JP2004231296A - 燃料添加剤添加システム、燃料添加剤添加方法、および燃料添加剤添加プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 車内のナビゲーション装置4から給油所のサーバ装置10へ無線通信すると、その給油所において燃料に添加できる添加剤の添加剤選択コース選択画面が表示される。顧客が添加剤選択コースを選択すると、次に添加剤の種類および添加濃度が予め設定された添加剤グループ選択画面が表示される。添加剤グループを選択すると、その添加剤グループに設定された添加剤が添加剤添加手段によって燃料に添加され、車に給油される。顧客が添加剤を選択できるので、顧客の様々な燃料性能に対する要望に対応することができる。
【選択図】 図5
Description
一方、顧客側は例えばレギュラーガソリン、ハイオクガソリン、軽油などの燃料の種類を選択するのみなので、従来からのサービスとなんら変わるところがなく、従って昨今の顧客の様々なニーズに十分に応えることができない。
このような本発明によれば、各添加剤に対して燃料への添加濃度が予め設定されているので、添加濃度設定手段はこの添加濃度の情報から燃料に対する添加濃度を設定すればよく、燃料添加剤添加システムの情報の処理が簡便になる。また、添加濃度が予め設定されているので、添加剤が燃料に最適の濃度で添加され、燃料の性能が確実に発揮される。
このような本発明によれば、添加剤グループが予め設定されているので、顧客は添加剤グループを選択すればよく、添加剤の選択が簡単になる。また、これにより、添加剤の知識が少ない顧客でも容易に所望の添加剤を選択可能となり、様々な顧客に対応可能な柔軟なシステムとなる。
このような本発明によれば、これらの燃料は、異なる添加剤を添加することで、それぞれの特色を活かしやすく、したがって、顧客の燃料の性能に対する様々な要望に応じることが可能となる。
このような本発明では、顧客が選択した燃料に最も適切な添加剤が選択されるので、これらのうちいずれか一つまたは二つ以上の組み合わせの添加剤が燃料に添加されれば、燃料の性能が顧客の所望に維持あるいは発揮されることになる。
ここで、粒子状物質とは、燃料および潤滑油由来のすす、未燃炭化水素、サルフェート(硫酸ミスト、水など)などから構成される複合体をいう。
また、脂肪酸メチルエステルとしては、酪酸メチルエステル、ラウリン酸メチルエステル、ステアリン酸メチルエステル、オレイン酸メチルエステル、リノール酸メチルエステル、リノレン酸メチルエステル、ドコサヘキサエン酸メチルエステル、エルカ酸メチルエステル等の他、動植物油、例えば大豆油、菜種油、ひまわり油、パーム油、アマニ油、落花生油、イワシ油、牛脂肪油、廃食用油等をメチルエステル化した脂肪酸メチルエステルが挙げられる。
このような本発明によれば、無線通信等による遠隔操作手段により添加剤の選択が可能なので、例えば遠隔操作手段を車内に設置した場合では、添加剤選択のために車から降りる必要がなく操作が簡単となる。
このような本発明によれば、料金収受手段により料金の支払いが自動で行われるので、現金が不要となり、支払いが簡便で迅速となる。
このような本発明によれば、燃料添加剤添加方法をプログラムとして構成することにより、汎用のコンピュータで本発明の方法を実施できるため、広範囲の普及が容易となる。
図1には、本実施形態にかかる燃料添加剤添加システム1の概略構成図が示されている。この図1において、燃料添加剤添加システム1は、給油所の給油機2で用いられるものである。車3にはナビゲーション装置(遠隔操作手段)4が搭載されており、給油所に入車すると給油機2とナビゲーション装置4が無線通信などにより通信可能となっている。また、給油機2は給油所に設置されたサーバ装置10に接続されている。
一方、サーバ装置10は、図3に示されるように、ナビゲーション装置4との間で情報を送受信する送受信部11と、情報を処理し、給油機2の動作を制御する制御部12と、燃料の給油量に応じて料金を算出する料金算出手段13と、燃料や添加剤などの情報を蓄積する記憶部14と、記憶部14の添加剤情報から添加剤の燃料への添加濃度を設定する添加剤濃度設定手段15とを備えている。
給油機2は、車3の燃料タンク31に添加剤および燃料を給油する給油手段21と、サーバ装置10からの情報を表示する表示部22とを備えている。
燃料情報蓄積手段141には、燃料油販売会社によって予め燃料の種類や単価などの情報が入力されて蓄積されている。
添加剤情報蓄積手段142には、図4にも示されるように、これらの各選択コースごとに添加剤データベース142A,142B,142Cが構築され、例えば「目的別」の選択コースであれば、目的別データベース142Aには、その目的に応じて「加速性向上」や、「燃費向上」、「NOx低減」などの添加剤グループが設定されている。これらの添加剤グループは、それぞれの目的が達成されるように添加剤の種類と燃料への添加量とが設定されており、添加する添加剤の種類と、これらの添加剤の単価、燃料に対する添加濃度などの情報が設定入力され、蓄積されている。
また、燃料および添加剤の車3への給油量は、それぞれ燃料流量検出手段214および添加剤流量検出手段213Bによって検出されるようになっている。
なお、添加剤貯蔵手段213Aに貯蔵される添加剤の種類としては、任意のものが採用でき、例えばレギュラーガソリンやハイオクガソリンであれば、燃費向上剤、加速性向上剤、NOx(窒素酸化物)低減剤、オクタン価向上剤、PM低減剤、水抜剤、清浄剤、メタノール、エタノール、メチルターシャリーブチルエーテル、エチルターシャリーブチルエーテル、メチルターシャリーアミルエーテルなどが採用できる。また燃料が軽油である場合では、例えば流動性向上剤、PM(粒子状物質)低減剤、NOx低減剤、水抜剤、セタン価向上剤、潤滑性向上剤、ジメチルエーテル、脂肪酸メチルエステル、GTL(Gas To Liquid)などが採用できる。
車3が給油所へ入車してレギュラーガソリンやハイオクガソリン、軽油などのその車3の燃料に該当する給油機2に接近すると、ナビゲーション装置4が送受信部41においてサーバ装置10から発信される無線信号等を受信して通信を開始する。ナビゲーション装置4が給油のメインメニューにアクセスすると(S1)、サーバ装置10ではこの信号を受信して、図6に示されるような添加剤選択コース選択画面を送信する(S2)。ここで、ナビゲーション装置4を操作する顧客は、燃料に添加する添加剤を選択するか、あるいは添加剤を選択せず、燃料油販売会社が推奨する標準の添加剤を添加するかの選択をする。また、添加剤を選択する場合には、「目的別」あるいは「行先別」の選択コースを選択する。この結果をナビゲーション装置4を操作して操作部43から入力すると、制御部44が送受信部41から選択結果をサーバ装置10に送信する(S3)。
一方、選択コース選択画面において、添加剤を選択しない方を選んだ場合には、後述のS7へ進む。
一方、S4において添加剤を選択しない場合には、添加剤濃度設定手段15は、添加剤情報蓄積手段142の標準データベース142Cから燃料油販売会社が推奨する標準の添加剤の種類および添加濃度を取り込んで各添加剤の添加濃度を設定する(S7)。
(1) 各種の添加剤に対して添加剤添加手段213が設けられ、それぞれ個別に燃料に添加できるので、燃料に対してそれぞれの添加剤の配分や種類を調整できる。従って、顧客の燃料性能に対する要望に応じて顧客が給油所で選択する添加剤を添加でき、簡単なシステムで高まるニーズに確実かつ柔軟に対応できる。
次に、本発明の第二実施形態について説明する。第二実施形態は、燃料の料金収受を自動的に行うものである。
図10には、第二実施形態にかかる燃料添加剤添加システム1が示されている。この図10において、燃料添加剤添加システム1は、第一実施形態でのナビゲーション装置4の代わりにサーバ装置10と無線通信可能な車載器5が設けられている。また、給油所の入口および出口には、サーバ装置10および車載器5と通信可能な入口アンテナ16および出口アンテナ17が設けられている。
図11および図12において、まず車載器5にカード51を挿入した状態で入口アンテナ16を通過すると、カード51に予め入力された顧客情報が車載器5の送受信部を介して入口アンテナ16に送信される(S21)。この顧客情報は入口アンテナ16からサーバ装置10に送信され、サーバ装置10は、この顧客情報に含まれるクレジットカード情報などの情報が有効かどうかの認証を行う(S22)。顧客情報が認証さると、サーバ装置10は車載器5に認証確認画面を送信する(S23)。
給油機2は、第一実施形態と同様に給油手段21によって、燃料に各添加剤を、燃料の流量に応じて必要添加濃度となるように添加し、車3の燃料タンク31に給油する(S34)。
なお、S26で前回と同じ添加剤を選択した場合には、添加剤濃度設定手段15は、前回選択された添加剤グループの添加剤の種類および添加濃度を取り込んで、各添加剤の添加濃度を設定する。
顧客は車載器5の表示部でその料金情報を確認して出車すると、出口アンテナ17において、カード51の有するクレジットカード機能により料金が支払われる(S37)。サーバ装置10は料金の支払いを確認し、売上情報を売上情報蓄積手段143に記録して(S38)、終了する。
(6) 車載器5によって車3の内部からサーバ装置10と通信できるので、第一実施形態の(2)の効果と同様に、顧客が車3から降りる必要がなく、車内から直接操作できる。従って、操作が簡単となり、燃料添加剤添加システム1の取扱性を向上させることができる。
また、入口アンテナ16によってカード51に記録された情報を入手し、出口アンテナ17によって料金の収受を行うので、車3が給油機2で停車する時間が少なくなり、給油所の処理効率を向上させることができる。
例えば、第一実施形態ではナビゲーション装置4によって、そして第二実施形態では車載器5によってサーバ装置10と無線通信していたが、これに限らず例えば顧客が口頭で給油所の従業員に燃料および所望の添加剤を伝え、従業員が給油機2を操作することによって添加剤を選択して給油してもよい。この場合には、給油機2に表示部22の他、操作部などを設けて、従業員が操作しやすいように構成すればよい。
あるいは、ナビゲーション装置4や車載器5のような無線通信するものに限らず例えば給油機2と有線により接続された汎用コンピュータなどによって操作してもよい。
また、顧客が以前に選択した燃料および添加剤の記録は、第二実施形態ではカード51に記憶されていたが、これに限らず例えばサーバ装置10側で記憶部14に顧客情報蓄積部を設けて蓄積させてもよい。
あるいは、予め燃料に必要不可欠な添加剤のみを添加して貯蔵しておき、顧客がさらに追加したい添加剤を選択して添加するシステムとしてもよい。
さらには、添加剤グループに応じて予め必要な種類の添加剤を調合しておき、顧客がその添加剤グループを選択した際に、調合された添加剤を必要濃度で燃料に添加してもよい。この場合には、各添加剤の流量をそれぞれ測る必要がなく、調合された添加剤の流量のみを検出して制御すればよいので、燃料および添加剤添加の制御がより簡単になる。
また、選択された添加剤の種類に応じて、燃料に対する添加剤の添加濃度を計算式により算出する構成としてもよい。
添加剤は、セタン価向上剤、流動性向上剤、潤滑性向上剤、酸化防止剤、燃費向上剤、加速性向上剤、窒素酸化物低減剤、水抜剤、清浄剤、識別剤、着色剤、香料、臭気改善剤、腐食防止剤、帯電防止剤、オクタン価向上剤、摩擦低減剤、防錆剤、抗乳化剤、粒子状物質(Particulate Matter, PM)低減剤、残炭分、クマリン、メタノール、エタノール、ジメチルエーテル、メチルターシャリーブチルエーテル、エチルターシャリーブチルエーテル、メチルターシャリーアミルエーテル、脂肪酸メチルエステル、およびGTL(Gas To Liquid)のいずれか一つまたは二つ以上の組み合わせであれば、それぞれ顧客の要望に応じて添加剤を添加することで、十分な性能を発揮または維持できる。なお、添加剤は、これら以外のものであってもよい。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
2 給油機
3 車
4 ナビゲーション装置(遠隔操作手段)
5 車載器(遠隔操作手段)
10 サーバ装置
21 給油手段
24 料金算出手段
26 添加濃度設定手段
51 カード
142 添加剤情報蓄積手段
213 添加剤添加手段
Claims (9)
- 給油所で燃料に添加剤を添加する燃料添加剤添加システムであって、
前記添加剤の情報を蓄積する添加剤情報蓄積手段と、
この添加剤情報蓄積手段から得た添加剤情報より、選択された前記添加剤を前記燃料に添加する添加剤添加手段とを備えた
ことを特徴とする燃料添加剤添加システム。 - 請求項1に記載の燃料添加剤添加システムにおいて、
前記添加剤情報蓄積手段には、前記添加剤の前記燃料に対する添加濃度が予め設定されて蓄積されており、
前記添加剤情報蓄積手段から得た添加濃度の情報より、選択された前記添加剤の前記燃料に対する添加濃度を設定する添加濃度設定手段を備えた
ことを特徴とする燃料添加剤添加システム。 - 請求項1または請求項2に記載の燃料添加剤添加システムにおいて、
前記添加剤の種類が予め設定された添加剤グループを備え、
選択された前記添加剤グループに設定された種類の前記添加剤を前記燃料に添加する
ことを特徴とする燃料添加剤添加システム。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の燃料添加剤添加システムにおいて、
前記燃料は、ガソリン、軽油、灯油、A重油、およびC重油のいずれかである
ことを特徴とする燃料添加剤添加システム。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載の燃料添加剤添加システムにおいて、
前記添加剤は、セタン価向上剤、流動性向上剤、潤滑性向上剤、酸化防止剤、燃費向上剤、加速性向上剤、窒素酸化物低減剤、水抜剤、清浄剤、識別剤、着色剤、香料、臭気改善剤、腐食防止剤、帯電防止剤、オクタン価向上剤、摩擦低減剤、防錆剤、抗乳化剤、粒子状物質(Particulate Matter, PM)低減剤、残炭分、クマリン、メタノール、エタノール、ジメチルエーテル、メチルターシャリーブチルエーテル、エチルターシャリーブチルエーテル、メチルターシャリーアミルエーテル、脂肪酸メチルエステル、およびGTL(Gas To Liquid)のいずれか一つまたは二つ以上の組み合わせを含む
ことを特徴とする燃料添加剤添加システム。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載の燃料添加剤添加システムにおいて、
無線通信により前記添加剤または前記添加剤グループを選択可能な遠隔操作手段を備えた
ことを特徴とする燃料添加剤添加システム。 - 請求項1から請求項6のいずれかに記載の燃料添加剤添加システムにおいて、
前記添加剤および前記燃料の供給量に基づいて料金を算出する料金算出手段と、
この料金算出手段により算出された料金を自動で収受する料金収受手段とを備えた
ことを特徴とする燃料添加剤添加システム。 - 給油所で燃料に添加剤を添加する燃料添加剤添加方法であって、
添加剤の情報を蓄積する添加剤情報蓄積手段から得た添加剤情報より、選択された前記添加剤に応じて、前記添加剤を前記燃料に添加する添加剤添加手順を踏む
ことを特徴とする燃料添加剤添加方法。 - 給油所で燃料に添加剤を添加する燃料添加剤添加方法をコンピュータに実行させるための燃料添加剤添加プログラムであって、
添加剤の情報を蓄積する添加剤情報蓄積手段から得た添加剤情報より、選択された前記添加剤に応じて、前記添加剤を前記燃料に添加する添加剤添加手順をコンピュータに実行させる
ことを特徴とする燃料添加剤添加プログラム。
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