JP2004225607A - ダイヤフラムポンプ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1の弁体47はポンプ室91から吸気通路72に流体が流れるのを規制する逆止め弁である。第2の弁体48は、排気通路76からポンプ室92に流体が流れるのを規制する逆止め弁である。第1の弁体47と第2の弁体48とをダイヤフラム4に一体に形成する。そして、第1の弁体を、ダイヤフラム4の各ダイヤフラム部41の開口縁に、ダイヤフラム4の中心から外側に突設するように一体に形成する。第2の弁体48を、各ダイヤフラム部41間に設ける。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、血圧計等において圧縮空気を供給するために使用されるダイヤフラムポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のダイヤフラムポンプは、ダイヤフラムに第1の弁体と第2の弁体とを一体に形成したものがある。(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
なお、本出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に密接に関連する先行技術文献を出願時までに発見するには至らなかった。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−2665号公報(段落「0023」、図6)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のダイヤフラムポンプにおいては、第1の弁体がダイヤフラムの各ダイヤフラム部の開口部から離間した位置に設けられているため、ダイヤフラムには、各ダイヤフラム部の開口部の他に第1の弁体を設けるスペースを必要とするので、その分だけダイヤフラムの外形が大きくなるという問題があった。また、第2の弁体がダイヤフラム部の外側に設けられているために、これによってもダイヤフラムの外形が大きくなるという問題があった。
【0006】
本発明は上記した従来の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところはダイヤフラムポンプの小型化を図ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項1に係る発明は、ポンプ室を形成する複数のダイヤフラム部を有するダイヤフラムと、このダイヤフラムの各ダイヤフラム部を上下動させることにより前記ポンプ室を拡縮させる駆動体と、前記各ポンプ室と吐出側とを仕切り各ポンプ室に対応した第1および第2のエア通路が設けられた仕切板と、前記ポンプ室から前記第1のエア通路への流れを阻止する第1の弁体と、前記第2のエア通路から前記ポンプ室への流れを阻止する第2の弁体とを備えたダイヤフラムポンプにおいて、前記第1の弁体を、前記各ダイヤフラム部の開口縁にダイヤフラムの中心から外側に突設するように一体に形成したものである。
したがって、第1の弁体がダイヤフラム部の開口のうち、ダイヤフラムの中心側に臨むように設けられる。
【0008】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記第2の弁体を前記ダイヤフラムに一体に形成したものである。
したがって、部品点数が削減される。
【0009】
また、請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明において、前記第2の弁体を各ダイヤフラム部間に設けたものである。
したがって、ダイヤフラムの外径を最小限とすることができる。
【0010】
また、請求項4に係る発明は、請求項1ないし3に係る発明において、前記第1の弁体と前記第2の弁体とを平板状に形成したものである。
したがって、ダイヤフラムの高さ方向の寸法が小さくなる。
【0011】
また、請求項5に係る発明は、請求項1ないし4に係る発明において、前記仕切板に、各ポンプ室から排出されたエアを仕切板の反対側に導出する第1の通気孔と、この第1の通気孔から導出されたエアをダイヤフラム側に導入する第2の通気孔と、これら第1の通気孔と第2の通気孔とを連通する連通路と、前記第2の通気孔との間を前記第2の弁体によって開閉される排気通路とを設けたものである。
したがって、ポンプ室から吐出されたエアは、第1の通気孔および連通路ならびに第2の通気孔を通り、開放された第2の弁体から排気通路へ排出される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。図1は本発明に係るダイヤフラムポンプの断面図、図2は同じくダイヤフラムを示し、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)におけるII(b)−II(b) 線断面図、図3は同じくダイヤフラムホルダーを示し、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)におけるIII(b)−III(b) 線断面図、同図(c)は底面図である。図4は同じく仕切板を示し、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)におけるIV(b)−IV(b) 線断面図、同図(c)は底面図、図5は同じく集気体を示し、同図(a)は同図(b)におけるV(a)−V(a) 線断面図、同図(b)は底面図である。
なお、明細書中において方向を説明するために使用した「上、下」は、あくまでも図中における方向を説明したものであって、本発明に係るダイヤフラムポンプが実際に使用される際の上、下の方向とは必ずしも一致するものではない。
【0013】
図1に示すように、全体を符号1で示すダイヤフラムポンプは、駆動源であるモータ2と、このモータ2の駆動によって偏心回転する駆動体3と、この駆動体3によって順次上下に揺動する複数のダイヤフラム部41を有するダイヤフラム4と、このダイヤフラム4を保持するダイヤフラムホルダー6と、ポンプ室91と吐出口85側を仕切る仕切板7と、吐出口85を有する集気体8とによって概略構成されている。
【0014】
図1に符号21で示すケースは、上方が開口した有底円筒状に形成され、底部にはモータ2を取り付けるための取付用のねじ22の挿通孔23が穿孔され、底部の外周には断面L字状に形成された1ないし3つの通気通路24が設けられている。ケース21の底部に取り付けられたモータ2のモータ軸25は、ケース21の底部の穴26からケース21内に臨んでいる。図1に符号27で示すクランク台は、略小円柱状に形成され、略中央にはモータ軸25が固着される軸孔28が設けられており、またこの軸孔28の軸線から偏心した位置には、駆動軸29が傾斜した状態で固着されている。
【0015】
駆動体3は、前記駆動軸29が回転自在に挿入される軸孔33が設けられたボス31と、このボス31の上端に一体に形成された本体32とによって形成されている。本体32は、平面視において中心から円周方向に等角度おいて放射状に延設された3つの駆動子34によって一連に形成され、これら3つの駆動子34は、中心から先端に向かっていずれも同じ角度だけ下方に傾斜しており、各駆動子34の先端側には、各ダイヤフラム部41を取り付けるための取付孔35が設けられている。
【0016】
ダイヤフラム4は、ゴム等の柔軟性を有する材料によって、図2に示すように、平面視において円周方向に等角度おいて設けられ上方が開口した3つのダイヤフラム部41と、これら3つのダイヤフラム部41の上端部を連設する略円板状に形成されたフランジ42とによって一体に形成されている。各ダイヤフラム部42の下面には、断面が略円錐台状のピストン43が一体に形成されおり、このピストン43の下面には、細径の首部44を介して係止用の凸部45が一体に形成されている。フランジ42の中央部には通気孔46が穿孔されている。
【0017】
各ダイヤフラム部41の開口縁の通気孔46に近接した部位には、通気孔46から半径方向、すなわちダイヤフラム4の中心から外側に突設してダイヤフラム部41の開口の一部に臨むように、ダイヤフラム部41の開口縁の曲率と同じ曲率によって形成された鱗形を呈する第1の弁体47が一体に形成されている。したがって、この第1の弁体47に、同図(b)において下方の外力が加わると、第1の弁体47はダイヤフラム部41の開口縁で片持ち支持されて、先端が下方に傾斜するように弾性変形する。
【0018】
フランジ部42の各ダイヤフラム部41間には、平面視円形に形成された3つの第2の弁体48が、通気孔46を中心として円周方向に等角度おいて設けられている。これら第2の弁体48のそれぞれは、外周を3つの円弧状の切欠き49に囲まれて、幅が細くかつ厚みが薄く形成された3つの連結片50を介してフランジ部42に連結されるようにして、フランジ部42に一体に形成されている。したがって、この第2の弁体48に、同図(b)において下方の外力が加わると、連結片50が弾性変形して第2の弁体48は下方へ移動する。これら第1の弁体47および第2の弁体48は、共にフランジ部42の厚みより薄い平板状に形成されている。
【0019】
ダイヤフラムホルダー6は、図3に示すように、円板状に形成されており、中央部に通気孔61が穿孔され、この通気孔61を中心として円周方向に等角度おいて3つのダイヤフラム部取付孔62が穿孔され、周部には円環状の囲い壁63が一体に形成されている。このダイヤフラムホルダー6の上面の各ダイヤフラム部取付孔62間には、平面視円形の3つの第2の弁体収容凹部64が設けられており、これら第2の弁体収容凹部64の径は上記した第2の弁体48の径よりも大きく形成され、深さは第2の弁体48の厚みよりも大きく形成されている。
【0020】
仕切板7は、図4に示すように、円板状に形成されており、下面中央部には通気凹部71が凹設され、この通気凹部71と連通する溝状に形成した3つの吸気通路72が、通気凹部71を中心として円周方向に等角度おいてそれぞれ放射状に設けられている。これら吸気通路72は、後述するようにダイヤフラム4を仕切板7に組み付けたときに、同図(c)に示すように、先端部がダイヤフラム4の各ダイヤフラム部41の開口に臨み、かつ第1の弁体47によって閉塞される位置まで延設されている。
【0021】
仕切板7の上面の略全体には、平面視円形の凹部73が形成されており、この凹部73と仕切板7の下面との間を貫通する第1および第2の通気孔74,75と排気通路76が、通気凹部71を中心として円周方向に等角度おいて3組設けられている。このうち、第1の通気孔74は、ダイヤフラム4を仕切板7に組み付けたときに、同図(c)に示すように、各ダイヤフラム部41の開口に臨み、第2の通気孔75は、各第2の弁体48に閉塞される位置に位置付けられており、排気通路76は、第2の通気孔75から通気凹部71方向に向かって、断面が同図(b)に示すように逆L字状に形成されている。
【0022】
また、仕切板7の凹部73には、同図(a)に示すように、各第1および第2の通気孔74,75を囲むようにして3つのリブ77が立設されており、これらリブ77の上面は仕切板7の上面と同じ高さに位置付けられている。
【0023】
集気体8は、図5に示すように、略円板に形成されており、下面には上記した仕切板7の凹部73と同じ径の凹部81が設けられており、この凹部81には、集気体8の円周方向に等角度おいて小判形を呈する3つの蓋部82が突設されている。これら蓋部82の下面は集気体8の下面と同じ高さに位置付けられており、これら集気体8の一端には円弧状に形成された位置決め用の突起83が突設されている。このような構成の集気体8を上記した仕切板7の上面に載置し、位置決め用の突起83をリブ77の一端部に係合させることにより、蓋部82がこのリブ77に囲まれた部位78を覆い、第1の通気孔74と第2の通気孔75とを連通する連通路78が形成される。
【0024】
集気体8の上面の中央部には筒部84が立設されており、この筒部84の中空部は凹部81まで貫通するように形成され、中空部の上端開口は吐出口85を形成している。
【0025】
このように構成されていることにより、ダイヤフラムホルダー6のダイヤフラム部取付孔62のそれぞれにダイヤフラム4の各ダイヤフラム部41が挿入されている。各ダイヤフラム部41の係止用の凸部45を弾性変形させながら、駆動体3の各取付孔35に圧入され首部44が取付孔35に係止されることにより、各ダイヤフラム部41が駆動体3の各駆動子34に取り付けられる。駆動体3の軸孔33にボール36および駆動軸29が挿入されることにより駆動体3が駆動軸29に回転自在に支持され、図1に示すように、ダイヤフラムホルダー6がケース21上に載置される。
【0026】
仕切板7がダイヤフラムホルダー6上に載置されることにより、ダイヤフラム4がこれらダイヤフラムホルダー6と仕切板7とによって挟持される。仕切板7上に集気体8が載置され、これら集気体8および仕切板7とダイヤフラムホルダー6およびケース21が、図示を省略した通しねじまたは板ばねあるいは棒状(線状)ばねによって一体化されることにより、ダイヤフラムポンプ1が形成される。
【0027】
このように形成されたダイヤフラムポンプ1においては、ダイヤフラムホルダー6の通気孔61とダイヤフラム4の通気孔46と仕切板7の通気凹部71および3つの吸気通路72が連通する。また、ダイヤフラム4の各ダイヤフラム部41と仕切板7とによって3つのポンプ室91が形成され、仕切板7の凹部73と集気体8の凹部81とによって吐出空間92が形成されており、この吐出空間92とポンプ室91とは、仕切板7によって互いの空間が隔絶されるように仕切られている。
【0028】
吐出空間92は消音空間として機能する。すなわち、後述するように、第2の弁体48が開き、ポンプ室91から第1および第2の通気孔74,75ならびに排気通路76を通って圧送された流体が吐出空間92において膨張することにより、流体の流れによって生じる音を消音するとともに、第2の弁体48の開閉によって生じる振動音をも消音するように機能する。吐出空間92に圧送されてきた流体は、集気体8の吐出口85から外部に吐出される。
【0029】
第1の弁体47は、吸気通路72とポンプ室91との間を閉塞するように仕切板7の下面に密接する。したがって、この第1の弁体47と仕切板7の下面とが、ポンプ室91から吸気通路72へ流体が流れるのを規制する逆止め弁を構成する。また、第2の弁体48が仕切板7の下面に密接することにより、この第2の弁体48と仕切板7の下面とが、排気通路76から第2の通気孔75および連通路78ならびに第1の通気孔74を通ってポンプ室91へ流体が流れるのを規制する逆止め弁を構成する。
【0030】
次に、図1を用いて、このような構造のダイヤフラムポンプ1の動作について説明する。
モータ2が駆動しモータ軸25が回転すると、クランク台27も一体に回転し、このクランク台27の軸孔28の軸線から偏心した位置に傾斜した状態で固着された駆動軸29が、モータ軸25の周りを傾斜方向を変えるようにして偏心回転する。したがって、この駆動軸29に回動自在に支持された駆動体3の各駆動子34が順次上下に揺動し、ダイヤフラム4の各ダイヤフラム部41も順次上下に揺動するので、各ポンプ室91は順次拡縮しポンプ作用を行う。
【0031】
すなわち、ダイヤフラム4の3つのダイヤフラム部41のうちの一つが下降すると、そのポンプ室91は拡張するので、ポンプ室91が負圧状態になる。このとき、第2の弁体48は、流体が排気通路76から第2の通気孔75および連通路78ならびに第1の通気孔74を介してポンプ室91への流れを規制する逆止め弁として機能するから、この第2の弁体48によって排気通路76が閉じられる。一方、第1の弁体47は図中下方に弾性変形して吸気通路72とポンプ室91との間を開放するので、ケース21の通気口24からケース21内に流入していた流体は、通気孔61,46および通気凹部71を通って、3つの吸気通路72のうちの一つから拡張したポンプ室91内に流入する。
【0032】
モータ2のモータ軸25がさらに回転して、拡張したポンプ室91のダイヤフラム部41が、図1に示すように、上昇するとポンプ室91は収縮するので、ポンプ室91内のエアの圧力が上昇する。このとき、第1の弁体47は、流体がポンプ室91から吸気通路72への流れを阻止する逆止め弁として機能するから、この第1の弁体47によってポンプ室91と吸気通路72との間が閉塞される。一方、第2の弁体48は、図中下方に移動して排気通路76を開放するので、ポンプ室91内の流体は、第1の通気孔74および連通路78ならびに第2の通気孔75を介して、切欠き49から排気通路76を通って吐出空間92へ圧送されて吐出口85から吐出される。このポンプ室91の拡縮動作は、各ポンプ室91において順次連続して行われるで、各排気通路76から吐出空間92へ排出された流体は、集気体8によって集められて1つの吐出口85から連続して吐出される。
【0033】
このように、第1の弁体47を、ダイヤフラム部41の開口縁の通気孔46に近接した部位に、ダイヤフラム4の中心から外側に突設してダイヤフラム部41の開口の一部に臨むように一体に形成したために、第1の弁体47をダイヤフラム4の中心側において、ダイヤフラム部41と同じ位置に設けることができる。このため、第1の弁体47をダイヤフラム部41と別の位置に設ける場合と比較して、ダイヤフラム4の径方向の寸法を小さくすることができるから、ダイヤフラムポンプ1を小型化することができる。
【0034】
また、第2の弁体48を、各ダイヤフラム部41間に設けたために、第2の弁体48をダイヤフラム部41の外側に設けた場合と比較して、ダイヤフラム4の径方向の寸法を小さくすることができるから、ダイヤフラムポンプ1を小型化することができる。さらに、第1の弁体47と第2の弁体48とをダイヤフラム4に一体に形成したことにより、部品点数が削減されるばかりではなく、組付け工数も削減される。
【0035】
また、第1の弁体47と第2の弁体48とを共に平板状に形成したため、弁体を筒状に形成した場合と比較して、ダイヤフラムポンプ1の高さ方向の寸法を小さくすることができる。また、ポンプ室91から吐出されたエアを排気通路76へ排出するための第1の通気孔74および連通路78ならびに第2の通気孔75のすべてを1枚の仕切板7に設けたため、部品点数を増加させることがないとともに、ダイヤフラムポンプ1の高さ方向の寸法を最小限とすることができる。
【0036】
図6は本発明に係るダイヤフラムポンプにおける第1の弁体の変形例を示す要部の平面図であって、同図(a)は第2の変形例を示し、同図(b)は第3の変形例を示し、同図(c)は第4の変形例を示す。
すなわち、同図(a)に示す第2の変形例においては、第1の弁体47の曲率をダイヤフラム部41の開口縁の曲率よりも小さく形成した点に特徴を有するものである。このように形成することにより、上述した第1の実施例よりも剛性が小さくなるために弾性変形がし易くなるとともに、成形加工時に第1の弁体47の基端部においての亀裂の発生を低減することができるため歩留まりが向上する。
【0037】
同図(b)に示す第3の変形例においては、第1の弁体47を舌片状に形成したものであり、より弾性変形がし易くなる。
【0038】
同図(c)に示す第4の変形例においては、第1の弁体47の基端部に幅の狭い首部471を形成したものであり、さらに弾性変形がし易くなる。
【0039】
図7は本発明に係るダイヤフラムポンプにおける第2の弁体の第2の変形例を示し、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)における VII(b)−VII(b)線断面図である。
この第2の変形例における第2の弁体48は、仕切板7の第2の通気孔75側に当接する一面48aが湾曲面になるように形成されており、第2の弁体48が弾性変形し易いように、薄肉状に形成されている。
【0040】
図8は本発明に係るダイヤフラムポンプにおける第2の弁体の第3の変形例を示し、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)における VIII(b)−VIII(b)線断面図である。
この第3の変形例における第2の弁体481も、弾性変形し易いようにダイヤフラム4から舌片状に突設されている。
【0041】
図9は本発明に係るダイヤフラムポンプにおける第2の弁体の第4の変形例を示し、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)における IX(b)−IX(b)線断面図である。
この第4の変形例における第2の弁体482においては、ダイヤフラム4の一部に平面視円形の薄肉部を設けることにより形成し、第2の通気孔75と平面視において位置を違えて通気孔492を設けたものである。したがって、第2の弁体482が弾性変形することにより、通気孔75と通気孔492とを流体が通過する。
【0042】
図10は本発明に係るダイヤフラムポンプにおける第2の弁体の第5の変形例を示し、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)におけるX(b)−X(b) 線断面図である。
この第5の変形例における第2の弁体482は、ダイヤフラム4との境界部にリング状の傾斜部501を設け、第2の弁体482が容易に弾性変形できるようにしたものである。
【0043】
図11は本発明の第2の実施の形態において要部を示す断面図である。
上述した第1の実施の形態においては、ケース21内に流体を導くための通気口24をケース21に設けたが、この第2の実施の形態においては、ケース21には設けずに集気体8の天井部に通気口87を設けた点に特徴を有している。
【0044】
すなわち、この通気口87は、図3において、ダイヤフラムホルダー6の平面視における全領域のうち、通気孔61およびダイヤフラム部取付孔62ならびに第2の弁体収容凹部64を除く領域に設けられ、集気体8にはこの通気口87に連通する通気孔88が形成された筒部89が下方に突設されている。また、仕切板7およびダイヤフラムホルダー6ならびにダイヤフラム4にも通気孔88に連通する通気孔79,66および切欠き53が設けられている。したがって、外部の流体は、集気体8の通気口87から筒部89の通気孔88、仕切板7の通気孔79およびダイヤフラム4の切欠き53ならびにダイヤフラムホルダー6の通気孔66を通って、ケース21内に導かれる。ケース21内に流入した流体は、上述した第1の実施の形態と同様に、ポンプ室91の一つが拡張すると、通気孔61,46および通気凹部71ならびに吸気通路72を通ってポンプ室91内に流入する。
【0045】
なお、本実施の形態においては、ポンプ室91が3つのポンプについて説明したが、ポンプ室91が2つのポンプまたは4つ以上のポンプにも適用できる。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ダイヤフラムポンプが小型化される。
【0047】
また、請求項2に係る発明によれば、部品点数が削減されるばかりではなく組付け工数も削減され。
【0048】
また、請求項3に係る発明によれば、ダイヤフラムポンプの径方向を小型化することができる。
【0049】
また、請求項4に係る発明によれば、ダイヤフラムポンプの高さ方向の寸法を小さくすることができる。
【0050】
また、請求項5に係る発明によれば、部品点数が増加することないとともに、ダイヤフラムポンプの高さ方向の寸法を最小限とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るダイヤフラムポンプの断面図である。
【図2】本発明に係るダイヤフラムポンプにおけるダイヤフラムを示し、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)におけるII(b)−II(b) 線断面図である。
【図3】本発明に係るダイヤフラムポンプにおけるダイヤフラムホルダーを示し、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)におけるIII(b)−III(b) 線断面図、同図(c)は底面図である。
【図4】本発明に係るダイヤフラムポンプにおける仕切板を示し、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)におけるIV(b)−IV(b) 線断面図、同図(c)は底面図である。
【図5】本発明に係るダイヤフラムポンプにおける集気体を示し、同図(a)は同図(b)におけるV(a)−V(a) 線断面図、同図(b)は底面図である。
【図6】本発明に係るダイヤフラムポンプにおける第1の弁体の変形例を示す要部の平面図であって、同図(a)は第2の変形例を示し、同図(b)は第3の変形例を示し、同図(c)は第4の変形例を示す。
【図7】本発明に係るダイヤフラムポンプにおける第2の弁体の第2の変形例を示し、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)における VII(b)−VII(b) 線断面図である。
【図8】本発明に係るダイヤフラムポンプにおける第2の弁体の第3の変形例を示し、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)におけるVIII(b)−VIII(b)線断面図である。
【図9】本発明に係るダイヤフラムポンプにおける第2の弁体の第4の変形例を示し、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)におけるIX(b)−IX(b)線断面図である。
【図10】本発明に係るダイヤフラムポンプにおける第2の弁体の第5の変形例を示し、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)におけるX(b)−X(b) 線断面図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態において要部を示す断面図である。
【符号の説明】
1…ダイヤフラムポンプ、2…モータ、3…駆動体、4…ダイヤフラム、6…ダイヤフラムホルダー、7…仕切板、8…集気体、41…ダイヤフラム部、46,61…通気孔、47…第1の弁体、48,481,482…第2の弁体、62…ダイヤフラム部取付孔、64…第2の弁体収容凹部、71…通気凹部、72…吸気通路、74…第1の通気孔、75…第2の通気孔、76…排気通路、77…囲い壁、78…連通路、79…排気通路、82…蓋部、85…吐出口、87…通気口、91…ポンプ室、92…吐出空間。
Claims (5)
- ポンプ室を形成する複数のダイヤフラム部を有するダイヤフラムと、このダイヤフラムの各ダイヤフラム部を上下動させることにより前記ポンプ室を拡縮させる駆動体と、前記各ポンプ室と吐出側とを仕切り各ポンプ室に対応した第1および第2のエア通路が設けられた仕切板と、前記ポンプ室から前記第1のエア通路への流れを阻止する第1の弁体と、前記第2のエア通路から前記ポンプ室への流れを阻止する第2の弁体とを備えたダイヤフラムポンプにおいて、前記第1の弁体を、前記各ダイヤフラム部の開口縁にダイヤフラムの中心から外側に突設するように一体に形成したことを特徴とするダイヤフラムポンプ。
- 請求項1記載のダイヤフラムポンプにおいて、前記第2の弁体を前記ダイヤフラムに一体に形成したことを特徴とするダイヤフラムポンプ。
- 請求項2記載のダイヤフラムポンプにおいて、前記第2の弁体を各ダイヤフラム部間に設けたことを特徴とするダイヤフラムポンプ。
- 請求項1ないし3記載のダイヤフラムポンプにおいて、前記第1の弁体と前記第2の弁体とを平板状に形成したことを特徴とするダイヤフラムポンプ。
- 請求項1ないし4記載のダイヤフラムポンプにおいて、前記仕切板に、各ポンプ室から排出されたエアを仕切板の反対側に導出する第1の通気孔と、この第1の通気孔から導出されたエアをダイヤフラム側に導入する第2の通気孔と、これら第1の通気孔と第2の通気孔とを連通する連通路と、前記第2の通気孔との間を前記第2の弁体によって開閉される排気通路とを設けたこと特徴とするダイヤフラムポンプ。
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- 2003-01-23 JP JP2003014369A patent/JP2004225607A/ja active Pending
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