JP2004227310A - 消耗品オーダシステムと消耗品オーダ用端末装置と消耗品オーダプログラム - Google Patents
消耗品オーダシステムと消耗品オーダ用端末装置と消耗品オーダプログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】印刷原稿の性質に基づいて、必要な消耗品の量を自動的に計算し、その受発注サービスをすることができる消耗品オーダシステムと消耗品オーダ用端末装置と消耗品オーダプログラムを提供する。
【解決手段】印刷原稿の、印刷用紙のサイズと印刷枚数と印刷原稿により印刷をするための画像の構成を、ユーザの端末装置11からネットワークを通じてサーバ10側に受信する手段と、サーバ10において上記の情報に基づいて、印刷原稿を前記所定の用紙に印刷するために必要な消耗品の数量を予測演算処理する手段22と、演算処理結果を、ユーザの端末装置11に送信して通知する手段とを備えた。
【選択図】 図1
【解決手段】印刷原稿の、印刷用紙のサイズと印刷枚数と印刷原稿により印刷をするための画像の構成を、ユーザの端末装置11からネットワークを通じてサーバ10側に受信する手段と、サーバ10において上記の情報に基づいて、印刷原稿を前記所定の用紙に印刷するために必要な消耗品の数量を予測演算処理する手段22と、演算処理結果を、ユーザの端末装置11に送信して通知する手段とを備えた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の印刷原稿をプリンタで印刷する場合に、その印刷に必要な消耗品の受発注サービスをすることができる消耗品オーダシステムと消耗品オーダ用端末装置と消耗品オーダプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
カラープリンタの高性能化に伴って、これまで専用の印刷機で行われていたポスターやPOPあるいはチラシなどの印刷を、汎用のカラープリンタで行うことが多くなってきている。このために、名刺や写真のような小サイズの用紙から、数メートルもあるフリーサイズの用紙まで印刷できる各種のプリンタ(特許文献1参照)が市販されるようになった。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−159391号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような従来の技術には、次のような解決すべき課題があった。
ポスターの制作等で、大サイズの用紙に印刷をする場合には、消耗品の準備が重要になる。通常は、一定の長さのロール紙などを購入し、プリンタにセットしておく。しかしながら、印刷途中で用紙が不足するのを避けるため、多めに用紙を購入することから、使う予定のない余りが生じて不経済になる。インクにしても、印刷途中で不足すると支障があるし、余計に購入すると買い置きが大量に発生して、やはり不経済である。
本発明は以上の点に着目してなされたもので、印刷原稿の性質に基づいて、必要な消耗品の量を自動的に計算し、その受発注サービスをすることができる消耗品オーダシステムと消耗品オーダ用端末装置と消耗品オーダプログラムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は次の構成により上記の課題を解決する。
〈構成1〉
所定の用紙上に所定の条件で印刷するように指定された印刷原稿に関する、印刷用紙のサイズと、印刷枚数と、上記印刷原稿により印刷をするための画像の構成を示す情報とを含む、印刷原稿情報を、ユーザの端末装置からネットワークを通じてサーバ側に受信する手段と、上記サーバにおいて受信した印刷原稿情報に基づいて、上記印刷原稿を上記所定の用紙に印刷するために必要な消耗品の数量を、予測演算処理する演算処理手段と、上記演算処理手段の演算処理結果を、上記ネットワークを通じてサーバからユーザの端末装置に送信して通知する手段と、を備えたことを特徴とする消耗品オーダシステム。
【0006】
このシステムは、ネットワークを通じて、ユーザから、印刷原稿情報を受信して、印刷に必要な消耗品の数量を自動的に演算処理し、その演算処理の結果をユーザに伝えるサービスをする。ユーザはこの結果を見て、必要な消耗品を必要なだけ購入する。印刷原稿情報はユーザ側でユーザの所有する端末装置等で生成される。印刷原稿情報は、印刷原稿をどのような用紙上にどのような条件で印刷するかを指定した情報を含み、具体的には、印刷用紙のサイズと、印刷枚数と、印刷原稿により印刷をするための画像の構成を示す情報とを含む。印刷原稿情報は、ユーザの端末等からネットワークを通じて取得する。印刷原稿情報の全部または一部が印刷原稿中に含まれていてよい。印刷原稿情報の全部が印刷原稿中に含まれているときは、ネットワークを通じて印刷原稿全体を受信してもよい。印刷用紙のサイズというのは、印刷面積を実質的に決定する情報であればよく、印刷用紙の規格で表現してもよいし、縦横寸法で表現してもよい。印刷枚数は同一の印刷原稿を繰り返し印刷するときの枚数のことで、1枚でも構わない。印刷される画像の構成を示す情報は、文字を印刷するための情報や画像を印刷するための情報から成る。文字を印刷するための情報は、印刷される全ての文字の文字コードと、各文字のフォントの種類や文字サイズ等である。画像を印刷するための情報は、画像の種類と印刷用紙上の画像の面積である。印刷原稿によっては、文字を印刷するための情報と、画像を印刷するための情報のいずれか一方が無い場合もある。演算処理手段の演算処理結果は、ネットワークを通じて印刷原稿情報の取得先であるユーザの端末装置へ送信する。ユーザの端末装置では演算処理結果を表示出力する。印刷に必要な消耗品の名称と数量をディスプレイに表示することで、ユーザに必要な消耗品を確認させる。ユーザは消耗品をどこで購入しても構わない。ユーザは必要以上に消耗品を購入しなくて済む。ネットワークはユーザの端末装置と受注処理をする装置とを接続するネットワークである。ネットワークの種類は問わない。
【0007】
〈構成2〉
構成1に記載の消耗品オーダシステムにおいて、上記サーバは、上記印刷原稿を上記所定の用紙に印刷するために使用する消耗品を、上記予測演算処理の結果得られた数量を超えない範囲で、上記ユーザの端末装置から上記ネットワークを通じて受注処理する受注手段を備えたことを特徴とする消耗品オーダシステム。
【0008】
このシステムは、例えば、演算処理結果をネットワークを通じてユーザの端末装置に送信して通知した画面上等で、サーバが消耗品を自動的に受注する処理を実行する。予測演算処理の結果得られた数量を超えない範囲で受注することで、過剰な受注を抑制する。即ち、ユーザ側からみれば、その印刷原稿の印刷に必要なだけの消耗品の自動発注が可能になる。例えば、黒インク3個という予測演算処理結果が表示されたとき、ユーザの手元に黒インクが1個あれば、ユーザは2個だけ発注すればよい。なお、これとは別に、サーバ側に自由な数の消耗品を受注するシステムを設けるのはいうまでもない。
【0009】
〈構成3〉
構成1または2に記載の消耗品オーダシステムにおいて、上記演算処理手段は、上記印刷原稿を上記所定の用紙に印刷するために必要な画材の種類と数量を予測演算処理することを特徴とする消耗品オーダシステム。
【0010】
印刷するために必要な画材というのは、トナーやインクのことである。画材の種類とは、例えば、インクなら、黒、シアン、マゼンタ、イエローインクといった色種のことをいう。演算処理結果は、画材の数量で表示する。画材の数量は体積や重量で表示してもよいが、インクならば、市販されている規格品のカートリッジ何個分といった表示でよい。
【0011】
〈構成4〉
構成1または2に記載の消耗品オーダシステムにおいて、上記演算処理手段は、上記印刷原稿を上記所定の用紙に印刷するために必要な印刷用のロール紙のカット長を予測演算処理することを特徴とする消耗品オーダシステム。
【0012】
このシステムは、印刷用紙として、ロール紙をフリーサイズで発注(受注)できる場合に利用される。単票印刷の場合には印刷用紙のサイズと印刷枚数とがわかれば、それが消耗品の必要数量になる。一方、印刷用紙としてロール紙を使用するときは、演算処理手段がロール紙のカット長を予測演算処理する。これで、ユーザは、必要な量だけ印刷用紙を入手できる。
【0013】
〈構成5〉
構成1または2に記載の消耗品オーダシステムにおいて、上記演算処理手段は、上記印刷原稿を印刷するための所定の用紙が、定形サイズの用紙でないときは、切り捨てる面積が最小の定形サイズの用紙を、必要な消耗品とするように、予測演算処理することを特徴とする消耗品オーダシステム。
【0014】
指定された印刷用紙のサイズが、定形サイズの用紙とは異なることがある。このときは、最も無駄の少ない定形用紙を選択することが好ましい。このために、切り捨てる面積が最小の定形サイズの用紙を選択する。消耗品の数量はこの条件を満たすように演算処理されるとよい。
【0015】
〈構成6〉
構成1または2に記載の消耗品オーダシステムにおいて、上記サーバには、上記印刷原稿により印刷をするための画像の構成に含めることができるパーツ群を、ネットワークを通じてユーザの端末装置に閲覧可能に保持する記憶手段と、上記各パーツの印刷に必要な画材の量を計算した結果を保持する記憶手段とを備え、上記演算処理手段は、上記印刷原稿により印刷をするための画像の構成に、上記いずれかのパーツが含まれているとき、当該印刷原稿に含まれる上記パーツの印刷面積に応じて、上記パーツの印刷に必要な画材の量を換算して、上記消耗品の数量予測演算処理結果に含めることを特徴とする消耗品オーダシステム。
【0016】
ネットワークはインターネットでもイントラネットでも構わない。ネットワークを通じて、サーバは、印刷原稿に含めることができる任意のパーツをユーザに提供する。パーツは、画像データやフォントデータ、テンプレート等である。印刷原稿に含まれるパーツをサーバ側で提供すると、そのパーツの印刷に必要なインク量等を、予め正確に計算しておけるので、予測計算がしやすい。印刷原稿情報中に、印刷するパーツを指定する情報や印刷面積に関する情報が含まれていれば、パーツをその印刷面積に拡大し、あるいは縮小して、印字ドット数を求め、印刷に必要なインク等の量が計算できる。
【0017】
〈構成7〉
所定の用紙上に所定の条件で印刷するように指定された印刷原稿に関する、印刷用紙のサイズと、印刷枚数と、上記印刷原稿により印刷をするための画像の構成を示す情報とを含む、印刷原稿情報を取得する手段と、上記印刷原稿情報に基づいて、上記印刷原稿を上記所定の用紙に印刷するために必要な消耗品の数量を、予測演算処理する演算処理手段と、上記演算処理手段の演算処理結果を表示する手段と、上記印刷原稿を上記所定の用紙に印刷するために使用する画材を、上記予測演算処理の結果得られた数量を超えない範囲で、ネットワークを通じて発注処理をする受注手段を備えたことを特徴とする消耗品オーダ用端末装置。
【0018】
これまでの構成は、端末装置で印刷原稿を作成し、サーバ側で、必要消耗品の数量の予測計算をした。この構成7では、印刷原稿を作成する消耗品オーダ用端末装置が、必要消耗品の数量の予測計算機能を持つ。
【0019】
〈構成8〉
構成7に記載の消耗品オーダ用端末装置において、上記印刷原稿作成用アプリケーションから、上記印刷原稿情報を取得する手段を備えたことを特徴とする消耗品オーダ用端末装置。
【0020】
印刷原稿に関する情報は、その印刷原稿を作成したアプリケーションが保持している。従ってこのアプリケーションを通じて消耗品の数量を計算するための情報を取得するとよい。
【0021】
〈構成9〉
所定の用紙上に所定の条件で印刷するように指定された印刷原稿に関する、印刷用紙のサイズと、印刷枚数と、上記印刷原稿により印刷をするための画像の構成を示す情報とを含む、印刷原稿情報を、ユーザの端末装置からネットワークを通じてサーバ側に受信する処理と、上記サーバにおいて受信した印刷原稿情報に基づいて、上記印刷原稿を上記所定の用紙に印刷するために必要な消耗品の数量を、予測演算する処理と、上記演算処理手段の演算処理結果を、上記ネットワークを通じてサーバからユーザの端末装置に送信して通知する処理と、上記印刷原稿を上記所定の用紙に印刷するために使用する画材を、上記予測演算処理の結果得られた数量を超えない範囲で、ネットワークを通じて印刷原稿情報の取得先から受注する処理とを、コンピュータに実行させる、サーバ用の消耗品オーダプログラム。
【0022】
構成2のシステムに使用するコンピュータプログラムの発明である。
【0023】
〈構成10〉
所定の用紙上に所定の条件で印刷するように指定された印刷原稿に関する、印刷用紙のサイズと、印刷枚数と、上記印刷原稿により印刷をするための画像の構成を示す情報とを含む、印刷原稿情報を取得する処理と、上記印刷原稿情報に基づいて、上記印刷原稿を上記所定の用紙に印刷するために必要な消耗品の数量を、予測演算する処理と、上記演算処理手段の演算処理結果を表示する処理と、上記印刷原稿を上記所定の用紙に印刷するために使用する画材を、上記予測演算処理の結果得られた数量を超えない範囲で、ネットワークを通じて発注する処理とを、コンピュータに実行させる、端末装置用の消耗品オーダプログラム。
【0024】
構成7の端末装置に使用するコンピュータプログラムの発明である。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を具体例を用いて説明する。
図1は、消耗品オーダシステムの具体例を示すブロック図である。
この実施例では、サーバ10と端末装置11をネットワーク1に接続して、印刷原稿の作成と消耗品の演算処理と消耗品の受注処理とを実行する。サーバ10には、記憶装置20と用紙サイズ演算処理手段21、画材数量演算処理手段22、送受信手段23、及び受注手段24が設けられている。記憶装置20には、パーツ情報25とパーツ26が記憶されている。パーツ26は、例えば、画像データ27、フォントデータ28、及び、テンプレート29などを含んでいる。端末装置11は、記憶装置30と印刷原稿作成手段31と印刷原稿情報送信手段33を備える。記憶装置30には、印刷原稿32が記憶されている。この印刷原稿32は、端末装置11のディスプレイ15にその内容を表示しながら編集されるもので、コンピュータにより作成され、印刷条件が指定される。印刷原稿作成手段31は、こうした印刷原稿の編集と作成処理を実行するコンピュータプログラムである。印刷原稿情報送信手段33は、後で説明するような要領で印刷原稿から消耗品の予測演算に必要な情報をサーバ10に向けて送信する機能を持つコンピュータプログラムである。なお、印刷原稿は、ネットワーク1に接続されたネットワークプリンタ5の用紙6に印刷される例を用いて説明する。
【0026】
サーバ10の記憶装置20に記憶されたパーツ26は、印刷原稿の一部に使用される画像や文字などのひとまとまりのデータである。パーツ情報25は、予め各パーツについてそれぞれ例えば、印刷用のトナー、あるいはインクがどの程度の量、必要になるかを演算処理した結果を含む情報である。通常、例えば、カラー画像などでは、その画像に含まれる各画素がどのような色情報を持つものであるかを解析しないと、実際に必要な印刷用のインクやトナーの量が正確に計算できない。また、この計算は、非常に複雑で、画像によっては、長時間を要する。従って、予めその計算をし、パーツ情報25を準備しておくことで、各パーツの印刷に必要なトナー量やインク量を直ちに求めることができる。なお、一般にこうしたパーツは、印刷原稿の中で拡大されたり、縮小されたりして使用される。従って、最終的にどのサイズに拡大、あるいは縮小して印刷されるかを判断し、その拡大・縮小率に応じて、使用されるインクやトナー量を再計算することになる。
【0027】
用紙サイズ演算処理手段21は、端末11から送信されて取得した印刷条件に含まれる、印刷用紙のサイズや印刷原稿の印刷に必要な画像サイズなどに基づいて、実際に印刷に必要な用紙のサイズを正確に予測演算処理する機能を持つコンピュータプログラムである。印刷用紙サイズが、定型用紙に予め指定されている場合には、印刷枚数に応じたロール紙のカット長などを簡単に計算すればよい。一方、印刷画像の画質のみが指定されているような場合には、印刷画像の内容とその画質を考慮して、具体的な印刷面積を計算し、その結果に基づいて用紙サイズを得る。画材数量演算処理手段22は、印刷原稿に含まれる文字や画像データの印刷を全て実行するために必要なトナー量やインク量を計算する機能を持つコンピュータプログラムである。送受信手段23は、サーバ10で演算処理をした結果を端末装置11に送信したり、あるいは、端末装置11から印刷原稿情報などを受信する機能を持つコンピュータプログラムである。受注手段24は、ネットワーク1を介して端末装置11のディスプレイ15に受注用の画像を表示し、そこに必要な製品の数量などを表示することによって、受注処理を実行するコンピュータプログラムである。
【0028】
[印刷原稿]
図2は、印刷原稿の具体例とその用紙サイズや画材数量の演算処理説明図である。
図2(a)に示した印刷原稿40は、例えば、縦H、横Wのサイズを持つ。ここに、様々なフォントを用いた文字41とサーバ10からダウンロードしたパーツ42を印刷するようにしている。例えば、このようなポスターを100枚印刷する、という場合に、その印刷に必要な消耗品量をサーバ10の機能により予測演算させる。図2(b)は、印刷原稿に含まれる文字に関する情報の例を示す。この印刷原稿40に印刷される文字41のフォントやサイズや印刷文字数は、印刷原稿40を作成したアプリケーションプログラムなどから抽出できる。また、印刷原稿のデータファイルに含まれる属性データから抽出できる。画素密度やドット径は、実際に印刷を要求するプリンタ5の製品コードなどからそのプリンタの特性を図示しないデータベースで取得し、表示できる。そのプリンタのプリンタドライバにこうした情報が含まれていてもよい。また、ネットワークを通じて所定の手順でプリンタに対し、こうした情報の問い合わせを行うようにしてもよい。
【0029】
図2(c)は、画材数量演算処理のための情報52を示す。これは、サーバ10のパーツ情報25に含まれている情報であって、端末装置に送信を要求する必要はない。各パーツの元サイズとその印刷に必要な画素数とドット径により印刷に必要なトナー量やインク量が計算できる。なお、これは、4色分、すなわち、黒、シアン、マゼンタ、イエローといった色ごとに情報が必要になる。この情報52の中で、印刷サイズだけが端末装置11から送信される情報中に含まれることになる。
【0030】
[端末装置の処理]
図3は、端末装置11のディスプレイ15に表示される印刷原稿処理のための画面である。
図3(a)の画面60は、印刷原稿情報送信手段33の制御によってディスプレイ15に表示される。この画面60には、ボタン61、62、65とドロップダウンリスト63、64が表示されている。ボタン61は、サーバ10から提供されるテンプレートを選択するためのボタンである。このボタンをクリックすると、テンプレートのリストが表示され、希望するものを選択して、印刷原稿作成を開始すればよい。画像データ選択用のボタン62をクリックすると、印刷原稿中に含める画像データを選択するリストが表示される。このボタン61や62は、いずれもサーバ10から提供されるパーツ26を選択するためのものである。ドロップダウンリスト63は、印刷枚数を選択し、指定するためのものである。ドロップダウンリスト64は、用紙のサイズを選択するためのものである。なお、この用紙のサイズを指定しない場合には、フリーサイズということになる。
【0031】
印刷原稿情報送信用のボタン65をクリックすると、印刷原稿情報送信手段33が図2(b)や(c)で説明したような情報を抽出し、サーバ10に向けて送信する。図3(b)は、サーバ10の受注手段24が端末装置11のディスプレイ15に表示する画面の例を示す。この画面70には、消耗品名71とチェックボックス72とボタン73とが含められている。消耗品名71の右側には、各消耗品の数量、すなわち、用紙の長さやインクのカートリッジ数などが示されている。その右側に配置されたチェックボックスにチェックマークを入れると、該当する消耗品を注文する意思表示になる。発注用のボタン73をクリックすると、その発注の意思がサーバ10の受注手段24に取得される。サーバ10は、これによって図示しない消耗品手配センターに対し、受注内容を送信し、受注処理が完了する。
【0032】
[動作の概略]
以上の実施例では、サーバからネットワークを通じて、ポスターやPOP作成用のパーツを提供する。このパーツは、一般に広く利用されている文書作成ソフトなどに貼り付けて使用できる画像ファイルやデータである。ユーザがこれらのパーツを、ネットワークを通じてダウンロードし、印刷原稿を作成する。その印刷原稿をサーバ側で解析して、印刷用の消耗品量を計算する。例えば、黒インクは3と3分の1カートリッジ、シアンインクは1と4分の3カートリッジ、マゼンタインクは2と2分の1カートリッジ、イエローインクは2と4分の1カートリッジ、用紙は、A2判幅で2、5メートルといった結果を出して、ディスプレイに表示する。
ユーザはこの表示を見て、必要に応じて消耗品を発注する。特に、普段使用することがない用紙は必要なだけ購入すればよく、買い置きが不要になる。インクも同様である。しかも、印刷中にインクや用紙切れで作業が中断することもなくなる。
【0033】
従来は、一定の長さのロール紙などを購入し、プリンタにセットしていたが、必要な量だけ購入することにより、無駄が少なく、また、保管の必要もなく、経済的になる。特に大サイズの用紙の印刷などでは、こうしたことが非常に重要になる。また、例えば、写真やその他特殊な用紙を使用するような印刷にも同様の効果がある。すなわち、印刷すべきコンテンツのサイズなどを指定し、その枚数を指定することによって必要な長さだけ裁断された用紙が届けられる。例えば、結婚式場の案内表示やホテルの歓迎用垂れ幕などの印刷は、特殊な幅のしかも大サイズの用紙を使用するため。こうした必要な量を計算し、過不足なく用紙が届けられることが好ましい。
【0034】
さらに、大サイズの印刷やあるいは非常に繊細なカラー写真の印刷などでは、インクを大量に使用する。コンテンツをサーバ側から提供する場合には、その各コンテンツは、それぞれ指定された用紙に印刷した場合、どれだけの量のインクが必要かを予め計算しておくことができる。従って、このデータに基づいて、顧客に対し、必要なインクカートリッジの数などを案内する。これによって顧客は、印刷用紙と共に必要なインクを同時に発注することができる。この場合にも例えば、カラープリントで、一定の色が特に大量に消費されるような場合に、印刷中にインクカートリッジが空になるといった問題を回避できる。
【0035】
なお、インクジェット式プリンタのみならず、トナーを用いた電子写真式のプリンタでも同様の効果がある。特に印刷する文字の種類、印刷される用紙の種類、紙質、そういった環境によって消費されるトナーの量が大幅に異なる。カラートナーについても同様である。従って、こうした全ての情報を予め取得しておき、必要なトナー量などを計算しておくことで、顧客に対し、極めて経済的に様々な消耗品を無駄なく提供することが可能になる。
【0036】
[消耗品量の計算]
サーバ側では、提供したパーツの詳細な特性データを保持している。従って、どのパーツをどれだけ使用した文書かがわかると、印刷用紙のサイズを計算してから、インクの使用量を正確に計算できる。印刷用紙のサイズは、印刷原稿中に情報として含まれている。また、印刷用紙中の文字の印刷に必要なインク量は、使用される文字フォントと文字数から概略計算できる。また、印刷原稿中に印刷枚数に関する情報も含めておく。このように、印刷原稿に含まれる文書情報に基づいて、印刷面積を計算して印刷に必要なインク量を演算処理する手段と、印刷に必要な印刷用紙のサイズを計算する手段とを設ける。この文書にサーバ側で提供したパーツが含まれるときは、印刷用紙のサイズから印刷面積を計算して、印刷に必要なインク量を演算処理する。
【0037】
[発注]
こうして計算した結果をユーザに表示すると共に、用紙発注の確認をする。これで、その場でオンラインで用紙の発注がすむ。発注がされると、計算されたサイズの用紙がユーザの元へ郵送される。従って、ユーザはポスターやPOPなどの印刷用として、要最小限の用紙を購入して印刷すればよい。すなわち、余分に用紙を購入して無駄になることがない。しかも、必要な幅に採寸してあるため、無駄がなく、裁断すべき部分も少なく、きれいに仕上がる。印刷用紙のサイズの指定がないときは、印刷情報に基づいて印刷用紙の縦横のサイズを求める。ユーザは印刷時に何も考えなくてよい。既存の定形サイズの用紙しか受注できないときは、切り捨てる面積が最小の、最も無駄の少ない定形サイズの用紙を選択して受注することが好ましい。印刷用紙のサイズはこの条件を満たすように演算処理されるとよい。
【0038】
図4は、上記のような消耗品発注の機能を全て端末装置側に設けた実施例を示すブロック図である。
図4の端末装置80には、記憶装置90が設けられている。ここには、パーツ91とパーツ情報95が記憶されている。また、印刷原稿が作成されると、その印刷原稿96も記憶装置90に記憶される。パーツ91には、既に説明したと同様の画像データ92、フォントデータ93、テンプレート94が含まれている。端末装置80には、さらに印刷原稿生成手段82、印刷原稿情報抽出手段83、用紙サイズ演算処理手段84、画材数量演算処理手段85、及び、発注手段86が設けられている。
【0039】
これらの手段は、いずれも端末装置80のコンピュータに所定の処理を実行させるコンピュータプログラムからなる。端末装置80には、さらに、プリンタ96が接続されており、ここに印刷原稿データが送信されて、印刷が実行される。さらに、モデム87が設けられており、用紙や画材を発注する際に電子メール88を送信することができるようになっている。印刷原稿生成手段82は、パーツ91などを利用して、印刷原稿を生成する機能を持つ。
なお、この印刷原稿生成手段は、具体的には印刷原稿を編集処理するアプリケーションプログラムからなり、市販されている既知のものを使用すればよい。印刷原稿情報抽出手段83は、既に説明した要領で印刷原稿生成手段82や印刷原稿96から用紙サイズや画材数量を計算するために必要な情報を抽出する機能を持つ。用紙サイズ演算処理手段84や画材数量演算処理手段85は、対応する既に説明した手段と同様の機能を持つ。発注手段86は、端末装置80において、必要な情報を抽出し、その情報に基づいて、消耗品供給側に対し、用紙や画材等の消耗品を発注する機能を持つ。
【0040】
具体的には印刷原稿情報抽出手段83が図3(a)に示すような画像60を表示し、発注手段86は、図3(b)に示すような画像70を表示して、発注処理を実行する。電子メール88の内容は、画面70に示すようなものでよい。図4に示したような端末装置を、例えば、パーソナルコンピュータにより構成すれば、この図4に示したようなコンピュータプログラムをインストールすることによって、必要な量の消耗品、発注処理などを容易に行うことができる。パーツやパーツ情報の整理は、通常、サーバ側で行うことが好ましい。従って、図4に示したような方法を採用する場合には、適宜サーバからパーツ91やパーツ情報95をダウンロードして処理を行うとよい。
【0041】
[動作プログラム]
以下、図5と図6を用いて、上記の各手段の動作フローチャートを説明する。
まず、図5は、図1に示した端末装置11における印刷原稿の生成と消耗品の発注処理を示す動作フローチャートである。
まず、ステップS1においてパーツ26の中からテンプレート29を選択する。この選択処理は、図3(a)に示すような画面を表示して行う。次に、テンプレート29以外の他のパーツを選択する(ステップS2)。その後、ステップS3で、印刷原稿作成手段31による印刷原稿作成処理を実行する。印刷原稿が完成すると、ステップS4において、図3(a)に示した画面60を表示し、印刷枚数を指定する。さらに、ステップS5において、印刷用紙を指定する。その後ステップS6において、印刷原稿情報送信用のボタン65をクリックすると、印刷原稿情報送信手段33が既に説明したようないサイズ原稿に関する情報を抽出する。
【0042】
そして、ステップS7において、印刷原稿情報をサーバ10に対して送信する。サーバ10では、送受信手段23がこの情報を受信し、用紙サイズ演算処理手段21や画材数量演算処理手段22が動作して消耗品数量の演算処理を行う。その演算処理結果は、受注手段24により編集される。そして、その画像が端末装置11に送信されて、表示される(ステップS8)。この消耗品数量をユーザが確認して、図3(b)に示したような要領で、発注すべき消耗品を選択する(ステップS9)。そして、発注用のボタン73をクリックし、発注処理を行う(ステップS10)。この発注情報は、受注手段24に受信されて、既に説明した要領で発注が行われる。
【0043】
図6(a)は、図1に示した印刷原稿情報送信手段33による情報抽出動作などを示すフローチャートである。
まず、ステップS11において、プリンタ情報を取得する。これによって、印刷画素密度や印刷ドット径などのデータを取得される。次に、ステップS12において、印刷原稿の属性情報などから印刷する文字情報の抽出を行う。さらに、ステップS13において、印刷原稿作成手段の動作中、サーバ10から取得した画像情報などの抽出を行う。これは、例えば、パーツ番号のリストなどでも構わない。そして、ステップS14において、印刷原稿画像をサーバ10に送信する。
【0044】
図6(b)は、消耗品数量の演算処理動作を示すフローチャートである。
これは、サーバ10の用紙サイズ演算処理手段21や画材数量演算処理手段22により実行される。
まず、ステップS21において、印刷用紙の情報を取得する。この情報は、印刷用紙の指定されたサイズ等の情報である。ステップS22では、この情報に基づいて、印刷される用紙サイズの演算処理を行う。これによって例えば、A2幅のロール用紙を2.5メートル必要である、といった結果を算出する。その後、ステップS23においてプリンタ情報を取得する。これによって、画素密度やドット径などの演算用の根拠データを得る。次にステップS24において、印刷するべき文字情報を取得する。次にステップS25で、文字用の印刷インク量を演算処理する。さらに、ステップS26で、印刷する画像情報を取得する。その後ステップS27で、画像用の印刷インク量を計算する。
【0045】
上記のように文字と画像について別々のインク量演算処理を行ったが、その後、例えば、黒のインクについては、インク量の合計処理が必要になる。カラー文字を使用する場合には、他のカラー用インクについてもインク量の集計処理が必要になる。そこで、最後のステップS28において、インク量の集計と表示画面の生成が行われる。なお、インクでなく、トナーを用いるカラープリンタであっても、これと同様の処理が実行される。
さらに、上記の例では、図1に示したサーバ側で消耗品数量計算や受注計算をするようにした。しかしながら、端末装置側で処理する場合にも同様の演算処理を行うことになる。
【0046】
なお、上記のコンピュータプログラムは、それぞれ独立したプログラムモジュールを組み合わせて構成してもよいし、全体を一体化したプログラムにより構成してもよい。コンピュータプログラムにより制御される処理の全部または一部を同等の機能を備えるハードウエアで構成しても構わない。また、上記のコンピュータプログラムは、既存のアプリケーションプログラムに組み込んで使用してもよい。上記のような本発明を実現するためのコンピュータプログラムは、例えばCD−ROMのようなコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して、任意の情報処理装置にインストールして利用することができる。また、ネットワークを通じて任意のコンピュータのメモリ中にダウンロードして利用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】消耗品オーダシステムの具体例を示すブロック図。
【図2】印刷原稿の具体例とその用紙サイズや画材数量の演算処理説明図。
【図3】ディスプレイに表示される印刷原稿処理の動作を示す説明図。
【図4】消耗品発注の機能を全て端末装置側に設けた実施例を示すブロック図。
【図5】印刷原稿の生成と消耗品の発注処理を示す動作フローチャート。
【図6】情報抽出動作及び消耗品数量の演算処理動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 ネットワーク、 5 ネットワークプリンタ、 6 用紙、 10 サーバ、 11 端末装置、 15 ディスプレイ、 20 記憶装置、 21 サイズ演算処理手段、 22 画材数量演算処理手段、 23 送受信手段、 24 受注手段、 25 パーツ情報、 26 パーツ、 27 画像データ、 28 フォントデータ、 29 テンプレート、 30 記憶装置、 31 印刷原稿作成手段、 32 印刷原稿、 33 印刷原稿情報送信手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の印刷原稿をプリンタで印刷する場合に、その印刷に必要な消耗品の受発注サービスをすることができる消耗品オーダシステムと消耗品オーダ用端末装置と消耗品オーダプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
カラープリンタの高性能化に伴って、これまで専用の印刷機で行われていたポスターやPOPあるいはチラシなどの印刷を、汎用のカラープリンタで行うことが多くなってきている。このために、名刺や写真のような小サイズの用紙から、数メートルもあるフリーサイズの用紙まで印刷できる各種のプリンタ(特許文献1参照)が市販されるようになった。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−159391号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような従来の技術には、次のような解決すべき課題があった。
ポスターの制作等で、大サイズの用紙に印刷をする場合には、消耗品の準備が重要になる。通常は、一定の長さのロール紙などを購入し、プリンタにセットしておく。しかしながら、印刷途中で用紙が不足するのを避けるため、多めに用紙を購入することから、使う予定のない余りが生じて不経済になる。インクにしても、印刷途中で不足すると支障があるし、余計に購入すると買い置きが大量に発生して、やはり不経済である。
本発明は以上の点に着目してなされたもので、印刷原稿の性質に基づいて、必要な消耗品の量を自動的に計算し、その受発注サービスをすることができる消耗品オーダシステムと消耗品オーダ用端末装置と消耗品オーダプログラムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は次の構成により上記の課題を解決する。
〈構成1〉
所定の用紙上に所定の条件で印刷するように指定された印刷原稿に関する、印刷用紙のサイズと、印刷枚数と、上記印刷原稿により印刷をするための画像の構成を示す情報とを含む、印刷原稿情報を、ユーザの端末装置からネットワークを通じてサーバ側に受信する手段と、上記サーバにおいて受信した印刷原稿情報に基づいて、上記印刷原稿を上記所定の用紙に印刷するために必要な消耗品の数量を、予測演算処理する演算処理手段と、上記演算処理手段の演算処理結果を、上記ネットワークを通じてサーバからユーザの端末装置に送信して通知する手段と、を備えたことを特徴とする消耗品オーダシステム。
【0006】
このシステムは、ネットワークを通じて、ユーザから、印刷原稿情報を受信して、印刷に必要な消耗品の数量を自動的に演算処理し、その演算処理の結果をユーザに伝えるサービスをする。ユーザはこの結果を見て、必要な消耗品を必要なだけ購入する。印刷原稿情報はユーザ側でユーザの所有する端末装置等で生成される。印刷原稿情報は、印刷原稿をどのような用紙上にどのような条件で印刷するかを指定した情報を含み、具体的には、印刷用紙のサイズと、印刷枚数と、印刷原稿により印刷をするための画像の構成を示す情報とを含む。印刷原稿情報は、ユーザの端末等からネットワークを通じて取得する。印刷原稿情報の全部または一部が印刷原稿中に含まれていてよい。印刷原稿情報の全部が印刷原稿中に含まれているときは、ネットワークを通じて印刷原稿全体を受信してもよい。印刷用紙のサイズというのは、印刷面積を実質的に決定する情報であればよく、印刷用紙の規格で表現してもよいし、縦横寸法で表現してもよい。印刷枚数は同一の印刷原稿を繰り返し印刷するときの枚数のことで、1枚でも構わない。印刷される画像の構成を示す情報は、文字を印刷するための情報や画像を印刷するための情報から成る。文字を印刷するための情報は、印刷される全ての文字の文字コードと、各文字のフォントの種類や文字サイズ等である。画像を印刷するための情報は、画像の種類と印刷用紙上の画像の面積である。印刷原稿によっては、文字を印刷するための情報と、画像を印刷するための情報のいずれか一方が無い場合もある。演算処理手段の演算処理結果は、ネットワークを通じて印刷原稿情報の取得先であるユーザの端末装置へ送信する。ユーザの端末装置では演算処理結果を表示出力する。印刷に必要な消耗品の名称と数量をディスプレイに表示することで、ユーザに必要な消耗品を確認させる。ユーザは消耗品をどこで購入しても構わない。ユーザは必要以上に消耗品を購入しなくて済む。ネットワークはユーザの端末装置と受注処理をする装置とを接続するネットワークである。ネットワークの種類は問わない。
【0007】
〈構成2〉
構成1に記載の消耗品オーダシステムにおいて、上記サーバは、上記印刷原稿を上記所定の用紙に印刷するために使用する消耗品を、上記予測演算処理の結果得られた数量を超えない範囲で、上記ユーザの端末装置から上記ネットワークを通じて受注処理する受注手段を備えたことを特徴とする消耗品オーダシステム。
【0008】
このシステムは、例えば、演算処理結果をネットワークを通じてユーザの端末装置に送信して通知した画面上等で、サーバが消耗品を自動的に受注する処理を実行する。予測演算処理の結果得られた数量を超えない範囲で受注することで、過剰な受注を抑制する。即ち、ユーザ側からみれば、その印刷原稿の印刷に必要なだけの消耗品の自動発注が可能になる。例えば、黒インク3個という予測演算処理結果が表示されたとき、ユーザの手元に黒インクが1個あれば、ユーザは2個だけ発注すればよい。なお、これとは別に、サーバ側に自由な数の消耗品を受注するシステムを設けるのはいうまでもない。
【0009】
〈構成3〉
構成1または2に記載の消耗品オーダシステムにおいて、上記演算処理手段は、上記印刷原稿を上記所定の用紙に印刷するために必要な画材の種類と数量を予測演算処理することを特徴とする消耗品オーダシステム。
【0010】
印刷するために必要な画材というのは、トナーやインクのことである。画材の種類とは、例えば、インクなら、黒、シアン、マゼンタ、イエローインクといった色種のことをいう。演算処理結果は、画材の数量で表示する。画材の数量は体積や重量で表示してもよいが、インクならば、市販されている規格品のカートリッジ何個分といった表示でよい。
【0011】
〈構成4〉
構成1または2に記載の消耗品オーダシステムにおいて、上記演算処理手段は、上記印刷原稿を上記所定の用紙に印刷するために必要な印刷用のロール紙のカット長を予測演算処理することを特徴とする消耗品オーダシステム。
【0012】
このシステムは、印刷用紙として、ロール紙をフリーサイズで発注(受注)できる場合に利用される。単票印刷の場合には印刷用紙のサイズと印刷枚数とがわかれば、それが消耗品の必要数量になる。一方、印刷用紙としてロール紙を使用するときは、演算処理手段がロール紙のカット長を予測演算処理する。これで、ユーザは、必要な量だけ印刷用紙を入手できる。
【0013】
〈構成5〉
構成1または2に記載の消耗品オーダシステムにおいて、上記演算処理手段は、上記印刷原稿を印刷するための所定の用紙が、定形サイズの用紙でないときは、切り捨てる面積が最小の定形サイズの用紙を、必要な消耗品とするように、予測演算処理することを特徴とする消耗品オーダシステム。
【0014】
指定された印刷用紙のサイズが、定形サイズの用紙とは異なることがある。このときは、最も無駄の少ない定形用紙を選択することが好ましい。このために、切り捨てる面積が最小の定形サイズの用紙を選択する。消耗品の数量はこの条件を満たすように演算処理されるとよい。
【0015】
〈構成6〉
構成1または2に記載の消耗品オーダシステムにおいて、上記サーバには、上記印刷原稿により印刷をするための画像の構成に含めることができるパーツ群を、ネットワークを通じてユーザの端末装置に閲覧可能に保持する記憶手段と、上記各パーツの印刷に必要な画材の量を計算した結果を保持する記憶手段とを備え、上記演算処理手段は、上記印刷原稿により印刷をするための画像の構成に、上記いずれかのパーツが含まれているとき、当該印刷原稿に含まれる上記パーツの印刷面積に応じて、上記パーツの印刷に必要な画材の量を換算して、上記消耗品の数量予測演算処理結果に含めることを特徴とする消耗品オーダシステム。
【0016】
ネットワークはインターネットでもイントラネットでも構わない。ネットワークを通じて、サーバは、印刷原稿に含めることができる任意のパーツをユーザに提供する。パーツは、画像データやフォントデータ、テンプレート等である。印刷原稿に含まれるパーツをサーバ側で提供すると、そのパーツの印刷に必要なインク量等を、予め正確に計算しておけるので、予測計算がしやすい。印刷原稿情報中に、印刷するパーツを指定する情報や印刷面積に関する情報が含まれていれば、パーツをその印刷面積に拡大し、あるいは縮小して、印字ドット数を求め、印刷に必要なインク等の量が計算できる。
【0017】
〈構成7〉
所定の用紙上に所定の条件で印刷するように指定された印刷原稿に関する、印刷用紙のサイズと、印刷枚数と、上記印刷原稿により印刷をするための画像の構成を示す情報とを含む、印刷原稿情報を取得する手段と、上記印刷原稿情報に基づいて、上記印刷原稿を上記所定の用紙に印刷するために必要な消耗品の数量を、予測演算処理する演算処理手段と、上記演算処理手段の演算処理結果を表示する手段と、上記印刷原稿を上記所定の用紙に印刷するために使用する画材を、上記予測演算処理の結果得られた数量を超えない範囲で、ネットワークを通じて発注処理をする受注手段を備えたことを特徴とする消耗品オーダ用端末装置。
【0018】
これまでの構成は、端末装置で印刷原稿を作成し、サーバ側で、必要消耗品の数量の予測計算をした。この構成7では、印刷原稿を作成する消耗品オーダ用端末装置が、必要消耗品の数量の予測計算機能を持つ。
【0019】
〈構成8〉
構成7に記載の消耗品オーダ用端末装置において、上記印刷原稿作成用アプリケーションから、上記印刷原稿情報を取得する手段を備えたことを特徴とする消耗品オーダ用端末装置。
【0020】
印刷原稿に関する情報は、その印刷原稿を作成したアプリケーションが保持している。従ってこのアプリケーションを通じて消耗品の数量を計算するための情報を取得するとよい。
【0021】
〈構成9〉
所定の用紙上に所定の条件で印刷するように指定された印刷原稿に関する、印刷用紙のサイズと、印刷枚数と、上記印刷原稿により印刷をするための画像の構成を示す情報とを含む、印刷原稿情報を、ユーザの端末装置からネットワークを通じてサーバ側に受信する処理と、上記サーバにおいて受信した印刷原稿情報に基づいて、上記印刷原稿を上記所定の用紙に印刷するために必要な消耗品の数量を、予測演算する処理と、上記演算処理手段の演算処理結果を、上記ネットワークを通じてサーバからユーザの端末装置に送信して通知する処理と、上記印刷原稿を上記所定の用紙に印刷するために使用する画材を、上記予測演算処理の結果得られた数量を超えない範囲で、ネットワークを通じて印刷原稿情報の取得先から受注する処理とを、コンピュータに実行させる、サーバ用の消耗品オーダプログラム。
【0022】
構成2のシステムに使用するコンピュータプログラムの発明である。
【0023】
〈構成10〉
所定の用紙上に所定の条件で印刷するように指定された印刷原稿に関する、印刷用紙のサイズと、印刷枚数と、上記印刷原稿により印刷をするための画像の構成を示す情報とを含む、印刷原稿情報を取得する処理と、上記印刷原稿情報に基づいて、上記印刷原稿を上記所定の用紙に印刷するために必要な消耗品の数量を、予測演算する処理と、上記演算処理手段の演算処理結果を表示する処理と、上記印刷原稿を上記所定の用紙に印刷するために使用する画材を、上記予測演算処理の結果得られた数量を超えない範囲で、ネットワークを通じて発注する処理とを、コンピュータに実行させる、端末装置用の消耗品オーダプログラム。
【0024】
構成7の端末装置に使用するコンピュータプログラムの発明である。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を具体例を用いて説明する。
図1は、消耗品オーダシステムの具体例を示すブロック図である。
この実施例では、サーバ10と端末装置11をネットワーク1に接続して、印刷原稿の作成と消耗品の演算処理と消耗品の受注処理とを実行する。サーバ10には、記憶装置20と用紙サイズ演算処理手段21、画材数量演算処理手段22、送受信手段23、及び受注手段24が設けられている。記憶装置20には、パーツ情報25とパーツ26が記憶されている。パーツ26は、例えば、画像データ27、フォントデータ28、及び、テンプレート29などを含んでいる。端末装置11は、記憶装置30と印刷原稿作成手段31と印刷原稿情報送信手段33を備える。記憶装置30には、印刷原稿32が記憶されている。この印刷原稿32は、端末装置11のディスプレイ15にその内容を表示しながら編集されるもので、コンピュータにより作成され、印刷条件が指定される。印刷原稿作成手段31は、こうした印刷原稿の編集と作成処理を実行するコンピュータプログラムである。印刷原稿情報送信手段33は、後で説明するような要領で印刷原稿から消耗品の予測演算に必要な情報をサーバ10に向けて送信する機能を持つコンピュータプログラムである。なお、印刷原稿は、ネットワーク1に接続されたネットワークプリンタ5の用紙6に印刷される例を用いて説明する。
【0026】
サーバ10の記憶装置20に記憶されたパーツ26は、印刷原稿の一部に使用される画像や文字などのひとまとまりのデータである。パーツ情報25は、予め各パーツについてそれぞれ例えば、印刷用のトナー、あるいはインクがどの程度の量、必要になるかを演算処理した結果を含む情報である。通常、例えば、カラー画像などでは、その画像に含まれる各画素がどのような色情報を持つものであるかを解析しないと、実際に必要な印刷用のインクやトナーの量が正確に計算できない。また、この計算は、非常に複雑で、画像によっては、長時間を要する。従って、予めその計算をし、パーツ情報25を準備しておくことで、各パーツの印刷に必要なトナー量やインク量を直ちに求めることができる。なお、一般にこうしたパーツは、印刷原稿の中で拡大されたり、縮小されたりして使用される。従って、最終的にどのサイズに拡大、あるいは縮小して印刷されるかを判断し、その拡大・縮小率に応じて、使用されるインクやトナー量を再計算することになる。
【0027】
用紙サイズ演算処理手段21は、端末11から送信されて取得した印刷条件に含まれる、印刷用紙のサイズや印刷原稿の印刷に必要な画像サイズなどに基づいて、実際に印刷に必要な用紙のサイズを正確に予測演算処理する機能を持つコンピュータプログラムである。印刷用紙サイズが、定型用紙に予め指定されている場合には、印刷枚数に応じたロール紙のカット長などを簡単に計算すればよい。一方、印刷画像の画質のみが指定されているような場合には、印刷画像の内容とその画質を考慮して、具体的な印刷面積を計算し、その結果に基づいて用紙サイズを得る。画材数量演算処理手段22は、印刷原稿に含まれる文字や画像データの印刷を全て実行するために必要なトナー量やインク量を計算する機能を持つコンピュータプログラムである。送受信手段23は、サーバ10で演算処理をした結果を端末装置11に送信したり、あるいは、端末装置11から印刷原稿情報などを受信する機能を持つコンピュータプログラムである。受注手段24は、ネットワーク1を介して端末装置11のディスプレイ15に受注用の画像を表示し、そこに必要な製品の数量などを表示することによって、受注処理を実行するコンピュータプログラムである。
【0028】
[印刷原稿]
図2は、印刷原稿の具体例とその用紙サイズや画材数量の演算処理説明図である。
図2(a)に示した印刷原稿40は、例えば、縦H、横Wのサイズを持つ。ここに、様々なフォントを用いた文字41とサーバ10からダウンロードしたパーツ42を印刷するようにしている。例えば、このようなポスターを100枚印刷する、という場合に、その印刷に必要な消耗品量をサーバ10の機能により予測演算させる。図2(b)は、印刷原稿に含まれる文字に関する情報の例を示す。この印刷原稿40に印刷される文字41のフォントやサイズや印刷文字数は、印刷原稿40を作成したアプリケーションプログラムなどから抽出できる。また、印刷原稿のデータファイルに含まれる属性データから抽出できる。画素密度やドット径は、実際に印刷を要求するプリンタ5の製品コードなどからそのプリンタの特性を図示しないデータベースで取得し、表示できる。そのプリンタのプリンタドライバにこうした情報が含まれていてもよい。また、ネットワークを通じて所定の手順でプリンタに対し、こうした情報の問い合わせを行うようにしてもよい。
【0029】
図2(c)は、画材数量演算処理のための情報52を示す。これは、サーバ10のパーツ情報25に含まれている情報であって、端末装置に送信を要求する必要はない。各パーツの元サイズとその印刷に必要な画素数とドット径により印刷に必要なトナー量やインク量が計算できる。なお、これは、4色分、すなわち、黒、シアン、マゼンタ、イエローといった色ごとに情報が必要になる。この情報52の中で、印刷サイズだけが端末装置11から送信される情報中に含まれることになる。
【0030】
[端末装置の処理]
図3は、端末装置11のディスプレイ15に表示される印刷原稿処理のための画面である。
図3(a)の画面60は、印刷原稿情報送信手段33の制御によってディスプレイ15に表示される。この画面60には、ボタン61、62、65とドロップダウンリスト63、64が表示されている。ボタン61は、サーバ10から提供されるテンプレートを選択するためのボタンである。このボタンをクリックすると、テンプレートのリストが表示され、希望するものを選択して、印刷原稿作成を開始すればよい。画像データ選択用のボタン62をクリックすると、印刷原稿中に含める画像データを選択するリストが表示される。このボタン61や62は、いずれもサーバ10から提供されるパーツ26を選択するためのものである。ドロップダウンリスト63は、印刷枚数を選択し、指定するためのものである。ドロップダウンリスト64は、用紙のサイズを選択するためのものである。なお、この用紙のサイズを指定しない場合には、フリーサイズということになる。
【0031】
印刷原稿情報送信用のボタン65をクリックすると、印刷原稿情報送信手段33が図2(b)や(c)で説明したような情報を抽出し、サーバ10に向けて送信する。図3(b)は、サーバ10の受注手段24が端末装置11のディスプレイ15に表示する画面の例を示す。この画面70には、消耗品名71とチェックボックス72とボタン73とが含められている。消耗品名71の右側には、各消耗品の数量、すなわち、用紙の長さやインクのカートリッジ数などが示されている。その右側に配置されたチェックボックスにチェックマークを入れると、該当する消耗品を注文する意思表示になる。発注用のボタン73をクリックすると、その発注の意思がサーバ10の受注手段24に取得される。サーバ10は、これによって図示しない消耗品手配センターに対し、受注内容を送信し、受注処理が完了する。
【0032】
[動作の概略]
以上の実施例では、サーバからネットワークを通じて、ポスターやPOP作成用のパーツを提供する。このパーツは、一般に広く利用されている文書作成ソフトなどに貼り付けて使用できる画像ファイルやデータである。ユーザがこれらのパーツを、ネットワークを通じてダウンロードし、印刷原稿を作成する。その印刷原稿をサーバ側で解析して、印刷用の消耗品量を計算する。例えば、黒インクは3と3分の1カートリッジ、シアンインクは1と4分の3カートリッジ、マゼンタインクは2と2分の1カートリッジ、イエローインクは2と4分の1カートリッジ、用紙は、A2判幅で2、5メートルといった結果を出して、ディスプレイに表示する。
ユーザはこの表示を見て、必要に応じて消耗品を発注する。特に、普段使用することがない用紙は必要なだけ購入すればよく、買い置きが不要になる。インクも同様である。しかも、印刷中にインクや用紙切れで作業が中断することもなくなる。
【0033】
従来は、一定の長さのロール紙などを購入し、プリンタにセットしていたが、必要な量だけ購入することにより、無駄が少なく、また、保管の必要もなく、経済的になる。特に大サイズの用紙の印刷などでは、こうしたことが非常に重要になる。また、例えば、写真やその他特殊な用紙を使用するような印刷にも同様の効果がある。すなわち、印刷すべきコンテンツのサイズなどを指定し、その枚数を指定することによって必要な長さだけ裁断された用紙が届けられる。例えば、結婚式場の案内表示やホテルの歓迎用垂れ幕などの印刷は、特殊な幅のしかも大サイズの用紙を使用するため。こうした必要な量を計算し、過不足なく用紙が届けられることが好ましい。
【0034】
さらに、大サイズの印刷やあるいは非常に繊細なカラー写真の印刷などでは、インクを大量に使用する。コンテンツをサーバ側から提供する場合には、その各コンテンツは、それぞれ指定された用紙に印刷した場合、どれだけの量のインクが必要かを予め計算しておくことができる。従って、このデータに基づいて、顧客に対し、必要なインクカートリッジの数などを案内する。これによって顧客は、印刷用紙と共に必要なインクを同時に発注することができる。この場合にも例えば、カラープリントで、一定の色が特に大量に消費されるような場合に、印刷中にインクカートリッジが空になるといった問題を回避できる。
【0035】
なお、インクジェット式プリンタのみならず、トナーを用いた電子写真式のプリンタでも同様の効果がある。特に印刷する文字の種類、印刷される用紙の種類、紙質、そういった環境によって消費されるトナーの量が大幅に異なる。カラートナーについても同様である。従って、こうした全ての情報を予め取得しておき、必要なトナー量などを計算しておくことで、顧客に対し、極めて経済的に様々な消耗品を無駄なく提供することが可能になる。
【0036】
[消耗品量の計算]
サーバ側では、提供したパーツの詳細な特性データを保持している。従って、どのパーツをどれだけ使用した文書かがわかると、印刷用紙のサイズを計算してから、インクの使用量を正確に計算できる。印刷用紙のサイズは、印刷原稿中に情報として含まれている。また、印刷用紙中の文字の印刷に必要なインク量は、使用される文字フォントと文字数から概略計算できる。また、印刷原稿中に印刷枚数に関する情報も含めておく。このように、印刷原稿に含まれる文書情報に基づいて、印刷面積を計算して印刷に必要なインク量を演算処理する手段と、印刷に必要な印刷用紙のサイズを計算する手段とを設ける。この文書にサーバ側で提供したパーツが含まれるときは、印刷用紙のサイズから印刷面積を計算して、印刷に必要なインク量を演算処理する。
【0037】
[発注]
こうして計算した結果をユーザに表示すると共に、用紙発注の確認をする。これで、その場でオンラインで用紙の発注がすむ。発注がされると、計算されたサイズの用紙がユーザの元へ郵送される。従って、ユーザはポスターやPOPなどの印刷用として、要最小限の用紙を購入して印刷すればよい。すなわち、余分に用紙を購入して無駄になることがない。しかも、必要な幅に採寸してあるため、無駄がなく、裁断すべき部分も少なく、きれいに仕上がる。印刷用紙のサイズの指定がないときは、印刷情報に基づいて印刷用紙の縦横のサイズを求める。ユーザは印刷時に何も考えなくてよい。既存の定形サイズの用紙しか受注できないときは、切り捨てる面積が最小の、最も無駄の少ない定形サイズの用紙を選択して受注することが好ましい。印刷用紙のサイズはこの条件を満たすように演算処理されるとよい。
【0038】
図4は、上記のような消耗品発注の機能を全て端末装置側に設けた実施例を示すブロック図である。
図4の端末装置80には、記憶装置90が設けられている。ここには、パーツ91とパーツ情報95が記憶されている。また、印刷原稿が作成されると、その印刷原稿96も記憶装置90に記憶される。パーツ91には、既に説明したと同様の画像データ92、フォントデータ93、テンプレート94が含まれている。端末装置80には、さらに印刷原稿生成手段82、印刷原稿情報抽出手段83、用紙サイズ演算処理手段84、画材数量演算処理手段85、及び、発注手段86が設けられている。
【0039】
これらの手段は、いずれも端末装置80のコンピュータに所定の処理を実行させるコンピュータプログラムからなる。端末装置80には、さらに、プリンタ96が接続されており、ここに印刷原稿データが送信されて、印刷が実行される。さらに、モデム87が設けられており、用紙や画材を発注する際に電子メール88を送信することができるようになっている。印刷原稿生成手段82は、パーツ91などを利用して、印刷原稿を生成する機能を持つ。
なお、この印刷原稿生成手段は、具体的には印刷原稿を編集処理するアプリケーションプログラムからなり、市販されている既知のものを使用すればよい。印刷原稿情報抽出手段83は、既に説明した要領で印刷原稿生成手段82や印刷原稿96から用紙サイズや画材数量を計算するために必要な情報を抽出する機能を持つ。用紙サイズ演算処理手段84や画材数量演算処理手段85は、対応する既に説明した手段と同様の機能を持つ。発注手段86は、端末装置80において、必要な情報を抽出し、その情報に基づいて、消耗品供給側に対し、用紙や画材等の消耗品を発注する機能を持つ。
【0040】
具体的には印刷原稿情報抽出手段83が図3(a)に示すような画像60を表示し、発注手段86は、図3(b)に示すような画像70を表示して、発注処理を実行する。電子メール88の内容は、画面70に示すようなものでよい。図4に示したような端末装置を、例えば、パーソナルコンピュータにより構成すれば、この図4に示したようなコンピュータプログラムをインストールすることによって、必要な量の消耗品、発注処理などを容易に行うことができる。パーツやパーツ情報の整理は、通常、サーバ側で行うことが好ましい。従って、図4に示したような方法を採用する場合には、適宜サーバからパーツ91やパーツ情報95をダウンロードして処理を行うとよい。
【0041】
[動作プログラム]
以下、図5と図6を用いて、上記の各手段の動作フローチャートを説明する。
まず、図5は、図1に示した端末装置11における印刷原稿の生成と消耗品の発注処理を示す動作フローチャートである。
まず、ステップS1においてパーツ26の中からテンプレート29を選択する。この選択処理は、図3(a)に示すような画面を表示して行う。次に、テンプレート29以外の他のパーツを選択する(ステップS2)。その後、ステップS3で、印刷原稿作成手段31による印刷原稿作成処理を実行する。印刷原稿が完成すると、ステップS4において、図3(a)に示した画面60を表示し、印刷枚数を指定する。さらに、ステップS5において、印刷用紙を指定する。その後ステップS6において、印刷原稿情報送信用のボタン65をクリックすると、印刷原稿情報送信手段33が既に説明したようないサイズ原稿に関する情報を抽出する。
【0042】
そして、ステップS7において、印刷原稿情報をサーバ10に対して送信する。サーバ10では、送受信手段23がこの情報を受信し、用紙サイズ演算処理手段21や画材数量演算処理手段22が動作して消耗品数量の演算処理を行う。その演算処理結果は、受注手段24により編集される。そして、その画像が端末装置11に送信されて、表示される(ステップS8)。この消耗品数量をユーザが確認して、図3(b)に示したような要領で、発注すべき消耗品を選択する(ステップS9)。そして、発注用のボタン73をクリックし、発注処理を行う(ステップS10)。この発注情報は、受注手段24に受信されて、既に説明した要領で発注が行われる。
【0043】
図6(a)は、図1に示した印刷原稿情報送信手段33による情報抽出動作などを示すフローチャートである。
まず、ステップS11において、プリンタ情報を取得する。これによって、印刷画素密度や印刷ドット径などのデータを取得される。次に、ステップS12において、印刷原稿の属性情報などから印刷する文字情報の抽出を行う。さらに、ステップS13において、印刷原稿作成手段の動作中、サーバ10から取得した画像情報などの抽出を行う。これは、例えば、パーツ番号のリストなどでも構わない。そして、ステップS14において、印刷原稿画像をサーバ10に送信する。
【0044】
図6(b)は、消耗品数量の演算処理動作を示すフローチャートである。
これは、サーバ10の用紙サイズ演算処理手段21や画材数量演算処理手段22により実行される。
まず、ステップS21において、印刷用紙の情報を取得する。この情報は、印刷用紙の指定されたサイズ等の情報である。ステップS22では、この情報に基づいて、印刷される用紙サイズの演算処理を行う。これによって例えば、A2幅のロール用紙を2.5メートル必要である、といった結果を算出する。その後、ステップS23においてプリンタ情報を取得する。これによって、画素密度やドット径などの演算用の根拠データを得る。次にステップS24において、印刷するべき文字情報を取得する。次にステップS25で、文字用の印刷インク量を演算処理する。さらに、ステップS26で、印刷する画像情報を取得する。その後ステップS27で、画像用の印刷インク量を計算する。
【0045】
上記のように文字と画像について別々のインク量演算処理を行ったが、その後、例えば、黒のインクについては、インク量の合計処理が必要になる。カラー文字を使用する場合には、他のカラー用インクについてもインク量の集計処理が必要になる。そこで、最後のステップS28において、インク量の集計と表示画面の生成が行われる。なお、インクでなく、トナーを用いるカラープリンタであっても、これと同様の処理が実行される。
さらに、上記の例では、図1に示したサーバ側で消耗品数量計算や受注計算をするようにした。しかしながら、端末装置側で処理する場合にも同様の演算処理を行うことになる。
【0046】
なお、上記のコンピュータプログラムは、それぞれ独立したプログラムモジュールを組み合わせて構成してもよいし、全体を一体化したプログラムにより構成してもよい。コンピュータプログラムにより制御される処理の全部または一部を同等の機能を備えるハードウエアで構成しても構わない。また、上記のコンピュータプログラムは、既存のアプリケーションプログラムに組み込んで使用してもよい。上記のような本発明を実現するためのコンピュータプログラムは、例えばCD−ROMのようなコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して、任意の情報処理装置にインストールして利用することができる。また、ネットワークを通じて任意のコンピュータのメモリ中にダウンロードして利用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】消耗品オーダシステムの具体例を示すブロック図。
【図2】印刷原稿の具体例とその用紙サイズや画材数量の演算処理説明図。
【図3】ディスプレイに表示される印刷原稿処理の動作を示す説明図。
【図4】消耗品発注の機能を全て端末装置側に設けた実施例を示すブロック図。
【図5】印刷原稿の生成と消耗品の発注処理を示す動作フローチャート。
【図6】情報抽出動作及び消耗品数量の演算処理動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 ネットワーク、 5 ネットワークプリンタ、 6 用紙、 10 サーバ、 11 端末装置、 15 ディスプレイ、 20 記憶装置、 21 サイズ演算処理手段、 22 画材数量演算処理手段、 23 送受信手段、 24 受注手段、 25 パーツ情報、 26 パーツ、 27 画像データ、 28 フォントデータ、 29 テンプレート、 30 記憶装置、 31 印刷原稿作成手段、 32 印刷原稿、 33 印刷原稿情報送信手段
Claims (10)
- 所定の用紙上に所定の条件で印刷するように指定された印刷原稿に関する、印刷用紙のサイズと、印刷枚数と、前記印刷原稿により印刷をするための画像の構成を示す情報とを含む、印刷原稿情報を、ユーザの端末装置からネットワークを通じてサーバ側に受信する手段と、
前記サーバにおいて受信した印刷原稿情報に基づいて、前記印刷原稿を前記所定の用紙に印刷するために必要な消耗品の数量を、予測演算処理する演算処理手段と、
前記演算処理手段の演算処理結果を、前記ネットワークを通じてサーバからユーザの端末装置に送信して通知する手段と、
を備えたことを特徴とする消耗品オーダシステム。 - 請求項1に記載の消耗品オーダシステムにおいて、
前記サーバは、前記印刷原稿を前記所定の用紙に印刷するために使用する消耗品を、前記予測演算処理の結果得られた数量を超えない範囲で、前記ユーザの端末装置から前記ネットワークを通じて受注処理する受注手段を備えたことを特徴とする消耗品オーダシステム。 - 請求項1または2に記載の消耗品オーダシステムにおいて、
前記演算処理手段は、前記印刷原稿を前記所定の用紙に印刷するために必要な画材の種類と数量を予測演算処理することを特徴とする消耗品オーダシステム。 - 請求項1または2に記載の消耗品オーダシステムにおいて、
前記演算処理手段は、前記印刷原稿を前記所定の用紙に印刷するために必要な印刷用のロール紙のカット長を予測演算処理することを特徴とする消耗品オーダシステム。 - 請求項1または2に記載の消耗品オーダシステムにおいて、
前記演算処理手段は、前記印刷原稿を印刷するための所定の用紙が、定形サイズの用紙でないときは、切り捨てる面積が最小の定形サイズの用紙を、必要な消耗品とするように、予測演算処理することを特徴とする消耗品オーダシステム。 - 請求項1または2に記載の消耗品オーダシステムにおいて、
前記サーバには、
前記印刷原稿により印刷をするための画像の構成に含めることができるパーツ群を、ネットワークを通じてユーザの端末装置に閲覧可能に保持する記憶手段と、
前記各パーツの印刷に必要な画材の量を計算した結果を保持する記憶手段とを備え、
前記演算処理手段は、前記印刷原稿により印刷をするための画像の構成に、前記いずれかのパーツが含まれているとき、当該印刷原稿に含まれる前記パーツの印刷面積に応じて、前記パーツの印刷に必要な画材の量を換算して、前記消耗品の数量予測演算処理結果に含めることを特徴とする消耗品オーダシステム。 - 所定の用紙上に所定の条件で印刷するように指定された印刷原稿に関する、印刷用紙のサイズと、印刷枚数と、前記印刷原稿により印刷をするための画像の構成を示す情報とを含む、印刷原稿情報を取得する手段と、
前記印刷原稿情報に基づいて、前記印刷原稿を前記所定の用紙に印刷するために必要な消耗品の数量を、予測演算処理する演算処理手段と、
前記演算処理手段の演算処理結果を表示する手段と、
前記印刷原稿を前記所定の用紙に印刷するために使用する画材を、前記予測演算処理の結果得られた数量を超えない範囲で、ネットワークを通じて発注処理をする受注手段を備えたことを特徴とする消耗品オーダ用端末装置。 - 請求項7に記載の消耗品オーダ用端末装置において、
前記印刷原稿作成用アプリケーションから、前記印刷原稿情報を取得する手段を備えたことを特徴とする消耗品オーダ用端末装置。 - 所定の用紙上に所定の条件で印刷するように指定された印刷原稿に関する、印刷用紙のサイズと、印刷枚数と、前記印刷原稿により印刷をするための画像の構成を示す情報とを含む、印刷原稿情報を、ユーザの端末装置からネットワークを通じてサーバ側に受信する処理と、
前記サーバにおいて受信した印刷原稿情報に基づいて、前記印刷原稿を前記所定の用紙に印刷するために必要な消耗品の数量を、予測演算する処理と、
前記演算処理手段の演算処理結果を、前記ネットワークを通じてサーバからユーザの端末装置に送信して通知する処理と、
前記印刷原稿を前記所定の用紙に印刷するために使用する画材を、前記予測演算処理の結果得られた数量を超えない範囲で、ネットワークを通じて印刷原稿情報の取得先から受注する処理とを、
コンピュータに実行させる、サーバ用の消耗品オーダプログラム。 - 所定の用紙上に所定の条件で印刷するように指定された印刷原稿に関する、印刷用紙のサイズと、印刷枚数と、前記印刷原稿により印刷をするための画像の構成を示す情報とを含む、印刷原稿情報を取得する処理と、
前記印刷原稿情報に基づいて、前記印刷原稿を前記所定の用紙に印刷するために必要な消耗品の数量を、予測演算する処理と、
前記演算処理手段の演算処理結果を表示する処理と、
前記印刷原稿を前記所定の用紙に印刷するために使用する画材を、前記予測演算処理の結果得られた数量を超えない範囲で、ネットワークを通じて発注する処理とを、
コンピュータに実行させる、端末装置用の消耗品オーダプログラム。
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---|---|---|---|
JP2003014741A JP2004227310A (ja) | 2003-01-23 | 2003-01-23 | 消耗品オーダシステムと消耗品オーダ用端末装置と消耗品オーダプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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ID=32902694
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JP2003014741A Withdrawn JP2004227310A (ja) | 2003-01-23 | 2003-01-23 | 消耗品オーダシステムと消耗品オーダ用端末装置と消耗品オーダプログラム |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004227310A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006127465A (ja) * | 2004-09-30 | 2006-05-18 | Seiko Epson Corp | 印刷システム、印刷装置、印刷システムのクライアント装置、印刷方法、印刷プログラムおよびそのプログラムの記録媒体 |
CN112017010A (zh) * | 2020-09-04 | 2020-12-01 | 上海红印科技有限公司 | 印刷类广告产品线上商城系统 |
-
2003
- 2003-01-23 JP JP2003014741A patent/JP2004227310A/ja not_active Withdrawn
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