JP2004232503A - グロープラグ通電制御装置及びグロープラグ通電制御方法 - Google Patents
グロープラグ通電制御装置及びグロープラグ通電制御方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】グロープラグ通電制御装置101は、エンジン始動後のシーズヒータ2の温度をPWM通電により制御する始動後グロー手段を備える。この手段は、シーズヒータ2の現在の抵抗値をR、ヒータ温度が目標温度となったときの抵抗値をRt、プラグ1への印加電圧をVbとし、誤差ΔRを、ΔR=Rt−Rで与え、制御実効電圧値Vcを、Vc=K0+K1ΔR+K2∫ΔRdtで与えたとき、デューティ比Daを、Da=Vc2/Vb2 に従って算出する算出手段を有する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の始動を補助するグロープラグへの通電を制御するグロープラグ通電制御装置及びグロープラグ通電制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
グロープラグは、抵抗発熱ヒータを用いるものが一般的である。このグロープラグは、抵抗発熱ヒータを主体金具に取り付けて構成され、抵抗発熱ヒータの先端が燃焼室内に位置するように、ディーゼルエンジンのエンジンブロックに取り付けて使用する。
このようなグロープラグへの通電を制御する装置として、グロープラグ通電制御装置が知られている。従来のグロープラグ通電制御装置では、キースイッチがオン位置とされると、抵抗発熱ヒータの温度がエンジンを始動させるのに十分な温度(例えば1000℃)となるように、グロープラグへの通電を制御して、グロープラグに大電力を供給する。その後は、所定期間中(例えば180秒間)、抵抗発熱ヒータの温度が十分に高い目標温度(例えば900℃)を維持するように、グロープラグへの通電を制御して、グロープラグに小電力を供給する。このようなステップは、一般にアフターグローやアフターグローステップと呼ばれている。これを設けることにより、エンジン始動前は、エンジンをいつでも始動できるように、抵抗発熱ヒータの温度を十分に高い温度に維持すると共に、エンジン始動後は、エンジンの燃焼室内の暖気を促進させ、また、ディーゼルノックの発生を防止し、騒音や白煙の発生、HC成分の排出などを抑制することができる。
【0003】
従来のアフターグローでは、グロープラグへの通電を抵抗発熱ヒータの抵抗値に基づいて簡易に制御していた。具体的には、抵抗発熱ヒータの現在の抵抗値Rと、抵抗発熱ヒータの温度が目標温度となったときの抵抗値Rtとを比較して、現在の抵抗値Rが目標とする抵抗値Rtよりも高い場合(抵抗発熱ヒータの現在の温度が目標温度よりも高い場合)には、グロープラグへの通電をオフとし、一方、現在の抵抗値Rが目標とする抵抗値Rtよりも低い場合(抵抗発熱ヒータの現在の温度が目標温度よりも低い場合)には、グロープラグへの通電をオンとしていた。その際、グロープラグへは、連続通電をするか、あるいは、所定値に固定されたディーティ比に基づいてPWM通電していた。
このような技術に関連する文献として、例えば、特許文献1が挙げられる。
【0004】
【特許文献1】
特開昭61−46470号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のアフターグローでは、抵抗発熱ヒータの温度を目標温度とし、これを維持することが困難であった。即ち、抵抗発熱ヒータの温度が目標温度よりも高い場合には、抵抗発熱ヒータの温度が目標温度まで下がるように、グロープラグへの通電をオフして制御するが、実際には、その温度が目標温度よりも大きく下回ってしまうことがある。また同様に、抵抗発熱ヒータの温度が目標温度よりも低い場合には、抵抗発熱ヒータの温度が目標温度まで上がるように、グロープラグへの通電をオンして制御するが、実際には、その温度が目標温度よりも大きく上回ってしまうことがある。つまり、抵抗発熱ヒータの温度を目標温度とし、これを維持しようとしても、ヒータ温度の変動が大きく、これを正確に制御することが困難であった。抵抗発熱ヒータの温度が目標温度よりも高い状態にあると、グロープラグの耐久性が悪くなり、一方、抵抗発熱ヒータの温度が目標温度よりも低い状態にあると、エンジン始動後においてはディーゼルノックの発生や、騒音や白煙の発生、HC成分の排出などが生じることとなる。
【0006】
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、エンジン始動後の抵抗発熱ヒータの温度をより正確に目標温度とし、これをより正確に維持することができるグロープラグ通電制御装置及びグロープラグ通電制御方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
その解決手段は、キースイッチがオン位置及びスタート位置とされたときに、バッテリからエンジンに設置された抵抗発熱ヒータを有するグロープラグへの通電を制御するグロープラグ通電制御装置であって、上記エンジンの始動後、上記抵抗発熱ヒータの温度が目標温度となり、これを維持するように、上記抵抗発熱ヒータの抵抗値に基づいて、上記グロープラグに印加する電圧波形のデューティ比Daを算出し、このデューティ比Daにより上記グロープラグへの通電をPWM制御する始動後グロー手段を備え、上記始動後グロー手段は、上記抵抗発熱ヒータの現在の抵抗値をR、上記抵抗発熱ヒータの温度が上記目標温度となったときの抵抗値をRt、上記グロープラグへの印加電圧をVbとし、誤差ΔRを、ΔR=Rt−Rで与え、制御実効電圧値Vcを、Vc=K0+K1ΔR+K2∫ΔRdtで与えたとき、上記デューティ比Daを、Da=Vc2/Vb2 に従って算出する算出手段を有するグロープラグ通電制御装置である。
【0008】
本発明のグロープラグ通電制御装置は、エンジン始動後のグロープラグへの通電を制御する始動後グロー手段を備える。この始動後グロー手段は、抵抗発熱ヒータの温度が目標温度となり、これを維持するように、抵抗発熱ヒータの抵抗値に基づいて、グロープラグに印加する電圧波形のデューティ比Daを算出し、このデューティ比Daによりグロープラグへの通電をPWM制御する。即ち、従来のように単に抵抗発熱ヒータの抵抗値の大小に基づいてグロープラグへの通電をオン・オフするのではなく、抵抗発熱ヒータの抵抗値に基づいて適切なデューティ比Daを算出し、これによりグロープラグへの通電を制御する。
さらに、この始動後グロー手段は、抵抗発熱ヒータの現在の抵抗値をR、抵抗発熱ヒータの温度が目標温度となったときの抵抗値をRt、グロープラグへの印加電圧をVbとし、誤差ΔRを、ΔR=Rt−Rで与え、制御実効電圧値Vcを、Vc=K0+K1ΔR+K2∫ΔRdtで与えたとき、デューティ比Daを、Da=Vc2/Vb2 に従って算出する算出手段を有する。このような算出手段により、抵抗発熱ヒータの温度を目標温度としこれを維持するためのより適切なディーティ比Daを算出することができるので、従来に比して、エンジン始動後の抵抗発熱ヒータの温度をより正確に目標温度とし、これをより正確に維持することができる。なお、K0、K1及びK2はいずれも定数であり、適宜変更することができる。
【0009】
さらに、上記のグロープラグ通電制御装置であって、前記グロープラグは、前記抵抗発熱ヒータの先端部がエンジン燃焼室内に突出する形態でエンジンブロックに取り付けられ、上記抵抗発熱ヒータは、第1抵抗発熱体と、この第1抵抗発熱体に直列接続されると共にこの第1抵抗発熱体よりも大きい正の抵抗温度係数を有する第2抵抗発熱体とを有し、上記第2抵抗発熱体の少なくとも一部が、上記エンジン燃焼室内に位置しているグロープラグ通電制御装置とすると良い。
【0010】
本発明によれば、抵抗発熱ヒータは、第1発熱抵抗体と、これよりも大きい正の抵抗温度係数を有する第2抵抗発熱体とを有する。第2発熱抵抗体は、抵抗温度係数が大きいため、その温度変化に対しその抵抗値変化も大きい。従って、これを有する抵抗発熱ヒータの抵抗値に基づいてディーティ比Daを算出し、これによりグロープラグへの通電をPWM制御すれば、抵抗発熱ヒータの温度をより正確に管理することができる。さらに、本発明では、この第2抵抗発熱体の少なくとも一部が、エンジン燃焼室内に位置しているので、燃料噴霧や燃焼ガスの影響により抵抗発熱ヒータが冷却されたときなどにおける抵抗発熱ヒータの温度変化が、第2抵抗発熱体にも速やかに及ぶ。従って、抵抗発熱ヒータの温度変化に対してその抵抗値が速やかに追従することから、始動後グロー手段により、エンジン始動後の抵抗発熱ヒータの温度をより正確に目標温度とし、これをより正確に維持することができる。
【0011】
さらに、上記のグロープラグ通電制御装置であって、前記第1抵抗発熱体は前記第2抵抗発熱体よりも先端側に配置されてなり、上記第1抵抗発熱体の全体と上記第2抵抗発熱体の少なくとも一部とが、前記エンジン燃焼室内に位置しているグロープラグ通電制御装置とすると良い。
【0012】
本発明によれば、主発熱抵抗発熱体である第1抵抗発熱体を、制御抵抗発熱体である第2抵抗発熱体よりも先端側に配置している。そして、第1抵抗発熱体の全体と第2抵抗発熱体の少なくとも一部とが、エンジン燃焼室内に位置している。このように主発熱抵抗発熱体(第1抵抗発熱体)の全体をエンジン燃焼室内に配置することで、燃焼室内を効率よく加熱することができる。また、制御抵抗発熱体(第2抵抗発熱体)の少なくとも一部をエンジン燃焼室内に配置することで、前述したように、抵抗発熱ヒータの温度変化が、第2抵抗発熱体にも速やかに及ぶため、抵抗発熱ヒータの温度変化に対してその抵抗値が速やかに追従することから、始動後グロー手段により、エンジン始動後の抵抗発熱ヒータの温度をより正確に目標温度とし、これをより正確に維持することができる。
【0013】
さらに、上記のいずれかに記載のグロープラグ通電制御装置であって、前記第2抵抗発熱体は、20℃での電気抵抗値R20に対する1000℃での電気抵抗値R1000の比R1000/R20が6以上となる抵抗温度係数を有するグロープラグ通電制御装置とすると良い。
【0014】
第2抵抗発熱体における20℃での電気抵抗値R20に対する1000℃での電気抵抗値R1000の比R1000/R20が6未満では、グロープラグとして一般に要求される800℃〜1200℃程度の飽和温度を実現したい場合に、第1発熱抵抗体の過昇が生じやすくなる。これに対し、本発明では、R1000/R20が6以上であるので、第1抵抗発熱体の過昇を防止することができる。
なお、第2抵抗発熱体におけるR1000/R20の上限値は特に限定されないが、このR1000/R20が20を越えると、通電に伴う温度上昇によって自身の抵抗値が大きくなりすぎて十分な発熱が得られないことがある。そのため、このR1000/R20は、20以下とするのが好ましい。
【0015】
さらに、上記のいずれかに記載のグロープラグ通電制御装置であって、前記第1抵抗発熱体と前記第2抵抗発熱体は、共に抵抗発熱コイルからなり、上記第2抵抗発熱体をなす抵抗発熱コイルの前記エンジン燃焼室の内面からの突出長は、3mm以上であるグロープラグ通電制御装置とすると良い。
【0016】
本発明によれば、第1抵抗発熱体と第2抵抗発熱体は、共に抵抗発熱コイルからなる。そして、第2抵抗発熱体をなす抵抗発熱コイルのエンジン燃焼室の内面からの突出長は、3mm以上である。このように第2抵抗発熱体をなす抵抗発熱コイルを3mm以上燃焼室内に向けて突出させることで、抵抗発熱ヒータの温度変化に対する抵抗値の追従性をより向上させることができる。
【0017】
さらに、前記のグロープラグ通電制御装置であって、前記グロープラグは、前記抵抗発熱ヒータの先端部がエンジン燃焼室内に突出する形態でエンジンブロックに取り付けられ、上記抵抗発熱ヒータは、20℃での電気抵抗値R20に対する1000℃での電気抵抗値R1000の比R1000/R20が6以上となる抵抗温度係数を有する抵抗発熱体を有し、上記抵抗発熱体の少なくとも一部が、上記エンジン燃焼室内に位置しているグロープラグ通電制御装置とすると良い。
【0018】
本発明によれば、抵抗発熱ヒータは、20℃での電気抵抗値R20に対する1000℃での電気抵抗値R1000の比R1000/R20が6以上となる抵抗温度係数を有する抵抗発熱体、即ち、大きな正の抵抗温度係数を有する抵抗発熱体を含んで構成されている。従って、この抵抗発熱体を有する抵抗発熱ヒータの抵抗値に基づいてディーティ比Daを算出し、これによりグロープラグへの通電をPWM制御すれば、抵抗発熱ヒータの温度をより正確に管理することができる。さらに、本発明では、この抵抗発熱体の少なくとも一部が、エンジン燃焼室内に位置しているので、燃料噴霧や燃焼ガスの影響により抵抗発熱ヒータが冷却されたときなどにおける抵抗発熱ヒータの温度変化が、抵抗発熱体にも速やかに及ぶ。従って、抵抗発熱ヒータの温度変化に対してその抵抗値が速やかに追従することから、始動後グロー手段により、エンジン始動後の抵抗発熱ヒータの温度をより正確に目標温度とし、これをより正確に維持することができる。
【0019】
また、他の解決手段は、キースイッチがオン位置及びスタート位置とされたときに、バッテリからエンジンに設置された抵抗発熱ヒータを有するグロープラグへの通電を制御するグロープラグ通電制御方法であって、上記エンジンの始動後、上記抵抗発熱ヒータの温度が目標温度となり、これを維持するように、上記抵抗発熱ヒータの抵抗値に基づいて、上記グロープラグに印加する電圧波形のデューティ比Daを算出し、このデューティ比Daにより上記グロープラグへの通電をPWM制御する始動後グローステップを備え、上記始動後グローステップは、上記抵抗発熱ヒータの現在の抵抗値をR、上記抵抗発熱ヒータの温度が上記目標温度となったときの抵抗値をRt、上記グロープラグへの印加電圧をVbとし、誤差ΔRを、ΔR=Rt−Rで与え、制御実効電圧値Vcを、Vc=K0+K1ΔR+K2∫ΔRdtで与えたとき、上記デューティ比Daを、Da=Vc2/Vb2 に従って算出する算出ステップを有するグロープラグ通電制御方法である。
【0020】
本発明のグロープラグ通電制御方法は、始動後グローステップにおいて、エンジン始動後、抵抗発熱ヒータの温度が目標温度となり、これを維持するように、抵抗発熱ヒータの抵抗値に基づいて、グロープラグに印加する電圧波形のデューティ比Daを算出し、このデューティ比Daによりグロープラグへの通電をPWM制御する。即ち、従来のように簡易にグロープラグへの通電を制御するのではなく、抵抗発熱ヒータの抵抗値に基づいて適切なデューティ比Daを算出し、これによりグロープラグへの通電を制御する。
さらに、この始動後グローステップでは、抵抗発熱ヒータの現在の抵抗値をR、抵抗発熱ヒータの温度が目標温度となったときの抵抗値をRt、グロープラグへの印加電圧をVbとし、誤差ΔRを、ΔR=Rt−Rで与え、制御実効電圧値Vcを、Vc=K0+K1ΔR+K2∫ΔRdtで与えたとき、デューティ比Daを、Da=Vc2/Vb2 に従って算出する。このような算出ステップにより、抵抗発熱ヒータの温度を目標温度としこれを維持するためのより適切なディーティ比Daを算出することができるので、従来に比して、エンジン始動後の抵抗発熱ヒータの温度をより正確に目標温度とし、これをより正確に維持することができる。なお、K0、K1及びK2はいずれも定数であり、適宜変更することができる。
【0021】
さらに、上記のグロープラグ通電制御方法であって、前記グロープラグは、前記抵抗発熱体ヒータの先端部がエンジン燃焼室内に突出する形態でエンジンブロックに取り付けられ、上記抵抗発熱ヒータは、第1抵抗発熱体と、この第1抵抗発熱体に直列接続されると共にこの第1抵抗発熱体よりも大きい正の抵抗温度係数を有する第2抵抗発熱体とを有し、上記第2抵抗発熱体の少なくとも一部が、上記エンジン燃焼室内に位置しているグロープラグ通電制御方法とすると良い。
【0022】
本発明によれば、抵抗発熱ヒータは、第1発熱抵抗体と、これよりも大きい正の抵抗温度係数を有する第2抵抗発熱体とを有する。第2発熱抵抗体は、抵抗温度係数が大きいため、その温度変化に対しその抵抗値変化も大きい。従って、これを有する抵抗発熱ヒータの抵抗値に基づいてディーティ比Daを算出し、これによりグロープラグへの通電をPWM制御すれば、抵抗発熱ヒータの温度をより正確に管理することができる。さらに、本発明では、この第2抵抗発熱体の少なくとも一部が、エンジン燃焼室内に位置しているので、燃料噴霧や燃焼ガスの影響により抵抗発熱ヒータが冷却されたときなどにおける抵抗発熱ヒータの温度変化が、第2抵抗発熱体にも速やかに及ぶ。従って、抵抗発熱ヒータの温度変化に対してその抵抗値が速やかに追従することから、エンジン始動後の抵抗発熱ヒータの温度をより正確に目標温度とし、これをより正確に維持することができる。
【0023】
さらに、上記のグロープラグ通電制御方法であって、前記第1抵抗発熱体は前記第2抵抗発熱体よりも先端側に配置されてなり、上記第1抵抗発熱体の全体と上記第2抵抗発熱体の少なくとも一部とが、前記エンジン燃焼室内に位置しているグロープラグ通電制御方法とすると良い。
【0024】
本発明によれば、主発熱抵抗発熱体である第1抵抗発熱体を、制御抵抗発熱体である第2抵抗発熱体よりも先端側に配置している。そして、第1抵抗発熱体の全体と第2抵抗発熱体の少なくとも一部とが、エンジン燃焼室内に位置している。このように主発熱抵抗発熱体(第1抵抗発熱体)の全体をエンジン燃焼室内に配置することで、燃焼室内を効率よく加熱することができる。また、制御抵抗発熱体(第2抵抗発熱体)の少なくとも一部をエンジン燃焼室内に配置することで、前述したように、抵抗発熱ヒータの温度変化が第2抵抗発熱体にも速やかに及ぶため、抵抗発熱ヒータの温度変化に対してその抵抗値が速やかに追従することから、エンジン始動後の抵抗発熱ヒータの温度をより正確に目標温度とし、これをより正確に維持することができる。
【0025】
さらに、上記のいずれかに記載のグロープラグ通電制御方法であって、前記第2抵抗発熱体は、20℃での電気抵抗値R20に対する1000℃での電気抵抗値R1000の比R1000/R20が6以上である抵抗温度係数を有するグロープラグ通電制御方法とすると良い。
【0026】
第2抵抗発熱体における20℃での電気抵抗値R20に対する1000℃での電気抵抗値R1000の比R1000/R20が6未満では、グロープラグとして一般に要求される800℃〜1200℃程度の飽和温度を実現したい場合に、第1発熱抵抗体の過昇が生じやすくなる。これに対し、本発明では、R1000/R20が6以上であるので、第1抵抗発熱体の過昇を防止することができる。
なお、第2抵抗発熱体におけるR1000/R20の上限値は特に限定されないが、このR1000/R20が20を越えると、通電に伴う温度上昇によって自身の抵抗値が大きくなりすぎて十分な発熱が得られないことがある。そのため、R1000/R20は、20以下とするのが好ましい。
【0027】
さらに、上記のいずれかに記載のグロープラグ通電制御方法であって、前記第1抵抗発熱体と前記第2抵抗発熱体は、共に抵抗発熱コイルからなり、上記第2抵抗発熱体をなす抵抗発熱コイルの前記エンジン燃焼室の内面からの突出長は、3mm以上であるグロープラグ通電制御方法とすると良い。
【0028】
本発明によれば、第1抵抗発熱体と第2抵抗発熱体は、共に抵抗発熱コイルからなる。そして、第2抵抗発熱体をなす抵抗発熱コイルのエンジン燃焼室の内面からの突出長は、3mm以上である。このように第2抵抗発熱体をなす抵抗発熱コイルを3mm以上燃焼室内の向かって突出させることで、抵抗発熱ヒータの温度変化に対する抵抗値の追従性をより向上させることができる。
【0029】
さらに、前記のグロープラグ通電制御方法であって、前記グロープラグは、前記抵抗発熱ヒータの先端部がエンジン燃焼室内に突出する形態でエンジンブロックに取り付けられ、上記抵抗発熱ヒータは、20℃での電気抵抗値R20に対する1000℃での電気抵抗値R1000の比R1000/R20が6以上となる抵抗温度係数を有する抵抗発熱体を有し、上記抵抗発熱体の少なくとも一部が、上記エンジン燃焼室内に位置しているグロープラグ通電制御方法とすると良い。
【0030】
本発明によれば、抵抗発熱ヒータは、20℃での電気抵抗値R20に対する1000℃での電気抵抗値R1000の比R1000/R20が6以上となる抵抗温度係数を有する抵抗発熱体、即ち、大きな正の抵抗発熱係数を有する抵抗発熱体を含んで構成されている。従って、この抵抗発熱体を有する抵抗発熱ヒータの抵抗値に基づいてディーティ比Daを算出し、これによりグロープラグへの通電をPWM制御すれば、抵抗発熱ヒータの温度をより正確に管理することができる。さらに、本発明では、この抵抗発熱体の少なくとも一部が、エンジン燃焼室内に位置しているので、燃料噴霧や燃焼ガスの影響により抵抗発熱ヒータが冷却されたときなどにおける抵抗発熱ヒータの温度変化が、抵抗発熱体にも速やかに及ぶ。従って、抵抗発熱ヒータの温度変化に対してその抵抗値が速やかに追従することから、エンジン始動後の抵抗発熱ヒータの温度をより正確に目標温度とし、これをより正確に維持することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
まず、本発明のグロープラグ通電制御装置101で通電制御されるグロープラグ1について説明する。図2は、グロープラグ1の断面図を示す。また、図3は、グロープラグ1をディーゼルエンジンのエンジンブロックEBに設置した状態等を示す。このグロープラグ1は、抵抗発熱ヒータとして構成されたシーズヒータ2と、その外側に配置された主体金具3とを備える。シーズヒータ2は、図3に示すように、先端が閉じたシーズチューブ11の内側に、複数の、本実施形態においては2つの抵抗線コイル、即ち、先端側に配置された発熱コイル21と、その後端に直列接続された制御コイル23とを有し、絶縁材料としてのマグネシア粉末27と共に封入されている。図2に示すように、シーズチューブ11の、発熱コイル21及び制御コイル23を収容している本体部11aは、先端側が主体金具3から突出している。図3に示すように、発熱コイル21は、その先端においてシーズチューブ11と導通しているが、発熱コイル21及び制御コイル23の外周とシーズチューブ11の内周面とは、マグネシア粉末27の介在により絶縁された状態となっている。
【0032】
このうち、発熱コイル21は、例えば、20℃での電気比抵抗R20が80μΩ・cm以上200μΩ・cm以下、1000℃での電気比抵抗をR1000として、R1000/R20が0.8以上3以下の材料、具体的には、Fe−Cr合金、あるいは、Ni−Cr合金等により構成されている。一方、制御コイル23は、例えば、20℃での電気比抵抗R20が5μΩ・cm以上20μΩ・cm以下、1000℃での電気比抵抗をR1000として、R1000/R20が6以上20以下の材料、具体的には、Ni、Co−Fe合金、あるいは、Co−Ni−Fe合金等により構成されている。
【0033】
シーズチューブ11には、その基端側から棒状の通電端子軸13が挿入され、その先端が制御コイル23の後端に溶接等により接続されている。他方、図2に示すように、通電端子軸13の後端部には、雄ねじ部13aが形成されている。また、主体金具3は、軸方向の貫通孔4を有する筒状に形成され、ここに、シーズヒータ2が、一方の開口端からシーズチューブ11の先端側を所定長突出させた状態で挿入され固定されている。この主体金具3の外周面には、グロープラグ1をディーゼルエンジンに取り付けるに際して、トルクレンチ等の工具を係合させるための六角断面形状の工具係合部9が形成されており、これに続く形で取付用のねじ部7が形成されている。
【0034】
主体金具3の貫通孔4は、シーズチューブ11が突出する開口側に位置する大径部4bと、これに続く小径部4aとを備え、この小径部4aにシーズチューブ11の基端側に形成された大径部11bが圧入され、固定されている。他方、貫通孔4の反対側の開口部には座ぐり部3aが形成され、ここに、通電端子軸13に外装されたゴム製のOリング15と絶縁ブッシュ16(例えばナイロン製のもの)とがはめ込まれている。そして、そのさらに後方側において通電端子軸13には、絶縁ブッシュ16の脱落を防止するための押さえリング17が装着されている。この押さえリング17は、外周面に形成された加締め部17aにより通電端子軸13に固定されると共に、通電端子軸13に対応する表面には、加締め結合力を高めるためのローレット部13bが形成されている。なお、19は、通電用のケーブルを通電端子軸13に固定するためのナットである。
【0035】
図3に示すように、グロープラグ1は、主体金具3のねじ部7によりディーゼルエンジン等のエンジンブロックEBのプラグホールに取り付けられている。シーズヒータ2の先端部はエンジン燃焼室CR内に一定長突出している。制御コイル23は、そのほぼ全体がエンジン燃焼室CR内に位置している。また、発熱コイル21は、制御コイル23の先端側に直列接続されているので、その全体がエンジン燃焼室CR内に位置している。
【0036】
エンジン燃焼室CRの内面から突出する制御コイル23の突出長hは、3mm以上確保されている。なお、この突出長hは、一般的に10mm以下に設定される。本明細書では、燃焼室CRの内面のプラグホール開口周縁の3次元的な幾何学的重心位置を起点として、そこからのコイル中心軸線の突出長で突出長hを定義する。但し、プラグホール開口側がテーパ面や座ぐりによる拡径部とされている場合は、その拡径部開始底の周縁を、プラグホール開口周縁と定義する。また、制御コイル23の全体がプラグホールの外にある場合には、制御コイル23の全長が突出長hである。
【0037】
制御コイル23を、上記のように、エンジン燃焼室CRの内面から突出させる取付形態を採用することにより、どのような効果を得られるかを検証した実験結果を以下に説明する。まず、各コイル21,23の詳細について以下に示す(各コイル21,23の寸法を示す記号については、図3(a),(b)を参照。)。
(発熱コイル21)
材質:鉄−クロム合金(組成:Al=7.5重量%;Cr=26重量%;Fe=残部)。
寸法:コイル太さk=0.3mm、コイル中心軸線長さCL1=2mm、コイル外径d1=2mm、ピッチP=0.8mm、R20=0.25Ω、R1000/R20=1。
(制御コイル23)
材質:コバルト−ニッケル−鉄合金(組成:Ni=25重量%;Fe=4重量%;Co=残部)。
寸法:コイル太さk=0.22mm、コイル中心軸線長さCL2=3mm、コイル外径d1=2mm、ピッチP=0.8mm、R20=0.1Ω、R1000/R20=9。
(コイル間ギャプ25)
JL:2mm。
(シーズチューブ11)
材質:SUS310S。
寸法:本体部11aの外径D1=3.5mm、肉厚t=0.5mm、本体部11aの内面から発熱コイル21(または制御コイル23)外面までの距離CG=0.25mm。
【0038】
この試験品を、炭素鋼製のブロックに形成した試験用プラグホールに装着した。制御コイル23のブロック面(燃焼室内面に相当)からの突出長(図3のhに相当)は、実施例が3mm、比較例が0mmである。そして、シーズヒータ2のブロック面からの突出部を無風状態、及び、送風機により4m/s(弱風)、あるいは、6m/s(強風)で送風しながら、後述する始動後グローステップにおいて、通電抵抗値の目標値を種々に定めてPWM方式により通電し、電流と電圧の値からシーズヒータ2の通電抵抗値を、また、シーズチューブ11の表面に接触させた熱電対により飽和温度を測定した。
【0039】
その結果、実施例では、無風、弱風及び強風のいずれの場合でも、通電抵抗値に応じて、シーズヒータ2の飽和温度が一義的に決まっている。これは、燃焼ガス等による冷却の影響を受けても制御コイル23の抵抗値変化が速やかに追従し安定な抵抗制御が実現していることを意味している。
他方、比較例では、無風、弱風及び強風の各場合により、通電抵抗値と飽和温度との関係がみな異なる傾向を示し、通電抵抗値が同じでもシーズヒータ2の飽和温度が必ずしも同一になっていない。これは、制御コイル23の全体がブロック内の没入しているために、冷却の影響が制御コイル23に及びにくく、制御コイル23の抵抗値が追従変化しなかったためであると考えられる。
【0040】
次に、本発明のグロープラグ通電制御装置101について説明する。
図1は、本発明のグロープラグ通電制御装置101の電気的構成を示すブロック図である。
主制御部111は、電源回路103を介して、信号処理のための安定した動作電圧を受電する。また、電源回路103は、バッテリBTからキースイッチKSW及び端子101Bを介して受電する。従って、キースイッチKSWをオン位置及びスタート位置にすると、電源回路103に電力が供給され、主制御部111が動作する。一方、キースイッチKSWをOFFにすると、電源回路103への電力供給が途絶え、主制御部111は動作を停止する。
【0041】
また、バッテリBTの電力は、端子101Fを介して、n個存在するスイッチング素子1051〜105nにそれぞれ供給されている。各スイッチング素子1051〜105nは、本実施例ではFETから構成され、バッテリBTの電圧は、FETのドレインに供給される。各FETのソースは、各端子101G1〜101Gnを介して、複数(n個)のグロープラグGP1〜GPnに接続されている。また、各FETのゲートには、主制御部111からのスイッチング信号が入力され、各グロープラグGP1〜GPnへの通電がON/OFFされる。また、各スイッチング素子1051〜105nを構成するFETは、本実施例では電流検知機能付きFET(Infineon Technologies AG 社製 PROFET(登録商標))から構成されており、これらから主制御部111へ電流信号が出力される。
【0042】
主制御部111には、バッテリBTから各グロープラグGP1〜GPnへの印加電圧、各グロープラグGP1〜GPnへの通電電流が入力される。主制御部111に入力されたグロープラグGP1〜GPnへの印加電圧とグロープラグGP1〜GPnへの通電電流の大きさは、図示しないA/Dコンバータによりデジタル化される。
また、主制御部111は、インターフェースを介して、マイクロコンピュータにより構成されたエンジン制御ユニット201(Engine Control Unit:以下、ECUとも言う。)と通信可能とされている。また、主制御部111は、オルタネータ211の駆動信号を入力可能に構成されている。
【0043】
次いで、このグロープラグ通電制御装置101によるグロープラグ1の通電制御について、図4〜図10に示したフローチャートを参照しつつ説明する。
この通電制御では、基本的に、以下の動作を行う。即ち、操作者がキースイッチKSWをオン位置にすると、プリグロー手段により制御されるプリグローステップに入る。即ち、バッテリBTの電圧をグロープラグ1に直接印加して、シーズヒータ2を短時間で昇温させて第1目標温度(例えば1000℃)まで到達させる。その後、遷移グロー手段により制御される遷移グローステップに移行する。即ち、グロープラグ1の印加電圧に基づいて、グロープラグ1への通電をPWM制御して、シーズヒータ2の温度の落ち込みを抑制する。この遷移グローステップ中に、操作者がキースイッチKSWをスタート位置にすると、今度はクランキンググロー手段により制御されるクランキンググローステップに移行する。即ち、グロープラグ1の印加電圧に基づいて、グロープラグ1への通電をPWM制御して、シーズヒータ2の温度の落ち込みを抑制し、エンジンの始動性を向上させる。エンジン始動後は、始動後グロー手段により制御される始動後グローステップに移行して、シーズヒータ2の温度を所定時間(例えば180秒間)制御し、その温度を第2目標温度(例えば900℃)とし、これを維持する。
【0044】
図4に示すように、キースイッチKSWをオン位置にすると、主制御部111に電源が投入され、具体的には、バッテリBTから、キースイッチKSW、端子101B、電源回路103を介して、主制御部111に駆動電圧が印加され、主制御部111が所定の手順で作動し始める。そして、まず、ステップS1において、主制御部111のプログラムの初期化を行う。例えば、グロープラグ1への積算電力量GwはGw=0とされる。また、プリグロー中フラグ(プリグローステップ中であることを意味するフラグ)がセットされる。一方、プリグロー終了フラグ(プリグローステップが終了したことを意味するフラグ)、スタート信号フラグ(キースイッチKSWがスタート位置とされたことを意味するフラグ)、始動後グロー中フラグ(始動後グローステップ中であることを意味するフラグ)は、それぞれクリアされる。
【0045】
次に、ステップS2において、バッテリBTからグロープラグ1に印加される電圧値と、各スイッチング素子1051〜105nを通じてグロープラグ1に流れる電流値を取り込む。そして、これらの電圧値と電流値より、各シーズヒータ2の現在の抵抗値Rを算出する。
【0046】
次に、ステップS3において、スタート信号の入力処理を行う。即ち、図5に示すスタート信号入力処理のサブルーチンに進む。具体的には、まず、ステップS31において、プリグローステップが終了し、かつ、始動後グローステップ中でないことを判断する。即ち、プリグロー終了フラグがセットされ、かつ、始動後グロー中フラグがクリアされているかを判断する。ここで、YES、即ち、プリグローステップが終了し、かつ、始動後グローステップ中でない場合には、ステップS32に進む。つまり、遷移グローステップ中あるいはクランキンググローステップ中の場合に、ステップS32に進む。一方、NO、即ち、プリグローステップが終了していないか、あるいは、始動後グローステップ中の場合には、そのままメインルーチンに戻る。つまり、プリグローステップ中あるいは始動後グローステップ中の場合に、そのままメインルーチンに戻る。
【0047】
ステップS32に進んだ場合には、まず、スタート信号を取り込む。そして、ステップS33に進み、スタート信号の入力が0.1sec連続してオンか否か、具体的には、スタート信号の入力が8周期連続してオンか否かを判断する。即ち、キースイッチKSWがスタート位置とされているか否かを判断する。0.1sec連続して入力をみるのは、ノイズ等による誤ったスタート信号が入力されている場合を排除するためである。ここで、YES、即ち、スタート信号の入力が0.1sec連続してオンの場合(キースイッチKSWがスタート位置とされている場合)には、ステップS34に進み、スタート信号フラグをセットする。そして、メインルーチンに戻る。一方、NO、即ち、スタート信号の入力が0.1sec連続してオンでない場合(キースイッチKSWがスタート位置とされていない場合)には、ステップS35に進む。ステップS35では、スタート信号入力が0.1sec連続してオフか否か、具体的には、スタート信号の入力が8周期連続してオフか否かを判断する。即ち、キースイッチKSWがスタート位置にないかどうかを判断する。ここで、YES、即ち、スタート信号入力が0.1sec連続してオフの場合(キースイッチKSWがスタート位置とされていない場合)には、ステップS36に進み、スタート信号フラグをクリアにする。一方、NO、即ち、スタート信号入力が0.1sec連続してオフでない場合には、そのままメインルーチンに戻る。
【0048】
次に、図4のメインルーチンのステップS5において、遷移グローステップ中に参照するデューティ比Dhと、クランキンググローステップ中に参照するデューティ比Dkをそれぞれ算出する。具体的には、遷移グローステップに関しては、グロープラグ1に印加される電圧値に基づいて、グロープラグ1に印加する電圧波形のデューティ比Dhを算出する。例えば、グロープラグ1に印加される電圧値とデューティ比Dhとの関係を示すテーブルまたは関数の形で用意しておき、これを参照してデューティ比Dhを決定するようにすればよい。同様に、クランキンググローステップに関しても、グロープラグ1に印加される電圧値に基づいて、グロープラグ1に印加する電圧波形のデューティ比Dkを算出する。例えば、グロープラグ1に印加される電圧値とデューティ比Dkとの関係を示すテーブルまたは関数の形で用意しておき、これを参照してデューティ比Dhを決定するようにすればよい。
なお、クランキンググローステップ中に参照されるデューティ比Dkは、遷移グローステップ中におけるグロープラグ1に印加される電圧値が、クランキンググローステップ中におけるグロープラグ1に印加される電圧値と同一であると仮定したときに、遷移グローステップで参照される仮想デューティ比Dhhよりも大きい。
【0049】
次に、ステップS6において、始動後グローステップ中に参照されるデューティ比Daを計算する。即ち、図6に示すサブルーチンに進む。ここでは、まず、ステップS61において、シーズヒータ2の抵抗値の誤差ΔRの計算を行う。具体的には、シーズヒータ2の現在の抵抗値をR、シーズヒータ2が第2目標温度となったときの抵抗値をRtとし、抵抗値の誤差ΔRを、ΔR=Rt−Rで与える。次に、ステップS62に進み、制御実効電圧値Vcを計算する。具体的には、制御実効電圧値Vcを、Vc=K0+K1ΔR+K2∫ΔRdtで与える。なお、K0、K1、K2は定数であるが、K0、K1、K2>0である。続いて、ステップS63に進み、デューティ比Daを計算する。具体的には、デューティ比Daを、Da=Vc2/Vb2 に従って算出する。なお、Vbは、ステップS2で取り込んだ電圧値(グロー電圧)である。そして、メインルーチンに戻る。
【0050】
次に、図4のメインルーチンのステップS7において、クランキング中か否かを判断する。即ち、スタート信号フラグがセットされているか否かを判断する。ここで、YES、即ち、クランキング中である場合(スタート信号入力フラグがセットされている場合)には、ステップS8に進む。一方、NO、即ち、クランキング中でない場合(スタート信号入力フラグがクリアされている場合)には、ステップS10に進む。
【0051】
ステップS8に進んだ場合には、クランキンググロー処理を行う。即ち、図7に示すサブルーチンに進む。ここでは、ステップS81において、クランキング通電をオンにする。即ち、ステップS5で算出したデューティ比Dkに基づいて、グロープラグ1への通電をPWM制御する。その後、メインルーチンに戻る。
【0052】
次に、図4のメインルーチンでステップS7からステップS10に進んだ場合には、オルタネータが発動中か否かを判断する。
ここで、YES、即ち、オルタネータが発動中である場合には、ステップS11の始動後グロー処理に進む。即ち、図8に示すサブルーチンに進む。ここでは、まず、ステップS111において、始動後グローステップの所定時間(例えば180秒間)が経過したか否かを判断する。具体的には、後述するステップS112においてカウントアップするカウンタが所定値となったか否かで判断する。ここで、NO、即ち、始動後グロー時間が経過していない場合には、ステップS112に進む。そして、ステップS112において、始動後グロー通電をオンとし、始動後グロー中フラグをセットする。また、上記のように始動後グロー時間をカウントアップする。始動後グロー通電は、ステップS6で算出したデューティ比Daに基づいて、グロープラグ1への通電をPWM制御して、シーズヒータ2の温度がまだ第2目標温度になっていない場合には、この温度が第2目標温度となるようにし、あるいは、既に第2目標温度をなっている場合には、この温度を維持するものである。その後は、メインルーチンに戻り、ステップS9に進む。一方、ステップS111において、YES、即ち、始動後グロー時間が経過した場合には、ステップS113に進む。そして、ステップS113において、始動後グロー通電をオフとし、始動後グロー中フラグをクリアする。その後はメインルーチンに戻り、ステップS9に進む。
【0053】
次に、ステップS10において、NO、即ち、オルタネータが発動中でない場合について説明すると、この場合には、ステップS12のプリグロー処理に進む。即ち、図9に示すサブルーチンに進む。ここでは、まず、ステップS121において、プリグローステップ中であるか否かを判断する。即ち、プリグロー中フラグがセットされているかどうかを判断する。ここで、YES、即ち、プリグローステップ中である場合(プリグロー中フラグがセットされている場合)には、ステップS122に進み、1サイクルの期間中にグロープラグ1に投入された電力量(Gw1)を計算する。次に、ステップS123に進み、グロープラグ1の積算電力量(Gw)を算出する。即ち、以前の積算電力量Gwに新たに投入された電力量Gw1を加算して、新たな積算電力量Gwとする。
【0054】
次に、ステップS124において、この積算電力量Gwが、第1目標温度に対応する目標投入量を越えたか否かを判断する。ここで、NO、即ち、積算電力量Gwが目標投入量を超えていない場合には、ステップS126に進み、プリグロー通電をオンとする。具体的には、グロープラグ1へ連続通電を行う。その後、メインルーチンに戻る。一方、ステップS124において、YES、即ち、積算電力量Gwが目標投入量を超えた場合には、ステップS125に進み、プリグロー通電をオフとする。また、プリグロー中フラグをクリアし、一方でプリグロー終了フラグをセットする。その後、メインルーチンに戻る。
なお、ステップS121の判断において、NO、即ち、プリグローステップ中ではないと判断された場合(プリグロー中フラグがセットされていない場合)には、そのままメインルーチンに戻り、ステップS9に進む。
【0055】
次に、メインルーチンのステップS9では、遷移グロー処理を行う。即ち、図10に示すサブルーチンに進む。ここでは、まず、ステップS91において、クランキングステップ中か否か、あるいは、始動後グローステップ中か否かを判断する。即ち、スタート信号フラグがセットされているか、あるいは、始動後グロー中フラグがセットされているかを判断する。ここで、YES、即ち、クランキング中である場合(スタート信号フラグがセットされている場合)、あるいは、始動後グローステップ中である場合(始動後グロー中フラグがセットされている場合)には、ステップS97に進み、遷移グロー通電をオフとする。そして、メインルーチンに戻る。
【0056】
一方、ステップS91において、NO、即ち、クランキング中でなく(スタート信号フラグがクリアされており)、かつ、始動後グロー中でもない(始動後グロー中フラグもクリアされている)場合には、ステップS92に進む。ステップS92では、遷移グロー時間(遷移グローステップの所定時間)が経過したか否かを判断する。具体的には、後述するステップS94でカウントアップするカウンタが所定値となったか否かを判断する。ここで、YES、即ち、遷移グロー時間が経過している場合には、ステップS96に進み、遷移グロー通電をオフとする。そしてその後、メインルーチンに戻る。一方、ステップS92において、NO、即ち、遷移グロー時間が経過していない場合には、ステップS93に進み、プリグローステップが終了したか否かを判断する。即ち、プリグロー終了フラグがセットされているかどうかを判断する。ここで、NO、即ち、プリグローステップが終了していない場合(プリグロー終了フラグがクリアされている場合)には、ステップS95に進み、遷移グロー通電をオフとする。そしてその後、メインルーチンに戻る。これに対し、ステップS93において、プリグローステップが終了している場合(プリグロー終了フラグがセットされている場合)には、ステップS94に進み、遷移グロー通電をオンとする。この遷移グロー通電は、ステップS5で算出されたデューティ比Dhに基づいて、グロープラグ1への通電をPWM制御して、シーズヒータ2の温度の落ち込みを抑制する。また、ステップ94では、前述したように、遷移グロー時間をカウントアップする。その後、メインルーチンに戻る。
【0057】
ステップS9を経た後は、ステップS13に進む。そして、ステップS13において、12.5msが経過したか否かを判断する。ここで、YES、即ち、12.5msが経過した場合には、ステップS2に返る。一方、NO、即ち、12.5msが経過していない場合には、経過するまでステップS13を繰り返す。
本発明のグロープラグ通電制御装置101は、以上で述べた通電制御を行う。
【0058】
(実施例)
次に、具体的な実施例について説明する。本実施例では、操作者がキースイッチKSWをオン位置とした後、しばらくしてから、即ち、シーズヒータ2が十分に加熱されてから、キースイッチKSWをスタート位置とする場合のグロープラグ通電制御装置101の通電制御について説明する。図11は、本発明のグロープラグ通電制御装置101を使用したときのグロープラグ1の温度変化についてに示す。なお、本実施例においては、400℃以下の温度は測定不能であったため、400℃以上における温度変化について示してある。本実施例では、グロープラグ1を、前述したようにして、炭素鋼製のブロックに形成した試験用プラグホールに装着し、シーズヒータ2のうち、発熱コイル21の外側に位置する部分に熱電対を接触させて、シーズヒータ2の温度を測定した。この机上実験では、プリグローステップ及び遷移グローステップおいては無風状態とし、クランキンググローステップ及び始動後グローステップおいては送風機により6m/s(強風)で送風した。
【0059】
まず、操作者がキースイッチKSWをオン位置とすると、プリグローステップに入り、プリグロー手段によるグロープラグ1への通電制御により、シーズヒータ2が第1目標温度(本実施例では1000℃)までほぼ直線的に上昇する(図11参照)。
前述のフローチャートに沿って説明すると、キースイッチKSWがオン位置とされると、ステップS1に進み、グロープラグ通電制御装置101が初期化され、プリグロー中フラグがセットされ、プリグロー終了フラグ、スタート信号フラグ及び始動後グロー中フラグがクリアされる(図4参照)。続いて、ステップS2に進むが、この段階ではまだグロープラグ1に通電されていないので、抵抗値Rは算出されない。次に、ステップS3のサブルーチンに進む(図5参照)。ステップS31では、現在プリグロー中であって(プリグロー中フラグがセットされていて)、プリグローステップがまだ終了していないため(プリグロー終了フラグがセットされていないため)、NOと判断される。従って、そのままメインルーチンに戻る。次に、ステップS5に進むが、この段階ではまだグロープラグ1に通電されていないので、遷移グローステップにおけるデューティ比Dhとクランキンググローステップにおけるデューティ比Dkは算出されない。次に、ステップS6のサブルーチンに進むが、この段階ではまだグロープラグ1に通電されていないので、その抵抗値Rを求めることはできない(図6参照)。従って、始動後グローステップにおけるデューティ比Daは計算されない。次に、ステップS7に進む(図4参照)。ステップS7では、クランキング中でないので(スタート信号入力フラグがセットされていないので)、NOと判断され、ステップS10に進む。
【0060】
ステップS10では、オルタネータは発動していないので、NOと判断され、ステップS12のサブルーチンに進む(図9参照)。ステップS121では、プリグローステップ中であるので(プリグロー中フラグがセットされているので)、YESと判断され、ステップS122に進む。ステップS122では、この段階ではまだグロープラグ1への通電が行われていなめ、電力量GW1=0とされる。そして、ステップS123に進む。ステップS123では、積算電力量Gwの初期値が0であり、また、投入された電力量Gw1も0であるため、Gw=0とされる。続いて、ステップS124では、積算電力Gwが目標投入量に達していないため、NOと判断され、ステップS126に進む。そして、ステップS126において、プリグロー通電がオンとされる。即ち、バッテリBTからグロープラグ1へ連続通電が行われる。その後、メインルーチンに戻る。
【0061】
次に、ステップS9のサブルーチンに進む(図10参照)。そして、ステップS91において、クランキング中でもなく(スタート信号フラグがセットされておらず)、始動後グロー中でもないので(アフタグロー中フラグもセットされていないので)、NOと判断され、ステップS92に進む。ステップS92では、まだ遷移グローステップがされておらず、遷移グロー時間が経過していないので、NOと判断され、ステップS93に進む。ステップS93では、現在プリグローステップ中であって、まだプリグローステップが終了していないので(プリグロー終了フラグがセットされていないので)、NOと判断され、ステップS95に進む。ステップS95では、遷移グロー通電がオフとされる。その後、メインルーチンに戻り、ステップS13に進む(図4参照)。そして、12.5ms経過した後に、ステップS2に返る。
【0062】
次に、ステップS2において、グロープラグ1に印加される電圧値とグロープラグ1に流れる電流値が取り込まれ、シーズヒータ2の現在の抵抗値Rが計算される。続いて、ステップS3に進むが、上記と同様、ステップS31を経てメインルーチンに戻る(図5参照)。次に、ステップS5において、上述したように、遷移グローステップにおけるデューティ比Dhとクランキンググローステップにおけるデューティ比Dkが計算されるが、このプリグローステップ中では、これらのデューティ比Dh,Dkは使用されない(図4参照)。次に、ステップS6のサブルーチンに進み、ステップS61〜ステップS63を経て、始動後グローステップにおけるデューティ比Daが計算される(図6参照)。但し、プリグローステップ中には、このデューティ比Daは使用されない。次に、ステップS7に進む(図4参照)。ステップS7では、上記のように、クランキング中でないので、NOと判断され、ステップS10に進む。
【0063】
ステップS10では、オルタネータは発動していないので、NOと判断され、ステップS12のサブルーチンに進む(図9参照)。ステップS121では、上記のように、プリグローステップ中であるので、YESと判断され、ステップS122に進む。ステップS122では、1サイクルの期間中にグロープラグ1に投入された電力量GW1を計算する。続いて、ステップS123に進む。ステップS123で、積算電力量Gwを計算する。即ち、1サイクル前の積算電力量Gw(ここでは0)に、新たに投入された電力量Gw1を加算し、新たな積算電力量Gwとする。次に、ステップS124において、積算電力量Gwがまだ目標投入量に達していないため、NOと判断され、ステップS126に進む。そして、ステップS126において、引き続きプリグロー通電がオンとされる。その後、メインルーチンに戻る。
【0064】
次に、ステップS9のサブルーチンに進む(図10参照)。ステップS91においては、プリグローステップ中であるので、上記のように、NOと判断され、ステップS92に進む。ステップS92では、遷移グロー時間が経過していないので、NOと判断され、ステップS93に進む。ステップS93では、まだプリグローステップが終了していないので、NOと判断され、ステップS95に進む。そして、引き続き遷移グロー通電がオフとされる。その後、メインルーチンに戻り、ステップS13に進む。そして、12.5ms経過した後に、ステップS2に返る。
【0065】
その後は、積算電力量Gwが目標投入量を超えるまで(図9のステップS124参照)、しばらくの間上記のサイクルを繰り返す。そして、積算電力量Gwが目標投入量を超えた場合には、ステップS124でYESと判断され、ステップS125に進み、プリグロー通電がオフされる。また、プリグロー中フラグがクリアされ、一方でプリグロー終了フラグがセットされる。このとき、シーズヒータ2の温度は、図11に示すように、第1目標温度(1000℃)に到達している。その後、メインルーチンに戻り、ステップS9のサブルーチンに進む(図10参照)。ステップS91においては、上記と同様、クランキング中でも始動後グロー中でもないので、NOと判断され、ステップS92に進む。ステップS92では、まだ遷移グロー時間が経過していないので、NOと判断され、ステップS93に進む。そして、ステップS93においては、上記と異なり、プリグローステップが終了しているので(プリグロー終了フラグがセットされているので)、YESと判断され、ステップS94に進む。
【0066】
そして、ステップS94において、遷移グロー通電がオンとされる。即ち、ここで、プリグローステップから遷移グローステップに移行する。この遷移グローステップでは、図11に示すように、このステップ中、シーズヒータ2を第1目標温度(1000℃)に維持し、温度の落ち込みを防止する。この遷移グロー通電は、前述したように、デューティ比Dhに基づいてグロープラグ1へPWM通電される。その後、メインルーチンに戻り、ステップS13に進む(図4参照)。そして、12.5ms経過した後に、ステップS2に返る。
【0067】
次に、ステップS2において、上記のように、電圧値と電流値が取り込まれ、グロープラグ1の抵抗値Rが計算される。続いて、ステップS3のサブルーチンに進む(図5参照)。ステップS31では、プリグローステップが終了し(プリグロー終了フラグがセットされ)、かつ、始動後グローステップ中でもないので(始動後グロー中フラグがクリアされているので)、上記とは異なり、YESと判断され、ステップS32に進む。そして、ステップS32でスタート信号を取り込んだ後、ステップS33に進むが、この段階でまだ操作者がキースイッチKSWをスタート位置にしていなければ、連続したスタート信号入力はないので、NOと判断される。そして、ステップS35に進む。ステップS35では、スタート信号入力が8周期連続してオフとされていないため、NOと判断される。なお、スタート信号フラグは、ステップS1にてクリアされているので、そのクリア状態が維持される。その後、メインルーチンに戻り、ステップS5に進む(図4参照)。そして、遷移グローステップにおけるデューティ比Dhとクランキングステップにおけるデューティ比Dkが計算される。次に、ステップS6のサブルーチンに進み、始動後グローステップにおけるデューティ比Daが計算される(図6参照)。但し、遷移グローステップ中には、このデューティ比Daは使用されない。
【0068】
次に、ステップS7に進み、クランキング中でないので、NOと判断され、ステップS10に進む(図4参照)。ステップS10では、オルタネータは発動していないので、NOと判断され、ステップS12のサブルーチンに進む(図9参照)。ステップS121では、既にプリグローステップを終了しているので(プリグロー中フラグがクリアされているので)、上記とは異なり、NOと判断され、そのままメインルーチンに戻り、ステップS9のサブルーチンに進む(図10参照)。ステップS91において、上記のように、クランキング中でも始動後グロー中でもないので、NOと判断され、ステップS92に進む。ステップS92では、所定の遷移グロー時間(本実施例では30秒)が経過していないので、NOと判断され、ステップS93に進む。ステップS93では、上記のように、プリグローステップが終了しているので、YESと判断され、ステップS94に進む。そして、ステップS94において、引き続き遷移グロー通電がオンとされる。その後、メインルーチンに戻り、ステップS13に進む(図4参照)。そして、12.5ms経過した後に、ステップS2に返る。
【0069】
その後は、キースイッチKSWが連続して0.1秒間スタート位置とされるか(図5のステップS33参照)、あるいは、所定の遷移グロー時間が経過するまで(図10のステップS92参照)、上記のサイクルを繰り返す。
キースイッチKSWが連続して0.1秒間スタート位置とされないまま所定の遷移グロー時間が経過した場合には、図10に示すサブルーチンのステップS92において、YESと判断され、ステップS96に進む。そして、ステップS96において、遷移グロー通電がオフされる。即ち、遷移グローステップが終了する。その後、メインルーチンに戻り、ステップS13に進み(図4参照)、12.5ms経過した後に、ステップS2に返る。
【0070】
一方、遷移グロー時間が経過する前に、キースイッチKSWが0.1秒間連続してスタート位置とされた場合には、ステップS3のサブルーチン(図5参照)のステップS33において、連続したスタート信号入力が認められるので、YESと判断される。そして、ステップS34に進み、スタート信号フラグがセットされる。即ち、ここで、遷移グローステップからクランキンググローステップに移行する。つまり、クランキングの期間中、シーズヒータ2を第1目標温度(1000℃)に維持するように、グロープラグ1への通電をPWM制御する。その結果、図11に示すように、送風が行われているにも拘わらず、シーズヒータ2の温度に落ち込みはなく、第1目標温度(1000℃)に維持される。
【0071】
次に、ステップS5において、遷移グローステップにおけるデューティ比Dhとクランキングステップにおけるデューティ比Dkが、それぞれバッテリBTからグロープラグ1に印加される電圧値に基づいて計算される。次に、ステップS6のサブルーチンに進み(図6参照)、始動後グローステップにおけるデューティ比Daが計算される。但し、クランキンググローステップ中には、このデューティ比Daは参照されない。次に、ステップS7に進む(図4参照)。ステップS7では、上記と異なり、この段階ではスタート信号フラグがセットされているので、クランキング中とみなされ、YESと判断される。そして、ステップS8のサブルーチンに進む(図7参照)。そして、ステップS81において、クランキング通電がオンとされる。このクランキング通電は、前述したように、デューティ比Dkに基づいてグロープラグ1へPWM通電される。その後は、メインルーチンに戻り、ステップS9のサブルーチンに進む(図10参照)。ステップS91では、上記とは異なり、クランキング中であるので(スタート信号フラグがセットされているので)、YESと判断され、ステップS97に進む。そして、ステップS97において、遷移グロー通電はオフとされる。その後、メインルーチンに戻り、ステップS13に進む(図4参照)。そして、12.5ms経過した後に、ステップS2に返る。
【0072】
次に、ステップS2において、上記のように、電圧値と電流値が取り込まれ、グロープラグ1の抵抗値Rが計算される。続いて、ステップS3のサブルーチンに進む(図5参照)。ステップS31では、上記のように、プリグローステップが終了し、かつ、始動後グローステップ中でもないので、YESと判断され、ステップS32に進む。ステップS32では、連続したスタート信号入力が認められるので、YESと判断される。そして、ステップS33に進み、引き続きスタート信号フラグがセットされる。その後は、クランキングが終了し、エンジンが始動してオルタネータが発動するまで(図4のステップS10参照)、上述のサイクルが繰り返される。
【0073】
エンジンが始動した場合には、操作者はキースイッチKSWをスタート位置からオン位置に戻すので、ステップS3のサブルーチンのステップS32において、0.1秒間連続したスタート信号入力が認められなければ、NOと判断され(図5参照)、ステップS34にてYESと判断される。次に、ステップS35に進み、スタート信号フラグがクリアされる。即ち、ここで、クランキンググローステップから始動後グローステップに移行する。つまり、シーズヒータ2を第2目標温度(本実施例では900℃)とし、これを維持するように、グロープラグ1への通電をPWM制御する。その結果、図11に示すように、シースヒータ2の温度は、第1目標温度(1000℃)から徐々に低下し、第2目標温度(900℃)となった後はこの温度を維持する。
【0074】
次に、ステップS5において、遷移グローステップにおけるデューティ比Dhとクランキンググローステップにおけるデューティ比Dkがそれぞれ計算されるが、始動後グローステップ中には、これらのデューティ比Dh,Dkは参照されない(図4参照)。次に、ステップS6のサブルーチンに進む(図6参照)。そして、前述したように、ステップS61〜ステップS63を経て、始動後グローステップにおけるデューティ比Daが計算される。次に、ステップS7に進み、クランキング中でなく、スタート信号入力フラグが既にクリアされているので、NOと判断され、ステップS10に進む(図4参照)。ステップS10では、エンジンの始動によりオルタネータが発動しているので、YESと判断され、ステップS11のサブルーチンに進む(図8参照)。ステップS111では、まだ始動後グローステップの所定時間(本実施例では180秒)が経過していないため、NOと判断され、ステップS112に進む。そして、ステップS112において、始動後グロー通電がオンとされる。また、始動後グロー中フラグがセットされる。始動後グロー通電は、前述したように、シーズヒータ2の温度がまだ第2目標温度(900℃)となっていない場合には、第2目標温度となるようにグロープラグ1への通電をPWM制御し、既に第2目標温度となっている場合には、この温度を維持するようにグロープラグ1への通電をPWM制御する。その後、メインルーチンに戻り、ステップS9のサブルーチンに進む(図10参照)。ステップS91において、アフタグロー中フラグがセットされ、始動後グロー中であるので、YESと判断され、ステップS97に進む。そして、遷移グロー通電がオフとされる。その後、メインルーチンに戻り、ステップS13に進み(図4参照)、12.5ms経過した後に、ステップS2に返る。
そして、ステップS2において、上記のように、電圧値と電流値が取り込まれ、グロープラグ1の抵抗値Rが計算される。
【0075】
その後は、始動後グロー時間が経過するまで(図8のステップS111参照)、上記のサイクルが繰り返される。始動後グロー時間が経過すると、ステップS11のサブルーチンのステップS111において、YESと判断され、ステップS113に進む。そして、ステップS113において、始動後グロー通電がオフとされる。また、始動後グロー中フラグがクリアされる。これにより、始動後グローステップが終了する。即ち、本発明のグロープラグ通電制御装置101によるグロープラグ1への通電制御が終了する。
【0076】
以上で説明したように、本実施形態のグロープラグ通電制御装置101は、エンジン始動後のグロープラグ1への通電を制御する始動後グロー手段を備える。この始動後グロー手段は、シーズヒータ2の温度が目標温度となり、これを維持するように、シーズヒータ2の現在の抵抗値Rに基づいて、グロープラグ1に印加する電圧波形のデューティ比Daを算出し、このデューティ比Daによりグロープラグ1への通電をPWM制御する。そして、この始動後グロー手段は、シーズヒータ2の現在の抵抗値をR、シーズヒータ2の温度が目標温度となったときの抵抗値をRt、グロープラグ1への印加電圧をVbとし、誤差ΔRを、ΔR=Rt−Rで与え、制御実効電圧値Vcを、Vc=K0+K1ΔR+K2∫ΔRdtで与えたとき、デューティ比Daを、Da=Vc2/Vb2 に従って算出する算出手段を有する。このような手段を有することにより、従来に比して、エンジン始動後のシーズヒータ2の温度をより正確に目標温度とし、これをより正確に維持することができる。
【0077】
さらに、本実施形態の通電制御装置101では、シーズヒータ2は、発熱コイル(第1発熱抵抗体)21と、これよりも大きい正の抵抗温度係数を有する制御コイル(第2抵抗発熱体)23を有する。制御コイル23は、抵抗温度係数が大きいため、その温度変化に対しその抵抗値変化も大きく、これを有するシーズヒータ2の抵抗値Rに基づいてグロープラグ1への通電をPWM制御すれば、シーズヒータ2の温度をより正確に管理することができる。そして、この制御コイル23の一部が、エンジン燃焼室内に位置しているので、燃料噴霧や燃焼ガスの影響によりシーズヒータ2が冷却されたときなどにおけるシーズヒータ2の温度変化が、制御コイル23にも速やかに及ぶ。従って、シーズヒータ2の温度変化に対してその抵抗値が速やかに追従することから、始動後グロー手段により、エンジン始動後のシーズヒータ2の温度をより正確に目標温度とし、これをより正確に維持することができる。
【0078】
さらに、本実施形態の通電制御装置101では、主発熱抵抗発熱体である発熱コイル(第1抵抗発熱体)21を、制御抵抗発熱体である制御コイル(第2抵抗発熱体)23よりも先端側に配置している。そして、発熱コイル21の全体と制御コイル23の一部とが、エンジン燃焼室内に位置している。このように発熱コイル21の全体をエンジン燃焼室内に配置することで、燃焼室内を効率よく加熱することができる。また、制御コイル23の一部をエンジン燃焼室内に配置することで、前述したように、シーズヒータ2の温度変化が制御コイル23にも速やかに及ぶため、シーズヒータ2の温度変化に対してその抵抗値が速やかに追従することから、始動後グロー手段により、エンジン始動後のシーズヒータ2の温度をより正確に目標温度とし、これをより正確に維持することができる。
【0079】
また、本実施形態の通電制御装置101では、制御コイル23における20℃での電気抵抗値R20に対する1000℃での電気抵抗値R1000の比R1000/R20が6以上であるので、発熱コイル21の過昇を防止することができる。一方、R1000/R20は20以下であるので、高温におけるヒータ抵抗が大きくなりすぎて十分な発熱が得られなくなるのを防止することができる。
また、本実施形態の通電制御装置101では、発熱コイル21と制御コイル23は、共に抵抗発熱コイルからなる。そして、制御コイル23のエンジン燃焼室の内面からの突出長は、3mm以上である。このように制御コイル23を突出させることで、シーズヒータ2の温度変化に対する抵抗値の追従性をより向上させることができる。その結果、始動後グロー手段により、エンジン始動後のシーズヒータ2の温度をより正確に目標温度とし、これをより正確に維持することができる。
【0080】
以上において、本発明を実施形態及び実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るグロープラグ通電制御装置を示す回路図である。
【図2】実施形態に係り、使用するグロープラグの断面図である。
【図3】実施形態に係り、グロープラグをエンジンに取り付けた状態を示す部分断面図である。
【図4】実施形態に係るグロープラグ通電制御装置による通電制御を示すフローチャートである。
【図5】実施形態に係るグロープラグ通電制御装置による通電制御のうち、スタート信号入力処理について示すフローチャートである。
【図6】実施形態に係るグロープラグ通電制御装置による通電制御のうち、始動後グロー中のデューティ比Da計算について示すフローチャートである。
【図7】実施形態に係るグロープラグ通電制御装置による通電制御のうち、クランキンググロー処理について示すフローチャートである。
【図8】実施形態に係るグロープラグ通電制御装置による通電制御のうち、始動後グロー処理について示すフローチャートである。
【図9】実施形態に係るグロープラグ通電制御装置による通電制御のうち、プリグロー処理について示すフローチャートである。
【図10】実施形態に係るグロープラグ通電制御装置による通電制御のうち、遷移グロー処理について示すフローチャートである。
【図11】実施例に関し、キーをオン位置にしてからの時間とグロープラグの温度との関係について示すグラフである。
【符号の説明】
1 グロープラグ
2 シーズヒータ(抵抗発熱ヒータ)
101 グロープラグ通電制御装置
111 主制御部
KSW キースイッチ
BT バッテリ
EB エンジンブロック
Claims (12)
- キースイッチがオン位置及びスタート位置とされたときに、バッテリからエンジンに設置された抵抗発熱ヒータを有するグロープラグへの通電を制御するグロープラグ通電制御装置であって、
上記エンジンの始動後、上記抵抗発熱ヒータの温度が目標温度となり、これを維持するように、上記抵抗発熱ヒータの抵抗値に基づいて、上記グロープラグに印加する電圧波形のデューティ比Daを算出し、このデューティ比Daにより上記グロープラグへの通電をPWM制御する始動後グロー手段を備え、
上記始動後グロー手段は、
上記抵抗発熱ヒータの現在の抵抗値をR、上記抵抗発熱ヒータの温度が上記目標温度となったときの抵抗値をRt、上記グロープラグへの印加電圧をVbとし、
誤差ΔRを、ΔR=Rt−Rで与え、
制御実効電圧値Vcを、Vc=K0+K1ΔR+K2∫ΔRdtで与えたとき、
上記デューティ比Daを、Da=Vc2/Vb2 に従って算出する
算出手段を有する
グロープラグ通電制御装置。 - 請求項1に記載のグロープラグ通電制御装置であって、
前記グロープラグは、前記抵抗発熱ヒータの先端部がエンジン燃焼室内に突出する形態でエンジンブロックに取り付けられ、
上記抵抗発熱ヒータは、第1抵抗発熱体と、この第1抵抗発熱体に直列接続されると共にこの第1抵抗発熱体よりも大きい正の抵抗温度係数を有する第2抵抗発熱体とを有し、
上記第2抵抗発熱体の少なくとも一部が、上記エンジン燃焼室内に位置している
グロープラグ通電制御装置。 - 請求項2に記載のグロープラグ通電制御装置であって、
前記第1抵抗発熱体は前記第2抵抗発熱体よりも先端側に配置されてなり、
上記第1抵抗発熱体の全体と上記第2抵抗発熱体の少なくとも一部とが、前記エンジン燃焼室内に位置している
グロープラグ通電制御装置。 - 請求項2または請求項3に記載のグロープラグ通電制御装置であって、
前記第2抵抗発熱体は、20℃での電気抵抗値R20に対する1000℃での電気抵抗値R1000の比R1000/R20が6以上となる抵抗温度係数を有する
グロープラグ通電制御装置。 - 請求項2〜請求項4のいずれか一項に記載のグロープラグ通電制御装置であって、
前記第1抵抗発熱体と前記第2抵抗発熱体は、共に抵抗発熱コイルからなり、
上記第2抵抗発熱体をなす抵抗発熱コイルの前記エンジン燃焼室の内面からの突出長は、3mm以上である
グロープラグ通電制御装置。 - 請求項1に記載のグロープラグ通電制御装置であって、
前記グロープラグは、前記抵抗発熱ヒータの先端部がエンジン燃焼室内に突出する形態でエンジンブロックに取り付けられ、
上記抵抗発熱ヒータは、20℃での電気抵抗値R20に対する1000℃での電気抵抗値R1000の比R1000/R20が6以上となる抵抗温度係数を有する抵抗発熱体を有し、
上記抵抗発熱体の少なくとも一部が、上記エンジン燃焼室内に位置している
グロープラグ通電制御装置。 - キースイッチがオン位置及びスタート位置とされたときに、バッテリからエンジンに設置された抵抗発熱ヒータを有するグロープラグへの通電を制御するグロープラグ通電制御方法であって、
上記エンジンの始動後、上記抵抗発熱ヒータの温度が目標温度となり、これを維持するように、上記抵抗発熱ヒータの抵抗値に基づいて、上記グロープラグに印加する電圧波形のデューティ比Daを算出し、このデューティ比Daにより上記グロープラグへの通電をPWM制御する始動後グローステップを備え、
上記始動後グローステップは、
上記抵抗発熱ヒータの現在の抵抗値をR、上記抵抗発熱ヒータの温度が上記目標温度となったときの抵抗値をRt、上記グロープラグへの印加電圧をVbとし、
誤差ΔRを、ΔR=Rt−Rで与え、
制御実効電圧値Vcを、Vc=K0+K1ΔR+K2∫ΔRdtで与えたとき、
上記デューティ比Daを、Da=Vc2/Vb2 に従って算出する
算出ステップを有する
グロープラグ通電制御方法。 - 請求項7に記載のグロープラグ通電制御方法であって、
前記グロープラグは、前記抵抗発熱体ヒータの先端部がエンジン燃焼室内に突出する形態でエンジンブロックに取り付けられ、
上記抵抗発熱ヒータは、第1抵抗発熱体と、この第1抵抗発熱体に直列接続されると共にこの第1抵抗発熱体よりも大きい正の抵抗温度係数を有する第2抵抗発熱体とを有し、
上記第2抵抗発熱体の少なくとも一部が、上記エンジン燃焼室内に位置している
グロープラグ通電制御方法。 - 請求項8に記載のグロープラグ通電制御方法であって、
前記第1抵抗発熱体は前記第2抵抗発熱体よりも先端側に配置されてなり、
上記第1抵抗発熱体の全体と上記第2抵抗発熱体の少なくとも一部とが、前記エンジン燃焼室内に位置している
グロープラグ通電制御方法。 - 請求項8または請求項9に記載のグロープラグ通電制御方法であって、
前記第2抵抗発熱体は、20℃での電気抵抗値R20に対する1000℃での電気抵抗値R1000の比R1000/R20が6以上となる抵抗温度係数を有する
グロープラグ通電制御方法。 - 請求項8〜請求項10のいずれか一項に記載のグロープラグ通電制御方法であって、
前記第1抵抗発熱体と前記第2抵抗発熱体は、共に抵抗発熱コイルからなり、
上記第2抵抗発熱体をなす抵抗発熱コイルの前記エンジン燃焼室の内面からの突出長は、3mm以上である
グロープラグ通電制御方法。 - 請求項7に記載のグロープラグ通電制御方法であって、
前記グロープラグは、前記抵抗発熱ヒータの先端部がエンジン燃焼室内に突出する形態でエンジンブロックに取り付けられ、
上記抵抗発熱ヒータは、20℃での電気抵抗値R20に対する1000℃での電気抵抗値R1000の比R1000/R20が6以上となる抵抗温度係数を有する抵抗発熱体を有し、
上記抵抗発熱体の少なくとも一部が、上記エンジン燃焼室内に位置している
グロープラグ通電制御方法。
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