JP6592333B2 - 吐出用弁体およびダイヤフラムポンプ - Google Patents

吐出用弁体およびダイヤフラムポンプ Download PDF

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本発明は、吐出用弁体およびダイヤフラムポンプに関し、特にダイヤフラムによって形成されたポンプ室の空気を吐出用弁体の弁部を介して吐出するダイヤフラムポンプに関するものである。
従来のダイヤフラムポンプとしては、例えば特許文献1に記載されているものがある。この特許文献1に開示されたダイヤフラムポンプは、ポンプ室を形成する複数のダイヤフラム部が取り付けられたダイヤフラムと、このダイヤフラムの各ダイヤフラム部を上下方向へ昇降させることによりポンプ室を拡縮させる駆動体と、各ポンプ室と吸入側および吐出側とを仕切り当該各ポンプ室に対応した吸入孔および吐出孔が設けられた隔壁体と、隔壁体の係合凸部に取り付けられ、ポンプ室の空気を吐出孔から吐出室を介して外部へ吐出するとともに当該ポンプ室へ空気が逆流するのを規制する吐出用弁体とを備えている。
特開2013−163975号公報
ところで、図5および図6に示すように、従来のダイヤフラムポンプに用いられている吐出用弁体100は、薄い円板状の弁部102に対して中央に隆起部100aが形成されるとともに、当該隆起部100aを中心に4個のリブ101が十字状に形成されており、当該4個のリブ101により弁部102が4つの部分に仕切られている。このような吐出用弁体100は、その下方の隔壁体30に形成された吐出孔62から流れてくる空気により互いに隣接するリブ101間の弁部102が持ち上げられて開口する。
ここで、吐出用弁体100における弁部102の弁厚t1が非常に厚く、吐出孔62からの空気に対する抵抗が大きいために当該弁部102が変形し難い状態であった。したがって、吐出孔62からの空気に対して弁部102が十分に開くことができず、当該吐出孔62から弁部102を介して外部へ吐出される空気の流量に損失が発生するという問題があった。
このような不具合は、弁部102の弁厚t1を薄くして吐出孔62からの空気に対して弁部102を変形し易くすることによって、ある程度は解消できる。しかし、弁部102の弁厚t1を薄くし過ぎると、シール性が損なわれたり、騒音が発生してしまう。この騒音は、吐出孔62から吐出される空気によって弁部102が振動することにより生じる。
本発明は上記した従来の問題に鑑みなされたものであり、その目的は、シール性の低下や騒音の発生を防ぎながら、流量の損失を低減し、弁部を介して外部へ大量の流体を吐出できる吐出用弁体およびダイヤフラムポンプを提供することにある。
この目的を達成するために、本発明に係る吐出用弁体は、ポンプ室内の流体を外部へ排出する吐出孔が設けられた隔壁体の上面に取り付けられる吐出用弁体であって、前記吐出孔と対向する受圧部分が先端側に位置する状態で前記隔壁体の前記吐出孔と対向配置された弁部と、前記弁部における前記受圧部分から離間した基端側に設けられ、前記隔壁体とは反対側に向けて突出する凸部と、前記凸部から前記受圧部分と隣り合う位置に向けて前記弁部に沿って延びるリブと、前記弁部と前記リブとの付け根部分であって前記隔壁体とは反対側に当該リブに沿って形成された断面半円状の溝部とを備え、前記弁部における前記凸部との境界部分の厚みは、前記先端側の厚みより薄く、前記弁部の厚みは、前記弁部の先端から中央部に向かうにしたがって次第に薄くなっているものである。
本発明に係るダイヤフラムポンプは、ダイヤフラムのダイヤフラム部によって形成され、当該ダイヤフラム部の往復動によって拡縮するポンプ室と、当該ポンプ室に流体を吸入するための吸入孔および前記ポンプ室内の流体を吐出する吐出孔が設けられた隔壁体と、前記ダイヤフラム部に設けられ、前記ポンプ室内から流体の前記吸入孔への逆流を規制する吸入用弁体と、前記隔壁体に設けられ、前記吐出孔から前記ポンプ室内への流体の逆流を規制する吐出用弁体とを備えたダイヤフラムポンプにおいて、前記吐出用弁体は、前記吐出孔と対向する受圧部分が先端側に位置する状態で前記隔壁体の前記吐出孔と対向配置された弁部と、前記弁部における前記受圧部分から離間した基端側に設けられ、前記隔壁体とは反対側に向けて突出する凸部と、前記凸部から前記受圧部分と隣り合う位置に向けて前記弁部に沿って延びるリブと、前記弁部と前記リブとの付け根部分であって前記隔壁体とは反対側に当該リブに沿って形成された断面半円状の溝部とを備え、前記弁部における前記凸部との境界部分の厚みは、前記先端側の厚みより薄く、前記弁部の厚みは、前記弁部の先端から中央部に向かうにしたがって次第に薄くなっているものである。
本発明に係る吐出用弁体において、弁部の溝部と、弁部における凸部との境界部分は、厚みが相対的に薄いから変形し易くなる。このため、弁部は、吐出孔から吐出された流体によって容易に持ち上げられる。また、弁部における溝部以外の部位や弁部の先端側は、厚みが相対的に厚いから、高いシール性が得られるとともに、吐出孔から吐出された流体によって振動することを防ぐことができる。
したがって、本発明によれば、シール性の低下や騒音の発生を防ぎながら、流量の損失を低減し、弁部を介して外部へ大量の流体を吐出可能な吐出用弁体を提供することができる。
本発明に係るダイヤフラムポンプに用いられている吐出用弁体において、弁部の溝部と、弁部における凸部との境界部分は、厚みが相対的に薄いから変形し易くなる。このため、弁部は、吐出孔から吐出された流体によって容易に持ち上げられる。また、弁部における溝部以外の部位や弁部の先端側は、厚みが相対的に厚いから、高いシール性が得られるとともに、吐出孔から吐出された流体によって振動することを防ぐことができる。
したがって、本発明に係るダイヤフラムポンプは、シール性の低下や騒音の発生を防ぎながら、流量の損失を低減し、弁部を介して外部へ大量の流体を吐出可能な吐出用弁体を備えているから、騒音が小さくなるとともに、効率よく流体を吐出して吐出流量を増大させることが可能なものである。
本発明に係るダイヤフラムポンプの構成を示す断面図である。 本発明に係る吐出用弁体の構成を示す斜視図である。 本発明に係る吐出用弁体を示す図で、図3(A)は上面図、図3(B)は正面図、図3(C)は図3(A)におけるC−C線断面図である。 他の実施の形態による吐出用弁体を示す図で、図4(A)は上面図、図4(B)は図4(A)におけるB−B線断面図である。 従来の吐出用弁体の構成を示す斜視図である。 従来の吐出用弁体を示す図で、図6(A)は上面図、図6(B)は正面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
<ダイヤフラムポンプの構成>
図1に示すように、4気筒でなるダイヤフラムポンプ1は、略有底円筒状に形成されたケース2の底部の外側に固定されたモータ3を備えており、このモータ3の出力軸3aがケース2の孔から当該ケース2内に突出し、その出力軸3aの突出端部にクランク台4が軸着されている。この実施の形態においては、便宜上、モータ3が位置する一端側(図1においては下側)を下側とし、モータ3とは反対側を上側として説明する。
クランク台4においてモータ3の出力軸3aから偏心した部位には、当該出力軸3aの軸線方向に対して傾斜された駆動軸5の一端が軸着されており、当該駆動軸5の他端が駆動体6のボス6aと一体に固定された軸受部7の非貫通孔7a内に嵌挿されている。すなわち駆動体6は、駆動軸5に対して回転自在に枢支されている。
駆動体6のボス6aには軸受部7の非貫通孔7aと略直交するように4個の駆動子8(図1中においては2個の駆動子8だけを示す)が先端に向かって共に下方に同じ角度だけ僅かに傾斜した状態で形成されており、各駆動子8の先端部にはダイヤフラム部取付孔8aが形成されている。
ケース2の上端部には、下方が開口されてカップ状に形成されたダイヤフラムホルダ10が載置され、後述するダイヤフラム15の各ダイヤフラム部17を保持するため円周方向に互いに等角度(90度)間隔に形成された4つダイヤフラム部保持孔11(2個のダイヤフラム部保持孔11だけを示す)が設けられている。
ダイヤフラム15は、ゴム等の柔軟性を有する材料により形成され、円周方向に等角度間隔に設けられ上方が開口した4つのダイヤフラム部17(図1中においては2つのダイヤフラム部17だけを示す)と、これら4つのダイヤフラム部17の上端部を連設する略円板状に形成されたフランジ27とにより一体に形成されている。各ダイヤフラム部17の下面には、断面略円錐状のピストン19が一体に形成されており、このピストン19の下部には細径の首部19aを介して係止用の凸部19bが一体に形成されている。
各ダイヤフラム部17の上部は開口しており、この開口の一部を臨む吸入用弁体20がダイヤフラム15と一体化された状態で水平方向に突設されている。
ダイヤフラム15は、各ダイヤフラム部17の凸部19bを弾性変形させながら、駆動体6の各駆動子8のダイヤフラム部取付孔8aに挿入することにより、首部19aが駆動子8のダイヤフラム部取付孔8aに取り付けられる。
また、ダイヤフラム15のフランジ27の上面には隔壁体30が固定されている。隔壁体30は、各ポンプ室35に連通する4個の吸入孔32(図1中においては2個の吸入孔32だけを示す)が円周方向に等角度(90度)間隔に貫通形成されているとともに、各ポンプ室35に連通する4個の吐出孔62(図1中においては2個の吐出孔62だけを示す)が円周方向に等角度(90度)間隔に貫通形成されている。なお、4個の吐出孔62は、4個の吸入孔32よりも内周側に配置されており、4個の吸引孔32および4個の吐出孔62は、各ポンプ室35に対応するように位置付けられている。
隔壁体30の中央部の上面側には、角柱状の係合凸部30tが形成されており、当該係合凸部30tの周囲には環状に形成された隔壁30bが一体に立設され、当該隔壁30bの周囲に環状に形成された係合凸部30cが一体に形成されている。なお、隔壁体30の係合凸部30tに対して吐出用弁体60が係合されている。
隔壁30bの内側には吐出用弁体60によって閉塞される4個の吐出孔62が位置付けられ、隔壁30bの外側には環状の吸入空間52(2つの吸入空間52だけを示す)と連通された4個の吸入孔32(2個の吸入孔32だけを示す)が位置付けられる。
ここで、隔壁体30とダイヤフラムホルダ10とによりダイヤフラム15が挟持されているため、この隔壁体30とダイヤフラム15の各ダイヤフラム部17との間に4つのポンプ室35が形成されるとともに、吸入孔32がダイヤフラム15の吸入用弁体20によって閉じられる。この場合、ダイヤフラム15の吸入用弁体20と隔壁体30の下面30aとが、ポンプ室35から吸引孔32へ流体が流れることを規制する逆止弁を構成している。
吐出用弁体60は、ゴム等の柔軟性を有する材料によって薄い円板状に形成され、表面側の中央部には隆起部100aが一体に設けられ、この隆起部100aの裏側には角柱状の係合凸部30tに嵌合する係合凹部100bが形成されている。この吐出用弁体60は、隔壁体30における4個の吐出孔62と対向配置されており、当該4個の吐出孔62を閉塞する。
隔壁体30の上端部には、下方が開口した扁平な箱状に形成された蓋体40が固定され、上面側の中央部には吐出空間41を介して4個の吐出孔62と連通する吐出口42が形成された円筒状の吐出筒部43が立設されている。
この蓋体40の裏面側には、吐出筒部43を囲むように平面視円環状に形成された係合部48が下方に向かって一体に突設されており、当該係合部48と隔壁体30の隔壁30bとが係合されて吐出空間41が形成される。
また、蓋体40の裏面側には、係合部48を囲むように平面視環凹状に形成された係合凹部49が形成されており、当該係合凹部49と隔壁体30の係合凸部30cとが係合されて吐出空間41の周囲に吸入空間52が形成される。吸入空間52は、図示していない流体通路によって蓋体40の流体入口に接続されている。この流体入口が大気中に開放されている場合、このダイヤフラムポンプ1は、流体入口から空気を吸引して吐出口42から吐出するものとなる。
さらに、蓋体40の裏面側には、係合部48の内周側であって、吐出用弁体60における4個のリブ101(図2、図3)とそれぞれ対向するように4個の円柱状でなるリブ押下部50が下方へ向かって一体に突設されている。なお、蓋体40の裏面側に4個の円柱状でなるリブ押下部50が設けられるようにしたが、これに限るものではなく、例えば1個の円環状でなるリブ押下部が設けられるようにしてもよい。
<吐出用弁体の構成>
図5および図6との対応部分に同一符号を付した図2および図3に示すように、吐出用弁体60は、薄い円板状の弁部61に対して中央に隆起部100aが形成されるとともに、当該隆起部100aを中心に4個のリブ101が十字状に形成されており、当該4個のリブ101により弁部61が4つの部分に仕切られている。
弁部61は、上述した吐出孔62と対向する受圧部分61aが先端側(外周縁側)に位置する状態で吐出孔62と対向配置されている。隆起部100aは、弁部61における受圧部分61aから離間した基端側(中央側)に設けられ、隔壁体30とは反対側に向けて突出している。この実施の形態においては、隆起部100aによって、本発明でいう「凸部」が構成されている。リブ101は、隆起部100aから受圧部分61aと隣り合う位置に向けて弁部61に沿って延びている。
このような吐出用弁体60は、その下方の隔壁体30に形成された吐出孔62から流れてくる空気(流体)により互いに隣接するリブ101間の弁部61が持ち上げられて開口する。
リブ101と弁部61との付け根部分には、隆起部100aとリブ101との接続点から当該リブ101に沿って当該リブ101の先端(弁部61の先端)にまでわたって所定深さの断面半円形状の溝部61mが形成されている。すなわち4つのリブ101には、その両側に溝部61mが形成されている。
溝部61mの底と弁部61の下面との間の厚み、すなわち弁部61におけるリブ101の付け根部分の弁厚t2は、図3(B)に示すように、弁部61の先端の厚みである弁厚t1より薄い(弁厚t1>弁厚t2)。弁部61の厚みは、図3(C)に示すように、弁部61の先端(外周縁)から中央部に向かうにしたがって次第に薄くなっている。このため、弁部61における隆起部100aとの境界部分61bの厚みである弁厚t3は、先端の弁厚t1より薄い。
<吐出用弁体の取り付け>
吐出用弁体60の隆起部100aは、隔壁体30の角柱状の係合凸部30tに嵌合されると、当該吐出用弁体60の回転方向の移動が規制される。この状態で、隔壁体30の隔壁30bおよび係合凸部30cに対して蓋体40の係合部48および係合凹部49が係合されることにより取り付けられると、当該蓋体40の裏面側に突設された4個のリブ押下部50によって当該吐出用弁体60のリブ101の上面が押し付けられる。
蓋体40のリブ押下部50によって吐出用弁体60のリブ101の上面が押し付けられることにより、当該吐出用弁体60の下面が隔壁体30の上面に密着されて当該4個のポンプ室35のシール性が個別に確保される。
なお、4個のリブ101は、隆起部100aよりも低い高さに形成されているため、蓋体40のリブ押下部50によって当該リブ101が押下されたときに、当該リブ101に倒れが生じることを予め防止している。
<ダイヤフラムポンプのポンプ動作>
このように構成されたダイヤフラムポンプ1では、モータ3を駆動し出力軸3aを回転させると、クランク台4も出力軸3aと一体的に回転し、駆動軸5が傾斜した状態のまま出力軸3aの周囲を回転するため、駆動体6の4つの駆動子8の端部が図中上下方向へ往復動する。
従って、駆動子8の上下方向への往復動とともに4つのダイヤフラム部17が順次上下方向へ往復動するため、4つのポンプ室35も順次拡縮する。ポンプ室35が拡張することにより、当該ポンプ室35が負圧状態となり吸入用弁体20の外周縁20aが上方に付勢されている状態から下方に向かって弾性変形され、吸入空間52から吸入孔32を介してポンプ室35内に空気が吸入される。
一方、ポンプ室35が収縮すると、ポンプ室35内の空気は圧力が上昇するのでダイヤフラム部17における吸入用弁体20が隔壁体30の下面30aに密着され、ポンプ室35から吸引孔32へ空気が流れることを規制するとともに、吐出孔62から吐出用弁体60の弁部61を押し拡げながら吐出空間41および吐出口42を介して大気に放出される。
ここで吐出用弁体60は、リブ101と弁部61との付け根部分に溝部61mが形成されており、非常に薄い弁厚t2となっているとともに、弁部61における隆起部100aとの境界部分61bの厚みである弁厚t3が先端側の厚み(先端の弁厚t1)より薄いため、ポンプ室35から隔壁体30の吐出孔62を介して流れてくる空気により当該弁部61のリブ101との付け根部分が変形して当該弁部61全体が上方へ容易に持ち上げられる。
これにより従来のように弁部102が一部だけしか変形せず、弁部102が十分に開かないために流量の損失が発生していたところ(図5)、この吐出用弁体60の弁部61では互いに隣接するリブ101間に仕切られた弁部61の一部分全体が上方へ移動して十分に開口するため、ポンプ室35から隔壁体30の吐出孔62を介して流れてくる空気の流量に損失が発生することはない。
そのうえ、弁部61の先端の弁厚t1については、従来同様の厚さを確保しているため、高いシール性を維持できるとともに、ポンプ室35から隔壁体30の吐出孔62を介して流れてくる空気により、互いに隣接するリブ101間に仕切られた弁部61の一部分全体が振動して騒音を発生することもない。
したがって、この実施の形態によるダイヤフラムポンプ1は、シール性の低下や騒音の発生を防ぎながら、流量の損失を低減し、弁部61を介して外部へ大量の流体を吐出可能な吐出用弁体60を備えているから、騒音が小さくなるとともに、効率よく流体を吐出して吐出流量を増大させることが可能なものとなる。
<他の実施の形態>
なお、上述した実施の形態においては、4個のリブ101が形成された吐出用弁体60を用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ダイヤフラムポンプ1の気筒数に合わせて3個のリブ101が形成された吐出用弁体等、その他の種々の個数のリブが形成された吐出用弁体を用いるようにしても良い。
また、上述した実施の形態においては、全体的に薄い円板状の吐出用弁体60を用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、全体的に薄い四角形状の吐出用弁体を用いるようにしても良い。
さらに、上述した実施の形態においては、ポンプ室35が4つ備えられた4気筒のダイヤフラムポンプ1に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、1気筒でも2気筒でも、また3気筒、あるいは5気筒以上のダイヤフラムポンプに適用するようにしても良い。
2気筒の場合、吐出用弁体60のリブ101は、図4(A)に示すように、上方から見てX字状に形成することができる。図4(A)に示す吐出用弁体60においては、吐出孔62と対向する2つの弁部61,61におけるリブ101との境界部分61bに溝部61mが形成されている。この吐出用弁体60の弁部61の厚みは、図4(B)に示すように、弁部61の先端(外周縁)から中央部に向かうにしたがって次第に薄くなっている。すなわち、この実施の形態を採る場合であっても、弁部61における隆起部100aとの境界部分61bの厚みは、先端側の厚みより薄い。
1…ダイヤフラムポンプ、2…ケース、3…モータ、4…クランク台、5…駆動軸、6…駆動体、7…軸受部、8…駆動子、10…ダイヤフラムホルダ、11…ダイヤフラム部保持孔、15…ダイヤフラム、17…ダイヤフラム部、19…ピストン、20…吸入用弁体、27…フランジ、30…隔壁体、32…吸入孔、35…ポンプ室、40…蓋体、41…吐出空間、42…吐出口、43…吐出筒部、48…係合部、49…係合凹部、50…リブ押下部、52…吸入空間、60、100…吐出用弁体、61、102…弁部、61a…受圧部分、61b…境界部分、61m…溝部、62…吐出孔、101…リブ。

Claims (2)

  1. ポンプ室内の流体を外部へ排出する吐出孔が設けられた隔壁体の上面に取り付けられる吐出用弁体であって、
    前記吐出孔と対向する受圧部分が先端側に位置する状態で前記隔壁体の前記吐出孔と対向配置された弁部と、
    前記弁部における前記受圧部分から離間した基端側に設けられ、前記隔壁体とは反対側に向けて突出する凸部と、
    前記凸部から前記受圧部分と隣り合う位置に向けて前記弁部に沿って延びるリブと、
    前記弁部と前記リブとの付け根部分であって前記隔壁体とは反対側に当該リブに沿って形成された断面半円状の溝部とを備え、
    前記弁部における前記凸部との境界部分の厚みは、前記先端側の厚みより薄く、前記弁部の厚みは、前記弁部の先端から中央部に向かうにしたがって次第に薄くなっていることを特徴とする吐出用弁体。
  2. ダイヤフラムのダイヤフラム部によって形成され、当該ダイヤフラム部の往復動によって拡縮するポンプ室と、
    当該ポンプ室に流体を吸入するための吸入孔および前記ポンプ室内の流体を吐出する吐出孔が設けられた隔壁体と、
    前記ダイヤフラム部に設けられ、前記ポンプ室内から流体の前記吸入孔への逆流を規制する吸入用弁体と、
    前記隔壁体に設けられ、前記吐出孔から前記ポンプ室内への流体の逆流を規制する吐出用弁体とを備えたダイヤフラムポンプにおいて、
    前記吐出用弁体は、
    前記吐出孔と対向する受圧部分が先端側に位置する状態で前記隔壁体の前記吐出孔と対向配置された弁部と、
    前記弁部における前記受圧部分から離間した基端側に設けられ、前記隔壁体とは反対側に向けて突出する凸部と、
    前記凸部から前記受圧部分と隣り合う位置に向けて前記弁部に沿って延びるリブと、
    前記弁部と前記リブとの付け根部分であって前記隔壁体とは反対側に当該リブに沿って形成された断面半円状の溝部とを備え、
    前記弁部における前記凸部との境界部分の厚みは、前記先端側の厚みより薄く、前記弁部の厚みは、前記弁部の先端から中央部に向かうにしたがって次第に薄くなっていることを特徴とするダイヤフラムポンプ。
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