JP2004227650A - テープカートリッジ - Google Patents

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JP2004227650A
JP2004227650A JP2003013365A JP2003013365A JP2004227650A JP 2004227650 A JP2004227650 A JP 2004227650A JP 2003013365 A JP2003013365 A JP 2003013365A JP 2003013365 A JP2003013365 A JP 2003013365A JP 2004227650 A JP2004227650 A JP 2004227650A
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Takaaki Sanpei
孝明 三瓶
Mitsue Sakurai
美津江 櫻井
Shuichi Kikuchi
修一 菊地
Kazuo Sasaki
一雄 佐々木
Hitomi Chiba
ひとみ 千葉
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Abstract

【課題】生産性を確保しながら落下衝撃によるカートリッジピンの倒れや抜けを防止できるテープカートリッジを提供すること。
【解決手段】開口部35の縁部と磁気テープ20との接触を防止する接触防止部材としてのカートリッジピン22の近傍位置に、上シェル11と下シェル12とが互いに係合する係合部60を設ける。係合部60は係合突起61と係合孔62とからなり、落下時の開口部35における各シェル11,12の分離量が、カートリッジピン22の端部とシェルの凹部46との嵌入量を越えるまでの間に係合突起61の先端が係合孔62の内壁面に係止するように、係合突起62の長さ又は係合突起61と係合孔62との間のクリアランスを設定する。以上の構成により、開口部35の開きによるカートリッジピン22の倒れを防止する。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気テープを巻装したテープリールをカートリッジケース内部に有するテープカートリッジに関し、更に詳しくは、ケース内部におけるテープとシェル開口部の縁部との接触を防止する接触防止部材を備えたテープカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、記録媒体としての磁気テープが巻装された単一のテープリールを収納したテープカートリッジから磁気テープを引き出して情報の記録、再生を行うテープドライブ装置が知られている。この種のテープドライブ装置は、コンピュータサーバー等の大量のデータを扱うシステムのデータバックアップに多用されている。
【0003】
単一のリールを備えるテープカートリッジには種々のタイプのものが存在するが、例えば磁気テープの一端が接続されたリーダーブロックがテープカートリッジのケース内に配置されたものが知られている(下記特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−195933号公報
【特許文献2】
特開2001−148179号公報
【0005】
リーダーブロックを備えたテープカートリッジを、テープドライブ装置に装着すると、リーダーブロックは、チャッキング機構によりチャッキングされて搬送機構により引き出され、テープドライブ装置の巻取リールまで搬送される。テープカートリッジから引き出された磁気テープはテープドライブ装置の巻取リールに巻き取られながら、テープドライブ装置の磁気ヘッドにより情報の記録あるいは再生が行われる。
【0006】
さて、テープカートリッジがテープドライブ装置に装着され、リーダーブロックがテープドライブ装置の巻取リールに向けて引き出されると、リーダーブロックの移動経路に応じて開口部から繰り出されるテープの向きが変動し、テープが開口部の縁部に接触する場合がある。テープが開口部の縁部に接触すると、テープが切断したり損傷する場合がある。
【0007】
そこで、本出願人は先に、テープリールから繰り出されるテープと開口部縁部との接触を回避するため、図9および図10に示すように、テープリールから繰り出されるテープと開口部の縁部との間に、接触防止部材として金属製の円柱状部材からなるカートリッジピンを配置したテープカートリッジを提案した(特願2001−337216号、特願2002−183420号)。
【0008】
図9に示すように、上シェル1と下シェル2とを結合することによりテープ引出し用の開口部5が形成されるカートリッジケース3の内部において、開口部5の近傍に配置されるカートリッジピン4は、その上下の端部を上シェル1及び下シェル2のそれぞれの内面側の対応する部位に設けられた凹部6(図では下シェル2側のみ図示)に嵌入させることによって、カートリッジケース3に直立状態で支持されている。
【0009】
図10に示すように、カートリッジピン4は、開口部5の縁部5aを形成する側壁5wと、カートリッジケース3内部におけるリーダーブロック8の位置規制を行うためのガイド壁7wとの間に、軸心をテープ幅方向(カートリッジ厚さ方向)に向けて配置されている。そして、当該テープカートリッジの使用時にリーダーブロック8が開口部5から引き出され、テープリール(図示略)からテープTが繰り出されたときに、カートリッジピン4がテープTと開口部5の縁部5aとの間に位置するようにしている。テープTが接触するカートリッジピン4の周面は、金属製で滑らかな曲面であり、開口部縁部5aとの接触による損傷から磁気テープTを保護する機能を果たす。
【0010】
この従来のテープカートリッジにおいては、その組立ての際、下シェル2上に、磁気テープを巻装したテープリールを初めとする各種構成部品を組み込み、カートリッジピン4はその下端部を凹部6に軽圧入して直立した状態とされた後、上シェル1と下シェル2とをネジ結合する。結合後、カートリッジピン4は上シェル1と下シェル2との間で支持されることになる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
カートリッジがオフィス環境で使用されるとき、カートリッジを机の上から誤って床に落としてしまう場合が想定されるが、このような場合でもカートリッジには使用可能な落下強度が求められる。
【0012】
しかしながら、上述した従来の構成のテープカートリッジにおいては、開口部5近傍のカートリッジ隅部に落下衝撃が加わると、図11に示すように開口部5における上下の各シェル1,2間に隙間Gが形成されるような変形が生じてシェル同士が分離する場合があり、この隙間Gがカートリッジピン4と凹部6との嵌入量を越える大きさになるほどの衝撃力が加わると、カートリッジピン4が図示するように倒れたり抜け落ちてしまう可能性がある。
【0013】
例えば、カートリッジピン4が倒れた状態の不適正な姿勢でシェル1,2間に噛み込まれてシェル間の隙間が解消されなくなると、テープカートリッジをテープドライブ装置に装着し情報の記録/再生を行おうとする場合、当該シェル間の隙間によりカートリッジケース3の全厚が厚くなってドライブに挿入できなくなったり、隙間より粉塵がカートリッジケース3内部に侵入して磁気テープがダメージを受け、カートリッジの品質を著しく低下させる。また、カートリッジピン4が抜け落ちた場合には、リーダーブロック8がテープドライブ装置内部を搬送される際に、開口部5の縁部5aにテープが接触してテープの破損や切断を引き起こす可能性が生じることになる。
【0014】
このような問題が生じる原因は、上下のシェル1,2を結合するネジ部材の締結位置にある。図9に示すように、開口部5の形成面を締結する結合ネジのネジ挿通孔9A,9Bは互いに離間しており、その間に形成される開口部5付近のシェル結合強度が弱いためである。
【0015】
シェル間の結合強度を高める方法として、例えばカートリッジピン4の近傍にネジ孔を設けてネジを1個追加したり、あるいは、超音波溶着によってシェル間を結合する工程を追加するなどが考えられる。しかし、前者の例ではスペース的にネジを追加することは困難であり、後者の例ではテープカートリッジの生産工程において従来よりも工程数が増加し生産性の低下を招くという問題を引き起こす。
【0016】
本発明は上述の問題に鑑みてなされ、生産性を確保しながら落下衝撃によるカートリッジピンの倒れや抜けを防止できるテープカートリッジを提供することを課題とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するに当たり、本発明のテープカートリッジは、接触防止部材の近傍位置に各シェルが互いに係合する係合部を設けたことを特徴としており、各々のシェルの間を分離させる方向へ外力が加わったときに当該係合部の係合力で当該シェル間の分離を抑制するようにしている。
【0018】
好適には、係合部が、各シェルのうち一方側に形成された係合突起と他方側に形成された係合孔とからなり、係合突起の長さは、各シェル間の分離量が接触防止部材の端部とシェルとの嵌入量を越えるまでの間に、当該係合突起の先端が係合孔の内壁面に係止する長さとされる。
【0019】
あるいは、係合部が、各シェルのうち一方側に形成された係合突起と他方側に形成された係合孔とからなり、係合突起と係合孔との間のクリアランスは、各シェル間の分離量が接触防止部材の端部とシェルとの嵌入量を越えるまでの間に、係合突起の先端が係合孔の内壁面に係止する大きさとされる。
【0020】
以上の構成により、例えば落下衝撃によりシェル間を分離させるような方向へ外力が作用した際、係合部の係合力で開口部におけるシェル間の分離を抑制し、接触防止部材とシェルとの嵌入量を越えるシェルの開きによる接触防止部材の倒れや抜けを防止することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の実施の形態では、例えばコンピュータのデータバックアップに使用されるデータストレージ用磁気テープカートリッジに対して、本発明を適用した例について説明する。
【0022】
図1〜図8は、本発明の第1の実施の形態によるテープカートリッジCを示している。ここで、図1はテープカートリッジCの全体斜視図、図2はテープカートリッジCを背面側から見たときの分解斜視図、図3はテープカートリッジCの内部構造を上シェルを取り外して見たときの平面図である。また、図4は下シェル12側の開口部35近傍を示す平面図、図5は同斜視図、図6は上シェル11側の開口部35近傍を示す斜視図、図7はテープカートリッジCの開口部35を示す斜視図、図8は本発明の作用を説明する要部断面図である。
【0023】
本実施の形態のテープカートリッジCは、例えばポリカーボネート樹脂等の合成樹脂材料からなる上シェル11と下シェル12とを結合することにより形成されるカートリッジケース13内に、磁気テープ20を巻装した単一のテープリール14を回転可能に収容して構成される。
【0024】
テープリール14は、上フランジ41と、リールハブ15と一体的な下フランジ42との結合体でなる。テープリール14には、一端に透明なリーダーテープ21が接続された磁気テープ20が磁性面を内向きにして巻装されている。このテープリール14は、リールハブ15の内部に圧入固定されるリング状のベアリング16を有し、そのベアリング16を覆うベアリングキャップ17と上シェル11の内面中央部との間に設けられたリールスプリング18によって下シェル12側に押し付けられている。リールスプリング18は、円筒状をなすコイルバネで構成されている。
【0025】
また、テープリール14の下面中央部には、テープドライブ装置の回転軸に噛合するチャッキングギヤが図示せずとも形成されており、当該チャッキングギヤが下シェル12の中央部に形成された開口30を介して外部へ露出されている。
【0026】
テープカートリッジCは、テープドライブ装置に装填されていない非使用時においては、リールロックスプリング23,24によって付勢された一対のリールロック部材25,26により、テープリール14が回転不可能とされている。すなわち、テープリール14は、その下フランジ42の外周縁部に形成されたリールロックギヤ27に、各リールロック部材25,26に形成された噛合部25a,26aが噛み合うことによって回転不可能とされている。
リールロックスプリング23,24およびリールロック部材25,26はそれぞれ、下シェル12の内面に立設された支持軸28,29に回転可能に取り付けられている。
【0027】
また、この非使用時においては、磁気テープ20は完全にテープリール14に巻き取られた状態にある。リーダーテープ21の先端部は、上シェル11と下シェル12との結合時にカートリッジケース13の正面に形成されるテープ引出し用の開口部35をカートリッジケース13の内方側から閉塞するように配置されるリーダーブロック32にクランパ36を介して接続されている。リーダーブロック32は、略コの字形状のリーダーブロックバネ31に弾性的に支持された状態で開口部35内方の収納部37に位置決めされている。
【0028】
一方、テープドライブ装置にテープカートリッジCが装填された使用時においては、テープドライブ装置側の回転軸の上昇によりテープリール14がカートリッジケース13の中央位置へ持ち上げられるとともに、テープドライブ装置側のリールロック解除プラグがリールロック解除孔43,44へ挿入されることによりリールロック部材25,26のロックが解除されてテープリール14が回転可能な状態とされる。そして、テープドライブ装置側のチャッキング機構によってリーダーブロック32が開口部35から引き出され、磁気テープ20がカートリッジケース13の外部へ繰り出される。
【0029】
なお、このテープカートリッジCにおいては、磁気テープ20への誤記録、誤消去を防止するためのセイフティタブ33が設けられている。このセイフティタブ33は、開口部35の形成面とは反対側のカートリッジケース13の背面にスライド自在に設けられている。
【0030】
また、カートリッジケース13の背面内側には、非接触型のIC(半導体集積回路)メモリを搭載したメモリ基板34が収容され、テープドライブ装置側との交信によって、例えば磁気テープ20に記録された内容に関する情報の読み出し/書き込みが行われるようになっている。
【0031】
また、テープドライブ装置への挿入方向に対して垂直な方向に対向するカートリッジケース13の側面部には、テープエンド検出用の透明な窓部材38A,38Bがそれぞれ設けられている。
【0032】
次に、本発明に係る接触防止部材としてのカートリッジピン22及びその周辺構成について説明する。
【0033】
カートリッジピン22は金属製で円柱形状を有し、カートリッジケース13の開口部35の縁部35aと開口部35から引き出されるテープとの間に位置するように、開口部35の縁部35aに沿って配置される(図2,図3)。これにより、磁気テープ20はカートリッジピン22によるテープガイド作用を受けるとともに、開口部縁部35aとの接触による損傷が防止される。
【0034】
カートリッジピン22は、上シェル11及び下シェル12のそれぞれの内面側に形成された凹部46,46に上下の端部を嵌入させた状態でカートリッジケース13内に直立状態で支持されている(図2,図4〜図6)。カートリッジピン22の端部と凹部46との間の嵌入量は、例えば2mmである。
【0035】
凹部46は、開口部35の側壁35wを形成する側壁形成リブ51及びテープリール14を囲む周壁リブ52が合流する合流部53と、収納部37へリーダーブロック32をガイドし位置規制するガイド壁47との間に形成されている(図4〜図6)。合流部53の縁部は開口部35の縁部に対応し、そこにはカートリッジピン22の周面を支持する円弧面54が形成されている。
【0036】
これら側壁形成リブ51,周壁リブ52及び合流部53は上シェル11及び下シェル12のそれぞれ対応する部位に設けられており、上シェル11と下シェル12との結合時に互いに当接するようになっている。なお、上シェル11の開口部35形成部位には、テープドライブ装置のチャッキング機構が進入するための切欠き部39が形成されている。
【0037】
一方、カートリッジピン22の近傍位置には、上シェル11と下シェル12との結合時に互いに係合する係合部60が設けられている。係合部60は、上シェル11及び下シェル12の結合時に開口部35の側壁35wを形成する側壁形成リブ51の、周壁リブ52との合流点に設けられている。
【0038】
本実施の形態では、係合部60は、上シェル11側に形成される係合突起61と下シェル12側に形成される係合孔62とで構成されている。これら係合突起61及び係合孔62は断面略半円形状を有し、互いに一定のクリアランスを介して係合するように形成されている。また、係合突起61の先端部と係合孔62の開口縁とにはそれぞれ組付けが容易なようにテーパ面61a,62aが設けられている。
【0039】
係合部60は、例えばテープカートリッジCが受ける落下衝撃などにより、開口部35に対して各シェル11,12を分離させる方向へ外力が加わったときに当該係合部60の係合力でシェル間の分離を抑制するために設けられている。
【0040】
テープカートリッジCのカートリッジケース13は、上シェル11及び下シェル12を4本のネジ部材40で結合することによって形成されている。ネジ部材40の締結位置は、テープリール14を囲む円弧状の周壁リブ52の外方側にある。このうち、開口部35が形成されるカートリッジケース13の側面部は、ネジ挿通孔49A及び49Bに挿通されるネジ部材40によって締結されることになるが(図2,図3)、これらのネジ締結位置は互いに離間して設けられているために、その間に位置する開口部35の形成部位における結合力は弱く、従ってテープカートリッジCが受ける落下衝撃により開口部35に対して上下のシェル11,12を分離させるようなカートリッジケース13の変形が生じる場合がある。そして、これらシェル11,12間の分離量が、カートリッジピン22の端部とシェル11,12との間の嵌入量を越える開口部35の開きにまで達すると、カートリッジピン22の支持作用が失われて倒れや抜けが引き起こされる。
【0041】
そこで、本実施の形態においては、接触防止ピン22の近傍位置に設けた係合部60の係合力によって上記のような開口部35の開きを抑制するようにしている。すなわち、カートリッジケース13に変形が生じると、変形前の状態を示す図8Aから図8Bに示すように係合部60の係合突起61の先端が係合孔62の内壁面に係止し、その係止点Pでシェル11,12間を分離させる方向へのカートリッジケース13の変形を規制するようにしている。本実施の形態では、係止点Pを、係合突起61先端と係合孔62内壁面との接触面積が大となるように、それぞれ断面略円弧状の直線部で構成している。
【0042】
ここで、係合突起61の長さLは、各シェル11,12間の分離量がカートリッジピン22の端部とシェル11,12との嵌入量を越えるまでの間に、当該係合突起61の先端が係合孔62の内壁面に係止する長さに形成される。あるいは、係合突起61と係合孔62との間のクリアランスDが、各シェル11,12間の分離量がカートリッジピン22の端部とシェル11,12との嵌入量を越えるまでの間に、当該係合突起61の先端が係合孔62の内壁面に係止する大きさに形成される。
【0043】
次に、以上のように構成される本実施の形態の作用について説明する。
【0044】
本実施の形態のテープカートリッジCにおいては、下シェル12に対して各構成部品を組み込むことによって製造される。
図2を参照して、一対のリールロックスプリング23,24及びリールロック部材25,26をそれぞれ支持軸28,29に装着する。磁気テープ20が巻装されリーダーブロック32が接続されたテープリール14、カートリッジピン22、セイフティタブ33、メモリ基板34及び窓部材38A,38Bはそれぞれ所定の位置に組み込まれる。リーダーブロック32は、あらかじめ下シェル12に一体化させておいたリーダーブロックバネ31に係合させて収納部37に配置される。上シェル11は、リールスプリング18を介して下シェル12と組み合わされ、複数本のネジ部材40によって結合される。
【0045】
特に、カートリッジピン22の組付けに当たっては、図5に示すように下シェル12の凹部46に嵌入させることによってカートリッジピン22を下シェル12の内面に直立させる。このとき、側壁形成リブ51と周壁リブ52との合流部53縁部の円弧面54がカートリッジピン22の周面に接触することによって、下シェル12に対するカートリッジピン22の安定した支持作用が得られ、上シェル11との組み合わせ性を確保することができる。
【0046】
上シェル11と下シェル12との結合時、それぞれの内面側に形成された側壁形成リブ51,51、周壁リブ52,52及び合流部53,53が互いに当接して、図8Aに示すように上シェル11の係合突起61と下シェル12の係合孔62とが互いに係合して係合部60を構成する。このとき、係合突起61の先端と係合孔62の開口縁部にはそれぞれテーパ面61a,62aが設けられているので、係合部60の存在がシェル11,12の組付性の阻害要因となることはない。
【0047】
カートリッジピン22は、テープカートリッジCの使用時、カートリッジケース13の開口部35から引き出される磁気テープ20と開口部35の側壁縁部35aとの間に位置してテープ面の損傷を防止する作用を行う。また、テープ引出し時における磁気テープ20の幅方向を規制するガイド作用をも果たし、これによりテープ走行時におけるテープエッジの損傷を回避して信頼性の高いデータの記録再生動作を確保する。
【0048】
テープカートリッジCの取り扱いを誤って落下させたときなど、テープカートリッジCの特に開口部35に隣接するケース隅部に落下衝撃が作用すると、開口部35に対して上下のシェル11,12を分離させる方向へ外力が働く。このとき、開口部35が形成されるケース側面はネジ挿通孔49A,49Bに挿通されるネジ部材40によって結合されているものの、これらの間に位置する開口部35を開くような方向にシェル11,12が変形する場合がある。
【0049】
この場合、図8Bに示すように、シェル11,12の変形に伴って係合部60において係合突起61の先端が係合孔62の内壁面に係止され、これがシェル11,12のそれ以上の分離を規制する係合力を生じさせて、カートリッジピン22の端部と凹部46との嵌入量を越えるシェル11,12間の分離を防止する。
【0050】
このように、係合部60を設けることで、超音波溶着等の追加的な工程を必要とすることなく開口部35の変形抵抗を高めることができるので、テープカートリッジCの生産性が損なわれることはない。
【0051】
これにより、凹部46からのカートリッジピン22の抜けを防止し、カートリッジケース13に対するカートリッジピン22の倒れや脱落を阻止できる。また、カートリッジピン22が凹部46から脱落した不適正な姿勢となることが回避されるので、カートリッジの厚さの増大によるテープドライブ装置への装填不良を防止することができる。また、カートリッジピンの噛み込みで生じるシェル間の隙間を介しての塵埃の侵入を回避でき、テープカートリッジの品質を確保できる。
【0052】
なお、変形後、シェル11,12の弾性により図8Aに示す状態へシェル11,12間を結合させた状態へ復帰するが、係合突起61のテーパ面61aによって図8Bの状態から図8Aの状態へ戻り易くしている。
【0053】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、勿論、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0054】
例えば以上の実施の形態では、係合部60として上シェル11側に係合突起61を、下シェル12側に係合孔62をそれぞれ設けたが、これとは逆に、上シェル11側に係合孔を、下シェル12側に係合突起をそれぞれ設けるようにしてもよい。
【0055】
また、以上の実施の形態では、係合部60を構成する係合突起61及び係合孔62をそれぞれ断面略半円形状に形成したが、これに限らず、円形状や多角形状などに形成してもよい。
【0056】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のテープカートリッジによれば、接触防止部材の近傍位置に各シェルが互いに係合する係合部を設け、開口部に対して各シェルを分離させる方向へ外力が加わったときに当該係合部の係合力でシェル間の分離を抑制するようにしているので、生産性を損ねることなく開口部の変形抵抗を高めることができ、落下衝撃等による接触防止部材の倒れや抜けを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態によるテープカートリッジCの全体斜視図である。
【図2】テープカートリッジCを背面側から見たときの分解斜視図である。
【図3】テープカートリッジCの内部構造を上シェル11を取り外して見たときの平面図である。
【図4】下シェル12側の開口部35近傍を示す平面図である。
【図5】同斜視図である。
【図6】上シェル11側の開口部35近傍を示す斜視図である。
【図7】テープカートリッジCの開口部35を示す斜視図である。
【図8】図8は本発明の作用を説明する要部断面図である。
【図9】従来のテープカートリッジにおけるカートリッジピン及びその周辺構造を示す斜視図である。
【図10】カートリッジピンの作用を説明する図であり、開口部周辺の構成を上シェルを取り外して見たときの平面図である。
【図11】従来の問題点を説明するテープカートリッジの開口部周辺の斜視図である。
【符号の説明】
11…上シェル、12…下シェル、13…カートリッジケース、14…テープリール、20…磁気テープ、21…リーダーテープ、22…カートリッジピン(接触防止部材)、32…リーダーブロック、35…開口部、46…凹部、47…ガイド壁、51…側壁形成リブ、52…周壁リブ、53…合流部、54…円弧面、60…係合部、61…係合突起、62…係合孔、C…テープカートリッジ。

Claims (5)

  1. 上シェルと下シェルとを結合することにより形成されるテープ引出し用の開口部を備えたカートリッジケースと、前記カートリッジケース内に回転可能に収容され磁気テープを巻装したテープリールと、各端部が前記各シェルの内面に嵌入することによって支持され、前記テープリールから繰り出されるテープと前記開口部の縁部との接触を防止する接触防止部材と、前記各シェル間を結合するネジ部材とを備えたテープカートリッジにおいて、
    前記接触防止部材の近傍位置に前記各シェルが互いに係合する係合部を設け、前記開口部に対して前記各シェルを分離させる方向へ外力が加わったときに前記係合部の係合力で前記シェル間の分離を抑制する
    ことを特徴とするテープカートリッジ。
  2. 前記係合部が、前記各シェルのうち一方側に形成された係合突起と他方側に形成された係合孔とからなり、
    前記係合突起の長さは、前記各シェル間の分離量が前記接触防止部材の端部と前記シェルとの嵌入量を越えるまでの間に、前記係合突起の先端が前記係合孔の内壁面に係止する長さとされる
    ことを特徴とする請求項1に記載のテープカートリッジ。
  3. 前記係合部が、前記各シェルのうち一方側に形成された係合突起と他方側に形成された係合孔とからなり、
    前記係合突起と前記係合孔との間のクリアランスは、前記各シェル間の分離量が前記接触防止部材の端部と前記シェルとの嵌入量を越えるまでの間に、前記係合突起の先端が前記係合孔の内壁面に係止する大きさとされる
    ことを特徴とする請求項1に記載のテープカートリッジ。
  4. 前記上シェル及び前記下シェルの各々の内面には、結合時に前記開口部の側壁を形成するリブがそれぞれ形成されており、
    前記係合部が、前記各リブの互いに当接する当接面に設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載のテープカートリッジ。
  5. 前記接触防止部材の周面が、前記開口部の縁部で支持されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のテープカートリッジ。
JP2003013365A 2003-01-22 2003-01-22 テープカートリッジ Abandoned JP2004227650A (ja)

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