のいずれかに記載の撮影装置と、前記ネットワークを通じて前記撮影装置を操作する端末装置とを有することを特徴とする撮影システム。
【0078】
〔発明8〕 端末装置によりネットワークを通じて操作される撮影装置であって、
撮影光学系と、
前記撮影光学系により形成された被写体像を光電変換して撮影する撮像手段と、
前記撮像手段による第1の撮影モードでの撮影と前記第1の撮影モードよりも多い画素数又は低いフレームレートで撮影を行う第2の撮影モードでの撮影とを選択的に行う制御手段と、
撮影された画像をネットワークに送信する送信手段と有し、
前記制御手段は、被写体に対して所定の露出が得られるか否かを判別し、前記所定の露出が得られないときは前記第2の撮影モードでの撮影を制限するための動作を行うことを特徴とする撮影装置。
【0079】
〔発明9〕 前記制御手段は、前記第2の撮影モードでの撮影を制限するための動作として、前記第2の撮影モードでの撮影を禁止することを特徴とする発明7に記載の撮影装置。
【0080】
〔発明10〕 前記制御手段は、前記端末装置に対して前記第2の撮影モードでの撮影を禁止したことを表示させる信号を送信することを特徴とする発明8に記載の撮影装置。
【0081】
〔発明11〕 前記制御手段は、前記第2の撮影モードでの撮影を制限するための動作として、前記端末装置に対して警告表示を行わせる信号を送信することを特徴とする発明7に記載の撮影装置。
【0082】
〔発明12〕 前記制御手段は、前記第2の撮影モードでの撮影を制限するための動作を行った後、前記端末装置から前記第2の撮影モードでの撮影を指示する信号を受信したときは、前記第2の撮影モードでの撮影を行うことを特徴とする発明7から10のいずれかに記載の撮影装置。
【0083】
〔発明13〕 端末装置によりネットワークを通じて操作される撮影装置であって、
撮影光学系と、
前記撮影光学系により形成された被写体像を光電変換して撮影する撮像手段と、
前記撮像手段による第1の撮影モードでの撮影と前記第1の撮影モードよりも多い画素数又は低いフレームレートで撮影を行う第2の撮影モードでの撮影とを選択的に行う制御手段と、
撮影された画像をネットワークに送信する送信手段と有し、
前記制御手段は、被写体に対して所定の露出が得られるか否かを判別し、前記所定の露出が得られないときに前記第2の撮影モードで撮影された画像の前記送信手段による送信を制限することを特徴とする撮影装置。
【0084】
〔発明14〕 発明8から13のいずれかに記載の撮影装置と、前記ネットワークを通じて前記撮影装置を操作する端末装置とを有することを特徴とする撮影システム。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、不要な大データ容量の画像の撮影やネットワーク上への送信を制限することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1である撮影システムの構成を示すブロック図。
【図2】上記実施形態1の撮影システムによる撮影画像の表示例を示す模式図。
【図3】上記実施形態1の撮影システムによる撮影画像の表示例を示す模式図。
【図4】上記実施形態1の撮影システムによる撮影画像の表示例を示す模式図。
【図5】上記実施形態1の撮影システムによる撮影画像の表示例を示す模式図。
【図6】上記実施形態1の撮影システムを構成する監視カメラ装置の動作を示すフローチャート。
【図7】本発明の実施形態2である撮影システムによる撮影画像の表示例を示す模式図。
【図8】上記実施形態2の撮影システムを構成する監視カメラ装置の動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
11 カメラ
30 ネットワーク
38 モニタ
C 監視カメラ装置
T 監視端末装置
Claims (1)
- 端末装置によりネットワークを通じて操作される撮影装置であって、
撮影光学系と、
前記撮影光学系により形成された被写体像を光電変換して撮影する撮像手段と、
前記撮像手段による第1の撮影モードでの撮影と前記第1の撮影モードよりも多い画素数又は低いフレームレートで撮影を行う第2の撮影モードでの撮影とを選択的に行う制御手段と、
撮影された画像を前記ネットワークを通じて前記端末装置に送信する送信手段と有し、
前記制御手段は、前記撮影像の状態を判別し、該判別結果に応じて前記第2の撮影モードでの撮影を制限するための動作を行うことを特徴とする撮影装置。
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JP2009536417A (ja) * | 2006-05-03 | 2009-10-08 | フォトネーション アイルランド リミテッド | デジタル画像における改良された前景/背景分離 |
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-
2003
- 2003-01-31 JP JP2003025175A patent/JP2004236235A/ja active Pending
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