JP2004231010A - 車両制御システム - Google Patents

車両制御システム Download PDF

Info

Publication number
JP2004231010A
JP2004231010A JP2003020807A JP2003020807A JP2004231010A JP 2004231010 A JP2004231010 A JP 2004231010A JP 2003020807 A JP2003020807 A JP 2003020807A JP 2003020807 A JP2003020807 A JP 2003020807A JP 2004231010 A JP2004231010 A JP 2004231010A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
abnormality
state quantity
control unit
electronic control
seat belt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003020807A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazushi Kuroda
和士 黒田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2003020807A priority Critical patent/JP2004231010A/ja
Publication of JP2004231010A publication Critical patent/JP2004231010A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Air Bags (AREA)

Abstract

【課題】安全装置の作動をなるべく確保して、乗員の保護を図る。
【解決手段】周辺監視センサ装置21は、レーダ装置を備え、衝突予知用電子制御ユニット20からの車両の進路方向Rおよび車速Vを用いて、衝突可能性のある前方物体との距離Lxおよび相対速度Vabを検出する。衝突予知用電子制御ユニット20は、距離Lxおよび相対速度Vabに基づいて前方物体との衝突を予知して、シートベルト巻き取り用電子制御ユニット30を制御し、シートベルトの巻き取りを制御する。衝突予知用電子制御ユニット20は、各センサ装置21,41,50,60からの異常を表す信号をもとに、各センサ装置21,41,50,60の故障を確定するとともに、シートベルトの巻き取り禁止を制御する。この場合、異常の種類に応じて、故障の確定および巻き取り禁止の程度を異ならせる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の状態量を検出して、同検出した車両の状態量に応じて安全装置の作動を制御する車両制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、車両の状態量である前後方向の加速度を検出する加速度センサ(すなわち、状態量検出手段)を備え、同加速度センサによって検出された加速度を用いて、安全装置であるエアバック装置を作動させることは行なわれている。そして、この装置においては、加速度センサの故障時には乗員に警告したり、エアバック装置の作動を禁止したりするなどの措置を取っている(下記特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−1859号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、安全装置を作動制御する場合、車両の状態量を検出する状態量検出手段の異常が検出されても、異常の種類によっては状態量検出手段の故障を即座に確定したり、状態量検出手段が故障している旨の警報を即座に発生したり、安全装置の作動を即座に禁止したりしない方がよい場合がある。そして、このような場合には、前記状態量検出手段の異常が回復されるものであるならば、安全装置の作動を確保することが望まれていた。
【0005】
【発明の概要】
本発明は、上記問題に対処するためになされたもので、その目的は、状態量検出手段の異常が回復されるものであるならば安全装置の作動をなるべく確保して、乗員の保護を図るようにした車両制御システムを提供することにある。
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、車両の状態量を検出する状態量検出手段と、状態量検出手段によって検出された車両の状態量に応じて安全装置の作動を制御する作動制御手段とを備えた車両制御システムにおいて、状態量検出手段の異常を検出する異常検出手段と、異常検出手段によって状態量検出手段の異常が検出されたとき作動制御手段による安全装置の作動制御を制限する手段であって、異常検出手段によって検出された異常の種類に応じて前記制限の程度を異ならせる作動制限手段を設けたことを設けたことにある。
【0007】
この場合、安全装置としては、シートベルトを巻き取るシートベルト巻き取り装置、運転者のブレーキ操作をアシストするブレーキアシスト装置、エアバックを展開させるエアバック装置などである。また、状態量検出手段としては距離センサを含む周辺監視センサ、車速センサ、ステアリングセンサ、ヨーレートセンサなどである。そして、各センサに共通またはほぼ共通の異常の例としては、例えば、断線、ショート、供給電圧が低いことによる電源電圧無効などが挙げられる。また、各センサに個別な異常の例としては、周辺監視センサの場合にはセンサ汚れ(例えは、レーダにみぞれが付着して距離検出不能な状態)、車速センサの場合には車速演算不能(車輪がスリップして車輪回転速度と車速とが比例しない状態)、ステアリングセンサの場合には零点記憶無効(零点補正値が喪失されている状態)、ヨーレートセンサの場合には零点未補正(零点が未補正である状態)などが挙げられる。
【0008】
そして、例えば、作動制限手段は、各センサにおける断線およびショートの異常検出時には、前記異常検出以降における安全装置の作動を即座に禁止する。また、周辺監視センサの場合のセンサ汚れおよび電源電圧無効、車速センサの場合の車速演算不能、ステアリングセンサの場合の零点記憶無効および電源電圧無効、ヨーレートセンサの場合の零点未補正などの異常検出に対しては、異常の検出時にのみ各センサの検出情報を用いる安全装置の作動を一時的に停止させる。ただし、ヨーレートセンサの場合の電源電圧無効の検出時には、同センサが作動制御手段、作動制限手段、異常検出手段などに比較して低い電圧で作動可能であるので、この電源電圧無効が異常回復不能な原因による可能性あり判断し、その状態が継続する場合には、ヨーレートセンサの検出情報を用いる安全装置の作動を禁止する。
【0009】
前記のように構成した本発明の特徴においては、状態量検出手段に異常が発生しても、作動制限手段は、異常検出手段によって検出された異常の種類に応じて、作動制御手段による安全装置の作動制御の制限の程度を異ならせる。例えば、作動制限手段は、異常検出手段による異常検出以降において安全装置の作動を禁止し、または異常検出手段による異常検出時に安全装置の作動を一時的に停止させる。これにより、安全装置の作動制御を禁止する必要のない場合まで、同安全装置の作動が禁止されることがなくなり、乗員の保護を的確に図ることができる。
【0010】
また、本発明の他の特徴は、車両の異なる状態量をそれぞれ検出する複数の状態量検出手段と、複数の状態量検出手段によってそれぞれ検出された車両の状態量に応じて安全装置の作動を制御する作動制御手段とを備えた車両制御システムにおいて、複数の状態量検出手段の異常を検出する異常検出手段と、異常検出手段によって複数の状態量検出手段のいずれかの異常が検出されたとき作動制御手段による安全装置の作動制御を制限する手段であって、状態量検出手段ごとに、異常検出手段によって検出された異常の種類に応じて前記制限の程度を異ならせる作動制限手段を設けたことにある。これによれば、状態量検出手段の種類ごとに、異常の種類に応じて安全装置の作動制限の程度を異ならせることができるので、高い精度で安全装置の作動制限を制御することができるようになる。
【0011】
また、本発明の他の特徴は、車両の状態量を検出する状態量検出手段と、状態量検出手段によって検出された車両の状態量に応じて安全装置の作動を制御する作動制御手段とを備えた車両制御システムにおいて、状態量検出手段の異常を検出する異常検出手段と、異常検出手段による異常の検出に基づいて状態量検出手段の故障を確定する手段であって、異常検出手段によって検出された状態量検出手段の異常の種類に応じて前記故障の確定の方法を異ならせる故障診断手段を設けたことにある。
【0012】
この場合も、安全装置としては、前述したシートベルト巻き取り装置、ブレーキアシスト装置、エアバック装置などである。また、この場合の状態量検出手段としては、例えばヨーレートセンサが挙げられる。そして、故障診断手段は、例えば、状態量検出手段(例えば、ヨーレートセンサ)における断線およびショートの異常検出時には、状態量検出手段の故障を即座に確定する。また、状態量検出手段の電源電圧無効の継続的な異常の検出時には状態量検出手段の故障を確定する。これにより、状態量検出手段の故障確定が正確かつ必要に応じて迅速に行なわれるようになり、乗員は状態量検出手段の異常に的確に対処することができて、乗員の保護を的確に図ることができる。
【0013】
また、本発明の他の特徴は、前記故障診断手段によって状態量検出手段の故障が確定されたときには同確定以降の安全装置の作動を禁止し、前記故障診断手段によって状態量検出手段の故障が確定される前であって前記異常検出手段によって異常が検出されたときには前記安全装置の作動を一時的に停止する作動制限手段を設けたことにある。これによれば、状態量検出手段の異常の種類に応じて安全装置の作動制限の程度を異ならせることができるので、高い精度で安全装置の作動制限を制御することができるようになる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図面を用いて説明すると、図1は同実施形態に係る車両の安全制御システムの全体を概略的に示すブロック図である。この安全制御システムは、通信ライン10に接続された衝突予知用電子制御ユニット20、シートベルト巻き取り用電子制御ユニット30、ブレーキアシスト用電子制御ユニット40、ステアリングセンサ装置50およびヨーレートセンサ装置60を備えている。
【0015】
衝突予知用電子制御ユニット20は、CPU、ROM、RAM、タイマなどからなるマイクロコンピュータを主要構成部品としていて、同衝突予知用電子制御ユニット20に接続された周辺監視センサ装置21、ブレーキアシスト用電子制御ユニット40に接続された車速センサ装置41、ステアリングセンサ装置50およびヨーレートセンサ装置60に対して、それぞれ独立したセンサ異常プログラム(例えば、図2のセンサ異常プログラム)を所定の短時間ごとに繰り返し実行して、各センサ装置21,41,50,60の故障および各センサ装置21,41,50,60からの通信故障を診断する。また、衝突予知用電子制御ユニット20は、図3の衝突予知プログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行して、自車両の前方物体に対する衝突を予知する。
【0016】
周辺監視センサ装置21は、ミリ波、超音波などを用いたレーダ装置に加えて、CPU、ROM、RAM、タイマなどからなるマイクロコンピュータを備えており、図示しないプログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行して、衝突可能性のある前方物体の存在する方位D,同前方物体までの距離Lxおよび同前方物体との相対速度Vabを検出して、同検出した距離Lx、相対速度Vabおよび方位Dを表す信号を衝突予知用電子制御ユニット20に出力する(図1の一点鎖線Lx,Vab,D参照)。また、この周辺監視センサ装置21は、衝突予知用電子制御ユニット20から車両進行方向R(実際には、車両のカーブ半径R)を表す信号も入力して、前記衝突可能性のある前方物体の存在の確認に利用しているとともに、車速Vを表す信号もブレーキアシスト用電子制御ユニット40から衝突予知用電子制御ユニット20を介して入力している(図1の一点鎖線R,V参照)。なお、車両進行方向Rは、ステアリングセンサ装置50によって検出されたステアリング角θおよびヨーレートセンサ装置60によって検出されたヨーレートγを用いて、衝突予知用電子制御ユニット20にて図示しないプログラムの実行によって計算される。
【0017】
さらに、周辺監視センサ装置21は、図示しないプログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行して、第1及び第2タイプの異常をそれぞれ検出する。第1タイプの異常としては、レーダ装置などに電力を供給する電源ラインの断線およびショート、衝突予知用電子制御ユニット20からの検出信号の未着などが挙げられる。第2タイプの異常としては、レーダ装置にみぞれなどの汚れが一時的に付着してミリ波、超音波などの送信及び受信が不能である状態を示すセンサ汚れ、バッテリ電圧の一時的な低下によって同センサ装置21に供給される電源電圧が一時的に低下している電源電圧無効などが挙げられる。そして、これらの周辺監視センサ装置21の異常を表す信号、および同センサ装置21の正常を表す信号も、衝突予知用電子制御ユニット20に所定の短時間ごとに供給される(図1の一点鎖線Lx,Vab,D参照)。
【0018】
シートベルト巻き取り用電子制御ユニット30も、CPU、ROM、RAM、タイマなどからなるマイクロコンピュータを主要構成部品としていて、図4のシートベルト制御プログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行して、シートベルトアクチュエータ31を制御する。シートベルトアクチュエータ31はシートベルトの巻き取りための電動モータによって構成されており、このシートベルトアクチュエータ31の作動によりシートベルトの巻き取りおよび同巻き取りの解除が制御される。また、このシートベルト巻き取り用電子制御ユニット30は、衝突予知用電子制御ユニット20およびブレーキアシスト用電子制御ユニット40に対して、通信異常プログラム(例えば、図5の通信異常プログラム)を所定の短時間ごとに繰り返し実行して、両電子制御ユニット20,40との通信故障を確定する。
【0019】
また、このシートベルト巻き取り用電子制御ユニット30には、警報装置32が接続されている。この警報装置32は、前述した周辺監視センサ装置21、車速センサ装置41、ステアリングセンサ装置50およびヨーレートセンサ装置60の故障確定時、および前述した衝突予知用電子制御ユニット20およびブレーキアシスト用電子制御ユニット40との通信故障確定時に乗員に故障を警報するものである。
【0020】
ブレーキアシスト用電子制御ユニット40も、CPU、ROM、RAM、タイマなどからなるマイクロコンピュータを主要構成部品としていて、図示しないプログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行して、乗員による急ブレーキ操作時にブレーキアクチュエータ42を制御して乗員のブレーキ操作をアシストする。具体的には、車速センサ装置41からの車輪回転に応じたパルス列信号に基づいて車速Vを計算するとともに、ブレーキセンサ43によって検出されたブレーキペダルの踏み込み量に基づいて同ペダルの踏み込み速度を検出して、車速Vが所定車速以上かつブレーキペダルの踏み込み速度が所定速度以上であるとき、ブレーキアクチュエータ42を制御して乗員によるブレーキペダルの踏み込みを作動油圧によりアシストする。
【0021】
また、このブレーキアシスト用電子制御ユニット40は、衝突予知用電子制御ユニット20からブレーキアシスト準備の指示信号も入力するようになっており(図1の破線参照)、この指示信号の到来により、ブレーキアクチュエータ42内のポンプを制御して、前記ブレーキアシストに利用する作動油圧を上昇させる。このため、この状態でブレーキペダルを踏み込むと、通常の制動力にアシスト分の制動力を加えた制動力が得られる。さらに、前記ブレーキアシスト時には、シートベルト巻き取り制御用電子制御ユニット30に対してシートベルトの巻き取り指示を行なう(図1の破線参照)。
【0022】
前述のように、このブレーキアシスト用電子制御ユニット40は、車速センサ装置41と共に車速Vを検出する機能も有している。そして、この車速Vの検出に関連して、ブレーキアシスト用電子制御ユニット40は、図示しないプログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行して、車速センサ装置41の第1及び第2タイプの異常をそれぞれ検出する。第1タイプの異常としては、車速センサ装置41の主要部をなす車輪の回転を検出するためのセンサ素子に対する電源ラインの断線およびショートが挙げられる。第2タイプの異常としては、4車輪のうちのいずれかの車輪がスリップしているために生じる一時的な車速演算不能が挙げられる。そして、これらの車速センサ装置41の異常を表す信号、および同センサ装置41の正常を表す信号も、通信ライン10を介して衝突予知用電子制御ユニット20に所定の短時間ごとに供給される(図1の一点鎖線V参照)。
【0023】
ステアリングセンサ装置50は、操舵ハンドルの回転角θ’を検出するセンサ素子と、同センサ素子による検出回転角θ’を零点補正値Δθ0を用いて補正してステアリング角θを計算するための周辺回路とからなる。なお、前記零点補正値Δθ0をブレーキアシスト用電子制御ユニット40などの他の電子制御ユニットで計算してもよい。そして、計算されたステアリング角θは、所定の短時間ごとに、通信ライン10を介して衝突予知用電子制御ユニット20に供給される(図1の一点鎖線θ参照)。
【0024】
また、このステアリングセンサ装置50は、同ステアリングセンサ装置50の第1及び第2タイプの異常をそれぞれ検出する。第1タイプの異常としては、ステアリングセンサ装置50の主要部をなすセンサ素子に対する電源ラインの断線およびショートが挙げられる。第2タイプの異常としては、零点記憶無効および電源電圧無効が挙げられる。零点記憶無効は、零点補正値を記憶するメモリへの電力供給が遮断されて、一時的に零点補正値が喪失されている状態である。なお、この零点補正値は、車両の直進状態が検出された時点で回復する。また、電源電圧無効は、バッテリ電圧の一時的な低下により、ステアリングセンサ装置に供給される電圧が一時的に低下している状態である。そして、これらのステアリングセンサ装置50の異常を表す信号、および同センサ装置50の正常を表す信号も、通信ライン10を介して衝突予知用電子制御ユニット20に所定の短時間ごとに供給される(図1の一点鎖線θ参照)。
【0025】
ヨーレートセンサ装置60は、車体の重心垂直軸線回りの回転角速度を検出するセンサ素子に加えて、CPU、ROM、RAM、タイマなどからなるマイクロコンピュータを備えており、図示しないプログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行して、センサ素子による検出ヨーレートγ’を零点補正値Δγ0を用いて補正することによりヨーレートγを計算する。なお、前記零点補正値Δγ0をブレーキアシスト用電子制御ユニット40などの他の電子制御ユニットで計算してもよい。そして、前記計算したヨーレートγは通信ライン10を介して衝突予知用電子制御ユニット20に供給される(図1の一点鎖線γ参照)。
【0026】
また、ヨーレートセンサ装置60は、図示しないプログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行して、第1ないし第3タイプの異常をそれぞれ検出する。第1タイプの異常としては、ヨーレートセンサ装置60の主要部をなすセンサ素子に対する電源ラインの断線およびショートが挙げられる。第2タイプの異常としては、センサ素子によって検出されたヨーレートγ’を補正するための零点補正値Δγ0が未補正状態である状態である。なお、この未補正状態は一時的なもので、車両の停止状態が検出されれば、零点補正値Δγ0は前記停止状態の検出時点で検出ヨーレートγ’を用いて計算される。第3タイプの異常としては、ヨーレートセンサ装置60に比べて高い電圧で作動する各種電子制御ユニット20,30,40などが正常であるにもかかわらず、ヨーレートセンサ装置60の電源電圧が低いと判定される電源電圧無効が挙げられる。そして、これらのヨーレートセンサ装置60の異常を表す信号、および同センサ装置60の正常を表す信号も、通信ライン10を介して衝突予知用電子制御ユニット20に所定の短時間ごとに供給される(図1の一点鎖線γ参照)。なお、これらの各センサ装置21,41,50,60の異常の種類については、図6にまとめて示す。
【0027】
次に、上記のように構成した実施形態の動作を説明する。イグニッションスイッチ(図示しない)の投入により、ブレーキアシスト用電子制御ユニット40は、車速センサ装置41との協働により、車速Vを検出するとともに車速センサ装置41の第1および第2タイプの異常を検出する(図6参照)。そして、ブレーキアシスト用電子制御ユニット40は、通信ライン10を介して、検出車速Vと、前述した第1および第2タイプの異常を表す信号と、車速センサ装置41の正常を表す信号とを、所定の短時間ごとに衝突予知用電子制御ユニット20に繰り返し出力する(図1の一点鎖線V参照)。
【0028】
ステアリングセンサ装置50も、ステアリング角θを検出するとともに、同センサ装置50の第1および第2タイプの異常を検出する(図6参照)。そして、ステアリングセンサ装置50は、検出ステアリング角θを、通信ライン10を介して衝突予知用電子制御ユニット20に所定の短時間ごとに供給する。また、ステアリングセンサ装置50は、前述した第1および第2タイプの異常を表す信号と、ステアリングセンサ装置50の正常を表す信号とを、所定の短時間ごとに衝突予知用電子制御ユニット20に繰り返し出力する(図1の一点鎖線θ参照)。
【0029】
ヨーレートセンサ装置60も、ヨーレートγを検出するとともに、同センサ装置60の第1ないし第3タイプの異常を検出する(図6参照)。そして、検出ヨーレートγを、通信ライン10を介して衝突予知用電子制御ユニット20に所定の短時間ごとに供給する。また、ヨーレートセンサ装置60は、前述した第1ないし第3タイプの異常を表す信号と、ヨーレートセンサ装置60の正常を表す信号とを、所定の短時間ごとに衝突予知用電子制御ユニット20に繰り返し出力する(図1の一点鎖線γ参照)。
【0030】
周辺監視センサ装置21は、前記供給された車速Vおよび進行方向R(カーブ半径R)を用いて、自車両の進行方向にある前方物体までの距離Lx、相対速度Vabおよび方位Dを検出するとともに、同周辺監視センサ装置21からの信号不通をも含めて第1および第2タイプの異常を検出する(図6参照)。そして、周辺監視センサ装置21は、検出距離Lx、相対速度Vabおよび方位Dと、前述した第1および第2タイプの異常を表す信号とを、所定の短時間ごとに衝突予知用電子制御ユニット20に繰り返し出力する(図1の一点鎖線Lx,Vab,D参照)。
【0031】
一方、衝突予知用電子制御ユニット20は、イグニッションスイッチの投入後、図2のセンサ異常プログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行する。なお、このセンサ異常プログラムはヨーレートセンサ装置60用のものである。このセンサ異常プログラムの実行はステップ100にて開始され、ステップ102にてヨーレート用の通信不通カウント値CC(1)が所定値N1以上であるかを判定する。この通信不通カウント値CC(1)は、ヨーレートセンサ装置60からの通信が不通になっている時間をカウントするもので、初期には「0」に設定されている。なお、所定値N1は、所定の正の整数値である。したがって、最初、ステップ102にて「No」と判定し、ステップ104に進む。
【0032】
ステップ104においては、ヨーレートセンサ装置60からの通信が不通になっているかを判定する。前述のように、ヨーレートセンサ装置60から衝突予知用電子制御ユニット20には、所定の短時間ごとに同センサ装置60の正常および異常を表す信号が所定の短時間ごと(すなわち、定期的)に入力されているはずである。したがって、衝突予知用電子制御ユニット20は、入力インターフェース回路などに定期的に前記信号が入力されているかにより、前記通信の不通を判定する。
【0033】
通信が不通でなければ、ステップ104にて「No」と判定し、ステップ106にて通信不通カウント値CC(1)を「0」にクリアして、ステップ108以降の処理を実行する。ステップ108においては、ヨーレートセンサ装置60から同センサ装置60の正常を表す信号が入力されているか、第1ないし第3タイプの異常を表す信号が入力されているかを判定する。いま、ヨーレートセンサ装置60から同センサ装置60の正常を表す信号が入力されていれば、ステップ108の判定処理によりステップ110に進む。ステップ110においては、ヨーレート用の制御マスクフラグMFL(1)を“0”に設定する。この制御マスクフラグMFL(1)は、“0”によりヨーレートセンサ装置60の正常な状態を表し、“1”により一時的な異常(第2タイプの異常および第3タイプの一時的な異常)が検出されていることを表すものである。したがって、この制御マスクフラグMFL(1)は、ヨーレートセンサ装置60から同センサ装置60の正常を表す信号が入力されている限り、“0”に設定されている。
【0034】
前記ステップ110の処理後、ステップ112にてヨーレート用の制御マスクカウント値CM(1)を「0」にクリアして、ステップ134にてこのセンサ異常プログラムを一旦終了する。この制御マスクカウント値CM(1)は、第3タイプの異常が検出され続けている時間をカウントするもので、初期には「0」に設定されている。そして、ヨーレートセンサ装置60との通信が不通でなく、かつヨーレートセンサ装置60の異常が検出されない限り、ステップ100〜112,134の処理が繰り返し実行されて、両カウント値CC(1),CM(1)は「0」に保たれ続けるとともに、制御マスクフラグMFL(1)は“0”に保たれ続ける。
【0035】
一方、ヨーレートセンサ装置60から第3タイプの異常(図6参照)を表す信号が入力されると、ステップ108の判定処理により、ステップ114に進む。ステップ114においては、制御マスクフラグMFL(1)を“1”に設定する。そして、ステップ116にて制御マスクカウント値CM(1)に「1」を加算して、ステップ118にて制御マスクカウント値CM(1)が所定値N2以上であるかを判定する。なお、この所定値N2は、所定の正の整数値である。ヨーレートセンサ装置60から第3タイプの異常を表す信号が最初に入力されたときには、制御マスクカウント値CM(1)は所定値N2未満であるので、ステップ118にて「No」と判定して、ステップ134にてこのセンサ異常プログラムの実行を一旦終了する。
【0036】
そして、ヨーレートセンサ装置60から第3タイプの異常を表す信号が入力され続けると、前述したステップ100〜108,114〜118,134の処理が繰り返し実行され続ける。その結果、この場合には、ステップ114,116の処理によって制御マスクフラグMFL(1)は“1”に保たれ続けるとともに、制御マスクカウント値CM(1)は「1」ずつ順次増加する。この増加によって制御マスクカウント値CM(1)が所定値N2以上になると、ステップ118にて「Yes」と判定し、ステップ120にてヨーレートセンサ装置60の故障を確定する。そして、ヨーレート用の故障確定フラグKFLを“1”に設定する。この故障確定フラグKFLは、“1”により、診断の結果によるヨーレートセンサ装置60の故障の確定状態を表し、“0”によりヨーレートセンサ装置60の正常状態または故障の未確定状態を示す。
【0037】
このようにヨーレートセンサ装置60の第3タイプの異常が継続した場合に、ヨーレートセンサ装置60の故障を確定した理由は、ヨーレートセンサ装置60が極めて低い電圧で作動可能であることを考慮すれば、ヨーレートセンサ装置60の第3タイプの異常すなわち電源電圧無効は、一時的な異常でないと判断されるからである。
【0038】
前記ステップ120の処理後、ステップ122にてヨーレートセンサ装置60が故障であることをあることを乗員に知らせるための警報指示信号が衝突予知用電子制御ユニット20からシートベルト巻き取り用電子制御ユニット30に送信される(図1の2点鎖線参照)。この警報指示信号に応答し、シートベルト巻き取り用電子制御ユニット30は、図示しないプログラムの実行により、警報装置32を作動させてヨーレートセンサ装置60が故障したことを乗員に知らせる。
【0039】
また、前記警報指示信号がシートベルト巻き取り用電子制御ユニット30に入力されると、同ユニット30は、以降後述する図4のシートベルト制御プログラムの実行を停止する。なお、このシートベルト制御プログラムの実行停止時には、シートベルトは他の制御(例えば、後述するブレーキアシスト用電子制御ユニット40)により巻き取りが制御されない限りにおいて、シートベルトは緩められた状態に保たれる。
【0040】
一方、過去に、ヨーレートセンサ装置60から第3タイプの異常を表す信号が衝突予知用電子制御ユニット20に入力されていても、同センサ装置60の正常を表す信号が新たに同電子制御ユニット20に入力されることがある。これは、第3タイプの異常が一時的な理由に基づく異常である場合があるからである。この場合、前述したステップ108の判定処理によりステップ110,112に進む。したがって、この場合には、制御マスクフラグMFL(1)が“0”に戻されるとともに、制御マスクカウント値CM(1)も「0」に戻される。
【0041】
次に、ヨーレートセンサ装置60から第2タイプの異常(図6参照)を表す信号が衝突予知用電子制御ユニット20に入力された場合について説明する。この場合、ステップ108の判定処理によりステップ124,126の処理を実行して、ステップ134にてこのセンサ異常プログラムの実行を終了する。ステップ124の処理は、前述したステップ114の処理と同じである。したがって、この場合も、制御マスクフラグMFL(1)が“1”に設定される。ステップ126においては、上記ステップ122の処理と同様に、シートベルト巻き取り用電子制御ユニット30を介して警報装置32が作動される。
【0042】
しかし、この警報装置30の作動は、前述したステップ122の処理による警報および後述するステップ130の処理による警報とは異なり、一時的な異常を運転者に知らせるためのもので、ランプの点滅などの警報としては程度の軽いものである。なお、この警報は前述のように一時的な異常に対する警報であるので、このステップ126の処理を省略することも可能である。
【0043】
また、ヨーレートセンサ装置60から第1タイプの異常(図6参照)を表す信号が衝突予知用電子制御ユニット20に入力された場合には、前述のステップ108の判定処理によりステップ128,130の処理を実行して、ステップ134にてこのセンサ異常プログラムの実行を終了する。ステップ128,130の処理も、前述したステップ120,122の処理と同じである。したがって、この場合も、故障確定フラグKFLが“1”に設定されて、ヨーレートセンサ装置60の故障が確定される。そして、警報指示信号がシートベルト巻き取り用電子制御ユニット30にて送信されて、警報装置32によりヨーレートセンサ装置60の故障が乗員に知らされる。
【0044】
次に、ヨーレートセンサ装置60からの通信が不通になっている場合について説明する。この場合、ヨーレート用の通信不通カウント値CC(1)が所定値N1未満である限り、ステップ104にて「Yes」と判定し、ステップ132にて通信不通カウント値CC(1)に「1」を加算して、ステップ134にてこのセンサ異常プログラムの実行を終了する。そして、ステップ132によるカウントアップにより通信不通カウント値CC(1)が所定値N1以上になると、ステップ102にて「Yes」と判定して、前述したステップ128,130の処理を実行する。
【0045】
したがって、この場合も、故障確定フラグKFLが“1”に設定されて、ヨーレートセンサ装置60の故障(通信不能)が確定される。そして、警報指示信号がシートベルト巻き取り用電子制御ユニット30にて送信されて、警報装置32によりヨーレートセンサ装置60の故障(通信不能)が乗員に知らされる。また、図2のヨーレート用のセンサ異常プログラムおよび図4のシートベルト制御プログラムが以降実行されなくなることも、前述の場合と同様である。
【0046】
ただし、この通信不通の場合には、そのヨーレートセンサ装置60の故障(通信不能)が確定する前に、通信が復帰すれば、ステップ104にて「No」と判定して、ステップ106にて通信不能カウント値CC(1)を「0」にクリアする。したがって、この通信不能も、第3タイプの異常と同様に、異常な状態が所定時間以上継続しなければ、故障の確定がなされることはない。
【0047】
このように、ヨーレートセンサ装置60の異常は、図2のセンサ異常プログラムによって処理される。これと同様に、衝突予知用電子制御ユニット20は、周辺監視センサ装置21、車速センサ装置41およびステアリングセンサ装置50に対しても、それぞれ独立してセンサ異常プログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行する。これらのセンサ異常プログラムは、下記の点を除いて同一であるので、図示を省略する。
【0048】
すなわち、各センサ装置21,41,50に対応したセンサ異常プログラムにおいては、各センサ装置21,41,50からの異常(図6参照)および正常を表す信号に基づいてステップ108の判定処理が行われる点で相違するとともに、第3タイプの異常がないために図2のステップ114〜122の処理が省略されている。また、通信不通カウント値CC(1)、制御マスクフラグMFL(1)および故障確定フラグKFL(1)に関しては、各センサ装置21,41,50ごとにそれぞれ独立した通信不通カウント値CC(2),CC(3),CC(4)、制御マスクフラグMFL(2),MFL(3),MFL(4)および故障確定フラグKFL(2),KFL(3),KFL(4)が用いられる。
【0049】
したがって、これらのセンサ異常プログラムによっても、各センサ装置21,41,50から第1タイプの異常が衝突予知用電子制御ユニット20に入力されると、各センサ装置21,41,50の故障が即座に確定されるとともに故障確定フラグKFL(2),KFL(3),KFL(4)が“1”に即座に設定され、また故障に関する警報もシートベルト巻き取り用電子制御ユニット30を介して警報装置32から即座に発せられる。また、通信不通および第2タイプの異常に関しては、即座に制御マスクフラグMFL(2),MFL(3),MFL(4)は“1”に設定されるが、故障の確定および警報の発生に関しては、通信不通が所定時間以上継続した場合に始めてなされる。所定時間が経過するまでに、通信不通が解除されれば、故障の確定および警報の発生がなされないと同時に、制御マスクフラグMFL(2),MFL(3),MFL(4)も“0”に戻される。
【0050】
また、各センサ装置21,41,50の第2タイプの異常検出時には、上記ヨーレートセンサ装置60の場合で説明したように、ステップ126の処理を省略して運転者に異常の警報を発しないようにすることもできる。この場合でも、センサ装置21,41,50の種類ごとに、または異常の種類ごとに警報を発生するか否かを異ならせてもよい。例えば、周辺監視センサ装置21および車速センサ装置41の第2タイプの異常に関しては警報を発生し、ステアリングセンサ装置50に関する第2タイプの異常時には警報を発生しないようにする。
【0051】
なお、上記説明では、各種センサ装置21,41,50,60の異常および通信不通に関しては、衝突予知用電子制御ユニット20にて判定するようにしたが、これらの異常および通信不通を、各種センサ装置21,41,50,60ごと、または異常の種類ごとに、他の電子制御ユニット30,40または各種センサ装置21,50,60にて判定するようにしてもよい。例えば、ステアリングセンサ装置50の零点記憶無効およびヨーレートセンサ装置60の零点未補正に関しては、ブレーキアシスト用電子制御ユニット40で判定するようにしてもよい。また、衝突予知用電子制御ユニット20から周辺監視センサ装置21への通信異常に関しては、周辺監視センサ装置21にて判定するようにしてもよい。ブレーキアシスト用電子制御ユニット20からブレーキアシスト用電子制御ユニット40への通信異常に関しては、ブレーキアシスト用電子制御ユニット40にて判定するようにしてもよい。ブレーキアシスト用電子制御ユニット40からシートベルト巻き取り用電子制御ユニット30への通信異常に関しては、シートベルト巻き取り用電子制御ユニット30にて判定するようにしてもよい。ただし、異常および通信不通の判定結果は、衝突予知用電子制御ユニット20に供給される必要がある。
【0052】
一方、これらのセンサ異常プログラムに並行して、衝突予知用電子制御ユニット20は、周辺監視センサ装置21から前方物体までの距離Lx、相対速度Vabおよび方位Dが入力されるとともに、車速センサ装置41から車速Vが入力される限り、図3の衝突予知プログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行している。
【0053】
この衝突予知プログラムの実行は図3のステップ150にて開始され、ステップ152にて前述した故障確定フラグKFL(1),KFL(2),KFL(3),KFL(4)および制御マスクフラグMFL(1),MFL(2),MFL(3),MFL(4)が全て“0”であるか否かを判定する。故障確定フラグKFL(1),KFL(2),KFL(3),KFL(4)および制御マスクフラグMFL(1),MFL(2),MFL(3),MFL(4)のいずれか一つでも“1”であれば、ステップ152にて「No」と判定し、ステップ170にてこの衝突予知プログラムの実行を終了する。したがって、この場合には、衝突予知プログラムは実質的に実行されず、後述するシートベルトの巻き取り制御およびブレーキアシストの準備制御は行われない。
【0054】
前述した全てのフラグが“0”であり、ステップ152にて「Yes」と判定されると、ステップ154以降に進む。ステップ154においては、ブレーキアシスト用電子制御ユニット40から入力されている車速Vが所定の小さな車速Vo(例えば、時速5Km/h)以上であるかを判定することにより,車両が走行状態にあるか否かを判定する。車両がほぼ停止状態にあって、車速Vが所定の小さな車速Vo未満であれば、ステップ154にて「No」と判定して、ステップ166,168に進む。ステップ166においては、シートベルトの巻き取り解除指示信号をシートベルト巻き取り用電子制御ユニット30に送信する。ステップ168においては、ブレーキアシスト準備の解除指示信号をブレーキアシスト用電子制御ユニット40に送信する。前記ステップ166,168の処理後、ステップ170にてこの衝突予知プログラムの実行を一旦終了する。
【0055】
一方、車両が走行を開始して、ステップ154にて「Yes」すなわち車速Vが所定の小さな車速Vo以上であると判定されると、衝突予知用電子制御ユニット20はステップ156以降の処理を実行する。ステップ156においては、相対速度Vabが正であるかを判定する。なお、この相対速度Vabは、正により車両の前端部から前方物体までの距離Lxが減少していることを表し、負により車両の前端部から前方物体までの距離Lxが変化しないまたは増加していることを表している。相対速度Vabが負であれば、ステップ156にて「No」と判定して、ステップ166,168に進む。これは、この場合には車両が前方物体に衝突する可能性がないからである。
【0056】
一方、相対速度Vabが正であれば、ステップ156にて「Yes」と判定して、ステップ158に進む。ステップ158においては、周辺監視センサ装置21から入力されている現在の距離Lxを相対速度Vabで除算することにより、現在の相対速度Vabで走行し続ければ、車両の前端部が前方物体に衝突するまでの時間Ts(=Lx/Vab)を計算する。以下、この時間Tsを衝突時間という。次に、ステップ160にて、この衝突時間Tsが所定時間Tso以下であるかを判定する。この場合、衝突時間Tsは、運転者がブレーキペダルの踏み込み、操舵ハンドルの操作などの衝突回避操作を早急に行わなければ、車両の前端部が前方物体に衝突するであろうと予測される時間値に設定されている。
【0057】
衝突時間Tsが所定時間Tsoよりも大きければ、ステップ160にて「No」と判定して、前述したステップ166,168に進む。一方、衝突時間Tsが所定時間Tso以下になると、ステップ160にて「Yes」すなわち衝突予知と判定し、ステップ162,164の処理を実行して、ステップ170にてこの衝突予知プログラムを一旦終了する。ステップ162においては、シートベルトの巻き取りの指示信号をシートベルト巻き取り用電子制御ユニット30に送信する。ステップ164においては、ブレーキアシスト準備の指示信号をブレーキアシスト用電子制御ユニット40に送信する。
【0058】
なお、これらのシートベルトの巻き取り制御と、ブレーキのアシスト制御とは、ステップ160の処理により衝突が予測されても、その要求度合いが異なる。したがって、ステップ160の「Yes」との判定後、ステップ162の処理によりシートベルトの巻き取り指示信号が出力されるタイミングと、ステップ164の処理によりブレーキアシスト準備の指示信号の出力タイミングとを異ならせるようにするとよい。例えば、前者のタイミングを後者のタイミングよりも若干量だけ早くする。また、このことはステップ166,168の処理でも同じであり、シートベルトの巻き取り解除指示信号の出力タイミングと、ブレーキアシスト準備の解除指示信号の出力タイミングとを異ならせるようにしてもよい。
【0059】
そして、このような衝突予知判定がなされる限り、ステップ166の処理により、シートベルトの巻き取りの指示信号がシートベルト巻き取り用電子制御ユニット30に所定の短時間ごとに繰り返し送信され続ける。また、これと同時に、ステップ164の処理により、ブレーキアシスト準備の指示信号がブレーキアシスト用電子制御ユニット40に所定の短時間ごとに繰り返し送信され続ける。一方、この衝突予知が解除されて、ステップ154,156,160にて「No」と判定されると、ステップ166の処理により、シートベルトの巻き取り解除の指示信号がシートベルト巻き取り用電子制御ユニット30に所定の短時間ごとに繰り返し送信され始める。また、これと同時に、ステップ168の処理により、ブレーキアシスト準備の解除指示信号がブレーキアシスト用電子制御ユニット40に所定の短時間ごとに繰り返し送信され始める。
【0060】
このような衝突予知用電子制御ユニット20によるプログラム実行中、シートベルト巻き取り制御用電子制御ユニット30は、図4のシートベルト制御プログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行している。このシートベルト制御プログラムの実行はステップ200にて開始され、巻き取りカウント値CSが所定値N3以上であるかを判定する。この巻き取りカウント値CSはシートベルトの巻き取りの継続時間をカウントするもので、初期には「0」に設定されている。なお、所定値N3は、所定の正の整数値に設定されている。したがって、初期の状態では、ステップ202にて「No」と判定し、ステップ204以降に進む。
【0061】
ステップ204においては、衝突予知用電子制御ユニット20からの通信が不通になっているかを判定する。通信が不通になっているかは、前述した図3の衝突予知プログラムなどにより、所定の信号が衝突予知用電子制御ユニット20からシートベルト巻き取り用電子制御ユニット30に所定の短時間ごと(定期的に)供給されているはずであるから、その信号の有無を調べることにより判定される。今、通信が不通になっていれば、ステップ204にて「Yes」と判定して、ステップ212に進む。
【0062】
ステップ212においては、シートベルトアクチュエータ31を制御してその作動を解除する。すなわち、シートベルトアクチュエータ31としての電動モータの作動を停止させる。これにより、シートベルトはシートベルトアクチュエータ31によって巻き取られることなく、自由に引き出し可能な状態に保たれる。前記ステップ212の処理後、ステップ214にて巻き取りカウント値CSを「0」にクリアして、ステップ216にてこのシートベルト制御プログラムの実行を一旦終了する。
【0063】
一方、衝突予知用電子制御ユニット20からの通信が不通になっていなければ、ステップ204にて「No」と判定してステップ206に進む。ステップ206においては、前述した図3の衝突予知プログラムの実行により、現在、シートベルトの巻き取りが指示されているか、シートベルトの巻き取り解除が指示されているかを判定する。なお、この判定は、前記衝突予知用電子制御ユニット20から直前に送信された指示信号に従う。シートベルトの巻き取り解除が指示されていれば、ステップ206にて「No」と判定して、前述したステップ212,214の処理を実行する。
【0064】
また、シートベルトの巻き取りが指示されていれば、ステップ206にて「Yes」と判定し、ステップ208にてシートベルトアクチュエータ31を制御して作動させる。すなわち、シートベルトアクチュエータ31としての電動モータを作動させて、シートベルトを所定トルクで巻き取る。これにより、乗員はシートベルトによって拘束されて、車両の衝突時にも保護される。前記ステップ208の処理後、ステップ210にて巻き取りカウント値CSを「1」だけカウントアップして、ステップ216にてこのシートベルト制御プログラムの実行を一旦終了する。
【0065】
そして、シートベルトの巻き取りが指示され続ける限り、ステップ208の処理によりシートベルトは巻き取られ、ステップ210の処理により巻き取りカウント値CSは増加する。このようなシートベルトの巻き取り制御中、衝突予知用電子制御ユニット20からシートベルトの巻き取り解除が指示されれば、ステップ206にて「No」と判定して、ステップ212の前述した処理によりシートベルトの巻き取りは解除される。
【0066】
また、シートベルトの巻き取り指示が長時間継続して、巻き取りカウント値CSが所定値N3以上になると、ステップ202にて「Yes」と判定して、ステップ212に進み、シートベルトの巻き取りを解除する。これは、衝突が予測されていても、シートベルトを巻き取り続けることによる弊害を避けるためである。例えば、誤って乗員がシートベルトによって拘束され続けたり、衝突後に自由にされるべき乗員がシートベルトによって大きなトルクで拘束され続けたりすることを避けるためである。
【0067】
このようなシートベルト制御プログラムの実行により、衝突予知用電子制御ユニット20によって車両の衝突が予知された場合には、シートベルトが所定トルクで巻き取られ、シートベルトによって乗員が保護される。また、衝突予知用電子制御ユニット20によって車両の衝突予知が解除された場合には、シートベルトの巻き取りが解除されて、乗員はシートベルトを自由に引き出せるようになる。
【0068】
一方、ブレーキアシスト用電子制御ユニット40は、前記のように衝突予知用電子制御ユニット20からブレーキアシスト準備の指示信号が入力されると、ブレーキアクチュエータ42内のポンプを制御して、前記ブレーキアシストに利用する作動油圧を上昇させる。そして、乗員による急ブレーキ操作時には、前記作動油を用いて乗員によるブレーキ操作をアシストする。また、衝突予知用電子制御ユニット20からブレーキアシスト準備の解除指示信号が入力されると、ブレーキアクチュエータ42内のポンプの作動を停止する。
【0069】
また、シートベルト巻き取り用電子制御ユニット30は、前記図4のシートベルト制御プログラムと並行して、図5の通信異常プログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行している。この通信異常プログラムの実行はステップ220にて開始され、ステップ222にて通信不通カウント値CAが所定値N4以上であるかを判定する。この通信不通カウント値CAは、衝突予知用電子制御ユニット20からの通信が不通になっている時間をカウントするもので、初期には「0」に設定されている。なお、所定値N4は、所定の正の整数値である。したがって、最初、ステップ222にて「No」と判定し、ステップ224に進む。
【0070】
ステップ224においては、前述した図4のステップ204の処理と同様にして、衝突予知用電子制御ユニット20からの通信が不通になっているかを判定する。通信が不通でなければ、ステップ224にて「No」と判定し、ステップ226にて通信不通カウント値CAを「0」にクリアして、ステップ234にてこの通信異常プログラムの実行を終了する。
【0071】
一方、通信が不通であると、ステップ224にて「Yes」と判定し、ステップ228にて通信不通カウント値CAに「1」を加算して、ステップ234にてこの通信異常プログラムの実行を終了する。そして、ステップ228によるカウントアップにより通信不通カウント値CAが所定値N4以上になると、ステップ222にて「Yes」と判定して、ステップ230,232の処理を実行してステップ234にてこの通信異常プログラムの実行を終了する。
【0072】
ステップ230においては、衝突予知用電子制御ユニット20との通信故障が確定されて、故障確定フラグKFLが“1”に設定される。また、ステップ232においては、警報装置32が作動されて、衝突予知用電子制御ユニット20との通信故障が発生したことが乗員に知らされる。また、この場合には、前述した図4のシートベルト制御プログラムの実行は停止される。
【0073】
ただし、この通信不通の場合も、衝突予知用電子制御ユニット20との通信故障が確定する前に、通信が復帰すれば、ステップ224にて「No」と判定して、ステップ226にて通信不通カウント値CAを「0」にクリアする。したがって、この通信不通も、異常な状態が所定時間異常継続しなければ、故障の確定がなされることはない。
【0074】
さらに、上記のようにブレーキアシスト用電子制御ユニット40によって乗員のブレーキ操作がアシストされた場合、すなわち乗員の急ブレーキ操作が検出された場合には、図示しないプログラムの実行により、同ブレーキアシスト用電子制御ユニット40からシートベルト巻き取り用電子制御ユニット30にシートベルトの巻き取り指示信号が出力される(図1の破線参照)。また、ブレーキアシストが解除されたときには、前記シートベルトの巻き取り解除の指示信号がブレーキアシスト用電子制御ユニット40からシートベルト巻き取り用電子制御ユニット30に出力される。
【0075】
この巻き取り指示および巻き取り解除の指示に応答して、シートベルト巻き取り用電子制御ユニット30は、前述した場合と同様にシートベルトアクチュエータ31を制御して、シートベルトを巻き取り、および同巻き取りを解除する。このシートベルトの巻き取りおよび巻き取り解除制御は、衝突予知用電子制御ユニット20とは独立して行われるので、衝突予知用電子制御ユニット20によるシートベルトの巻き取り指示が途絶えても、乗員は保護される。
【0076】
また、シートベルト巻き取り用電子制御ユニット30は、ブレーキアシスト用電子制御ユニット40に対しても、上記図5と同様な通信異常プログラムを所定の短時間ごとに実行する。そして、この通信異常プログラムの実行により、ブレーキアシスト用電子制御ユニット40との通信故障が確定した場合には、前記ブレーキアシスト用電子制御ユニット40によるシートベルトの巻き取りおよび巻き取り解除制御を停止する。また、この場合でも、シートベルト巻き取り用電子制御ユニット30は、衝突予知用電子制御ユニット20からのシートベルトの巻き取りおよび巻き取り解除制御に対しては従うので、ブレーキアシスト用電子制御ユニット40との通信故障があっても、シートベルトの巻き取りにより乗員が的確に保護される。
【0077】
上記作動説明からも理解できるように、上記図2のセンサ異常プログラムの実行により、周辺監視センサ装置21、車速センサ装置41、ステアリングセンサ装置50およびヨーレートセンサ装置60の各センサ装置ごとに、異常の種類に応じて、センサ装置の故障の確定方法を異ならせるようにした。すなわち、故障の確定は、異常の検出時に即座にセンサ装置の故障を確定したり、継続的な異常の検出時に同センサ装置の故障を確定するようにした。したがって、センサ装置の故障確定が正確かつ必要に応じて迅速に行なわれるようになり、乗員はセンサ装置の異常に的確に対処することができて、乗員の保護を的確に図ることができる。
【0078】
また、図3の衝突予知プログラムおよび図4のシートベルト制御プログラムの実行により、前記各センサ装置および異常の種類に応じて、シートベルトの巻き取り(安全装置の作動)の制限の程度を異ならせるようにした。すなわち、センサ装置の異常検出以降においてシートベルトの巻き取り制御を禁止し、またはセンサ装置の異常検出時にシートベルトの巻き取り制御の作動を一時的に停止させる。これにより、シートベルトの巻き取り制御を禁止する必要のない場合まで、シートベルトの巻き取り制御が禁止されることがなくなり、乗員の保護を的確に図ることができる。
【0079】
また、上記実施形態においては、シートベルト巻き取り用電子制御ユニット30によるシートベルトの巻き取りに関し、衝突予知用電子制御ユニット20およびブレーキアシスト用電子制御ユニット40の両者が正常かつ両者からの通信が正常であれば、シートベルトの巻き取りは両者からの各指示信号に従う。一方、前記両者のうちの一方に異常が発生しまたは同一方からの通信が不通になった場合でも、他方が正常かつ同他方からの通信が正常であれば、他方からの指示によってシートベルトの巻き取りが制御されるようにした。このような独立的な制御および異常検出により、シートベルトの巻き取りの制限が極力抑えられて、乗員の保護を図ることができる。
【0080】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の実施にあたっては、上記各実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
【0081】
例えば、上記実施形態では、安全装置としてシートベルト巻き取り装置およびブレーキアシスト装置を説明した。しかし、この安全装置は車両の衝突などの緊急時に乗員を保護する装置であれば何でもよく、例えば他の安全装置としてはエアバック装置も考えられる。
【0082】
また、上記実施形態では、衝突予知用電子制御ユニット20にて各センサ装置21,41,50,60の故障を確定するとともに、シートベルト巻き取り制御用電子制御ユニット30の制御によって警報装置32から警報が発生されるようにした。しかし、これに代えて、警報装置32を衝突予知用電子制御ユニット20に接続して、衝突予知用電子制御ユニット20による各センサ装置の故障確定時に、同電子制御ユニット20によって警報装置32が制御されて各種警報が乗員に発せられるようにしてもよい。
【0083】
また、上記実施形態では、周辺監視センサ装置21において、ミリ波、超音波を利用したレーダ装置によって前方物体との距離Lxを検出するようにしたが、車両の前部にカメラを設置して、同カメラによって前方物体の存在および前方物体との距離Lxを測定するようにしてもよい。
【0084】
また、例えは、レーザを用いて前方物体との距離Lxを検出する場合のように、周辺監視センサ21によって前方物体との相対速度Vabが検出されない場合には、衝突予知用電子制御ユニット20にて相対速度Vabを計算するようにしてもよい。この場合、所定時間Δtごとに周辺監視センサ装置21から順次入力した距離Lxを用い、前回入力した距離Lxを前回距離Loldとし、今回入力した距離Lxを今回距離Lnewとして、下記数1を演算を実行することにより、相対速度Vabを計算するようにするとよい。
【0085】
【数1】
Vab(=(Lold−Lnew)/Δt)
【0086】
また、上記実施形態においては、ブレーキペダルの踏み込み速度が大きいことを条件に、ブレーキアシスト用電子制御ユニット40が乗員の急ブレーキ操作を検出するようにした。しかし、これに代えて、ブレーキセンサ43によって検出されたブレーキペダルの踏み込み量が所定値以上であること、ブレーキペダルの深い踏み込みを検出するブレーキスイッチからの信号により、前記急ブレーキ操作を検出するようにしてもよい。また、ブレーキ油の経路(例えば、ブレーキ用のマスタシリンダの出力側)に設けたブレーキ油圧センサによって検出されたブレーキ油圧に基づいて急ブレーキ操作を検出するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両の安全制御システムの全体概略図である。
【図2】図1の衝突予知用電子制御ユニットにて実行されるセンサ異常プログラムのフローチャートである。
【図3】図1の衝突予知用電子制御ユニットにて実行される衝突予知プログラムのフローチャートである。
【図4】図1のシートベルト巻き取り用電子制御ユニットにて実行されるシートベルト制御プログラムのフローチャートである。
【図5】図1のシートベルト巻き取り用電子制御ユニットにて実行される通信異常プログラムのフローチャートである。
【図6】図1の各センサ装置の異常の種類をまとめて示す図である。
【符号の説明】
10…通信ライン、20…衝突予知用電子制御ユニット、21…周辺監視センサ装置、30…シートベルト巻き取り用電子制御ユニット、31…シートベルトアクチュエータ、32…警報装置、40…ブレーキアシスト用電子制御ユニット、41…車速センサ装置、42…ブレーキアクチュエータ、43…ブレーキセンサ、50…ステアリングセンサ装置、60…ヨーレートセンサ装置。

Claims (6)

  1. 車両の状態量を検出する状態量検出手段と、前記状態量検出手段によって検出された車両の状態量に応じて安全装置の作動を制御する作動制御手段とを備えた車両制御システムにおいて、
    前記状態量検出手段の異常を検出する異常検出手段と、
    前記異常検出手段によって前記状態量検出手段の異常が検出されたとき前記作動制御手段による安全装置の作動制御を制限する手段であって、前記異常検出手段によって検出された異常の種類に応じて前記制限の程度を異ならせる作動制限手段を設けたことを特徴とする車両制御システム。
  2. 前記作動制限手段による制限の程度は、前記異常検出手段による異常検出以降において安全装置の作動を禁止し、または前記異常検出手段による異常検出時に安全装置の作動を一時的に停止させるものである請求項1に記載の車両制御システム。
  3. 車両の異なる状態量をそれぞれ検出する複数の状態量検出手段と、前記複数の状態量検出手段によってそれぞれ検出された車両の状態量に応じて安全装置の作動を制御する作動制御手段とを備えた車両制御システムにおいて、
    前記複数の状態量検出手段の異常を検出する異常検出手段と、
    前記異常検出手段によって前記複数の状態量検出手段のいずれかの異常が検出されたとき前記作動制御手段による安全装置の作動制御を制限する手段であって、前記状態量検出手段ごとに、前記異常検出手段によって検出された異常の種類に応じて前記制限の程度を異ならせる作動制限手段を設けたことを特徴とする車両制御システム。
  4. 車両の状態量を検出する状態量検出手段と、前記状態量検出手段によって検出された車両の状態量に応じて安全装置の作動を制御する作動制御手段とを備えた車両制御システムにおいて、
    前記状態量検出手段の異常を検出する異常検出手段と、
    前記異常検出手段による異常の検出に基づいて前記状態量検出手段の故障を確定する手段であって、前記異常検出手段によって検出された前記状態量検出手段の異常の種類に応じて前記故障の確定の方法を異ならせる故障診断手段を設けたことを特徴とする車両制御システム。
  5. 前記故障診断手段における故障の確定方法は、前記異常検出手段による異常の検出時に即座に前記状態量検出手段の故障を確定し、または前記異常検出手段による継続的な異常の検出時に前記状態量検出手段の故障を確定することである請求項4に記載の車両制御システム。
  6. 請求項4または5に記載した車両制御システムにおいて、さらに
    前記故障診断手段によって状態量検出手段の故障が確定されたときには同確定以降の安全装置の作動を禁止し、前記故障診断手段によって状態量検出手段の故障が確定される前であって前記異常検出手段によって異常が検出されたときには前記安全装置の作動を一時的に停止する作動制限手段を設けた車両制御システム。
JP2003020807A 2003-01-29 2003-01-29 車両制御システム Pending JP2004231010A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003020807A JP2004231010A (ja) 2003-01-29 2003-01-29 車両制御システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003020807A JP2004231010A (ja) 2003-01-29 2003-01-29 車両制御システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004231010A true JP2004231010A (ja) 2004-08-19

Family

ID=32950338

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003020807A Pending JP2004231010A (ja) 2003-01-29 2003-01-29 車両制御システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004231010A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006303844A (ja) * 2005-04-20 2006-11-02 Hitachi Ltd カメラ装置及び監視システム
JP2009157668A (ja) * 2007-12-27 2009-07-16 Hitachi Ltd 外界認識装置
JP2016022932A (ja) * 2014-07-24 2016-02-08 本田技研工業株式会社 シートベルト装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006303844A (ja) * 2005-04-20 2006-11-02 Hitachi Ltd カメラ装置及び監視システム
JP4529779B2 (ja) * 2005-04-20 2010-08-25 株式会社日立製作所 監視システム
US7872099B2 (en) 2005-04-20 2011-01-18 Hitachi, Ltd. Camera device and monitor system
JP2009157668A (ja) * 2007-12-27 2009-07-16 Hitachi Ltd 外界認識装置
JP2016022932A (ja) * 2014-07-24 2016-02-08 本田技研工業株式会社 シートベルト装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5792897B2 (ja) 運転支援システムを有する自動車
US9205816B2 (en) Vehicle emergency evacuation device
US8638204B2 (en) Driver assistance system
US10759369B2 (en) Apparatus and method for controlling vehicular active seatbelt
CN113212425B (zh) 驾驶辅助装置
JP2011510852A (ja) 車両特に商用車両の衝突を回避するか又は衝突による衝突の重大さを減少する装置及び方法
JP2004110394A (ja) 車両用障害物検知装置
EP4052982B1 (en) Driving control apparatus for vehicle
WO2004058546A1 (ja) 車両用安全装置
JP2009173052A (ja) 車両の運転支援装置
JP2007025782A (ja) 車車間通信による走行支援装置
JP2013082382A (ja) 車両の危険回避支援装置
JP2008290600A (ja) 車両の走行制御装置
JP6020587B2 (ja) 衝突回避支援装置及び衝突回避支援方法
JP2005022522A (ja) 車両の制御装置
US9187037B2 (en) Stop lamp switch abnormality detecting device
JP6583306B2 (ja) ブレーキ制御装置
JP2004231010A (ja) 車両制御システム
JP2014223863A (ja) タイヤ空気圧監視装置
KR101407520B1 (ko) 차량 충돌 경보 시스템
JP2010254239A (ja) 車両用乗員保護装置
JP4775047B2 (ja) 車両のシートベルト制御装置
JP6641797B2 (ja) 自動ブレーキ制御装置用の非作動スイッチの故障診断装置及び制動力制御装置
JP2007290560A (ja) 乗員保護装置の作動制御装置
JP4788354B2 (ja) 車両の走行制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050915

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071026

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071211

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080205

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080312

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080701