JP2004227667A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】垂直磁気記録方式の磁気記録媒体の記録磁性層における記録分解能を向上すること。
【解決手段】垂直磁気異方性を有する記録磁性層11を備える磁気記録媒体X1の製造方法において、基材の上に非磁性材料11bを堆積することによって非磁性材料膜を形成するための工程と、非磁性材料膜上に複数の磁性化可能粒子11a’を形成するための工程と、磁性化可能粒子11a’に対してイオンを照射することにより当該磁性化可能粒子11a’を非磁性材料膜の内部へと移動させるための工程(a)と、非磁性材料膜の内部における磁性化可能粒子11a’を、垂直磁気異方性を有するように磁性化させることにより非磁性材料膜の少なくとも一部において記録磁性層11を形成するための工程(b)と、を行う。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、垂直磁気記録方式の磁気記録媒体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータシステムにおける情報処理量の増大に伴い、ハードディスクなどの記憶装置に対しては、記憶容量の増大化が要求される。そのような要求を満たすべく、近年、垂直磁気記録方式の磁気記録媒体が注目を集めている。垂直磁気記録方式の磁気記録媒体については、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、および特許文献4に開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−109044号公報
【特許文献2】
特開平6−103550号公報
【特許文献3】
特開平11−110757号公報
【特許文献4】
特開2001−283419号公報
【0004】
図13は、垂直磁気記録方式の従来の磁気記録媒体の一例である磁気ディスクX3を表す。図13では、磁気ディスクX3の部分斜視図が、記録用の磁気ヘッドHとともに表されている。また、図14は、磁気ディスクX3の積層構成を表す。
【0005】
磁気ディスクX3は、基板Sと、記録磁性層31と、軟磁性層32と、中間層33と、密着層34と、保護膜35とからなる。各層は、密着層34、軟磁性層32、中間層33、記録磁性層31、保護膜35の順で、基板Sの側から積層形成されたものである。記録磁性層31は、この層を構成する磁性膜の膜面に対して垂直な方向に磁化容易軸を有して磁化された垂直磁化膜である。軟磁性層32は、比較的に高透磁率の磁性膜により構成され、当該磁性膜の膜面に平行な方向(面内方向)に磁化容易軸を有して磁化された面内磁化膜である。中間層33は、非磁性材料よりなり、記録磁性層31および軟磁性層32を磁性的に分離するとともに、記録磁性層31の積層形成の際に軟磁性層32の結晶格子構造の影響を回避するためのものである。密着層34は、非磁性材料よりなり、基板Sに対して、その上に積層形成される軟磁性層32を適切に固定するためのものである。保護膜35は、記録磁性層31を外界から物理的に保護するためのものである。
【0006】
磁気ディスクX3への記録に際しては、図13に示すように、磁気ディスクX3の記録磁性層31の側に電磁石である磁気ヘッドHを近接して対向させ、当該磁気ヘッドHにより、記録磁性層31に対して記録磁界を印加する。記録磁界の一部は、記録磁性層31を垂直に磁化して通過し、軟磁性層32にて向きを変えてから再び記録磁性層31を垂直に通過して磁気ヘッドHへと帰還する。磁気ディスクX3に対して磁気ヘッドHを矢印Aで示す方向に相対移動させつつ磁気ヘッドHからの磁界の向きを変化させることにより、記録磁性層31において、垂直方向に磁化されて交互に反転する複数の磁区が磁気ディスクX3のトラック方向に連なって形成される。このようにして、記録磁性層31において、所定の信号に対応した磁区が記録されることとなる。一方、磁気ディスクX3の再生に際しては、記録磁性層31の内部に形成された磁区からの磁界の方向の変化が、当該記録磁性層31の磁化方向の変化として読取り用の磁気ヘッドを介して検出される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の磁気ディスクX3の製造においては、記録磁性層31は、一般に、所定の磁性材料を堆積成長させた後に、当該磁性材料において高い保磁力を生じさせるべく比較的に高温で加熱処理することによって、形成される。記録磁性層31は、磁性機能を発現する磁性粒子により構成されており、このような加熱処理を経ると、近隣の磁性粒子どうしが結合して成長する傾向にある。しかしながら、記録磁性層31における磁性粒子の粒径が大きいほど、当該記録磁性層31における記録ノイズは大きくなり、記録分解能が低下してしまう。このように、磁気記録媒体の製造に係る従来の技術は、記録磁性層31において充分な記録分解能を達成するうえで困難性を有する。
【0008】
本発明は、このような状況の下で考え出されたものであって、垂直磁気記録方式の磁気記録媒体において記録磁性層の記録分解能を向上することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の側面によると、垂直磁気異方性を有する記録磁性層を備える磁気記録媒体を製造するための方法が提供される。この製造方法は、基材の上に非磁性材料を堆積することによって非磁性材料膜を形成するための非磁性材料膜形成工程と、非磁性材料膜上に複数の磁性化可能粒子を形成するための粒子形成工程と、磁性化可能粒子に対してイオンを照射することにより当該磁性化可能粒子を非磁性材料膜の内部へと移動させるためのイオン照射工程と、非磁性材料膜の内部における磁性化可能粒子を、垂直磁気異方性を有するように磁性化させることにより、非磁性材料膜の少なくとも一部において記録磁性層を形成するための記録磁性層形成工程と、を含むことを特徴とする。基材とは、非磁性材料膜が積層形成される露出面を有するベース材であって、基板単体、および、密着層や軟磁性層が既に積層形成された基板を含む。また、磁性化とは、自発磁化を有する性質を獲得することをいうものとする。
【0010】
このような構成の磁気記録媒体製造方法によると、記録磁性層の記録分解能に優れた磁気記録媒体を製造することができる。本発明の第1の側面に係る製造方法においては、粒子形成工程にて、例えば加熱処理で促進される結晶化により磁性を獲得することが可能な非磁性粒子が、磁性化可能粒子として非磁性材料膜表面に一旦形成される。このとき、当該磁性化可能粒子は、所望の小さな粒径で形成され得る。次に、イオン照射工程にて、当該微小粒子が非磁性材料膜の内部へと埋没される。次に、記録磁性層形成工程にて、当該微小粒子は、例えば加熱処理により結晶化が進んで非磁性材料膜内で垂直磁気異方性の磁性を獲得し、当該磁性粒子が所定の密度で存在する領域にて記録磁性層が形成される。このような記録磁性層形成工程では、微小粒子間の非磁性材料が障壁となって、近隣の粒子どうしの一体化は阻止または抑制される。その結果、当該粒子は小さな粒径を維持しつつ垂直磁気異方性の磁性を獲得することができるのである。磁性粒子の粒径が小さいので、再生の際の記録磁性層における記録ノイズは小さく、従って、記録分解能は高い。
【0011】
このように、本発明の第1の側面に係る磁気記録媒体製造方法によると、記録磁性層の磁性機能を発現する磁性粒子について小さな粒径を達成することができ、従って、記録分解能に優れた磁気記録媒体を製造することが可能なのである。
【0012】
本発明の第2の側面によると、垂直磁気異方性を有する記録磁性層を備える磁気記録媒体を製造するための他の方法が提供される。この製造方法は、基材の上に非磁性材料を堆積することによって非磁性材料膜を形成するための非磁性材料膜形成工程と、垂直磁気異方性を有する複数の磁性粒子を非磁性材料膜上に形成するための粒子形成工程と、磁性粒子に対してイオンを照射することにより、当該磁性粒子を非磁性材料膜の内部へと移動させるためのイオン照射工程と、磁性粒子に対してイオンを照射することにより、当該磁性粒子を非磁性材料膜の内部へと移動させ、非磁性材料膜の少なくとも一部において記録磁性層を形成するための記録磁性層形成工程と、を含むことを特徴とする。
【0013】
このような構成の磁気記録媒体製造方法によっても、記録磁性層の記録分解能に優れた磁気記録媒体を製造することができる。本発明の第2の側面に係る製造方法においては、粒子形成工程にて、垂直磁気異方性を有する磁性を既に獲得している磁性粒子が非磁性材料膜表面に一旦形成される。次に、記録磁性層形成工程にて、当該磁性粒子が非磁性材料膜の内部へと埋没され、当該磁性粒子が所定の密度で存在する領域にて記録磁性層が形成される。記録磁性層を構成する磁性粒子は、粒子形成工程にて所望の小さな粒径で形成され得る。磁性粒子の粒径が小さいほど、再生の際の記録磁性層における記録ノイズは小さく、従って、記録分解能は高い。
【0014】
このように、本発明の第2の側面に係る磁気記録媒体製造方法によっても、第1の側面に係る方法と同様に、記録磁性層の磁性機能を発現する磁性粒子について小さな粒径を達成することができ、従って、記録分解能に優れた磁気記録媒体を製造することが可能なのである。
【0015】
本発明の第1および第2の側面において、好ましくは、粒子形成工程では、磁性化可能粒子または磁性粒子はスパッタリング法により形成される。スパッタリング法により、非磁性材料膜上に所定の材料をいわゆる島状に堆積することによって、磁性化可能粒子または磁性粒子を形成することができる。
【0016】
本発明の第3の側面によると、垂直磁気異方性を有する記録磁性層を備える磁気記録媒体を製造するための他の方法が提供される。この製造方法は、基材の上に非磁性材料を堆積することによって非磁性材料膜を形成するための非磁性材料膜形成工程と、非磁性材料膜上に磁性化可能膜を形成するための工程と、磁性化可能膜に対してイオンを照射することにより、当該磁性化可能膜を非磁性材料膜の内部へと移動させ且つ粒子化させて、非磁性材料膜の内部に磁性化可能粒子を形成するための、イオン照射工程と、非磁性材料膜の内部における磁性化可能粒子を、垂直磁気異方性を有するように磁性化させることにより、非磁性材料膜の少なくとも一部において記録磁性層を形成するための記録磁性層形成工程と、を含むことを特徴とする。
【0017】
このような構成の磁気記録媒体製造方法によっても、記録磁性層の記録分解能に優れた磁気記録媒体を製造することができる。本発明の第3の側面に係る製造方法においては、磁性化可能膜形成工程にて、例えば加熱処理で促進される結晶化により磁性を獲得することが可能な所定の非磁性膜が、磁性化可能膜として非磁性材料膜表面に一旦形成される。次に、イオン照射工程にて、磁性化可能膜が非磁性材料膜の内部へと埋没される。このとき、磁性化可能膜は、それ自身の表面張力の作用を利用して粒子化させることができる。その結果、非磁性材料膜内に磁性化可能粒子が形成されることとなる。本工程では、磁性化可能粒子は、所望の小さな粒径で形成され得る。次に、記録磁性層形成工程にて、当該微小粒子は、例えば加熱処理により結晶化が進んで非磁性材料膜内で垂直磁気異方性の磁性を獲得し、当該磁性粒子が所定の密度で存在する領域にて記録磁性層が形成される。当該記録磁性層形成工程では、粒子間の非磁性材料が障壁となって、近隣の粒子どうしの一体化は阻止または抑制される。その結果、当該粒子は小さな粒径を維持しつつ垂直磁気異方性の磁性を獲得することができるのである。磁性粒子の粒径が小さいので、再生の際の記録磁性層における記録ノイズは小さく、従って、記録分解能は高い。
【0018】
このように、本発明の第3の側面に係る磁気記録媒体製造方法によっても、第1の側面に係る方法と同様に、記録磁性層の磁性機能を発現する磁性粒子について小さな粒径を達成することができ、従って、記録分解能に優れた磁気記録媒体を製造することが可能なのである。
【0019】
本発明に係る方法は、好ましくは、非磁性材料膜形成工程の前に、基材の上に垂直磁気異方化層を形成するための工程を更に含む。垂直磁気異方化層とは、記録磁性層における垂直磁気異方性を高めるための層であって、非磁性材料膜中の磁性粒子の垂直磁気異方性が高まるように当該粒子の結晶格子の配向に影響を与える結晶格子構造を有する。第1および第3の側面に係る方法において非磁性材料膜の直下に垂直磁気異方性層が存在すると、非磁性材料膜内の磁性化可能粒子が記録磁性層形成工程にて磁性粒子へと変化する際に、当該粒子は、垂直磁気異方化層の結晶格子構造からの影響を受けつつ磁性化し、当該粒子の獲得する磁性の垂直磁気異方性は高まる。第2の側面に係る方法において非磁性材料膜の直下に垂直磁気異方性層が存在すると、イオン照射工程にて非磁性材料膜の内部へと移動する磁性粒子は、当該垂直磁気異方化層の結晶格子構造からの影響を受けつつ非磁性材料膜中にて所定の配向で配列し、当該磁性粒子の有する垂直磁気異方性は高まる。このような垂直磁気異方化層は、例えば酸化マグネシウムより形成することができる。垂直磁気異方化層を形成する場合、好ましくは、非磁性材料膜形成工程において、非磁性材料膜は、記録磁性層と実質的に同一の厚さで形成される。
【0020】
本発明に係る方法は、好ましくは、非磁性材料膜形成工程または垂直磁気異方化層形成工程の前に、基材の上に軟磁性層を形成するための工程を更に含む。軟磁性層は記録磁性層の記録感度を向上するために設けられるものであって、比較的に高透磁率の磁性膜により構成される。本発明は、このようないわゆる裏打ち軟磁性層を具備する磁気記録媒体を製造するための方法として実施するのが好ましい。
【0021】
好ましくは、記録磁性層は、貴金属およびその他の遷移金属よりなる磁性材料を含む。このような磁性材料は、垂直磁気記録方式における記録磁性層を構成する材料として好適である。また、本発明で用いられる非磁性材料は、好ましくは非磁性酸化物であり、より好ましくは酸化ケイ素または酸化アルミニウムである。このような非磁性材料は、磁性化可能粒子または磁性粒子を受容する非磁性材料膜を形成するうえで好適である。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る方法によって製造される磁気記録媒体X1を表す。図1は、磁気記録媒体X1の部分断面を模式的に表したものである。磁気記録媒体X1は、基板Sと、記録磁性層11と、軟磁性層12と、非磁性層13と、密着層14と、保護膜15とを備える垂直磁気記録方式磁気ディスクとして構成されたものであり、図2に示す積層構成を有する。
【0023】
基板Sは、例えばアルミニウム合金、ガラス、またはセラミックスからなる非磁性基板である。基板Sの表面は、化学的方法、物理的方法、または機械的方法により、平滑化されている。
【0024】
記録磁性層11は、磁性を発現するための磁性粒子11aが非磁性材料11bに内包された孤立微粒子構造を有し、垂直磁気異方性を呈して図中上方向または下方向に磁化されている。磁性粒子11aは、例えば、FePt,CoPt,またはCoCrPtよりなる。磁性粒子11aの粒径は、例えば2〜10nmである。非磁性材料11bは、例えば、SiO,Al,MgO,Cr,Ti,CrMo,またはCrWよりなる。また、記録磁性層11は、比較的に大きな保磁力を有し、垂直磁界に対する磁化の磁界依存性については、例えば図3のグラフにて表すようなヒステリシスループを示す。記録磁性層11の厚さは、例えば3〜10nmである。
【0025】
軟磁性層12は、この層を構成する磁性膜の膜面に対して平行な方向に磁化容易軸を有する面内磁気異方性を呈し、当該面内方向に磁化されている。軟磁性層12の磁化容易軸および磁化方向は、ディスクの半径方向に向いているのが好ましい。軟磁性層12は、比較的に小さな保磁力を有し、例えば図4のグラフにて表すような磁化の磁界依存性を示す。図4のグラフにおいて、曲線41は、垂直磁界に対する磁化の磁界依存性を表し、曲線42は、面内磁化に対する磁化の磁界依存性を表す。このような軟磁性層12は、例えば、パーマロイ、センダスト、Co系アモルファス材料、またはFe系アモルファス材料より構成することができる。軟磁性層12の厚さは、例えば50〜300nmである。
【0026】
非磁性層13は、非磁性材料よりなり、記録磁性層11および軟磁性層12を磁性的に適切に分離するためのものである。非磁性層14は、記録磁性層11の非磁性材料11bと連続し、同一材料よりなる。非磁性層13の厚さは例えば0.5〜10nmである。
【0027】
密着層14は、基板Sに対して、その上に積層形成される軟磁性層12を適切に固定するためのものであり、例えば、Cr,Ti,NiP,またはNiAlよりなる。密着層14の厚さは、例えば1〜20nmである。保護膜15は、記録磁性層11を外界から物理的に保護するためのものであり、例えば、アモルファスカーボン,ダイアモンドライクカーボン,SiN,またはSiCよりなる。保護膜15の膜さは、例えば0.5〜5nmである。
【0028】
図5および図6は、磁気記録媒体X1の製造方法を表す。磁気記録媒体X1の製造においては、まず、基板Sに平滑化表面処理を施した後、当該基板Sに対し、密着層14および軟磁性層12を順次積層形成することによって、図5(a)に示すような積層構造体を形成する。密着層14および軟磁性層12は、各々に対応する所定の材料からなる単一の又は複数のターゲットを用いたスパッタリング法により、形成することができる。次に、スパッタリング法により、図5(b)に示すように、軟磁性層12の上に非磁性材料11bを成膜する。このとき、形成されることとなる記録磁性層11および非磁性層13において所望の厚さを得るための膜厚で、非磁性材料11bは成膜される。
【0029】
次に、図5(c)に示すように、成膜された非磁性材料11bの上に複数の微粒子11a’を形成する。具体的には、所定のターゲットを用いたスパッタリング法により、非磁性材料11bの上に所定の材料を堆積することによって、後述の工程にて磁性化が可能な非磁性の微粒子11a’を形成する。本工程では、微粒子11a’は所望の小さな粒径で形成される。また、磁性化可能な微粒子11a’は、例えば加熱処理を経て結晶化が進むことにより磁性を獲得することが可能な、例えばFePt、CoPt、またはCoCrPtよりなる。また、そのような磁性化可能材料は、非磁性材料11bよりも表面エネルギーの大きい金属や合金が望ましい。微粒子11a’を構成するための材料の表面エネルギーが非磁性材料11bのそれよりも大きく、且つ、両表面エネルギーの差が大きいほど、本工程で形成される当該微粒子11a’は、より小径で粒子化する傾向にある。
【0030】
次に、このようにして形成した微粒子11a’を、図6(a)に示すように、非磁性材料11bの内部に埋没させる。具体的には、所定のエネルギーを有するイオンを、微粒子11a’の上方から照射することによって、非磁性材料11bの内部へと微粒子11a’を移動させる。所定の閾値以上のエネルギーでイオン照射すると、微粒子11a’は非磁性材料11bの内部へと適切に進入することが可能である。本工程は、イオン照射装置を使用して行うことができ、イオンビームとしては、KrイオンビームやXeイオンビームなどを用いることができる。
【0031】
次に、加熱処理を施すことによって、図6(b)に示すように、微粒子11a’を磁性化させて磁性粒子11aを形成する。これにより、非磁性材料11bが当初成膜された領域において、非磁性層13と記録磁性層11が形成されることとなる。本工程では、微粒子11a’を加熱してその結晶化を進行させることによて、当該粒子に垂直磁気異方性の磁性を獲得させる。磁性を獲得する過程において、微粒子11a’の周りには非磁性材料11bが存在し、この非磁性材料11bが障壁となって、近隣の微粒子11a’どうしの一体化は阻止または抑制される。そのため、微粒子11a’は小さな粒径を維持しつつ結晶化して磁性を獲得することができるのである。
【0032】
次に、スパッタリング法またはMOCVD法により、図6(c)に示すように、記録磁性層11の上に保護膜15を形成する。以上のようにして、磁気記録媒体X1を製造することができる。
【0033】
磁気記録媒体X1の製造では、図5(c)を参照して上述した工程において、後に磁性化が可能な非磁性の微粒子11a’に代えて、垂直磁気異方性の磁性を既に有する微粒子を形成してもよい。当該微粒子は、所望の小さな粒径で形成される。このような磁性微粒子を形成するためには、堆積材料として、例えば、Co/PtやCo/Pdなどの人工格子多層膜を用いることができる。これら多層膜は、CoとPtまたはPdとを数原子ごとに室温で交互に積層することにより、垂直方向に磁化容易軸を有する垂直磁化膜として形成される。図5(c)を参照して上述した工程において磁性粒子を形成するこのような手法を採用する場合には、図6(a)を参照して上述したイオン照射工程にて磁性微粒子が非磁性材料11bの内部に埋没することによって、磁気記録媒体X1の記録磁性層11および非磁性層13が形成されることとなる。そのため、図6(b)を参照して上述したような、非磁性材料11bの内部の微粒子に磁性を獲得させるための加熱処理は行なわなくともよい。このような方法によっても、磁気記録媒体X1を製造することができる。
【0034】
磁気記録媒体X1の製造では、図5(b)を参照して上述した工程の後、後に磁性化が可能な非磁性の微粒子11a’に代えて、図7(a)に示すように、後に磁性化が可能な非磁性材料よりなる磁性化可能膜11a’’を形成してもよい。具体的には、所定のターゲットを用いたスパッタリング法により、非磁性材料11bの上に所定の材料を堆積することによって、後述の工程にて磁性化が可能な非磁性の磁性化可能膜11a’’を形成する。磁性化可能膜11a’’は、例えば加熱処理を経て結晶化が進むことにより磁性を獲得することが可能な、例えばFePt、CoPt、またはCoCrPtよりなる。
【0035】
次に、所定のエネルギーを有するイオンを磁性化可能膜11a’’の上方から照射することによって、図7(b)に示すように、磁性化可能膜11a’’を疎散ないし粒子化させつつ磁性材料11bの内部へと埋没させる。これにより、磁性材料11bの内部に、後に磁性化が可能な非磁性の微粒子11a’が複数形成されることとなる。本工程では、所定の閾値以上のエネルギーでイオン照射すると、磁性化可能膜11a’’は、所望の小さな粒径で粒子化しつつ非磁性材料11bの内部へと適切に進入することが可能である。この後、図6(b)を参照して上述した加熱処理による微粒子11a’の磁性化工程、および、図6(c)を参照して上述した保護膜形成工程を経る。このような方法によっても、磁気記録媒体X1を製造することができる。
【0036】
磁気記録媒体X1への記録に際しては、磁気記録媒体X1の記録磁性層11に対して保護膜15を介して記録用の磁気ヘッドを近接して対向させ、当該磁気ヘッドにより、記録磁性層11に対して記録磁界を印加する。記録磁界の一部は、記録磁性層11を垂直に磁化して通過し、非磁性層13を経て軟磁性層12にて向きを変えてから再び軟磁性層12および記録磁性層11を垂直に通過して磁気ヘッドへと帰還する。磁気記録媒体X1に対して磁気ヘッドを相対移動させつつ磁気ヘッドからの磁界の向きを変化させることにより、記録磁性層11において、垂直方向に磁化されて交互に反転する複数の磁区が磁気記録媒体X1のトラック方向に連なって形成される。このようにして、記録磁性層11において、所定の信号に対応する磁区が記録されることとなる。一方、磁気記録媒体X1の再生に際しては、記録磁性層11の内部に形成された磁区からの磁界の方向の変化が、当該記録磁性層11の磁化方向の変化として読取り用の磁気ヘッドを介して検出される。
【0037】
磁気記録媒体X1においては、裏打ち磁性層として、高い透磁率を有する軟磁性層12が記録磁性層11に近接して設けられている。そのため、磁気記録媒体X1では、上述の記録処理において大きな記録磁界を得ることができ、その結果、優れた記録感度を達成することができる。
【0038】
また、磁気記録媒体X1は、記録磁性層11の記録分解能に優れている。磁気記録媒体X1の製造方法においては、上述のように、記録磁性層11の磁性を発現するための磁性粒子11aを、非磁性材料11bの内部にて微小に形成することができる。磁気記録媒体においては、記録磁性層における磁性機能を発現する磁性粒子の粒径が小さいほど、記録ノイズが小さくなり、当該記録磁性層の記録分解能は高くなることが知られている。上述の方法により製造される磁気記録媒体X1においては、記録磁性層11の磁性機能を発現する磁性粒子11aについて小さな粒径を達成することができ、従って、高い記録分解能を得ることが可能となるのである。
【0039】
図8は、本発明の第2の実施形態に係る磁気記録媒体X2の部分断面模式図である。磁気記録媒体X2は、基板Sと、記録磁性層21と、軟磁性層12と、非磁性層23と、密着層14と、保護膜15とを備える垂直磁気記録方式磁気ディスクとして構成されたものであり、図9に示すような積層構成を有する。磁気記録媒体X2は、記録磁性層11とは異なる記録磁性層21および非磁性層13とは異なる非磁性層23を備える点において磁気記録媒体X1と相違し、他の構成については磁気記録媒体X1と同様である。
【0040】
記録磁性層21は、磁性を発現するための磁性粒子21aが非磁性材料21bに内包された孤立微粒子構造を有し、垂直磁気異方性を呈して図中上方向または下方向に磁化されている。磁性粒子21aは、例えば、FePt,CoPt,またはCoCrPtよりなる。磁性粒子21aの粒径は、例えば2〜10nmである。非磁性材料21bは、例えば、SiO,Al,MgO,Cr,Ti,CrMo,またはCrWよりなる。また、記録磁性層21は、比較的に大きな保磁力を有し、垂直磁界に対する磁化の磁界依存性については、例えば図3のグラフにて表すようなヒステリシスループを示す。記録磁性層21の厚さは、例えば3〜10nmである。
【0041】
非磁性層23は、非磁性材料よりなり、記録磁性層21および軟磁性層12を磁性的に適切に分離するための層であって、且つ、記録磁性層21における垂直磁気異方性を高めるための層である。非磁性層23は例えばMgOよりなる。非磁性層23の厚さは例えば0.5〜10nmである。
【0042】
図10および図11は、磁気記録媒体X2の製造方法を表す。磁気記録媒体X2の製造においては、まず、基板Sに平滑化表面処理を施した後、当該基板Sに対し、密着層14、軟磁性層12、および非磁性層23を順次積層形成することによって、図10(a)に示すような積層構造体を形成する。これらの層は、各々に対応する所定の材料からなる単一の又は複数のターゲットを用いたスパッタリング法により、形成することができる。次に、スパッタリング法により、図10(b)に示すように、非磁性層23の上に非磁性材料21bを成膜する。このとき、形成されることとなる記録磁性層21において所望の厚さを得るべく当該記録磁性層21と略同一の膜厚で非磁性材料21bは成膜される。次に、図10(c)に示すように、成膜された非磁性材料21bの上にスパッタリング法により微粒子21a’を形成する。具体的には、第1の実施形態における微粒子11a’の形成に関して図5(c)を参照して上述したのと同様にして、微粒子21a’を形成する。
【0043】
次に、このようにして形成した微粒子21a’を、図11(a)に示すように、非磁性材料21bの内部に埋没させる。具体的には、第1の実施形態における微粒子11a’の埋没に関して図6(a)を参照して上述したのと同様にして、微粒子21a’を埋没させる。次に、加熱処理を施すことによって、図11(b)に示すように、微粒子21a’を磁性化させて磁性粒子21aを形成する。これにより、非磁性材料21bが当初成膜された領域において、記録磁性層21が形成されることとなる。本工程では、微粒子21a’を加熱してその結晶化を進行させることによて、当該粒子に垂直磁気異方性の磁性を獲得させる。磁性を獲得する過程において、微粒子21a’の周りには非磁性材料21bが存在し、この非磁性材料21bが障壁となって、近隣の微粒子21a’どうしの一体化は阻止または抑制される。そのため、微粒子21a’は小さな粒径を維持しつつ結晶化して磁性を獲得することができるのである。次に、スパッタリング法またはMOCVD法により、図11(c)に示すように、記録磁性層21の上に保護膜15を形成する。
【0044】
以上のようにして、磁気記録媒体X2を製造することができる。また、磁気記録媒体X2の記録および再生については、磁気記録媒体X1に関して上述したのと同様にして行うことができる。
【0045】
磁気記録媒体X2においては、裏打ち磁性層として、高い透磁率を有する軟磁性層12が記録磁性層21に近接して設けられている。そのため、磁気記録媒体X2では、上述の記録処理において大きな記録磁界を得ることができ、その結果、優れた記録感度を達成することができる。
【0046】
また、磁気記録媒体X2は、記録磁性層21の記録分解能に優れている。磁気記録媒体X2の製造方法においては、上述のように、記録磁性層21の磁性を発現するための磁性粒子21aを、非磁性材料21bの内部にて微小に形成することができる。加えて、垂直磁気異方化機能を有する非磁性層23の作用により、図11(b)を参照して上述した工程においては、磁性粒子21aは高い垂直磁気異方性を獲得することができ、その結果、磁気記録媒体X2における記録磁性層21は高い垂直磁気異方性を呈するようになる。垂直磁気記録方式の磁気記録媒体においては、記録磁性層の垂直磁気異方性が高いほど、当該記録磁性層の記録分解能は向上する。このように、磁気記録媒体X2においては、記録磁性層21の磁性機能を発現する磁性粒子21aについて小さな粒径を達成するとともに、当該記録磁性層21において高い垂直磁気異方性を達成することができ、従って、記録磁性層21において高い記録分解能が得られるのである。
【0047】
磁気記録媒体X2の製造では、図10(c)を参照して上述した工程において、後に磁性化が可能な非磁性の微粒子21a’に代えて、垂直磁気異方性の磁性を既に有する微粒子を形成してもよい。当該微粒子は、所望の小さな粒径で形成される。このような手法を採用する場合には、図11(a)を参照して上述したイオン照射工程にて磁性微粒子が非磁性材料21bの内部に埋没することによって、磁気記録媒体X2の記録磁性層21が形成されることとなる。そのため、図11(b)を参照して上述したような、非磁性材料21bの内部の微粒子に磁性を獲得させるための加熱処理は行なわなくともよい。このような方法によっても、磁気記録媒体X2を製造することができる。
【0048】
磁気記録媒体X1の製造では、図10(b)を参照して上述した工程の後、後に磁性化が可能な非磁性の微粒子21a’に代えて、図12(a)に示すように、後に磁性化が可能な非磁性材料よりなる磁性化可能膜21a’’を形成してもよい。具体的には、第1の実施形態において磁性化可能膜11a’’に関して上述したのと同様である。
【0049】
次に、所定のエネルギーを有するイオンを磁性化可能膜21a’’の上方から照射することによって、図12(b)に示すように、磁性化可能膜21a’’を疎散ないし粒子化させつつ磁性材料21bの内部へと埋没させる。これにより、磁性材料21bの内部に、後に磁性化が可能な非磁性の微粒子21a’が複数形成されることとなる。本工程では、所定の閾値以上のエネルギーでイオン照射すると、磁性化可能膜21a’’は、所望の小さな粒径で粒子化しつつ非磁性材料21bの内部へと適切に進入することが可能である。この後、図11(b)を参照して上述した加熱処理による微粒子21a’の磁性化工程、および、図11(c)を参照して上述した保護膜形成工程を経る。このような方法によっても、磁気記録媒体X2を製造することができる。
【0050】
【実施例】
次に、本発明の実施例について記載する。
【0051】
【実施例1】
<磁気記録媒体の作製>
図2に示す積層構成を有する磁気記録媒体を作製した。具体的には、まず、表面粗さRaが0.2nm以下となるまでポリッシングによる表面平滑化処理を施したガラスディスク基板(φ2.5インチ、日本板硝子製)に対し、スパッタリング法によりCrを成膜することによって、厚さ5nmの密着層を形成した。当該スパッタリングには、複数のターゲットを具備することのできるインライン式のスパッタリング装置(商品名:C3010、アネルバ製)を使用した。以降のスパッタリングにおいてもこの装置を使用した。本スパッタリングでは、スパッタリングガスとしてArを使用し、ガス圧力を0.3Paとし、スパッタリング速度を40nm/minとした。以降のスパッタリングにおいてもスパッタリングガスとしてArガスを使用した。
【0052】
次に、スパッタリング法により密着層上にCoZrNbを成膜することによって、厚さ100nmの面内磁化軟磁性層を形成した。本スパッタリングでは、ガス圧力を0.3Paとし、スパッタリング速度を30nm/minとした。形成された面内磁化軟磁性層は、Co85Zr10Nbの組成を有し、飽和磁束密度は1.1T(テスラ)であった。次に、スパッタリング法により面内磁化軟磁性層上にSiOを成膜することによって、厚さ12nmの非磁性材料膜を形成した。本スパッタリングでは、ガス圧力を1.0Paとし、スパッタリング速度を15nm/minとした。
【0053】
次に、スパッタリング法により非磁性材料膜上に複数のFePt微粒子(直径約5nm)を形成した。具体的には、Fe50Pt50ターゲットを用いたスパッタリングにおいて、ガス圧力を1.0Paとし、スパッタリング速度を5nm/minとし、所定時間、FePtを島状に堆積成長させることによって、磁性化可能粒子としてのFePt微粒子を形成した。また、本スパッタリングは、赤外線ヒータを使用して基板を300℃に加熱しながら行った。この加熱により、FePtの凝集作用ないし粒子化は促進される。
【0054】
次に、FePt微粒子に対してKrイオンを照射することによって、当該微粒子を非磁性材料膜の内部に埋没させた。これにより、非磁性材料膜が当初形成された領域において、非磁性層(厚さ約6nm)と、その上の記録磁性層(厚さ約6nm)とが形成された。当該イオン照射工程における照射イオンのエネルギーは500keVとした。また、本工程では、微粒子の全体が非磁性材料膜に進入した後は、それ以上にKrインオを照射しても微粒子は当該膜内にそれ以上入り込むことはなかった。当該イオン照射の後、400℃で10分間、加熱処理を行なった。その結果、FePtは、その結晶性が向上して規則合金となり、磁化を示した。このようにして形成された記録磁性層の保磁力Hcは7kOeであり、飽和磁化の値Msは0.94Tであった。磁化は膜面に対して垂直方向を向いており、垂直磁気異方性を有していた。
【0055】
次に、スパッタリング法により記録磁性層上にアモルファスカーボンを成膜することによって、厚さ5nmの保護膜を形成した。本工程では、ガス圧力を0.3Paとし、スパッタリング速度を60nm/minとした。以上のようにして、本実施例の磁気記録媒体を作製した。
【0056】
<特性評価>
上述のようにして作製した磁気記録媒体の再生特性を調べた。具体的には、まず、ライト電流を30mAとした単磁極ヘッド(単磁性部の磁束密度Bs:2T、ライトコアの幅:0.2μm)を使用して、本実施例の磁気記録媒体に対して線記録密度20kFCIの信号を記録した。次に、GMRヘッド(再生コアの幅:0.16μm、シールドギャップ長:0.08μm)を使用して当該記録信号を再生し、スペクトルアナライザ(アンリツ製)を使用して、当該再生信号の出力を検出した。その結果、線記録密度20kFCIの再生信号振幅は0.67mVであり、このときの媒体ノイズNmは2μVrmsであった。同様にして、線記録密度800kFCIの記録信号について、本実施例の磁気記録媒体の再生特性を調べたところ、再生信号振幅は0.02mVであり、このときの媒体ノイズNmは5μVrmsであった。したがって、磁気ディスク媒体で一般的に利用される性能評価値、即ち、孤立マーク(本実施例では20kFCIの信号)の再生信号振幅を高線記録密度の信号(本実施例では800kFCIの信号)を再生する際の媒体ノイズで除した値、S@20kFCI/Nm@800kFCIについては、本実施例の磁気記録媒体は42.5dBであった。
【0057】
【比較例1】
<磁気記録媒体の作製>
本比較例の磁気記録媒体の作製においては、まず、表面粗さRaが0.2nm以下となるまでポリッシングによる表面平滑化処理を施したガラスディスク基板(φ2.5インチ、日本板硝子製)に対し、実施例1と同様にして、密着層(Cr、厚さ5nm)および面内磁化軟磁性層(Co85Zr10Nb、厚さ100nm)を順次形成した。次に、スパッタリング法により面内磁化軟磁性層上にSiOを成膜することによって、厚さ5nmの非磁性層を形成した。本スパッタリングでは、ガス圧力を0.3Paとし、スパッタリング速度を41nm/minとした。次に、スパッタリング法により当該非磁性層上にFe50Pt50を成膜することによって、厚さ10nmの記録磁性層を形成した。本スパッタリングでは、ガス圧力を2Paとし、スパッタリング速度を10nm/minとした。次に、このようにして形成されたFePt膜を加熱処理(加熱温度400℃、加熱時間60s)することによって、FePt膜を規則合金化して垂直磁気異方性の磁性を獲得させた。次に、当該FePt膜上に、実施例1と同様にして保護膜(アモルファスカーボン、厚さ5nm)を形成した。
【0058】
<特性評価>
上述のようにして作製した本比較例の磁気記録媒体について、実施例1と同様にしてS@20kFCI/Nm@800kFCIの値を求めたところ、38.5dBであった。この結果から、本発明に係る実施例1の磁気記録媒体は、比較例1の磁気記録媒体よりも、媒体ノイズが小さく、記録分解能に優れていることが判る。
【0059】
【実施例2】
非磁性材料膜(厚さ12nm)の形成において、SiOを成膜したのに代えてAlを成膜し、且つ、イオン照射工程において、照射イオンのエネルギーを500keVに代えて600keVとした以外は、実施例1と同様にして、本実施例の磁気記録媒体を作製した。Alは、SiOよりも、融点が高いので、結晶格子を構成する各原子間の結合エネルギーは大きい傾向にある。非磁性材料膜を構成する非磁性材料の原子間結合エネルギーが大きいほど、当該膜内で磁性化する粒子どうしの一体化は阻止または抑制され、従って、小径の磁性粒子を形成するうえでは好適であるといえる。本実施例の磁気記録媒体について、実施例1と同様にして再生特性を調べたところ、実施例1と同様な結果が得られた。
【0060】
【実施例3】
図8に示す積層構成を有する磁気記録媒体を作製した。具体的には、まず、表面粗さRaが0.2nm以下となるまでポリッシングによる表面平滑化処理を施したガラスディスク基板(φ2.5インチ、日本板硝子製)に対し、実施例1と同様にして、密着層(Cr、厚さ5nm)および面内磁化軟磁性層(Co85Zr10Nb、厚さ100nm)を順次形成した。
【0061】
次に、スパッタリング法により面内磁化軟磁性層上にMgOを成膜することによって、厚さ5nmの非磁性層を形成した。この非磁性層は、後に形成される磁性粒子の呈する垂直磁気異方性を高めるように当該磁性粒子の結晶配向を揃えるために設けた垂直磁気異方化層であって、当該非磁性層を構成するMgOは(001)配向していた。本スパッタリングでは、ガス圧力を0.8Paとし、スパッタリング速度を5nm/minとした。また、本スパッタリングは、MgOにおいて高い配向性を得るため、ガラス基板全体を250℃に加熱しながら行った。
【0062】
次に、スパッタリング法によりMgO非磁性層上にSiOを成膜することによって、厚さ6nmの非磁性材料膜を形成した。本スパッタリングでは、ガス圧力を2.5Paとし、スパッタリング速度を10nm/minとした。
【0063】
次に、スパッタリング法により非磁性材料膜上に複数のFePt微粒子(直径約5nm)を形成した。具体的には、Fe50Pt50ターゲットを用いたスパッタリングにおいて、ガス圧力を0.4Paとし、スパッタリング速度を10nm/minとし、所定時間、FePtを島状に堆積成長させることによって、磁性化可能粒子としてのFePt微粒子を形成した。また、本スパッタリングは、基板を400℃で加熱しつつ行った。
【0064】
次に、FePt微粒子に対してKrイオンを照射することによって、当該微粒子を非磁性材料膜の内部に埋没させた。これにより、非磁性材料膜が当初形成された領域において記録磁性層が形成された。当該イオン照射工程における照射イオンのエネルギーは500keVとした。本工程により、FePt微粒子は、非磁性材料膜に進入してMgO非磁性層に接触した。当該イオン照射の後、400℃で10分間、加熱処理を行なった。その結果、FePtは、その結晶性が向上して規則合金となり、磁性を獲得した。このとき、MgOの(100)面と格子整合のよいFePtの(001)面がエピタキシャル成長し、その結果、FePt微粒子では膜面に対して垂直方向に磁化容易軸が形成された。このようにして形成された記録磁性層の保磁力Hcは11kOeであり、飽和磁化の値Msは0.88Tであった。本実施例における記録磁性層は、実施例1のそれに比べて保磁力が約4kOe程度大きくなっている。この保磁力の向上は、FePt微粒子を磁性化するための加熱処理の際に、MgO非磁性層の存在によりFePt微粒子が垂直磁気異方性を呈するのに好適な配向が助長されたためであると考えられる。
【0065】
次に、実施例1と同様にして、スパッタリング法により記録磁性層上にアモルファスカーボンを成膜することによって、厚さ5nmの保護膜を形成した。以上のようにして、本実施例の磁気記録媒体を作製した。以上のようにして、本実施例の磁気記録媒体を作製した。
【0066】
【実施例4〜9】
Fe50Pt50よりなる微粒子に代えて、Pd45Fe55(実施例4)、Pd50Fe50(実施例5)、Pd60Fe40(実施例6)、Pt40Co60(実施例7)、Pt50Co50(実施例8)、またはPt60Co40(実施例9)よりなる微粒子を非磁性材料膜上に形成し、且つ、イオン照射工程の後に400℃で10分間の加熱処理に代えて450℃で15分間の加熱処理を行なった以外は、実施例3と同様にして、密着層の形成から保護膜の形成までを行うことによって、各実施例の磁気記録媒体を作製した。各実施例において記録磁性層の磁性を調べたところ、各記録磁性層内の磁性粒子は、その〈001〉方向の結晶軸が膜面に対して垂直方向に向くように配向し、各記録磁性層は垂直磁化膜となっていた。また、各記録磁性層において、保磁力Hcは8kOe程度であり、飽和磁化の値Msは0.88T程度であった。
【0067】
【実施例10〜15】
SiOよりなる非磁性材料膜の厚さを、12nmに代えて4nm(実施例10)、6nm(実施例11)、7nm(実施例12)、10nm(実施例13)、12nm(実施例14)、または15nm(実施例15)とした以外は、実施例3と同様にして、密着層の形成から保護膜の形成までを行うことによって、各実施例の磁気記録媒体を作製した。各実施例において記録磁性層の磁性を調べたところ、非磁性材料膜の厚さが7nmまでの場合には、FePt微粒子がMgO非磁性層に沿って垂直磁化膜となり、その保磁力Hcは11kOe程度であることが判った。また、非磁性材料膜の膜さが8nmより厚くなると、保磁力Hcは7kOe程度に小さくなることが判った。非磁性材料膜の厚さが小さくなるほど記録磁性層の保磁力Hcが大きくなるのは、FePt微粒子とMgO非磁性層との間の距離が小さくなるほど、FePt微粒子の磁性化におけるMgO非磁性層の影響が強くなり、垂直磁気異方化が促進されるためと考えられる。
【0068】
以上のまとめとして、本発明の構成およびそのバリエーションを以下に付記として列挙する。
【0069】
(付記1)垂直磁気異方性を有する記録磁性層を備える磁気記録媒体を製造するための方法であって、
基材の上に非磁性材料を堆積することによって非磁性材料膜を形成するための非磁性材料膜形成工程と、
前記非磁性材料膜上に複数の磁性化可能粒子を形成するための粒子形成工程と、
前記磁性化可能粒子に対してイオンを照射することにより、当該磁性化可能粒子を前記非磁性材料膜の内部へと移動させるためのイオン照射工程と、
前記非磁性材料膜の内部における前記磁性化可能粒子を、垂直磁気異方性を有するように磁性化させることにより、前記非磁性材料膜の少なくとも一部において前記記録磁性層を形成するための記録磁性層形成工程と、を含むことを特徴とする、磁気記録媒体の製造方法。
(付記2)垂直磁気異方性を有する記録磁性層を備える磁気記録媒体を製造するための方法であって、
基材の上に非磁性材料を堆積することによって非磁性材料膜を形成するための非磁性材料膜形成工程と、
前記非磁性材料膜上に、垂直磁気異方性を有する複数の磁性粒子を形成するための粒子形成工程と、
前記磁性粒子に対してイオンを照射することにより、当該磁性粒子を前記非磁性材料膜の内部へと移動させるためのイオン照射工程と、
前記磁性粒子に対してイオンを照射することにより、当該磁性粒子を前記非磁性材料膜の内部へと移動させ、前記非磁性材料膜の少なくとも一部において前記記録磁性層を形成するための記録磁性層形成工程と、を含むことを特徴とする、磁気記録媒体の製造方法。
(付記3)前記粒子形成工程では、前記磁性化可能粒子または前記磁性粒子はスパッタリング法により形成される、付記1または2に記載の磁気記録媒体の製造方法。
(付記4)垂直磁気異方性を有する記録磁性層を備える磁気記録媒体を製造するための方法であって、
基材の上に非磁性材料を堆積することによって非磁性材料膜を形成するための非磁性材料膜形成工程と、
前記非磁性材料膜上に磁性化可能膜を形成するための工程と、
前記磁性化可能膜に対してイオンを照射することにより、当該磁性化可能膜を前記非磁性材料膜の内部へと移動させ且つ粒子化させて、前記非磁性材料膜の内部に磁性化可能粒子を形成するための、イオン照射工程と、
前記非磁性材料膜の内部における前記磁性化可能粒子を、垂直磁気異方性を有するように磁性化させることにより、前記非磁性材料膜の少なくとも一部において前記記録磁性層を形成するための記録磁性層形成工程と、を含むことを特徴とする、磁気記録媒体の製造方法。
(付記5)前記非磁性材料膜形成工程の前に、前記基材の上に垂直磁気異方化層を形成するための垂直磁気異方化層形成工程を更に含む、付記1から4のいずれか1つに記載の磁気記録媒体の製造方法。
(付記6)前記垂直磁気異方化層は酸化マグネシウムよりなる、付記5に記載の磁気記録媒体の製造方法。
(付記7)前記非磁性材料膜形成工程において、前記非磁性材料膜は、前記記録磁性層と同一の厚さで形成される、付記5または6に記載の磁気記録媒体の製造方法。
(付記8)前記非磁性材料膜形成工程または前記垂直磁気異方化層形成工程の前に、前記基材の上に軟磁性層を形成するための工程を更に含む、付記1から7のいずれか1つに記載の磁気記録媒体の製造方法。
(付記9)前記記録磁性層は、貴金属およびその他の遷移金属よりなる磁性材料を含む、付記1から8のいずれか1つに記載の磁気記録媒体の製造方法。
(付記10)前記非磁性材料は非磁性酸化物である、付記1から9のいずれか1つに記載の磁気記録媒体の製造方法。
(付記11)前記非磁性酸化物は、酸化ケイ素または酸化アルミニウムである、付記10に記載の磁気記録媒体の製造方法。
【0070】
【発明の効果】
本発明に係る磁気記録媒体の製造方法によると、垂直磁気記録方式の磁気記録媒体の記録磁性層において、記録分解能の向上を図ることができる。したがって、本発明に係る製造方法は、垂直磁気記録方式の磁気記録媒体において高記録密度を実現するうえで好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る磁気記録媒体の部分断面模式図である。
【図2】図1に示す磁気記録媒体の積層構成を表す。
【図3】記録磁性層について、磁化の磁界依存性におけるヒステリシスループの一例を表す。
【図4】軟磁性層について、磁化の磁界依存性の一例を表す。
【図5】図1に示す磁気記録媒体の製造方法における一部の工程を表す。
【図6】図5に続く工程を表す。
【図7】図5(b)に続く他の工程を表す。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る磁気記録媒体の部分断面模式図である。
【図9】図8に示す磁気記録媒体の積層構成を表す。
【図10】図8に示す磁気記録媒体の製造方法における一部の工程を表す。
【図11】図10に続く工程を表す。
【図12】図10(b)に続く他の工程を表す。
【図13】垂直磁気記録方式の従来の磁気記録媒体の部分斜視図である。
【図14】図13に示す磁気記録媒体の積層構成を表す。
【符号の説明】
X1,X2 磁気記録媒体
S 基板
11,21 記録磁性層
11a,21a 磁性粒子
11a’,21a’ 微粒子
11a’’,21a’’ 磁性化可能膜
11b,21b 非磁性材料
12 軟磁性層
13,23 非磁性層
14 密着層
15 保護膜

Claims (5)

  1. 垂直磁気異方性を有する記録磁性層を備える磁気記録媒体を製造するための方法であって、
    基材の上に非磁性材料を堆積することによって非磁性材料膜を形成するための非磁性材料膜形成工程と、
    前記非磁性材料膜上に複数の磁性化可能粒子を形成するための粒子形成工程と、
    前記磁性化可能粒子に対してイオンを照射することにより、当該磁性化可能粒子を前記非磁性材料膜の内部へと移動させるためのイオン照射工程と、
    前記非磁性材料膜の内部における前記磁性化可能粒子を、垂直磁気異方性を有するように磁性化させることにより、前記非磁性材料膜の少なくとも一部において前記記録磁性層を形成するための記録磁性層形成工程と、を含むことを特徴とする、磁気記録媒体の製造方法。
  2. 垂直磁気異方性を有する記録磁性層を備える磁気記録媒体を製造するための方法であって、
    基材の上に非磁性材料を堆積することによって非磁性材料膜を形成するための非磁性材料膜形成工程と、
    前記非磁性材料膜上に、垂直磁気異方性を有する複数の磁性粒子を形成するための粒子形成工程と、
    前記磁性粒子に対してイオンを照射することにより、当該磁性粒子を前記非磁性材料膜の内部へと移動させるためのイオン照射工程と、
    前記磁性粒子に対してイオンを照射することにより、当該磁性粒子を前記非磁性材料膜の内部へと移動させ、前記非磁性材料膜の少なくとも一部において前記記録磁性層を形成するための記録磁性層形成工程と、を含むことを特徴とする、磁気記録媒体の製造方法。
  3. 前記非磁性材料膜形成工程の前に、前記基材の上に垂直磁気異方化層を形成するための垂直磁気異方化層形成工程を更に含む、請求項1または2に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  4. 前記垂直磁気異方化層は酸化マグネシウムよりなる、請求項3に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  5. 前記非磁性材料膜形成工程または前記垂直磁気異方化層形成工程の前に、前記基材の上に軟磁性層を形成するための工程を更に含む、請求項1から4のいずれか1つに記載の磁気記録媒体の製造方法。
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