JP2004229968A - 電気掃除機 - Google Patents
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Abstract
【課題】取付部材を確実に固定できるとともに、取付部材を容易に着脱できる電気掃除機を提供する。
【解決手段】取付部材32に係止部41と突起部43を設ける。係止部41と突起部43を弾性変形させて取付部材32を取付部27に取り付け、弾性変形を復元させる。係止部41と突起部43とが取付部27に引っ掛からず、取付部材32を取付部27に対して容易に着脱できる。係止部41を係止孔部29に係合させるとともに、突起部43を取付リブ25の側面部に当接させる。係止部41と突起部43とで取付部材32を取付部27に確実に固定できる。
【選択図】 図1
【解決手段】取付部材32に係止部41と突起部43を設ける。係止部41と突起部43を弾性変形させて取付部材32を取付部27に取り付け、弾性変形を復元させる。係止部41と突起部43とが取付部27に引っ掛からず、取付部材32を取付部27に対して容易に着脱できる。係止部41を係止孔部29に係合させるとともに、突起部43を取付リブ25の側面部に当接させる。係止部41と突起部43とで取付部材32を取付部27に確実に固定できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、掃除機本体内に着脱可能に取り付けられる取付部材を備えた電気掃除機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば集塵パック式の電気掃除機は、電動送風機を収容した掃除機本体としての本体ケースを備え、この本体ケース内に設けられ電動送風機の吸込側に連通した集塵室内には、集塵パックが着脱可能に取り付けられている。
【0003】
そして、集塵室を開閉可能に閉塞する蓋体としての集塵蓋を本体ケースに設け、集塵室内を消臭および殺菌などする消臭部材を集塵蓋の集塵室側に設けた電気掃除機が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
この消臭部材は、長期に亘って効果を持続するために、集塵蓋に対して着脱可能にして洗浄などができるようにするとよい。この点、消臭部材をフィルタ状に形成して枠体に取り付けて取付部材を構成し、この取付部材の枠体に弾性変形可能な係止部を設け、この係止部を弾性変形させて、集塵蓋に設けたリブの係止孔部に係止させる構成が考えられる。
【0005】
しかしながら、このような構成では、取付部材の確実な固定が容易でなく、電動送風機の駆動などによる振動で取付部材が振動し、異音が発生するおそれがある。
【0006】
また、取付部材の振動による異音を防止するために、取付部材を集塵蓋に取り付けた際に集塵蓋を押圧して突っ張る突起部を取付部材の枠体に設ける構成も考えられる。
【0007】
しかしながら、このような構成では、この突起部がリブに引っ掛かって取付部材の取り付けが容易でない。
【0008】
【特許文献1】
実開平5−51236号公報(第6−7頁、図2)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、上記構成では、取付部材を容易に着脱できるように取付部材を確実に固定することが容易でないという問題点を有している。
【0010】
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、取付部材を確実に固定できるとともに、取付部材を容易に着脱できる電気掃除機を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、掃除機本体内に着脱可能に取り付けられる取付部材と、掃除機本体内に設けられた係止孔部と、取付部材に設けられ、この取付部材を掃除機本体内に取り付ける際に弾性変形され、この弾性変形が復元した状態で係止孔部に係止される係止部と、係止部が弾性変形された際にこの係止部と連動して弾性変形し、この弾性変形が復元した状態で掃除機本体内の一部に当接する突起部とを具備したものである。そして、係止部を弾性変形させることで突起部も弾性変形するので、取付部材を掃除機本体内に取り付ける際に係止部および突起部が引っ掛かることなどがなく容易に着脱でき、かつ係止部および突起部の弾性変形が復元して係止部が係止孔部に係止され、突起部が掃除機本体内の一部に当接することで、取付部材を確実に固定できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電気掃除機の一実施の形態の構成を図1ないし図7を参照して説明する。
【0013】
図6において、1はいわゆるキャニスタ型の電気掃除機である。この電気掃除機1は、中空な下部ケース体2、この下部ケース体2の上部に取り付けられた上部ケース体3、および、下部ケース体2の両側面に沿って取り付けられたバンパ4を有する掃除機本体としての本体ケース5を備えている。この上部ケース体3は、下部ケース体2の後側にねじ止めにて取り付けられた上部ケース体本体6と、この上部ケース体本体6の前側に上下方向に回動可能に取り付けられ、下部ケース体2の前側上部を開閉可能に覆う蓋体としての集塵蓋7とを有している。
【0014】
また、本体ケース5の前側下部には、図5に示すように、旋回輪8が旋回自在かつ回転自在に取り付けられている。さらに、本体ケース5の後側両側部には、図5および図6に示すように、大径の走行輪9がそれぞれ前後方向に回転自在に取り付けられている。これら旋回輪8および走行輪9により、本体ケース5は被掃除面としての床面上を走行可能となっている。
【0015】
そして、下部ケース体2内の底部には、隔壁11が一体に設けられ、本体ケース5内に集塵室12、および、吸込用の電動送風機13が収容された電動送風機室14が、前後にそれぞれ区画形成されている。ここで、集塵室12は、上側を集塵蓋7にて開閉可能に閉塞される。したがって、集塵蓋7は、集塵室12の一部を構成している。
【0016】
また、下部ケース体2の前側には、本体吸込口15が貫通して設けられ、集塵室12に連通している。この本体吸込口15の上方には、係合体16が前後方向に回動可能に設けられている。この係合体16は、本体吸込口15の集塵室12側の開口に取り付けられた集塵パック17の上端部を着脱可能に保持してこの集塵パック17を集塵室12内に固定する。
【0017】
また、集塵蓋7で集塵室12を閉塞した際のこの集塵室12の上部になる位置には、本体ケース5の前後方向に長手状の略楕円形状の開口部である窓部21が貫通して設けられている。この窓部21は、透光性部材としての蓋カバー22で覆われている。この蓋カバー22は、例えばフッ素系樹脂、アクリル、あるいはポリカーボネートなどの合成樹脂にて透明、あるいは半透明に形成されている。このため、窓部21からは、本体ケース5の外部からの少なくとも紫外線を含む光が、蓋カバー22を介して集塵室12内に導入される。
【0018】
さらに、本体ケース5内である集塵蓋7の裏面の周囲には、図2に示すように、リブ23が下方向に向けて突出し全周に亘って設けられている。また、集塵蓋7の後端部に位置したリブ23の前側面には、集塵蓋7を補強する複数、例えば6本の補強リブ24が設けられている。これら補強リブ24は、集塵蓋7の上下方向に沿って前方向に突出し、幅方向に互いに略平行に等間隔に離間されている。
【0019】
またさらに、集塵蓋7の幅方向の両端から幅方向の中心側に向けて2番目の補強リブ24,24は、それぞれ取付リブ25,25となっている。これら取付リブ25,25は、集塵蓋7の前後方向に略沿って集塵蓋7の前端部近傍に亘って設けられ、下方向に向けて突出している。また、取付リブ25,25の前端部には、集塵蓋7の幅方向に沿って下方向に突出した前部リブ26が一体に設けられている。この前部リブ26は、集塵蓋7の前端部に位置したリブ23に向けて両端部が屈曲され、平面視略コ字状に設けられている。この前部リブ26と集塵蓋7の前端部に位置したリブ23の後側面との間は、集塵蓋7で集塵室12を閉塞した際に係合体16の上端部を支持する。
【0020】
そして、集塵室12の上側面となる集塵蓋7の裏側の窓部21の周囲には、リブ23、取付リブ25,25および前部リブ26により、窓部21を矩形状に取り囲むように取付部27が形成されている。
【0021】
取付リブ25の前後方向の中心域は、取付部27の側方に向けてそれぞれ矩形状に屈曲されて嵌合部28となっている。この嵌合部28に位置した取付リブ25の側面部には、図1に示すように、細長略矩形状の係止孔部29が貫通して設けられている。
【0022】
取付部27内の前部リブ26の後部と窓部21の前端部との間には、図2に示すように、前部リブ26の突出方向に沿って突出した複数、例えば一対の係合リブ31が互いに幅方向に離間されて設けられている。これら係合リブ31は、平面視で略十字状に形成されている。
【0023】
そして、取付部27には、図1に示すように、取付部材32が窓部21に対向して着脱可能に取り付けられる。この取付部材32は、図3および図4に示すように、枠体33、および、この枠体33に取り付けられたフィルタ34を備え、消臭、抗菌、殺菌および殺虫などが可能である。
【0024】
枠体33は、略正方形枠状の枠部35を有しており、この枠部35には上下方向および左右方向に沿って複数、例えば2本ずつの格子状のリブ部36が一体に設けられている。ここで、枠部35の幅寸法は、両取付リブ25の間の距離寸法よりも若干小さく形成されている。したがって、枠部35は、取付部材32を取付部27内に取り付けた際に、取付リブ25の内側面から若干離間される。また、枠部35の両側部には、図3に示すように、それぞれ一対の係止突部37が側方に向けて突出して設けられている。
【0025】
各係止突部37は、図3に示す枠部35の上下方向の中心域よりも若干上側に偏位して設けられている。またさらに、各係止突部37は、枠部35の一部がこの枠部35の側方に矩形状に屈曲されて略矩形状にそれぞれ設けられている。また、各係止突部37は、枠部35の厚さ方向である表裏方向、すなわち図4に示す左右方向全体に亘ってそれぞれ設けられている。さらに、各係止突部37は、取付部材32の表側である枠体33の前側、すなわち図4に示す左側に向けて、長手寸法が小さくなるように図4に示す上下側がそれぞれ傾斜して形成されている。そして、各係止突部37の突出寸法は、取付リブ25の内側面から嵌合部28の内側面までの距離寸法、すなわち嵌合部28の窪み寸法と略等しく設定されている。また、両係止突部37の先端部の間の距離寸法は、両嵌合部28の間の距離寸法と略等しく形成されている。
【0026】
さらに、各係止突部37には、矩形状の切欠部38がそれぞれ切り欠き形成されている。この切欠部38内には、係止片部39が枠部35の側部から突出して設けられている。係止片部39は、枠部35の側方に突出して枠部35の裏側に向けて屈曲された舌片状に形成され、取付部材32の表側から裏側に向けて若干先細になっている。そして、図3に示す各係止片部39の両側部は、各係止突部37の両側部と略面一となっており、各係止片部39の先端部は、枠部35の裏側面と略面一になっている。
【0027】
また、各係止片部39には、枠体33の側方に向けて係止部41と、細長矩形状の挟持突部42とがそれぞれ突出して一体に設けられている。
【0028】
係止部41は、係止片部39の先端部に、図4に示す上下方向全体に亘って形成されている。この係止部41の長手寸法、すなわち図4に示す上下方向の寸法は、係止孔部29の長手寸法よりも小さく形成されている。また、挟持突部42は、係止部41よりも厚さ寸法が若干大きく、長手寸法は略等しく形成されている。係止部41と挟持突部42とは、図3に示す前後方向である図4に示す左右方向、すなわち取付部材32の表裏方向に互いに離間されている。さらに、これら係止部41と挟持突部42とは、係止突部37よりも側方に突出している。そして、係止部41と挟持突部42との間の距離寸法は、図1に示す係止孔部29の上下方向における集塵蓋7と反対側の端部と嵌合部28の先端部との間の距離寸法と略等しく形成されている。
【0029】
枠部35の係止突部37の図3に示す下側には、突起部43がそれぞれ一体に設けられている。これら突起部43は、図3に示す枠部35の上下方向に沿って設けられ、枠部35の両側方に向けて突出している。また、各突起部43の突出量は、係止突部37の突出量よりも小さい。さらに、一方の突起部43と他方の突起部43との間の距離寸法は、取付部27の取付リブ25の内側面の間の距離寸法よりも若干大きく形成されている。そして、突起部43の近傍の枠部35は、係止突部37よりも薄肉状に形成されている。
【0030】
枠部35の図3に示す上端部には、上端突出部44が一体に設けられている。この上端突出部44は、図4に示すように、枠部35の裏側端から上方に向けて若干突出している。また、上端突出部44の長手寸法、すなわち図3に示す左右方向寸法は、両係合リブ31の間の距離寸法よりも大きく形成されている。したがって、この上端突出部44は、取付部材32を取付部27内に取り付けた際に係合リブ31の前部リブ26と反対側に当接する。
【0031】
さらに、枠部35の下端部には、下端突出部45が一体に設けられている。この下端突出部45は、枠部35の裏側端から下方に向けて若干突出している。また、下端突出部45の長手寸法、すなわち図3に示す左右方向寸法は、リブ23の幅方向の中心域に位置した一対の補強リブ24の間の距離寸法よりも若干小さく形成されている。したがって、この下端突出部45は、取付部材32を取付部27内に取り付けた際に、補強リブ24の間に位置したリブ23の前側面に当接する。
【0032】
一方、フィルタ34は、図3に示すように、例えばアナターゼ型の二酸化チタン(TiO2)などの光触媒物質を有する光触媒部材としての光触媒シート46と、竹炭物質としての竹炭シート47とが交互に重ねられて矩形状に形成されている。ここで、光触媒シート46は、幅方向に沿って上下方向に交互に波形状に湾曲されている。このため、フィルタ34は、いわゆるハニカム構造となっている。
【0033】
隔壁11の本体ケース5の幅方向の一側寄りの位置には、図5に示すように、集塵室12と電動送風機室14とを互いに連通させる図示しない連通孔が設けられている。この連通孔の集塵室12側には、集塵パック17で捕捉できなかったさらに微細な細塵、あるいは集塵パック17を集塵室12内で着脱させた際に集塵室12内に毀れて吸込風に混入した塵埃などを捕捉する下部フィルタ体48が着脱可能に取り付けられる。
【0034】
さらに、電動送風機室14内において、電動送風機13は、図示しないパッキングなどが周囲に嵌着され、吸込側である負圧側が連通孔に対して気密に接続されている。すなわち、電動送風機13は、負圧側が集塵室12に連通している。言い換えると、集塵室12は、電動送風機13の負圧側に連通している。
【0035】
そして、電動送風機室14内には、図示しない電源コードを巻回したコードリール、および、電源コードおよび電動送風機13などと電気的に接続された図示しない回路基板なども収容されている。
【0036】
また、電動送風機室14の後部の電動送風機13の後側には、複数の排気孔58が貫通して設けられた排気パネル59が、下部ケース体2と上部ケース体3との間に挟持されて取り付けられている。この排気パネル59の各排気孔58は、電動送風機13の排気側である正圧側に連通されており、電動送風機13から排気された排気風を本体ケース5の外部に排気させる。そして、バンパ4の電動送風機室14側に位置した部分には、図6に示すように、複数の排気孔60が貫通して設けられている。
【0037】
一方、本体吸込口15には、可撓性を有するホース体61の基端が連通されて着脱可能に接続されている。このホース体61の先端には、このホース体61の基端側に向けて上側に突出した把持部63が一体に設けられている。この把持部63には、電動送風機13などの動作モードを設定する複数の設定ボタン64が設けられている。また、ホース体61の先端側には、伸縮可能な接続管としての延長管65を介して吸込口体としての床ブラシ66が着脱可能に連通接続されている。すなわち、延長管65は、ホース体61、本体吸込口15、集塵室12および連通孔を介して電動送風機13の吸込側に連通される。
【0038】
次に、上記一実施の形態の動作を説明する。
【0039】
まず、掃除をする際には、集塵蓋7を回動させて集塵室12を開口させ、枠体33にフィルタ34を保持した取付部材32を、集塵蓋7の取付部27内に取り付ける。
【0040】
このとき、作業者が、取付部材32の両係止片部39に指を掛けて取付部材32を両側方から挟み、これら係止片部39を取付部材32の幅方向の中心側にそれぞれ押圧し、図7の想像線に示すように、係止片部39を枠部35の内側面近傍まで弾性変形させる。
【0041】
すると、係止片部39の周囲の枠部35も係止片部39とともに弾性変形し、突起部43も係止片部39に連動して枠部35の幅方向の中心側に弾性変形する。ここで、突起部43の弾性変形量は、図7に示すように、係止部41の弾性変形量よりも少ない。
【0042】
この状態で、取付部材32を取付部27内に挿入した後、各係止片部39への押圧を開放すると、各係止片部39が枠体33の材質により復元し、図7の実線に示すように各係止片部39が枠部35の幅方向の外側へと広がることで、各係止部41が係止孔部29内に係止される。
【0043】
同時に、各突起部43も復元し、各取付リブ25の内側面を外方向に押圧しつつこれら各取付リブ25の内側面に当接し、取付部材32を取付部27に対して突っ張った状態に保持する。
【0044】
また、上端突出部44が係合リブ31に当接して本体ケース5の前後方向に突っ張る。
【0045】
そして、各係止片部39の挟持突部42と係止部41とで、係止孔部29の幅方向における集塵蓋7と反対側の端部と嵌合部28の先端部との間の部分を挟持する。
【0046】
さらに、集塵室12内に集塵パック17を取り付けた後、集塵蓋7を回動させて集塵室12を閉塞するとともに、本体吸込口15にホース体61および延長管65を介して床ブラシ66を接続する。そして、設定ボタン64を操作して電動送風機13を駆動させ、ホース体61の把持部63を持って押動させて、床ブラシ66を床面上で前後に走行させる。
【0047】
このとき、電動送風機13の駆動により発生する吸込力によって、床ブラシ66の図示しない吸込口から空気とともに床面上の塵埃が吸い込まれる。
【0048】
この後、床ブラシ66の吸込口から塵埃とともに吸い込まれた空気は、延長管65およびホース体61を順次介して本体吸込口15へと吸い込まれた後、集塵パック17にて空気とともに吸い込んだ塵埃が捕捉されて集塵される。
【0049】
そして、集塵パック17を通過して集塵室12内に溜まった吸込風には、取付部材32が作用する。
【0050】
すなわち、窓部21から集塵室12内に導入された本体ケース5の外部からの紫外線が光触媒シート46に含まれる二酸化チタンなどに当たり、この二酸化チタンなどの表面から電子が飛び出してプラスの電荷を帯びた正孔(ホール)が形成され、この正孔が周囲の有機物から電子を奪って電気的に安定しようとする作用により、フィルタ34に吸着された集塵室12内の吸込風に含まれる臭気成分などが酸化されて分解され、集塵室12内の吸込風が殺菌および消臭などされる。
【0051】
さらに、取付部材32により殺菌および消臭などされた集塵室12内の吸込風は、下部フィルタ体48にてさらに微細な塵埃を捕捉されて連通孔および電動送風機13を通過して排気風となり、排気孔58,60から本体ケース5の外部へと排気される。
【0052】
上述したように、上記一実施の形態によれば、取付部材32に係止部41と突起部43とを設け、係止部41および突起部43を連動させて弾性変形させて取付部材32を取付部27に取り付けて弾性変形を復元させることにより、係止部41と突起部43とが取付部27に引っ掛かるなどせず、取付部材32を取付部27に対して容易に着脱できる。
【0053】
また、係止部41を係止孔部29に係合させるとともに、突起部43を取付リブ25の側面部に当接させることで、係止部41と突起部43とで取付部材32を取付部27に確実に固定できる。
【0054】
さらに、挟持突部42を係止部41に略平行に設け、この挟持突部42と係止部41とで係止孔部29の幅方向における集塵蓋7と反対側の端部と嵌合部28の先端部との間を挟持するため、取付部材32を取付部27に、より確実に固定できる。
【0055】
またさらに、両突起部43,43の間の距離寸法を、取付部27の両取付リブ25,25の間の距離寸法よりも大きくしたことにより、係止部41の弾性変形が復元した状態で各突起部43が各取付リブ25の側面部を押圧して突っ張るため、取付部材32を取付部27に対して、より確実に固定できる。
【0056】
そして、取付部材32に上端突出部44を設け、取付部材32を取付部27に取り付けた際に、上端突出部44を取付部27に設けた係合リブ31に当接させることで、取付部材32をさらに確実に取付部27に固定できる。
【0057】
この結果、例えば電動送風機13の駆動などにより本体ケース5が振動しても、取付部材32が集塵蓋7に対して移動せず、異音などの発生を防止できる。
【0058】
また、突起部43の弾性変形量を係止部41の弾性変形量よりも少なくしたことにより、突起部43が取付リブ25の側面部を突っ張る力が弱くなることを防止できるとともに、取付部材32を取付部27に繰り返し着脱させても突起部43が弱りにくい。
【0059】
しかも、突起部43の突出量を係止部41の突出量よりも少なくしていることにより、突起部43の弾性変形量を係止部41の弾性変形量よりも少なくしても、取付部材32を取付部27に確実に固定できる。
【0060】
さらに、集塵蓋7に設けた窓部21から集塵室12内に導入された紫外線で励起される光触媒シート46を備えたフィルタ34を取付部材32に使用することで、集塵室12内を光触媒シート46の作用で消臭および殺菌でき、衛生性を向上できる。
【0061】
またさらに、取付部材32を窓部21に対向させて取り付けていることにより、窓部21から集塵室12内に導入される紫外線を、取付部材32のフィルタ34の光触媒シート46に対して効果的に作用できる。
【0062】
そして、取付部材32のフィルタ34に竹炭シート47を使用することで、集塵室12内の臭気成分をより確実にフィルタ34で吸着できる。
【0063】
また、フィルタ34を枠体33から着脱できることで、フィルタ34を洗浄でき、取付部材32の消臭効果を長期に亘って持続できるとともに、消臭効果が低下した場合にはフィルタ34だけを交換できる。
【0064】
さらに、フィルタ34の光触媒シート46を波形状に形成したことにより、フィルタ34の表面積を拡大して取付部材32の吸着効果および消臭効果などを、より向上できるとともに、本体ケース5の外部から窓部21を介してフィルタ34が露出していても見栄えを向上できる。
【0065】
なお、上記一実施の形態において、キャニスタ型の電気掃除機に限らず、床ブラシ66が本体ケース5の下面に直接形成されたアップライト型、その他、本体ケース5と床ブラシ66とが一体化された自走式の電気掃除機あるいはハンディ型などであっても対応させて用いることができる。
【0066】
また、電気掃除機1は、集塵パック17で集塵するものに限らず、いわゆるサイクロン式などでも対応させて用いることができる。
【0067】
さらに、取付部材32に係止部41および突起部43の形状、あるいは取付部材32の取り付け位置などは、上記構成に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更などは、この発明に含まれる。
【0068】
そして、取付部材32は、殺菌、消臭、抗菌および殺虫の少なくともいずれか一つの作用を有していればよく、他の様々な作用を有する構成なども可能である。
【0069】
【発明の効果】
本発明によれば、係止部を弾性変形させることで突起部も弾性変形するので、取付部材を掃除機本体内に取り付ける際に係止部および突起部が引っ掛かることなどがなく容易に着脱でき、かつ係止部および突起部の弾性変形が復元して係止部が係止孔部に係止され、突起部が掃除機本体内の一部に当接することで、取付部材を確実に固定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気掃除機の一実施の形態の一部を拡大して示す斜視図である。
【図2】同上電気掃除機の一部を示す平面図である。
【図3】同上電気掃除機の取付部材を示す平面図である。
【図4】同上取付部材を示す側面図である。
【図5】同上電気掃除機を示す断面図である。
【図6】同上電気掃除機を示す斜視図である。
【図7】同上電気掃除機の取付部材の弾性変形状態を拡大して示す平面図である。
【符号の説明】
1 電気掃除機
5 掃除機本体としての本体ケース
12 集塵室
13 電動送風機
21 窓部
29 係止孔部
32 取付部材
41 係止部
43 突起部
46 光触媒部材としての光触媒シート
【発明の属する技術分野】
本発明は、掃除機本体内に着脱可能に取り付けられる取付部材を備えた電気掃除機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば集塵パック式の電気掃除機は、電動送風機を収容した掃除機本体としての本体ケースを備え、この本体ケース内に設けられ電動送風機の吸込側に連通した集塵室内には、集塵パックが着脱可能に取り付けられている。
【0003】
そして、集塵室を開閉可能に閉塞する蓋体としての集塵蓋を本体ケースに設け、集塵室内を消臭および殺菌などする消臭部材を集塵蓋の集塵室側に設けた電気掃除機が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
この消臭部材は、長期に亘って効果を持続するために、集塵蓋に対して着脱可能にして洗浄などができるようにするとよい。この点、消臭部材をフィルタ状に形成して枠体に取り付けて取付部材を構成し、この取付部材の枠体に弾性変形可能な係止部を設け、この係止部を弾性変形させて、集塵蓋に設けたリブの係止孔部に係止させる構成が考えられる。
【0005】
しかしながら、このような構成では、取付部材の確実な固定が容易でなく、電動送風機の駆動などによる振動で取付部材が振動し、異音が発生するおそれがある。
【0006】
また、取付部材の振動による異音を防止するために、取付部材を集塵蓋に取り付けた際に集塵蓋を押圧して突っ張る突起部を取付部材の枠体に設ける構成も考えられる。
【0007】
しかしながら、このような構成では、この突起部がリブに引っ掛かって取付部材の取り付けが容易でない。
【0008】
【特許文献1】
実開平5−51236号公報(第6−7頁、図2)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、上記構成では、取付部材を容易に着脱できるように取付部材を確実に固定することが容易でないという問題点を有している。
【0010】
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、取付部材を確実に固定できるとともに、取付部材を容易に着脱できる電気掃除機を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、掃除機本体内に着脱可能に取り付けられる取付部材と、掃除機本体内に設けられた係止孔部と、取付部材に設けられ、この取付部材を掃除機本体内に取り付ける際に弾性変形され、この弾性変形が復元した状態で係止孔部に係止される係止部と、係止部が弾性変形された際にこの係止部と連動して弾性変形し、この弾性変形が復元した状態で掃除機本体内の一部に当接する突起部とを具備したものである。そして、係止部を弾性変形させることで突起部も弾性変形するので、取付部材を掃除機本体内に取り付ける際に係止部および突起部が引っ掛かることなどがなく容易に着脱でき、かつ係止部および突起部の弾性変形が復元して係止部が係止孔部に係止され、突起部が掃除機本体内の一部に当接することで、取付部材を確実に固定できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電気掃除機の一実施の形態の構成を図1ないし図7を参照して説明する。
【0013】
図6において、1はいわゆるキャニスタ型の電気掃除機である。この電気掃除機1は、中空な下部ケース体2、この下部ケース体2の上部に取り付けられた上部ケース体3、および、下部ケース体2の両側面に沿って取り付けられたバンパ4を有する掃除機本体としての本体ケース5を備えている。この上部ケース体3は、下部ケース体2の後側にねじ止めにて取り付けられた上部ケース体本体6と、この上部ケース体本体6の前側に上下方向に回動可能に取り付けられ、下部ケース体2の前側上部を開閉可能に覆う蓋体としての集塵蓋7とを有している。
【0014】
また、本体ケース5の前側下部には、図5に示すように、旋回輪8が旋回自在かつ回転自在に取り付けられている。さらに、本体ケース5の後側両側部には、図5および図6に示すように、大径の走行輪9がそれぞれ前後方向に回転自在に取り付けられている。これら旋回輪8および走行輪9により、本体ケース5は被掃除面としての床面上を走行可能となっている。
【0015】
そして、下部ケース体2内の底部には、隔壁11が一体に設けられ、本体ケース5内に集塵室12、および、吸込用の電動送風機13が収容された電動送風機室14が、前後にそれぞれ区画形成されている。ここで、集塵室12は、上側を集塵蓋7にて開閉可能に閉塞される。したがって、集塵蓋7は、集塵室12の一部を構成している。
【0016】
また、下部ケース体2の前側には、本体吸込口15が貫通して設けられ、集塵室12に連通している。この本体吸込口15の上方には、係合体16が前後方向に回動可能に設けられている。この係合体16は、本体吸込口15の集塵室12側の開口に取り付けられた集塵パック17の上端部を着脱可能に保持してこの集塵パック17を集塵室12内に固定する。
【0017】
また、集塵蓋7で集塵室12を閉塞した際のこの集塵室12の上部になる位置には、本体ケース5の前後方向に長手状の略楕円形状の開口部である窓部21が貫通して設けられている。この窓部21は、透光性部材としての蓋カバー22で覆われている。この蓋カバー22は、例えばフッ素系樹脂、アクリル、あるいはポリカーボネートなどの合成樹脂にて透明、あるいは半透明に形成されている。このため、窓部21からは、本体ケース5の外部からの少なくとも紫外線を含む光が、蓋カバー22を介して集塵室12内に導入される。
【0018】
さらに、本体ケース5内である集塵蓋7の裏面の周囲には、図2に示すように、リブ23が下方向に向けて突出し全周に亘って設けられている。また、集塵蓋7の後端部に位置したリブ23の前側面には、集塵蓋7を補強する複数、例えば6本の補強リブ24が設けられている。これら補強リブ24は、集塵蓋7の上下方向に沿って前方向に突出し、幅方向に互いに略平行に等間隔に離間されている。
【0019】
またさらに、集塵蓋7の幅方向の両端から幅方向の中心側に向けて2番目の補強リブ24,24は、それぞれ取付リブ25,25となっている。これら取付リブ25,25は、集塵蓋7の前後方向に略沿って集塵蓋7の前端部近傍に亘って設けられ、下方向に向けて突出している。また、取付リブ25,25の前端部には、集塵蓋7の幅方向に沿って下方向に突出した前部リブ26が一体に設けられている。この前部リブ26は、集塵蓋7の前端部に位置したリブ23に向けて両端部が屈曲され、平面視略コ字状に設けられている。この前部リブ26と集塵蓋7の前端部に位置したリブ23の後側面との間は、集塵蓋7で集塵室12を閉塞した際に係合体16の上端部を支持する。
【0020】
そして、集塵室12の上側面となる集塵蓋7の裏側の窓部21の周囲には、リブ23、取付リブ25,25および前部リブ26により、窓部21を矩形状に取り囲むように取付部27が形成されている。
【0021】
取付リブ25の前後方向の中心域は、取付部27の側方に向けてそれぞれ矩形状に屈曲されて嵌合部28となっている。この嵌合部28に位置した取付リブ25の側面部には、図1に示すように、細長略矩形状の係止孔部29が貫通して設けられている。
【0022】
取付部27内の前部リブ26の後部と窓部21の前端部との間には、図2に示すように、前部リブ26の突出方向に沿って突出した複数、例えば一対の係合リブ31が互いに幅方向に離間されて設けられている。これら係合リブ31は、平面視で略十字状に形成されている。
【0023】
そして、取付部27には、図1に示すように、取付部材32が窓部21に対向して着脱可能に取り付けられる。この取付部材32は、図3および図4に示すように、枠体33、および、この枠体33に取り付けられたフィルタ34を備え、消臭、抗菌、殺菌および殺虫などが可能である。
【0024】
枠体33は、略正方形枠状の枠部35を有しており、この枠部35には上下方向および左右方向に沿って複数、例えば2本ずつの格子状のリブ部36が一体に設けられている。ここで、枠部35の幅寸法は、両取付リブ25の間の距離寸法よりも若干小さく形成されている。したがって、枠部35は、取付部材32を取付部27内に取り付けた際に、取付リブ25の内側面から若干離間される。また、枠部35の両側部には、図3に示すように、それぞれ一対の係止突部37が側方に向けて突出して設けられている。
【0025】
各係止突部37は、図3に示す枠部35の上下方向の中心域よりも若干上側に偏位して設けられている。またさらに、各係止突部37は、枠部35の一部がこの枠部35の側方に矩形状に屈曲されて略矩形状にそれぞれ設けられている。また、各係止突部37は、枠部35の厚さ方向である表裏方向、すなわち図4に示す左右方向全体に亘ってそれぞれ設けられている。さらに、各係止突部37は、取付部材32の表側である枠体33の前側、すなわち図4に示す左側に向けて、長手寸法が小さくなるように図4に示す上下側がそれぞれ傾斜して形成されている。そして、各係止突部37の突出寸法は、取付リブ25の内側面から嵌合部28の内側面までの距離寸法、すなわち嵌合部28の窪み寸法と略等しく設定されている。また、両係止突部37の先端部の間の距離寸法は、両嵌合部28の間の距離寸法と略等しく形成されている。
【0026】
さらに、各係止突部37には、矩形状の切欠部38がそれぞれ切り欠き形成されている。この切欠部38内には、係止片部39が枠部35の側部から突出して設けられている。係止片部39は、枠部35の側方に突出して枠部35の裏側に向けて屈曲された舌片状に形成され、取付部材32の表側から裏側に向けて若干先細になっている。そして、図3に示す各係止片部39の両側部は、各係止突部37の両側部と略面一となっており、各係止片部39の先端部は、枠部35の裏側面と略面一になっている。
【0027】
また、各係止片部39には、枠体33の側方に向けて係止部41と、細長矩形状の挟持突部42とがそれぞれ突出して一体に設けられている。
【0028】
係止部41は、係止片部39の先端部に、図4に示す上下方向全体に亘って形成されている。この係止部41の長手寸法、すなわち図4に示す上下方向の寸法は、係止孔部29の長手寸法よりも小さく形成されている。また、挟持突部42は、係止部41よりも厚さ寸法が若干大きく、長手寸法は略等しく形成されている。係止部41と挟持突部42とは、図3に示す前後方向である図4に示す左右方向、すなわち取付部材32の表裏方向に互いに離間されている。さらに、これら係止部41と挟持突部42とは、係止突部37よりも側方に突出している。そして、係止部41と挟持突部42との間の距離寸法は、図1に示す係止孔部29の上下方向における集塵蓋7と反対側の端部と嵌合部28の先端部との間の距離寸法と略等しく形成されている。
【0029】
枠部35の係止突部37の図3に示す下側には、突起部43がそれぞれ一体に設けられている。これら突起部43は、図3に示す枠部35の上下方向に沿って設けられ、枠部35の両側方に向けて突出している。また、各突起部43の突出量は、係止突部37の突出量よりも小さい。さらに、一方の突起部43と他方の突起部43との間の距離寸法は、取付部27の取付リブ25の内側面の間の距離寸法よりも若干大きく形成されている。そして、突起部43の近傍の枠部35は、係止突部37よりも薄肉状に形成されている。
【0030】
枠部35の図3に示す上端部には、上端突出部44が一体に設けられている。この上端突出部44は、図4に示すように、枠部35の裏側端から上方に向けて若干突出している。また、上端突出部44の長手寸法、すなわち図3に示す左右方向寸法は、両係合リブ31の間の距離寸法よりも大きく形成されている。したがって、この上端突出部44は、取付部材32を取付部27内に取り付けた際に係合リブ31の前部リブ26と反対側に当接する。
【0031】
さらに、枠部35の下端部には、下端突出部45が一体に設けられている。この下端突出部45は、枠部35の裏側端から下方に向けて若干突出している。また、下端突出部45の長手寸法、すなわち図3に示す左右方向寸法は、リブ23の幅方向の中心域に位置した一対の補強リブ24の間の距離寸法よりも若干小さく形成されている。したがって、この下端突出部45は、取付部材32を取付部27内に取り付けた際に、補強リブ24の間に位置したリブ23の前側面に当接する。
【0032】
一方、フィルタ34は、図3に示すように、例えばアナターゼ型の二酸化チタン(TiO2)などの光触媒物質を有する光触媒部材としての光触媒シート46と、竹炭物質としての竹炭シート47とが交互に重ねられて矩形状に形成されている。ここで、光触媒シート46は、幅方向に沿って上下方向に交互に波形状に湾曲されている。このため、フィルタ34は、いわゆるハニカム構造となっている。
【0033】
隔壁11の本体ケース5の幅方向の一側寄りの位置には、図5に示すように、集塵室12と電動送風機室14とを互いに連通させる図示しない連通孔が設けられている。この連通孔の集塵室12側には、集塵パック17で捕捉できなかったさらに微細な細塵、あるいは集塵パック17を集塵室12内で着脱させた際に集塵室12内に毀れて吸込風に混入した塵埃などを捕捉する下部フィルタ体48が着脱可能に取り付けられる。
【0034】
さらに、電動送風機室14内において、電動送風機13は、図示しないパッキングなどが周囲に嵌着され、吸込側である負圧側が連通孔に対して気密に接続されている。すなわち、電動送風機13は、負圧側が集塵室12に連通している。言い換えると、集塵室12は、電動送風機13の負圧側に連通している。
【0035】
そして、電動送風機室14内には、図示しない電源コードを巻回したコードリール、および、電源コードおよび電動送風機13などと電気的に接続された図示しない回路基板なども収容されている。
【0036】
また、電動送風機室14の後部の電動送風機13の後側には、複数の排気孔58が貫通して設けられた排気パネル59が、下部ケース体2と上部ケース体3との間に挟持されて取り付けられている。この排気パネル59の各排気孔58は、電動送風機13の排気側である正圧側に連通されており、電動送風機13から排気された排気風を本体ケース5の外部に排気させる。そして、バンパ4の電動送風機室14側に位置した部分には、図6に示すように、複数の排気孔60が貫通して設けられている。
【0037】
一方、本体吸込口15には、可撓性を有するホース体61の基端が連通されて着脱可能に接続されている。このホース体61の先端には、このホース体61の基端側に向けて上側に突出した把持部63が一体に設けられている。この把持部63には、電動送風機13などの動作モードを設定する複数の設定ボタン64が設けられている。また、ホース体61の先端側には、伸縮可能な接続管としての延長管65を介して吸込口体としての床ブラシ66が着脱可能に連通接続されている。すなわち、延長管65は、ホース体61、本体吸込口15、集塵室12および連通孔を介して電動送風機13の吸込側に連通される。
【0038】
次に、上記一実施の形態の動作を説明する。
【0039】
まず、掃除をする際には、集塵蓋7を回動させて集塵室12を開口させ、枠体33にフィルタ34を保持した取付部材32を、集塵蓋7の取付部27内に取り付ける。
【0040】
このとき、作業者が、取付部材32の両係止片部39に指を掛けて取付部材32を両側方から挟み、これら係止片部39を取付部材32の幅方向の中心側にそれぞれ押圧し、図7の想像線に示すように、係止片部39を枠部35の内側面近傍まで弾性変形させる。
【0041】
すると、係止片部39の周囲の枠部35も係止片部39とともに弾性変形し、突起部43も係止片部39に連動して枠部35の幅方向の中心側に弾性変形する。ここで、突起部43の弾性変形量は、図7に示すように、係止部41の弾性変形量よりも少ない。
【0042】
この状態で、取付部材32を取付部27内に挿入した後、各係止片部39への押圧を開放すると、各係止片部39が枠体33の材質により復元し、図7の実線に示すように各係止片部39が枠部35の幅方向の外側へと広がることで、各係止部41が係止孔部29内に係止される。
【0043】
同時に、各突起部43も復元し、各取付リブ25の内側面を外方向に押圧しつつこれら各取付リブ25の内側面に当接し、取付部材32を取付部27に対して突っ張った状態に保持する。
【0044】
また、上端突出部44が係合リブ31に当接して本体ケース5の前後方向に突っ張る。
【0045】
そして、各係止片部39の挟持突部42と係止部41とで、係止孔部29の幅方向における集塵蓋7と反対側の端部と嵌合部28の先端部との間の部分を挟持する。
【0046】
さらに、集塵室12内に集塵パック17を取り付けた後、集塵蓋7を回動させて集塵室12を閉塞するとともに、本体吸込口15にホース体61および延長管65を介して床ブラシ66を接続する。そして、設定ボタン64を操作して電動送風機13を駆動させ、ホース体61の把持部63を持って押動させて、床ブラシ66を床面上で前後に走行させる。
【0047】
このとき、電動送風機13の駆動により発生する吸込力によって、床ブラシ66の図示しない吸込口から空気とともに床面上の塵埃が吸い込まれる。
【0048】
この後、床ブラシ66の吸込口から塵埃とともに吸い込まれた空気は、延長管65およびホース体61を順次介して本体吸込口15へと吸い込まれた後、集塵パック17にて空気とともに吸い込んだ塵埃が捕捉されて集塵される。
【0049】
そして、集塵パック17を通過して集塵室12内に溜まった吸込風には、取付部材32が作用する。
【0050】
すなわち、窓部21から集塵室12内に導入された本体ケース5の外部からの紫外線が光触媒シート46に含まれる二酸化チタンなどに当たり、この二酸化チタンなどの表面から電子が飛び出してプラスの電荷を帯びた正孔(ホール)が形成され、この正孔が周囲の有機物から電子を奪って電気的に安定しようとする作用により、フィルタ34に吸着された集塵室12内の吸込風に含まれる臭気成分などが酸化されて分解され、集塵室12内の吸込風が殺菌および消臭などされる。
【0051】
さらに、取付部材32により殺菌および消臭などされた集塵室12内の吸込風は、下部フィルタ体48にてさらに微細な塵埃を捕捉されて連通孔および電動送風機13を通過して排気風となり、排気孔58,60から本体ケース5の外部へと排気される。
【0052】
上述したように、上記一実施の形態によれば、取付部材32に係止部41と突起部43とを設け、係止部41および突起部43を連動させて弾性変形させて取付部材32を取付部27に取り付けて弾性変形を復元させることにより、係止部41と突起部43とが取付部27に引っ掛かるなどせず、取付部材32を取付部27に対して容易に着脱できる。
【0053】
また、係止部41を係止孔部29に係合させるとともに、突起部43を取付リブ25の側面部に当接させることで、係止部41と突起部43とで取付部材32を取付部27に確実に固定できる。
【0054】
さらに、挟持突部42を係止部41に略平行に設け、この挟持突部42と係止部41とで係止孔部29の幅方向における集塵蓋7と反対側の端部と嵌合部28の先端部との間を挟持するため、取付部材32を取付部27に、より確実に固定できる。
【0055】
またさらに、両突起部43,43の間の距離寸法を、取付部27の両取付リブ25,25の間の距離寸法よりも大きくしたことにより、係止部41の弾性変形が復元した状態で各突起部43が各取付リブ25の側面部を押圧して突っ張るため、取付部材32を取付部27に対して、より確実に固定できる。
【0056】
そして、取付部材32に上端突出部44を設け、取付部材32を取付部27に取り付けた際に、上端突出部44を取付部27に設けた係合リブ31に当接させることで、取付部材32をさらに確実に取付部27に固定できる。
【0057】
この結果、例えば電動送風機13の駆動などにより本体ケース5が振動しても、取付部材32が集塵蓋7に対して移動せず、異音などの発生を防止できる。
【0058】
また、突起部43の弾性変形量を係止部41の弾性変形量よりも少なくしたことにより、突起部43が取付リブ25の側面部を突っ張る力が弱くなることを防止できるとともに、取付部材32を取付部27に繰り返し着脱させても突起部43が弱りにくい。
【0059】
しかも、突起部43の突出量を係止部41の突出量よりも少なくしていることにより、突起部43の弾性変形量を係止部41の弾性変形量よりも少なくしても、取付部材32を取付部27に確実に固定できる。
【0060】
さらに、集塵蓋7に設けた窓部21から集塵室12内に導入された紫外線で励起される光触媒シート46を備えたフィルタ34を取付部材32に使用することで、集塵室12内を光触媒シート46の作用で消臭および殺菌でき、衛生性を向上できる。
【0061】
またさらに、取付部材32を窓部21に対向させて取り付けていることにより、窓部21から集塵室12内に導入される紫外線を、取付部材32のフィルタ34の光触媒シート46に対して効果的に作用できる。
【0062】
そして、取付部材32のフィルタ34に竹炭シート47を使用することで、集塵室12内の臭気成分をより確実にフィルタ34で吸着できる。
【0063】
また、フィルタ34を枠体33から着脱できることで、フィルタ34を洗浄でき、取付部材32の消臭効果を長期に亘って持続できるとともに、消臭効果が低下した場合にはフィルタ34だけを交換できる。
【0064】
さらに、フィルタ34の光触媒シート46を波形状に形成したことにより、フィルタ34の表面積を拡大して取付部材32の吸着効果および消臭効果などを、より向上できるとともに、本体ケース5の外部から窓部21を介してフィルタ34が露出していても見栄えを向上できる。
【0065】
なお、上記一実施の形態において、キャニスタ型の電気掃除機に限らず、床ブラシ66が本体ケース5の下面に直接形成されたアップライト型、その他、本体ケース5と床ブラシ66とが一体化された自走式の電気掃除機あるいはハンディ型などであっても対応させて用いることができる。
【0066】
また、電気掃除機1は、集塵パック17で集塵するものに限らず、いわゆるサイクロン式などでも対応させて用いることができる。
【0067】
さらに、取付部材32に係止部41および突起部43の形状、あるいは取付部材32の取り付け位置などは、上記構成に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更などは、この発明に含まれる。
【0068】
そして、取付部材32は、殺菌、消臭、抗菌および殺虫の少なくともいずれか一つの作用を有していればよく、他の様々な作用を有する構成なども可能である。
【0069】
【発明の効果】
本発明によれば、係止部を弾性変形させることで突起部も弾性変形するので、取付部材を掃除機本体内に取り付ける際に係止部および突起部が引っ掛かることなどがなく容易に着脱でき、かつ係止部および突起部の弾性変形が復元して係止部が係止孔部に係止され、突起部が掃除機本体内の一部に当接することで、取付部材を確実に固定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気掃除機の一実施の形態の一部を拡大して示す斜視図である。
【図2】同上電気掃除機の一部を示す平面図である。
【図3】同上電気掃除機の取付部材を示す平面図である。
【図4】同上取付部材を示す側面図である。
【図5】同上電気掃除機を示す断面図である。
【図6】同上電気掃除機を示す斜視図である。
【図7】同上電気掃除機の取付部材の弾性変形状態を拡大して示す平面図である。
【符号の説明】
1 電気掃除機
5 掃除機本体としての本体ケース
12 集塵室
13 電動送風機
21 窓部
29 係止孔部
32 取付部材
41 係止部
43 突起部
46 光触媒部材としての光触媒シート
Claims (4)
- 電動送風機を収容した掃除機本体と、
この掃除機本体内に着脱可能に取り付けられる取付部材と、
前記掃除機本体内に設けられた係止孔部と、
前記取付部材に設けられ、この取付部材を前記掃除機本体内に取り付ける際に弾性変形され、この弾性変形が復元した状態で前記係止孔部に係止される係止部と、
前記取付部材に設けられ、前記係止部が弾性変形された際にこの係止部と連動して弾性変形し、この弾性変形が復元した状態で前記掃除機本体内の一部に当接する突起部と
を具備したことを特徴とした電気掃除機。 - 突起部は、係止部の弾性変形が復元した状態で掃除機本体内の一部を押圧する
ことを特徴とした請求項1記載の電気掃除機。 - 突起部は、係止部の弾性変形量よりも弾性変形量が少ない
ことを特徴とした請求項2記載の電気掃除機。 - 電動送風機の吸込側に連通して掃除機本体に設けられた集塵室と、
前記掃除機本体に設けられ、前記集塵室内に少なくとも紫外線を導入する窓部とを具備し、
取付部材は、前記窓部から導入される紫外線により励起されて前記集塵室内を消臭する光触媒部材を備えた
ことを特徴とした請求項1ないし3いずれか一記載の電気掃除機。
Priority Applications (1)
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JP2003023338A JP2004229968A (ja) | 2003-01-31 | 2003-01-31 | 電気掃除機 |
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Publications (1)
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JP2004229968A true JP2004229968A (ja) | 2004-08-19 |
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ID=32952167
Family Applications (1)
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JP2003023338A Pending JP2004229968A (ja) | 2003-01-31 | 2003-01-31 | 電気掃除機 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004229968A (ja) |
-
2003
- 2003-01-31 JP JP2003023338A patent/JP2004229968A/ja active Pending
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