JP2004233781A - ヘッドマウントディスプレイ - Google Patents

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Shigeru Kato
茂 加藤
Nobuyuki Miyake
信行 三宅
Masaki Otsuki
正樹 大槻
Kenzo Chiaki
謙三 千秋
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Abstract

【課題】表示部を使用しないとき、表示部を視界外に待避させ、視界を確保することができるようにされているヘッドマウントディスプレイを提供する。
【解決手段】(a)はディスプレイアーム3を伸ばした図であり、表示部4は、左眼の前に位置している。又、図示していないが、ディスプレイアーム3の先端部と表示部4とは、表示部4が回動可能となるように接続されている。(a)に示すような位置から、表示部4を視野外に待避させたいときは、4を回動して3の先端部と平行に近くなるような位置とし、その後、ディスプレイアーム3のパンタグラフ構造を縮めることにより、(b)に示すように、表示部4は、頭部の側方に位置するようになり、視野外に待避される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は頭部に装着して映像を観測するヘッドマウントディスプレイに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、液晶パネル(LCD)等のディスプレイ上に表示された映像を、接眼レンズやハーフミラー等を有する光学系を介して拡大した虚像として観察する眼鏡タイプの映像表示装置が種々提案され、ヘッドマウントディスプレイと呼ばれている。
【0003】
この映像表示装置は、多くの場合、頭に巻いた形で頭部に装着する構成とされ、両眼に対応する位置に映像表示系を形成した両眼タイプと左右眼の一方の眼に対応する位置に映像表示系を形成した片眼タイプとがある。このうち、両眼タイプのものは、主として映像を楽しむための目的に使用される。片眼タイプのものは、例えばウエアラブルパソコン等の表示装置等や、作業者に指示を表示する表示装置としての使用方法が期待されている。その例として、特開平8−305298号に記載されるような方式のものが公知となっている。
【0004】
【特許文献1】特開平8−305298号
【発明が解決しようとする課題】
片眼タイプのヘッドマウントディスプレイにおいては、表示部を使用しないとき、表示部を視界外に待避させ、視界を確保することができるようにされていることが好ましい。しかしながら、従来の片眼タイプのヘッドマウントディスプレイにおいては、このような機能を有するものは知られていなかった。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、表示部を使用しないとき、表示部を視界外に待避させ、視界を確保することができるようにされているヘッドマウントディスプレイを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための第1の手段は、頭部に装着された接眼光学系を用いて表示デバイスの虚像を観測するヘッドマウントディスプレイであって、頭部に装着される部分(ヘッドマウントディスプレイ本体部)が、頭部に装着するためのリアアームと、画像表示のための表示部と、前記表示部と前記リアアームとを連結するディスプレイアームとを有し、前記ディスプレイアームが伸縮可能とされていることを特徴とするもの(請求項1)である。
【0007】
本手段においては、ディスプレイアームが伸縮可能とされているので、表示部を使用するときは、ディスプレイアームを伸ばして表示部を眼前に位置させ、表示部を使用しないときは、ディスプレイアームを縮めて表示部を顔面の側方に待避させることができる。よって、スペースを必要とせず、簡単な構造で、表示部を使用しないとき、表示部を視界外に待避させ、視界を確保可能とすることができる。
【0008】
前記課題を解決するための第2の手段は、前記第1の手段であって前記ディスプレイアームが、パンタグラフ構造により伸縮可能とされていることを特徴とするもの(請求項2)である。
【0009】
本手段においては、ディスプレイアームが、パンタグラフ構造により伸縮可能とされているので、比較的スペースを必要とせずに、伸縮が可能である。
【0010】
前記課題を解決するための第3の手段は、前記第1の手段であって前記ディスプレイアームが、テレスコープ構造により、伸縮可能とされていることを特徴とするもの(請求項3)である。
【0011】
本手段は、釣り竿や自動車用アンテナに見られるように、多重の筒状体の組み合わせによるテレスコープ構造により、ディスプレイアームの伸縮構造を実現しているので、比較的スペースを必要とせずに、伸縮が可能である。
【0012】
前記課題を解決するための第4の手段は、前記第1の手段であって前記ディスプレイアームが、折り畳み構造により伸縮可能とされていることを特徴とするもの(請求項4)である。
【0013】
本手段においては、折り畳み構造により、ディスプレイアームの伸縮構造を実現しているので、比較的スペースを必要とせずに、伸縮が可能である。
【0014】
前記課題を解決するための第5の手段は、頭部に装着された接眼光学系を用いて表示デバイスの虚像を観測するヘッドマウントディスプレイであって、頭部に装着される部分(ヘッドマウントディスプレイ本体部)が、頭部に装着するためのリアアームと、画像表示のための表示部と、前記表示部と前記リアアームとを連結するディスプレイアームとを有し、前記ディスプレイアームが前記リアアーム中に引き込まれて収納され、かつ、前記ディスプレイアームは、合わさって円筒を構成する複数の部材からなっており、前記複数の部材は、前記リアアームの外側では伸縮可能な弾性部材により外側から押圧されることにより円筒形を形成しており、前記リアアームの内側では、外側から拘束されていないことを特徴とするもの(請求項5)である。
【0015】
本手段においては、ディスプレイアームがリアアームから出ている部分では、弾性部材により外側から押圧されているので、複数の部材は集まって筒状体を形成し、その剛性により表示部を支えている。しかし、リアアームの中に引き込まれると、外側からの押圧力が無くなるので、複数の部材はバラバラになり、各部材の剛性は弱くなるので、リアアームの形状に倣って収納される。よって、リアアームの形状を比較的自由に決定することができる。
【0016】
前記課題を解決するための第6の手段は、前記第1の手段から第5の手段のいずれかであって、前記表示部が、前記ディスプレイアームとの結合部分で、回動可能に結合されていることを特徴とするもの(請求項6)である。
【0017】
本手段においては、ディスプレイアームを縮めるに先立って、表示部を回動させて顔面の前面から待避させ、その上でディスプレイアームを縮めるようにしている。よって、ディスプレイアームを縮める際に、表示部が顔面に接触する可能性を無くすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の例を、図を用いて説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態であるヘッドマウントディスプレイの、頭部に装着される部分(ヘッドマウントディスプレイ本体部)を頭部に装着した様子を示す概要図である。ヘッドマウントディスプレイ本体部1は、頭部の後部に装着されて、頭部を挟み込むような弾性を有するリアアーム2と、リアアーム2に取り付けられ、パンタグラフ状で伸縮が可能であるディスプレイアーム3と、ディスプレイアーム3の先端部に取り付けられ、画像の表示を行う表示部4と、リアアーム2に取り付けられた左右のヘッドホーン5を主要部として構成されている。
【0019】
図1(a)はディスプレイアーム3を伸ばした図であり、表示部4は、左眼の前に位置している。又、図示していないが、ディスプレイアーム3の先端部と表示部4とは、表示部4が回動可能となるように接続されている。(a)に示すような位置から、表示部4を視野外に待避させたいときは、表示部4を回動してディスプレイアーム3の先端部と平行に近くなるような位置とし、その後、ディスプレイアーム3のパンタグラフ構造を縮めることにより、(b)に示すように、表示部4は、頭部の側方に位置するようになり、視野外に待避される。
【0020】
この構造では、ディスプレイアーム3を格納するために特別な構造を必要とせず、かつ、パンタグラフ構造という非常に簡単な構造で、ディスプレイアーム3を伸縮させて、表示部4を眼前に配置したり、視野外に待避させたりすることができる。なお、ディスプレイアーム3は、直線状でなく、伸びた状態で、ある程度頭部の形状に沿うような形で円弧又は楕円に近いような形状となるようにすることが好ましい。パンタグラフ構造を採ることにより、ある程度この形状を自由に選ぶことができる。
【0021】
図2は、本発明の第2の実施の形態であるヘッドマウントディスプレイの、ヘッドマウントディスプレイ本体部を頭部に装着した様子を示す概要図である。装着の様子は図1に示した実施の形態と同じである。なお、以下の図面において前出の図面に示された構成要素と同じ構成要素には、同じ符号を付してその説明を省略することがある。又、図2に示す実施の形態は、ディスプレイアーム3の構成を除いて図1に示した実施の形態と同じであるので、図1と異なる部分について説明する。
【0022】
図2において、3は、3つの部材3a、3b、3cから成り立っており、部材3cはリアアーム2に取り付けられている。そして、部材3cの中に部材3bが摺動可能に設けられ、部材3bの中に部材3aが摺動可能に設けられている。部材3aには表示部4が取り付けられているが、表示部4が部材3aに対して回動可能となっているのは、図1に示した例と同じである。この構造においては、ディスプレイアーム3は、テレスコープ構造を有する部材3a、部材3b、部材3cを相互に摺動させることにより、伸縮が可能になっている。
【0023】
図2はディスプレイアーム3を伸ばした図であり、表示部4は、左眼の前に位置している。図に示すような位置から、表示部4を視野外に待避させたいときは、表示部4を回動して部材3aの先端部と平行に近くなるような位置とし、その後、部材3a、部材3b、部材3cを相互に摺動させてディスプレイアーム3を縮めることにより、表示部4は、頭部の側方に位置するようになり、視野外に待避される。
【0024】
この構造では、ディスプレイアーム3を格納するために特別な構造を必要とせず、かつ、テレスコープ構造という非常に簡単な構造で、ディスプレイアーム3を伸縮させて、表示部4を眼前に配置したり、視野外に待避させたりすることができる。なお、この構造では、部材3a、部材3b、部材3cが相互にスライド可能であるためには、これらが直線状か、同一の半径を有する円弧の形状をしている必要がある。
【0025】
図3は、本発明の第3の実施の形態であるヘッドマウントディスプレイの、ヘッドマウントディスプレイ本体部を頭部に装着した様子を示す概要図である。装着の様子は図1に示した実施の形態と同じである。なお、この実施の形態は、図1に示した実施の形態とは、ディスプレイアーム3の構造及びディスプレイアーム3がリアアーム2でなくヘッドホーン5に取り付けられている点のみが異なっているので、異なっている部分について説明する。
【0026】
ディスプレイアーム3は、部材3d〜3gからなり、これらの部材は互いに蝶番6で結合されている。そして、部材3gはヘッドホーン5に固定され、部材3dの先端部には表示部4が蝶番6で固定されている。
【0027】
(a)は、ディスプレイアーム3を伸ばした状態を示すものであり、表示部4は、眼前に位置している。(a)のような位置から、表示部4を視野外に待避させたいときは、表示部4を90°回動して部材3dに当接するようにして、その後、各蝶番6の位置でディスプレイアーム3を折り畳む。すると、ディスプレイアーム3は(b)のように折り畳まれ、表示部4は、視野外に待避できる。このような構成において、(a)のような位置を安定に保つためには、各部材3d〜3g及び表示部4にストッパを設け、これらが蝶番6を中心に回動しないようにすることが好ましい。
【0028】
図4は、本発明の第4の実施の形態であるヘッドマウントディスプレイの、ヘッドマウントディスプレイ本体部を頭部に装着した様子を示す概要図である。装着の様子は図1に示した実施の形態と同じである。
【0029】
(a)は、ディスプレイアーム3を伸ばした状態を示すものであり、表示部4は、眼前に位置している。ここで、ディスプレイアーム3は、(c)に示すように、複数の単位部材8からなり、リアアーム2の外に出た状態では単位部材8が組み合わされて(c)に示すような円筒を構成するようにされている。単位部材8がこのような円筒を形成するためには、外側から押圧する力が必要であり、それを伸縮可能な弾性体7が付与している。すなわち、弾性体7は、それ自身が蛇腹構造で伸縮可能であると共に、円筒形となったディスプレイアーム3を外側から押圧し、ちょうど桶のたがのようにしてディスプレイアーム3の円筒形状を保っている。ただし、(c)では、弾性体7の図示を省略している。
【0030】
(a)の状態から表示部4を視野外に待避させたいときは、ディスプレイアーム3の先端部に回動可能に保持されている表示部4を回動してディスプレイアーム3の先端部(ディスプレイアーム3の長手方向)と平行にし、ディスプレイアーム3をリアアーム2の中に押し込んで収納する。リアアーム2の内部には、ディスプレイアーム3の直径よりも大きく、かつ弾性体7が浸入できない内径を有する穴が形成されており、単位部材8がリアアーム2の内部に入ると、弾性体7による外側からの押圧力が無くなるため、単位部材8がばらけた状態となる。すると、円筒形であったときのディスプレイアーム3が全体として持っていた剛性が失われ、細い単位部材8のみの剛性となる。よって、単位部材8は、リアアーム2の形状の沿って変形し、リアアーム2内に収納される。このようにして(b)に示すように、表示部4は、視野外に待避した状態となる。この実施の形態においては、単位部材8が弾性体7で覆われているため、人間が機構に触れた場合の安全性も確保できる。
【0031】
この実施の形態で注目すべき点は、(a)における引き出されたディスプレイアーム3の曲率半径とリアアーム2の曲率半径が大きく違うことである。すなわち、ディスプレイアーム3の曲率半径はなるべく顔面横側に沿うように大きくされているが、リアアーム2の曲率半径は後頭部に沿うように小さくされている。もし、ディスプレイアーム3が剛体であると、このように曲率半径の違うリアアーム2の中に収納することができない。しかし、前述のように、ディスプレイアーム3はリアアーム2の中ではバラバラになり、個々の単位部材8が収納されることになるので、リアアーム2のような小さな曲率半径を有する部分の中にも収納が可能である。なお、以上に説明したように、ディスプレイアーム3は、引き出された状態では、円筒状となり、しかも顔面の側面に沿った大きな曲率半径を有した円弧又は楕円の一部となるような形状とされている。ただし、滑らかであれば、別の形状としてもよい。
【0032】
なお、以上の実施の形態においては、リアアーム内にディスプレイアームを収納する例を示したが、収納部をリアアームと別機構として設けた場合においても、以上の実施の形態が適用できることは言うまでもない。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、表示部を使用しないとき、表示部を視界外に待避させ、視界を確保することができるようにされているヘッドマウントディスプレイを提供することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態であるヘッドマウントディスプレイの、ヘッドマウントディスプレイ本体部を頭部に装着した様子を示す概要図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態であるヘッドマウントディスプレイの、ヘッドマウントディスプレイ本体部を頭部に装着した様子を示す概要図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態であるヘッドマウントディスプレイの、ヘッドマウントディスプレイ本体部を頭部に装着した様子を示す概要図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態であるヘッドマウントディスプレイの、ヘッドマウントディスプレイ本体部を頭部に装着した様子を示す概要図である。
【符号の説明】
1…ヘッドマウントディスプレイ本体部
2…リアアーム
3…ディスプレイアーム
3a〜3g…部材
4…表示部
5…ヘッドホーン
6…蝶番
7…弾性体
8…単位部材

Claims (6)

  1. 頭部に装着された接眼光学系を用いて表示デバイスの虚像を観測するヘッドマウントディスプレイであって、頭部に装着される部分(ヘッドマウントディスプレイ本体部)が、頭部に装着するためのリアアームと、画像表示のための表示部と、前記表示部と前記リアアームとを連結するディスプレイアームとを有し、前記ディスプレイアームが伸縮可能とされていることを特徴とするヘッドマウントディスプレイ。
  2. 前記ディスプレイアームが、パンタグラフ構造により伸縮可能とされていることを特徴とする請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  3. 前記ディスプレイアームが、テレスコープ構造により、伸縮可能とされていることを特徴とする請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  4. 前記ディスプレイアームが、折り畳み構造により伸縮可能とされていることを特徴とする請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  5. 頭部に装着された接眼光学系を用いて表示デバイスの虚像を観測するヘッドマウントディスプレイであって、頭部に装着される部分(ヘッドマウントディスプレイ本体部)が、頭部に装着するためのリアアームと、画像表示のための表示部と、前記表示部と前記リアアームとを連結するディスプレイアームとを有し、前記ディスプレイアームが前記リアアーム中に引き込まれて収納され、かつ、前記ディスプレイアームは、合わさって円筒を構成する複数の部材からなっており、前記複数の部材は、前記リアアームの外側では伸縮可能な弾性部材により外側から押圧されることにより円筒形を形成しており、前記リアアームの内側では、外側から拘束されていないことを特徴とするヘッドマウントディスプレイ。
  6. 前記表示部が、前記ディスプレイアームとの結合部分で、回動可能に結合されていることを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか1項に記載のヘッドマウントディスプレイ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016203556A1 (ja) * 2015-06-16 2016-12-22 日立マクセル株式会社 ヘッドマウントディスプレイ装置
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