JP2004225201A - ケミサーモメカニカルパルプおよびその製造方法と用途 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スギ材(Cryptomeria japonica)100%のチップ原料を、(初期pH=7.0〜9.5の亜硫酸ナトリウムによるチップの予備処理)−(4〜5段のダムを有するリファイナセグメントを装着した一次リファイニングによる解繊)−(二次リファイニングによる叩解)から成る工程を含むケミサーモメカニカルパルプの製造工程で処理し、高収率、高品質のケミサーモメカニカルパルプを得る。該ケミサーモメカニカルパルプを1〜45重量%配合し新聞用紙を得る。
Description
【発明の属する技術分野】
機械パルプに関するものであって、日本国内で生育するスギであるCryptomeria japonicaのみから成るチップ材を原料としたケミサーモメカニカルパルプおよびその製造方法と用途に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スギはスギ科(Ceder)に属し、日本国内にはCryptomeria japonicaの一種類しか存在しない。このCryptomeria japonica(以下、単にスギと称する)は、挿し木が比較的容易であることから品種改良が進められ、現在では植物学的にみても9変種が存在し、林業的品種が非常に多い樹種となっている。更に細かい品種で言えば、約100品種が存在していると言われている。スギの生育地は本州、四国、九州などの全国各地にまたがり、天然樹林や植林の形で存在する。スギは古来から建築用材や土木材などの様々な用途で利用されてきたが、近年は輸入材が大量にしかも安価に入手できることから、輸入材に取って代わられ、スギは殆ど利用されなくなっている。この状況から、スギ林の荒廃を避ける観点からも、国内資源であるスギの伐採木、間伐材、風倒木、廃材などの利用が強く望まれている。
【0003】
スギ材をパルプ原料として利用することに関しては、スギ材のリグニン含有量が極めて高いことから難蒸解性かつ難漂白性であることが知られている。また、スギ材の繊維形態は、他の針葉樹材に比較して繊維長が短く、繊維幅が小さいなどの欠点を有している。公知文献から代表的な針葉樹材の繊維形態を表1にまとめた。これらの理由でスギ材はパルプの原料に適していないとされてきた。
【0004】
【表1】
【0005】
前述の理由から、スギ材をパルプ原料として利用する研究は余り進んでいないのが実状であるが、数件の先行技術または公知文献がある。例えば、過酸化水素のアルカリ溶液でセルロース原料を高温処理(PA蒸解)し、効率よく脱リグニンを行い、カッパー価を著しく低下させたケミカルパルプ(PAP)を製造する技術、更にセルロース原料に対し軽度のPA蒸解を行った後、機械的解繊を行い高収率でセミケミカルパルプ(PASCP)を製造する技術が記載され、この中でスギ材のパルプ化についての記載がある。スギ材のPA蒸解後の未晒パルプの総収率は44.1%である(非特許文献1参照。)。また、スギ材のチップについて、アルカリパルプ蒸解法(AP法)とPA蒸解法を比較し、PA法はAP法に比較して、比較的容易にパルプ化でき、精選収率が高く、粕率が低く、また得られた未晒パルプは白色度が高く、カッパー価が低いことが記載されている。スギ材のPA蒸解後の総収率は43.7〜52.2%である。(非特許文献2参照。)。また、このPA法に関して、過酸化水素のアルカリ溶液に助剤としてアントラキノン系安定剤およびキレート剤を添加したものを蒸解薬液とし、針葉樹難蒸解材(特にスギ100%のチップ材)を175〜200℃で処理し、カッパー価40以下の未晒パルプを得る第1工程と、該未晒パルプを過酸化水素のアルカリ溶液で2段処理し、カッパー価15以下、ハンター白色度60%以上のパルプを得る第2工程と、このパルプを塩素系漂白剤で高白色度になるまで処理する第3工程とし、第1工程、第2工程、第3工程の順で処理することを特徴とする針葉樹難蒸解性材から高白色度の晒パルプの製造方法が特許登録されている。スギ材の総収率43.4%の記載がある(特許文献1参照。)。
【0006】
【非特許文献1】
御田昭雄ら著「過酸化水素のアルカリ溶液を蒸解薬液とするパルプ(PAP)の研究−第1報−」紙パルプ技術協会誌第37巻第3号、P.42−51
【非特許文献2】
御田昭雄ら著「過酸化水素のアルカリ溶液を蒸解薬液とするパルプ(PAP)の研究−第3報−」紙パルプ技術協会誌第37巻第7号、P.70−78
【特許文献1】
特許第1481540号明細書
【0007】
上述の先行技術は、スギ材100%を原料とするケミカルパルプやセミケミカルパルプの製造技術に関するものであり、従って未晒パルプの収率は低い。限られた森林資源を最大限に有効利用するという観点から、スギ材100%から高収率で高品質のパルプを製造し、このスギ材パルプを原料とする紙の製造技術の確立が望まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題の第1は、日本国内で生育するスギ材(Cryptomeria japonica)のみを原料とするケミサーモメカニカルパルプの製造技術を提供することにあり、第2には、該ケミサーモメカニカルパルプを提供することにある。第3には、該ケミサーモメカニカルパルプを配合した新聞用紙の提供にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
スギ材(Cryptomeria japonica)100%のチップ原料を、(初期pH=7.0〜9.5の亜硫酸ナトリウムによるチップの予備処理)−(4〜5段のダムを有するリファイナセグメントを装着した一次リファイニングによる解繊)−(二次リファイニングによる叩解)から成る工程を含むケミサーモメカニカルパルプの製造工程で処理し、高収率、高品質のケミサーモメカニカルパルプを得る。該ケミサーモメカニカルパルプを1〜45重量%配合し新聞用紙を得る。
【0010】
【発明の実施の形態】
ケミカルパルプやセミケミカルパルプに比較して機械パルプの収率は極めて高いことは公知であり、本発明者らは木材資源を最大限に有効利用する観点から、スギ材100%のチップの機械パルプ化について検討した。その結果、ケミサーモメカニカルパルプ(以下、CTMPと記載する)化方法により高収率で高品質のCTMPを製造できること、このCTMPは強度特性と光学特性が優れていること、更に該CTMPを配合した新聞用紙の強度特性と光学特性が優れていることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0011】
本願の第1の発明である、日本国内で生育するスギ材であるCryptomeria japonicaのみを原料とするCTMPの製造方法について説明する。スギは国内各地で生育し、樹齢もまちまちであるが、その産地や樹齢に特段の配慮無く、本発明で使用することできる。
【0012】
該スギは、亜硫酸ナトリウムによるチップの予備処理工程−一次リファイニングによる解繊工程−二次リファイニングによる叩解工程を含む製造工程を経て、CTMP化される。亜硫酸ナトリウムによるチップの予備処理により、スギ材チップの柔軟化と膨潤化が起こり、後続の一次リファイニングによるパルプ繊維の損傷や切断が著しく低減されるので、長繊維含有率が高いパルプを得ることができる。
【0013】
まず、スギ材のチップをチップウオッシャーで洗浄し、チップに付着している土砂などの異物を充分に洗浄除去する。次いで、洗浄チップをスチーミングすることにより、チップ中の空気を完全に除去できると同時に、チップが柔軟化され圧縮されやすくなり、後工程での亜硫酸ナトリウム水溶液の含浸が容易となる。
【0014】
亜硫酸ナトリウム水溶液の含浸処理は、チップを圧縮し、圧縮した状態、或いは圧縮した後に亜硫酸ナトリウム水溶液に浸漬させ、圧を解放しチップを膨張させながら亜硫酸ナトリウムを含浸させることで達成できる。この亜硫酸ナトリウム水溶液含浸段階では、薬液をチップ中に十分含浸させることが重要である。この圧縮及び含浸は、バルメット社(Valmet社)のプレックススクリュー(Prex screw)を用いて行うのが好ましい。また、アンドリッツ社(Andritz社)のインプレッサファイナー(Impressafiner)を用いて行うこともできる。圧縮比は4:1〜16:1にすることが重要であり、圧縮比が4:1より低い場合にはチップの復元力が弱く、チップ中への亜硫酸ナトリウム水溶液の浸透が不充分となるので好ましくない。16:1を超える圧縮比は装置的に非現実的である。なお、圧縮比とは圧縮前容積:圧縮後容積と定義する。亜硫酸ナトリウム水溶液の含浸を完全にするため、プレックススクリューまたはインプレッサーの後にサージビンを設けることもできる。
【0015】
亜硫酸ナトリウムの添加率は、絶乾チップに対して0.5〜2.0固形分重量%である。亜硫酸ナトリウム水溶液のpHによって、一次リファイニング後の平均繊維長が若干異なる。含浸させる亜硫酸ナトリウム水溶液の初期pHは4.5〜9.5であり、好ましくは7.0〜9.5である。このpH調整には硫酸または水酸化ナトリウムが使用される。この範囲ではpHが高いほど長繊維含量が多くなり、平均繊維長が大きくなる。しかし、その傾向はpH=9.5付近でレベルオフするので、pHを9.5より高くしても無意味である。PH=4.5未満では機器の金属腐食の恐れがあるので好ましくない。
【0016】
亜硫酸ナトリウム水溶液を含浸させたチップは、解繊を良好とする目的で一次リファイニングに先立って予熱処理することが好ましい。この場合の温度は100〜135℃が好ましい。プレヒーティングされたチップは1次加圧リファイナーで解繊される。用いる装置は加圧リファイニング装置であり、リファイナープレート(リファイナセグメント)を除き、他の条件は公知の方法でパルプ繊維に解繊される。リファイニング装置は、シングルディスクリファイナー、コニカルディスクリファイナー、ダブルディスクリファイナー、ツインディスクリファイナー等を用いることができるが、解繊時の濃度が高いほどパルプ繊維のフィブリル化が進行し高品質のパルプを得られることから、好適にはシングルディスクリファイナーが用いられる。リファイニング工程中のチップの濃度は約20〜60固形分重量%で実施するのが好ましく、処理温度は100〜180℃が好ましい。更に好ましくは120〜135℃である。
【0017】
一次リファイニング後に解繊されていない結束部分をシャイブと称しているが、スギ材を一般的な形状のリファイナーセグメントで処理すると、スギ材特有のキラキラシャイブと称するシャイブが発生する。このキラキラシャイブは、通常のシャイブよりも表面が滑らかであり金属様の光沢を呈するものであり、他の樹種で発生するシャイブよりも硬く、解繊しにくいという特性を持っている。このキラキラシャイブが発生すると一次リファイニングの効率が大幅に低下する。また、キラキラシャイブの小塊が最終パルプに混入するとパルプ品質を著しく低下する。また、このパルプを配合した紙の場合、紙表面に金属様の光沢を有する異物として散見され、紙品質を低下させてしまう。この問題を避けるためには、一次リファイニング工程では、キラキラシャイブを十分に解繊する必要があり、このためには特定形状のリファイナーセグメントで処理しなければならない。
【0018】
本発明者等は、スギ材用のリファイナーセグメント形状を検討した結果、リファイナーセグメントのダム数を4〜5段とし、リファイナー部におけるチップの滞留時間を十分に取ることにより、キラキラシャイブを解繊できることを見いだした。具体的には、フルダム4段、フルダム4段+ハーフダム1段、フルダム5段の3つのケースが考えられる。ダム数が4段未満ではキラキラシャイブの発生量が多くなる。ダム数6段以上では、キラキラシャイブは問題無く解繊されるが、解繊パルプの損傷および短繊維化が進行するため得られるパルプの強度が低下する。リファイナセグメントの形状を決定する他の要素である、歯幅、溝幅、歯高さ、原料呑み込み部のテーパー角度などは公知の一般的な条件である、歯幅2.0〜3.0mm、溝幅3.0〜5.0mm、歯高さ4〜10mm、テーパー1/200〜1/50mmの中から選定することができる。好適には、歯幅2.5mm、溝幅4.0mm、歯高さ7.0mm。テーパー1/100mmである。このような好適なリファイナーセグメントとしては、例えば、METSO株式会社製の15955Aを挙げることができる。
【0019】
次いで、解繊パルプは常圧下で二次リファイナーに送られ、目標濾水度まで叩解される。装置としては、公知のリファイニング装置を用い、公知の条件で精砕し、所望のパルプ濾水度まで低下させる。この工程は常圧下で行い、リファイニング装置は一般の常圧型装置を用いるのが好ましく、濃度は約4〜60%で実施することができる。二次リファイナーは1段でも良いし、複数段であっても良い。
【0020】
二次リファイニング後、必要に応じて漂白処理を施しても良い。漂白剤としては、BCTMPの製造に使用されている公知の漂白剤を使用でき、特に限定はない。好ましくは、過酸化水素などの過酸化物を使用する。この場合、金属イオンによる過酸化物の分解を防止する目的で、エチレンジアミンテトラアセテート(EDTA)などのキレート剤を併用することもできる。これらの処理は公知の条件で実施することができる。
【0021】
尚、本願の第1の発明であるCTMPの製造方法は、スギ材と他の樹種(例えばマツなど)との混合チップにも適用でき、スギ材の配合率には特に限定は無い。また、他樹種のみのチップにも問題なく適用できる。
【0022】
第2の発明であるスギ材100%のチップを原料とするCTMPについて説明する。新聞用紙のパルプ原料としては、N−BKP、DIP、GP、TMP(またはCTMP)などが挙げられる。新聞用紙には、裂断長や比引裂度に代表される強度と、不透明度が高いことが特に要求される。N−BKPは強度を高める目的で使用されるが、比散乱係数は低いパルプである。GPは比散乱係数が高いので新聞用紙の不透明度を高める目的で使用されるが、強度は極めて低いパルプである。TMP(またはCTMP)は、強度的にも比散乱係数の面でもN−BKPとGPの中間に位置するパルプと一般に言われてきた。また、スギ材の繊維は前述のように元々繊維長が短く、繊維幅が小さいことから、パルプ化に際し短繊維化が進行しやすい材と言われてきた。
【0023】
本発明者らは、第1の発明で製造されるスギ材100%のチップ材を原料としたCTMPについて、その製造条件、パルプ繊維長分布、パルプシート強度、パルプの比散乱係数などの関係を検討した結果、強度がN−BKPに近く、かつ比散乱係数がGP並みという極めて優れた品質のCTMPを製造できることを見いだした。
【0024】
前述の亜硫酸ナトリウムによる予備処理により、一次リファイニング工程でのスギ材繊維の損傷および切断が少ない状態で解繊でき、二次リファイニング処理後の長繊維含有率が高くなる。この長繊維含有率が高いほど、強度が高くなる。予備処理を施さないTMPでは、長繊維含有率を高くすることができない。本発明のCTMPを新聞用紙のパルプ原料として使用する場合、強度と比散乱係数とを総合して判断すると、篩い分け試験の24メッシュワイヤー上に残る長繊維の含有率が全繊維固形分重量に対して25〜45%であり、かつ比散乱係数が550〜700cm2/gであることが好ましい。また、長繊維含有率が25〜35%であり、かつ比散乱係数が600〜700cm2/gであることが更に好ましい。
【0025】
第3の発明であるスギ材100%のCTMPを配合した新聞用紙について説明する。
GPは密度が低く、比散乱係数が高いという特性があることから、新聞用紙では主に紙厚と不透明度を高める目的で、GPが原料パルプに配合されてきた。本発明によるCTMPはこのGPに近い物性を有するため、GPを本発明のCTMPに置き換えることができ、GP無配合とすることも可能である。更に本発明のCTMPの強度はGPよりもはるかに高くN−BKPに近いので、新聞用紙の強度を一定とした場合には、GPを無配合とした上にN−BKPを減配することも可能となる。
【0026】
本発明のCTMPの新聞用紙への配合率は、全パルプ固形分重量に対して1〜45%の範囲内で実施することができる。好ましくは10〜45%、更に好ましくは15〜45%である。GPを無配合とする場合のCTMP配合率は30〜45%、好ましくは35〜45%、更に好ましくは35〜40%である。
【0027】
このように、現状の新聞用紙の品質を維持しながら、本発明のCTMPを新聞用紙の原料パルプとして高配合することができるので、国内で生育するスギ材を大量に有効利用できる。また、パルプ製造時の消費電気が大きいGPの減配あるいは無配合の効果、更に高価なN−BKP減配などの効果により、新聞用紙の製造コストを大幅に低減することができる。
【0028】
本発明の新聞用紙では、不透明度を更に高めるために添加する填料(ホワイトカーボン、合成有機填料など)を使用でき、また表面強度を高める目的でサイズプレスでバインダーを塗布することもできる。また、製造する新聞用紙の坪量の限定も無い。更に、凸版印刷やオフセット印刷などの新聞の印刷方式の限定もない。
【0029】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に示すが、本発明は勿論かかる実施例に限定されるものではない。判定方法、紙質などの測定方法は次の通りである。
(1)1次リファイナー処理後のキラキラシャイブの判定方法:解繊後のパルプについて、キラキラシャイブの含有程度を3段階で目視判定した。○:殆ど含有されていない。△:含有が中程度。×:多量に含有されている。
(2)パルプの繊維長分布:JIS P 8207に従って測定した。
(3)裂断長:JIS P 8113に従って測定した。
(4)比引裂度:JIS P 8116に従って測定した。
【0030】
【実施例1】
スギ材100%のチップをスチーミングし十分に脱気後、プレックススクリューを用いて圧縮比5:1で亜硫酸ナトリウム水溶液(初期pH=4.5)を含浸させ予備処理を行った。亜硫酸ナトリウムの添加率はチップ固形分重量に対して1.5固形分重量%であった。この亜硫酸ナトリウムを含浸させたチップを135℃で5分間予熱処理した後、ダム数5段(フルダム)のリファイナーセグメントをセットした加圧リファイナーを用いて、濃度25固形分重量%で1次リファイニングで解繊した。リファイナーセグメントの歯幅は2.5mm、溝幅は4.0mm、歯高さは7.0mm、テーパーは1/100mmである。解繊パルプ中のキラキラシャイブの程度を目視にて判定した。次いで、常圧リファイナーを用いてパルプ濃度20固形分重量%で、濾水度100mlまで2次リファイニングで叩解した。叩解後のCTMPの繊維長分布を測定した。結果を表2に示す。
【0031】
【実施例2】
亜硫酸ナトリウム水溶液のpHを7.0とした以外は実施例1と同様に処理し、キラキラシャイブの程度を目視にて判定した。結果を表2に示す。
【0032】
【実施例3】
亜硫酸ナトリウム水溶液のpHを9.5とした以外は実施例1と同様に処理し、キラキラシャイブの程度を目視にて判定した。結果を表2に示す。
【0033】
【実施例4】
亜硫酸ナトリウム水溶液のpHを7.0とし、リファイナーセグメントのダム数を4段(フルダム)とした以外は、実施例1と同様に処理した。キラキラシャイブの程度を目視にて判定した。2次リファイニングはしていない。結果を表2に示す。
【0034】
【比較例1】
亜硫酸ナトリウム水溶液のpHを7.0とし、リファイナーセグメントのダム数を3段(フルダム)とした以外は、実施例1と同様に処理した。キラキラシャイブの程度を目視にて判定した。2次リファイニングはしていない。結果を表2に示す。
【0035】
【比較例2】
亜硫酸ナトリウム水溶液のpHを7.0とし、リファイナーセグメントのダム数を2段(フルダム)とした以外は、実施例1と同様に処理した。キラキラシャイブの程度を目視にて判定した。2次リファイニングはしていない。結果を表2に示す。
【0036】
【比較例3】
亜硫酸ナトリウム水溶液のpHを7.0とし、リファイナーセグメントのダム数を1段(フルダム)とした以外は、実施例1と同様に処理した。キラキラシャイブの程度を目視にて判定した。2次リファイニングはしていない。結果を表2に示す。
【0037】
実施例1〜3の結果から、亜硫酸ナトリウムによる予備処理時のpHは高いほど長繊維含有率が高くなることが解る。また実施例3、4と比較例1〜3の結果から、1次リファイニングでのリファイナーセグメントのダム数が4〜5段の場合にキラキラシャイブが良く解繊できていることが解る。
【0038】
【実施例5】
スギ材100%のチップをスチーミングし十分に脱気後、プレックススクリューを用いて圧縮比5:1で亜硫酸ナトリウム水溶液(初期pH=7.0)を含浸させ予備処理を行った。亜硫酸ナトリウムの添加率はチップ固形分重量に対して1.5固形分重量%であった。この亜硫酸ナトリウムを含浸させたチップを135℃で5分間予熱処理した後、ダム数5段(フルダム)のリファイナーセグメントをセットした加圧リファイナーを用いて、濃度25固形分重量%で1次リファイニングで解繊した。リファイナーセグメントの歯幅は2.5mm、溝幅は4.0mm、歯高さは7.0mm、テーパーは1/100mmである。解繊パルプ中のキラキラシャイブの程度を目視にて判定した。次いで、常圧リファイナーを用いてパルプ濃度20固形分重量%で、濾水度160mlまで2次リファイニングで叩解した。叩解後のCTMPの繊維長分布を測定した。また、該CTMPのシートを作成し強度と比散乱係数を測定した。結果を表2に示す。
【0039】
【実施例6】
2次リファイニング後の濾水度を135mlとした以外は、実施例5と同様に処理した。結果を表2に示す。
【0040】
【実施例7】
2次リファイニング後の濾水度を120mlとした以外は、実施例5と同様に処理した。結果を表2に示す。
【0041】
【実施例8】
2次リファイニング後の濾水度を108mlとした以外は、実施例5と同様に処理した。結果を表2に示す。
【0042】
【実施例9】
2次リファイニング後の濾水度を100mlとした以外は、実施例5と同様に処理した。結果を表2に示す。
【0043】
【実施例10】
2次リファイニング後の濾水度を80mlとした以外は、実施例5と同様に処理した。結果を表2に示す。
【0044】
【比較例4】
日本製紙株式会社の新聞用紙製造設備のパルプ調成工程からN−BKPを採取した。濾水度は675mlであった。このパルプの繊維長分布および強度、比散乱係数を測定した。結果を表2に示す。
【0045】
【比較例5】
日本製紙株式会社の新聞用紙製造設備のパルプ調成工程からDIPを採取した。濾水度は130mlであった。このパルプの繊維長分布および強度、比散乱係数を測定した。結果を表2に示す。
【0046】
【比較例6】
日本製紙株式会社の新聞用紙製造設備のパルプ調成工程からDIPを採取した。濾水度は115mlであった。このパルプの繊維長分布および強度、比散乱係数を測定した。結果を表2に示す。
【0047】
【比較例7】
日本製紙株式会社の新聞用紙製造設備のパルプ調成工程からGPを採取した。濾水度は82mlであった。このパルプの繊維長分布および強度、比散乱係数を測定した。結果を表2に示す。
【0048】
【比較例8】
日本製紙株式会社の新聞用紙製造設備のパルプ調成工程からGPを採取した。濾水度は50mlであった。このパルプの繊維長分布および強度、比散乱係数を測定した。結果を表2に示す。
【0049】
実施例5〜10のCTMPの長繊維含有率(24メッシュオン)は30.3〜41.4%であり、N−BKPの73.1%に比べれば少ないが、GPの1.6〜6.5%よりもはるかに多い。また実施例5〜10のCTMPパルプシートの強度を見ると、裂段長はN−BKPに近い値であり、GPよりもはるかに高い。比引裂度はN−BKPよりも低く、GPよりは高い。実施例5〜10のCTMPの比散乱係数を見ると、N−BKPよりもはるかに高く、GP並みの値である。このように本発明のスギ材100%のCTMPは、強度はN−BKPに近く、比散乱係数はGP並みの優れたパルプであることが解る。
【0050】
【実施例11】
(比較例4のN−BKP)/(比較例4のDIP)/(実施例10のCTMP)/(比較例8のGP)=25/40/15/20の配合比でパルプを混合し、目標坪量64.0g/m2で新聞用紙を抄紙し、紙質を測定した。結果を表3に示す。
【0051】
【実施例12】
N−BKP/DIP/CTMP/GP=25/40/35/0のパルプ配合とした以外は、実施例11と同様に行った。結果を表3に示す。
【0052】
【実施例13】
N−BKP/DIP/CTMP/GP=20/40/40/0のパルプ配合とした以外は、実施例11と同様に行った。結果を表3に示す。
【0053】
【実施例14】
N−BKP/DIP/CTMP/GP=15/40/45/0のパルプ配合とした以外は、実施例11と同様に行った。結果を表3に示す。
【0054】
【比較例9】
N−BKP/DIP/CTMP/GP=5/40/55/0のパルプ配合とした以外は、実施例11と同様に行った。結果を表3に示す。
【0055】
新聞用紙は向け先によってパルプ原料配合が異なるため、その強度や比散乱係数はまちまちであるが、代表的な新聞用紙の紙質として、裂断長3.52km、比引裂度93.5、比散乱係数453cm2/gを挙げることができる。実施例11はスギ材100%のCTMPを15固形分重量%配合したものであるが、裂断長、比引裂度、比散乱係数いずれも前記の代表値並みの値である。実施例12はCTMP配合率35%とし、GP無配合としたものであるが、裂断長、比引裂度、比散乱係数いずれも代表値を上回っている。実施例12の強度は高いので、実施例13はN−BKPを5%減配し、その分、CTMPを更に5%増配したものであるが、裂断長、比引裂度、比散乱係数いずれも、まだ代表値を上回っている。実施例14は更にN−BKP配合率を15%まで減配し、CTMP配合率を45%としたものであるが、比引裂強度の面でこれ以上のN−BKPの減配は無理である。比較例9はN−BKP配合率を5%とし、CTMP配合率を55%としたもであり、比引裂度が大幅に低下し、代表値を下回るので実施不可である。
【0056】
【表2】
【0057】
【表3】
【0058】
【発明の効果】
スギ材(Cryptomeria japonica)100%のチップ原料を、(初期pH=7.0〜9.5の亜硫酸ナトリウムによるチップの予備処理)−(4〜5段のダムを有するリファイナセグメントを装着した一次リファイニングによる解繊)−(二次リファイニングによる叩解)から成る工程を含むケミサーモメカニカルパルプの製造工程で処理することにより、高収率、高品質のケミサーモメカニカルパルプを得ることができ、国内スギ材を有効利用することができる。該ケミサーモメカニカルパルプを1〜45重量%配合し、新聞用紙を得る。
Claims (5)
- 機械パルプの製造方法であって、スギ材(Cryptomeria japonica)100%のチップを、亜硫酸ナトリウムによるチップの予備処理工程−一次リファイニングによる解繊工程−二次リファイニングによる叩解工程を含むケミサーモメカニカルパルプの製造工程において、一次リファイニング工程で4〜5段のダムを有するリファイナセグメントで解繊することを特徴とするケミサーモメカニカルパルプの製造方法。
- スギ材(Cryptomeria japonica)100%のチップを原料とし、(亜硫酸ナトリウムによるチップの予備処理工程)−(4〜5段のダムを有するリファイナセグメントによる一次リファイニング解繊工程)−(二次リファイニングによる叩解工程)を含むケミサーモメカニカルパルプの製造工程で得られることを特徴とするケミサーモメカニカルパルプ。
- 標準篩い24メッシュオンで定義される長繊維の含量が25〜45%であり、かつ比散乱係数が550〜700cm2/gであることを特徴とする請求項2に記載のケミサーモメカニカルパルプ。
- 請求項2または請求項3に記載のケミサーモメカニカルパルプを、1〜45重量%含むことを特徴とする新聞用紙。
- 請求項2または請求項3に記載のケミサーモメカニカルパルプを30〜45重量%配合し、GPを無配合としたことを特徴とする新聞用紙。
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