JP2004231487A - ガラス成型用底型の冷却装置及びこれを用いたガラス成型装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガラス成型装置における底型に対する冷却風の吹き付け状態を適切化して、底型の温度分布のバラツキを可及的に低減させ、ガラス物品の不当な変形及び製品歩留まりの低下を抑制する。
【解決手段】底型10に対して下方より冷却風を吹き付ける冷却風吹き付け手段を、底型10の底面10x中央部に向けて冷却風を吹き付ける内側通路2aと、この内側通路2aの外周側に仕切り2を介して形成された外周側通路3aとからそれぞれ個別的に冷却風を吹き付けるように構成する。そして、底型10の温度を検出する温度検出手段7からの信号に基づいて内側通路2aから吹き付けられる冷却風の量を制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】底型10に対して下方より冷却風を吹き付ける冷却風吹き付け手段を、底型10の底面10x中央部に向けて冷却風を吹き付ける内側通路2aと、この内側通路2aの外周側に仕切り2を介して形成された外周側通路3aとからそれぞれ個別的に冷却風を吹き付けるように構成する。そして、底型10の温度を検出する温度検出手段7からの信号に基づいて内側通路2aから吹き付けられる冷却風の量を制御する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス成型用底型の冷却装置及びこれを用いたガラス成型装置に係り、特にガラス物品のプレス成型に用いられる底型に対して適切な冷却を行なうための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、今日市販されている各種のガラス物品の中には、溶融ガラスに対するプレス成型工程を経て製作されるものが多数存在する。この種のプレス成型工程においては、通例、雌型をなす底型に溶融ガラス塊を供給し、この底型内に雄型をなす押型を侵入させて溶融ガラス塊を押延することにより、所定形状のガラス物品を成型することが行われる。
【0003】
この種のプレス成型工程を経て製作されるガラス物品としては、陰極線管に用いられるガラスパネルやガラスファンネル等の陰極線管用ガラス物品が代表例として挙げられる。そして、陰極線管用ガラスパネルのプレス成型工程を例にとると、以下に示すような構成を備えたガラス成型装置が使用されている。
【0004】
すなわち、図3及び図4に示すように、このガラス成型装置は、パネル(パネル成型体)30’の外表面に対応する雌成型面10s’を有する底型(ボトム金型)10’と、パネル成型体30’の内表面に対応する雄成型面9s’を有し且つ底型10’に対して昇降可能に配設された押型(プランジャ金型)9’とを備える。そして、水平旋回するテーブル11’の上面には、奇数個(例えば9個または11個)の底型10’が等角度間隔で載置固定されており、したがって個々の底型10’は、テーブル11’の水平旋回に伴って、図示のように押型9’との間で溶融ガラス(パネル成型体30’)をプレス成型する成型位置と、プレス成型後のパネル成型体30’を底型10’から取り出す取り出し位置と、底型10’内に溶融ガラス塊を供給する供給位置とを循環移動する。なお、各底型10’の上部には、中間型(シェル金型)13’が昇降可能に配備されている。
【0005】
そして、底型10’が成型位置にある時には、中間型13’の下端を底型10’の上端に当接させた状態の下で押型9’を下降させることにより、溶融ガラス塊を押延すると共に、この溶融ガラス塊に対する押延を所定時間に亘って行なった後、押型9’を上昇させるという一連の処理が実行される。
【0006】
このプレス成型においては、底型10’への溶融ガラスの供給時から成型されたパネル成型体30’を取り出すまでの間に、底型10’は常に高温のガラスから受熱している。これにより、底型10’の温度は上昇するが、底型10’の温度が高くなり過ぎると、ガラスと底型10’の雌成型面10s’とが癒着する所謂焼き付きが生じる。このため、この種のガラス成型装置は、底型10’を冷却するために、例えば下記の特許文献1に開示されているように、底型10’の底面10x’に向けて冷却風(冷却空気)を吹き付けるように構成した冷却装置を備えているのが通例である。
【0007】
この冷却装置は、具体的には、送風機等により冷却空気が送給される冷却空気整流筒をテーブルに設置すると共に、この冷却空気整流筒の上端における吹き付け口を、底型10’の底面10x’に対して下方より対向させた構成とされている。したがって、この冷却空気整流筒の吹き付け口から底型10’の底面10x’に向かって吹き出された冷却空気は、その底面10x’に沿って各方向に分散して流れることにより、底型10’を広範囲に亘って冷却することが可能になる。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−351638号公報
【特許文献2】
特開2002−226223号公報
【特許文献3】
特開昭48−19614号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記例示した従来の底型10’に対する冷却手法は、単一の冷却空気整流筒を通じて底型10’の底面10x’に冷却空気を吹き付ける構成であるため、底型10’の底壁10a’中央部に対する冷却が不足したり、或いは底壁10a’周縁部に対する冷却が過多になる等の不具合を招く。
【0010】
詳述すると、溶融ガラス塊は、供給位置で先ず底型10’内の底壁10a’中央部(雌成型面10s’中央部)に供給され、その後、成型位置で押型9’による押延に伴って底型10’内の底壁10a’周縁部を経て側壁10b’上部に這い上がることになるため、底型10’の底壁10a’中央部は、側壁10b’上部に比して高温状態となる。それにも拘わらず、単一の冷却空気整流筒によって底型10’の底壁10a’中央部から底壁10a’周縁部に至る全体を広範囲に亘って冷却しようとしたならば、底型10’の温度分布に不当なバラツキが必然的に生じる。
【0011】
すなわち、単一の冷却空気整流筒によって底型10’の底壁10a’中央部の温度に重点を置いて、単一の冷却空気整流筒からの冷却空気の吹き出し量を増大させた場合には、底型10’の底壁10a’周縁部に対する冷却が過多となり、底型10’の過冷却が生じている部分では、プレス成型後のパネル成型体30’に収縮が生じ、凹凸部分が生成されるなどして、不当な変形が生じる。このような不具合は、底型10’の底壁10a’周縁部つまりパネル成型体30’のフェース部30a’周縁部で発生する確率が高い。
【0012】
また、底型10’の底壁10a’周縁部の温度に重点を置くと、底型10’の底壁10a’中央部の冷却が不足し、この場合も底型10’の温度分布に不当なバラツキが生じる。そして、底型10’の冷却不足が生じている部分では、プレス成型後のパネル成型体30’に焼き付きが生じ、該パネル成型体30’の取り出し時に焼き付き部分が引張られるなどして不当な変形が生じる結果を招く。このような不具合は、底型10’の底壁10a’中央部つまりパネル成型体30’のフェース部30a’の中央部で発生する確率が高い。
【0013】
なお、上記の特許文献2及び特許文献3にも、底型の底面に対して下方より冷却空気を吹き付ける構成が開示されているが、これらの文献に開示の冷却装置においても、単一の吹き出し口を備えたに過ぎないものであるため、上述の場合と同様の問題が生じる。
【0014】
また、以上のような問題は、陰極線管用ガラスパネルに限らず、例えば陰極線管用ガラスファンネルその他のガラス物品についても同様に生じ得る。
【0015】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、底型に対する冷却風の吹き付け状態を適切化して、底型の温度分布のバラツキを可及的に低減させ、ガラス物品の不当な変形及び製品歩留まりの低下を抑制することを技術的課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記技術的課題を解決するためになされた本発明は、ガラス物品のプレス成型に用いられる底型に対して下方より冷却風を吹き付ける冷却風吹き付け手段を備えたガラス成型用底型の冷却装置において、前記冷却風吹き付け手段が、前記底型の底面中央部に向けて冷却風を吹き付ける内側通路と、該内側通路の外周側に仕切りを介して形成された外周側通路とを有し、前記両通路からそれぞれ個別的に冷却風を吹き付けるように構成したことを特徴とするものである。
【0017】
このような構成によれば、相互間を仕切られた内側通路と外周側通路とからそれぞれ別々に、底型に対して下方より冷却風が吹き付けられることになるので、内側通路からは、特に高温となっている底型の底面中央部に集中的に冷却風を吹き付けさせることが可能になると同時に、外周側通路からは、底型の側壁上部をも充分に冷却させるに足る冷却風を底型の底面に沿って各方向に分散するように吹き付けさせることが可能になる。すなわち、内側通路からの冷却風による主として底型の底壁中央部に対する冷却能力と、外周側通路からの冷却風による底型の底壁中央部の外周側部分に対する冷却能力とを、両部位の要請に応じて個別的に適切化できる。これにより、冷却風の吹き付けによる底型全体に対する冷却作用が過冷却や冷却不足を生じることなく適切になされ、底型の温度分布のバラツキが可及的に低減される。この結果、底型の冷却不足に起因するプレス成型体の焼き付き発生、或いは底型の過冷却に起因するプレス成型体の不当な凹凸発生等が回避され、ガラス製品の品位向上及び歩留まりの改善が図られる。
【0018】
この場合、前記内側通路から吹き付けられる冷却風の量は、冷却風量制御手段によって制御されることが好ましい。この冷却風量制御手段は、例えば内側通路の途中、或いは内側通路に冷却風を送給する送給通路の途中に、開閉弁や流量制御弁を配設することにより構成される。
【0019】
このようにすれば、特に高温となることにより正確な温度制御を必要とする底型の底壁中央部に対する冷却作用が、最適となるように制御を行い得ることになり、底型の温度分布のバラツキをより一層低減させることが可能となる。なお、底型の最高温度部位と最低温度部位との温度差、例えば底型の底壁中央部と底壁周縁部との温度差は、10℃以内であることが好ましい。
【0020】
また、前記冷却風制御手段は、底型の温度を検出する温度検出手段からの信号に基づいて内側通路から吹き付けられる冷却風の量を制御するように構成されていることが好ましい。
【0021】
このようにすれば、底型の現実の温度に基づいて内側通路からの冷却風量が制御されることになるため、底型の温度分布のバラツキが低減されるのみならず、その温度値の最適化をも図ることが可能となる。
【0022】
更に、前記内側通路の吹き付け口は、前記外周側通路の吹き付け口よりも底型の底面に接近した位置に設けられていることが好ましい。
【0023】
このようにすれば、内側通路から底型の底面中央部に吹き付けられる冷却風を効率良く集中させて、その底壁中央部に対する冷却能力を可及的に高めることが可能となる。
【0024】
以上の構成において、前記ガラス物品は、陰極線管用ガラスパネルとすることができる。
【0025】
このようにすれば、陰極線管用ガラスパネルのフェース部の中央部に焼き付きに起因する成型不良が生じ難くなると共に、そのフェース部の周縁部に凹凸等の不当な変形が生じ難くなり、製品歩留まりの低下を招くことなく高品位のガラスパネルを提供することが可能となる。
【0026】
また、本発明は、ガラス物品のプレス成型に用いられる底型が、溶融ガラス塊の供給を受ける供給位置と、溶融ガラス塊を押型との間でプレス成型する成型位置と、プレス成型後のガラス物品を底型から取り出す取り出し位置とに亘って移動するように構成されたガラス成型装置において、前記供給位置と成型位置とを除く一または複数の位置に、上述の構成を備えた冷却装置を配備したことを特徴とするものである。
【0027】
このような構成によれば、底型が例えば水平旋回可能なテーブル上に載置固定される場合には、そのテーブルの水平旋回に伴って底型が旋回移動することにより、該底型は、供給位置と成型位置と取り出し位置とに亘って循環移動することになる。そして、前記供給位置と成型位置とを除く一または複数の位置に、上述の内側通路と外周側通路とを有する冷却装置が配備されることから、この冷却装置の配備位置で底型が停止することにより、底型に対しては既述のように好適な冷却が施される。この場合、上述の冷却装置の配備位置として、前記供給位置と成型位置とを除外したことにより、底型への溶融ガラス塊の供給時(供給直後)及びその溶融ガラス塊に対するプレス成型時に、溶融ガラスの底型への接触部に生じ得る不当な固化や剥離、更には不当な収縮変形等の発生確率が極めて低くなる。すなわち、仮に前記供給位置に冷却装置が配備されていると、冷却されている底型に溶融ガラス塊が供給されることになるため、溶融ガラス塊と底型との温度差が大きくなり過ぎ、溶融ガラス塊の底型への接触部が急冷されて不当な固化等が生じる。また、仮に前記成型位置に冷却装置が配備されていると、底型の過冷却に起因して押型による溶融ガラス塊の押延時に該溶融ガラス塊の軟質性が不足し、その這い上がりが良好に行なわれない等の不具合が生じる。したがって、前記供給位置と成型位置とを、冷却装置の配備位置から除外しておけば、このような不具合を回避することが可能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係るガラス成型用底型の冷却装置(以下、単に冷却装置という)の構成を示す要部縦断正面図、図2は、その冷却装置を備えたガラス成型装置の概略構成を示す平面図である。
【0029】
先ず、図1に基づいて、本発明の実施形態に係る冷却装置1及び底型10の構成を説明する。この冷却装置1は、冷却風吹き付け手段として、底型10の底壁10a中央部の下方に配設された内筒2と、該内筒2の外周側に所定空間を隔てて配設された外筒3とを有し、内筒2の内部空間が内側通路2aとされ、内筒2と外筒3との間の空間が外周側通路3aとされている。この場合、前記内筒2及び外筒3は、底型10が載置固定されているテーブル11に、上方に向かって突出するように固定設置されている。また、底型10は、陰極線管用ガラスパネルを成型するための上方が開口した雌成型面10sを有する雌型であって、テーブル11の上面に立設された基台12の上端に固定されている。なお、この底型10を用いて陰極線管用ガラスパネルをプレス成型する状態は、既述の図4に基づく説明事項と同一であるので、ここではその説明を省略する。
【0030】
前記内側通路2a(内筒2)は、下端がテーブル11の下面に開口しており、その下端部は、下方に向かって拡開する拡開部2wとされている。そして、テーブル11の下方には、図外の送風機等によって冷却風を内側通路2aに送給するための第1送給通路4が該テーブル11から離隔して設けられ、この第1送給通路4の途中に、冷却風の送給を許容及び遮断するための開閉弁5が設置されている。一方、前記外周側通路3a(外筒3)は、上方に向かって流路面積が漸減する形状とされ、その下端部は、テーブル11内に形成され且つ図外の送風機等によって冷却風を送給するための第2送給通路6に連通している。
【0031】
そして、第1送給通路4の下流端部4aに圧送された冷却風は、矢印aで示すように、その下流端部4aから離隔している内側通路2aの拡開部2wを通じて該内側通路2aに流入し、その上端の内側吹き付け口2xから底型10の底面10x中央部に向かって吹き付けられる。一方、第2送給通路6を圧送される冷却風は、矢印bで示すように、外周側通路3aに流入し、その上端の外周側吹き付け口3xから底型10の底面10x中央部の外周側部分に向かって吹き付けられる。
【0032】
この場合、内側通路2aの上端の内側吹き付け口2xは、外周側通路3aの上端の外周側吹き付け口3xよりも底型10の底面10xに接近して配設されている。具体的には、内側吹き付け口2xと底型10の底面10xとの離隔寸法は、15mm〜30mm、好ましくは20mmとされ、外周側吹き付け口3xと底型10の底面10xとの離隔寸法は、50mm〜100mm、好ましくは70mmとされている。また、内側吹き付け口2xの径は、15mm〜50mm、好ましくは25mmとされ、外周側吹き付け口3xの径は、70mm〜150mm、好ましくは100mmとされている。
【0033】
以上の構成に加えて、この冷却装置1は、底型10の温度を検出する例えばパイロメータ(光温度計)等でなる温度検出手段7と、該温度検出手段7からの信号に基づいて上述の開閉弁5を開閉制御(例えばON、OFF制御)する制御手段8とを備えている。そして、温度検出手段7による検出結果が高温であるか低温であるかに応じて、第1送給通路4から内側通路2aを通じて吹き出される冷却風の風量が可変制御される。したがって、この実施形態では、温度検出手段7と制御手段8と開閉弁5とによって、内側通路2aから吹き付けられる冷却風の量を制御する冷却風量制御手段が構成されている。
【0034】
以上の構成を備えた冷却装置1によれば、冷却風の流通経路としては2系統となる内側通路2aと外周側通路3aとからそれぞれ別々に、底型10の底面10xに対して冷却風が吹き付けられることになる。すなわち、内側通路2aからは、特に高温となる底型10の底面10x中央部に集中的に冷却風が吹き付けられ、また外周側通路3aからは、底型10の底面10x中央部の外周側部分から放射状に外周側に向かって分散するように冷却風が吹き付けられる。これにより、底型10の底壁10a中央部に対する冷却不足が適切に回避されると共に、底型10の側壁10b上部に対する冷却作用も過冷却や冷却不足を生じることなく適切になされ、底型10の温度分布のバラツキが可及的に低減される。この場合、底型10の最高温度部位と最低温度部位との温度差、つまり底型10の底壁10a中央部と底壁10a周縁部との温度差が、10℃以内であれば、冷却不足に起因する成型品(陰極線管用ガラスパネル)の焼き付きを回避しつつ、過冷却に起因する成型品の収縮及び不当な凹凸の発生を回避することが可能となる。
【0035】
また、内側通路2aから吹き付けられる冷却風の量は、底型10の温度を検出する温度検出手段7からの信号に基づいて制御されるので、底型10の温度分布のバラツキが低減されるのみならず、底型10の現実の温度に対応させつつ該底型10の温度値を最適制御することが可能となる。しかも、内側吹き付け口2xは、外周側吹き付け口3xよりも底型10の底面10xに接近した位置に設けられているので、内側通路2aから底型10の底面10x中央部に吹き付けられる冷却風を確実に集中させることが可能になると共に、外周側通路3aから底型10の底面10xに沿って適切且つ確実に冷却風が流れ、側壁10b上部を冷却するための充分な量の冷却風を効率良く分散させることが可能となる。
【0036】
図2は、上述の冷却装置1が適所に配設されたガラス成型装置20を、模式的に示す概略平面図である。このガラス成型装置20は、矢印c方向に水平旋回する円形のテーブル11(既述のテーブル11と同一)の上面に、奇数個、図例では9個(11個等でもよい)の既述と同一の構成を備えた底型10を等角度間隔で載置固定し、テーブル11を間欠的に水平旋回させることにより、各底型10を、供給位置21と、成型位置22と、取り出し位置23と、温度検出位置24とに亘って、循環移動させるように構成したものである。
【0037】
ここで、供給位置21は、底型10内に溶融ガラス塊を投入する位置であり、成型位置22は、底型10に対して押型が下降して溶融ガラス塊をプレス成型する位置であり、取り出し位置23は、プレス成型されたパネル成型体を底型10から取り出す位置であり、温度検出位置24は、温度検出手段7により空の状態にある底型10の温度を検出する位置である。そして、各底型10に付している符号は、一つの底型10について考察した場合に、その底型10が、1−2−3−4−5−6−7−8−9の順序で停止することを示しており、その停止位置で各処理を受ける。
【0038】
このガラス成型装置20では、底型10に符号4を付した停止位置と、符号7を付した停止位置とに、上述の2系統でなる冷却装置1が配設されている。具体的には、プレス成型を終えてからパネル成型体が底型10より取り出されるまでの2箇所(1箇所のみまたは3箇所以上でもよい)の停止位置で、上述の冷却装置1によって底型10に対する冷却が行なわれる。
【0039】
この場合、底型10に符号3、5、6、8、9を付した5箇所(それ以上またはそれ以下の箇所でもよい)の停止位置では、冷却装置1の2系統のうちの外周側通路3aのみから底型10に対して冷却風が吹き付けられる。そして、底型10に符号1、2を付した2箇所の停止位置、つまり供給位置21と成型位置22とでは、冷却装置1の2系統の何れからも底型10に対して冷却風は一切吹き付けられない。このようにすることにより、底型10への溶融ガラス塊の投入時、及び溶融ガラス塊に対するプレス成型時に、底型10が過度に冷却された状態となっている場合に生じ得る溶融ガラスの不当な固化或いは収縮変形等の不具合が回避される。
【0040】
また、底型10に符号9で示す停止位置において、パネル成型体が取り出された後の底型10の温度が温度検出手段7により検出された場合には、この検出された温度に基づいて、底型10に符号4、7で示す停止位置において、第1送給通路4の開閉弁5が開閉制御されることにより、内側通路2aからその底型10に対して吹き付けられる冷却風の風量が調整される。したがって、内側通路2aから底型10に対して吹き付けられる冷却風の風量は、溶融ガラス塊が投入される以前の底型10の温度に応じて決まることになる。
【0041】
なお、以上の実施形態では、陰極線管用ガラスパネルを成型する底型の冷却装置及びガラス成型装置に本発明を適用したが、例えば陰極線管用ガラスファンネルその他のガラス物品を成型する底型の冷却装置及びガラス成型装置についても同様にして本発明を適用することが可能である。
【0042】
【発明の効果】
以上のように本発明に係るガラス成型用底型の冷却装置によれば、冷却風吹き付け手段が、底型の底面中央部に向けて冷却風を吹き付ける内側通路と、該内側通路の外周側に仕切りを介して形成された外周側通路とからそれぞれ個別的に冷却風を吹き付けるように構成されているから、内側通路からの冷却風による主として底型の底壁中央部に対する冷却能力と、外周側通路からの冷却風による底型の底壁中央部の外周側部分に対する冷却能力とを、両部位の要請に応じて個別的に適切化できる。これにより、冷却風の吹き付けによる底型全体に対する冷却作用が過冷却や冷却不足を生じることなく適切になされ、底型の温度分布のバラツキが可及的に低減される。この結果、底型の冷却不足に起因するプレス成型体の焼き付き発生、或いは底型の過冷却に起因するプレス成型体の不当な凹凸発生等が回避され、ガラス製品の品位向上及び歩留まりの改善が図られる。
【0043】
この場合、内側通路から吹き付けられる冷却風の量を、冷却風量制御手段によって制御するように構成すれば、特に高温となることにより温度制御が重要となる底型の底壁中央部に対する冷却作用が、最適となるように制御を行い得ることになり、底型の温度分布のバラツキをより一層低減させることが可能となる。
【0044】
また、前記冷却風制御手段が、底型の温度を検出する温度検出手段からの信号に基づいて内側通路から吹き付けられる冷却風の量を制御するように構成すれば、底型の現実の温度に基づいて内側通路からの冷却風量が制御されることになるため、底型の温度分布のバラツキが低減されるのみならず、その温度値の最適化をも図ることが可能となる。
【0045】
更に、前記内側通路の吹き付け口を、前記外周側通路の吹き付け口よりも底型の底面に接近した位置に設ければ、内側通路から底型の底面中央部に吹き付けられる冷却風を効率良く集中させて、その底壁中央部に対する冷却能力を可及的に高めることが可能となる。
【0046】
そして、前記底型による成型対象を、陰極線管用ガラスパネルとすれば、該ガラスパネルのフェース部の中央部に焼き付きに起因する成型不良が生じ難くなると共に、そのスカート部の開口端周辺に凹凸等の不当な変形が生じ難くなり、製品歩留まりの低下を招くことなく高品位のガラスパネルを提供することが可能となる。
【0047】
また、本発明に係るガラス成型装置によれば、底型が、供給位置と、成型位置と、取り出し位置とに亘って移動する構成において、前記供給位置と成型位置とを除く一または複数の位置に、上述の効果を奏する冷却装置を配備したから、この冷却装置の配備位置で底型が停止することにより、底型に対しては既述のように好適な冷却が施されると共に、底型への溶融ガラス塊の供給時及びその溶融ガラス塊に対するプレス成型時に、溶融ガラスの底型への接触部に生じ得る不当な固化や剥離、更には不当な収縮変形等の発生確率が極めて低くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るガラス成型用底型の冷却装置を示す要部縦断正面図である。
【図2】本発明の実施形態に係るガラス成型用底型の冷却装置が配備されたガラス成型装置を模式的に示す概略平面図である。
【図3】本発明の実施形態をも含めて一般的なガラス成型装置の全体構成を示す概略正面図である。
【図4】本発明の実施形態をも含めて一般的なガラス成型装置の要部を示す縦断正面図である。
【符号の説明】
1 冷却装置(冷却風吹き付け手段)
2 内筒
2a 内側通路
2x 吹き付け口(内周側吹き付け口)
3 外筒
3a 外周側通路
3x 吹き付け口(外周側吹き付け口)
5 開閉弁(冷却風制御手段)
7 温度検出手段(冷却風制御手段)
8 制御手段(冷却風制御手段)
10 底型
10x 底型の底面
11 テーブル
21 供給位置
22 成型位置
23 取り出し位置
24 温度検出位置
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス成型用底型の冷却装置及びこれを用いたガラス成型装置に係り、特にガラス物品のプレス成型に用いられる底型に対して適切な冷却を行なうための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、今日市販されている各種のガラス物品の中には、溶融ガラスに対するプレス成型工程を経て製作されるものが多数存在する。この種のプレス成型工程においては、通例、雌型をなす底型に溶融ガラス塊を供給し、この底型内に雄型をなす押型を侵入させて溶融ガラス塊を押延することにより、所定形状のガラス物品を成型することが行われる。
【0003】
この種のプレス成型工程を経て製作されるガラス物品としては、陰極線管に用いられるガラスパネルやガラスファンネル等の陰極線管用ガラス物品が代表例として挙げられる。そして、陰極線管用ガラスパネルのプレス成型工程を例にとると、以下に示すような構成を備えたガラス成型装置が使用されている。
【0004】
すなわち、図3及び図4に示すように、このガラス成型装置は、パネル(パネル成型体)30’の外表面に対応する雌成型面10s’を有する底型(ボトム金型)10’と、パネル成型体30’の内表面に対応する雄成型面9s’を有し且つ底型10’に対して昇降可能に配設された押型(プランジャ金型)9’とを備える。そして、水平旋回するテーブル11’の上面には、奇数個(例えば9個または11個)の底型10’が等角度間隔で載置固定されており、したがって個々の底型10’は、テーブル11’の水平旋回に伴って、図示のように押型9’との間で溶融ガラス(パネル成型体30’)をプレス成型する成型位置と、プレス成型後のパネル成型体30’を底型10’から取り出す取り出し位置と、底型10’内に溶融ガラス塊を供給する供給位置とを循環移動する。なお、各底型10’の上部には、中間型(シェル金型)13’が昇降可能に配備されている。
【0005】
そして、底型10’が成型位置にある時には、中間型13’の下端を底型10’の上端に当接させた状態の下で押型9’を下降させることにより、溶融ガラス塊を押延すると共に、この溶融ガラス塊に対する押延を所定時間に亘って行なった後、押型9’を上昇させるという一連の処理が実行される。
【0006】
このプレス成型においては、底型10’への溶融ガラスの供給時から成型されたパネル成型体30’を取り出すまでの間に、底型10’は常に高温のガラスから受熱している。これにより、底型10’の温度は上昇するが、底型10’の温度が高くなり過ぎると、ガラスと底型10’の雌成型面10s’とが癒着する所謂焼き付きが生じる。このため、この種のガラス成型装置は、底型10’を冷却するために、例えば下記の特許文献1に開示されているように、底型10’の底面10x’に向けて冷却風(冷却空気)を吹き付けるように構成した冷却装置を備えているのが通例である。
【0007】
この冷却装置は、具体的には、送風機等により冷却空気が送給される冷却空気整流筒をテーブルに設置すると共に、この冷却空気整流筒の上端における吹き付け口を、底型10’の底面10x’に対して下方より対向させた構成とされている。したがって、この冷却空気整流筒の吹き付け口から底型10’の底面10x’に向かって吹き出された冷却空気は、その底面10x’に沿って各方向に分散して流れることにより、底型10’を広範囲に亘って冷却することが可能になる。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−351638号公報
【特許文献2】
特開2002−226223号公報
【特許文献3】
特開昭48−19614号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記例示した従来の底型10’に対する冷却手法は、単一の冷却空気整流筒を通じて底型10’の底面10x’に冷却空気を吹き付ける構成であるため、底型10’の底壁10a’中央部に対する冷却が不足したり、或いは底壁10a’周縁部に対する冷却が過多になる等の不具合を招く。
【0010】
詳述すると、溶融ガラス塊は、供給位置で先ず底型10’内の底壁10a’中央部(雌成型面10s’中央部)に供給され、その後、成型位置で押型9’による押延に伴って底型10’内の底壁10a’周縁部を経て側壁10b’上部に這い上がることになるため、底型10’の底壁10a’中央部は、側壁10b’上部に比して高温状態となる。それにも拘わらず、単一の冷却空気整流筒によって底型10’の底壁10a’中央部から底壁10a’周縁部に至る全体を広範囲に亘って冷却しようとしたならば、底型10’の温度分布に不当なバラツキが必然的に生じる。
【0011】
すなわち、単一の冷却空気整流筒によって底型10’の底壁10a’中央部の温度に重点を置いて、単一の冷却空気整流筒からの冷却空気の吹き出し量を増大させた場合には、底型10’の底壁10a’周縁部に対する冷却が過多となり、底型10’の過冷却が生じている部分では、プレス成型後のパネル成型体30’に収縮が生じ、凹凸部分が生成されるなどして、不当な変形が生じる。このような不具合は、底型10’の底壁10a’周縁部つまりパネル成型体30’のフェース部30a’周縁部で発生する確率が高い。
【0012】
また、底型10’の底壁10a’周縁部の温度に重点を置くと、底型10’の底壁10a’中央部の冷却が不足し、この場合も底型10’の温度分布に不当なバラツキが生じる。そして、底型10’の冷却不足が生じている部分では、プレス成型後のパネル成型体30’に焼き付きが生じ、該パネル成型体30’の取り出し時に焼き付き部分が引張られるなどして不当な変形が生じる結果を招く。このような不具合は、底型10’の底壁10a’中央部つまりパネル成型体30’のフェース部30a’の中央部で発生する確率が高い。
【0013】
なお、上記の特許文献2及び特許文献3にも、底型の底面に対して下方より冷却空気を吹き付ける構成が開示されているが、これらの文献に開示の冷却装置においても、単一の吹き出し口を備えたに過ぎないものであるため、上述の場合と同様の問題が生じる。
【0014】
また、以上のような問題は、陰極線管用ガラスパネルに限らず、例えば陰極線管用ガラスファンネルその他のガラス物品についても同様に生じ得る。
【0015】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、底型に対する冷却風の吹き付け状態を適切化して、底型の温度分布のバラツキを可及的に低減させ、ガラス物品の不当な変形及び製品歩留まりの低下を抑制することを技術的課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記技術的課題を解決するためになされた本発明は、ガラス物品のプレス成型に用いられる底型に対して下方より冷却風を吹き付ける冷却風吹き付け手段を備えたガラス成型用底型の冷却装置において、前記冷却風吹き付け手段が、前記底型の底面中央部に向けて冷却風を吹き付ける内側通路と、該内側通路の外周側に仕切りを介して形成された外周側通路とを有し、前記両通路からそれぞれ個別的に冷却風を吹き付けるように構成したことを特徴とするものである。
【0017】
このような構成によれば、相互間を仕切られた内側通路と外周側通路とからそれぞれ別々に、底型に対して下方より冷却風が吹き付けられることになるので、内側通路からは、特に高温となっている底型の底面中央部に集中的に冷却風を吹き付けさせることが可能になると同時に、外周側通路からは、底型の側壁上部をも充分に冷却させるに足る冷却風を底型の底面に沿って各方向に分散するように吹き付けさせることが可能になる。すなわち、内側通路からの冷却風による主として底型の底壁中央部に対する冷却能力と、外周側通路からの冷却風による底型の底壁中央部の外周側部分に対する冷却能力とを、両部位の要請に応じて個別的に適切化できる。これにより、冷却風の吹き付けによる底型全体に対する冷却作用が過冷却や冷却不足を生じることなく適切になされ、底型の温度分布のバラツキが可及的に低減される。この結果、底型の冷却不足に起因するプレス成型体の焼き付き発生、或いは底型の過冷却に起因するプレス成型体の不当な凹凸発生等が回避され、ガラス製品の品位向上及び歩留まりの改善が図られる。
【0018】
この場合、前記内側通路から吹き付けられる冷却風の量は、冷却風量制御手段によって制御されることが好ましい。この冷却風量制御手段は、例えば内側通路の途中、或いは内側通路に冷却風を送給する送給通路の途中に、開閉弁や流量制御弁を配設することにより構成される。
【0019】
このようにすれば、特に高温となることにより正確な温度制御を必要とする底型の底壁中央部に対する冷却作用が、最適となるように制御を行い得ることになり、底型の温度分布のバラツキをより一層低減させることが可能となる。なお、底型の最高温度部位と最低温度部位との温度差、例えば底型の底壁中央部と底壁周縁部との温度差は、10℃以内であることが好ましい。
【0020】
また、前記冷却風制御手段は、底型の温度を検出する温度検出手段からの信号に基づいて内側通路から吹き付けられる冷却風の量を制御するように構成されていることが好ましい。
【0021】
このようにすれば、底型の現実の温度に基づいて内側通路からの冷却風量が制御されることになるため、底型の温度分布のバラツキが低減されるのみならず、その温度値の最適化をも図ることが可能となる。
【0022】
更に、前記内側通路の吹き付け口は、前記外周側通路の吹き付け口よりも底型の底面に接近した位置に設けられていることが好ましい。
【0023】
このようにすれば、内側通路から底型の底面中央部に吹き付けられる冷却風を効率良く集中させて、その底壁中央部に対する冷却能力を可及的に高めることが可能となる。
【0024】
以上の構成において、前記ガラス物品は、陰極線管用ガラスパネルとすることができる。
【0025】
このようにすれば、陰極線管用ガラスパネルのフェース部の中央部に焼き付きに起因する成型不良が生じ難くなると共に、そのフェース部の周縁部に凹凸等の不当な変形が生じ難くなり、製品歩留まりの低下を招くことなく高品位のガラスパネルを提供することが可能となる。
【0026】
また、本発明は、ガラス物品のプレス成型に用いられる底型が、溶融ガラス塊の供給を受ける供給位置と、溶融ガラス塊を押型との間でプレス成型する成型位置と、プレス成型後のガラス物品を底型から取り出す取り出し位置とに亘って移動するように構成されたガラス成型装置において、前記供給位置と成型位置とを除く一または複数の位置に、上述の構成を備えた冷却装置を配備したことを特徴とするものである。
【0027】
このような構成によれば、底型が例えば水平旋回可能なテーブル上に載置固定される場合には、そのテーブルの水平旋回に伴って底型が旋回移動することにより、該底型は、供給位置と成型位置と取り出し位置とに亘って循環移動することになる。そして、前記供給位置と成型位置とを除く一または複数の位置に、上述の内側通路と外周側通路とを有する冷却装置が配備されることから、この冷却装置の配備位置で底型が停止することにより、底型に対しては既述のように好適な冷却が施される。この場合、上述の冷却装置の配備位置として、前記供給位置と成型位置とを除外したことにより、底型への溶融ガラス塊の供給時(供給直後)及びその溶融ガラス塊に対するプレス成型時に、溶融ガラスの底型への接触部に生じ得る不当な固化や剥離、更には不当な収縮変形等の発生確率が極めて低くなる。すなわち、仮に前記供給位置に冷却装置が配備されていると、冷却されている底型に溶融ガラス塊が供給されることになるため、溶融ガラス塊と底型との温度差が大きくなり過ぎ、溶融ガラス塊の底型への接触部が急冷されて不当な固化等が生じる。また、仮に前記成型位置に冷却装置が配備されていると、底型の過冷却に起因して押型による溶融ガラス塊の押延時に該溶融ガラス塊の軟質性が不足し、その這い上がりが良好に行なわれない等の不具合が生じる。したがって、前記供給位置と成型位置とを、冷却装置の配備位置から除外しておけば、このような不具合を回避することが可能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係るガラス成型用底型の冷却装置(以下、単に冷却装置という)の構成を示す要部縦断正面図、図2は、その冷却装置を備えたガラス成型装置の概略構成を示す平面図である。
【0029】
先ず、図1に基づいて、本発明の実施形態に係る冷却装置1及び底型10の構成を説明する。この冷却装置1は、冷却風吹き付け手段として、底型10の底壁10a中央部の下方に配設された内筒2と、該内筒2の外周側に所定空間を隔てて配設された外筒3とを有し、内筒2の内部空間が内側通路2aとされ、内筒2と外筒3との間の空間が外周側通路3aとされている。この場合、前記内筒2及び外筒3は、底型10が載置固定されているテーブル11に、上方に向かって突出するように固定設置されている。また、底型10は、陰極線管用ガラスパネルを成型するための上方が開口した雌成型面10sを有する雌型であって、テーブル11の上面に立設された基台12の上端に固定されている。なお、この底型10を用いて陰極線管用ガラスパネルをプレス成型する状態は、既述の図4に基づく説明事項と同一であるので、ここではその説明を省略する。
【0030】
前記内側通路2a(内筒2)は、下端がテーブル11の下面に開口しており、その下端部は、下方に向かって拡開する拡開部2wとされている。そして、テーブル11の下方には、図外の送風機等によって冷却風を内側通路2aに送給するための第1送給通路4が該テーブル11から離隔して設けられ、この第1送給通路4の途中に、冷却風の送給を許容及び遮断するための開閉弁5が設置されている。一方、前記外周側通路3a(外筒3)は、上方に向かって流路面積が漸減する形状とされ、その下端部は、テーブル11内に形成され且つ図外の送風機等によって冷却風を送給するための第2送給通路6に連通している。
【0031】
そして、第1送給通路4の下流端部4aに圧送された冷却風は、矢印aで示すように、その下流端部4aから離隔している内側通路2aの拡開部2wを通じて該内側通路2aに流入し、その上端の内側吹き付け口2xから底型10の底面10x中央部に向かって吹き付けられる。一方、第2送給通路6を圧送される冷却風は、矢印bで示すように、外周側通路3aに流入し、その上端の外周側吹き付け口3xから底型10の底面10x中央部の外周側部分に向かって吹き付けられる。
【0032】
この場合、内側通路2aの上端の内側吹き付け口2xは、外周側通路3aの上端の外周側吹き付け口3xよりも底型10の底面10xに接近して配設されている。具体的には、内側吹き付け口2xと底型10の底面10xとの離隔寸法は、15mm〜30mm、好ましくは20mmとされ、外周側吹き付け口3xと底型10の底面10xとの離隔寸法は、50mm〜100mm、好ましくは70mmとされている。また、内側吹き付け口2xの径は、15mm〜50mm、好ましくは25mmとされ、外周側吹き付け口3xの径は、70mm〜150mm、好ましくは100mmとされている。
【0033】
以上の構成に加えて、この冷却装置1は、底型10の温度を検出する例えばパイロメータ(光温度計)等でなる温度検出手段7と、該温度検出手段7からの信号に基づいて上述の開閉弁5を開閉制御(例えばON、OFF制御)する制御手段8とを備えている。そして、温度検出手段7による検出結果が高温であるか低温であるかに応じて、第1送給通路4から内側通路2aを通じて吹き出される冷却風の風量が可変制御される。したがって、この実施形態では、温度検出手段7と制御手段8と開閉弁5とによって、内側通路2aから吹き付けられる冷却風の量を制御する冷却風量制御手段が構成されている。
【0034】
以上の構成を備えた冷却装置1によれば、冷却風の流通経路としては2系統となる内側通路2aと外周側通路3aとからそれぞれ別々に、底型10の底面10xに対して冷却風が吹き付けられることになる。すなわち、内側通路2aからは、特に高温となる底型10の底面10x中央部に集中的に冷却風が吹き付けられ、また外周側通路3aからは、底型10の底面10x中央部の外周側部分から放射状に外周側に向かって分散するように冷却風が吹き付けられる。これにより、底型10の底壁10a中央部に対する冷却不足が適切に回避されると共に、底型10の側壁10b上部に対する冷却作用も過冷却や冷却不足を生じることなく適切になされ、底型10の温度分布のバラツキが可及的に低減される。この場合、底型10の最高温度部位と最低温度部位との温度差、つまり底型10の底壁10a中央部と底壁10a周縁部との温度差が、10℃以内であれば、冷却不足に起因する成型品(陰極線管用ガラスパネル)の焼き付きを回避しつつ、過冷却に起因する成型品の収縮及び不当な凹凸の発生を回避することが可能となる。
【0035】
また、内側通路2aから吹き付けられる冷却風の量は、底型10の温度を検出する温度検出手段7からの信号に基づいて制御されるので、底型10の温度分布のバラツキが低減されるのみならず、底型10の現実の温度に対応させつつ該底型10の温度値を最適制御することが可能となる。しかも、内側吹き付け口2xは、外周側吹き付け口3xよりも底型10の底面10xに接近した位置に設けられているので、内側通路2aから底型10の底面10x中央部に吹き付けられる冷却風を確実に集中させることが可能になると共に、外周側通路3aから底型10の底面10xに沿って適切且つ確実に冷却風が流れ、側壁10b上部を冷却するための充分な量の冷却風を効率良く分散させることが可能となる。
【0036】
図2は、上述の冷却装置1が適所に配設されたガラス成型装置20を、模式的に示す概略平面図である。このガラス成型装置20は、矢印c方向に水平旋回する円形のテーブル11(既述のテーブル11と同一)の上面に、奇数個、図例では9個(11個等でもよい)の既述と同一の構成を備えた底型10を等角度間隔で載置固定し、テーブル11を間欠的に水平旋回させることにより、各底型10を、供給位置21と、成型位置22と、取り出し位置23と、温度検出位置24とに亘って、循環移動させるように構成したものである。
【0037】
ここで、供給位置21は、底型10内に溶融ガラス塊を投入する位置であり、成型位置22は、底型10に対して押型が下降して溶融ガラス塊をプレス成型する位置であり、取り出し位置23は、プレス成型されたパネル成型体を底型10から取り出す位置であり、温度検出位置24は、温度検出手段7により空の状態にある底型10の温度を検出する位置である。そして、各底型10に付している符号は、一つの底型10について考察した場合に、その底型10が、1−2−3−4−5−6−7−8−9の順序で停止することを示しており、その停止位置で各処理を受ける。
【0038】
このガラス成型装置20では、底型10に符号4を付した停止位置と、符号7を付した停止位置とに、上述の2系統でなる冷却装置1が配設されている。具体的には、プレス成型を終えてからパネル成型体が底型10より取り出されるまでの2箇所(1箇所のみまたは3箇所以上でもよい)の停止位置で、上述の冷却装置1によって底型10に対する冷却が行なわれる。
【0039】
この場合、底型10に符号3、5、6、8、9を付した5箇所(それ以上またはそれ以下の箇所でもよい)の停止位置では、冷却装置1の2系統のうちの外周側通路3aのみから底型10に対して冷却風が吹き付けられる。そして、底型10に符号1、2を付した2箇所の停止位置、つまり供給位置21と成型位置22とでは、冷却装置1の2系統の何れからも底型10に対して冷却風は一切吹き付けられない。このようにすることにより、底型10への溶融ガラス塊の投入時、及び溶融ガラス塊に対するプレス成型時に、底型10が過度に冷却された状態となっている場合に生じ得る溶融ガラスの不当な固化或いは収縮変形等の不具合が回避される。
【0040】
また、底型10に符号9で示す停止位置において、パネル成型体が取り出された後の底型10の温度が温度検出手段7により検出された場合には、この検出された温度に基づいて、底型10に符号4、7で示す停止位置において、第1送給通路4の開閉弁5が開閉制御されることにより、内側通路2aからその底型10に対して吹き付けられる冷却風の風量が調整される。したがって、内側通路2aから底型10に対して吹き付けられる冷却風の風量は、溶融ガラス塊が投入される以前の底型10の温度に応じて決まることになる。
【0041】
なお、以上の実施形態では、陰極線管用ガラスパネルを成型する底型の冷却装置及びガラス成型装置に本発明を適用したが、例えば陰極線管用ガラスファンネルその他のガラス物品を成型する底型の冷却装置及びガラス成型装置についても同様にして本発明を適用することが可能である。
【0042】
【発明の効果】
以上のように本発明に係るガラス成型用底型の冷却装置によれば、冷却風吹き付け手段が、底型の底面中央部に向けて冷却風を吹き付ける内側通路と、該内側通路の外周側に仕切りを介して形成された外周側通路とからそれぞれ個別的に冷却風を吹き付けるように構成されているから、内側通路からの冷却風による主として底型の底壁中央部に対する冷却能力と、外周側通路からの冷却風による底型の底壁中央部の外周側部分に対する冷却能力とを、両部位の要請に応じて個別的に適切化できる。これにより、冷却風の吹き付けによる底型全体に対する冷却作用が過冷却や冷却不足を生じることなく適切になされ、底型の温度分布のバラツキが可及的に低減される。この結果、底型の冷却不足に起因するプレス成型体の焼き付き発生、或いは底型の過冷却に起因するプレス成型体の不当な凹凸発生等が回避され、ガラス製品の品位向上及び歩留まりの改善が図られる。
【0043】
この場合、内側通路から吹き付けられる冷却風の量を、冷却風量制御手段によって制御するように構成すれば、特に高温となることにより温度制御が重要となる底型の底壁中央部に対する冷却作用が、最適となるように制御を行い得ることになり、底型の温度分布のバラツキをより一層低減させることが可能となる。
【0044】
また、前記冷却風制御手段が、底型の温度を検出する温度検出手段からの信号に基づいて内側通路から吹き付けられる冷却風の量を制御するように構成すれば、底型の現実の温度に基づいて内側通路からの冷却風量が制御されることになるため、底型の温度分布のバラツキが低減されるのみならず、その温度値の最適化をも図ることが可能となる。
【0045】
更に、前記内側通路の吹き付け口を、前記外周側通路の吹き付け口よりも底型の底面に接近した位置に設ければ、内側通路から底型の底面中央部に吹き付けられる冷却風を効率良く集中させて、その底壁中央部に対する冷却能力を可及的に高めることが可能となる。
【0046】
そして、前記底型による成型対象を、陰極線管用ガラスパネルとすれば、該ガラスパネルのフェース部の中央部に焼き付きに起因する成型不良が生じ難くなると共に、そのスカート部の開口端周辺に凹凸等の不当な変形が生じ難くなり、製品歩留まりの低下を招くことなく高品位のガラスパネルを提供することが可能となる。
【0047】
また、本発明に係るガラス成型装置によれば、底型が、供給位置と、成型位置と、取り出し位置とに亘って移動する構成において、前記供給位置と成型位置とを除く一または複数の位置に、上述の効果を奏する冷却装置を配備したから、この冷却装置の配備位置で底型が停止することにより、底型に対しては既述のように好適な冷却が施されると共に、底型への溶融ガラス塊の供給時及びその溶融ガラス塊に対するプレス成型時に、溶融ガラスの底型への接触部に生じ得る不当な固化や剥離、更には不当な収縮変形等の発生確率が極めて低くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るガラス成型用底型の冷却装置を示す要部縦断正面図である。
【図2】本発明の実施形態に係るガラス成型用底型の冷却装置が配備されたガラス成型装置を模式的に示す概略平面図である。
【図3】本発明の実施形態をも含めて一般的なガラス成型装置の全体構成を示す概略正面図である。
【図4】本発明の実施形態をも含めて一般的なガラス成型装置の要部を示す縦断正面図である。
【符号の説明】
1 冷却装置(冷却風吹き付け手段)
2 内筒
2a 内側通路
2x 吹き付け口(内周側吹き付け口)
3 外筒
3a 外周側通路
3x 吹き付け口(外周側吹き付け口)
5 開閉弁(冷却風制御手段)
7 温度検出手段(冷却風制御手段)
8 制御手段(冷却風制御手段)
10 底型
10x 底型の底面
11 テーブル
21 供給位置
22 成型位置
23 取り出し位置
24 温度検出位置
Claims (6)
- ガラス物品のプレス成型に用いられる底型に対して下方より冷却風を吹き付ける冷却風吹き付け手段を備えたガラス成型用底型の冷却装置において、
前記冷却風吹き付け手段が、前記底型の底面中央部に向けて冷却風を吹き付ける内側通路と、該内側通路の外周側に仕切りを介して形成された外周側通路とを有し、前記両通路からそれぞれ個別的に冷却風を吹き付けるように構成したことを特徴とするガラス成型用底型の冷却装置。 - 前記内側通路から吹き付けられる冷却風の量が、冷却風量制御手段によって制御されることを特徴とする請求項1に記載のガラス成型用底型の冷却装置。
- 前記冷却風制御手段は、前記底型の温度を検出する温度検出手段からの信号に基づいて前記内側通路から吹き付けられる冷却風の量を制御するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載のガラス成型用底型の冷却装置。
- 前記内側通路の吹き付け口が前記外周側通路の吹き付け口よりも前記底型の底面に接近した位置に設けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のガラス成型用底型の冷却装置。
- 前記ガラス物品が、陰極線管用ガラスパネルであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のガラス成型用底型の冷却装置。
- ガラス物品のプレス成型に用いられる底型が、溶融ガラス塊の供給を受ける供給位置と、溶融ガラス塊を押型との間でプレス成型する成型位置と、プレス成型後のガラス物品を底型から取り出す取り出し位置とに亘って移動するように構成されたガラス成型装置において、
前記供給位置と成型位置とを除く一または複数の位置に、請求項1〜5の何れかに記載のガラス成型用底型の冷却装置を配備したことを特徴とするガラス成型装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2007074701A1 (ja) * | 2005-12-27 | 2007-07-05 | Asahi Glass Company, Limited | 陰極線管ガラスパネル成型用下型及び陰極線管用ガラスパネルの製造方法 |
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