JP2004231498A - 表面改質シリカ微粉末 - Google Patents

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Abstract

【課題】トナー流動性および耐久性が顕著に向上し、さらにトナーフィルミングやかぶり、クリーニング性に優れた表面改質シリカ微粉末を提供する。
【解決手段】表面処理したシリカ微粉末であって、安息角20〜42度およびBET比表面積20〜90m/gであり、初期摩擦帯電量(A)に対する30分後の経時摩擦帯電量(B)の変化率(A/B)が1.0〜2.0であることを特徴とする経時安定性に優れた表面改質シリカ微粉末とこのシリカ粉末を含有するトナー組成物。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真用トナーおよび粉体塗料等において、それらの粉体の流動性改善、固結防止、帯電調整等の目的で添加される経時安定性に優れた表面改質シリカ微粉末とこのシリカ粉末を含有するトナー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真用トナーや粉体塗料等では、一般にその流動性を高めるために疎水性無機酸化物微粉末を少量添加している。通常、この添加剤として用いるシリカ微粉末は気相法または液相法で合成したものをアルキルシランまたはオルガノポリシロキサン等で表面を疎水化処理したものを用いている。例えば、シリカ微粉末をアルキルハロゲン化シランで表面処理したもの(特開昭61―188547号記載)、あるいはシリカ、チタニア、アルミナをオルガノポリシロキサンで表面処理したもの(特開平11−124464号記載)、シリカ微粉末をヘキサメチルジシラザンで表面処理したもの(特開2001−356516号記載)などが知られている。
【0003】
このように、複写機、レーザープリンター、普通紙ファクシミリなどの電子写真において、微細なシリカ、チタニアやアルミナなどの無機酸化物微粉末を有機物によって表面処理したものをトナーに添加し、その流動性改善剤として広く用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年、トナーの粒子径が10μmから5μmに小粒化するのに伴い、トナーの流動性が低下する問題があり、これを改善するためにトナー外添剤の添加量が従来より増えており、さらに、この外添剤には従来より高い流動性が求められるようになっている。例えば、シリカ微粉末を用いた従来の外添剤を小粒径のトナーに用いるとトナー組成物の耐久性が低下する問題がある。一方、耐久性を改善するために表面処理剤を変えたものを用いると、トナーの流動性は改善されるものの感光体表面にトナーフィルミングを生じたり、かぶりを発生させるなどの問題が生じる場合がある。
【0005】
本発明は、従来の表面処理シリカ微粉末について上記問題を解消したものであり、摩擦帯電量やトナー耐久性について経時安定性に優れた表面処理シリカ微粉末を提供するものである。
【0006】
本発明によれば以下の構成からなる表面処理シリカ微粉末およびそのトナー組成物が提供される。
(1)表面処理したシリカ微粉末であって、安息角20〜42度およびBET比表面積20〜90m/gであり、初期摩擦帯電量(A)に対する30分経過後の経時摩擦帯電量(B)の変化率(A/B)が1.0〜2.0であることを特徴とする表面改質シリカ微粉末。
(2)トナーに分散して5分経過後の初期摩擦帯電量(A)と30分経過後の経時摩擦帯電量(B)の比(A/B)が1.0〜1.7である請求項1に記載する表面改質シリカ微粉末。
(3)BET比表面積20〜100m/gのシリカ微粉末をアルキルアルコキシシランによって表面処理したシリカ微粉末であって、ヘキシル基以下のアルキルアルコキシシランを用い、アミン系触媒の存在下で、シリカ微粉末に対するアルキルアルコキシシランの量、水分量、反応温度および時間を、表面処理後の摩擦帯電量の経時変化率(A/B)が1.0〜2.0になるように調整して表面処理した請求項1に記載する表面改質シリカ微粉末。
(4)上記(1)、(2)または(3)に記載する表面改質シリカ微粉末をトナー材料に混合したトナー組成物であって、このトナー組成物の初期平均凝集粒子径(X)に対する90分経時後の経時平均凝集粒子径(Y)の変化率(X/Y)が2.0以下であることを特徴とするトナー組成物。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例および比較例と共に詳細に説明する。
本発明の表面改質シリカ微粉末は、安息角20〜42度およびBET比表面積20〜90m/gであって、初期摩擦帯電量(A)に対する30分経過後の経時摩擦帯電量(B)の変化率(A/B)が1.0〜2.0であることを特徴とする。ここで、初期摩擦帯電量(A)とは表面処理シリカ微粉末をトナーに分散させて振盪し摩擦帯電を与えた初期の摩擦帯電量であり、経時摩擦帯電量(B)は一定時間経過後に保持している摩擦帯電量である。具体的には、例えば、表面処理シリカ微粉末をトナーに混合分散して振盪し、5分経過後の摩擦帯電量を(A)とし、30分経過後の摩擦帯電量を(B)とする。なお、初期摩擦帯電量(A)と経時摩擦帯電量(B)の経過時間はこの時間に限らない。例えば、トナー分散直後から20分経過後を初期摩擦帯電量(A)とし、これよりさらに所定時間経過後(例えば10〜40分後)を経時摩擦帯電量(B)としてもよい。
【0008】
上記摩擦帯電量の経時変化率(A/B)の小さいものはトナーに添加した場合に耐久性に優れる。本発明の表面改質シリカ微粉末は、初期摩擦帯電量(A)に対する30分経過後の経時摩擦帯電量(B)の変化率(A/B)が1.0〜2.0であり、好ましくは5分経過後の初期摩擦帯電量(A)と30分経過後の経時摩擦帯電量(B)の比(A/B)が1.0〜1.7のものである。この経時変化率が上記範囲内のものはトナー組成物の耐久性に優れ、良好な画像を得ることができる。一方、この経時変化率が1.0より小さいものは次第に摩擦帯電量が大きくなり、分散不良などを招き、この経時変化率が2.0より大きいものは次第に帯電量が低下し、凝集やかぶりを生じる傾向がある。
【0009】
また、本発明の表面改質シリカ微粉末は安息角20〜42度、BET比表面積20〜90m/gのものが好ましい。上記比表面積が20m/gより小さいものを用いると安息角が42度を上回って流動性が大幅に低下する傾向があり、またトナーに添加したときにトナーから分離しやすく、かぶりやフィルミングの原因となる。一方、上記比表面積が90m/gより大きいと耐久性が大幅に低下する。また安息角が20度より小さいと流動性が過剰になり取り扱い難くなる。
【0010】
本発明の上記表面改質シリカ微粉末をトナー材料、例えばトナーおよびキャリアーに混合分散したトナー組成物について、初期平均凝集粒子径(X)に対する経時平均凝集粒子径(Y)の変化率(X/Y)の小さいトナー組成物を得ることができる。ここで、初期平均凝集粒子径(X)はトナー組成物を調製した初期の平均凝集粒子径であり、経時平均凝集粒子径(Y)は一定時間経過後の平均凝集粒子径である。具体的には、例えば、トナー組成物調製から5分経過後の平均凝集粒子径を(X)とし、90分経過後の平均凝集粒子径を(Y)とするとき、平均凝集粒子径の経時変化率(X/Y)が2.0以下のトナー組成物を得ることができる。
【0011】
平均凝集粒子径の上記経時変化率(X/Y)が2.0以下のトナー組成物は耐久性が優れる。経時変化率(X/Y)が2.0より大きくなるものは凝集粒子径が半減するので長時間運転後のトナー流動性に問題を生じ、トナーの耐久性が低下する。
【0012】
本発明の表面改質シリカ微粉末は、ヘキシル基以下のアルキルアルコキシシランを用い、アミン系触媒の存在下で、シリカ微粉末に対するアルキルアルコキシシランの量、水分量、反応温度および時間を、表面処理後の摩擦帯電量の経時変化率(A/B)が1.0〜2.0、好ましくは5分経過後の初期摩擦帯電量(A)と30分経過後の経時摩擦帯電量(B)の比(A/B)が1.0〜1.7になるように調整して表面処理することによって得ることができる。
【0013】
原料のシリカ微粉末はBET比表面積20〜100m/gのものを用いるとよい。シリカ微粉末は表面処理によって多少とも見かけ粒子径が大きくなり、BET比表面積20〜90m/gの表面処理粉末を得ることができる。また、シリカ微粉末は気相法で合成されたものが好ましい。
【0014】
アルキルアルコキシシランはモノメチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、モノエチルトリメトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、トリエチルメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシランが好ましい。アルキル基がヘキシル基以上になると流動性に不具合が生じる。また、アルコキシ基が存在しないと流動性、耐久性、トナーフィルミング、かぶり、クリーニング性を全て満足するものを得られない。
【0015】
シリカ微粉末100重量部に対するアルキルアルコキシシランの量は概ね5〜30重量部が適当である。これより少ないと十分な耐久性が得られない。これより多いと過剰の処理剤が不均一に分散して凝集塊発生の原因となる。
【0016】
シリカ微粉末は調湿したものが好ましい。調湿方法および調湿の程度は特に限定されないが、水分量によって摩擦帯電量の経時変化率(A/B)が異なるので、この経時変化率が1.0〜2.0、好ましくは1.0〜1.7の範囲になるように調整する。具体的には、基本的にアルコキシ基の加水分解を進める水分量が必要であり、また、シリカ微粒子表面に付着するアルコキシ基を増すには水分量の少ない方が好ましく、一方、アルコキシ基を減らすには水分量の多いほうがよい。一般には概ねアルコキシ基の当量に対して0.5〜3.0倍の水分量が目安になる。また、調湿方法は特に限定されず、製造後に長時間自然に調湿したものを使用しても良いし、意図的にスチームを導入したりスプレーしたものを用いてもよい。調湿の程度は、乾燥減量やカールフィッシャー法を用いて調べることができる。
【0017】
表面処理は不活性ガス雰囲気下で行うのが好ましい。例えば、窒素ガス等で系内を置換した後に、アルキルアルコキシシランをシリカ微粉末にスプレーする。スプレー後、エージングを十分行った後に、アルキルアルコキシシランの沸点以上に加熱して一定時間保持する。その後、未反応物、副生成分を除去して冷却する。アルコキシ基の残存量(付着量)は表面処理によって発生するアルコール量で検出することができる。アルコール検知に関しては、回収ガスラインにアルコール濃度計を導入して測定すれば良い。あるいは、例えば表面改質シリカ微粉末をバイアル瓶に入れ、Head−Spaceガスクロマトグラフを用いて定量することによってアルコキシ基の残存量を直接的に測定してもよい。アルコキシ基の残存量(付着量)は摩擦帯電量の経時変化率(A/B)に影響を与えるので、この経時変化率が上記範囲になるように調整する。
【0018】
概ね反応温度は120〜170℃、反応時間は40〜120分が適当である。反応温度および反応時間は経時変化率が上記範囲になるように調整すればよい。
【0019】
また、トナーはキャリアを用いた2成分系に限定されず、トナー単独の1成分系でもよい。また、トナーはカラーでもモノクロでも良い。トナーの粒子径は平均粒径10μm程度のものでも良く、効果が認められているが、特に平均粒径8μm程度以下のものがより効果が顕著に現れる。キャリアは特に限定されず一般のものを用いると良い。例えばフェライトキャリア、鉄粉キャリアが用いられ、これらはシリコーンやフッ素樹脂等でコーティングされていても、いなくても良い。
【0020】
【発明の効果】
本発明の表面改質シリカ微粉末は高い耐久性、高流動性、安定した帯電性を同時に満たし、従って電子写真用トナー、粉体塗料等に用いたとき、それらの粉体の流動性を改善して固結を防止し、さらにトナーフィルミングやかぶり、クリーニング性に優れたものを得ることができる。
【0021】
【実施例および比較例】
以下、本発明を実施例および比較例によって具体的に示す。なお、表面処理するシリカ微粉末はハロゲン化ケイ素化合物の火炎加水分解により生成された微粉末であって、窒素吸着法(BET法)によって測定された比表面積40〜100m/gのいわゆるヒュームドシリカを用いた。また、安息角、平均凝集粒子径、帯電量は以下の方法で測定した。
(イ) 安息角の測定方法:市販の測定器(ホソカワミクロン社製パウダテスタPT−N型)を用い、規定の測定方法に従って測定した。
(ロ) 平均凝集粒子径の測定方法:市販の測定器(JEOL JSM−5300LV)を用いて倍率5万倍で観察し、凝集粒子径を測定した。
(ハ) 帯電量の測定方法:ガラス容器(75mL)に鉄粉キャリア50gとシリカ微粉末0.1gを入れて蓋をし、ターブラミキサーで5分間、もしくは30分間振盪した後、該シリカ微粉末が混在した鉄粉キャリアを0.1g採取し、ブローオフ帯電量測定装置(東芝ケミカル社製TB−200型)で1分間窒素ブローした後の値を帯電量とした。
(ニ) 画像特性の評価方法:表面処理シリカ系微粒子をマゼンタトナー(粒子径6μm)に1重量%添加し、市販の複写機を用い50000枚以上印刷したところで、画像特性(トナーフィルミング、かぶりの発生の有無)、クリーニング性を観察した。
【0022】
〔実施例1〕
気相法によって製造されたBET比表面積50m/gのシリカ微粉末100gを反応槽に入れ、窒素雰囲気下、撹拌しながら、水1.5gを噴霧した。これにジメチルジメトキシシラン10g、ジエチルアミン1.0gを噴霧し、150℃で1時間加熱撹拌し、その後冷却した。得られた表面改質シリカ微粉末の評価結果を表1に示す。
【0023】
〔実施例2〕
気相法によって製造されたBET比表面積90m/gのシリカ微粉末100gを反応槽に入れ、窒素雰囲気下、撹拌しながら水2.0gを噴霧した。これにイソブチルトリメトキシシラン20g、ジエチルアミン1.0gを噴霧した後に150℃で1時間加熱撹拌し、その後冷却した。得られた表面改質シリカ微粉末の評価結果を表1に示す。
【0024】
〔実施例3〕
気相法によって製造されたBET比表面積30m/gのシリカ微粉末100gを反応槽に入れ、窒素雰囲気下、撹拌しながら水0.5gを噴霧した。これにメチルトリメトキシシラン10g、ジエチルアミン1.0gを噴霧し、150℃で1時間加熱撹拌し、その後冷却した。得られた表面改質シリカ微粉末の評価結果を表1に示す。
【0025】
〔実施例4〕
気相法によって製造されたBET比表面積50m/gのシリカ微粉末100gを反応槽に入れ、窒素雰囲気下、撹拌しながら水2.5gを噴霧した。これにヘキシルトリメトキシシラン10g、ジエチルアミン1.0gを噴霧し、150℃で1時間加熱撹拌し、その後冷却した。得られた表面改質シリカ微粉末の評価結果を表1に示す。
【0026】
〔実施例5〕
気相法によって製造されたBET比表面積30m/gのシリカ微粉末100gを反応槽に入れ、窒素雰囲気下、撹拌しながら水2.0gを噴霧した。これにイソブチルトリエトキシシラン20g、ジエチルアミン1.0gを噴霧し、150℃で1時間加熱撹拌し、その後冷却した。得られた表面改質シリカ微粉末の評価結果を表1に示す。
【0027】
〔比較例1〕
気相法によって製造されたBET比表面積130m/gのシリカ微粉末100gを反応槽に入れ、窒素雰囲気下、撹拌しながらジメチルジクロロシラン10gを噴霧し、150℃で1時間加熱撹拌し、その後冷却した。得られた表面改質シリカ微粉末の評価結果を表1に示す。
【0028】
〔比較例2〕
気相法によって製造されたBET比表面積50m/gのシリカ微粉末100gを反応槽に入れ、窒素雰囲気下、撹拌しながら水2.0gを噴霧した。これにヘキサメチルジシラザン10gを噴霧し、150℃で1時間加熱撹拌し、その後冷却した。得られた表面改質シリカ微粉末の評価結果を表1に示す。
【0029】
〔比較例3〕
気相法によって製造されたBET比表面積50m/gのシリカ微粉末100gを反応槽に入れ、窒素雰囲気下、撹拌しながら水2.0gを噴霧した。これにオクチルトリメトキシシラン10g、ジエチルアミン1.0gを噴霧し、150℃で1時間加熱撹拌し、その後冷却した。得られた表面改質シリカ微粉末の評価結果を表1に示す。
【0030】
〔比較例4〕
気相法によって製造されたBET比表面積50m/gのシリカ微粉末100gを反応槽に入れ、窒素雰囲気下、撹拌しながら水2.0gを噴霧した。これにデシルトリメトキシシラン10g、ジエチルアミン1.0gを噴霧し、150℃で1時間加熱撹拌し、その後冷却した。得られた表面改質シリカ微粉末の評価結果を表1に示す。
【0031】
〔比較例5〕
気相法によって製造されたBET比表面積150m/gのシリカ微粉末100gを反応槽に入れ、窒素雰囲気下、撹拌しながら、水1.5gを噴霧した。これにジメチルジメトキシシラン10g、ジエチルアミン1.0gを噴霧し、150℃で1時間加熱撹拌し、その後冷却した。得られた表面改質シリカ微粉末の評価結果を表1に示す。
【0032】
〔比較例6〕
気相法によって製造されたBET比表面積50m/gのシリカ微粉末100gを反応槽に入れ、窒素雰囲気下、撹拌しながらジメチルジメトキシシラン10g、ジエチルアミン1.0gを噴霧し、150℃で1時間加熱撹拌し、その後冷却した。得られた表面改質シリカ微粉末の評価結果を表1に示す。
【0033】
〔比較例7〕
気相法によって製造されたBET比表面積50m/gのシリカ微粉末100gを反応槽に入れ、窒素雰囲気下、撹拌しながら、水10gを噴霧した。これにジメチルジメトキシシラン10g、ジエチルアミン1.0gを噴霧し、150℃で1時間加熱撹拌し、その後冷却した。得られた表面改質シリカ微粉末の評価結果を表1に示す。
【0034】
〔比較例8〕
気相法によって製造されたBET比表面積50m/gのシリカ微粉末100gを反応槽に入れ、窒素雰囲気下、撹拌しながら、水1.5gを噴霧した。これにジメチルジメトキシシラン10g、ジエチルアミン1.0gを噴霧し、150℃で3時間加熱撹拌し、その後冷却した。得られた表面改質シリカ微粉末の評価結果を表1に示す。
【0035】
【発明の効果】
本発明の表面改質シリカ微粉末はトナー外添剤として用いたときに、その流動性および耐久性が顕著に向上し、さらにフィルミングやかぶり、クリーニング性に優れた表面改質シリカ微粉末である。
【0036】
【表1】
Figure 2004231498

Claims (4)

  1. 表面処理したシリカ微粉末であって、安息角20〜42度およびBET比表面積20〜90m/gであり、初期摩擦帯電量(A)に対する30分後の経時摩擦帯電量(B)の変化率(A/B)が1.0〜2.0であることを特徴とする表面改質シリカ微粉末。
  2. トナーに分散して5分経過後の初期摩擦帯電量(A)と30分経過後の経時摩擦帯電量(B)の比(A/B)が1.0〜1.7である請求項1に記載する表面改質シリカ微粉末。
  3. BET比表面積20〜100m/gのシリカ微粉末をアルキルアルコキシシランによって表面処理したシリカ微粉末であって、ヘキシル基以下のアルキルアルコキシシランを用い、アミン系触媒の存在下で、シリカ微粉末に対するアルキルアルコキシシランの量、水分量、反応温度および時間を、表面処理後の摩擦帯電量の経時変化率(A/B)が1.0〜2.0になるように調整して表面処理した請求項1に記載する表面改質シリカ微粉末。
  4. 請求項1、2または3に記載する表面改質シリカ微粉末をトナー材料に混合したトナー組成物であって、このトナー組成物の初期平均凝集粒子径(X)に対する90分経時後の経時平均凝集粒子径(Y)の変化率(X/Y)が2.0以下であることを特徴とするトナー組成物。
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