JP2004229859A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】センターライン8cに“Replay−Replay−Replay”が揃ったときは、ST153に移ってジャックインする。一方、これが揃っていないときは、ST154に移り、左リール3Lの停止図柄がビタ押しされてコードナンバー“11”の「BAR」であるか否かが判別される。左リール3Lの停止図柄が「BAR」でなくて、コードナンバー“17”〜“09”の14コマの範囲内の図柄であるときには、配当のないただのリプレイ外しとされる(ST155)。また、左リール3Lの停止図柄が「BAR」であるときには、メダル5枚の配当払出があるリプレイ外しとされる(ST156)。
【選択図】 図32
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の小役が発生する一般遊技およびこの一般遊技中に変動表示手段に所定の図柄組み合わせが停止表示されると所定の配当を付与して高配当ゲームを実行する遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
このような遊技機においては、抽出された乱数値を予め定められた入賞確率テーブル中のデータと照合し、内部当選役を決定している。この決定結果に応じて遊技者に与えられる内部当選役には種々のものがある。
【0003】
例えばスロットマシンの場合、一般遊技中に所定の図柄が入賞ラインに揃ったとき、所定枚数のメダルが払い出される小役がある。また、レギュラーボーナス(RB)ゲームと呼ばれる、所定回数のジャックゲームを高配当ゲームとして行うことが出来る中当たりの役もある。また、ビッグボーナス(BB)ゲームと呼ばれる、BB中一般遊技と上記のRBゲームとの複数セットからなる大当たりの役もある。BB中一般遊技では、上述した通常の一般遊技時と比べて小役が高確率で発生する。従来、このBB中一般遊技で所定の図柄、例えば、Replay−Replay−Replayが3列の各リールに停止表示されると、所定枚数のメダルが遊技者に払い出された後、上記のRBゲームが開始される。このBBゲームでは、複数回のBB中一般遊技及びRBゲームを行うことが出来ることから、遊技者は通常大量のメダルを獲得することができる。
【0004】
また、スロットマシンでは、一般遊技中にReplay−Replay−Replayの図柄組み合わせが3列の各リールに停止表示されると、次回の遊技ではメダルを投入することなく、再度遊技が行えるリプレイ役がある。従来、このようなリプレイ役を蓄積しておき、所定の放出条件が成立した場合に、蓄積したリプレイ役を放出するスロットマシンが下記の特許文献1に開示されている。この特許文献1に記載のスロットマシンでは、配当がある他の小役等についても、蓄積しておき、所定の放出条件が成立した場合に、蓄積した小役等を放出することが開示されている。この点において、このスロットマシンでは、リプレイ役が配当のある他の小役等と同一に扱われている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−239088(段落[0136]参照)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
BB中一般遊技で所定の図柄が停止表示されると高配当ゲームが開始される上記従来の遊技機においては、遊技者は、BB中一般遊技でより多くの小役を入賞させてより多くの配当を得た後に高配当ゲームを行いたい。このため、リールにリプレイといった所定の図柄組み合わせが停止表示されないように、遊技者は停止操作をしている。このような停止操作は一般的にリプレイ外しと呼ばれている。しかしながら、このリプレイ外しを行ったゲームでは、そのゲームに賭けたメダルが失われてしまうため、リプレイ外しを度重ねて行うと、遊技者はかえって損をしてしまう。この結果、上記従来の遊技機では、BBゲームといった特典遊技に対する面白みが損なわれかねない。
【0007】
また、リプレイ役を配当のある他の小役等と上述のように同一に扱う上記従来の遊技機においては、リプレイ役に新たな遊技価値が付与されて遊技の興趣は向上するが、BB中一般遊技にリプレイ外しをすることよって上述のように損なわれる面白みを補填することは出来ない。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、複数の図柄を変動表示する変動表示手段と、複数の内部当選役の中からいずれかの内部当選役を抽選する内部当選役抽選手段と、この内部当選役抽選手段で抽選された内部当選役が特典遊技である場合に,複数の小役が発生する一般遊技およびこの一般遊技中に変動表示手段に所定の図柄組み合わせが停止表示されると所定の配当を付与して高配当ゲームを実行する遊技処理手段とを備えた遊技機において、所定の図柄組み合わせと一部が異なる新たな図柄組み合わせを備え、遊技処理手段は、この新たな図柄組み合わせが変動表示手段に停止表示されると所定の配当を付与して、高配当ゲームを実行することなく特典遊技における一般遊技を続行することを特徴とする。
【0009】
この構成によれば、遊技者は、特典遊技における一般遊技において、高配当ゲームを開始させる所定の図柄と一部が異なる新たな図柄組み合わせを変動表示手段に停止表示させることで、所定の配当を得つつ、リプレイ外し、つまり、高配当ゲームを開始させることなく特典遊技における一般遊技を続行することが出来る。
【0010】
また、本発明は、変動表示手段は複数の図柄を複数列に変動表示し、新たな前記図柄組み合わせはこの複数列のうちの一列の図柄が所定の前記図柄組み合わせと異なり、遊技処理手段は、この一列の図柄が変動表示手段に最後に停止表示された場合に、図柄組み合わせが所定の前記図柄組み合わせか新たな前記図柄組み合わせであるかを判断することを特徴とする。
【0011】
この構成においては、前記一列の図柄が最後に停止表示されて新たな図柄組み合わせが変動表示手段に停止表示された場合にのみ、所定の配当が付与されてリプレイ外しが行われる。
【0012】
また、本発明は、遊技処理手段が、前記一列に変動表示される図柄であって新たな前記図柄組み合わせを構成する図柄が入賞ライン上に位置するタイミングで遊技者によって前記一列の変動表示停止操作が行われて、新たな前記図柄組み合わせが前記一列に停止表示されると、所定の配当を付与して特典遊技における一般遊技を続行することを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、新たな前記図柄組み合わせを変動表示手段に停止表示させるために、特定図柄を正確に特定の位置に停止させることが出来るビタ押しと呼ばれる技術介入が必要とされる。
【0014】
また、本発明は、遊技処理手段は、前記一列に変動表示される所定範囲の図柄であって新たな前記図柄組み合わせを構成しない図柄が前記一列に停止表示されると、所定の配当を付与せずに特典遊技における一般遊技を続行することを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、新たな図柄組み合わせを構成しない、前記一列に変動表示される所定範囲の図柄が停止表示されると、所定の配当は付与されないが、リプレイ外しが行われる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施例の遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1は、いわゆる「パチスロ機」である。この遊技機1は、コイン、メダル又はトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
【0017】
遊技機1の全体を形成しているキャビネット2の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2aが形成され、その中央には縦長矩形の表示窓4L,4C,4Rが設けられる。表示窓4L,4C,4Rには、入賞ラインとして水平方向にトップライン8b,センターライン8c及びボトムライン8d、斜め方向にクロスダウンライン8a及びクロスアップライン8eが設けられている。これらの入賞ラインは、後述の1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13を操作すること、或いはメダル投入口22にメダルを投入することにより、それぞれ1本、3本、5本が有効化される。どの入賞ラインが有効化されたかは、後で説明するBETランプ9a,9b,9cの点灯で表示される。
【0018】
キャビネット2の内部には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれた3個のリール3L,3C,3Rが回転自在に横一列に設けられ、変動表示手段を形成している。各リールの図柄は表示窓4L,4C,4Rを通して観察できるようになっている。各リールは、定速回転(例えば80回転/分)で回転する。
【0019】
表示窓4L,4C,4Rの左側には、1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、クレジット表示部19が設けられる。1−BETランプ9a、2−BETランプ9b及び最大BETランプ9cは、一のゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下「BET数」という)に応じて点灯する。ここで、本実施例では、一のゲームは、全てのリールが停止したときに終了する。1−BETランプ9aは、BET数が“1”で1本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。2−BETランプ9bは、BET数が“2”で3本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。最大BETランプ9cは、BET数が“3”で全て(5本)の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。クレジット表示部19は、7セグメントLEDから成り、貯留されているメダルの枚数を表示する。
【0020】
表示窓4L,4C,4Rの右側には、当り表示ランプ(いわゆるWINランプ)17及び払出表示部18が設けられる。当り表示ランプ17は、基本的に、BB又はRBの入賞成立が実現可能となった後、BB又はRBの入賞が成立するまでの間、点灯する。また、この当り表示ランプ17は、後述の継続ゲーム回数が“0”のゲーム(図22のゲーム(4))において点灯する。従って、遊技者は、後述の「継続ゲーム回数」を把握し、「連続入賞許容回数」を予測することが可能となる。ここで、BB及びRBを総称して、以下「ボーナス」という。払出表示部18は、7セグメントLEDから成り、入賞成立時のメダルの払出枚数を表示する。
【0021】
パネル表示部2aの右側上部には、ボーナス遊技情報表示部20が設けられる。ボーナス遊技情報表示部20は、7セグメントLEDから成り、後で説明するBB一般遊技状態におけるゲームの回数等を表示する。表示窓4L,4C,4Rの下方には水平面の台座部10が形成され、その台座部10と表示窓4L,4C,4Rとの間には液晶表示装置5が設けられる。この液晶表示装置5の表示画面5aには、遊技に関連する情報等が表示される。
【0022】
液晶表示装置5の右側にはメダル投入口22が設けられ、液晶表示装置5の左側には、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、及び最大BETスイッチ13が設けられる。1−BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのBETスイッチを操作することで、前述のとおり、所定の入賞ラインが有効化される。
【0023】
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、表示窓4L,4C,4R内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
【0024】
キャビネット2の上方の左右には、スピーカ21L,21Rが設けられ、その2台のスピーカ21L,21Rの間には、入賞図柄の組合せ及びメダルの配当枚数等を表示する配当表パネル23が設けられている。台座部10の前面部中央で、液晶表示装置5の下方位置には、3個のリール3L,3C,3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン(停止操作部)7L,7C,7Rが設けられている。
【0025】
図2は、各リール3L,3C,3Rに表された複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には“01”〜“21”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明するROM32(図23)に格納されている。各リール3L,3C,3R上には、“青7(図柄91)”、“赤7(図柄92)”、“BAR(図柄93)”、“スイカ(図柄94)”、“プラム(図柄95)”、“Replay(図柄96)”及び“チェリー(図柄97)”の図柄で構成される図柄列が表されている。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が図2の矢印方向に移動するように回転駆動される。
【0026】
図3は、各遊技状態における入賞図柄組合せに対応する役及び払出枚数を示す。
【0027】
実施例の遊技状態には、「一般遊技状態」、「通常確率再遊技中BB内部当選状態」、「通常確率再遊技中RB内部当選状態」、「高確率再遊技中BB内部当選状態」、「高確率再遊技中RB内部当選状態」、「BB一般遊技状態」及び「RB遊技状態」がある。これら“7種類”の各遊技状態は、基本的に、内部当選する可能性のある役の種類、後述の再遊技に内部当選する確率及び入賞成立を実現することが可能なボーナスの種別により区別される。各遊技状態の特徴、すなわち各遊技状態において内部当選する役の種類、その確率及び各遊技状態におけるリール3L,3C,3Rの停止制御(入賞する可能性のある役の種類等)については、後で図4〜図7を参照して説明する。また、各遊技状態間の移行は、後述の遊技状態監視処理(図27)及び高確率再遊技フラグのオン・オフの切り換えにより行われる。なお、後述(図5〜図7)のように、各遊技状態には、ボーナスに内部当選したゲームにおいてボーナスの入賞が不成立となるようなリール3L,3C,3Rの停止制御が行われるという共通点がある。
【0028】
また、実施例では、ボーナスに内部当選した後、ボーナスの入賞が成立するまでの間、ボーナスを内部当選役として保持する(一般に、「持ち越し」と称される)。更に、ボーナスに内部当選した状態(ボーナスを持ち越した状態)においても、ボーナスに内部当選するようになっている。そして、入賞が成立することなく複数回ボーナスに内部当選した場合には、ボーナスの種別毎にその回数を計数し、その回数分のボーナスの入賞成立を実現可能にしている。BBの入賞成立を実現可能な回数を、以下「BBストック数」という。また、RBの入賞成立を実現可能な回数を、以下「RBストック数」という。なお、後述の図29のST65、図35のST134、ST137またはST140により、ボーナスの入賞成立を実現可能な回数は、「BBストック数」と「RBストック数」とを合計した回数よりも“1”大きいものとなる。詳細には、「通常確率再遊技中BB内部当選状態」または「高確率再遊技中BB内部当選状態」では、BBの入賞成立を実現可能な回数は、BBストック数に“1”を加算した回数と一致する。また、「通常確率再遊技中RB内部当選状態」または「高確率再遊技中RB内部当選状態」では、RBの入賞成立を実現可能な回数は、RBストック数に“1”を加算した回数と一致する。
【0029】
ここで、BBの入賞成立を契機として発生し、「BB一般遊技状態」及び「RB遊技状態」により構成される遊技状態を総称して、以下「BB遊技状態」という。また「通常確率再遊技中BB内部当選状態」、「通常確率再遊技中RB内部当選状態」、「高確率再遊技中BB内部当選状態」及び「高確率再遊技中RB内部当選状態」は、ボーナスに内部当選している状態であり、これらを総称して、以下「内部当選状態」という。なお、「内部当選状態」では、少なくともいずれか一方のボーナスを持ち越している状態にある。また、「高確率再遊技中BB内部当選状態」及び「高確率再遊技中RB内部当選状態」は、後述の再遊技に内部当選する確率が高い状態(後述の高確率再遊技フラグがセットされた状態)であり、これらを総称して、以下「高確率再遊技中(高確率再遊技期間)」という。
また、「一般遊技状態」、「通常確率再遊技中BB内部当選状態」及び「通常確率再遊技中RB内部当選状態」は、後述の再遊技に内部当選する確率が通常の状態(後述の高確率再遊技フラグがセットされていない状態)であり、これらを総称して、以下「通常確率再遊技中」という。
【0030】
「高確率再遊技中」の発生条件は、後述のヒットリクエストフラグが“00(H)”であるときにボーナスに内部当選したこと(図29のST63の判別が“NO”)、及びBB遊技状態又はRB遊技状態の終了時において後述の継続ゲーム回数カウンタの値が“0”でないこと(図35のST142の判別が“NO”)である。
【0031】
「高確率再遊技中」の第1の終了条件は、後述の連続入賞許容回数が“1以上”の状況において継続ゲーム回数カウンタが“0”に更新されること(後述の図33のST105の判別が“YES”)である。第2の終了条件は、後述の高確率再遊技中の終了抽選に当選すること(後述の図30のST76の判別が“YES”)である。第3の終了条件は、後述の継続ゲーム回数カウンタがセットされている状況において「なし(ハズレ)」に内部当選すること(後述の図30のST79の判別が“YES”)である。
【0032】
第1の終了条件に関連する「連続入賞許容回数」は、BBの入賞が成立したときに決定され(後述の図34のST117)、連続的にボーナスの入賞が成立することを許容する回数を示す。この「連続入賞許容回数」は、後述の「入賞パターン」に対応している。連続入賞許容回数の情報を記憶するためのカウンタを、以下「連続入賞許容回数カウンタ」という。「連続入賞許容回数」が決定された後、その回数に基づいて継続ゲーム回数が決定される(後述の図34のST119)。「継続ゲーム回数」とは、BBの入賞が成立した後、「連続入賞許容回数」が“1以上”の状況において「高確率再遊技中」が継続するゲームの回数(ボーナスの入賞成立を実現するために要するゲームの回数であり、基本的に“0”〜“32”のいずれか)を示す。継続ゲーム回数の情報を記憶するためのカウンタを、以下「継続ゲーム回数カウンタ」という。後述(図21)のように、「連続入賞許容回数」及び「継続ゲーム回数」は、互いに関連付けられているため、遊技者は、「継続ゲーム回数」に基づいて「連続入賞許容回数」を予測することが可能である。なお、「連続入賞許容回数」が“1以上”の状況において、次に入賞成立を実現可能なボーナス(以下「次ボーナス」という)がRBと決定された場合、「継続ゲーム回数」は、“0回”と決定される(後述の図34のST122)。
【0033】
第2の終了条件に関連する「高確率再遊技の終了抽選」は、継続ゲーム回数カウンタがクリアされており、終了抽選ゲーム回数カウンタの値が“0”であるとき(後述の図30のST74の判別が“YES”)に行われる。「終了抽選ゲーム回数」は、「高確率再遊技の終了抽選」を行うまでに要するゲームの回数を示し、この終了抽選に不当選となったときに決定され(後述の図30のST78)、ゲームの開始時に更新される(後述の図30のST73)。終了抽選ゲーム回数の情報を記憶するためのカウンタを、以下「終了抽選ゲーム回数カウンタ」という。
【0034】
図3に示すように、BBの入賞は、内部当選状態において“赤7−赤7−赤7”又は“青7−青7−青7”が有効ラインに沿って並ぶことにより成立する。BBの入賞が成立した後、遊技状態がBB一般遊技状態となる。BBは特典遊技を構成しており、このBB一般遊技状態において遊技者が獲得する平均配当により、BBは、第1の特典遊技であるノーマルBBまたは第2の特典遊技であるスーパーBBかのいずれかに分けられる。本実施例では、ノーマルBBにおけるBB一般遊技状態の平均メダル獲得枚数は410枚、スーパーBBにおけるBB一般遊技状態の平均メダル獲得枚数は580枚に設定されており、スーパーBBでは、BB一般遊技中に遊技者が獲得する平均配当が、ノーマルBBにおけるBB一般遊技中に遊技者が獲得する平均配当よりも大きくなっている。BBが入賞した際、ノーマルBBまたはスーパーBBのいずれの特典遊技が実行されるかは、液晶表示装置5に通常演出中の背景画の種類によって決まる。つまり、液晶表示装置5に通常演出中の背景画が特定の背景画であるときにBB入賞すると、スーパーBBが実行され、液晶表示装置5に通常演出中の背景画が他の背景画であるときにBB入賞すると、ノーマルBBが実行される。
【0035】
RBの入賞は、内部当選状態において“BAR−BAR−BAR”が有効ラインに沿って並ぶこと、又はBB一般遊技状態において“Replay−Replay−Replay”が並ぶことにより成立する。BB一般遊技状態においてRBの入賞が成立することを、一般に「JAC IN(ジャックイン)」と称し、ジャックインした時には5枚のメダルが遊技者に払い出される。RBの入賞が成立した後、遊技状態がRB状態となる。
【0036】
ここで、一般遊技状態においてボーナスに内部当選した場合(後述の図29のST63の判別が“NO”の場合)には、次のゲームにおいて別の遊技状態へ移行する。従って、一般遊技状態においてボーナスの入賞が成立することはない。
【0037】
また、本実施例では、BB一般遊技状態において“BAR−Replay−Replay”がセンターライン8cに並んでリプレイ外しが行われると、後で図32を参照して説明するように、5枚のメダルが遊技者に払い出されるが、ジャックインはせずにBB一般遊技状態で遊技が継続される。このリプレイ外しは、3列のリール3L,3C,3Rのうちの中リール3C及び右リールRのセンターライン8cにそれぞれ図柄「Replay」を停止させてから、左リール3Lを最後に停止させ、しかも、そのセンターライン8cに図柄「BAR」を停止させることによって行える。
このように左リール3Lを停止させるには、停止ボタン7Lの操作を正確に行って目押しし、センターライン8c上に図柄「BAR」が位置するタイミングで停止ボタン7Lを操作する(以下、ビタ押しと述べる)必要がある。
【0038】
このため、本実施例では、左リール3Lのセンターライン8cに図柄「BAR」を停止させることが困難な遊技の初心者のため、上記のリプレイ外しとは別の、配当がないリプレイ外しを行えるようになっている。このリプレイ外しは、左リール3Lのコードナンバー“19”の赤7(図2の図柄92)付近がセンターライン8cに来たときに、左停止ボタン7Lを操作することによって行える。この操作には図柄14コマ分の余裕があり、左リール3Lのコードナンバー“17”,“18”,“19”,“20”,“21”,“01”,“02”,“03”,“04”,“05”,“06”,“07”,“08”,“09”の範囲内の図柄がセンターライン8cにある時に、左停止ボタン7Lが操作されると、リプレイ外しを行える。逆に、この範囲内にない図柄がセンターライン8cにある時に左停止ボタン7Lが操作されると、“Replay−Replay−Replay”が並んでジャックインする。
【0039】
また、リプレイ外しをしない場合には、各停止ボタン7L,7C,7Rをこの順に順押しし、各リール3L,3C,3Rを左,中,右の順に停止させる。
【0040】
再遊技の入賞は、一般遊技状態及び内部当選状態において“Replay−Replay−Replay”又は“BAR−Replay−Replay”が並ぶことにより成立する。再遊技の入賞が成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者はメダルを消費することなく次のゲームを行うことができる。ここで、「高確率再遊技中」では、再遊技に内部当選したとき“55425/65536”の確率で遊技者の停止操作(停止ボタン7L,7C,7Rの操作タイミング、或いは操作順序(停止順序))に拘わらずその再遊技の入賞を不成立とするリールの停止制御(一般に「蹴飛ばし制御」と称される)を行う。この停止制御により、「高確率再遊技中」と「通常確率再遊技中」の再遊技の入賞が成立する確率を等しくしている。
【0041】
また、一般遊技状態、内部当選状態及びBB一般遊技状態では、「中チェリーの小役」、「角チェリーの小役」、「プラムの小役」、及び「スイカの小役」の入賞成立を実現することが可能であるが、その払出枚数は図示の通りである。ノーマルBBにおけるBB一般遊技状態では、配当がメダル2枚の中チェリーの小役を成立させるためのリール3L,3C,3Rの停止順が液晶表示装置5に表示される。また、スーパーBBにおけるBB一般遊技状態では、配当がメダル10枚のプラムの小役を成立させるためのリール3L,3C,3Rの停止順が液晶表示装置5に表示される。遊技者は、液晶表示装置5に表示された通りの停止順でリール3L,3C,3Rを停止させるだけで、ノーマルBBでは中チェリー、スーパーBBではプラムを揃えることが出来る。従って、上述したように、スーパーBBでは、BB一般遊技中に遊技者が獲得する平均配当がノーマルBBよりも大きくなっている。
【0042】
役物の入賞は、RB遊技状態において“Replay−Replay−Replay”又は“BAR−Replay−Replay”が並ぶことにより成立する。役物の入賞成立回数が“8回”となったとき、遊技状態が変化する。ここで、役物の入賞が成立する可能性のあるRB遊技状態のゲームは、一般に「JACゲーム」と称される。
【0043】
次に、図4を参照して、BET数が“3”のとき、一般遊技状態又は内部当選状態において内部当選役を決定する際(後述の図28)に使用する確率抽選テーブルを示す。
【0044】
図4(1)は、通常確率再遊技中用確率抽選テーブルを示す。図4(1)に示す確率抽選テーブルでは、確率抽選処理における乱数の抽出範囲“0”〜“16383”のうち、“276”〜“2520”の範囲内の乱数が抽出された場合に「再遊技」が内部当選役となる。「再遊技」に内部当選する確率は“2245/16384”である。
【0045】
図4(2)は、高確率再遊技中用確率抽選テーブルを示す。図4(2)に示す確率抽選テーブルでは、確率抽選処理における乱数の抽出範囲“0”〜“16383”のうち、“276”〜“14826”の範囲内の乱数が抽出された場合に「再遊技」が内部当選役となる。「再遊技」に内部当選する確率は“14551/16384”である。
【0046】
以上のように「高確率再遊技中」では、「通常確率再遊技中」と比べて再遊技に内部当選する確率が高くなっている。なお、図4(1)及び図4(2)に示すテーブルでは、「再遊技」及び「なし(ハズレ)」以外に内部当選する確率は、同じである。例えば、ボーナスに内部当選する確率(BB又はRBのいずれかに内部当選する確率)は、いずれの確率抽選テーブルにおいても“276/16384”(約“1/59.4”)”である。なお、「高確率再遊技中」及び「通常確率再遊技中」では、「再遊技」の入賞が成立する確率は、後述の図31のST94の処理を行うことにより等しくなっている。
【0047】
次に、図5〜図7を参照して、遊技状態と、内部当選役と、選択される停止テーブル群との関係について説明する。停止テーブル群とは、例えば、後述の図9或いは図10に示すような停止テーブルの集合を示し、リール3L,3C,3Rの停止制御の際に選択されるものである。
【0048】
ここで、選択される停止テーブル群の内容は、基本的に、遊技状態及び内部当選役毎に変化しうるものであるが、実施例では、停止テーブル群の欄に示すテーブル群の名称を、入賞の可能性の有無及びその可能性がある役の種類に基づいて定めている。このため、実施例では、同一の名称の停止テーブル群が選択されたとしても、常にリール3L,3C,3Rの停止態様までもが一致するわけではない。入賞不成立停止テーブル群が選択された場合には、内部当選役、遊技状態に拘わらず、いずれの役の入賞も成立することはない。入賞成立可能停止テーブル群が選択された場合には、対応する役の入賞成立は可能であるが、その他の役の入賞成立を実現することはできない。例えば、「角チェリー入賞成立可能停止テーブル群」が選択された場合には、「角チェリーの小役」の入賞成立を実現しうるが、BB等の他の役の入賞成立を実現することはできない。また、「再遊技入賞成立可能停止テーブル群」が選択された場合には、「再遊技」の入賞成立を実現しうるが、他の役の入賞成立を実現することはできない。
【0049】
図5(1)に示すように、一般遊技状態では、ボーナスに内部当選した場合には、入賞不成立停止テーブル群が選択される。このため、ボーナスの入賞成立を実現することはできない。
【0050】
通常確率再遊技中BB内部当選状態では、ボーナスに内部当選した場合には、入賞不成立停止テーブル群が選択され、ボーナスの入賞成立を実現することはできない。他方、「なし(ハズレ)」に内部当選した場合には、BB入賞成立可能停止テーブル群が選択されるので、BBの入賞成立を実現することができる。なお、図4(1)に示すように、“12307/16384”の確率で「なし(ハズレ)」に内部当選する。
【0051】
通常確率再遊技中RB内部当選状態では、ボーナスに内部当選した場合には、入賞不成立停止テーブル群が選択され、ボーナスの入賞成立を実現することはできない。他方、内部当選役が「なし(ハズレ)」の場合には、RB入賞成立可能停止テーブル群が選択されるので、RBの入賞成立を実現することができる。なお、図4(1)に示すように、“12307/16384”の確率で内部当選役が「なし(ハズレ)」となる。
【0052】
図6(2)に示すように、高確率再遊技中BB内部当選状態では、ボーナスに内部当選した場合には、入賞不成立停止テーブル群が選択され、ボーナスの入賞成立を実現することはできない。他方、「なし(ハズレ)」に内部当選した場合には、BB入賞成立可能停止テーブル群が選択されるので、BBの入賞成立を実現することができる。なお、図4(2)に示すように、「なし(ハズレ)」に内部当選する確率は“1/16384”であり、稀である。つまり、高確率再遊技中BB内部当選状態では、通常確率再遊技中BB内部当選状態と比べてBBの入賞が成立する可能性が低い(その可能性が異なる)。また、「なし(ハズレ)」に内部当選した場合(後述の図30のST79の判別が“YES”の場合)には、遊技状態が通常確率再遊技中BB内部当選状態へ移行するようになっている。また、再遊技に内部当選した場合には、後述の再遊技用選択テーブル(図8)に基づいて再遊技入賞成立可能停止テーブル群又は入賞不成立停止テーブル群が選択される。
【0053】
高確率再遊技中RB内部当選状態では、ボーナスに内部当選した場合には、入賞不成立停止テーブル群が選択され、ボーナスの入賞成立を実現することはできない。他方、「なし(ハズレ)」に内部当選した場合には、RB入賞成立可能停止テーブル群が選択されるので、RBの入賞成立を実現することができる。なお、図4(2)に示すように、「なし(ハズレ)」に内部当選する確率は“1/16384”であり、稀である。つまり、高確率再遊技中RB内部当選状態では、通常確率再遊技中RB内部当選状態と比べてRBの入賞が成立する可能性が低い(その可能性が異なる)。また、「なし(ハズレ)」に内部当選した場合(後述の図30のST79の判別が“YES”の場合)には、遊技状態が通常確率再遊技中RB内部当選状態へ移行するようになっている。また、再遊技に内部当選した場合には、後述の再遊技用選択テーブル(図8)に基づいて再遊技入賞成立可能停止テーブル群又は入賞不成立停止テーブル群が選択される。
【0054】
図7(3)に示すように、BB一般遊技状態及びRB遊技状態では、図示の停止テーブル群が選択され、リール3L,3C,3Rの停止制御が行われる。
【0055】
次に、図8を参照して、再遊技用選択テーブルについて説明する。このテーブルは、「高確率再遊技中」において再遊技入賞成立可能停止テーブル群又は入賞不成立停止テーブル群のいずれを選択するかを決定するためのものである。具体的には、後述の図31のST94の処理で使用される。この選択テーブルでは、再遊技入賞成立可能停止テーブル群を選択する確率は“10111/65536”である。
入賞不成立停止テーブル群を選択する確率は“55425/65536”である。
【0056】
ここで、前述(図4(2))のように、「高確率再遊技中」において再遊技に内部当選する確率は“14551/16384”である。従って、「高確率再遊技中」において再遊技の入賞が成立する確率は、再遊技入賞成立可能停止テーブル群が選択される確率を考慮すると、約“0.1370(“14551/16384”ד10111/65536”)”である。他方、「通常確率再遊技中」では、必ず再遊技入賞成立可能停止テーブル群が選択されるので、再遊技に内部当選する確率は、その入賞が成立する確率と等しい。すなわち、「通常確率再遊技中」において再遊技の入賞が成立する確率は、約“0.1370”(“2245/16384”)”である。以上のように、実施例では、「高確率再遊技中」及び「通常確率再遊技中」において再遊技の入賞が成立する確率が等しくなっている。
【0057】
次に図9及び図10を参照して、再遊技に内部当選したときに使用される停止テーブルの例について説明する。停止テーブルは、後述の滑りコマ数決定処理(図25のST21)で使用される。
【0058】
「停止テーブル」には、各リール3L,3C,3Rの「停止操作位置」と「停止制御位置」とが示されている。「停止操作位置」は、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられた停止ボタン7L,7C,7Rが操作されたとき、センターライン8cに位置していた図柄(具体的には、図柄の中心がセンターライン8cの上方に位置し、その中心がセンターライン8cの位置に最も近い図柄)のコードナンバーを表す。「停止制御位置」とは、停止操作が行われたリールが停止したとき、センターライン8cの位置に停止表示される図柄のコードナンバーを表す。ここで、本実施例では、いわゆる「滑りコマ数」を最大“4コマ”としている。例えば、右リール3Rの回転中において、コードナンバー“06”の“青7(図2の図柄91)”がセンターライン8cの位置に到達したとき、停止ボタン7Rが操作された場合、コードナンバー“10”のプラム(図2の図柄95)”をセンターライン8cの位置に停止表示するように右リール3Rを停止制御することができる。
【0059】
図9は、再遊技入賞成立可能停止テーブル群に含まれる再遊技入賞成立可能停止テーブルを示す。このテーブルは、「通常確率再遊技中」において再遊技に内部当選したゲームにおいて使用される。他方、「高確率再遊技中」において再遊技に内部当選したゲームでは、後述の図31のST94の処理により、このテーブルを使用するか否かが決定される。
【0060】
図9において、左リール3Lの「停止制御位置」は、コードナンバー“02”,“08”,“11”,“12”又は、“17”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄の一つ下に配置された図柄は、“Replay”又は“BAR”である。
【0061】
図9において、中央のリール3Cの「停止制御位置」は、コードナンバー“04”,“08”,“12”,“16”又は、“21”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“Replay”である。
【0062】
図9において、右リール3Rの「停止制御位置」は、コードナンバー“02”,“07”,“11”,“15”又は、“19”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄の一つ上に配置された図柄は、“Replay”である。
【0063】
以上のように、図9に示す再遊技入賞成立可能停止テーブルが各リール3L,3C,3Rの停止制御に使用された場合には、クロスアップライン8eに沿って“Replay−Replay−Replay”又は“BAR−Replay−Replay”が並ぶこととなる。
【0064】
つまり、必ず再遊技の入賞が成立することとなる。
【0065】
図10は入賞不成立停止テーブル群に含まれる入賞不成立停止テーブルを示す。このテーブルは、「高確率再遊技中」において再遊技に内部当選したゲームにおいて、後述の図31のST94の処理により、このテーブルを使用するか否かが決定される。ここで左のリール3L及び中央のリール3Cの停止操作位置に対する停止制御位置は、図9に示すものと同じである。
【0066】
図10において、右リール3Rの「停止制御位置」は、コードナンバー“03”,“08”,“12”,“16”又は、“20”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“Replay”である。また、図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄の一つ上に“Replay”は配置されていない。
【0067】
以上のように、図10に示す入賞不成立停止テーブルが各リール3L,3C,3Rの停止制御に使用された場合には、左の表示窓4L内の下段の位置に“Replay”又は“BAR”が停止表示される。中央及び右の表示窓4C,4R内の中段の位置に“Replay”が停止表示されることとなる。つまり、入賞不成立停止テーブルが停止制御に使用された場合には、再遊技の入賞が成立することはない。
【0068】
図11は、BB一般遊技状態において、各停止ボタン7L,7C,7Rを順押しせずに最後に左リール3Lを停止させてリプレイ外しを行う場合に使用される停止テーブルを示す。同図において、中央のリール3Cの停止制御位置は、コードナンバー“04”,“08”,“12”,“16”又は、“21”のいずれかである。また、右リール3Rの停止制御位置は、コードナンバー“03”,“08”,“12”,“16”,“20”又は、“21”のいずれかである。従って、これら中央のリール3C及び右リール3Rのセンターライン8cには、常に“Replay”が配置される。
【0069】
一方、左リール3Lのコードナンバー“10”,または“12”〜“16”の停止操作位置で停止ボタン7Lを操作すると、センターライン8cにコードナンバー“10”または“16”の図柄“Replay”が配置され、“Replay−Replay−Replay”がセンターライン8cに並んでジャックイン入賞する。また、左リール3Lの停止ボタン7Lをコードナンバー“11”の図柄“BAR”でビタ押しした場合、前述したように、“BAR−Replay−Replay”がセンターライン8cに並んでリプレイ外しが行われ、メダルが払い出される。また、前述したコードナンバー“17”〜“09”の14コマの範囲内の図柄で左リール3Lの停止ボタン7Lを操作すると、配当のない単なるリプレイ外しが行われる。
【0070】
次に図12を参照して、高確率再遊技終了テーブルについて説明する。この抽選テーブルには、いわゆる「設定」毎に、当選(高確率再遊技中の終了)及び不当選(高確率再遊技中の継続)と決定される乱数範囲と、夫々の選択確率が示されている。「設定」が高くなる程、当選(終了)となる確率が高くなっている。この抽選テーブルは、後述の図30のST75で使用される。「設定」とは、一般に“6段階”設けられ、遊技店側が出玉率(払出率)を調整するために調整するものをいう。
【0071】
次に図13を参照して、次ボーナス抽選テーブルについて説明する。次ボーナス抽選テーブルは、BB遊技状態又は“BAR−BAR−BAR”が有効ラインに沿って並ぶことにより発生したRB遊技状態の終了時にBBストック数及びRBストック数が“1以上”である場合において、次に入賞成立を実現しうる(実現可能な)ボーナスをBB又はRBのいずれとするかを決定(後述の図35のST132)するために用いられる。具体的には、継続ゲーム回数が“0”でないことを条件として、次のゲーム以降の遊技状態を「高確率再遊技中BB内部当選状態」又は「高確率再遊技中RB内部当選状態」のいずれとするかを決定するために用いられる。
【0072】
次ボーナス抽選テーブルには、「連続入賞許容回数」毎に、「BB」及び「RB」の各々が選択されることとなる乱数範囲及び夫々の選択確率が定められている。具体的には、連続入賞許容回数が“0回”の場合、BB及びRBの夫々が選択される確率は、9:1である。他方、連続入賞許容回数が“1回以上”の場合、その確率は、1:19である。従って、いわゆる「初当り」のボーナスは、BBである確率が高い。他方、連続的なボーナスの入賞が成立している場合には、そのボーナスがRBである確率が高い。また、連続入賞許容回数が“1以上”の状況においてBBの入賞が成立した場合には、その入賞成立を契機として決定された回数が連続入賞許容回数カウンタに加算(いわゆる「上乗せ」)される。
【0073】
次に図14を参照して、終了抽選ゲーム回数決定テーブルについて説明する。
この決定テーブルには、各終了抽選ゲーム回数毎に、当選となる乱数範囲及びその終了抽選ゲーム回数が選択される確率が示されている。終了抽選ゲーム回数の期待値は、“16.5回”である。つまり、遊技者は、継続ゲーム回数カウンタがセットされていない状況において、“16.5回”に“1回”の割合で「高確率再遊技中」の終了抽選を受けることができる。
【0074】
次に図15〜図20を参照して、入賞パターン決定テーブルについて説明する。図15〜図20は、夫々設定1〜設定6に対応している。この決定テーブルには、入賞パターン1〜16の夫々に当選となる乱数範囲、及び選択確率が示されている。また、各入賞パターンには、連続入賞許容回数が予め定められ、その連続入賞許容回数の期待値が示されている。期待値には、「全体」及び「0を除く」の“2種類”が示されている。期待値の「全体」はΣ{(連続入賞許容回数)×(選択確率)}を計算することにより算出される。期待値の「0を除く」は、連続入賞許容回数が“0”以外(入賞パターンが“1”以外)である場合の連続入賞許容回数の期待値を示す。
【0075】
次に図21を参照して、継続ゲーム回数決定テーブルについて説明する。この決定テーブルには、入賞パターン(連続入賞許容回数)毎に、各継続ゲーム回数(“0”〜“32”)の選択確率の分子(分母は“256”)の値が示され、「連続入賞許容回数」と「継続ゲーム回数(条件)」とが関連付けられている。また、各「連続入賞許容回数」における「継続ゲーム回数」の期待値、及び各「継続ゲーム回数」における「連続入賞許容回数」の期待値が示されている(各継続ゲーム回数に連続入賞許容回数の期待値が定められている)。
【0076】
例えば、「継続ゲーム回数」が“0”の場合、すなわち、BB遊技状態の終了後の“1回目”のゲームにおいてボーナスの入賞が成立した場合には、「連続入賞許容回数」の期待値は、“20.83回”であり、そのBBを含めると、ボーナスの入賞が“11回以上”連続して成立することとなる。また、BB遊技状態の終了後の“32回目”のゲームにおいてボーナスの入賞が成立した場合には、そのBBを含めると、ボーナスの入賞が“21回以上”連続して成立することとなる。従って、遊技者は、継続ボーナス回数により「連続入賞許容回数」を予測することができるので遊技の面白みが増す。また、継続ゲーム回数分のゲームの次ゲームでは、当り表示ランプ(WINランプ)17が点灯するので、そのゲームにおいてボーナスの入賞成立を実現できない遊技者(特に初心者)であっても、「継続ゲーム回数」を確実に把握することができる。
【0077】
次に図22を参照して、各ゲームの内部当選役、遊技状態、入賞役、各種フラグの状態、各種抽選処理の結果等について説明する。ここで、図22に示す「BB内部当選状態」には、「通常確率再遊技中BB内部当選状態」及び「高確率再遊技中BB内部当選状態」を含めるものとする。具体的には、「BB内部当選状態」のうち、後述の高確率再遊技フラグが“オン”であるとき、「高確率再遊技中BB内部当選状態」である。また、「RB内部当選状態」には、「通常確率再遊技中RB内部当選状態」及び「高確率再遊技中RB内部当選状態」を含めるものとする。具体的には、「RB内部当選状態」のうち、後述の高確率再遊技フラグが“オン”であるとき、「高確率再遊技中RB内部当選状態」である。
【0078】
「ヒットリクエストフラグ」は、あるゲームの状況(内部当選役等)を示すものであり、その次のゲームにおいて遊技状態の移行の契機となり得るフラグ(情報)である。具体的には、あるゲームにおいて「ヒットリクエストフラグ」が“20(H)”であるとき、その次ゲームにおける遊技状態は、「通常確率再遊技中BB内部当選状態」又は「高確率再遊技中BB内部当選状態」である。また、あるゲームにおいて「ヒットリクエストフラグ」が“10(H)”であるとき、その次ゲームにおける遊技状態は、「通常確率再遊技中RB内部当選状態」又は「高確率再遊技中RB内部当選状態」である。また、あるゲームにおいて「ヒットリクエストフラグ」が“00(H)”であるとき、その次ゲームにおける遊技状態は、「一般遊技状態」である。なお、「ヒットリクエストフラグ」は、後述の図29のST64及び図35でセットされ、後述の図27及び図29のST43及びST63の判別において用いられる。
【0079】
「高確率再遊技フラグ」は、「高確率再遊技中」であるか否かを判別するためのフラグである。具体的には、「高確率再遊技フラグ」は、「高確率再遊技中」においては、“オン”の状況にある。また、「通常確率再遊技中」においては、基本的に“オフ”の状況にある。なお、フラグが“オン”の状況とは、所定の記憶領域に“1”を示す情報が記憶されていることをいう。またフラグが“オフ”の状況とは、所定の記憶領域に“0”を示す情報が記憶されていることをいう。
【0080】
「次ボーナス抽選処理」とは、BB遊技状態又は“BAR−BAR−BAR”が有効ラインに沿って並ぶことにより発生したRB遊技状態の終了時にBBストック数及びRBストック数が“1以上”である場合において、次ボーナス抽選テーブル(図13)に基づいて次ボーナスをBB又はRBのいずれとするか、すなわち、ヒットリクエストフラグとして“20(H)”又は“10(H)”のいずれをセットするかを決定する。具体的には後述の図35の処理をいう。
【0081】
ゲーム(1)の遊技状態は、高確率再遊技フラグが“オフ”であり、その遊技状態は「通常確率再遊技中BB内部当選状態」である。従って、BBの入賞成立の可能性がある。ゲーム(1)の開始時には、BBストック数は、“10”であり、RBストック数は、“24”である。また、終了抽選ゲーム回数は、“12”であり、連続入賞許容回数は“0”である。ゲーム(1)の終了時には、BB入賞が成立している。この入賞成立を契機として、入賞パターンの抽選が行われ、入賞パターン7に当選し、連続入賞許容回数が“6回”となっている。また、BBの入賞成立を契機として継続ゲーム回数の抽選が行われ、“1回”に当選している。
【0082】
ゲーム(2)は、BB遊技状態を構成するRB遊技状態に含まれる。ゲーム(2)の終了時(BB遊技状態の終了時)には、BBストック数及びRBストック数が“1以上”であることから次ボーナス抽選処理が行われ、その抽選においてRBに当選し、ヒットリクエストフラグとして“10(H)”がセットされ、RBストック数が“1”減算されて“23”に更新されている。また、高確率再遊技フラグが“オフ”から“オン”へ移行している。なお、継続ゲーム回数は、“1回”が維持されている。
【0083】
ゲーム(3)は、BB遊技状態の終了後の“1回目”のゲームであり、「高確率再遊技中RB内部当選状態」に含まれる。再遊技に内部当選し、その入賞が不成立となっている。ゲーム(3)の終了時には、継続ゲーム回数“1”減算され、“0”に更新されている。また、連続入賞許容回数が“1以上”であることから、高確率再遊技フラグがクリアされ、遊技状態が「通常確率再遊技中RB内部当選状態」へ移行している。
【0084】
ゲーム(4)では、「通常確率再遊技中BB内部当選状態」であることからRBの入賞成立の可能性が有る。また、ゲーム(4)は、継続ゲーム回数(1回)分のゲームの次ゲームに該当することから当り表示ランプ(WINランプ)17が点灯している。ゲーム(4)の終了時にはRBの入賞が成立し、連続入賞許容回数が“1”減算されている。また、連続入賞許容回数が“1以上”の状況においてRBの入賞が成立していることから入賞パターンの抽選及び継続ゲーム回数の抽選は行われず、継続ゲーム回数として“0”がセットされている。
【0085】
ゲーム(5)は、RB遊技状態に含まれ、その開始時には、RBストック数が“19”であり、連続入賞許容回数が“1回”である。ゲーム(5)の終了時には、BBストック数及びRBストック数が“1以上”であることから次ボーナス抽選処理が行われ、その抽選においてRBに当選し、ヒットリクエストフラグとして“10(H)”が維持され、RBストック数が“1”減算されて“18”に更新されている。また、継続ゲーム回数として“0”がセットされた状態にあり、高確率再遊技フラグはクリアされた状態が維持されている。
【0086】
ゲーム(6)では、「通常確率再遊技中RB内部当選状態」であることからRBの入賞成立の可能性が有る。ゲーム(6)の終了時には、RBの入賞が成立し、連続入賞許容回数が“1”減算され“0”に更新されている。このため、継続ゲーム回数カウンタがセットされていない。
【0087】
ゲーム(7)は、RB遊技状態に含まれ、その開始時には、BBストック数が“10”であり、連続入賞許容回数が“0回”である。ゲーム(7)の終了時には、BBストック数及びRBストック数が“1以上”であることから次ボーナス抽選処理が行われ、その抽選においてBBに当選し、ヒットリクエストフラグとして“20(H)”がセットされ、BBストック数が“1”減算されて“9”に更新されている。また、高確率再遊技フラグがセットされ、連続入賞許容回数が“0”であることから継続ゲーム回数カウンタはクリアされた状態にある。
【0088】
ゲーム(8)は、「高確率再遊技中BB内部当選状態」に含まれる。再遊技に内部当選し、その入賞が成立している。また、ゲーム(8)の開始時には、継続ゲーム回数カウンタがセットされていないことから終了抽選ゲーム回数が“1”減算され、その回数が“11回”に更新されている。ここで、高確率再遊技終了抽選は、終了抽選ゲーム回数が“0”に更新されたゲームにおいて行われる。
【0089】
図23は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置5及びスピーカ21L,21Rを制御する副制御回路72とを含む回路構成を示す。
【0090】
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるROM32及びRAM33を含む。
【0091】
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、すなわちCPU31の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
【0092】
マイクロコンピュータ30のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる確率抽選テーブル,停止ボタン操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止テーブル群、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。このコマンドには、「デモ表示コマンド」、「全リール停止コマンド」等がある。これらのコマンドについては後で説明する。なお、副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報等を入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。
【0093】
RAM33には、種々の情報が格納される。例えば、高確率再遊技フラグ、ヒットリクエストフラグ、BBストック数の情報、RBストック数の情報等が格納される。また、RAM33には、終了抽選ゲーム回数カウンタ、連続入賞許容回数カウンタ、及び継続ゲーム回数カウンタがセットされる。
【0094】
図23の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各種ランプ(1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、当り表示ランプ17)と、各種表示部(払出表示部18,クレジット表示部19,ボーナス遊技情報表示部20)と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払い出す遊技価値付与手段としてのホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rとがある。
【0095】
更に、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、各種ランプを駆動制御するランプ駆動回路45、及び各種表示部を駆動制御する表示部駆動回路48がI/Oポート38を介してCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU31から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
【0096】
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、投入メダルセンサ22S、リール停止信号回路46、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。これらも、I/Oポート38を介してCPU31に接続されている。
【0097】
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出する。投入メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路46は、各停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じて停止信号を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する。
払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払い出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達したとき、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
【0098】
図23の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宣のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数及びROM32内に格納されている確率抽選テーブルに基づいて、内部当選役が決定される。ここで、CPU31,乱数発生器36及びサンプリング回路37は、複数の内部当選役の中からいずれかの内部当選役を抽選する内部当選役抽選手段を構成している。
【0099】
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM33の所定エリアに書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは、一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM33で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、RAM33内には、各リール3L,3C,3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【0100】
上記のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブルが、ROM32内に格納されている。
この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチ毎に順序付与されるコードナンバーとそれぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示すコードとが対応づけられている。
【0101】
更に、ROM32内には、入賞図柄組合せテーブルが格納されている。この入賞図柄組合せテーブルでは、入賞となる図柄の組合せと、入賞メダル配当枚数と、その入賞を表す入賞判定コードとが対応づけられている。上記の入賞図柄組合せテーブルは、左のリール3L,中央のリール3C,右のリール3Rの停止制御時、及び全リール停止後の入賞確認を行うときに参照される。
【0102】
上記乱数サンプリングに基づく抽選処理(確率抽選処理)により内部当選した場合には、CPU31は、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したタイミングでリール停止信号回路46から送られる操作信号、及び選択された「停止テーブル」に基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
【0103】
内部当選した役の入賞成立を示す停止態様となれば、CPU31は、払出指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定個数のメダルの払出を行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がCPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、「メダル払出処理」を終了する。
【0104】
次に図24〜図26に示すメインフローチャートを参照して、主制御回路71のCPU31の制御動作について説明する。
【0105】
初めに、CPU31は、遊技開始時の初期化を行う(ステップ「以下STと表記する」1)。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行う。また、ST1では、終了抽選ゲーム回数カウンタに“1以上”の所定の値(例えば“16”)をセットする。続いてゲーム終了時のRAM33の所定の記憶内容を消去する(ST2)。具体的には、前回のゲームに使用されたRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM33の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等を行う。次に、前回のゲーム終了後、即ち全リール3L,3C,3R停止後から“30秒”経過したか否かを判別する。(ST3)この判別が“YES”であれば、副制御回路72に対し、「デモ画像」の表示を要求する「デモ表示コマンド」を送信する(ST4)。
【0106】
次に、CPU31は、メダルの自動投入要求があるか、すなわち前回のゲームで再遊技の入賞が成立したか否かを判別する(ST5)。この判別が“YES”のときは、投入要求分のメダルを自動投入し(ST6)、ST8に移る。ST5の判別が“NO”のときは、投入メダルセンサ22S又はBETスイッチ11,12,13からの入力があるか否かを判別する(ST7)。この判別が“YES”のときは、ST8に移り、“NO”のときはST3に移る。
【0107】
次に、CPU31は、スタートレバー6の操作に基づくスタートスイッチ6Sからの入力があるか否かを判別する(ST8)。この判別が“YES”のときは、前回のゲームが開始してから“4.1秒”経過しているか否かを判別し(ST9)、この判別が“YES”のときは、ST11に移り、“NO”のときはST10に移る。ST10では、「ゲーム開始待ち時間消化処理」を行う。具体的には、前回のゲームが開始してから“4.1秒”経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。
【0108】
次に、CPU31は、リール回転処理を行い(ST11)、同時に乱数発生器36で発生した抽選用の乱数をサンプリング回路37によって抽出し(ST12)、1ゲーム監視用タイマをセットする(ST13)。ST12の処理で抽出した乱数は、後で説明する確率抽選処理において使用される。ST13の処理の1ゲーム監視用タイマには、遊技者の停止ボタンの停止操作によらずに自動的にリールを停止させるための自動停止タイマが含まれる。
【0109】
図25のST14では、後で図27を参照して説明する遊技状態監視処理を行う。続いて、後で図28及び図29を参照して説明する確率抽選処理を行う(ST15)。この確率抽選処理は、遊技状態に応じて確率抽選テーブルを使用し、上記ST12において抽出した乱数値がどの役の乱数範囲に属するか否かを判別し、内部当選役(成立フラグ)を決定するものである。続いて、後で図30を参照して説明する高確率再遊技終了抽選処理(ST16)を行い、ST17に移る。ST17では、後で図31を参照して説明する停止テーブル群選択処理を行い、ST18に移る。ST18では、ゲーム開始時の送信処理を行う。具体的には、内部当選役の情報、停止テーブル群選択処理の決定結果、遊技状態、セットされてストック数等の情報を含むコマンドを副制御回路72へ送信する処理を行う。
【0110】
次に、CPU31は、停止ボタンが“オン”かどうかを判別する(ST19)。具体的には、いずれかの停止ボタンが操作されたかどうかを判別する。この判別が“YES”のときは、ST21に移り、“NO”のときはST20に移る。
ST20では、自動停止タイマの値が“0”であるか否かを判別し、この判別が“YES”のときは、ST21に移り、“NO”のときはST19に移る。
【0111】
ST21では、CPU31は、滑りコマ数決定処理を行う。この滑りコマ数決定処理では、停止テーブル群選択処理で選択された停止テーブル群に含まれる停止テーブル、及び遊技者の停止操作位置に基づいて滑りコマ数を決定する処理を行う。続いて、滑りコマ数分、停止操作された停止ボタンに対応するリールを回転させてから停止させる(ST22)。ここで、「滑りコマ数」は、停止ボタンが操作された後、リールが停止するまでの間に移動した図柄の数を示す。また、「滑りコマ数」は、停止ボタンが操作されたとき、所定の入賞ラインに位置していた図柄のコードナンバーと、実際にリールが停止したときに、その入賞ラインに停止した図柄のコードナンバーとの差の絶対値により表される。この「滑りコマ数」は、「引き込み数」と称されることもある。
【0112】
ST23では、CPU31は、全てのリールが停止したかどうかを判別し、この判別が“YES”のときは、ST24に移り、“NO”のときはST19に移る。ST24では、全てのリールが停止したことを示す「全リール停止コマンド」を送信し、図26のST25に移る。
【0113】
図26のST25では、CPU31は入賞検索を行う。入賞検索とは、表示窓4L,4C,4Rの図柄の停止態様に基づいて入賞役(入賞が成立した役)を識別するための入賞フラグをセットすることである。具体的には、センターライン8cに沿って並ぶ図柄のコードナンバー及び入賞判定テーブルに基づいて入賞役を識別する。続いて、入賞フラグが正常であるか否かを判別する(ST26)。
この判別が“NO”のときはイリーガルエラーの表示を行う(ST27)。この場合、遊技は中止となる。ST26の判別が“YES”のときは、ST29に移る。ST29では、後で図32を参照して説明するBB中リプレイ外し処理を行い、続いて、遊技状態に応じてメダルのクレジット、又は払出しを行う(ST30)。
【0114】
次に現在の遊技状態がBB一般遊技状態又はRB遊技状態であるか否かを判別する(ST31)。この判別が“NO”のとき(遊技状態がBB一般遊技状態又はRB遊技状態でないとき)は、ST32に移り、“YES”のときはST35に移る。ST32では、後で図33を参照して説明する継続ゲーム回数関連処理を行い、ST33に移る。ST33では、BB・RB入賞チェック処理を行い、ST34に移る。BB・RB入賞チェック処理では、BB又はRBの入賞が成立したか否かを判別する。そして、BBの入賞が成立した場合には、遊技状態をBB一般遊技状態へ移行し、RBの入賞が成立した場合には、遊技状態をRB遊技状態へ移行する。続いて、後で図34を参照して説明するボーナス関連処理を行い、ST2に移る。
【0115】
ST31の判別が“YES”のとき(遊技状態がBB一般遊技状態又はRB遊技状態であるとき)は、ボーナスの「遊技数チェック処理」を行う(ST35)。この「遊技数チェック処理」では、RB遊技状態が発生した回数、BB一般遊技状態のゲーム回数、RB遊技状態における入賞回数、及びRB遊技状態におけるゲーム回数をチェックするとともに、BB一般遊技状態及びRB遊技状態間における遊技状態の移行を行う。
【0116】
次に、ボーナスの終了時であるか否かを判別する(ST36)。具体的には、BBの入賞が成立した後では、3回目のRB遊技状態において入賞回数が8回又はゲーム回数が12回であるか、又はBB一般遊技状態においてゲーム回数が30回であるか否かを判別する。また、“BAR−BAR−BAR”が有効ラインに沿って並ぶことによりRBの入賞が成立した後では、RB遊技状態において入賞回数が8回又はゲーム回数が12回であるか否かを判別する。ST36の判別が“YES”のときは、ST37に移り、“NO”のときはST2に移る。ST37では、後で図35を参照して説明する次ボーナス抽選処理を行い、ST2に移る。
【0117】
次に、図27を参照して、遊技状態監視処理について説明する。ここで、以下の処理に用いるヒットリクエストフラグは、一般遊技状態においてBB又はRBに内部当選したとき(後述の図29のST64)、及びBB遊技状態等が終了したとき(後述の図35)においてのみ変更される可能性がある。
【0118】
初めに、CPU31は、遊技状態がBB一般遊技状態又はRB遊技状態であるか否かを判別する(ST41)。この判別が“YES”のときは、それぞれの遊技状態に合わせて遊技状態をセットする(ST42)。具体的には、ST35(図26)の処理で移行した遊技状態をセットする。続いて、図25のST15に移る。ST41の判別が“NO”のときは、ヒットリクエストフラグが“10(H)”であるか否かを判別する(ST43)。この判別が“YES”のときは、遊技状態をRB内部当選状態にセットする(ST44)。具体的には、高確率再遊技フラグが“オン”の場合には、遊技状態を「高確率再遊技中RB内部当選状態」にセットし、“オフ”の場合には、「通常確率再遊技中RB内部当選状態」にセットする。続いて図25のST15に移る。
【0119】
ST43の判別が“NO”のときは、ヒットリクエストフラグが“20(H)”であるか否かを判別する(ST45)。この判別が“YES”のときは、遊技状態をBB内部当選状態にセットする(ST46)。具体的には、高確率再遊技フラグが“オン”の場合には、遊技状態を「高確率再遊技中BB内部当選状態」にセットし、“オフ”の場合には、「通常確率再遊技中BB内部当選状態」にセットする。続いて、図25のST15に移る。ST45の判別が“NO”のときは、遊技状態を一般遊技状態にセットし(ST47)、図25のST15に移る。
【0120】
以上のように、ゲーム開始時におけるヒットリクエストフラグ及び高確率再遊技フラグに基づいて遊技状態の変更を行うようにしている。つまり、前回のゲームにおける遊技状況に応じて遊技状態を変更するようにしている。例えば、後述のST64(図29)でヒットリクエストフラグの内容が変更され、ST66で高確率再遊技フラグが“オフ”から“オン”に変更され得るが、その変更を契機とした遊技状態の変更は、次のゲームの開始時に行われることとなる。そして、この遊技状態監視処理においてセットされた遊技状態に基づいて後述の確率抽選処理(図28、図29)及び停止テーブル群選択処理(図31)が行われる。
【0121】
次に図28及び図29を参照して、確率抽選処理について説明する。
【0122】
初めに、CPU31は、遊技状態がBB一般遊技状態又はRB遊技状態であるか否かを判別する(ST51)。この判別が“YES”のときは、ST55に移り、“NO”のときは、ST52に移る。ST52では、高確率再遊技フラグは、“オフ”であるか否か、すなわち「通常確率再遊技中」であるか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、ST53に移り、“NO”のときは、ST54に移る。ST53では、通常確率再遊技中用確率抽選テーブル(図4(1))に基づいて内部当選役の抽選を行い、ST56に移る。ST54では、高確率再遊技中用確率抽選テーブル(図4(2))に基づいて内部当選役の抽選を行い、ST56に移る。ST51の判別が“YES”のときは、ボーナス中用確率抽選テーブル(図示せず)に基づいて内部当選役の抽選を行い(ST55)、ST56に移る。ST56では、選択された内部当選役の情報をRAM33に格納し、図29のST61に移る。
【0123】
図29のST61では、内部当選役がBB又はRBであるか否かを判別する。
【0124】
この判別が“YES”のときは、ST62に移り、“NO”のときは図25のST16に移る。ST62では、内部当選したボーナスの種別に応じてBBストック数又はRBストック数に“1”を加算し、ST63に移る。ST63では、セットされているヒットリクエストフラグが“10(H)”又は“20(H)”であるか否かを判別する。この判別が“NO”のとき、すなわち、「一般遊技状態」であるときは、ST64に移る。ST63の判別が“YES”のときは、図25のST16に移る。ST64では、ボーナスの種別に基づいてヒットリクエストフラグをセットする。具体的には、内部当選役がRBであるときは、ヒットリクエストフラグとして“10(H)”をセットし、BBであるときは、“20(H)”をセットする。続いて、内部当選したボーナスのストック数から“1”減算する(ST65)。続いて、高確率再遊技フラグを“オン”とし(ST66)、図25のST16に移る。
【0125】
次に図30を参照して、高確率再遊技終了抽選処理について説明する。
【0126】
初めに、CPU31は、高確率再遊技フラグがセットされているか否かを判別する(ST71)。この判別が“YES”のときは、ST72に移り、“NO”のときは図25のST17に移る。ST72では、継続ゲーム回数カウンタがセットされているか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、ST79に移り、“NO”のときはST73に移る。
【0127】
ST73では、終了抽選ゲーム回数カウンタの値を“1”減算し、ST74に移る。ST74では、終了抽選ゲーム回数カウンタの値が“0”であるか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、ST75に移り、“NO”のときは図25のST17に移る。ST75では、乱数を抽出し、設定及び高確率再遊技終了抽選テーブル(図12)に基づいて高確率再遊技中を終了とするか否かの抽選を行う。続いて、高確率再遊技中の終了に当選したか否かを判別し(ST76)、この判別が“YES”のときは、高確率再遊技フラグを“オフ”とし(ST77)、図25のST17に移る。ST76の判別が“NO”のときは、乱数を抽出し、終了抽選ゲーム回数決定テーブル(図14)に基づいて終了抽選ゲーム回数を抽選により決定し、その回数を終了抽選ゲーム回数カウンタにセットし(ST78)、図25のST17に移る。
【0128】
ST72の判別が“YES”のとき、すなわち継続ゲーム回数カウンタがセットされている場合には「なし(ハズレ)」に内部当選したか否かを判別する(ST79)。ここで、継続ゲーム回数の最大値は“32回”であり(図21)、BB遊技状態の終了後の高確率再遊技中において継続ゲーム回数カウンタが“33ゲーム目”以降にセットされていることはない。ST79の判別が“YES”のときは、連続入賞許容回数カウンタの値に“30”を加算し(ST80)、ST77に移る。ここでST80では、RBストック数が“30未満”の値であるとき、そのRBストック数と同じ値を連続入賞許容回数カウンタの値に加算する。ST79の判別が“NO”のときは、図25のST17に移る。
【0129】
次に、図31を参照して、停止テーブル群選択処理について説明する。
【0130】
初めに、CPU31は、停止テーブル選択用の乱数を抽出する(ST91)。
抽出された乱数値は、遊技状態及び内部当選役に対応する停止テーブル群に含まれる停止テーブルのうち、いずれの停止テーブルを選択するか決定するために用いられる。続いて、「高確率再遊技中」かどうかを判別する(ST92)。この判別が“YES”のときは、ST93に移り、“NO”のときはST95に移る。ST93では、内部当選役が再遊技であるかどうかを判別する。この判別が“YES”のときは、ST94に移り、“NO”のときはST95に移る。ST94では、“0”〜“65535”の範囲から抽出した乱数値及び再遊技用選択テーブル(図8)に基づいて再遊技入賞成立可能停止テーブル群又は入賞不成立停止テーブル群のいずれかを選択し、図25のST18に移る。ST95では、内部当選役及び遊技状態に基づいて停止テーブル群を選択し、図25のST18に移る。
【0131】
次に、図32を参照して、BB中リプレイ外し処理について説明する。
【0132】
初めに、CPU31は、現在の遊技状態がBB一般遊技中であるか否かを判別する(ST151)。この判別が“YES”のときは、ST152に移り、“NO”のときは図26のST30に移る。ST152では、センターライン8cに“Replay−Replay−Replay”が揃ったか否かが判別される。この判別が“YES”のときは、ST153に移ってジャックインし、その後、図26のST30に移る。一方、この判別が“NO”であり、センターライン8cに“Replay−Replay−Replay”が揃っていないときは、ST154に移り、次に、左リール3Lの停止図柄はコードナンバー“11”の「BAR」であるか否かが判別される。この判別が“NO”であり、左リール3Lの停止図柄が「BAR」でなくて、前述したコードナンバー“17”〜“09”の14コマの範囲内の図柄であるときには、CPU31によって配当のないただのリプレイ外しとされる(ST155)。また、ST154の判別が“YES”であり、左リール3Lの停止図柄がコードナンバー“11”の「BAR」であるときには、CPU31によってメダル5枚の配当払出があるリプレイ外しとされる(ST156)。
【0133】
次に、図33を参照して、継続ゲーム回数関連処理について説明する。
【0134】
初めに、CPU31は、継続ゲーム回数カウンタがセットされ、その値が“1以上”であるか否かを判別する(ST101)。この判別が“YES”のときは、ST102に移り、“NO”のときは図26のST33に移る。ST102では、継続ゲーム回数カウンタの値を“1”減算し、ST103に移る。ST103では、継続ゲーム回数カウンタの値が“0”であるか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、ST104に移り、“NO”のときは図26のST33に移る。
【0135】
ST104では、継続ゲーム回数の抽選で“32回”に当選した場合、その“32回”のゲームが終了した後において「なし(ハズレ)」に内部当選したことを契機として図30のST80が行われることを防止するために、継続ゲーム回数カウンタをクリアする。続いて連続入賞許容回数カウンタの値が“1以上”であるか否かを判別する(ST105)。この判別が“YES”のときは、ST106に移り、“NO”のときは図26のST33に移る。ST106では、高確率再遊技フラグを“オフ”とし、図26のST33に移る。
【0136】
次に図34を参照して、ボーナス関連処理について説明する。
【0137】
初めに、CPU31は、ボーナスの入賞が成立したか否かを判別する(ST111)。この判別が“YES”のときは、ST112に移り、“NO”のときは図24のST2に移る。ST112では、継続ゲーム回数カウンタをクリアし、ST113に移る。ST113では、連続入賞許容回数カウンタの値が“1以上”であるか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、ST114に移り、“NO”のときはST115に移る。ST114では、連続入賞許容回数カウンタの値を“1”減算し、ST115に移る。
【0138】
ST115では、BBの入賞が成立したか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、ST116に移り、“NO”のときはST121に移る。ST116では、“0”〜“1023”の範囲から乱数を抽出する。続いて、設定、抽出した乱数値、及び入賞パターン決定テーブル(図15〜図20)に基づいて入賞パターンを決定する。ここで、ST117では、決定した入賞パターンに対応する連続入賞許容回数がRBストックよりも大きい場合、そのRBストックを超えない回数であり、最大の連続入賞許容回数に対応する入賞パターンを決定する。例えば、RBストック数が“16”の状況において入賞パターン14(連続入賞許容回数17回)に当選した場合、入賞パターン13を決定する。また、RBストック数が“0”の状況において入賞パターン10(連続入賞許容回数9回)に当選した場合、入賞パターン1(連続入賞許容回数0回)を決定する。この場合、遊技者は、BBの入賞成立に基づく連続的なボーナスの入賞成立を表現することはできないが、BB遊技状態終了後の“32回”のゲームのいずれかにおいて「なし(ハズレ)」に内部当選することに基づく利益を受けることができる。
【0139】
続いて、決定した入賞パターンに対応する連続入賞許容回数を連続入賞許容回数カウンタに加算し(ST118)、ST119に移る。ST119では、入賞パターン、継続ゲーム回数決定テーブル(図21)、及び乱数値に基づいて継続ゲーム回数を決定する。続いて、継続ゲーム回数カウンタをセットし、決定した継続ゲーム回数をセットし、図24のST2に移る。
【0140】
ST115の判別が“NO”のとき、すなわちRBの入賞が成立した場合には、連続入賞許容回数カウンタの値が“0”であるか否かを判別する(ST121)。この判別が“YES”のときは、継続ゲーム回数カウンタをセットすることなく図24のST2に移り、“NO”のときはST122に移る。ST122では、継続ゲーム回数カウンタをセットし、継続ゲーム回数として“0”をセットする。このST122により後述の図35のST142の判別が“YES”となり、RB遊技状態が終了した後の遊技状態が「通常確率再遊技中」となる。続いて図24のST2に移る。
【0141】
次に図35を参照して、次ボーナス抽選関連処理について説明する。なお、この処理は、図26のST36の判別が“YES”であるときに行われる。
【0142】
初めに、CPU31は、BBストック数及びRBストック数の両方が“1以上”であるか否かを判別する。(ST131)この判別が“YES”のときは、ST132に移り、“NO”のときはST135に移る。ST132では、“0”〜“255”の範囲から抽出した乱数値及びボーナス抽選テーブル(図13)に基づいて抽選(ボーナスの選択)を行う。続いて、選択したボーナスのヒットリクエストフラグをセットする。(ST133)。具体的には、選択したボーナスが「BB」であるとき、“20(H)”をセットする。選択したボーナスが「RB」であるとき、“10(H)”をセットする。続いて、選択されたボーナスのストック数を“1”減算し(ST134)、ST142に移る。
【0143】
ST131の判別が“NO”のときは、BBストック数が“1以上”であるか否かを判別する(ST135)。この判別が“YES”のときは、ST136に移り、“NO”のときはST138に移る。ST136では、ヒットリクエストフラグとして“20(H)”をセットする。続いて、BBストック数を“1”減算し(ST137)、ST142に移る。
【0144】
ST135の判別が“NO”のときは、RBストック数が“1以上”であるか否かを判別する(ST138)。この判別が“YES”のときは、ST139に移り、“NO”のときはST141に移る。ST139では、ヒットリクエストフラグとして“10(H)”をセットする。続いて、RBストック数を“1”減算し(ST140)、ST142に移る。ST138の判別が“NO”のとき、すなわちBBストック数及びRBストック数の両方が“0”であるときは、ヒットリクエストフラグとして“00(H)”をセットし(ST141)、図24のST2に移る。
【0145】
ヒットリクエストフラグとして“20(H)”又は“10(H)”のいずれかがセットされた場合には、継続ゲーム回数カウンタの値が“0”であるか否かを判別する(ST142)。ここで、継続ゲーム回数カウンタの値が“0”である場合とは、BBの入賞成立を契機とする継続ゲーム回数の抽選(図34のST119)において“0回”当選した場合、又は図34のST122が行われた場合である。ST142の判別が““YES”のときは、図24のST2に移り、“NO”のときは高確率再遊技フラグを“オン”とし、図24のST2に移る。ST142の判別が“YES”の場合には、BB遊技状態又はRB遊技状態の終了後、遊技状態が「通常確率再遊技中」へ移行する。
【0146】
ここで、上記ST133、ST136、ST139、ST141でセットされたヒットリクエストフラグ、或いはST143でセットされた高確率再遊技フラグに基づいて次のゲームにおける遊技状態監視処理で遊技状態の変更が行われる。また、ST134、ST137及びST140では、ヒットリクエストフラグのセットに対応してBBストック数又はRBストック数から“1”減算している。このため、「通常確率再遊技中BB内部当選状態」又は「高確率再遊技中BB内部当選状態」では、BBの入賞成立を実現可能な回数は、BBストック数に“1”を加算した回数と一致する。また、「通常確率再遊技中RB内部当選状態」又は「高確率再遊技中RB内部当選状態」では、RBの入賞成立を実現可能な回数は、RBストック数に“1”を加算した回数と一致する。
【0147】
上述した本実施例によれば、遊技者は、BB一般遊技状態において、RBゲームを開始させる“Replay−Replay−Replay”と一部が異なる新たな“BAR−Replay−Replay”の組み合わせをリール3L,3C,3Rのセンターライン8cに停止させることで、メダル5枚の配当を得つつ、リプレイ外しを行うことが出来る。このため、リプレイ外しを行ったゲームでも、そのゲームに賭けたメダルを失うことがないため、リプレイ外しを度重ねて行うことが可能になる。この結果、BBゲームに対する面白みが向上するスロットマシンが提供される。
【0148】
また、本実施例では、“BAR−Replay−Replay”の図柄「BAR」が左リール3Lのセンターライン8cに最後に停止された場合にのみ、メダル5枚の配当が付与されてリプレイ外しが行われる。このため、遊技者は、リール3L,3C,3Rの停止順によって、リプレイ外しを行うか行わないかを選択できる。
【0149】
また、本実施例では、“BAR−Replay−Replay”をリール3L,3C,3Rのセンターライン8cに確定させるために、図柄「BAR」がセンターライン8cに位置するタイミングで正確に停止ボタン7Lを停止操作することが出来るビタ押しと呼ばれる技術介入が必要とされる。このため、“BAR−Replay−Replay”の図柄組み合わせを狙って揃える楽しみが向上して、遊技の興趣は増す。
【0150】
また、本実施例では、左リール3Lのセンターライン8cの停止図柄が「BAR」でなくて、コードナンバー“17”〜“09”の14コマの範囲内の図柄であるときには、CPU31によって配当のないただのリプレイ外しとされる。このため、リプレイ外しが行われる停止図柄範囲が広がり、遊技の初心者であっても容易にリプレイ外しを行えるようになる。
【0151】
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
【0152】
実施例では、“BAR−Replay−Replay”がセンターライン8cに揃ってリプレイ外しが行われる場合、5枚の配当が付与されるように構成したが、この配当はこれに限定されるものではない。また、リプレイ外しは、“BAR−Replay−Replay”の組み合わせがセンターライン8c以外の他の入賞ラインに揃ったときに行われるようにしても構わない。また、最後に左リール3Lが停止表示された場合に、配当付きのリプレイ外しが行われるようにしたが、このリール停止順はこれに限定されるものではない。また、ただのリプレイ外しはコードナンバー“19”付近の図柄「赤7」を狙うようにしたが、他の図柄を基準にした所定範囲の図柄としてもよい。
【0153】
また、本実施例のようなスロットマシンの他、パチンコ遊技機等の他の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、上述のスロットマシンでの動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
【0154】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、遊技者は、特典遊技における一般遊技において、高配当ゲームを開始させる所定の図柄と一部が異なる新たな図柄組み合わせを変動表示手段に停止表示させることで、所定の配当を得つつ、リプレイ外しを続行することが出来る。このため、リプレイ外しを行ったゲームでも、そのゲームに賭けた遊技媒体を失うことがないため、リプレイ外しを度重ねて行うことが可能になる。この結果、特典遊技に対する面白みが向上する遊技機が提供される。
【0155】
また、一列の図柄が最後に停止表示されて新たな図柄組み合わせが変動表示手段に停止表示された場合にのみ、所定の配当が付与されてリプレイ外しが行われる構成の場合、遊技者は、変動表示手段の停止順によって、リプレイ外しを行うか行わないかを選択できる。
【0156】
また、新たな図柄組み合わせを変動表示手段に停止表示させるために、特定図柄を正確に特定の位置に停止させることが出来るビタ押しと呼ばれる技術介入が必要とされる構成の場合、新たな図柄組み合わせを狙って揃える楽しみが向上して、遊技の興趣は増す。
【0157】
また、新たな図柄組み合わせを構成しない、変動表示手段の一列に変動表示される所定範囲の図柄が停止表示されると、所定の配当は付与されないが、リプレイ外しが行われる構成の場合、リプレイ外しが行われる停止図柄範囲が広がり、遊技の初心者であっても容易にリプレイ外しを行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のスロットマシンの斜視図。
【図2】リール上に配列された図柄の例を示す図。
【図3】役と図柄組合せと払出枚数との関係を示す図。
【図4】確率抽選テーブルの例を示す図。
【図5】遊技状態と、内部当選役と、停止テーブル群との関係を示す図。
【図6】遊技状態と、内部当選役と、停止テーブル群との関係を示す図。
【図7】遊技状態と、内部当選役と、停止テーブル群との関係を示す図。
【図8】再遊技用選択テーブルを示す図。
【図9】再遊技入賞成立可能停止テーブルを示す図。
【図10】入賞不成立停止テーブルを示す図。
【図11】再遊技停止テーブルを示す図。
【図12】高確率再遊技終了抽選テーブルを示す図。
【図13】次ボーナス抽選テーブルを示す図。
【図14】終了抽選ゲーム回数決定テーブルを示す図。
【図15】入賞パターン決定テーブルを示す図。
【図16】入賞パターン決定テーブルを示す図。
【図17】入賞パターン決定テーブルを示す図。
【図18】入賞パターン決定テーブルを示す図。
【図19】入賞パターン決定テーブルを示す図。
【図20】入賞パターン決定テーブルを示す図。
【図21】継続ゲーム回数決定テーブルを示す図。
【図22】各ゲームにおける遊技状態の変化等の例を示すタイミングチャート。
【図23】実施例の電気回路の構成を示すブロック図。
【図24】主制御回路のメインフローチャート。
【図25】図24に続くフローチャート。
【図26】図25に続くフローチャート。
【図27】遊技状態監視処理を示すフローチャート。
【図28】確率抽選処理を示すフローチャート。
【図29】図28に続くフローチャート。
【図30】高確率再遊技終了抽選処理を示すフローチャート。
【図31】停止テーブル群選択処理を示すフローチャート。
【図32】BB中リプレイ外し処理を示すフローチャート。
【図33】継続ゲーム回数関連処理を示すフローチャート。
【図34】ボーナス関連処理を示すフローチャート。
【図35】次ボーナス抽選処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…遊技機、2…キャビネット、2a…パネル表示部、3L,3C,3R…リール、4L,4C,4R…表示窓、5…液晶表示装置、5a…液晶表示画面、6…スタートレバー、7L,7C,7R…停止ボタン、8a…クロスダウンライン、8b…トップライン、8c…センターライン、8d…ボトムライン、8e…クロスアップライン、9a…1−BETランプ、9b…2−BETランプ、9c…最大BETランプ、10…台座部、11…1−BETスイッチ、12…2−BETスイッチ、13…最大BETスイッチ、14…C/Pスイッチ、15…メダル払出口、16…メダル受け部、17…当り表示ランプ、18…払出表示部、19…クレジット表示部、20…ボーナス遊技情報表示部、21L,21R…スピーカ、22…メダル投入口、22S…投入メダルセンサ、23…配当表パネル、30…マイクロコンピュータ、31…CPU、32…ROM、33…RAM、34…クロックパルス発生回路、35…分周器、36…乱数発生器、37…サンプリング回路、38…I/Oポート、39…モータ駆動回路、40…ホッパー、41…ホッパー駆動回路、45…ランプ駆動回路、46…リール停止信号回路、48…表示部駆動回路、49L,49C,49R…ステッピングモータ、50…リール位置検出回路、51…払出完了信号回路、71…主制御回路、72…副制御回路。
Claims (4)
- 複数の図柄を変動表示する変動表示手段と、複数の内部当選役の中からいずれかの内部当選役を抽選する内部当選役抽選手段と、この内部当選役抽選手段で抽選された内部当選役が特典遊技である場合に,複数の小役が発生する一般遊技およびこの一般遊技中に前記変動表示手段に所定の図柄組み合わせが停止表示されると所定の配当を付与して高配当ゲームを実行する遊技処理手段とを備えた遊技機において、
所定の前記図柄組み合わせと一部が異なる新たな図柄組み合わせを備え、前記遊技処理手段は、この新たな図柄組み合わせが前記変動表示手段に停止表示されると所定の配当を付与して、前記高配当ゲームを実行することなく前記特典遊技における一般遊技を続行することを特徴とする遊技機。 - 前記変動表示手段は複数の前記図柄を複数列に変動表示し、新たな前記図柄組み合わせはこの複数列のうちの一列の図柄が所定の前記図柄組み合わせと異なり、前記遊技処理手段は、この一列の図柄が前記変動表示手段に最後に停止表示された場合に、図柄組み合わせが所定の前記図柄組み合わせか新たな前記図柄組み合わせであるかを判断することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
- 前記遊技処理手段は、前記一列に変動表示される図柄であって新たな前記図柄組み合わせを構成する図柄が入賞ライン上に位置するタイミングで遊技者によって前記一列の変動表示停止操作が行われて、新たな前記図柄組み合わせが前記一列に停止表示されると、所定の前記配当を付与して前記特典遊技における一般遊技を続行することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
- 前記遊技処理手段は、前記一列に変動表示される所定範囲の図柄であって新たな前記図柄組み合わせを構成しない図柄が前記一列に停止表示されると、所定の前記配当を付与せずに前記特典遊技における一般遊技を続行することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
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