JP2004230988A - 車両用空調装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷却器5(冷媒蒸発器)の最低温度部位を精度良く検出できること。
【解決手段】冷却器5を通過した直後の空気温度(エバ後温度Te)を検出する冷却空気温度検出手段31は、冷却器5を複数に分割した領域を想定した場合に、それぞれの領域毎に空気温度を検出する複数の温度サーミスタにより構成される。エアコンECU2は、エバ後温度Teに基づいて冷媒圧縮機の制御状態(ON/OFF状態) を決定する際に、複数の温度サーミスタで検出される各々の空気温度を比較演算して、最も低い空気温度をエバ後温度Teとして処理する。
これにより、冷却器5の最低温度に相当する空気温度を精度良く検出できるので、制御上の安全係数を小さく取ることが可能である。また、冷却器5のフロストを早期に且つ精度良く検出でき、冷却器5のフロストに伴う液戻りを低減できるので、冷媒圧縮機の故障率が低下する。
【選択図】 図1
【解決手段】冷却器5を通過した直後の空気温度(エバ後温度Te)を検出する冷却空気温度検出手段31は、冷却器5を複数に分割した領域を想定した場合に、それぞれの領域毎に空気温度を検出する複数の温度サーミスタにより構成される。エアコンECU2は、エバ後温度Teに基づいて冷媒圧縮機の制御状態(ON/OFF状態) を決定する際に、複数の温度サーミスタで検出される各々の空気温度を比較演算して、最も低い空気温度をエバ後温度Teとして処理する。
これにより、冷却器5の最低温度に相当する空気温度を精度良く検出できるので、制御上の安全係数を小さく取ることが可能である。また、冷却器5のフロストを早期に且つ精度良く検出でき、冷却器5のフロストに伴う液戻りを低減できるので、冷媒圧縮機の故障率が低下する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷媒蒸発器の温度または冷媒蒸発器で冷却された直後の空気温度に基づいて冷媒圧縮機の作動を制御する車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の車両用空調装置は、冷媒蒸発器のフロストに伴う液戻りを防止(冷媒圧縮機の液圧縮防止)するために、冷媒蒸発器の空気下流側に温度サーミスタを配置し、この温度サーミスタで検出された空気温度(冷媒蒸発器の最低温度)に基づいて冷媒圧縮機の作動をON/OFF制御している(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特許第2769073 号公報(図10)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術(特許文献1)では、使用される温度サーミスタが1個であるため、冷媒蒸発器のフロストを早期に検出するために、冷媒蒸発器の最低温度部位に対応して温度サーミスタを配置する必要がある。ところが、冷媒蒸発器の最低温度部位は、使用される冷媒蒸発器の種類等によって異なる(車種毎に異なる)ため、温度サーミスタの取付け位置を車種毎に多くの適合試験を行って決める必要があった。
【0005】
また、適合試験によって温度サーミスタの取付け位置を決定しても、その取付け位置が必ずしも冷媒蒸発器の最低温度部位に対応している保証がない。このため、温度や湿度等の条件が広範囲であり、しかも冷媒圧縮機の吐出流量が常に変動する車両用空調装置においては、制御上の安全係数を大きく設定する必要があり、冷房性能が不足する虞があった。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、冷媒蒸発器の最低温度部位を精度良く検出でき、制御上の安全係数を小さくできる車両用空調装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(請求項1の発明)
本発明の車両用空調装置は、車室内へ送風される空気を冷却する冷媒蒸発器と、この冷媒蒸発器で空気との熱交換により蒸発したガス冷媒を吸入し、圧縮して吐出する冷媒圧縮機と、冷媒蒸発器から放射される放射エネルギ量から冷媒蒸発器の表面温度を検出できる放射温度計とを備え、この放射温度計で検出される冷媒蒸発器の最低温度に基づいて冷媒圧縮機の作動を制御することを特徴とする。
【0007】
上記の構成によれば、放射温度計により、冷媒蒸発器から放射される放射エネルギ(赤外線)の量を計測することで冷媒蒸発器の最低温度を検出できる。この場合、放射温度計の位置を車種毎に適合試験を行って決める必要がないので、適合工数を大幅に削減できる。
また、冷媒蒸発器の最低温度を精度良く検出できるので、その最低温度に基づいて冷媒圧縮機の作動を制御することにより、安全係数を小さく設定でき、冷房性能を向上できる。更に、冷媒蒸発器のフロストを早期に且つ精度良く検出できるので、冷媒蒸発器のフロストに伴う冷媒圧縮機の故障率を低下できる。
【0008】
(請求項2の発明)
本発明の車両用空調装置は、車室内へ送風される空気を冷却する冷媒蒸発器と、この冷媒蒸発器で空気との熱交換により蒸発したガス冷媒を吸入し、圧縮して吐出する冷媒圧縮機と、人工網膜チップを使用して冷媒蒸発器の表面温度を検出できる人工眼センサとを備え、この人工眼センサにて検出される冷媒蒸発器の最低温度に基づいて冷媒圧縮機の作動を制御することを特徴とする。
【0009】
上記の構成によれば、人工眼センサにより、冷媒蒸発器の表面温度から冷媒蒸発器の最低温度を検出できる。この場合、人工眼センサの位置を車種毎に適合試験を行って決める必要がないので、適合工数を大幅に削減できる。
また、冷媒蒸発器の最低温度を精度良く検出できるので、その最低温度に基づいて冷媒圧縮機の作動を制御することにより、安全係数を小さく設定でき、冷房性能を向上できる。更に、冷媒蒸発器のフロストを早期に且つ精度良く検出できるので、冷媒蒸発器のフロストに伴う冷媒圧縮機の故障率を低下できる。
【0010】
(請求項3の発明)
本発明の車両用空調装置は、車室内へ送風される空気を冷却する冷媒蒸発器と、この冷媒蒸発器で空気との熱交換により蒸発したガス冷媒を吸入し、圧縮して吐出する冷媒圧縮機と、冷媒蒸発器で冷却された直後の空気温度を検出する冷却空気温度検出手段とを備え、この冷却空気温度検出手段で検出された空気温度に基づいて冷媒圧縮機の作動を制御する。
冷却空気温度検出手段は、冷媒蒸発器を複数に分割した領域を想定し、それぞれの領域毎に空気温度を検出する複数の温度検出器を有していることを特徴とする。
【0011】
上記の構成によれば、冷媒蒸発器を複数に分割した領域毎に空気温度を検出するので、検出された複数箇所の空気温度を比較演算することにより、冷媒蒸発器の最低温度に相当する空気温度を検出できる。この場合、分割する領域が多くなる程、冷媒蒸発器の最低温度に相当する空気温度を精度良く検出できるので、個々の温度検出器(例えば温度サーミスタ)の取付け位置を、車種毎に適合試験を行って決める必要がないので、適合工数を大幅に削減できる。
【0012】
(請求項4の発明)
請求項3に記載した車両用空調装置において、
複数の温度検出器にて検出されたそれぞれの空気温度から最低温度を算出し、その最低温度に基づいて冷媒圧縮機の作動を制御することを特徴とする。
この構成によれば、算出された最低温度に基づいて冷媒圧縮機の作動を制御することにより、安全係数を小さく設定でき、冷房性能を向上できる。更に、冷媒蒸発器のフロストを早期に且つ精度良く検出できるので、冷媒蒸発器のフロストに伴う冷媒圧縮機の故障率を低下できる。
【0013】
(請求項5の発明)
請求項1〜4に記載した何れかの車両用空調装置において、
冷媒圧縮機は、可変容量タイプであることを特徴とする。
可変容量タイプの圧縮機を使用した場合は、ON/OFFタイプの圧縮機よりも冷媒流量の変動幅が大きいため、安全係数をより大きく取る必要がる。これに対し、本発明では、冷媒蒸発器の最低温度に基づいて冷媒圧縮機の作動を制御できるので、可変容量タイプの圧縮機であっても安全係数を小さくできる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施例)
図1は車両用空調装置の構成を模式的に示したシステム図である。
本実施例の車両用空調装置は、車室内へ空調空気を供給する空調ユニット1と、空調機能を自動制御するエアコンECU2とを備える。
空調ユニット1は、送風機3と、送風通路を形成するダクト4、このダクト4内に配置される冷却器5と加熱器6、吹出空気の温度調節を行うエアミックスドア7等より構成される。
【0015】
送風機3は、空気導入口(内気導入口8と外気導入口9)を有するブロワケース3aと、このブロワケース3aに収容されるファン3b、及びこのファン3bを回転駆動するモータ3cとで構成される。ブロワケース3aには、吸込口モードに応じて内気導入口8と外気導入口9とを選択的に開閉できる内外気切替ドア10が設けられている。
ダクト4の下流端には、吹出口モードに応じて車室内に送風空気を吹き出す吹出口(DEF 吹出口11、FACE吹出口12、FOOT吹出口13)が形成され、それぞれ吹出口切替ドア14、15、16によって開閉される。
【0016】
冷却器5は、冷凍サイクルの冷媒蒸発器であり、冷却器5の内部を流れる低温冷媒が周囲の空気から潜熱を奪って蒸発することにより、冷却器5を通過する空気を冷却する。
冷凍サイクルは、自動車用エアコンに用いられる極めて周知なシステムであり、図2に示す様に、冷媒圧縮機17、冷媒凝縮器18、レシーバ19、膨張弁20、及び冷却器5(冷媒蒸発器)等から構成される。なお、冷媒圧縮機17は、電磁クラッチ21を介して車両エンジン(図示せず)により回転駆動される。
【0017】
加熱器6は、冷却器5の空気下流側に配置され、冷却器5で冷却された空気が加熱器6を通過する際に、加熱器6の内部を流れる温水(例えばエンジン冷却水)との熱交換によって加熱される。なお、ダクト4の内部には、冷却器5で冷却された空気が加熱器6を迂回できるバイパス通路が設けられている。
エアミックスドア7は、加熱器6の空気入口を全閉するMAX−COOL位置(図1に示す実線位置)と、バイパス通路を全閉するMAX−HOT 位置(図1に示す一点鎖線位置)との間で回動可能に設けられ、加熱器6を通過する空気量と加熱器6を迂回する空気量との割合を調節する。
【0018】
エアコンECU2は、マイクロコンピュータを内蔵する電子制御ユニットであり、エアコン操作パネル22にて操作される各種スイッチの操作信号、及び各種センサ類(後述する)で検出されるセンサ情報(センサ信号)などを読み込み、これらの信号に基づいて、空調制御(吹出空気の温度制御、吸込口モードの制御、吹出口モードの制御、送風機3の風量制御、冷媒圧縮機17のON/OFF制御など)を行う。
【0019】
エアコン操作パネル22には、エアコンECU2に対して空調制御の実行を指令するAUTOスイッチ23、車室内の空調温度を設定する温度設定レバー24、送風機3の風量レベルを段階的(または連続的)に設定する風量設定スイッチ25、吸込口モードを選択する吸込口切替スイッチ26、および吹出口モードを選択する吹出口切替スイッチ27等が設けられている。
【0020】
センサ類としては、車室内の温度(内気温度Tr)を検出する内気温センサ28、車室外の温度(外気温度Tam )を検出する外気温センサ29、日射量Tsを検出する日射センサ30、冷却器5を通過した直後の空気温度(エバ後温度Te)を検出する冷却空気温度検出手段31、エンジン冷却水の温度(冷却水温Tw)を検出する水温センサ32、エアミックスドア7の開度を検出するポテンショメータ33等が設けられている。
但し、上記の冷却空気温度検出手段31は、図3に示す様に、冷却器5を複数に分割した領域を想定した場合に、それぞれの領域毎に空気温度(冷却器5で冷却された直後の空気温度)を検出する複数の温度サーミスタ31aにより構成される。
【0021】
次に、AUTOスイッチ23がONされた時の空調制御を実行するエアコンECU2の制御手順を図4に示すフローチャートに基づいて説明する。
Step10…温度設定レバー24によって設定された設定温度Tset、及び各種センサにて検出されるセンサ情報(内気温度Tr、外気温度Tam 、日射量Ts、エバ後温度Te、冷却水温Tw等)を読み込む。
【0022】
Step20…下記の式より車室内に吹き出される空気の目標吹出温度TAO を算出する。
TAO =Kset・Tset−Kr・Tr−Kam ・Tam −Ks・Ts+C
Kset:温度設定ゲイン、Kr:内気温度ゲイン、
Kam :外気温度ゲイン、Ks:日射ゲイン、C :補正ゲイン
【0023】
Step30…TAO に基づいて送風機3の風量を決定する。
Step40…TAO に基づいて吸込口モードを決定する。
Step50…TAO に基づいて吹出口モードを決定する。
Step60…下記の式よりエアミックスドア7の目標開度SWを算出する。
SW={(TAO−Te) / (Tw−Te) }×100(%)
【0024】
Step70…図5に示す様に、エバ後温度Teに基づいて冷媒圧縮機17の制御状態(ON/OFF状態) を決定する。なお、エアコンECU2は、複数の温度サーミスタ31aで検出される各々の空気温度を比較演算して、最も低い空気温度をエバ後温度Teとして処理する。
Step80…Step30〜70で求められた制御目標値が達成されるように、それぞれの制御機器(サーボモータや駆動回路など)に対し制御信号を出力する。
Step90…所定時間tが経過するまで待機する。所定時間tが経過した後、再びStep10以下の処理を繰り返す。
【0025】
(第1実施例の効果)
本実施例では、冷却器5を複数に分割した領域毎に空気温度を検出するので、検出された複数箇所の空気温度を比較演算することで冷却器5の最低温度に相当する空気温度を検出できる。この場合、分割する領域が多くなる程、冷却器5の最低温度に相当する空気温度を精度良く検出できることは言うまでもない。
この構成によれば、冷却空気温度検出手段31を構成する個々の温度サーミスタ31aを分割した領域毎に配置すれば良いので、温度サーミスタ31aの取付け位置を決めるための適合試験を行う必要がなく、適合工数を大幅に削減できる。
【0026】
また、冷却器5を通過した空気の最低温度を精度良く検出できるので、制御上の安全係数を小さく設定することが可能であり、その分、冷房性能を向上できる。更に、冷却器5のフロストを早期に且つ精度良く検出でき、冷却器5のフロストに伴う液戻りを低減できるので、冷媒圧縮機17の故障率が低下する。
【0027】
(第2実施例)
本実施例は、第1実施例に記載した冷却空気温度検出手段31の代わりに、冷却器5の表面温度(最低温度)を検出する放射温度計34を使用し、この放射温度計34の検出温度に基づいて冷媒圧縮機17の作動を制御する一例である。
放射温度計34は、例えば図6に示す様に、冷却器5の空気下流側に配置され、冷却器5から放射される赤外線の量を計測して冷却器5の表面温度(特に最低温度)を検出する。
【0028】
この構成によれば、冷却器5から放出される赤外線を放射温度計34により計測できれば良いので、放射温度計34の取付け位置を比較的自由に設定できる。つまり、冷却器5の最低温度を検出するために、冷却器5を通過した直後の空気温度を検出する必要がないので、放射温度計34の取付け位置を車種毎に適合試験を行って決める必要がなく、適合工数を大幅に削減できる。
【0029】
また、放射温度計34により冷却器5の最低温度を精度良く検出できるので、制御上の安全係数を小さく設定することが可能であり、その分、冷房性能を向上できる。更に、冷却器5のフロストを早期に且つ精度良く検出でき、冷却器5のフロストに伴う液戻りを低減できるので、冷媒圧縮機17の故障率が低下する。
なお、放射温度計34は、空気温度を検出するのではなく、冷却器5の表面温度を検出するので、必ずしも冷却器5の空気下流側に配置する必要はなく、冷却器5の空気上流側に配置しても良い。
【0030】
(第3実施例)
第2実施例に記載した放射温度計34の代わりに、人工網膜チップを有する人工眼センサ(図示しない)を使用しても良い。この場合、人工網膜チップによって冷却器5の表面温度(最低温度)を検出し、その最低温度に基づいて冷媒圧縮機17の作動を制御することにより、第2実施例と同様の効果を得ることができる。
【0031】
(変形例)
上記の第1実施例では、電磁クラッチ21を介して冷媒圧縮機17をON/OFF制御する例を記載したが、本発明の構成を可変容量型圧縮機の作動制御に適用しても良い。可変容量型圧縮機は、ON/OFFタイプの冷媒圧縮機17よりも冷媒流量の変動幅が大きいため、安全係数をより大きく取る必要がる。これに対し、本発明では、冷却器5の最低温度を精度良く検出できるので、可変容量タイプの圧縮機であっても安全係数を小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用空調装置の構成を模式的に示したシステム図である。
【図2】冷凍サイクル図である。
【図3】エバ後温度のセンシング方法を示す概略図である。
【図4】エアコンECUの制御手順を示すフローチャートである。
【図5】冷媒圧縮機の制御マップである。
【図6】放射温度計の使用例を示す斜視図である(第2実施例)。
【符号の説明】
1 空調ユニット
2 エアコンECU
5 冷却器(冷媒蒸発器)
17 冷媒圧縮機
31 冷却空気温度検出手段
31a 温度サーミスタ(温度検出器)
34 放射温度計
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷媒蒸発器の温度または冷媒蒸発器で冷却された直後の空気温度に基づいて冷媒圧縮機の作動を制御する車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の車両用空調装置は、冷媒蒸発器のフロストに伴う液戻りを防止(冷媒圧縮機の液圧縮防止)するために、冷媒蒸発器の空気下流側に温度サーミスタを配置し、この温度サーミスタで検出された空気温度(冷媒蒸発器の最低温度)に基づいて冷媒圧縮機の作動をON/OFF制御している(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特許第2769073 号公報(図10)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術(特許文献1)では、使用される温度サーミスタが1個であるため、冷媒蒸発器のフロストを早期に検出するために、冷媒蒸発器の最低温度部位に対応して温度サーミスタを配置する必要がある。ところが、冷媒蒸発器の最低温度部位は、使用される冷媒蒸発器の種類等によって異なる(車種毎に異なる)ため、温度サーミスタの取付け位置を車種毎に多くの適合試験を行って決める必要があった。
【0005】
また、適合試験によって温度サーミスタの取付け位置を決定しても、その取付け位置が必ずしも冷媒蒸発器の最低温度部位に対応している保証がない。このため、温度や湿度等の条件が広範囲であり、しかも冷媒圧縮機の吐出流量が常に変動する車両用空調装置においては、制御上の安全係数を大きく設定する必要があり、冷房性能が不足する虞があった。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、冷媒蒸発器の最低温度部位を精度良く検出でき、制御上の安全係数を小さくできる車両用空調装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(請求項1の発明)
本発明の車両用空調装置は、車室内へ送風される空気を冷却する冷媒蒸発器と、この冷媒蒸発器で空気との熱交換により蒸発したガス冷媒を吸入し、圧縮して吐出する冷媒圧縮機と、冷媒蒸発器から放射される放射エネルギ量から冷媒蒸発器の表面温度を検出できる放射温度計とを備え、この放射温度計で検出される冷媒蒸発器の最低温度に基づいて冷媒圧縮機の作動を制御することを特徴とする。
【0007】
上記の構成によれば、放射温度計により、冷媒蒸発器から放射される放射エネルギ(赤外線)の量を計測することで冷媒蒸発器の最低温度を検出できる。この場合、放射温度計の位置を車種毎に適合試験を行って決める必要がないので、適合工数を大幅に削減できる。
また、冷媒蒸発器の最低温度を精度良く検出できるので、その最低温度に基づいて冷媒圧縮機の作動を制御することにより、安全係数を小さく設定でき、冷房性能を向上できる。更に、冷媒蒸発器のフロストを早期に且つ精度良く検出できるので、冷媒蒸発器のフロストに伴う冷媒圧縮機の故障率を低下できる。
【0008】
(請求項2の発明)
本発明の車両用空調装置は、車室内へ送風される空気を冷却する冷媒蒸発器と、この冷媒蒸発器で空気との熱交換により蒸発したガス冷媒を吸入し、圧縮して吐出する冷媒圧縮機と、人工網膜チップを使用して冷媒蒸発器の表面温度を検出できる人工眼センサとを備え、この人工眼センサにて検出される冷媒蒸発器の最低温度に基づいて冷媒圧縮機の作動を制御することを特徴とする。
【0009】
上記の構成によれば、人工眼センサにより、冷媒蒸発器の表面温度から冷媒蒸発器の最低温度を検出できる。この場合、人工眼センサの位置を車種毎に適合試験を行って決める必要がないので、適合工数を大幅に削減できる。
また、冷媒蒸発器の最低温度を精度良く検出できるので、その最低温度に基づいて冷媒圧縮機の作動を制御することにより、安全係数を小さく設定でき、冷房性能を向上できる。更に、冷媒蒸発器のフロストを早期に且つ精度良く検出できるので、冷媒蒸発器のフロストに伴う冷媒圧縮機の故障率を低下できる。
【0010】
(請求項3の発明)
本発明の車両用空調装置は、車室内へ送風される空気を冷却する冷媒蒸発器と、この冷媒蒸発器で空気との熱交換により蒸発したガス冷媒を吸入し、圧縮して吐出する冷媒圧縮機と、冷媒蒸発器で冷却された直後の空気温度を検出する冷却空気温度検出手段とを備え、この冷却空気温度検出手段で検出された空気温度に基づいて冷媒圧縮機の作動を制御する。
冷却空気温度検出手段は、冷媒蒸発器を複数に分割した領域を想定し、それぞれの領域毎に空気温度を検出する複数の温度検出器を有していることを特徴とする。
【0011】
上記の構成によれば、冷媒蒸発器を複数に分割した領域毎に空気温度を検出するので、検出された複数箇所の空気温度を比較演算することにより、冷媒蒸発器の最低温度に相当する空気温度を検出できる。この場合、分割する領域が多くなる程、冷媒蒸発器の最低温度に相当する空気温度を精度良く検出できるので、個々の温度検出器(例えば温度サーミスタ)の取付け位置を、車種毎に適合試験を行って決める必要がないので、適合工数を大幅に削減できる。
【0012】
(請求項4の発明)
請求項3に記載した車両用空調装置において、
複数の温度検出器にて検出されたそれぞれの空気温度から最低温度を算出し、その最低温度に基づいて冷媒圧縮機の作動を制御することを特徴とする。
この構成によれば、算出された最低温度に基づいて冷媒圧縮機の作動を制御することにより、安全係数を小さく設定でき、冷房性能を向上できる。更に、冷媒蒸発器のフロストを早期に且つ精度良く検出できるので、冷媒蒸発器のフロストに伴う冷媒圧縮機の故障率を低下できる。
【0013】
(請求項5の発明)
請求項1〜4に記載した何れかの車両用空調装置において、
冷媒圧縮機は、可変容量タイプであることを特徴とする。
可変容量タイプの圧縮機を使用した場合は、ON/OFFタイプの圧縮機よりも冷媒流量の変動幅が大きいため、安全係数をより大きく取る必要がる。これに対し、本発明では、冷媒蒸発器の最低温度に基づいて冷媒圧縮機の作動を制御できるので、可変容量タイプの圧縮機であっても安全係数を小さくできる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施例)
図1は車両用空調装置の構成を模式的に示したシステム図である。
本実施例の車両用空調装置は、車室内へ空調空気を供給する空調ユニット1と、空調機能を自動制御するエアコンECU2とを備える。
空調ユニット1は、送風機3と、送風通路を形成するダクト4、このダクト4内に配置される冷却器5と加熱器6、吹出空気の温度調節を行うエアミックスドア7等より構成される。
【0015】
送風機3は、空気導入口(内気導入口8と外気導入口9)を有するブロワケース3aと、このブロワケース3aに収容されるファン3b、及びこのファン3bを回転駆動するモータ3cとで構成される。ブロワケース3aには、吸込口モードに応じて内気導入口8と外気導入口9とを選択的に開閉できる内外気切替ドア10が設けられている。
ダクト4の下流端には、吹出口モードに応じて車室内に送風空気を吹き出す吹出口(DEF 吹出口11、FACE吹出口12、FOOT吹出口13)が形成され、それぞれ吹出口切替ドア14、15、16によって開閉される。
【0016】
冷却器5は、冷凍サイクルの冷媒蒸発器であり、冷却器5の内部を流れる低温冷媒が周囲の空気から潜熱を奪って蒸発することにより、冷却器5を通過する空気を冷却する。
冷凍サイクルは、自動車用エアコンに用いられる極めて周知なシステムであり、図2に示す様に、冷媒圧縮機17、冷媒凝縮器18、レシーバ19、膨張弁20、及び冷却器5(冷媒蒸発器)等から構成される。なお、冷媒圧縮機17は、電磁クラッチ21を介して車両エンジン(図示せず)により回転駆動される。
【0017】
加熱器6は、冷却器5の空気下流側に配置され、冷却器5で冷却された空気が加熱器6を通過する際に、加熱器6の内部を流れる温水(例えばエンジン冷却水)との熱交換によって加熱される。なお、ダクト4の内部には、冷却器5で冷却された空気が加熱器6を迂回できるバイパス通路が設けられている。
エアミックスドア7は、加熱器6の空気入口を全閉するMAX−COOL位置(図1に示す実線位置)と、バイパス通路を全閉するMAX−HOT 位置(図1に示す一点鎖線位置)との間で回動可能に設けられ、加熱器6を通過する空気量と加熱器6を迂回する空気量との割合を調節する。
【0018】
エアコンECU2は、マイクロコンピュータを内蔵する電子制御ユニットであり、エアコン操作パネル22にて操作される各種スイッチの操作信号、及び各種センサ類(後述する)で検出されるセンサ情報(センサ信号)などを読み込み、これらの信号に基づいて、空調制御(吹出空気の温度制御、吸込口モードの制御、吹出口モードの制御、送風機3の風量制御、冷媒圧縮機17のON/OFF制御など)を行う。
【0019】
エアコン操作パネル22には、エアコンECU2に対して空調制御の実行を指令するAUTOスイッチ23、車室内の空調温度を設定する温度設定レバー24、送風機3の風量レベルを段階的(または連続的)に設定する風量設定スイッチ25、吸込口モードを選択する吸込口切替スイッチ26、および吹出口モードを選択する吹出口切替スイッチ27等が設けられている。
【0020】
センサ類としては、車室内の温度(内気温度Tr)を検出する内気温センサ28、車室外の温度(外気温度Tam )を検出する外気温センサ29、日射量Tsを検出する日射センサ30、冷却器5を通過した直後の空気温度(エバ後温度Te)を検出する冷却空気温度検出手段31、エンジン冷却水の温度(冷却水温Tw)を検出する水温センサ32、エアミックスドア7の開度を検出するポテンショメータ33等が設けられている。
但し、上記の冷却空気温度検出手段31は、図3に示す様に、冷却器5を複数に分割した領域を想定した場合に、それぞれの領域毎に空気温度(冷却器5で冷却された直後の空気温度)を検出する複数の温度サーミスタ31aにより構成される。
【0021】
次に、AUTOスイッチ23がONされた時の空調制御を実行するエアコンECU2の制御手順を図4に示すフローチャートに基づいて説明する。
Step10…温度設定レバー24によって設定された設定温度Tset、及び各種センサにて検出されるセンサ情報(内気温度Tr、外気温度Tam 、日射量Ts、エバ後温度Te、冷却水温Tw等)を読み込む。
【0022】
Step20…下記の式より車室内に吹き出される空気の目標吹出温度TAO を算出する。
TAO =Kset・Tset−Kr・Tr−Kam ・Tam −Ks・Ts+C
Kset:温度設定ゲイン、Kr:内気温度ゲイン、
Kam :外気温度ゲイン、Ks:日射ゲイン、C :補正ゲイン
【0023】
Step30…TAO に基づいて送風機3の風量を決定する。
Step40…TAO に基づいて吸込口モードを決定する。
Step50…TAO に基づいて吹出口モードを決定する。
Step60…下記の式よりエアミックスドア7の目標開度SWを算出する。
SW={(TAO−Te) / (Tw−Te) }×100(%)
【0024】
Step70…図5に示す様に、エバ後温度Teに基づいて冷媒圧縮機17の制御状態(ON/OFF状態) を決定する。なお、エアコンECU2は、複数の温度サーミスタ31aで検出される各々の空気温度を比較演算して、最も低い空気温度をエバ後温度Teとして処理する。
Step80…Step30〜70で求められた制御目標値が達成されるように、それぞれの制御機器(サーボモータや駆動回路など)に対し制御信号を出力する。
Step90…所定時間tが経過するまで待機する。所定時間tが経過した後、再びStep10以下の処理を繰り返す。
【0025】
(第1実施例の効果)
本実施例では、冷却器5を複数に分割した領域毎に空気温度を検出するので、検出された複数箇所の空気温度を比較演算することで冷却器5の最低温度に相当する空気温度を検出できる。この場合、分割する領域が多くなる程、冷却器5の最低温度に相当する空気温度を精度良く検出できることは言うまでもない。
この構成によれば、冷却空気温度検出手段31を構成する個々の温度サーミスタ31aを分割した領域毎に配置すれば良いので、温度サーミスタ31aの取付け位置を決めるための適合試験を行う必要がなく、適合工数を大幅に削減できる。
【0026】
また、冷却器5を通過した空気の最低温度を精度良く検出できるので、制御上の安全係数を小さく設定することが可能であり、その分、冷房性能を向上できる。更に、冷却器5のフロストを早期に且つ精度良く検出でき、冷却器5のフロストに伴う液戻りを低減できるので、冷媒圧縮機17の故障率が低下する。
【0027】
(第2実施例)
本実施例は、第1実施例に記載した冷却空気温度検出手段31の代わりに、冷却器5の表面温度(最低温度)を検出する放射温度計34を使用し、この放射温度計34の検出温度に基づいて冷媒圧縮機17の作動を制御する一例である。
放射温度計34は、例えば図6に示す様に、冷却器5の空気下流側に配置され、冷却器5から放射される赤外線の量を計測して冷却器5の表面温度(特に最低温度)を検出する。
【0028】
この構成によれば、冷却器5から放出される赤外線を放射温度計34により計測できれば良いので、放射温度計34の取付け位置を比較的自由に設定できる。つまり、冷却器5の最低温度を検出するために、冷却器5を通過した直後の空気温度を検出する必要がないので、放射温度計34の取付け位置を車種毎に適合試験を行って決める必要がなく、適合工数を大幅に削減できる。
【0029】
また、放射温度計34により冷却器5の最低温度を精度良く検出できるので、制御上の安全係数を小さく設定することが可能であり、その分、冷房性能を向上できる。更に、冷却器5のフロストを早期に且つ精度良く検出でき、冷却器5のフロストに伴う液戻りを低減できるので、冷媒圧縮機17の故障率が低下する。
なお、放射温度計34は、空気温度を検出するのではなく、冷却器5の表面温度を検出するので、必ずしも冷却器5の空気下流側に配置する必要はなく、冷却器5の空気上流側に配置しても良い。
【0030】
(第3実施例)
第2実施例に記載した放射温度計34の代わりに、人工網膜チップを有する人工眼センサ(図示しない)を使用しても良い。この場合、人工網膜チップによって冷却器5の表面温度(最低温度)を検出し、その最低温度に基づいて冷媒圧縮機17の作動を制御することにより、第2実施例と同様の効果を得ることができる。
【0031】
(変形例)
上記の第1実施例では、電磁クラッチ21を介して冷媒圧縮機17をON/OFF制御する例を記載したが、本発明の構成を可変容量型圧縮機の作動制御に適用しても良い。可変容量型圧縮機は、ON/OFFタイプの冷媒圧縮機17よりも冷媒流量の変動幅が大きいため、安全係数をより大きく取る必要がる。これに対し、本発明では、冷却器5の最低温度を精度良く検出できるので、可変容量タイプの圧縮機であっても安全係数を小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用空調装置の構成を模式的に示したシステム図である。
【図2】冷凍サイクル図である。
【図3】エバ後温度のセンシング方法を示す概略図である。
【図4】エアコンECUの制御手順を示すフローチャートである。
【図5】冷媒圧縮機の制御マップである。
【図6】放射温度計の使用例を示す斜視図である(第2実施例)。
【符号の説明】
1 空調ユニット
2 エアコンECU
5 冷却器(冷媒蒸発器)
17 冷媒圧縮機
31 冷却空気温度検出手段
31a 温度サーミスタ(温度検出器)
34 放射温度計
Claims (5)
- 車室内へ送風される空気を冷却する冷媒蒸発器と、
この冷媒蒸発器で空気との熱交換により蒸発したガス冷媒を吸入し、圧縮して吐出する冷媒圧縮機と、
前記冷媒蒸発器から放射される放射エネルギ量から前記冷媒蒸発器の表面温度を検出できる放射温度計とを備え、
この放射温度計で検出される前記冷媒蒸発器の最低温度に基づいて前記冷媒圧縮機の作動を制御することを特徴とする車両用空調装置。 - 車室内へ送風される空気を冷却する冷媒蒸発器と、
この冷媒蒸発器で空気との熱交換により蒸発したガス冷媒を吸入し、圧縮して吐出する冷媒圧縮機と、
人工網膜チップを使用して前記冷媒蒸発器の表面温度を検出できる人工眼センサとを備え、
この人工眼センサにて検出される前記冷媒蒸発器の最低温度に基づいて前記冷媒圧縮機の作動を制御することを特徴とする車両用空調装置。 - 車室内へ送風される空気を冷却する冷媒蒸発器と、
この冷媒蒸発器で空気との熱交換により蒸発したガス冷媒を吸入し、圧縮して吐出する冷媒圧縮機と、
前記冷媒蒸発器で冷却された直後の空気温度を検出する冷却空気温度検出手段とを備え、
この冷却空気温度検出手段で検出された空気温度に基づいて前記冷媒圧縮機の作動を制御する車両用空調装置において、
前記冷却空気温度検出手段は、前記冷媒蒸発器を複数に分割した領域を想定し、それぞれの領域毎に空気温度を検出する複数の温度検出器を有していることを特徴とする車両用空調装置。 - 請求項3に記載した車両用空調装置において、
前記複数の温度検出器にて検出されたそれぞれの空気温度から最低温度を算出し、その最低温度に基づいて前記冷媒圧縮機の作動を制御することを特徴とする車両用空調装置。 - 請求項1〜4に記載した何れかの車両用空調装置において、
前記冷媒圧縮機は、可変容量タイプであることを特徴とする車両用空調装置。
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