JP2004235747A - データ伝送方法、データ伝送装置およびデータ伝送システム - Google Patents
データ伝送方法、データ伝送装置およびデータ伝送システム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】ネットワークを介して接続されたデータ受信装置においてジッタの極力少ないデータ再生をさせ、かつ複数のデータ受信装置のバッファフロー状態に応じた伝送レートにより非同期にてデータを伝送する。
【解決手段】複数のデータ受信装置20、30、40間においてマスター/スレーブの設定を行い、マスター側のデータ受信装置20からスレーブ側のデータ受信装置30、40のバッファのフロー状態を認識し、マスター側のデータ受信装置30からデータ送信装置10に対して複数のデータ受信装置のバッファのフローの状態を示すフロー状態信号を通知し、データ送信装置は、フロー状態信号に応じて送信すべきデータの伝送速度を制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】複数のデータ受信装置20、30、40間においてマスター/スレーブの設定を行い、マスター側のデータ受信装置20からスレーブ側のデータ受信装置30、40のバッファのフロー状態を認識し、マスター側のデータ受信装置30からデータ送信装置10に対して複数のデータ受信装置のバッファのフローの状態を示すフロー状態信号を通知し、データ送信装置は、フロー状態信号に応じて送信すべきデータの伝送速度を制御する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非同期にてデータの伝送を行うデータ伝送方法、データ伝送装置およびデータ伝送システムに関し、特にIEEE1394等のバスにより機器を接続したときのデータ伝送に関する。
【0002】
【従来の技術】
IEEE1394によるバス規格は、音声や映像等のデータをリアルタイムで伝送する際、125μsのアイソクロナスサイクルに従い、各機器が所定のフォーマットで1区切りのパケットデータを送受信するアイソクロナス転送モードを有している。各機器は、このアイソクロナスサイクル単位でタイムスタンプ(バス内の共通基準時間)を共有し、システム間の同期を取っている。さらにIEEE1394規格は、アイソクロナス転送モードの他に、テキストデータや制御コマンド等を確実に伝送するときに用いられるアシンクロナス(非同期)転送モードを有している。
【0003】
IEEE1394のバスシステムを用いたデータ伝送方法に関し、例えば特許文献1は、受信側の機器が複数台存在した場合でも、受信側から伝送レートを制御することを可能にする技術を開示している。例えば、特許文献1の図28に示すように、受信装置から伝送レートを制御するためのフローコントロールコマンドを送信装置に送ることで、該受信装置が制御権を獲得し、該受信装置はその受信状態に応じた伝送レートの指示を送信装置へ送出する。送信装置が1つの受信装置に制御権を与えた状態にあるとき、他の受信装置からのフローコントロールコマンドは拒否される。
【0004】
特許文献2は、クロックジッタの影響を受けにくく、ノード間のクロック伝送設定を容易に実現することが可能なデータ送受信システムに関するものである。例えば特許文献2の図2および図3に示すように、データ受信ノード102が自らのデータクロック情報をデータ送信ノードに送信し、データ送信ノード101は、データ受信ノードからのデータクロック情報に基づいたオーディオクロックと、自らの発生するオーディオクロックとのうちのどちらか一方のオーディオクロックに同期してデータパケットをデータ受信ノードに送信し、データ受信ノードは、自らのデータクロック情報に同期してデータ送信ノードからのデータパケットが送信されている場合に、データ送信ノードからのオーディオデータを、データパケットから再生されるジッタの多いオーディオクロックではなく、自らが発生するジッタのないオーディオクロックに同期させて再生させるものである。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−156807号
【特許文献2】
特開2000−253029号
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来のIEEE1394を用いたデータ伝送方法には、次のような課題がある。送信側の機器(source device)からパケット化された音声データ等をアイソクロナス転送により受信側の機器(sink device)に送信し、受信側の機器においてこの音声データを再生する場合に、パケットに含まれたタイムスタンプ等を基準にPLLで送信側の機器と同期をとるが、再生される音声データの基準クロックであるマスタークロックにはPLLによるジッタが大きく含まれてしまう。このため、再生音声データをアナログ信号に変換したときに、ジッタによりひずみが発生したり、ノイズが増加してしまうという課題がある。他の方法として、音声データ等をアイソクロナス転送すなわちリアルタイム転送をせずに、受信側の機器からの要求に対して送信側の機器が一定のまとまった音声データ等を送信する方法も考えられるが、受信側の機器が複数存在すると、その受信側の機器の各々の音声再生速度やバッファの容量を制御することが非常に困難であるという課題がある。
【0007】
そこで本発明は上記従来の課題を解決し、ネットワークを介して接続された受信側の機器(データ受信装置)においてジッタの極力少ないデータ再生を行うことができる、データ伝送方法、データ伝送装置およびデータ伝送システムを提供することを目的とする。
さらに本発明は、ネットワークを介して接続された複数の受信側の機器に対して受信側の機器のバッファ容量に応じたデータ伝送速度を制御することができ、かつ個別にバッファの出力速度を制御することができる、データ伝送方法、データ伝送装置およびデータ伝送システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る、データ送信装置からネットワークを介して接続された複数のデータ受信装置にデータを伝送するデータ伝送方法は、以下のステップを含む。複数のデータ受信装置間においてマスター/スレーブの設定を行うステップと、マスター側のデータ受信装置からスレーブ側のデータ受信装置のバッファのフロー状態を認識するステップと、マスター側のデータ受信装置からデータ送信装置に対して前記複数のデータ受信装置のバッファのフローの状態を通知するステップと、データ送信装置は、通知されたフロー状態に応じて、送信されるデータの伝送速度を制御するステップとを含む。これにより複数のデータ受信装置のバッファのフロー状態に適した伝送速度でデータを伝送することができる。また、複数のデータ受信装置間においてマスター/スレーブを設定し、マスター側のデータ受信装置がスレーブ側のデータ受信装置のバッファのフロー状態を認識することにより、データ送信装置とマスター側のデータ受信装置との1対1の通信において効率よく簡単にデータ伝送を制御することができる。
【0009】
好ましくは、データ送信装置は、通知されたフロー状態に応じて、複数のデータ受信装置の各々の送信されるデータの伝送速度を制御するようにしてもよい。つまり、データ送信装置は、複数のデータ受信装置に対して一定のデータ伝送速度でデータを同報通信する他に、複数のデータ受信装置の個々のバッファのフロー状態に応じた個別の伝送速度でデータを伝送するようにしてもよい。
【0010】
本発明に係る、データ送信装置、複数のデータ受信装置、およびこれらの装置を接続するバスを備えたデータ伝送装置は、以下の構成を有する。前記複数のデータ受信装置の各々は、データ送信装置からのデータを受け取り可能なバッファメモリと、前記バッファメモリのフロー状態を監視するバッファ監視部と、前記複数のデータ受信装置間においてマスター/スレーブの設定を行うマスター/スレーブ設定手段と、前記バッファメモリからデータを読み出すためのクロックを発生するクロック発生手段とを有し、スレーブ側のデータ受信装置は、前記バッフ監視部によって監視されたバッファメモリのフロー状態をマスター側のデータ受信装置に通知し、マスター側のデータ受信装置は、該フロー状態に応じた伝送レートでデータを伝送させる命令を前記データ送信装置に送信する。データ受信装置は、バッファの読出し用のクロックを用いてデータを読み出すため、従来のアイソクロナスによるデータ転送と比較してジッタの少ない信号を得ることができる。
【0011】
本発明に係る、他の装置からのデータを受信するデータ受信装置は、以下の構成を有する。他の装置からのデータを受信するためのバッファメモリと、前記バッファメモリのフロー状態を監視するバッファ監視手段と、クロック信号を発生するクロック発生手段と、前記クロック発生手段からのクロック信号の周波数を制御する周波数制御手段と、前記クロック発生手段からのクロック信号を前記周波数制御手段からの制御に応じた周波数のクロック信号を前記バッファメモリに出力するPLLと、他の装置に対して当該データ受信装置がマスターであるかスレーブであるかのいずれかを設定する設定手段とを有する。これにより、複数のデータ受信装置がネットワークに接続されても、そのいずれかをマスターにし、その他をスレーブにし、マスターのデータ受信装置によってスレーブのデータ受信装置を管理もしくは制御することが可能となり、複数のデータ受信装置のデータ受信を効率よく行うことができる。
【0012】
本発明に係る、データ送信装置、複数のデータ送信装置、およびこれらを接続するネットワークを有し、前記データ送信装置からデータ受信装置に対してネットワークを介してデータを伝送するデータ伝送システムは、以下の構成を有する。前記複数のデータ受信装置の各々は、データ送信装置からのデータを受信可能なバッファと、前記バッファのフローを制御するフロー制御手段と、バッファのフロー状態を監視する監視手段と、複数のデータ受信装置間においてマスター/スレーブの設定を行う設定手段と、命令等を含むデータの入出力が可能な入出力ポートとを有し、スレーブ側のデータ受信装置のバッファ監視手段は、バッファのフロー状態を前記入出力ポートを介してマスター側のデータ受信装置に送信し、マスター側のデータ受信装置は、前記複数のデータ受信装置のバッファのフロー状態をデータ送信装置に送信し、前記データ送信装置は、前記複数のデータ受信装置のバッファのフロー状態に応じた伝送レートでデータを送信する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るデータ伝送システムを示す図である。同図において、本実施の形態に係るデータ伝送システム1は、データ送信装置10と、デージーチェーン接続されたデータ受信装置20、30、40とを含み、それらの各装置間は、IEEE1394によるバス50によって接続されている。データ送信装置10は、例えば、CD再生装置、DVD装置等のAV機器、コンピュータ装置その他の家電機器であり、データ受信装置20、30、40は、デコーダ、アンプ等のオーディオプロセッサを含む機器、記録機能のあるDVDやMD等の装置やその他の家電やコンピュータ装置等である。本実施の形態では、データ送信装置10としてディスク再生装置を、データ受信装置としてアンプ装置を例にする。
【0014】
データ伝送システム1は、データ送信装置10に対して複数のデータ受信装置20、30、40がバス50のネットワークを介して接続されている。本実施の形態では、複数のデータ受信装置の内の一つのデータ受信装置をマスターに設定し、他のデータ受信装置をスレーブに設定し、マスター側のデータ受信装置からスレーブ側のデータ受信装置のバッファ状態を認識しまた管理し、これに基づきマスター側のデータ受信装置がデータ送信装置10に対してバッファのフロー状態に応じた伝送速度の指示を与えるようにする。
【0015】
図2はデータ送信装置(ディスク再生装置)の内部構成を示すブロック図である。同図に示すように、データ送信装置10は、コンパクトディスク11に記録されたディジタルオーディオデータ(あるいはディジタルビデオデータ)を読み取る読取制御部12と、読み取られたディジタルオーディオデータをバス50に送信するとともに、データ受信装置からの制御コマンド等の信号を受け取り、これを制御部13へ与える入出力回路13と、入出力回路13からの制御コマンドC1に応じて読取制御部12の動作を制御する制御部14を含む。
【0016】
図3はデータ受信装置(アンプ装置)におけるバッファ制御機能の構成を示すブロック図である。同図において、データ受信装置20は、バス50を介してデータ送信装置10や他のデータ受信装置30、40に対して制御コマンド等を送信したり、あるいはそれらの装置からの制御コマンド等を受け取る制御コマンド発行/受信部101と、制御コマンド発行/受信部101からの制御コマンドを受け取りデータ受信装置20内の各部を制御したり、データ送信装置10や他のデータ受信装置30、40を制御する制御部102と、バッファ104の容量を監視するバッファ監視部103と、バス50を介してデータ送信装置(ディスク再生装置)から送信されてくるオーディオデータを一時記憶し、PLL107のクロックに従いデータを出力するバッファ104と、制御部102の制御信号に応じてクロック制御信号を生成するクロック制御信号生成部105と、バッファの読み出しクロックを生成するバッファ読出クロック部106と、クロック制御信号生成部105およびバッファ読出クロック部106に接続されクロック制御信号に応じてバッファ読出クロックを可変するPLL107と、複数のデータ受信装置が接続されているときに当該データ受信装置がマスターかスレーブであるかのデータが設定されるM/S設定部108とを含む。さらに、アンプ装置としてのデータ受信装置20は、ここでは図示していないが、バッファ104から出力されたオーディオデータをアナログ信号に変換するD/Aコンバータおよびアナログオーディオ信号を音声信号に変換するスピーカ等を含む。
【0017】
他のデータ受信装置30、40は、アンプ装置以外の機器であってもよく、それらは図3に示すバッファ制御機能を共通に備えている。
【0018】
本実施の形態に係るデータ伝送システム1は、データ送信装置とデータ受信装置間において非同期のデータ伝送を行う。IEEE1394バス方式において非同期転送(アシンクロナス転送)を行う場合、データの送信元とデータの受信先とのアドレスを用いて1対1の通信が行われる。例えば図4に示すように、データ送信側のノード200とデータ受信側のノード210とがIEEE1394バス220により接続されているとき、制御する側がコントローラとなり、制御される側がターゲットとなる。データ送信側のノード(コントローラ)200がデータ受信側のノード(ターゲット)210にコマンドを送信すると、データ受信側のノード210からコマンドを受け取ったことを示すアクノリッジ信号がデータ送信側のノード200に返される。また、アシンクロナス転送モードで転送されるパケットデータは、ヘッダ部分とデータ部分とを含み、そのヘッダ部分にノード(機器、装置)の宛先となる、宛先情報(Destination ID)が含まれている。
【0019】
図1に示すように、IEEE1394バス上にデータ受信装置20が接続され、さらに他のデータ受信装置30、40がバスに接続されるとき、データ受信装置の相互間においてマスター/スレーブの設定が行われる。バス50上にデータ受信装置30、40が後から接続されると、バスリセットが行われ、データ受信装置30、40のノードID(装置の識別情報)がバス50に接続されたすべての装置において共有される。各装置のノードIDは、各装置に含まれるデスクリプションレジスタに記憶される。
【0020】
複数のデータ受信装置がバス50に接続されたときに、どのデータ受信装置をマスターにするかはデータ受信装置の制御部102によって決定される。例えば、バス50に最初に接続されたデータ受信装置をマスターに設定し、後発で接続されたデータ受信装置をスレーブに設定するようにしてもよい。この場合、最初に接続されたデータ受信装置20の制御部102は、デスクリプションレジスタを参照し、他のデータ受信装置が接続されていないことを確認し、自らのMS設定部108を“1”(マスター)に設定する。後から接続されるデータ受信装置のM/S設定部108は“0”(スレーブ)に設定される。このような時系列的な取り決めとは別に、特定のデータ受信装置がマスターになるように設定するようにしても良い。例えば、それぞれのデータ受信装置の制御部102が各データ受信装置の優先順位を示すリストを含み、このリストと上記デスクリプションレジスタに記憶されたノードIDを参照し、デスクリプションレジスタに記載されたノードIDで最も高い優先順位を有するものをマスターに設定するようにしても良い。この場合、マスターに設定されたデータ受信装置がコントローラとなり、それ以外のデータ受信装置がターゲットとなり、コントローラからターゲットに対してスレーブに設定するための命令が送信され、これを受けた制御部102はMS設定部108を“0”(スレーブ)に設定する。
【0021】
次に、データ伝送システムの動作について説明する。ここでは、ディスク再生装置10から複数のデータ受信装置20、30、40に対してデジタルオーディオデータをブロードキャスト(同報通信)する例を図5を参照して説明する。図中、先頭のM、Sは、マスター、スレーブが動作主体であることを意味する。また本例では、バス50に最初に接続されているデータ受信装置20をマスターとする。
【0022】
データ受信装置20の制御部102は、他のデータ受信装置がバス50に接続されているか否かをデスクリプションレジスタを参照してチェックする(ステップS101)。他のデータ受信装置30、40が接続されていることを確認した場合には、他のデータ受信装置30、40に対して当該他のデータ受信装置をスレーブに設定する旨の制御コマンドを送信する。他のデータ受信装置30、40の制御コマンド発行/受信部101が、この制御コマンドを受信し、これを制御部102に出力する。制御部102は、制御コマンドに応じて、MS設定部108に当該データ受信装置30、40がスレーブである旨の“0”の設定を行う(ステップS102)。
【0023】
次に、マスター側のデータ受信装置20は、ディスク再生装置10に対してオーディオデータの送信要求を出力する(ステップS103)。ディスク再生装置10は、入出力回路13を介して送信要求を受け取り、この送信要求は制御コマンドC1を介して制御部14に供給される。制御部14は、読取制御部12によりディスク11に記録されたオーディオデータを読み取らせる。読み取られたオーディオデータは入出力回路13によりパケット化され、バス50上に送信される。
【0024】
データ受信装置20、30、40は、それぞれバス50によりデージーチェーン接続されており、制御部102がバッファ104をイネーブル状態にすることで、バス50上のオーディオデータはそれぞれのデータ受信装置のバッファ104に取り込み可能となる(ステップS104)。
【0025】
データ受信の開始に伴い、スレーブ側のデータ受信装置30、40が、マスター側のデータ受信装置10に対してバッファ104のフロー状態を通知する(ステップS105)。データ受信装置30、40の制御部102は、M/S設定部108に設定された情報に基づき自らがスレーブである場合には、バッファ監視部103に対してバッファ104のフロー状態を監視させる。フロー状態の監視は、例えば、バッファ104を構成するFIFO等のメモリの書き込みアドレスと読み出しアドレスの差から、メモリの空き容量をチェックする。バッファの空き容量がメモリ全体の容量に対してどの程度であるかを知ることでフロー状態を監視することができる。制御部102は、バッファ監視部103からのフロー状態を受け取ると、このフロー状態を示す信号を制御コマンド発行/受信部101を介してマスター側のデータ受信装置20に送信させる。
【0026】
マスター側のデータ受信装置20の制御部102は、制御コマンド発行/受信部101を介してスレーブ側のデータ受信装置30、40のバッファ104のフロー状態を受け取り、データ受信装置の各バッファ104のフロー状態を比較する(ステップS106)。このとき、マスター側のバッファ104のフロー状態も一緒に比較する。制御部102は、それぞれのバッファのフロー状態が一定値以上であるか否かを判定する(ステップS107)。例えば、マスター側のバッファ104の空き容量が50%であり、スレーブ側のデータ受信装置30のバッファの空き容量が40%、データ受信装置40の空き容量が60%であるとした場合、バッファの空き容量の平均値に対して最大、最小の空き容量が10%以上であるため、マスター側の制御部102は、スレーブ側のバッファ104の出力タイミングを変化させるための制御コマンドを送信する(ステップS108)。この場合、データ受信装置30に対しては、空き容量が増加するような制御コマンドを送信し、他方、データ受信装置40に対しては空き容量が減少するような制御コマンドを送信し、好ましくはデータ受信装置のバッファが等しいフロー状態になるようにする。
【0027】
スレーブ側の制御コマンド発行/受信部101を介して制御コマンドが制御部102に受け取られる。制御部102は、制御コマンドに応じた制御信号をクロック制御信号生成部105を出力する。例えば、空き容量が増加するような制御コマンドであれば、クロック制御信号生成部105はPLL107のクロック周波数を高くするような制御信号を生成し、空き容量が減少するような制御コマンドであれば、PLL107のクロック周波数を低くするような制御信号を生成する。PLL107は、バッファ読出クロック106によって発生されたクロック信号を、クロック制御信号生成部105の制御信号に応じて可変し、これによりバッファ104の読出しクロック、すなわち出力タイミングを可変する(ステップS109)。バッファ104は、その出力タイミングに従いオーディオデータを出力ライン110から出力し、出力されたデータはD/Aコンバータ等に供給される。
【0028】
一方、マスター側のデータ受信装置20は、スレーブ側のデータ受信装置のバッファのフロー状態を認識し、バッファの空き容量が一番少ないバッファを基準としてデータ送信装置10に対して伝送レートの制御コマンドを送信する。上記例であれば、バッファの空き容量が40%であるデータ受信装置が最適となる伝送レートを指示し、すべてのデータ受信装置20、30、40においてオーディオデータがオーバーフローされることなくバッファ104に受信されるようにする。これとは別に、マスター側のデータ受信装置20からすべてのデータ受信装置のバッファのフロー状態をデータ送信装置10に通知するようにしても良い。この場合、データ送信装置10は、通知された各データ受信装置のフロー状態から最適な伝送レートを選択する。
【0029】
スレーブ側のバッファ監視部103は、一定の間隔をおいてバッファ104のフロー状態をチェックし、このフロー状態をマスター側のデータ受信装置20へ送信する(ステップS110)。以下、ステップS105からS109までの動作が行われ、データ受信装置20、30、40の各バッファ104のフロー状態が等しくなるようなバッファ制御の下でデータ受信が行われる。こうして、バッファのフロー状態に応じた最適な伝送レートでデータ送信装置10から複数のデータ受信装置20、30、40に対してオーディオデータが同報送信される。以上の動作は、データ伝送が終了するまで行われる(ステップS111)。複数のデータ受信装置がバスに接続されていないときは、データ送信装置とデータ受信装置との間で1対1のデータ伝送が行われる(ステップS112、S113)。
【0030】
本実施の形態に係る伝送システムでは、複数のデータ受信装置のバッファのフロー制御を行いながら、低ジッタの信号を再生することができる。従来のアイソクロナス転送では、アイソクロナスサイクル毎のタイムスタンプを用いてPLLにより同期を取るためジッタの大きい信号の再生となるが、これに対して、本実施の形態に係るデータ伝送システムでは、データをアシンクロナス転送し、かつデータ受信装置に含まれるバッファ読出クロック部106のクロックを用いてデータの再生を行うため、ジッタを極力少なくすることができる。さらに、PLLによる周波数可変の頻度はアイソクロナス転送のときよりも少なく、このことも低ジッタのオーディオ信号の再生に寄与する。さらに、本実施の形態のデータ伝送システムでは、データ受信装置毎にオーディオデータの再生タイミングを制御することができ、音場設定等の際、より厳密な設定が可能となり、また、データ伝送時のバッファのオーバーフローを考慮してバッファの容量を増加する必要がない。
【0031】
次に、上記データ伝送システムにおいてデータ送信装置から個々のデータ受信装置に対してバッファのフロー状態に応じた伝送レートでデータ伝送する例を図6を参照して説明する。図6は、データ送信装置(ディスク再生装置)10の動作フローを示す図である。
【0032】
上述したように、データ受信装置20、30、40において図5に示す動作フローが行われ、マスター側のデータ受信装置20からデータ送信装置10に対してN個のデータ受信装置のバッファのフロー状態が通知される(ステップS201)。IEEE1394バスインターフェースでは、Nは最大64である。データ送信装置10の制御部14は、この通知を入出回路13を介して受取り、データ処理装置毎のバッファのフロー状態を識別する(ステップS202)。
【0033】
次に、制御部14は、M番目のデータ処理装置のバッファフロー状態に応じた伝送レートでデータ伝送を行う(ステップS203)。この場合、データ送信装置10は、送信すべきデータ受信装置の宛先IDをパケットデータのヘッダに付加する。仮に、データ受信装置30のバッファが104の空き容量が60%であれば、その空き容量に応じた伝送レートとなるように制御部14が読取制御部12の読取速度を制御する。ディスク11の読取速度には、例えば、倍速、4倍速、16倍速、32倍速等があり、伝送レートに適したものを選択する。データ受信装置30の制御部102は、データ送信装置10から送信されたパケットデータに含まれる宛先IDを識別し、バス50上にあるパケットデータをバッファ104に取り込む
【0034】
制御部14は、N個のデータ受信装置のすべてについてデータ伝送したか否かを判定する(ステップS204)。データ伝送を未だしていないデータ受信装置が存在する場合にはステップS203の動作を行う。例えば、データ受信装置40のバッファの空き容量が40%であれば、それに適した伝送レート(データ受信装置30の時よりも読み出し速度は遅くなる)となるように読取制御部12を制御する。
【0035】
こうしてN個のデータ受信装置に対して、個別のバッファのフロー状態に応じた伝送レートでデータ伝送を行う。制御部14は、データ受信装置からのデータ送信要求が終了したとき、データ伝送を終了する(ステップS205)。
【0036】
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、複数のデータ受信装置間においてマスター/スレーブの設定を行い、マスター側のデータ受信装置からスレーブ側のデータ受信装置のバッファのフロー状態を認識し、データ送信装置は、マスター側のデータ受信装置によって認識されたフロー状態に応じて、送信すべきデータの伝送速度を制御するようにしたので、データ受信装置側においてジッタの極力少ない信号を再生することが可能であるとともに、データ受信装置側のバッファの容量を増加させることなくしてバッファのオーバーフローを生じさせないような伝送レートにてデータの伝送を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るデータ伝送システムを示す図である。
【図2】コンパクトディスク再生装置の内部構成を示すブロック図である。
【図3】データ受信装置の内部構成を示すブロック図である。
【図4】装置(ノード)間のコマンドの送受信を示す図である。
【図5】本実施の形態に係るデータ伝送システムの動作フローを示す図である。
【図6】本実施の形態に係るデータ伝送システムの他の動作フローを示す図である
【符号の説明】
10 データ送信装置 20、30、40 データ受信装置
50 バス 101 制御コマンド発行/受信部
102 制御部 103 バッファ監視部
104 バッファ 105 クロック制御信号生成部
106 バッファ読出クロック部 107 PLL
108 M/S設定部
【発明の属する技術分野】
本発明は、非同期にてデータの伝送を行うデータ伝送方法、データ伝送装置およびデータ伝送システムに関し、特にIEEE1394等のバスにより機器を接続したときのデータ伝送に関する。
【0002】
【従来の技術】
IEEE1394によるバス規格は、音声や映像等のデータをリアルタイムで伝送する際、125μsのアイソクロナスサイクルに従い、各機器が所定のフォーマットで1区切りのパケットデータを送受信するアイソクロナス転送モードを有している。各機器は、このアイソクロナスサイクル単位でタイムスタンプ(バス内の共通基準時間)を共有し、システム間の同期を取っている。さらにIEEE1394規格は、アイソクロナス転送モードの他に、テキストデータや制御コマンド等を確実に伝送するときに用いられるアシンクロナス(非同期)転送モードを有している。
【0003】
IEEE1394のバスシステムを用いたデータ伝送方法に関し、例えば特許文献1は、受信側の機器が複数台存在した場合でも、受信側から伝送レートを制御することを可能にする技術を開示している。例えば、特許文献1の図28に示すように、受信装置から伝送レートを制御するためのフローコントロールコマンドを送信装置に送ることで、該受信装置が制御権を獲得し、該受信装置はその受信状態に応じた伝送レートの指示を送信装置へ送出する。送信装置が1つの受信装置に制御権を与えた状態にあるとき、他の受信装置からのフローコントロールコマンドは拒否される。
【0004】
特許文献2は、クロックジッタの影響を受けにくく、ノード間のクロック伝送設定を容易に実現することが可能なデータ送受信システムに関するものである。例えば特許文献2の図2および図3に示すように、データ受信ノード102が自らのデータクロック情報をデータ送信ノードに送信し、データ送信ノード101は、データ受信ノードからのデータクロック情報に基づいたオーディオクロックと、自らの発生するオーディオクロックとのうちのどちらか一方のオーディオクロックに同期してデータパケットをデータ受信ノードに送信し、データ受信ノードは、自らのデータクロック情報に同期してデータ送信ノードからのデータパケットが送信されている場合に、データ送信ノードからのオーディオデータを、データパケットから再生されるジッタの多いオーディオクロックではなく、自らが発生するジッタのないオーディオクロックに同期させて再生させるものである。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−156807号
【特許文献2】
特開2000−253029号
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来のIEEE1394を用いたデータ伝送方法には、次のような課題がある。送信側の機器(source device)からパケット化された音声データ等をアイソクロナス転送により受信側の機器(sink device)に送信し、受信側の機器においてこの音声データを再生する場合に、パケットに含まれたタイムスタンプ等を基準にPLLで送信側の機器と同期をとるが、再生される音声データの基準クロックであるマスタークロックにはPLLによるジッタが大きく含まれてしまう。このため、再生音声データをアナログ信号に変換したときに、ジッタによりひずみが発生したり、ノイズが増加してしまうという課題がある。他の方法として、音声データ等をアイソクロナス転送すなわちリアルタイム転送をせずに、受信側の機器からの要求に対して送信側の機器が一定のまとまった音声データ等を送信する方法も考えられるが、受信側の機器が複数存在すると、その受信側の機器の各々の音声再生速度やバッファの容量を制御することが非常に困難であるという課題がある。
【0007】
そこで本発明は上記従来の課題を解決し、ネットワークを介して接続された受信側の機器(データ受信装置)においてジッタの極力少ないデータ再生を行うことができる、データ伝送方法、データ伝送装置およびデータ伝送システムを提供することを目的とする。
さらに本発明は、ネットワークを介して接続された複数の受信側の機器に対して受信側の機器のバッファ容量に応じたデータ伝送速度を制御することができ、かつ個別にバッファの出力速度を制御することができる、データ伝送方法、データ伝送装置およびデータ伝送システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る、データ送信装置からネットワークを介して接続された複数のデータ受信装置にデータを伝送するデータ伝送方法は、以下のステップを含む。複数のデータ受信装置間においてマスター/スレーブの設定を行うステップと、マスター側のデータ受信装置からスレーブ側のデータ受信装置のバッファのフロー状態を認識するステップと、マスター側のデータ受信装置からデータ送信装置に対して前記複数のデータ受信装置のバッファのフローの状態を通知するステップと、データ送信装置は、通知されたフロー状態に応じて、送信されるデータの伝送速度を制御するステップとを含む。これにより複数のデータ受信装置のバッファのフロー状態に適した伝送速度でデータを伝送することができる。また、複数のデータ受信装置間においてマスター/スレーブを設定し、マスター側のデータ受信装置がスレーブ側のデータ受信装置のバッファのフロー状態を認識することにより、データ送信装置とマスター側のデータ受信装置との1対1の通信において効率よく簡単にデータ伝送を制御することができる。
【0009】
好ましくは、データ送信装置は、通知されたフロー状態に応じて、複数のデータ受信装置の各々の送信されるデータの伝送速度を制御するようにしてもよい。つまり、データ送信装置は、複数のデータ受信装置に対して一定のデータ伝送速度でデータを同報通信する他に、複数のデータ受信装置の個々のバッファのフロー状態に応じた個別の伝送速度でデータを伝送するようにしてもよい。
【0010】
本発明に係る、データ送信装置、複数のデータ受信装置、およびこれらの装置を接続するバスを備えたデータ伝送装置は、以下の構成を有する。前記複数のデータ受信装置の各々は、データ送信装置からのデータを受け取り可能なバッファメモリと、前記バッファメモリのフロー状態を監視するバッファ監視部と、前記複数のデータ受信装置間においてマスター/スレーブの設定を行うマスター/スレーブ設定手段と、前記バッファメモリからデータを読み出すためのクロックを発生するクロック発生手段とを有し、スレーブ側のデータ受信装置は、前記バッフ監視部によって監視されたバッファメモリのフロー状態をマスター側のデータ受信装置に通知し、マスター側のデータ受信装置は、該フロー状態に応じた伝送レートでデータを伝送させる命令を前記データ送信装置に送信する。データ受信装置は、バッファの読出し用のクロックを用いてデータを読み出すため、従来のアイソクロナスによるデータ転送と比較してジッタの少ない信号を得ることができる。
【0011】
本発明に係る、他の装置からのデータを受信するデータ受信装置は、以下の構成を有する。他の装置からのデータを受信するためのバッファメモリと、前記バッファメモリのフロー状態を監視するバッファ監視手段と、クロック信号を発生するクロック発生手段と、前記クロック発生手段からのクロック信号の周波数を制御する周波数制御手段と、前記クロック発生手段からのクロック信号を前記周波数制御手段からの制御に応じた周波数のクロック信号を前記バッファメモリに出力するPLLと、他の装置に対して当該データ受信装置がマスターであるかスレーブであるかのいずれかを設定する設定手段とを有する。これにより、複数のデータ受信装置がネットワークに接続されても、そのいずれかをマスターにし、その他をスレーブにし、マスターのデータ受信装置によってスレーブのデータ受信装置を管理もしくは制御することが可能となり、複数のデータ受信装置のデータ受信を効率よく行うことができる。
【0012】
本発明に係る、データ送信装置、複数のデータ送信装置、およびこれらを接続するネットワークを有し、前記データ送信装置からデータ受信装置に対してネットワークを介してデータを伝送するデータ伝送システムは、以下の構成を有する。前記複数のデータ受信装置の各々は、データ送信装置からのデータを受信可能なバッファと、前記バッファのフローを制御するフロー制御手段と、バッファのフロー状態を監視する監視手段と、複数のデータ受信装置間においてマスター/スレーブの設定を行う設定手段と、命令等を含むデータの入出力が可能な入出力ポートとを有し、スレーブ側のデータ受信装置のバッファ監視手段は、バッファのフロー状態を前記入出力ポートを介してマスター側のデータ受信装置に送信し、マスター側のデータ受信装置は、前記複数のデータ受信装置のバッファのフロー状態をデータ送信装置に送信し、前記データ送信装置は、前記複数のデータ受信装置のバッファのフロー状態に応じた伝送レートでデータを送信する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るデータ伝送システムを示す図である。同図において、本実施の形態に係るデータ伝送システム1は、データ送信装置10と、デージーチェーン接続されたデータ受信装置20、30、40とを含み、それらの各装置間は、IEEE1394によるバス50によって接続されている。データ送信装置10は、例えば、CD再生装置、DVD装置等のAV機器、コンピュータ装置その他の家電機器であり、データ受信装置20、30、40は、デコーダ、アンプ等のオーディオプロセッサを含む機器、記録機能のあるDVDやMD等の装置やその他の家電やコンピュータ装置等である。本実施の形態では、データ送信装置10としてディスク再生装置を、データ受信装置としてアンプ装置を例にする。
【0014】
データ伝送システム1は、データ送信装置10に対して複数のデータ受信装置20、30、40がバス50のネットワークを介して接続されている。本実施の形態では、複数のデータ受信装置の内の一つのデータ受信装置をマスターに設定し、他のデータ受信装置をスレーブに設定し、マスター側のデータ受信装置からスレーブ側のデータ受信装置のバッファ状態を認識しまた管理し、これに基づきマスター側のデータ受信装置がデータ送信装置10に対してバッファのフロー状態に応じた伝送速度の指示を与えるようにする。
【0015】
図2はデータ送信装置(ディスク再生装置)の内部構成を示すブロック図である。同図に示すように、データ送信装置10は、コンパクトディスク11に記録されたディジタルオーディオデータ(あるいはディジタルビデオデータ)を読み取る読取制御部12と、読み取られたディジタルオーディオデータをバス50に送信するとともに、データ受信装置からの制御コマンド等の信号を受け取り、これを制御部13へ与える入出力回路13と、入出力回路13からの制御コマンドC1に応じて読取制御部12の動作を制御する制御部14を含む。
【0016】
図3はデータ受信装置(アンプ装置)におけるバッファ制御機能の構成を示すブロック図である。同図において、データ受信装置20は、バス50を介してデータ送信装置10や他のデータ受信装置30、40に対して制御コマンド等を送信したり、あるいはそれらの装置からの制御コマンド等を受け取る制御コマンド発行/受信部101と、制御コマンド発行/受信部101からの制御コマンドを受け取りデータ受信装置20内の各部を制御したり、データ送信装置10や他のデータ受信装置30、40を制御する制御部102と、バッファ104の容量を監視するバッファ監視部103と、バス50を介してデータ送信装置(ディスク再生装置)から送信されてくるオーディオデータを一時記憶し、PLL107のクロックに従いデータを出力するバッファ104と、制御部102の制御信号に応じてクロック制御信号を生成するクロック制御信号生成部105と、バッファの読み出しクロックを生成するバッファ読出クロック部106と、クロック制御信号生成部105およびバッファ読出クロック部106に接続されクロック制御信号に応じてバッファ読出クロックを可変するPLL107と、複数のデータ受信装置が接続されているときに当該データ受信装置がマスターかスレーブであるかのデータが設定されるM/S設定部108とを含む。さらに、アンプ装置としてのデータ受信装置20は、ここでは図示していないが、バッファ104から出力されたオーディオデータをアナログ信号に変換するD/Aコンバータおよびアナログオーディオ信号を音声信号に変換するスピーカ等を含む。
【0017】
他のデータ受信装置30、40は、アンプ装置以外の機器であってもよく、それらは図3に示すバッファ制御機能を共通に備えている。
【0018】
本実施の形態に係るデータ伝送システム1は、データ送信装置とデータ受信装置間において非同期のデータ伝送を行う。IEEE1394バス方式において非同期転送(アシンクロナス転送)を行う場合、データの送信元とデータの受信先とのアドレスを用いて1対1の通信が行われる。例えば図4に示すように、データ送信側のノード200とデータ受信側のノード210とがIEEE1394バス220により接続されているとき、制御する側がコントローラとなり、制御される側がターゲットとなる。データ送信側のノード(コントローラ)200がデータ受信側のノード(ターゲット)210にコマンドを送信すると、データ受信側のノード210からコマンドを受け取ったことを示すアクノリッジ信号がデータ送信側のノード200に返される。また、アシンクロナス転送モードで転送されるパケットデータは、ヘッダ部分とデータ部分とを含み、そのヘッダ部分にノード(機器、装置)の宛先となる、宛先情報(Destination ID)が含まれている。
【0019】
図1に示すように、IEEE1394バス上にデータ受信装置20が接続され、さらに他のデータ受信装置30、40がバスに接続されるとき、データ受信装置の相互間においてマスター/スレーブの設定が行われる。バス50上にデータ受信装置30、40が後から接続されると、バスリセットが行われ、データ受信装置30、40のノードID(装置の識別情報)がバス50に接続されたすべての装置において共有される。各装置のノードIDは、各装置に含まれるデスクリプションレジスタに記憶される。
【0020】
複数のデータ受信装置がバス50に接続されたときに、どのデータ受信装置をマスターにするかはデータ受信装置の制御部102によって決定される。例えば、バス50に最初に接続されたデータ受信装置をマスターに設定し、後発で接続されたデータ受信装置をスレーブに設定するようにしてもよい。この場合、最初に接続されたデータ受信装置20の制御部102は、デスクリプションレジスタを参照し、他のデータ受信装置が接続されていないことを確認し、自らのMS設定部108を“1”(マスター)に設定する。後から接続されるデータ受信装置のM/S設定部108は“0”(スレーブ)に設定される。このような時系列的な取り決めとは別に、特定のデータ受信装置がマスターになるように設定するようにしても良い。例えば、それぞれのデータ受信装置の制御部102が各データ受信装置の優先順位を示すリストを含み、このリストと上記デスクリプションレジスタに記憶されたノードIDを参照し、デスクリプションレジスタに記載されたノードIDで最も高い優先順位を有するものをマスターに設定するようにしても良い。この場合、マスターに設定されたデータ受信装置がコントローラとなり、それ以外のデータ受信装置がターゲットとなり、コントローラからターゲットに対してスレーブに設定するための命令が送信され、これを受けた制御部102はMS設定部108を“0”(スレーブ)に設定する。
【0021】
次に、データ伝送システムの動作について説明する。ここでは、ディスク再生装置10から複数のデータ受信装置20、30、40に対してデジタルオーディオデータをブロードキャスト(同報通信)する例を図5を参照して説明する。図中、先頭のM、Sは、マスター、スレーブが動作主体であることを意味する。また本例では、バス50に最初に接続されているデータ受信装置20をマスターとする。
【0022】
データ受信装置20の制御部102は、他のデータ受信装置がバス50に接続されているか否かをデスクリプションレジスタを参照してチェックする(ステップS101)。他のデータ受信装置30、40が接続されていることを確認した場合には、他のデータ受信装置30、40に対して当該他のデータ受信装置をスレーブに設定する旨の制御コマンドを送信する。他のデータ受信装置30、40の制御コマンド発行/受信部101が、この制御コマンドを受信し、これを制御部102に出力する。制御部102は、制御コマンドに応じて、MS設定部108に当該データ受信装置30、40がスレーブである旨の“0”の設定を行う(ステップS102)。
【0023】
次に、マスター側のデータ受信装置20は、ディスク再生装置10に対してオーディオデータの送信要求を出力する(ステップS103)。ディスク再生装置10は、入出力回路13を介して送信要求を受け取り、この送信要求は制御コマンドC1を介して制御部14に供給される。制御部14は、読取制御部12によりディスク11に記録されたオーディオデータを読み取らせる。読み取られたオーディオデータは入出力回路13によりパケット化され、バス50上に送信される。
【0024】
データ受信装置20、30、40は、それぞれバス50によりデージーチェーン接続されており、制御部102がバッファ104をイネーブル状態にすることで、バス50上のオーディオデータはそれぞれのデータ受信装置のバッファ104に取り込み可能となる(ステップS104)。
【0025】
データ受信の開始に伴い、スレーブ側のデータ受信装置30、40が、マスター側のデータ受信装置10に対してバッファ104のフロー状態を通知する(ステップS105)。データ受信装置30、40の制御部102は、M/S設定部108に設定された情報に基づき自らがスレーブである場合には、バッファ監視部103に対してバッファ104のフロー状態を監視させる。フロー状態の監視は、例えば、バッファ104を構成するFIFO等のメモリの書き込みアドレスと読み出しアドレスの差から、メモリの空き容量をチェックする。バッファの空き容量がメモリ全体の容量に対してどの程度であるかを知ることでフロー状態を監視することができる。制御部102は、バッファ監視部103からのフロー状態を受け取ると、このフロー状態を示す信号を制御コマンド発行/受信部101を介してマスター側のデータ受信装置20に送信させる。
【0026】
マスター側のデータ受信装置20の制御部102は、制御コマンド発行/受信部101を介してスレーブ側のデータ受信装置30、40のバッファ104のフロー状態を受け取り、データ受信装置の各バッファ104のフロー状態を比較する(ステップS106)。このとき、マスター側のバッファ104のフロー状態も一緒に比較する。制御部102は、それぞれのバッファのフロー状態が一定値以上であるか否かを判定する(ステップS107)。例えば、マスター側のバッファ104の空き容量が50%であり、スレーブ側のデータ受信装置30のバッファの空き容量が40%、データ受信装置40の空き容量が60%であるとした場合、バッファの空き容量の平均値に対して最大、最小の空き容量が10%以上であるため、マスター側の制御部102は、スレーブ側のバッファ104の出力タイミングを変化させるための制御コマンドを送信する(ステップS108)。この場合、データ受信装置30に対しては、空き容量が増加するような制御コマンドを送信し、他方、データ受信装置40に対しては空き容量が減少するような制御コマンドを送信し、好ましくはデータ受信装置のバッファが等しいフロー状態になるようにする。
【0027】
スレーブ側の制御コマンド発行/受信部101を介して制御コマンドが制御部102に受け取られる。制御部102は、制御コマンドに応じた制御信号をクロック制御信号生成部105を出力する。例えば、空き容量が増加するような制御コマンドであれば、クロック制御信号生成部105はPLL107のクロック周波数を高くするような制御信号を生成し、空き容量が減少するような制御コマンドであれば、PLL107のクロック周波数を低くするような制御信号を生成する。PLL107は、バッファ読出クロック106によって発生されたクロック信号を、クロック制御信号生成部105の制御信号に応じて可変し、これによりバッファ104の読出しクロック、すなわち出力タイミングを可変する(ステップS109)。バッファ104は、その出力タイミングに従いオーディオデータを出力ライン110から出力し、出力されたデータはD/Aコンバータ等に供給される。
【0028】
一方、マスター側のデータ受信装置20は、スレーブ側のデータ受信装置のバッファのフロー状態を認識し、バッファの空き容量が一番少ないバッファを基準としてデータ送信装置10に対して伝送レートの制御コマンドを送信する。上記例であれば、バッファの空き容量が40%であるデータ受信装置が最適となる伝送レートを指示し、すべてのデータ受信装置20、30、40においてオーディオデータがオーバーフローされることなくバッファ104に受信されるようにする。これとは別に、マスター側のデータ受信装置20からすべてのデータ受信装置のバッファのフロー状態をデータ送信装置10に通知するようにしても良い。この場合、データ送信装置10は、通知された各データ受信装置のフロー状態から最適な伝送レートを選択する。
【0029】
スレーブ側のバッファ監視部103は、一定の間隔をおいてバッファ104のフロー状態をチェックし、このフロー状態をマスター側のデータ受信装置20へ送信する(ステップS110)。以下、ステップS105からS109までの動作が行われ、データ受信装置20、30、40の各バッファ104のフロー状態が等しくなるようなバッファ制御の下でデータ受信が行われる。こうして、バッファのフロー状態に応じた最適な伝送レートでデータ送信装置10から複数のデータ受信装置20、30、40に対してオーディオデータが同報送信される。以上の動作は、データ伝送が終了するまで行われる(ステップS111)。複数のデータ受信装置がバスに接続されていないときは、データ送信装置とデータ受信装置との間で1対1のデータ伝送が行われる(ステップS112、S113)。
【0030】
本実施の形態に係る伝送システムでは、複数のデータ受信装置のバッファのフロー制御を行いながら、低ジッタの信号を再生することができる。従来のアイソクロナス転送では、アイソクロナスサイクル毎のタイムスタンプを用いてPLLにより同期を取るためジッタの大きい信号の再生となるが、これに対して、本実施の形態に係るデータ伝送システムでは、データをアシンクロナス転送し、かつデータ受信装置に含まれるバッファ読出クロック部106のクロックを用いてデータの再生を行うため、ジッタを極力少なくすることができる。さらに、PLLによる周波数可変の頻度はアイソクロナス転送のときよりも少なく、このことも低ジッタのオーディオ信号の再生に寄与する。さらに、本実施の形態のデータ伝送システムでは、データ受信装置毎にオーディオデータの再生タイミングを制御することができ、音場設定等の際、より厳密な設定が可能となり、また、データ伝送時のバッファのオーバーフローを考慮してバッファの容量を増加する必要がない。
【0031】
次に、上記データ伝送システムにおいてデータ送信装置から個々のデータ受信装置に対してバッファのフロー状態に応じた伝送レートでデータ伝送する例を図6を参照して説明する。図6は、データ送信装置(ディスク再生装置)10の動作フローを示す図である。
【0032】
上述したように、データ受信装置20、30、40において図5に示す動作フローが行われ、マスター側のデータ受信装置20からデータ送信装置10に対してN個のデータ受信装置のバッファのフロー状態が通知される(ステップS201)。IEEE1394バスインターフェースでは、Nは最大64である。データ送信装置10の制御部14は、この通知を入出回路13を介して受取り、データ処理装置毎のバッファのフロー状態を識別する(ステップS202)。
【0033】
次に、制御部14は、M番目のデータ処理装置のバッファフロー状態に応じた伝送レートでデータ伝送を行う(ステップS203)。この場合、データ送信装置10は、送信すべきデータ受信装置の宛先IDをパケットデータのヘッダに付加する。仮に、データ受信装置30のバッファが104の空き容量が60%であれば、その空き容量に応じた伝送レートとなるように制御部14が読取制御部12の読取速度を制御する。ディスク11の読取速度には、例えば、倍速、4倍速、16倍速、32倍速等があり、伝送レートに適したものを選択する。データ受信装置30の制御部102は、データ送信装置10から送信されたパケットデータに含まれる宛先IDを識別し、バス50上にあるパケットデータをバッファ104に取り込む
【0034】
制御部14は、N個のデータ受信装置のすべてについてデータ伝送したか否かを判定する(ステップS204)。データ伝送を未だしていないデータ受信装置が存在する場合にはステップS203の動作を行う。例えば、データ受信装置40のバッファの空き容量が40%であれば、それに適した伝送レート(データ受信装置30の時よりも読み出し速度は遅くなる)となるように読取制御部12を制御する。
【0035】
こうしてN個のデータ受信装置に対して、個別のバッファのフロー状態に応じた伝送レートでデータ伝送を行う。制御部14は、データ受信装置からのデータ送信要求が終了したとき、データ伝送を終了する(ステップS205)。
【0036】
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、複数のデータ受信装置間においてマスター/スレーブの設定を行い、マスター側のデータ受信装置からスレーブ側のデータ受信装置のバッファのフロー状態を認識し、データ送信装置は、マスター側のデータ受信装置によって認識されたフロー状態に応じて、送信すべきデータの伝送速度を制御するようにしたので、データ受信装置側においてジッタの極力少ない信号を再生することが可能であるとともに、データ受信装置側のバッファの容量を増加させることなくしてバッファのオーバーフローを生じさせないような伝送レートにてデータの伝送を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るデータ伝送システムを示す図である。
【図2】コンパクトディスク再生装置の内部構成を示すブロック図である。
【図3】データ受信装置の内部構成を示すブロック図である。
【図4】装置(ノード)間のコマンドの送受信を示す図である。
【図5】本実施の形態に係るデータ伝送システムの動作フローを示す図である。
【図6】本実施の形態に係るデータ伝送システムの他の動作フローを示す図である
【符号の説明】
10 データ送信装置 20、30、40 データ受信装置
50 バス 101 制御コマンド発行/受信部
102 制御部 103 バッファ監視部
104 バッファ 105 クロック制御信号生成部
106 バッファ読出クロック部 107 PLL
108 M/S設定部
Claims (20)
- データ送信装置からネットワークを介して接続された複数のデータ受信装置にデータを伝送するデータ伝送方法であって、
複数のデータ受信装置間においてマスター/スレーブの設定を行い、
マスター側のデータ受信装置からスレーブ側のデータ受信装置のバッファのフロー状態を認識し、
マスター側のデータ受信装置からデータ送信装置に対して前記複数のデータ受信装置のバッファのフローの状態を通知し、
データ送信装置は、通知されたフロー状態に応じて、送信されるデータの伝送速度を制御する、データ伝送方法。 - データ送信装置からネットワークを介して接続された複数のデータ受信装置にデータを伝送するデータ伝送方法であって、
複数のデータ受信装置間においてマスター/スレーブの設定を行い、
マスター側のデータ受信装置からスレーブ側のデータ受信装置のバッファのフロー状態を認識し、
マスター側のデータ受信装置からデータ送信装置に対して前記複数のデータ受信装置のバッファのフローの状態を通知し、
データ送信装置は、通知されたフロー状態に応じて、前記複数のデータ受信装置の各々の送信されるデータの伝送速度を制御する、データ伝送方法。 - 前記データ伝送方法は、スレーブ側のデータ受信装置がマスター側のデータ受信装置に対して当該スレーブ側のデータ受信装置のバッファのフロー状態を通知するステップを含む、請求項1または2に記載のデータ伝送方法。
- スレーブ側のデータ受信装置からのバッファのフロー状態を通知するステップは、所定期間毎に行われる、請求項3に記載のデータ伝送ステップ。
- マスター側のデータ受信装置は、スレーブ側のデータ受信装置に対して、バッファのフロー状態を制御するための命令を送信するステップを含む、請求項1ないし4いずれかに記載のデータ伝送方法。
- 前記命令は、スレーブ側のデータ受信装置のバッファの読出し速度を変化させる、請求項5に記載のデータ伝送方法。
- 前記データ送信装置は、前記データ受信装置から送信要求があったときに、これと非同期でデータを伝送する、請求項1ないし6いずれかに記載のデータ伝送方法。
- データ送信装置、複数のデータ受信装置、およびこれらの装置を接続するバスを備えたデータ伝送装置であって、
前記複数のデータ受信装置の各々は、データ送信装置からのデータを受け取り可能なバッファメモリと、前記バッファメモリのフロー状態を監視するバッファ監視部と、前記複数のデータ受信装置間においてマスター/スレーブの設定を行うマスター/スレーブ設定手段と、前記バッファメモリからデータを読み出すためのクロックを発生するクロック発生手段とを有し、
スレーブ側のデータ受信装置は、前記バッフ監視部によって監視されたバッファメモリのフロー状態をマスター側のデータ受信装置に通知し、マスター側のデータ受信装置は、該フロー状態に応じた伝送レートでデータを伝送させる命令を前記データ送信装置に送信する、データ伝送装置。 - スレーブ側のデータ受信装置のバッファ監視部は、一定時間毎にバッファメモリのフロー状態を監視する、請求項8に記載のデータ伝送装置。
- マスター側のデータ受信装置は、スレーブ側のデータ受信装置から通知されたバッファメモリのフロー状態がそれぞれの受信装置において一定以上異なる場合に、スレーブ側のデータ受信装置に対してバッファメモリのフロー状態を制御する命令を送信し、スレーブ側のデータ受信装置は該命令に応じて前記クロック発生手段によって発生されたクロック周期を可変し、バッファメモリからのデータの読出し速度を変化させる、請求項9に記載のデータ伝送装置。
- 前記データ送信装置は、前記マスター側のデータ受信装置からのバッファメモリのフロー状態に応じて、スレーブ側のデータ受信装置の選択された一つのバッファメモリのフロー状態を基準に伝送レートを決定し、データを送信する、請求項8に記載のデータ伝送装置。
- 前記選択された一つのバッファメモリは、バッファの空き容量が一番少ないバッファである、請求項11に記載のデータ伝送装置。
- 前記データ送信装置は、マスター側のデータ受信装置からのバッファのフロー状態に基づき、スレーブ側のデータ受信装置の各々のバッファメモリのフロー状態に応じた伝送レートによりデータを送信する、請求項8に記載のデータ伝送装置。
- 他の装置からのデータを受信するデータ受信装置であって、
他の装置からのデータを受信するためのバッファメモリと、
前記バッファメモリのフロー状態を監視するバッファ監視手段と、
クロック信号を発生するクロック発生手段と、
前記クロック発生手段からのクロック信号の周波数を制御する周波数制御手段と、
前記クロック発生手段からのクロック信号を前記周波数制御手段からの制御に応じた周波数のクロック信号を前記バッファメモリに出力するPLLと、
他の装置に対して当該データ受信装置がマスターであるかスレーブであるかのいずれかを設定する設定手段と、を有するデータ伝送装置。 - 前記データ受信装置がスレーブに設定された場合、前記バッファ監視手段は前記バッファメモリのフロー状態をマスター側のデータ受信装置に通知する、請求項14に記載のデータ伝送装置。
- 前記データ受信装置がマスターに設定された場合、他のスレーブ側の装置に対してバッファメモリのフロー状態の送信要求の命令を送信する、請求項14に記載のデータ伝送装置。
- データ送信装置、複数のデータ送信装置、およびこれらを接続するネットワークを有し、前記データ送信装置からデータ受信装置に対してネットワークを介してデータを伝送するデータ伝送システムであって、
前記複数のデータ受信装置の各々は、データ送信装置からのデータを受信可能なバッファと、前記バッファのフローを制御するフロー制御手段と、前記バッファのフロー状態を監視する監視手段と、複数のデータ受信装置間においてマスター/スレーブの設定を行う設定手段と、命令等を含むデータの入出力が可能な入出力ポートとを有し、
スレーブ側のデータ受信装置のバッファ監視手段は、バッファのフロー状態を前記入出力ポートを介してマスター側のデータ受信装置に送信し、
マスター側のデータ受信装置は、前記複数のデータ受信装置のバッファのフロー状態をデータ送信装置に送信し、
前記データ送信装置は、前記複数のデータ受信装置のバッファのフロー状態に応じた伝送レートでデータを送信する、データ伝送システム。 - マスター側のデータ受信装置は、スレーブ側のバッファのフロー状態に基づき、スレーブ側の前記フロー制御手段を制御する命令を送信する、請求項17に記載のデータ伝送システム。
- 前記フロー制御手段は、バッファを読出すクロック周期を変化させる、請求項18に記載のデータ伝送システム。
- 前記データ送信装置は、前記データ受信装置からのデータ送信要求と非同期でデータを送信する、請求項17ないし19いずれかに記載のデータ伝送システム。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008521355A (ja) * | 2004-11-18 | 2008-06-19 | パイオニア株式会社 | マルチアンプ同期システム |
JP2012161088A (ja) * | 2012-04-03 | 2012-08-23 | Yamaha Corp | データ配信システムおよび中継装置 |
-
2003
- 2003-01-28 JP JP2003019104A patent/JP2004235747A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008521355A (ja) * | 2004-11-18 | 2008-06-19 | パイオニア株式会社 | マルチアンプ同期システム |
JP2012161088A (ja) * | 2012-04-03 | 2012-08-23 | Yamaha Corp | データ配信システムおよび中継装置 |
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