JP2004234793A - クランプ機構、およびディスク装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】この発明は、ディスクをモータのハブに固定するための適切なクランプ力を提供できるクランプ機構、およびこのクランプ機構を備えたディスク装置を提供することを課題とする。
【解決手段】ディスク装置は、スピンドルモータのハブ30に磁気ディスク10を固定するためのクランパ60を有する。クランパ60は、ハブ30の突起31の外周面31aに勘合する内周面60aを有する段差部61を有する。段差部61を設けたため、突起31に勘合可能な十分な幅の内周面60aを確保でき、且つクランパ60の他の部分の厚さを薄くでき、クランプ力を弱めることができる。
【選択図】 図4
【解決手段】ディスク装置は、スピンドルモータのハブ30に磁気ディスク10を固定するためのクランパ60を有する。クランパ60は、ハブ30の突起31の外周面31aに勘合する内周面60aを有する段差部61を有する。段差部61を設けたため、突起31に勘合可能な十分な幅の内周面60aを確保でき、且つクランパ60の他の部分の厚さを薄くでき、クランプ力を弱めることができる。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、情報記録媒体としてのディスクをスピンドルモータのハブに取り付けるためのクランプ機構、およびこのクランプ機構を備えたディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ディスク装置として、2枚のディスク(情報記録媒体)を重ねてケースに収容した装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。2枚のディスクは、スペーサを介して離間して重ねられ、ケースに固設されたスピンドルモータのハブに取り付けられる。そして、2枚のディスクをハブに取り付けた後、略円板状のクランパがハブに固定され、2枚のディスクがハブとの間に挟持拘束されて固定される。
【0003】
このクランパは、ハブに対するセンタリングのためハブの突起に勘合される内周を有する略円環状に形成され、内周を折り曲げることにより強度を高め、且つ外周をロール状に丸めることにより強度を高められている。そして、クランパは、その中間部分で複数のネジによりハブに固定されている。つまり、このクランパは、2枚のディスクをまとめてハブに固定するため、比較的強いクランプ力でディスクをハブに固定可能な構造を有している。
【0004】
【特許文献1】
USP 5,790,346(abstract,FIG4)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来のディスク装置のように強いクランプ力でディスクをハブに固定すると、ディスクが変形する虞がある。ディスクが変形すると、ヘッドをディスクに沿って移動させる際、接触してしまう可能性がある。
【0006】
特に、近年、記録密度の向上に伴い、ディスクを1枚だけ収容した小型のディスク装置が普及されつつあり、サーボ性能の向上により耐衝撃性能が高まりつつあり、且つ、ディスクに対するヘッドの極低浮上化によりディスク変形量低減の要求が高まりつつあることから、ディスクの変形を防止するため、クランパによるクランプ力を必要最小限に低減させる要求が高まりつつある。
【0007】
この発明は、以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、ディスクをモータのハブに固定するための適切なクランプ力を提供できるクランプ機構、およびこのクランプ機構を備えたディスク装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のクランプ機構は、ディスクを回転するモータのハブに同心円状に一体に設けられ、上記モータの回転軸と平行に延びた円環状の外周面を有する勘合部と、この勘合部の外周面に勘合される円環状の内周面を有する円筒状の段差部をその内周に一体に備え、上記ハブにセットされた上記ディスクを上記回転軸方向に押圧する押圧部をその外周付近に有し、上記段差部が他の部分に対して上記回転軸方向に段差を有するクランパと、上記段差部を上記回転軸方向に押圧して上記押圧部が上記ディスクに接触した状態の上記クランパをたわませることにより上記押圧部を上記ディスクに押し付けて該クランパを上記ハブに固定する固定部材と、を備えている。
【0009】
上記発明によると、クランパの内周に固定部材により押圧される段差部を有するため、クランパ以外の構成を変更することなく、クランプ力を弱めることができる。つまり、上記発明によると、段差部を設けることにより段差部を設けない場合と比較してクランパの他の部分を薄くでき、クランパのたわみ量を変更せずにバネ定数を低くでき、クランプ力を弱めることができる。これにより、ディスクを適切なクランプ力でモータのハブに固定でき、ディスクの不所望な歪みや変形を防止できる。
【0010】
また、本発明のディスク装置は、ディスクを回転させるスピンドルモータと、このスピンドルモータのハブに上記ディスクを固定するクランプ機構と、上記ディスクに対する情報の記録および/或いは再生を行うヘッドを先端に搭載したサスペンションアームと、このサスペンションアームを揺動させて上記ヘッドを上記ディスクの略半径方向に移動させるボイスコイルモータと、を備え、上記クランプ機構は、上記ハブに同心円状に一体に設けられ、上記スピンドルモータの回転軸と平行に延びた円環状の外周面を有する勘合部と、この勘合部の外周面に勘合される円環状の内周面を有する円筒状の段差部をその内周に一体に備え、上記ハブにセットされた上記ディスクを上記回転軸方向に押圧する押圧部をその外周付近に有し、上記段差部が他の部分に対して上記回転軸方向に段差を有するクランパと、上記段差部を上記回転軸方向に押圧して上記押圧部が上記ディスクに接触した状態の上記クランパをたわませることにより上記押圧部を上記ディスクに押し付けて該クランパを上記ハブに固定する固定部材と、を備えている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0012】
図1には、この発明の実施の形態に係るハードディスクドライブ1(ディスク装置)(以下、単にHDD1と称する)を分解した概略斜視図を示してある。
【0013】
HDD1は、上面が開放した略矩形のハウジング2、およびトップカバー4を有する。トップカバー4は、ガスケット3を介してハウジング2の上面にセットされ、複数のネジ5によってハウジング2に取り付けられる。
【0014】
ハウジング2内には、直径2.5インチの1枚の磁気ディスク10(ディスク)、磁気ディスク10を回転可能に支持した図示しないスピンドルモータ(モータ)、磁気ディスク10に対する情報の記録および/或いは再生を行なう磁気ヘッド12(ヘッド)、磁気ヘッド12を先端に搭載したサスペンションアーム14、サスペンションアーム14を揺動させて磁気ヘッド12を磁気ディスク10の略半径方向に沿って移動させるボイスコイルモータ16等が収容されている。
【0015】
磁気ディスク10の中心には、略円環状の薄い金属板により形成された後述するクランパ20が設けられている。クランパ20は、スピンドルモータの後述するハブにセンタリングされてネジ21(固定部材)により固定され、磁気ディスク10を所定のクランプ力でハブに固定する。
【0016】
磁気ディスク10に対する情報の記録/再生時には、スピンドルモータによって磁気ディスク10を回転させて、ボイスコイルモータ16によってサスペンションアーム14を揺動させ、磁気ヘッド12を磁気ディスク10の所望するトラック(図示せず)上に移動させる。
【0017】
近年、クランパ20をハブに対してセンタリングするセンタリング方式として、センタリング精度の高いハブセンタリング方式が主流となっている。ハブセンタリング方式とは、ハブから軸方向に同心円状に突設された円環状の突起にクランパ20の内周を勘合させることによりクランパ20をセンタリングする方式を言う。
【0018】
ここで、図2に示す従来の一般的なクランプ機構40を参照しつつ、ハブセンタリング方式を採用したクランプ構造について説明する。
【0019】
磁気ディスク10を回転させるスピンドルモータのハブ30は、クランパ20をセンタリングするため、その回転軸方向に同心円状に延設された円環状の突起31(勘合部)を有する。
【0020】
磁気ディスク10をハブ30に固定する場合、まず、磁気ディスク10をハブ30に取り付け、クランパ20を突起31に勘合する。このとき、クランパ20の内周面20aが突起31の外周面31aに勘合され、クランパ20がハブ30に対して高精度にセンタリングされる。また、この状態で、クランパ20の外周近くに設けられた円環状の押圧部20bが磁気ディスク10の上面10aに当接される。
【0021】
そして、ハブ30との間にクランパ20を挟むように、ネジ21をハブ30の中心に螺合し、クランパ20をハブ30に取り付ける。このとき、ネジ21の略円盤状の頭部21a(押圧面)がクランパ20の内周20a近くを軸方向に押圧し、クランパ20がたわませられる。クランパ20のクランプ力は、このたわみ量およびクランパ20のバネ定数に応じて決定される。ネジ21の下死点(図示せず)において、頭部21aが突起31に当接することにより、ネジ21が停止する。
【0022】
ところで、近年、記録密度の向上により、磁気ディスク10の枚数が少なくなり、図1および図2に示したように、1枚の磁気ディスク10を有するHDD1が主流となりつつある。また、近年、磁気ヘッド12のサーボ性能の向上により、HDD1の耐衝撃性能が向上しつつある。さらに、近年、磁気ヘッド12の磁気ディスク10に対する浮上量が小さくなり、磁気ディスク10の歪みや変形を防止する要求が高まりつつある。
【0023】
以上のことから、磁気ディスク10をハブ30に固定するクランパ20によるクランプ力は、必要最小限にすることが望ましいことがわかる。つまり、磁気ディスク10の枚数が1枚になったため、2枚の磁気ディスク10を重ねて固定する際のクランプ力より小さいクランプ力で良い。また、耐衝撃性能が向上したため、従来のように磁気ディスク10を強固にクランプする必要がない。さらに、磁気ヘッド12の浮上量が少なくなったため、磁気ディスク10が変形することのない程度の弱いクランプ力で磁気ディスク10をハブ30に固定する必要がある。
【0024】
このため、本実施の形態では、図2に示した従来のハブセンタリング方式のクランパ20よりクランプ力の小さい、即ち、必要最小限のクランプ力に設定できる、ハブセンタリング方式のクランパ60(図4)を採用した。
【0025】
一般に、クランパ20のクランプ力は、クランパ20のバネ定数とたわみ量により決定される。ハブセンタリング方式のクランパ20のたわみ量は、例えば図2に示すように、ネジ21の頭部21aがクランパ20に接触してから下死点で突起31に当接するまでのストロークと等しくなる。言い換えると、クランパ20のたわみ量は、ハブ30の突起31の高さにより決定される。
【0026】
また、クランパ20のバネ定数は、クランパ20の厚さ、およびクランパ20の内周面20aから押圧部20bまでの距離により決定される。しかし、磁気ディスク10の記録領域を確保するため、クランパ20のサイズには限界がある。このため、バネ定数はクランパ20の厚さによって概ね決定される。従って、クランパ20のクランプ力を小さくする場合、突起31を高くしてたわみ量を小さくする方法とクランパ20を薄くしてバネ定数を小さくする方法が考えられる。
【0027】
図3には、図2に示す従来の一般的なクランパ20のクランプ力とたわみ量との関係を本実施の形態のクランパ60と比較してグラフにして示してある。このグラフで、直線の傾きは、クランパ20、60のバネ定数となる。
【0028】
クランパのクランプ力を従来のクランパ20のクランプ力より小さく(目標のクランプ力)するため、図中実線で示すように、クランパのバネ定数(グラフの傾き)、即ちクランパの厚さを変えずに突起31を高くしてクランパのたわみ量を従来より小さくすると、目標のクランプ力を得ることができる反面、たわみ量公差に対するクランプ力のばらつきが大きくなる。
【0029】
一方、クランプ力を目標値にするため、図中破線で示すように、クランパのたわみ量(突起31の高さ)を変えずにクランパを薄くしてバネ定数を従来より小さくすると、目標とするクランプ力を得ることができるとともに、たわみ量公差に対するクランプ力のばらつきを小さくできる。つまり、本実施の形態のように、クランパ60のたわみ量をそのままにして厚さを薄くしてクランプ力を小さくした方がクランプ力のばらつきを少なくでき有効である。
【0030】
しかし、突起31の高さを変えずにクランパを薄くすると、クランパをハブ330にセンタリングする際、突起31の外周面31aにクランパ20の内周面20aが接触しなくなり、センタリングができなくなってしまう。つまり、クランパのたわみ量を確保するため、突起31の高さには限界があり、クランパを薄くすると、このような不具合を生じる。
【0031】
このため、本実施の形態では、ハブセンタリング方式を採用して、クランパの厚さを薄くし、クランプ力を小さくするため、以下のような工夫をした。
【0032】
図4には、本発明の実施の形態に係るクランプ機構50の断面図を示してある。このクランプ機構50は、クランパ60の構造が従来のクランパ20と異なる以外、図2に示した従来のクランプ機構40と同じ構造を有するため、同様に機能する構成要素については同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0033】
このクランプ機構50のクランパ60は、厚さ0.4[mm]の略円環状の金属板を加工して形成されている。これに対し、図2に示した従来のクランパ20は、厚さ0.6[mm]の金属板を加工して形成されている。
【0034】
クランパ60は、ハブ30の突起31の外周面31aに沿って摺動可能に勘合する内周面60aを有する。この内周面60aは、クランパ60の内側をバーリング加工により略直角に折り曲げて形成される段差部61に形成される。言い換えると、本実施の形態では、内周面60aの高さが0.6[mm]になるように、クランパ60の内周をハブ30から離れる方向に折り曲げて略円筒形状の段差部61を形成した。
【0035】
また、クランパ60は、その外周付近に磁気ディスク10を押圧する円環状の押圧部60bを有する。押圧部60bは、クランパ60の半径方向に沿った断面形状が図示のように磁気ディスク10に向けて凸をなす円弧状になるようにクランパ60の外周付近を湾曲させて形成される。この湾曲の度合い、即ちクランパ60の絞り量は、クランパ60を図4に示すようにハブ30の突起31に取り付けたとき、クランパ60とハブ30との間に0.4[mm]の均一な隙間が形成される程度に設定されている。
【0036】
また、本実施の形態のクランパ60は、その回転中心L(回転軸)から内周面60aまでの距離が4.5[mm]に設定され、内周面60aから押圧部60bまでの距離が22.7[mm]に設定されている。
【0037】
また、このクランパ60のたわみ量は、従来のクランパ20と同様に、0.34[mm]に設定されている。つまり、本実施の形態では、ネジ21の頭部21aがクランパ60の段差部61に当接してから締め付けにより頭部21aがハブ30の突起31に当接するまでのネジ21のストロークが0.34[mm]になるように、ハブ30の突起31の高さが設定されている。具体的には、本実施の形態の突起31の高さは、0.66[mm]に設定されている。これにより、ネジ21によってクランパ60をハブ30に固定した状態で、ネジ21の頭部21aが突起31に当接する反面、クランパ60とハブ30との間には0.06[mm]の僅かな隙間が形成されることになる。
【0038】
以上のように、本実施の形態によると、クランパ60の内周に他の部分より厚い段差部61を一体に設けた。これにより、突起31の外周面31aに摺接可能な十分に幅広のクランパ60の内周面60aを確保でき、その上で、クランパ60の他の部分の厚さを薄くすることができた。つまり、段差部61を設けることにより、ハブ30に対するクランパ60のセンタリングを可能とし、従来のクランパ20と同程度のたわみ量を確保でき、クランプ力のばらつきを抑え、その上で、クランパ60のバネ定数を小さくでき、クランプ力を小さくできた。
【0039】
また、本実施の形態によると、クランパ60の構造を変更するだけで上述した効果を奏することができ、他の構造、例えばハブ30の突起31の形状などを一切変更する必要がなく、部品の共用化が可能となる。また、クランパ60をハブ30に取り付けるための製造設備も共用化できる。
【0040】
また、本実施の形態によると、クランパ60の厚さを任意に変更でき、厚さを調整することにより所望するクランプ力を得ることができる。特に、従来のクランパ20では不可能とされていた厚さを実現でき、クランパ60のたわみ量よりクランパ60の厚さを薄くできる。
【0041】
尚、この発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。
【0042】
例えば、上述した実施の形態では、クランパ60の内周をバーリング加工によって折り曲げることにより段差部61を形成した場合について説明したが、これに限らず、図5に示すように、クランパ70の内周に半抜き加工によって段差部71を形成しても良い。半抜き加工は、所定寸法の段差を有する一対の金型によってクランパ70の内周をプレスすることによりなされる。これにより、上述したバーリング加工と比較して、段差部71がネジ21の頭部21aに当接する上端面71aの平面度を高めることができる。また、半抜き加工により段差部71を形成すると、段差部71の上端面71aの幅を任意に設定でき、設計の自由度を向上させることができる。
【0043】
また、上述した実施の形態では、クランパ60、70の内周をハブ30から離間する方向に突出させて段差部61、71を形成した場合について説明したが、これに限らず、磁気ディスク10に向けて(下方に向けて)クランパ60、70の端部を突出させて段差部61、71を形成しても良い。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明のクランプ機構、およびディスク装置は、上記のような構成および作用を有しているので、ディスクをモータのハブに固定するための適切なクランプ力を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係るディスク装置を示す分解斜視図。
【図2】従来の一般的なハブセンタリング方式のクランプ機構を説明するための断面図。
【図3】従来のクランパと本実施の形態のクランパのたわみ量とクランプ力との関係を比較して示すグラフ。
【図4】この発明の実施の形態に係るクランプ機構を説明するための要部断面図。
【図5】クランパの変形例を説明するための要部断面図。
【符号の説明】
1…HDD、2…ハウジング、3…ガスケット、4…トップカバー、5…ネジ、10…磁気ディスク、12…磁気ヘッド、14…サスペンションアーム、16…ボイスコイルモータ、20、60、70…クランパ、20a、60a…内周面、20b、60b…押圧部、21…ネジ、21a…頭部、30…ハブ、31…突起、31a…外周面、61、71…段差部、71a…上端面、L…回転軸。
【発明の属する技術分野】
この発明は、情報記録媒体としてのディスクをスピンドルモータのハブに取り付けるためのクランプ機構、およびこのクランプ機構を備えたディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ディスク装置として、2枚のディスク(情報記録媒体)を重ねてケースに収容した装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。2枚のディスクは、スペーサを介して離間して重ねられ、ケースに固設されたスピンドルモータのハブに取り付けられる。そして、2枚のディスクをハブに取り付けた後、略円板状のクランパがハブに固定され、2枚のディスクがハブとの間に挟持拘束されて固定される。
【0003】
このクランパは、ハブに対するセンタリングのためハブの突起に勘合される内周を有する略円環状に形成され、内周を折り曲げることにより強度を高め、且つ外周をロール状に丸めることにより強度を高められている。そして、クランパは、その中間部分で複数のネジによりハブに固定されている。つまり、このクランパは、2枚のディスクをまとめてハブに固定するため、比較的強いクランプ力でディスクをハブに固定可能な構造を有している。
【0004】
【特許文献1】
USP 5,790,346(abstract,FIG4)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来のディスク装置のように強いクランプ力でディスクをハブに固定すると、ディスクが変形する虞がある。ディスクが変形すると、ヘッドをディスクに沿って移動させる際、接触してしまう可能性がある。
【0006】
特に、近年、記録密度の向上に伴い、ディスクを1枚だけ収容した小型のディスク装置が普及されつつあり、サーボ性能の向上により耐衝撃性能が高まりつつあり、且つ、ディスクに対するヘッドの極低浮上化によりディスク変形量低減の要求が高まりつつあることから、ディスクの変形を防止するため、クランパによるクランプ力を必要最小限に低減させる要求が高まりつつある。
【0007】
この発明は、以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、ディスクをモータのハブに固定するための適切なクランプ力を提供できるクランプ機構、およびこのクランプ機構を備えたディスク装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のクランプ機構は、ディスクを回転するモータのハブに同心円状に一体に設けられ、上記モータの回転軸と平行に延びた円環状の外周面を有する勘合部と、この勘合部の外周面に勘合される円環状の内周面を有する円筒状の段差部をその内周に一体に備え、上記ハブにセットされた上記ディスクを上記回転軸方向に押圧する押圧部をその外周付近に有し、上記段差部が他の部分に対して上記回転軸方向に段差を有するクランパと、上記段差部を上記回転軸方向に押圧して上記押圧部が上記ディスクに接触した状態の上記クランパをたわませることにより上記押圧部を上記ディスクに押し付けて該クランパを上記ハブに固定する固定部材と、を備えている。
【0009】
上記発明によると、クランパの内周に固定部材により押圧される段差部を有するため、クランパ以外の構成を変更することなく、クランプ力を弱めることができる。つまり、上記発明によると、段差部を設けることにより段差部を設けない場合と比較してクランパの他の部分を薄くでき、クランパのたわみ量を変更せずにバネ定数を低くでき、クランプ力を弱めることができる。これにより、ディスクを適切なクランプ力でモータのハブに固定でき、ディスクの不所望な歪みや変形を防止できる。
【0010】
また、本発明のディスク装置は、ディスクを回転させるスピンドルモータと、このスピンドルモータのハブに上記ディスクを固定するクランプ機構と、上記ディスクに対する情報の記録および/或いは再生を行うヘッドを先端に搭載したサスペンションアームと、このサスペンションアームを揺動させて上記ヘッドを上記ディスクの略半径方向に移動させるボイスコイルモータと、を備え、上記クランプ機構は、上記ハブに同心円状に一体に設けられ、上記スピンドルモータの回転軸と平行に延びた円環状の外周面を有する勘合部と、この勘合部の外周面に勘合される円環状の内周面を有する円筒状の段差部をその内周に一体に備え、上記ハブにセットされた上記ディスクを上記回転軸方向に押圧する押圧部をその外周付近に有し、上記段差部が他の部分に対して上記回転軸方向に段差を有するクランパと、上記段差部を上記回転軸方向に押圧して上記押圧部が上記ディスクに接触した状態の上記クランパをたわませることにより上記押圧部を上記ディスクに押し付けて該クランパを上記ハブに固定する固定部材と、を備えている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0012】
図1には、この発明の実施の形態に係るハードディスクドライブ1(ディスク装置)(以下、単にHDD1と称する)を分解した概略斜視図を示してある。
【0013】
HDD1は、上面が開放した略矩形のハウジング2、およびトップカバー4を有する。トップカバー4は、ガスケット3を介してハウジング2の上面にセットされ、複数のネジ5によってハウジング2に取り付けられる。
【0014】
ハウジング2内には、直径2.5インチの1枚の磁気ディスク10(ディスク)、磁気ディスク10を回転可能に支持した図示しないスピンドルモータ(モータ)、磁気ディスク10に対する情報の記録および/或いは再生を行なう磁気ヘッド12(ヘッド)、磁気ヘッド12を先端に搭載したサスペンションアーム14、サスペンションアーム14を揺動させて磁気ヘッド12を磁気ディスク10の略半径方向に沿って移動させるボイスコイルモータ16等が収容されている。
【0015】
磁気ディスク10の中心には、略円環状の薄い金属板により形成された後述するクランパ20が設けられている。クランパ20は、スピンドルモータの後述するハブにセンタリングされてネジ21(固定部材)により固定され、磁気ディスク10を所定のクランプ力でハブに固定する。
【0016】
磁気ディスク10に対する情報の記録/再生時には、スピンドルモータによって磁気ディスク10を回転させて、ボイスコイルモータ16によってサスペンションアーム14を揺動させ、磁気ヘッド12を磁気ディスク10の所望するトラック(図示せず)上に移動させる。
【0017】
近年、クランパ20をハブに対してセンタリングするセンタリング方式として、センタリング精度の高いハブセンタリング方式が主流となっている。ハブセンタリング方式とは、ハブから軸方向に同心円状に突設された円環状の突起にクランパ20の内周を勘合させることによりクランパ20をセンタリングする方式を言う。
【0018】
ここで、図2に示す従来の一般的なクランプ機構40を参照しつつ、ハブセンタリング方式を採用したクランプ構造について説明する。
【0019】
磁気ディスク10を回転させるスピンドルモータのハブ30は、クランパ20をセンタリングするため、その回転軸方向に同心円状に延設された円環状の突起31(勘合部)を有する。
【0020】
磁気ディスク10をハブ30に固定する場合、まず、磁気ディスク10をハブ30に取り付け、クランパ20を突起31に勘合する。このとき、クランパ20の内周面20aが突起31の外周面31aに勘合され、クランパ20がハブ30に対して高精度にセンタリングされる。また、この状態で、クランパ20の外周近くに設けられた円環状の押圧部20bが磁気ディスク10の上面10aに当接される。
【0021】
そして、ハブ30との間にクランパ20を挟むように、ネジ21をハブ30の中心に螺合し、クランパ20をハブ30に取り付ける。このとき、ネジ21の略円盤状の頭部21a(押圧面)がクランパ20の内周20a近くを軸方向に押圧し、クランパ20がたわませられる。クランパ20のクランプ力は、このたわみ量およびクランパ20のバネ定数に応じて決定される。ネジ21の下死点(図示せず)において、頭部21aが突起31に当接することにより、ネジ21が停止する。
【0022】
ところで、近年、記録密度の向上により、磁気ディスク10の枚数が少なくなり、図1および図2に示したように、1枚の磁気ディスク10を有するHDD1が主流となりつつある。また、近年、磁気ヘッド12のサーボ性能の向上により、HDD1の耐衝撃性能が向上しつつある。さらに、近年、磁気ヘッド12の磁気ディスク10に対する浮上量が小さくなり、磁気ディスク10の歪みや変形を防止する要求が高まりつつある。
【0023】
以上のことから、磁気ディスク10をハブ30に固定するクランパ20によるクランプ力は、必要最小限にすることが望ましいことがわかる。つまり、磁気ディスク10の枚数が1枚になったため、2枚の磁気ディスク10を重ねて固定する際のクランプ力より小さいクランプ力で良い。また、耐衝撃性能が向上したため、従来のように磁気ディスク10を強固にクランプする必要がない。さらに、磁気ヘッド12の浮上量が少なくなったため、磁気ディスク10が変形することのない程度の弱いクランプ力で磁気ディスク10をハブ30に固定する必要がある。
【0024】
このため、本実施の形態では、図2に示した従来のハブセンタリング方式のクランパ20よりクランプ力の小さい、即ち、必要最小限のクランプ力に設定できる、ハブセンタリング方式のクランパ60(図4)を採用した。
【0025】
一般に、クランパ20のクランプ力は、クランパ20のバネ定数とたわみ量により決定される。ハブセンタリング方式のクランパ20のたわみ量は、例えば図2に示すように、ネジ21の頭部21aがクランパ20に接触してから下死点で突起31に当接するまでのストロークと等しくなる。言い換えると、クランパ20のたわみ量は、ハブ30の突起31の高さにより決定される。
【0026】
また、クランパ20のバネ定数は、クランパ20の厚さ、およびクランパ20の内周面20aから押圧部20bまでの距離により決定される。しかし、磁気ディスク10の記録領域を確保するため、クランパ20のサイズには限界がある。このため、バネ定数はクランパ20の厚さによって概ね決定される。従って、クランパ20のクランプ力を小さくする場合、突起31を高くしてたわみ量を小さくする方法とクランパ20を薄くしてバネ定数を小さくする方法が考えられる。
【0027】
図3には、図2に示す従来の一般的なクランパ20のクランプ力とたわみ量との関係を本実施の形態のクランパ60と比較してグラフにして示してある。このグラフで、直線の傾きは、クランパ20、60のバネ定数となる。
【0028】
クランパのクランプ力を従来のクランパ20のクランプ力より小さく(目標のクランプ力)するため、図中実線で示すように、クランパのバネ定数(グラフの傾き)、即ちクランパの厚さを変えずに突起31を高くしてクランパのたわみ量を従来より小さくすると、目標のクランプ力を得ることができる反面、たわみ量公差に対するクランプ力のばらつきが大きくなる。
【0029】
一方、クランプ力を目標値にするため、図中破線で示すように、クランパのたわみ量(突起31の高さ)を変えずにクランパを薄くしてバネ定数を従来より小さくすると、目標とするクランプ力を得ることができるとともに、たわみ量公差に対するクランプ力のばらつきを小さくできる。つまり、本実施の形態のように、クランパ60のたわみ量をそのままにして厚さを薄くしてクランプ力を小さくした方がクランプ力のばらつきを少なくでき有効である。
【0030】
しかし、突起31の高さを変えずにクランパを薄くすると、クランパをハブ330にセンタリングする際、突起31の外周面31aにクランパ20の内周面20aが接触しなくなり、センタリングができなくなってしまう。つまり、クランパのたわみ量を確保するため、突起31の高さには限界があり、クランパを薄くすると、このような不具合を生じる。
【0031】
このため、本実施の形態では、ハブセンタリング方式を採用して、クランパの厚さを薄くし、クランプ力を小さくするため、以下のような工夫をした。
【0032】
図4には、本発明の実施の形態に係るクランプ機構50の断面図を示してある。このクランプ機構50は、クランパ60の構造が従来のクランパ20と異なる以外、図2に示した従来のクランプ機構40と同じ構造を有するため、同様に機能する構成要素については同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0033】
このクランプ機構50のクランパ60は、厚さ0.4[mm]の略円環状の金属板を加工して形成されている。これに対し、図2に示した従来のクランパ20は、厚さ0.6[mm]の金属板を加工して形成されている。
【0034】
クランパ60は、ハブ30の突起31の外周面31aに沿って摺動可能に勘合する内周面60aを有する。この内周面60aは、クランパ60の内側をバーリング加工により略直角に折り曲げて形成される段差部61に形成される。言い換えると、本実施の形態では、内周面60aの高さが0.6[mm]になるように、クランパ60の内周をハブ30から離れる方向に折り曲げて略円筒形状の段差部61を形成した。
【0035】
また、クランパ60は、その外周付近に磁気ディスク10を押圧する円環状の押圧部60bを有する。押圧部60bは、クランパ60の半径方向に沿った断面形状が図示のように磁気ディスク10に向けて凸をなす円弧状になるようにクランパ60の外周付近を湾曲させて形成される。この湾曲の度合い、即ちクランパ60の絞り量は、クランパ60を図4に示すようにハブ30の突起31に取り付けたとき、クランパ60とハブ30との間に0.4[mm]の均一な隙間が形成される程度に設定されている。
【0036】
また、本実施の形態のクランパ60は、その回転中心L(回転軸)から内周面60aまでの距離が4.5[mm]に設定され、内周面60aから押圧部60bまでの距離が22.7[mm]に設定されている。
【0037】
また、このクランパ60のたわみ量は、従来のクランパ20と同様に、0.34[mm]に設定されている。つまり、本実施の形態では、ネジ21の頭部21aがクランパ60の段差部61に当接してから締め付けにより頭部21aがハブ30の突起31に当接するまでのネジ21のストロークが0.34[mm]になるように、ハブ30の突起31の高さが設定されている。具体的には、本実施の形態の突起31の高さは、0.66[mm]に設定されている。これにより、ネジ21によってクランパ60をハブ30に固定した状態で、ネジ21の頭部21aが突起31に当接する反面、クランパ60とハブ30との間には0.06[mm]の僅かな隙間が形成されることになる。
【0038】
以上のように、本実施の形態によると、クランパ60の内周に他の部分より厚い段差部61を一体に設けた。これにより、突起31の外周面31aに摺接可能な十分に幅広のクランパ60の内周面60aを確保でき、その上で、クランパ60の他の部分の厚さを薄くすることができた。つまり、段差部61を設けることにより、ハブ30に対するクランパ60のセンタリングを可能とし、従来のクランパ20と同程度のたわみ量を確保でき、クランプ力のばらつきを抑え、その上で、クランパ60のバネ定数を小さくでき、クランプ力を小さくできた。
【0039】
また、本実施の形態によると、クランパ60の構造を変更するだけで上述した効果を奏することができ、他の構造、例えばハブ30の突起31の形状などを一切変更する必要がなく、部品の共用化が可能となる。また、クランパ60をハブ30に取り付けるための製造設備も共用化できる。
【0040】
また、本実施の形態によると、クランパ60の厚さを任意に変更でき、厚さを調整することにより所望するクランプ力を得ることができる。特に、従来のクランパ20では不可能とされていた厚さを実現でき、クランパ60のたわみ量よりクランパ60の厚さを薄くできる。
【0041】
尚、この発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。
【0042】
例えば、上述した実施の形態では、クランパ60の内周をバーリング加工によって折り曲げることにより段差部61を形成した場合について説明したが、これに限らず、図5に示すように、クランパ70の内周に半抜き加工によって段差部71を形成しても良い。半抜き加工は、所定寸法の段差を有する一対の金型によってクランパ70の内周をプレスすることによりなされる。これにより、上述したバーリング加工と比較して、段差部71がネジ21の頭部21aに当接する上端面71aの平面度を高めることができる。また、半抜き加工により段差部71を形成すると、段差部71の上端面71aの幅を任意に設定でき、設計の自由度を向上させることができる。
【0043】
また、上述した実施の形態では、クランパ60、70の内周をハブ30から離間する方向に突出させて段差部61、71を形成した場合について説明したが、これに限らず、磁気ディスク10に向けて(下方に向けて)クランパ60、70の端部を突出させて段差部61、71を形成しても良い。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明のクランプ機構、およびディスク装置は、上記のような構成および作用を有しているので、ディスクをモータのハブに固定するための適切なクランプ力を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係るディスク装置を示す分解斜視図。
【図2】従来の一般的なハブセンタリング方式のクランプ機構を説明するための断面図。
【図3】従来のクランパと本実施の形態のクランパのたわみ量とクランプ力との関係を比較して示すグラフ。
【図4】この発明の実施の形態に係るクランプ機構を説明するための要部断面図。
【図5】クランパの変形例を説明するための要部断面図。
【符号の説明】
1…HDD、2…ハウジング、3…ガスケット、4…トップカバー、5…ネジ、10…磁気ディスク、12…磁気ヘッド、14…サスペンションアーム、16…ボイスコイルモータ、20、60、70…クランパ、20a、60a…内周面、20b、60b…押圧部、21…ネジ、21a…頭部、30…ハブ、31…突起、31a…外周面、61、71…段差部、71a…上端面、L…回転軸。
Claims (8)
- ディスクを回転するモータのハブに同心円状に一体に設けられ、上記モータの回転軸と平行に延びた円環状の外周面を有する勘合部と、
この勘合部の外周面に勘合される円環状の内周面を有する円筒状の段差部をその内周に一体に備え、上記ハブにセットされた上記ディスクを上記回転軸方向に押圧する押圧部をその外周付近に有し、上記段差部が他の部分に対して上記回転軸方向に段差を有するクランパと、
上記段差部を上記回転軸方向に押圧して上記押圧部が上記ディスクに接触した状態の上記クランパをたわませることにより上記押圧部を上記ディスクに押し付けて該クランパを上記ハブに固定する固定部材と、
を備えていることを特徴とするクランプ機構。 - 上記クランパは、均一な厚さの板状部材を加工して形成され、上記段差部は、上記クランパの上記内周付近を略直角に折り曲げるバーリング加工により形成されることを特徴とする請求項1に記載のクランプ機構。
- 上記クランパは、均一な厚さの板状部材を加工して形成され、上記段差部は、上記クランパの上記内周付近をその厚さ方向に打ち抜く半抜き加工により形成されることを特徴とする請求項1に記載のクランプ機構。
- 上記固定部材は、上記クランパの上記段差部を上記回転軸方向に押圧する押圧面を有し、押圧の下死点で上記押圧面を上記勘合部に当接せしめて停止することを特徴とする請求項1に記載のクランプ機構。
- ディスクを回転させるスピンドルモータと、
このスピンドルモータのハブに上記ディスクを固定するクランプ機構と、
上記ディスクに対する情報の記録および/或いは再生を行うヘッドを先端に搭載したサスペンションアームと、
このサスペンションアームを揺動させて上記ヘッドを上記ディスクの略半径方向に移動させるボイスコイルモータと、を備え、
上記クランプ機構は、
上記ハブに同心円状に一体に設けられ、上記スピンドルモータの回転軸と平行に延びた円環状の外周面を有する勘合部と、
この勘合部の外周面に勘合される円環状の内周面を有する円筒状の段差部をその内周に一体に備え、上記ハブにセットされた上記ディスクを上記回転軸方向に押圧する押圧部をその外周付近に有し、上記段差部が他の部分に対して上記回転軸方向に段差を有するクランパと、
上記段差部を上記回転軸方向に押圧して上記押圧部が上記ディスクに接触した状態の上記クランパをたわませることにより上記押圧部を上記ディスクに押し付けて該クランパを上記ハブに固定する固定部材と、
を備えていることを特徴とするディスク装置。 - 上記クランパは、均一な厚さの板状部材を加工して形成され、上記段差部は、上記クランパの上記内周付近を略直角に折り曲げるバーリング加工により形成されることを特徴とする請求項5に記載のディスク装置。
- 上記クランパは、均一な厚さの板状部材を加工して形成され、上記段差部は、上記クランパの上記内周付近をその厚さ方向に打ち抜く半抜き加工により形成されることを特徴とする請求項5に記載のディスク装置。
- 上記固定部材は、上記クランパの上記段差部を上記回転軸方向に押圧する押圧面を有し、押圧の下死点で上記押圧面を上記勘合部に当接せしめて停止することを特徴とする請求項5に記載のディスク装置。
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