JP2004227713A - ディスク駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ディスク駆動装置1全体の小形化とコストダウンを図ると共にディスク4の脱着を行い易く、装置本体3が押圧された場合にも安全性が高いディスク駆動装置の提供。
【解決手段】ディスクトレー2の上面に支持領域5とディスク領域6を設け、支持領域5の上面をディスク領域6に装着したディスク4の高さよりも高く、装置本体3における天板13の内面に接触する程度の高さとする。ディスクトレー2のアンロード位置は、押し込み側の一部が装置本体3の引き出し側と重なる位置とする。ディスクトレー2の引き出し側隅部に側辺からディスク領域にわたる操作用切り欠き19を設けることがある。ディスクトレー2の下面へ一体に設けたレールを装置本体3の側壁17に設けた切り起しガイド片へ直接に係合して摺動可能とすることがある。
【選択図】 図6
【解決手段】ディスクトレー2の上面に支持領域5とディスク領域6を設け、支持領域5の上面をディスク領域6に装着したディスク4の高さよりも高く、装置本体3における天板13の内面に接触する程度の高さとする。ディスクトレー2のアンロード位置は、押し込み側の一部が装置本体3の引き出し側と重なる位置とする。ディスクトレー2の引き出し側隅部に側辺からディスク領域にわたる操作用切り欠き19を設けることがある。ディスクトレー2の下面へ一体に設けたレールを装置本体3の側壁17に設けた切り起しガイド片へ直接に係合して摺動可能とすることがある。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、CD、DVDなどディスクを記録媒体として利用する記録再生装置のディスク駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディスク駆動装置には、ディスクトレーを収納する収納部を備えた装置本体にディスクを装着するディスクトレーを押し込みあるいは引き出して出入りさせるタイプのものがある。このタイプでは、装置本体にディスクトレーを出入り移動させるためのガイド機構が必要であると共にノートパソコンなどに組み込まれるディスク駆動装置は小形化、軽量化が常に要求されている。このため、ディスク駆動機構やピックアップ駆動機構の小形化、軽量化はもちろん、これらを納めるディスクトレーと装置本体(シャーシやケースなど)の小形化、軽量化が努力されている。このようなディスク駆動装置は現状で、上下方向の寸法(厚さ)が12mm程度と極限に近く圧縮されてきているが、さらに薄いものが希望され、また、上下寸法ばかりでなく、さらなるコンパクト化のために前後、左右の寸法や重量あるいは部品点数なども圧縮する努力がなされている。
【0003】
従来技術を例示すると、実開平1−93646号公報のディスクプレーヤーは、ディスクを装着するトレー1の両サイドに案内溝1aを形成して、シャーシ3に設けたトレーガイド2と係合させたガイド機構を開示している。また、特開2000−30334号公報のディスク装置は、固定側ガイドレール121と可動側ガイドレール122とをスライドレール123で連絡するガイド機構を開示し、特開平9−223347号公報のトレーガイド機構は可動側レール6、固定側レール7をスライドレール8で連絡したガイド機構を開示している。
【0004】
【特許文献1】
実開平1−93646号公報
【特許文献2】
特開2000−30334号公報
【特許文献3】
特開平9−223347号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の技術について検討すると、特許文献1のディスクプレーヤーは、ガイド機構が簡素ではあるが、トレー1を引き出してアンロード位置としたとき、装着されているディスクの全面がシャーシ3から引き出されるものの、トレーガイド2が案内溝1aの端部に来てしまい、このままではトレー1をシャーシ3に保持するのが困難となるので、トレー1の一端側(押し込み側)に延長部を設けてトレー1を支持するように構成している。このため、トレーのロード・アンロード方向の長さが大きく、これに対応してシャーシも長いので、ディスクプレーヤー(ディスク駆動装置)を充分に小形化できないという問題がある。
【0006】
特許文献2,3のディスク装置やトレーガイド機構は、この問題点をスライドレールを用いることで解決している。このスライドレールa(図1、本願のもの。以下、同じ)は、ディスクを装着する円形の領域b(ディスク領域)の全体が装置本体cから抜け出るまでディスクトレーdを引き出してもディスクトレーdが装置本体cに支持されているようにしたもので、特許文献1のディスクプレーヤーのようにトレーの押し込み方向端に突出部を設ける必要がなく、ディスク駆動装置の前後方向の長さを小さくできる。また、アンロード位置(図1の状態)においてディスクの脱着を行い易い。
【0007】
その一方で、特許文献2,3の構造は、新たにスライドレールaを用いなければならない。スライドレールaは、図2のように断面形状が複雑である上、アンロード位置にあるディスクトレーを支持する必要から強度を高くする必要があって、ディスク駆動装置のコストを押し上げている。また、部品点数も増加する。また、寸法的に各部が圧縮された状態のディスク駆動装置では、装置本体の通常では許容されるような変形もディスク駆動装置の機能に影響を与えることがあり、装置本体の天板が押圧されてロード位置にあるディスクに接触してしまう危険もその一つである。
そこで、本願の発明は、ディスク駆動装置全体の小形化とコストダウンを図ると共にディスクの脱着を行い易く、装置本体が押圧された場合にも安全性が高いディスク駆動装置の提供を課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
ディスクトレーを装着するディスクトレーと、このトレーを収納できる収納部を備えた装置本体とを備えたディスク駆動装置とする。ディスクトレーは装置本体へ移動可能に組み込まれる。すなわち、ディスクトレーは、アンロード位置からロード位置への押し込み移動とロード位置からアンロード位置への引き出し移動が可能に装置本体へ組み込まれ、アンロード位置では、上方から見てディスクトレーの装置本体側の端部が装置本体の天板と重なる構造とする。
【0009】
ディスクトレーは、上面にディスク領域と支持領域を備え、支持領域の高さを、ディスクをディスク領域に装着したときのディスク状面よりも高くしてある。この構成により、万一、装置本体の天板が押圧されて変形することがあっても、その変形はロード位置にあるディスクトレーの支持領域に支えられるから、変形した天板によってロード位置にあるディスクが損傷を受ける危険が少ない。
このため、必要に応じて、ディスクトレーと装置本体との上方間隔を極限に小さくすることができる。
【0010】
また、支持領域は装置本体の天板内面と対面し接触する高さとすることがある。接触の程度は、ディスクトレイが天板の内面と摺接しながら、ロード・アンロード方向へ自在に移動できる程度とする。この場合、支持領域に装置本体の天板内面を支持する突部を配設することがある。突部によって天板と摺接するときの摩擦抵抗が小さくなるので、ディスクトレーを滑らかに、確実にスライドさせることができる。
なお、支持領域は、ディスクトレーの装置本体側にも設ける。
【0011】
ディスクトレーは、前記のように、限度まで引き出したアンロード位置においても、ディスク領域が装置本体から完全に抜け出ておらず、ディスクトレーの装置本体側(押し込み側)の端部が上方から見て装置本体の天板と重なった状態とする。すなわち、装置本体の引き出し側辺縁がディスクトレーのディスク領域に掛った状態とする。
さらに、ディスクトレーのアンロード位置は、ディスク領域に装置本体の天板における引き出し側辺縁が掛った状態なので、この部分にも存在するディスクトレーの支持領域によって、天板との間でディスクトレーが支持され、従来のようにスライドレールは必要がない。このため、部品点数が減少する。
【0012】
前記のように、ディスクトレーのアンロード位置は、ディスク領域に装置本体の天板における引き出し側辺縁が掛った状態なので、ディスクの取り出しに多少の難がある。これを解決するために、ディスクを指で操作するための操作用切欠き又は長孔をディスクトレーの引出し側、すなわち、ディスクトレイの回転中心からアンロード位置側に設けることがある。ディスクトレーがディスク駆動機構とピックアップ機構を備える場合、この位置はピックアップ機構のヘッドユニットが摺動する領域を避けた部分であって、実際には、ディスクトレーの引き出し側隅部とすることが多い。
【0013】
操作用切欠き又は長孔が形成されていると、ディスクの下方(記録面側)がディスク領域によってほとんど隠されてしまう場合であっても、この切欠き又は長孔を利用して指先をディスクの辺縁へ掛けることができる。これにより、ディスクをターンテーブルのチャックから簡単に外すことができる。また、この場合、操作用切欠き又は長孔はディスクトレーの引出し側に位置しているから、ディスクをターンテーブルから外すときにディスクが傾斜する方向が、装置本体の引き出し側辺縁に接触しないでディスクを脱着できる方向と一致する。このため、前記のように、ディスクトレーのディスク領域に装置本体の天板における引き出し側辺縁が掛った状態であっても格別の支障なく、簡単にディスクを脱着することができる。
【0014】
ディスクトレーは、両側部にレールを設けて、このレールを装置本体へ直接に係合させることにより、アンロード位置とロード位置との間を移動可能とすることがある。従来例によれば、このようなディスクトレーは、押し込み側に突出部を設けて、アンロード位置での安定を維持する必要があるが、ディスクトレーの上面に支持領域を設け、これの押し込み側辺縁に近い部分でアンロード位置のディスクトレーを本体装置側へ支持させるので、従来の突出部は必要がなく、ディスク駆動装置をさらに小形化できる上、装置本体との直接係合により、部品点数を減少させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図3は第1の実施形態を示し、ディスク駆動装置1は、ディスクトレー2とこれを収納できる収納部を備えた装置本体3を備える。ディスクトレー2は装置本体3に対して押し込み(矢印A方向)と引き出し(矢印B方向)が可能とされており、押し込んで収納された状態の位置がロード位置、引き出した位置がアンロード位置である。図において、ディスクトレー2はアンロード位置にある。符号4はディスクである。
【0016】
ディスクトレー2は上面に支持領域5と円形をしたディスク領域6を有し、引き出し側辺縁に前面ベゼル7を一体に備えている。
このディスク駆動装置1は、ディスクトレー2にディスク駆動機構8とピックアップ機構9を備え、これらはスレッドシャーシ10に組まれている。符号11はターンテーブルであってチャックを備えており、ディスク駆動機構8のスピンドルモーターにつながっている。
【0017】
ディスクトレー2上面の支持領域5は上面に複数の突部5aを有し、突部5aで天板13の内面に接触している。天板13は、装置本体3のカバー12の一部である。接触の程度は、何もない状態で装置本体3を傾けるとディスクトレー2がロード・アンロード方向へ自在に移動する程度とする。支持領域5はまた、ディスク領域6を囲んディスクトレーの上面4隅に配置され、ディスクトレーの押し込み側にも存在する。
【0018】
図3のように、ディスクトレー2は、アンロード位置にあってもディスク領域6の全体が装置本体3から抜け出た状態とならず、装置本体3の天板13における引き出し側辺縁14がディスク領域6の一部に掛った状態を限度とする。この状態は、すなわち、ディスクトレー2の押し込み側に位置する支持領域5が依然として装置本体3の天板13内面に接触していることを意味する。
【0019】
このディスクトレー2は樹脂成形品であり、下面側の左右にレール15,15を一体に形成してある(図5)。レール15は、外側面にレール溝16(図6)を備え、これを装置本体3の両側壁17に設けた切り起しガイド片18に係合して、ロード・アンロード方向に案内される。
ディスクトレー2はまた、引き出し側の隅部に操作用の切欠き19(図3、図6)を有する。操作用切欠き19はディスクトレー2の側辺からディスク領域6にわたり、レール15の位置まで形成してある。前記の隅部は、ヘッドユニットが摺動する領域を避けた位置である。ヘッドユニットは、スレッドシャーシ10に組み付けられてディスクトレー2の対角線方向に移動するピックアップ機構9の一部である。
【0020】
ディスクトレー2と装置本体3との間には、この他にもディスクトレー2のイジェクト機構やロード位置維持機構及びディスクトレー2側のディスク駆動機構8やピックアップ機構9を装置本体3側の機器に接続する制御線や電力線などの配線があるが、従来の構成と同じなので説明を省略する。また、ディスクトレー2と装置本体3との間には、ディスクトレー2をアンロード位置以上に引き出せないように、例えば、装置本体側の切り起しにディスクトレー側の係止部が係合するような、ストッパー機構が設けられている。
【0021】
ディスクトレー2のレール溝16を装置本体3の切り起しガイド片に係合して装置本体3にディスクトレー2を組み込むと、ディスクトレー2は装置本体3に対してロード・アンロード方向に摺動自在となる。ディスクトレー2にディスクを装着してロード位置まで押し込むと、ディスクトレー2の押し込み側辺縁が装置本体3の押し込み側壁に近接し、4隅の支持領域5で装置本体3の天板13を支持する。この位置でディスク4は駆動回転されデータの出し入れが行われる。ディスク4が駆動回転している間に何らかの理由で装置本体の天板13が押圧さることがあっても、支持領域5に保護されてデータの出し入れに支障が生じることはない。
【0022】
図示していないイジェクトボタンを押すことによって、ディスクトレー2はイジェクト機構が備えたバネなどによりロード位置から突き出され、これを手動で引き出して、ディスクトレー2をアンロード位置とする。アンロード位置ではディスク4の脱着が行われる。ディスクトレー2の引き出しは、一体に設けたレール15のレール溝16と切り起しガイド片18との係合で案内され、スムーズに行われる。また、アンロード位置においても、ディスクトレー2の押し込み側の一部が装置本体3と重なる位置に残っているので、ディスクトレー2は、この部分の支持領域5によって本体装置3に支持され、アンロード位置で安定する。
【0023】
アンロード位置でディスク4をターンテーブル11の部分から外すには、例えば、図7のように、ターンテーブル11の部分にディスクトレー2の引き出し側から親指をあて、中指を操作用切欠き19にまわすと、操作用切欠き19はディスク領域6にわたっているので、中指の先端部が下方からディスク4に当る。そのため、中指でディスク4を押し上げると、ディスク4はターンテーブル11から外れ、ディスク4の上面に対して引き出し側が高く傾斜する。この傾斜は図7のように、装置本体3の引き出し側辺縁に接触しないでディスク4を取り出す方向と一致するから、そのまま引けばよく、ディスク4を損傷することなく、簡単に外すことができる。
【0024】
図8は、第2の実施形態を示し、ディスク2はアンロード位置にある。この実施形態では、装置本体3の天板13が、引き出し側辺縁を押し込み側へ円弧状に切り込んで形成されており、アンロード位置で、ディスク領域6ヘ脱着されるディスク4と重ならないようにしてある。ただし、ディスクトレー2の押し込み側に位置する支持領域5の一部は装置本体3と重なっている。また、ディスク4を取り出す際に下方から指を掛ける(当てる)部分は操作用長孔20となっている。操作用長孔20は支持領域5からディスク領域6にわたっている。支持領域5の高さやレールなど他の構成は、第1の実施形態の場合と同じである。
この構成では、アンロード位置においてディスクトレー2を装置本体3に支持させる部分が少なくなるが、ディスクの脱着を行い易い利点がある。
【0025】
【発明の効果】
ディスク駆動装置をより小形化することができる。
駆動回転されているディスクに装置本体の天板が接触する事故が減少する。
部品点数が減少し、製品のコストダウンを図れる。
ディスク領域にわたる操作用切欠きや長孔を設けることでディスクを脱着しやすい。
【図面の簡単な説明】
【図1】斜視図(従来例)
【図2】図1におけるX−X線に沿った断面見通し図
【図3】斜視図(第1の実施形態)
【図4】図3におけるC−C線に沿った断面見通し図
【図5】下面側から見た斜視図
【図6】斜視図(カバーを取り外している)
【図7】斜視図(ディスクトレーを取り外す様子)
【図8】斜視図(第2の実施形態)
【符号の説明】
1 ディスク駆動装置
2 ディスクトレー
3 装置本体
4 ディスク
5 支持領域
5a 突部
6 ディスク領域
7 前面ベゼル
8 ディスク駆動機構
9 ピックアップ機構
10 スレッドシャーシ
11 ターンテーブル
12 カバー
13 天板
14 天板の引き出し側辺縁
15 レール
16 レール溝
17 装置本体の側壁
18 切り起しガイド片
19 操作用切欠き
20 操作用長孔
【発明の属する技術分野】
この発明は、CD、DVDなどディスクを記録媒体として利用する記録再生装置のディスク駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディスク駆動装置には、ディスクトレーを収納する収納部を備えた装置本体にディスクを装着するディスクトレーを押し込みあるいは引き出して出入りさせるタイプのものがある。このタイプでは、装置本体にディスクトレーを出入り移動させるためのガイド機構が必要であると共にノートパソコンなどに組み込まれるディスク駆動装置は小形化、軽量化が常に要求されている。このため、ディスク駆動機構やピックアップ駆動機構の小形化、軽量化はもちろん、これらを納めるディスクトレーと装置本体(シャーシやケースなど)の小形化、軽量化が努力されている。このようなディスク駆動装置は現状で、上下方向の寸法(厚さ)が12mm程度と極限に近く圧縮されてきているが、さらに薄いものが希望され、また、上下寸法ばかりでなく、さらなるコンパクト化のために前後、左右の寸法や重量あるいは部品点数なども圧縮する努力がなされている。
【0003】
従来技術を例示すると、実開平1−93646号公報のディスクプレーヤーは、ディスクを装着するトレー1の両サイドに案内溝1aを形成して、シャーシ3に設けたトレーガイド2と係合させたガイド機構を開示している。また、特開2000−30334号公報のディスク装置は、固定側ガイドレール121と可動側ガイドレール122とをスライドレール123で連絡するガイド機構を開示し、特開平9−223347号公報のトレーガイド機構は可動側レール6、固定側レール7をスライドレール8で連絡したガイド機構を開示している。
【0004】
【特許文献1】
実開平1−93646号公報
【特許文献2】
特開2000−30334号公報
【特許文献3】
特開平9−223347号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の技術について検討すると、特許文献1のディスクプレーヤーは、ガイド機構が簡素ではあるが、トレー1を引き出してアンロード位置としたとき、装着されているディスクの全面がシャーシ3から引き出されるものの、トレーガイド2が案内溝1aの端部に来てしまい、このままではトレー1をシャーシ3に保持するのが困難となるので、トレー1の一端側(押し込み側)に延長部を設けてトレー1を支持するように構成している。このため、トレーのロード・アンロード方向の長さが大きく、これに対応してシャーシも長いので、ディスクプレーヤー(ディスク駆動装置)を充分に小形化できないという問題がある。
【0006】
特許文献2,3のディスク装置やトレーガイド機構は、この問題点をスライドレールを用いることで解決している。このスライドレールa(図1、本願のもの。以下、同じ)は、ディスクを装着する円形の領域b(ディスク領域)の全体が装置本体cから抜け出るまでディスクトレーdを引き出してもディスクトレーdが装置本体cに支持されているようにしたもので、特許文献1のディスクプレーヤーのようにトレーの押し込み方向端に突出部を設ける必要がなく、ディスク駆動装置の前後方向の長さを小さくできる。また、アンロード位置(図1の状態)においてディスクの脱着を行い易い。
【0007】
その一方で、特許文献2,3の構造は、新たにスライドレールaを用いなければならない。スライドレールaは、図2のように断面形状が複雑である上、アンロード位置にあるディスクトレーを支持する必要から強度を高くする必要があって、ディスク駆動装置のコストを押し上げている。また、部品点数も増加する。また、寸法的に各部が圧縮された状態のディスク駆動装置では、装置本体の通常では許容されるような変形もディスク駆動装置の機能に影響を与えることがあり、装置本体の天板が押圧されてロード位置にあるディスクに接触してしまう危険もその一つである。
そこで、本願の発明は、ディスク駆動装置全体の小形化とコストダウンを図ると共にディスクの脱着を行い易く、装置本体が押圧された場合にも安全性が高いディスク駆動装置の提供を課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
ディスクトレーを装着するディスクトレーと、このトレーを収納できる収納部を備えた装置本体とを備えたディスク駆動装置とする。ディスクトレーは装置本体へ移動可能に組み込まれる。すなわち、ディスクトレーは、アンロード位置からロード位置への押し込み移動とロード位置からアンロード位置への引き出し移動が可能に装置本体へ組み込まれ、アンロード位置では、上方から見てディスクトレーの装置本体側の端部が装置本体の天板と重なる構造とする。
【0009】
ディスクトレーは、上面にディスク領域と支持領域を備え、支持領域の高さを、ディスクをディスク領域に装着したときのディスク状面よりも高くしてある。この構成により、万一、装置本体の天板が押圧されて変形することがあっても、その変形はロード位置にあるディスクトレーの支持領域に支えられるから、変形した天板によってロード位置にあるディスクが損傷を受ける危険が少ない。
このため、必要に応じて、ディスクトレーと装置本体との上方間隔を極限に小さくすることができる。
【0010】
また、支持領域は装置本体の天板内面と対面し接触する高さとすることがある。接触の程度は、ディスクトレイが天板の内面と摺接しながら、ロード・アンロード方向へ自在に移動できる程度とする。この場合、支持領域に装置本体の天板内面を支持する突部を配設することがある。突部によって天板と摺接するときの摩擦抵抗が小さくなるので、ディスクトレーを滑らかに、確実にスライドさせることができる。
なお、支持領域は、ディスクトレーの装置本体側にも設ける。
【0011】
ディスクトレーは、前記のように、限度まで引き出したアンロード位置においても、ディスク領域が装置本体から完全に抜け出ておらず、ディスクトレーの装置本体側(押し込み側)の端部が上方から見て装置本体の天板と重なった状態とする。すなわち、装置本体の引き出し側辺縁がディスクトレーのディスク領域に掛った状態とする。
さらに、ディスクトレーのアンロード位置は、ディスク領域に装置本体の天板における引き出し側辺縁が掛った状態なので、この部分にも存在するディスクトレーの支持領域によって、天板との間でディスクトレーが支持され、従来のようにスライドレールは必要がない。このため、部品点数が減少する。
【0012】
前記のように、ディスクトレーのアンロード位置は、ディスク領域に装置本体の天板における引き出し側辺縁が掛った状態なので、ディスクの取り出しに多少の難がある。これを解決するために、ディスクを指で操作するための操作用切欠き又は長孔をディスクトレーの引出し側、すなわち、ディスクトレイの回転中心からアンロード位置側に設けることがある。ディスクトレーがディスク駆動機構とピックアップ機構を備える場合、この位置はピックアップ機構のヘッドユニットが摺動する領域を避けた部分であって、実際には、ディスクトレーの引き出し側隅部とすることが多い。
【0013】
操作用切欠き又は長孔が形成されていると、ディスクの下方(記録面側)がディスク領域によってほとんど隠されてしまう場合であっても、この切欠き又は長孔を利用して指先をディスクの辺縁へ掛けることができる。これにより、ディスクをターンテーブルのチャックから簡単に外すことができる。また、この場合、操作用切欠き又は長孔はディスクトレーの引出し側に位置しているから、ディスクをターンテーブルから外すときにディスクが傾斜する方向が、装置本体の引き出し側辺縁に接触しないでディスクを脱着できる方向と一致する。このため、前記のように、ディスクトレーのディスク領域に装置本体の天板における引き出し側辺縁が掛った状態であっても格別の支障なく、簡単にディスクを脱着することができる。
【0014】
ディスクトレーは、両側部にレールを設けて、このレールを装置本体へ直接に係合させることにより、アンロード位置とロード位置との間を移動可能とすることがある。従来例によれば、このようなディスクトレーは、押し込み側に突出部を設けて、アンロード位置での安定を維持する必要があるが、ディスクトレーの上面に支持領域を設け、これの押し込み側辺縁に近い部分でアンロード位置のディスクトレーを本体装置側へ支持させるので、従来の突出部は必要がなく、ディスク駆動装置をさらに小形化できる上、装置本体との直接係合により、部品点数を減少させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図3は第1の実施形態を示し、ディスク駆動装置1は、ディスクトレー2とこれを収納できる収納部を備えた装置本体3を備える。ディスクトレー2は装置本体3に対して押し込み(矢印A方向)と引き出し(矢印B方向)が可能とされており、押し込んで収納された状態の位置がロード位置、引き出した位置がアンロード位置である。図において、ディスクトレー2はアンロード位置にある。符号4はディスクである。
【0016】
ディスクトレー2は上面に支持領域5と円形をしたディスク領域6を有し、引き出し側辺縁に前面ベゼル7を一体に備えている。
このディスク駆動装置1は、ディスクトレー2にディスク駆動機構8とピックアップ機構9を備え、これらはスレッドシャーシ10に組まれている。符号11はターンテーブルであってチャックを備えており、ディスク駆動機構8のスピンドルモーターにつながっている。
【0017】
ディスクトレー2上面の支持領域5は上面に複数の突部5aを有し、突部5aで天板13の内面に接触している。天板13は、装置本体3のカバー12の一部である。接触の程度は、何もない状態で装置本体3を傾けるとディスクトレー2がロード・アンロード方向へ自在に移動する程度とする。支持領域5はまた、ディスク領域6を囲んディスクトレーの上面4隅に配置され、ディスクトレーの押し込み側にも存在する。
【0018】
図3のように、ディスクトレー2は、アンロード位置にあってもディスク領域6の全体が装置本体3から抜け出た状態とならず、装置本体3の天板13における引き出し側辺縁14がディスク領域6の一部に掛った状態を限度とする。この状態は、すなわち、ディスクトレー2の押し込み側に位置する支持領域5が依然として装置本体3の天板13内面に接触していることを意味する。
【0019】
このディスクトレー2は樹脂成形品であり、下面側の左右にレール15,15を一体に形成してある(図5)。レール15は、外側面にレール溝16(図6)を備え、これを装置本体3の両側壁17に設けた切り起しガイド片18に係合して、ロード・アンロード方向に案内される。
ディスクトレー2はまた、引き出し側の隅部に操作用の切欠き19(図3、図6)を有する。操作用切欠き19はディスクトレー2の側辺からディスク領域6にわたり、レール15の位置まで形成してある。前記の隅部は、ヘッドユニットが摺動する領域を避けた位置である。ヘッドユニットは、スレッドシャーシ10に組み付けられてディスクトレー2の対角線方向に移動するピックアップ機構9の一部である。
【0020】
ディスクトレー2と装置本体3との間には、この他にもディスクトレー2のイジェクト機構やロード位置維持機構及びディスクトレー2側のディスク駆動機構8やピックアップ機構9を装置本体3側の機器に接続する制御線や電力線などの配線があるが、従来の構成と同じなので説明を省略する。また、ディスクトレー2と装置本体3との間には、ディスクトレー2をアンロード位置以上に引き出せないように、例えば、装置本体側の切り起しにディスクトレー側の係止部が係合するような、ストッパー機構が設けられている。
【0021】
ディスクトレー2のレール溝16を装置本体3の切り起しガイド片に係合して装置本体3にディスクトレー2を組み込むと、ディスクトレー2は装置本体3に対してロード・アンロード方向に摺動自在となる。ディスクトレー2にディスクを装着してロード位置まで押し込むと、ディスクトレー2の押し込み側辺縁が装置本体3の押し込み側壁に近接し、4隅の支持領域5で装置本体3の天板13を支持する。この位置でディスク4は駆動回転されデータの出し入れが行われる。ディスク4が駆動回転している間に何らかの理由で装置本体の天板13が押圧さることがあっても、支持領域5に保護されてデータの出し入れに支障が生じることはない。
【0022】
図示していないイジェクトボタンを押すことによって、ディスクトレー2はイジェクト機構が備えたバネなどによりロード位置から突き出され、これを手動で引き出して、ディスクトレー2をアンロード位置とする。アンロード位置ではディスク4の脱着が行われる。ディスクトレー2の引き出しは、一体に設けたレール15のレール溝16と切り起しガイド片18との係合で案内され、スムーズに行われる。また、アンロード位置においても、ディスクトレー2の押し込み側の一部が装置本体3と重なる位置に残っているので、ディスクトレー2は、この部分の支持領域5によって本体装置3に支持され、アンロード位置で安定する。
【0023】
アンロード位置でディスク4をターンテーブル11の部分から外すには、例えば、図7のように、ターンテーブル11の部分にディスクトレー2の引き出し側から親指をあて、中指を操作用切欠き19にまわすと、操作用切欠き19はディスク領域6にわたっているので、中指の先端部が下方からディスク4に当る。そのため、中指でディスク4を押し上げると、ディスク4はターンテーブル11から外れ、ディスク4の上面に対して引き出し側が高く傾斜する。この傾斜は図7のように、装置本体3の引き出し側辺縁に接触しないでディスク4を取り出す方向と一致するから、そのまま引けばよく、ディスク4を損傷することなく、簡単に外すことができる。
【0024】
図8は、第2の実施形態を示し、ディスク2はアンロード位置にある。この実施形態では、装置本体3の天板13が、引き出し側辺縁を押し込み側へ円弧状に切り込んで形成されており、アンロード位置で、ディスク領域6ヘ脱着されるディスク4と重ならないようにしてある。ただし、ディスクトレー2の押し込み側に位置する支持領域5の一部は装置本体3と重なっている。また、ディスク4を取り出す際に下方から指を掛ける(当てる)部分は操作用長孔20となっている。操作用長孔20は支持領域5からディスク領域6にわたっている。支持領域5の高さやレールなど他の構成は、第1の実施形態の場合と同じである。
この構成では、アンロード位置においてディスクトレー2を装置本体3に支持させる部分が少なくなるが、ディスクの脱着を行い易い利点がある。
【0025】
【発明の効果】
ディスク駆動装置をより小形化することができる。
駆動回転されているディスクに装置本体の天板が接触する事故が減少する。
部品点数が減少し、製品のコストダウンを図れる。
ディスク領域にわたる操作用切欠きや長孔を設けることでディスクを脱着しやすい。
【図面の簡単な説明】
【図1】斜視図(従来例)
【図2】図1におけるX−X線に沿った断面見通し図
【図3】斜視図(第1の実施形態)
【図4】図3におけるC−C線に沿った断面見通し図
【図5】下面側から見た斜視図
【図6】斜視図(カバーを取り外している)
【図7】斜視図(ディスクトレーを取り外す様子)
【図8】斜視図(第2の実施形態)
【符号の説明】
1 ディスク駆動装置
2 ディスクトレー
3 装置本体
4 ディスク
5 支持領域
5a 突部
6 ディスク領域
7 前面ベゼル
8 ディスク駆動機構
9 ピックアップ機構
10 スレッドシャーシ
11 ターンテーブル
12 カバー
13 天板
14 天板の引き出し側辺縁
15 レール
16 レール溝
17 装置本体の側壁
18 切り起しガイド片
19 操作用切欠き
20 操作用長孔
Claims (4)
- ディスクを装着するディスクトレーと、このディスクトレーを収納する収納部を有した装置本体とを備え、前記収納部の上方に天板を設け、前記ディスクトレーを前記装置本体の前記収納部に収納したロード位置と、前記装置本体の外部に引き出したアンロード位置との間をスライド移動自在に収納したディスク駆動装置において、
前記ディスクトレーは、その上面に前記ディスクを装着するディスク領域とこのディスク領域の外側に設けられた支持領域とを備え、
前記ディスクトレーが前記アンロード位置に位置したとき、上方から見て、前記ディスクトレーの前記装置本体側の端部が前記天板と重なり合い、かつ、
前記支持領域の高さを、前記ディスクをディスク領域に装着したときのディスク上面よりも高くしたことを特徴とするディスク駆動装置。 - 前記支持領域に前記天板内面を支持するための突部を設けたことを特徴とする請求項1に記載のディスク駆動装置。
- 前記ディスクを指で脱着操作するための切欠き又は長孔を、前記ディスクトレーのディスク回転中心からアンロード位置側にのみ設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のディスク駆動装置。
- ディスクトレーは、両側部に設けたレールを装置本体へ直接に係合させてアンロード位置とロード位置との間で移動可能とされていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のディスク駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003016356A JP2004227713A (ja) | 2003-01-24 | 2003-01-24 | ディスク駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003016356A JP2004227713A (ja) | 2003-01-24 | 2003-01-24 | ディスク駆動装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004227713A true JP2004227713A (ja) | 2004-08-12 |
Family
ID=32903838
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003016356A Pending JP2004227713A (ja) | 2003-01-24 | 2003-01-24 | ディスク駆動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004227713A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006066021A (ja) * | 2004-08-30 | 2006-03-09 | Funai Electric Co Ltd | ディスク装置 |
JP2007265471A (ja) * | 2006-03-27 | 2007-10-11 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 光ディスク装置 |
-
2003
- 2003-01-24 JP JP2003016356A patent/JP2004227713A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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