JP2004232950A - 燃焼装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】窒素酸化物の生成を抑制することができる燃焼装置を得る。
【解決手段】燃料と燃焼空気21の混合ガスを燃焼させるバーナ3と、バーナ3上に形成され火炎を囲む燃焼筒6と、バーナ3に燃料を供給する燃料供給装置13と、外部の空気を吸込路8を介して取り込み空気を燃焼空気21としてバーナ3に供給する燃焼送風機5と、外部の空気を対流空気22として取り込み燃焼筒6から排出される燃焼ガス24と対流空気22とを混合して温風吹出口10から吹き出す対流用送風機9とを備えた燃焼装置20において、燃焼筒6の内部から吸込路8に至るように設けられ燃焼ガス24の一部を燃焼空気21に混合させる排気循環導管7を設けている。
【選択図】 図1
【解決手段】燃料と燃焼空気21の混合ガスを燃焼させるバーナ3と、バーナ3上に形成され火炎を囲む燃焼筒6と、バーナ3に燃料を供給する燃料供給装置13と、外部の空気を吸込路8を介して取り込み空気を燃焼空気21としてバーナ3に供給する燃焼送風機5と、外部の空気を対流空気22として取り込み燃焼筒6から排出される燃焼ガス24と対流空気22とを混合して温風吹出口10から吹き出す対流用送風機9とを備えた燃焼装置20において、燃焼筒6の内部から吸込路8に至るように設けられ燃焼ガス24の一部を燃焼空気21に混合させる排気循環導管7を設けている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は一般家庭等での暖房用に使用される燃焼装置に関するものであり、さらに詳しくは燃焼ガスと対流空気とを混合して温風にし、室内暖房に供する室内開放型の燃焼装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
燃焼ガスと対流空気とを混合して温風にし室内暖房に供する室内開放型の燃焼装置は、一般に、開放型暖房機とも言われ、燃料(灯油や都市ガスなど)を燃焼させた高温ガスを直接室内に吹き出して暖房するものである(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、従来、燃焼排ガスの一部を取り出して燃焼用空気に混合することで窒素酸化物の生成を抑制する排ガス再循環法が知られている。こうした排ガス再循環法を用いることで、燃焼用空気の酸素濃度を減少させてN2+O2→2NOの反応を抑制している。また、酸素濃度の減少により火炎温度を下げて窒素酸化物の生成を抑制している(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−1852号公報(第1項、第1図)
【特許文献2】
特開平8−42840号公報(第1−3項、第1−4図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、下記の理由により、特許文献1に記載されたような開放型暖房機に、特許文献2に記載された排ガス再循環法を適用した装置は従来なかった。すなわち、開放型暖房機の燃焼筒内には対流用送風機からの送風が、乱れを伴いながら入り込んでくるため、燃焼ガスの濃度が変動し、排ガス再循環の効果を発揮しにくいという課題がある。また、開放型暖房機は燃焼量の可変幅が広く、弱燃焼時には火炎温度が低くなり、排ガス再循環を行うと不完全燃焼を引き起こし、一酸化炭素の排出につながる場合がある。さらに、燃焼炎が形成されていない始動時に排ガス再循環を行うと、混合気の空気比が大きくなり、着火しにくくなるという課題があった為である。
【0006】
この発明は、上述のような問題点を解決するためになされたものであり、窒素酸化物の生成を抑制することができる開放型暖房機の燃焼装置を得ることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る燃焼装置は、燃料と燃焼空気の混合ガスを燃焼させるバーナと、バーナ上に形成され火炎を囲む燃焼筒と、バーナに燃料を供給する燃料供給装置と、外部の空気を吸込路を介して取り込み空気を燃焼空気としてバーナに供給する燃焼送風機と、外部の空気を対流空気として取り込み燃焼筒から排出される燃焼ガスと対流空気とを混合して温風吹出口から吹き出す対流用送風機とを備えた燃焼装置において、燃焼筒の内部から吸込路に至るように設けられ燃焼ガスの一部を燃焼空気に混合させる排気循環導管を設けている。
【0008】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1の燃焼装置の構成を示す概略の側断面図である。図1において、燃焼装置20の中央部にバーナケース1が配設されている。バーナケース1の内部には、液体燃料を気化させて燃焼空気21と混合するための部屋として図示しない気化筒が設けられており、その上部に、側面に複数の燃焼炎2を発生させるバーナ3が取り付けられている。内部に送風モータ4を有する燃焼送風機5によって図示しない気化筒に燃焼空気21が供給される。
【0009】
バーナケース1の上部に筒状の燃焼筒6がバーナ3を囲繞するように取り付けられている。排気循環導管7は、所定の太さの管であり、一側の開口7aは、燃焼筒6の内部にて下方、すなわち、バーナ3に向かって形成されており、他側の開口7bは、燃焼送風機5に燃焼空気21を導入するための吸込路8に連通するように接続されている。
【0010】
燃焼筒6の後方である燃焼装置20の裏面20bに、対流用送風機9が配設されている。一方、燃焼筒6を挟んで対流用送風機9と反対側の燃焼装置20の前面20aは温風吹出口10が形成されている。図1において、燃焼空気の流れ21、対流空気の流れ22、温風の流れ23、燃焼ガスの流れ24、再循環燃焼ガスの流れ25a,25bをそれぞれ矢印で示す。
【0011】
以下、動作について説明する。燃料タンク14に蓄えられた燃料は、燃料供給装置13によってバーナケース1内部の図示しない気化筒内に供給される。供給された燃料は瞬時に気化される。気化した燃料は燃焼送風機5から送られた燃焼用の空気と混合して混合ガスとなる。そして、気化筒内部で形成された燃料と燃焼空気21の混合ガスは、バーナ3から噴出して、近傍に設けられた図示しない高電圧スパーク放電等の点火手段で着火され、燃焼炎2を形成する。
【0012】
本実施の形態では、混合ガスの空気比は理論空気量より低い0.8程度に設定され、空気不足の部分予混合炎の燃焼炎2を形成する。その後、対流用送風機9から燃焼室6へ流れ込んでくる空気を利用して完全燃焼を達成する。
【0013】
燃焼ガスは矢印24のようにバーナ3から上方へ向かって流れ、燃焼筒6の外に放出され、対流用送風機9から送られる対流空気22と混合し、温風吹出口10から温風23として室内に放出され、室内を暖房する。
【0014】
燃焼ガス24の一部を排気循環導管7を介して循環させ、燃焼送風機5の吸引力を利用して燃焼空気21に混合する。燃焼ガス24の一部を燃焼空気21に混合することで、混合ガスの酸素濃度が低下し、さらに燃焼ガス24の中に含まれる二酸化炭素や水蒸気が燃焼空気21に加わることで、火炎温度が低下して窒素酸化物の生成が抑制される。
【0015】
そして、本実施の形態においては、排気循環導管7の開口7aが燃焼筒6内部において、対流用送風機9に近い壁6b側に配置されている。このように燃焼ガス24の取込位置を対流用送風機9に近い壁6b側に設置すると、対流空気燃焼筒6内部に流れ込んでくる対流空気22が直接あたる位置に排気循環導管7の開口7aがないこととなる。そのため、対流空気22の乱れの影響を受ける度合いが小さくなり、再循環燃焼ガス25a,25bの濃度変動を小さく抑えることができる。
【0016】
すなわち、開放型暖房機の燃焼装置20において、排ガス再循環法を実施するに際して、燃焼筒6の内部から燃焼送風機5の吸込路8に至る排気循環導管7を設け、燃焼ガス24の一部を燃焼送風機5の吸引力で燃焼空気21に混合させ、排気循環導管7の燃焼筒6の内部の開口7aの位置を対流用送風機9に近い燃焼筒壁6aの内側に設置するようにしたので、燃焼筒6の内部に流れ込んでくる対流空気22の乱れの影響を受ける度合いが小さくなり、燃焼空気21と混合する再循環燃焼ガス25a,25bの濃度変動を小さく抑えることができ、安定した燃焼状態と窒素酸化物の低減効果を得ることができる。
【0017】
つまり、燃焼筒6の内部から吸込路8に至るように設けられ燃焼ガスの一部を燃焼空気に混合させる排気循環導管7を設けたので、窒素酸化物の生成を抑制することができる。
【0018】
また、排気循環導管7の燃焼筒6の内部に配置された開口7aは、対流用送風機9の側の燃焼筒壁6bの内側に設けられている。そのため、対流空気22の乱れの影響を受ける度合いが小さくなり、再循環燃焼ガス25a,25bの濃度変動が小さくなるので、安定して窒素酸化物の抑制をすることができ、信頼性が向上する。
【0019】
次に、燃料の燃焼量と再循環燃料ガス25a,25bの混合率の関係について説明する。一般に、燃料の燃焼量が少ない場合は、燃焼炎2が小さくなりバーナ3へ近づくため、バーナ3へ流れる熱量が多くなり、火炎温度は燃焼量が多い場合より低下する。その状態で燃焼量が多い場合と同じ割合で再循環燃料ガス25bを燃焼空気21に混入させると、火炎温度が低下しすぎて不完全燃焼を生じて一酸化炭素を排出することが懸念される。
【0020】
この課題に対して本実施の形態の燃焼装置20においては、排気循環導管7を吸込路8に連通させている。吸込路8においては、燃焼送風機5が送風モータ4の吸引力によって外部の空気を燃焼空気21として取り入れるが、燃料の燃焼量が少ない場合には、送風モータ4の回転数がおそくなり吸込路8を通過する燃焼空気21の速さが遅くなる。これにより、吸引される再循環燃料ガス25bの量が減る。つまり、排気循環導管7は、燃料の燃焼量の多い場合に燃焼ガス24の混合率を大きくし、燃料の燃焼量の少ない場合に燃焼ガス24の混合率を小さくする。こうすることにより、火炎温度の低下が原因で不完全燃焼を生じて一酸化炭素が発生することを防止する。
【0021】
さらに、燃焼装置20の始動時の再循環燃料ガス25a,25bの混合率について説明する。一般に燃焼装置の始動時は、部屋の温度が低い場合が多く、燃焼空気21の質量流量が大きいために空気比も大きくなり、着火しにくい傾向がある。もし、この状態で通常運転時と同様な量、排気循環導管7を再循環燃料ガス25a,25bが循環するとさらに着火しづらくなる。しかしながら、本実施の形態の排気循環導管7は開口7aが燃焼筒6内部で燃焼ガス24の吹き出し方向に向けて配置されている。そのため、燃焼装置20の始動時においては、燃焼ガス24が発生してないので、循環する再循環燃料ガス25a,25bの量が減る。すなわち、排気循環導管7は、始動時に燃焼ガスの混合率を少なくして、着火しにくくなる傾向を防止する。
【0022】
実施の形態2.
図2は本発明の実施の形態2の燃焼装置の構成を示す概略の側断面図である。本実施の形態においては、燃焼筒6の上部の前面20aの側の燃焼筒壁6aの内側に防風板として動作する燃焼筒蓋11が設置されている。燃焼筒蓋11を設置することで、対流用送風機9からの対流空気22の一部が燃焼筒6の内部に流入する際の乱れの影響をなくすことができ、燃焼空気21と混合する再循環燃焼ガス25a,25bの濃度変動を小さく抑えることができる。この結果、燃焼筒蓋11を設けない場合に比べて、濃度変動が小さな、より安定した再循環燃焼ガス25a,25bが形成される。本実施の形態においては、は排気循環導管7の開口7aの位置を対流送風機9から遠い位置に設けた例を示したが、その他の位置でも燃焼筒蓋11を設けることで安定した再循環燃焼ガス25a,25bが形成される。
【0023】
このように本実施の形態の燃焼装置20は、排気循環導管7の燃焼筒6の内部に配置された開口7aは、対流用送風機9と反対側の燃焼筒壁6aの内側に設けられ、燃焼筒6の上部に防風板として働く燃焼筒蓋11が設けられている。そのため、より安定した再循環燃焼ガス25a,25bが形成され、再循環燃焼ガス25a,25bの濃度変動がさらに小さくなる。
【0024】
実施の形態3.
図3は本発明の実施の形態3の燃焼装置の構成を示す概略の側断面図である。本実施の形態は、実施の形態1で述べた、燃料の燃焼量が少ない場合に、火炎温度が低下して不完全燃焼を生じ一酸化炭素を排出する課題に対して、これをさらに積極的に解消するために、排気循環導管7の途中に、管内の流量を調節する開度調節機構12を設けたものである。
【0025】
開度調節機構12は、排気循環導管7の内部に設けられた例えばバタフライ弁型の絞り機構であり、図示しない制御装置によって開度が調整される。具体的には、燃料供給装置13からバーナケース1に向かう燃料の供給量が検出され、燃料の供給量が少ないときには、燃料の供給量が多いときに比べて開度が小さくされ流量が減らされる。
【0026】
このように本実施の形態の燃焼装置においては、排気循環導管7に、管内の流量を調節する開度調節機構12を設け、この開度調節機構12は、燃料の燃焼量の多い場合に燃焼ガスの混合率を大きくし、燃料の燃焼量の少ない場合に燃焼ガスの混合率を小さくする。そのため、燃焼炎2が小さくなってバーナ3へ近づき、バーナ3へ流れる熱量が多くなり、火炎温度が低下しすぎて不完全燃焼を生じることがなくなり、一酸化炭素の排出をさらに確実に防止することができる。
【0027】
実施の形態4.
本実施の形態は、実施の形態1で述べた、燃焼装置の始動時(着火時)に着火しにくくなる課題に対して、これをさらに積極的に解消するために、排気循環導管7の途中に、管内の流量を調節する開度調節機構12を設けたものである。実施の形態3の図3を用いて説明する。
【0028】
開度調節機構12は、実施の形態3と同じように排気循環導管7の内部に設けられた例えばバタフライ弁型の絞り機構であり、図示しない制御装置によって開度が調整される。具体的には、燃焼装置20の始動時の所定の時間、開度が小さくされて流量が減らされる。つまり、通常燃焼時より着火時の方が、燃焼空気21に対する再循環燃焼ガス25a,25bの割合が少なくなるようにする。
【0029】
このように本実施の形態の燃焼装置においては、開度調節機構12は、始動時に燃焼ガスの混合率を小さくするので、空気比が大きくなることを防止でき、良好な着火性能を実現することができる。
【0030】
【発明の効果】
この発明に係る燃焼装置は、燃料と燃焼空気の混合ガスを燃焼させるバーナと、バーナ上に形成され火炎を囲む燃焼筒と、バーナに燃料を供給する燃料供給装置と、外部の空気を吸込路を介して取り込み空気を燃焼空気としてバーナに供給する燃焼送風機と、外部の空気を対流空気として取り込み燃焼筒から排出される燃焼ガスと対流空気とを混合して温風吹出口から吹き出す対流用送風機とを備えた燃焼装置において、燃焼筒の内部から吸込路に至るように設けられ燃焼ガスの一部を燃焼空気に混合させる排気循環導管を設けている。そのため、窒素酸化物の生成を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の燃焼装置の構成を示す概略の側断面図である。
【図2】本発明の実施の形態2の燃焼装置の構成を示す概略の側断面図である。
【図3】本発明の実施の形態3の燃焼装置の構成を示す概略の側断面図である。
【符号の説明】
1 バーナケース、2 燃焼炎、3 バーナ、4 送風モータ、5 燃焼送風機、6 燃焼筒、7 排気循環導管、8 吸込路、9 対流用送風機、10 温風吹出口、11 燃焼筒蓋、12 開度調節機構、13 燃料供給装置、14 燃料タンク、20 燃焼装置。
【発明の属する技術分野】
本発明は一般家庭等での暖房用に使用される燃焼装置に関するものであり、さらに詳しくは燃焼ガスと対流空気とを混合して温風にし、室内暖房に供する室内開放型の燃焼装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
燃焼ガスと対流空気とを混合して温風にし室内暖房に供する室内開放型の燃焼装置は、一般に、開放型暖房機とも言われ、燃料(灯油や都市ガスなど)を燃焼させた高温ガスを直接室内に吹き出して暖房するものである(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、従来、燃焼排ガスの一部を取り出して燃焼用空気に混合することで窒素酸化物の生成を抑制する排ガス再循環法が知られている。こうした排ガス再循環法を用いることで、燃焼用空気の酸素濃度を減少させてN2+O2→2NOの反応を抑制している。また、酸素濃度の減少により火炎温度を下げて窒素酸化物の生成を抑制している(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−1852号公報(第1項、第1図)
【特許文献2】
特開平8−42840号公報(第1−3項、第1−4図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、下記の理由により、特許文献1に記載されたような開放型暖房機に、特許文献2に記載された排ガス再循環法を適用した装置は従来なかった。すなわち、開放型暖房機の燃焼筒内には対流用送風機からの送風が、乱れを伴いながら入り込んでくるため、燃焼ガスの濃度が変動し、排ガス再循環の効果を発揮しにくいという課題がある。また、開放型暖房機は燃焼量の可変幅が広く、弱燃焼時には火炎温度が低くなり、排ガス再循環を行うと不完全燃焼を引き起こし、一酸化炭素の排出につながる場合がある。さらに、燃焼炎が形成されていない始動時に排ガス再循環を行うと、混合気の空気比が大きくなり、着火しにくくなるという課題があった為である。
【0006】
この発明は、上述のような問題点を解決するためになされたものであり、窒素酸化物の生成を抑制することができる開放型暖房機の燃焼装置を得ることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る燃焼装置は、燃料と燃焼空気の混合ガスを燃焼させるバーナと、バーナ上に形成され火炎を囲む燃焼筒と、バーナに燃料を供給する燃料供給装置と、外部の空気を吸込路を介して取り込み空気を燃焼空気としてバーナに供給する燃焼送風機と、外部の空気を対流空気として取り込み燃焼筒から排出される燃焼ガスと対流空気とを混合して温風吹出口から吹き出す対流用送風機とを備えた燃焼装置において、燃焼筒の内部から吸込路に至るように設けられ燃焼ガスの一部を燃焼空気に混合させる排気循環導管を設けている。
【0008】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1の燃焼装置の構成を示す概略の側断面図である。図1において、燃焼装置20の中央部にバーナケース1が配設されている。バーナケース1の内部には、液体燃料を気化させて燃焼空気21と混合するための部屋として図示しない気化筒が設けられており、その上部に、側面に複数の燃焼炎2を発生させるバーナ3が取り付けられている。内部に送風モータ4を有する燃焼送風機5によって図示しない気化筒に燃焼空気21が供給される。
【0009】
バーナケース1の上部に筒状の燃焼筒6がバーナ3を囲繞するように取り付けられている。排気循環導管7は、所定の太さの管であり、一側の開口7aは、燃焼筒6の内部にて下方、すなわち、バーナ3に向かって形成されており、他側の開口7bは、燃焼送風機5に燃焼空気21を導入するための吸込路8に連通するように接続されている。
【0010】
燃焼筒6の後方である燃焼装置20の裏面20bに、対流用送風機9が配設されている。一方、燃焼筒6を挟んで対流用送風機9と反対側の燃焼装置20の前面20aは温風吹出口10が形成されている。図1において、燃焼空気の流れ21、対流空気の流れ22、温風の流れ23、燃焼ガスの流れ24、再循環燃焼ガスの流れ25a,25bをそれぞれ矢印で示す。
【0011】
以下、動作について説明する。燃料タンク14に蓄えられた燃料は、燃料供給装置13によってバーナケース1内部の図示しない気化筒内に供給される。供給された燃料は瞬時に気化される。気化した燃料は燃焼送風機5から送られた燃焼用の空気と混合して混合ガスとなる。そして、気化筒内部で形成された燃料と燃焼空気21の混合ガスは、バーナ3から噴出して、近傍に設けられた図示しない高電圧スパーク放電等の点火手段で着火され、燃焼炎2を形成する。
【0012】
本実施の形態では、混合ガスの空気比は理論空気量より低い0.8程度に設定され、空気不足の部分予混合炎の燃焼炎2を形成する。その後、対流用送風機9から燃焼室6へ流れ込んでくる空気を利用して完全燃焼を達成する。
【0013】
燃焼ガスは矢印24のようにバーナ3から上方へ向かって流れ、燃焼筒6の外に放出され、対流用送風機9から送られる対流空気22と混合し、温風吹出口10から温風23として室内に放出され、室内を暖房する。
【0014】
燃焼ガス24の一部を排気循環導管7を介して循環させ、燃焼送風機5の吸引力を利用して燃焼空気21に混合する。燃焼ガス24の一部を燃焼空気21に混合することで、混合ガスの酸素濃度が低下し、さらに燃焼ガス24の中に含まれる二酸化炭素や水蒸気が燃焼空気21に加わることで、火炎温度が低下して窒素酸化物の生成が抑制される。
【0015】
そして、本実施の形態においては、排気循環導管7の開口7aが燃焼筒6内部において、対流用送風機9に近い壁6b側に配置されている。このように燃焼ガス24の取込位置を対流用送風機9に近い壁6b側に設置すると、対流空気燃焼筒6内部に流れ込んでくる対流空気22が直接あたる位置に排気循環導管7の開口7aがないこととなる。そのため、対流空気22の乱れの影響を受ける度合いが小さくなり、再循環燃焼ガス25a,25bの濃度変動を小さく抑えることができる。
【0016】
すなわち、開放型暖房機の燃焼装置20において、排ガス再循環法を実施するに際して、燃焼筒6の内部から燃焼送風機5の吸込路8に至る排気循環導管7を設け、燃焼ガス24の一部を燃焼送風機5の吸引力で燃焼空気21に混合させ、排気循環導管7の燃焼筒6の内部の開口7aの位置を対流用送風機9に近い燃焼筒壁6aの内側に設置するようにしたので、燃焼筒6の内部に流れ込んでくる対流空気22の乱れの影響を受ける度合いが小さくなり、燃焼空気21と混合する再循環燃焼ガス25a,25bの濃度変動を小さく抑えることができ、安定した燃焼状態と窒素酸化物の低減効果を得ることができる。
【0017】
つまり、燃焼筒6の内部から吸込路8に至るように設けられ燃焼ガスの一部を燃焼空気に混合させる排気循環導管7を設けたので、窒素酸化物の生成を抑制することができる。
【0018】
また、排気循環導管7の燃焼筒6の内部に配置された開口7aは、対流用送風機9の側の燃焼筒壁6bの内側に設けられている。そのため、対流空気22の乱れの影響を受ける度合いが小さくなり、再循環燃焼ガス25a,25bの濃度変動が小さくなるので、安定して窒素酸化物の抑制をすることができ、信頼性が向上する。
【0019】
次に、燃料の燃焼量と再循環燃料ガス25a,25bの混合率の関係について説明する。一般に、燃料の燃焼量が少ない場合は、燃焼炎2が小さくなりバーナ3へ近づくため、バーナ3へ流れる熱量が多くなり、火炎温度は燃焼量が多い場合より低下する。その状態で燃焼量が多い場合と同じ割合で再循環燃料ガス25bを燃焼空気21に混入させると、火炎温度が低下しすぎて不完全燃焼を生じて一酸化炭素を排出することが懸念される。
【0020】
この課題に対して本実施の形態の燃焼装置20においては、排気循環導管7を吸込路8に連通させている。吸込路8においては、燃焼送風機5が送風モータ4の吸引力によって外部の空気を燃焼空気21として取り入れるが、燃料の燃焼量が少ない場合には、送風モータ4の回転数がおそくなり吸込路8を通過する燃焼空気21の速さが遅くなる。これにより、吸引される再循環燃料ガス25bの量が減る。つまり、排気循環導管7は、燃料の燃焼量の多い場合に燃焼ガス24の混合率を大きくし、燃料の燃焼量の少ない場合に燃焼ガス24の混合率を小さくする。こうすることにより、火炎温度の低下が原因で不完全燃焼を生じて一酸化炭素が発生することを防止する。
【0021】
さらに、燃焼装置20の始動時の再循環燃料ガス25a,25bの混合率について説明する。一般に燃焼装置の始動時は、部屋の温度が低い場合が多く、燃焼空気21の質量流量が大きいために空気比も大きくなり、着火しにくい傾向がある。もし、この状態で通常運転時と同様な量、排気循環導管7を再循環燃料ガス25a,25bが循環するとさらに着火しづらくなる。しかしながら、本実施の形態の排気循環導管7は開口7aが燃焼筒6内部で燃焼ガス24の吹き出し方向に向けて配置されている。そのため、燃焼装置20の始動時においては、燃焼ガス24が発生してないので、循環する再循環燃料ガス25a,25bの量が減る。すなわち、排気循環導管7は、始動時に燃焼ガスの混合率を少なくして、着火しにくくなる傾向を防止する。
【0022】
実施の形態2.
図2は本発明の実施の形態2の燃焼装置の構成を示す概略の側断面図である。本実施の形態においては、燃焼筒6の上部の前面20aの側の燃焼筒壁6aの内側に防風板として動作する燃焼筒蓋11が設置されている。燃焼筒蓋11を設置することで、対流用送風機9からの対流空気22の一部が燃焼筒6の内部に流入する際の乱れの影響をなくすことができ、燃焼空気21と混合する再循環燃焼ガス25a,25bの濃度変動を小さく抑えることができる。この結果、燃焼筒蓋11を設けない場合に比べて、濃度変動が小さな、より安定した再循環燃焼ガス25a,25bが形成される。本実施の形態においては、は排気循環導管7の開口7aの位置を対流送風機9から遠い位置に設けた例を示したが、その他の位置でも燃焼筒蓋11を設けることで安定した再循環燃焼ガス25a,25bが形成される。
【0023】
このように本実施の形態の燃焼装置20は、排気循環導管7の燃焼筒6の内部に配置された開口7aは、対流用送風機9と反対側の燃焼筒壁6aの内側に設けられ、燃焼筒6の上部に防風板として働く燃焼筒蓋11が設けられている。そのため、より安定した再循環燃焼ガス25a,25bが形成され、再循環燃焼ガス25a,25bの濃度変動がさらに小さくなる。
【0024】
実施の形態3.
図3は本発明の実施の形態3の燃焼装置の構成を示す概略の側断面図である。本実施の形態は、実施の形態1で述べた、燃料の燃焼量が少ない場合に、火炎温度が低下して不完全燃焼を生じ一酸化炭素を排出する課題に対して、これをさらに積極的に解消するために、排気循環導管7の途中に、管内の流量を調節する開度調節機構12を設けたものである。
【0025】
開度調節機構12は、排気循環導管7の内部に設けられた例えばバタフライ弁型の絞り機構であり、図示しない制御装置によって開度が調整される。具体的には、燃料供給装置13からバーナケース1に向かう燃料の供給量が検出され、燃料の供給量が少ないときには、燃料の供給量が多いときに比べて開度が小さくされ流量が減らされる。
【0026】
このように本実施の形態の燃焼装置においては、排気循環導管7に、管内の流量を調節する開度調節機構12を設け、この開度調節機構12は、燃料の燃焼量の多い場合に燃焼ガスの混合率を大きくし、燃料の燃焼量の少ない場合に燃焼ガスの混合率を小さくする。そのため、燃焼炎2が小さくなってバーナ3へ近づき、バーナ3へ流れる熱量が多くなり、火炎温度が低下しすぎて不完全燃焼を生じることがなくなり、一酸化炭素の排出をさらに確実に防止することができる。
【0027】
実施の形態4.
本実施の形態は、実施の形態1で述べた、燃焼装置の始動時(着火時)に着火しにくくなる課題に対して、これをさらに積極的に解消するために、排気循環導管7の途中に、管内の流量を調節する開度調節機構12を設けたものである。実施の形態3の図3を用いて説明する。
【0028】
開度調節機構12は、実施の形態3と同じように排気循環導管7の内部に設けられた例えばバタフライ弁型の絞り機構であり、図示しない制御装置によって開度が調整される。具体的には、燃焼装置20の始動時の所定の時間、開度が小さくされて流量が減らされる。つまり、通常燃焼時より着火時の方が、燃焼空気21に対する再循環燃焼ガス25a,25bの割合が少なくなるようにする。
【0029】
このように本実施の形態の燃焼装置においては、開度調節機構12は、始動時に燃焼ガスの混合率を小さくするので、空気比が大きくなることを防止でき、良好な着火性能を実現することができる。
【0030】
【発明の効果】
この発明に係る燃焼装置は、燃料と燃焼空気の混合ガスを燃焼させるバーナと、バーナ上に形成され火炎を囲む燃焼筒と、バーナに燃料を供給する燃料供給装置と、外部の空気を吸込路を介して取り込み空気を燃焼空気としてバーナに供給する燃焼送風機と、外部の空気を対流空気として取り込み燃焼筒から排出される燃焼ガスと対流空気とを混合して温風吹出口から吹き出す対流用送風機とを備えた燃焼装置において、燃焼筒の内部から吸込路に至るように設けられ燃焼ガスの一部を燃焼空気に混合させる排気循環導管を設けている。そのため、窒素酸化物の生成を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の燃焼装置の構成を示す概略の側断面図である。
【図2】本発明の実施の形態2の燃焼装置の構成を示す概略の側断面図である。
【図3】本発明の実施の形態3の燃焼装置の構成を示す概略の側断面図である。
【符号の説明】
1 バーナケース、2 燃焼炎、3 バーナ、4 送風モータ、5 燃焼送風機、6 燃焼筒、7 排気循環導管、8 吸込路、9 対流用送風機、10 温風吹出口、11 燃焼筒蓋、12 開度調節機構、13 燃料供給装置、14 燃料タンク、20 燃焼装置。
Claims (7)
- 燃料と燃焼空気の混合ガスを燃焼させるバーナと、
前記バーナ上に形成され火炎を囲む燃焼筒と、
前記バーナに前記燃料を供給する燃料供給装置と、
外部の空気を吸込路を介して取り込み該空気を前記燃焼空気として前記バーナに供給する燃焼送風機と、
外部の空気を対流空気として取り込み前記燃焼筒から排出される燃焼ガスと該対流空気とを混合して温風吹出口から吹き出す対流用送風機と
を備えた燃焼装置において、
前記燃焼筒の内部から前記吸込路に至るように設けられ前記燃焼ガスの一部を前記燃焼空気に混合させる排気循環導管を設けた
ことを特徴とする燃焼装置。 - 前記排気循環導管の前記燃焼筒内部の開口は、前記対流用送風機の側の燃焼筒壁の内側に設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の燃焼装置。 - 前記排気循環導管の前記燃焼筒内部の開口は、前記対流用送風機と反対側の燃焼筒壁の内側に設けられ、
前記燃焼筒の上部に防風板が設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の燃焼装置。 - 前記排気循環導管は、燃料の燃焼量の多い場合に前記燃焼ガスの混合率を大きくし、燃料の燃焼量の少ない場合に前記燃焼ガスの混合率を小さくする
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の燃焼装置。 - 前記排気循環導管は、始動時に前記燃焼ガスの混合率を小さくする
ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の燃焼装置。 - 前記排気循環導管に、管内の流量を調節する開度調節機構を設け、該開度調節機構は、燃料の燃焼量の多い場合に前記燃焼ガスの混合率を大きくし、燃料の燃焼量の少ない場合に前記燃焼ガスの混合率を小さくする
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の燃焼装置。 - 前記開度調節機構は、始動時に前記燃焼ガスの混合率を小さくする
ことを特徴とする請求項6に記載の燃焼装置。
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JP (1) | JP2004232950A (ja) |
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2003
- 2003-01-30 JP JP2003021608A patent/JP2004232950A/ja active Pending
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