JP2004227372A - シリーズレギュレータおよびそれを用いた安定化電源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】IC化したシリーズレギュレータにおいて、出力電圧が何の前触れもなしに突然低下することなく過熱保護機能を動作させることができ、また、実装された基板に温度による悪影響を及ぼすことなく過熱保護できるシリーズレギュレータを提供する。
【解決手段】入力端子1と出力端子2間に直列に接続された出力電圧Voを制御する出力トランジスタTr1と、出力電圧Voを分圧した分圧電圧と基準電圧Vrefとを比較し、その差を反転増幅するコンパレータAmpと、出力トランジスタTr1の制御端子に接続され、コンパレータAmpの出力に応じて出力トランジスタTr1を制御する制御回路とが形成されたICチップ10を具備するシリーズレギュレータにおいて、ICチップ10の温度を検出する温度検出回路4と、この温度検出回路4により検出された温度が予め定めた所定の温度を超えたときにリセット信号を出力するリセット出力回路5をICチップ10内に設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】入力端子1と出力端子2間に直列に接続された出力電圧Voを制御する出力トランジスタTr1と、出力電圧Voを分圧した分圧電圧と基準電圧Vrefとを比較し、その差を反転増幅するコンパレータAmpと、出力トランジスタTr1の制御端子に接続され、コンパレータAmpの出力に応じて出力トランジスタTr1を制御する制御回路とが形成されたICチップ10を具備するシリーズレギュレータにおいて、ICチップ10の温度を検出する温度検出回路4と、この温度検出回路4により検出された温度が予め定めた所定の温度を超えたときにリセット信号を出力するリセット出力回路5をICチップ10内に設ける。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器等に安定化電源を供給するためのIC化したシリーズレギュレータおよびそのシリーズレギュレータを使用した安定化電源装置に関するものであり、特に、過熱による破壊を防ぐための機能を有したシリーズレギュレータおよびそのシリーズレギュレータを使用した安定化電源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のIC化したシリーズレギュレータについて、図8を参照して説明する。図8は、従来のシリーズレギュレータの回路図である。図8に示すシリーズレギュレータは、電圧制御トランジスタとしてPNPトランジスタを使用した低飽和型のシリーズレギュレータである。
【0003】
図8において、1は入力電圧Vinが入力される入力端子、2は出力電圧Voが出力され、マイコン等の安定化電源を必要とする負荷が接続される出力端子である。また、入力端子1と出力端子2との間に、エミッタが入力端子1に接続され、コレクタが出力端子2に接続されたPNPトランジスタの出力トランジスタTr1が設けられている。そして、出力トランジスタTr1のベースが出力トランジスタTr1のベース電流を制限する制限抵抗R3を介して、出力トランジスタTr1のベース電流を制御するNPNトランジスタの制御トランジスタTr2のコレクタに接続されている。そして、制御トランジスタTr2のエミッタがグランドに接続されている。
【0004】
また、出力端子2とグランドとの間に分圧抵抗R1とR2が直列に接続され、分圧抵抗R1とR2の接続点がコンパレータAmpの負入力端子に接続されている。そして、コンパレータAmpの正入力端子とグランドとの間に、コンパレータAmpの正入力端子に基準電圧Vrefを印加する基準電圧発生回路3が接続され、コンパレータAmpの出力端子が制御トランジスタTr2のベースに接続されている。そして、出力トランジスタTr1、制御トランジスタTr2、コンパレータAmp、基準電圧発生回路3、分圧抵抗R1,R2、制限抵抗R3が集積化されてICチップ10を構成している。尚、図8に示すシリーズレギュレータは、このICチップ10をICパッケージに収納して成るICである。
【0005】
以上説明した構成のシリーズレギュレータは、出力電圧Voが分圧抵抗R1,R2で分圧された分圧電圧を帰還電圧として用い、この帰還電圧と基準電圧Vrefとの誤差をコンパレータAmpで反転増幅させ、その増幅出力で制御トランジスタTr2を流れる出力トランジスタTr1のベース電流を制御することにより、出力電圧Voを予め定めた所定の電圧に一定に制御して出力することができ、出力端子2に接続される図示しない負荷に安定した電圧を供給できる。尚、この場合、上記基準電圧Vrefは、出力端子2の出力電圧Voが予め定めた所定の電圧になったときの分圧抵抗R1,R2による分圧電圧に設定されている。
【0006】
しかしながら、このようなシリーズレギュレータは、出力電流による出力トランジスタTr1での損失と、シリーズレギュレータの回路動作電流による損失が熱となって発熱する。即ち、入力電圧Vinと出力電圧Voとの差に出力電流Ioを乗じた値:(Vin−Vo)*Ioと、入力電圧Vinにシリーズレギュレータの回路動作電流Ibiasを乗じた値:Vin*Ibiasとを合計した値がシリーズレギュレータの損失であり、この損失が熱となる。この損失、即ち、発熱は、入力電圧と出力電圧の差が大きくなるほど大きくなり、また、出力電流が大きくなるほど大きくなる。
【0007】
例えば、Vin=5V、Vo=3.3V、Io=200mA、Ibias=5mAの場合、損失Pdは、(5V−3V)*200mA+5V*5mA=340mA+25mA=365mWとなる。そして、図8に示すシリーズレギュレータがSOT23−5クラスのパッケージに収納されている場合、基板実装時の熱抵抗は約250℃/Wであるので、前記の損失Pdがある場合の図8に示すICチップ10のジャンクション温度は周囲温度よりも、250℃/W*0.365W≒90℃上昇することになる。
【0008】
上述のように、シリーズレギュレータでは、例えば、負荷の異常等で出力電流が増加すると発熱量が大きくなり、異常な高温状態になって破壊される可能性がある。そこで、このような異常発熱による破壊を防ぐために、シリーズレギュレータには、通常、過熱保護機能が内蔵されている。過熱保護は図8に示すシリーズレギュレータが収納されたIC内の温度が予め定めた過熱保護温度に達すると、それ以上温度が上昇しないようにシリーズレギュレータの出力トランジスタTr1のベース電流を制限する方法で行われている。
【0009】
また、IC内の温度を検知するための温度モニタ回路と、IC内の主要回路の動作を止めるための遮断回路と、この遮断回路に接続された電源リセット回路を設け、ICの過熱保護を図ったものもある(例えば、特許文献1参照)。
【0010】
また、第1の電源電圧と第2の電源電圧との間に設けられた温度依存性を有するダイオードと第1の電流源が直列接続された回路と、前記第1の電源電圧と第2の電源電圧との間に設けられた第1の抵抗と第2の電流源が直列接続された回路と、前記ダイオードと前記第1の電流源との接続点の電圧を第1の入力、前記第1の抵抗と第2の電流源との接続点の電圧を第2の入力とし、比較結果信号を出力するコンパレータから成る温度検知回路および過熱保護回路、ならびにこれらの回路を組み込んだ各種電子機器であって、前記第2の電流源が温度依存性のないMOSトランジスタ回路構成を有することにしたものもある(例えば、特許文献2参照)。
【0011】
【特許文献1】
特開平7−13643号公報 (第2−4頁、第1図)
【特許文献2】
特開2002−108465号公報 (第4−6頁、第2図)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の過熱保護機能を内蔵したシリーズレギュレータは、過熱保護が動作すると、出力電圧は何の前触れもなく突然低下するという問題があった。また、通常、過熱保護が動作する動作温度は約150℃であり、面実装パッケージのシリーズレギュレータの場合、過熱保護が動作している状態が続くと、このシリーズレギュレータが実装された基板に、基板の色が変色する等の悪影響を及ぼす可能性があるという問題もあった。
【0013】
また、特許文献1に記載の従来技術は、放熱効果が低下した高温条件下において、過熱保護が動作する温度ではないにも拘わらず、電源をオン・オフした場合の遮断回路の誤動作によって出力電圧が遮断されることを、この遮断回路を電源リセット回路でリセットすることにより防止できるが、過熱保護が動作した場合に出力電圧が何の前触れもなしに突然低下する問題の解決や、過熱保護の動作状態が続いたときに実装された基板に悪影響(変色等)が及ぶのを防止するものではない。
【0014】
また、特許文献2に記載の従来技術は、MOS技術を用いて基準電圧回路を作っているため従来のプロセスを用いて占有面積が小さく消費電力の小さい温度検知回路および過熱保護回路を実現することができるが、特許文献1に記載の従来技術と同様、過熱保護が動作した場合に出力電圧が何の前触れもなしに突然低下する問題の解決や、過熱保護の動作状態が続いたときに実装された基板に悪影響(変色等)が及ぶのを防止するものではない。
【0015】
本発明は、上記の点に鑑み、IC化したシリーズレギュレータにおいて、出力電圧が何の前触れもなしに突然低下することなく過熱保護機能を動作させることができ、また、実装された基板に温度による悪影響を及ぼすことなく過熱保護できるシリーズレギュレータを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、入力端子と出力端子間に直列に接続された出力電圧を制御する出力トランジスタと、前記出力電圧を分圧した分圧電圧と基準電圧とを比較し、その差を反転増幅するコンパレータと、前記出力トランジスタの制御端子に接続され、前記コンパレータの出力に応じて前記出力トランジスタを制御する制御回路とが形成されたICチップを備えるシリーズレギュレータにおいて、前記ICチップの温度を検出する温度検出回路と、この温度検出回路により検出された温度が予め定めた所定の温度を超えたときにリセット信号を出力するリセット出力回路を前記ICチップ内に設けたものである。
【0017】
このようにすると、前記ICチップの温度が所定の温度を超えたときに、シリーズレギュレータの出力を正常に出力したままで、シリーズレギュレータからの出力電流が流れるマイコン等の負荷を前記リセット信号でリセットすることができるので、前記出力電流が減少し、前記ICチップの温度上昇を抑制することができ、シリーズレギュレータの過熱による破壊が防止できる。また、前記リセット信号によって、ファン等の冷却装置を作動させることができるので、前記ICチップを冷却してシリーズレギュレータの過熱による破壊を防止することができる。また、前記所定の温度をシリーズレギュレータのICが実装された基板が変形、変質等をしない温度に設定しておくと、シリーズレギュレータのICが高温となって前記基板に悪影響を及ぼすことを防止することができる。
【0018】
また、例えば、入力端子と出力端子間に直列に接続された出力電圧を制御する出力トランジスタと、前記出力電圧を分圧した分圧電圧と基準電圧とを比較し、その差を反転増幅するコンパレータと、前記出力トランジスタの制御端子に接続され、前記コンパレータの出力に応じて前記出力トランジスタを制御する制御回路と、前記出力トランジスタの動作を停止させて過熱を保護する過熱保護回路とが形成されたICチップを備えるシリーズレギュレータにおいて、前記ICチップの温度を検出する温度検出回路と、この温度検出回路により検出された温度が、前記過熱保護回路の動作温度よりも低い温度に予め定めた所定の温度を超えたときに、リセット信号を出力するリセット出力回路を前記ICチップ内に設けると良い。
【0019】
このようにすると、前記過熱保護回路が動作する前に、前記リセット信号によってシリーズレギュレータの出力電流が流れるマイコン等の負荷をリセットしたり、ファン等の冷却装置を作動させたりすることができる。即ち、過熱保護回路の過熱保護動作によって出力電圧が遮断される前に、換言すれば、出力電圧を正常に出力した状態のままで、前記出力電流が制限され、前記ICチップの温度上昇を抑制することができる。また、過熱保護回路の動作温度よりも低い温度で前記ICチップの温度上昇を抑制できるので、シリーズレギュレータのICが実装された基板等にシリーズレギュレータのICが高温になることによる悪影響が及ぶことを防止することができる。
【0020】
また、前記リセット信号によるマイコン等の負荷のリセットやファン等の冷却装置の作動を行っているにも拘わらず、負荷の異常等によってシリーズレギュレータの温度上昇が続く深刻な異常状態であっても、前記過熱保護回路が前記出力トランジスタの動作を停止させるので、シリーズレギュレータの熱破壊を防止することができる。このとき、前記過熱保護回路が動作すると、シリーズレギュレータの出力電圧が低下するが、前記過熱保護回路が動作する前の出力電圧が正常に出力している状態で前記リセット信号が出力されるので、負荷側の誤動作等が防止できるとともに、過熱保護が動作するような異常な状態になる前に、前記リセット信号によりシリーズレギュレータの過熱を警告する危険信号を発生させることができる。これにより、注意を喚起する等して、安全性を増すことができる。
【0021】
また、例えば、前記温度検出回路をトランジスタのベース−エミッタ間電圧の温度特性を利用したものにすると、トランジスタであるので前記ICチップ内に内蔵することが容易となる。また、小型にすることが可能であるので、前記ICチップ内において温度検出に好適な位置(例えば、前記ICチップの中心、または、発熱する前記出力トランジスタの近傍等)に配設することができる。また、更に、検出された温度を電圧に変換するので、この変換された電圧とリセット信号が出力される前記所定の温度に相当する基準電圧等を分圧した電圧とを比較して前記リセット信号を発生させるための電気的処理が容易となる。
【0022】
また、例えば、前記温度検出回路およびリセット出力回路を、前記出力電圧を分圧する分圧回路と、この分圧回路の分圧点にベースが接続されたリセット出力用トランジスタとで構成すると、前記所定の温度で前記リセット信号を出力するための温度検出機能、検出された温度を電圧に変換する温度−電圧変換機能、前記所定の温度に相当する比較用電圧を生成する機能、前記検出温度が変換された電圧と前記比較用電圧との比較機能、およびこの比較結果に応じて前記リセット信号を出力する機能を合わせ持つ回路が簡単に構成でき、シリーズレギュレータの回路を簡素化できる。また、前記出力電圧は温度変化が生じても一定に安定化された電圧であるので、前記比較用電圧を前記出力電圧を分圧して生成することにより、この比較用電圧を生成するための電源を新たに設ける必要がなくなる。
【0023】
また、例えば、前記温度検出回路およびリセット出力回路を、前記基準電圧を分圧する分圧回路と、この分圧回路の分圧点にベースが接続されたリセット出力用トランジスタとで構成すると、温度検出機能と、検出された温度を電圧に変換する温度−電圧変換機能と、この変換された電圧と前記リセット信号を出力させる前記所定の温度に相当する比較用電圧等との比較機能と、前記リセット信号の出力機能とを合わせ持つ回路が簡単に構成でき、シリーズレギュレータの回路構成を簡素化できる。また、前記基準電圧は温度変化が生じても、また、入力電圧の低下や過熱保護、過電流保護等の保護機能が動作したとき等の出力電圧が低下したときでも一定に安定化された電圧であるので、前記比較用電圧を前記基準電圧を分圧して生成することにより、この比較用電圧を生成するための電源を新たに設ける必要がなくなる。
【0024】
また、例えば、前記分圧回路を第1、第2の抵抗の直列回路にし、更に、この第1、第2の抵抗のいずれか片方、または両方を前記ICチップの外部で接続するための接続端子を設けると、前記リセット信号を出力する所定の温度に相当する電圧を、シリーズレギュレータのICの外部で接続する抵抗を変更することによって変更することができる。これにより、前記リセット信号を発生させる温度を容易に変更することができる。
【0025】
また、例えば、前記リセット出力回路を、前記温度検出回路で検出された温度が複数の異なった所定の温度になったときに、この複数の所定の温度のそれぞれの温度に対応したリセット信号が出力されるようにすると、シリーズレギュレータの温度上昇に応じて、ファンを作動させる、マイコンをリセットする、電源を切断するというような複数の異なった過熱保護のための処理を段階的に行うことが可能になる。
【0026】
また、例えば、前記温度検出回路およびリセット出力回路を、出力されるリセット信号の数より1個多い数の抵抗が直列に接続された直列回路によって前記基準電圧を分圧する分圧回路と、この分圧回路の各分圧点にそれぞれのベースが接続された前記リセット信号の数と同数のリセット出力用トランジスタとから構成すると良い。このようにすると、前記複数のリセット信号がシリーズレギュレータの温度上昇に応じて出力される順序が、前記分圧回路を構成する各抵抗の抵抗値の誤差等によって予め定めた順序と異なるということがなくなり、シリーズレギュレータの温度上昇に応じて、ファンを作動させる、マイコンをリセットする、電源を切断するというような複数の異なった処理を、予め定めた通りの順序で段階的に行うことが可能になる。
【0027】
また、例えば、前記温度検出回路およびリセット出力回路を、前記基準電圧を第1、第2、第3の抵抗の直列回路によって分圧し、第1、第2の抵抗の接続点から第1の分圧電圧を、また、第2、第3の抵抗の接続点から前記第1の分圧電圧よりも低い第2の分圧電圧を導出する分圧回路と、前記第1の分圧電圧がベースに与えられるリセット出力用トランジスタとから構成し、前記過熱保護回路を、前記出力トランジスタの制御端子に接続された制御トランジスタと、この制御トランジスタを遮断状態にすることにより前記出力トランジスタの動作を停止させる遮断トランジスタとから構成し、この遮断トランジスタのベースに前記第2の分圧電圧を与えるようにすると良い。
【0028】
このようにすると、前記温度検出回路およびリセット出力回路の構成を簡素化できるとともに、前記第1、第2、第3の抵抗の抵抗値に誤差等があっても、前記第1の分圧電圧が前記第2の分圧電圧より低くなることがないので、前記リセット出力回路がリセット信号を出力する前に、前記過熱保護回路が動作することを防ぐことができる。
【0029】
また、例えば、安定化電源装置に上述したようなシリーズレギュレータを使用すると、安定化電源装置内に温度検出用デバイスを新たに設けることなく、過熱保護をすることのできる安定化電源装置が実現できる。また、過熱保護機能が動作した際に、安定化電源装置からの出力電圧が何の前触れもなく突然低下することを防ぐことができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施形態に係るシリーズレギュレータの回路ブロック図である。図1において、図8に対応するものには同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0031】
図1に示すシリーズレギュレータが図8に示す従来のシリーズレギュレータと相違する点は、ICチップ10内にICチップ10の温度を検出する温度検出回路4と、温度検出回路4で検出された温度が予め定めた所定の温度を超えたときにリセット信号を出力するリセット出力回路5が設けられ、また、このリセット出力回路5からのリセット信号を外部に与えるためのリセット出力端子6が設けられ、入力端子1とリセット出力端子6との間に抵抗R4が接続されている点である。
【0032】
このような構成により、ICチップ10の温度を温度検出回路4で検出し、検出された温度が予め定めた所定の温度より低い場合、リセット出力回路5からのリセット信号はHigh(入力電圧Vinと同程度の電圧)になる。一方、検出された温度が前記所定の温度を超えた場合、リセット信号はLow(グランド電圧と同程度の電圧)になる。
【0033】
そして、このリセット信号がリセット出力端子6を介して出力端子2に接続されたマイコン等の負荷(図示せず)に与えられ、リセット信号がLowのときにマイコン等の負荷がリセットされる。これにより、マイコンの暴走等の負荷の異常によって出力端子2から図示しない負荷に流れる出力電流が増大し、出力トランジスタTr1の損失が増大してICチップ10が異常発熱している場合に、出力電流を正常な状態に復帰させ、出力トランジスタTr1の損失を減少させてICチップ10の温度上昇を抑制することができ、図1に示すシリーズレギュレータの過熱による破壊を防止することができる。また、前記リセット信号を外部に設けられたファン等の冷却装置に与え、このリセット信号がLowになったときに、このファン等の冷却装置を作動させてシリーズレギュレータを冷却するようにしても、ICチップ10の温度上昇を抑制できる。
【0034】
また、前記所定の温度を100℃程度に設定すると、図1に示すシリーズレギュレータが面実装タイプのICパッケージに収納されたICである場合に、このICの温度上昇は100℃程度以下に抑制されるので、このICが実装された基板にこのICの過熱による変色等が発生するというような悪影響が及ぶことを防止できる。
【0035】
また、特に、図1に示すシリーズレギュレータが面実装タイプのICパッケージに収納されたICである場合、発熱しやすいマイコンやその他の負荷の近傍にこのICを実装すると、このICの温度上昇は、このIC以外の発熱部品の熱の影響を受けるので、シリーズレギュレータの発熱に加え、シリーズレギュレータ周辺の負荷の異常発熱も検出することができる。これにより、その他の負荷を過熱保護するための温度検出デバイス等を削減することができる。
【0036】
また、前記リセット出力回路を、複数の異なった所定の温度を超えたときに、この複数の異なった所定の温度のそれぞれに対応した複数のリセット信号を出力するように構成すると、ICチップ10の温度上昇に応じて、ファンを作動させる、マイコンをリセットする、電源を切断するというような複数の異なった処理を段階的に行うことが可能になる。
【0037】
図2は、本発明の第2の実施形態に係るシリーズレギュレータの回路ブロック図である。図2において、図1に対応するものには同一の符号を付し、その説明を省略する。図2に示すシリーズレギュレータが図1に示すシリーズレギュレータと相違する点は、制御トランジスタTr2のベースに過熱保護回路7が接続されている点である。
【0038】
過熱保護回路7は図2に示すシリーズレギュレータが収納されたICパッケージ内の特定箇所の温度が予め定めた所定の過熱保護動作温度を超えたときに、制御トランジスタTr2のベース電流を遮断して制御トランジスタTr2を遮断する。制御トランジスタTr2が遮断されると、出力トランジスタTr1のベース電流が流れなくなるので、出力トランジスタTr1は遮断される。従って、出力トランジスタTr1を通じて出力端子2に接続された図示しない負荷に流れていた出力電流が遮断されるので、出力トランジスタTr1の損失、即ち、発熱が無くなり、出力トランジスタTr1の温度およびICチップ10の温度が下がり、図2に示すシリーズレギュレータが高温になって破壊されるのを防止することができる。
【0039】
前記過熱保護動作温度は、リセット出力回路5がリセット信号を出力する温度よりも高く設定されており、通常、約150℃に設定される。このとき、リセット出力回路5がリセット信号を出力する温度は100℃〜125℃程度に設定される。このように設定すると、負荷等の異常により図2に示すシリーズレギュレータの温度が上昇していくと、先ず、リセット出力回路5によってリセット信号が出力され、このリセット信号によって出力端子2に接続されたマイコン等の負荷のリセットが行われたり、ファン等の冷却装置を作動させたりして、図2に示すシリーズレギュレータの冷却が開始される。しかしながら、それでも出力トランジスタTr1を通じて出力端子2から流れる出力電流によって出力トランジスタTr1が発熱して、図2に示すシリーズレギュレータの温度が更に上昇する深刻な異常状態の場合であっても、上述のように、出力電流を遮断することによって図2に示すシリーズレギュレータが熱破壊されることを防ぐことができる。
【0040】
また、過熱保護回路7が動作すると、出力電圧Voが低下することになるが、上述のように過熱保護回路7が動作する前にリセット出力回路5からのリセット信号が出力されるので、このリセット信号によって、出力電圧Voが正常な状態のままで負荷のリセットを行うことができ、負荷が誤動作等を発生して危険な状態になることを防止することができる。また、出力電圧が低下する前に危険信号を発生させて注意を喚起すること等が可能となり、より安全性が増すことになる。
【0041】
また、トランジスタのベース−エミッタ間電圧Vbeは、−2mV/℃で低下するため、このVbeにより温度を電圧に変換することができる。従って、例えば、温度検出回路4を温度検出用のトランジスタ(図示せず)とし、リセット出力回路5を、バンドギャップ基準電圧回路(図示せず)からの出力電圧(約1.25V)を分圧した電圧と前記温度検出用のトランジスタのベース−エミッタ間電圧Vbeとを比較するコンパレータ(図示せず)と、このコンパレータの反転出力がベースに接続され、コレクタがリセット出力端子6に接続され、エミッタがグランドに接続されたリセット信号出力用のNPNトランジスタ(図示せず)とで構成すると良い。
【0042】
このように構成されたシリーズレギュレータの動作を説明する。先ず、前記バンドギャップ基準電圧回路からの出力電圧を分圧した電圧が分圧回路によって、0.6Vに分圧される。そして、温度検出用トランジスタが検出した温度が25℃の場合、前記温度検出用のトランジスタのベース−エミッタ間電圧Vbeは約0.7Vであるので、前記分圧電圧の0.6Vと前記Vbeの0.7Vを比較した前記コンパレータの反転出力はLow(グランド電圧と同程度の電圧)になり、前記リセット信号出力用のNPNトランジスタはオフとなる。従って、リセット出力端子の電圧はHigh(入力電圧Vinと同程度の電圧)になる。
【0043】
次に、ICチップ10の温度が上昇し、前記温度検出用トランジスタが検出した温度が100℃の場合、前記Vbeは−2mV/℃で低下するため、約0.55Vとなる。そして、前記分圧電圧の0.6Vと前記Vbeの0.55Vを比較した前記コンパレータの反転出力はHigh(入力電圧Vinと同程度の電圧)になり、前記リセット信号出力用のNPNトランジスタはオンとなる。従って、リセット出力端子の電圧はLow(グランド電圧と同程度の電圧)になる。
【0044】
このようにして、ICチップ10の温度が所定の温度を超えたときに、リセット信号を出力するシリーズレギュレータが実現できる。このように、温度検出回路4をトランジスタのベース−エミッタ間電圧の温度特性を利用したものにすると、トランジスタであるのでICチップ10に内蔵することが容易となる。また、小型にすることが可能であるので、ICチップ10の温度検出に好適な位置(例えば、ICチップ10の中心、または、発熱する出力トランジスタTr1の近傍等)に配設することができる。また、更に、検出された温度を電圧に変換するので、この変換された電圧とリセット出力回路5がリセット信号を出力する所定の温度に相当する基準電圧を分圧した電圧とを比較してリセット信号を発生させるための電気的処理が容易となる。
【0045】
図3は、本発明の第3の実施形態に係るシリーズレギュレータの回路ブロック図である。図3において、図2に対応するものには同一の符号を付し、その説明を省略する。図3に示すシリーズレギュレータが図2に示すシリーズレギュレータと相違する点は、図2に示す温度検出回路4およびリセット出力回路5の具体的回路として、ICチップ10内に、出力端子2とグランド間に接続された抵抗Ra,Rbとの直列回路(分圧回路)と、抵抗Ra、Rbとの接続点にベースが接続され、コレクタがリセット出力端子6に接続され、エミッタがグランドに接続されたリセット出力用トランジスタTr3とが設けられている点である。
【0046】
出力電圧Voは分圧抵抗Ra,Rbによって分圧され、分圧抵抗Ra,Rbの接続点に分圧電圧0.6Vが導出される。そして、この分圧電圧がリセット出力用トランジスタTr3のベースに印加される。リセット出力用トランジスタTr3は、ベース−エミッタ間電圧の温度特性を利用した温度検出回路でもあり、ICチップ10の温度が25℃の場合、リセット出力用トランジスタTr3のベース−エミッタ間電圧Vbeは約0.7Vであるので、ベースに印加された分圧電圧が0.6Vのときにはリセット出力用トランジスタTr3はオンしない。従って、リセット出力端子の電圧はHigh(入力電圧Vinと同程度の電圧)になる。
【0047】
次に、ICチップ10の温度が100℃の場合、リセット出力用トランジスタTr3のベース−エミッタ間電圧Vbeは−2mV/℃で低下するため約0.55Vになり、ベースに印加された分圧電圧0.6Vにより、リセット出力用トランジスタTr3はオンする。従って、リセット出力端子6の電圧はLow(グランド電圧と同程度の電圧)になる。
【0048】
このようにして、上述したようなコンパレータを設けなくとも、ICチップ10の温度が所定の温度を超えたときに、リセット信号を出力することができる。また、出力電圧Voは一定に安定化された電圧であるため、温度等が変化してもほぼ一定の値となるので、上述したようなバンドギャップ基準電圧回路のような基準電圧を発生させる回路を新たに設けなくとも、リセット信号を出力するための検出された温度が変換された電圧と比較される電圧を生成することができる。従って、図3に示すような回路を構成することで、ICチップ10の温度が所定の温度を超えたときに、リセット信号を出力するシリーズレギュレータが簡単な構成で実現できる。尚、リセット信号は、抵抗R4を除いたオープンコレクタ出力としても良い。
【0049】
図4は、本発明の第4の実施形態に係るシリーズレギュレータの回路ブロック図である。図4において、図3に対応するものには同一の符号を付し、その説明を省略する。図4に示すシリーズレギュレータが図3に示すシリーズレギュレータと相違する点は、分圧抵抗Rp,Rqの直列回路(分圧回路)が基準電圧発生回路3とグランド間に接続され、基準電圧Vrefを分圧した分圧電圧がリセット出力用トランジスタTr3のベースに印加されている点である。
【0050】
出力電圧Voは、例えば、入力電圧Vinが低下したときや、過熱保護、過電流等の保護が動作するときには電圧が低下する。従って、図3に示すシリーズレギュレータのようにリセット出力用トランジスタTr3のベースに与える分圧電圧が出力電圧Voを分圧した電圧であると、リセット出力回路からのリセット信号が、ICチップ10の温度がリセット信号の出力される所定の温度より低い場合であってもLowとなってしまうことがあったが、図4に示すシリーズレギュレータのように、基準電圧Vrefを分圧した分圧電圧をリセット出力用トランジスタTr3のベースに印加するようにすると、この基準電圧Vrefは上述のように出力電圧Voが低下する場合であっても、ほぼ一定の電圧を出力しているため、リセット信号が温度上昇以外の要因でLowになる誤動作が防止できる。
【0051】
図5は、本発明の第5の実施形態に係るシリーズレギュレータの回路ブロック図である。図5において、図4に対応するものには同一の符号を付し、その説明を省略する。図5に示すシリーズレギュレータが図4に示すシリーズレギュレータと相違する点は、分圧抵抗Rp,Rqの直列回路(分圧回路)が基準電圧発生回路3とグランド間に接続され、基準電圧Vrefを分圧した分圧電圧がリセット出力用トランジスタTr3のベースに印加され、更に、分圧抵抗Rp,Rq間に接続端子8が設けられ、分圧抵抗Rqが図8に示すシリーズレギュレータが収納されたICの外部で接続されている点である。
【0052】
このようにすると、リセット出力用トランジスタTr3のベースに印加される分圧電圧を、外付けの分圧抵抗Rqの抵抗値を変えることによって可変することが可能となる。即ち、リセット出力用トランジスタTr3のベースに印加される分圧電圧は、リセット信号が出力される所定の温度に相当しているので、リセット信号が発生する所定の温度を可変することが容易となる。
【0053】
また、図5に示すシリーズレギュレータは、分圧回路を構成する2個の分圧抵抗Rp,Rqのうち、グランド側に接続された分圧抵抗Rqを外部接続とした例を示したものであり、このようにすると、図5に示すように分圧抵抗を外部接続するための接続端子を1個設けるだけで良いので、端子数に制限があるパッケージに収納する場合には有利であるが、基準電圧発生回路3側に接続された分圧抵抗Rpを外付けにした回路にしても良い。この場合は、基準電圧発生回路3に接続された接続端子と、分圧抵抗Rqとリセット出力用トランジスタTr3のベースとに接続された接続端子の2個の外部接続用の接続端子が必要となる。
【0054】
また、図5に示す分圧抵抗Rp,Rqの両方を外付けにしても良い。この場合も、基準電圧発生回路3に接続された接続端子と、リセット出力用トランジスタTr3のベースに接続された接続端子の2個の外部接続用の接続端子が必要となるが、2個の分圧抵抗をICの内部と外部とにそれぞれ配設する場合は、それぞれの分圧抵抗の温度特性を考慮しないとリセット信号が出力される所定の温度が設定した温度と異なることになるが、両方の分圧抵抗を外付けにする場合は、両方の分圧抵抗の温度特性を同じものにすることが容易であり、また、両方の分圧抵抗の上昇温度を同じようにすることも容易なので、周囲温度やICの温度が変化しても設定した通りの所定の温度でリセット信号が出力されるようにできる。
【0055】
図6は、本発明の第6の実施形態に係るシリーズレギュレータの回路ブロック図である。図6において、図4に対応するものには同一の符号を付し、その説明を省略する。図6に示すシリーズレギュレータが図4に示すシリーズレギュレータと相違する点は、図4に示す分圧抵抗Rp,Rq、リセット出力用トランジスタTr3の代わりに、出力基準電圧発生回路3とグランド間に接続された分圧抵抗R11,R12,R13,R14の直列回路(分圧回路)と、分圧抵抗R11,R12間にベースが接続され、エミッタがグランドに接続され、コレクタがリセット出力端子11に接続され、リセット信号1を出力するリセット出力用トランジスタTr11と、分圧抵抗R12,R13間にベースが接続され、エミッタがグランドに接続され、コレクタがリセット出力端子12に接続され、リセット信号2を出力するリセット出力用トランジスタTr12と、分圧抵抗R13,R14間にベースが接続され、エミッタがグランドに接続され、コレクタがリセット出力端子13に接続され、リセット信号3を出力するリセット出力用トランジスタTr13とが設けられている点である。
【0056】
このような構成により、分圧抵抗R11,R12間に導出される分圧電圧V1と、分圧抵抗R12,R13間に導出される分圧電圧V2と、分圧抵抗R13,R14間に導出される分圧電圧V3の関係は、これらの分圧抵抗の抵抗値に誤差があったとしても、分圧電圧V1>分圧電圧V2>分圧電圧V3の関係となる。ICチップ10の温度が上昇すると、リセット出力用トランジスタTr11,Tr12,Tr13の各ベース−エミッタ間電圧Vbeは温度上昇とともに−2mV/℃で低下するので、この各Vbeが各ベース−エミッタ間に印加されている各分圧電圧より低くなったときに各リセット出力用トランジスタがオンする。各リセット出力用トランジスタのベースに印加されている各分圧電圧は上述のような関係であるので、ICチップ10の温度が上昇して各リセット出力用トランジスタのVbeが低下してくると、先ず、ベース−エミッタ間に印加されている電圧が最も高いリセット出力用トランジスタTr11がオンし、更に温度が上昇すると、次にリセット出力用トランジスタTr12がオンし、そして更に温度が上昇すると、次にリセット出力用トランジスタTr13がオンする。
【0057】
このようにして、ICチップ10の温度上昇に応じて段階的に出力されるリセット信号1、リセット信号2,リセット信号3が得られ、これらのリセット信号をリセット出力端子11,12,13を介して外部のマイコン、ファン等に与えることにより、温度上昇に応じた段階的な過熱保護動作を行わせることができる。そして、これらの段階的な過熱保護動作の順序は、分圧電圧を設定する分圧抵抗に抵抗値の誤差や温度特性の違いがあったとしても逆転することはない。
【0058】
例えば、前記分圧電圧V1をICチップ10の温度が80℃のときのリセット出力用トランジスタTr11のVbeと同じ値になるように、また、前記分圧電圧V2をICチップ10の温度が90℃のときのリセット出力用トランジスタTr12のVbeと同じ値になるように、また、前記分圧電圧V3をICチップ10の温度が100℃のときのリセット出力用トランジスタTr13のVbeと同じ値になるように分圧抵抗R11,R12,R13,R14の各抵抗値を設定し、リセット出力端子11からのリセット信号1を外部ファンに、リセット出力端子12からのリセット信号2をマイコンに、リセット出力端子13からのリセット信号3を入力電圧Vinを供給する外部電源に与えるようにすると、ICチップ10の温度が80℃のときに冷却用ファンを回し、90℃のときにマイコンをリセットし、100℃のときに入力電源Vinを切断するという段階的な過熱保護の制御が実現できる。そして、これらの段階的制御の順序は、分圧電圧を設定する分圧抵抗に抵抗値の誤差や温度特性の違いがあったとしても逆転することはない。
【0059】
尚、図6には3個のリセット信号の出力機能を有するシリーズレギュレータの例を示したが、図6に示す構成と同様の構成で、リセット出力用トランジスタとリセット出力端子の数を増やし、分圧回路をリセット信号の数+1の数の抵抗の直列回路で構成することにより、ICチップ10の温度が多数の異なった所定温度に上昇したときに、それぞれの所定温度に対応した複数のリセット信号が出力できるようにすることも可能である。
【0060】
図7は、本発明の第7の実施形態に係るシリーズレギュレータの回路図である。図7において、図2に対応するものには同一の符号を付し、その説明を省略する。図7に示すシリーズレギュレータが図2に示すシリーズレギュレータと相違する点は、ICチップ10内に、図2に示す温度検出回路4およびリセット出力回路5の具体的回路として、基準電圧発生回路3とグランド間に接続された分圧抵抗Rx,Ry,Rzの直列回路(分圧回路)と、この分圧抵抗Rx、Ryとの接続点にベースが接続され、コレクタがリセット出力端子6に接続され、エミッタがグランドに接続されたリセット出力用トランジスタTr3とが設けられ、図2に示す過熱保護回路7の具体的回路として、前記分圧抵抗Ry、Rzとの接続点にベースが接続され、コレクタが制御トランジスタTr2のベースに接続され、エミッタがグランドに接続された遮断トランジスタTr4が設けられている点である。
【0061】
このような構成により、分圧抵抗Rx,Ry間に導出される分圧電圧Vxと、分圧抵抗Ry,Rz間に導出される分圧電圧Vyの関係は、これらの分圧抵抗の抵抗値に誤差があったとしても、分圧電圧Vx>分圧電圧Vyの関係となる。ICチップ10の温度が上昇すると、リセット出力用トランジスタTr3のベース−エミッタ間電圧Vbeは温度上昇とともに−2mV/℃で低下するので、このリセット出力用トランジスタTr3のベース−エミッタ間電圧Vbeが分圧電圧Vxより低くなったときにリセット出力用トランジスタTr3がオンする。
【0062】
また、ICチップ10の温度が上昇すると、遮断トランジスタTr4のベース−エミッタ間電圧Vbeも温度上昇とともに−2mV/℃で低下するので、この遮断トランジスタTr4のベース−エミッタ間電圧Vbeが分圧電圧Vyより低くなったときに遮断トランジスタTr4がオンする。遮断トランジスタTr4がオンすると、制御トランジスタTr2のベースはグランド電圧となるので、制御トランジスタTr2はオフになる。従って、制御トランジスタTr2を制限抵抗R3を介して流れていた出力トランジスタTr1のベース電流が流れなくなるので出力トランジスタTr1は遮断され、出力端子2に接続された図示しない負荷に流れていた出力電流が遮断される。これにより、出力トランジスタTr1の損失は零となりICチップ10の温度上昇が抑制される。
【0063】
そして、分圧電圧Vx,Vyは上述のような関係であるので、ICチップ10の温度が上昇してリセット出力用トランジスタTr3と遮断トランジスタTr4のVbeが低下してくると、先ず、ベース−エミッタ間に印加されている電圧が高いリセット出力用トランジスタTr3がオンし、更に温度が上昇すると、次に遮断トランジスタTr4がオンする。このとき、分圧抵抗Rx,Ry,Rzの抵抗値に誤差がある場合や温度特性に違いがある場合でも、常に、分圧電圧Vx>分圧電圧Vyの関係が成り立つので、遮断トランジスタTr4がリセット出力用トランジスタTr3より先にオンすることはない。即ち、リセット信号が出力される温度と過熱保護が動作する温度との差が少ないときであっても、リセット信号が出力される前に過熱保護回路が動作することはない。
【0064】
このようにして、ICチップ10の温度が所定の温度に上昇したときにリセット信号を出力し、更に、ICチップ10の温度が前記所定の温度よりも高い温度に上昇したときに出力トランジスタの動作を停止させて過熱保護できるシリーズレギュレータが簡単な構成で実現できる。
【0065】
尚、以上説明した本発明の実施形態は、出力トランジスタTr1がPNPトランジスタの低飽和レギュレータを例に用いたが、出力トランジスタTr1がNPNトランジスタの汎用レギュレータであっても、CMOS型トランジスタを使用したレギュレータであっても、本発明は適用できる。
【0066】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、入力端子と出力端子間に直列に接続された出力電圧を制御する出力トランジスタと、前記出力電圧を分圧した分圧電圧と基準電圧とを比較し、その差を反転増幅するコンパレータと、前記出力トランジスタの制御端子に接続され、前記コンパレータの出力に応じて前記出力トランジスタを制御する制御回路とが形成されたICチップを具備するシリーズレギュレータにおいて、前記ICチップの温度を検出する温度検出回路と、この温度検出回路により検出された温度が予め定めた所定の温度を超えたときにリセット信号を出力するリセット出力回路を前記ICチップ内に設けることにより、出力電圧を低下させることなく、また、シリーズレギュレータが実装された基板に温度による悪影響を及ぼすことなく過熱保護できるシリーズレギュレータが実現できる。
【0067】
また、前記シリーズレギュレータに、前記出力トランジスタの動作を停止させることにより過熱保護をする過熱保護回路を設けると、前記ICチップの温度が上昇した場合に、前記過熱保護回路が動作して出力電圧が低下する前にリセット信号を出力してICチップの過熱保護が図れ、更に、前記ICチップの温度が上昇したときに過熱保護回路によりシリーズレギュレータの熱破壊を防止することのできるシリーズレギュレータが実現できる。
【0068】
また、前記温度検出回路およびリセット出力回路を、前記出力電圧または前記基準電圧を分圧する分圧回路と、この分圧回路の分圧点にベースが接続されたリセット出力用トランジスタとで構成すると、前記シリーズレギュレータの回路が簡素化できる。また、前記過熱保護回路を前記分圧回路の前記リセット出力用トランジスタのベースに接続された分圧点とは別の分圧点にベースが接続された遮断トランジスタで構成すると、前記ICチップの温度が上昇したときに、過熱保護回路が動作する前にリセット信号を出力して過熱保護を図ることのできるシリーズレギュレータが簡単な構成で実現できる。
【0069】
また、前記リセット出力回路を、複数の異なった所定の温度のそれぞれの所定の温度に対応した複数のリセット信号を出力できるように構成すると、シリーズレギュレータの温度上昇に応じて複数の過熱保護動作を段階的に行うことのできるシリーズレギュレータが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の第1の実施形態に係るシリーズレギュレータの回路ブロック図である。
【図2】は、本発明の第2の実施形態に係るシリーズレギュレータの回路ブロック図である。
【図3】は、本発明の第3の実施形態に係るシリーズレギュレータの回路ブロック図である。
【図4】は、本発明の第4の実施形態に係るシリーズレギュレータの回路ブロック図である。
【図5】は、本発明の第5の実施形態に係るシリーズレギュレータの回路ブロック図である。
【図6】は、本発明の第6の実施形態に係るシリーズレギュレータの回路ブロック図である。
【図7】は、本発明の第7の実施形態に係るシリーズレギュレータの回路図である。
【図8】は、従来のシリーズレギュレータの回路図である。
【符号の説明】
1 入力端子
2 出力端子
3 基準電圧発生回路
4 温度検出回路
5 リセット出力回路
6 リセット出力端子
7 過熱保護回路
8 接続端子
10 ICチップ
11 リセット出力端子1
12 リセット出力端子2
13 リセット出力端子3
Amp コンパレータ
R1,R2,R3,R4,R11,R12,R13,R14,Ra,Rb,Rp,Rq,Rx,Ry,Rz 抵抗
Tr1 出力トランジスタ
Tr2 制御トランジスタ
Tr3,Tr11,Tr12,Tr13 リセット出力用トランジスタ
Tr4 遮断トランジスタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器等に安定化電源を供給するためのIC化したシリーズレギュレータおよびそのシリーズレギュレータを使用した安定化電源装置に関するものであり、特に、過熱による破壊を防ぐための機能を有したシリーズレギュレータおよびそのシリーズレギュレータを使用した安定化電源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のIC化したシリーズレギュレータについて、図8を参照して説明する。図8は、従来のシリーズレギュレータの回路図である。図8に示すシリーズレギュレータは、電圧制御トランジスタとしてPNPトランジスタを使用した低飽和型のシリーズレギュレータである。
【0003】
図8において、1は入力電圧Vinが入力される入力端子、2は出力電圧Voが出力され、マイコン等の安定化電源を必要とする負荷が接続される出力端子である。また、入力端子1と出力端子2との間に、エミッタが入力端子1に接続され、コレクタが出力端子2に接続されたPNPトランジスタの出力トランジスタTr1が設けられている。そして、出力トランジスタTr1のベースが出力トランジスタTr1のベース電流を制限する制限抵抗R3を介して、出力トランジスタTr1のベース電流を制御するNPNトランジスタの制御トランジスタTr2のコレクタに接続されている。そして、制御トランジスタTr2のエミッタがグランドに接続されている。
【0004】
また、出力端子2とグランドとの間に分圧抵抗R1とR2が直列に接続され、分圧抵抗R1とR2の接続点がコンパレータAmpの負入力端子に接続されている。そして、コンパレータAmpの正入力端子とグランドとの間に、コンパレータAmpの正入力端子に基準電圧Vrefを印加する基準電圧発生回路3が接続され、コンパレータAmpの出力端子が制御トランジスタTr2のベースに接続されている。そして、出力トランジスタTr1、制御トランジスタTr2、コンパレータAmp、基準電圧発生回路3、分圧抵抗R1,R2、制限抵抗R3が集積化されてICチップ10を構成している。尚、図8に示すシリーズレギュレータは、このICチップ10をICパッケージに収納して成るICである。
【0005】
以上説明した構成のシリーズレギュレータは、出力電圧Voが分圧抵抗R1,R2で分圧された分圧電圧を帰還電圧として用い、この帰還電圧と基準電圧Vrefとの誤差をコンパレータAmpで反転増幅させ、その増幅出力で制御トランジスタTr2を流れる出力トランジスタTr1のベース電流を制御することにより、出力電圧Voを予め定めた所定の電圧に一定に制御して出力することができ、出力端子2に接続される図示しない負荷に安定した電圧を供給できる。尚、この場合、上記基準電圧Vrefは、出力端子2の出力電圧Voが予め定めた所定の電圧になったときの分圧抵抗R1,R2による分圧電圧に設定されている。
【0006】
しかしながら、このようなシリーズレギュレータは、出力電流による出力トランジスタTr1での損失と、シリーズレギュレータの回路動作電流による損失が熱となって発熱する。即ち、入力電圧Vinと出力電圧Voとの差に出力電流Ioを乗じた値:(Vin−Vo)*Ioと、入力電圧Vinにシリーズレギュレータの回路動作電流Ibiasを乗じた値:Vin*Ibiasとを合計した値がシリーズレギュレータの損失であり、この損失が熱となる。この損失、即ち、発熱は、入力電圧と出力電圧の差が大きくなるほど大きくなり、また、出力電流が大きくなるほど大きくなる。
【0007】
例えば、Vin=5V、Vo=3.3V、Io=200mA、Ibias=5mAの場合、損失Pdは、(5V−3V)*200mA+5V*5mA=340mA+25mA=365mWとなる。そして、図8に示すシリーズレギュレータがSOT23−5クラスのパッケージに収納されている場合、基板実装時の熱抵抗は約250℃/Wであるので、前記の損失Pdがある場合の図8に示すICチップ10のジャンクション温度は周囲温度よりも、250℃/W*0.365W≒90℃上昇することになる。
【0008】
上述のように、シリーズレギュレータでは、例えば、負荷の異常等で出力電流が増加すると発熱量が大きくなり、異常な高温状態になって破壊される可能性がある。そこで、このような異常発熱による破壊を防ぐために、シリーズレギュレータには、通常、過熱保護機能が内蔵されている。過熱保護は図8に示すシリーズレギュレータが収納されたIC内の温度が予め定めた過熱保護温度に達すると、それ以上温度が上昇しないようにシリーズレギュレータの出力トランジスタTr1のベース電流を制限する方法で行われている。
【0009】
また、IC内の温度を検知するための温度モニタ回路と、IC内の主要回路の動作を止めるための遮断回路と、この遮断回路に接続された電源リセット回路を設け、ICの過熱保護を図ったものもある(例えば、特許文献1参照)。
【0010】
また、第1の電源電圧と第2の電源電圧との間に設けられた温度依存性を有するダイオードと第1の電流源が直列接続された回路と、前記第1の電源電圧と第2の電源電圧との間に設けられた第1の抵抗と第2の電流源が直列接続された回路と、前記ダイオードと前記第1の電流源との接続点の電圧を第1の入力、前記第1の抵抗と第2の電流源との接続点の電圧を第2の入力とし、比較結果信号を出力するコンパレータから成る温度検知回路および過熱保護回路、ならびにこれらの回路を組み込んだ各種電子機器であって、前記第2の電流源が温度依存性のないMOSトランジスタ回路構成を有することにしたものもある(例えば、特許文献2参照)。
【0011】
【特許文献1】
特開平7−13643号公報 (第2−4頁、第1図)
【特許文献2】
特開2002−108465号公報 (第4−6頁、第2図)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の過熱保護機能を内蔵したシリーズレギュレータは、過熱保護が動作すると、出力電圧は何の前触れもなく突然低下するという問題があった。また、通常、過熱保護が動作する動作温度は約150℃であり、面実装パッケージのシリーズレギュレータの場合、過熱保護が動作している状態が続くと、このシリーズレギュレータが実装された基板に、基板の色が変色する等の悪影響を及ぼす可能性があるという問題もあった。
【0013】
また、特許文献1に記載の従来技術は、放熱効果が低下した高温条件下において、過熱保護が動作する温度ではないにも拘わらず、電源をオン・オフした場合の遮断回路の誤動作によって出力電圧が遮断されることを、この遮断回路を電源リセット回路でリセットすることにより防止できるが、過熱保護が動作した場合に出力電圧が何の前触れもなしに突然低下する問題の解決や、過熱保護の動作状態が続いたときに実装された基板に悪影響(変色等)が及ぶのを防止するものではない。
【0014】
また、特許文献2に記載の従来技術は、MOS技術を用いて基準電圧回路を作っているため従来のプロセスを用いて占有面積が小さく消費電力の小さい温度検知回路および過熱保護回路を実現することができるが、特許文献1に記載の従来技術と同様、過熱保護が動作した場合に出力電圧が何の前触れもなしに突然低下する問題の解決や、過熱保護の動作状態が続いたときに実装された基板に悪影響(変色等)が及ぶのを防止するものではない。
【0015】
本発明は、上記の点に鑑み、IC化したシリーズレギュレータにおいて、出力電圧が何の前触れもなしに突然低下することなく過熱保護機能を動作させることができ、また、実装された基板に温度による悪影響を及ぼすことなく過熱保護できるシリーズレギュレータを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、入力端子と出力端子間に直列に接続された出力電圧を制御する出力トランジスタと、前記出力電圧を分圧した分圧電圧と基準電圧とを比較し、その差を反転増幅するコンパレータと、前記出力トランジスタの制御端子に接続され、前記コンパレータの出力に応じて前記出力トランジスタを制御する制御回路とが形成されたICチップを備えるシリーズレギュレータにおいて、前記ICチップの温度を検出する温度検出回路と、この温度検出回路により検出された温度が予め定めた所定の温度を超えたときにリセット信号を出力するリセット出力回路を前記ICチップ内に設けたものである。
【0017】
このようにすると、前記ICチップの温度が所定の温度を超えたときに、シリーズレギュレータの出力を正常に出力したままで、シリーズレギュレータからの出力電流が流れるマイコン等の負荷を前記リセット信号でリセットすることができるので、前記出力電流が減少し、前記ICチップの温度上昇を抑制することができ、シリーズレギュレータの過熱による破壊が防止できる。また、前記リセット信号によって、ファン等の冷却装置を作動させることができるので、前記ICチップを冷却してシリーズレギュレータの過熱による破壊を防止することができる。また、前記所定の温度をシリーズレギュレータのICが実装された基板が変形、変質等をしない温度に設定しておくと、シリーズレギュレータのICが高温となって前記基板に悪影響を及ぼすことを防止することができる。
【0018】
また、例えば、入力端子と出力端子間に直列に接続された出力電圧を制御する出力トランジスタと、前記出力電圧を分圧した分圧電圧と基準電圧とを比較し、その差を反転増幅するコンパレータと、前記出力トランジスタの制御端子に接続され、前記コンパレータの出力に応じて前記出力トランジスタを制御する制御回路と、前記出力トランジスタの動作を停止させて過熱を保護する過熱保護回路とが形成されたICチップを備えるシリーズレギュレータにおいて、前記ICチップの温度を検出する温度検出回路と、この温度検出回路により検出された温度が、前記過熱保護回路の動作温度よりも低い温度に予め定めた所定の温度を超えたときに、リセット信号を出力するリセット出力回路を前記ICチップ内に設けると良い。
【0019】
このようにすると、前記過熱保護回路が動作する前に、前記リセット信号によってシリーズレギュレータの出力電流が流れるマイコン等の負荷をリセットしたり、ファン等の冷却装置を作動させたりすることができる。即ち、過熱保護回路の過熱保護動作によって出力電圧が遮断される前に、換言すれば、出力電圧を正常に出力した状態のままで、前記出力電流が制限され、前記ICチップの温度上昇を抑制することができる。また、過熱保護回路の動作温度よりも低い温度で前記ICチップの温度上昇を抑制できるので、シリーズレギュレータのICが実装された基板等にシリーズレギュレータのICが高温になることによる悪影響が及ぶことを防止することができる。
【0020】
また、前記リセット信号によるマイコン等の負荷のリセットやファン等の冷却装置の作動を行っているにも拘わらず、負荷の異常等によってシリーズレギュレータの温度上昇が続く深刻な異常状態であっても、前記過熱保護回路が前記出力トランジスタの動作を停止させるので、シリーズレギュレータの熱破壊を防止することができる。このとき、前記過熱保護回路が動作すると、シリーズレギュレータの出力電圧が低下するが、前記過熱保護回路が動作する前の出力電圧が正常に出力している状態で前記リセット信号が出力されるので、負荷側の誤動作等が防止できるとともに、過熱保護が動作するような異常な状態になる前に、前記リセット信号によりシリーズレギュレータの過熱を警告する危険信号を発生させることができる。これにより、注意を喚起する等して、安全性を増すことができる。
【0021】
また、例えば、前記温度検出回路をトランジスタのベース−エミッタ間電圧の温度特性を利用したものにすると、トランジスタであるので前記ICチップ内に内蔵することが容易となる。また、小型にすることが可能であるので、前記ICチップ内において温度検出に好適な位置(例えば、前記ICチップの中心、または、発熱する前記出力トランジスタの近傍等)に配設することができる。また、更に、検出された温度を電圧に変換するので、この変換された電圧とリセット信号が出力される前記所定の温度に相当する基準電圧等を分圧した電圧とを比較して前記リセット信号を発生させるための電気的処理が容易となる。
【0022】
また、例えば、前記温度検出回路およびリセット出力回路を、前記出力電圧を分圧する分圧回路と、この分圧回路の分圧点にベースが接続されたリセット出力用トランジスタとで構成すると、前記所定の温度で前記リセット信号を出力するための温度検出機能、検出された温度を電圧に変換する温度−電圧変換機能、前記所定の温度に相当する比較用電圧を生成する機能、前記検出温度が変換された電圧と前記比較用電圧との比較機能、およびこの比較結果に応じて前記リセット信号を出力する機能を合わせ持つ回路が簡単に構成でき、シリーズレギュレータの回路を簡素化できる。また、前記出力電圧は温度変化が生じても一定に安定化された電圧であるので、前記比較用電圧を前記出力電圧を分圧して生成することにより、この比較用電圧を生成するための電源を新たに設ける必要がなくなる。
【0023】
また、例えば、前記温度検出回路およびリセット出力回路を、前記基準電圧を分圧する分圧回路と、この分圧回路の分圧点にベースが接続されたリセット出力用トランジスタとで構成すると、温度検出機能と、検出された温度を電圧に変換する温度−電圧変換機能と、この変換された電圧と前記リセット信号を出力させる前記所定の温度に相当する比較用電圧等との比較機能と、前記リセット信号の出力機能とを合わせ持つ回路が簡単に構成でき、シリーズレギュレータの回路構成を簡素化できる。また、前記基準電圧は温度変化が生じても、また、入力電圧の低下や過熱保護、過電流保護等の保護機能が動作したとき等の出力電圧が低下したときでも一定に安定化された電圧であるので、前記比較用電圧を前記基準電圧を分圧して生成することにより、この比較用電圧を生成するための電源を新たに設ける必要がなくなる。
【0024】
また、例えば、前記分圧回路を第1、第2の抵抗の直列回路にし、更に、この第1、第2の抵抗のいずれか片方、または両方を前記ICチップの外部で接続するための接続端子を設けると、前記リセット信号を出力する所定の温度に相当する電圧を、シリーズレギュレータのICの外部で接続する抵抗を変更することによって変更することができる。これにより、前記リセット信号を発生させる温度を容易に変更することができる。
【0025】
また、例えば、前記リセット出力回路を、前記温度検出回路で検出された温度が複数の異なった所定の温度になったときに、この複数の所定の温度のそれぞれの温度に対応したリセット信号が出力されるようにすると、シリーズレギュレータの温度上昇に応じて、ファンを作動させる、マイコンをリセットする、電源を切断するというような複数の異なった過熱保護のための処理を段階的に行うことが可能になる。
【0026】
また、例えば、前記温度検出回路およびリセット出力回路を、出力されるリセット信号の数より1個多い数の抵抗が直列に接続された直列回路によって前記基準電圧を分圧する分圧回路と、この分圧回路の各分圧点にそれぞれのベースが接続された前記リセット信号の数と同数のリセット出力用トランジスタとから構成すると良い。このようにすると、前記複数のリセット信号がシリーズレギュレータの温度上昇に応じて出力される順序が、前記分圧回路を構成する各抵抗の抵抗値の誤差等によって予め定めた順序と異なるということがなくなり、シリーズレギュレータの温度上昇に応じて、ファンを作動させる、マイコンをリセットする、電源を切断するというような複数の異なった処理を、予め定めた通りの順序で段階的に行うことが可能になる。
【0027】
また、例えば、前記温度検出回路およびリセット出力回路を、前記基準電圧を第1、第2、第3の抵抗の直列回路によって分圧し、第1、第2の抵抗の接続点から第1の分圧電圧を、また、第2、第3の抵抗の接続点から前記第1の分圧電圧よりも低い第2の分圧電圧を導出する分圧回路と、前記第1の分圧電圧がベースに与えられるリセット出力用トランジスタとから構成し、前記過熱保護回路を、前記出力トランジスタの制御端子に接続された制御トランジスタと、この制御トランジスタを遮断状態にすることにより前記出力トランジスタの動作を停止させる遮断トランジスタとから構成し、この遮断トランジスタのベースに前記第2の分圧電圧を与えるようにすると良い。
【0028】
このようにすると、前記温度検出回路およびリセット出力回路の構成を簡素化できるとともに、前記第1、第2、第3の抵抗の抵抗値に誤差等があっても、前記第1の分圧電圧が前記第2の分圧電圧より低くなることがないので、前記リセット出力回路がリセット信号を出力する前に、前記過熱保護回路が動作することを防ぐことができる。
【0029】
また、例えば、安定化電源装置に上述したようなシリーズレギュレータを使用すると、安定化電源装置内に温度検出用デバイスを新たに設けることなく、過熱保護をすることのできる安定化電源装置が実現できる。また、過熱保護機能が動作した際に、安定化電源装置からの出力電圧が何の前触れもなく突然低下することを防ぐことができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施形態に係るシリーズレギュレータの回路ブロック図である。図1において、図8に対応するものには同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0031】
図1に示すシリーズレギュレータが図8に示す従来のシリーズレギュレータと相違する点は、ICチップ10内にICチップ10の温度を検出する温度検出回路4と、温度検出回路4で検出された温度が予め定めた所定の温度を超えたときにリセット信号を出力するリセット出力回路5が設けられ、また、このリセット出力回路5からのリセット信号を外部に与えるためのリセット出力端子6が設けられ、入力端子1とリセット出力端子6との間に抵抗R4が接続されている点である。
【0032】
このような構成により、ICチップ10の温度を温度検出回路4で検出し、検出された温度が予め定めた所定の温度より低い場合、リセット出力回路5からのリセット信号はHigh(入力電圧Vinと同程度の電圧)になる。一方、検出された温度が前記所定の温度を超えた場合、リセット信号はLow(グランド電圧と同程度の電圧)になる。
【0033】
そして、このリセット信号がリセット出力端子6を介して出力端子2に接続されたマイコン等の負荷(図示せず)に与えられ、リセット信号がLowのときにマイコン等の負荷がリセットされる。これにより、マイコンの暴走等の負荷の異常によって出力端子2から図示しない負荷に流れる出力電流が増大し、出力トランジスタTr1の損失が増大してICチップ10が異常発熱している場合に、出力電流を正常な状態に復帰させ、出力トランジスタTr1の損失を減少させてICチップ10の温度上昇を抑制することができ、図1に示すシリーズレギュレータの過熱による破壊を防止することができる。また、前記リセット信号を外部に設けられたファン等の冷却装置に与え、このリセット信号がLowになったときに、このファン等の冷却装置を作動させてシリーズレギュレータを冷却するようにしても、ICチップ10の温度上昇を抑制できる。
【0034】
また、前記所定の温度を100℃程度に設定すると、図1に示すシリーズレギュレータが面実装タイプのICパッケージに収納されたICである場合に、このICの温度上昇は100℃程度以下に抑制されるので、このICが実装された基板にこのICの過熱による変色等が発生するというような悪影響が及ぶことを防止できる。
【0035】
また、特に、図1に示すシリーズレギュレータが面実装タイプのICパッケージに収納されたICである場合、発熱しやすいマイコンやその他の負荷の近傍にこのICを実装すると、このICの温度上昇は、このIC以外の発熱部品の熱の影響を受けるので、シリーズレギュレータの発熱に加え、シリーズレギュレータ周辺の負荷の異常発熱も検出することができる。これにより、その他の負荷を過熱保護するための温度検出デバイス等を削減することができる。
【0036】
また、前記リセット出力回路を、複数の異なった所定の温度を超えたときに、この複数の異なった所定の温度のそれぞれに対応した複数のリセット信号を出力するように構成すると、ICチップ10の温度上昇に応じて、ファンを作動させる、マイコンをリセットする、電源を切断するというような複数の異なった処理を段階的に行うことが可能になる。
【0037】
図2は、本発明の第2の実施形態に係るシリーズレギュレータの回路ブロック図である。図2において、図1に対応するものには同一の符号を付し、その説明を省略する。図2に示すシリーズレギュレータが図1に示すシリーズレギュレータと相違する点は、制御トランジスタTr2のベースに過熱保護回路7が接続されている点である。
【0038】
過熱保護回路7は図2に示すシリーズレギュレータが収納されたICパッケージ内の特定箇所の温度が予め定めた所定の過熱保護動作温度を超えたときに、制御トランジスタTr2のベース電流を遮断して制御トランジスタTr2を遮断する。制御トランジスタTr2が遮断されると、出力トランジスタTr1のベース電流が流れなくなるので、出力トランジスタTr1は遮断される。従って、出力トランジスタTr1を通じて出力端子2に接続された図示しない負荷に流れていた出力電流が遮断されるので、出力トランジスタTr1の損失、即ち、発熱が無くなり、出力トランジスタTr1の温度およびICチップ10の温度が下がり、図2に示すシリーズレギュレータが高温になって破壊されるのを防止することができる。
【0039】
前記過熱保護動作温度は、リセット出力回路5がリセット信号を出力する温度よりも高く設定されており、通常、約150℃に設定される。このとき、リセット出力回路5がリセット信号を出力する温度は100℃〜125℃程度に設定される。このように設定すると、負荷等の異常により図2に示すシリーズレギュレータの温度が上昇していくと、先ず、リセット出力回路5によってリセット信号が出力され、このリセット信号によって出力端子2に接続されたマイコン等の負荷のリセットが行われたり、ファン等の冷却装置を作動させたりして、図2に示すシリーズレギュレータの冷却が開始される。しかしながら、それでも出力トランジスタTr1を通じて出力端子2から流れる出力電流によって出力トランジスタTr1が発熱して、図2に示すシリーズレギュレータの温度が更に上昇する深刻な異常状態の場合であっても、上述のように、出力電流を遮断することによって図2に示すシリーズレギュレータが熱破壊されることを防ぐことができる。
【0040】
また、過熱保護回路7が動作すると、出力電圧Voが低下することになるが、上述のように過熱保護回路7が動作する前にリセット出力回路5からのリセット信号が出力されるので、このリセット信号によって、出力電圧Voが正常な状態のままで負荷のリセットを行うことができ、負荷が誤動作等を発生して危険な状態になることを防止することができる。また、出力電圧が低下する前に危険信号を発生させて注意を喚起すること等が可能となり、より安全性が増すことになる。
【0041】
また、トランジスタのベース−エミッタ間電圧Vbeは、−2mV/℃で低下するため、このVbeにより温度を電圧に変換することができる。従って、例えば、温度検出回路4を温度検出用のトランジスタ(図示せず)とし、リセット出力回路5を、バンドギャップ基準電圧回路(図示せず)からの出力電圧(約1.25V)を分圧した電圧と前記温度検出用のトランジスタのベース−エミッタ間電圧Vbeとを比較するコンパレータ(図示せず)と、このコンパレータの反転出力がベースに接続され、コレクタがリセット出力端子6に接続され、エミッタがグランドに接続されたリセット信号出力用のNPNトランジスタ(図示せず)とで構成すると良い。
【0042】
このように構成されたシリーズレギュレータの動作を説明する。先ず、前記バンドギャップ基準電圧回路からの出力電圧を分圧した電圧が分圧回路によって、0.6Vに分圧される。そして、温度検出用トランジスタが検出した温度が25℃の場合、前記温度検出用のトランジスタのベース−エミッタ間電圧Vbeは約0.7Vであるので、前記分圧電圧の0.6Vと前記Vbeの0.7Vを比較した前記コンパレータの反転出力はLow(グランド電圧と同程度の電圧)になり、前記リセット信号出力用のNPNトランジスタはオフとなる。従って、リセット出力端子の電圧はHigh(入力電圧Vinと同程度の電圧)になる。
【0043】
次に、ICチップ10の温度が上昇し、前記温度検出用トランジスタが検出した温度が100℃の場合、前記Vbeは−2mV/℃で低下するため、約0.55Vとなる。そして、前記分圧電圧の0.6Vと前記Vbeの0.55Vを比較した前記コンパレータの反転出力はHigh(入力電圧Vinと同程度の電圧)になり、前記リセット信号出力用のNPNトランジスタはオンとなる。従って、リセット出力端子の電圧はLow(グランド電圧と同程度の電圧)になる。
【0044】
このようにして、ICチップ10の温度が所定の温度を超えたときに、リセット信号を出力するシリーズレギュレータが実現できる。このように、温度検出回路4をトランジスタのベース−エミッタ間電圧の温度特性を利用したものにすると、トランジスタであるのでICチップ10に内蔵することが容易となる。また、小型にすることが可能であるので、ICチップ10の温度検出に好適な位置(例えば、ICチップ10の中心、または、発熱する出力トランジスタTr1の近傍等)に配設することができる。また、更に、検出された温度を電圧に変換するので、この変換された電圧とリセット出力回路5がリセット信号を出力する所定の温度に相当する基準電圧を分圧した電圧とを比較してリセット信号を発生させるための電気的処理が容易となる。
【0045】
図3は、本発明の第3の実施形態に係るシリーズレギュレータの回路ブロック図である。図3において、図2に対応するものには同一の符号を付し、その説明を省略する。図3に示すシリーズレギュレータが図2に示すシリーズレギュレータと相違する点は、図2に示す温度検出回路4およびリセット出力回路5の具体的回路として、ICチップ10内に、出力端子2とグランド間に接続された抵抗Ra,Rbとの直列回路(分圧回路)と、抵抗Ra、Rbとの接続点にベースが接続され、コレクタがリセット出力端子6に接続され、エミッタがグランドに接続されたリセット出力用トランジスタTr3とが設けられている点である。
【0046】
出力電圧Voは分圧抵抗Ra,Rbによって分圧され、分圧抵抗Ra,Rbの接続点に分圧電圧0.6Vが導出される。そして、この分圧電圧がリセット出力用トランジスタTr3のベースに印加される。リセット出力用トランジスタTr3は、ベース−エミッタ間電圧の温度特性を利用した温度検出回路でもあり、ICチップ10の温度が25℃の場合、リセット出力用トランジスタTr3のベース−エミッタ間電圧Vbeは約0.7Vであるので、ベースに印加された分圧電圧が0.6Vのときにはリセット出力用トランジスタTr3はオンしない。従って、リセット出力端子の電圧はHigh(入力電圧Vinと同程度の電圧)になる。
【0047】
次に、ICチップ10の温度が100℃の場合、リセット出力用トランジスタTr3のベース−エミッタ間電圧Vbeは−2mV/℃で低下するため約0.55Vになり、ベースに印加された分圧電圧0.6Vにより、リセット出力用トランジスタTr3はオンする。従って、リセット出力端子6の電圧はLow(グランド電圧と同程度の電圧)になる。
【0048】
このようにして、上述したようなコンパレータを設けなくとも、ICチップ10の温度が所定の温度を超えたときに、リセット信号を出力することができる。また、出力電圧Voは一定に安定化された電圧であるため、温度等が変化してもほぼ一定の値となるので、上述したようなバンドギャップ基準電圧回路のような基準電圧を発生させる回路を新たに設けなくとも、リセット信号を出力するための検出された温度が変換された電圧と比較される電圧を生成することができる。従って、図3に示すような回路を構成することで、ICチップ10の温度が所定の温度を超えたときに、リセット信号を出力するシリーズレギュレータが簡単な構成で実現できる。尚、リセット信号は、抵抗R4を除いたオープンコレクタ出力としても良い。
【0049】
図4は、本発明の第4の実施形態に係るシリーズレギュレータの回路ブロック図である。図4において、図3に対応するものには同一の符号を付し、その説明を省略する。図4に示すシリーズレギュレータが図3に示すシリーズレギュレータと相違する点は、分圧抵抗Rp,Rqの直列回路(分圧回路)が基準電圧発生回路3とグランド間に接続され、基準電圧Vrefを分圧した分圧電圧がリセット出力用トランジスタTr3のベースに印加されている点である。
【0050】
出力電圧Voは、例えば、入力電圧Vinが低下したときや、過熱保護、過電流等の保護が動作するときには電圧が低下する。従って、図3に示すシリーズレギュレータのようにリセット出力用トランジスタTr3のベースに与える分圧電圧が出力電圧Voを分圧した電圧であると、リセット出力回路からのリセット信号が、ICチップ10の温度がリセット信号の出力される所定の温度より低い場合であってもLowとなってしまうことがあったが、図4に示すシリーズレギュレータのように、基準電圧Vrefを分圧した分圧電圧をリセット出力用トランジスタTr3のベースに印加するようにすると、この基準電圧Vrefは上述のように出力電圧Voが低下する場合であっても、ほぼ一定の電圧を出力しているため、リセット信号が温度上昇以外の要因でLowになる誤動作が防止できる。
【0051】
図5は、本発明の第5の実施形態に係るシリーズレギュレータの回路ブロック図である。図5において、図4に対応するものには同一の符号を付し、その説明を省略する。図5に示すシリーズレギュレータが図4に示すシリーズレギュレータと相違する点は、分圧抵抗Rp,Rqの直列回路(分圧回路)が基準電圧発生回路3とグランド間に接続され、基準電圧Vrefを分圧した分圧電圧がリセット出力用トランジスタTr3のベースに印加され、更に、分圧抵抗Rp,Rq間に接続端子8が設けられ、分圧抵抗Rqが図8に示すシリーズレギュレータが収納されたICの外部で接続されている点である。
【0052】
このようにすると、リセット出力用トランジスタTr3のベースに印加される分圧電圧を、外付けの分圧抵抗Rqの抵抗値を変えることによって可変することが可能となる。即ち、リセット出力用トランジスタTr3のベースに印加される分圧電圧は、リセット信号が出力される所定の温度に相当しているので、リセット信号が発生する所定の温度を可変することが容易となる。
【0053】
また、図5に示すシリーズレギュレータは、分圧回路を構成する2個の分圧抵抗Rp,Rqのうち、グランド側に接続された分圧抵抗Rqを外部接続とした例を示したものであり、このようにすると、図5に示すように分圧抵抗を外部接続するための接続端子を1個設けるだけで良いので、端子数に制限があるパッケージに収納する場合には有利であるが、基準電圧発生回路3側に接続された分圧抵抗Rpを外付けにした回路にしても良い。この場合は、基準電圧発生回路3に接続された接続端子と、分圧抵抗Rqとリセット出力用トランジスタTr3のベースとに接続された接続端子の2個の外部接続用の接続端子が必要となる。
【0054】
また、図5に示す分圧抵抗Rp,Rqの両方を外付けにしても良い。この場合も、基準電圧発生回路3に接続された接続端子と、リセット出力用トランジスタTr3のベースに接続された接続端子の2個の外部接続用の接続端子が必要となるが、2個の分圧抵抗をICの内部と外部とにそれぞれ配設する場合は、それぞれの分圧抵抗の温度特性を考慮しないとリセット信号が出力される所定の温度が設定した温度と異なることになるが、両方の分圧抵抗を外付けにする場合は、両方の分圧抵抗の温度特性を同じものにすることが容易であり、また、両方の分圧抵抗の上昇温度を同じようにすることも容易なので、周囲温度やICの温度が変化しても設定した通りの所定の温度でリセット信号が出力されるようにできる。
【0055】
図6は、本発明の第6の実施形態に係るシリーズレギュレータの回路ブロック図である。図6において、図4に対応するものには同一の符号を付し、その説明を省略する。図6に示すシリーズレギュレータが図4に示すシリーズレギュレータと相違する点は、図4に示す分圧抵抗Rp,Rq、リセット出力用トランジスタTr3の代わりに、出力基準電圧発生回路3とグランド間に接続された分圧抵抗R11,R12,R13,R14の直列回路(分圧回路)と、分圧抵抗R11,R12間にベースが接続され、エミッタがグランドに接続され、コレクタがリセット出力端子11に接続され、リセット信号1を出力するリセット出力用トランジスタTr11と、分圧抵抗R12,R13間にベースが接続され、エミッタがグランドに接続され、コレクタがリセット出力端子12に接続され、リセット信号2を出力するリセット出力用トランジスタTr12と、分圧抵抗R13,R14間にベースが接続され、エミッタがグランドに接続され、コレクタがリセット出力端子13に接続され、リセット信号3を出力するリセット出力用トランジスタTr13とが設けられている点である。
【0056】
このような構成により、分圧抵抗R11,R12間に導出される分圧電圧V1と、分圧抵抗R12,R13間に導出される分圧電圧V2と、分圧抵抗R13,R14間に導出される分圧電圧V3の関係は、これらの分圧抵抗の抵抗値に誤差があったとしても、分圧電圧V1>分圧電圧V2>分圧電圧V3の関係となる。ICチップ10の温度が上昇すると、リセット出力用トランジスタTr11,Tr12,Tr13の各ベース−エミッタ間電圧Vbeは温度上昇とともに−2mV/℃で低下するので、この各Vbeが各ベース−エミッタ間に印加されている各分圧電圧より低くなったときに各リセット出力用トランジスタがオンする。各リセット出力用トランジスタのベースに印加されている各分圧電圧は上述のような関係であるので、ICチップ10の温度が上昇して各リセット出力用トランジスタのVbeが低下してくると、先ず、ベース−エミッタ間に印加されている電圧が最も高いリセット出力用トランジスタTr11がオンし、更に温度が上昇すると、次にリセット出力用トランジスタTr12がオンし、そして更に温度が上昇すると、次にリセット出力用トランジスタTr13がオンする。
【0057】
このようにして、ICチップ10の温度上昇に応じて段階的に出力されるリセット信号1、リセット信号2,リセット信号3が得られ、これらのリセット信号をリセット出力端子11,12,13を介して外部のマイコン、ファン等に与えることにより、温度上昇に応じた段階的な過熱保護動作を行わせることができる。そして、これらの段階的な過熱保護動作の順序は、分圧電圧を設定する分圧抵抗に抵抗値の誤差や温度特性の違いがあったとしても逆転することはない。
【0058】
例えば、前記分圧電圧V1をICチップ10の温度が80℃のときのリセット出力用トランジスタTr11のVbeと同じ値になるように、また、前記分圧電圧V2をICチップ10の温度が90℃のときのリセット出力用トランジスタTr12のVbeと同じ値になるように、また、前記分圧電圧V3をICチップ10の温度が100℃のときのリセット出力用トランジスタTr13のVbeと同じ値になるように分圧抵抗R11,R12,R13,R14の各抵抗値を設定し、リセット出力端子11からのリセット信号1を外部ファンに、リセット出力端子12からのリセット信号2をマイコンに、リセット出力端子13からのリセット信号3を入力電圧Vinを供給する外部電源に与えるようにすると、ICチップ10の温度が80℃のときに冷却用ファンを回し、90℃のときにマイコンをリセットし、100℃のときに入力電源Vinを切断するという段階的な過熱保護の制御が実現できる。そして、これらの段階的制御の順序は、分圧電圧を設定する分圧抵抗に抵抗値の誤差や温度特性の違いがあったとしても逆転することはない。
【0059】
尚、図6には3個のリセット信号の出力機能を有するシリーズレギュレータの例を示したが、図6に示す構成と同様の構成で、リセット出力用トランジスタとリセット出力端子の数を増やし、分圧回路をリセット信号の数+1の数の抵抗の直列回路で構成することにより、ICチップ10の温度が多数の異なった所定温度に上昇したときに、それぞれの所定温度に対応した複数のリセット信号が出力できるようにすることも可能である。
【0060】
図7は、本発明の第7の実施形態に係るシリーズレギュレータの回路図である。図7において、図2に対応するものには同一の符号を付し、その説明を省略する。図7に示すシリーズレギュレータが図2に示すシリーズレギュレータと相違する点は、ICチップ10内に、図2に示す温度検出回路4およびリセット出力回路5の具体的回路として、基準電圧発生回路3とグランド間に接続された分圧抵抗Rx,Ry,Rzの直列回路(分圧回路)と、この分圧抵抗Rx、Ryとの接続点にベースが接続され、コレクタがリセット出力端子6に接続され、エミッタがグランドに接続されたリセット出力用トランジスタTr3とが設けられ、図2に示す過熱保護回路7の具体的回路として、前記分圧抵抗Ry、Rzとの接続点にベースが接続され、コレクタが制御トランジスタTr2のベースに接続され、エミッタがグランドに接続された遮断トランジスタTr4が設けられている点である。
【0061】
このような構成により、分圧抵抗Rx,Ry間に導出される分圧電圧Vxと、分圧抵抗Ry,Rz間に導出される分圧電圧Vyの関係は、これらの分圧抵抗の抵抗値に誤差があったとしても、分圧電圧Vx>分圧電圧Vyの関係となる。ICチップ10の温度が上昇すると、リセット出力用トランジスタTr3のベース−エミッタ間電圧Vbeは温度上昇とともに−2mV/℃で低下するので、このリセット出力用トランジスタTr3のベース−エミッタ間電圧Vbeが分圧電圧Vxより低くなったときにリセット出力用トランジスタTr3がオンする。
【0062】
また、ICチップ10の温度が上昇すると、遮断トランジスタTr4のベース−エミッタ間電圧Vbeも温度上昇とともに−2mV/℃で低下するので、この遮断トランジスタTr4のベース−エミッタ間電圧Vbeが分圧電圧Vyより低くなったときに遮断トランジスタTr4がオンする。遮断トランジスタTr4がオンすると、制御トランジスタTr2のベースはグランド電圧となるので、制御トランジスタTr2はオフになる。従って、制御トランジスタTr2を制限抵抗R3を介して流れていた出力トランジスタTr1のベース電流が流れなくなるので出力トランジスタTr1は遮断され、出力端子2に接続された図示しない負荷に流れていた出力電流が遮断される。これにより、出力トランジスタTr1の損失は零となりICチップ10の温度上昇が抑制される。
【0063】
そして、分圧電圧Vx,Vyは上述のような関係であるので、ICチップ10の温度が上昇してリセット出力用トランジスタTr3と遮断トランジスタTr4のVbeが低下してくると、先ず、ベース−エミッタ間に印加されている電圧が高いリセット出力用トランジスタTr3がオンし、更に温度が上昇すると、次に遮断トランジスタTr4がオンする。このとき、分圧抵抗Rx,Ry,Rzの抵抗値に誤差がある場合や温度特性に違いがある場合でも、常に、分圧電圧Vx>分圧電圧Vyの関係が成り立つので、遮断トランジスタTr4がリセット出力用トランジスタTr3より先にオンすることはない。即ち、リセット信号が出力される温度と過熱保護が動作する温度との差が少ないときであっても、リセット信号が出力される前に過熱保護回路が動作することはない。
【0064】
このようにして、ICチップ10の温度が所定の温度に上昇したときにリセット信号を出力し、更に、ICチップ10の温度が前記所定の温度よりも高い温度に上昇したときに出力トランジスタの動作を停止させて過熱保護できるシリーズレギュレータが簡単な構成で実現できる。
【0065】
尚、以上説明した本発明の実施形態は、出力トランジスタTr1がPNPトランジスタの低飽和レギュレータを例に用いたが、出力トランジスタTr1がNPNトランジスタの汎用レギュレータであっても、CMOS型トランジスタを使用したレギュレータであっても、本発明は適用できる。
【0066】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、入力端子と出力端子間に直列に接続された出力電圧を制御する出力トランジスタと、前記出力電圧を分圧した分圧電圧と基準電圧とを比較し、その差を反転増幅するコンパレータと、前記出力トランジスタの制御端子に接続され、前記コンパレータの出力に応じて前記出力トランジスタを制御する制御回路とが形成されたICチップを具備するシリーズレギュレータにおいて、前記ICチップの温度を検出する温度検出回路と、この温度検出回路により検出された温度が予め定めた所定の温度を超えたときにリセット信号を出力するリセット出力回路を前記ICチップ内に設けることにより、出力電圧を低下させることなく、また、シリーズレギュレータが実装された基板に温度による悪影響を及ぼすことなく過熱保護できるシリーズレギュレータが実現できる。
【0067】
また、前記シリーズレギュレータに、前記出力トランジスタの動作を停止させることにより過熱保護をする過熱保護回路を設けると、前記ICチップの温度が上昇した場合に、前記過熱保護回路が動作して出力電圧が低下する前にリセット信号を出力してICチップの過熱保護が図れ、更に、前記ICチップの温度が上昇したときに過熱保護回路によりシリーズレギュレータの熱破壊を防止することのできるシリーズレギュレータが実現できる。
【0068】
また、前記温度検出回路およびリセット出力回路を、前記出力電圧または前記基準電圧を分圧する分圧回路と、この分圧回路の分圧点にベースが接続されたリセット出力用トランジスタとで構成すると、前記シリーズレギュレータの回路が簡素化できる。また、前記過熱保護回路を前記分圧回路の前記リセット出力用トランジスタのベースに接続された分圧点とは別の分圧点にベースが接続された遮断トランジスタで構成すると、前記ICチップの温度が上昇したときに、過熱保護回路が動作する前にリセット信号を出力して過熱保護を図ることのできるシリーズレギュレータが簡単な構成で実現できる。
【0069】
また、前記リセット出力回路を、複数の異なった所定の温度のそれぞれの所定の温度に対応した複数のリセット信号を出力できるように構成すると、シリーズレギュレータの温度上昇に応じて複数の過熱保護動作を段階的に行うことのできるシリーズレギュレータが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の第1の実施形態に係るシリーズレギュレータの回路ブロック図である。
【図2】は、本発明の第2の実施形態に係るシリーズレギュレータの回路ブロック図である。
【図3】は、本発明の第3の実施形態に係るシリーズレギュレータの回路ブロック図である。
【図4】は、本発明の第4の実施形態に係るシリーズレギュレータの回路ブロック図である。
【図5】は、本発明の第5の実施形態に係るシリーズレギュレータの回路ブロック図である。
【図6】は、本発明の第6の実施形態に係るシリーズレギュレータの回路ブロック図である。
【図7】は、本発明の第7の実施形態に係るシリーズレギュレータの回路図である。
【図8】は、従来のシリーズレギュレータの回路図である。
【符号の説明】
1 入力端子
2 出力端子
3 基準電圧発生回路
4 温度検出回路
5 リセット出力回路
6 リセット出力端子
7 過熱保護回路
8 接続端子
10 ICチップ
11 リセット出力端子1
12 リセット出力端子2
13 リセット出力端子3
Amp コンパレータ
R1,R2,R3,R4,R11,R12,R13,R14,Ra,Rb,Rp,Rq,Rx,Ry,Rz 抵抗
Tr1 出力トランジスタ
Tr2 制御トランジスタ
Tr3,Tr11,Tr12,Tr13 リセット出力用トランジスタ
Tr4 遮断トランジスタ
Claims (10)
- 入力端子と出力端子間に直列に設けられた出力トランジスタと、前記出力端子より導出される電圧と基準電圧により出力電圧を所定の値にするように前記出力トランジスタを制御する制御用の帰還回路とが形成されたICチップを具備するシリーズレギュレータにおいて、
前記ICチップの温度を検出する温度検出回路と、該温度検出回路により検出された温度が予め定めた所定の温度を超えたときに、リセット信号を出力するリセット出力回路を前記ICチップ内に設けたことを特徴とするシリーズレギュレータ。 - 入力端子と出力端子間に直列に設けられた出力トランジスタと前記出力端子より導出される電圧と基準電圧により出力電圧を所定の値にするように前記出力トランジスタを制御する制御用の帰還回路と、前記出力トランジスタの動作を停止させることにより過熱を保護する過熱保護回路とが形成されたICチップを具備するシリーズレギュレータにおいて、
前記ICチップの温度を検出する温度検出回路と、該温度検出回路により検出された温度が前記過熱保護回路の動作温度よりも低い温度であって、予め定めた所定の温度を超えたときに、リセット信号を出力するリセット出力回路を前記ICチップ内に設けたことを特徴とするシリーズレギュレータ。 - 前記温度検出回路が、トランジスタのベース−エミッタ間電圧の温度特性を利用したものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシリーズレギュレータ。
- 前記温度検出回路およびリセット出力回路が、前記出力電圧を分圧する分圧回路と、該分圧回路の分圧点にベースが接続されたリセット出力用トランジスタとから成ることを特徴とする請求項3に記載のシリーズレギュレータ。
- 前記温度検出回路およびリセット出力回路が、前記基準電圧を分圧する分圧回路と、該分圧回路の分圧点にベースが接続されたリセット出力用トランジスタとから成ることを特徴とする請求項3に記載のシリーズレギュレータ。
- 前記分圧回路が、第1、第2の抵抗の直列回路であり、前記第1、第2の抵抗のいずれか片方、または両方を前記ICチップの外部で接続するための接続端子を設けたことを特徴とする請求項5に記載のシリーズレギュレータ。
- 前記所定の温度が複数設定され、前記リセット出力回路が前記複数の所定の温度のそれぞれに対応した複数のリセット信号を出力することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシリーズレギュレータ。
- 前記温度検出回路およびリセット出力回路が、出力されるリセット信号の数より1個多い数の抵抗が直列に接続された直列回路により前記基準電圧を分圧する分圧回路と、該分圧回路の各分圧点にそれぞれのベースが接続された前記リセット信号の数と同数のリセット出力用トランジスタとから構成されることを特徴とする請求項7に記載のシリーズレギュレータ。
- 前記温度検出回路およびリセット出力回路が、前記基準電圧を分圧する第1、第2、第3の抵抗が直列に接続された分圧回路と、第1、第2の抵抗の接続点にベースが接続されたリセット出力用トランジスタとから構成され、前記過熱保護回路が、前記出力トランジスタの制御端子に接続された制御トランジスタと、該制御トランジスタを遮断状態にすることにより前記出力トランジスタの動作を停止させる遮断トランジスタとで構成され、該遮断トランジスタのベースが前記第1、第2の抵抗の接続点に導出される分圧電圧より低い電圧が導出される前記第2、第3の抵抗の接続点に接続されていることを特徴とする請求項2に記載のシリーズレギュレータ。
- 請求項1〜請求項9のいずれかに記載のシリーズレギュレータを使用したことを特徴とする安定化電源装置。
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JP2003015774A JP2004227372A (ja) | 2003-01-24 | 2003-01-24 | シリーズレギュレータおよびそれを用いた安定化電源装置 |
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- 2003-01-24 JP JP2003015774A patent/JP2004227372A/ja active Pending
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