JP2004235879A - 信号注入抽出装置 - Google Patents

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Yoshihisa Asao
芳久 浅尾
Masahiro Kuwabara
雅裕 桑原
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Abstract

【課題】電力線の任意の位置にPLCモデムを容易に配置することができる信号注入抽出装置を提供する。
【解決手段】電力線50に重畳して伝送される高周波信号を変調復調するPLCモデム3との接続端2aと、電力線50の絶縁体52を貫通して導体51と接触可能な導体接触端2bとを有する信号注入抽出用電極2を具える。信号注入抽出装置1は、高周波信号が重畳して伝送される電力線50に導体接触端2bを差し込むと共に、PLCモデム3を接続端2aに接続することで、電力線50からの高周波信号を抽出してPLCモデム3に送信すると共に、PLCモデム3からの高周波信号を電力線50に注入することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力線搬送通信(PLC:Power Line Communication)が行われる電力線の任意の位置に信号を注入/抽出することができる信号注入抽出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電力線を利用する通信、例えば、低圧配電線に高周波信号を重畳して高速通信を行う電力線搬送通信(PLC:Power Line Communication)が検討されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
図10は、PLC方式の通信システムの概要を模式的に示した説明図であり、PLCユーザ家屋が一戸建て住宅の場合を示す。この方式は、図10に示すようにPLCユーザ家屋200に電力供給を行う電力線を通信に利用するものである。この例では、上位のネットワーク101から柱上トランス102側までの通信に光ファイバケーブル103を用い、トランス102側からユーザ家屋200までの通信に低圧配電線100などの電力線を用いる。低圧配電線100や光ファイバケーブル103が架設される柱104上とPLCユーザ家屋200とには、通常、親モデム(PLCモデム)201、子モデム(PLCモデム)202を具える。
【0004】
柱104上の親モデム201は、トランス102と光ファイバケーブル103の接続箱105とに接続されて、ユーザ家屋200からの高周波信号やケーブル103からの高周波信号を変調/復調する。PLCユーザ家屋200の子モデム202は、屋内配線203に具えるコンセント204に接続されてコンセント204を介して伝送された高周波信号やコンピュータ205などからの高周波信号を変調/復調する。
【0005】
例えば、PLCユーザが高周波信号を受信する場合は、トランス102の低圧側(二次側)に親モデム201を介して高周波信号を注入し、低圧配電線100→PLCユーザ家屋200への引き込み線206→電力量メータ207、分電盤208を経て、家屋200内の屋内配線203→コンセント204から信号を抽出することで行う。
【0006】
図11は、PLCユーザ家屋が集合住宅の場合を示す。図中、同一符号は同一物を示す。この例は、上位のネットワーク101から変圧室300の変圧器301や開閉室の開閉器(図示せず)までの通信に光ファイバケーブル103を用い、変圧器301側や開閉器側から各PLCユーザ家屋210a、210b、210cまでの通信に電力線50を用いる。基本的構成は、上記図10で示す一戸建て住宅の場合とほぼ同様であり、光ファイバケーブル103と、変圧器301から各PLCユーザ家屋210a、210b、210cへ延びる電力線50とに親モデム201が接続され、各ユーザ家屋210a、210b、210cの屋内配線203に有するコンセント(図示せず)に子モデム202を具える。そして、例えば、PLCユーザが高周波信号を受信する場合は、光ファイバケーブル103から変圧器301の低圧側(二次側)に親モデム201を介して高周波信号を注入し、電力線50→各PLCユーザ家屋210a、210b、210cの電力量メータ207、分電盤208を経て、各家屋210a、210b、210c内の屋内配線203→コンセントから信号を抽出することで行う。
【0007】
また、家庭にまで光ファイバケーブルを引き込んで通信を行う、いわゆるFTTH(Fiber To The Home)と呼ばれる方式と上記PLC方式とを併せて、屋内配線を利用して家庭内LANを構築することが検討されている。図12は、FTTH方式とPLC方式を併せた通信システムの概要を模式的に示した説明図である。図中、同一符号は同一物を示す。
【0008】
この方式は、上位のネットワーク101からPLCユーザ家屋220までの通信に光ファイバケーブル103を用い、ユーザ家屋220内の通信に電力供給を行う屋内配線203を用いる。屋内配線203は、引き込み線206から電力量メータ207、分電盤208を経て、末端のコンセント204にてPLCユーザ家屋220内に電力の供給を行う。コンセント204には、PLCモデム209を介してコンピュータ205が接続される。光ファイバケーブル103は、柱などに敷設されて接続箱(図10参照)を介して分岐をとってユーザ家屋220に引き込まれ、光信号/電気信号を変換するメディアコンバータ400が接続される。このメディアコンバータ400は、更に、ユーザ家屋220の屋内配線203に接続される。
【0009】
この方式において、例えば、高周波信号を局舎に送信する場合、コンピュータ205aからの信号をPLCモデム209にて変調してコンセント204から抽出し、屋内配線203→メディアコンバータ400→光ファイバケーブル103を経て送信される。一方、コンピュータ205aからPLCユーザ家屋220内の別のコンピュータ205bに高周波信号を送信する場合、コンピュータ205aからの信号は、PLCモデム209→コンセント204→屋内配線203→コンセント204→PLCモデム209→コンピュータ205bの順で伝送され、家庭内LANを構築する。
【0010】
【非特許文献1】
江藤潔、「電力線搬送(PLC:Power Line Communication)の現状」、Interface、CQ出版社、2000年9月、p.70−81
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記通信方式では、コンセント以外の位置からPLC信号を注入/抽出することが困難であるという問題がある。
【0012】
上記通信方式では、PLCモデムを介してPLC信号を電力線(低圧配電線、屋内配線など)に注入/抽出する。そして、PLCモデムは、通常、コンセントに接続させて用いるため、コンセント以外の位置からPLC信号を注入/抽出することが難しい。
【0013】
また、上記通信方式では、電力線からノイズが送られたり、別のPLCユーザ家屋からの高周波信号、即ち、あるPLCユーザ家屋が本来得ようとしていたPLC信号でない信号が送られる、いわゆるクロストークの恐れがある。
【0014】
そこで、本発明の主目的は、コンセント以外の位置で電力線の任意の位置にPLCモデムを容易に配置することができる信号注入抽出装置を提供することにある。また、本発明の他の目的は、更に、フィルタ機能を有する信号注入抽出装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、変復調機器を接続できると共に、電力線に容易に接触可能な信号注入抽出用電極を具えることで上記目的を達成する。
【0016】
即ち、本発明信号注入抽出装置は、電力線に重畳して伝送される高周波信号を変調復調する変復調機器との接続端と、電力線の絶縁体を貫通して導体と接触可能な導体接触端とを有する信号注入抽出用電極を具えることを特徴とする。
【0017】
PLCモデムに代表される変復調機器において、いわゆる子モデムは、電力線の末端に設けられたコンセントに接続して、PLC信号を注入/抽出することが通例である。しかし、いわゆる親モデムは、一般的にコンセントが設けられていない開閉器の付近の電力線や分電盤の付近の電力線に接続される。従って、親モデムを設置する際は、電力線への接続工事が必要である。そのため、コンセント以外の任意の電力線上に変復調機器を容易に接続することが要望されていた。そこで、本発明は、変復調機器を任意の電力線上に簡単に接続できるように、電力線の導体に容易に接触できる信号注入抽出用電極を具え、この電極に変復調機器を接続することを規定する。以下、本発明をより詳しく説明する。
【0018】
本発明において信号注入抽出用電極は、導電性材料で形成し、変復調機器の送受信回路と接続可能で、かつ、電力線の導体に簡単に接触できる、具体的には、電力線を切断などすることなく施工できる形状であることが望まれる。電力線は、一般に、導体の外周に絶縁体を具えている。従って、電力線を切断などすることなく導体に接触させるためには、導体接触端は、絶縁体の上から導体と接触できる形状、即ち、絶縁体を貫通して導体に接触できる形状のものが望まれる。具体的には、例えば、絶縁体に突き刺せる針状、絶縁体に切り込める刃状のものが挙げられる。また、信号注入抽出用電極は、接続端と導体接触端との中間部に導電性材料からなる圧縮バネなどの弾性材を具え、導体接触端側が絶縁体を貫き導体と接触した際、弾性材による押圧力が導体との接触方向に作用するように構成してもよい。このとき、導体接触端は、押圧力により導体側に押し付けられることで、導体との接触をより強固に維持することができる。その他、信号注入抽出用電極は、ネジ状としてもよい。
【0019】
上記信号注入抽出用電極は、耐久性や施工作業性などを考慮して、樹脂などの絶縁材料からなる本体ケースに具えることが好ましい。本体ケースは、半割れの分割ブロックとすると、電力線に設置し易く施工性がよい。また、変復調機器との接続端は、本体ケースから突出して具えると変復調機器との接続作業が行い易い。信号注入抽出用電極をネジ状とする場合、この電極と螺合するように本体ケースにネジ部を設けてもよい。
【0020】
本発明信号注入抽出装置は、信号注入抽出用電極の導体接触端を電力線に差し込み、接続端に変復調機器を接続することで、電力線の任意の位置から高周波信号の注入/抽出を可能にする。ここで、一般家庭用などの電力線は、主に、単相三線式や単相二線式が用いられており、この場合、変復調機器を接続する電力線は、複数本、通常、3本又は2本存在する。従って、本発明信号注入抽出装置は、信号注入抽出用電極を複数具えておき、各電極をそれぞれ異なる電力線に接続するとよい。このとき、本発明信号注入抽出装置は、一つの本体ケースに複数本、例えば、3本又は2本の信号注入抽出用電極を具えた構成とすると、複数の電力線に対して、一括して装着することができ施工性に優れる。このような構成を適用する箇所としては、複数本(通常、3本又は2本)の電力線がまとまって存在する箇所、即ち、電力線間が比較的狭くなっている箇所、例えば、電力量メータ付近、開閉器のブレーカ付近などが挙げられる。或いは、本発明信号注入抽出装置において、1本の信号注入抽出用電極を具えた本体ケースを複数個、例えば、三つ又は二つ用意して、複数の電力線に対して、それぞれ別の本体ケースの電極を接続してもよい。そして、各本体ケースは、信号注入抽出用電極に接続される配線などを具えておき、各ケースを電気的に接続してもよい。
【0021】
更に、上記信号注入抽出用電極において、変復調機器との接続端と導体接触端間にコンデンサを具えることが好ましい。信号注入抽出用電極自体にコンデンサを具えることで、同電極において変復調機器との接続端に商用電圧(例えばAC100V、AC200V)が発生しにくくなり、感電の危険を防止して安全性を高めることができる。更に、このコンデンサを有する電極を複数具える場合、これらの電極においてコンデンサの変復調機器との接続端側同士を連結するようにインダクタ(コイル)を具えると、低周波の除去特性を調整することができて好ましい。例えば、高周波や家電機器などのノイズなどで、PLCに使用する周波数より小さいノイズをも除去することができ、有効である。このとき、インダクタは、各電極を電力線に差し込むことで、電極が接続される電力線同士を連結するように配置される。
【0022】
一方、従来の通信方式では、PLCユーザ家屋間でクロストークを生じたり、低圧配電線などの電力線からのノイズが変復調機器に送られたりする恐れがある。そこで、本発明装置は、コンデンサと磁性体とからなるフィルタを具えて、ノイズや別のPLCユーザ家屋からの高周波信号などを防止する。具体的には、信号注入抽出用電極を複数具え、これらの電極が接続される電力線同士を連結するように配置されるコンデンサと、これらの電極が接続される電力線の外周に配置される磁性体とを具える。そして、上記磁性体は、信号注入抽出用電極とコンデンサ間に配置する。
【0023】
ノイズやPLC信号は、通常、高周波であり、コンデンサは、周波数が高いほどインピーダンスが小さくなる。これらのことから、信号注入抽出用電極が接続される電力線間にコンデンサを配置すると、別のPLCユーザ家屋(以下、第一家屋と呼ぶ)から送られてきたPLC信号をこのコンデンサにて減衰できるため、コンデンサより下流にあるPLCユーザ家屋(以下、第二家屋と呼ぶ)に電力線からのノイズや第一家屋からのPLC信号が伝送されるのを防止することができる。
【0024】
上記のように電力線同士を連結するように配置するコンデンサにて、十分な減衰量を得ることができるが、コンデンサ部分は、インピーダンスが回路的に小さくなるため、第一家屋からの高周波信号だけでなく、第二家屋が本来得ようとしていたPLC信号のレベルも小さくなる恐れがある。そこで、本発明では、更に、コンデンサが接続される電力線の外周に配置される磁性体を具える。この構成により、第二家屋側からみたインピーダンス(コンデンサと磁性体とのインピーダンス)をある一定のレベル、例えば、第二家屋の受信機の入力インピーダンス程度(入力インピーダンスが50Ωの場合は50Ω程度)に保持して、第二家屋側の受信レベルを上げることができる。
【0025】
磁性体は、上記のように信号注入抽出用電極とコンデンサ間に位置するように配置することが好ましい。特に、第二家屋側から近い方から順に信号注入抽出用電極、磁性体、コンデンサの位置関係となるように配置することが望ましい。また、磁性体は、複数の分割片からなるリング状のものが電力線の外周に配置し易く、公知の半割れの分割片からなるフェライトコアを用いてもよい。このような磁性体は、本体ケースに固定すると、施工性がよく好ましい。
【0026】
本発明信号注入抽出装置を用いることで、コンセントが存在しない電力線の任意の位置であっても、変復調機器を取り付けることができ、高周波信号の注入/抽出を行うことが可能であるが、更に、注入/抽出などの動作を行うべく変復調機器への電源の供給が望まれる。そこで、変復調機器の電源を電力線から直接供給することができるように、変復調機器の電源に接続可能な電源接続端と、電力線の絶縁体を貫通して導体と接触可能な導体接触端とを有する電源供給用電極を具えることが好ましい。そして、信号注入抽出用電極は、変復調機器の送受信回路に接続し、電源供給用電極は、変復調機器の電源回路に接続するとよい。このように信号注入抽出用電極に加えて、電源供給用電極を具えることで本発明信号注入抽出装置は、電力線の任意の位置から信号の注入/抽出と共に、変復調機器の電源の供給を行うことができる。
【0027】
上記電源供給用電極は複数具えておき、電力線からのノイズや第一家屋からのPLC信号を防止する上記フィルタ用のコンデンサを、これら異なる電源供給用電極同士を連結するように配置することが好ましい。また、各電源供給用電極には、その中間部にインダクタ(コイル)を設けることが好ましい。このとき、各電源供給用電極に接続される変復調機器の電源回路の入力インピーダンスによる影響をコンデンサと磁性体によるフィルタに与えにくくすることができて好ましい。
【0028】
更に、電力量測定機能を具えると、ユーザが本発明装置を用いて通信を行った際の消費電力量を管理できて好ましい。具体的には、電源供給用電極に接続される電力量測定回路を具え、測定した値をユーザが容易に把握できるようにモニタなどを具える構成が挙げられる。
【0029】
本発明において変復調機器は、例えば、公知のPLCモデムが適用でき、いわゆる親モデム、子モデムのほか、リピータのいずれを本発明装置に接続してもよい。親モデムと子モデム間の電力線に本発明装置を介してリピータを具える場合、両モデムからの信号の干渉を抑制することが可能である。従って、例えば、上記コンデンサと磁性体によるフィルタを具える本発明装置にリピータを接続すると、PLCユーザ家屋外にユーザ家屋内のPLC信号が伝送されることを防止すると共に、PLC信号の干渉をも抑えることが可能である。
【0030】
本発明信号注入抽出装置を用いてPLC方式の通信を行う場合、各PLCユーザ家屋には、例えば、デジタル信号/アナログ信号の変換を行うPLCモデム(子モデム)を具えておく。また、光ファイバケーブルに高周波信号を送信又は同ケーブルから高周波信号の受信を行うPLCモデム(親モデム)を本発明装置にて任意の電力線上に具えるとよい。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
(1) 実施例1
《全体構成》
図1は、本発明信号注入抽出装置を模式的に示した斜視図である。本発明信号注入抽出装置1は、PLCモデム3との接続端2aと、電力線50の絶縁体52を貫通して導体51と接触可能な導体接触端2bとを有する信号注入抽出用電極2を具える。
【0032】
この信号注入抽出装置1は、2本の異なる電力線50(例えば、接地側電力線と電圧側電力線)に対して、一括して装着するもので、本体ケース11内に2本の信号注入抽出用電極2を具える。各信号注入抽出用電極2の一端(接続端2a)は、PLCモデム3が接続可能なように、また、他端(導体接触端2b)は、電力線50に差し込み可能なようにケース11からそれぞれ突出させて具える。
【0033】
本体ケース11は、絶縁性の樹脂からなる二つの分割ブロック11a、11bからなり、各ブロック11a、11bの対向面11cに2本の電力線50を配置できるように電力線50の外周に適合させた断面半円状の電力線溝11dを二つ並行に設けている。そして、一方の分割ブロック11aの電力線溝11dから導体接触端2bを突出させている。この構成により、両ブロック11a、11bの電力線溝11dで電力線50を挟むように重ね合わせると、各電極2の導体接触端2bは、それぞれ異なる電力線50に差し込まれて絶縁体52を貫通し導体51に接触することができる。
【0034】
本体ケース11の組み立ては、まず、分割ブロック11bの電力線溝11dに電力線50を配置し、分割ブロック11aの電力線溝11dにて、ブロック11bの電力線溝11dから突出した電力線のほぼ半周部分を覆うようにブロック11aをブロック11bに重ね合わせる。そして、例えば、本体ケース11の両側にボールネジ(図1において一点鎖線で示す)を挿通してナット(図示せず)を締め付けて組み立て、電力線50に本発明信号注入抽出装置1を配置する。
【0035】
《信号注入抽出用電極》
<接続端>
接続端2aは、PLCモデム3を接続可能な形状としている。本例では、PLCモデム3からの接続配線(図示せず)が嵌合する端子(図示せず)を具える。
【0036】
<導体接触端>
導体接触端2bとしては、例えば、以下の構成が挙げられる。図2(A)は、刃状の導体接触端を有する信号注入抽出用電極を具える信号注入抽出装置を模式的に示した断面図、(B)は、針状の導体接触端と圧縮バネとを有する信号注入抽出用電極を具える信号注入抽出装置を模式的に示した断面図、(C)は、ネジ状の導体接触端を有する信号注入抽出用電極を具える信号注入抽出装置を模式的に示した断面図である。同一符号は、同一物を示す。
【0037】
(針状の導体接触端)
この導体接触端2bは、図1に示すように電力線50の絶縁体52を突き破り導体51と接触可能な針状、より具体的には、円錐状である。本例では、分割ブロック11a、11bの電力線溝11dに電力線50を収納して本体ケース11を組み立てた際、絶縁体52を突き破り導体51と接触するように導体接触端2bを分割ブロック11aに固定している。従って、本体ケース11を組み立てる際、各ブロック11a、11bにボールネジを挿通しナットを締め付けると、導体接触端2bは、自動的に電力線50に押し込まれて絶縁体52を突き破り、導体51と接触する。
【0038】
(刃状の導体接触端)
この導体接触端2bは、図1に示す導体接触端と基本的構成は同様であり、形状が異なるのみである。即ち、図2(A)に示すように電力線50の導体51の外周に適合する湾曲部20を具え、この湾曲部20に絶縁体52を切り込み可能な刃を有している。そして、この導体接触端2bは、上記図1と同様に本体ケース11を組み立てた際、湾曲部20が絶縁体52を切り込み導体51と接触するように分割ブロック11aに固定され、各ブロック11a、11bにボールネジを挿通しナットを締め付けると、自動的に電力線50に押し込まれて絶縁体52を切り込み、導体51と接触する。
【0039】
(圧縮バネ付き)
この導体接触端2bは、針状、より具体的には、円錐状であり図1と同様であるが、接続端2aとこの導体接触端2bとの中間部に、導体接触端2bを導体51との接触方向に押圧する導電性材料からなる圧縮バネ21を具える点が異なる。圧縮バネ21は、導体接触端2bの差し込み側と反対側(図2(B)において上方側)に具えており、その一端を導体接触端2b側のフランジ22に固定し、他端を接続端2a側のフランジ23に固定している。分割ブロック11aには、圧縮バネ21及びフランジ22、23を配置できるように円筒状の溝24を設け、接続端2a及びフランジ23をこの溝24に固定している。従って、導体接触端2bは、電力線50との接触前において、圧縮バネ21により分割ブロック11aの溝24から吊り下げられた状態である。上記構成により、針状の導体接触端2bが電力線50に差し込まれると、導体接触端2bは、絶縁体52を突き破ると共にフランジ22が圧縮バネ21を押し上げて圧縮バネ21が縮む。その押圧力により、圧縮バネ21は、導体接触端2bを導体51との接触方向に押し付け、導体51との接触を確実に維持することができる。本例では、本体ケース11を組み立てる際、ナットを締め付けることで導体接触端2bが電力線に自動的に押し込まれる構成とした。また、本例では、導体接触端を針状としたが、上記のように刃状としてももちろんよい。
【0040】
(ネジ状の導体接触端)
この導体接触端2bは、針状、より具体的には、円錐状であり図1と同様であるが、注入抽出用電極2をネジ状としている点が異なる。分割ブロック11aには、このネジ状の電極2に螺合する螺旋溝24’を設けている。従って、この電極2は、分割ブロック11a、11bを重ね合わせた後、ブロック11aの螺旋溝24’に螺合させることで、導体接触端2bが電力線50に押し込まれて絶縁体52を突き破り、導体51と接触する。
【0041】
《適用例》
上記のような信号注入抽出用電極2を具える本発明信号注入抽出装置1は、電力線50の任意の位置に取り付けることができる。従って、本発明信号注入抽出装置1を用いると、コンセントが存在しない電力線50の任意の位置にPLCモデム3を設置することができる。即ち、本発明装置1は、電力線50の任意の位置から信号の注入/抽出を可能にする。また、電力線50を切断などすることなく簡単に導体接触端2bを電力線50の導体51に接触可能であるため、停電などを生じさせることなく容易に施工することができる。本発明信号注入抽出装置の具体的な使用形態には、信号注入抽出用電極2の接続端2aにPLCモデム3を接続すると共に、導体接触端2bを電力線50に接触させるとよい。本例では、接地側電力線、電圧側電力線に対し、それぞれ信号注入抽出用電極2を接続する。なお、PLCモデム3は、電力線50に重畳して伝送される高周波信号を変調して電力線50に注入すると共に、電力線50に重畳して伝送された高周波信号を抽出して復調するものである。
【0042】
(2) 実施例2
図3は、信号注入抽出用電極の中間部にコンデンサを具える信号注入抽出装置を模式的に示した断面図である。同一符号は、同一物を示す。この信号注入抽出装置1’は、基本的構成は上記実施例1と同様であり、図3に示すように信号注入抽出用電極2において、接続端2aと導体接触端2b間にコンデンサ25を具える点が異なる。信号注入抽出装置1’は、電極2自体にコンデンサ25を具えることで、低周波の商用周波数(通常、50Hz又は60Hz)の電力を接続端2a側に伝えにくく、高周波のPLC信号を効率よくPLCモデム3(図1参照)に伝えることができる。また、商用周波数の電力をPLCモデム側に伝えにくいことで、感電の危険を防ぎ安全性を高めることが可能である。上記構成に加えて、コンデンサ25を有する電極2において、コンデンサ25の接続端側(図3において上側)同士を連結するようにインダクタ(コイル)26を具えると、効果的にノイズなどを除去することができる。なお、信号注入抽出装置1’を電力線50に接続すると、図3に示すようにインダクタ26は、電力線50間に配置される。
【0043】
(3) 実施例3
図4(A)は、フィルタ機能を有する本発明信号注入抽出装置を模式的に示した上面図、(B)は、そのB方向からの透視図である。同一符号は、同一物を示す。この信号注入抽出装置10は、実施例1の構成に加えて、コンデンサ40とフェライトコア41とからなるフィルタを具えるものである。より具体的には、信号注入抽出装置10は、信号注入抽出用電極2を2本具え、更に、これらの電極2が接続される電力線50同士を連結するように配置されるコンデンサ40と、これらの電極2が接続される電力線50の外周に配置されるフェライトコア41とを具える。本例において信号注入抽出用電極2は、図1と同様のものを用いた。
【0044】
コンデンサ40は、導体接触端2bと同様に、電力線50の絶縁体52を突き破り導体51と接触可能な接触部42を両側に具え、電力線50に差し込み可能なように接触部42の一端を本体ケース11の電力線溝(図1参照)から突出させている。従って、両分割ブロック11a、11bの電力線溝で電力線50を挟むように重ね合わせると、接触部42は、導体接触端2bと同様に電力線50に差し込まれて絶縁体52を貫き導体51に接触する。同時に、接触部42に設けられたコンデンサ40は、接触部42が差し込まれた電力線50間を容量結合する。
【0045】
フェライトコア41は、半割れの分割片41aを組み合わせてリング状となるものを用い、各分割片41aをそれぞれ本体ケース11の分割ブロック11a、11bに収納し、本体ケース11を組み立てた際、電力線50の外周に配置される構成である。このフェライトコア41は、信号注入抽出用電極2とコンデンサ40間に位置するようにケース11に具える。なお、電流量が大きい場合、フェライトコア41の飽和を緩和するべく、分割片41a間に隙間を設けて電力線50の外周に配置してもよい。
【0046】
本発明信号注入抽出装置10は、コンデンサ40とフェライトコア41により、PLCの周波数帯のインピーダンスを大きくして、第二家屋に送られる第一家屋からの高周波信号をブロックすると同時に、第二家屋側の受信レベルを下げ過ぎないようにする。この構成により、信号注入抽出装置10は、ローパスフィルタ効果により、第一家屋からの高周波信号を第二家屋側に伝送されにくくする。また、第二家屋に送信されるノイズや、第一家屋からの信号レベルのみを効率よく減衰させることができる。
【0047】
なお、信号注入抽出装置10は、コンデンサ40が第一家屋側、フェライトコア41が第二家屋側となるように配置する。また、本例においてフェライトコア41は、第二家屋側からみたインピーダンス(コンデンサ40のインピーダンスとフェライトコア41のインピーダンスとの合計インピーダンス)が第二家屋の受信機の入力インピーダンスと同等程度となるものを用いた。
【0048】
(4) 実施例4
次に、高周波信号の注入/抽出だけでなく、PLCモデムの電源供給をも電力線から直接供給することができる構成を説明する。図5は、信号注入抽出用電極と別個に電源供給用電極を具える本発明信号注入抽出装置を模式的に示した断面図、図6は、本発明信号注入抽出装置にPLCモデムを接続した状態を模式的に示す回路図である。
【0049】
この信号注入抽出装置10’は、基本的構成は図4に示す実施例3と同様であり、コンデンサ40に連結される接触部42の一端をPLCモデム3の電源との電源接続端とする。より具体的には、PLCモデム3(図6参照)の電源に接続可能な電源接続端43aと、電力線50の絶縁体52を貫通して導体51と接触可能な導体接触端43bとを有する電源供給用電極43を接触部42の代わりに2本具える。
【0050】
電源供給用電極43の電源接続端43aは、PLCモデム3に有する電源回路3a(図6)と接続可能なように本体ケース11から突出させて具える。また、本例では、電源供給用電極43の中間部にインダクタ(コイル)44を具えて、PLCモデム3に具える電源回路3aの入力インピーダンスの影響をコンデンサ40とフェライトコア41とによるフィルタに与えにくくすることができる。
【0051】
このような本発明信号注入抽出装置10’は、図6に示すようにPLCモデム3の送受信回路3bに信号注入抽出用電極2の一端(接続端2a)を接続すると共に、他端(導体接触端2b)を電力線50にそれぞれ差し込む。かつ、PLCモデム3の電源回路3aに電源供給用電極43の一端(電源接続端43a)を接続すると共に、他端(導体接触端43b)を信号注入抽出用電極2が接続される電力線50にそれぞれ差し込む。すると、本発明信号注入抽出装置10’に接続されたPLCモデム3は、電力線の任意の位置から高周波信号を注入/抽出できるだけでなく、装置10’を介して電源をも供給することができる。従って、本発明信号注入抽出装置は、PLCモデムの設置個所の選択範囲を広げることができる。
【0052】
更に、本発明信号注入抽出装置10’には、電力量測定機能を具えてもよい。具体的には、電源供給用電極43間に電力量測定回路45と、回路45で測定した値をユーザが把握できるようにモニタ(図示せず)とを具える。この構成により、ユーザは、本発明信号注入抽出装置10’を利用した際の消費電力量を管理することができる。
【0053】
なお、上記実施例1〜4では、信号注入抽出用電極や電源供給用電極などを電力線数に適合するように2本ずつ具えて、異なる2本の電力線を一つの本体ケースに収納して一括して本発明信号注入抽出装置を配置する場合を説明したが、異なる3本の電力線を一つの本体ケースに収納する場合についても基本的構成は同様である。即ち、上記電極などを電力線数に適合させて3本ずつ具えるとよい。また、上記電極などを1本ずつ具えた本体ケースを複数用意して、複数本の電力線にそれぞれ別個の本体ケースの電極を接続し、これら電極にPLCモデムを接続してもよい。例えば、電力線が2本又は3本の場合、別個の本体ケースを二つ又は三つ用意するとよい。このとき、インダクタ26(図3参照)やコンデンサ40(図4参照)は、各ケースに具えると共にインダクタやコンデンサの両側に配線を具えておき、これらの配線を接続して各本体ケースを接続することで、本発明信号注入抽出装置を配置することができる。
【0054】
《具体的な設置例》
次に、本発明信号注入抽出装置のより具体的な設置例を説明する。図7(A)は、PLCユーザ家屋が一戸建て住宅の場合について本発明装置の設置例を示す説明図、(B)は、電力量メータ部分の拡大模式図、図8は、PLCユーザ家屋が集合住宅の場合について本発明装置の設置例を示す説明図である。図中、同一番号は、同一物を示す。
【0055】
本発明信号注入抽出装置10は、コンセントが存在しないような電力線50上の任意の位置において高周波信号を注入/抽出することを目的としている。従って、本発明装置10は、電力線50上の任意の位置に取り付ければよく、具体的には、ユーザ家屋200が一戸建て住宅の場合、図7(B)に示すように電力線50がまとめられて存在する電力量メータ207と分電盤208(図7(A))間の電力線50(二次側)に設置するとよい。そして、信号注入抽出装置10に親モデム201を接続し、更に、光ファイバケーブル103に接続されるメディアコンバータ400を親モデム201に接続するとよい。ユーザ家屋200内には、子モデム202を具えておく。
【0056】
第二家屋が集合住宅の場合、電力線50は、図8に示すように変圧室の変圧器301から開閉器室の開閉器(図示せず)を経て、各住宅に分岐される。本例では、図8に示すように変圧器301と各家庭の電力量メータ(WHM)207との間に本発明信号注入抽出装置10を配置した。そして、上記と同様に信号注入抽出装置10に親モデム201を接続し、更に、光ファイバケーブル103に接続されるメディアコンバータ400を親モデム201に接続するとよい。ユーザ家屋200a内には、子モデム202を具えておく。
【0057】
上記いずれの例もフィルタ機能を有する信号注入抽出装置10を用いることで、実施例3で示したように電力線50からのノイズや第一家屋からの高周波信号を第二家屋側に伝送されにくくする。同時に、第二家屋からの信号が第一家屋側に伝送されることを抑制できる。即ち、第二家屋側により効率よくPLC信号を伝送することができる。
【0058】
なお、図7、8では、本発明装置10を親モデムに接続する場合を示しているが、子モデムに接続してももちろんよい。
【0059】
(5) 実施例5
図9(A)は、本発明信号注入抽出装置にリピータを接続した設置例を示す説明図、(B)は、本発明装置に具えるフィルタにおいて高周波信号の通過特性を示すグラフである。上記では、本発明装置10に親モデムを接続することを説明した。しかし、本発明装置10は、親モデムだけでなく、図9(A)に示すように親モデム201と子モデム202間の高周波信号の中継を行うリピータ60を接続することもできる。図9(A)中の矢印は、信号の遣り取りを示す。
【0060】
図9(A)に示す設置例は、基本的構造は図8に示す設置例と同様であるが、この例では、本発明装置10にリピータ60を接続した点が異なる。本例では、ユーザ家屋200bの通信線路の入り口、具体的には、電力量メータ207から延びる屋内配線203上に本発明装置10を配置して、この装置10にリピータ60を接続している。
【0061】
通常、親モデム201と子モデム202との間で通信が行われるが、これらモデム間において、高周波信号の減衰が大きく、直接通信が困難な場合、途中で信号を中継するリピータ60を通信線路の途中に挿入することがある。リピータ60を具えた通信線路では、例えば、親モデム201から子モデム202に高周波信号を送信する場合、親モデム201からリピータ60に送信し、次にリピータ60から子モデム202に伝送する。このとき、信号伝送に使用する周波数は、干渉を避けるために、親モデム−リピータ間、リピータ−子モデム間で異なるものを使用することが好ましい。図9では、親モデム−リピータ間の周波数をf、リピータ−子モデム間の周波数をfとした。
【0062】
本発明装置10を用いて上記リピータ60の設置を行うと、設置作業が容易に行えるだけでなく、本発明装置10内のコンデンサとフェライトコアからなるフィルタFにより、図9(B)に示すように通信周波数f、fを阻止することができるため、相互の信号干渉を抑制することができる。更には、本発明装置10を用いることで、親モデム−リピータ間と、リピータ−子モデム間とで、同一周波数帯(例えば、周波数f)の使用も可能である。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように本発明信号注入抽出装置によれば、電力線の任意の位置に高周波信号を注入/抽出することができるという優れた効果を奏し得る。また、本発明装置は、停電を伴うことなく電力線に簡単に装着させることができ、施工性に優れる。
【0064】
特に、本発明装置は、コンデンサと磁性体とからなるブロッキングフィルタを具えることで、クロストークを防止すると共に、第二家屋からの信号が第一家屋側(上流側)に伝送されることを抑制できるため、第二家屋への伝送量を増加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明信号注入抽出装置を模式的に示した斜視図である。
【図2】図2(A)は、刃状の導体接触端を有する信号注入抽出用電極を具える信号注入抽出装置を模式的に示した断面図、(B)は、針状の導体接触端と圧縮バネとを有する信号注入抽出用電極を具える信号注入抽出装置を模式的に示した断面図、(C)は、ネジ状の導体接触端を有する信号注入抽出用電極を具える信号注入抽出装置を模式的に示した断面図である。
【図3】信号注入抽出用電極の中間部にコンデンサを具える信号注入抽出装置を模式的に示した断面図である。
【図4】(A)は、フィルタ機能を有する本発明信号注入抽出装置を模式的に示した上面図、(B)は、そのB方向からの透視図である。
【図5】信号注入抽出用電極と別個に電源供給用電極を具える本発明信号注入抽出装置を模式的に示した断面図である。
【図6】本発明信号注入抽出装置にPLCモデムを接続した状態を模式的に示す回路図である。
【図7】(A)は、PLCユーザ家屋が一戸建て住宅の場合について本発明装置の設置例を示す説明図、(B)は、電力量メータ部分の拡大模式図である。
【図8】PLCユーザ家屋が集合住宅の場合について本発明装置の設置例を示す説明図である。
【図9】(A)は、本発明装置にリピータを接続した設置例を示す説明図、(B)は本発明装置に具えるフィルタにおいて高周波信号の通過特性を示すグラフである。
【図10】PLC方式の通信システムの概要を模式的に示した説明図であり、PLCユーザ家屋が一戸建て住宅の場合を示す。
【図11】PLC方式の通信システムの概要を模式的に示した説明図であり、PLCユーザ家屋が集合住宅の場合を示す。
【図12】FTTH方式とPLC方式を併せた通信システムの概要を模式的に示した説明図である。
【符号の説明】
1、1’、10、10’ 信号注入抽出装置 2 信号注入抽出用電極 2a 接続端
2b、43b 導体接触端 3 PLCモデム 3a 電源回路 3b 送受信回路
11 本体ケース 11a、11b 分割ブロック 11c 対向面 11d 電力線溝
20 湾曲部 21 圧縮バネ 22、23 フランジ 24 溝 24’ 螺旋溝
25 コンデンサ 26、44 インダクタ(コイル)
40 コンデンサ 41 フェライトコア 41a 分割片 42 接触部
43 電源供給用電極 43a 電源接続端 45 電力量測定回路
50 電力線 51 導体 52 絶縁体 60 リピータ
100 低圧配電線 101 上位のネットワーク 102 柱上トランス
103 光ファイバケーブル 104 柱 105 接続箱
200、210a、210b、210c、220 PLCユーザ家屋 201 親モデム
202 子モデム 203 屋内配線 204 コンセント
205、205a、205b コンピュータ 206 引き込み線 207 電力量メータ
208 分電盤 209 PLCモデム
300 変圧室 301 変圧器
400 メディアコンバータ

Claims (6)

  1. 電力線に重畳して伝送される高周波信号を変調復調する変復調機器との接続端と、電力線の絶縁体を貫通して導体と接触可能な導体接触端とを有する信号注入抽出用電極を具えることを特徴とする信号注入抽出装置。
  2. 変復調機器との接続端と導体接触端間にコンデンサを具えることを特徴とする請求項1記載の信号注入抽出装置。
  3. 前記コンデンサを有する信号注入抽出用電極を複数具え、これらの電極においてコンデンサの変復調機器との接続端側同士を連結するようにインダクタを具えることを特徴とする請求項2記載の信号注入抽出装置。
  4. 前記信号注入抽出用電極を複数具え、
    更に、これらの電極が接続される電力線同士を連結するように配置されるコンデンサと、これらの電極が接続される電力線の外周に配置される磁性体とを具え、
    前記磁性体は、信号注入抽出用電極とコンデンサ間に配置されることを特徴とする請求項1に記載の信号注入抽出装置。
  5. 変復調機器の電源に接続可能な電源接続端と、電力線の絶縁体を貫通して導体と接触可能な導体接触端とを有する電源供給用電極を複数具え、
    前記コンデンサは、電源供給用電極同士を連結するように配置されることを特徴とする請求項4記載の信号注入抽出装置。
  6. 更に、電源供給用電極に接続される電力量測定回路を具えることを特徴とする請求項5記載の信号注入抽出装置。
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